160 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 10:21:30 ID:W/S3BPfu
(中略)
三島由紀夫の「言葉」がフーコーのいう「弓」であるとするなら、その弓から発射された弾丸としての行為
=自死の儀式は、逆にその「発射する反動で」言語表現(デイスクール)という装置を「後退」させ作者の
生の外部へと押し出してしまう。そうして、それの描く軌跡をこそ、私は「狂気」と呼ぼう。
作者の生からはみ出した近未来小説『天人五衰』、三島はここで、非理性によって夢見られる狂気(それは
すでに病理学の対象とはなり得ない)(フーコー『狂気の歴史』)のだとすれば、三島の自裁は、到達不能の
狂気への到達への試みである。
(中略)
三島の“最後の小説”は、大江健三郎の言に反して、むしろ「発展させられる」べき多様な問題を孕んでいる。
…三島は、その最後の小説を、パラドクシカルに開かれた作品として遺したのだ。
その多様な問題こそ、今日の問題である。
青海健
「三島由紀夫の帰還」より
いるよな キチガイ
163 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/17(火) 23:18:21 ID:T2O4jsTE
暁の寺(Terra)
Terra=地球
164 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/19(木) 14:10:06 ID:bBvOaqFw
三島の好きだった映画といえばヴィスコンティ「地獄に堕ちた勇者ども」あたりか。
SF映画はどうだったんだろう。
166 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/20(金) 11:40:56 ID:y2wIkdwY
「宇宙の子供」という映画の寸評があるけど、SF映画の批評はほとんど見あたらないね。
ゴジラは絶賛していたようです。
日本特撮の「地球防衛軍」とか「海底軍艦」あたりに反応してくると
三島がエヴァについてどう反応するか、ちょっと見える感じするんだけど
「ゴジラ」だと傑作すぎてちょっと読めないですね。
「ゴジラ」は武田泰淳や堀田善衛も褒めてくるし。
三島は「家畜人ヤプー」あたりのSFアイデアは面白がっていたわけだから、
そこら辺がうまく視覚に置き換えられていたら、
SF映画も盛り上がって見ただろうと思うんですが。
「家畜人ヤプー」 石森章太郎が漫画化してたけど、あれをカラーが
今のデザインに置き換えてアニメ化してくんないかなぁ。
168 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/23(月) 22:43:56 ID:7KUc9pdZ
SF映画は「禁断の惑星」がよかったと語ってたらしいね。
169 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/23(月) 22:52:52 ID:DkQC+iW4
確か、堀田善衛とかあの辺りがモスラの原案だし。
「禁断の惑星」を「金閣寺」映画化した市川昆が監督してたら
「エヴァ」っぽくなった・・・かな?
171 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/24(火) 16:42:59 ID:/oqZCG+J
「禁断の惑星」はシェイクスピアのテンペストを基にしてるらしいね。
172 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/24(火) 16:45:19 ID:/oqZCG+J
三島の映画監督作「憂国」はご覧になられていますか?
映画としてのどんなもんなんだろう・・・。
ワーグナーの楽曲の使い方は巧い、と批評家が書いていたのは読んだことあるんだけど。
カオルの死のシーンで、第九に代えて
「トリスタンとイゾルデ」の「愛と死」を流しても合いそう。
ヤプーは江川達也だろ 今なら
>>173 もう十年以上前だったが、退屈な映画だよ
今見ると別な感じ方もあるかもしれんけど
あれなら奥さん怒ってフィルム焼いたのも判るw
>>173 無言劇だから、能のような感じでした。
手や目のアップ、玉の汗、カット割りが劇画チックで、残像が残って印象的だったよ。
たしかにやらたとハイキーな画面ばかりだった。
集中力途切れたな。
今思うと三島の文体が華麗で装飾過多の感があるのに対し、
映像の方は簡潔単純なものだった。
感想ありがとうございます。
たとえつまらなくても見てみたいものですね。短い作品だし。
三隅が映画化した「剣」あたりと二本立てで、できれば映画館で見たいものですが・・・。
ここに書きこんでおられるような、三島好き、あるいは批判的かもしれないけど
三島に興味持っておられるような方って、どういうアニメが好きなんでしょうか?
自分なんかは近作だと「ヱヴァ破」とともに「飢霊 零」なんですが。
179 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/25(水) 12:20:34 ID:nkqxwo3a
昔大好きでよく読んでたのは、バナナフィッシュとか日出処の天子とか、イタズラなkissですね。
もともとあまりアニメや漫画読みじゃないので、正直、最近のはよく知らないです。銀魂はちょっと面白かった。
「バナナフィッシュ」「日出処の天子」面白かったですね。
山岸涼子は凄い。とてつもなく漫画が巧い人という感じしますね。
「ヱヴァ破」はご覧になられましたか?
