もしもシンジとレイが双子だったら

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287名無しが氏んでも代わりはいるもの
  .ミサト「明日のこと、まだ迷ってるのね。
     もう決めたでしょ、シンジ君。いつまでもそうやって考え込んでないで」
 シンジ「僕は別に、…ミサトさんが一方的に、行けって言っただけです」
  .ミサト「不安なの、お父さんと二人だけで会うのが」
 シンジ「…当たり前ですよ。何話せばいいかもわからないのに」
  .ミサト「会話なんて無理にできるもんじゃないわ。顔を合わせれば自然と
     話したいことが出てくる、そういうものよ。まずは、まっすぐお父さんの
     顔を見ること。短い間でいい。それだけでも、大事なことなのよ」
 シンジ「……」
  .ミサト「…ま、他人がどうこう言うもんじゃないけどね。けど、逃げることでもないわ。
     せめて明日、レイが一緒に行ければね」
 シンジ「…その方が、僕は」
  .ミサト「え?」
 シンジ「…何でも、ないです。…もう寝ます。おやすみなさい」

 .カヲル『そう、妹さんは行かないのか。残念だね』
 シンジ「いや…僕は別に、…どっちでも一緒だったから」
 .カヲル『心配、なんだね。お父さんが、君と彼女のどちらを見てくれるのか』
 シンジ「そういう訳じゃ…、…いや、そう…なのかな。
     …うん。一緒ならたぶん、父さんはレイとだけ話すだろうから。
     僕はただ二人のそばについてるだけ。自分から話すこともできないくせに、
     二人の邪魔をしたくないからって自分に言い訳して、結局何もしない。
     …だからレイが行けなくて、本当は少しほっとしてるんだ。…嫌な奴だよな」
288名無しが氏んでも代わりはいるもの:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN ID:???
 .カヲル『そう? 君はお父さんも妹さんも、恨んでしまいたくないだけだよ。
     二人を大事に思うから、自分を悪く見たがるのさ。自責することないよ』
 シンジ「そう…かな。…そう、どっちにしろ、明日は行かなきゃ。レイの分も」
 .カヲル『そうだね。君が元気な姿を見せるのが、お母さんも一番安心すると思うよ』
 シンジ「うん。…あの、ごめん。夜遅くに、いきなり電話でこんな話して」
 .カヲル『構わないよ。話を聞くくらい、僕で良ければ』
 シンジ「…うん。…ありがとう、いつも」

 シンジ(父さんもレイも、恨みたくない、か)
 シンジ(…なんでレイじゃなくて、カヲル君に聞いてもらおうと思ったんだろ。
     父さんの話するなら、真っ先にレイが浮かんでいいはずなのに)
 シンジ(でも考えてみたら、レイが父さんにどう接してるのか、父さんはどうなのか、
     僕は大したこと知らないんだ)
 シンジ「…双子って、思ってたより、近くないんだな。本当は」