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528一名でお待ちの名無し様
リーマン・ブラザーズとAIGが破綻、それが一般人の生活に今後どのように影響するのか? 

今回のリーマン・ブラザーズとA.I.G.の破綻によって、何が過去数日間の間に起きたのか、
なぜそれが起きたのか、そして、日常を暮らすほかの人々にとってこの破綻が何を意味するのか?
エコノミストであるSteven D. Levitt氏が、同僚のDoug Diamond氏とAnil Kashyap氏とともに議論し、
その様子をネット上で公開しました。

洞察力と示唆に富んだこれらの記事をベースにしてさまざまな情報を整理し、今回の破綻によって
どのような影響があるのか、その内容を知っておきましょう。

詳細は以下から。

〜目次〜
■そもそも何が起きたのか?
■なぜこのようなことが起きたのか?
・ファニーメイとフレディマックが発端であり、震源地
・そして借り続けることができなくなったリーマンの終焉へ
・570億ドルの保険契約を書いてしまったAIG
■なぜ財務省と連邦準備局はリーマンを破産させたのに、ファニーメイ、フレディマック、A.I.G.を救済したのか?
■私はリーマンやA.I.G.で働いていませんし、債券を所有しているわけではないのですが、何に気をつければいいですか?


以下の話の前に、「サブプライムローン」についての理解が必要となるので、「サブプライムローンって何?」
という人はまず以下の記事を読んでください。

急速な円高や全世界同時株安の原因、「サブプライム問題」とは? - GIGAZINE

上記内容を理解したら、いよいよ今回の本筋です。

■そもそも何が起きたのか?

これら一連の騒動のスタートは9月8日にアメリカ財務省がファニーメイとフレディマックを国有化した時から始まります。

米政府、ファニーメイとフレディマックを政府管理下に | Reuters

これら2社の総資産は実に5兆ドル(約529兆円)以上で、これらの会社はアメリカ国内におけるほとんどの抵当
(担保・住宅ローン・抵当権)を保証すること(債券化すること)を支援していました。
財務省はこの2社を監視して監督することに決め、これによって「アメリカの抵当市場およびその機関が壊れている」
とアメリカ政府が認識していることが明らかになりました。実にやばい状況であることがはっきりと露呈したわけです。
そして9月15日、米国史上最大の破産申立がリーマン・ブラザーズによって行われました。リーマンの資産は6000億ドル
(約63兆5997億円)以上で、2万5000人の従業員がいました。これ以前に行われた大きな破産申立はワールドコム社に
よるもので1000億ドル(約10兆5999億円)だったので、どれだけ大規模な破産かがわかります。

翌日の9月16日(日本では9月17日)、連邦準備制度理事会は世界最大の保険会社であるA.I.G.に対してブリッジ・ローン
(Bridge Loan、短期のつなぎ融資)を行いました。A.I.G.はマンチェスター・ユナイテッド・サッカー・クラブの
シャツ・スポンサーとしてよく知られており、1兆ドル(約105兆9995億円)以上の資産および100,000人以上の従業員を
世界的に持っています。連邦準備局には、A.I.G.の株の80パーセント以内を購入するオプションがあり、
次の2年にわたってその資産を売却することにより、次第にA.I.G.は縮小されることになっています。
529一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:11:13 ID:6JOEwOTN
A
■なぜこのようなことが起きたのか?
3つのケースすべてに共通するのは「資金調達する能力をなくしてしまった」ということです。
しかし理由はそれぞれのケースにおいて異なっています。

・ファニーメイとフレディマックが発端であり、震源地

この2社は極めて独特な立場にあり、住宅市場を支援するためには必要な措置だったというのがポイント。
どういう会社だったのかというのは以下の記事を読むと理解しやすいです。

米国版住専のファニーメイ・フレディマック - [All About マネー]All Aboutというのも銀行が住宅ローンの証券化を行い、
フレディマックとファニーメイに売却し、さらにフレディマックとファニーメイはそれを元本として新たな金融派生商品や社債を
発行して、世界中の金融機関にばらまいていたのです。その全容は非常に複雑で、実体が解明しにくい状況にあると言えます。

