今日はバース一号に乗ってヘイム・ラダに行ったの。
ヘイム・ラダはガンドール火山の麓にある町なんだけど・・・
案の定グリフォンの手によって起源点を消されちゃってるみたい。
そこには町は無く荒野がただ延々と続いてるだけだった。
なんて酷いことを、グリフォン!
怒りに打ち震えてる私をよそにユリスは
「うわぁ、すごいや!山が火を噴いてるよ!」
まあ、初めて見た火山なんだししょうがないかな。
私たちはガンドール火山に向かって焦土と化した荒野を歩いた。
不意にユリスが
「ねぇ、モニカ!あれはなに?」
ユリスの指がさしてる方向には大きな温泉が沸いてたわ。
「あれはね、温泉っていって火山の近くではよくあるのよ、いわば天然のお風呂みたいな感じかな。
それはともかくユリス、先進むわよ。って、ユリス〜!」
私が話し終わる前にユリスは温泉の方へ向かって走り始めていた。
しょうがないな〜、もう!はやく起源点を復活させなきゃならないのに!
イライラしながらユリスを連れ戻そうとしたんだけど・・・
「ねぇ、すごいや!モニカ!うわぁ、あったかい・・・」
あまりに瞳をキラキラさせてこっち見るものだから言いそびれちゃった。
でも急がなくちゃいけないし、ユリスに楽しい思い出作ってあげたいし〜〜。
唸っりながら悩んでるとユリスが急にとんでもないこと言い出したの。
「ねぇ、モニカ!一緒に入らない?」
「えぇ、いいわよ、って!えぇ!?一緒に!?」
「え?あ、うん。そうだけど・・・。」
「ちょっと待って、ユリス、ほら。」
「嫌なの?」
「う〜ん、嫌ってわけじゃあないんだけどね、うんとさ、ほら、あれよ。
私たちは男女だし、それにさ。ほら、あ〜〜つまり私たちにはまだ早いっていうか〜。」
私はあまりに焦ってまともな返事を返せないでしばらくうろたえてたの。
気付けばユリスはもう靴を脱ぎ終えるところだったの。
「あ〜、ダ、ダメ、ユリス、まだ私たちには・・・!」
頭に血が上って顔が熱くなるのを感じた。
それと同時に何故か手で顔を覆って深く目を閉じてたわ。
ああ〜〜〜、何でそんな平然としてられるのぉぉ〜〜!!?
・・・・・・・・・・
「うわぁ、気持ちいぃ〜。全然大丈夫だよ。ほら、モニカもおいでよ!」
恐る恐る薄く目を開け指と指の隙間から覗いてみると・・・
なんて事はなかったわ。普段のユリスのままだったわ。
強いて言えば裸足になってズボンの裾をめくってるくらい。
面を食らった私をユリスがキョトンとした顔で見つめて
「ねぇ、モニカ。大丈夫?顔、赤いよ。体の調子悪いの?」
どうやら変なこと考えてたのは私の方だったみたい。
「あは、あはははは・・・全然平気、全然・・・。」
結局温泉にはつかったんだけど、ユリスの顔を見るのが恥ずかしくて
ずっとうつむいてることしか出来なかったわ。
あ゙〜〜!私のバカバカぁ〜〜!