小島監督のうそつき！！！！

■ここまでのあらすじ■

春の初めのある日に仔猫を拾った中島秀夫は、その猫を飯野賢治と名づけ、自分のマンションにつれて帰った。

ところが、翌朝目を覚ましてみると、部屋には飯野がいない。
その代わりに、どこから自分の部屋に入り込んだのか、猫耳と猫しっぽをつけた三十歳くらいの中年男性が、
なんと一糸まとわぬ姿で、 自分のベッドにもぐりこんで、寝息を立てていた。

中年男性は自分の名前を飯野と名乗り、中島のことをご主人様と呼んだ。
飯野の話では、飯野は、猫から人間に生まれ変わるための、特別な試験の受験資格を得た仔猫だった。
なんと、今日から最終試験が開始されるのだという。

その試験とは、人間の体で約一年間を過ごし、その間に人間社会のルールと、
人間の「愛」というものを学ぶことであった。これができれば、飯野は晴れて人間として生まれ変わるのだ。

飯野を試験に合格させるため、中島は飯野の世話をしながら、社会常識や「愛」を教えることになった。

しかし、三十歳の中年男性の体を持つ飯野に、果たして、本当の愛と言うものを、どこまで教えればいいのか。
自分自身、他人に愛された記憶に乏しい中島は、周囲に相談できる人間も無く、
こうしてインターネットを通じアドバイスを受けようと考え、このスレッドを立てたのだった。