「ゼルダ」の大人リンクせくしーだ

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439 ◆t675LkGI

 扉が閉まると、川のせせらぎが消えた。咽せるほど甘い薔薇の香りも、ワイン樽と武具の匂いに取って代わった。
「ここはゼルダ姫が住まわれるお城なんだあ。悪戯ではいってきちゃダメだろ?」
 そういいながら服に手を這わせる男を、リンクは絶望とともに見上げた。
「あの、すみま」
「妖精の子か? 森で枯葉でも食ってるんだろ?」
 乳首を捻り上げられ、リンクは叫ぶ。フクロウに唆され、城にはいろうなどと思った己を呪った。槍先を突きつけられ、後ろ手で縛られた。抵抗する余地もなく、こうして兵舎に連れ込まれた。
「へっへっへっへ……」
 机の上にころがされた。兵士は尻をなで回している。恐怖で喉が引きつって動けない
「いや、いやだあ」
「スカートみたいだな。かわいがってやるからな。お兄さんの逸物ここにぶち込んでやるから、たくさん味わってくれよ?」
 兵士はタイツに顔を埋め、幼いリンクの秘所を濡らす。長い舌で震わせるようにする。
「……うっ……ぅ……」
 リンクは道の感覚に全身を緊張させた。
 やがて兵士はタイツを下ろし、尻をゆっくり揉みながら襞を直接舐めてくる。
「やだ、きもちわるい、きもちわるいっ」
 逃げようともがいても、芋虫のようになるだけだ。尖らせた舌が奥まで出入りする不気味な感覚に喉を逸らす。
 尻を掴まれたとき反射的に締め付けてしまった。犯す大人の舌をリアルに感じて、何かがカッと燃え上がる。己の息が熱くなっていることに、気がついた。


 キコリの住人は、妖精がつくと大人になる。
 日が沈んだら、川縁に集まる。妖精を飛ばして、その妖精のたどり着いた女性と性交をする。男たちは気まぐれな妖精が意中の人へと飛んでくれるよう、試行錯誤をする。

 妖精をもたないリンクは、そんな話にも加われず、一人だった。
 ようやくきた妖精はこういった。
 Hey! Look! リンク、デクの樹様がお呼びよ。森を、世界を救うのよ!
440 ◆t675LkGI :01/10/24 22:24 ID:LFaoRGHC
 兵士のセックスは、優しかった。
 何が優しいかは、しらない。
 だが、何度も言葉をかけながら、意地悪をいいながらも指で溶かし、痛くないようにとワインを飲まされ、そして腕のなかで突き上げられる。それはリンクには優しさだとおもた。性器を挿れられるのは痛いだけだったが、裸体に力の限り抱きつくのは、妙に安堵できた。

 中で果ててから、兵士はうろたえた。
 綺麗に洗い、服を整えてから、誰にも言うな、と脅してきた。
 リンクはおびて頷いた。もしかしたらおびえたフリをしていたのかもしれない。
 城の外まで送られて、兵士が消えると、リンクは尻餅をついた。吐き気に襲われ、暗がりで吐いた。憧れていたセックスは、生理的な苦痛だった。何かが穢れたような、かといってどうってことのないものにおもえた。
 Hey! Look!
 ルピー袋に詰められていたナビィが現実を教える。

