【閉店】バーミヤン社員の控室６【転換】

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前場:ｸﾚｾｿﾞﾝ(8253)買い気配受け上昇も寄付前にﾋﾟｰｸｱｳﾄ


前日比50円高の13000円と堅調な寄付きとなった。その後、ﾄﾞﾙﾍﾞｰｽ清算値の12930円まで軟化した
が、9:16売買再開のｵﾘｯｸｽとｸﾚｾｿﾞﾝが買い気配となったことから、先物
も一転し、買い優勢となり13070円まで上昇した。
　だが両銘柄が寄付前に先物はﾋﾟｰｸｱｳﾄ。売り優勢の展開となり、前日比
30円高(+0.23%)の12980円で前場を終えた。



後場:10年債入札で左右も、引けに掛けて軟化


　大証は、前場終値比20円安の12960円で取引を再開した。寄付後、
債先が買い優勢となり136.99円を付けに行く場面では、株先は売りに
押され、前場安値12930円を付けた。
　その後、10年債入札結果を受け、債先が売り優勢となると、株先は買
い優勢となり13030円まで上昇した。
　しかし買い一巡後は、緩やかながらも再び売りに押される展開となり、
前場安値12930円に続き、前日安値12910円もﾌﾞﾚｲｸし12890円まで下
落した。
　現物大引けに措ける売買の影響は、買い優勢で、直近値から8円上昇
し取引を終了。現物引け後、先物は安値圏で小動きな展開となり、前日
比30円安(-0.23%)の12920円取引を終了した。

 (08月05日[火] 08:08) TOPIX 1248.25 (-24.68, -1.94%)、日経平均 12933.18 (-161.41, -1.23%)、円ドル
107.70

朝から全く覇気に乏しい展開。寄付き直後に一瞬だけプラスになる局面はあったも
のの、その後はジリ貧状態のまま底這い状態。今週から夏休み入りしている方々も
多いでしょうし、何よりも先行き不透明感が解消する雰囲気が見えてきません。も
ちろん、完全に不透明感がなくなることはないにしても、少なくとも期待感が不透
明感を上回る程度にならないと、マーケットに参加する向きが増えてこないのが現
実。FM諸氏も月次報告やリバランスなどがあるでしょうから、今週前半は夏休みを
取り辛いにしても、インセンティブに乏しい状態では、せいぜいメンテナンス的な
リバランスしか出来そうにありません。ファクターが効かない（後述）様相もかな
り強く、盛り上がりに欠ける相場展開の1日。なお、TOPIXはモロ安値引きでした。

今日もファクター面から見た相場は、ほとんど何も効いていない状況。とりわ
け、フロー系のバリューがしんどい状況で、これは自動車、鉄鋼・非鉄などの資源
系銘柄、さらに商社、海運などが軒並み大幅安なのを見れば良く分かります。かろ
うじてアセット系のバリューがまだ「まし」だったものの、それだけではメシは食
えません。加えて、アーニングス・サプライズがボロボロ状態。某トレーダーが作
成してくれた10分位のグラフを見て、「-1」を掛けていれば、きれいなグラフに
なっただろうと、感心してしまいました。笑い話ではないですね、ホンマ
(-_-)。アーニングス・サプライズやフロー系のバリューの方が運用としては重視さ
れるところなので、今日はFM諸氏はかなり渋い顔だったと推察します。また、バ
リューティルト系のファンドだったら、今日の日経平均は体感温度として300
円〜400円安に感じたと思います。

先週も書いたのですが、どう見てもロング/ショート系のアンワインドが静かに、で
も着実に相当規模で進行中なのは間違いないと考えています。誰もがロングになっ
ている（であろう）銘柄がボロカスに売られ、「何でこの銘柄が？？？」となる銘
柄群がバカスカ上昇し続けるのを見ると、ロング/ショート系のアンワインド、しか
も相当の規模が行われていると考えるしかありません。そうとしか説明できないの
です。そして、昨年との類似点について考えざるを得ないし、マーケットを見てい
ると、それはこの2週間ほど、ほとんど毎日感じるところになっています。不思議な
のはその背景が今一つ分からないこと。昨年はレバレッジをかなり高めにしてパン
パンに張っていた向きが多い中で、8月に入って一気に足元をすくわれた格好でし
た。でも、今年はそんなにレバレッジを掛けている向きが多いとは思えないことか
ら、昨年とは背景が違っている印象は持っています。

昨年8月は離陸上昇中でエンジン全発全開だったところ、突然、全てのエンジンが逆
噴射して成す術なく墜落、って感じでした。今年は、4発の内3発が既に不調で停
止。1発のエンジンでは高度が保てずにジリジリと下がってきているなか、エンジン
再点火を試みたところ1発が逆噴射状態で点火してしまった、って感じ。急落ではな
いものの、「マズイ状況になりつつある」は多くの運用担当者が、まさに今、感じ
ているところではないかと推察しています。

今回のバリュー不振が「デ・レバレッジング」ではないのだったら、本当の意味での
大型解約が出ている可能性を考えざるを得ないです。成績の悪いヘッジファンドを
解約して、違うタイプのファンドに乗り換える動きがあるのは当然でしょうけ
ど、何か大きな動きが集中しているのですかね？良く背景が見えてきません。今回
も世界的にバリューが不振なものの、これは単に景気後退で起こっていることなの
か、何らかの大型ファンドの解約などが背景にあるのか、その辺がまだ見えてきま
せん。でも、何かが起こっているのは間違い無さそうな感じです。また、「昨年よ
りもタチが悪い」という声も着実に増えてきているように感じています。

昨年7月最終週から8月2週に掛けての「バリュー崩落」相場から学んだことは、違和
感を感じる相場になった場合は素直に一度撤退、ということ。ただ、フルインベス
トメントの運用担当者はそれは不可能。そうすると、リスクを落として防空壕で頭
を屈めておくって感じでしょうか。皆がそう感じるだけに、電力・ガス、テレコ
ム、医薬品、食料品などのディフェンシブ、そしてβ値が低い銘柄に物色が群がる結
果になります。まとまりなくてスミマセン。まとめて書けるほど、まだ状況が見え
てこないというのが正直なところなんです。まぁ、この手のことは、3ヵ月後ぐらい
にならないと謎解きすら出来ないのです(^^;。

8月4日（月）

H「日経平均は大幅安となった。節目の13000円も割り込んでしまっており、先行き懸
念強まっている。」

K「先週末の米国市場は続落となったが、小幅程度だった。注目の雇用統計は失業率
悪化が嫌気された面もあるが、ほぼ想定内と言う事もあり株価には中立だったといえ
る。それよりもGMの4-6月期決算や米7月自動車販売数が悪かったと言うのが市場心理
を冷やしている。」

H「ただISM製造業景況指数は市場予測を上回っており、それが下支えとなった。日経
平均は大人しく始まったが、やはり買いも続かなかったな。」

K「ああ。寄り前の外資注文状況が連日の大幅売り越しとなっていたし、先週末に決
まった内閣改造への失望感もあったようだ。内閣支持率は上がったようだが、失望抱
く海外勢は非常に多い。それが理由かどうか知らないが、今日も先物に仕掛け的な売
りも見られていた。」

H「まあ今週はSQ週だと言う事もあるし、チャンスあれば先物仕掛ける動き出てきて
も不思議はない。ただ今日の動き見ると単に先物の売り仕掛けによる下げとは言い難
いよな。」

K「ああ。個別株見ると随分と派手に売り込まれている銘柄も多いからな。それも主
力株にそういう銘柄目立っており、海外勢の本格的な日本株売りとの見方もあるよう
だ。」

H「鉄鋼、海運、商社の下落は酷いモンだ。自動車、銀行も結構下げている。買われ
ているのは電気・ガスに医薬品だ。つまりディフェンシブ銘柄だ。」

K「ああ。ただまだディフェンシブ銘柄だけでも買われている分、良いと言えるけど
な。本当に日本株売りとなれば、ディフェンシブ銘柄だろうが、何でも売られるから
な。まあこれらも売られ始めたら要注意だ。」

H「確かにそうだな。機関投資家などは地合悪化してくると取りあえずディフェンシ
ブ銘柄に資金シフトする動きを見せる向きも多いが、単にそれを期待した短期資金に
よる物色との事もある。」

K「いずれにしろ先行きかなり不透明になってきたのは確かだろう。それに決算発表
後の売られ方が随分と派手になってきている。丁度今年の1月から2月にかけての決算
発表シーズンで見られたような動きだ。その時は決算発表を機に強引に売り崩し急落
となる銘柄が続出した。今はその動き再来といった感じだ。」

H「あの時はヘッジファンドが借り株までして、そう言う仕掛けを行っていたんだよ
な。今回もそのように仕掛けているヘッジファンドが多いと・・・。」

K「当然いると思うぞ。この動きを見る限り・・。ただ今回は単にそれだけでもない
ような気もするけどな。売り仕掛けならば、いずれは買い戻してくる。結果的に株価
も戻すものが多い。実際、1〜2月にそのように売り込まれた銘柄の多くが、最終的に
は決算発表前の水準に戻している。ただ今回は単に仕掛けによる売りと言うより、現
物株売りもかなり多いような感じもする。」

H「つまり保有している投資家の処分売りだと・・。」

K「ああ。ファンドだったり、機関投資家だったりの手仕舞い売りが出ていると言う
事だ。先行きがかなり不透明になってきただけに、一旦ポジション解消する動きも多
いからな。」

H「特に海外勢の売りが先週末辺りから鮮明になってきていると言え、非常に気にな
るところだ。それに個人投資家の心理は最悪だろう。新興市場も結局物色も続かず、
再び売り込まれて来ているし、依然として新興系不動産株は下げ止まらない。東証1
部の次世代電池関連や太陽電池関連などの材料株も総崩れだ。」

K「確かに個人投資家に人気あるような銘柄が派手に下落してきているだけに、個人
投資家心理は非常に悪化している。更に下げてくれば追い証という懸念も再び出てく
るし、株式市場から退場する個人投資家も結構多いんじゃないか・・。」

H「マザーズ、ヘラクレス指数は共に算出来安値更新した。日経ジャスダック平均は3
月に付けた年初来安値付近まで下落してきている。まさに下値も見えない状況で、も
はや安易に押し目を買おうと言う気も無くなるような状況だからな。」

K「ただ日本市場の救いとしては、為替が依然としてしっかりとしている事だろう。
これが下支えとなる期待もあるとは言えるが、余程円安になっていかないと上値を買
い上がる材料にはならないからな。」

H「やはり米国市場が連日強い動きでもしてくれないと厳しそうだ。今週は米国で
FOMCがあるが、意表をついて利下げとなれば面白いんだが・・・。」

K「そうだな。流石に今回の利下げは無いだろうけど、リップサービスくらいあって
も良いかもな。FRBも株安を何としても止めたいんだろうし・・。」

H「取りあえず日経平均明日は13000円台戻すのか、このまま下値を探りに行くのか注
目だな。」