この両社は保証抵当(それらがある標準を満たしたと規定する)を支援し、自分の負債を出すことによってこれらの保証に資金を
提供することができました。これは「暗黙の政府保証」とされていたため、フレディマックとファニーメイは通常の企業よりも多くの
負債を持つことが可能だったわけです。ただ、実際には政府保証はないのがポイントです。そうであるにもかかわらず、
どれぐらいの信用力だったかというのは以下を読めばわかります。

まずはファニーメイから。
Fannie Mae(FNMA=Federal National Mortgage Association)[ファニーメイ] - 野村證券
1938年に米国の法律に基づいて設立された政府系金融機関である。1968年に民営化され、1970年に株式がニューヨーク
証券取引所に上場した。ジニーメイのように、米国連邦政府の公的保証は受けていないが、政府機関債として米国国債に次ぐ、
信用力を保持している。主に民間金融機関から直接住宅ローン債権を買い取って証券化していたため、もろにあのサブプライム
ローン関連の影響を被ったというわけ。

次にフレディマックを見てみましょう。
Freddie Mac(FHLMC=Federal Home Loan Mortgage Corporation)[フレディマック] - 野村證券
政府出資は受けておらず、株式がニューヨーク証券取引所とパシフィック証券取引所に上場されている民間会社である。
ジニーメイのように、米国連邦政府の公的保証は受けていないが、政府機関債として米国国債に次ぐ、信用力を保持している。
これも「米国国債に次ぐ、信用力を保持している」のが特徴で、民間金融機関から直接住宅ローン債権を買い取って証券化していました。
要するに、フレディマックとファニーメイは「米政府が暗黙の保証をしている金融機関」と思われていたため、強力な信用力を持ち、
この両社の発行する証券の信用度を疑う者は当時、どこにもいなかった……というわけです。で、この両社は本来であれば、
住宅所有者の住宅ローン費用を減少させるため、政府保証を使用することに原則としてはなっているにもかかわらず、
そうせずに、民間金融機関による抵当市場から資金を搾り取って利益を上げる方法を使用したわけです。
多くの会社および外国の政府がフレディマックとファニーメイの負債(債券)を米国債証券の代わりと見なし、
それを熱心に先を争ってつかみました。これによってフレディマックとファニーメイは本来のコア業務から大きく乖離し始め、
交付された調達資金を使って、通常であれば基準を満たさない抵当のモーゲージ担保証券(不動産担保証券)を買い始めました。
530一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:16:04 ID:6JOEwOTN
B
B
不動産担保証券 - Wikipedia

アメリカではジニー・メイ(連邦政府抵当金庫)、ファニー・メイ(連邦住宅抵当公庫)、フレディマック(連邦住宅金融抵当金庫)
といった政府系機関の発行残高が大きなシェアを占める。政府による全額出資により設立され、完全な政府保証のあるジニーメイに対し、
民間上場企業であるファニーメイ、フレディマックには明示された政府保証はないが、住宅政策支援機関として優遇措置がとられて
いることが暗黙の政府保証とされ、これらの機関により発行される不動産担保証券は国債に次ぐ信用力を持つ。

これが「サブプライム」あるいは「サブプライムローン」と呼ばれるものになっていったわけです。この際のモーゲージ担保証券については、
以下の解説を読むとわかりやすいです。

モーゲージ担保証券を、平たく教えてください。 - Yahoo!知恵袋
そして昨年、この両社の自己資金が想定された以上に実は少ないことが発覚、これらの二級品の抵当上の損失を補填するのには十分では
なかったことが明らかになりました。もしこれらの証券がデフォルト、つまり「債務不履行」に陥ってしまった場合、大量に広がってあちこちの
金融機関などに抱えられている負債が一気に崩壊し、とんでもないことになってしまう可能性が出てきたわけです。
そのため、アメリカの財務省は明示的にこれらの負債に対する保証を政府が行うことを発表した……という次第です。
このことは以下の回答文中の説明が非常に簡潔でわかりやすいです。

