952 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:25
>>947 iモードサイトの「MelodyClip♪」にあるよ。
イエローストームないから萎えるケド・・・
953 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:39
時の河どっかに落ちてないかなぁ
954 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:42
難易度初心者でもハンチョウ死んで、敵軍増援が来ましたが何か?
まー、アレは遠すぎて間に合わなかったけど…
956 :
マルチポスト:02/09/04 21:48
2を買わずにだれかから借りてきて読み込んで、
電源消さずにしばらく猛将伝+2を楽しもうとしてる奴へ。
恐ろしい仕様を発見しました!!
このゲーム、オリジナルデータを読み込んで、
そのまま一定時間ほったらかしにしてると、勝手にリセットされます!!
俺のPS2はDVD読み込みに恐ろしく時間がかかるのでいつも電源入れっ放しで放置してるんだが、
朝出かけて夜帰ってくると必ずリセットっていうか、緑のランプが赤になってきえてます
これはおそらく、友達に2を借りたりして孟詳伝だけで楽しむ奴を排除するための
KOEIの恐ろしい罠です!
957 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:51
PS2の消し忘れ防止機能だべ
958 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:53
959 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:55
そういや箱版には5武器あんのかね?
なかったらEDエディット位しかいいとこないよ・・・
960 :
なまえをいれてください:02/09/04 21:59
山田フラッシュはどうなったん?
961 :
なまえをいれてください:02/09/04 22:03
典韋の第五武器難しいね。
曹操でも死んじゃったよ。
弓兵多すぎ!拠点から弓兵出てくるの無しだよ〜
すいません。
一番楽に取れそうな第5武器ってどのキャラですか?
いきなり呂布したら、かなり辛かったです・・・。
これを40回ちかくするのかと思うと、萌え上がります
尚tan
966 :
なまえをいれてください:02/09/04 22:44
正直、こないだ無双2をようやくコンプしたとこだから
速攻で飽きた・・
お前らPS2ばっかりやってねぇでゲームキューブやれよ!!
真無双1 山に登る方法は?
尚タンで5武器取ろうとしたら敵武将誰一人のけぞらなくて死にそうです。
とりあえず関羽一人残して拠点やら高台の弓兵やら親衛隊やら誰一人残らず殺したんだが、
たった一人の関羽より5軍もあるこっちの方が押されてるのはどーゆーことですか?
「桂木」「ゴールド・ラッシュ」でググッたら
>>615の続き見つけた
「もう一度言いましょう。もうすぐ7時になる。この番組の
生放送を要求します」
断固としてみのもんたは言い放った。そして、上着のポケッ
トから四角い箱を取り出した。
「これは携帯テレビだ。これで確認させてもらうよ」
「し、しかし、みのさん。あなたも業界人ならわかるでしょ
う? そんな話は無理だ」
「ならば、テレビ局ごと潰して放送できなくさせてもいいん
だよ、小津君」
みのもんたは判ってるな、といわんばかりの表情で小津を
睨んだ。小津はつばを飲みこんだ。
「みのさん、貴方の希望はなんなんですか? 金ですか」
「失礼なことを言うもんじゃない。それはおいおい、話し
て行こう。今は番組の生放送が先決だ。とっとと上の人間
とかけあってきたまえ。それから」
「はい」
「私は防弾チョッキを着ている。スタッフにまぎれて私を
