(引用開始) 「本裁判所における管轄権は、一九四一年十二月七日以降、日本降伏までに起きた、いわゆる太平洋戦争中の戦争犯罪に対してのみ限定すべきである」[田中二○○一:一六五] 「On a careful consideration of everything that could be said in this contention, I am inclined to the view that the world “war" as used in these declaration included the hostilities which commenced with the Marco Polo Bridge Incident of 7th July 1937」 この意訳の「誤り」は、単なる「ミス」ではなく、意図的「改竄」と捉えられても致し方がない。 (引用終了)(『パール判事』中島岳志 著、p109より) 中島はこう言う。確かに、パールの結論は中島引用部分に違いない。 だが、ややこしいことに、パールは一度このように述べている。 “These is thus much force in the contention of the Defense that the allied Powers, by using the term “war" in the Cairo and Potsdam Declarations, referred only to the war which commend on the 7th December 1941 and was being jointly waged by the three declaring Powers and, therefore, the surrender must be taken as terminating only that war. The jurisdiction of the tribunal should, therefore, be confined to the acts in or in connection with that war. "
この英文と先程中島が引用した田中正明の文章を比べれば、 【The jurisdiction of the tribunal should, therefore, be confined to the acts in or in connection with that war. 】 田中正明氏は、恐らくは私が>>983で引用した文章の一部を骨格として、その他にも引用した英文全体の中から継ぎ足して、「意訳」というよりは、「要約」したのだと言うことが、明らかになる。 語尾の比較、“should …be confined”「限定すべきである」 これらからしても一目瞭然と言えよう。 確かに、田中正明氏は、パールの管轄権の結論に関して「ミス」をしている。 だが、 >この意訳の「誤り」は、単なる「ミス」ではなく、意図的「改竄」と捉えられても致し方がない。 中島は、ちょっと探せば、単純「ミス」であることが、判明するようなことを怠り、 田中正明叩きをしたい余り、最初から意図的「改竄」として捉えようとした、 とのように捉えられても致し方がない。 つーか、中島が引用した英文部分を、中島が引用して「意図的」改竄と罵った田中正明の文と比べりゃ、どう考えても違い過ぎるんだが、他の部分を意訳したって考えないか? 普通。 こいつは絶対単純にパールの結論はここだから、奴はこれを改竄訳した、と考えただけで、直前の文章読み飛ばしてるんだと思う。 田中正明氏はおっちょこちょいで最後の部分を読み飛ばしたけど、 学者の中島岳志が印象操作に励んで自爆している点は、もっと酷い。 更にパール判事が管轄権に拘った理由を強引として、その上でそれはガンジーの影響からと見ていて、南京虐殺に対する嫌悪感とやらが影響したかのように印象操作してやがるが、 これについては、『パール真論』p66〜68を参照してくれ!