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音速の名無しさん:
あなたのことを忘れない
神戸大学四十四人への追悼手記
突然の、大きな揺れに見舞われた、あの一月十七日から一年。
大学は、四月の新学期からは、ほぼ平常の活動に戻ったかにみえている。新入生が入学し、前期試験が行われ、就職戦線がほぼ決着し、学園祭も多くの人を集めた。
学内では、地質学、建築学、社会学などさまざまな見地から、多くの教官が震災の研究を続けている。学生達も、ボランティアに参加している。神戸大学は、被災地の大学として、全国からも注目を集めるなか、研究機関として大学としてその責務をはたしつつある。
ただ、私達は、今、なにかを忘れてはいないだろうか。あの日に亡くなった、わたしたちの友人、同僚のみなさんのことを。
私達と同じ時を、この大学で過ごしたことを、ここにとどめておきたいと思う。