狙うのもいいが、しっかりここを狙わないとドカンだ」
そういうとみのもんたは、ダイナマイトをふたつとりだし、
それぞれ側頭部に巻きつけた。
「もっとも、頭を狙ってもドカン、になってしまうけどね。
ハハハハハ。ハハハハハハハ! さあ、行け!」
小津は慌ててスタジオを飛び出す他、なかった。
タレントのみのもんた容疑者が、番組収録中に2名を射殺。
100名以上の人質を取り、スタジオに立てこもっている。
この悪夢のようなニュースが一報されてから、日本中は
その話題で持ちきりだった。各局、お台場に聳え立つテレビ
局の前から中継を行い、ネットでは伝聞、憶測が恐ろしい
勢いで広まった。
もちろん、当のテレビ局がこのスクープを独占する形になっ
た。カメラはスタジオのすぐ外にまで迫り、緊迫した空気を
伝えていた。
だが、中に入ることはできない。
死体が転がっている。それどころか、人殺しショーを生で
全国に放映することになってしまう。いくらテレビが刺激を
求めているからといって、そこまでやるのはやりすぎだ。
というのは建前だった。
テレビ局の上村社長は、番組を生放送することに賛成だった。
もともと、抗議が怖くて、生放送に踏み切れなかったのだ。
犯人が要求している。これで、人質の命を救うためという
大義名分ができたのだ。
「小津君、私が責任を持とう。7時から、あの番組の生放送
を行う」
「しかし社長」
「今の視聴率はどれくらいだ?」
「恐らく、80%を超えているかと」
「充分だ。スポンサーは全部下ろせ。コマーシャルはなしだ。
なあに、幾らでも回収できるさ。それから、テレビ局内の職員
を速やかに避難させろ」
「その手配は行っています」
「そうか。では私も逃げるとしよう。現場は君に任せたよ、小津
君。テレビ局史上、最大のイベントだ。しっかりプロデュースし
てくれたまえ」
編集室に帰ってきた小津は、阿部に向かって言い放った。
「どいつもこいつも腐ってますよ」
【衝撃】みのもんたが2名射殺! スタジオ立てこもりPart14】
1 名前:名無しさん :02/03/30 18:59
ソースはテレビ局つけれ!
2 名前: :02/03/30 18:59
みのワショーイ!
3 名前: :02/03/30 18:59
今だ!2ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ (´´
∧∧ ) (´⌒(´
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザーーーーーッ
4 名前:Neo麦茶 :02/03/30 18:59
祭か? 祭なのか!?
5 名前:名無しさん :02/03/30 18:59
2
6 名前:名無しさん :02/03/30 19:00
>1
オツカレー
7 名前:名無しさん :02/03/30 19:00
おい、フジテレビで生放送始まったぞ!!(w
8 名前: :02/03/30 18:59
フジテレビで生放送開始。祭だ!
そろそろ埋め開始
「お茶の間の皆さん、こんばんわ。クイズ・ミリオネア!
今夜は特別版でお送り致します」
まるで「八つ墓村」の犯人のように、ダイナマイトを頭にくくり
つけたみのもんたがブラウン管に登場したのは、きっかり7時だ
った。歓声も、拍手もない。BGMもない。終始馬鹿騒ぎをして
いるテレビを通して、これほど重く、質量の高い沈黙が提供され
たのは、恐らく初めてではないだろうか。
「まずは、「世界プルルン滞在記」を楽しみにしていた皆さん、
すみません。本来は通常の「ミリオネア」枠でやりたかったんで
すよ。でも、収録が今日だったもんでねえ。まあ、あんな糞番組
見てる人はいないでしょうし、ディレクターも一緒ですから、
構いませんよね!」
みのもんたはスタジオに向けて言い放った。編集室にいる小津は、
ゴクリとつばを飲みこんだ。
「始まりましたねえ」
阿部が呑気な声で言う。
「テレビを通して生で殺人ショーが放送される時代なんてねえ。
