例
(1)父親に捨てられ「先生」のところで暮らすしんじくん(9さい)の
心の闇と孤独を語る
(2)保育園児・しんじくんの日常。れいちゃん、あすかちゃん、かおるくんたちと一緒に
今日も大暴れ!
(3)きょうだいになる(姉アスカ(14)、弟シンジ(8)など)
(4)ある日突然シンジだけ小さくなる
「エヴァンゲリオン初号機、発進!…て、なんで幼児が乗ってんの?誰?」
…など。
シンジ腐気持ち悪い・・・
きんもー!このスレきんもー!
シンジ腐はキチガイ
424 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/02/23(土) 16:06:51 ID:???
いくらシンジ腐ってお前シンジ腐をなんだと思ってんだ。
百合萌えのくせにシンジ腐を馬鹿にすんな!
怒るぞっ!
クソワロタw
>>7 そいつと大入りスレで暴れてるシンジ厨って同一人物じゃね?
348 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 19:41:49 ID:???
足引っ張られてるとかマイナス部分とか
お前らシンジ舐めすぎだろ死ね
なんか腐だのコミケだの言ってたし、あれはシンジ腐で間違いないと思う
そもそもシンジ厨なんか腐女子しかいないだろ
腐女子というより貴腐人か…まさに老害
>>1死ね! と言いたいところだがコピペが面白いから許す
シンジ腐の気違いぶりが見事に
>>1に凝縮されている
キモッ
ひぐちしんじくん(もうすぐ44さい)
主な登場人物
碇シンジ(8)
鈴原ナツミ(8)
鈴原トウジ(14)
特別出演
碇アスカ(14)
つづく
シンジのアンチスレに投下されたシンジ腐によるAAコピペ
ちなみに二行目は消し忘れた模様
523 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/08/31(月) 09:51:25 ID:???
シンジが嫌いなどと戯言を抜かすこのスレ住人の正体w
カヲルが女だったらという戯言を抜かすこのスレの住人達の正体w
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / /
::∩::::::::::::::::::::::::::: / /
∧_∧ ...| | ( ( /⌒ヽ
< `Д´>// ∧_∧ ヽ ヽ⊂ ̄ ̄ ̄⊃ ヨッシャ行くぞ、ゴルァ!!
/ ソウル.. ∧_∧ ´ー`) \\(´∀` ) n .∩
∧_∧ ( ´A `)浪人i ハ \ ( E).|| ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
(丶`∀´) /童貞 \ ノ | 無職/ヽ ヽ_//. .| .| . (丶`∀´) (丶`∀´) (丶`∀´)
( ヽ, / 秋葉 ヽ、/ , // ヽ, | ノ \__/ | .| /高卒 ヽ/ 中卒 ヽ、/ニート ヽ、/
そいつ至る所でアスカ人叩いてる奴だろ?
カヲルのスレにまで出張してるのかw
シンジ腐って面白いなwもっと笑えるネタをくれ
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/10(金) 17:38:07.79 ID:oBNqN3giO
シンジはガチホモでなくてもオカズになる
可愛いから十分抜ける
エヴァ板での常識
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/10(金) 17:39:05.28 ID:pG0J1PyqO
>>33 そんな常識あるかボケ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/10(金) 17:40:34.26 ID:nR7gkjJm0
>>33 死ね
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/10(金) 17:44:31.96 ID:IJGT9WSm0
>>33 吐き気がする
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/10(金) 17:47:00.04 ID:vfMO3I45O
>>33 ‥きもちわるい
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/10(金) 17:50:37.62 ID:x8kRR4Iw0
>>33は糞腐女子
>>18のつづき
ある日の学校帰り。
「ねえナツミちゃん、大事な話があるんだけど…」
「(ドキッ)な、なに?」
「こないだ僕のうちに遊びに来てくれた時、僕のお姉ちゃんや、
お姉ちゃんの乗ってるロボットの写真見せたでしょ?」
「(なーんだ)うん。あれ、かっこよかったね!」
「あれさ、秘密なんだって」
「秘密?」
「うん。お姉ちゃんがあのロボットに乗ってるってことは、
えーと『こっかひみつ』だから、しゃべったら逮捕されるんだって!」
「逮捕〜〜?」
「 ナツミちゃん、もしかして誰かにしゃべっちゃった?」
「ううん、しゃべってないけど…でもほんとにしゃべっただけで逮捕されるの?
泥棒したり、人をケガさせたりはしてないのに?」
「…ナツミちゃん、お姉ちゃんを疑うの?」
「…」
「僕のお姉ちゃんが、嘘つくはずないよ!」
「ご、ごめんなさい」
「…あ!僕の方こそごめん!大きな声出しちゃったね…」
「(あ〜あシンジくんは相変わらずお姉ちゃんラブだなぁ)」
つづく
オナニースレに貼られてた。悪いのはアスカらしいw
972 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/07/28(火) 20:34:55 ID:???
シンジは悪くない
誘った女が悪い
294 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2009/08/31(月) 10:14:01 ID:???
>>289-293 ふざけんな!
あ?何ほざいてんだお前ら?
アタマおかしいの?情弱?
あのアンケート(笑)は個人サイトの馬鹿管理人が勝手にデッチあげたものなんだよ
シンジに都合悪い外人のコメだけ集めた捏造アンケート(笑)
お前らもあの管理人も屑なんだよwwwww
297 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2009/08/31(月) 10:21:31 ID:???
ここにいる奴ら本当に基地外ばっかだなwwwwww
シンジが海外で嫌われてるだとか捏造アンケート鵜呑みにしてる
プギャーwwwwwwどんだけ情弱なんだよwwwwww
誠みたいな屑とシンジを比べてんじゃねーよ池沼wwwwwwww
299 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2009/08/31(月) 10:25:04 ID:???
>>289-293 自演バレバレw
2ch初心者か?
あのデタラメ調査結果を今さら釣りの餌にしよとするなよw
308 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/08/31(月) 10:50:05 ID:???
論破されてダンマリな基地外住人wwwwwwwww
おーい!生きてますかー?wwwwwwwww
返事が無いただの屍のようだ
プゲラwwwwwwww
311 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2009/08/31(月) 10:57:29 ID:???
アンケートが捏造だと判明した途端に歯切れが悪くなったなあwwwwwwwww
捏造アンケート持ち出して工作するとはとんでもねえ連中だなあー
オラオラ!さっさと首くくれや!
病気すぎる…
きちがいをかんさつするのはたのしいな
エヴァ板良スレ保守党
57 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2009/09/06(日) 20:20:44 ID:???
EOEは全部糞庵野のせい、シンジは悪くない、叩く奴は死ね!!
61 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2009/09/06(日) 20:22:27 ID:???
シンジきゅんに精液かけてもらってありがたいと思え脇役赤毛猿!!!
64 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/06(日) 20:24:38 ID:???
俺がシンジきゅんにオカズにされたい!糞アスカは死んでろ
>>23のつづき
「でも嬉しかったなぁ、あの時。お姉ちゃんとロボットの写真に興味持ってくれたから。
ナツミちゃんは前に(お姉ちゃんじゃない人が乗った)
ロボットと怪物が戦ったときに足をケガしちゃったんだよね。だから…
…ちょっと、どうしたの?大丈夫?ナツミちゃん!ナツミちゃん!」
連絡を受けたトウジがタクシーで公園にやってきた。なぜかヒカリも一緒。
「貴様、妹になにしたんやあっ!」
「……(ビクビク)」
「お兄ちゃん、シンジくんは悪くないよ!ただ私があの時のこと思い出して、足が痛くなっちゃって…」
「…あぁ、わかったわかった。ちょっと車(タクシー)の中で大人しくしとり。
…よっこいしょ。…ああ、すまんな、委員長。
運転手さん、ちょっとだけ待っとってください。」
「お兄ちゃん、シ…碇くんをあんまり叱らないで…」
「ちょっと話をするだけやで(碇?碇…)」
「…退院はしたもののな、あんな大怪我やったんや、病院のセンセからはいろんなことを注意されとる。
ただ心理的なこととか、難しい話をお前にしたってわからへんやろうしなあ…」
「……(ビクビク)」
「一つだけ言っとくわ。女の子にケガのことを思い出させるようなことを言うんは、最低やで。」
「……」
「お前、碇ってゆうんやな…姉ちゃんはアスカや、そやろ?」
「……」
「おい、返事せえや!」
「(ビクビクビク!)(コクコク)」
「ふん!姉ちゃんがガサツやと弟まで無神経になるんやな!」
「……」
「鈴原、いいかげんにしなよ!」
車の中にいたはずのヒカリが二人の近くに来ていた。
トウジが車へ行き、シンジとヒカリの二人になった。
「あんな体の大きなおにいさんに大声出されたらびっくりしちゃうよねえ、ごめんね」
「(なんでこのおねえさんが謝るんだろ…?)」
「ね、一人で家まで帰れる?送ってあげようか?」
「(だめだ、送ってもらったことがお姉ちゃんにばれたら、すごく気にするだろうし…)(フルフル)」
「そう…。ね、元気出しなさい!(ナデナデ)ナツミちゃん、きっとまたすぐ元気になるわ。
だからあんまり気にしちゃ駄目よ。ほら、ナツミちゃんこっち見てる。手を振ってあげなよ」
車に乗り込んだトウジに、ナツミが食ってかかる。
「ちょっとお、お兄ちゃん!碇くんに何言ったのよお!」
「(あかん、興奮させたら足によくないわな…)ん?何言うたか聞きたい?」
「な、なによ…」
「これからもナツミとラブラブでよろしくな〜、って言うたんや」
「…え、ちょっ!なに!そそそそんなこと言ったのぉ〜〜?」
「ん、迷惑やったか?」
「そ、そんなことないけど…」
「お、彼氏が手ぇ振ってるでぇ!(なんやよくわからんけど、委員長、ナイスフォローや!)」
「もう、彼氏だなんてぇ〜!(フリフリ)シンジくん、またね〜!」
ナツミ、トウジ、ヒカリを乗せたタクシーが行ってしまい、シンジは一人トボトボと家路につく。
(一言もしゃべれなかった…ナツミちゃんやおにいさんに、たくさん謝りたかったのに…
「悪いのはぼくです!お姉ちゃんは関係ありません!」て言いたかったのに…
強くなりたいなぁ…強くないと、謝りたくても謝れないんだ、
お姉ちゃんをバカにされても何も言えないんだ…)
おしまい
>>19とか
>>26あたりは真性マジキチだが、
>>30とかその辺はただのマッチポンプの人じゃねーか
そこのスレ覗いても分からんほど間抜けなのか、分かってて知らないフリで使ってんのか
どっちにしろアホかよ
一言で言えばトウケツ乙w
まぁそっちはいつものことだし
んでどーすんだよこのスレ
スレ主が自分で書いたらしきSSが早く終わりすぎ
(1/3)
「しんじとシンジ」
主な登場人物
しんじ(7)
アスカ(14)しんじの姉 エヴァパイロット
シンジ(14)アスカのクラスメイト、エヴァパイロット
シンジがアスカ邸にやってきた。
「お、おじゃまします…」
「さすが時間ぴったりね、バカシンジ」
「(ニコニコ)いらっしゃい!こんにちは!」
「はい、こんにち…うわぁ!僕がいる!小さい僕が…」
「(ゲラゲラ)」
「……?」
(数日前にさかのぼる。教室にて)
「…わかったよ、行けばいいんだろ?ほんとにしつこいなぁ…でもなんでそんなに僕をアスカの家に行かせたがるのさ?」
「べ、別にいいじゃない!パイロット同士の適切なコミュニケーションは重要事項でしょ?」
「だったら綾波も招待すべきなんじゃないの?」
「さすがのあたしもいきなり3Pってのは…」
「えっ?」
「あ、あれとはまた徐々にやってくわよ!
それにあんた、ファーストの方には、もうずいぶん行ってるようねぇ?」
「(ドキッ!)」
「一人暮らしの女の子の家に通って、何やってんだか!いやらしい!」
「な、何考えてんだよ!食事作ってあげてるだけだよ。時々は一緒に食べるけど…」
「…え、ほんとにそんなに度々行ってるの?」
「(しまった!)……」
「……まあ、うちは同居人がいるからエッチなことしようと思っても無駄ですけどね!」
「(誰もメスライオンに手なんか出さないっつーの!