サブプライム、日経平均株価 -OKWave
これまで、GSEは米政府が暗黙の保証をしている金融機関と思われていたのですが、その地位がはっきりしない事が数年前から
問題視されていた事も事実です。ですから、今回、ファニー、フレディ両社の株価が急落した事により、実は暗黙の保証は本当の
保証ではないかもしれないとの不安につながった訳なのですが、結局、米財務省とFRBが、GSEは絶対に破綻させないとのある意味
「明示的な保証」を与えた形となり、これにより、何とか米国株価の下落を押しとどめている状態です。
だがしかし、問題はここで止まりはしなかったわけです。理由はこの両社が行った「証券化」というビジネス。

質問なるほドリ:サブプライムの影響はなぜ大きい?=回答・坂井隆之 - 毎日jp(毎日新聞)

Q 米国以外の金融機関がサブプライム問題の影響を受けているのはどうして?

A ローンの債権を小口に分けて投資家に売る「証券化」が進み、世界中で販売されていたからです。証券会社や投資銀行は、
住宅ローンを銀行などから買い集め、ローンによって得られる金利収入や元本の返済金を原資にして配当する証券を作り、
販売していました。米国の住宅市場が活況だったときは有力な金融商品として世界各国の金融機関が購入しましたが、
米国の住宅価格が下落に転じて以降、証券の価格が急落したため、保有する金融機関に損失が広がったのです。
ポイントは一番最後の「保有する金融機関に損失が広がった」という一文。その切っ先が、リーマンを直撃していくことになるのです。
531一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:16:37 ID:6JOEwOTN
C

・そして借り続けることができなくなったリーマンの終焉へ

リーマンは不動産投資・債券・公債・金融資産について資金調達するため、毎月少なくとも1000億ドル(約10兆5999億円)を転がしていました。
それらの投資をモニターするのがコール資金の貸方にとって難しく、借り手であるリーマンが急速にバランス・シートに関するリスクを変更
することができるため、貸し主は短期融資を選ぶことになっていきました。これ自体はリーマン、あるいはすべての投資銀行にとっては適切な
行いであり、短期金融は事故にはなりませんでした。

ところが、何ヶ月もの間、空売り筋(相場師)たちはリーマンの不動産ロスが、リーマン自身が認めたよりもずっと大きいと確信していました。
フレディマックとファニーメイによるロスを含めて、不動産市場に関するより多くの悪材料が出現するとともに、この考え方は市場に広がりました。
そのため、リーマンの借用のコストは高くなり、リーマンの株価はどんどん低下しました。そして、リーマンに対する信用格付けがダウングレード
されることにより、将来の信用状態がさらにきつくなることが心配され、リーマンの信用格付けはどんどん下げられていきました。
信用格付けが下がると余計に資金繰りが悪化し、資金繰りが悪化すると見込まれるとさらに格付けが下がるという悪循環に陥ったわけです。

ここ最近のリーマンの格付けの推移を見てみると、じわじわとリーマンが追いつめられていく様子が手に取るようにわかります。
日時とその見出しの内容などを順に見ていきましょう。ry
532一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:24:19 ID:6JOEwOTN
D
スタンダード&プアーズは9日、米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの長期・短期
カウンターパーティ格付けと個別債務格付け(サムライ債を含む)、および同社のすべて
の関連会社の格付けを引き下げる方向で「クレジット・ウォッチ」に指定した。ここ数日の
同社の株価急落を受けて、同社が追加資本の調達を行えるのか不確実性が増している
ことに基づく。格付けは最終的に据え置かれる可能性もあるが、現段階では1ノッチ(段階)
を上回る格下げの可能性も否定できない。