あの、飛行機がビルに突っ込んだときよりもよっぽど面白くて
刺激的だ。フジテレビとしてはバンバンザイですか?」
「言葉を慎んでください」
「ところで、彼はいつまで生放送をしろ、と要求しているんで
すか?」
「わかりません。恐らく、正解者が出るか、もしくは」
「全員殺されるまで、ですか」
「では、特別版のルールを説明しましょう」
みのもんたはそういうと、拳銃を懐から取り出した。
「基本的には、通常のルールと一緒です。15問正解したら
1000万円、ライフラインも3つ使うことができます。
ただし」
恋人の顔を見つめるような、愛しい目で、みのもんたは
S&Wを眺めた。
「間違った時点で、解答者は射殺されます。既に、2名
の方がおなくなりになられています。ご冥福をお祈りし
ます」
みのもんたが1カメに向かって、拳銃を振った。死体を
映せ。カメラマンは吐き気をこらえながら、死体をアッ
プにした。
「また、私を無理やり止めようとすると、ダイナマイト
がドカン。ここにいる人はまず助からないでしょうな」
言うまでもなかった。みのもんたは上着を脱ぎ去っていた。
「あと、この件に関して、警察の方に無能だの命を
助けろだのというのはやめたほうがいい。この通り、
少しでも不穏な動きを見せたらドカン。狙撃をしよう
にも、この狭い額に確実に当てなければならない。
頭に正確な狙撃をするのは難しい。かつて、ド・ゴー
ルを暗殺しようとした、ジャッカルという暗殺者が
いました。ド・ゴールは防弾チョッキを着ていた。
ジャッカルは頭を狙わざるを得なかった。彼は、失
敗したことのない天才だった。しかし、その時は
失敗したのです。なぜか?」
プロフェッショナルだ。流暢にまくしたてる。
「ド・ゴールがふと、うつむいたからなんですよ。
銃弾はそれた。ジャッカルは殺された。それくらい、
頭を狙うと言うことは難しい。ましてや、頭のダイナ
マイトに当たったら、誘爆して全員死亡だ。私を殺す
のは、事実上不可能ですな」
みのもんたはもう一度カメラを睨んだ。
「警察諸君、私の邪魔をするな」
そして、明るい表情になった。
「さあ、クイズを続けましょう!」
馬鹿な。
間違えた。俺は間違えたじゃないか。わざとだ。わざと間違えたんだ。
それなのに……。
「次の挑戦者は、埼玉県からお越しの浅野さんです!
さあ、こちらのお席へどうぞ!」
みのもんたが手招きをする。浅野は、電機椅子への道を歩く囚人
のようなうつろな足取りで、解答席へ向かった。
「あの、何かの間違いです」
弁明するのは危険だ。だが、言わずにはいられなかった。
「さっきの予選クイズですが、私は間違ったはずです。いや、
確かに間違えた。だから、ここに呼ばれるわけがない」
「そうは言いましても、コンピューターがはじきだしてます
からねえ。ボタンの押し間違えでもしたんじゃないですか?」
「そ、そんなわけは」
そんなわけはない!
浅野は叫ぼうとしたが、それは無理だった。S&Wの小さな口径が、
地獄へと続く穴のように見えた。
「納得いたしましたか?」
こんなことになるんなら、参加なんかしなけりゃよかった。
浅野は応募したわけではなかった。フジテレビから、届いた1通
の葉書。
この番組には、応募した人間でなくとも、一般人から無作為に選
んで特別参加を促す制度があるようだ。ただで何百万も貰えるチ
ャンスなのだ。浅野は一も二もなく、参加をきめた。それなのに、
それなのに。
「どうされました? クイズを始めますか?」
やるしかない。やるしかないのだ。
「お願いします」
絶望的な心境とは裏腹に、浅野は軽快に問題に答えていった。
28歳、東大出のビジネスマン。世界の金融市場を相手に、第一線で
バリバリ働いているのだ。知識も経験も豊富だった。
第10問目を迎えて、ライフラインは3つ残っていた。
「第10問。
タレントの安室奈美恵さんの夫が所属している、グループ
名はどれ。
trf
m.c.a.t
globe
TMN」