そういやアスカの家族のことって今まで聞いたことなかったなぁ…)」
(2/3)
アスカ邸、リビング。
「いやー期待どおりのリアクションに笑わせてもらったわよ、バカシンジ!」
「でもほんとに、僕の小さい頃のまんまだよ…
そっかー、アスカお姉さんのボディーガードって、しんじくんのことだったんだね!」
「え?ボデー…?」
「お姉さんのことを、悪い奴から守る人のことだよ」
「ふーん…でもそんなのいらないよ。だってお姉ちゃんは最強だもん!」
「(日頃の弟教育が行き届いてるようで…明日学校でからかってやる!)」
「なに笑ってんのさ?お姉ちゃんはほんとに天才で最強なんだからね!
勉強は大学生と同じ本読んでるし(?)、ロボットに乗れば怪物を何匹も倒して…」
「ゴホン!」
「……あぁぁまたしゃべっちゃった!お姉ちゃんごめん!
こないだナツミちゃんにしゃべって怒られたばっかなのに…「こっかひみつ」なんだよね…」
「もうしょうがないわね〜。このおにいさんには、今しんじから聞いちゃった事は
絶対絶対ナイショにするように強く強くお願いしとくわ。だから大丈夫!
でも少しはしんじに罰を与えなきゃねえ…しんじ、一人でジュースとお菓子持って来れる?」
「う、うん!持ってくる!」
しんじはキッチンへ行く。
「ほれ、質問タイム作ってあげたわよ」
「あ、ありがと…。さっきしんじくん「ナツミちゃん」て言ったよね、それって鈴原の妹の…」
「そうよお、あんたが初陣でヘタこいたから大怪我しちゃったお・ん・な・の・こ」
「しんじくん、友だちだったんだ…」
「友だちというより、もうほとんど恋人ね!こないだうちに連れてきたんだけどさ、
もうラブラブぶりを見せつけられちゃって大変だったわよぉ!」
「(うわぁ…)」
「ま、後半戦は、せいぜい地雷踏まないように気を付けなさい!」
「アスカこそ、僕もロボット(エヴァ)乗ってるとか言わないでよ…」
「ま、言わないようになるべく注意しますわ、なるべく。」
「(あぁ、なんで僕はいつも不利な方へどんどん追いつめられるのかなぁ…)」
(3/3)
しんじとシンジは、けっこう気が合った。
「お姉ちゃんに、体によくて、おいしいものを食べさせたいから、早く大きくなって
料理ができるようになりたい!」というしんじに、シンジは料理のレパートリーを
聞かせたりした。
テレビゲームはどれをやっても実力伯仲の好勝負だった。
(ただし二人とも、アスカが相手となると瞬殺されてしまうのだが…)
夕刻、シンジが帰ったあと。
「あのおにいさんの小さい頃と、今の僕とがそっくりかぁ…。
じゃあ僕も大きくなったら、あのおにいさんみたいなイケメンになれるのかなあ!」
「(あれをイケメンと言うか、我が弟よ…)そうねえ、スポーツとか料理とか勉強とか、
とにかくなんにでも一生懸命取り組む人は、きっとイケメンになれるわよ!」
「あ、そういえばさぁ、お姉ちゃん、今日「バカ」って言ったでしょ?「バカシンジ」とか…」
「(しまったぁ、いつもの癖で…)」
「バカって言っちゃいけないんだよ!バカっていう人がバカなんだからね!
お姉ちゃんは天才なんだから、バカじゃないんだから…」
泣き虫のしんじは、ちょっと興奮しただけですぐ涙声になってしまう。
アスカはしんじを抱きしめ、耳元で小さな声で言った。
「お姉ちゃん、しんじとの約束破っちゃったね、ごめんね…もう絶対言わないからさ、許してくれる?」
「…うん。」
「またお姉ちゃんのお友だち連れてきてもいい?今度はきれいなおねえさんだよ」
「お姉ちゃんよりもきれい?」
「…………バカッ!」
どうやら本当にきれいな人が来るようだ、という期待に気を取られ、
お姉ちゃんがまた約束を破ったということに気付かないしんじくんでした。
おしまい
39 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/12(土) 12:50:52 ID:uZJeyOIM
予告
「二人目のしんちゃんだゾ」
主な登場人物
碇シンジ(5)
野原しんのすけ(5)
園長先生
野原みさえ
予告
「3人目のシン」
登場
仮面ライダーシン
碇シンジ
式波アスカラングレー
綾波レイ
(1/5)
「クレヨンしんちゃん 二人目のしんちゃんだゾ」
主な登場人物
碇シンジ(5)
野原しんのすけ(5)
風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃん
園長先生、野原みさえ
園長先生語る
「私はご父兄からご意見やクレームがあったら、どんなに理不尽な事であっても相手の話をとにかくよく聞くようにしています。
こちらから発言するのは最後の最後です。
さんざん言われっ放しの私を見て「情けない」とか「事なかれ主義だ」とか、先生方からよく言われますけどね。
こんな私ですが…昨日、あの男には、どうしても黙っていることができず、大声を出してしまいました…。
ねえ、先生方、この世に実の子供と時間を共有することよりも優先される仕事なんて、あるんですかね?
そりゃ奥さんが亡くなって大変なのはわかりますよ。
でも母子家庭・父子家庭として仕事も育児も頑張ってる保護者さんは、たくさんいらっしゃるじゃないですか!
しかもあの男、昨日こちらに来た時も部下らしき人間を引き連れてたでしょ。
まだ恵まれてる方ですよ。
今にして思えば昨日、私はほとんどその部下と喋っていたようなもんです。
そしてあの立ち去り方!話している最中にいきなりあの男が「ちょっと失礼」と言って席を立ちました。
トイレか電話か、位に思っていたけど、いつまでたっても戻ってこない。
しばらくして部下の携帯に電話が入り…そのあとの部下の言い草がこうですよ
「彼は急用で仕事に戻った。もうこちらへは来ない。今日から子供の世話は知人に頼む。
知人の連絡先と、その知人への手紙はここにある。子供への説明は幼稚園にお任せする。」
なにがお任せするですか!あの子は昨日、自分がその夜どこで寝るのかさえ親から聞かされてなかったんだ!
その後部下も勝手に帰ってしまうし…私はもう本当にやりきれない気持ちでシンジくんに事情を説明しましたよ。
そして…先生方も御覧になったでしょう?
シンジくんは「おとうさん!おとうさん!」と泣き叫びながら幼稚園じゅうを走り回って……。
私はあの声を、しばらく忘れることができないと思います。」
(2/5)
同日、ひまわり組教室にて。本日から本格的にクラスの仲間入りである。
吉永先生「みんななかよくしてねー!(シンジに)名前言えるかな?」
シンジ「……いかり、シンジです……」
子どもたち「(うわー暗い…)」
昨日の「おとうさん!おとうさん!」の騒ぎで、
子どもたちもシンジのややこしい事情は多少わかっており、教室内はなんとも微妙な雰囲気に…。
マサオくん「(気を利かせて、精一杯明るく)シンジくんてことは、しんちゃんだね!二人目のしんちゃんだ!」
子どもたち「あーそうだそうだ!」「しんちゃんだしんちゃんだ!」
しんのすけ「ほほー。でも本物のしんちゃんはオラだぞ!シンジくんはニセしんちゃんだ!」
子どもたち「(えー…)」
しんのすけ「オラが一番でシンジくんが二番だ!オラが親分でシンジくんが子分だ!
オラが社長でシンジくんが平社員だ!オラが…」
風間くん「いいかげんにしろ!普段はおバカなくせして、なんでこんな時はポンポン言葉が出てくるんだよっ!」
シンジ「(クスクス)」
マサオくん「あー、シンジくん笑った!」
ボーちゃん「きんちょうが、ほぐれた!」
(3/5)
お外にて
風間くん「習い事やってる?僕はバイオリンやってるんだよ!」
シンジ「ぼくが昨日からお世話になってる家のおじさんは、チェロが弾けるよ。
大きくなったら教わってみようかな…」
風間くん「(チェロってどんな楽器だったっけ?)う、うん!それがいいよ!
シンジくんは、なんか楽器をやるのが似合うような気がするなあ…(しばらくシンジを見つめ、なぜか頬を赤らめる)」
マサオくん「風間くん、どうしたの?」
ボーちゃん「風間くん、うっとり!」
風間くん「あ、あのさあ、ネネちゃん、女の子からみて、シンジくんって、すごくイケメンだと思わない?」
ネネちゃん「そうねえ、確かにしんちゃんやボーちゃんと比べればねえ。
でも風間くん、なんでそんなこと聞くの?」
風間くん「(ああ僕はいったいどうなってしまったんだぁ!)」
しんのすけ「ほほー、もしかして風間くんは「にちょーめ」ですか〜?」
風間くん「な、なんだよ「にちょーめ」って」
しんのすけ「ほっほーい!風間くんはにちょーめにちょーめー!」
風間くん「お、おい、ちゃんと意味を教えろ!てゆうか普段はおバカなくせして
なんでこんな時だけ、僕さえ知らないような言葉が出てくるんだよっ!」
シンジ「(ニコニコ)」
マサオくん「もー、あの二人はいつもあんな感じなんだよ…」
ボーちゃん「ボケと、ツッコミ!」
シンジ「(ニコニコ)」
(4/5)
公園。
たくさんの子供が遊んでいたが、夕方になり、お母さんが迎えにきて徐々に減っていき、
気がつくとシンジとしんのすけの二人きり。
シンジ「……」
しんのすけ「シンジくんはまだ帰らなくていいのか?」
シンジ「おじさんもおばさんもまだ仕事に行ってるからいいんだ…
おばさんがかえってくるのも6時くらいかな…」
しんのすけ「おおーそんなに遊べるのか!うらまやしいぞ!」
シンジ「あ、あのーしんのすけくん、それを言うなら『うらやましい』…」
やがて、しんのすけのお母さんも迎えにきた。
みさえ「シンジくん、また明日もしんのすけと遊んであげてね!」
シンジ「はい…さよなら。」
しんのすけ「じゃあまた明日な、ニセ物!」
みさえ「ちょっとしんちゃん!なんてこと言うの!」
シンジ「いえ、いいんです。(フフ…)」
みさえ「(なんて淋しそうな顔で笑うの、この子…)」
46 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/17(木) 23:00:04 ID:tiTThSM+
(5/5)
河川敷の道。
川のこちら側の道をしんのすけとみさえが歩いている。
向こう側の道をシンジが、同じ方角へトボトボと歩いている。時々チラチラとしんのすけたちを見ている。
みさえ「(家に帰りたくないのかな…いろいろ大変みたいだもんね…)」
突然、しんのすけが大声で話しかける。
しんのすけ「おい、ニセしんちゃん!母ちゃんなんかいなくたって大丈夫だぞ!
妖怪ガミガミオババがいないから、静かでいいぞお!」
みさえ「こらしんのすけ!」
しんちゃん「父ちゃんなんかいなくたって大丈夫だぞ!
