加持だが何か質問あるかい?

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644医者の亡霊
俺は加持リョウジが何故木之元さくらになれるのかという疑問を解決するため、
加持の所属先である特殊監査部に向かった。
「いい年してこんなものを見ているのか…」
思わず口に出てしまった言葉を同行したカール子ちゃんに失礼だと咎められた。
山のように詰まれたDVDの山、コスプレで身を固めた職員たち、
そして彼らは余所者でマント姿の俺を監視する様に見つめている。
報告書を書くだの、ネタ職人を目指すだの、俺の書き込んだスレは
どうせ即死だのと鬱になっていた俺は改めてアニオタの現状を噛み締めていた。
オタクの巣窟の職場に居たのは老いた上司が一人。
俺を見るなり全てを悟ったのか、涙ながらに
「部下が申し訳ありません」と俺に何度も土下座して詫びた。
俺はこの時初めて加持を許そうと思った。
誰が悪い訳じゃない、日本のロリコン文化が全て悪かったのだ。
俺は加持の机から拝借した18禁ゲームを抱えながら医務室への帰路についた。