【2008】クソゲーオブザイヤー part24【総合】
08年クソゲーオブザイヤーここまでのあらすじ
期待の夏の怪物は不発、日々繰り返される抜き打ちスルー検定。
住民に心の安寧が戻る日は来るのであろうか。
今年の開幕投手を務めたのは「メジャーWii 投げろ!ジャイロボール!!」
Wiiバブルに何とか便乗しようと育成された、タカラトミーの隠し球である。
試合中、同じ状況になる度、何度も何度も現れる操作説明画面。
打球の飛んだ方向と無関係に流される「意外性抜群の」打球デモ。
さらには1球1球の投球にもデモを流し、見事に一試合2時間以上という野球のプレイ時間を再現してみせた。
投げられた瞬間ストライクかボールか判ってしまう、男らしいバッティングシステムや、
ストーリーを圧縮しすぎて原作ファン以外お断りのADVパートもなかなか味わい深い。
なお、昨年度日本から来たピッチャー「Dice.K」の謎の変化球として、
アメリカのベースボールファンの話題となった「ジャイロボール」であるが、
まさに本作はジャイロボールの名に恥じぬ「投げつけられた剛速球のクソ」との思いが深まるばかりである。
その後のクソゲー談義の中で以下の4作品の名前があがる。
「ポイズンピンク」 「メダルオブオナーヒーローズ2」「公園で遊ぼう」「奈落の城 一柳和、2度目の受難」である。
「ポイズンピンク」は「見えている地雷」と前評判は高かったが、テンポが悪いといった程度のガッカリゲー。
「メダルオブオナーヒーローズ2」は、欧米版の売りである32人オンラインが無いことを発売直前までひた隠すなど
メーカー対応は糞の極み。しかしオフの内容はボリューム不足だがFPSとしては良ゲー〜凡ゲー。
「公園で遊ぼう」に至っては「クソっちゃクソだけどやってるうちに気に入ってしまって悪いレビューは書けないよ」と
突撃した住人がボヤいていた。 いずれも詳細についてはwikiや過去スレのあらすじ等を参考にして欲しい。
これらは一時的に話のタネにはなっても、「じゃあ年末まで残るか?」と聞かれると返答に困るような出来であり
ノミネートクラスの作品とは言い難い。住人たちは前評判に踊らされるだけの結果となってしまった。
そして3月の新作攻勢の中投下された「奈落の城 一柳和、2度目の受難」は
数少ないクローズドサークルの本格推理ゲームに期待した者も多かったが、
ジャンルのファンであればある程、フラグ管理の甘さに失望する出来栄えだった。
探偵役の主人公は「もう聞いたはずの事を今知ったかのように驚く」「とっくに明かされている謎を聞いて本気でビビる」
「行方不明の登場人物を放置すると、そのまま話題にもせず館から脱出してクリアする」
「ただのイタズラには1分単位のアリバイ表を作成するのに、殺人事件のアリバイ表は作らない」という見事な迷探偵っぷり。
おまけに死んだ筈のキャラが生きていて会話もでき、当人の死について尋ねると「テキストがまだない」と言い出すミステリー。
解いていないはずの謎が、なぜか解決したことが全員の共通認識となっている等、
フラグ管理の甘さが、一気に作品の評価を落とした例となった。
ちなみにこれらの問題を無視して推理しようにも、「クリア必須の暗号に不備があり、解けないものがある」という
致命的なミスがありプレイヤーをまさに奈落の底に突き落とす仕掛けにもぬかりがない。
携帯板の盛り上がりとは裏腹に据え置きはまるで氷河期のような状態であった。
昨年の大賞である四八(仮)がそのありえないクソさでスレ住人の目を肥やしてしまい、
2006年までだったらノミネートされていたかもなぁ、というレベルのソフトもいくつかスルーされた。
これをスレ住人は「四八ショック」と呼び、その影響でクソゲー飢饉となり無駄にスレを消費する日々が続く。
しかし終わらない冬は無い。 5月も終わり梅雨の到来が近づく頃、
低得点ほど信憑性が高いことで有名なファミ通クロスレビューから突如として雷雨警報が発せられた。
あのクソゲー界の征夷大将軍デスクリムゾンと同じ13点を叩き出したソフトの名は「大奥記」。
大奥を舞台に女の戦いを描くというターゲット層不明な内容、2年にわたる延期という前情報は、
クソゲー飢饉で餓死寸前であったスレ住人にフルコースを投げ込むようなものであった
「いざ出てみればただの駄ゲー・凡ゲーでがっかり」が
今年前半のパターンであったが、13点のこのソフトはさすがに格が違った。
大奥と言うより吉宗…いやFC版水戸黄門を髣髴とさせる質素倹約なグラフィック、キャラがめり込むどころか貫通する机、
移動はホバリングで襖の開閉は超能力と揶揄されるモーションの少なさ。
お色気クソゲー「THEミニ美女警官」と同じ製作会社だけあって尻の描写だけはPS2クラスなのが唯一の救いか。
ゲーム内容は多すぎる部屋をいちいち回って延々証言を集めるのが殆どで、
登場人物は頻繁に移動するわ、部屋は大半が無人だわ、入るたびにロードが長いわで