くさーい靴下が転がってないから、ごはんがおいしいぞお!」
シンジ、大笑い。
しんのすけ「おおー!シンジくんの笑い声を初めて聞いたぞー!」
シンジ「おーいしんちゃーん!(片手を挙げて)二号機、発進!」走り出した。
しんのすけ「あーずるいぞ!えーとえーと、一号機、発進!」同じ方向へ走り出した。
みさえ「こら、走ると危ないよー!」追いかけていく。
みさえ「(あーあ、子どもってバカだけど…子どもって天才だなぁ。)」
おしまい
追伸
「クレヨンしんちゃん」の原作者・臼井儀人さんがご無事でありますように…。
>>1頑張るなw
クレしんの作者って失踪したんだっけか
よく知らないけど
そうとも言う
(1/2)
「クレヨンしんちゃん オラたちの好きな先生だゾ」
主な登場人物
碇シンジ(5)
野原しんのすけ(5)
風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃん
シンジ「ボクが今お世話になってるうちの先生は…」
マサオくん「先生?シンジくんの親戚のおじさんは先生なの?」
シンジ「えーとね…」
ネネちゃん「先生って、幼稚園の先生?学校の先生?」
シンジ「えーとね…」
風間くん「ねえみんな知ってる?マンガ家も『先生』っていうんだよ!」
子どもたち「え〜ほんと?」
風間くん「ほんとだよ!ほらこのマンガ雑誌の、ここ…『なんとか先生に応援のお手紙を出そう!』って」
ネネちゃん「なんとか先生?風間くんでも読めない字があるんだ!」
ボーちゃん「猿も木から、落ちる!」
風間くん「(えーとそれは合ってるのかなボーちゃん…)えーと『しらい』先生、かなぁ…」
(2/2)
マサオくん「あー、このマンガボクも読んだことあるよ。面白いよね!」
ネネちゃん「あ、この子しんちゃんに似てる〜!おバカな方の…」
しんのすけ「ほほ〜呼びました〜〜?」
風間くん「うわびっくりした!どこから出てきたんだ!」
しんのすけ「どれどれ…あー、またオラのニセものだ!シンジくんにつぐ、
オラのニセもの第二弾だ!こうしてやる!(ビリビリ)」
風間くん「あーなにすんだよ!」
そこらを走り回りながらマンガ雑誌を破いては投げ捨てるしんのすけ。それを追いかける風間くん。
バラバラになったマンガ雑誌のうち、さっき風間くんたちが見ていたページを
シンジが地面から拾い上げ、読む。
シンジ「(クスクス)」
ボーちゃん「シンジくんも、爆笑!」
シンジ「(いや、爆笑はしてないけど…)」
マサオくん「ねえ、シンジくんもこのマンガ面白いって思うでしょ!」
シンジ「うん、もっとたくさん読みたいね!」
マサオくん「今はパパがこの雑誌を買った時しか読めないけど…
ぼくたちが自分のおこづかいで本を買えるくらい大きくなるまで、このマンガ、続いててほしいよね」
シンジ「ず〜っとず〜っと続くよ、だってこんなに面白いもん!」
さっき、お世話になってる「先生」のことを言いかけていたことなど、コロッと忘れてるシンジくんでした。
おしまい
追伸
「クレヨンしんちゃん」の原作者・臼井儀人先生のご冥福をお祈りいたします。
こうなる前から書いてるから悪意ないのは分かるが、クレしんネタは今は止めとけ
シンジ厨は空気読めない基地外だな
ほらヘンなのが寄ってきちゃった
(1/2)
「ぼくのゆめ」第1話
第1話の主な登場人物
シンジ 小学1年生
マナ シンジのクラスメイト
担任の先生
「ねえシンジ君、さっき先生とどんな話をしたの?」
「だ、だから、僕の作文をコンクールに出すかもしれないけど、ここを直したらもっといいんじゃないかって言われて、それで2カ所くらい直したんだよ」
「それだけ?」
「うん」
「…ウソね」
「え、な、なんで?」
「だってシンジ君、さっきから態度がおかしいもん。それにそんな話なら、なにもナイショでしなくたっていいでしょ?」
(マナの回想)
「先生、あたしもシンジ君と一緒に聞いてていい?」
「あ、ご、ごめんなさいマナちゃん。これは先生とシンジ君だけでお話ししなくちゃいけないのよ。ちょっとだけ待ってて…」
「えーなんでー?作文を直す相談なんでしょ?私も作文上手になりたいもん!」
「(マナにしか聞こえない小声で)そっかー、一秒でも離れていたくないんだぁ、シンジ君と」
「えっ…」
「(ちょっと声量上げて)マナちゃんはほんとにシンジ君のことが…」
「(顔真っ赤)ちょ、ちょっと先生!」
「ねえ、先生にもシンジ君とお話させてよ〜。おとなしく職員室の外で待っててくれたら、なるべく早く終わらせるから。そしたらその後シンジ君と一緒に帰れるからいいでしょ?」
(回想終わり)
(2/2)
「ね、先生になんて言われたの?」
「……」
「なんで教えてくれないのよぉ…シンジ君の意地悪!もう朝迎えに行ってあげないから!」
「そんなぁ…じゃあマナちゃんにだけは言うけど、絶対他の人に言わないでよ。
…先生はね、直すところを言った後に『先生から直すように言われたことや、
どこをどう直したかは誰にも言わないこと。
もししゃべったらお姉さんに迷惑がかかる』って言ったんだ」
「へえ…。でもなんでシンジ君の作文と、シンジ君のお姉さんが関係あるの?」
「僕もわかんないよ。先生に理由を聞きたかったけど、
先生、なんでか知らないけどすっごい怖い顔してたから聞けなかったんだ」
「…う〜ん、なんか匂いますね〜」
「な、なに言ってるの?」
「わたくしの推理によりますとですね〜、お姉さんと作文は本当は関係ないのよ。
でもシンジ君はお姉さんの事を出されたら何でも言うこと聞いちゃうでしょ?だから利用されたんじゃないかなぁ?」
「マナちゃん推理マンガの読み過ぎだよ…それに僕、何でも言うこと聞いたりとか、そんなに弱くないし…」
「ウソウソ!シンジくんお姉さんのこと大大大好きじゃん!だから言いなりになっちゃうって!」
「……」
「ね、ねえ、あたしと…」
「そ、尊敬だよ!」
「え?」
「僕はお姉ちゃんのこと、好きっていうより尊敬してるんだ」
「ふ〜ん尊敬ねえ。さっすが作文コンクール挑戦者!難しい言葉知ってますね〜!
(話が逸れてよかった〜!勢いで恥ずかしいこと言いそうになっちゃった…)」
(第1話 了)
頑張れ>1
(1/3)
「ぼくのゆめ」第2話
第2話までの主な登場人物
シンジ 小学1年生
マナ シンジのクラスメイト
担任の先生 (45歳 女性)
伊吹マヤ ネルフ職員
1話から少しだけ時間さかのぼる。
職員室の前の廊下でペタンと座って待っているマナ。
職員室からシンジと担任が出てきた。シンジ、無言で担任に頭を下げる。
マナ「(いつもなら元気よく「さようなら!」って言うのに…)どうしたの…先生に何言われたの?叱られたの?」
マナ、担任を睨みつける。
マナ「(シンジ君こんなにヘコんでるじゃん…いったい何言ったのよ?)」
シンジ「大丈夫だよ。叱られてないし…」
マナに手を引っ張られるような格好で廊下を歩いていくシンジをしばらく見送る担任。
職員室へ戻ろうとしたとき、マナの「シンジ君の意地悪!」という声が聞こえたような気がした。
担任「(シンジ君、マナちゃん、ごめんね…)」
校長室。
担任が入ってくる。校長とネルフ職員・伊吹マヤがいる。
校長「いや〜先生ご苦労さまでした!」
担任「いえ…」
マヤ「ご協力感謝いたします。彼の様子はいかがでしたか?」
担任「『いかがでしたか』?そんなのもうご承知なんでしょ?」
マヤ「?」
担任「ここで見てらしたんじゃないんですか?マイクやカメラはいつの間に仕掛けたんです?」
マヤ「そ、そんなことしてません!」
担任「あらそう…(マヤの全身をなめるようにジロジロ見て)お若いのねえ、おいくつ?」
マヤ「…任務に関係のない質問にお答えする義務はありません」
担任「はいはいごめんなさいねえ。ま、今日は小学校のオバサン先生をちょっと脅かすだけなんだし、新人で充分よねぇ」
マヤ「……」
(2/3)
マヤ「今回はコンクールへの応募が問題点発見のきっかけとなったわけですが、
仮にコンクールによる公表などが無かったとしても、例えば学級内での朗読等であってもそれは機密の漏洩とみなされます」
担任「ちょっと待ってください、それでは隣の席の児童がたまたま原稿用紙をのぞき込んだというレベルも含めて
管理しろというのですか?」
マヤ「どんな形であれ機密内容が第三者にわかってしまえば、それは漏洩であり、現場の担当者の管理責任が問われるということです」
担任「じゃあ児童どうしのおしゃべりまで管理しろというのですか?」
マヤ「細かな手法等は現場の先生にお任せします。
こちらとしましては、もし機密が漏洩したことによって国家の安全がおびやかされるようなことがあれば
法律に則って処分をくださなくてはならない、ということです」
担任「……」
マヤ「(ふと意地悪な気持ちになり)でも先生、そんなにご心配なさらなくてもよろしいんじゃありませんか?」
担任「は?」
マヤ「何か問題が起こったとしても、まず処分を受けるのは(担任の)先生ではなく、校長先生なわけですしねえ」
担任「……!(立ち上がり顔をマヤの至近距離に)バ、バカにするのもいい加減にしなさいよ、このヒヨッコが!」
校長「先生!先生!」
マヤ「本日はこれで失礼します」
立ち上がり、一礼して退出しようとする。
担任「(マヤの背中に)あんたたちそんなに偉いわけ?子供どうしの人間関係を壊してまで、
一体なにを守ろうとしてるのよ?」
(3/3)
その頃。
「ねえ、あたしに隠し事しないでね。なるべくでいいから…」
「…うん」
「特に、先生に叱られてヘコんだ時とかは絶対あたしに言ってね。
へコんだ時にはね、たくさんしゃべった方が早く元気になれるんだよ。
あたし、聞き役になるから」
「ありがとう。でも今日はほんとに先生に叱られてないからね」
「わかった。シンジ君の言うこと信じる。じゃ、またあした」
「あ、あのさ、あした…」
「うん、明日もちゃんと朝迎えに行ってあげるから!」
「(ホッ!)」
「もう〜、ちゃんと早起きしないとダメだぞー!」
「ヘヘへ…バイバーイ!」
「バイバイ!」
案外ケロッとしてる2人でした。
(第2話 了)
「ぼくのゆめ」第3話
主な登場人物
碇シンジ 小学1年生
碇アスカ シンジの姉。エヴァパイロット
葛城ミサト ネルフ職員。シンジとアスカの保護者役
パイロットの家族の執筆した、問題のあるとされる作文への対応について
葛城ミサト
1 当該作文について
(1)本文 別紙のとおり(ただし修正済)
(2)執筆者 第三新東京市立第一小学校 一年二組 碇シンジ
(エヴァンゲリオンパイロット「碇アスカ」の弟)
2 主な修正点
(1) 修正前「みさとさんという人」
修正後「しんせきの人」
(2) 修正前「ロボットのくんれんをしている」
修正後「べんきょうを一生けんめいしている」
3 今後の対応
(1)学校長及び担任教諭への指導
(略)
(2)当該児童への指導
原則として児童の姉に一任。ただし、国家機密保護の重要性及びその範囲について改めて姉に指導する。
(3)その他
ネルフ関係者の子弟については、その執筆した作文等に対し「確認」がなされること、及びその必要性について、児童の姉に説明する。
(以下略)
ミサト邸のダイニング。午後10時頃。
ミサト「シンちゃんはもう寝た?」
アスカ「ええ…久しぶりの添い寝だったから、なんだかシンジちょっと興奮しちゃったみたいでなかなか寝付かなかったけど、もう大丈夫」
ミサト「フフフ…小学生といったって、まだまだかわいいもんねえ。
…さて、これなんだけど」
アスカ「うん、まあ指示事項に異論はないわよ。あたしはもう、そういうもんだという覚悟ができてるしね。
ただ、パイロットの家族だからということで小さい子供なのに窮屈な思いをしなくちゃいけないというのは、ちょっとね…」
ミサト「小さい子供のうちから言っておくことに価値があるのよ。今のアスカの認識があるのも、結局はそういうことなのよね?」
アスカ「でもあの子、あたしの子供時代と違って友達多いから、その点はかわいそうね。
こないだも担任から指導があった日、ガールフレンドとちょっとやりあったみたい。
それにしても、あたしとネルフとの関係が始まった時期を考えると、そろそろシンジにもお声がかかる頃なのかしら…」
ミサト「適任者テストのこと?」
アスカ「そう。パイロットのきょうだいなんだから当然マークされてるわよね?」
ミサト「率直にいって、アスカはそのことをどう思う?」
アスカ「最終的には本人の判断だけど…シンジについて言えば、命の危険を冒して何かと戦うというのは似合わないように思うし…してほしくないわ。
ましてや、あんな作文を読まされればね…」
アスカ、不自然に体をひねり顔を背ける。
ミサト「(アスカ、泣いてる…?)」
アスカ「(鼻をすすり)ねえミサト、答えにくいとは思うけど…すでにシンジに関する様々なデータはミサトから本部へ日々報告してるのよねぇ?」
ミサト「……」
アスカ「それを受けて、現時点での本部の見解というのは… 」
ミサト「…覚悟だけは、しといて頂戴」
アスカ「………おやすみ」
ミサト「おやすみなさい」
(第3話 おわり)
たまに読んでるよ
(1/3)
「ぼくのゆめ」第4話
担任「みなさん、大ニュースですよー!」
子供達「えー?」「なにー?」
担任「碇シンジ君の作文が、作文コンクールで銀メダルをとりましたー!」
子供達(パチパチ)「すごーい!」「さすがー!」「銀メダルって3位だよね」「違うよ1位だよ!」などなど。
担任「じゃあ碇君、その作文を読んでください」
シンジ「はいっ!」
マナ、自分のことのように誇らしい気持ちで、教壇へ歩くシンジをニコニコしながら見ている。
マナ(へへー、この作文の秘密はシンジ君と先生とあたししか知らないんだもんねー。…あれっ?)
