カヲルとアスカ?そんな…まさか、ありえないわ!
いちおつ
>>2 そう思ってた時期が、私にもありました……
ハ  ̄/ / \∠ /
/ 厂 ̄7/ | 、 マ辷 ´
/ // / | ! \ ト、\
/ // j / / //| | | ヽ | \
j // | | | ||i! / j ||| || ! ヽ
i| / | | | | | iト、 // //||| |!|| | !
|レ|! ヽ | 「 T十r-ト、 〃 /i/ |/|/!/| |il | | |
| || ヽ | r〒テヾ、!ト、 /フー十|十!「|ij | ,イ |
| i! | ヽソ トィン:} ヽソ ===ミ、/!_|/ノ |
>>1 | i! ヽ _|ハ┴''┴ 、 /├ ' | あんたイカぁ?
ト|| , -──‐|ハ rv──‐ァ /|├-─- 、 !
i |/ | || ト、 ヽ / /{| | \ |
|| ! |!┤ \ 、__ノ / j ハ \|
トiハ /ハヘ | ` ‐-‐ ´ 〃 | | j
! |! / トト! ! \ / /|_j.」 i /
| | __ `フ┬‐く \ / / | , |/
いいえウナギです
前スレ
>>1000 到来だったんだが、わかりにくかったか。すまん
>>6 言われてみればそれがあったw
到着って何だよ…
可愛いw
>>9 可愛すぎて鼻血出るww
自分もテスト終わったら何か投下しよう…かな…
アスカがカヲルを「フィフス」呼びする設定の作品が多いけど、
「フィフス」って絶対呼びづらいよな…
アスカ「フィフスいるー?」
カヲル「(シンジと話してて気付かない)」
アスカ「むっ…ちょっと!ふぃふしゅ!(大声)」
カヲル「え?」
シンジ「…え?」
アスカ「…ッ」
次の日から急にカヲル呼びになるアスカ。
ちょっと嬉しいカヲル。
ふぃふしゅwかわええ
アスカってアンタとかフィフスとか変態よばわりとか、あんまりマトモに名前呼ばないイメージあるね
カヲルもマトモにアスカって呼ぶのは違和感あるな
貞はセカンドって言ってたっけ
カヲルってシンジ以外の同僚は名前すら知らないイメージあるなw
庵→惣流さん?セカンド?
貞→セカンド
新劇→想像出来ない…式波大尉?変だな
ふぃふしゅ可愛すぎて和んだ
自分の中でカヲルは「君」でアスカは「あんた」がデフォなんだが
>1新スレ超乙
新劇はファーストとかセカンドって呼び方廃止したっぽいから、呼び方の想像がしにくいね
アスカ→カヲルは何かあだ名付けてくれそうだけど、カヲル→アスカが難しい
予告のカヲルの詰襟みたいなのが指令服とか言われてるからカヲルが目上になるのかな
式波君とか?だめだ噴く
でもアスカが渚指令とか言うのはちょっといいなぁ
ANIMAだと「赤い子」「赤の彼女」らしい
個人的に君(きみ)って呼び方がいいな
やっぱりセカンド呼びが好きだな
「赤の彼女」ってすごい萌えた…いいぞ
>>20 嫌々カヲルに敬語で話すアスカって絶対萌える
キレて敬語じゃなくなったときにカヲルに注意されてほしい
式波さんて呼んでほしい
むしろカヲルにつっかかってくれればそれでいい
Q以降カヲアスがマイナーと言われない時代がくる
それはないw
あってほしい展開
・アスカを救出
・二人で行動
・口喧嘩(カヲルに喧嘩の気はナシ)
一つくらいあってほしいな
会話はさすがにあるっしょwww
アスカ対カヲルのバトルとか見たいのは自分だけか
量産機戦みたいな?見たい気もするけど鬱展開になるな
「なかなかやるな」「お主もな」みたいに引き分けるなら歓迎
お主って……武士みたいな口調だなw
共闘も敵対もどっちも見たいとか欲張ってみる
某スレ見てたら意外にカヲアスも夢じゃないと思ってきた
絡みはあるだろうし、アスカを助けて二人きりになって喧嘩っぽい会話をしてほしい
某スレってどこ?kwsk
>>34 自分も同じスレ見てるかもしれない
なんか否定的な意見だったとしてもカヲアスについて書かれてると嬉しいw
アスカの活躍妄想スレ?もう2スレ目になったけど
>>36 LAS人と荒らしがごちゃごちゃいるスレだけどね
なんてゆーか、新劇でネガティブになってるせいかカヲアスにビビってる感じ
LAS人の「〜だったらヤダ」という妄想とかを見たら案外イケんじゃね?と感じた
自分は好きでもない人に話題にされるのは迷惑だな
TV版は出会ってないから「もし出会ってたら」というifを妄想できたけど
新劇の本編カヲルはアスカと出会った上でシンジの事しか見ないと思う
アスカは?
さっき見てきたらボロカスに言われてた件
ダブルヒロイン信者格闘スレの名前だしてカヲアスイケるとかほんと何考えてんの
荒らし?
LASスレを別にLAS好きじゃない人間が見てるのはヲチ行為だよ…怒りを買うのは当たり前
このスレはせっかく荒らしを乗り越えてまったり語れる場所になったので他カプの話は自重して下され
エヴァ2でカヲルが「アスカさん」とか言ったのを聞いたときには、
自分の中で何かがスパークしたな。
いちいちフルネーム+さん呼びとか
呼ばれるアスカの方が先にイラついて「あーもう!アスカでいいわよっ!」ってなる
ERPRまとめサイトに一話だけカヲアスがあるぞ
口喧嘩の時だけフルネームさん呼びになるのもいいな、普段はセカンドで
丁寧に名前を呼ぶ事でアスカを苛々させる作戦
>>45 ERPRまとめサイトでぐぐってみたけど解らなかった
何かの略?
>>47 ここ全年齢板だから伏せたんだ。スマン
ここにURL張れないからヒントだけ…
pinkのエロパロ板のエヴァスレ行けば幸せになれる。
まとめサイトの初代スレ投下の、需要ないかな…氏の二番目の投下がカヲアスだった
>>48 乙!カヲアスかわゆす
>>46 それいいな
カヲアスの口喧嘩って、カヲルがアスカを的確に苛つかせていって
最初は口喧嘩になってたのに段々アスカの言うことが只の罵倒になっていって(ホモ!とか変態!とか)
ニヤニヤしてそれを見るカヲルってイメージだな
カヲアスが足りないカヲアスが足りないカヲアスが足りないぃぃ!!!!!
脳内はカヲアスに満ち満ちている
脳内でカヲアスをケンカさせるといつも途中でアスカが、うるさいうるさい〜!って試合放棄してしまうんだけど、
たまにはカヲルを言い負かすアスカとかの脳内上映に成功した人いない?
自分の脳内もケンカの締めはそんな感じだわww
アスカがカヲルの弱みを握るでもすればいけるんじゃないか・・・?
貞カヲは脇腹弱そう
庵カヲは勝てるけどアスカに譲る
貞カヲはアスカと互角で負けず嫌い→エンドレス
新劇は「終局の続き」みたいな嫌みったらしいガチホmうわなにをするやめろ
自分の脳内ではカヲアス喧嘩はこんな感じだ
真剣に喧嘩中なのに突然「フフ、君って面白いね」とか言われて更に激怒するアスカ
貞カヲアスは二人ともガキみたいに、言われたら言い返さないと負けとか思っててなかなか終わらなさそう
言う事なくなって来たらバカとか痴漢とか言い出して、もはや何でケンカしてたか忘れる
それでも、カヲルの方が余裕ありげに笑ってるイメージだ
アスカがカヲルに舌戦で勝つのは想像できないなぁ…見てみたい
脳内のケンカが終わらんから
カヲル「少しは黙ったらどうだい?」
ちゅ
アスカ「〜〜!!」
で終わらせてみた
アスカ余計怒るかもw
カヲルがわざと挑発して、アスカが怒るのを見て楽しむような図も好き
ケンカっていうかアスカ釣り…
口喧嘩というかじゃれあってるようにしか(ry
本当に喧嘩するとお互い目も合わせず口もきかずって感じになるんだろうか
そして仲直りする時はやっぱりカヲルが折れるのかそれとも寂しくなってアスカがデレるのか
なんか脳内脳内書かれてて少し悲しくなったw
カヲアスそれは心の中のユートピア
カヲアスそれは皆の中の桃源郷
カヲアスそれは僕の心の在り処
カヲアスそれは君が見た光
カヲアスそれはふれあいの心
ガンダーァラーガンダーァラー
歌はいいねえ
>>63 カヲルは喧嘩しても次の日にはふつうに話しかけてきそうだな
それでアスカが怒っても「今日は何に怒ってるんだい?」とか言って
ますます怒らせるw
貞
カヲル「君は僕が何をやってもますます怒るばかりじゃないか。」
アスカ「あったり前でしょ!アンタとアタシは今ケンカ中なんだからっ!」
カヲル「…?ケンカって何?」
アスカ「んなっ…!今まで散々やっといて…やっぱコイツ嫌いだわ!」
貞カヲの「〜って何?」は最強だよなw
馬鹿って何?変態って何?
貞カヲの「あはっ」も個人的に最強なんだがw
こんな可愛くて相手の神経逆撫でする笑い方ないと思うww
天然マイペースとツンデレのカプは想像するの楽しいね
最大の難点はネタがないこと
もともと妄想のみによって成り立ってるカプだから
某スレを見てて思ったんだが
庵カヲ貞カヲ新カヲと一緒にアスカを閉じ込めてみたい
アスカがギャーギャー言ってるのが目に浮かぶ
カヲル三人ならアスカも三人?
賑やかそう
幼少アスカとかダミーカヲルも混ぜて
ダミーカヲルってダミープラグがゴロッと転がってる様しか想像出来ないんだがw
でもチビアスカとカヲルは萌えるかも
庵カヲ→ちびアスには甘そうだ
まだひねくれてないチビアスカを見て
「へぇ、君にもこんな時期があったとはね」「っさいわね!」とか言っててほしい
カヲルって異常接近野郎だから、アスカに事あるごとに寄るな触るな言われてそう、でも全くメゲない
何かマリ×アスカのイメージとここらへん似てる
カヲルって異常接近してるイメージないなあ
寧ろ好きな人以外にはかなり距離取りそう
Qよりも、新劇完結後に出るかもしれないドラマCDとかの方が楽しみな件
本編じゃ会話しない確率高いし…
何もなくて元々だからなぁ
むしろカヲアスのスレが存在して、しかも7まで逝ってるのが不思議なくらいのカプだし
カヲアス発祥っていつだろうね?24話当時からいたのかな?
いたとしたら凄い
>>90 ノシ
うちはきょうだい揃って24話以降LAK派だったw
あのころは今みたいなネットとかなかったからなぁ・・・
綾波育成計画ryでアスカがカヲルを見た途端「ふんっ!」て感じで去るんだが
会話はないが強く意識してて可愛かった
>>91 おお、やっぱり24話からカヲアスっていたんだね
自分は二次創作を見てカヲアスにはまったので先人達には感謝
今の所アスカリタイヤ中にカヲルが来るって流れはTVも新劇も同じなんだよなぁ
対面くらいはしてほしいけどそれすら無い可能性だってあるね
実際何もなくてもそれがデフォみたいなもんだし楽に考えたいけど
期待と妄想はどうしようもなく膨らむから怖い
どうやっても劇中でカヲルとアスカがラブラブとか無いんだから、
結局は妄想が頼りなんだし好きなだけ妄想するといいさ
妄想だとQでアスカがカヲルにナルシスホモとあだ名命名するシーンがある
自分の妄想には隔離されたアスカを連れ出すカヲルのシーンがあるな
その後は特に考えてないw
エヴァに興味がなくほとんど知らなかった頃はカヲルとアスカは普通に接点あるものだと思ってた(なぜかシンジレイアスカヲルの名前は知ってた)
てかカヲルはもっと出番あるキャラだと想像してたから1話分しか出てなくてワロタw
接点…あってくれれば良かったのになあ
接点といえば思い付く限り
・代役
・弐号機
・量産機
・終局の続き
・四重奏でおっそーいー!ははごめんごめん
・貞版9巻
接点とは言えないものも入れてもこれだけしか思い付かない
ゲームとか他の漫画は知らないけど
結局ちゃんとアスカとカヲルが出会ったのは貞版9巻だけかー
終局の続きもアスカとカヲルっちゃあそうだが
Qで同じ画面に映るくらいはあるだろう、仕組まれた子供たち云々
そしてアスカの性格でカヲルに突っかからない方が想像しにくい
貞版はなあ
接点はあったけど女子トイレ以降は、
アスカが精神崩壊レベルの心理攻撃されてるの見て面白がったり、
助けに入ろうとするシンジを無駄だって笑ったり、
シンジの気を引こうとアスカを人形呼ばわりしたり…
こういうカヲルにとってアスカが如何にもどうでもいい扱いされるなら正直出会わなくてもいい
作中でカヲル→アスカが成立するなんて誰も想像してないだろ
歪な関係こそがカヲアス
つか、本編がどうから妄想できないとか
そんな繊細な妄想力でやれるカプではないw
そうだな
いかに絶望的な状況からカヲアスに持っていくか…
そこが真の腕の見せ所
なんてーか、元々接点無いから失うものがないんだよね
新劇がどうであれ今より悪くなる事はそうそう無いんじゃないかな
それにしても
>>99プラス妄想だけで今までよくぞ生き抜いて来たなあ
むしろ歪んでるカヲアスが好きだからどんなに最悪な絡みでも美味しいぞ
逆にありえないけど仲良くやってくれたらもちろん萌える
絡まなければ今まで通り妄想で生き抜くさ
マイナスなのはアスカやカヲルが他のキャラと完璧にくっついてしまう事ぐらい?アスカはともかくカヲルはその点は大丈夫かな?
でも、シンジを巡ってバトルを繰り広げるカヲルとアスカっていうのも好きだからアスカ→シンジも個人的にはおk
本編でこの二人がシンジ以上に興味を示しそうなキャラっていないし
そのシンジはレイと良い感じなので別に安心しても良いと思う
シンジの手作り弁当をカヲルに自慢するアスカ
プールの授業で更衣室がシンジと同じなのをアスカに自慢するカヲル
110 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/25(日) 19:54:49 ID:xzZdA0xu
>>109 見栄のはりあい&情報交換している姿を多数目撃され、
いつの間にか「二人は付き合ってる」ということに…
実はカヲルにも同じ弁当を作っていたシンジ
明日からは自分で作ろうと決意するアスカ
派生だとまさしくそんな感じなんだが、実際に本編で会うとどうなるかマジで想像つかない
1.紳士的に接する
2.邪魔者扱いで疎んじる
3.興味を持たない
どれがありそう?
2はなさそうだけどカヲルって結局シンジ以外とまともに絡みがないから分からないよね
だから好きに妄想すればいいわけだけど
>>111 「だいたいあんた食事なんて必要ないでしょ、使徒が人間の食べ物を食べすぎるとオナラが止まらなくなるわよ」
とか無茶苦茶言って騙してカヲルの分の弁当まで奪おうとするアスカ
「君が二人分食べるのかい?ますます太るんじゃないかな」
とか年頃の女の子に嫌な事を言うカヲル
>>112 カヲルの性格がどうなってるかにも寄るんじゃない?
テレビ版の庵野カヲルだと1か3あたりで2は無いだろう
でも新劇は性格変わってそうだし異常にシンジに執着してるから、
2か3あたりになりそうな気が
カヲルってアスカのこと何て呼ぶんだろうな
シンジには丁寧に君付けだしアスカさんとかか?
セカンドがいいけど新劇では廃止されたみたいだしなあ
「惣流さん」か「君」とか「2番目の子」とか「あの子」とか…
個人的に「アスカ」が一番違和感ある
「二番目の子(供)」か「君」だろうね。
一番可能性高いのは、呼ばない、かな。。会話の中で「彼女」とかで出てきたらいいほうかも。
式波さんちの子とかでもいい。
「君」がいいな
なぜならそう呼ぶということはカヲルとアスカが対面してるということだから!
>>120 か…かわいい///
どんだけ私の萌えのツボおさえてんのさ!
妙に古くさい絵がかわいすぎる…っ リリンの生み出した文化のきわm(ry
ここ、萌え不足なんだし、あんた定期的に描いてうpりなさいよ!これはお願いじゃなくて命令なんだかんね!!
カヲルがアスカのパンツ自体には大して興味がないとなると、
それはそれでプライドが傷つくアスカ(貞4巻117P)
>>120 GJ!GJ!!www
やっぱり萌える・・・この二人
>>120 なにこれかわいすぎるw堂々と覗きすぎですカヲルさん
そして
>>122を見て貞エヴァ4巻を読み返してしまった
まだ全体的に明るくて楽しいこの頃にカヲルも見たかった
ユニゾンなら妄想したな
消すの早っ
拝み損ねた
ユニゾンだと今度はアスカがカヲルの動きに付いていけなくて悔しがるとか?
貞版だとエヴァの動きならカヲルはアスカより凄いらしいし
もしカヲルがもっと早くにパイロットとして参戦してたら
アスカの精神崩壊も早まりそうだな
>127
エヴァの動き(カヲルの場合は使徒能力か)と自分の身体能力は別だから、
アスカについていけない展開は本編と同じかと
それよりこの二人だと、どっちも相手に合わせる気がなさそうなのが問題だw
相手に合わせない上、自分のことは棚に上げて相手に文句ばっか言いそうだなw
合わせるどころか、お互い競いそうで困る
より華麗によりアクロバティックにエスカレートしていく振り付け
ミサト苦労しそう
イスラフェルも思わずびっくりな、超ダイナミック・ユニゾン
アスカとカヲルって金髪青眼と銀髪赤眼なんだよなあ
なんか見た目だけでも物語が出来そうだね
金銀赤青っておいしいね!けどアスカはオレンジ髪も好きだな
これだと見た目が太陽と月って感じ…我ながら厨くさいな
「さしずめ僕と君は月と太陽のようだね。反発するようでいて惹かれ合い、それでもけして交わることのなry」
「キモッ!!!変態!!!鳥肌立つわ!!!」
カラーリングが対照的って物凄く貴重な萌え動力だよなあ
個人的には見た目も中身も一番萌える組み合わせ
>>136 カヲルの電波ポエムにツッコミアスカって好き
>>120さんの描かれるカオアス大好きですお(^ω^*)
>>136 ワロタwwwアスカドン引きしすぎw
恥ずかしい男・カヲル
街中でも電波を発揮するため一緒に歩くのが恥ずかしいアスカ
他人のフリを決め込むアスカにお構いなしに電波を垂れ流すカヲル
結局怒鳴ってしまい他人のフリが長く続かないアスカ
屋上で風とお話とかしてそうだもんな
燃料ないのに何でこんなに萌え続けていられるんだろう…カヲアスには、他にはない魅力があるな
143 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/01(日) 17:40:48 ID:L5cKISJG
同感。
わくわくするんだよね〜
逆に考えるんだ
接点がない分妄想の枷が無くやりたい放題なんだと
深い絡みがないこそ妄想が膨らry
新劇で万が一絡んでもやっぱり絡まなくても結局妄想するよ
眼帯が気掛かりだけど
妄想のタネとしては眼帯の下は使徒の侵食が残ってるとかだとカヲアス的においしいのかな?
最終的には元に戻る前提でだけど…
…。
(^^;)
小中学生に人気がありそうなカップリングだね!
>>148一生懸命書いたのは凄くわかる
でも、心ない発言をする人もいるから早めに消した方がいいかも
お前ら優しいな
嫌だなあ
絵描きさんや字書きさんがうぷしずらいスレに逆戻りして欲しくないよ
でもあんまり下手過ぎでも困るよ
はずかちい
カヲアスの絵なんてまだまだ貴重なんだから間口を広く持ったほうがいい
絵を批評するスレじゃないし、例え未熟な絵でもシチュが激萌えな絵とかもあるかもしれないよ
別に無理までして絶賛する必要は無いけどわざわざ凹ませるのもどうかと…好みじゃなければスルーでいいじゃん
何かどっかで見た流れと思ったら、前スレの前半でも似たような流れになったような?
>>147 単に傷とか失明よりも使徒の侵食とか赤目とかの方が、脳内でストーリーにもカヲルにも絡めやすいね
実際どうかは知らないけど、Qで何で眼帯してるか明らかになるまでは、脳内では侵食という事にして妄想する事にする
うpには乙で返すべきだな
評価がしたい奴や評価が欲しい奴はpixiv池
下手だと自覚してるのにうpするのは荒らしと変わらんよ
うん。ごもっともだよ、うpしてなんか変な空気にしてゴメンよ、みんな。
勉強になった。
さぁカヲアスについて萌えますか
>>159 いやいや乙
敢えて掘り返すが、心無いヤツこそスルーで。
どうせ描けないか、うPする勇気が無いくせに勇者には吠える。
イラストをうPする側の気持ちが解る人間なら批判はしない
練習して上手くなれば良し!
>>158 良かれと思ってうpしてくれているのにこれはあんまりすぎ
だから下手なら言い訳せずにアップしてね
そしたら堂々とスルーするから
さっきのイラストは誘い受けがひどいうえに中身も凄かったから
変な空気になったのは
>>159がうpしたせいじゃなくて、
心ない発言した人とか議論しだした外野のせいだから気にしなくていいよ
ここは超マイナーカプな割にちょこちょこ絵の投下あって良いスレだと思うよ
カヲアスって何か絵描き魂をくすぐる物があるのかな
ありがとう。またしばらく練習して出直してくるぜ!
嫌がらせか。今に始まった事でもなさそうだか…
つーかSSならまだしも、イラストならピクシブとかに投下した方が良いと思う
数えるほどしか住人がいないこのスレだとどう考えても少数の馴れ合いにしかならない
どーでもいいじゃん
うぷあらば乙
下手な人は、頼むから客観的に自分の絵を見てみて
半端なく下手なイラストでもカヲアスだからって盲目的に喜べる人間ばかりじゃないんだから
ましてやここは仲良しグループが集うカヲアスファンサイトじゃないんだから
公衆便所の落書きなんだからね!
…上手い人以外は投下禁止みたいな空気だとだれも投下しないよ
とりあえずアスカの誕生日はうp祭だな
何か妙にスレ伸びてると思ったら…
萌え語りよりも変な議論の方がスレの伸びがいいのが悲しい
とはいえ、ネタも燃料も無い割にはこのスレはまったりながらも元気で好きだ
皆の妄想万歳
そういえばあと1ヶ月くらいなんだな<アスカ誕生日
カヲルの誕生日の時みたいに投下祭りやるの?
やるなら賑やかしにでも何か描こうかな
下手な人は自重してね
ヘタだろうがウマだろうが自重の必要はない
自重すべきなのは悪意ある書き込みをしてる奴だよ
明らかにわざとスレの雰囲気を悪くしようとしてるよね
荒らしに構って楽しい祭を台なしにするこたない
楽しみにしてるよ
確かかなり前の過去スレに
ポッキーの日に因んだネタを投下してくれた椰子がいたな、あれは萌えた
下手下手書いてる人はどうかと思うけど
同人サイトの内輪で回ってる掲示板みたいなノリは確かに嫌だ
名無しでうpして名無しで乙してるだけだし、馴れ合ってるようには見えない
うpする勇気を考えると下手ですって前置きする気持ちはわかるし
見る人も乙とは言うけど上手くなければ上手いとは言わない
ごく普通に自重しつつ空気読みつつうまくやってるように見えるけどな
貶しレスで相手のモチベ下げるのは簡単だけど、そんな事してスレに何か建設的な結果をもたらすとは思えん
>>177 ここではサイトみたいに義理感まる見えの褒め合いの応酬にはならないよ
どちらも名無しなんだし投下やコメントする義理も義務も無い
やりたかったらやるってだけだからね
外野がいくら議論しようと投下する・しないは職人次第だしもうこの話いいよ
どう見ても下手を連呼してるのは一人か二人だしスルーが吉
貞エヴァついに量産機戦が来たよ
ドキドキする
…って書いて気付いたけど来月のYA発売日がアスカの誕生日ではないか
誕生日に量産機戦ってのもアレだなぁ
ヘタ下手いう奴は、代わりにうぷして欲しい。
どうやれば良いのか教えて欲しい。
ヘタだけいう奴はいらん。
荒れてたから見んのやめて戻ってきたらまだ下手云々の話してたのかよww
もうほっときゃ元に戻るんだからいちいち煽りの相手しなくていいんだよ
カヲルと弐号機のツーショットが好きだったりします
>>182 次号は多分ミサト&シンジのターンじゃないかな
何かどうでもいい疑問だけど弐号機の中にアスカが乗ってて、その時に外からカヲルが弐号機動かそうとするとどうなるのかな?
何だそのシチュはww
多分アスカが乗ってたらカヲルは操れないと思うけどなー
でもカヲルの能力って色々とわからん
特に流し目開錠
お互い動かせなくてムギギってなるのもかわいい
二号機がカヲルの言う事を聞いてしまって中でアスカが悔しがるのもかわいい
二号機がアスカの言う事を聞いてアスカがカヲルに勝ち誇るのもかわいい
かわいい
つまりカヲアスはかわいい
>>188 流し目は謎だよな
何でも開ける事が出来るのかコンピュータに干渉出来るのかなんなのか
カヲル「この僕に開けられない物など無いさ。ただ一つ、君の心の扉を除いてはね」
とかキモハズカシイ事を普通に言いそう
レイ「渚君を見てると…ゾワゾワする」
「そう?あたしはムラムラする。・・ってなにいわせるのよ!」
「・・・勝手に言ってるのに・・」
無断転載なら公式絵持って来いよ
同人イラストを晒すなよ腐女子
無断転載いくない
wktkしながら踏んだらやっぱり見た事ある絵だった
カヲアス少ないよカヲアス
>>168 > 半端なく下手なイラストでもカヲアスだからって盲目的に喜べる人間ばかりじゃないんだから
> ましてやここは仲良しグループが集うカヲアスファンサイトじゃないんだから
> 公衆便所の落書きなんだからね!
おまいを喜ばす為のスレでも無いだろ…。
>>190 >何でも開ける事が出来るのかコンピュータに干渉…
「何でも開けられる(シンジのズボンのチャックを含む)」
…が正解。
腐女子はでていけ
見た目はレベルが高い二人だから合うね
性格はわからない
というかチルドレンはみんなレベル高い(トウジ以外)
でもこの二人は華やかだね
チルドレン全員好きだとそのカッコ書きは非常にイラつくんだがw
トウジは美形には描かれてないけど普通にモテそう
逆にカヲルは言動が不思議なせいで人気はあるのにみんな遠巻きに眺めてるだけなイメージ
ほんとにリアルにいたら一番モテるのは多分トウジだと思う
カヲルは色々インパクトが強すぎるw
アスカは他のチルドレンが寒色系な中一人暖色だから目立つよね
リアルでまんまだと、カヲルは人気出るより引かれるようなw
トウジはいい子だけど、勉強も運動も苦手のようなので、リアルに中学時代にモテるのは難しいかと
リアルだとアスカみたいな子が一番多いよね
アスカは漢字以外の勉強も運動も抜群っぽいけど、カヲルってどうなんだろう
音楽や美術はすきそうだけど
基本的にカヲルは万能っぽいimg
でも国語の授業とかで作文描かせたら珍妙な物が出来上がりそう
運動は苦手なキガス
アスカは数学とか理科系が得意そう
カヲルは歴史とか音楽美術が好きそう
二人とも家庭科は駄目そう
トウジは運動できるんじゃないのかな?いつもジャージなのに運痴だったら詐欺だと思うんだがwwww
私もカヲルは芸術科目が好き、得意っていうか、「好き」ってイメージ。
アスカは音痴で絵も下手そう(音痴はみやむーのせいかwwww)
なんにしろ、作中最強の美男美女カプだと思っている。
なんたって人外×外人だしね。
作中では描かれなかったけど、トウジがジャージ着てるのは運動が苦手なコンプレックスの裏返しって設定があったのよ
詳細語るとスレ違いだから簡単でごめんw
ここの住人は庵カヲアスと貞カヲアスだとどっち派なんだ?
どっちかといえば貞カヲアスかなあ・・・例のトイレの場面でハマったもんだから
でも庵カヲの電波に振り回されるアスカの図も好きだ
選べねえwどっちも好きだw
>>219と全くおなじで自分のレスかと思ったw
貞からカヲアスに入って庵カヲアスにも目を向けてみるとこれまた萌える
つまりどっちも大好き
庵派だけどもうカヲアスなら何でもいい
>>215 確かに音痴で絵も下手そうだけどやるなら全力なイメージ
アスカは何に関しても負けず嫌いだし
カヲルは凡人にはわからないセンスの絵を描いてくれそう
>>218 庵の生に執着しない感じのカヲルとヤンデレ惣流の
ドッロドロな感じが一番好きだが貞も可愛い。
LAKはどっちがいいとか贅沢言ってられないしなww
223 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 23:27:39 ID:AU2G4B7H
なるほど、最近カヲアスはまってなぜか貞カヲアスのイメージが強かったんだけど庵カヲアスもいいなwww
そして新劇カヲアスがどうなるか激しく気になる。
新劇はイメージ固まってないから妄想しにくいな
庵カヲからさわやかさを抜いて怪しさをプラスして見た目は貞カヲって所?
変態度の強い順に
新劇→庵→貞
天然度の強い順に
庵→貞→新劇
かなあ?
Qで少しでも絡みがありますように…
カヲルって全力で絵を描いても誰にも理解できない不思議な絵を描きそうw
個人的に貞カヲアスのが好きだ 二人とも喧嘩してそうで。生意気な二人が可愛い
まあ貞は絡みがあるし、アスカもカヲルも妄想の余地がある性格してるよね
新劇が終わったら、エヴァって新しく何か出てくるの?もう終わり?
新劇で絡みがなかったらorz
なあに、絡み無くても今まで通りじゃないか
今まで通り…なんて哀しい響きなんだ
いやあ、だから新劇でエヴァシリーズが本当に終わりなら
もう完全に絡むとかそういう希望もなくなるんだなあという意味です
ここまで来たらその方がいいのかなww
未だに私はエヴァ2で遊んでいる
せめてもう少しカヲアスの二次創作が多ければもうすこし飢えもマシなのかなぁ…
って他人任せだからダメなのか
カヲルとアスカが出会うどころか元から知り合いだったって夢を見た。
軍で知り合い同士みたいな。
すっげー舞い上がったけど目が覚めたらしょんぼりしたよwww
でも新劇ではいろんなことに驚かされてるから、会話くらいあっても不思議じゃないよな。
カヲル「やぁ、久しぶりだね、式波大尉」
アスカ「なんでアンタがここにいんのよ!」
って展開か
これは妄想が膨らむ…
しばらくはこれで自家発電できそうだ
235 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/21(土) 11:36:23 ID:xklNH1EK
すまん、上のsage忘れた
コッぺリオンでいうと
カヲル…掃除係
アスカ…荊先輩
みたいな感じかな?かな?
アスカ誕生日は投下祭やるの?
もう準備万端さ
まじか!wktk
くそっ!
自分も絵が描けたらなぁ…
なんにしても誕生日楽しみだ!
もうそんな時期か…まだ人に見せられるレベルの絵じゃないのに
みんな頼んだ
あー…投下かあ
それなりに納得できるものができたらします
よし、今から誕生日に向けて絵描くか
絵の練習するか…
それは絵〜ことだ。
過疎ってる…
みんな絵描いてるんじゃないか?
たまに、「もっと公式でも絡むカプにはまってれば良かった…」とか思うけどでもカヲアスやめられない
やめなくていいよ
己の妄想力の限界に挑戦だ
でもその気持ち分かる
たとえ絡まなくても早くQ見たい
なのにまだ破から数カ月しか経ってないという衝撃の事実
自分もこの前の件から絵の練習してます。
今回は投下しないがみんなの絵楽しみだ。
「みんな」って言うほど住人いるのかなあ?ここ
カプ脳人間がエヴァ見たとしても、そこからカヲアスにたどり着く人間ってかなり変わってるというか一握りだと思うな
でっていう
切ないカヲアスを妄想するのにハマる。
カヲルとアスカは両思いなんだ。
だけどカヲルはシンジになんかの負い目を持ってて優先せざるを得ないとかで。
だからこっそり付き合うカヲアス。
誰もいない教室で泣くアスカを抱きしめるカヲル。
もういや、とか言うアスカにごめんねっていう庵カヲルが見たいです。
カヲアスいいよカヲアス。妄想膨らむ。
なんかあんまり想像出来ないシチュだな
切ないシチュなら、使徒の本能と人間の心の板挟みになるカヲルとか好きだな
アスカもエヴァのパイロットと一人の少女、どちらであるべきか迷うと尚良し
デートに連れ回して「こういうことができるのは人間だけよ!」と引き止めようと
するのもいいかも
>>255なんかシンジが少女マンガの意地悪役みたいだな
あはは…よりによって今日か…
アスカ誕生日直前の今日か…
みんなスマン、私はダメだ…
avastめ…
やべえ、なんでか知らんけどアスカの誕生日7日だと思ってた
がんばって4日中に投下しよう…
>>260 どうした、何があった
>>261 今日のお昼頃、セキュリティソフトのAvast!が乱心する騒ぎがあったんだよ
Windowsのシステムファイルやら、フォトショの実行ファイルやらを
誤検出して隔離したり削除したりしてくださったらしい
被害にあった人は本当に乙
>>260 諦めんなよ!!どうして諦めるんだそkry
いや・・・でも・・・そりゃショックだよな・・・
>>264 うおおおおおおお可愛いいいいいいいい
いつもいつも素晴らしいカヲアス絵をありがとうございます!
そしてカヲルが変態だ…
おおおおおおおおお二方ともありがたやありがたや
燃料なくて干からびそうだったけどQまで頑張れそうな気がしてきた
やっぱりカヲアスはいい!
268 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/04(金) 22:07:46 ID:upEuPDQ1
269 :
o.p:2009/12/05(土) 02:58:24 ID:???
皆様素晴らしいカヲアスをありがとうございます!
絵が描けなくていつも文字で申し訳ない上に一日遅れましたが、アスカ誕生日おめでとう☆
そいや前回うっかり名前欄にタイトル入れてしまったorz
レス下さった方、ありがとうございました。
贈り物
日付が変わると同時に、ローテーブルの上に置かれた携帯電話がメールの着信を告げた。
直ぐに画面を確認し、アスカは少しだけ口元を綻ばせた。
「何?」
「メールよ」
「誰から?」
「ヒカリから」
アスカの言葉に、背後から肩に顎を乗せていたカヲルが興味無さそうにふぅん、と呟いた。
間も無くして、また携帯が着信を告げる。
「また?」
「メール」
「誰から?」
「ママからよ」
先程と同じ姿勢で、殆ど変化の無い会話を繰り返す。
「今日は随分と忙しないんだね?」
「そりゃ、誕生日だもの。皆おめでとうのメールをくれるのよ」
「誕生日? 今日だっけ?」
そんなことすっかり忘れていたと言わんばかりのカヲルに、アスカは眉間に深く皺を刻み込んだ。
270 :
o.p:2009/12/05(土) 03:00:08 ID:???
「あのね、昨日言ったと思うけど」
「うん、聞いたかもしれない」
「おまけに夕方まで待っても待ってもあんたが全然来ないから、こうして仕方なく私から会いに来たんだけど」
「あれ、会いたいから来たんじゃないの?」
不思議そうな瞳に思わず押し黙る。
「それに、誕生日っておめでとうって言うなんて初めて知った」
「嘘」
「だって誕生日って、生命が生まれた、ただそれだけのことだと思っていたから」
「・・・・・・あんたらしいと言えば、あんたらしいかもね」
アスカはそう言うと、パチンと音を立てて携帯を閉じた。
それと同時に、再び着信音が響く。
「またメール?」
「うん」
「誰から?」
「あ、シンジだわ」
「何て?」
「秘密」
アスカの肩口で、カヲルが僅かに口を尖らせた。
「僕と一緒に居るのに、違う男とメールかい?」
「なっ・・・ち、違うわよ! 今のメールに、明日の夜はミサトも帰ってくるから皆でケーキ食べようって書いてあったから、了解って送っただけよっ!」
「ふぅん、そう」
にこりと笑みを浮かべたカヲルを睨む。
また、はめられた。
必死で弁解してしまった自分が恨めしい。
こうして彼の挑発的な言動に見事に乗せられるのは、珍しいことじゃない。
でも、全て見透かされている気がしてしまって、何となく悔しいのだ。
「ねぇ」
カヲルの声に、いつの間にか俯いていた顔を上げる。
271 :
o.p:2009/12/05(土) 03:01:19 ID:???
