抜けるエヴァ小説を教えて欲しい！

>>13
IN THE OTHER WORLD(ttp://www.tk.xaxon.ne.jp/~markun/iowtop.html)まさひこ氏の
「Kizuna　〜The　Ties〜」だな。Last Updateが98/03/26という点に注意して欲しい。

再編集された完成版が2000年02月ごろ更新されそうだったのだが、その計画も途中
で止まってもう一年以上音沙汰が無い・・・今有る分だけが読めるもの、と覚悟し
た上で言わせてもらうが、やはりこれは一読の価値が認められる。

物語はオープニングアクトから、しっとりとした調べでレイとシンジの睦み合いを
描いて始まる。
展開に乗っていけないとなかなか読み進めない向きにも不満はあるまい。
濡れ場の筆致は行為のストレートさを適度にぼかした描写と言えよう。実用を優先
して求める向きには食い足らなさが有るやもしれないが、この筆致でなければ描け
ない境地に達していて、一つの完成されたスタイルとして楽しむべきだろう。
言葉選びにセンスの非凡な鋭さを感じる反面、やや安定感に欠けるきらいは有る。
だがそれは書き手のイキオイが筆に乗っていた証拠と言え、むしろ好ましい。
個人的に有りライト版(導入部しか読めないが)より初期のバージョンが好みだ。

それだけに一度途絶えた更新が復活するのは厳しいのか、とも思えて惜しいのだが、
途上とは言え十分時間を掛けて読めるだけの長さが用意されている。１８歳以上推
奨作品となっているが、その事は忘れても押さえておきたいエヴァ小説である。

当スレッドの評価軸を「実用に絞る」と言った手前、推奨作には一歩及ばぬ。
だがこうした作品でイメージを膨らませておく事は、他のエヴァ小説を読む上でも
確実にプラスになると言えよう。

この作者の優れた筆致で描かれた実用作を求める向きには朗報が有る。
同じページの「The　Bounds　〜束縛〜」と言う作品が「Kizuna」の外伝にあたり、
過激さを増した設定と展開で同好の士の溜飲を下げてくれるに違いない。

紹介されたタイトルとは違うが、こちらを当スレッドの推奨作として強く推す。