前作『破』でシンジがやった、「世界がどうなってでも」で「綾波だけは助ける!」
燃えた。実にいい。王道ヒーロー物なら、あとはなぜか世界の危機も救われてハッピーエンドだ。
でもこの作品世界は「主人公補正だけで全部丸く収まりはしねーぞ」っていう妙に現実くさいバランス。
望み通り「世界がどうなってでもいい」でやった行動の代償の世界をみせてやろう・・・
それが今回のQだった。
世界はいきなり14年後。
見てる観客の俺もシンジとシンクロしながら、世界に置いてきぼり。
空飛ぶ戦艦?初号機が燃料扱い?エヴァに乗ってると呪いで成長できない?
なんだそれ。意味が分かんないよ!説明してよミサトさん!!(シンジと俺の叫び)
シンジ(俺)が放り出されたのは自分が世界崩壊の戦犯で、
首に爆弾をつけられ人間扱いもしてくれず、誰もろくに説明すらしてくれない世界。
しかも助けたと思った女の子も母親のクローン?!人工的に作られたもの!?コピー!?
結局助けられてもいなかった。
「リセットボタンとかないの?」
で、カヲル登場。
こっちは初めて会うのにやけに慣れ慣れしいけど超いい奴。
残酷でも事実を教え、人として接してくれてリセットボタンの方法を教えてくれた。
○○インパクトも起きないっていうしリセットのためにもう一回がんばってみた。
そいつの処刑スイッチだった。
本当にごめん。謝っても悔やみきれない。でもシンジは知らなくても観客の俺は知ってる。
「EOE」みたいに世界は滅びはしなかった。これはカヲルのおかげだ。
実年齢28歳のアスカに尻を叩かれながら「歩け」END。
次回作は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」。
カヲル今回は本当に悪かった。それから、優しくしてくれてありがとな。次こそはうまくやるから。
気づいたらシンジと同化させられた自分の心の叫び。
絶望で終わってないのは確かだった。