スレ主の方と違って、自分などは、エヴァと三島的なものに結構距離も感じるんですが、
最近、ライトノベルやアニメの世界に、カール・シュミットやハイデガーの「決断」概念使っての
「決断主義的セカイ系」という批評的分類なされる作品出てきていて、
こうした傾向の先に、三島的なものと繋がるようなものでてきたりするのか・・・
などと思えています。
三島的な審美主義はまったくないですが、
PCゲームの「マブラヴ」などで、226的なクーデターがエピソードとして描かれ、
巨大ロボットものなのに「剣」に拘られた描写なされていたの見て
「奔馬」の神風連についての記述思い出さされました。
押井守は三島由紀夫大好きなんだよね。犬狼シリーズなんか読むともろに
影響を感じる。
庵野に死海文書の存在を教えたのは押井だそうだが、そうした設定の部分
以外に引き継がれたものがあるのかもしれないね。
ちなみに死海文書、グノーシス、カバラ、生命の樹、落下した神性といった
モチーフは実はディックのヴァリス三部作に全て登場している。
押井が死海文書を知ったのはディック経由の可能性が高い。
182 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/27(金) 10:58:19 ID:FDOXBlj4
漫画家やライトノベルに三島ファンが多いようですね。優れた人は分野を問わず影響を与えるといいますし。
それと昔なら文学をやっていたような人達が、アニメなどの多表現可能分野にいってるんでしょうね。
よく、そんな評論見ることがあるが、実際、文学とアニメはなんの関係もない。
音楽と文学がそうであるように。
全く関係なくはないよ。
185 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/02(水) 17:10:05 ID:7TniYGOA
三島シンジ
186 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/02(水) 18:45:07 ID:jHnclHZu
>>180 これコピペ?某批評家の丸パクリじゃん
シュミット・ハイデガーの「決断」(笑
>>186 180に「批評的分類なされる作品出てきて」と書いてるだろ。
パクリじゃなくて、そういう批評の文脈出てきたってことに触れてるだけ。
188 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/05(土) 11:19:45 ID:Cqx08rvK
僕は雪崩る。
雪が僕の危険な断面を、あまりに穏和なふりをして覆つてゐるのに、いや気がさすから。
しかし僕は自己破壊とも破滅とも縁がない。
僕がこの身から振ひ落し、家を壊し、人を傷つけ、人々に地獄の叫喚を上げさせるその雪崩は、
たゞ冬空がかるがると僕の上へ齎らしたもの、僕の本質とは何の関はりもないものだからだ。
しかし雪崩の瞬間に、雪のやさしさと、僕の断崖の苛烈さとが入れかはる。
災ひを与へるのは、雪であつて、僕ではない。やさしさであつて、苛烈さではない。
三島由紀夫
「天人五衰」より
189 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/05(土) 11:21:07 ID:Cqx08rvK
世界のすべてが僕の死を望むだらう。同時にわれがちに、僕の死を妨げようと手をさしのべるだらう。
僕の純粋はやがて水平線をこえ、不可視の領域へさまよひ込むだらう。
僕は人の耐へえぬ苦痛の果てに、自ら神になることを望むだらう。
何といふ苦痛!この世に何もないといふことの、絶対の静けさの苦痛を僕は味はひつくすだらう。
病気の犬のやうに、ひとりで、体を慄はせて、片隅にうずくまつて、僕は耐へるだらう。
陽気な人間たちは、僕の苦痛のまはりで、たのしげに歌ふだらう。
僕を癒す薬はこの世になく、僕を収容する病院は地上にはないだらう。
僕が邪悪であつたといふことは、結局人間の歴史の一個所に、小さな金色の文字で誌されるだらう。
三島由紀夫
「天人五衰」より
引用だけして自分の言葉で語れない奴ってホントの馬鹿だよな
なんだ馬鹿しかいないスレか
193 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/11(金) 02:53:53 ID:XbDeKR2l
>>97のコピペがすべてじゃなかろうか
トムとジェリーをみたあとはじつに満たされた気分になるが、
エヴァをみたあとはむしろ空腹感というか、もっともっとといった状態になる。
このもやの残しかたは商業上の作意さえ感じる。
たしなむ程度なら問題ないが、のめりこめば病気である。
休日に散歩にでもでかけて、外の空気を吸い、
帰りにビデオ屋で天才バカボンを借りてくることをお勧めする。
ひとしきり笑った後、またエヴァをみるといい、素直に楽しめるはずだ。
↑
バカの典型だな
「こころ」とか「人間失格」とかがアニメ化されてきてるけど、
三島作品でアニメ化しやすいといったら何になるだろう?
「奔馬」や「英霊の声」のアニメもみたい気するけど、内容的にむつかしいかな。
仮面の告白か金閣寺あたりは?
「美しい星」はネタ的におもしろそう
199 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/15(火) 15:25:56 ID:1gITQNO1
池田理代子の「春の雪」もありますよ。
200 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/26(土) 13:45:28 ID:IJ1HA8uN
三島由紀夫はウルトラマンが好きだった。
201 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/28(月) 15:13:21 ID:NMNa1wwZ
保守
203 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/02/07(日) 19:33:32 ID:7e2pN+Fg
補注
私、右翼嫌いだもの。
切腹はいただけないな
「午後の曳航」を登をシンジに、首領をカオルに脳内変換して読んでみたが、
割とピッタリはまった・・・。
三島はCBAにも関わってたし、使徒の三島流分析をぜひ聞きたい
209 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの: