>>589以降の話を蒸し返すが、人殺しはやはり大変なことだと思う。
大抵の人間なら自分の命は大事にするだろうし、他の人間にとってもそうだと
いうことが簡単にわかるだろう。
一人一人の人間にとっての命の大切さがお互い理解できるからこそ
人の命は一般に尊いものとされ、人が殺されることは
本人のみならず他の人間にも大きな怒りや悲しみを与える。
こういった事情で人の命を奪うことは罪と見なされる。
一方動植物は自分がいずれ死ぬということすら知らないだろうし、
彼らが殺されるときに実際どう思うかは誰にもわからない。
本能で嫌がる反応は示すだろうが、それを人間が死ぬことを恐れるのと
同じように考えるのは違うと思う。
動植物にとって自分の命が大事なのかどうか人間には理解できない。
もちろん彼らが人間以同様に命を大事に思っている可能性もあるわけで、
もし本当にそうなら動植物を殺すことも人殺しと本質的に同じだと思う。
要は所有者にとって大事だと思われている命だからこそ尊重するわけで、
これが人殺しと動植物殺しとの根本的な違いだと思う。
人間の胎児や乳児は成長すればその多くは自分の命を大事に思うようになるはずで、
その前提の下に命を尊重するのは当然のことだと思う。
自分の命をゴミ同然だと思うような人間にとっては
中絶したって人を殺したって無問題なんだろうと思う。
自分で自分の命が大切だと思えないような人間には「命の大切さ」なんて
理解できないだろうから。
逆に考えるなら、中絶や人殺しを肯定する人間は、自分は殺されても文句を言わないと
宣言しているようなものだとも言える。