来てしまった……。
芸能問題に関して、浅野は全くと言っていいほど疎かった。テレビ
番組は普通に見るが、誰と誰がくっついた、などの情報に至っては
ゼロに近い。
迷っている暇はない。
「オーディエンスを使います」
ライフラインは3つある。
スタジオの外に待機しているものに相談できる「テレフォン」。
選択肢を二つに絞れる「フィフティー、フィフティー」。
そして、観客にアンケートをとれる「オーディエンス」。
あまり難易度があがってしまうと、オーディエンスは意味をな
さなくなる。観客が答えをわからないからだ。この辺で使って
おくのが得策だった。
「わかりました。では、オーディエンス。観客の皆様に答えを
お伺いしましょう」
「結果が出ました。おっと、はっきりしましたね」
みのもんたの言葉通り、結果は決まっていた。globeが
80%。間違いない。これだ。
「じゃあ、観客の皆様を信じます。Cのglobeで」
「Cのglobe……ファイナルアンサー?」
「ファイナルアンサーで」
その瞬間、観客がほっとため息をついたように見えた。浅野は
直感的に、嫌な気配を感じ取った。
まずい。まずい。俺は、とんでもない間違いをしているのでは
ないか? 俺は
「ざーんねん!!」
みのもんたは嬉しそうに言うとともに、銃をぶっ放した。
意識が途切れゆく一瞬の間に、浅野の聡明な頭脳は答えをはじき
だしていた。
ゲームは、我々が全員死ぬまで終わらない。観客は解放されない。
ならば、わざと間違えさせて、早めに全員殺した方が、観客にと
っては得なんだ……。
死の瞬間、浅野は悪魔の饗宴の中にいるような気がした。
「ああ……」
浅野が射殺されるのを見て、小津は小さくうめき声をあげた。
「今ごろ、窓口には苦情がじゃんじゃんかかってるころでしょうな」
阿部が呑気に言う。小津は鋭い声で言った。
「あなたはさっきから何なんですか。事件を解決する気はあるので
すか?」
「もちろんですよ。今、自衛隊から最高の狙撃手を呼んでいるところ
です」
「それじゃあ遅いんだ!」
「まあまあ、声を荒げないで」
阿部はそばにあった新聞を広げた。
「世界プルルン滞在記、私好きなんですよ。糞番組だなんて
とんでもない。こんな、金で人の下劣な部分を煽り立ててる
番組よりよほどいい……って、失礼でしたかな」
小津は答えなかった。
「貴方はこの二つの番組のディレクターというわけだ。偉い
んですねえ」
「他にも何本か、番組を持っています」
「なるほど。こんなことが起きてしまったら、失脚という
わけだ」
「少なくとも、この番組はおろされるでしょうね」
「なるほど」
阿部は不意に立ちあがった。
「スタジオへ行きましょう」
「ところで、小津さん」
スタジオへ向かう途中、阿部が話しかけた。
「貴方のみのもんたさんとの関係を教えていただけますか」
「関係、といいますと?」
「いつごろから知り合いなのか。恨みを買うようなことをしていないのか。
逆に、恨みを持ってはいないのか」
小津は立ち止まった。
「これは何ですか。尋問ですか」
「とんでもない。いえね、ちょっと気になることがありまして」
「気になること?」
「動機ですよ」
歩こう、と阿部は目で促した。肩を並べ、二人は歩き出す。
「この事件の動機はなんなのか。みのもんたさんは、おいおい話す
と言っていましたが、そろそろ限界です。お茶の間の皆さんも、
気になっているところでしょう」
「くだらないジョークはやめていただきたい」
「いや、失礼。性分でしてね」
阿部は微笑を浮かべながら言った。
「単純に考えて、今回の一件でもっとも損をする人間は誰か。
殺された本人、みのさんの家族、親戚。そして」
「スタッフ?」
「そう。貴方だ。爆発物をチェックせずにスタジオに持ち込ませた。
その責任は、貴方にある。この辺に動機があるのではないかと思い
ましてね」
阿部が話しているうちに、スタジオに到着した。入り口の前では、
公安のネゴシエーターが待機をしている。それを制し、阿部は扉を