あるユーザーに「延々とサマルトリアの王子を探し続ける作業ゲー」と言われる辺りに2代目将軍の貫禄が伺える。
折角集めた証拠を発揮する申し開きパートも、空気を読まないチャンバラSEと共に
証拠→悔しがる→証拠→悔(ry のループ。 某ゲーム雑誌では「悔しがる表情が良い」とレビューされていたが、
実際はそんな演出はなく全てのキャラは常時真顔のままである。
その雑誌のスタッフは申し開きパートまで進める前にドロップアウトしたのだと予想できる。
さらに「これkら」という、江戸時代から一気に現代世界にユーザーを引き戻す誤字が用意されており
大奥の世界に浸りすぎない為の引きこもり対策も万全と言え、製作サイドの最後の良心が見え隠れする仕様だ。
開発会社ダフトの公式サイトでは、プログラム以外は関わってないとのリアル申し開きが始まる始末で
まさに宣伝文句通り、大奥記は底知れぬ伏魔"伝"(公式HPより)と言えよう。
尚、このゲームはマルチエンディングを採用しているのだが二年間延期して何をしていたのか、
という申し開きをダフトに聞く事がこのゲームの真エンドと言えるだろう。
(発売から三月を待たずしてサイトが404になった今となってはそれも不可能に等しいが)
発売前日なのに提示された買取価格が200円という珍事も思い出深い出来事であった。
ドリフやロケットスタジオ等の鉄板とも言えるクソゲーメーカーが携帯機へ移行し、
当スレ的に据置き機ゲーム業界は少し寂しくなってしまった感がなくもないが
大奥記のダフトも過去にSIMPLEで素晴らしいクソゲーを出していたあたり、
やはりクソゲーとは血統なのではないかと思われる。
その後思いがけず静かな夏をすごしたKOTYスレであったが、
多くのユーザーを驚嘆させた大奥記から3ヶ月・・眠れる挑戦者が遂に目覚めた!!
ジャンルは「麻雀ゲーム」、それはシンプルシリーズでも馴染みの深い国民的娯楽である。
しかし、「テーブルゲーム」と言う安息の地にすらクソゲーの侵攻は休まるところを知らないのだ・・
「当然」と言う概念を幻想と知らされる麻雀ゲーム、「ジャンライン」の登場である。
クソゲーにつきものと言われるフリーズバグは当然のごとく標準装備であり、
ルール上見えるはずの牌が一部伏せられ、チーで鳴いた場合の牌の選択方法が不自然、点数の計算がおかしいことなどは序の口である。
なんと、駆け引きに重要な要素である相手の切り牌が手元からか、直前に引いたものか識別不能なのだ!
まさに「麻雀」ではなく「ジャンライン」と言う名の異空間がそこにある。
このあまりにも酷い仕様に「素人が作ったとしか思えない!」とユーザーが怒りに震える最中、
まるでユーザーを挑発するかのようにジャンラインの社員ブログを『麻雀の素人が書いている』ことが判明し、火に油を注ぐ始末である。
尚、Xbox360では麻雀ゲームは本作併せて二本しかなく、この作品に期待していた麻雀好きの心を打ち砕いた点でも罪が深い。
「それでもネット対戦さえできればいい」「きっと普通の麻雀に飽きた玄人向け仕様に違いない!」
そう自分を納得させわずかな希望を持ってオンに接続したユーザーも存在した。
しかしこのゲーム最大の売りである「ネット対戦」こそがレコムの仕掛けた最大の罠だったのである。
そこにあったのはもはや「ネット対戦麻雀」ではなく「精神修行」の場であった。
社員が適当に喋っているのではないかという出来のボイスデータが有料という悪徳商法で社会の厳しさを教わり
部屋を作成したプレイヤーが必ず親となることで、先手必勝の大切さを、
ランキング戦中に誰かが落ちたとき、対戦が強制的に終了することで、忍耐力を、
同じプレイヤー同士で連戦できないことで、一期一会の大切さを知る崇高な仕様となり、
各地で多くの修行僧と化したユーザーの阿鼻叫喚がこだましているのだ。
極めつけは公式サイトで有料ダウンロードしたボイスデータもオンラインのホストによっては反映されないといった素晴らしいサービスっぷりである。
そのダウンロードページでもVOICE_01が2つあり、発売からたった数日で販売中止、返金対応という離れ技をやってのけた。
こうして発売初日から公式サイトに謝罪文が載せられることとなり、確信犯の製作を許す最後の寛容さが今試されている・・
またシンプルもびっくりの、お求めにくい3990円と言うお値打ち価格であることも補足したい
「麻雀ゲーム」と言うある種の古くから完成されたジャンルでありながら、
クソゲーと言う魔のサラブレットを輩出した完成度は脅威的とも言えるだろう。
現在開発元のレコムは修正パッチを検討中とのことだが素人目にも明らかに仕様の部分も多く「治せるのか?」という疑問も多い。
有料βが終え、ユーザーと共に歩む姿勢に敬意の唾を吐きながら心待ちにしたい。
ジャンラインは四八(仮)でレベルを上げ過ぎたスレ住人たちを満足させることの出来るクソゲーとなるのか?!
大賞はookがこのまま逃げ切るのか?!
それとも本命はいまだ潜伏しているのか?!
このスレは、君のレビューを待っている!!