2008年09月11日 06:29
米リーマンの長期格付けを引き下げ=DBRS | Reuters.co.jp

2008年09月11日 07:17
米リーマン、格下げ方向での見直し継続=S&P | マネーニュース 

2008年09月11日 09:07
米リーマンは格付け維持に過半数株売却や身売りが必要、増資だけでは不十分=ムーディーズ

2008年9月11日
米リーマンは格付け維持に過半数株売却や身売りが必要=ムーディーズ:NBonline

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは10日、米証券大手リーマン・ブラザーズは本体の
過半数株の売却、もしくは身売りなどの取引を行わない限り、債券の格下げは免れないだろう、と述べた。

そして9月15日、リーマンは破綻したため、破産法を申請した……というわけです。
当然ながら直後にリーマンの格付けは一気に低下しています。

米リーマン:ムーディーズが10段階格下げでB3−フィッチもDに
米格付け会社のムーディーズは、米国の投資銀行リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの
格付け(優先債)を投資適格級のA2から投機的等級のB3へと一気に10段階、格下げした。

そして、これがAIGへと飛び火するわけです。
533一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:25:30 ID:6JOEwOTN
E
・570億ドルの保険契約を書いてしまったAIG

こうして、サブプライムローン関連の投資について受けた損失に対してかけられていた570億ドル
(約6兆円)もの保険金を支払う必要がAIGに発生、支払金のために資金調達する必要性に
迫られることになります。AIGの保険業務のコアは「クレジット・デフォルト・スワップ」(C.D.S.'s)と呼ばれる契約。

金融崩壊:リーマン・ショック/中(その1) AIG処理、「2年で」最後通告 − 毎日jp(毎日新聞)

AIGは企業向け融資や証券化商品が焦げ付いた際損失を肩代わりする「クレジット・デフォルト・
スワップ(CDS)」と呼ばれるデリバティブ(金融派生商品)市場を主導する立場にあった。
CDSは世界の大手金融機関や投資家の間で取引が急増、総額は60兆〜80兆ドル
(約6000兆〜8000兆円)ともいわれる。このCDS自体は順調だったのですが、さらに、
住宅市場が下がり続けた場合、さらなるロスの可能性が出てきてしまったのです。

そのため、潜在的損失を見る格付け会社はA.I.G.の負債を格下げ。より低い信用格付けに
ならないようにするため、A.I.G.は保険契約をサービスするためにちゃんと担保を持っていたことを
実証することを要求されることになります。推定値は即時の担保中でおよそ150億ドル(約1兆5899億円)
を必要とすることを示唆していました。A.I.G.が直面した別の問題は、担保を実証できなければ、CDSが
デフォルト(債務不履行)になってしまうということでした。もしCDSがデフォルトされてしまうと、A.I.G.と
契約しているその他のパートナー各社は「債券の前払いを主張することができるようになる」という
条項を含んでいました。つまり、このままだとA.I.G.は一斉にお金を支払う必要が出てくるため、
すべての現金やら何やらを吐き出してしまい、ぶっつぶれてしまう可能性が出てきたわけです。

また、このリーマンの件以外にも3800億ドル(約40兆2627億円)ものほかの保険契約が未解決になっており、
世界中で出回っている債券のうち1600億ドル(約16兆9527億円)分を所有していました。これらの債券は
ファニーメイとフレディマックと同じレベルで世界中に拡散していました。

さらに米債券運用会社パシフィック・インベストメント・ マネジメント・カンパニー(PIMCO)はCDS契約の
書かれたA.I.G.の債券を保証していました。

これらの契約のサイズがあまりにも巨大で複雑に絡み合っているため、連邦準備制度理事会は、
A.I.G.によるデフォルトが金融制度をむちゃくちゃにし、破産が伝染して、次々と会社がつぶれていってしまうと判断し、
契約を保証する担保のためにA.I.G.に850億ドル(約9兆円)を貸し出したというわけ。

信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の深刻化に伴い、AIGは毀損(きそん)した
自己資本を充足する必要に迫られている。 
534一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:27:42 ID:6JOEwOTN
F
■なぜ財務省と連邦準備局はリーマンを破産させたのに、ファニーメイ、フレディマック、A.I.G.を救済したのか?