開けた。
「さっきの話はあとでお伺いしましょう。生きていたらね」
阿部はニヤリと笑い、スタジオの中へ消えた。
なんかおもろいsage
「おい、誰だ貴様は!」
スタッフの間を縫うように近づいてきた阿部を見て、みのもんたは
声を荒げた。縄張りに入るな、といっている犬のように。
「私は、警視庁捜査1課の阿部と申します。今回の捜査主任をやっ
ております」
両手を上げた姿勢で、阿部は言った。
「だからなんだ! とっとと出て行け! クイズの邪魔だ」
「少しお話をしましょう。フジテレビは、貴方が打ちきるまで
番組を放送するようですよ」
「うるさい。出ていかないと」
みのもんたは阿部に向かって拳銃を向けた。スタジオに緊迫が
走る。
「待ってください。私は防弾チョッキを着ています。撃っても
何ともありません。この距離で頭を狙うのは難しいことは、
貴方くらいの方ならわかるはずだ」
「観客を一人殺してもいいんだぞ」
みのもんたは観客席に拳銃を向けた。不気味な沈黙を保っていた
客席から、悲鳴があがる。まずい、パニックになったらおしまい
だ。阿部は冷静に考え、みのもんたの興奮が収まるあたりまで
後退した。
「判りました。私は立ち去ることにします。ただ、一つだけ
お聞きしたい。テレビの前の皆さんも気になっているはずだ。
貴方はなぜ、このようなことを始めたのか」
みのもんたはニヤリと笑った。
「そんなことか。ふっふっふ、三人目を殺したら言おうと
思っていたんだよ。無駄骨だったな」
みのもんたはカメラに視線を移した。
「では、テレビの前の皆様。今の質問にお答えしましょう」
「皆さん、貴方はテレビを見ていて、物足りなく思ったことはありませんか?」
みのもんたは、カメラに向かって訥々と語り出した。その向こうには、一億人
近い人間が、かたずを飲んでいるはずだ。
「結論から言いますが、テレビの世界というのは全てやらせ、です。
生放送にも台本があります。ただ、やらせっぽくなく見せているので、判ら
ない人にはわからないでしょう。
私は長年、発信者としてテレビと関わってきました。そして、疲れたのです。
虚像を演じつづけることに。台本というベルトコンベアで流されつづける
ことに。
毎日毎日、愚にもつかない主婦の話を聞く振りをして、クイズ番組で馬鹿を
ヨイショして、若造と一緒に三文芝居を作り上げる。私は真実が欲しかった。
そこで」
みのもんたは拳銃をカメラに向けた。
「考えたのがこの企画です。死ぬか生きるか、それをクイズで決める。
かつて、こんな刺激的な番組があったでしょうか? これほど、全員が真剣に
なって取り組んだ番組はあったでしょうか? 私もスタッフも、解答者も、
そして貴方も……真剣だ。ここに真実は宿るのです」
みのもんたはそういうと、何がおかしいのか突然笑いはじめた。
そして、高らかに宣言をした。
「さあ、クイズを続けます!」
「狂ってる……」
小津は吐き捨てるように言った。もう二人とも、編集室に戻ってきている。
「お手上げですな」
阿部は呟いた。
「少しでも近づくと、観客を殺すという。彼は本当にやるでしょう。
また、多少の犠牲はやむをえないと突っ込んでも、ダイナマイトが爆発
するだけだ。みのさんが拳銃をダイナマイトに撃ちこむだけで、我々は
木っ端微塵ですよ。狙撃手が到着するのを待ちましょう」
「いつ到着するんですか」
「そうですね。あと30分もあれば」
「馬鹿な。何故そんな時間がかかるんだ!」
「失敗は許されない以上、日本で一番の狙撃手を呼ぶ必要があるからです。
まあ、ゆっくり待ちましょう」
「ゆっくりだなんて……あなたはおかしいんじゃないのか」
「ものは相談ですがね」
阿部は強引に話題を変えた。
「貴方は東大の理学部出身だそうで」
「ええ」
「コンピュータには詳しい?」
「人並みには」
「モノは相談ですがね」
阿部はゆっくりといった。
「機械に、トリックを仕掛けることはできませんかね?」
2のデータがメモカにあれば
4武器ってあるんじゃねえの?