「何よ」
「皆、文字でおめでとうって言ったんだよね?」
「そうだけど、それがどうかしたの?」
アスカが怪訝そうな目を向ける。
そんな彼女に、カヲルはいつものようにどこか余裕のありそうな笑みを浮かべた。
「じゃ、直接君におめでとうって言ったのは?」
「まだ誰も居ないわよ」
肩を竦めて見せるアスカの前に回り込むと、真紅の瞳の中にアスカの蒼色が映された。
「誕生日、おめでとう」
目をじっと見据えて、ゆっくりと言葉が紡がれる。
驚きのあまりか、何も言えないでいる彼女に、カヲルはもう一度繰り返した。
「おめでとう」
「・・・・・・あ、りがと・・・」
途端に真っ赤になって俯いたアスカを抱き寄せる。
普段滅多に見せないその行動に、アスカは身体を僅かに強張らせた。
衣服越しでも伝わってくる、カヲルの体温、カヲルの鼓動。
より一層強くなった彼の匂いに、眩暈がしそうだった。
「・・・・・・カヲル・・・」
自分の声が少し甘ったるい。
けれど、いつもなら苦手とする自分の一面が、今日は不思議と嫌ではなかった。
彼の胸の中で、大きく息を吸い込む。
柄じゃないけど、このまま時が止まってしまえばいいのにとさえ思えた。
それなのに。
「こうすると、君は嬉しい?」
突然降ってきた声に、アスカは思わず目を見開いた。
「・・・は?」
「いや、こうすると嬉しいかなって」
「・・・だから抱き締めてくれてるの?」
「嫌ならやめるけど」
一瞬にして甘い空気が凍り付く。
相変わらずの飄々とした声に、アスカは再び眉間に皺を寄せた。
272 :
o.p:2009/12/05(土) 03:02:43 ID:???
けれど、思い直してすぐにそれを引っ込める。
「・・・今日くらい、怒らないでいてあげるわよ」
「え、なに?」
カヲルが少し背中を屈めて顔を近付ける。
綺麗な銀髪が、蛍光灯の光に透けて見えた。
「何でもないわよ!」
「何で怒るのさ、そんなに嫌なの?」
「怒ってないわよっ! ・・・・・・それに、こうされるのも、別に嫌じゃ、ないから!」
しどろもどろになってしまう自分が悔しい。
きっと自分は今、耳まで真っ赤になっていることだろう。
それにこの男が気付いていないはずはない。
心の中で悪態をついていると、不意に自分に回された腕の力が強まった気がした。
「嫌じゃないなら、暫くこうしているよ」
優しい声が降り積もる。
「ケーキとか、そういうのはないけど」
一旦言葉が途切れ、アスカはカヲルを見上げた。
「君はそれでも、いい?」
「・・・・・・私はこれが、一番いい」
カヲルがふわりと笑う。
いつもと違う、穏やかに細められた瞳に胸が高鳴った。
テーブルの上の携帯が、再び誰かからの着信を告げる。
けれど今だけは、この腕の中に居たかった。
ちょっと変わってて、でも悔しいけど大好きなヤツからの思い掛けないプレゼント。
折角だからもう少し、このままで。
=終=
ああ見てるだけなのがもどかしいぜ
絵か文書けたら賑やかしくらいは出来るのに…!
うおおおなんだこのカヲアス祭り…!
自分も今日中には参加してやる!
カヲアスかわいいよカヲアス
いつもとびきりの萌えをまことにありがとう
今までカヲアスってぴんとこなかったんだけど、
>>266さんと
>>269さんのおかげで目覚めました。GJアンド乙!
絵も文も堪能できるとは…
神職人方ありがたやありがたや
どれもカヲルが天然で変態でわろたwかわいいなぁ
やっぱり天然変態カヲルに振り回されて怒ったり困ったり赤面するアスカってのがカヲアスの王道なのかな?
みんな上手すぎる…幸せだ。
カヲアスはいいねぇ。
あふれんばかりの萌えと感動と興奮で叫び出したい気分だ
皆様、本当にありがとう!
もえもえ〜ほわほわ〜
うわあああああ皆さん素晴らしい!ありがとうございます
リアルが忙しかったのが落ち着いたので、遅れまくりだけど何か投下できるように頑張ってきます
いいかげん攻の気持ちを変態変態言うのやめたらいいのに
何がカプ萌えだよ
アスカのエロ本だけ読んでろ
天然での行動の結果が変態とかガチホモにみえてしまうだけなんだよね
カヲル自身が変態とかホモって訳じゃなく
でもこのスレで変態ってのは、親しみを込めて使われてるんじゃないのかな
そんなに目くじら立てなくても
乗り遅れましたが職人さん達投下乙です!!!
ここは活発な良スレですね
アスカも変態にすればいい
そうすれば変態×変態で何も問題はなくなる
>>287 アスカ「バカ!変態!(早く私を襲いなさいよ///)」
カヲル「あっそ」スタスタ
アスカ「あ…ちょ…(は、早く私を襲いなさいよ///)」
カヲル「何?言いたい事あるならちゃんと言えば?それとブラ紐見えてるよ」
アスカ「バ…バカ!変態!!!(早く私を襲いなさいよ〜〜〜///)」
>>288 ちょwはやく襲ってやれよカヲル
ていうか是非とも襲ってくださいお願いします
カヲルは天然ドSでアスカは隠れドM
余りものカプはさすがに低レベルなキャラ論
やー萌えるなー
みんなありがとう!!
燃料とか無いはずなのに何でこんなに元気なのw
癒される組み合わせだな
燃料ないのに熱が全く冷めない
こんなCP初めてだ。
296 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/07(月) 13:00:28 ID:oJm9Wc6j
これ自分じゃないだろな
アスカ「殺してやる・・・」
カヲル「バット半分使っていいよ」
祭見て思ったけど今や貞カヲアス派の方が多いのかな?
まぁ自分はどっちもいける欲張り派だからいいんだけど
貞カヲアスがとくに好きだし、二次で表現しやすいと思うけど
カヲルとアスカだったら、もう、なんでもいいや
ちょっとでもいいから新劇で絡むといいね。
祭終わった途端過疎かーい
もっとカヲアス話しようや…ってネタ無いんだけど
祭りに乗り遅れたが、まだX'masがあるな
304 :
Qへの希望:2009/12/12(土) 04:07:55 ID:???
カヲルがシンジにちょっかい出して、
アスカ「男同士で何してんのよ!!」
カヲル「君には関係ないだろ」
アスカ「男同士で気持ち悪いわよ!この、変態っ!」
カヲル「変態って何?」
みたいな感じで
式波はシンジとレイにあだ名付けてるしカヲルとマリにもあだ名をきっと付けてくれるはず…!
それにしてもアスカに「変態って何だい?」とか尋ねても、「あっあたしに説明させる訳ェ?変態変態っ!」とか言って結局教えてくれないと思う
1日1レスかww
>>305 ますますカヲルがおっかけそうだww
ある日、シンジ、カヲル、アスカの三人が一緒に学校から下校していた。
カヲルはシンジとばかり話していて、アスカが話に参加しようとしても相手にしてくれなかったから、アスカは内心穏やかではなかった。
シンジと別れると二人とも黙ったまま歩いた。気まずい沈黙。だがカヲルにはそれを気にしている様子はなかった。
別れ際、カヲルはアスカに、
「今日はどうかしたのかな。元気がなかったみたいだけど」
アスカは怒りを押し殺して、
「本当にあんたって自分勝手よね」
と言った。
日曜日、アスカが遅めの朝ご飯を食べていたらケータイからメールの着信音が鳴った。
見てみるとカヲルからの、「よかったら公園で散歩でもしないかな」というメールだった。すぐに、「ちょっと待ってくれるならいいわよ」とメールを返信したら、「待つよ」と返ってきたので大急ぎで身仕度を整えた。
アスカは自転車で公園の入り口に着くとケータイで、「今着いたわよ」とメールを送った。冬の空気は冷たかったが、自転車を立ちこぎで飛ばして来たからその冷たさが心地よかった。
ケータイの着信音が鳴った。カヲルからの電話だった。
「もしもし? ずいぶん遅かったね」
「いきなり誘ったくせに何言ってんのよ。レディには色々しなきゃいけない事があるの」
と文句を言いつつもアスカの声は嬉しそうに弾んでいた。
「アスカはレディっていうよりはガールじゃないかな」
アスカが反論しようとしたらすぐ近くから、
「やあ」
と声がして、そっちを見たらカヲルが居た。
アスカはケータイの通話を切って、
「あたしはガールなんかじゃないわ。レディよ。……それにしてもなんで突然公園で散歩なの?」
「この公園、近くにあるのに来たことなかったんだ。アスカはある?」
「ないわ。日本の公園ってつまんないだもん」
実際にその公園の中を歩くと、道には起伏があり、大きな樹木もあり、隅々まで管理されたつまらない公園ではなかった。
アスカは、何もしゃべらずに先を歩いているカヲルがわからなかった。なんであたしを誘ったんだろう。木の枝に冬の太陽が遮られて暗いせいなのか、他に歩いている人が少ないせいなのかすこしさみしくなった。
「ぼくは缶コーヒー飲むけどアスカも飲むかい?」
突然話しかけられたのでアスカはびっくりして、
「うん」
とだけ答えた。
二人はベンチに腰掛けて缶コーヒーを飲んだ。
「いい公園だね。人工物が少なくて」
とカヲル。
「でもなんだか暗くてじめじめしてる感じ。あたし好きじゃない」
アスカは違うと思った。公園なんかどうだっていい。
「ヨーロッパの公園は違うのかい?」
「もっと明るい感じ。あんまり行ったことないけど」
「西洋人は自然を征服しようとする。ここの公園は森に近いみたいだ」
好きじゃないのはこの公園なんかじゃない。好きじゃないのは、……嫌なのは、こいつはここに居るのはあたしじゃなくてもいいんじゃないかってことだ。
「なんで今日あたしを誘ったの?」
「うーん、公園を歩いてみようと思ったんだ。それでアスカにメールを送ったんだ」
アスカは苛立ちのにじんだ声で、
「それってあたしじゃなくてもよかったってこと?」
「どうなんだろう。アスカと歩いてみたいと思ったのは本当だけど」
とカヲルはなんでもない顔をして言った。
アスカはこれ以上問い詰めるのが嫌になってきた。いつもこいつの行動はなんとなくで自分勝手だ。シンジとだけ話したければ、あたしも居るのにシンジとだけ話す。カヲルは何かへの興味しかない。
なんでこんなやつ好きになっちゃったんだろ。あたしの気持ちにはすこしも興味がないんだ。もういい。今日はこいつと一緒にいたくない。いらいらする。帰ろう。
アスカが、
「あたしもう帰る。寒くなってきたし」
と言うと、カヲルは、
「そうだね」
と言って、なぜか自動販売機で缶コーヒーを買ってきてアスカに
「はい」
と言って渡そうとした。
「何これ? 要らないわよ」
「寒いんだろう?」
アスカは苛立ちをあらわにして、
「今飲みたくないんだけど」
「今飲まなくてもいいじゃないか。手で握っていると温かいよ」
「……そう」
と言ってアスカは熱い缶コーヒーを受け取った。
帰り道、アスカは缶コーヒーを両手で握り、先を歩くカヲルの後頭部を見ながら、やっぱりこいつって何考えてるのかわかんないなと思った。
この前、本当にあんたって自分勝手よねって言ったのに全然気にしてないし。いつもそう。どんな事があっても全然気にしない。もし、あたしがあんたのことが好きって言ってもなんとも思わないのかな。
エラー連発。「一行が長すぎます」にがっくり。仕方がないから不本意な改行をしました。
これってアスカなのかなとか思ったのですが、シンジじゃなくて、カヲル相手だとこうなってしまうんじゃないかなと思って書き上げました。
カヲアスはむずいっす。
缶コーヒー・・・uccエヴァ缶の事かぁ!!
なんとなくカヲアスって寒い季節が似合うと思う
カヲルって太陽当たると溶けてしまいそう。
月面で紫外線や宇宙放射線を浴びまくってるが
カヲル「僕の体は紫外線を浴びても全く焼けないんだよ」
アスカ「でしょうね。そんな生っ白い気持ち悪い体してるんだもの」
カヲル「これは僕の体に含まれる強力な抗酸化成分の作用なんだ。僕と毎日キスをすれば君は生涯シミができないよ」
アスカ「フン!その手には乗らな……」
ミサト「渚君、毎日大人のキスよ♪」
アスカ「ダメーッ!!フィフスは私のなんだから!!……あ(汗)」
カヲル「へぇ、そうなのかい(ニヤリ)」
カヲアス大好き
アスカは寒さに弱そう
カヲルは寒さに強そう
何その男が抱きしめて温める設定はw
(´Д`)萌えます
カヲルは喜び庭駆け回り
アスカはこたつで丸くなる
>>318 朝っぱらから妄想、投下します!
カヲル「寒いのかい?」
アスカ「うん。寒いのって苦手」
アスカを優しく抱きしめるカヲル。
カヲル「これで寒くなくなったかな?」
アスカ「うん。ありがと」
カヲルが自分から体を離そうとした。アスカはぎゅっと抱き寄せた。
アスカ「やだ。もうちょっと」
カヲル「やれやれ。もうちょっとっていつまでだい?」
アスカ「もうちょっとだけ……」
エロパロまとめに貞カヲアス…
ここの住人か?
見れない
>>235 買ってしまうかもしれん
カヲアスうううううううううううううううううううあああああああああああああああああ
足りねえよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
>>326 落ち着けwwwww
うわあああああああああああああああカヲアスうううううううううううう
買ってまうやろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
ほんとこの2人色合いが正反対だな…萌える
公式の破壊力はヤバい
>>326 落ち着けww
325だが、封入されているのは「すべてはゼーレのシナリオ通りのチョコサンドクッキーに」というやたら長い商品名のお菓子
この並びは珍しいよね
シンジがマリとレイに挟まれてるってのが珍しいな
いつもならマリの位置がアスカだろうし
しかも上3人で下2人がカヲアスでまとまってるってすごいなww
とりあえずカヲアス最高おおおおおおおお!!
公式側は深い事考えてない可能性大なんだよなー
ちくしょう…
本編に関係なくてもいい
カヲアスのグッズあったら喜んで買うw
こんな小さなこと(いや、大きいけど)でもそこまで一喜一憂する
君たちが大好きだwww
もぉおおおおおおおおおおはやくくっつけよううううううううぅううううう
周りがドン引きするほど心身とも仲良くなれよおおおおお前らぁあああああ
公式様、もっともっと我々を釣ってください
破のポスターはおいしゅうございました
アスカが何かが原因でカヲルにものすごい勢いで文句を言ったら……。
カヲル「あーあ。ぼくはきみのこと好きなのになあ」
アスカ「ちょっ、ちょっとそれってどういう意味よ!」
カヲル「きみはぼくの大切な友人だからね」
がっくりと肩を落とすアスカ。
一人で帰り道を歩きながら、
「大切な、かぁ」
とつぶやくアスカ。
明日は祭りやるの?
それは職人さん次第だね
祭じゃなくても投下あれば嬉しいしね
>>335 わたしもそういう関係のカヲアス好きだなー
表面的にはカヲ→アスに見えるんだけど実はカヲ←アスみたいな
間に合わない
正月を通り過ぎてバレンタインに投下しようと思うんだ
>>338 コメント、ありがとう。
寒くて眠い……。
>>340 寒いならカヲアス妄想をするんだ!
きっとすぐに暖かいを通り越して熱くなれるぞ!
カヲアスそれは冬の湯たんぽ
絵に描いた餅では腹は膨れぬ。空腹である人は実際に餅を食べるべきだろう。絵に描いた餅を眺めてばかりいたら飢え死ぬ。
絵に描いた餅を愛でるは人の悲しき性分。古来よりこの心を持つ人は数多あり。空腹ならざる人も寂しき心はいかんともし難かった。
人心を惑わすのは絵に描いた餅だけではない。現実の餅も同様である。ではどうすればいいのか。
耽溺しないのが肝要と思う。
えっ
絵に描いたカヲアスなら大好きです
絵に描いたカヲアスはおれも好きだけど、それに耽溺している人を見るとちょっとなと思う…。
現実の世界であっても、空想の世界であっても耽溺するのは違うと思うんだ。
寒いならストーブにあたりなよとか、眠いなら寝ればなどと書き込まず、カヲアスで全てをすまそうとする人にドンビキしてスレチな事を書いてしまった。
ごめん。
カヲアスが好きな人には伝わるのではと思ったんだ。ロムに戻るよ。
とりあえず空気が読めない人なのはわかった
カヲアスを語るスレなんだから、
レスがカヲアスに絡めたものになるのは別に普通なんでないかな?
>>345 >>341だけど、自分はあれはちょっとした諧謔のつもりだっただけで、
>>345が思うような意味でのものではなかったんだが、不快にさせてしまったのなら申し訳ない
次からは発言内容に気を付けることにするよ
カヲアスを考えてあったかくなろう
とかは冗談みたいなのものなんだからいいだろ
カヲアスに萌えるスレなんだしつまらないマジレスしないでくれ
カヲアスはアスカがとにかく熱くなり
カヲルが冷やすって感じかな
周りのみんなはそんな二人に当てられて暑くなったりしてね。
アスカはアッパーだったりダウナーだったり起伏が激しくて、カヲルはいつでも飄々としててよくわからない
今年もカヲアスに萌えるぜ
破で一切接点無かったのに、なぜかカヲアス妄想が止まらなくなった
去年はそんな年でした
354 :
o.p:2010/01/02(土) 14:52:00 ID:???
皆様いつも萌えをありがとうございます。
クリスマス書けなかったのと新年てことで投下します。
今年もカヲアス大好きだ。
12月31日23時30分、葛城邸。
間も無く新年を迎えるという厳かな空気を劈くように、馬鹿騒ぎする声が周囲に響き渡っていた。
主催者は勿論、この家の主である葛城ミサト。
彼女の思い付きの一言により、こうして年越し大宴会が開催されているのだ。
「しっかし・・・まさか本当にあんたまで来るとは思わなかったわよ」
烏龍茶をちびちび飲みながら、アスカは隣に座っている少年を軽く睨んだ。
「何だか面白そうだったから来たんだけど・・・君は僕と二人きりで会いたかった、って顔だね」
「だっ、誰が! そんなこと一言も言ってないわよっ!」
「目は口ほどにものを言うって言葉もあるだろう? 君の瞳は正直なんだよ」
覗き込まれながら微笑まれ、アスカはそれ以上反撃できなくなってしまう。
いつもなら、もう少し上手くかわせるはずなのに。
それができないのは、こんな大勢の中にいながらも腕が触れるくらいの近さに彼を感じているせいなのだろうか。
355 :
o.p:2010/01/02(土) 14:53:38 ID:???
この宴会が始まったのはつい先程のことだ。
一足先に年越し蕎麦を食べながら、ミサトが急に思い立ったのが発端だった。
いつになく強引なミサトに気圧され、シンジやアスカは渋々友人知人に誘いを掛けた。
「アスカ、カヲル君も呼んでおいたからね」
電話を切りながらシンジにそう言われ、アスカは蕎麦の汁を盛大に噴き出した。
「なっ、なっ、何で呼ぶのよ!?」
「え、駄目だった?」
邪気の無いシンジの笑顔に、何故かそれ以上反論は許されない威圧感を感じる。
「こうでもしないと、アスカは自分からカヲル君を誘ったりしないでしょ」
ズバリ言い当てられ、アスカは手の中の小さなアドレス帳を握り締めた。
ヒカリに電話を掛けた後、あいつの顔が浮かばなかったわけじゃない。
でも、どんな風に、どう言って誘えばいいのか、わからなかったのだ。
「綾波も珍しく連絡がついてね、来てくれるみたいだよ」
ほんのりと頬を染めながら嬉しそうに報告してくるシンジの後ろで、
ミサトがニヤニヤしながら聞き耳を立てていることに気付き、乱暴に箸を置く。
「みっ、皆来るみたいだし・・・き、着替えてくるわっ!」
何とかそれだけ声に出すと、アスカは光の速さで自室に戻ってしまった。
点けっぱなしのテレビからは、年越しを待ち侘びる歓声が引っ切り無しに聞こえてくる。
壁の時計を見遣ると、今年も残すところ5分少々となっていた。
「もうすぐ今年もお終いね。何だか騒々しい一年だったわ・・・」
「・・・・・・」
「・・・カヲル?」
隣に居るはずなのに何も言わないことを訝しみ、アスカはそっと彼を覗き込んだ。
「・・・ひっ!」
途端、小さな悲鳴を洩らす。
それもそのはず、そこに居たのは綺麗な微笑みを湛えたいつものカヲルではなかったのだ。
陶器のような滑らかな白い肌はほのかに桃色に染まり、いつだってアスカの心の内まで見透かしているような真紅の瞳はとろんとして焦点が合っていない。
356 :
o.p:2010/01/02(土) 14:54:54 ID:???
「あ、あんたどうしちゃったのよ!?」
「・・・アスカ・・・?」
自分を呼ぶ声すら、ふわふわしていて上機嫌に聞こえる。
こんな声、聞いたことがない。
「あんたまさか、お酒飲んだんじゃ・・・」
カヲルの両手がゆっくりと伸びてきたかと思うと、そのままガシッと両肩を掴まれた。
「ちょっ、何・・・」
若干の痛みを感じて顔を顰めると、いつの間にか目の前にはカヲルの顔が近付いてきていた。
「キ、キャァァァァーーーーーッッッ!?」
「明けましておめでとーっ!」
「ハッピーニューイヤ〜!!」
アスカの悲鳴は、年明けを迎えた歓喜の雄叫びで掻き消される。
どいつもこいつも酔っ払っているのか、陽気な声で新年を喜んでいるようだった。
心の中で小さく舌打ちしていると、そっと顔を戻される。
目の前にはまだカヲルの顔。
もう逃げられないと諦めた瞬間、唇が重なった。
微かな酒の匂いが鼻腔をくすぐる。
こちらまで酔ってしまいそうだと思った。
「ん・・・ちょ・・・、カヲ・・・」
触れるだけかと思ったそれは一向に離れてくれず、気が焦り始める。
いくら皆酔っ払って騒いでいるとはいえ、同じ部屋の中。
これでは気付かれるのは時間の問題だ。
両手に力を込めて、カヲルの胸を押そうとした時だった。
「あーっ! 渚と惣流がチュッチュしとるでぇ〜!?」
「おぉっ!? いつの間にやらイヤ〜ンな感じ!」
「キャーッ、アスカ、公衆の面前で・・・フ、フ、フケツよっっ!!」
クラスメイト達に見付かり、一斉に騒ぎ立てられる。
「ちっ、違うの! 違うのよっ!!」
慌てて否定しながらカヲルを離そうとするが、彼の身体は言うことを聞いてくれない。
357 :
o.p:2010/01/02(土) 14:56:17 ID:???
「ちょっとあんた、いい加減離れてよッ!」
「アスカ・・・今日はいやに冷たいね・・・それも作戦のうちかい・・・?」
もう殆ど呂律の回らない口でニヤリと笑うと、カヲルはそのままパタリとアスカの膝の上に崩れ落ちた。
「わっ、カヲル君!?」
「フィフス・・・だからお酒は駄目って言ったのに」
急に倒れたカヲルを目にして慌てるシンジの横で、レイがいつものように顔色ひとつ変えずに呟いた。
「・・・カヲル・・・?」
恐る恐る覗いてみると、微かに寝息が聞こえる。
「寝てる・・・みたい・・・」
「あらあら、二人きりのときはいつもそうやってくっついてるのかしらぁ? いくら表面でツンケンしてても、アスカも恋する乙女ってことなのね〜」
ほっと息をついたアスカを、ミサトがニヤニヤしながら眺める。
「恋人といちゃいちゃできない僻みに聞こえるからやめなさいよ、ミサト」
「リッちゃんの言う通りだぜ。放っておいても子供はそうやって色々経験して、成長していくもんさ」
「そ、そんなんじゃないってば!!」
アスカの必死の叫びも酔っ払った大人たちには届かない。
現に彼らはもう、ビール片手に「私も若い頃は・・・」なんて思い出話を真剣にし始めている。
そもそも、こいつが変なことするのが悪いんじゃない!
心の中で毒づくと、アスカは気持ち良さそうに寝息をたてるカヲルの額を指先で軽く弾いた。
「うぅん・・・」
カヲルは僅かに眉根を寄せたが、目は開けずに口を開いた。
「・・・ダメじゃないか・・・アスカ・・・そうやって悪戯ばかりしてるキミには・・・お仕置きが必要だね・・・」
瞬間、その場の空気が凍りついたのがわかった。
358 :
o.p:2010/01/02(土) 14:57:33 ID:???
「き、聞いたか、今の?」
「バッチリ聞いた。渚の両手が惣流の腰に回ってるのも、いつものことってヤツかもね」
「アスカッ! フケツよフケツよっ!!」
「信じられないよ、カヲル君もアスカも、もうそんなところまで・・・普段は口喧嘩ばかりしてるのに・・・」
「私も・・・驚いたわ・・・」
「アスカぁ、私の目を盗んで、いつ! どこで! 彼とそんなことをしているのかしらぁ?」
「だから放っておきなさいって言ってるでしょ」
「馬に蹴られるぞ、葛城」
遠巻きに見つめる皆の視線が針のように痛い。
爆弾を落とした当の本人は、また気持ち良さそうに眠ってしまっている。
「だから違うんだってばーっ!!」
新年を迎えた厳かな夜空の下に、半泣きの彼女の叫びがいつまでも響き渡っていた。
=終=
新年早々馬鹿な話を投下してスミマセンでした;
今年もよろしくお願いします!
359 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/01/03(日) 07:46:02 ID:rhICyWGL
新年早々にやけてしまった
ありがとうございます
アスカお幸せにねってしか言うことがない。
カヲルは無視ね。
貞本の絵でカヲルとレイのツーショットあるよね?
あれカヲアス版はないの?
あの2人が私服の奴?綾波の足が神的美しさの奴だよね
カヲアス版はないと思う
自分の知ってる中で貞本がカヲルとアスカだけを一緒に描いたのって
9巻表紙しか思い当たらないな
>>358 GJです!
公式の中にカヲアスって発想自体存在しないと思うw
自分は同人カプだからこそ気楽で楽しいよ
終局の続きは何でもアリっぽいからともかく、
旧劇では何でカヲルっぽい少年ととアスカっぽい少女を喋らせたんだろう
嬉しいけど不思議だな、一番関係の薄い二人なのに
悪びれもせず遅れて来るのがカヲルしかいなさそうで
あの三人の中で遅刻した人に文句言うのはアスカしかいなさそう
相性がいいってことさ
脳内漫才はさせやすそうな二人だよね
アスカ「あんたってTVシリーズだと全然出番ないわね」
>>368 勝手に便乗
カヲル「そういう君は登場話数が多いわりにあまり活躍してないね」
アスカ「どこに目つけてんのよ!ちゃんと活躍してるじゃない!」
「最初の方はね。でも参号機戦以降は、完全にやられ役が定着していたんじゃないかな」
「な!なんですって〜!!」
「特にゼルエルとの戦いでの爽快な負け方はなかなか面白かったよ」
「あ、あれはたまたま調子が悪かっただけよ!調子さえ良ければ・・ごにょごにょ」
「そうなのかい?僕も是非君の本調子がみてみたいな。そんなものが実在すればの話だけど」
「ムカつく!!今すぐエヴァ乗んなさいよ!コテンパンにしてやるから!」
「僕にはそんなことできないよ」
「今更怖気づいたの!」
「これ以上、君を負け役に定着させるのは僕としてもしのびないからね」
「キ〜〜〜〜〜!!もう許さない!絶〜対に許さない!!」
「ふふ」
「何笑ってんのよ!!まだバカにし足りないっての!!」
「いや。君は怒った顔も実に興味深いね」
「顔にまで文句言われる筋合いないわよ!」
「すまない。言い方が悪かったようだね。言い直すよ。怒った顔も可愛いよ」
「!!!な、な、な、何言いだすのよ!」
「言葉通りの意味さ」
>>369 本当にそんな会話しそうだから萌えるwwww
これは萌える
GJ
どうせだから369の続き↓
葛城家の居間。テレビの前に座る2人。
「いい?ちゃんと観てなさいよ!わざわざ私が自腹で借りてきてやったんだから!」
「ああ、わかってるさ。それにしても。自分の活躍を披露するために、DVDをレンタルするなんて相変わらず変な子だな、君は」
「うるさい!私がいくら言っても、あんたが認めないからでしょ!」
「僕は認めたつもりだったんだけどな。君は納得していないのかい?」
「前回は、あんたが変な事言いだしたせいで結局うやむやになったじゃない!」
「変な事?何か言ったかな?ちょっと思い出せないな」「しらばっくれるんじゃないわよ!」
「すまないけど本当に思い出せないんだよ。きっと僕にとってはそんなに大事なことじゃなかったんだろうね。でも君は覚えてるんだろ?君にとってはとても大切なことだったのかもしれないね。もし良かったら、教えてもらってもいいかい?」
「い!いいのよ!なんだって!そんなこと!とにかく今日はDVD観ればいいの!!」
テレビ版エヴァ8、9、10話当たりをDVDで鑑賞中。
「ほら!やっぱりちゃんと活躍してるじゃない!これでも私が単なる負け役だって言うつもり!所詮1話こっきりのあんたとは違うのよ!」勝ち誇って横を向くとカヲルが熟睡している。
「こら!起きなさいよ!」「おや?もう終わったのかい?」
「ちゃんと観てろって言ったでしょ!!なに寝てんのよ!」
「すまない。悪気はなかったんだ。あまりにも退屈だったものだからつい眠ってしまった」
「それが、悪気がない奴の言葉なの!どうせわざと寝たんでしょ!」
「あまり責めたら可哀そうだよ。わざとなんて寝られるはずがない。よっぽどつまらなかったんだと思うよ」
「ひとごとみたいに言ってんじゃないわよ!寝たのはあんたでしょ!それにつまらないって何よ!私が活躍してるとこちゃんと観なさいよ!」
「そう言われても。君が活躍してるところはあまり面白くないんだ。やはり君はやられてじたばたしているところの方が似合っているよ」
「!!!」「どうかしのかい?」
「帰れ!今すぐ!とっとと出てけ〜!」
「そうもいかないよ。つまらなかったとはいえ、せっかく君がDVDを借りてきてくれたんだ。お返しに僕も面白いDVDをみせてあげるよ」
「そんなのどうでもいいから帰ってよ!もう話したくない!顔も見たくない!」
「まあまあ。これはかなり面白いよ。the惣流アスカ珍プレー集(僕編集)。君の失敗とか敗北シーンが余すとこなく収められた秘蔵映像だ」
「ひ・・・ひどい。どうしてそんなひどいことするのよ。あんたも一緒よ!他のみんなと!」
結局誰も私の頑張ってるとこなんて見てくれないのよ!どんなに頑張ったて!」
「ふふ。それは違うと思うよ。君はまだまだ子供だな」
「こんどは子供扱い!どこまでバカにすれば気が済むのよ!」
「君のことは、みんなちゃんと見てるさ。もちろん僕も君をみているよ。だから君が頑張っていることも僕はよく知ってる」
「じゃあ!じゃあどうして今日みたいなことするのよ!人の失敗ばっかり、いやらしく見つけてけてきて!見るなら、いいとこ見てくれればいいじゃない!」
「君が僕にとってどうでもいい存在なら、当たり障りのない良いところだけみているだろうな。でも君は僕にとって違うんだよ。残念だけど良いところだけを見てはあげられないんだ。
君は本当によく頑張っている。頑張っているからこそ心配なんだよ。つまづいた時にひどく傷ついてしまうんじゃないかってね。だからどうしても、君が失敗しそうなところにばかり目がいってしまうんだ」
「う!なんだか・・上手く丸めこまれてるだけのような」
「どう受け取ってもらっても構わないさ。ただ、君を見守っていたいという僕の気持ちは、偽りのない僕の中の真実だよ」
「!!!」「惣流さん。これから先も君をみていてもいいかい?」
「そ、そ、そんな変なこと!・・いきなり・・言われても・・」
「いいさ。別に答えを求めてるわけじゃない。それに君が拒否しようと、僕は僕の気持ちに素直にあるだけだしね」
「なんだかそれってずるいよ・・」
「こういう奴だと我慢してもらうしかないかな。それに気持ちに素直であることも時には必要なんだよ。特に君はもう少しだけ素直になった方がいいと思うよ」
「悪かったわね!天の邪鬼で!」
「寂しい時に誰かに甘えること。それは決して悪いことじゃないんだよ」
「私は誰かに甘えたりなんかしないわ!!」
「君ならそう言うと思ったよ。まあ、君が選ぶ生き方を僕に変える権利はないからね。でも、本当に辛くなったら僕のところにおいで。いくらでも話を聞いてあげるから」
「お生憎さま!どんなに困っても、あんたのとこだけは行かないから!べ〜だ」
「おや?話を聞くだけじゃ物足りないのかい?なら膝の上で抱きしめてあげてもいいよ。
誰かの温もりはとても気持ちのいいものだからね」
「そ!そういう意味じゃないったら!変なこと言わないでよ!」
「いきなり本番だと難しいかもしれないし、なんなら今日予行演習でもしてみるかい?ちょうど誰もいないことだしね。おいでアスカ」
「何考えてんのよ!変態!」
「ふふ。冗談だよ。おや?随分と顔が赤いね。かなり期待させてしまったかな?君が望むなら、本当にやってあげてもいいんだよ。僕も君を抱きしめてみたいしね。歓迎するよ」
「!!!!バカバカ!アホ!とっとと帰れ!」
いいなーカヲアス
なんだこの投下祭り
カヲアスいいよカヲアスいいよカヲアスいいよおおおおお
カヲアス分補給したいよ^^
アスカ→カヲルは「顔合わせれば口喧嘩だし何考えてるかわからないし、とにかく気に入らない!…好きな訳ないわよ!誰があんな奴!」
とか言いながら、でも何故か気になる自分に苛々してるのがいいなぁ。
エヴァンゲリオンクロニクルのCM
カヲルの次にアスカのページが出てくるから
見るたびにちょっと幸せ
バインダーが九巻表紙だったらもっとよかったのに
383 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/01/24(日) 22:46:38 ID:isnYSHav
「ったく…なんで私が持ってかなくちゃならないのよ…バカシンジはこんな日に限って本部に呼ばれてるし…ブツブツ…」
ピンポーン… ピンポーン… ……
「寝てるのかしら。(ガチャッ)鍵くらい掛けときなさいよ、無用心ね…」
玄関に立て掛けられたシンジとカヲルの2ショット写真。
無言でそれを見つめるアスカ。
「妬いてるのかい?」
「(驚!)ちょっ!ちょっとなんなのよイキナリぃ!」
「それはこっちのセリフさ…ゴホゴホ…」
「ホモは風邪引かないってのはどうやら迷信だったみたいね…。そうそう、はいコレ」
駄目だw面倒くさくなったw
九巻表紙はいいよね
あと目次ページもいい
>>381 それ今まさに書き込もうとしてた
私も幸せだ
はあああカヲアスううううう
9巻見るたびににやける
ニコ生でアスカの声真似の人がカヲアス企画やってたらしいね
アーカイブ見ただけだが、あんな場所でLAKの字を見るとは思わなくて驚いた
バインダーのレイいらない
>>388 そういうことはここで言わないでくれ
カヲアス好きがレイ嫌いだと思われたくない
見て来た
むしろなぜシンジとミサトと初号機の絵を初回プレゼントにしないのか疑問w
>>389 カヲルとレイの組み合わせにする必要ないじゃん
それは単にカヲルとレイが人気だからでしょ
おれ、カヲアスとカヲレイ、シンアス書きまくってたことあるぞ
どれも大好きなんだよ〜!
相原さんの新作買っちゃったよ
>>395 一瞬破に出てきたアイハラくんかとww
相原さんの新作かあ、いいね欲しい
一応カヲル使徒だし
アスカに殺されそうになったら、ずっと互角で戦って最後の最後でわざと殺されそう
抱きしめる感じで決定打を受け入れる、みたいな
もちろんプログレッシブナイフな
カヲル(中の人)がアスカ(リアル)に夢中な件について
>>398 石田がアスカに夢中なのか
石田がみやむーに夢中なのか
俺はLAKも石田もみやむーも大好き!
