【ラジヲネルフ・Bay wEva】

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957▼碇ゲンドウ▼(亀甲縛り)
『涙のキス』

(キャスト・あいつ、こいつ)

放課後の校舎裏で彼氏と二人きり。
他愛ない会話で盛り上がっていると、急に彼が私の手をつかんできた。
彼が、真剣なまなざしで私を見つめる。
私も覚悟は決めていたから、驚いたけど逃げたりはしなかった。
彼に向かってかわいく唇を突き出し、目をつぶる。
初めてのキス。
甘酸っぱいって聞くけどんなものなんだろう?
私はドキドキしながら、期待に胸を高鳴らせそんな事を考えていた。
・・・・・。
でも『そのとき』はいつになってもやってこない。
興奮していると、時間の経つのが遅いって言うけど、
これはあまりにも長すぎる。
1分は少なくとも過ぎている。
こんなに認識力が高ければ、私はボクシングで世界を取れる。
私はそっと目を開けてみた。
・・・・・・。
見ると彼は私に向かって唇を突き出し・・・・・目を閉じていた。

私は目を閉じた彼をそのままにして家路についた。
初めての『キス』の体験はしょっぱい涙の味がした。