邪魔だ】フジF1への文句、ただいま69dB【ウザイ
幻のスカパーWOWOW合併、株争奪戦の原点は米投資会社主役の再編劇
主役は、ライブドアに時間外取引で大量のニッポン放送株を売却し、
一躍有名になった米投資会社、サウスイースタン・アセットマネージメント。
同社が2003年暮れ、日本の衛星放送会社2社の合併を画策していたことが明らかになった。
CSデジタル放送会社、スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー)と、BS放送会社のWOWOWだ。
具体的な動きが出たのは2003年後半だ。スカパーのある幹部はこう話す。
「サウスイースタンの幹部が訪れ、WOWOWと合併するよう強く申し入れてきた」。
スカパーは当時、CSデジタル放送の加入者数で350万件に成長する一方で、
WOWOWはBSデジタル放送の投資負担がかさみ、加入者数も伸び悩んでいた。
合併すれば600万件近い加入者数を持つ衛星メディアが誕生し、
企業価値が飛躍的に高まる――。海外の投資会社がこう考えても不思議はない。
実際、その提案と呼応するように、外資系証券会社が列を成してスカパーに買収提案書を持参。
スカパーも「提案を一応検討した」(幹部)という。
WOWOWに関心を示したのは、スカパーだけではなかったのである。
「ぜひWOWOWの広瀬敏雄社長にお会いしたい」。
会談を申し入れてきたのは、放送メディアに強い関心を持っていたライブドアの堀江貴文社長だった。
そして同じ2003年暮れ、食事会は実現した。
「ブロードバンド(高速大容量)通信ビジネスで協力できないか話が出た」(WOWOW)という。
「スカパーやライブドアは当社の買収を狙っているのではないか」。
懸念を強めたWOWOW幹部は2004年6月、第三者割当増資をすると同時に、
減資で累積損失を一掃した。増資を引き受けたのはフジテレビや日本テレビ放送網、
TBS、電通などいわゆる「日本の放送業界関係者」だった。
「財務体質の改善だけでなく、買収を防ぐ安定株主対策の意味合いがあった」。
WOWOW首脳もこう打ち明ける。
スカパーがWOWOWとの合併効果を慎重に見たこともあり、結局、合併案は流れた。