「なんでゼルダ姫にあわないといけないの」
「それがあなたの使命なのよ!」
「お腹が重い。鉛がはいってるみたいだ……」
「リンク、なにがあったの? 私を袋につめているからいけないんだわ!」
 リンクは首を振る。別になんにも、と答える。
「ゼルダってどんな人?」
「とても綺麗な人らしいわ。花にかこまれた中庭でいつも遊んでいらっしゃるの。予言能力があって、そのことであらぬ誤解を受けていたりもするのよ」
 ゼルダもセックスするのだろうか。
 リンクは空想のなかで女性を犯す。首を振ってすぐに想像を追い払った。そんなことかんがえちゃいけない。
「今度は兵士に見つからないようにチャレンジよ! ちょっとの失敗であきらめない、ファイト、ファイト!」
 今度は兵士に見つからないようにしないと。
 あの小屋でまた犯されるのは、まっぴらごめんだった。
441なまえをいれてください:01/10/25 07:20 ID:f5M4XbDx
>439,440
(・∀・)イイ!!
職人さんがんばってー。
442結論ゼルダの伝説はエロい!:01/10/25 08:11 ID:8pdSvbqP
もだえ石はエロ過ぎ
443 ◆t675LkGI :01/10/25 19:04 ID:2bYAm7lv
 花につつまれた中庭にたどりつくと、そこには少女がいた。少女は暖かい日差しの中で、警戒して体を縮めながらリンクをみた。すこし言葉を交わすと、パッと表情を明るくして、頬を染めながら一生懸命予知夢のことを話してくれた。
 少女はゼルダ姫。この国唯一の世継ぎで、花と蝶を愛し、皆に愛されるプリンセス。
「ガノンドロフは、聖地への扉をあけ、トライフォースを手に入れようとしているのです!」
 世界を創りたもうた女神の力の証、トライフォース。野心溢れる砂漠の男ガノンドロフは聖地に封印されたそれを手に入れ、世界を支配するという。聖地に行くためには、3つの宝玉が必要……。
 少女の夢を、一言一言噛みしめて想像すると、身が震える。暗く深い迷いの森で、喉をカラカラにして鬱々とした葉の重なりを見上げたような、そんな。のどけしい日差しの下で、リンクは寒さに凍えた。
「僕には、できないよ」
「お願いです!」
 見上げるゼルダ姫は、リンクにすべてをゆだねているようだった。潤んだ瞳と、キュッと握られたてから興奮が伝わる。
 ふっと、リンクは屍臭を感じた。蝿や羽虫が好む、腐った肉の臭いだ。
「リンクみてください、あれがガノンドロフです!」
 その元を考える前にゼルダに促され、窓を見る。
 赤と黒の色彩が禍々しい衣装をまとった男が、王にひざまずく。かしこまってはいるが、その姿は尊大で、そして圧倒的だった。覇王の気迫が、窓ごしでも伝わる。
 ガノンドロフが、ふと、こちらを見た。
 視線が合う。口から手を入れられ、臓腑を引きずりだされたような感覚がする。弾かれたように窓から離れる。肩甲骨あたりが火照り、こめかみがビリビリと危険を知らせていた。
 あれが世界を手に入れようとする男。
444 ◆t675LkGI :01/10/25 19:05 ID:2bYAm7lv
 石壁に凭れると、ゼルダが眉谷に皺を寄せて心配そうに見上げている。どう声をかけようか迷っているのが、唇から伺えた。
「あれがガノン」
「そうです」
「強そうだ……」
「はい……」
 肩を震わせて答えるゼルダを見て、リンクは気が付いた。予知夢を見て、ガノンドロフと間近で付き合い、彼女は一人で耐えていた。たぶん本当は、彼女自身も世界などどうでもいいのだろう。ただ不安を誰かと分かちたかっただけで。
 Hey! リンク大変だわ!? 世界を救わないと!
 頭の悪い妖精がルピー袋から顔を出した。リンクは思わず笑ってしまった。手が汗でびっしょりだったことに気づく。ひどく緊張していた。
「うん。世界を救うよ」
 ゼルダが嬉しそうに目を開けて、ありがとうと、何度もいう。
 リンクはそれに差し障りない答えをしておいた。
 頭の中は、ガノンドロフの姿で一杯だった。あの男が何を考え、どう実行しているのか。どんなふうに動き、声を出すのか。そればかりが気になった。
 やがて姫の乳母という大女が現れて、メロディを教えられた。乳母とともに城の外に出た。
 目の前に草原が広がる。森からでたばかりのときは、果てのない道のようだった。今見ると、さまざまな生き物がひしめき合うひとつの戦場のようだ。
「ナビィ」
 Hey! カカリコ村にいきましょう! きっと手がかりがあるわ!
 城に背を向けて、村へとむかった。