マナと一瞬目の合った担任が、なぜか悲しそうな表情でうつむいたように見えた。
マナ(先生どうしたんだろ…コンクールのこと、うれしくないのかなぁ?)
(2/3)
ミサト「やれやれお昼前に緊急呼び出し!全く無粋なお客様よね〜。お互いお腹すいてんのにね!
アスカ、さっさと片づけて、その後たまには一緒にランチ行きましょ!」
アスカ「ええ、そうね…(『おいしいごはんをたくさん食べて…』か…フフ。)」
リツコ「アスカ、どうしたの?ちょっとだけ乱れが…」
リツコがモニターをのぞく。アスカが目のあたりをいじっているように見える。
アスカ「なんでもないわ!オールOK!」
ミサト「じゃ行くわよ…エヴァンゲリオン弐号機、発進!」
アスカ「おっしゃあ!」
(3/3)
ぼくのゆめ 1年2組 いかりしんじ
ぼくのゆめは、しょうらい、りょうりを作る人になることです。
なぜかというと、りょうりを作る人になるために、たくさんれんしゅうすると、
うちでもごはんが作れるようになるし、そうすると、
おねえちゃんにおいしいごはんをたくさん食べてもらえるからです。
おねえちゃんとぼくは、今、しんせきの人のうちに住んでいます。
しんせきの人は、仕事がものすごくいそがしくて、なかなかごはんを作る時間がないので、
ごはんの時には、お店やさんで買ってきたものをでんしレンジであたためて食べたり、
インスタント食品を食べることが多いです。
でもそういうのは、あまり体によくないそうです。
おねえちゃんはべんきょうを一生けんめいしているので、とてもいそがしいので、
ぼくが早く大きくなって、早くごはんが作れるようになりたいです。
おわり
「ぼくのゆめ」(全4話) 完
完結かい
乙
(1/2)
タイトル「先生」
午後10時頃。
ある家の応接室。その家の主人、妻、来客が談笑している。
応接室の外でゴソゴソと物音がする
主人「しんじ君かい?」
パジャマ姿のしんじ(5歳)、恐る恐るドアを開けて入ってくる。
妻や来客をチラチラ見たりして、落ち着かない様子。
妻「しんじ君、お客さんがいる時のお約束を…」
主人「(妻を手で制し)トイレかな?」
しんじ、首を横に振る。
主人「眠れないんだ…」
しんじ「ゆめ……」
主人「怖い夢を見たの?そう…。こっちにおいで」
トコトコと近寄ってきたしんじを抱き寄せる。
主人「ここで横になっていいよ。眠ったら布団まで運んであげる。(妻に)毛布を…」
しんじ、主人に膝枕されるような格好で横たわる
来客「その子がさっき言ってらした…」
主人「はい。知人から預かっている子です」
答えながら主人はしんじの体をさすったりポンポンと軽くたたいたりしている。
来客「急なことで大変ですね」
主人「いやあ、私たちは子宝に恵まれませんでしたからね、まあ貴重な体験をさせてもらう良い機会というか…」
妻「(しんじに毛布をかけながら)申し訳ありませんねえ、お客様の前でたいへん失礼なことで…」
来客「いえいえ、気にしないでください。おとなしそうな、いい子じゃありませんか!」
やがて、寝息が聞こえてくる。
(2/2)
お客さんは帰り、しんじも寝室へ運ばれた。
妻「お客様がいらしてる時のこと位は、小さい頃からきちんと守らせた方がいいんじゃないですか?」
主人「まあそうだけどさ、あんな小さな体をブルブル震わせて立ってたんじゃ、あんまり厳しい事も言えないじゃないか」
妻「まあねえ…。やっぱりそのあたりの、しつけや育児の感覚というのは、なかなかわかりませんねえ」
主人「ああ、お互いこの年になって初めての育児だもんな。不器用でも手探りでやっていくしかないよ」
妻「そうですね。幸い、いつも素直に言うことを聞いてくれますからやりがいはありますが、けど…」
主人「ひっかかるのはあの男のこと、か」
妻「はあ…。どうしても時々考えちゃうんですよね。そもそもなぜ私たちは今子供を育てているのか?
そのきっかけになったあの人の…」
主人「まあ、あの男の態度が誤解を受けやすいものであるのは確かだね」
妻「誤解…あの態度を無愛想で失礼だと思うのは私の誤解なんですかね?」
主人「あいつ、かわいいところもあるんだけどねえ…」
妻「それに、これであの子が全くうちの子供になったわけではないんでしょう?
何かこう、含みを持った言い方でしたよね?」
主人「うーん…」
妻「あの父親のこと、将来のことを思うと…私、常にあの子に優しくしてあげられるかどうか、自信ありませんよ」
主人「私の判断で、君に色々苦労をかける事になって、本当に申し訳ないよ。
ただなあ…、なあ、子供に罪は、無いよ。」
妻「……」
(おしまい)
(1/5)
「団地しんじ 適正なキロ数って体重程度なのかなしんじ」
主な登場人物
しんじ(小4)
ともお(しんじのクラスメイト)
男性(60歳くらい)
(「三番目」候補者の日常生活を観察するように言われてやってきたが…。)
(こんな仕事、もっと若いのにやらせろよと思ったが、なるほど私に来させた理由がわかったよ。)
(私と同年代の人物が、実にたくさんウロウロしているのだな、団地というところは。)
(思えば私も、まともな勤め人であればもう定年を迎えて悠々自適という年なのだな。
それをまああの男は本当に人使いが荒い。)
(上司とはいえ私より若いくせに…。お、あの少年だな。)
その日、しんじは会う人会う人に同じ相談を持ちかけていた。
しかし、なかなかしんじの背中を押してくれるような芳しい回答が得られないまま、日没を迎えようとしていた。
「もう残ってるのは、一番この相談にふさわしくないあいつだけか…。」
(2/5)
「なあともお、ちょっと相談があるんだ。」
「おう、なんだ!」
「実は今、人生の岐路に立たされていてな…。
詳しいことは言えないがもし俺がある提案にOKしたらお前たちと遊ぶ時間がずいぶん減ってしまいそうなんだ。」
「人生のキロ?ついに人の人生が重さで計れるようになったのか!」
「い、いや…。」
「確かにそれは迷うな…。もし計ってもらって『あなたの人生は0.1キロです』とか言われたらショックだろうし…。
いやいや俺はもっともっと軽いかも…。」
「そうじゃないよ。えーと分かれ道の前にいるというか、AかBどちらのルートを行くか選ばなくちゃいけないというか…。」
「なんだ、ゲームみたいなもんか!」
「もういいよ、お前に相談した俺がバカだった。」行こうとする。
「あ、待て待て、遊ぶ時間が減るっていったな!」
「あ、ああ。」
「それは困る!お前は3組の作戦本部長なんだ!
お前がいなくなったら少なく見積もっても対2組年間白星20個分の損失だ!」
「……わかった。まあお前にはそれが限界なんだろうな。ありがとう。参考にするよ。
それにしてもいちいち「!」付きで大声でしゃべるなよ。こんなに近くにいるのに。」
「おーいともおー!」よしのぶの声である。
「おう、なんだ!」
「今から2組と勝負だ!」
「わかったすぐ行く!(しんじに)おい行くぞ!」無理矢理手を引っ張っていく。
「なんの勝負なのか聞こうとも思わないのかよ…。」
(3/5)
1時間後、公園のベンチにて
「あー今日は疲れた。いろんな意味で…。」
「最後にダメ押しもあったしな…。」
「ずいぶんたくさんの人に相談したが、結局決定打は出ず、か…。」
「ま、大事なことは自分で決めなくちゃいけない、ということだよな。」
(そうそう、それに気づいたというのは、なかなか良いことだ。
しかし彼は心の中で思ったことを全て口にしてしまうんだな。)
もう良かろうということで観察対象者から離れ帰路についた、その直後。
(4/5)
「おじさん。」10歳くらいの女の子が声をかけてきた。
「ん、何ですか?お嬢さん。」
「今度はいつ行くんですか?」
「…えーと、あなたは誰かと人違いしてるんじゃないかな?」
「えっ…。あの、それについては、もうたくさん謝ったじゃないですかぁ。
そ、そりゃずっと弟さんと間違えていたことはほんとに悪かったと思ってます。
(だんだん涙声に)でもだからっていつまでも根に持って、いい年して、
そんな風に意地悪くとぼけて、いい年して…。(泣く)」
「(いい年いい年って…)いやだからその弟だかお兄さんだか知らないけど、私はそのどちらでもなくて…。」
「弟でも兄でもないってどういうことですか!そんなのおかしいでしょう!」
「いや、そりゃ世の中には一人っ子もたくさんいるわけで…。」
「じゃああなたは一人っ子なんですね!そうなんですね!それを証明できるんですね!」
「あのー、なんで君に私の親戚関係を披露しなくてはならないのかな…。」
「うえ〜〜〜〜ん!」
泣き声を聞きつけ、彼と同年代の人たちがたくさん寄ってくる。
中には「××団地自警団」というたすきをかけた者もいる。
「定年退職して家族からも冷たくされ、寂しいのはわかりますが、
退屈しのぎにこんなかわいいお嬢さんをいじめてはいけませんねえ。」
「(なぜそんなに自信満々に断定する?)い、いじめるだなんてそんな。」
「とにかくちょっと来てもらいましょうか。」
「いやちょっと待ってくれ!こう見えても私は国の安全を守る大事な仕事を…。」
「あ〜、それわかる!すっごくよくわかる!だから、ね、一緒にあっちへ行こうねえ。」
「なんの騒ぎだ?あれは…。(お腹がグ〜)あー腹減った。帰るか。」
(5/5)
××棟×××号。
「ただいまー。」
「おかえり。」
「おかえり。あ、しんじ、今度の日曜日にお父さんが…」
(おしまい)
>>1頑張るなぁw
立て逃げしないところだけはエライわw
根気は凄い
秒速2.01センチメートル
「あれ?これ発送済みになってるぞ?発送しちゃったの?」
「…あ、ほんとだ!しまった!」
「おいどうするんだよ!本来なら何年も先の見込みだろ?発送する時期…あれが完成してからなんだから」
「す、すみません、万が一にも発送漏れがないようにと準備してて、つい…」
「おいおい困るよぉ…あの子に今来てもらってもな〜んにもやってもらうことなんか無いぜ?」
某県某町立第一小学校 3年2組教室
「おはよう!」
「おはよう!機嫌いいね、なんかいいことあった?」
「父さんから手紙がきたんだ」
「お父さんて、碇君を小さい時に知り合いに預けた…」
「うん、手紙で『来い』ってさ!」
「それって…」
「うん、一緒に住もうってことだよ!」
「…じゃあ、引っ越すの?」
「うん。長野県第3新東京市ってとこ。ここより都会だから楽しみだなぁ!」
「…遠いね。あんまり遊びに行けないかな…」
「うん、でも霧島さんにはちゃんと手紙出すからさ!」
「いつ引っ越すの?」
「うーん、すぐ来いって感じだったから準備でき次第引っ越しってとこかな」
「…あのさ、前に碇君、お父さんのこと大嫌いって言ってたよね…お父さんに捨てられたとか言って…」
「うん、でも結局はこうやって呼んでくれたんだし、もう気にしないことにしたんだ」
「そう…よかったね。そうだよね、実の親子は一緒に住まなきゃね。おめでとう…」
「ありがとう!あ、職員室にも言ってこなくちゃ!」
走って教室を出て行くしんじ。
しばらくしてマナも教室を出る。渡り廊下へ出て、物陰に行き、少し泣く。
(なによ、あんなに無邪気に喜んじゃってさ…さんざん「父さんに捨てられた」とか愚痴って、そのたびにあたし、たくさん慰めてあげたのに…。
引っ越してもどうせ手紙なんかくれないだろうなぁ。碇君普段から、もっと都会に住んであれもしたいこれもしたいって言ってたから、そんな暇ないよね…)
(つづき)
数日後。
某県某町立第一小学校 3年2組教室
「おはよう」
「おはよう」
さっさと自分の席につき、しばらく窓から外を眺めるしんじ。
「…あ、そうだ、霧島さん」
「うん」
「そろそろ来月の社会科見学の準備はじめよっか」
「そうだね」
「じゃあ昼休み、図書室ってことで」
「うん」
必要なことだけ言うと、また外を眺めることに没頭するしんじ。
マナも外を見る。
田畑と山林。緑豊かな風景が広がっている。
おしまい
ある日の朝、しんじは悲壮な決意を胸に学校へ向かった。
(あの子、体が大きいから怖いけど、勇気を出して言わなくちゃ…もう痛いことされるの嫌だもん…)
「おはよ〜しんちゃん!さあ今日もコブラツイストだ〜!」
「いたたたた!(半泣きで)もう痛いことするのやめてよ〜!」
「え〜今日はどうしたのよ!しんちゃんいつも笑ってたから、あたしからコブラツイストを教えられて喜んでるのかと思ったのよ〜?」
「痛かったけど我慢してたんだよ〜!」
「なんだよー早く言ってよ〜!まるであたしがしんちゃんをずっといじめてたみたいじゃん!」
「だってまりちゃんはあすかお姉ちゃんの友達でもあるし、嫌われたくなかったから、痛かったけど我慢して笑ってたんだよぉ…」
「…(しんじを抱きしめ)ううう、ごめんねー。じゃあコブラツイストは今日でやめにするね、コブラツイストは…」
「(顔を胸に押しつけられてるので呼吸困難になりつつ)モ、モゴモゴ…(あ、ありがとう…)」
翌日
「よーし今日からは卍固めだ〜〜!」
「うわ〜〜ん!」
(おしまい)
マリは既におっぱいなのか?
