カノ子(俺の当時の彼女)は手芸が趣味だった。
付き合ってる当時セーターや帽子も何度か編んでもらったし
よく手作りの髪留めやブローチ(花みたいな豪華なやつ)を作って
友人の結婚式に出席してたりした。
俺は詳しくないけど上手なレベルだったと思う。
一年半くらい付き合って、親にも紹介したんだけど
その頃からなんかカノ子の様子がおかしくなってきた。
それまではお互い結婚を視野に入れての付き合いって感じだったのに
カノ子が及び腰になってきた。
まず俺んちに来たがらなくなった。
お互い実家住まいだったから自宅デートも多かったんだが
なんやかや理由をつけてうちには寄らないようになった。
俺の同級生が結婚前の嫁姑騒動(ていうか嫁いびり)で破談になったことがあるので
まさかかーちゃんが…?と思って目を光らせてみたんだが
別にそんな様子もない。
さりげなくカノ子に探りを入れてみたけど
うちのかーちゃんの話題には普通に乗ってくる。
でもやっぱりうちには来ようとしない。
ある日はっきりと「俺との結婚どう思ってる?」と聞いた。
カノ子は「俺くんのことは好き。でも結婚は家同士の結びつきでもあるから
ちょっと迷ってる」と言う。
俺「家同士?なにか俺んちに問題あるの?おかんが何かした?」
カノ「お義母さんはいい人だし好き。うまくやっていけると思う」
俺「じゃあ何?」
カノ「言いにくいんだけど…お義姉さんがちょっと」
俺「え?」
紫煙
カノ子の話を聞いてびっくりした。
うちの姉(4歳上、既婚、子持ち)がカノ子に今まで何度も
姪っこが幼稚園に持っていく手提げ袋だのお道具袋だのを
作らせていたらしい。
持ち物には全部姪っこちゃんの名前を刺繍して!はやりのアニメのアップリケつけて!
ママ友の分も作って!来週までにね!間に合わなかったら弟(俺)との
結婚を反対するから!だって約束破るような義妹いらないし!!
とむちゃくちゃ言ってた。
メールの履歴見せてもらったがもう本当むちゃくちゃ。
だんだんエスカレートして三日で成人男性用のセーター編めとか言ってるし。
↑姉旦那の誕生日プレゼントにするつもりだったみたい。
カノ子も、最初は「子供の服つくろうの手伝って」とか
「刺繍のやり方教えてとか簡単なお願いだったので協力してたらしいんだが
姉がママ友の間でそれを全部自分の手柄として吹聴してしまったことで
「手芸上手なママさん」と認識されたのが気持ちよくなってしまったらしい。
最初は姉も習うつもりだったのが、カノ子がレベル高すぎるのと
もともと不器用なことで、丸投げでやらせりゃ楽じゃん!と
俺のことを盾に脅すようになったという情けなさすぎる顛末だった。
俺、姉に「カノ子はおまえの奴隷じゃねーぞ!」と苦情を言いに行く。
姉旦那びっくり(カノ子の編んだセーター着てやがった)
俺と姉旦那で姉に説教。しかし姉ファビョる。
もともと実家依存症気味だった姉に不満のあった旦那、姉にビンタ。
姉泣きわめき、俺実家に逃げ込む。
俺実家、姉に甘い親父が全面的に姉の味方をする。
おかんはオロオロするだけ。
姉、徹底的にスネてしまい、姪を姉旦那にまかせて実家に籠城。
姉夫婦の離婚話に発展する。
とりあえず俺と姉旦那とでカノ子に謝罪に行くが、その前にすでに
姉からカノ子にガンガン怒りの発狂&脅迫メールがガンガン届いてたらしい。
カノ子は心がまいってしまい、俺ら、カノ子両親に面会謝絶を食らう。
その間も母親にいきなり会えなくなった姪っこが幼児返りしたり
親父が姉夫婦の離婚を進めるべく弁護士頼んだりと
いろいろ起こって揉め、カノ子になかなか連絡できなくなる。
姉ちゃんヒドス
紫煙
そうこうしてるうち、姉が姪っこを園まで迎えに行きそのまま実家に連れ帰り、
カノ子に電話して姪から
「どうして手提げ作ってくれなかったの」
「カノちゃんが作ってくれなかったからおうちがバラバラになった」
「カノちゃんがケチなのが全部悪いんだ」
「カノちゃん嫌い、しんじゃえ」
と言わせるという事件が起こる。
姪はひさしぶりにママに会えて嬉しくてなんでも言うことを聞いてしまったらしい。
でもその電話で完全にカノ子は壊れてしまった。
二度と俺がカノ子に会えることはなかった。
会わせてくれと玄関先で土下座したが向こうの親父さんに追い返された。
ま当然だわな…。
修羅場紫煙
その後姉夫婦は離婚。
姪は旦那側に引き取られた。
姉が数ヶ月前「再婚したい」と彼氏連れてきやがったから
思わず「俺の幸せブチ壊したくせにふざけんな糞女」と飛びかかってしまった。
姉の彼氏は逃げた。
親父は俺のこと睨んでた。おかんは泣いてた。
やっと引っ越して実家から疎遠になったとこだが
とりあえず何からしていいかわからん。
カノ子に会いたいけどもう無理だろうしなー。
今は酔っぱらって2chにあらゆる板で糞スレ立てたりネカマやったり
煽り煽られするのだけが楽しみで生きてるw
あーあ