>>698 ああ、忙しいのはお互いだ、気にするな
そうか、つまらない内容かと心配したが歓んでもらえて光栄だ
サードインパクトの真実か・・・・
気が進まないが良いだろう
あれは、確かに公開以前のネルフが深く係わっている、いやネルフはその運命と
対峙していたといっても良いだろう
サードインパクトは、実は以前から予測されていた事だったのだ
セカンドインパクトと同様に・・・・・
セカンドインパクト、サードインパクトを予言していた文書は死海文書と言う
公表された秘密結社ゼーレが影でこの世界をあやつる為に利用していた文書だ
もしかしたら死海文書の事も公開されていたかも知れん
彼等は死海文書に書かれていた現象を先取りする事で莫大な利益、そして権力を手に入れていた
私がゼーレ、ならびに死海文書の事を知るようになったのは妻のユイから聞いて後だ
彼等ゼーレは死海文書にある「人類の終末、もしくは再生」と取れる部分の実現を急いでいた
もちろん、それは半機械化したサイボーグ体の所有者、ゼーレのトップ、キール・ロレンツ
の願いでもあった事は言うまでも無い
彼等はユイの提唱する理論に目を留め、利用しようとした
私はユイから事情を聞き、ユイの為に彼女をゼーレから守ろうとした
もちろん、ゼーレの言う「人類の終末、もしくは再生」とユイの言うそれとは形を異にしていた
ゼーレは死海文書の「人類のココロとカタチは一つになり、永遠を迎えるだろう」
と言う部分の実現を唯一の人類に取っての解決策、そしてキールの希望であった
不老不死の実現として切望し、ユイは「誰もが他人と言う壁を恐れる事無く判りあえる方法」
の実現を模索していた
ユイの文書の中に「誰とでも判り会う事の出来るプロトコルの実現」と言う一説があるのはその為だ
エヴァは最初、そのユイの方法の一バージョンに過ぎなかった
だが、ゼーレは違った
彼等ゼーレは単に「人類の終末、もしくは再生」と取れる部分の実現を希望していた
私は迷った、ゼーレのその欲望を利用して研究を続けるべきか、それとも私達は
独立して研究を続けるべきか
ユイの答えはシンプルだった
「生きて、研究を続けられれば、きっと答えが見つかります」
私は、危険を承知でカケに乗った
私がユイと共同で立てた研究所、もちろん資金はゼーレから引き出したが、をゲヒルンと言った。
ゲヒルン、後のネルフはこうして出来た
だから、ゼーレは正確にはネルフのスポンサーだ
しかし、ネルフの支配者とは言えない
私達、私と初号機の中のユイはゼーレからの独立を最後まで守り通したつもりだ
結果、サードインパクトは真実と現実の両方を求めるシンジの心の葛藤によって
ゼーレの悪しき試みとは別の方向に進んだ
私はユイの帰還を第一に考え、別の方法でサードインパクトを起こそうと考えたが、
運命は常に人間の能力を超えた所に存在するものだ
私達はこうして今、生きている、私の想像と違ったとは言え、結果に異論は無い
こんな所だ、如何かね?