名作サウンドノベルの続編を(勝手に)つくろう!

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411なまえをいれてください
「人殺し!」
憎悪に満ちた表情を浮かべ、名無しはストックを突き出した。
予想外の行動に、暇人はなすすべもなかった。
喉が、焼ける。
熱くてたまらない。
だらだらと胸のあたりが濡れていく。
暇人は喉を押さえ、そこから血が溢れ出しているのを知った。
深く突き立ったストックを、暇人は引き抜いた。
血でまみれたストックが床に転がる。
名無しが汚らわしい物でも見るかのように後ずさりをする。
名無し……!
そう言おうとしたが、ゴボゴボという音だけが喉の穴から漏れただけだった。
名無し、君が……君が、みんなを殺したのか?
暇人が一階に降りた後、モナーさんと、ギコ猫ちゃんやゾヌちゃんを殺したのか?
……いや、そんなはずはない。
モナーさんの悲鳴が聞こえた時、名無しは暇人と一緒にいた。
名無しじゃないはずだ。
名無しじゃない。
違うと言ってくれ、名無し。
名無しは恐怖と憎悪の表情を浮かべたまま、暇人をにらみつけていた。
暇人はふっと床が消え失せるのを感じ、沈み込んでいた。
目の前にはただ赤。
暇人の喉から溢れ出す血の赤。
死体の山の中でただ一人。
僕は名無しがかわいそうになった。 名無し…。