>>399-400 クリームソーダとギムレット第17回〜
マイブームだとか、、、
今晩、関東でも番組あるね
>>400 アスカでもみやむーでもなく、ロケみつの稲垣早希。
「いい子だ!」って誉めちぎってた。
宣伝うざいです。
405 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/01/31(日) 23:43:59 ID:ACL13zf+
>>402 その駄立体大嫌いだ
犯罪者として扱うべき
絶対に許さない
なんだ石田ホモじゃないの
カヲアス文がなんかできました
タイミングとしては何の記念かさっぱりだけど・・・
408 :
雨宿り:2010/02/02(火) 03:47:30 ID:???
少女はベンチに座って、砂場や遊具で楽しそうに遊ぶ子供達を何とはなしに眺めていた。
彼らの楽しそうな表情や声も、今はただ少女の気分を憂鬱にする材料でしかなかった。
しばらくして彼らの内の何人かが、空を見上げながら何事か騒ぎだす。
「うわ!やべ〜!見てみろよ!」「ホントだ!!」「後どんくらいかな?」
それにつられて少女も空に目をやると、いつのまにか黒い雲が空を覆いつつあった。
「(こんなになるまで気付かないなんて・・それにしてもついてないな」」
それから少しもしないうちにポツポツと雨が降り始めた。少女は脚元に置かれたバッグに手を入れる。
しかし、いくら手を動かしてみても目的のものは手に触れなかった。
バッグを持ち上げ、中に目を通しながらもう一度探すがやはり見つからない。
「ほんとについてない・・」
409 :
雨宿り:2010/02/02(火) 03:53:42 ID:???
そうしているうちにも雨脚は強まっていき、始めは雨に負けじと遊んでいた子供達も、一人また一人と逃げるように公園から走り去っていった。
少女は周囲を見回し、雨を少しでも防げそうな場所を探した。木々が目に止まり、その中の一本に駆けこむ。
完全に雨が防げるわけではなかったが、なんとかずぶ濡れになることだけは避けられそうだった。
気付くと公園にはすでに人の姿はなく、彼女一人を残すだけになっていた。
雨の中に一人でいると、まるで世界に自分1人になってしまったような気さえした。
これから先のことを考えると、少女の心は否応なく暗く沈んでいった。
その時、ふいに何かが聞こえた気がした。大きな雨音のせいでよくはわからないが、耳をすませるとかすかにだが確かに聞こえる。
「(猫?猫の声?)」
410 :
雨宿り:2010/02/02(火) 03:59:02 ID:???
「(やっぱり猫の声だ。でもどこから?)」
もう一度耳をすませると、小さな鳴き声が近くから聞えた。
少女は声のする方に足を進め、そ〜と木の裏側を覗いてみた。
いた。まるで綿のような真っ白でムクムクの子猫。子猫は激しく降り続ける雨に向かって鳴いていた。
木の周りには親猫らしき姿は見あたらず、どうやらこの子猫一匹だけのようだった。
「(親とはぐれたのかな・・)」
子猫の方は少女の存在に気付いていないようで、一心不乱に鳴き続けている。
「(可哀そうだけど、私もあんたを助けてやる余裕なんてないから)」
ただ、そうは思ったものの、やはり子猫の声を聞いていると胸に来るものがあるのも確かだった。
少女はその気持ちを断ち切るために元の場所に戻ろうとした。
子猫に気付かれないように静かに後に下がろうとする。その際に木の枝を踏んでしまう。
411 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:03:01 ID:???
“しまった”と思って、彼女は恐る恐る子猫の方に目をやる。
案の定、子猫のキラキラした瞳がこちらにしっかりロックオンされていた。
子猫はまるで母親でも見つけたように、嬉しそうに少女の方に寄って来た。少女はとっさに逃げようとした。
だが、次の瞬間子猫がくぼみに足を取られてこけた。そしてコロコロと転がって水たまりに落っこちてしまった。
しかもそのまま、水たまりの中でガボガボともがいているのだ。
「え〜!ちょ!ちょっと!」
慌てて走り寄り子猫を助け出してやった。子猫は手の中でケホケホ言っている。
少女はやや呆れた感じで、その様子を見つめている。
「あんた、仮にも猫でしょ!なに鈍っちいことやってんのよ!」
子猫は説教されていることなどまったくわからないようで、キョトンとしている。
「はあ〜。猫に言って分かるわけないか。それにしても汚いわね」
子猫は泥水のせいで元の色など分からないくらい黒くなっていた。
412 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:05:34 ID:???
少女はバックからハンドタオルを一枚取り出し、文句を言いつつも子猫を拭いてやった。
「これ、結構気に入ってるタオルなんだからね!あんたがドジのせいで・・まったく!」
元の通りとはいかないまでも、とりあえずズブ濡れ具合は改善された。拭き終わった子猫を地面に放してやる。
「じゃあね。もうドジるんじゃないわよ!」
だが、少女が離れようとすると、子猫も焦ってついてこようとした。
「なんでこっち来んのよ!あんたと私に特別な関係はないんだから!ついて来ないで!」
子猫は彼女の困惑などお構いなしに、跡を追ってくる。小さな体で必死に近づこうとしているのだ。
「もう!来んなってば!」少女は隣の木の下に移動した。
子猫はそれを見て、ちょっと戸惑った後、少女を真似して隣の木に移ろうとした。
が、またしてもこけた。後はまるで数分前の録画映像でもみているようだった。
もう一度同じように拭いてやりながら、手の中の子猫を睨んだ。
「あんた!私に喧嘩売ってんのね!あんたのせいで予備のタオルまで汚れたでしょ!」
子猫は少女の剣幕を遊んでくれていると解釈したようで、嬉しそうな鳴き声をあげている。
少女は思わずガクッと項垂れた。しょうがなく少女はそのまま子猫を抱いていることにした。
地面に放して、また水たまりにはまられても面倒だと思ったからだ。
「はあ〜。余計な手間が増えた。いい!あんたのせいよ!反省しなさいよね!」
だが相変わらず子猫は小首をかしげるだけだ。少女はもう一度大きな溜息をついた。
413 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:07:26 ID:???
よく見ると子猫の首には可愛らしい赤いリボンが巻かれていた。
「あんたって飼い猫?まあ、あんた位ドジじゃ野良にはなれないか。どれどれ」
子猫の首を持ち上げてリボンを良く見てみると、文字が書いてあった。
「snowy?これが名前なの?snowy」試しに呼んでみると、子猫が嬉しそうに返事をした。
「やっぱりそうなんだ。ここじゃ雪なんて降らないのにね。雪が懐かしいのかな?」
少女は、男とも女とも分からないその飼い主を想像してみた。
「でも飼い主がいて良かったね。その内心配して探しにくるかもしれないじゃん」
そう言ってから、少女は少し暗い表情でうつむいた。
「あんたはいいね。とりあえず帰る場所があってさ」
冗談めかした言い方だったが、どこか自暴自棄な風にも聞こえた。
そしてそれ以上、少女はしゃべらなくなってしまう。
聞こえるのは変わらない雨音と時折鳴く子猫の声だけになった。
414 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:11:39 ID:???
一定の雨音を聞き続けている内に、少女の感覚は次第に麻痺し時間の感覚すらぼやけてきていた。ぼやけた感覚の中でただボーと前をみていた。
そうやってどれ位の時間が経った時だろうか。雨の中に人影が見えた気がした。
確かにそうだ。1人がこちらに近づいて来ていた。
少女の警戒心がやや強まる。こんな激しい雨の中を、まっすぐこちらに向かってくるのだ。彼女が多少なりとも緊張したのは当然だった。
「(なんだろう?・・)」そう思ってから、腕の中の存在に意識がいく。
「(あ!もしかして。この子の飼い主?)」そう気付いて、少しだけ緊張が薄れた。
目を凝らしてその近づく相手をみていると、ふいに向こうから声を掛けられた。
「惣流さん。やっぱり君だったんだね」
それは聞き覚えのある声だった。だが彼女にとってそれは決して喜ばしい声ではなかった。
415 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:17:01 ID:???
カヲルは木の下まで来てアスカの正面に立つと、いつも通りの爽やかな笑顔を向けてきた。
対するアスカの表情は完全に強張っていた。それは如実に彼女の感情が現れたものだった。
「まさかこんな所で君に会えるとはね。嬉しいな」
「ふん!私はこんな日にこんな所であんたと会って、気分は最悪よ」
「おや。そうなのかい?それは残念だな」
カヲルはその言葉とは違い、まったく気にしていない様子である。
その飄々とした感じがかえって彼女の癇に障った。アスカはこの人を食った感じがどうにも好きになれなかった。
「それで。君はこんな雨の中で何をしているんだい?」
「あんたには関係ないでしょ!そういうあんたこそ何してんのよ!」
「ふふ。人の質問には答えないのに自分の質問はしっかりするんだね。実に君らしいな」
カヲルが可笑しそうにしているのを、アスカは不満そうに睨んでいる。
「君にそんなに見つめられると困ってしまうよ」「誰が!」
怒鳴ろうとした時、カヲルがアスカを指差した。正確にはアスカの腕の中の存在を。
「僕はそいつを探しに来たんだよ」
アスカは猫とカヲルを交互に何回か見てから、事情を理解した。
「え!まさか!この猫ってあんたの猫なの?!」
「そのようだよ」カヲルは猫に微笑みかける。
それが分かるのか、子猫がひと際嬉しそうな鳴き声をあげている。
それは子猫の飼い主がカヲルだということを否応なしに示していた。
アスカはその事実に愕然として声も出せなかった。
416 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:22:34 ID:???
「(最悪よ!よりにもよって、こいつの猫だったなんて!)」
アスカは、つい神様を恨みたい気持ちになっていた。
「外に連れて出たんだけど、この辺で逸れてしまってね。探していたんだよ。濡れないようにしてくれていたんだね」
「別になんもしてないわよ!それにあんたの猫だって知ってたら、完全無視だったわよ!!」
「僕はそんなことはないと思うけどな」「はあ?なんであんたにそんなこと言えんのよ!」
「わかるさ。君は優しいからね。僕の猫だとわかっていても助けてくれたと思うな」
ストレートにそう言われて、アスカは一瞬たじろぎそうになる。
「あ、あんたが何を誤解してるか知らないけど!私は優しくなんてないんだから!」
「優しいさ」カヲルはアスカの目を真直ぐにみて、はっきりと言った。
「優しくなんてないったら!」多少の動揺も手伝い、ムキになって怒鳴ってしまう。
「ふふ。せっかく褒めているのにな。まあいいか」「・・・」
アスカは気持ちを落ち着けてから、子猫をカヲルに手渡してやった。
手渡す時に子猫が名残惜しそうな顔をしていたが、アスカは敢えて見ないようにした。
「お帰り」カヲルは子猫を抱き、優しく撫でてやる。アスカはそれをどこか複雑な気持ちで眺めていた。
カヲルは猫を撫でながら再び、アスカに視線を戻した。
「ところで君はどうするんだい?」
417 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:27:34 ID:???
「何がよ!」「何がって。ふふふ。傘が無いんだろ。どうするつもりなのかと思ってね」
「う!傘ならここにちゃんとあるわよ!」アスカは自分のバッグを指差す。
「意味のない嘘と意味のある嘘。君がついたのはどっちだと思う?」「な、なによそれ!」
「存在しないものを存在すると言うことは、一見意味がないね」「はあ?」
「だけど嫌な相手を早くやり過ごせるという点では意味があるのかもしれないね」
「(くっ!イライラする!こういうとこだ!こいつのこういうところが、私は大嫌いなんだ!)」
「そうだろうね。君はこういう回りくどいタイプは苦手そうだ」
アスカはドキリとする。まるで心でも読まれている気がした。
「それで君の僕に対する感情は別にして、どうするつもりなんだい?このままここにいるつもりかい?」
「く〜!認める!認めるわよ!傘はない!忘れたの!これで満足した?」「ああ」
「でもあんたには関係ないことよ!ほっといて!」「いいのかい?当分止みそうにないよ」
「いいって言ってんでしょ!ここで人と会う約束があるの!だからとっとと行きなさいよ!」
カヲルは少し考えてから頷いた。
「わかった。君がそこまで言うなら、大人しく退散することにするよ」
カヲルは雨の中に歩きだそうとする。だがそこで立ち止ると、もう一度アスカに笑顔を向けた。
「こいつのこと本当にありがとう」それが心からの感謝であることはアスカにもわかった。
だが慣れない感謝の言葉にアスカは戸惑い、何と言い返すべきわからなかった。
戸惑うアスカを残し、雨の中をカヲルはゆっくり離れて行った。
418 :
雨宿り:2010/02/02(火) 04:32:43 ID:???
カヲルが言った通り、雨が止む気配は微塵もなかった。それどころかまだ激しくなってきているくらいだ。
木の下で雨を防ぐにもそろそろ限界が近づいていた。だが、雨のことは不思議と気になっていなかった。
気持ちに妙な空白感があったのだ。アスカは木にもたれかかり虚空を眺めながら、その理由を考えていた。
そして、腕の中から消えてしまった温もりと重さに思い至った。
「(そっか。一人じゃなかったんだ。あの猫がいたから)」
その思考に至った後、急にある感情が押し寄せてきた。それは寂しさであり、孤独感だった。
どちらも、猫に出あう前にも感じていた。しかし、明らかにより強くなっていた。
アスカはまだ知らなかったのだ。孤独や寂しさが、何もない時より、むしろ持っていた何かを失った時により強く感じることを。
アスカは自分の腕で自分を抱きしめた。そうしなければ、寂しさに押しつぶされそうだった。
だがそれでも、それを抑え込むには充分ではなく、とうとうしゃがみこみ小さく蹲るようになってしまう。そして、そのまま小さく震えていた。
鳴き声が聞こえた。ほんの少し前のことなのに、その声はとても懐かしく感じられた。
驚いてアスカが顔をあげると、そこには子猫を抱いた彼が立っていた。
「やあ、ご無沙汰だね」
419 :
雨宿り:2010/02/02(火) 05:11:36 ID:???
アスカは慌てて立ち上がると、平静を装いカヲルと向き合った。
「な、なんで戻ってきたのよ?」
「僕は戻るつもりはなかったんだよ。けど、こいつが君をおいていくなと怒ってね」
「バカ言わないで!あんたは猫の言葉がわかるっての?」「うん」
カヲルがノータイムで頷いたので、アスカは呆れた。
「こいつは命の恩人である君を是非助けたいらしい」「命の恩人って・・」
「でもご覧の通りこいつは小さい。恩はまだ返せそうにない」「それは残念ね」
「そこで、今日のところは僕が代理を務めることにしたよ」「代理?」
「ああ。君を送らせてもらえないかな」「いいわよ!そんなの!」
「困ったな。頼まれた身として、今度は簡単に引き下がれないよ」
「なら気持ちだけありがたく受け取っておくわよ!それに言ったでしょ!人と会うって!」
「そのことだけど。いったいいつ来るんだい?君の待ち人は」「来るわよ今!」
「さっきから見ていた限りでは、一向に来そうにないけどな」
「さっきから?はっ!!まさか!帰るふりしてずっと見てたんじゃないでしょうね!」
カヲルの無言の笑顔が答えだった。
420 :
雨宿り:2010/02/02(火) 05:14:06 ID:???
アスカは顔がカーと熱くなるのを感じた。あの一連を見られていたなんて、恥ずかしいにも程がある。
「あんた!!」アスカは憎々しそうにカヲルを睨んだ。
「それで、僕は送らせてもらえるのかな?」
アスカは瞬時に色々な思案をした。何よりもカヲルがさっきの光景について、他人に話すことを心配した。
「(もし私が拒否したら、こいつは誰かにしゃべるかもしれない)」
カヲルはわざと意味深な表情を作ってみせる。アスカはそれを見てますます怖気づいた。
「雨も強くなってきていることだし、出来れば早く決めてもらえるとありがたいな」
「く〜!わかったわよ!申し出を受ければいいんでしょ!送ってもらう!送ってください!」
「よかった。これで、僕も代理としての顔がたつよ」「(くっそ〜!)」
421 :
雨宿り:2010/02/02(火) 05:24:32 ID:???
雨の中を2人並んで歩いている。カヲルは片手で傘を持ち、もう一方の腕に子猫を抱いていた。
これだけの雨の中を1本の傘で歩くためには、体をかなり近づけなければならなかった。
事情を知らない人がみたら恋人にでもみえてしまうかもしれない。アスカはそれを嫌がり、出来るだけ外にそれようとしていた。
「あまり外に行かないでくれるかい。濡れてしまうよ」
「あんたにあんまり近づきたくないの!いいのよ、私は多少濡れたって!」
「君ではないんだけどな」「???」
アスカはそう言われて気付いた。カヲルはさり気なく自分の方に傘を寄せてくれていたのだ。
そのせいでカヲルの左肩が濡れてしまっている。アスカが外にそれればそれるほど、カヲルは濡れてしまうだろう。
アスカは慌ててカヲルの方に体を寄せた。
「助かるよ」「・・・」
アスカは彼の気遣いと自分の子供っぽさを同時に垣間見て、自分の我儘に嫌気がさした。
そして、それに対してなんらかの行動をすぐにでも起こしたいという思いに駆られた。
「ねえ。猫。私が抱くわよ。傘で大変でしょ」
「いいのかい?バッグもあって、君の方が大変そうだけど」
「大して重くないから平気よ」「わかった。じゃあお願いするよ」
アスカはバッグを肩にかけ直し、それから子猫をしっかり両腕で抱いてやった。
「うん。確かに楽になったよ。ありがとう」「いいのよ。別に」
アスカは自らの行動の動機を知っていたので、素直に礼を受け取る気にはなれなかった。
カヲルはまるでそれすら知っているかのように優しく微笑んでいた。
という風な感じのカヲアス文です。
一応続きもあります
長い
いいじゃないか長いぐらい
>>391 シンジ・レイ・アスカそれぞれをメインに+α、というイラストを選んでるんだから仕方ない
シンジはともかくレイとアスカは他キャラとの組み合わせ多くないんだから
必要じゃなくて必然
で、一番人気のレイを最初に持ってきた(あと多分、エヴァの番号順)というだけだろ
427 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/02/08(月) 05:57:10 ID:rOGHJa2Y
乙であります
続きまだー?チンチン
今日コンビニ行ったらプラグスーツのアスカとカヲル君が
ぴったりくっつきそうなほど近距離にいるイラストが描かれた表紙の
パチ雑誌見つけてあまりに萌えて息が止まりそうになった
(ふたりがメインというわけじゃないけど)
ちょっとコンビニ行ってくる!
アスカ「あんたってTVシリーズだと全然出番ないわね」
カヲル「ワンクールのレギュラーより一回の伝説だよ」
432 :
雨宿り:2010/02/16(火) 14:35:05 ID:???
アスカはこの奇妙な状況について考えていた。ほんの少し前まで、カヲルと並んで歩くなんて想像すらできなかった。
それが今こうして起こっている。つくづく現実は何が起こるのか予測できない。などと思いを巡らせていたが・・
そこで“はっ”とする。目に入ってくる景色にどうにも違和感があるのだ。慌てて辺りを見回す。
「(あれ?ここら辺って?)」「どうしたんだい?そんなにキョロキョロして」
「なんか駅の方向と違くない?」「そうだね」カヲルは、さも当前のことのように言った。
「そうだねって!どうしてよ!送ってくれるんじゃないの?」「送っていくよ」
「私は駅に行きたいって言ったでしょ!」「駅には行くよ。ただし後でね」
「後?後って何よ!」「まず僕の家に寄ろうと思ってね」
「は?え?何?家?あんたの?」「そうだよ」
「なんでよ!どうしてそうなるのよ!」「そいつが汚れてしまったからね。先にお湯に入れてやろうと思ったんだよ」
「聞いてないわよ!そんな話!」「おや。言ってなかったかな?」
カヲルがいかにもなとぼけ顔をする。アスカにはそれが腹立たしくてしょうがなかった。
「今からでも駅に行くわよ!」
「そうしてあげたいけど。ここまで来てしまったしね。やはり、先に家に寄らせてもらえないかな?」
433 :
雨宿り:2010/02/16(火) 14:38:19 ID:???
「じょ!冗談じゃないわよ!行かないからね!あんたの家なんか!」
「ちょっと寄るだけだよ。急ぎの用なのかい?」
「そ、そうじゃないけど。イヤなもんはイヤなの!」
「不思議だ。どうしてそんなに嫌がるのかな?」「どうしてって・・・」
「もしかして、僕の家に来られない特別な理由でもあるのかい?」
「そ、それは・・」「ならいいじゃないか。ほんの少しだ。時間はとらせないよ」「・・・・」
アスカは悩んでいた。正直行きたいわけがない。
しかし、これ以上ごねて、カヲルを意識しているように思われるのもそれはそれで嫌だった。まさに苦渋の選択といえた。
ところが、アスカが悩んでいる間にも、カヲルはどんどん歩みを進めていってしまう。
「ちょっと!とりあえず止まんなさいよ!」「立ち止っていたら余計雨に濡れてしまうよ」
「待ってよ!今考えてんだから〜!」「どうぞごゆっくり」
「だから!止まんなさいったら!」「止まっても止まらなくても同じだと思うよ」
「はあ?どういう意味よ!」「正直な話。今更、方向変えるつもりもないしね」
「じゃあ、私が考えてんのも完全に無駄じゃない!」「どうやらそのようだね」
「(このヤロ〜!!)」アスカはカヲルの横顔を睨む
「どうかな?」「意味のない質問するんじゃないわよ!どっちみち行くしかないんでしょ!」
「よかった。ようやく理解してもらえて」「私が分からず屋みたいに言うな!」
434 :
雨宿り:2010/02/16(火) 14:41:54 ID:???
6階建の真新しいマンションの前に2人は立っていた。気のせいか建物全体に人の気配があまり感じられない。
アスカが怪訝そうにしていることに、カヲルが気付く。
「出来たばかりでね。まだ人があまり入っていないんだよ」「・・・」
それを聞いてもアスカの表情はまったく変わらない。
「何かを怪しんでいるという顔だね」「別にそんなこと・・」
「そうかい?なら行こうか。僕の部屋は6階だよ」「・・・」
ロビー、エレベータ、廊下。そのどれもで、アスカはカヲルと微妙に距離をとっていた。
「ここが僕の部屋だよ。悪いけど少し中で待っていてもらえるかな」「その必要ないでしょ」
「どういう意味だい?」「今度返すから傘1本貸してよ。それで一人で駅まで行くから」
「なるほど妙案だね。でも、ここまで付き合わせたんだ。約束通り送るよ」「いいわよ!傘貸してくれれば!」
「いやに拒否するね。僕に送られるのがいやなのかな?」「そうよ!やっとわかった?」
「僕は、てっきり部屋に入るのが怖いのかと思っていたよ」「っ!」
図星をつかれてギクリとなった。
435 :
雨宿り:2010/02/16(火) 14:48:04 ID:???
若い女子が一人暮らしの異性の家に入るのだ。簡単に割り切れるはずがない。それが信用していない相手となればなおさらだ。
「君がさっき僕の家に寄るのを嫌がっていたのもそれが理由かい?」「勝手に決め付けないでよ!」
「よっぽど怖かったんだね」「別に怖がってなんかないったら!」
「安心していいんだよ。何も起こったりしないから」「っ!何を根拠に言いきってんのよ!」
「根拠かい?そうだな。僕が君に対して何も感じていないからかな」「な!」
「正直なところ、感じる予兆すら感じたことがないんだ」「な!な!」
「惣流さん。君は僕にとってそういう対象じゃないんだよ」「な!な!な!」
「それにしても。君は少しというかかなり自意識過剰なんじゃないかな?」
カヲルが心配そうな表情でアスカの顔を覗く。完全に痛い子を見る目だ。
“ぷつん”アスカの中で何かが切れた。多少なりともこの状況に恐怖を感じていたのは、少女の年相応な繊細さ故だった。
それを馬鹿にされたのだ。恥ずかしさと怒りが洪水のようにアスカを襲っていた。
「なんですって〜!!!」
アスカが蹴りをくり出したのと、何かが折れる鈍い音がしたのがほぼ同時だった。
436 :
雨宿り:2010/02/16(火) 14:51:51 ID:???
玄関で、アスカはタオルを使い雨で濡れてしまった髪などを拭いている。
「そんなところにいないで、中に入ったらどうだい?」「いいの!ここで!」
アスカは、無残に折れた傘を恨めしそうにみつめる。
「それより。本当にこれ一本しかないの?」
「残念ながらね。君が“破壊した”それ一本きりだよ」「べ、弁償するってば!」
「さぞ無念だったろうね。本来の役割とは違うところでの死」「ネチネチとしつこいわね!」
アスカの蹴りをカヲルは傘で防いだ。その結果がこれだ。
唯一の傘が壊れたため、アスカは傘を借りることが出来ず、カヲルもアスカを送れずといった具合になってしまった。
散々もめはしたが、最終的には雨が止むまでカヲルの部屋で雨宿りすることで落ち着いた。
アスカも派手に傘を破壊した手前、拒否しきれなかった。玄関から中に入らないことがぎりぎり出来る抵抗だった。
「そこでずっと待つつもりなのかい?」「私の勝手でしょ!」
「君は人の家でも自分のルールなんだね。なんだか清々しいよ」「う、うるさい!ほっといてよ!」
「やれやれ困った子だな」「ふん!」アスカはプイとそっぽを向く。
そのタイミングをきれいに計ったように“ぐ〜”と何かが鳴く声がした。
437 :
雨宿り:2010/02/16(火) 14:56:59 ID:???
「おや?なんの音かな?お前かい?」カヲルは猫の顔をみる。子猫はきょとんとしている。
“ぐ〜”もう一度同じ音がした。カヲルはアスカに視線を移す。「何か聞こえないかい?」
「なによ!なんの音もしないわよ!」アスカは澄まし顔をしている。
“ぐ〜”アスカは慌てて自分のお腹を押さえた。カヲルが可笑しそうにする。
「ふふ。やはり君か。お腹が空いたのかい?」「べ、別に空いてないわよ!」
しかし、アスカの焦る気持ちとは逆にお腹は再度鳴ってしまう。アスカは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしている。
「別に恥ずかしがることじゃないだろ。空腹にならない人間なんていないんだ」
「うう・・馬鹿にしてんでしょ!」アスカが悔しそうにカヲルをみる。
「馬鹿になんてしていないさ」「嘘!笑ってんじゃない!」
「本当さ。ただ、君のそういう一面は初めてだったからね。実に新鮮だと思ってね」「やっぱり面白がってんじゃない!」
「興味を引かれたという意味では面白がっているとも言えるかな。ただ決して悪い意味じゃないよ」
「ならどういう意味よ!!」「そうだな。君にも可愛らしいところがあるなと思ってね」
「!!!」アスカは思わず言葉を失ってしまう。
投下乙です
公式からの燃料が望めないカプだけにスレに投下される小説や絵はものすごくありがたい!
439 :
雨宿り:2010/02/17(水) 19:43:13 ID:???
「ふむ。そういう感じも新鮮だね」カヲルが悪戯っぽい笑顔を浮かべる。
「馬鹿にすんな!!」アスカはカヲルに飛びかかりそうになる。そこでまたお腹がなった。
「ふふ。君のお腹は緊急事態みたいだね。何か軽く作ってあげようか?」「いらない!」
「君のお腹はそうは言ってないみたいだけどな」「あんたに施し受けるなんてまっぴらよ!」
「なるほど。無償では嫌というわけだね。それじゃあ、こうしないかい?」「??」
「君はこいつをお湯で洗ってやってくれないかな。僕はそのお礼として、君にご飯を作る。これでギブアンドテイクだ。どうだろう?」
「そ・・それは・・」アスカは困ってしまう。お腹が空いているのは確かだった。
だが、カヲルの申し出を受け入れるということにはどうしても抵抗があった。
アスカが葛藤していると、急に脚元に子猫がすり寄ってきた。
「な!なによ!また!」子猫は嬉しそうにアスカの脚に顔をすりつけている。
「ほら。こいつも君にお湯にいれてもらいたいみたいだよ。頼めないかな?」
「・・・・」「どうかな?」
アスカが子猫を見ると、無邪気に期待の眼差しを向けてきた。そこには拒否しきれない妙な力があった。
「わかった。入れてやるわよ!それでいいんでしょ!」「ああ。これで交渉成立だね」
440 :
雨宿り:2010/02/17(水) 19:45:26 ID:???
アスカが子猫を抱いてドアを開けると、そこは驚くほどきれいな浴室だった。
タイルの床に”snowy”と書かれた大き目の洗面器が置いてあるのをみつける。
「まめだな・・・なんかあいつのイメージと違って気持ち悪い」
その中にお湯を浅くはり、ゆっくり子猫をいれてやる。水たまりの一件があるので、慎重に入れてやった。
だが、予想に反して子猫はお湯を嫌がる様子がまったくない。それどころか、喜んで洗面器の中ではしゃいでいる。
「あんた、猫のくせにお湯が平気なの?飼い主に似て変な奴ね」
手でお湯をすくってかけてやりながら泥を落としてやる。出来るだけ優しい手つきで丁寧に洗ってやった。
子猫はそれが心地よいらしくアスカの手の中で大人しくしている。
その光景はまるで、小さい子供をお風呂に入れてやっている母親のようだった。
「はい、終わった。じゃあ、最後にシャワーで流そうか」
すっかり泥で汚れてしまった洗面器から子猫を持ち上げ、タイルの上に置いてやる。
そしてシャワーをそっと当ててやろうとした。次の瞬間、突然子猫が暴れ出した。
441 :
雨宿り:2010/02/17(水) 19:49:03 ID:???
「ちょっ!ちょっと!どうしたのよ!」子猫はすっかりパニックになっている。
「お湯は平気なのに、シャワーは駄目なの?!!」
アスカは急いでシャワーを止めようとしたが、子猫が突進してきた。それに驚き、ついノズルを手放してしまう。
シャワーが綺麗に宙を舞って、それはアスカの方を向いた。びしょ濡れになるのはあっと言う間だった。
アスカは恨めしそうな目を向けるが、すっかり怯えている子猫をそれ以上睨むこともできず、肩を落とすしかない。
「どうしたんだい?叫び声が聞こえたけど」ドアを開けカヲルが後ろから声を掛けてきた。
アスカの惨状を見て、愉快そうに笑いだす。
「どうやら今日は水難の相が出ているらしいね。朝の占いをちゃんと観なきゃ駄目だよ」
アスカは振り向いて思いっきり睨む。猫に文句が言えない分も飼い主に向けるしかない。
「僕のせいじゃないんだけどな」「猫の責任は飼い主の責任よ!」
「確かにそれはそうかもしれないね。反省するよ」「そう思うなら、笑うのやめなさいよ!」
「これは失敬。表にタオルを余分に用意しておくから使いなよ」「・・・・・・」
睨み続けるアスカを気にすることもなく、カヲルは去り際にも可笑しそうに笑っていた。
442 :
雨宿り:2010/02/19(金) 00:14:19 ID:???
アスカは子猫の水分が充分にとれるまで何回か念入りにタオルで拭いてやった。
その後、別に用意されたバスタオルで自分のことも拭いた。
ただ服はびしょびしょで拭いたぐらいでは乾きそうになかった。
アスカは気付かれないようにそっと玄関に行き、自分のバッグを取って浴室に戻った。
しばらくして子猫と一緒に部屋に戻ると、カヲルがテーブルで待っていた。
「御苦労さま。災難だったね」カヲルが愉快そうに言う。
「いいえ、どういたしまして」アスカの口調と目つきは自然と鋭くなった。
「ところで。さっきと服が違うね。着替えを持っていたのかい?」「た、たまたまよ」
その質問はある意味で確信に触れるものだったので、アスカは少し動揺した。
「たまたまね・・」カヲルは意味深な表情をしたが、それ以上突っ込んでくることはなかった。
アスカも次に何を言うべきか分からず黙ってしまう。微妙な沈黙が流れた。
443 :
雨宿り:2010/02/19(金) 00:21:26 ID:???
すると気を利かせてくれたのか、アスカの変わりにお腹がしゃべってくれた。
「ふふ。君のお腹は君と違って素直でいい子だね」「あ!あ!」
アスカは自分の意思に反してすぐに屈服してしまうお腹の反乱にアワくっている。
「準備できているよ」カヲルはテーブルを示した。テーブルの上にはパスタが一皿用意されていた。
遠目から見ても実に美味しそうだ。出来たてだけあってゆげがたっていて、良い香りも漂ってきていた。
「こっちにおいで」カヲルの誘いに、アスカの脚は無意識にテーブルに向かっていた。
アスカはカヲルの真向かいの椅子に座る。だが、座りはしたがそれ以上の行動にはでれないでいた。
「どうしたんだい?食べないのかい?君の労働に対する正当な対価だ。気兼ねしたり、僕に負い目を感じる必要はないんだよ」
それでもアスカは躊躇している。ただ、視線は目の前のパスタに完全にくぎ付けだった。
「そうかい。君が食べないなら、僕が食べようかな。残念だけどね」
カヲルが皿を引きよせ、フォークを使いパスタを食べようとする。
「ああ!」思わず声が漏れていた。アスカはそれに気付いて慌てて自分の口を抑えた。
444 :
雨宿り:2010/02/19(金) 00:29:08 ID:???
「ほら、そんなにお腹が空いているんだろ?早く食べなよ。冷めてしまうよ」「うう・・」
アスカはパスタと睨めっこしているだけでなかなか動けない。
「やれやれ。ホントに困った子だな」
そう言うと、カヲルはフォークにパスタ巻き、それをアスカの口元に持っていった。
「僕は君に食べてほしいな。せっかく作ったんだ。食べてくれないのかい?」
何とも言えない美味しそうな匂いが間近に来て、アスカの喉がごくりと鳴る。
1分程は我慢していたが、アスカのお腹も理性も限界だった。思わずそれを口に頬張ってしまう。
それをみたカヲルは、アスカの方に皿を戻してやる。
アスカはそこからは何も言わず、パスタを食べ始めた。
「どうだい?美味しいかい?」カヲルが優しい口調で尋ねてきた。
美味しかった。それは、ただお腹が空いているからというだけでなかった。
ただ、素直にそう言ってしまうことなどアスカには出来なかった。アスカは無言で首を大きく横に振る。
「ふふ」カヲルが可笑しそうに笑いだした。今日一番。いや、これまでで一番の笑顔かもしれない。
こんな風に笑うカヲルをアスカはみた事がなかった。
「な、なにが可笑しいのよ!」「ふふふ。美味しくないんだろ?」アスカは強く頷く。
「そのわりには君が美味しそうに食べてくれるなと思ってさ。ふふふ」また笑いだす。
アスカは頬を膨らませて残りのパスタもぐもぐと食べ進める。その間もカヲルは笑っていた。
反応伺ってるの?レスがないと投下しないみたいな?
あーはいはい萌えた萌えた。これでいいかな?^^
なんでそんなにピリピリしてるの?
面白いから続きよろしく!
続きわくてか
職人さん乙です
続き期待
カヲアスって一緒に生活させると毎日コンビニ弁当、部屋は汚部屋みたいになるんだろうか
二人ともマメじゃなさそうだし
アスカ「なっ何よこの部屋!アンタまともな生活してんの!?」
カヲル「フフッ僕はどうもエヴァの操縦以外は何もできないようだよ。エヴァの操縦はとても得意なんだけどね…」
アスカ「(ムカッ)フン!私はアンタと違って何をしても一流なのよ。無能なアンタの後片付けをしてやるから座って見てなさい!」
カヲル「(ニヤリ)そうかい、それじゃお手並み拝見させてもらうよ」
ごめんなさい。なんか投下の仕方が意味深にみえて。
投下が不定期になったのはパソコンがバグったりとかアホな理由です。
微妙にセリフ回しや展開を変更しながら投下してたので不定期になりました。
明後日くらいまでを目安に完結できるようにします。
454 :
雨宿り:2010/02/21(日) 23:14:15 ID:???
食べ終わると、お腹が満たされた安心と引きかえに、激しい後悔が押し寄せてきた。
何とも言えない敗北感。目の前で愉快そうにしているカヲルをみる。
「・・・」「釈然としないといった感じかな。難しい性格をしているね、君は」
「悪かったわね!扱いにくくて!」「扱いにくい?君が?ふふ。そんなことないさ」
「は?」「むしろ君は凄く扱いやすいよ。それに難しいと言ったのも、僕にとってという意味ではないよ」
「???」「わからないかい?君自身にとってという意味さ」
アスカはますます首をかしげる。
「それにしても。君は本当に美味しそうに食べてくれるね。作り甲斐があるよ。美味しいものをたくさん作ってあげたくなるね」
「そ、そんなこと・・」「実に餌づけのしがいがありそうだよ」
「え、餌づけ?!人を猫みたいに言わないでよ!」
「ふふ。冗談はともかく、美味しそうに食べてくれて嬉しかったのは本当さ。それに君との食事はとても楽しかったよ」
そう言ってカヲルが微笑む。その笑顔にアスカは思わずドキリとしてしまう。
「食事って・・・あんたは食べてないじゃない」
「まあ、僕にとっては作るのも食べるのも真似ごとに過ぎないからね。あってもなくてもあまり変わらないんだよ」
「え?それってどういう・・」
アスカが質問しようとした時、子猫の呼ぶ声が聞こえた。それに反応してカヲルはさっさと席をたってしまう。
「お前もお腹がすいたみたいだね。今ご飯をやるから待ってな」
アスカもそんなカヲルを目で追うだけで、それ以上続けることはしなかった。
455 :
雨宿り:2010/02/21(日) 23:20:23 ID:???