地味〜に続いてるなこのスレ
アクセス規制中
(1/5)
「エンジェル・アタック!」
(人物設定は
>>55-67 と同じ。簡単に言うとシンジ(小1)にはマナというガールフレンドがいるけど姉のアスカ(中2、エヴァパイロット)のことも大好き。)
そんなわけで、初めてのおよばれでシンジの家に向かうマナには、色々思うところがあるようで…。
日曜日。
「マナ、行くわよ!」
小さな声で気合いを入れた後、玄関のドアを開けて歩き出すマナ。手には小さな紙袋を持っている。
スカートのポケットを上からポンポンと叩く。
(これ全部覚えたんだもんね〜。お姉さんびっくりするだろうなー!)
シンジの家に到着。
マナ「こんにちは!」
アスカ「いらっしゃい!!」
マナ(うわびっくりした!改めて近くで会うと、声は大きいし、いかにも元気!っていうお姉さんね…)
シンジ「いらっしゃい…」シンジはアスカの後ろにくっついている。
マナ(うわー緊張してきちゃった…)「おじゃましますっ!(紙袋を差し出し)あの、こ、これはぁ、昨日お母さんが作りました。あたしも手伝いました。た、食べてください!」
アスカ「うわ〜ありがとう!…何が入ってるのかな?」
マナ「あ、あ、ごめんなさい、クッキーです!」
アスカ「そっかー、頑張って作ってくれたんだね。じゃ、みんなで食べようね!」
シンジ「(小さい声で)あ、ありがと…」
ダイニングキッチンのテーブルに着く。
マナの斜め向かい(アスカの隣)に座ろうとするシンジにアスカは「シンジ、こっちこっち!」とマナの隣に座るよう促す。
慌てて席を移るシンジ。
(2/5)
クッキーとジュースがテーブルに置かれている。
いろいろとおしゃべりをした後、アスカはマナに感謝を述べた。
アスカ「いつもシンジを朝迎えに来てくれてありがとうね。ごめんねぇ、だらしない弟で」
マナ「そ、そんなことありません。シンジ君はクラスで一番のしっかり者で、先生はいっつもみんなに『シンジ君を見習いなさい』って言います!」
アスカ「へえ、そうなの!例えばどんなところ?」
マナ「(チャ〜〜ンス!)」
マナ、なぜか椅子から立ち上がり…「はいっ、あの、シンジ君のいいところはたくさんあってぇ、まず、えーと、えーと…(あれっ?どうしたんだろ?思い出せない…)」
アスカ「…マナちゃん?」
マナ「あの、ほんとにたくさん、たくさんあって、えーと…(あんなに一生懸命覚えたのに…)」
しばらく沈黙が続いたあと、泣き出す。
シンジ「マナちゃん、どうしたの?」
アスカ、マナの肩を抱き「シンジの良いところをたくさん言ってくれるところだったんだよね?」
マナ(泣きながら)「うん…」
アスカ「急にあたしが聞いたから、びっくりしてちょっと忘れちゃったんだよね?」
マナ「うん…」
アスカ「気持ちは充分いただいたわ。ありがとう。思い出したら教えてね」
マナ「はい…」
アスカ「シンジ、ほら、こうやって…」
アスカに言われるまま、シンジは両手で包むようにマナの手を握る。
アスカの携帯電話に着信。しばらく緊張した声で会話していたが…
アスカ「ごめん、ちょっと急用!二人で留守番しててくれるかな?お昼ごはんは冷蔵庫にあるから、レンジで温めてね!」
慌ただしく出て行く。
(3/5)
MANA STRIKES!
(4/5)
このあと二人はお昼を食べたり、シンジの部屋で図鑑を見たりして過ごす。
「ねえ、今度はテレビゲームしようよ!」
「あの…ちょっといい?」
「なあに?」
「あのね…さっきあたし泣いてる時に慰めてもらって、お姉さんのこと、大好きになっちゃった!」
「ほんと?わあ、嬉しいなあ!」
「…でもね、でも、嫌いになるかもしんない」
「えっ、なんで…」
「あのね、さっきまでのシンジ君、お姉さんにすっごく甘えてさ、なんか小さい子に戻ったみたいに見えたの」
「……」
「いろんなこと全部お姉さんに任せちゃってさ、あんまりあたしにしゃべってくれなかったし…」
「……」
「学校のシンジ君はしっかりしてて、か、かっこいいのに」
「そ、そんな…恥ずかしいよ…」
「でもほんとだよ。例えばさ、勉強も体育もすごく頑張るし、作文も上手だし、あいさつもきちんとできるし、忘れ物はしないし、給食を残さずに食べれるし…」
この後しばらくシンジの長所を並べたてて…。
「…あー、今頃言えた!さっきお姉さんにこれ言いたかったんだー!」
「そ、そうだったんだ…」
「あたしシンジ君のいいところ、ノートに書いて何度も読んで覚えたんだよ!(ポケットから紙を出し)ほら!」
「うわー…」
「こ、こんなかっこいいシンジ君が小さい子みたいになるのが、お姉さんのせいなら、あたし、お姉さんのこと嫌いになるかも!」
「そんな…僕、やだよ。マナちゃんがお姉ちゃんのこと嫌いになるのは。…あの、どうしたら…」
「じゃあ約束してくれる?うちにいるときもかっこよくて、しっかり者のシンジ君でいるって…」
「う、うん。頑張る!」
(5/5)
「シンジ君、手をこうやって合わせてみて」
「こう?」
「うん…」マナ、シンジの手を包み込むように両手で握る。
「さっきシンジ君がこうやってくれた時、すごく嬉しかったよ」
「そ、そう…」
「ねえシンジ君、こないだお願いしたよね?なるべくあたしに隠し事しないでって」
「うん」
「シンジ君、お姉さんには全然隠し事しないよねぇ?」
「……」
「あたしとどんな話をしたか、どんなことしたか、ぜ〜んぶお姉さんに言っちゃうよね…」
「あ、あの、マナちゃん、僕ほんとに…」
マナ、シンジの手のひらに、指で文字をいくつか書く。
「……えっ…」
マナ、書き終えて、ぱっとシンジから離れる。
マナもシンジも顔が真っ赤だ。
マナ、シンジと目を合わさないままで…「これも言っちゃう?お姉さんに…」
「…い、言わないよ……」
「ほんとに?」
「うん…」
おしまい
規制解けたのか
アクセス規制中
しゃかしゃんあたる?
