ユイ:「今のレイはあなた自身のものよ。あなたの願いそのものなのよ。」
レイ:「何を願うの?」
水が滴る音。
スポットライト。
ゆっくりと揺れるブランコ。
むすんでひらいて・・・・
シンジ:「そうだ・・・。チェロを始めたときと同じだ。ここに来たら・・・何かあると思ってた・・・」
園児A:「シンジくんもやりなよ!」
園児B:「頑張って完成させようよ、お城。」
幼いころのシンジ:「・・・うん!」
二つの照明。
シンジの隣にいるのは2体の人形。
さらに速く揺れるブランコ。
園児A:「あ!ママだ」
園児:「帰らなきゃぁ!じゃあねぇー!」
木製の舞台の上にあるパイプ椅子に座っている女性。
そして誰も座っていないパイプ椅子が四つ。
園児B:「ママーーー」
手が止まる幼いころのシンジ。
カラスの鳴き声。
木製の巨大なやぐら。
今にも泣きだしそうなシンジ。
また一人でお城を作りだすシンジ。
スポットライトに灯がともる。
完成したネルフ本部に似たお城を見つめるシンジとその後ろに見えるスポットライト。
幼いころのシンジ:「えい、えい!えい、えい!・・・(揺れが止まっていくブランコ)・・・うう、えい!えい、えい!」
壊れたお城を見て泣くシンジ、嗚咽を漏らす。
しかし、砂をまたかき集める。
二つの照明がシンジの背を照らす。