食事の後、アスカは窓際に座り、壁にもたれかかりながら部屋を見回していた。
改めて良く見てみると、そこは殺風景な部屋だった。ベッド・テーブル・冷蔵庫。
必要と思われる家具は一応揃ってはいる。しかし、それだけなのだ。
それらが、整然と置かれているだけで、他にはほとんど何もない。何より生活の匂いがまったくしない。
生活していれば、どんな綺麗好きの人間でも自然と出てくるはずの人の空気というものが少しも残っていない。
まるで、誰も住んでいないのではないかとさえ疑いたくなるような一種の不気味さがそこにはあった。
それに夏だというのに、部屋の空気は異常にヒンヤリしていた。アスカは思わず身を震わせる。
「寒いのかい?」食器を片し終えたカヲルが戻って来た。
「この部屋、外より寒いんだけど」
「そうかな?僕はそういったことに疎いほうだからな」「そんなとこまで他の人と違うのね」
アスカは皮肉を言ってやったつもりだった。カヲルは苦笑する。
「ちょっと待っていてくれるかな」そう言うと奥に行き、薄いタオルケットを一枚持って戻ってきた。
456 :
雨宿り:2010/02/21(日) 23:24:47 ID:???
「よかったらこれを使いなよ」アスカは少し躊躇ってから受け取る。
夏には暑すぎると思ったが、肩から羽織ってみると意外なくらいちょうどよかった。
「ちょうどいいみたいだね」「まあね。それにしても寒い!どうなってんのよこの部屋は!」
「さあ、気にしたことがないからわからないな」「まったく!猫は寒さに弱いのよ!」
「なるほど」カヲルがアスカをみて納得顔をする。
「だ・か・ら!私を猫扱いすんな!あの子のことよ!こんな寒くちゃ可哀そうでしょ!」
子猫がヨチヨチと歩いて来て、アスカのタオルケットの端にくるまった。
「ほら!見てみなさいよ!」
「確かに君の言うとおりだね。でも寝る時は僕の布団で一緒だから平気だと思うよ」
「一緒に寝るって・・。ちょっと聞きたいんだけどさ。この子をどうやって飼ってるのよ」
「どうやって?特別なことはしていないつもりだけどな」
「一緒に寝るなんて充分特別よ!ちょっと過保護なんじゃないの?」「大袈裟だな、君は」
「大袈裟じゃないったら!いい?生き物に手を掛け過ぎると野性味失っちゃうんだから」
457 :
雨宿り:2010/02/21(日) 23:29:51 ID:???
「そうなのかい?」「そうよ。その証拠に、今日この子思いっきりドジだったんだから!」
「愛嬌があっていいじゃないか」「良くない!一人だったら溺れてたわよ!」
「そういうのは、意外と大丈夫なものだよ」「そんなわけないでしょ!ブクブク沈んでたのよ!」
「わかったわかった。次から目を放さないように気をつけるよ」「本当にわかってんの?」
「もちろん」「怪しい〜」アスカがジト目を向ける。
「と言われてもね。こればかりは、信じてもらうしかないな。もういいだろ?」
「駄目!もう一個あるの!思ったんだけど。この子、人に懐き過ぎじゃない?」
「やれやれ今度は交友関係か」「あんたに懐くのはわかるけどさ」
「駄目かな?それこそ可愛くていいと思うけど」
「限度の問題よ!今日初めて会った時、なんの警戒もなく見ず知らずの私に近づいてきたわよ」
「確かにそれは危ない。危険な人間の区別はできた方がいいかもしれないね」
アスカの顔をまじまじと見て言った。
「殴られたいの?!」
「でも人懐っこいのは良いことだと思うけどな。君も教えを乞うたらどうだい?」
「決めた!殴る!」「おっと、今度はもう何も壊さないでおくれよ」
カヲルにチクリと言われて、アスカは大人しくするしかない。
「とにかく!甘やかしすぎるのはこの子のために良くないんだからね!」
「う〜ん。僕より君の方が過保護なんじゃないかな」「そんなことない!だいたいね!」
それからしばらくの間、2人は育て方を巡って議論し続けていた。
>>451 カヲルの部屋は散らかりようのない位何もないイメージだ
逆にアスカの部屋は物であふれてそうだな、段ボールいっぱいあったし
でも生活能力の低い二人が同棲とかそういうの危なっかしくて萌える…
>>453 乙です
最近スレを覗く時のささやか楽しみになってます
確かに危なっかしそうだが
二人力あわせてなんでも乗り切っていきそうではある。
それが愛の力さ
2人で強力ってか
カヲルがうまくアスカを煽って家事させそうだな
アスカは負けず嫌いだから料理も掃除も努力して上手にやってくれそう
強力じゃなく協力だった
462 :
雨宿り:2010/02/22(月) 23:21:07 ID:???
雨は一向に止む気配がなく、とうとう雷まで鳴り始めていた。2人は並んで床に座り、外を眺めている。
アスカは子猫を手で撫でつつ、時折遊んでやっていた。
「思っていたより長引きそうだ。すまないね」「雨はあんたのせいじゃないでしょ。それに」
「それに?」「一応こうやって、雨に濡れないでいられるわけで・・」
「なんだい?」「あのままだったら、公園でひどいことになってたっていうか・・」
「うん」「・・・・」
カヲルは無言で優しく微笑み、アスカが何か言うのを待ってやっている。
「あの・・その・・だから・・・ありがと」聞こえない位の小さな声で言った。
カヲルはそれを受けて、ただ静かに頷いた。
「雨が止んだら、約束通り送っていくよ」「え?いいわよ。一人で行けるから」
「そういうわけにはいかないよ。君をここに連れてきたのは僕だしね」「それはそうだけど」
「それで、どこに送ればよいのかな?」「さっきも言ったでしょ。駅だってば」
“駅”と言ってから虚しい気持ちになった。駅に行ってその後どうするというんだろうか。
463 :
雨宿り:2010/02/22(月) 23:25:06 ID:???
「本当に駅でいいのかい?」「え?・・そうだけど。どういうこと?」
カヲルの意外な応えにアスカは戸惑った。
「僕は違うと思うけどな」「え?だからどういうことよ。それは」
カヲルの目はアスカにまっすぐ向けられていた。
その表情を見て、アスカはカヲルが事情を理解しているらしいことに気付いた。
「そういうことか。はあ〜。相変わらず何でもお見通しみたいね」「買い被りだよ」
「凄いあんたを褒めてやりたいとこだけど。でも!余計なお節介はしないで!」
「お節介と言えば確かにお節介だね。ただ、どうにも気になってね」
「らしくないわよ。あんたが人のことに首突っ込むなんて」「そうだったかな?」
「いつものあんたは他人に干渉したりしないでしょ」「かもしれないね」
「そうよ!だから私のことにも干渉しないで!」
カヲルは少し考えたそぶりを見せてから笑顔で言った。「いやだよ」
「は?何言ってんのよ!」「今回に限っては、やり過ごすのは難しそうだ」
「簡単でしょ!いつもみたいにしてればいいのよ!どうしてそうしてくれないのよ!」
「僕にも上手く説明できそうにない。強いて言うならさっき言った通り、気になるんだ」
「私のことなんて、あんたにとってはどうでもいいことでしょ!」
「そうだね。そのはずだったんだけどな」「関心なんてないくせに!首突っ込まないでよ!」
「そうでもないさ」「ふりなんてしないでよ!みんなみたいに!」
464 :
雨宿り:2010/02/22(月) 23:32:24 ID:???
「お願いだからほっておいて・・」興奮で彼女の小さな肩は震えていた。
そしてそのまま2人の間に沈黙が続いた。
「わかった。君の言うとおりにするよ」「・・そうして」
「君を駅に送っていく。それでいいかな?」カヲルの顔も見ずに無言で頷いた。
話は本来そこで終わるはずだった。アスカもそう思っていた。
だが次の瞬間、思いもよらない方向に転がり出したのだ。
「さあ。僕も用意しないといけないね」「??」
カヲルが何を言いだしたのか分からず、アスカは目をパチクリさせている。
「ねえ、惣流さん。どの位必要だと思う?」「なにがよ?なんのこと言ってんのよ?」
「もちろん荷物だよ。手ぶらじゃ行けないだろ」
そこまできて、アスカにもようやく彼の言わんとしていることが理解出来てきた。
「ふ!ふざけないでよ!」「僕はいつでも真面目だよ」
465 :
雨宿り:2010/02/22(月) 23:37:26 ID:???
「旅行じゃないんだからね!」「おや?目的地のない小旅行だと思っていたんだけどな」
「全然違う!そもそもなんであんたが付いてくんのよ!」「付いて行くなんて言ってないよ」
「言ってるじゃない!」「僕は僕で旅行に行こうと思ってね。君に感化されたみたいだ」
「はあ?」「ただ、“偶然”同じ場所に行ってしまうかもしれないというだけの話さ」
「また、わけわかんないこと言って!」「楽しみになってきたよ」
「いいかげんにしなさいよ!」「気にしないで君は君の旅をしておくれよ」
「わかってるわね?付いてきたら殺すから!」「それは怖いね」
カヲルの顔には恐怖心のかけらも見当たらない。いつも通りの笑顔だ。
アスカは頭を抱えて項垂れる。
「何よ!いったいぜんたい何が目的なのよ!」「明確な目的なんてないさ」
「じゃあ私に嫌がらせしたいだけ!」「君は嫌がってるし、そうなのかもしれないね」
カヲルの煙に巻くような応え方に、アスカはますますイライラしてきた。
「私は真剣なのよ!」「知ってるいるさ」「だったら付いてなんてこないで!」
「それはできないな」「なんでよ!」「心配だからだよ」
彼の決して引かない力強い言葉にアスカはついたじろいでしまった。
466 :
雨宿り:2010/02/22(月) 23:47:17 ID:???
「心配って?」「僕は君のことが心配なんだ。とてもね」
「あんたが私の何を心配するっていうのよ」「何がと問われれば、何から何まで心配かな」
アスカがキッと睨む。だがその程度でカヲルが怯むはずもなく、飄々とした感じで続ける。
「君への心配はつきないよ」「何度同じこと言わせる気!干渉しないで!」
「言われなくても僕だって暇じゃない。君の全てに口出しするつもりはないよ」「なら!」
「だけど今回は特別だ」「今日のなにが特別だって言うのよ!」
「君が大切なものを失おうとしてる。いや捨てようとしてると言ったほうがいいかな」
「???」「君が今の場所から少し離れたいと思うなら。それもいいさ」
「・・・」「でも、君にはちゃんと戻ってほしいんだ。今の場所に」
「なんで・・」「君が思っている以上に、今君がいるのは大切な場所なんだよ」
「大切?」「僕は君がそのかけがえのない場所を手放そうとしているのが心配なんだよ」
「あそこは特別な場所なんかじゃない!」「君は気付かないふりしてるだけだよ」
「違う!!違う!違う!!知った風なこと言わないで!」
その時、アスカの悲痛な叫びと同じくらい、いやそれ以上に悲しそうな声が聞こえた。
気付くと、子猫が2人の間に入って来ていた。とても不安そうな表情をしている。
夫婦喧嘩の仲裁に割って入る子供のようだった。
その子猫の姿が、まるで幼い頃の自分をみているようでアスカの心は無性に痛んだ。
467 :
雨宿り:2010/02/22(月) 23:59:39 ID:???
アスカは何とか高ぶった気持ちを落ち着けようとした。カヲルは子猫の頭を優しく撫でてやる。
「ねえ惣流さん」アスカが落ち着くのを待つように、少し間を開けてからカヲルはゆっくり静かに喋り出した。
「この世界には本当にたくさんの人間がいる。僕達から見たら本当にたくさんだ。その多くいる人の中で君達は出会ったんだ」
「・・・」「そして、共に暮らし、同じ時間を共有する関係にすらなっている」
「・・・」「人の命はあまりにも短い。それ程の関係になれる存在がその短い時間の中で、いったいどれほどいるだろう」
「・・」「そう考えるなら、とても愛おしくて、かけがえのない存在だよ」
アスカの脳裏に同居する2人の顔が浮かんでいた。「偽物の家族よ」
「それは概念での話さ。心は違う。互いを気遣い、時に心を痛めあい、それでも愛する関係。偽物という言葉には到底似つかわしくない」
「でも・・」「帰れる場所がある時に帰るべきだよ。本当に失ってしまったら、望んでも手は届かなくなってしまうんだ」
“失われた場所“それは、彼女に自然と母親のことが思い出させた。
アスカは応えず、カヲルもそれ以上続けなかった。カヲルが愛しむように猫を抱きあげる。
「こいつは捨て猫でね。最初は飼う気なんてなかったんだよ。それなのに不思議なものだね。今はとても大切なんだ。僕の“家族”だよ」
「そんなに甘やかしたら、あんた無しじゃ生きていけなくなるわよ」「そうかな」
「そうよ。だから・・ちゃんと最後まで・・面倒みてやりなさいよ」
468 :
雨宿り:2010/02/23(火) 00:10:24 ID:???
「最後か・・。ねえ、惣流さん。お願いがあるんだけど」「???」
「もし僕がいなくなるようなことがあったら、こいつを引き取ってくれないかな」
カヲルが猫をアスカの膝の上にそっと乗せた。
「聞いてなかったの!今私が最後まで面倒みろって言ったばかりでしょ!」
「もちろんそうするつもりさ。あくまで仮の話だよ。どうかな?」
「何で私なのよ?他にいくらでもいい飼い主なってくれそうな人がいるでしょ」
「君はさっきこいつが誰にでも懐くと言っていたね。でもそんなことはないんだよ」「え?」
「むしろ人見知りな方でね。拾った後、人に譲ろうとしたけど上手くいかなかった」
「でも・・今日は」
「君に近づいていったんだろ?きっと君に何か感じたのさ」「偶然かもしれないじゃない」
「そんなことないさ。ほら。今も懐いている。こいつも好きな人間といたいだろうしね」
「でも・・私」「僕がいなくなっても、こいつが君のもとにいると思えたら安心できるんだ」
「わけわかんないわよ!勝手なことばっかり言って!」
「さっきも言った通り仮の話だよ。ただ片隅にでも覚えていてもらえるとありがたいな」
カヲルは微笑んだ。ただ、その笑顔はいつものものと違いどこか寂しげだった。
アスカはもっと文句を言ってやりたい気持ちで一杯だった。
だが、彼の雰囲気にいつもと違うものを感じ、結局また何も言いだせなかった
切ないのう
470 :
雨宿り:2010/02/23(火) 19:00:54 ID:???
アスカは少しずつ重たい瞼をあけていった。「(あれ?ここどこだっけ?)」
目覚めたばかりのぼやけた意識が少しずつはっきりしてきた。
どうやら雨が止むのを待つうちに眠ってしまったようだ。
「(そっか。あいつん家か・・。あいつは?)」
周囲を見回すが見あたらなかった。アスカは立ち上がろうとして、膝の上で眠る子猫に気がつく。
子猫をみていると、あのお願いが頭をよぎった。
「(雨宿りしにきただけなのに。とんでもないお願いされたな・・)」
アスカの口から溜息が漏れた。
「(そういえば雨どうなったかな)」猫に気をつけながらゆっくりと立ち上がる。
窓の外をみてアスカは思わず息を呑んだ。そして、そのまま窓を開けてベランダに飛び出していた。
綺麗な夕焼けだった。それは、見ていると吸い込まれてしまいそうになるくらい美しかった。
ただ、同時に儚く恐ろしくも感じられた。アスカがその光景に見入っていると、後ろから不意に声がした。
「雨止んだみたいだね」「うん」空返事をして、それからハッとして後ろを振り向く。
「!!!」そこには別の意味でもっと凄い光景が用意されていた。
471 :
雨宿り:2010/02/23(火) 19:05:39 ID:???
「どうしたんだい?」「な!な!なんで裸なのよ!」
「君が寝てしまったからね。シャワーを浴びていたんだよ。それに裸ではないだろ」
カヲルは下だけ履いて、上半身は何も着ていない。
「裸みたいなもんよ!上も着なさいよ!」「そんなに動揺する程のことかな?」
「いいから!今すぐ上着ろ!ナルシス変態!」「やれやれ。わかったよ」
カヲルは薄手の上着を一枚羽織るとボタンもろくにとめずに、ベランダまでやって来た。
「ちょっと!ちゃんと着なさいったら!」「僕の部屋なんだ。これくらいはいいだろ?」
アスカはカヲルから極力視線を反らすように空をみた。カヲルはアスカの隣に立つ。
「・・・・・・」「綺麗な空だね」
アスカは無意識の内でカヲルをみてしまっていた。
シャワーからあがりたててで、充分に乾いていない髪。そして着崩した服、夕日が当たる横顔。
それら一つ一つが、女のアスカからみてもドキリとするほどの色気を感じさせた。
そういった戸惑いを知っているかのように、カヲルはアスカの横顔を楽しげに覗きこんでいた。
472 :
雨宿り:2010/02/23(火) 19:11:12 ID:???
「なによ!」「いや、なんでもない」
「なんでもないなら見んじゃないわよ!」「じゃあ訂正するよ。君の横顔を見ていたいんだ」
「!!!!」「味があっていいね」
「くっ!悪かったわね!変な顔で!」「君は表情豊かでみていて飽きないな」
「喜んでもらえて光栄です!!」「そう言えば。僕の横で眠る君の寝顔も可愛かったよ」
「何もないのに、誤解を生むような言い方しないでよ!」「何かすべきだったかな?」
突然、ベランダの手すりに置かれたアスカの手に、カヲルの手が重なった。
びっくりして何も言えないアスカをよそに、カヲルはそのまま手を握った。
「!!」カヲルはアスカをまっすぐ見つめるが、アスカは思わず目をそらしてしまう。
「ふふ。手を握っただけなんだけどな」「また馬鹿にするつもりだったのね!ひっどい!」
「僕は君をからかうために生まれてきたのかもしれない」「ムカつく〜!」
カヲルが手を放すと、アスカは警戒気味に距離をとった。
「ふふふ。君はホントに面白いね」「勝手に面白がってるだけでしょ!」
「誰かを楽しませることができるのは立派なことだよ」「ぐぎぎ〜〜〜」
悔しそうに睨むアスカを尻目に、カヲルはすっかり雨があがった空に目をやる。
「さて。雨も止んだことだし、送っていくよ」「こんな変態の巣とっとと出てってやる!」
「またひどい言われようだな」「自業自得もいいとこよ!」
「それで、君をどこに送ればいいのかな?」「・・・・・・」
2人は黙って見つめ合う。彼女は応えなかったが、それでも彼には充分分かっていた。
「じゃあ行こうか」「・・・・・うん」
473 :
雨宿り:2010/02/23(火) 19:19:55 ID:???
「もう水たまりに落ちんじゃないわよ。次は助けないんだからね!」
アスカが子猫に説教をしているのを、カヲルは楽しげにみている。
「いいお母さんになりそうだね」カヲルが呟く。
「え?何か言った?」「いやいや何も」アスカは小首を傾げる。
「そうだ。出来れば行く前にもう一度抱いてやってくれないかな?」「え?・・・うん」
アスカは子猫を抱きあげ、ぎゅっと抱きしめてやる。
「じゃあまたね」抱きしめると、温もりが胸いっぱいに伝わって来た。
下手をするとそのまま子猫から離れたくない衝動に駆られそうだった。
そうならないうちに、アスカは急いで子猫を床に放した。
「ちょっと行ってくる。留守番を頼むよ」カヲルは離れ際にも子猫の頭を撫でてやった。
閉まりかけのドアから寂しそうな子猫が見えた。その姿にアスカは強く後ろ髪を引かれた。
474 :
雨宿り:2010/02/23(火) 19:28:08 ID:???
外に出て改めて見た夕焼けは、ベランダからのものよりさらに胸に迫るものがあった。
空を見上げているアスカの横顔はどこか寂しげにみえた。
「随分と寂しそうだったね」「え?!あ!うん」
アスカの脳裏に別れ際の子猫の顔が鮮明に浮かんでいた。
「あの子一人で家に居ても大丈夫かな?泣いてないかな?」
「やはり君の方が僕なんかよりずっと過保護だよ」「む!違います!」
「自覚が無いのかな?それに僕が寂しそうと言ったのは、君のことだよ」
「私は寂しそうになんてしてません!」「僕の勘違いかな」
「そうよ!全然寂しくなんかないもん!」「意地っ張りだね。素直に言えばいいのに」
「ふん!」「ふふ。でも、安心していいんだよ。すぐ会えるんだから」
「すぐ?なんでよ?」
「君が言っていたじゃないか。“またね”って。僕の家にまた来てくれるってことだろ?」
「確かに言ったけど・・そういう意味じゃない!」「なら、どういう意味なんだい?」
「いちいち揚げ足とらないでよ!」「もう来てくれないのかい?」
「そ、それにしても意外だったわね」アスカは必死に話題を変えにかかった。
「逃げたね。まあいいか。見逃してあげるよ。それで意外っていうのはどういうことかな?」
「あんたに猫を可愛がるようなとこがあるなんて思ってもみなかったわよ」
「それはまだ君が僕を知らないだけさ。僕にもそういう人間らしいところはいくらでもあるよ」
「ふ〜ん。想像できないな。例えば」「そうだな。夢とかかな」
475 :
雨宿り:2010/02/23(火) 19:35:11 ID:???
「夢?」「将来のね。実に平凡な夢を持っていたりするんだよ」
「あんたの平凡ってなんだか凄そうなんだけど」「ご期待にはそえないと思うよ」
「それで、なんなの?」「簡単に言うなら、共に歩んでくれる誰かを見つけるってことかな」
「???え!それって、まさか結婚とかのこと?」「まあ形式で言えばそうなるかな」
アスカは可笑しそうに笑いだす。
「失礼だな君は」「だって、あんまりにもイメージに合わなくてさ。なんで結婚なのよ?」
「笑わないで聞いてくれるかい?」「悪かったわよ。もう笑わない。約束する」
「僕たちは単一だからね。共に過ごしてくれる存在に興味と憧れがあるのかもしれない」
「???なんかよくわかんないんだけど。人間は所詮一人だとか、そういう類の話?」
「まあそんなところかな」「相変わらず変に哲学的よね」
『僕もそれが叶わないものと知っている。ただ時折、「どんなものだろう?」と詰まらないことを考えたりするんだよ』
「どうして叶わないなんて思うのよ?」カヲルはただ笑うだけで応えない。
「いいと思うわよ」「嘘でも君にそう言ってもらえると嬉しいな」
「あんたの相手をする奥さんは大変そうだけどね」「ふふ。ちょっと言い返せないな」
「でも素敵な相手みつかるといいわね」
「ありがとう。ところで君はどうなんだい?そういうことをしたいとは思わないのかい?」
「私?・・」アスカは両親のことを思い出していた。
「・・正直、結婚にも夫婦にもいいイメージないのよね。だから私はしないと思う」
「そうか。それはとても残念だな。君となら楽しいと思ったんだけどね」
さらりと物凄いことを言われて、アスカはキョトンとしてしまう。
「あの・・今のって・・」「道はこっちでいいんだっけ?」「あ!うん。そうだけど・・」
今度はカヲルに話題を変えられてしまった。今更そんなこと聞き返せなかった。
476 :
雨宿り:2010/02/23(火) 20:56:19 ID:???
少年と少女が見た目仲よさそうに、並んで歩いている。
「ふふふ。君が縫ぐるみを好きとは知らなかったな」「好きじゃない!昔持ってただけよ!」
「実は今も持ってるんだろ?何の縫ぐるみかな?」「持ってないって言ってんでしょ!」
「それはいけない。今度プレゼントしてあげるよ」「あんたは人をムカつかせる天才ね」
「それは違うな。僕には“君以外の人をからかわない”というポリシーがちゃんとある」
「そんなもん捨てろ!」「そうやって誰かれ構わず咬みつく君と一緒にしないでほしいね」
「どんどん殴りたくなってきた」「惣流さん。生きていくには忍耐が大切だよ」
「どっかの誰かがそれを邪魔しようとしてるんだけど」「はて?誰かな?」
「私の横を歩いてる大バカの変態のことよ!」
「僕以外に誰か見えるのかい?君にそんなスピリチュアルな力があるとは知らなかったな」
「天誅!」アスカがカヲルに蹴りを出す。今度はちゃんとカヲルの脚に命中した。
「あ!あれ!」当然避けられると思っていたので、アスカは戸惑う。
「これは思っていた以上に痛いね」「あの・・避けると思って・・その」
アスカがゴニョゴニョ言っていると、カヲルの手がアスカのお尻とぺシっと叩いた。
「きゃ!」驚いて思わず飛び上がる。
「仕返しだよ」「だからって・・そんな所叩くな!」
「ついそこに目がいってしまって」「ド変態!痴漢!」
そうやって2人はボケと突っ込みを交えながら、他愛無い話を延々と続けて歩いた。
477 :
雨宿り:2010/02/23(火) 21:03:28 ID:???
話しながら歩くうちに、いつの間にかミサトのマンションの近くまで来ていた。
「ここら辺でいいのかな?」「え?あ!もう着いたんだ」
「無事に約束を果たせて良かったよ」「・・・・・ありがと」
「どういたしまして」「・・・・・・・」
アスカは、本当はカヲルに別の意味でも礼を言いたかった。
ここにこうして戻れたこと、そして何より戻ろうと決められたことに感謝したかった。
「おや?寂しいのかい?またすぐに会えるさ」「ち・が・う!!」
アスカにしては珍しくしおらしい感情を抱いていた。
それだけに、茶化されたのがいつも以上に腹がたった。怒って先に歩き出してしまう。
そのアスカの手をカヲルが掴んだ。
「ふむ。それにしても小さい手だね」「またバカにする気!放しなさいよ!バカ!」
それは一瞬の出来事だった。
カヲルが微笑んだかと思うと、次の瞬間には拒絶する間もなくアスカは抱き寄せられていた。
「!!!!!!」最初のうち、アスカは驚きのあまり声も出てこなかった。
カヲルはアスカを抱きしめるだけで、そのまま何も言おうとしない。
「!!あ!えっ!な!ちょっ!ちょっと!」
アスカは大混乱する頭を整理しようと四苦八苦していた。
478 :
雨宿り:2010/02/23(火) 21:13:12 ID:???
少しして、やっとカヲルが喋り出した。
「ふふ。君はこういうのに本当に弱いね。それに驚くほど無防備だ。心配になるよ」
「ちょっと!どういうつもりよ!」
「どうって?この行為どおりの意味さ。他にどんな意味を見出すんだい?」
「行為どおりって?他って?全然説明になってないじゃない!」「ふふ」
「笑ってんじゃないわよ!からかってんのね!!」「悲しいな。君にそうとられるなんて」
「とにかく早く離れなさいよ!」「誤解を受けたままにはできないよ。ゆっくり話し合おう」
「どうでもいいから!離れて!」「おや?どうしたんだい?そんなに焦って?」
「だって・・」
アスカは視線を周囲に向ける。雨上がりの道にはそれなりに人通りがあった。
行きかう人々がこちらを見ているのがわかる。
まだ幼さの残る少年少女が道で抱きしめ合っているのだ、嫌でも視線を集めていた。
「どうしたんだい?」「だって・・みられてるよ・・・」
「それで?」「それでって!みられてるんだってば!恥ずかしい!」
「僕は構わない」
カヲルは本当にまったく気にしていない様子だ。アスカにはそれが信じられなかった。
「私は構うの!すっごい恥ずかしいの!放して!放しなさい!」
「名残惜しいけどしょうがないか。君を困らせるのは本意でないしね」「さっさと!!」
「はいはい。でもね。これだけはどうしても言っておきたいんだ」
優しく抱きしめながら、アスカの耳元で囁くように言った。
「次からは迷わず僕のところにおいで。アスカ」「!!!」
カヲルがそっと離れる。アスカはただ茫然としていた。
479 :
雨宿り:2010/02/23(火) 21:20:25 ID:???
カヲルが愉快そうにしているのを見てアスカはようやく我にかえった。
「よくも抱きついたわね!変態!許さないから!」
「ただのハグだろ?気にする君がおかしいんだよ」「あんたがやると、ただのじゃない!」
「傷つくな。でも、思ったより華奢な体してるんだね。それに、とても良い匂いがしたよ」
「変なこと言うな!」「ただの感想だよ。おかしな意味なんてないさ」
「ああ言えばこう言う!」「君は本当に面白い。いくらでも話していたいよ」
「知らない!」アスカはそっぽを向いてしまう。
「さっきのは本気だよ」「え?」
「もう、あんな所に一人っきりでいないでおくれよ」「・・・・・」
アスカは少しだけ俯いたようになる。なにかを考えている。
「まあ居ても結局は同じだけどね」「え???」
「その場合は、僕が君を探して迎えにいくよ。必ず」「バカ!大バカ!」
アスカの顔には怒りと呆れの中にもどこか笑顔が混じっていた。
「もっと君と話していたいけど。日も暮れそうだ。ここでお別れにしよう。じゃあね惣流さん」
「うん・・・・」「どうしたんだい?」「あの・・猫のことだけど」「お願いのことかな?」
「一応考えておくわ」「ありがとう」
「でも!あくまで私は保険だからね。あてにしないで、自分でみなさいよね」
「ああ。せいぜい長生きできるようにするよ」「そんな大袈裟な話じゃないでしょ」
「そうだね、僕の悪い癖だ」「そうよ!」
2人は静かに微笑みあう。
480 :
雨宿り:2010/02/23(火) 21:26:06 ID:???
2人は別れて、それぞれの家路につくため反対に歩きだしていた。
アスカは歩きながら、今日一日のことを思い返していた。
朝家を飛び出したこと、行き場所もなく公園に行ったこと、そしてそこで子猫の出会ったこと。
子猫の顔、仕草、声、温もり。それらが思い出され、切なさと同時に説明できない位の愛しさを感じた。
そして、次にカヲルの顔が浮かぶ。本当は考えたくなかった。子猫のことだけで、考えを終わらせたかった。
だが、考えずにはいられなかった。憎たらしいだけだった彼の存在が今は少し違って感じられていた。
彼の知らなかった一面を見てしまったからだ。優しいところ。笑っているところ。そして寂しそうなところ。
彼が一度だけみせた寂しげな笑顔を思い出す。
マンションの入り口まで来たところで立ち止まる。
アスカは少し考えていたが、何かを決めたような表情になると、振り返って駆けだした。
481 :
雨宿り:2010/02/23(火) 21:36:11 ID:???
「(バカ!歩くの速すぎよ!)」なかなか彼の姿は見えてこない。
「(こんなことなら番号交換しとくんだった!)」
額から流れる汗を拭いながら懸命に走った。そうやってしばらく走ってようやくカヲルの背中が見えた。
だが彼は通りの反対側だった。振り返るはずもなく、角を曲がってしまいそうになる。
アスカは立ち止り、弾む息のまま慌てて叫んだ。
「ねえ!!渚!」「???」カヲルはその声に気付いて降り返る。
周りの人も何事かと思いこちらを見ている。だが、今度はアスカはそれを気にしなかった。
「いい?一回しか言わないからね!ちゃんと聞いときなさいよ!」「???」
アスカは何かを心に決めるように、ゆっくりと一呼吸置いてから叫んだ。
「寒いのは大嫌い!」
カヲルは少し驚いたようにしていたが、すぐに頷いてやる。アスカもそれをみて頷く。
「じゃあ“またね”!!」そう言うとアスカはさっさと歩いて行ってしまう。
離れていく小さな背中を見ながら、カヲルは可笑しそうに笑いだす。
「(ふふ。まったく、最後まで彼女らしいよ。呆れるくらい自分中心で我儘だ。それなのに、呆れるくらい優しくて、いじらしい。本当に困った子だよ。あんな姿見せられたら、気にせずにはいられないじゃないか)」
沈みつつある太陽が、それでも静かにそして優しく彼と彼女を包んでいた。
雨宿り<完>
カヲレイとカヲアスってどっちがマイナー?
どうでもいい
職人さん完結乙です!
甘酸っぱくていいね
投下乙です
>>482 どっちもま〜いーなーってことで。
なんちって
【審議中】
____ ____
|\ \|\ \ _
|_| ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄|\ \
|\ \Sound .| | Sound | \ \
| | ̄ | Only . | | Only | | ̄|
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..  ̄ | | || | | ̄
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>>460 カヲルは料理なら、リリンの生み出した文化の極みとか言って気に入って自分からやるかも
ただし無駄に芸術的だったりするかもしれない
>>486 【結審】
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よく行くエヴァじゃないサイトにカヲアスSSがこっそりあって萌えた(´Д`*)
ジャンル外サイトで見つけた幸運すごす。
それだけ。
「やっぱり君の作る料理って、君に似てるな。」
「どういう意味よ!まずいってこと?」
「いや、見た目きれいで、中身も優しくて甘い」
「・・ば、バカ何いってんのよ!」
「ホントだよ。君の肌もなめたら甘いし・・ぎゃあああ〜〜〜!」
「・・よ・・よけいなこというなあああああ〜〜〜」
アスカ「う〜ん・・この筆見てるとなんか思い出すな・・」
カヲル「何で僕の股間見るの。と言うよりどうして細書き筆なのかな・・」
下ネタ嫌い
「ほうらごらんなさい。アンタのせいで注意されちゃったじゃない!」
「僕が全部悪いっての?なんで?」
「なんでもくそも、アンタの存在自体が下ネタなのよ!」
「なにいってんだい。君のそのでっかい胸とお尻とあのときの声が
原因じゃないのかな」
「だから〜!そういうこと言うのが下ネタちゅうのよ〜〜〜〜!!」
ううむどうしても下ネタなってしまう・・ごめんなさい。
イイヨイイヨー
職人は頑張れ!
下ネタ嫌いなら下ネタじゃない作品投下よろしくね!!
「なにがあのときの声よ!」
「そのままだけど・・あ、聞きたい?録音してるから。」
「くわああ〜〜〜〜!なんでそんなもんあるのよ〜〜!」
「だってさ・・あんまりかわいいというか・・いろっぽいというか・
記念にしたくて」
「なななな・・うううう宇宙の彼方に捨ててこい〜〜〜!!!」
アスカのすさまじいキックくらったカヲルが空の彼方に飛んでいきました。
シンジ「カヲル君・・一番星になったんだね。」
ギャグアニメのお約束シーンになっちゃた
ほしゅ
500 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/03/31(水) 13:37:55 ID:dnBO5gGf
「ははは、ごらんなさい!アタシのおかげで500よ!」
「別に君のせいじゃないと思うけど・・」
「あんた一人じゃできないでしょ!アタシがいたからよ!」
「それって・・いつも一緒にいてくれるってことかな」
「・・・ばばばばばばバカなこといわないで!なんでそんなことわははは〜」
「ふふふ、うれしいなありがと」
「な・・なにいってんのよって・・なんで人のお尻さわるのよ!このど変態〜!」
「こうすると喜んでくれるじゃないか」
「ばかそんなことは部屋でだけ・・ってわあああああああ〜」
だんだん地雷踏むアスカでありました
sage
502←もうこれ見てもカヲルとアスカの間にタイ米があるようにしか見えないくらい重症
エヴァンゲリオンのゲリの部分がダサい
誤爆
もう二週間くらい前の話になるんだけど、コンビニで表紙にカヲルとアスカが寄り添うように並んでる絵があるパチンコだかスロットだかの雑誌があって、店内だというのにニヤニヤしそうになって焦った
この二人だけが表紙に載ってるなんて不意打ちすぎて驚いたけど、いいもん見せてもらえて幸せでした
506 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/04/08(木) 06:00:58 ID:e9+DrSy5
なにそれ見たい
大体カヲアスが一緒の図って、全員集合的な図でしか無いから、二人だけってのは凄い!これは凄い事だよ!