既に上記までの内容で説明していますが、これまでの内容を簡単にまとめると以下のようになります。

リーマン:明確に格下げとお金が借りられない悪循環ループが始まったのは2008年3月頃であり、
破産するまでの時間が比較的長く、他社には対応する時間があったし、リーマン自身も回避するための時間が残されていた。
また、リーマン自身が債券を発行していたわけではない。

ファニーメイとフレディマック:この両社の発行した債券が世界中に散らばっているので、破綻すると世界中に影響が波及する。

A.I.G.:世界中のさまざまな保険を請け負っているため、ここが破綻すると世界中の会社に影響が波及する。
何より、ポイントは「破綻する可能性が大きくなるまでの速度」だと言えます。
リーマンについても実際はここが破産することによってA.I.G.に影響が出てしまったわけなので、
そうなる前にリーマンを救済しておけば良かった……という結果論を指摘することは可能です。
ですが、そうならないようにするだけの時間的余裕があったはずなので、救済には値しなかった、というわけ。
ただし、それによって引き起こされたA.I.G.の危機はあまりにも急速に進行したため、救済せざるを得なかったという次第です。
535一名でお待ちの名無し様:2008/09/25(木) 14:30:29 ID:6JOEwOTN
G
■私はリーマンやA.I.G.で働いていませんし、債券を所有しているわけではないのですが、何に気をつければいいですか

現在さまざまな方面で騒いでいるのは決してリーマン自身の破綻についてではなく、
資金を提供してくる金融機関全体が無力化していくことについてです。金融会社は通常の会社および個人に
信用を施すことにはるかにより用心深くなります。つまり、信用のコストが跳ね上がるわけです。
これによって経済全体の成長がスローダウンしていきます。

わかりやすく言うと、お金をなかなか貸してくれなくなるというわけ。こうなるとあらゆる会社のあらゆる局面に
おいて金回りが悪くなっていきます。個人の場合、今まで出ていた予算が出なくなる、何かの予算がカットされて
計画が中止させられる、あるいは給料が安くなる、などの影響が考えられます。つまり、海の向こうにある
対岸の火事ではない、というわけです。特に今回の破綻は世界中に証券化という形で散らばっているため、
世界中のあらゆる金融機関に波及していきます。どのような企業や個人であっても金融機関と
一切無関係ということはまずないので、日本においてもその影響は避けられないものになるのは確実です。
かつての日本の土地バブルが破綻した際にはこのような証券化はしていなかったので、日本だけの影響に限定され、
その副作用が世界に飛び火する形になったわけですが、今回のサブプライムローン問題に端を発する破綻は、
世界のあらゆる個所にまで影響していくというわけです。

さらに、世界恐慌以来、金融制度に対してあまりこの種のストレスを見出してきた経験が我々にはありません。
したがって、スローダウンの大きさの量を計る際に参考となる最近の歴史がほとんどなく、一体どれだけの影響が
今後世界中に波及していくかが正直なところ、さっぱりわからないわけです。

なお、ゴールドマン・サックスの Jan Hatzius氏による最近の経験による推定では、G.D.P.成長が
2008年と2009年においてより低く約2パーセントになるだろうということを示唆していますが、
彼の説明による推定は言うまでもなく、かなり不確かです。

最後に、一般のニュースなどでは表層的な出来事のみを報じて「次のリーマン、AIGはどこだ!」
「なぜリーマンは救済しないのに、AIGは救済したのか!」などという軽薄な論調が多く見られますが、
何も理解していないことを大々的に叫んでいるようなモノなので、今回のような大規模な金融関連事件の場合は、
過去の事実経緯を順におさらいして、自分なりに整理するほうがより確実です