アクセス規制解除
(1/3)
「団地しんじ なぜその娘には相談しないんだしんじ」
主な登場人物
しんじ 小学4年生
その他 (しんじの同級生数人)
「今度の日曜日、父さんが帰って来るんだが、どうも気が重いんだ。」
「仕事で遠くに行ってて、久しぶりに帰ってくるんだから、まあお互いちょっとの間だけ仲のよい家族を演じてさ、ゆっくり休養してもらって気持ちよくまた仕事に行ってもらえばそれで万事OKだが、なんだかなぁ…。」
「とにかく冷たいんだよな。態度が。だからやりがいが無いんだ。」
「それにもっと度々行き来できる距離だとは思うんだよ。前に母さんの運転する車でこちらから父さんの住まいへ行った時は、2時間くらいで行けたぜ。」
…とまあ、しんじがこんな話をしていた相手というのが、よりによってこの人物。
かをる「いろいろ悩み多き年頃だねえ。」
しんじ「お前も同い年だがな。」
かをる「いっそお父さんなんか無視してその日僕とどこかへ遊びに行かないかい?」
しんじ「いや、さすがにそこまで家族に対して冷たくなれないな。」
かをる「ふふふ、そうかな?さっき君が『仲のよい家族を演じて』と表現したのを僕は聞き逃さなかったよ。」
しんじ「う〜ん…いや、お互いあと半歩づつ歩み寄れれば、うちもほんとにごくごく普通の『単身赴任家族』として維持できるんだ。その望みは捨てたくないよ。そのためにちょっとばかり演技が必要だとしてもな。」
かをる「ああ、いいねえ!僕は君のそういう曖昧で優柔不断なところが大好きだよ!」
しんじ「あのな、前から何度も言ってるけどな、二人称で『君』を使うのは今すぐやめろ!お、俺を『君』と呼ぶな!気味が悪いんだよ!」
かをる「あぁ、めったに冗談さえ言わない君の駄洒落を聞くことができて、僕は今至福の極みだよ!」
しんじ「…お前はいったいどこから湧いて出てきたんだ?」
(2/3)
ストレスを溜めることになってしまったので、気晴らしに女子に相談してみたが…
れい「お父さんのこと、信じられないのね…」
しんじ「いや、そんな大袈裟なことじゃないよ。ただもう少し家族に対して優しくしてほしいだけなんだ。」
れい「そう…。」
しんじ「なんか物足りないって顔だな。まさか他人の心配事は大袈裟な方がおいしいとか、そんなこと考えてないだろうな?」
れい「……。」
しんじ「面倒がらずにその都度きちんと否定しろよ!」
れい「……。」
しんじ「ああもうこっちが面倒くさいわ…。」
(3/3)
あまり気が進まなかったがこの2人にも話しかけてみた。
しんじ「…とまあそういうことだ。」
あすか「あんたバカぁ?親父なんか小遣い支払機だと割り切って適当につきあってりゃいいのよ!たまに『ねえおとうさ〜〜ん』とか言って甘えりゃバッチリでしょ!」
まり「うわ気持ちわり〜!あすかが父ちゃんに『ねえパパ〜〜』とか言ってるのを想像しちゃったじゃん!」
あすか「ギャハハハ!あたしがパパなんて言うわけないじゃん!だいたいパパって何語だよって話よね〜!」
まり「ギャハハハ!そりゃアメリカとかで使ってるからアメリカ語でしょうよ!」
あすか「ギャハハハ!アメリカ語なんて無いわよ英語よ英語!」
まり「ギャハハハ!なんだアメリカ語無いのかあ!アメリカもだだっ広いだけでたいしたことないな!」
しんじ「(あーうるさい。)……あ、ケリ子。」
ケリ子「おいガサツ女ども。」
あすか・まり「なんだよブサイク!」
あすか「あ、ハモった!」
まり「ギャハハハ!」
ケリ子「男子とイチャイチャしてないであっちでゴムとびしない?」
あすか「しんじとイチャイチャって、そりゃ無いわ〜ギャハハハ!」
まり「うん、行く行く!」
2人は行ってしまう。
ケリ子「(しんじに)あんたも行く?ゴムとびできたよな?確か。」
しんじ「いや、やめとくよ。ともお達から呼び出しがかかるかもしれないんだ。」
ケリ子「そうか…。」
しんじ「あ、あのさ…。」
ケリ子「ん?」
しんじ「…いや、やっぱいいわ。あいつら待ってるだろ?早く行けよ。」
ケリ子「…じゃ。」
しんじ「おう…。」
おしまい
復活乙
(1/10)
「大きい上級生と小さな下級生」
主な登場人物
しんじ(小学校低学年)
まな(しんじのクラスメイト)
あすか(しんじの姉、小学校高学年)
まい(しんじのクラスメイト。女子のリーダー)
りえ(しんじのクラスメイト。小柄で内気)
ある日の帰り道。
しんじとまなが歩いていると、向かい側からやってきた男子上級生の一人が、すれ違いざましんじの胸の名札をぐいっと引っ張った。
しんじ「な、なにすんの…」
上級生が「おい、このチビ『碇』っていう名前だぜ」と言うと
「へえ」「じゃああいつの弟か」「あんまり似てないな」などと言いながら数人の仲間が近寄ってきた。
しんじはまなを自分の後ろに隠すような格好になる。
上級生1「お前、あすかの弟だろ?」
しんじ「うん…」
上級生1「ちょっとこっち来いよ」腕を引っ張って公園へ連れていこうとする。
しんじ「な、なんで…」
上級生1「お前のお姉ちゃんのことで、いいこと教えてやるよ。でも道端で長話ししたらみんなに迷惑だろ?」
(2/10)
公園。
しんじとまなは、数人の上級生に取り囲まれた。
まなはしんじの後ろで、しんじのランドセルの端をギュッと握っている。
上級生たちは口々に
「お前の姉ちゃんってほんとに嫌な奴だな」
「性格最悪!」
「勉強もスポーツもできるからって威張っちゃってさ」
「いっつもみんなのことバカにしてるんだぜ」
「うちでもあんなに威張ってんの?」などと罵った。
しんじ「……」
まな「あ、あすかお姉さんそんな人じゃないよ!」
上級生2「ふーん、そう」
まな「こないだしんじ君のうちに遊びに行った時、優しくしてくれたもん!」
上級生2「はいはいわかったわかった。今さ、彼氏とお話してるから、ちょっと向こう行っててくれるかなぁ?」まなのランドセルを後ろから引っ張り、しんじから引き離す。
まな「あっ…」後ろに引っ張られ、よろけて転びそうになる。
しんじ「ちょっと、何を…」上級生2に向かって行こうとするが、すぐ上級生1に肩を掴まれてしまう。
上級生1「まあまあ!ちょっと離れてもらっただけだろ、落ち着けよ」
しんじ「……」
上級生1「別にお前達をいじめるつもりはねえよ。ただあまりにもひどいんでねぇ、お姉ちゃんの態度がさ。たまにはこうやって愚痴の一つも言わせてくれよっていうね、それだけのことですよ」
しんじ「……」
上級生3「な、お前からもさ、お姉ちゃんにちょっと注意しといてくんない?もちろん俺たちのことは内緒でさ」
しんじ「……」
(3/10)
まな「い、言いたいことあるなら…」
上級生2「んっ?」
まな「言いたいことあるなら、直接お姉さんに言えばいいじゃん!」
上級生2、痛いところをつかれて逆上したのか、まなに顔を近づけ「うるさいなあ!」と怒鳴ってしまう。
まな「ひっ!」驚いて体をビクッと震わせる。
しんじ「おい!」ランドセルをおろし、上級生2とまなの間に割って入る。
しんじ「離れろよ!」まなから少しでも離そうと上級生2の腰のあたりを、相撲技のように押していく。
上級生2「なんだチビのくせに!」こちらも相撲の要領で(しんじのベルトを相撲のまわしのように掴み、足をかけて)いとも簡単にしんじを転がしてしまう。しんじ、起きあがって再び挑んでは転がされ、を何度も繰り返す。
まな、すぐ目の前にいた上級生4の背中をペシペシ叩きながら「ちょっと、やめさせてよお!」と訴える。
上級生4「あいつの方から突っかかってきてるんじゃねえか…あーあ」
まな「えっ?…」
まながしんじの方を見ると、四つんばいの格好で泣いていた。う、う、という絞り出すような、小さな泣き声。体格が違いすぎて全く敵わないことが悔しくてたまらないといった様子だ。
上級生1「…おい、もう行こうぜ」
上級生2「お、お前がかかってくるから、相手してやっただけだからな。殴ったり蹴ったりしてないからな!」
上級生達、行ってしまう。
しばらく同じ姿勢のまま、涙を流し続けるしんじ。
まな「ごめんね、あたしが余計なこと言ったから…」
まなはしんじに手を貸そうとするが、しんじはまなに泣いてるところを見られるのが嫌で、そっぽを向いて一人で立ち上がり、ランドセルを背負ってさっさと歩き出す。
まな「しんじ君…」
まなは、しばらくしんじの後をついて歩いていたが、急にしんじが走り出したためついていくのをあきらめる。
(しんじ君、あたしに泣いてるとこ見られて恥ずかしかったろうな…今日のことは早く忘れなくちゃね…)
(4/10)
翌日の朝。
まなはいつものとおりしんじを迎えに行き、一緒に登校。なるべくいつもと同じようにふるまう。(もちろん昨日のことには触れない。)
でもさすがにしんじは、いつもより笑顔が少ないようだ。
休み時間。
しんじがトイレへ行くために教室を出たとたん、待ってましたとばかりに、数人の女子がまなを囲む。
クラスの女子のリーダー(まい)を中心にしたグループだ。
まい「昨日帰り道で大きな子にいじめられてたでしょ?」
女子1「いじめられたら先生に言わなきゃいけないんだよ。もう言ったの?」
まな「えっ、なんのこと…」
女子3「あれっ、とぼけるの?りえちゃんが昨日公園で見たんだけどなー」
まな「……」
女子2「ね、どんなことされたの?」
まな「……」
女子3「言いたくないの?じゃあ目撃者に聞いちゃおっか!」
(5/10)
女子の中で一番小柄で、内気そうなりえという子がみんなに背中を押されるようにして、まなの前に出てきた。
まい「ねえりえちゃん、昨日碇君とまなちゃんが公園でいじめられてるとこを見たんだよね?」
りえ「うん…でも大きい子がたくさんいてすごく怖かったから…すぐ帰っちゃって…ほんのちょっとしか見てない…」
まい「どんな感じだったか、もう一度言ってよ」
りえ「あの…6年生くらいの子が4人くらいで…碇君とまなちゃんを叩いてたような…」
まな「あたし、叩かれてないよ!」
まい「叩かれてはいないけど、なんかされたんだよね?」
まな「(しまった)……」
女子1「ねえ、先生に言いにくいんなら、一緒に職員室について行ってあげようか?」
女子3「あたしがかわりに、先生に言ってあげてもいいよ?」
まな「ちょっと待ってよ!あの…確かに昨日の帰りに上の子たちからいろいろ言われたけど…」
女子2「言われただけじゃなくて、なんかされたんでしょ!」
女子3「なによ、りえちゃんがウソついてるって言いたいの?」
まな「だ、だから、あたしはなんにもされてなくて…」
まい「そっか、まなちゃんは女の子だから、見逃してもらえたんだ。それで碇君だけ叩かれたんだね?」
まな「……」
しんじ「僕がどうしたの?」
女子1「あ、碇君…」
しんじ「なんか僕に用事?」
まい「ううん、別に〜。でも、まなちゃんは何か碇君に相談があるみたいだよ。みんな、行こ行こ!」
女子たち「いつもラブラブだなあ!」「ヒューヒュー!」などと言いながら離れていく。
しんじとまな、小声で…
「どうしたの?」
「昨日のこと、りえちゃんに見られてた…」
「…そっか…」
「だからあのグループにはばれちゃったみたい。今『先生に言いに行け』って言われてたの。…どうしよう?」
「…先生に言うときは、僕から言うから…」
「うん…」
(6/10)
しかし言いそびれているうちに「帰りの会」を迎え…
女子1「あのお、りえちゃんが見たそうなんですけどお、昨日、帰り道で、碇君と霧島さんが、大きい子にいじめられたそうでーす!」
子供達「え〜!」
りえ「……」
女子1「いじめられたら、すぐ先生に言う約束なのに、まだ言ってないみたいだから、二人はよくないと思いまーす!」
子供達「ねえりえちゃん、ほんとなの?」「碇君でも約束やぶるんだ…」など。
女子2「先生!霧島さんたちは今ここで、どんなことされたか言うべきだと思いまーす!」
しんじ・まな「……」
子供達「そうだそうだ」「何されたのー?」など
先生「はいちょっと静かにしてー!」
子供達(しーん)
先生「『どんなことされたか』って、そんなこと聞いてどうするの?」
子供達「……」
先生「二人からは先生が責任持って、話を聞きます。後で、職員室でね。
それでもしほんとにいじめがあったのなら、今後絶対そういうことがないように、
学校中の先生達が集まってよーく話し合います。…わかりましたか?」
放課後の職員室。
しんじたちの担任の机の付近で事情を聞かれる2人。
あすかの担任も同席していたが一通りきいた後、「ちゃんと勇気を出して教えてくれて、ありがとうね」と言って席を立った。