「機械に……?」
阿部はこくりと頷いた。
「そうです。解答者が何を答えても、すべて正解にしてしまうんです。
そうすれば、問題は解決する。いや、しないかもしれないけど、この
膠着状態は抜け出せるはずだ」
「なるほど。しかし」
「しかし、なんです?」
「私にはそのような作業は出来ません」
「それはおかしいですね。さっきスタッフの方にお伺いしたんですが、
このシステムの大元を設計したのは貴方だそうじゃないですか。ちょ
っと細工をするくらい、構わんでしょう?」
「しかし、トリックがばれたらどうしますか? みのさんが解答を
知っていたら?」
「おっと、それは考えませんでしたね」
「そんなこと、最初に考えてくださいよ! だいたい、この番組は、
問題ごとにみのさんに解答を送っているんじゃない。予めみのさん
は全部の解答を知っているんだ。だから、ごまかせるはずがない」
「そんなに怒らなくて結構ですよ。失敬失敬」
そのとき、若い刑事が阿部の肩を叩いた。
「ちょっと失礼」
阿部は席を外すと、小津は一人になった。
モニタの中では、4人目の挑戦者が処刑台に向かっているところだった。
990 :
なまえをいれてください:02/09/04 23:15
うおー?すげえ
「助けてください……」
加藤は、着席するなりそう言った。
「私には、妻も子供もいるのです。お願いです。た、助けて」
「私にも優しい妻と、可愛い子供がいますよ。もう生きていけないで
しょうけどね。ハハハハハ!」
「お、お願いです。私は呼ばれただけなんだ。こ、こんなことに
なるのなら、来なければよかった」
「こちらからお呼びがかかったというのは、めったにない体験なん
ですから、もっと喜ばなきゃ。本当なら、応募しても出れない人が
たくさんいるんですよ」
「嫌だ、嫌だ」
「さあ、クイズをはじめますよ。えーと、東京都からお越しの加藤
駿作さんですね。45歳、バリバリの働き手だ。なんと東大出身で
すか。今日は東大に縁のある日ですね」
「……」
「そんな暗い顔をしてちゃ、答えられるものも答えられないですよ!
さあ、いきましょうか、第一問目」
「嫌だ、嫌だ!」
そう叫ぶと加藤はみのもんたに飛びかかった。
だが、全く間に合わなかった。俊敏な動きで銃口を額に合わせ、引
き金を引く。その動きは、さながらマシンのようだった。
悲鳴とともに、死者の数は4になった。
「狙撃手はいつ来るんですか!」
小津は声を荒げた。阿部は煙たそうに手を振った。
「そうですね。あと二十分ほどですか。ヘリコプターで大至急向かわせて
いるところです」
「二十分……」
小津はしばらくうつむいた。阿部は構わず話を続ける。
「ところで、気になったことがありましてね。みのもんた氏は、どこから
あんな大量の武器を持ってきたんでしょうね」
「貴方の雑談につきあっている暇はない! もう、我慢できない!」
小津は勢いよく立ちあがった。
「どうするんです。小津さん?」
「スタジオへ行きます。そして、私が直接、みのさんに話をつけて
きます」
「勝手な行動は許しませんよ」
「さっき聞かれた話にお答えします。私とみのさんは、もう二十年来
の中だ。私がテレビ局に入ってから、ずっと付き合いがある。私の
話ならば聞いてくれる」
「むざむざ死にに行くのかもしれない。奥さんや子供さんが哀しみま
すよ。そういう仕事は、我々に任せておくんだ」
小津はふっと、寂しそうな表情を見せた。
「妻は……いません」
「そうでしたか。これは失礼。とにかく、少し落ちつきましょう」
「いや、私は行きます。きっと説得してきます。止めないでください」
小津はそういうと、編集室から駆け出した。
小津の行動に、捜査陣が一縷の望みを託したのは事実だった。
この手詰まりの状況の中、みのもんたとコミュニケーションを取るには、
近しい人の説得が必要だと考えられていたからだ。
小津は堂々と、スタジオに乗りこんだ。
「おい、今入ってきたのは誰だ?」
神経質に、みのもんたが声を荒げる。
「私です。ディレクターの小津です」
「小津君か。どうした?」
「もうやめにしませんか?」
「ダメだ」
「テレビというのは、安心して楽しめる娯楽を提供するメディアなのです。
それには、やらせは必要悪だ。貴方もそんなことくらいわかっているはず
だ」
「それに嫌気が差したのだよ。一度くらい、真剣勝負をしてみたい。思わ
ないのかね」
「思いませんね」
「なら、話すことはないな。帰りたまえ」
「いや、ひとつ提案があります」