まだ売ってるかな?パチンコ解らないけど買ってしまいそう
>>505 自分もコンビニで見た!同じくニヤニヤしてしまったwww
クロニクルの今週号は表紙がカヲル君で、次号はアスカで、
そのまた次はカヲル君なんだね。
表紙専用バインダーに納めたら
カヲル君(11・13号)に挟まれるんですねアスカ(12号)が。
今月号のYAの付録のカレンダーも、アスカの誕生月である12月のイラストが
貞エヴァ9巻表紙だし。
こんなささいなことでも萌えてしまう・・・もはや病気
クロニクルはなぁ…
カヲルの人物相関図のとこにレイの名はあってアスカがないのが不満
510 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/04/10(土) 23:37:35 ID:s/KdwCyQ
それはそうだろ
ファンなら想像して作り出せばいいのだよ
と言う俺はカヲル×レイのファンだが
511さんの言うとおりだと思います
自分の脳内ではすでにもうアスカはカヲル君の(ry
量産機×弐号機戦にも萌えるんです
>>513 くちゅくちゅいやらしい音だして、
両さん機が弐号機をたべちゃうんDEATHネ?わかります。
515 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/04/13(火) 22:40:39 ID:pZs0cISN
両さんwww誤字にしても酷い
カヲル「心を開かなければエヴァには乗れないよ」
アスカ「なんで兵器に心を開かなくちゃならないのよ!」
カヲル「ところで、ぼくのキンタマを見てくれ。こいつをどう思う?」
アスカ「・・・馬並みなのね。あんたとっても。」
ミサト「なにやってのあんたたち・・・女子トイレで」
ウ〜マ〜があうから〜いつも一緒〜
518 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/04/15(木) 23:15:37 ID:T94zGEb0
ウマ波レイ
カヲル「アスカ、パン買ってこい」
アスカ「開口一番がそれぇ!?」
カヲル「パン作って」
アスカ「開口一番」
LAKサイトを密かに立ち上げた
思いっきり好き放題してやる
どこだ!教えてくれ!
好き勝手にするってことは
二人にあ〜んなことやこ〜んなことをさせるのか!
けしからん!読みたいぞ
あんなことこんなことだって!?
524 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/04/18(日) 06:32:46 ID:pwCB3wJF
晒すなよ?絶対に晒すなよ?
一々あげんなクズ
526 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/04/19(月) 02:55:01 ID:J+t9bZd2
サイトが分散するのだ
アスカ「桜きれいね」
カヲル「開花予報どおりだね。どうして開花のタイミングを正確に予測できるか知ってるかい? それはね(以下略)」
アスカ「《ロマンチックな雰囲気がだいなしorz》」
カヲル「アスカ、桜の花びらが髪に付いているよ」
アスカ「本当?」
カヲル「取ってあげるよ。見せてごらん」
アスカ、カヲルに言われるままに頭を下げて見せる。
アスカ「……まだ取れないの?」
カヲル「もうすこしだよ。ほら取れた」と言って、アスカに取った花びらを見せる。
カヲル、アスカの顔を見て、不思議そうに、「どうして顔が赤いんだい?」
アスカ「あっ、暖かいからよ。春になったから!」
カヲル「ふうん」
>>509 俺はキールの名がないのが
一応は関係してるだろうに
レイにとってのゲンドウくらいには
あげんなクズ
>>529 テレビ版見ただけじゃ、カヲルって謎しかないからな
わからんことが書いてない
モノリスを通して会話してんだからなあ
重要だと思うが
sageてくれないか
アスカヲル
明日帰る
なんちゃって!
アス蛙「ケロ」
二人のクリアファイルゲットだぜ
クリアファルほしい
ageてる奴何なの?
死ねばいいのに
こんなことで喜べるのが悲しいな
頭弱いんじゃないか
なんかあまりに今まで接触がなかったからグッズで並んでるだけでも反応しちゃうんだよ
過剰反応すぎるのは分かってるさ・・・
スカオタきめえ
せやな
てs
「ふふふ・・ぼくのテクニックでシンジ君を忘れさせてあげるよ・・」
「それはこっちのセリフ。アタシので女のよさをわからせてやるわ。
シンジを見ないようにしてあげる。」
「言っておくけど僕が好きなのはシンジ君だから勘違いはいけないよ///(チュッチュッ」
「言っとくけど私が好きなのはシンジだから勘違いしないでよね///(チュッチュッ」
新劇のダミーシステム、カヲルのダミー説があるけど、そうだったら旧劇と2作続けてカヲルがアスカを酷い目にあわすのか
責任とって結婚しろw
レイじゃなくカヲルだったらあのエレベーターの会話どんな感じになるんだろう
カヲルは平手止めるんじゃなくてそのままはたかれそう
あっさり避けそうな気もする
平手打ちをされたカヲルは、
「何をそんなに怒っているんだい? ……君は自分の価値がわかってないんだね」
「そこどきなさいよ! 降りられないじゃない!」
カヲルはエレベーターのドアの前に立ちふさがったままアスカの目を見て、
「君は君であるというだけで素晴らしいのに」
「知った風なくち利かないでよ馬鹿! あたしは、あたしは……」
後は言葉にならず、アスカはぽろぽろと泣きだした。
とりあえず二人の絡みがあれば嬉しい
htp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org964790.jpg
嫌がらせかな?LASスレに貼られてた
もう消えてるな
アスカとカヲルが寄り添うイラスト
これがLASスレに貼られてるとはね
糞MAD
>>561 レイの手首つかむシーンをアスカにかき直してたりして個人的にはよかったけどなww
内容はねつ造だけど萌えた
公式捏造してまでは萌えられない
カヲアスに必要なのは謙虚さ
カヲアス自体、捏造と妄想とパラレルワールドの賜物だw
VIPでカヲアスSS創作スレがちょっと前に立ってた
新劇でファン増えたんだろうか
増える要素がねぇだろ
ないない
VIPでやるとか晒し目的としか思えない
VIPはSS創作スレ定期的に立ってるから晒しじゃないでしょ
カヲレイがおちて、ここも落ちるかもしれないから…
この二人、綺麗だから目の保養になると思うんだが…どうかね?
正反対な色同士なのが綺麗でよろしい
最近になって、この2人は本編で関わりがなかったからこそ
好きになったのかもしれない
という気になってきた
「ア・・アスカ・・いくらほかの女の子見たからって
いきなり投げっぱなしジャーマンはないだろ・・
首が90度曲がっちゃったよう。えっホールドだと
スカートの中丸見えになるから・・って
そんなこと言ってるんじゃないよ!まっすぐ立ってるのに
地面しか見えないのどうしてくれるんだ〜!」
むしろ飛びつき腕ひしぎ逆十字固めをお願いします
コブラツイストとかグランドコブラみたいに
体密着させるやつもいいな
アスカ「フィフス・・・あんた13のときに市川って裏プロ倒したんだって」
カヲル「え?言っている意味がわからないよ、セカンド・・・」
577 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/08/22(日) 01:06:49 ID:ZqI44s/n
今日はじめてカヲアスの存在を知って1日でどっぷりはまってしまった…
カヲアス?ないないwと言っていた朝の俺は何処へ…
「やっとみつけたよアスカ」「諜報部まで使って探させるなんて頭おかしいんじゃないの?」
「どうしても会いたかったんだよ」「私は会いたくなかった」
「何故突然出ていったりしたんだい?」「どうだっていいでしょ」
「何が不満だったのか教えてくれないか。これでも僕は君にやさしくし接したはずだよ」
「そうね。これまでのあんたからすれば信じられないくらいにね」「なら出ていく理由がない」
「わからないの?」「ああ」
「確かにあんたは優しかったわよ!日中はね」「まるで夜は怖いみたいな言い方だね」
「そうよ!!怖いのよ!」「手をあげたことなんて無いはずだよ」
「ある意味それ以上よ!」「はて?」
「ウルトラバカ!夜の・・あれのことよ!」「ああ交尾のことか」
「こ、こ、交尾って・・。なんて言い方すんのよ!」「言い方なんてどうでもいいだろ。それがどうかしたのかい?」
「あんたとのは嫌なの」「何度もイッテたのに」
「そ、それは!あんたがいつまでも・・その・・そうならないからでしょ」
「僕は絶頂に達しにくいからね」「その直線的な言い方やめなさいよ!とにかく!おかげで・・こっちは・・何度も何度も」
「あんなに繰り返し絶頂出来る君はうらやましいな」「好きでそうなってるわけじゃない!
あんたがそうなるまで付き合ってるとそうなっちゃうの!」
「気持ちいいならいいじゃないか」「よくない!こっちの身がもたないわよ!」
「すまない。そういう体質なんだ」「そういう問題じゃないでしょ!あんたが人じゃないからでしょ!」
「なるほど」「とにかくあんたに付き合ってたら壊されちゃう!誰か相応しい子見つけてよ」
「それは不可能だよ」「なんでよ!世界は広いんだから、いくらでもいるでしょ!」
「僕はアスカ以外と交尾に及びたいとは微塵も思えない。それに僕が絶頂を迎えるのはアスカ以外では不可能だ」
「あんたってバカなこと言ってる時も表情変わんないのね」「戻ってきておくれ。君以外はいやなんだ」
「いや!壊れちゃうもん!」「わかった。じゃあ回数を減らそう」
「月何回?」「月単位はちょっと厳しいな。せめて週単位で譲歩してほしい」
「週2回」「少なすぎるよ」
「はあ?じゃあ何回よ」「最低5回」
「今と大して変わらないじゃない!」「君を抱けない日が週2回もある。僕には充分耐えがたいよ」
「私は5回もあんたに付き合わされるのよ!」「週休2日なら働けるよ。大丈夫」
「あんた、結局私の体があればいいんでしょ?」「酷い思い違いだよ。朝目覚めた時に君がいなかった僕の寂しさを想像できるかい?」
「う!」「まるで心に穴が空いたように感じたよ」
「わ、わかった。わかったから。そんな目で見ないでよ」「じゃあすぐ帰ろう」
アスカの手をがっと掴む
「え?」「週休2日だろ。家出の日数は?」
「3日」「じゃあ今日は2回していいんだね」
「ちょ、ちょっと待って!冗談言わないでよ!ほんとに死んじゃう!」
「ある意味天国には連れて行ってあげるよ」「誰か助けて〜!」
「助けを求めるなら誰かじゃなく、僕だろ。アスカ」「カヲル様。せめて、せめて1回で勘弁して〜」
581 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/08/23(月) 19:43:44 ID:jMVlAPpI
カヲアス?何ソレ?って見つけた時は思ったのに
このスレを読んで心掴まれた!
ヤバいぐらい萌える〜
アスカ「あたし、しばらくエッチできないから、よろしく」
カヲル「えぇっ、なんでさぁ」
アスカ「妊娠してるみたいなのよ…病院行ったら3ヶ月だってさ」
カヲル「えぇっ!?」
アスカ「だから、悪いけどあと7〜8ヶ月くらい我慢してよね」
カヲル「あのさ…そっちを先に言ってよ…オオゴトじゃないか」
アスカ「何よ、あんたがヤリすぎるのがいけないんじゃない、文句言わないでよ」
カヲル「でもさ…堕ろしてよ」
アスカ「えっ…あんた…まさか本気で言ってるんじゃないでしょうね…」
カヲル「だって7ヶ月もエッチできないなんて耐えられないよ…それに、子育てだって難しいよ?」
アスカ「はぁ…そんなにしたいならあたしが口でしてあげるから、我慢しなさいな」
カヲル「うぅ…まあそれならいいか…我慢するよ」
アスカ「よしよし!」
カヲル「その代わりちゃんと健康な赤ちゃんを産んでくれよ」
アスカ「まっかせなさい!」
この二人だと
行為もある意味こんな感じであけっぴろげだろうなあ
聞いてて恥ずかしくなるね
でも最後は和やか
つまんね
「浮気したらどうなるかわかってるわね?」
「シャイニングウィザードかい?まさかスライディングDかな?」
「はずれね。ロールングクレイドルよ」
「はあ・・それって抱きついたまま地面ぐるぐる回るやつだろ。
そんなにはなれたくないのかな〜」
「うううう・・うるさあ〜い!べ、べつにあんたと抱き合ってたいから
じゃないんだからね!・・はっ」
「素直じゃないね。そんな君も魅力的だよ。」
「な・なにいってんのよばか!」
新劇で実現する可能性が出てきた
それはない
LRSスレで盛り上がってた破全集のこと?
LASが否定される可能性が高いとしても、LAKになる可能性はな…
会話くらいはしてほしい、と期待してる
【針アスカ】
アスカの前方にうごめく針の集合体(小さいエヘン虫のような)
ザワザワと動いている→突然針を伸ばしてくる(カメラ手前に)→!?となるアスカ
とっさにかばおうと出た手のひらを貫通して伸びてくる黒い針
手を貫いた針は眼やほほに次々と突き刺さる!全てアスカの顔面に集中
次から次へとくるものすごい量の針は後頭部の頭ガイで止まり、ドンと衝撃がある(髪バサ)
引き絵 スピード感のあるノイズの中、針に襲われているアスカ もがくシルエット
針で埋め尽くされたアスカの顔→針が引き戻されていく→アスカの顔の皮をはぎとっていく
カヲル「・・・君らしくないよ」 はがれた顔面の皮がカヲルの顔になる
アスカ「私らしくない?」 アイデンティティをはぎとられたアスカ ぎこちなく口を動かす
カヲル「幸せは君に似合わないからね」 アスカ「幸せな自分がコワイ」
カヲルの顔が一瞬潰れて→アスカの顔に変化
アスカ「!!!!」 ガバっと手で顔をおおいかくすアスカ
その顔の中から黒い針が身を貫いて生えていく→ヤマアラシのように全身トゲだらけに
むしろ全集情報でカヲルのホモ要員は確定かと…w
会話くらいはあって欲しいね
まぁ…女の人の力は結構でかいから仕方ない…男でカヲル好きっていうのも珍しいが…
ほんとに会話くらいしてほしい
これは良スレ
スタッフhあ綾並マンセーだから
いまやアスカもカヲルも当て馬要員www
あて馬以下です
そうだな
存在価値無し
ひどいわ・・・
カヲル「幸せは君に似合わないからね」
600 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/09/10(金) 13:56:57 ID:lL1UNMzE
「アンタがアタシを幸せにするはず無いわ。
なぜならアタシがアンタを幸せにするからよ!」
「僕の幸せは君の幸せってことかな?でも僕は幸せにはなれない」
「ど・・どうしてよ」
「幸せは君に似合わないからね。」
「哲学ぶってるつもり!ハン!お笑いね!」
何べん転んでもその度に優しく手を差しのべてくれる。アスカにとってカヲルはそんな存在でいてほし
けどこの二人が揃うとやっぱ喧嘩しかしなさそうだわ
喧嘩上等
アスカと対等以上に渡り合えそうなキャラだからカヲルがいい
優しいってだけならシンジで十分なんだし
まったくだな
一々そういうのいらない
カヲル誕生日だな
シンジは祝ってくれるよ
アスカは王道の
「べ、べつにあんたのために祝ってるんじゃないからね!」ってか
別に相手がカヲルである必要は無いよね
アスカに自己投影してるオタ女が多いんだからカヲルである必要は十分にある
シンジでいいだろ
全く面識ないキャラとカプらすならそれこそオリキャラでいい
カプにする必要なんて言い出したら、アスカは誰に対しても無いよ
アスカって誰とも深い関わりがないキャラだし
運命的な繋がりのある相手がいないから誰とでもカプにできる
脇役だからこその万能ラブコメキャラだよ
階段で子供たちがタムろってるポスター、カヲルとアスカは近い位置にいて嬉しいけど
没カットでは二人はもっと近くて隣同士の位置にいて嬉しい
ちなみに別の没カットでは、やっぱり近くにいるのだが間にケンスケが割り込んでるカットだったw
614 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/09/16(木) 11:52:19 ID:mHwW9jFk
あげ
素直に夢でカヲル×私 俺×アスカやればいいのに
何を焦ってるんだろこいつらw
出で来るなってどこの田舎モンだよww
アスカはシンジにしか興味ないよ
こんなとこにまで顔出すとかどんだけ余裕ないんだよw
バカでワロタww
621 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/09/16(木) 23:33:46 ID:+D5s+1N5
アスカは破でシンジをレイに譲ったようなものと考えていいの?
とはいえカヲルとの仲なんて期待はまったく出来ないけれど
やっぱり使徒繋がりでなにかしら会話あるのかな…
Qは再来年くらいに公開らしいけど待ちきれません
サドとマゾだから相性はいいと思う
どっちが…どっちだ
アスカとシンジの事じゃね
マゾはマリだろjk
>>621 会話くらいは期待してるよ。絶対ケンカ腰になりそうだよねw
アスカ復帰後にシンジが自分は助けなかったのに、綾波救出に本気だした話し聞いてショック受けてる時カヲル登場
旧作のシンジカヲルみたいな話してアスカが再び心を開きかけた時「裏切ったわねバカヲル!!」
アスカ対カヲルみてみたい
日本語書けよ
カヲルにまるっきり無警戒なシンジに
「バカシンジ!あんたあの男が怪しいと思わないの!?」と怒るアスカ
尻尾をつかんでやろうとカヲルの後をつけて行き、そこで目にしたものは……
こんなサスペンス希望
こんなスレにまで出しゃばるなよなLAS厨
630 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/09/17(金) 23:35:08 ID:0eijiR5o
パチンコみたいにカヲルを見た時の台詞。
アスカ「何よアレ!?」
だけでもいいから接点(?)が欲しい。
ささやかな願いを叶えてください。
ペリーヌ物語
接点なら望めるんじゃないか
ボツ案でもカヲルはアスカのこと知ってたっぽいね
捏造カプなのは承知の上で萌えてるから接点なくても平気
今までもこれからも妄想できるぜ
>>632 つーかカヲルは使徒だからさ、旧でも綾波のことすぐに看破しただろ?
ATフィールドもなんでも知ってる
社会常識はあまり知らないみたいだけど
社会常識知らないってのがイイネタになるな。
鈍感以上に恋愛ってのものわかってないから
ツンデレアスカとは一風変わったストーリー描けそう。
カヲレイスレって落ちちゃったの?
LRK嫌いだからいらない
全集買った奴居る?
流出した画像見たらあまりにも好みに合致してるんで卒倒しそうになった。
12000円は痛いがポチってしまおうか本気で迷ってる。
つーか明日にはきっとポチってる。
ところでこのスレ的に没案のようなエグい展開てどうなの?
俺は弐号機と量産機のシーンを生身のカヲアス(前半はアスカヲ)を想像して夜も眠れないんだが。
やっぱラブラブがないからダメかな。
640 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/10/02(土) 17:36:53 ID:XKedgUZL
>>640 かわいいwww
けどマジレスすると本編でさすがにそれはねーよと思う
ひさびさのうpきた!
超かわいい
>>640 かわいいなw
海外の掲示板でもカヲアス好きを主張してる人がいたなあ。
「接点ない?そんなの関係ねえ、この二人が並ぶと華やかでお似合い」ってw
カヲアスはラブラブじゃないほうが好きかも。
というか恋愛ではなくて、何か違う関わりというか…
なんて言ったらいいんだろう…難しいけど
新劇の没シーンみたいなのも個人的にはアリだけど、グロすぎるわ…
一番萌えるのは、ドラマCDみたいな関係かな。
自分もラブラブとかより普通に口喧嘩してたりカヲルの発言に一々つっかかるアスカとかのほうが好きだな
646 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/10/05(火) 23:11:20 ID:CNlwT2lP
マンガ版の貞カヲアスの口喧嘩?がすごく好きだ!
厨二病の戦士(ロングコート、二丁拳銃)とツンデレの女戦士の組み合わせ最強。
厨二病にいちいちツッこみを入れるツンデレというのが良いんだお
デビルメイクライか
カヲアスのエロを唐突に書きたくなりエロパロのスレに
投稿したんで、気が向いたら見てくれw
カヲアスはどんなんでも好きだー
>>649 見て来た。すごく..... GJです。
>>644 なんかわかる気がする。自分のカヲアス感ではアスカが精神的に求めてるのはシンジだけど肉体的に惹かれてるのがカヲルって感じ
どんな妄想が好きかってだけの事を、「〜観」っていうのは違うような
まぁ本編キャラ同士はぶっちゃけ全然惹かれないだろうしな。それは承知のカプだ
一応旧劇でも会話有ったな
「おそい」「ごめんごめん」 だけだけど
没案のおかげでそれに近い絡みがQで期待できるかも、と淡く期待。
でも新劇カヲはほんとにシンジ以外どうでもよさそうなんだよね。
庵版のカヲアスが一番好きだ。
アスカにただ優しく接するカヲルもありかな。
口喧嘩も可愛いけど!
>>655 あれはシルエットを使ってるだけでシンジ以外まったくの別人らしい
だから新劇で会話があったら本編初
658 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/11/09(火) 16:42:24 ID:cu/Y27Rs
カヲル萌え
石田さんは稲垣早希にハマってるらしいw
ラジオで熱く語ってたw
きみねぇ
保守をしなければスレが落ちてしまうよ
そうだね
665 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/12/25(土) 20:26:15 ID:+BkExqzX
カヲアスのウマウマで目覚めた私はおかしいですか?
アスカがツンデレってカヲルはそれをただ怒ってるだけと勘違いしてなだめる
そして自分の本当の気持ちに気づいてくれないことに余計に腹を立ててツンツンするアスカ
こういう関係がいいんじゃないか
俺としてははたから見るとプラトニックぽいのに
ヤルことはヤってた、てのが好み
またそれをカヲルがペロリといって
アスカがあせる・・が萌えるな
「マシュマロってアスカ思い出すな・・」
「どういう意味よ」
「触るとやわらかくてさ。なめると甘い。君の胸みた・・イタタタタ!」
「ば・・馬鹿なこと言ってんじゃないわよ〜〜!」
669 :
呉越同舟1:2011/01/10(月) 15:57:33 ID:???
鼻歌交じりに廊下を歩く姿はとても楽しげで、隠していても顔には隠しきれない幸せが見て取れる。下手をすればにやけているともとられかねない。
玄関の前まで来ると表情を整えるために立ち止まる。だが、彼の鋭敏過ぎる感覚はそこで何かを感じ取る。
やっと引きしめた口元がまた緩んでしまった。
「ただいま」
ドアを開けるとやはりそこには彼女が立っていた。一目で怒っているのがわかる。
「遅っ〜い!いったいどこほっつき歩いてんのよ!」
「僕は静寂を好むんだ。たかが少し遅くなったくらいでキーキーと騒ぎ立てないでくれないか」
「少し?今、少しって言ったわね!あんたみたいな変人にとっては3時間が少しなのね!」
「おや?気付かなかったよ。もうそんなになるのかい?」
むろん真っ赤な嘘。怒らせるためにわざとやったのだ。
「3時間よ!3時間!信じらんない!たかが買い物行くだけで、なんでそんなにかかるのよ」
「頼まれたから行ったのにね。まったく理不尽な話だよ。感謝の意味も知らないのかな?」
減らず口をわざと重ねてやる。簡単に謝らず粘るのがこつだ。
「なんですって〜〜〜!」予想通り彼女の怒りにますます火がともる。
少年は満足げに彼女を眺める。頬をいっぱいに膨らませて怒る姿はいつみても愛嬌があって可愛らしい。
この姿をみるために3時間も外を無駄に歩く自分自身もどうかしてるとも思ったが。
それでも、彼の中ではこの可愛い姿がみられることは充分に天秤につりあうのだった。
670 :
呉越同舟2:2011/01/10(月) 16:00:34 ID:???
「これも違う。これも違う。これも!これも!これも!全〜部!違〜う!」
テーブルに置かれたビニール袋から商品を出すたびにアスカは叫んでいた。
いつのまにかソファーでくつろいでいるカヲルを睨む。
「バカホモ!頼んだもの一つも買ってきてないじゃない!」
呼ばれ方が気にくわなかったのでわざと知らんぷりをする。
アスカはソファーに走り寄るとカヲルの耳を耳もとで叫ぶ。
「バカホモ!!!!」「鼓膜が避けるだろ。アホ娘」
「あんたの耳が不具合起こしてるから、チェックしてやったのよ」
「質の悪い君の耳と一緒にしないでくれ。僕の耳は君の汚い声もちゃんと聞こえてるよ」
「シカトしたこと認めたわね!」「しかたなかったんだよ」
「はあ!?どう仕方ないのよ!」
「僕の繊細な心は君に打たれ続けてぼろぼろなんだ。その上、こき使われた挙句に、また罪もなく叱責を受けるなんて耐えられなかったんだ」
「繊細?ぼろぼろ?こき使う?どこからどう突っ込んでいいかもわかんないわよ!」
「怖い!怖い!この娘は怖いよ〜!」カヲルが怖がる真似をする。
アスカを苛つかせる才能において、カヲルの右に出るものはいないだろう。
671 :
呉越同舟3:2011/01/10(月) 16:02:04 ID:???
アスカはさらにカヲルに接近すると耳を引っ張って、耳元に口を近付けると静かだがはっきりと殺意と怒気を込めた声で話した。
「物分かりの悪い君にお姉さんが優〜しく説明してあげる。お使いしてきて偉いわね。でもね!一つも頼んだものを買えてないんだな〜。メモまで渡したのにどういうことかな?。耳だけじゃなくて目も腐ってるのかしら?」
アスカは完全にキレているが、肝心のカヲルはというと。鼻腔をくすぐる何とも言えない甘い香りと耳もとに感じる吐息を楽しんでいた。
「(これは思わぬ特典がついたな♪初めての経験だけど、何とも言えず心地いいや♪)」
「な!なんでにやけてんのよ!気持ち悪い!ホモな上にマゾなの!」
カヲルにしては珍しく慌てたように、表情をとりつくろう。
「にやけてるだって?眼球が腐ってるのは君のほうじゃないのかい?それよりご褒美・・・もとい、お説教はまだ途中なんだろ。さっさと続きを始めたら」
「うっさい!怒る気失せたわよ!」気味悪そうにカヲルから距離をとる。
カヲルは自分でもはっきりわかるくらいがっかりした。
672 :
呉越同舟4:2011/01/10(月) 16:03:11 ID:???
「今日の夕飯はコロッケって言ってなかったかい?」
「キャベツとレタスだけで作る方法を知ってるんなら、教えなさいよ!」
「キャベツ?レタス?ジャガイモを使えばいいだろ?」
「ぶっとばされたいの!そのジャガイモをあんたが買ってこなかったんでしょ!
あんたのせいで結局今日もなんだかわからない寄せ鍋じゃない!」
「そんなに言うなら、頼まないで自分で行けばいいじゃないか」
「そうしようとしたら、あんたが強引に引き止めたんでしょ!」
「やっぱり冬は鍋が一番だね」
「話題をそらすな!それにこの国に冬なんてない!夏しかないのよ!」
「夏に食べる鍋もなかなかおつだね」
「熱い!暑い!我慢できない!やっぱりクーラーつける!」
「よしてくれ。僕の繊細な肌を君の粗雑な肌を一緒にしないでほしいよ。人工の冷気は肌にさわる」
「やかましい!地球外生命体のくせに!」
「そもそも鍋を作ったアホな子は君だろ。我儘言うんじゃない」
「あんたが横で邪魔して、鍋のほうに誘導しようとしたんでしょ・・あ〜あもういい!とにかくつけるから!」
アスカがクーラーのスイッチを押すとヒンヤリとした空気が室内に流れ始める。
「は〜。生き返った〜」
ほっと一息ついたのもつかの間。クーラーの電源が落ちる。
急いでリモコンを操作するがうんともすんとも言わない。
振り返ってカヲルをみると、例のうすら笑いを浮かべている。
「故障かな?残念だったね」「あんたね〜!ルール違反よ!力は使わないって約束でしょ!」
「言いがかりはよしてくれ。ただの故障だよ」「ふざけんな!そんなタイミング良く故障するわけないでしょ!」
「証拠でもあるのかい?あるなら見せてごらん」「ぐっ!」
カヲルの余裕顔がますます苛つかせてくる。
アスカはカヲルを思いっきり睨むと、そのままリビングを飛び出した。
673 :
呉越同舟5:2011/01/10(月) 16:04:38 ID:???
お湯がたまる浴槽を眺めながらアスカは忌々しい存在について考えていた。
「(なんてムカつく奴なの!)」バスタブを掴む手に力が入る。
「(あの後にちょっかい出してこないところみるとさすがに反省したの?いや!絶対ないない!すっかり忘れてテレビでも見てんのよ!)」
「(くっそ〜!日記さえ奪われてなかったらこんな屈辱的な日々送ることもなかったのに!あんなことやこんなこともしないですんだのに!)」
これまでの極めてアホで、間抜けでストレスフルな日々が走馬灯のように脳裏を巡る。
「(あ〜!人生最大の汚点よ!いっそ日記を諦めたほうがいいかも・・・)」
一瞬悩むがすぐに首を横に振る。
「(ダメ!ダメダメ!あれにはママが死んでからのことが山のように書いてある。あれが公開された日には100回恥辱で死んでもお釣りがくるわ)」
気持ちをなんとか奮い立たせて前をむく
「(とにかく!一刻も早く取り戻すのよ!とは言うものの・・どこに隠してんだろ。この家の隠せそうな所はあらかた探したし。もし本部に隠してるんだとしたら・・)」
広大な本部を思い描き、またもや絶望的な気分になる
「(せめて・・せめて少しでもヒントがあれば)」
アスカの手をお湯がつたう。驚いてみると、いつのまにか浴槽が満杯だった。
「我ながらなんて不毛なことに脳みそ使ってんだろ・・。続きはお風呂に入りながら考えよ」
674 :
呉越同舟6:2011/01/10(月) 16:06:22 ID:???
睡眠と入浴(あとはトイレ)。これらの時間だけが、アスカがカヲルから解放される瞬間なのだ。それ以外はひたすらちょっかいを出され嫌がらせをされ続ける。
それだけに風呂の時間は数少ないリラックス&作戦タイムだ。
肩まで湯船につかると一日の疲れがどっと体と心から抜けていく感じがした。
「いい気持ち♪この時間がなきゃとてもこの生活に耐えられない」
お湯を片手でパシャパシャとしながら浴室を見渡す。綺麗に磨きぬかれたタイルがピカピカと光り、見ているだけで心地よい。
「苦労して掃除したかいがあるな。最初はバカホモに命令されてやってただけなのに。やってみると案外面白かったりして。はは。ないない。う〜ん。でも」
否定しきれない自分がいた。掃除だけじゃなく、料理も洗濯もやらされていたはずが、今は楽しいとさえ感じしまっている。むろんカヲルのために作るのが楽しいなどとは露ほども思っていない。
ただ元々がこつこつやる努力タイプな上にこり症なことも手伝って家事に嵌り始めているのは事実だった。この屈辱的環境下でそんなことに楽しみを見出している自分を心底奇異に感じた。
「やばい!私おかしくなり始めてる!一刻も早く取り戻して、自由にならなきゃ!」
頭を抱えたアスカの目に、あるものが映った。それは一匹のアヒル。いやアヒルの人形だった。
675 :
呉越同舟7:2011/01/10(月) 16:08:48 ID:???
「あれ?こんなの昨日まであったけ?」それは実に不自然な位置に置いてある。
いかにも取ってくださいと言わんばかりの絶妙の場所に。おかしい!どう考えてもおかしい!だが。
アヒルと目があう。次の瞬間には手は自然とアヒルに伸びていた。
「はっ!私なにつかんでのよ!こんな要危険物!どう考えてもあのバカが仕組んだ何かよ。とっとと放さなきゃ!」
言葉とは裏腹に手はアヒルから離れない。それどころか、ある欲求がどうしようもなく沸き起こって来た。
しばらく葛藤した後、辺りをキョロキョロ警戒して見る。
「べ、別に遊んでみたいとか・・そういうんじゃないんだから」小声で一応言いわけする。
アヒルを湯船に入れるとゆっくりと手を放す。アヒルはお湯に浮かんですいすいと進んだ。
それをみてあろうことかアスカの気持ちは弾んでしまっていた。
「へ〜。ま〜ね。ま〜。思ったとおりの動きよ。それ以上でも以下でもないわね。」
良く見るとアヒルの横にはゼンマイがついている。
「ま〜。確認は必要よね。一応巻いてみてそれで確認するだけよ」
ネジを巻いてから再び湯船につける。
手を放すと,さっきとは違い勢いよくアヒルはバタバタとお湯を掻いて進み始める。その愛らしい姿といったら。
アヒルをうっとりと見つめている自分に気付いて思わず慌てる。
「こんなもの!こんなもんよ!確認はお終い!さあとっととあがろう」
そう思ってもう一度アヒルをみると健気にまだ泳いでいる。胸がキュンキュンした。
「もう一度だけ。確認しとこっかな〜」
ネジを回されたアヒルがまた一生懸命泳ぎ始める。
その時だった。笑い声が聞こえてきたのは。「随分楽しそうだね♪」
676 :
呉越同舟8:2011/01/10(月) 16:10:24 ID:???
顔をあげて愕然とした。ドアを開けた状態で、しれっとカヲルが立っているのだ。
アスカは完全に慌てふためく。そして、油断するにも程があったと深く深く後悔した。
「なっ!なっ!なにやってんのよ!」「戻って来ないから、心配で見に来たんだけど」
「今すぐ出てきなさいよ!変態!」「言ったろ。ヒトでない僕にはそういう欲はないんだと」
言われてみて思い出す。慌てすぎていて忘れていたが、シトである彼には性欲がない。これまでの生活でそれは知っていた。
だからこそこいつの家で風呂になど入れるのだ。だからといって、風呂に侵入されて平気なわけがない。
幸いタオルで体は隠していたが、それでも恥ずかしい気持ちに変わりはなかった。
「出てけ!じゃないと本当に殺すから!」「心配で見に来てあげたのに。礼儀知らずな奴だな」
カヲルは文句を言いながらも出て行こうとするが、そこで立ち止りうすら笑いを浮かべる。
「なによ!」「アハ。それにしてもアホな子とは思っていたけど。なかなか遊ぶ姿がさまになっていたよ」
アスカは真っ赤になる。「うっさ〜い!出てけ!」
677 :
呉越同舟9:2011/01/10(月) 16:11:56 ID:???
