スーパーなどに品物がなくなったことで、ここ数日は夕方に妻と外食する
機会が増えた。昨日は自宅から徒歩でおよそ15分ほど離れた、駅前の
河川沿いの住宅地にあるうどん・割烹のお店に行った。
普段は法事の仕出し弁当でしかお世話になっていなかったが、野菜は
浅漬けから天ぷらにいたるまで辛味や苦味がなく、浅漬けのきゅうりは
歯ごたえがあって瓜のような芳香が口の中に広がり、蕪はふくよかで
酸味によって甘さが引き締められており、さっぱりとした後味になっている。
オクラの天ぷらの薄い衣を、前歯でさくっと破ると、旨味を含んだ色白の
中身が口の中でねっとりと悶え、とろけて消えてゆく。
鴨肉と共に甘めの割り下でぐつぐつと煮えた照りのある象牙色の長ネギは
つるんとした若鮎のような裸体で横たわっている。その味は甘く、微かに
まだ青い酸味があって、心地よい歯ごたえはあるものの、辛味や
とげとげしさは全く感じられない。
味わい深くやわらかな関西の野菜とはまた違った関東の野菜だが、十分に美味しい。
鴨肉のロースは艶やかで、食べごろの旨味と色気とを孕んでいて、まったりとして
滋味に富む。醇酒とあわせるとなんとも言えぬ芳香と共にまた違った味わいが
舌の上で悩ましく花開く。飽きのこない一品。
やはり和食の板さんの作るお料理は家庭のそれとはひと味もふた味も違った。
これを気に夫婦・家族で夕暮れ時に気軽な外食など、どうだろうか。
美味しい和食は、つらい出来事をしばし忘れさせてくれるから。
デニーズ行ってきたけどサラダとかおままごとみたいにこじんまりして
なんかがっかりした。
ワインも前はフランス産のハーフボトルがあったんだけど安いチリ産の
ワインに変わってた。デニーズもう行かね。