199 :
恋人は名無しさん:
翌日、里宇は目覚めると掃除道具を用意した。
今までのように、営業時間前に店に行く必要がなくなり、
ゆっくり朝の支度をしていた。
行く途中、隣のビルの1Fのスーパーで、捨てるダンボールをもらっていった。
書類やちょっとしたインテリア小物をダンボールに詰める。
そして、いらなくなったホットタオルを作るホットボックスやマッサージベッドなどを
デジカメに撮り始めた。
出せるものはネットオークションに出し、捌いていこうと思っているのだ。
そうこうして、整理計画を立てていると、リサイクルショップの店員が来た。
「荷物引取りにきました。」
「はい、どうも。よろしくお願いします。」
「他にはありませんか?」
「はい、出来ればこのホットボックスとかベッドも持ってって欲しいんですが・・」
「わかりました。」
「いいんでしょうか?」
「はい、いいですよ。でも値段が大分安くなっちゃいますよ。」
「かまいません。」
そうこうして、リサイクルショップの店員が大分持ってってくれた。
机、イス、棚、ベッド、ホットボックス、スチーマー、客用のテーブルとイス
すっかり、店内は大型のものがなく、がらんどうとなった。
「こりゃ掃除は簡単だなぁ。」
必要なくなった書類などを破いてゴミ箱に入れていく。
すると、電話が鳴った。
「もしもし」
「もしもし。」
「今、どこ・・・?」
里宇は、彼が今日どこで仕事をしているのかを知らなかった。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん