>>184 帳簿上の収益と費用を1つの場所(損益勘定)に集合させる事で利益を計算している訳です。
バラバラだと全部でいくらの収益があって費用があるのかわからないですし、収益や費用は
今年の分を計上しているので資産・負債・資本の様に繰越はされませんからね。
>>184 まず、仕訳には
@実際の取引を帳簿に記入する
A@の結果を調整するために勘定間で振替をする
の2通りあるということに注意しましょう。
損益への振替仕訳はこのうちAの仕訳です。
基本的に「収益の発生は貸方、費用の発生は借方」が頭にあるのではないかと
思いますが、これは@の仕訳についての話であり、損益振替の仕訳において
これを当てはめようとすると混乱します。
たとえば当期純売上高1,000を損益に振り替える仕訳は
売上 1,000 損益 1,000
ですが、これは「売上がキャンセルされた」という取引を表す仕訳ではなく、
あくまでも期末の売上勘定残高を損益勘定に機械的に振り替えているだけなのです。
だからこれを「収益の発生は貸方だから…」なんて考えていたらいつまでたっても
理解できないでしょう。
決算においては上記売上のみならず、全ての収益・費用の勘定を損益勘定に振り
替えます。これらも実際上の取引を表しているものではなく、単に全収益・費用の
残高を損益勘定に移行しているのだと考えてください。
なぜこんなことをするのかというと、損益振替をすると当期のもうけ(当期純利益)
が損益勘定で一目で把握できるからです。
そしてこの当期純利益は更に資本金へと振り替えられます。
つまり、
全収益・費用→損益勘定→資本金
の順番で当期のもうけを振り替えている作業をしていることになるのです。
くどいようですが、これらは実際の取引があるから仕訳をするのではなく、決算に
おいて適正な損益計算を行うために勘定間の調整をしているんだと理解して下さい。