521 :
なまえをいれてください:
「私の父は、言っていた。
我らの知識を、教えよう。先人が積み重ね、何代にも渡って磨き上げた力と技の数々を。
"キッカー"は、本来特殊な力を持たない。キッカーは、力に宿る存在ではない。
本当に強いということは、力があるということではない。
本来のキッカーは、その学習能力にこそある。
どれだけ負けても戦闘を継続し、問題を学習し、また戦う。
最強なわけだ。負けなくなるまで成長するのだから。それも能力が上がるわけではない。
動きが、変わるのだ。
動きが。
形なきゆえに記録に残らないこの動きが、キッカーの根幹だ。
人間ならば誰もがこの能力を持っている。
リングに上がり、敵を狩れ。目標は、十二だ。
十二の敵をマットに沈めたとき、そなたはキッカーになる。その臭いをかいで、ゾロは、キッカーの敵は現われるだろう。
人に決戦存在があるように。裏組織にもまた、決戦存在が存在する。キッカーと、ゾロと、いずれが勝つか、それが勝負だ。」