魔人學園【第百九拾九話】〜佐久間の体臭〜

このエントリーをはてなブックマークに追加
57第9話 弔歌 前編
-深夜 真神學園旧校舎-
田代に破壊されたままの旧校舎。それでも此処に凄む妖魔の勢いは衰えない。
その真っ只中にいるのにも関わらず彼らに手出しする者はいない。
醍醐、龍麻、美里の東京の支配者が旧校舎に集っていた。
「京一君が殺されたっていうのは本当なの?」と美里が醍醐に問う。
「ああ、本当だ。」と片手にサッカーボールのようなものを片手に抱えた醍醐が平然と答える。
続けて「証拠がこれだ。」と、抱えていたものを床に転がす。
「まあ」と転がる物体を見て静かに答える。気を利かせたつもりだろうか。
「昨日、手下が持ってきた。ご丁寧に口の中には桜の花びらが詰め込まれていたよ。」