カヲルが出て行った後も混乱と恥ずかしさで湯船の中でジタバタしていた。
「バカバカ!私のバカ!大バカ!ただでさえ不利な状況を余計悪くして〜〜!」
しばらくアスカがそんなことをしていると、再びドアが開く。
「しつこい!なんなのよ!いいでしょ!ちょっと遊んだって!」
顔をあげたアスカは、今度は完全に硬直した。
「いいよ。遊んだって。それは君のために買ったものだからね」
いつもどおり話すカヲルに対して、アスカの石化はまったく溶けない。
それもそのはずだった。彼は裸なのだ。
「きゃ〜〜!」石化がとけた瞬間アスカの叫び声が響いていた。
「どうかしたのかい?」「ど・・ど・・どうって!ど・・ど・・どうかって!」
「何かの発作かな?」カヲルが近づく。「きゃ〜!寄るな!近づくな!」
「ご近所迷惑だろ!静かにしておくれ」「なにしてくれてんのよ!ド変態!」
「また謂れのない暴言を」「裸じゃない!」
「君だって裸じゃないか」「私はお風呂に入ってるのよ」
「僕だって風呂に入るつもりだよ」「私が入ってんでしょ!」
「だから?一緒に入ればいいだろ」「一緒?!地球上の誰も笑わない冗談言ってんじゃないわよ!」
「ギャーギャー喚かないでくれ。たかだか湯につかるくらいで」
「人でないあんたにはわからないだろうけどね!年頃の男と女が風呂に入るのはたかがじゃないのよ!」
「僕には欲がない。君をみてもなんの欲情も感じない。問題ないじゃないか」
「欲がないなら、一緒に入らなくたっていいじゃない!何で今入りたがるのよ!」
「僕の勝手だ」「許可しないわよ!」
「ここは僕の家だから君の許可はいらない」「ほ!ほんとに許さないから!」
アスカに構わずカヲルが湯船に飛び込んだ。
バシャと、お湯が飛び跳ねアスカの顔にかかる。そのせいで一瞬視界を奪われる。
アスカは急いで視界を確保しようとする。だが次の瞬間強い力で腕を引かれたかと思うと、体が持ち上げれる感覚を味わう。
混乱して何が起こっているのかわからかなかった。ようやく視界がもどってきた時、激しい違和感を感じる。
カヲルがいないのだ。どういうことだろう。だがすぐにその理由を理解する。自分の背後に気配がするのだ。
それだけじゃない。背中・臀部と脚といったところに他人の感触をはっきりと感じる。
アスカはさ〜と青ざめる。
「思っていた以上に華奢だね。簡単に壊れそうだ」
アスカの頭がユワンユワンと揺れた。なんたる悪夢。
声を出すのも忘れて脱出を試みる。だがアスカの腰回りでしっかり巻かれた腕はビクともしない。
「そんな暴れるなよ!腕が痛いだろ」
位置取り的にどうしても耳元でささやくような感じになってしまい、カヲルの息が耳に直にかかりアスカはびくんとなった。
「変態!ド変態!バカ!アホ!人でなし!エロ星人!」
「暴言もそれだけ並べられると心地いいね」
「今すぐ放せ!じゃなきゃ!」「じゃなきゃ?どうするって?」
「それは!」「今、君は僕の手中にある。僕の機嫌は損ねないほうがいいんじゃないかな」
「この上さらに脅迫するつもり!」「解釈は君の自由だ」
「欲がないあんたには何も楽しくないでしょ!!」「欲がない僕なら君には何の不利益もないだろ?」
「生理的に嫌なのよ!」「凄いな♪嫌悪の最上級にあたる言葉だよ♪」
「最下級でしょ!なに喜んでんのよ!」「僕は君にとって特別なんだね」
「今リアルに背筋を悪寒が走ったじゃない!!」「それはこんな感じかな?」
カヲルが鼻先をアスカのうなじに押し付けるようにする。
「〜〜〜〜〜」声にならない叫びが響く。
それを気に留めることもなく、カヲルは彼女の匂いを胸いっぱいまで堪能していた。
先刻リビングで嗅いだ匂いとは比べ物にならない程のいい香りがした。
アスカはカヲルを思いっきり殴りたかったが後ろにいるカヲルには文字通り手も足も出ない。
唯一出来るのは頭突きくらいか。イヤ、カヲルがそれをみすみす許すはずがない。
「もう!もう!」ジタバタするアスカを楽しげにみながら、カヲルは片方の手でアヒルをとる。
「僕はしばらく君で遊ぶことにしたから、君はアヒルちゃんで遊んでるといいよ」
「やっぱりあんた私をそういう目でみてたのね!私はあんたの遊び道具じゃない!」
「当たり前じゃないか。君は遊び道具なんかじゃない。君は僕の妻になるんだから」
「・・・・・妻?」
「うん♪」「(聞き間違いよ・・・絶対。あるわけない!あるわけない!)」
アスカの混乱を見透かすようにカヲルが耳元でささやく。
「アスカは僕の妻になる♪」「〜〜〜〜〜〜!!」
「アハ♪またゾワっとした?」「したわよ!あんたの口から気持ち悪いワード聞いて死ぬほど寒気したわよ!」
「アハハハハ♪」「こんの〜!人を苛つかせるためによくそんなことまでしれっと言えるわね!」
「おや?冗談だと思ってる?」「冗談以外の何があるのよ!地球外生命体!」
「今のは少しイラっときたな」
カヲルはアスカのわき腹をくすぐる。
「きゃっ!はは〜〜〜はははは。やめてそこはやめて」
「反省したかい?」「何が反省よ!そっちが頭丸めて反省しろ!」
「愚か者め」同じところをまたくすぐる、ただし今度はさっきよりもさらに念入りに。
「やめて!ははは!やめてってば〜」
腕の中で可愛く体をよじるたびにアスカの甘い匂いがあたりに広がった。
5分ほど擽ってからようやくやめる。アスカはすっかり肩で息をしている。聞かれる吐息はどこか艶めかしい。
「反省したかい?」「・・・・・」
「しょうがないな」「し!しました!反省しました!」
「よしよし。いい子だ」カヲルがアスカの頭を撫でる。それをアスカは歯ぎしりしながら耐えた。
「誰かが話すことは真剣に聞かないと失礼だよ」「自分に向けて言ってなさいよ!」
カヲルがわき腹を一撫でする。
「ひゃう!」「聞くのか?聞かないのか?」
「聞きます!!聞きますから!」カヲルが満足気に微笑む。
「僕は君を妻にするつもりだ」「聞き飽きたわよ!そのギャグは!」
耳たぶに咬みつく。「きゃ!」
「今のはお仕置きだ。今度話をさえぎったら本格的にやるからね」
声は優しいが、その後ろには有無を言わせない迫力があった。アスカは仕方なく黙る。
「最初出会った時から僕は君に興味があった。ただそれは特別なものじゃなかった。でもね。言葉を交わす度に興味は強まっていった」
アスカの耳もとで囁くように言う。
「いつしかそれが唯一無二の思いであることに気付いたたんだよ。人で言うなら好意というべきものか。そのことに気付いてからある思考が僕を占め始めたんだよ」
抱きしめる腕に強い力が加わる。
「君を僕だけのものにする。他の何人も手だしできない僕だけの人」
アスカは思わず突っ込みそうになったがなんとか我慢した。
「そのために相応しい仕組みが人にはあるじゃないか。夫婦になること。そうすれば君は僕だけのものだ。アスカ。君は僕の妻になるんだ」
そこまで聞いてアスカの我慢も限界になる。
「この身勝手野郎!何をわけのわかるような、わかんないような言ってんのよ!」
「君は話をちゃんと聞いていたのかい?」
「聞いてたわよ!自分でもよく最後までそんなサイコな話聞いたと思うわよ!何が夫婦よ!何が妻よ!」
「どこかおかしかったかな?」「それがおかしいと思えないあんたがすでにおかしいじゃない」
「僕はおかしくないから、話もおかしくない」「そうじゃなくて!あんたも話もおかしいんだってば!」
「なんだかな〜」「それを言いたいのは私だって〜の!」
「めんどくさいな。夫婦になるのならないの?」「嫌よ!嫌に決まってんでしょ!」
「どうしてもかい?」「あったりまえでしょ!」
「死んでも嫌かい?」「死んでもごめんよ!」「100回死んでも?」「そうよ!」
「そうかい」後ろでカヲルが笑った気がした。
次の瞬間またもやくすぐり攻撃がはじまっていた。今回はさらに容赦ない。
「100回死ぬは苦しくてつらいよ♪」冷酷に囁く。
どれ位たったのだろう。アスカにはもうわからなかった。笑い疲れと逃げ継がれで体に疲労がたまっていた。
「強情だな。そんなに嫌なのかい?ショックだよ」「イ・・・ヤ」気力を振り絞って答える。
カヲルはアスカの頭を撫でながら、彼女の首筋に顔をうずめて黙っていたが、しばらくすると。
「まあいいや」と、嘘のようにあっさりとアスカを開放する。
あまりに突然すぎて、逆に不気味でアスカは警戒する。
「急に・・どういう・・つもりよ」
「あれ?まだ擽って欲しいのかい?君が望むならいつまででもやってあげるよ」
アスカは後ずさる。
「ふふ。とは言え、僕は充分遊んだからね。今日はもういいや」
「遊ぶ!やっぱりからかって遊んでたのね!嫌い!嫌い!あんたなんか大嫌い!」
カヲルは少し微笑むと、否定も肯定もせず風呂からあがっていった。
カヲルがリビングで涼んでいると。アスカが部屋着で出てきた。
急いで出てきたらしく髪は濡れたままだ。手にはしっかりバットが握られている。
「やれやれいつのまにそんな物騒なもの持ち込んだのやら」カヲルはとぼけてみせるがもちろん知っている。
「今日という今日はあんたの命日よ!天まで飛んでけ!」
アスカがバットを振り下ろすもカヲルには届かない。
「ATフィールド!なんて無駄な使い方を!大人しく一発殴られなさいよ!」
「バカか、君は。そんなもので1発殴られたら、それで次がないだろうに」
「あんたはシトなんだから、たぶん大丈夫よ!」「何がたぶんだ。アホアスカ」
「いいから殴られなさいよ!バカヲル!」「いやだね」
カヲルがベランダから外に飛び出し宙に浮く。
「戻って来い!じゃないと弐号機出すわよ!」「なんて大人げないんだ!喧嘩に兵器を持ちだそうとするなんて」
「子供だもん!」「都合のいい時だけ子供ぶって」
「優しく殴ってあげるから」「君の目は、僕を殺すと言っている」
「締め出すわよ!」「暴力妻め」「私はあんたの妻じゃない!」「いずれそうなるさ」
最後の言葉は小声で聞き取れない。
「なによ?!!はっきり言いなさいよ!」
怒っているアスカを眺めながら、カヲルは心底愉快そうに笑う。
あ〜楽しい。なんて楽しい奴なんだ君は。最高だ。最高だよ。
生がこんなに愉快で幸福なものだとは知らなかった。
アスカ。必ず君は僕のヒトにしてみせるよ。でも焦る必要はない。
強引にでは意味がない。君の方から僕にすり寄らせてみせる。
だが、その前に今はこの瞬間を楽しもう。
さあアスカ。君は日記を見つけられるかな?
君がお利口さんなら、気付くはずだ。君の大切な日記は君だけのものだ。
だから僕は盗ってもいないし、まして読んでない。日記は最初から君のもとにある。
僕はなくなったと暗示を掛けただけ。楽しいゲームは始まったばかりだ。
僕の可愛いアヒルちゃん♪頑張って見つけてごらん
終わり
tst
うわーーーーーーー!!!! 何これすごい萌えた!!!
GJすぎだよカヲアス神様!!!!
>>685 お年玉ありがとー!。・゚・(ノД`)・゚・。
萌えまくり
綾幸にLAK作家さんがいるよね
692 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2011/01/27(木) 21:57:31 ID:2Bb37oW8
>>685 GJGJGJ!!
感謝しまくりたい!ありがとう!
>>693 おいなんだよこれwwwww
LAK投下祭りを期待するカヲルってかわいすぎるだろwwwww
GJ。
この組み合わせって、お釈迦様(カヲル)と孫悟空(アスカ)みたいな感じだな
シンジがカヲルと出会って癒されたけど
アスカもカヲルの包容力によって癒され、刺々しさがなくなるのでは・・・
むりか。弐号機というアイデンティティの拠り所を横取りする野郎としかみないか。
むしろ優男ばかりがまわりにいると余計わがままになってく気がする
カヲルって優男なのか?
確かにぱっと見てそんな印象は受けるかも知れないが、少なくともシンジみたいな、言うことなんでも聞いてくれる甘やかしタイプではないように思うけどな。
加持のような包容力のあるタイプとも、少し違うような気がするんだよな〜。
寧ろ非常識なカヲルに振り回されて文句言いながらも何故かほっとけなくて最後には結局面倒見ちゃうアスカ、という図が浮かぶ。
まあそれも俺の妄想の中だけでの話だけどな。
妄想でいいんだよ
楽しもうぜ
>>700 ありがとう!!!!!!!!
やけくそとか言ってるけど上手い人の線だな!!!!!
もっとください
>>700 GJGJGJ!!! やけくそとか言っておきながら超うめぇwwww アスカかわええwwww
いいぞもっとやれ。
俺もやけくそに便乗してやけくそで何か書いて見たけど、まあ本当にカッとなってやった事だから、正直言ってクオリティは... orz
誤字脱字は見つけても脳内補完で頼む。
葛城邸。
テレビの前で一人シューティングゲームで遊ぶアスカ。その後方で、アスカに背を向けて一人ぼんやりとネットサーフィンに耽るカヲル。ゲームのSEとたまに聞こえるダブルクリック音以外の音は何もない。しかしふと、カヲルが思い付いたように口を開いた。
「アスカは俺の嫁。」
「..........」
「俺はっ!アスカとっ!添い遂げるっっっ!!!」
「..............」
「いってみただけ!いってみただけ!!うふふ!うふふふ!」
「....................」
「....まぁ分かってたけど、これは酷いな。僕の存在を完全に無視かい?この温度差はなかなかこたえるなぁ。」
「..............」
「...アスカーーーーーー!!!!!!お前が好きだーーーーーーー!!!!!!お前が欲し...ぶへっ」
カヲルがそう言い終わるや否やで、一瞬のうちにカヲルの背後へと距離をつめたアスカの渾身のグーパンチが、カヲルの後頭部に炸裂した。
「五月蝿い。」
「酷いじゃないか。予告も無しに突然背後から殴るなんて。今舌噛みそうになったよ。」
「あ?だって、殴られるって分かってたらATフィールド展開すんでしょ、アンタ。」
「そんな事したらアスカの拳が砕け散るよ。僕の大切な君に、僕がそんな酷い事すると思うのかい?」
「どうだっていいのよそんな事。それより、頼むから静かにして。自分の家だってのに落ち着いてゲームもできないなんてたまったもんじゃないわ。あとその気持ち悪い妄言は金輪際もう二度と吐かないで。さっきから鳥肌がおさまらなくて参ってんのよ。」
「妄言?何の事?」
「あたしは誰の嫁でもない!結婚なんか一生しない!」
「ああ、『アスカは俺の嫁』っていうのは、別に本気で結婚しようって意味じゃないよ。」
「あ、そう。じゃあ冗談でももう言うんじゃないわよ。足の小指の先ほども面白くないから。」
「分かった。君がそう望むなら、もう言わない。」
704 :
703:2011/02/06(日) 08:57:40 ID:???
真面目な顔でカヲルが言う。そのまま数秒間視線を合わせての沈黙の後、
「分かったなら、いいわ。」
それだけ言ってまたテレビの前に座り込むと、ゲームを再開するアスカ。しかし、程なくしてタイミングを見計らったかのようにまたカヲルが口を開く。
「まあ、結婚なんかしなくたって僕はずっとアスカの側にいるんだけどね。」
それを聞くと同時に、アスカの指の動きが止まる。数秒後にはテレビ画面の中が爆発炎上し、画面にはGAME OVERの文字が浮かび上がっていた。
「あはっ、また同じ場所で死んでる。アスカって、ゲームばっかりやってるくせに指先不器用だね。」
アスカを小馬鹿にしたようなカヲルのそんな台詞を無視してアスカが問う。
「ちょっとアンタ、人の話聞いてた?」
「え?何の事?」
「気持ち悪い事言うなって言ってるでしょ?!」
「はて?今の発言のどこがそんなに気持ち悪かったんだい?同じ場面でいつも失敗してるのを指摘しただけだろう?」
「そうじゃなくて!ずっと側に居るとか何とか、まるでアンタとあたしが付き合ってるみたいに聞こえる発言をやめろっつってんのよ!他人に聞かれたら誤解を招くでしょ!」
「だって、誤解じゃないからいいじゃないか。」
「何?何なのその発想?どこをどう見て解釈したら、あたし達がそういう事になんのよ?!」
「だって、僕がそう決めたから。」
「...........」
開いた口が塞がらない、という表情のアスカ。それとはうってかわって、さも当然の事と言うように飄々とアルカイックスマイルを浮かべ続けるカヲル。
「...あたしに選ぶ権限は無いの?」
「選ぶ?何をさ。」
「一生変態に付き纏われるか、一生独り身でも心安らかに生活するか選べって言われたら、迷わず後者を選ぶわね、あたしは」
「えー?じゃあアスカは一生一人きりで過ごすのかい?」
「それの何が悪いのよ。」
「悪いよ。だって君、寂しがりじゃないか。」
「.........」
アスカは黙ったままだったが、今の一言が核心を突いたのは、アスカの表情の変化を見れば一目瞭然であった。カヲルは勝ち誇ったように言葉を続ける。
705 :
703:2011/02/06(日) 09:03:44 ID:???
「寂しがりの君が強がって一人で居てもいいことがあるわけ無いよ。君の心は本当に繊細だからね。一人で居たらそのうち壊れてしまう。
まあ、虚勢をはる君もかわいいけど... でも、君が壊れないように、僕が君の側に居る。僕自身の意思でそう決めたんだ。
だから、これからはずっと一緒だよ。」
そう言ってニッコリ笑ったカヲルをアスカはただただ冷え切った目で見つめ返す。
「.....................気持ち悪い。」
やっと彼女が搾り出した一言に、思わず苦笑するカヲル。
「僕の一世一代の愛の言葉を、そんな素っ気ない一言で片付けてしまうなんてね、さすがだよ、アスカ。君こそツンデレの真骨頂だ。」
「黙れド変態!そうでもしないとアンタのストーカー行為に終止符を打てないのよ!」
「ストーカーだなんて失礼な。僕は君がいつも『一人ぼっちは嫌』っていう、無言のサインを送ってくるから、その意思を汲んで君と居るんだよ。」
「だからそれを世間ではストーカー行為って呼ぶのよ!」
「でも君は嫌がってないじゃないか。」
「嫌がってるわよ!全身全霊で!」
「その割に、僕が勝手に上がりこんでも何も言わないよね。」
「無視した方が楽だからよ!一般常識の通じないアンタのやることに逐一片っ端から突っ込んでたら、身が持たないって分かったの!」
「そうか!つまりアスカもやっと僕の愛を受け止める気になってくれたんだね!嬉しいよ!」
「だからその超絶プラス思考翻訳やめろ!っていうか、アンタ構ってもらいたいだけなんでしょ?
シンジが帰って来たらいくらでも相手になってもらえんだから、ちったぁ我慢して大人しく待ってなさいよ。
あたしはアンタのお守りなんてまっぴらなの!」
「なんだか変な思い違いをしているようだね。僕は他の誰でもない、アスカに会いに来てるんだよ。アスカと話したり、遊んだり、イチャイチャしたいからここに居るんだ。」
「う、うっさい!どさくさに紛れて何また気持ち悪い事言ってんのよこのド変態!あたしはね、かまってちゃんな男は大嫌いなの!」
「何言ってるんだよ!君の方が寂しがりのくせに!」
「あーもう!アンタとは話にならないわ!」
706 :
703:2011/02/06(日) 09:07:08 ID:???
アスカはそう言って踵を返してリビングを立ち去ろうとした。が、カヲルがアスカの手首を掴み、それを阻止する。
「何処行くの?」
「自分の部屋!」
「じゃあ、僕も。」
「脚下!」
「どうして?」
「気持ち悪いからよ!アンタをあたしの部屋に入れるなんて!」
「でも、心配だよ。」
「何がよ?!」
「さっきから顔、真っ赤だよ。手も熱いし。熱があるんだろ?」
言うが早いか、カヲルはアスカの額に自分の額を寄せた。こつ、と、互いの額が触れ合う。焦点が合わなくなる程近くにカヲルの顔があるという現実が、さらにアスカの頭を混乱に陥れる。
「〜〜〜〜っっ!バカ!」
そう叫び声をあげて、アスカはカヲルの胸を突き飛ばす。その勢いでそのまま後方に倒れ尻餅をつくカヲル。しかし、それに構わずアスカは自室へと駆け込み、ぴしゃりと音を立てて引き戸を閉めた。
その場に座り込んだまま、カヲルはぼんやりとアスカが消えてて行った廊下の方を見ていたが、玄関の開く音がして、シンジが帰って来たのを悟ると、立ち上がって制服に付いた埃を軽く叩いた。
「あれ、カヲル君じゃないか。来てたんだ。」
シンジは買い物をして来たらしく、両手にスーパーのロゴの入ったビニール袋を提げている。
「やあ、シンジ君。こんにちは。」
「アスカは?」
「部屋に居るよ。」
「え?ずっと?」
「いや、さっきまでリビングでゲームしてたんだけどね。」
「そうなんだ。アスカも気が利かないよね。お客さんをほっといてゲームに夢中なんてさ。せめてお茶くらい出してあげたらいいのにね。」
「仕方ないよ。僕達、痴話喧嘩の真っ最中なんだ。」
「えっ?」
次の日、シンジに「アスカってさ、カヲル君と付き合ってるの?」と問われたアスカは、その質問に答えもせず、一目散にカヲルのもとを訪れ、彼を問答無用でフルボッコにしましたとさ。
707 :
703:2011/02/06(日) 09:09:59 ID:???
以上です。
お目汚し失礼いたしました。
>>703 GJGJ!!まさに理想の貞カヲアス!!!
めしうめぇ!!
非常識なカヲルはまさに凶器だなw
いいねぇカヲル君のアスカ転がし
まさに釈迦の手の平の上の孫悟空
2月5日ってカヲアスの日だったの!!完璧スルーしてしまった(笑)
>>700さんの絵がら大好きだ〜〜!!是非また書いてほしいっす!
先に謝っておきます。大量投下ごめんなさい。大量投下ごめんなさい。
711 :
屈服ママ1:2011/02/17(木) 01:53:38 ID:MkmbRu7G
自分の体に別れをつげて、くるくるくると綺麗に回転しながら下に落ちて行く。くるくるくるくる。
それはとてもとても奇妙な時間だった。落下するまでは数秒もないはずだ。
それなのに今現実に体感しているこの長い長い時間はなんだろう。狂狂狂狂狂。
おかげでいろいろなものが見える。初号機の泣いているとも笑っているともつかない気味の悪い表情。
僕の血で染まったその手。悲しげな紅い眼の少女。ゆっくりゆっくり僕の最後の時間は流れる。
ただひたすらゆるやかに。最後の時がこのように穏やかであることは、なんて喜ばしいことだろう。
さよならシンジ君。さよなら僕の同胞。さよならリリン達。僕は静かに瞼を下ろす。
LCLが波立つが、すぐにもとの静けさを取り戻していく。
712 :
屈服ママ2:2011/02/17(木) 02:02:17 ID:???
聞こえてくるのはただただ無機質なモニターの音。
その音が彼女の心臓がまだ動いていることを知らせ、時折聞こえる寝息がまだ呼吸していることをかろうじて教えてくれる。
だがそれ以外の音はなにもなかった。不気味なほど静かな部屋で彼女はひとり横たわる。
僕は彼女を知っている。だけどこれは一体なんだ?現実の光景なのか?それとも、僕の願望が見せる幻か?
それにしてもなんて寂しい眺めだろう。どうせ幻なら、彼女の笑顔をみせてくれ。
ドアが開き看護師が入ってくるが仕事を澄ますとすぐ出ていってしまう。
だれか?誰でもいい。彼女の頭を優しくなでてあげてくれ。よくやったと褒めてあげてくれ。
彼女の手をしっかり握って一人じゃないと言ってやってくれ。誰か?誰かいないのか?
リリン!お前たちはそんなにもたくさんいるのに、そんな簡単なことが誰にもできないのか。
わけもわからないまま、強烈な怒りが沸き起こってくる。ドクドクと脈打つような怒りが込み上げてきて嘔吐感を伴う。
一気にドス黒いものが吐き出され、眩暈が起こる。そして次の瞬間、ちりちりと焼ける感覚を感じる。
それは瞬く間に燃え上がり、激しい熱が襲ってきた。何だ、これは?何が起こっているというんだ?
苦痛が沸き起こっては静まり、そんな地獄のような時間を繰り返した後。それは唐突に訪れた。
暗闇。無音。何もみえない!!彼女がみえない。そして僕という概念すら今消えようとしている。
嫌だ!!それは自然と出てきた思いだった。このまま消えるのは嫌だ!
僕はありもしない手を伸ばそうともがき、ありもしない口を開き呻く。
そして魂の全てをかかげて叫んだ!「アスカ!!!!!!!!」
713 :
屈服ママ3:2011/02/17(木) 02:05:33 ID:???
事務員は机に突っ伏したまま。看護婦は患者のベッドにもたれかかるように。見舞い客は床に倒れるようにして。
赤子から老人まで誰も彼もが死んだように眠っている。カヲルはその人々の間を悠然と目的の場所に向かって歩いていた。
「久しぶりの対面だ。五月蠅くされてはたまらないからね」
カヲルは目的の部屋の前にくると静かにノックした。返答できないことはよくわかっていたが、礼儀としてそうしたかった。
中に入ると、早くも彼女の匂いが鼻腔をくすぐってきた。その懐かしい匂いに心は自ずと弾む。彼女の傍までゆっくり歩みよると、そっと顔を覗き込む。
「ただいま。アスカ」もちろん返答はない。分かっていたこととは言え、とてつもなく寂しくなる。いつもなら、名前を呼び捨てになどしたら怒鳴られる。
それが今は堪らなく恋しかった。すぐにでも声を聞きたかった。何気ない話をしたかった。彼女の蒼い瞳に見つめられたかった。
アスカの頭に手をやると、優しくゆっくりと撫でてやる。
「早く戻っておいで」頭にのせられたカヲルの手から暖かい光が放たれる。
「これで放っておいてもじきに目が覚めるだろう」
「でもそれだけでは不十分だよね♪」カヲルはアスカの唇を指でそっと触れる。
「お姫様は、やはりキスで起きるものだ。君もそう思うだろ?」
カヲルは顔を近付けると、そっとキスをした。
だが、カヲルの思いとは裏腹にまったく反応がない。ちょっと待ってみるがまったく同じ。
仕方なくもう一度キスする。だがやはり期待していた結果は得られなかった。
「おかしいな?どうして起きないんだ?上手くいかなかったのか?」
腹がたち、アスカの頬をつねってやる。
「まったく・・寝ている時までへそ曲がりな女だ。こんな時くらい素直になれないのかい」
深い溜息をつく。
「いいさ。君がそういうつもりなら、起きるまで繰り返させてもらうから」
714 :
屈服ママ4:2011/02/17(木) 02:07:48 ID:???
幾度目になるかわからないキスしようとした時。急にお腹のむしがなった。それは紛れもなくカヲル自身のものであり、確かに空腹感があった。
「驚いたな!本当にシトとは別の存在に生まれ変わったようだ。まさかお腹がすくとはね」
そうこうしている間にも、グーグーと繰り返しお腹が鳴り続ける。
「今取り混み中なんだけどな・・・。はあ〜、仕方がない。何か食べるとするか」
周囲を探してみると、見舞い品らしいフルーツが置いてある。その一つをとると、慣れない手でぎこちなく皮をむいて口にいれた。
空腹感から食事をとったのは初めての経験だったが、問題なく食べられた。どうやら新しい身体は食べ物を受け付けるらしい。
感じる味も悪くない。これなら今後も飲食で困ることはないはずだ。だが果物を食べた後も、カヲルは満足できなかった。
正確にはお腹が物理的に満たされた感じはするのだが、心がなにか満たされないのだ。
心の空腹感とでもいうのだろうか。それは収まるどころか益々強くなってくる。
「もしかして。新しい僕には何か好物のようなものがあるのかな?」
だが、そうだとしたら困ったことになる。いったい好物とは何だろうか?
しばらくあてどない思案をしていると、不意に1つの単語が脳裏に浮かびあがった。“ミルク”
「これは本能からの指令か?だとしたら間違いない。これこそが、僕の好物なのだろう」
謎は解けたが、カヲルは非常に不満げだった。
「ミルクか・・。この姿にマッチしているけど・・。美しい僕にはとうてい似つかわしくないな」
ぶつくさ文句を言いながら、牛乳をとりに外に出た。病院の売店で牛乳をみつけると、それを開けて飲んでみる。
ところが、心の飢えは一向に改善しなかった。
715 :
屈服ママ5:2011/02/17(木) 02:10:24 ID:???
「どういうことだ?これで間違いないはずなのに・・・」
さすがのカヲルも頭を抱えるしかない。どんどん強まる心の空腹感に耐えながら、なんとか病室に戻る。
「まずいな。早く何とかしないと」必死に頭を巡らせているうちにハッと気づく。
「満たされていないのは胃ではなく心だ。だから実際にミルクを飲んでも駄目だったんじゃないだろうか」
改めて自分の姿を見直す。「最初から答えは自分の中にあったわけか」
未だに目覚めないアスカの傍まで行くと、彼女の寝巻をそっとはだけさせた。
下着をつけていないため、それだけで彼女の胸があらわになる。
肌はまるで冗談のようにきめ細やかで美しく、小さいが完璧に整った形は理想的であり、なにより先端部分の愛らしさは思わず唾を呑みこみそうになるほどだった。
カヲルはそっと顔を近づけて胸の先端に唇を這わせた。一瞬アスカがピクンと動いた気がしたが、カヲルは気にすることなく続けた。
そうしている内に嘘のようにカヲルの空腹感が収まっていった。
「やはりこれで正解だったようだね。というわけで、悪いけど身体を借りるよ」
行為を再開する。優しく舌を這わせ、程良い力で吸いあげる。
716 :
屈服ママ6:2011/02/17(木) 02:12:48 ID:???
「(う・・・・〜ん。なに?なん・・・なの?なんか・・・・変な感じがする)」
ゆっくりと目を開ける。光の眩しさに思わず目がくらむ。
ずつと寝ていたので、なかなか目が慣れてこない。最初に視界に入ってきたのは見知らぬ天井だった。
「(あ・・・れ?ここ・・・・・どこ?私・・・何してるんだっけ?)」
頭が割れるように痛かった。くらくらして気持ち悪くなる。
「(思い出せない・・・。なんで私寝てるの?)」
手足にもなかなか力が入らない。すっかり筋力が落ちているのだ。
色々なことがわからなくて、不安を煽った。だが、それとは別に今猛烈に気になることがあった。
なんだか胸の辺りに違和感がある。くすぐったいような、生温かいような。
「なに・・・・・?」懸命に首を持ちあげる。
「!!!!!!!???」
信じがたい光景が飛び込んできた。自分の上に誰かが乗っている。
それだけでも悲鳴をあげたくなるような光景なのに、あろうこうとか、自分の胸を舐めているのだ。
しばし硬直した後に、すさまじい叫び声をあげる。
「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
胸の上にいるそれが、慌てる様子もなく悠然と顔をあげた。
「やあ。起きたみたいだね。それにしても今起きるなんて間が悪い奴だな」
ぼやけた視界で顔は分からないが、声から正体を察知する。さっき以上の悲鳴をあげる。
「いや〜〜〜〜〜!!!!」「どうしたっていうんだい?起きて早々五月蠅いな」
「いや!いや〜!なによ!なにしてんのよ!あんた!!」「何って?食事に決まってるだろ」
「食事?なんのこと言ってんのよ!!!わかるように言いなさいよ!」「食事は食事さ」
「わかんないって〜の!!!!とにかく!今すぐどいて!!!どっか行って!」
「いやだよ。まだ食事中だもの」
そう言うと、再度顔をうずめて吸い始める。
717 :
屈服ママ7:2011/02/17(木) 02:15:09 ID:???
「ひゃっ!!!」ねっとりとした柔らかい口腔内の感触、ざらざらした舌触り、生温かい吐息。
そういった感覚が一気に押し寄せてきて、アスカの中を電流が流れたような衝撃が走る。
「〜〜〜〜〜〜〜」あまりの衝撃にしばらく声も出せなかった。
胸に感じる感覚に耐えながら、気力を振り絞って叫ぶ
「やめて!今すぐやめなさいよ!じゃないと本気で殺すから!」
手をあげようとするが力が上手く入らない。
「当分は力が入らないと思うよ。ずっと横になっていたんだからね」
「!!!誰か!誰かいないの?!!!助けて!!!」
「ふふ。それも無駄だと思うよ」「え?何?どういうことよ!?それ!」
「2人きりってことさ」「2人・・・・きり?」
それだけ言うとカヲルは食事を再開する。執拗に舐められるうちにこれまで感じたことがないような変な感覚を感じ始める。
アスカがそれなりの経験をつんでいれば、それが性的な気持ちよさであることも理解できたはずだ。
だが今のアスカには理解できなかった。理解もできない感覚に翻弄され、激しく困惑する。
「ハア・・・ハア〜。くっ。や・・めて」「とても美味しいよ♪」
動かない手足をもじもじと動かす以外になす術がない。悔しそうにカヲルを睨む。
「あん・・・た。ハアハア・・いったい・・・何しに・・・うっ・・・きたのよ」
「一人ぼっちの君を助けに来たんだよ」「なんの・・冗談よ!襲いにきたの間違いでしょ」
「ひどいな」吸う力をわざと強めてやる。「くう〜〜〜〜」
「おっとごめん。つい力が入ってしまった」「こんなことする奴に・・酷いって言って・・なにが悪いのよ・・・変態!犯罪者!」
「ふふん」舌で敏感な先端をわざと舐めてやる。「きゃ!!!」
「というわけで君を助けにきた」「なにが、というわけよ!」
「君を助けたいんだよ」「変態に求める助けなんて何もないわよ!!!」
718 :
屈服ママ8:2011/02/17(木) 02:18:08 ID:???
「そうかな?」「私は誰かの助けがなくてもやっていける。私はエヴァのパイロットなんだから!」
「パイロット?君はエヴァを降ろされたじゃないか」「えっ??」
「ずっと寝ていたから混乱していて当然だね」「え?え?なに?なんのこと?」
「君の代わりに僕が弐号機パイロットになったんだよ」「え?・・・・・・え?」
「君はもうパイロットじゃないんだよ」「なっ!!なに出鱈目なこと言ってんのよ!!!!」
やれやれとカヲルは頭をふる。
「(やはり記憶を残したのは失敗だったな。いっそパイロットであったこと自体忘れさせておけばよかった)」
実際カヲルはアスカの記憶を操作して、自分との関係で障害になるものを忘れさせようとも考えた。
だがそんな都合のいいことが出来ないことはよくわかっていた。記憶は相互に繋がっているのだ。
もしパイロットとしての記憶を奪えば、必然的に渚カヲルという存在も忘れることになる。ゆえに記憶の操作は諦めざるえなかった。
今のアスカは記憶がごっちゃになっているだけで、決して記憶が消えているわけではない。
「はあ〜。しょうがないな」そう言うとアスカの頭の上に再度手をのせる。
「さあどうだい?思い出したかい?」「そんな・・・」アスカは茫然となっている。
「つらいだろ?思い出さない方が良かったんじゃないかい?」「・・・・・・・」
「言葉もないみたいだね。この際だから言ってしまうけど、弐号機壊しちゃったから」「壊した・・・?私の弐号機を・・・」
「もう君のじゃなくて僕のだよ。それに僕がいるんだから、壊れても別にいいだろ?」「・・・・・・・・」
「まあゆっくりと落ち着きなよ」カヲルは再び食事を始める。
いまだに激しい混乱の中にいたが、それでも混乱とは別にある感情が混み上がってきた。それは怒りだ。
言い表せないような怒り。力が入らないはずの手足に力が戻ってくる。
一気に拳を振りあげると、そのまま見事にカヲルの顔に命中した。
719 :
屈服ママ9:2011/02/17(木) 02:20:20 ID:???
カヲルには2つの誤算があった。
1つはアスカの弐号機に対する愛を軽く見積もりすぎたこと、もう一つは食事に夢中になりすぎていたこと。
殴られたカヲルははじきとばされてベッドから転げ落ちた。
すぐさまアスカは立ち上がりカヲルにとどめをさそうとする。ふらつきながらも、べっトから降りるとカヲルに近づいた。
その時だった。アスカが奴の全身をまともにみたのは。
「え???????あんた・・・・誰?」「いつまで寝ぼけてる気だ。僕はカヲルだろ」
「だって・・・・その姿?え?え?」
それまでの怒りが嘘のように吹っ飛んでしまっていた。それほど衝撃的な光景だった。
そこにいるのは一人の幼児だった。外見だけでいえばせいぜい2〜3歳くらいか?