小津は声を張った。
「みのさん。私と勝負をしましょう」
「勝負……?」
みのもんたは、明かに興味を持った表情で問いかけた。
「そうです。こうなったのは私の責任だ。私がクイズに解答します」
「私の責任だ、か。確かにそうだ。くははは」
「貴方は台本通りことが進むのを好まないはずだ。だからこのような
ことを始めたんだ。だから」
「君のいいたいことは判ったよ。奇妙な男だ、君は。こんな面白い
試みを始めておきながら、やめろというのだからな」
みのもんたは拳銃を持っているほうの手で、大きく手招きをした。
「座りたまえ」
「ひとつ問題がある」
みのもんたは、小津が座るなり言った。
「テレビの前の皆さんは知らないかもしれないが、この小津君は、
この番組のディレクターだ。当然、出題される問題は全て知って
いる。さて、どうしたものかね」
「貴方が問題を考えればいい。この場で。それこそ、真剣勝負に
相応しい。我々が考えている問題に乗って番組を進めていた時点
で、貴方は満足していなかったはずだ」
「くくく。確かにそうだ。だが、私が本当は正解なのに、間違い
と言い張って君を殺した場合はどうなる?」
「この番組の視聴率は、既に90%を超えています。一億人が
証言者だ。貴方はプロだ。不正はしない」
「もしも私が答えを勘違いしていたら?」
「そのときは諦めますよ」
「面白い。その勝負、受けることにしよう。
確認をする。クイズは15問。全問正解できたら、私の負け。
1問でも間違えたら、君の負けだ。君は死ぬ」
「構わない」
「奥さんが哀しむだろう。子供も」
「私に家族はいない。両親も死んだ。心配は無用です」
「なるほどなるほど」
みのもんたは嬉しそうに笑みをこぼし、身を乗り出した。
「第1問。まずは君の好きな、映画の問題でも出そうかね。
次のうち、アルフレッド・ヒッチコックの作品はどれ。」
A 裏窓
B 太陽がいっぱい
C ジョーズ
D 終着駅」
「裏窓。ファイナルアンサー」
「……正解。
第2問。では、小説の問題だ。名作「幻の女」の作者は誰。
A エラリー・クイーン
B ロス・マクドナルド
C ウィリアム・アイリッシュ
D アイラ・レヴィン」
「ウィリアム・アイリッシュ。ファイナルアンサー」
「正解だ。お見事」
「こんな簡単な問題ばかり出していると、あとで後悔しますよ」
「心配はいらない。私には、「思いっきりテレビ」で蓄えた知識が
あるからね。あんな下らない番組が役に立つ日がこようとは、つい
ぞ思わなかった。君は確実に死ぬ」
「……見事ですね」
編集室で、若手の刑事が阿部に話しかけた。阿部は顔をしかめながら言った。
「まだ2問だ」
「でも、あの人、博学そうだし、行けるかもしれませんよ」
「……お前は馬鹿か」
「はっ?」
「なんでもないよ」
「あっ!」
若手刑事は声を上げた。モニタの中で、小津が答えに詰まっていた。
「第5問。
パブロ・ピカソの画風を、俗になんというか?
A 印象主義
B キュビズム
C フォーヴィズム
D シュールレアリスム」
小津が詰まった問題はこれだった。先程から、もう5分も黙っている。
「どうしました? ん? ん?」
「静かにしててください。記憶の戸棚を整理しているところだ」
水を飲みこむ。足を組む。そして、うつむく。みのもんたは囃し立てたい
気持ちを我慢するように、背もたれに体を預けた。
しばらくして、小津が言った。
「オーディエンスを」
「オーディエンスですか。いいんですか。さっきの挑戦者は」
「結構です」
「……では、観客の皆様にお聞きしましょう。お手元のボタンをお押し
ください」
やがて、結果が出た。
A 印象主義 2%
B キュビズム 10%
C フォーヴィズム 7%
D シュールレアリスム 81%
「はっきりしましたね、これは。この結果をどう取るかは貴方次第だ」
「少し考えさせてください」
小津はしばらく黙り込んだ。観客を見まわし、空気の匂いを嗅ぐように
鼻をならし、口を開いた。
「Bのキュビズムで」
「ほう。お客様を信用しない?」
「彼らには前科がありますからね」
「なるほど。Bのキュビズム。ファイナルアンサー?」
「ファイナルアンサーだ」
みのもんたは小津の顔を覗きこんだ。目を見つめる。嬉しそうな瞳。
大好きな玩具を見つめるような。
「正解!」
小津はふっとため息をついた。
1000
1001 :
1001:
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。