今から他の先生との相談を始めるのだそうだ。
しんじたちの担任、しんじ、まなの三人が残り…
まな「先生、あんまり痛くなくても、怪我してなくても、いじめられたら先生に言わなきゃいけないの?どうしても?」
先生「そうね、それが先生とみんなとのお約束だから」
まな「うちの人にも言うの?」
先生「ええ、先生からおうちの人に伝えなきゃいけないのよ」
しんじ「ぼ、僕、うちの人に心配かけたくありません!」
先生「…気持ちはわかるけど、お約束をやぶることはできないわ」
(7/10)
帰り道。
まな「『よくも告げ口したな』って仕返しされないかな…」
しんじ「大丈夫だよ。あの子達の先生も来てたし、ちゃんと先生の方から注意してくれるだろうから…」
まな「でもさ、先生だって一日中あの子たちを見張ってられないし…なんか、怖い…」
しんじ、まなの手を握る。
しんじ「…まなちゃん、休み時間とかに、絶対一人になっちゃ駄目だよ。
僕がいない時も絶対誰かと一緒にいるようにしてね」
まな「うん…」
しんじ「明日からは、朝、僕の方から迎えに行くから」
まな「うん…」
しんじ「…僕…何をされても、昨日みたいにすぐ泣いたりしないから…」
しんじ、まなを握る手に力を込める。
まな「……」
翌日の朝。
約束通り、まなの家まで迎えに来たしんじ。息が荒い。
「どうしたの?」
「うん、ぜ、全力で走ってきたから…。さ、行こ!」
(8/10)
二人は校門を通過してすぐのところで、女の子の小さな声で呼び止められた。
見るとりえが、校庭の隅の木の陰に隠れるようにして立っていた。
りえ「ごめんね。あたしのせいで昨日職員室に呼ばれたんだよね…」
しんじ「いいよ、気にしないで。先生との約束やぶったのは僕なんだから、仕方ないよ」
りえ「あたし、ナイショにしとけばよかったのに…公園で見たこと、少しだけまいちゃんにしゃべっちゃったの。
そしたら『くわしく教えろ』って、すごくしつこく聞かれて…あたし、まいちゃんに嫌われるのが怖くて…」
まな「碇君もあたしも、りえちゃんのこと怒ってないから大丈夫だよ」
りえ「ほんと?」(表情少し明るくなる)
まい「あれぇ?りえちゃん、なにやってんのかな〜?」
りえ「あっ…」(たちまち緊張)
まいのグループが近くに来ていたのだ。
まい「しかもこんな所でコソコソと…」
りえ「……」
まい「りえちゃん約束忘れちゃったのかな〜?」
りえ「あの…あたし…」
まい「一人で他の子としゃべっちゃ駄目って、お約束したわよねえ?」
りえ「ご、ごめんなさい…」
しんじ「(まいに)ねえ、なんでそんな約束してんの?」
まい「その子、しゃべるの苦手だからさ、ちゃんとそばで見ててあげてないと、
何言ってるかわからなくなったり、嘘を言ったりするからよ」
しんじ「そんな、嘘だなんて…。それにきちんと喋れてたよ」
まい(しんじを無視して)「りえちゃん、こっちおいで!」
りえ、言われるがままに、まいの方へ寄っていく。
りえはまいたちに囲まれ、頭を撫でられたりしてるが、りえの表情は硬いままだ。
女子たちは「お二人さん、お邪魔しました〜」「ははは!」などと言いながら2人から離れ、
りえを取り囲むような格好で小声でおしゃべりをはじめる。
まな「(あんたたちの方が、よっぽどいじめっ子なんじゃないの?)」
(9/10)
数日後。
しんじとまなは担任から「放課後、会議室に来るように」と言われる。
約束の時間に会議室に入ると先生数人のほか、あすかと、あのときの男子上級生数人がいる。
あすか「こないだのことは、もう一通りの『指導』は済んでるんだけどさ、あたしが先生に頼んで特別にみんなを集めてもらったの。もういじめない、仕返しもしないって、みんなで改めて確認するためにね」
しんじ「お姉ちゃん…」
あすか「二人とも、仕返しされるかもしれないって心配じゃなかった?もう大丈夫だからね!今からこの子たちに…」
まな「…仕返しって、なんのことですか?」
あすか「しんじとまなちゃんは、いじめられたことを正直に先生に言ったでしょ?それで…」
まな「あたし…あたしたち、いじめられてません!」
一同(ざわざわ)
しんじ「ちょっと、まなちゃん!」
まな「あたしたち、いじめられてません!確かにあのお兄さんたちに話しかけられたけど、
それはあすかお姉さんが勉強もスポーツもすごくよくできるっていう話だけで…」
あすか「まなちゃん、そんなこと言わなくてももう大丈夫なんだよ?」
まな「だ、だから碇君もなんにもされてないし…」
上級生1「えーと、霧島さんだっけ?」
まな「……」
上級生1「俺…僕たち、もう正直に、あの日のこと全部先生にしゃべったんだよ。
だから、僕たちのことをかばってくれてるのは嬉しいんだけどさ…」
まな「……」
上級生1「もし霧島さんの言うとおりだったら、僕たちは先生に嘘をついたことになっちゃうんだよ」
上級生2「俺たち、こないだのこと、ほんとに悪かったと思ってるし、
もちろん仕返しなんかしないからさ、もうそんなこと言ってくれなくてもいいんだよ」
まな「……」
あすか「も〜〜、あんたたちよっぽど怖い顔してたのね!だからまなちゃんが気を遣っちゃうんじゃないの〜?」
一同、苦笑。
あすか「まなちゃん、そういうことだから。もうなーんにも心配することないからね!」
(10/10)
帰り道。
しんじ「ねえ、なんでさっきあんなこと言ったの?」
まな「…だって、みんながよってたかって『しんじ君がいじめられた』『いじめられた』って言ってるみたいで…
なんか、すごく嫌だったから…」
しんじ「そんな…僕のことなんかよかったのに…ほんとのことなんだし…」
まな「よくないよ!しんじ君あの日、かっこよかったもん。あたしのために勇気出して、頑張ってくれて…。
だからあたしの中では、しんじ君はあの日、絶対絶対、いじめられてないんだから!」
エピローグ
「…あの二人と何しゃべってたのよぉ?」
「昨日のこと、謝ってたの…」
「はあ?謝る必要なんかないじゃん!」
「……」
「もう約束破っちゃだめだよ」
「いい?あんたは勝手に、このグループ以外の子とおしゃべりしちゃ駄目なんだからね!」
「あの…もう約束破らないから…仲間はずれにしないで…」
「うーん、どうしよっかな〜?」
「ごめんなさい。ぜったい約束守るから…」
「そうねえ、じゃあ今日は特別に許してあげる」
「あ、ありがと!」
「…ところでさぁ、あの子たち最近ちょっと生意気だと思わない?……」
おしまい
珍しくなげぇww
「ちびあすかちゃん」点描
登場人物(すべて小学3年生)
さくらあすか
穂波ひかり(ぴかちゃん)
みぎわまり
野口れい
藤木しんじ
花輪かをる
♪
永沢君
【1】
みぎわさんのイケイケぶり(花輪くんゲット作戦における、一連の行動)に辟易したクラスメイトたちが彼女に色々注意したが…
みぎわさん「なによ!あたしは自分の願望をあらゆる犠牲を払い自分の力で実現させようとしてるだけじゃない!何が悪いのよお!」
藤木君「……」(なぜか、ものすごく暗い表情に。)
ぴかちゃん「…?」
野口さん「(クックックッ…)」
【2】
藤木君「殴られなきゃならないのは僕だ!僕は卑怯で臆病でずるくて弱虫で…」
あすか「あんたそういう台詞、すっごく似合うねえ」
藤木君「…少しは『そんなことないよ』とか言って慰めてくれよお…」
永沢君「それより藤木君、君はさっき、いったい誰にしゃべってたんだい?」
野口さん「(クックックッ…)」
【3】
ナレーター「この世のことは全て承知しているように見えるが、実はただ意味ありげに笑ってるだけで、ほんとはなんにも知らない野口さんであった。」
野口さん「(クックックッ…)」
花輪君「やあそこのクールビューティー!君は僕と同じだよねえ。どう思う?」
ナレーター「表情はピクリとも変えないが、内心ものすごく動揺する野口さんであった。」
野口さん「…キートンうるさい。」
花輪君「ん〜?」
【4】
布団の中で。
あすかはお姉ちゃんに対し、両親に対する愚痴や、お友達の親がいかに優しいかをまくし立てた。
お姉ちゃん「…じゃああすかは、よそのうちの子供になりたいの?」
あすか「お姉ちゃんバカぁ?そんなわかりきったこと聞いて!」
お姉ちゃん「どっちなのよ?」
あすか「このうちがいいに決まってるじゃん!」
お姉ちゃん「…ふふ。」
あすか「なによお?」
お姉ちゃん「なんでもない。…おやすみ。」
あすか「(…?)おやすみ。」
ナレーター「その夜はとてもいい夢を見ることができた姉・みさとであった。」
おしまい
乙
このスレって、俺と>1しかいない気がするw
このスレ、マジで板の最下層にあるわけだが、
も少し度々書き込まないとヤバいでしょうか?
好きにするがいい
下層にあっても時々書き込んでれば落ちないからおk
(1/6)
「ヒカリクッキングスクール」
開講日 ×月×日(日曜日)午後2時頃より
会場 しんじ邸
講師 ひかり(中2)
受講生 しんじ(小1)、まな(小1)
(あすか(ひかりのクラスメイト、しんじの姉)は「臨時訓練」のため欠席。)
アフタースクール。
まな「ひかりおねえさーん!」
ひかり「あらまなちゃん、もうおいとましてきたの?」
まな「え、おいとま?」
ひかり「お友達のうちから帰ってくることよ」
まな「うん…あたし××町で、おねえさんと同じ方角だから、と思って…」
ひかり「そう…じゃあうちまで送ってあげるね」
まな「あ、あの、その前に、おねえさんに教えてほしいことがあるんですけど…」
公園。
まな「あたし、前にしんじ君のうちに行った時には手作りクッキーを持っていったんです」
ひかり「自分で作ったの?すごいじゃない!」
まな「いえ、ほとんどママが作ったんですけど…でもママもあんまりお菓子作りはくわしくなくって、1種類の味しか作れなかったんです。だからおねえさんに、今までどんなのを作ったことがあるか聞きたくて…」
ひかり「なるほど。じゃあ教えてあげる!」
ひかりは、この後しばらく様々な味のクッキーの作り方を簡単に説明する。
まな「ありがとうございます!今度作るときはママに頼んでみるね!」
ひかり「うん、頑張ってね!」
まな「あの、それから…」
(2/6)
ひかり「なあに?今度は料理かな?」
まな「あの、あたしみたいなチビが生意気言うようですけど…」
ひかり「えー、そんなこと気にしないで何でも言ってよ!」
まな「あの…しんじ君の怪我、すぐ直ると思います」
ひかり「…」
まな「おねえさんが絆創膏貼ってるとき見ちゃったんですけど、すごく小さい傷だったし…あれ位だったらあたしも幼稚園の時に転んで足に怪我して…すぐ直った時と同じくらいでした」
ひかり「そう…」
まな「あの…さっきあすかおねえさんにすごくたくさん謝ってたし、しんじ君のうちを出るときすごくヘコんでたから、なんでそんなに気にするのかなあって…」
ひかり「うん…例えばあすかとあたしがスポーツやってて何かの拍子にあすかに怪我させちゃったとしたら、それほどじゃなかったかもしれない」
まな「…」
ひかり「でも留守中にご家族をお預かりしてて怪我をさせたとなると、やっぱり責任を感じちゃうわ…」
まな「そうですか…あの、ほんとに生意気言ってごめんなさい!あたしついつい余計な事言っちゃうんですよね。この前もそれでしんじ君がピンチになって…」
ひかり「えーなにそれ!詳しく聞きたいなあ!」
まな「あの、それはちょっと…」
ひかり「ふふふ、ごめんごめん!冗談よ。…あー、でもまなちゃんとこうやってお話ができただけで、すごく気持ちが楽になったわ。ありがとう!…じゃ、帰ろっか!」
まな「は、はい!」
(3/6)
ひかりの独白。
(あーあ、こんなおチビさんに心配させちゃったのね私…
この子には全部正直に言うべきかなぁ…
でも、まなちゃんはあすかのこと尊敬してるって感じだしあんまり幻滅させてもね…
怒ってる時のあすかがどれだけ怖いか、一度でも見れば、さっきのあたしの態度もわかってくれると思うんだけど…なにしろ男子どころか先生だってビビらせちゃうんだから…
さっきまなちゃんにはもう大丈夫みたいなこと言ったけど、やっぱ気が重いなあ…月曜日にどうやって謝るか、今日のうちに考えとかなきゃ。
それにしてもしんじ君、あの怪我した瞬間だけ、ちょっと様子がおかしかったのよねえ…あれ以外はすごく上手にできてたのに。)
まなの独白。
(ひかりおねえさん、元気になって良かった〜!
…しんじ君、怪我が治ったら、またすぐ料理を教わるのかなぁ?