「お〜〜〜。痛たたたた。相変わらずの暴力バカだな」
「なによその格好!!どうなってんのよ!!!」「知らないよ。何でこうなったかなんて」
「知らないって!自分のことでしょ!」
「悪いけど説明なんてできないよ。生まれかわった時には、既にこうなっていたんだから」
「はあ?!生まれ変わった??」「僕は一度死んだんだよ。握りつぶされてね」
「はあ???」「それで蘇った」「はああ????」「説明は終わりだ」
「はああ???!!」「いいんだよ。大切なのは過程ではなく、あくまで動機と結果だ」
「勝手にぽんぽん話進めんな!」「僕が蘇った動機は2つある」
「勝手に進めんなって言ってんでしょ!」アスカは発狂せんばかりに混乱しているが、カヲルは構わず話続ける。
アスカが理解できていようがいまいが関係ない。すでに動機はあり、それをもとに全ては始まっているのだ。
後は自分のしたいようにするまでだ。彼女の理解など後でも充分だ。2人の時間は、もうすぐに充分すぎるほど手に入るのだ。
「動機は2つ。1つは君を守ること。もう一つは君以外の全てのリリンを無に帰すこと」
「???????????」これまでで最高の混乱が訪れた。
渚カヲルは死んで、蘇った。それは世界を滅ぼしてアスカと2人きりの世界を生きるため。
こんな簡単なことを説明するのに4時間近くもかかった。幼児体型になったことなどは、もはや大した問題じゃないのだ。
それなのに奴がその点にやたらとこだわるから、なかなか話がすすまなかった。
その上、これだけ丁寧に説明してやったのに、まだ釈然としない顔をしている。まったくあいかわらずのアホ子だ。
「なんだ、まだ納得できないのかい?」「納得?そんなものできるわけないでしょ!!!」
アスカが思いっきり地面を蹴る。
「アホだから理解できないのか?理解する気がないのか?その点をはっきりさせてくれ」
「心が理解を拒絶してんのよ!!」
「利口ぶるのはおよし。バカだからわかりませんと言えばいいだろ」
「ぐぎぎぎ!この心底ムカつく感じ・・・間違いない!姿はそんなでも、あんたは変態ナルシスホモのバカフィフスよ!」
「驚愕だね。まだ僕がカヲルかどうかにこだわっていたなんて。まさにアホ満開だな」
「はあ〜はあ〜。病み上がりにこのムカつきは身体に悪すぎる」
アスカは胃の辺りを押さえる。
「産気づいたの?」「埋めたい。今すぐこいつを埋めたい」
「そんなに僕の子を産みたいの?」「あ〜〜〜〜〜!!」
アスカが椅子を持って殴りかかろうとする。
いつもなら振り下ろすことに容赦しない。だが今日は違った。思わず手が止まってしまう。
「おや?どうしたの?やらないのかな?」「く〜〜!ちきしょ〜!この姿じゃなければ〜!」
カヲルだとわかっていても、さすがに幼児を殴る気にはなれなかった。
「僕の姿を気にしているのかい?鬼の目にも涙だね」「〜〜〜〜〜〜」
どんなに悔しくて腹立たしくても、どうしても振り下ろせなかった。
「内心心配していたんだよ。君が子供にも手をあげる奴なら、僕達の子どもが可哀そうだ」
アスカは突っ込むのもバカバカしくてシカトした。
「無視はよくない。もうすぐ2人だけの世界になるんだ。無視なんてしてたらつまらない」
「あんたと2人きり!!!そんな地獄は死んでもごめんよ!」「嫌でもそうなるんだ。僕が世界を滅ぼせば」
「そんなこと、あんた一人でできるわけないでしょ!」「僕は特別だ。出来るさ」
「いくらシトでも無理に決まってんじゃない!」「言ったろ。特別だと。今の僕はただのシトじゃない」
「シトじゃない?じゃあ何よ?変態宇宙人?」「神様だよ」
アスカは頭を抱える。
「また電波な話を〜〜!!」「真剣に受け取ったほうがいいよ。今や僕の力は神に等しい」
カヲルは二ヤリと微笑む。その得体の知れない雰囲気に背筋が寒くなる。
「死んだことと・・・関係でもあるの?」「いい子だ。少しは頭使えるじゃないか」
「僕は死んだ。運よく死体はリリスのもとに落ちてね」「・・・・・」
「結果、僕の中にあったアダムの魂とリリスの魂が混じりあい、ぼく本来の魂を覆ったんだ。つまり僕は神の力を行使できるようになったんだよ」
「・・・・・」「どういうことかわからないか?ふふ。いいだろう。見せてあげるよ、僕の力を。つていきてごらん」
廊下に横たわる人々の群れに息を呑む。だが、真の恐怖はその先にあった。
1階のエントランスには何十人もの人々が倒れており、皆死んだように眠っている。
「どうなってんのよこれ?」「聞かなくてもわかってるんだろ」
「・・・・」恐ろしくてそれを言葉にできなかった。カヲルはほくそ笑む。
「こんなことはほんの序の口だ。僕にとってはなんてことない」「起こして!この人達を!」
「駄目だね」「あんたがやったんなら、出来るでしょ!」
「無理なのではなく、駄目なんだよ」「どうしてよ?」
「邪魔だもの」「邪魔って?どういう意味よ」
「ふふ。そのままの意味さ。僕らにとっては必要ない存在だ」「冗談やめてよ!」
「この後に及んで冗談だと思っているのかい?おめでたいね。君は少し現実をみるべきだ」
アスカが何か言うのを待つことなく、それは行われた。
カヲルが軽く腕を振ると、突然人々が溶け始める。まるでLCLのようになって跡形もなくなってしまう。
エントランスにいる全ての人が溶けるのに1分とかからなかった。
アスカは恐怖で動けなくなる。
「見てくれた、僕の力♪」「なにしてんのよ!!早く!!今すぐ元にもどして!」
褒めてほしいのに、そのそぶりさえみせずに、人間なんかの心配をする彼女に腹を立てる。
「ちゃんと見てくれてたの?」「いいから!!!早く元に戻しなさいよ!」
「せっかくすっきりしたのに、元に戻すなんて嫌だよ」「なんでこんなことできんのよ!」
「だって僕にとってはどうでもいいんだもの。君以外の人間なんて」
奴の表情からはなんの冗談も読み取れない。その事実に心底ゾッとする。奴は紛れもなく本気で言っているのだ。
「今はこの病院に限定されているけど。後少ししたら、僕はこれを地球上全てに対してやろうと思うんだ♪」
カヲルは満面の笑みで言う。アスカは恐怖で震える手脚を押さえることができなかった。
アスカは熱が出るくらい頭をフル回転して説得を試みようとした。だが、肝心の相手はとういと、終始きょとんとしている。
まったく理解していないことがありありとわかる。頭のネジが外れてしまった相手を、真正面から説得することなど所詮は無理なのだ。
アスカは徒労感で膝から崩れ落ちそうになる。
「もう終わり?終わりなら僕の仕事に移るよ」「まっ!待って!」
「まだあるの?早く地球上をきれいにしたいんだ」「だから駄目だって言ってんでしょ!!」
「邪魔なんだからいいじゃないか」アスカはおかしくなりそうな自分を抑えて、何回目になるか分からない説得を始める。
「君は何が言いたいの?一気に消すのは駄目だから少しずつ消せってこと?」「違う!消すなって言ってんのよ!」
「わかんない奴だな。僕は消すって言ってるんだぞ」「わかんないのはあんたでしょ!」
「ラチが明かないや。とりあえず消してから話そう」「あ〜〜!もう!消しちゃった後で話し合うことなんてないでしょ!!」
「どうすればいいの?」「消すな!!それしか言ってないでしょ!!!!」
「僕は君以外はいらない」「私には必要なの!!!」
「なんでさ?みんな君に冷たかっただろ?」「それは・・・・」
「ほら。そんなのいらないだろ」「駄目よ!!消すなんて駄目!!!」
「僕よりも大事ってこと?」「・・・・・」
黙ってしまってから、しまったと思う。
「やっぱり邪魔だね♪」カヲルが手をあげる。アスカは戦慄し、カヲルに詰め寄る
「やめて!!!!!!」「終わったら聞くよ」
カヲルが手を振りおろそうとしたまさにその時、突然カヲルが蹲る。
「くそ!こんな時に」「???????」
そしてそのままカヲルは倒れ、みるみるうちに衰弱していく。もはや動くことすらできない様子だ。
「さっきはこれほど急激ではなかったのに。使った力に比例するのか?」
苦しそうにうめく。
「どうしたの?」「お腹が物凄く空いてるんだ」
「お腹?それだけなの?」「“それだけ”でなんて軽々しい状況じゃないけどね」
「そんなにやばいの?」「まあみての通りさ」
アスカは少し考えてから切り出す
「ねえ!」「なんだい?」
「食べ物あげてもいいわよ!」「・・・・本当かい?」
「その代わり!みんなをもとに戻して!それが絶対の条件よ!」
「それは無理だね」「戻せないってこと!!!」
「そうじゃないさ。君には僕の食べ物は用意出来っこないってことだよ」
「はあ?出来るわよ!食べ物取ってくるだけでしょ!」
「何でもいいわけじゃないんだよ」「何よ!こんな時に好き嫌い言うつもり!!」
「仕方ないのさ。ある物でしか、僕の空腹は満たされないんでね」「面倒くさい奴ね!」
「断言してもいい。君には無理だ」「出来るったら!!!早く言いなさいよ!」
「言うだけ無駄だと思うけどね」「いいから!!!!」
「なら言うけどね。・・僕の好物は“ミルク”だ」それを聞いてアスカは拍子抜けした。
「は?ミルク?ミルクって、あのミルクよね?」
「ああ」「脅かさないでよ!そんなの簡単じゃない!」
「そうかな?」「そうよ!超簡単よ!」
「じゃあ早くおくれよ」「駄目!交換条件なんだから、先にみんなを元に戻しなさい!」
「今の状態でそんな力は残ってないよ」「先にあげたら、約束守るとは思えないもの!!」
「気持ちいい位信用されていないね」「自分の所業を考えなさい!!」
「とはいえ、本当に力がないからね」「ったく!!しょうがないわね!」
「そのかわり、もし約束守らなかったら酷いからね!!」
「ああ。不服だが、とりあえずは仕方ない。約束は守るよ」「じゃあ、取ってくるから待ってて」
「なにを?」「だからミルクでしょ?」
「行く必要はないよ。ここにあるんだから」「はあ?どこに?」
「そこ」カヲルはアスカを指差す。「私?見てわかんないの?私は持ってないでしょ!」
「持ってるよ」「ちゃんと眼ついてんの?!!持ってないってば!!!」
「いいや。君はちゃんと持ってるよ」アスカはバカバカしいと思いながら、少し考えてみる。
「(私が持ってる“ミルク”って何?)」数回その言葉を反復している内に、脳裏に忘れ去っていたある記憶がよみがえる。
つい数時間前の出来事なのに忘れていたのは、それだけ消し去りたい記憶だったからだ。
「まさか・・・・・ミルクって・・・・・」「うん」アスカは全てを理解しサーと青ざめる。
「イヤ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」絶叫が響き渡った。
「わかったんなら。早くしておくれ」
「無理無理無理無理!!!!絶対無理!!死んでも無理!!!!」「ほらね」
「そもそも私・・・・・出ないし!!!!!」「いいんだよ。満たすのは胃袋ではなく脳なんだから」
「わけわかんない!わけわかんない〜〜!!」「混乱中悪いけど。さっき以上に死が迫ってきてるんだけど」
それは冗談でもなんでもなくリアルにそうだった。
「だって!!だって!!そんな〜〜!!!」「いいよ。このまま静かに死ぬから」
「そんなこと言われたって〜〜!!!」
「このまま死んだら溶けた人達はどうなるのかな?きっと溶けたままなんだろうな。一人言だけど」
「弱みにつけこんで〜〜〜〜!!」「ああ。手足がしびれて動かなくなってきた」
「う〜〜〜〜〜〜」「すまないリリン達。僕としては、本当はもとに戻してあげるつもりだったんだよ。でもそれも出来そうにない。誰かのせいで」
「もう!!わかったわよ!!やればいいんでしょ!!!やれば!!」「
「そのかわり!!!!約束破ったら、本当に!!本当に!許さないから!!!殺すから!」
アスカはカヲルに目隠しをする。
「なんで目隠しされるの?」「見られないようにするために決まってんでしょ!!」
「さっき散々見たよ」アスカはかーと紅くなる。
「いいのあれは!金輪際絶対見せないから!!」
「細かいことにこだわるね」「いい?変なことしたらそこで終わりにするからね!!」
「はいはい」「本当にわかってんでしょうね?!!」
「神に誓って変なことしません」「なんの信ぴょう性もない誓いよね」
「まさか時間稼ぎしてない?」「今準備してんのよ!!!」
とはいうものの、なかなか行動には移れないでいる。当たり前だ。
「もうすぐ死にそうだ」「“死ぬ死ぬ”うるさいわね!!わかってるったら!!!」
アスカはす〜と深く深呼吸した後に決意の表情を浮かべる。そして、少し躊躇った後、おずおずと胸元のボタンをはずし始める。
「なんでこんなことしなきゃなんないのよ・・・」アスカは小声でぼやいた。
「あ!!!!」「なによ!ビックリするでしょ!!」
「さっきは右だったから。今度は左がいいな」「どっちでも同じよ!!!!」
「違う!右半身と左半身は支配する脳が違うんだよ」「黙れド変態!」
「左以外は拒否する!!そして野たれ死ぬよ」「もう!!わかったわよ!!あんた本当に死にそうなんでしょうね!」
「苦しい!今度は呼吸がし辛くなってきた!」「くっ!!」
カヲルの呼吸は冗談ではなく苦しそうだ。それをみてアスカは観念したように、自ら左の胸をカヲルに差し出した。
「ご利用ありがとうございました。まもなく第二新東京駅に到着いたします。御降りの方はお忘れ物などなさいませんようにご注意下さい」
アスカは荷物をまとめて降りる準備を手早くすませていき、最後に一番厄介な荷物の準備にかかる。
「降りるわよ。起きなさい!」気持ちよさそうに眠るカヲルの肩をゆする。
「もう少し寝るよ」「もう着くんだから、起きろってば!!」
「気にしないでいいよ」「わかんない奴ね!!降りるって言ってんでしょ!!」
「僕はまだ寝たいんだ。降りるなら君一人で降りてくれ」「言ったわね!!今ちゃんと聞いたんだから!!喜んで置いてってやるわよ!!!」
アスカはカヲルを置いて行こうとする。
「僕が着いた町でなにか事件が起きたら嫌だな〜♪」アスカの脚が止まる。
「人々が突然大量消失したりとかしたら怖いよね♪」「・・・・・」
「そうならないように祈ってて♪じゃあねアスカ♪」アスカが戻ってくる。
「どうしたの?置いて行くんじゃないの?」「降りるわよ!!」
「しょうがないな。でも僕は起きないから」「どうすればよろしいのでしょうか(怒)」
「君が考えてよ♪」カヲルは席にもたれかかっていて動く気配すらない。
アスカの手にはすでに荷物がもたれている。となると手段は一つしかなかった。
少女は駅前の大きな地図と手に握られたメモとを交互に見比べながら、時折小首を傾げていた。
背中に小さな男の子をおんぶして、そんな困っている姿をみせられたらたいていの良識ある大人は助け舟を出さなければと思う。
5人くらいの婦人のあつまりが、少女に声を掛ける。「場所がわからないの?」
「あっ。あの・・・大丈夫です」「いいのよ。困った時はお互い様。どこに行きたいの?」
「ここなんですけど」メモをみせる。「ああ〜。ここならわりとすぐよ」
丁寧な説明をしてくれる。「ありがとうございました」
「いいのよ。あなた達二人なの?」「はい」「それにしてもかわいいわね♪」
少女の背中におぶわれた男の子は信じられないほど可愛らしく、天使のようだと言ってもまだ足りない位だ。
周囲の婦人達は、その愛らしさにうっとりしている。
「弟さん?」「・・・・そんなとこです」
アスカはひきつりそうになる表情をなんとか取りつくろい、作り笑いをする。
「偉いわね〜。小さい弟の面倒をちゃんとみて」「・・・ええまあ」
婦人達は男の子の顔を覗き込む
「僕〜。お名前は?」「気安く話かけないでくれ」
周りの空気が一瞬で凍りつく。
「カっ!カヲルです!!カヲルっていいます!」
アスカは大慌てで、フォローに入る。そのおかげでなんとか場の雰囲気が持ち直す。
「そっ・・そうなの。カヲルちゃんって言うのね。可愛いお名前ね」「君達に褒められても、まるで嬉しくないね」
「ああ〜〜〜〜!」少女は大声を出してごまかす。
婦人達は奇異なものでもみるような視線を少女に送るが、それでも何とかごまかせたようだ。
「じゃあお年はいくつかな?」「見てわからないのかい?14歳だよ」
「え???」婦人達は一斉に顔を見合わせる。
「すっ!凄いでしょ!!!?こんなに小さいのにギャグを言えるんですよ」
苦しい言いわけを必死にひねりだす。
「そっ・・そうなの。頭がいいのね〜」
「低能な君達と一緒にしないでくれ。そもそも見ず知らずの僕達に話しかけてくるなんて、知能が低い上に礼儀もなっていないんじゃないか」
今度こそアウトだった。婦人達がざわつき始める。少女は思わず背中の奴をぶっ飛ばしたくなった。
だが、そんなことをすれば、非難されるのは間違いなく少女だ。婦人達に頭を下げると全速力でその場を走り去る。
幼児とはいえ、背中に一人乗せて全力で走るのはかなりきつい。
「はあ〜はあ〜」「なんで急に走ったの?突然疾走症候群?」
まったくもって責任を自覚していない背中のお荷物にイライラする。
「あんたが、余計なこと言うからでしょ!」「僕は聞かれたから答えたまでだ」
「ちゃんと考えてしゃべりなさいよ!」「君のように言語能力にとぼしくないから、考えなくてもしゃべれるさ」
「なんですって〜〜〜!!!」「すまない。つい真実を言ってしまった」
「殺されたいの!!」「何故、しゃべるだけでそこまで言われなきゃいけないんだ」
「あんたは、今見た目が幼児なんだからね!!わかってんの?」「当たり前のことを知ったかぶって言うな」
「わかってて、あれなの!あんたやっぱり大バカよ!」「なら自称賢い君ならどう答えるんだい?」
「そんなの簡単でしょ!子供のふりすればいいじゃない!」「手本を見せてくれよ。君のお名前は?」
「アスカ♪」「お年はいくつ?」「みっつ♪」
「うえっ!おぞましい。嘔吐しそうだ」「!!あんたが手本を見せろって言ったんでしょ!」
「アチュカ♪♪みっちゅ♪♪」「そんなふうに言ってない!!」
「アチュカでちゅ♪♪みっちゅでちゅ♪♪」「やめろ!!!!」
「ほら?気持ち悪いだろ?」「誇張するからでしょ!普通にやればいいのよ!」
「嫌だよ。面倒くさい」「あんたと外歩く私の身にもなりなさいよ!!!」
「そんなに嫌なら一緒に出歩かなければいい」「それがおんぶされてる奴の台詞??」
「僕はおんぶしてくれなんて頼んでないぞ。我慢してやってるんだ」「好き放題言うな!!!!」
あの病院の一件からすでに5日たっていた。その間に、現在のカヲルについてのいくつかわかったことがある。
1つ:カヲルは神に等しい力をもっていること。
2つ:カヲルは、世界を滅ぼしアスカと2人きりの世界を創ろうとしていること。そして、そのために力を行使することにいささかの躊躇いもないこと。
身体は幼児、頭の中身はイカれたストーカー、力は神様。
いつ地球を滅ぼすかわからない爆弾のようなもので、危険極まりない。数秒後には人類を消しさっていてもおかしくないのだ。神の力を持つ存在に普通なら勝ち目はない。
しかし、たった1つだけ光明??がある。
3つ:カヲルはミルクを飲まないと心が飢えて死んでしまう事。ミルクとは胸を吸う行為を意味している。しかも誰の胸でも良いわけではなく、あくまでもアスカの胸限定なのだ。
つまりアスカだけが、カヲルを制御するための鍵を持っているということになる。
胸を舐められることのあまりの衝撃に、アスカは2日目にしてリタイアして逃げ出した。その結果、目を放されたカヲルは町一つ分の人間を消したのだ(あとでなんとか元には戻させたが)。
その惨状をみたアスカはいやがうえにも自らの使命を自覚せざるえなかった。それ以来アスカは、極力カヲルから目を放さないようにしている。
だから、新しい居住先にも、こうしてカヲルを連れて行くはめになっているのだ。
アスカが苦労して歩く間も背中のお荷物はまったくどこうとしない。それどころか、余計なことばかりしてくるのだ。
アスカの頭を後ろからポンポンたたいたり、髪の毛をいじくり回したり、息を吹きかけてきたり、首筋の匂いをしきりにかいできたり。
最初はいちいちどなっていたが、まったく懲りる様子がないので、ついにアスカは諦めて放置することにした。
無視されることに最初はブーブー文句言っていたが、すぐに寝てしまった。
本当にいい気なものだ。ようやく静かになったことでホッとしていたが、その平和も長く続かなかった。
突然背中でカヲルがムクッと目覚める気配がした。
「お腹すいたな〜」アスカはギョッとしたが、敢えて聞こえないふりをする。
「ねえ。僕はお腹がすいてきたよ」それでも背中のカヲルがしつこく言ってくる。
「ねえ。御飯にしようよ」「・・・・・・」短い手を伸ばしてアスカの耳を力一杯引っ張る。
「痛っ!なにすんのよ!」「機能を果たしてないから、てっきり飾りかと思った」
「聞こえてるわよ!」「だったら早く御飯ちょうだい」
「周りが見えないの!こんな人通りでできるわけないでしょ!」
「飢えて死ぬよ」「うっさい!ここじゃ無理だって言ってんの!」
「幼児を苦しめて楽しむなんて性悪婆だね」「あげないなんて言ってないでしょ!もうすぐ新しい家に着くから!それまで待ってなさいよ!!」
「いやだよ。もう待てない」「我儘言うな!」
「要はこいつらが邪魔なんだね。今消してあげるよ」「まっ!待って!消しちゃ駄目!」
「いいよ。そんなに大変じゃないから」「あんたを気遣ってるわけじゃないの!」
「また僕よりリリンを優先するんだね」カヲルの声が確実に苛ついている
「わかった!わかったから!」アスカは周囲をキョロキョロ見渡す。そして一件のレストランを見つける。
「あそこに入るから!せめてそこまで我慢して!」「・・・まあいいか」
アスカは急いで店に入る。店員に案内されて席につくと、アイスコーヒーだけ頼んで席を立ちトイレに向かった。
店のトイレなら、人目にはとりあえず付かないと考えたのだ。
正直トイレで、そんな卑猥なことしたくはないが、人類の未来がかかっているとなれば話は別だ。
ところが、トイレまで行ったところで失敗に気付く。トイレの前に長い列。
この辺は大きな通りのわりには、レストランは近くではこの一件のみ。多くの人がトイレを求めてこのレストランに立ち寄るのだ。
「ねえ?まだ?」「もうちょっとよ!たぶん」
「もう待てないよ!早くしてくれよ!」「あとちょっとだから」
「もう片方は空いてるよ」「男性用になんて入れるわけないでしょ!!」
「僕は男だよ」「あいにく私は女なの!」
「僕を女子トイレにつれこんで、悪戯するつもりだね。この淫乱娘」「声がでかい!大人しく待ちなさいよ!」
「お腹が好き過ぎておかしくなりそうだよ」「あんたの頭は、とっくの昔におかしくなってるから大丈夫よ」
「トイレじゃなくてもいいじゃないか。席で食べるよ」「あんたバカ?!それじゃあ見られるでしょ!」
「大丈夫だよ。見た奴は消すから」「全然大丈夫じゃない!!とにかく待ってなさいよ!」
「ようは、あの列が邪魔なんだね。消そう」「駄目!何度言えばわかんのよ!!」
「もう我慢できないよ」カヲルが手をあげようとしている気配を察する。
「今あげる!今あげるから!」カヲルをなんとか制止する。
アスカは項垂れたまま、席に戻る。覚悟するしかない。
運が良いことにここは店内でも一番奥の席だ。しかも敷居は高くて隣の席の様子はまったく見えないようになっている。
とはいえ、店員や客が通り過ぎる可能性がまったくないとは言えない。それでも、変態の神様が今にも爆発しそうなのだから、やるしかない。
アスカは背中のカヲルを一旦下ろして、席に座ると、今度はカヲルを膝にだっこした。
もちろん目隠しは忘れない。
「いい!昨日みたいなことしたら放りだすわよ!」「僕が何をしたって言うんだ」
「・・・変な舐め方・・・・したでしょ」「そうだっけ?」
「とぼけやがって〜〜!!ここは公共の場なんだから自重してよね!」「それは振りかい?」
「そんなわけないでしょ!!ホントにやるな!」「うん。わかった」
最後はやけに素直な返事をしたが、それはそれで非常に怪しい。だがいつまでも迷ってる時間もない。
誰も通らない今がチャンスなのだ。アスカは服と下着を少しだけはだけさせて、カヲルが食事できるスペースを開けてやる。
「今日はどっちがいいかな?右かな?左かな?両方っていう手もあるな」
「いいから、早くしてよ!!人が来るでしょ!」「あっ。そうだ。蜂蜜取って♪」
「はあ?蜂蜜〜!!?なにすんのよ?」「味付けするに決まってるじゃないか♪」
「〜〜〜〜〜〜〜!!!」アスカの眉間に皺がよる。「届かないんだ。蜂蜜取ってよ」
「バッカじゃないの!!!」「なんで?味付けするだけだよ?取ってたら」
「取るわけないでしょ!!!死ね!!くそド変態!!!」「むっ!!」
要求が通らなかったことに腹をたてのか、やや乱暴に胸に吸いつく。
「っ〜〜〜〜〜〜〜」強い衝撃をうけて一瞬声が出そうになってしまう。それをなんとか堪えた。
乱暴なのは最初だけで後はいつも通り、ゆっくりとした感じで舐め始める。
それでさえ最初は刺激が強すぎて我慢できなかったのだ。今はかろうじて我慢できるくらいにはなった。
「(早く終われ。早く終われ)」アスカは心の中で繰り返し念じる。
だがまるでそれを知っているかのように、わざとらしく時間をかけて吸っている。
時間が経つにつれて、次第に感じる刺激も強くなってきた。
すでにアスカの頬は紅潮し始めており、拳を握りしめて、テーブルの下で膝をもじもじさせながら必死に刺激に耐える。
「ねえ。もういいでしょ!」「まだお腹は半分も膨れてないから、もう少しかかるよ」
「嘘つかないで!結構時間経つでしょ」「そう感じているのは君だけだ。まだ3分程だよ」
「え!!!!」驚いて時計を確認すると確かにまだ3分ほどしか経っていない。
「あと・・あと何分くらい?2分?1分?」「そうだな〜。まあ10分ってとこかな」
「冗談言わないでよ!嫌だからね!!」「君がなかなか食べさせてくれないからお腹がペコペコなんだ」
「しょうがなかったでしょ!とにかく10分なんて絶対イヤだから!!」「やれやれ。早飯は身体に悪いんだけどな。そこまで言うなら急ぐとしよう」
カヲルが吸う力を強める。
「ひゃっ!!」思わず声が漏れる。慌てて自分の口を塞ぎ、周囲の反応を伺う。どうやら聞えてはいないようだ。
だが、それをきっかけに周囲のことがそれまで以上に気になり始めてしまった。誰かにみられるかもしれないという恐怖が急に増してくる。
「もうやめにしよう!お願い!」カヲルは何も答えず食事を続ける。より執拗に。
「ううっ・・・」アスカは懸命に声を噛み殺すが、どうしてもくぐもった声が漏れてしまう。それを誰かに聞かれているのではないかと気が気ではなかった。
その悪夢のような時間が数分続いてようやく、行為がやめられた。アスカは心底ホッとした。だが、次の瞬間信じられないことが起きた。
カヲルが先端の一番敏感部分を甘咬みしてきたのだ。あまりの衝撃に、アスカの体は自然と大きく動いてしまった。ガチャンと大きな音がする。
見るとアイスコーヒーが床に落ちている。
アスカは慌てるが、後の祭りだ。向こうから誰かが走ってくる音が聞こえる。むろんそれは店員だった。
アスカはカヲルを引き剥がそうとするが、アロンアルファでくっついたみたいに放れない。そうこうしている間に若い男性店員がやってきてしまう。
「お客様、大丈夫ですか?おケガはございませんか?」
アスカは店員に背を向けるような格好をとったうえで、出来るだけ平静を装うとした。
「すみません。落としてしまって。グラスは弁償します」「お気になさらないで下さい」
男性店員はアスカが背をむけていることに多少疑問を感じはしたが、敢えてそれには突っ込まなかった。
それは店員としての心得ということもあったが、それ以上にこの可愛らしい少女と話せることに気持ちが浮き立っていたからだ。
「本当にすみませんでした。大丈夫ですから」「今グラスを片付けさせていただきます」
アスカとしては一刻も早く、この場を立ち去ってもらいたかったが、そうもいかない。
店員はグラスを手早い動きで片付けて行く。グラスを片付けながら、時々気付かれない程度の感じでアスカをみた。
改めてみる少女の可愛さに思わずドギマギする。
グラスを片付け終わると、店員は丁寧に頭をさげて戻ろうとする。アスカは危機を乗り越えられたことに、心底安堵する。
ところが、店員がきびすを返してもどってきた。アスカは再び緊張し警戒する。
「あの・・・」店員は言いづらそうにしている。「何ですか?」
「こんなところで、こんなことを言うこと自体失礼なのはわかってます」「???」
「でも・・僕フロア担当なんでこの後は機会ないかと思って・・・焦ってしまって」
青年は緊張の面持ちで必死に言葉を選んでいる。
「あの・・・凄い可愛いと思います」アスカは思わずキョトンとなってしまう。
「すっ!!すみません。いきなりそこから言うつもりじゃなかったんです」
青年の焦る様子は何となく可愛らしかった。
「もし・・・もしでいいんですが。今度別の機会に会ってもらえないですか?」
青年は自分の持てる精一杯の誠意ある言葉で伝えているようで、いくらつたなくても非常に好感が持てた。
「でも・・・」「わかってます。急にこんな話してすみません」
青年は顔が赤くなっている。よっぽど覚悟の上の告白なのだろう。
これを無外に断るのはさすがに躊躇われた。また断るにしても誠意ある言葉で説明したかった。
「あの・・」アスカがしゃべり出そうとした時だった。突然またカヲルが咬みついてきた。
「〜〜〜〜」思わず言葉につまる。何とか青年に見えないようにする。
「どうかしたんですか?」「いいえ・・なんでも」再び咬みつかれる。
もう耐えるのも限界だった。
「ごめんなさい!」アスカは一言青年に伝えると、表情をみられないように下を向いた。
突然そう言われて、青年は一瞬おどいたようになるが、懸命に冷静を装って笑顔を作る。
「すみませんでした。変なこと言ってしまって。失礼します」青年は寂しそうに戻っていく。
青年がたち去って少しすると、カヲルが出てきた。
「食事ありがとう。ごちそうさま」「・・・・・・・・」
「もしかして怒ってるのかい?」「・・・・そうよ」
「咬んだから?」「違う!どういうつもりよ!人が来てるところであんたことして!」
「僕は普通に食事してただけだよ」「あれが?!」
「その通り」「ふざけないでよ!あんたって、やっぱり最低!」
「君は怒っているようだけど。僕はもっと怒っている」「あんたが何怒るのよ」
「他の男に目を奪われていただろ?」「はあ?何言ってんのよ!」
「はらわたが煮えくりかえりそうだよ」「なにもしてないでしょ!」
「いっそ消してしまえばよかったね」「なに考えてんのよ!!そんなこと絶対許さないからね!」
「あの男のほうを優先するんだね」カヲルが手をあげようとする。
「やめて!!何が不服なのよ!!ずっと一緒にいるでしょ!ちゃんと言う事も聞いてるでしょ!誰がみたってあんたを一番に優先してるじゃない!」
「本当に僕のことを考えてるなら、どうして名前も呼んでくれないんだい」
「名前???」「そうだよ。一度もちゃんと読んでくれたことないよね」
「そうだっけ??」「所詮はその程度にしか僕のこと考えてくれてないんだよ」
カヲルは心底寂しそうな顔をする。
「わかったわよ!!名前位呼んであげるわよ!」カヲルが期待の目をむける
「えっと・・・・バカヲル」「それは僕の名前じゃない」
「あれ?そうだっけ?」「君は僕をおちょっくてるのか?」
「ちょっとした言い間違いでしょ!」「次が最後のチャンスだ」
「えっと・・・変態ナルシスホモフィフス」「・・・・・」
カヲルの冷たい視線が光る
「あれ!!?おかしいわね!えっと・・カ・・・」だが名前を言えない。
「やっぱり僕を傷つけて遊んでるんだね」「違うわよ!言おうとしてるんだってば・・。カヲ・・・」どうしても言えない。カヲルに対する嫌悪感が名前を呼ぶという行為を拒否しているのだ。
「あと10秒待とう。それ以内に言えなければこの町の人々を消すとするよ」
「今言うから!!カ・・・カヲ・・」「残り7秒」
「う〜〜!!なんで言えないの?カ・・・」「残り3秒」
「言えない!どうしても言えない!」「2.1.0.終了だ」
「他のこと!ほかの言う事一つ聞いてあげるから!!」「今のでだいぶ傷ついたからね。それなりの要求になるよ」
「ぐっ!!!!わかってるわよ・・」「まあ特別にゆるして上げるよ」
もはや完全に怒る側と怒られる側の立場は逆転している。
「たかが名前呼ばなかったくらいで、なんで一緒にお風呂入らなきゃなんないのよ!」
「それだけ僕の心は傷つけられたということだよ」
「人を傷つけるのは平気なくせに!!」「僕は壊すのが専門だからね」
「ドS星人!」「おや?SMを知っているのかい?」
「!!こっ!言葉として知ってるだけよ!!」「そういうことにしといてあげるよ」
「本当に知らないってば!!」「はいはい。ドMのアスカさん」
「やめてよ!誤解を招くでしょ!!」「誤解もなにも。君は、まごうことなきMじゃないか」
「違う!私は攻撃好きだもん!!」「本質はMだろ。君ほどS心をそそる奴はなかなかいない」獲物をみる目でみてくる。
「気持ち悪い言い方しないで!!」「ふふ」背中がゾクッとなった。
その時、ピピッという音がして、お湯が沸いたことを知らせてくれる。
アスカを気にすることもなく、カヲルはパッパッと服を脱いでしまい、仁王立ちでアスカが脱ぐのを待っている。幼児の仁王立ちは物凄く間抜けにみえる。
「忘れるとこだった」そう言うと、アスカは布を取り出す。
「僕が君を縛ればいいんだね」「本当にそれしか発想できないなら、本格的に脳が腐ってるわね」
「そうか。僕を縛って悪戯する気だね」「一人で言ってれば!」
無視してさっさとカヲルに目隠しする。
「また!!!」不満全開の声を出す。「当ったり前でしょ!!なんであんたに裸みせなきゃいけないのよ!」
「こんなんじゃ僕の心は癒されないよ!」「一緒に入るんだから、それで充分でしょ!」
「それじゃ、半分の目的も果たせないよ!」「裸がみたかっただけじゃない!」
「決まってるだろ!!」「堂々と言うな!!」
「こんなの嫌だよ」「それ外したら駄目だからね!」
「ちぇっ!」「透視能力とか無いでしょうね?」
「何をいまさら。そんなことできるなら、わざわざお風呂に入って視る必要ないだろ」
「それはそうよね」「そんな力があれば、毎日舐めまわすように視るのにな」
「さりげなく最低発言してるわね」「はあ〜〜〜〜」
衣服を脱ぎ終えると、浴室のドアを開ける。
「さあこっちよ」「どっち?」
「こっちだってば」「アホ女!目隠ししてるのにそんな説明でわかるか!」
「しょうがないわね」アスカはカヲルの手をとって誘導してやる。
それは弟を風呂にいれてやっている姉の図そのままだ。弟が目隠ししていることを除けばだが。
浴室に入るとカヲルの手をすぐ放してしまう。
「なぜ手を放すんだい?」「繋ぎたくないから」
「遠慮しない奴だな」「文句言ってないでとっとと身体洗いなさい。次に私洗うから」
「どこまでアホなんだ?見えてない僕がどうやって身体を洗うんだ」「ったく!」
アスカはしょうがなく、ハンドタオルに石鹸をつけて渡してやる。
身体を洗ってもらえると思っていたカヲルはまたもやひどく落胆する。
「洗ってくれないの?」「どこの中年オヤジよ!」
「洗って!」「嫌よ!」アスカはあっかんベーをする。
「ふん!」怒ったようにタオルを放り投げた。
「ちょっと!」「僕はきれいだから洗わなくても平気さ。もう風呂に入るよ」
「駄目!ちゃんと洗ってから!」「嫌だ!洗ってくれないなら、洗わない!」
「駄々こねたってやんないからね!」
カヲルは黙ったかと思うと、腕を挙げ始める。
「たかがこれ位のことでキレないでよ!」「消してやる」
「卑怯よ!何でもかんでも脅迫して要求するなんて!」「脅迫なんてしてないよ」
「卑怯者!!」「好きなように言ってくれ」
アスカは床に落ちたタオルを拾うと、もう一度石鹸をつけなおした。
「ここに座って!」カヲルの手をやや乱暴に引いて、椅子に座らせる。
「いつか天罰がくだるから!!」「むしろ僕は天罰を下す側だよ」
「こんなのが神様なんて世も末よ」「早く洗ってよ」「わかってる!!」
アスカはシャワーを出すと、程良い温度と水量に設定してから、カヲルにかけてやる。
軽く手でお湯を身体全体に広げてやるら。柔かくてスベスベした手の感触がとても心地よかった。身体を流してやった後は、今度は髪にシャワーを掛ける。
頭部も同様に手で優しくゆすいでやる。
「悪態小僧が急に黙って、どうしたのよ?」「なんでもないさ」
カヲルは手の感触に集中したかったので、短い返事をするのみだ。理由を知らないアスカは訝しみながら、続ける。
一通りシャワーを流し終えると、幼児用シャンプーを少量手にとって泡立ててから、カヲルの頭に広げる。まだまだ軟いカヲルの髪の毛を優しく優しく洗ってやる。
「変な気持ちになってきたよ」「なるな!!」
「もっと厭らしくやってくれていいよ♪」アスカはカヲルの頭を小突く。
「痛て!」「手が滑っちゃった」
「覚えてろよ!」「残念。もう忘れました」
髪の隅々まで洗い終えるとまたシャワーでゆすぎながら流してやる。
「はい頭はお終い。次は身体ね」泡立てたハンドタオルをつかい、肌を優しくこすっていく。だが途中で手がとまる
「まだ途中だよ」「ここから先は自分で洗って」
「なんで?」「言わなくても分かるでしょ!」
「散々僕の裸を堪能しておいて、今更純情ぶるな」「見てないわよ!」
「この淫乱娘め」「いいから続きは自分で洗って!」
タオルを強引に手渡す。カヲルはやや不満そうであったが、そこまでの過程でかなりの満足感が得られていたのでキレることなく従った。
全身を洗い終えたカヲルをシャワーで洗い流してやり、椅子から立たせると浴槽に誘導してやる。
「大人しく入ってなさいよ!」「お礼に、君の体を洗ってあげる」
「結構です!」「でも背中とか届かないだろ?流してやるよ」
「寝言言ってないで、そこにいろ!」「人の親切を」
「欲望丸出しで、よく言えるわね」「隠す奴よりいいだろ」
「どっちもどっちよ」
カヲルは大人しく湯船で待つことにした。視界はないが、音でアスカが髪を洗っているとか、身体を流しているとかが伝わってきた。
「今どこ洗ってるか当てようか?」「想像しないでよ!!」
「それは無理だよ。ちなみに今は二の腕辺りかな?」的確な指摘にドキリとした。
「当たりみたいだね。凄いだろ?」「エロ星人!!」
「ちゃんとお尻も綺麗に洗いなよ」「黙りなさいよ!!」
身体を洗い終えたアスカは湯船につかろうとするが、その一歩手前で立ち止まる。
「(よく考えたら、どうしてこの変態と一緒に湯船につかんなきゃいけないの?)」
「どうしたの?早く入りなよ」「・・・入んない」
「聞き間違いだかな?」「ここまでやればもう充分でしょ!」
「ううん。ちっとも」「勘弁してよ!!」
「駄目だよ」「ホントに自分勝手で最低!!」
カヲルはアスカの悪態などまるで意に介す様子もなく手招きする。幼児姿で手招きされると腹立ちも数倍に感じる。
「おいでおいで」「むかつく!!むかつく〜〜!!!」
どんなに文句を言っても、従うしかないのだ。アスカは観念したように湯船に入る。
「ひっついてこないでよ!!」「自意識過剰な奴だな。そんなことするもんか」
「って言ってるそばから、膝に乗ろうとするな!!!」「深いんだよ!膝くらい貸してくれよ」
「勝手に溺れてればいいでしょ!!乗せないからね!!」「君には心はないのか?冷酷女」
文句言いながらもカヲルはどんどん膝に乗ろうとしてくる。それをアスカは両手で制止するが、幼児とは思えない突進力で次第に押されていく。
ついにはアスカの膝に無理矢理上ってしまった。膝の上で実に満足気な様子で座っている。思わず後頭部をどつきたくなった。
「私はあんたの椅子じゃないんだからね!!!」「この椅子はあまり座り心地が良くないな」
「無理矢理座っておいて、なに文句言ってんのよ!!」「まったく最悪の品質だよ」
「なんですって〜〜!!」「座るんじゃなかった」
そんなこと言うわりには、どんどん背中をアスカに密着させてくる。
「材質はプ二プ二フワフワと気持ち悪くて、無駄にぬくぬく温かくて、おまけに甘ったるい匂いがぷんぷんして。とんだ不良品だ」
「そんな嫌なら!!とっと降りなさいよ!!!」「なんだその生意気な口のききかたは。君のような不良椅子が僕に座ってもらえるだけありがたいと思いなよ」
「はあ〜〜??」「座っていただきありがとうございますと言ってごらん」
「湯船に沈められたいの?」「クッションはどんな感じかな?」
わざと少し頭を下にずらす。すると後頭部は自然とアスカの胸の間に収まった。
「きゃっ!!やるにことかいて!!なにしてんのよ!!」「このクッションにしても、2つとも柔らかすぎるよ。僕の好みにあわないな」
「ふざけんのもたいがいにしなさいよ!!」
アスカはカヲルの頭を力ずくでどかそうとする。だが、びくともしない。絶対どかないという断固たる決意がそこから感じられた。
そうやってしばらく、岩の様に動かないカヲルとそれをどかそうとするアスカのバトルが続いていたが、突然なんの前触れもなくカヲルが頭をどけた。
アスカは一瞬拍子抜けするが、すぐまた警戒する。
「急に・・・どうしたのよ?」「・・・・・お腹が空いた」
カヲルが悪魔の言葉を呟く。
「じょっ!冗談やめてよ!今じゃなくてもいいでしょ!」「今食べないと死ぬ」
「駄目!駄目だからね!」「今食べたい!すぐ食べたい!」
「じゃあすぐお風呂出ようよ!」「ここで食べる」
「いやよ!お風呂の中でなんて!外でいいでしょ!!」「食べさせてくれないなら」
「なによ!またそれ!!なんでもかんでも思い通りになると思ったら大間違いよ!!」
「そうだね。そろそろこのやり取りに飽きてきたし、人類そのものを消そうか」
アスカは戦慄する。
「突然何言いだしてんの!!!!!」「いつかはやるつもりなんだ。今でもいいだろ?」
「駄目よ!!早すぎる!!」アスカは激しく焦った。さすがにこんなに早いとは思っていなかった。
少しでも時間を稼いで、カヲルを抑え込み事態を打開する手段を考えようとしいた。それだけに、この急な展開には動揺を隠せなかった。
「早すぎるか・・・ふふ。時間稼ぎできなくて残念だったね」
やはりカヲルは侮れない。全て知った上で行動していたのだ。
「ちきしょう!私をいいように操って楽しんでいたのね!!」「人聞きが悪いな」
「あんたは神さまなんかじゃない!悪魔よ!!」「そんな言葉遊びに興味ないな」
「さあ、そろそろお別れの時間だ。みんなにさよならするといいよ」
アスカは唇を噛みしめて悔し涙を浮かべる。
「(悔しい!悔しい!悔しい!悔しいよ!)」
しばし泣いた後にアスカは涙を拭う。涙を拭った瞳には決意の光が灯っていた。
「御飯・・・・食べたいんでしょ」「うん。でも仕事が終わってからにするよ」
「今日は・・・好きなようにしていいよ」「え??」
「好きな時間だけ・・・いいよ」「本当?」
「その代わり、みんなには手を出さないで」「・・・・・・」
「絶対途中で止めたり嫌がったりしない」「いいよ。ただし本当に守れたならの話だよ」
「守るわ」「もし約束やぶれば」
「わかってるわよ」「ふふ。交渉成立だね」
カヲルは膝の上で向きを変えてアスカの方を向いて座り直した。
「それじゃあいくよ」アスカは黙って頷く。
カヲルがゆっくりと顔をうずめて行く。
声が漏れないように、必死に唇を噛みしめる。それでも耐えられなくなってくると、今度は自分の人差し指を噛むことで声を押し殺す。
すでに頬だけじゃなくて、全身がピンク色に染まりつつある。瞳はすっかり潤んで、視線もさだまらなくなってきている。
舌の動きに呼応するように時折身躯が微かに跳ねあがった。
今アスカは完全にカヲルの手中にいた。全ての感覚を支配され、彼の行為に従って反応を促される。しかもそこから決して逃げることは出来ない。
何分経とうが、何時間経とうが、何日経とうが、何週間経とうが、何カ月経とうが、何年経とうが。カヲルが満足するまで終わりがくることはないのだ。
繰り返される快楽の波は耐性のないアスカを呑みこみ翻弄し続ける。快楽も繰り返されすぎると、それはいつしか苦しみに代わってくる。
アスカの息が荒くなり、胸をはずませるような呼吸をしだす。
「もう・・ハアハア・・もう・・ハアハア」「もう駄目って言いたいの?」
「・・・・・・」自然と口から出そうになる限界の言葉をなんとか咬み殺す。
無理矢理声を押し殺しているせいで、呼吸のリズムが狂い、しだいに激しい呼吸困難を伴うようになってくる。
「ハアハア・・駄目・・ハアハアハア・・じゃない・ンっ・・けど・・・休ま・・せて」
「いいけど。それは約束違反とみなすよ。それでも休憩したい?」
アスカは首を振る。
「いい子だ。一つ楽になれるようにアドバイスしてあげよう」
苦しそうにカヲルをみる。
「声を我慢してるから、苦しくなってくるんだ。声を出してごらん」
ブンブンと首を振る。
「楽になるんだよ。声出しなよ」アスカはイヤイヤと首を振る。
「恥ずかしくて自分じゃ無理なのかな?」「じゃあ手伝ってあげるよ」
カヲルは短い腕をめい一杯に伸ばすと、指をアスカの少し開いた口にさしこむ。アスカは驚くが、もはやそれを払う力もなかった。
アスカの下唇に指をひっかけると、すでに力が入り難くなっているアスカの口を無理矢理こじ開けた。ついにアスカの声が漏れる。
アスカは懸命に口を閉ざして、再び声を押し殺そうとする。だが、一度はずれてしまった箍を元に戻すことはできなかった。
そこまで耐えていたものがあふれ出すように、声を抑えることができない。
「そうそう。その調子。少し呼吸が楽になっただろ」「ダメ・・・・ダメ」
「ダメって言った?」アスカは必死に首を振る。
「そうだよね♪まだ始まったばかりなんだから」耳を疑いたくなるような言葉だった。
最終的にはそれがアスカにとってとどめとなった。アスカは理性で自分を抑えることを諦めざるえなかった。
波打つようなアスカの姿を、愛らしい声を、彼女の匂いを、カヲルは心ゆくまで楽しんでいた。
「いつもそれくらい素直ならいいのにな♪」
もうカヲルの声など聞こえていなかった。カヲルの思うままに反応させられ続ける。
「(あ・・・れ?ここ・・・・・どこ?私・・・何してるんだっけ?)」
天井が目に入る。どうやら自分が布団のなかにいることに気付く。
立ち上がろうとするが、ふらついていてとても無理だった。
一旦体勢を立て直して、ゆっくりと体を起こしていく。
座ってみて始めて、自分がバスタオルを巻いただけの状況であることを知った。
「これっ・・・・・・・」しばしボーとした後。
「!!!!!!!!!!!!」アスカは慌てて辺りを見渡す。だが近くにカヲルの存在はなかった。
「(落ち着け!!落ち着け私!!)」アスカはなんとか自分を落ち着けようとする。警戒しながら、タオルをきつく巻き直してベッドから降りる。
部屋の中をくまなくみるが、やはり奴の存在はなかった。アスカは次に服を探すが、それもやはり部屋にはなかった。
衣類関係の荷物はこれから届くことになっているので、服は着てきた一着しかない。なんとか服をみつけないと裸のままだ。
恐る恐るドアを開けて、隣のリビングを覗く。一見すると誰もいないようにみえるが、もちろん油断はできない。最大限の注意を払いつつ、ゆっくりと進んでいく。
「(落ち着いて!まず服を探すのよ!)」リビングにもない。となると、可能性はカヲルの部屋か風呂場だ。
だが、一番の危険地帯であるカヲルの部屋は、行くとしても最後だ。必然的に次の行き先が決まる。廊下を渡って洗面所につくと、そ〜とドアを開ける。
浴室では換気扇が回ったままになっていて、そこで入浴があった事実を物語っている。アスカは思わず思い出しそうになる自分を抑える。
「(今は思い出しちゃ駄目!!!)」
服は脱いだ時のまま、畳んで置いてあった。アスカはとりあえずほっとして、服を着る。身に何かをまとうのがこんなにも安心できることだとは思わなかった。
洗面所から出たアスカは思案する。カヲルを探すために奴の部屋に行くべきか、逃げ出すべきか。だが、答えなど最初から1つしかないのだ。
カヲルを一人残すなど危なくて出来ない。ゆっくりとカヲルの部屋に向かった。
いきなり開けるなど、恐ろしい真似はできず、ノックをしてみる。だが返答はない。
「寝てる?」もう一度ノックしてみるがやはり反応はなく、覚悟して扉を開けた。
予想した通り寝ているようだった。ベッドの上に人影が一つあり、掛け布団が揺れている。
今なら殺すことができるんじゃないだろうか?アスカの脳裏に一瞬その考えが浮かぶ。
自分にあんな酷い事をする奴に情なんて掛ける必要ないとも感じた。
だが・・・実際それをやるとなると生半可な覚悟ではできない。アスカはどうすべきか分からずに動けなくなってしまう。
しばらくそうしているうちに、布団が動いて、起きる気配がする。アスカはびくんとなって、とっさに距離をとった。
「う〜〜〜〜ん」カヲルが背伸びをしながら起き上った。だが。
「!!!!!」「やあ。もう起きれたんだね。当分は起きれないと思ったよ」
「どうしたのさ。だまって」「あんた・・・・その格好?」
カヲルは自分の姿をみてみる。
「あ〜これね。どういうことだろうね?」「知るわけないでしょ!!こっちが聞きたいわよ!」
カヲルの姿はもはや幼児ではなく、すっかり成長していた。だからと言って元の14歳の姿でもなかった。
明らかにそれ以上の年齢であることがわかる。17〜18歳といったところか。
「不思議だね」「人ごとみたいに言うな!!!」
「まあいいじゃないか」「なにがどういいのよ!!自分のことなんだから、もっと真剣に考えなさいよ!!」
「考えても無駄だと思うけどな」「お気楽過ぎんのよ!」
「やれやれ五月蠅いな。・・・そうだね。可能性として考えれるのは」「何かあるの?」
「栄養を摂取し過ぎたせいかな?」「栄養???」
「君からいっぱいもらったじゃないか♪」アスカは全身真っ赤になって震える。
「はは。その可能性が高いな。力を使ってエネルギー消費すると小さくなって、逆に君からエネルギーをもらうと大きくなるんじゃないかな?」
「そんなバカな話!!」「それ以外に特に変わったことしてないからね。たぶん正解だよ」
「じゃあ、それ以上大きくなることもあるってことなの?」「可能性としてはね♪」
アスカは震える。幼児サイズのストーカーならまだかろうじて笑えたが、自分より大きいストーカーなど、もはや笑いの要素など皆無だ。
「アハ。震えてるね?温めてあげよう」カヲルが手招きすると、アスカは抵抗する間もなく引き寄せられてしまい、カヲルの膝にすとんと収まる。
「!!!!」「どうやら大きくなって力も何倍にも増したらしい。これなら何の支障もなく仕事に専念できそうだ」
「や・・約束が違うじゃない!!私が我慢できたらやらないって言ってたでしょ!!」
「君はgive upしたじゃないか。覚えてないのかい?」「!!!!!」
「賭けは僕の勝ちだ」「私、降参なんかしてない!!」
「したよ。僕はこの耳ではっきり聞いた」「言ってない!!言ってないもん!!!」
「証明できるのかい?」「そっ!!!・・・それは」
今更そんなこと証明などできるわけがない。
「ね?証明できないのはそれが嘘だからだよ」「違う!!嘘じゃない!!」
「証明もできないことを僕は信じる気にはなれないよ」「なによそれ・・・なんなのよ」
怒りと驚きで開いた口がふさがらない。「約束通り消させてもらうことにするよ」
「嘘つき!!詐欺師!!卑怯者!!鬼!!悪魔!!」「好きなように呼んでくれていいよ」
「ずるい!ずるい!!そんなのずるい!!!」
手脚をバタバタさせて抵抗する。圧倒的な力を持つカヲルの前ではもはや駄々をこねるしかない。
「ふ〜。困った子だ。仕事の邪魔だな。後で遊んであげるから、あっちに行っておいで」
「どかない!!あんたがやめるっていうまで絶対にどかない!!」
カヲルはアスカの放れさせようとするが、アスカは全力でしがみつく。
その気になれば引き離すことなど造作もないが、カヲルはそれをする気にはなれなかなった。
どんなに歪んだ形ではあれ、始めてアスカの方から抱きついて来てくれているのだ。それを途中で中断する気にはなかなかなれなかった。
「ならチャンスをあげるよ」「???」
「僕の名前を10秒以内に呼べたら、今日のところはやめることにしよう」
「ホント?今度こそ嘘じゃない?」「ああ」
本来ならここも嘘と疑うべきところだが、アスカは信じた。否!!信じる以外に道はないのだ。
「じゃあ、呼んでみて。10・9」「カ・・・・カヲ・・・・」
だがやはりどうしても呼べない。この時ほどアスカは自分の不器用さを呪ったことはなかった。
「6・5」「カ・・カヲ・・・」無情にはカウントは進んでいく。
「4・3」
カヲルが2と言おうとした瞬間、アスカはカヲルの耳を両手で塞いだ。
アスカの唇が動いているが、何と言っているのかはわからない。
カヲルがアスカの手をどけようとしたところ、突然アスカがキスをしてきた。
さすがのカヲルも驚いて静止している。そのまま数秒キスしてから、アスカが顔を遠ざける。
「・・・・・」「聞いてたでしょ?ちゃんと名前言ったから」
「は?」「聞いてなかったの?私は言ったわよ」
「だって君が耳を塞いでたじゃないか」「だったら払いのければ良かったでしょ」
「だって君がキスするから」「キスしたから何?言ってないって証明できるの?」
「それは・・・」カヲルは言葉につまる。こんな子供だましは、強引につっぱねることはいくらでもできる。だが・・・。カヲルはアスカの顔をじっとみる。
彼女の瞳は不安をやどしていた。だがそれだけではなかった。
不安の中にも、必死であがこうとする光が確かにそこにはある。過酷な状況にも必死に抗おうとする力強さ。
「僕は、君のそういうところが大好きなんだろうね」「?????」
急にそんなこと言われて、上手く反応できなかった。
「ふふ。いいだろう。嘘はお互いさまだ。今日のところは君の手に乗ってやるよ」
アスカは安堵した。だが一気に気が抜けたせいで、カヲルの膝からずり落ちそうになる。
それをカヲルが抱きしめて止める。
「お譲様、だいぶお疲れのようですね♪」「いったい誰のせいだと思ってんのよ!!!」
「ふふ。お譲様、これからもわたくしを楽しませてくださいね」「もうこんなのごめんよ!!」
「ダメダメ♪これからもお譲様には存分に悶え苦しんでもらわないといけませんので♪」
「寿命が縮んじゃう!!!」「それも困ります。わたくしとず〜と一緒に居てもらわないといけないのですから」
「嫌だ!!!もう一秒でも一緒にいたくない!!」「照れなくてよいのですよ、お譲様♪」
「放しなさい!!」「いえいえ♪今日はおんぶしてもらったので、今夜は私が抱っこしてさしあげますよ」
「そんなのいらない!!」「お譲様がいらない物を強制的に与えるのは最高に楽しいです♪」
「嫌い!!嫌い!大っ嫌い!!」「あなたが拒絶するわたくしをあなたに送ります」
「いらないってば〜!!」「強制執行ですよ♪」
そうやって馬鹿げた会話を延々としていると、グ〜〜〜と絶対に聞きたくない音が響いた。
「どうやらお腹が空いてきたみたいだよ♪」「ひっ!!」アスカは引きつる。
「どうしたの?いつもどおりにさ♪」「そんなに大きくなったんだから、もう必要ないでしょ!!」
「それが不思議なことに僕の本能はまだ“ミルク”と言ってるんだよ」「だとしても!!さっき食べたばっかりでしょ!!!」
「身体が大きくなって消費量も増えたのかな?」「そんなわけない!!」
「さあ♪食事にしようか♪」「放せ〜!!!!!」
「さあさあ観念して♪」「もうあんたって本当の本当の本当に〜〜!!!」
声をためてから、怒りを込めて叫ぶ。
「自分勝手で、我儘で、唯我独尊で、嫉妬深くて、独占欲の塊で、変態で、ナルシストで、ドSで、意地悪で、鬼畜で・・・数え出したらきりがない。こんな最低最悪の神様は他にいないわよ!!」
カヲルはその日一番の笑顔になる。
「ありがとう♪なら、君は僕にとってペットで、奴隷で、玩具で、友人で、母で、姉で、恋人で、妻だ♪」「ああ〜〜!!悪夢よ!!」
アスカの苦悩に溢れた育児の日々は続く。<終わり>
おお!GJGJGJGJGJ
この組み合わせは不条理でおもろいな
いいよいいよー
顔明日厨呼吸混乱
第十八条の六 「何人も、」青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。
第二十四条の三 第十八条の六の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
淫行に性別は関係ありません。
759 :
700:2011/02/24(木) 00:04:55.39 ID:???
760 :
700:2011/02/24(木) 00:05:45.13 ID:???
pass:52
550だがまさか絵にしてもらえるとはwありがとうかわいいw
764 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2011/03/01(火) 21:24:36.05 ID:ty3YPzj8
アスカの豪快な戦い方
戦闘シーンが好きだ〜!
うむ
アスカ「とりゃあーっ!」
767 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2011/03/18(金) 13:27:40.04 ID:DuprSlnP
「ちぇりお〜!あたしは策士よ!」と髪を白くして
時代劇に出演するなんか勘違いしてるアスカ
保守
アスカ「あんた、なに人の顔ジロジロ見てるのよ」
カヲル「ああ、君がとても可愛いから、見ていると楽しいのさ」
「ななななな・・・・何いってんのよ〜〜〜〜〜〜〜!!」
真っ赤になってアイアンフィンガーをはめ、カヲルに地獄突きをみまう
デンジャラスなアスカたんでした
保守
次回のポトレのペアGJ!だよね
目の保養向きのcpすなあ。ニヤニヤしてしまう
実際は色合いが派手なだけでレイやらシンジとなにが違うってわけでもないけどな
>>772 これ新作なのか〜ぜひ入手したいな
ポトレでは以前出たゴスロリアスカと制服カヲル(ポッケに手を
突っ込んでるヤツ)も好きだ
Qは来年か
少しでもいいからカヲアス要素あればいいなぁ
予告が宇宙で戦闘するアスカのカットだったからカヲルと闘うんじゃないか?てレスがあちこちのスレであるけどね
でもそうなったとしてもアスカあっさり負けそうだと思うけどw
公式でアスカが背負ってるヤリって破のラストでカヲルが投げたやつ?
アスカが背負ってるのは指令達が宇宙で回収したやつだと思ってた
すごい似てるけど色とデザインが微妙に違うよね
ちょっとおそろいとか思ってしまったw
ポトレ10箱買いしたら目の保養になった
ポトレ、アスカがまったくでなくて心が折れた
カヲルは3体もいるが
うっかり針アスカのカヲアスに萌えてしまった…
はじめてこのスレみたけど自分の脳内だけだったCPをこんな風に他の人の考えがよめてすごく嬉しい。
どうもありがとうございました!
少しギャルッぽいアスカだな
パチマガの表紙がカヲアスな件
この組み合わせが好きな人が編集にいるのかな
パチやスロでカヲルが重要な扱いなのは知ってるけど、
アスカはそうでもないような…(詳しい人が見るとまた
違うのかも)
こちらは良い物見られて嬉しいが
ぐぐって見たらガチのツーショットでビビったwwwこれもう絶対カヲアスクラスタ狙ってるだろ・・・・
商業展開の視野に入れて貰えるほどカヲアスクラスタ多いとは正直思わないから純粋に疑問だけど
なんにせよこの表紙は嬉しすぎるwwwパチ興味ないけど表紙目当てにこれ買おうかな
792 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/01/02(月) 23:04:56.71 ID:U69E/uyq
あげ
捏造カプ
ステマ乙
795 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/01/19(木) 04:46:14.17 ID:qsoaxhD5
キチガイ朝鮮猿小手川竜郎ブチ殺すぞ
お?
カヲアスの日だ
そして誰もいなくなった
保守
グッズ断ちしようとしても、ついカヲアスがないか探してしまう性。
カヲルのfigma出てくれたら一緒に飾れるのになあ…
美男美女でお似合い
シンジが不細工だって言いたいのか
シンジはかわいい系
Qで敵対したらやだなぁ
絡みがあれば十分
敵対したら逆においしい
現代的な少女マンガっぽいよね、この二人で並ぶと
まだこのスレ残ってたんだーちょっとうれしい
>>799 今ローソンでやってるエヴァキャンペーンの横幕の並びが
さり気にカヲアスとシンレイに見えて思わずひとりにやけそうになったよ危ない危ない
いやもちろん右端のマリ様も見えてますけどね
目薬のコラボがカヲアスで嬉しい…
カヲルくんとアスカのツーショットが見れるなんてもう今からわくわくが止まらない
ん?あれって単体モデルだけじゃないのか
シンジとレイのやつは見かけたが
よく見たら単体が隣同士に並んでるだけでツーショットってわけじゃなかったね… ごめんテンション上がりすぎて勘違いしてた…
カヲルくんお誕生日おめでとう!アスカにツンデレ台詞で祝ってもらえるといいね!
ツンデレ×不思議くん
Qで絡みあったら最高だな〜。
貞アスカヲってよくみるけど庵アスカヲってあんまりないよね。やっぱり本編で絡みは必要かなぁ。
この二人が絡めばいいね
本当に期待したい
もう買ってる人は知ってるかもしれないけど…
コミック13巻のプレミアム限定版の特典ポストカードの全六枚の中
アスカとカヲルとシンジの三人の絵柄があって
アスカの顔がちょうどカヲルに向いている感じが良かった(*´Д`*)
Q、私的にLAKとして自分はオッケーだった
旧からファンの人なら美味しく見れるはず
Qで絡みあったの?
>814
どんな絡みだった??
嘘だよ
カヲル結局死んだし
つまんなかった
まあテンフレにもある?ように妄想のカプであり、所詮は捏造カプだし
だから始まってもいないし何も無いし、期待すらしてなかったし
これだけ羅列して言い聞かせて耐性つけてたはずなのに…
改めて再び何も無く終了すると、わかってたはずなのにツマンネ
せめて会話くらいはしてほしかったわな
LAK人が長く健康的に過ごす心得は
本編・公式に一切何も希望を抱くな
カヲアスシーンも絡みも会話すら一切期待するな
世間と脳内を分離せよ…ハァ…
>>819 一緒の場所にいた時はカヲル君珍しく長考中だったからね…
でも14年の空白期が用意されたじゃん
ネルフとヴィレの対立中、エヴァ同士の戦いの中での会話とかエピソードとか
妄想し放題の土台は少なくとも与えられたわけだと言ってみる
結局は妄想するしかないわけで…まあ考えてみれば元から脳内で楽しんでたし
新たな本編で何も無かったと言っても状況が悪化したわけではないからな
相原さんの所に新刊を期待したい
幸福の科学の声優
子安武人 小清水亜美 吉野裕行 白石涼子 三石琴乃 置鮎龍太郎
掛川裕彦 伊藤美紀 安元洋貴 銀河万丈 千葉繁 三木眞一郎
真山亜子 西村知道 島本須美 柳井久代 青山桐子 大本眞基子
雪野五月
原作・原案:大川隆法『仏陀再誕』
企画・脚本:大川宏洋
監督:石山タカ明
音楽:水澤有一
キャラクターデザイン:佐藤陵、須田正己
美術監督:佐藤勝
編集:古川雅士
音響監督:宇井孝司
VFXクリエイティブ・ディレィター:粟屋友美子
VFXスーパーバイザー:オリバー・ホッツ
アニメーション・プロデューサー:藤田健
アニメーション制作:グループ・タック
配給:東映
制作:幸福の科学出版
捏造カプ
リア充×リア充
創価学会の声優
青羽美代子…聖教新聞2009年4月1日5面。1968年入会、芸術部員副白ゆり長。
沢口(石橋)千恵…創価中学校・高等学校卒業。
高橋直純…聖教新聞2002年6月2日5面他(男子部メールマガジン「DAN」2002年6月7日号)東京昭島支部副部長
生天目仁美…聖教新聞(2006年4月11日)東京新宿青春支部女子部員
本名陽子…創価大卒、ビデオ出演
麻生かほ里…コンサート(2004年、創価学会音楽隊結成50周年記念演奏会・創価グロリア吹奏楽団第18回定期演奏会)出演、CDも発売。
伊瀬茉莉也…2008年7月19日PR大会出席と学会系ブログに記載。田中美奈子(創価)代表の動物愛護団体ELFにも参加
銀河万丈…創価・幸福の科学両方CMを担当。
針はいらないけど会話はあってもよかったかもね
ありえない組み合わせ
ダブルエントリーシステムとかええ……って思ったけど
アスカとカヲルのダブルエントリーシステムなんかあったらなかなか萌えないか
カヲルが急に長考初めて、私一人に戦わせるな!ってキレるアスカとか
幸福の科学の声優
子安武人 小清水亜美 吉野裕行 白石涼子 三石琴乃 置鮎龍太郎
掛川裕彦 伊藤美紀 安元洋貴 銀河万丈 千葉繁 三木眞一郎
真山亜子 西村知道 島本須美 柳井久代 青山桐子 大本眞基子
雪野五月
原作・原案:大川隆法『仏陀再誕』
企画・脚本:大川宏洋
監督:石山タカ明
音楽:水澤有一
キャラクターデザイン:佐藤陵、須田正己
美術監督:佐藤勝
編集:古川雅士
音響監督:宇井孝司
VFXクリエイティブ・ディレィター:粟屋友美子
VFXスーパーバイザー:オリバー・ホッツ
アニメーション・プロデューサー:藤田健
アニメーション制作:グループ・タック
配給:東映
制作:幸福の科学出版
そして誰もいなくなった
あ
>>832 惣流ならカヲルに黄色い声あげたりしそうだけどな
面食いだし
838 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/23(日) 20:44:08.11 ID:zuV/5Vft
アニメの原案でそういう話があったな
839 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/23(日) 21:09:12.18 ID:7nB5UIWU
カヲルってアスカ達と面識あるのかな
14年も居たならあってもおかしくないけど
当然あると思う
あんな派手なことやってるんだからな
841 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/23(日) 21:24:39.74 ID:zuV/5Vft
空白の14年
マーク6と戦ったとかありそうだよね
843 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/23(日) 21:43:19.94 ID:JS5zNB3e
>>837 ドラマCDだとナルシスホモ呼ばわりだしどうだろ
式波とはそう険悪であってほしくないな
完全ボツくらった脚本くらいで、この二人って険悪が公式基本だろ
まぁ敵同士だからなぁ
>>842 6は自立型に改造されてドグマで放置されてたからないと思う
アンチが湧いてきたな
惣流アスカの傷ついた心を癒せるのはカヲルくらい
いや、公式を直視したらアンチってのはさすがにおかしいだろ…
新劇は皆性格若干変わってるし
この2人の関係性も多少変わってても不思議じゃない
元々は、本編や本編キャラでは不可能な妄想カプだけど
それは理解した上で楽しむからいーんだい!ってスレだったけど
年末だからなのか休日だからなのか、本編でいけるみたいな勘違いさんが増えてるな
険悪なのは間違いない
カヲルが優しいのはシンジにだけだし
それを理解した上で萌えればいいのに
カヲルとアスカの絡みは想像つくけど、マリとの絡みは想像つかない
是非みたい
この2人の見かけの組み合わせってなんか萌える
赤と白か。めでたいぬ。
あれ?アスカは赤毛だったっけ?
アスカって赤いイメージじゃん?
プラグスーツとかエヴァとか。
カヲルのプラグスーツは黒っぽいから赤白ってピンとこなかった
エヴァ四号機とか髪の毛とか、量産機とか
ソースはない
ソースがないくせに偉そうに吠えるな
公式ではこの二人は相性がいいとされてるよ
アスカ「私の気持ちを裏切ったわね!」
こうでもいいな
赤と黒
アスカは金髪設定
金髪と銀髪か
いいね
カヲアスは公式
同意
痛いレス増えたな
あ
旧アスカを救済できるのはカヲルだけ
アニメで弐号機操ってたしアスカのこともわかっていたと思うよ
879 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/24(月) 10:12:19.84 ID:2WOGH9B+
この二人1番相性いいのでは?
14歳で大尉になれるのは現実では皇族や王族だけだな。昭和天皇は10歳くらいのときに少尉に任官されてたはず。あ、だからアスカ姫なのか。
ゼーレと繋がりがあるのかもしれない
リリンの王(ゼーレたち)の娘だから姫とか?
リリンの王=ゼーレ
Qではゲンドウ以外のゼーレが死んだからリリンの王はゲンドウのみ
カヲアス好き
せやな
エヴァ2みたいなゲームもっと出してほし
14年間で絡みはあったはず
888
あえsrdtf
せやな
ナルシスホモ!
アスカはカヲルに惚れ込みそうだな
え?シンジが疫病神?
シンジにとってってことじゃない?
二人共シンジを不幸にしてるから 特にカヲルは結果的にだけど上げて落としている
シンジって自分の不幸しか数えないんだな
自己中だからな
ケンカップルでもいいな
ネタにマジレスするから恥ずかしいやつって言ったんだよw
公式では無い関係とは分ってるけど
こういう性格同士の組み合わせって好きだ
>>894 言われてみるとそうだな
この二人はシンジに近づかないで一緒になるべき
神スレ
LRSが入り込んでるの?w
どうでもいいけどw
二人がどういう会話をするのかは興味がある
顔だけカプすぎてワロタ
顔も大事だよ
むしろ顔だけしか大事じゃないんだろ
アンチは消えろ
わがままな惣流を手懐けられるのはカヲルくらいか
ケンカしてコミュニケーション取る所もいいんだよ
カヲルは加地さんと一緒の始終笑顔で余裕のあるタイプなんだよね
めっちゃ焦ってましたけど
そういうときはアスカがフォローしてやればいいよ
加持も予告で激高してたな
920 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/26(水) 17:01:54.67 ID:3Ksug+GO
カヲルに「あんたバカァ?」って言って欲しい
似合わない口調だなw
君はバカなのかい?とかそんな感じじゃないか
貞カヲなら言いそう
悪気もなく言いそうだ
で相手を怒らせて興味津々
アスカがカヲルに、じゃないのか
2人とも言い合って子供の喧嘩
927 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2012/12/28(金) 13:06:34.96 ID:T4Bnr04T
LRSのおまけじゃなくしっかりとメインでやってほしいね
LRSのおまけの間違いやろ
アスカとカヲルに会話して欲しいなぁ
nobanner氏が書いたLAK小説、愛と癒しを持ってる人いませんかね。
今年こそカヲアス充するぞ(`・ω・)
同じくしたい…
が燃料が…
とあるカヲアス絵を見て滾った
もうそろそろあきらめれば?
え?
ここの何がそこまで
>>934の心を逆なでしたんだw
アスカはシンジのこと好きだもん
LASはここを見ないほうがいいよ
住み分けしようよ
アスカの気持ちを踏みにじってる
接点ねーよは百も承知だがときめく組み合わせなんだよな
式波よりも惣流のほうがカヲルと合いそうだな。面食いかつメンヘラだし。
カヲルも何種類かあるしアスカも特に固定しなくても面白い
カヲアスが足りない…
うわあぁぁぁん!!カヲアスが足りないっ!
貞は絡みあるのに
946 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2013/01/05(土) 19:53:43.52 ID:QnVcwH+n
有り得ない組み合わせだな。
アンチ失せろ
(;ω; )
うん、ないな
この二人喋ったことあんの?
ドリ厨のほうがマシwww
アスカを使ったドリだな
美少年美少女で耽美or天然ふしぎ系とツンデレ少女の組み合わせって萌える
この組み合わせはピクシブで結構見るな
絡んだら面白そうだからね 性格的に
>>950 君ねぇ エヴァは心を開かなければ動かないよ
性格合わないだろうね
ケンカばかりしつつ歩み寄っていくというのもいい
アスカのワガママを軽く流したりできそうやん
カヲシンとかありえないしカヲアスのほうが公式
カヲアスは至高
他のカップリングとは違う
マッチポンプの前触れかね
カヲアス好きだけど特殊だと分ってるよ
至高とか公式とかわざわざ煽ってくれなくて結構
貞の絡みいいね
Qの性格のカヲルとアスカが絡んでも美味しい
アスカはどのアスカとは断定しないけど
せや
あ
LAM
本命カヲル
愛人マリ
LAMってなんだろと思ってたが
アスカとマリって意味か
LAMの時代だからね今
シンでLAKの時代は来るの…(・ω・`)?
絡みがあってもよし
絡みがないときは妄想力を巧に働かせるまでさ…
ああ・・
2月5日の祭で職人さん降臨してほすぃ
してほしいな
自分だけじゃなかなか難しい
977 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2013/01/13(日) 20:31:01.00 ID://B6EjIF
来るわけねーだろ。
じゃあ妄想逞しくしてるよ
くぁ
来るだろ
祭までにスレ埋めないと…!
980過ぎてるから次スレ立てた方がいいよね
乙です!
乙!