そのときは今日みたいにあたしも誘ってくれるように頼んでおかなきゃね。
だって彼氏の方が料理が上手なんて、女の子としてちょっとヤバいもんね、上達するなら2人一緒に…
あらやだ、あたしったら「彼氏」だなんて…へへへ!)
(4/6)
授業中。
しんじ、しばらくはまなと一緒に野菜洗い等をしていたが…
しんじ「ねえおねえさん、僕もちょっとだけ包丁使っていい?」
ひかり「えー?危ないんじゃないかなぁ…」
しんじ「怪我しないようにゆっくり注意してやるから!」
ひかり「そう?じゃあちょっとだけだよ」
小さい台に乗り、包丁をかまえるしんじ。ひかりはそのすぐ後ろに立ち、しんじの手に手を添える。(まなは引き続き野菜洗いをしている。)
ひかり「左手はね、こうやるの。そう。「猫さんの手」って覚えるといいよ。で、右手をこう…」
しんじ(うわあ、背中があったかい…なんかいい匂いがする…)一瞬、ボンヤリした隙に
左手の中指にチクリと痛みが走った。
あすか「ただいまー。あらしんじ」
玄関のドアを開けたあすかは、ちょうどトイレから廊下に出てきたしんじと出くわした。
しんじ「あ、お帰り!あのねお姉ちゃん、ほらこれ」
ひかり・まな「しんじ君、ちょっと待って!」
ひかり「あたしが先にって、さっきあれほど…」
しんじ「…あー、そうだった!ごめんなさい…」
あすか「(ニヤニヤ)あらあら、やっちゃいましたね〜」
あすかの視線の先には、しんじが突き立てた左の中指。絆創膏が巻かれている。
テーブルにはひかり・しんじ・まなの、苦労の結晶である料理が並んだ。
ひかり「あの…本当にごめんなさい!」もうすでに何度も繰り返した謝罪の言葉を更に重ねる。
あすか「ひかり〜、もういいってば!しんじもこんなにケロッとしてるんだし」
しんじ「うん、もう全然痛くないよ!」
あすか「さ、食べよ食べよ!」
(5/6)
食事中。
あすか「まなちゃんも手伝ってくれたんだよね〜」
まな「うん!でも野菜洗ったりとか、盛りつけたりしただけ。でもしんじ君はすごいんですよ〜。すっごい熱心にひかりおねえさんの話を聞いて、いろんなことに挑戦したの!包丁を使ったりとか。あ…」
ひかり(ションボリ)
まな「ご、ごめんなさい…」
しんじ「ね、ねえお姉ちゃん、これ知ってる?」
ジャンケンのグーがちょっと変形したような左手をあすかの方に突き出す。
あすか「知らない。何それ?」
しんじ「え〜知らないの〜?ひかりさんは知ってるのに〜〜?」
あすか「(笑)意地悪言わないで教えてよお」
しんじ「猫さんの手っていうの!包丁使う時はねえ、左手をこうやると怪我しないんだよ!」
ひかり「…」
しんじ「…あ、ぼ、僕は怪我しちゃったけど、ま〜なにしろ超初心者ですから、大目に見てください!」
あすか・まな「(笑)」
ひかり「…」
(6/6)
あすかの独白。
(なによひかりったら、食事が済んでお皿洗ったらすぐ帰っちゃって…。
やれやれこういう時に真面目すぎる子ってのは困るわよね。
月曜日もたぶん学校でごめんなさい攻撃だろうなぁ。
ひかりとの関係が完全に元に戻るまで、どれだけかかるかしら…
でも元はといえばあたしが軽率だったのよね。
いくらしんじが料理を習いたがってたとはいえ、友達にそれを頼むって、ある意味最悪の選択肢だったわね。
改めて考えると、料理って刃物や火を使う、けっこう危険な作業なのよね。
いくらしんじがしっかりしてるとはいえ、まだ小1だもん、怪我する危険性をしっかり認識してれば、みすみす友達関係悪くするような道を選ぶこともなかったわよね…。
あー、こうなってみると、あたしが料理教室頼んだときの、ひかりのキラキラした表情が痛いわ…。)
しんじの思惑。
しんじは先ほど、包丁の使い方を習っていた時の、嬉しいような恥ずかしいような気分を反芻していた。
(これからもひかりさんから料理を習いたいなぁ…後でお姉ちゃんにお願いしようっと!)
お姉ちゃんのストレスが一気に臨界点を突破しそうな(動機を聞いたらまなちゃんが激怒しそうな)ことを、暢気に考えているしんじでした。
おしまい
乙
乙〜♪
(1/4)
「名探偵しんじ『しんいち・しんじ殺人事件』」
主な登場人物
しんじ まな
灰原哀 江戸川コナン
(以上、すべて小1)
【事件篇】
しんじ「だ、だって殺人事件なんだよ?今まで身近で起こったことある?」
まな「無いわよ。」
しんじ「でしょ?怖いの当たり前だよね。人が人に殺されて、その犯人がまだこのあたりにいるかも、なんだから。」
まな「そりゃまあ…」(推理マンガの好きなまなは、しんじよりちょっと状況を面白がっているようです。)
しんじ「なのにあの子達は、なんであんなに嬉しそうなのさ?しかも犯人を捜すぞ!なんて張り切ってるし。
小学生なのにおかしいでしょ!てゆうか、だいたいどこから現れたの?」
「少年探偵団!」とか言って、しんじと同じくらいの年の子供が5人、ポーズを決めている。
(ただしうち2人はけっこう冷めてるが)
まな(へえ、女の子もいるのね。けっこうかわいいじゃない!しんじ君に近づけないようにしないとね。
あらもう一人女の子…ん?なんか変ねえ。体の大きさはあたしたちと同じなのに顔がずいぶん大人っぽいわ。体つきも…
あ、あ、あの子も危険ね!これはもう、しんじ君をどっかに隠しておかなくちゃ、だわ!)
が、頼まれると嫌とはいえない、お調子者(笑)のしんじを隠しておくことなど当然できるはずもなく、
事件解決までの大騒動に、しんじ、どっぷり巻き込まれまして…。
(2/4)
【解決篇】
事件解決後、校庭にガヤガヤと集まっている子供達を校舎の2階の窓から見ているまな。
まな(なーんだ、あのかわいい子はメガネの男の子のガールフレンドなのね。心配して損しちゃった。
…でもあの様子だと女の子の片想いなのかしら?かわいそうに、あんなに好き好き光線出してんのに…。
ああっ、しんじ君いつの間にあの『大人子供』としゃべってんのよお!)まな、発進。
哀「ご苦労様だったわね、碇君。」
しんじ「いえそんな…灰原さんたちもご苦労さまでした。あの…」
哀「なに?」
しんじ「前にどこかで会ったことある?」
哀「いえ、それは絶対無いと思うわ。」
しんじ「絶対…?」
哀「あ、あの、私最近すごく遠くから引っ越してきたから…」
しんじ「そう…ごめん、変なこと聞いて。灰原さんの声聞いてると、
なんか懐かしいような、あの…暖かいような気持ちになるから…」
哀「ふーん。…ふふふ。」
しんじ「え?」
哀「懐かしいとか暖かい気持ちとか、普段なかなか7歳児から聞けないから。おませさんなのね、碇君は。」
しんじ「(カッとなり)は、灰原さんだって7歳じゃないか!」
哀「そうね、ちょっと前からね。」
しんじ「ちょっと前って…誕生日の前は6歳ってだけの話じゃないの?」
哀「……」
しんじ「…?」
(3/4)
まな「しーんーぢ君。」
しんじ「あ、まなちゃん。」
まな「ずいぶん楽しそうねえ?」
しんじ「そ、そんなことは…」
哀「あら碇君、こんなかわいい彼女がいるんじゃない!」
まな「え〜それほどでも〜えへ〜」
哀「なのに私を口説こうとするなんて。いけない子ねえ、碇君は。」
まな「……しんじく〜ん?」
しんじ「ちょっ、灰原さん!」
哀「私のこと懐かしいとか暖かいとか…ドキドキしちゃったわ。」
まな「ちょっとしんじ君、何考えてんのよお!」
しんじ「誤解だよ!…あ、まなちゃんがドスをきかせると灰原さんと声が似てる…」
まな「知らないわよそんなこと!このエロしんじ!」
蘭「!」
コナン「どうしたの?蘭おねえちゃん」
蘭「今『しんいち』って聞こえたような…」
コナン「ああ、たぶん『しんじ』と聞き間違えたんだよ。地元の学校の子でね…」
蘭「そっか…あーあ、あたしも相当参ってるわね、ふふふ…」
コナン「(蘭…)」
(4/4)
【エンドクレジットの後】
阿笠博士の運転するビートルはしんじたちの街を去ろうとしていた。
その後部座席にコナンと哀。
哀「この街にはまた来ることになりそうね」
コナン「はぁ?あのしんじとかいうガキに惚れたのかよ?」
哀「ばーか。あんた気づかなかった?黒服の男達に」
コナン「…あ、お前…」
哀「今回の捜査の途中で度々会ったわ。顔は初めて見る奴ばかりだったけど…
でもこの街と『組織』には何か繋がりが…」
コナン「そうか、お前も女だもんな…」
哀「なんですって?」
コナン「男の服装には俺ほど詳しくはないもんな。」
哀「……」
コナン「俺も黒服は度々見かけたよ。ただ同じ黒とはいえ『組織』の連中とはあまりにも服装の趣味、というか、
グレードが違う。」
哀「……」
コナン「おそらくこの街の黒服は『組織』とは無関係…」
ドスッという鈍い音。灰原が車のドアを拳で叩いたのだ。
阿笠博士「おいおい、ストレス発散は車を壊さない程度に頼むぞお、ははは!」
哀「……」
コナン「注意深く生地を見ればすぐわかったはずだ。どうした?お前は『組織』の事となるといつもの緻密さが…」
哀「うるさいっ!偉そうに…」
プライドを傷つけられたのがよほど悔しいのか、哀はその後ずっと車窓から外を見ていて、
コナンの方を振り向こうともしなかった。
だから、小刻みに震え続ける哀の肩に手を置くか否か、コナンはこの後ずいぶん長時間、悩むことになる。
コナン「(しんじ、お前さっきこの女とずいぶん親しそうにしてたが…こいつの上手な扱い方、教えてくれねえか…?)」
おしまい
コナンてw
(1/5)
今回は年齢設定がスレタイに反しますが、御容赦ください…
「おもひでぽかぽか」
【Rei−T】
市立第一小学校
体育館から5年生女子がゾロゾロと出てくる。
渡り廊下を歩いていた綾波れいが急に立ち止まり、すぐ後ろにいた洞木ひかりがぶつかってしまう。
「ちょっと、危ないじゃない!…あれ、どうしたの?」
れい、しゃがみこむ。
「どうしたの?大丈夫?」ひかりがれいをのぞきこむと、顔色が真っ青だ。
他の女子が「先生!綾波さんがー!」と叫ぶ。
(2/5)
【Hikari】
休み時間
5年1組教室
鈴原とうじ、相田けんすけが碇しんじの話を興味津々という様子で聞いている。
「僕、姉さんがいるから、だいたいわかるんだけどさ…」
「碇君、ちょっとこっちに来て!」ひかりがしんじに声をかける。
「え、なに?」
「いいから大至急!超急用!」
ひかりはしんじを廊下に連れ出した。
「碇君、今日女子が体育館でどんな話聞いたか、だいたいわかってるよね…」
「うん、まあ」
「で、もしかして、あいつらにそのことを話すところだったのかな?」
「(サラッと)うん、そうだよ」
「ちょっと〜、そういうのやめてよね!」
「なんで?だって生理のことだろ…ムググッ!」
ひかり、しんじの口を手で押さえる。
「あ、あのねえ、碇君は真面目だからいいけど、男子の中にはぜったい、そういうこと聞いたら早速女子をからかう奴が出てくるからさ。特に鈴原なんか超危険じゃん!」
「うーん、でも大事なことなんだし…」
「綾波さんのこと聞いたでしょ?体育館で話を聞いた後、気分が悪くなって保健室行ったの…」
「うん、でもあれは体育館で長時間閉じ込められてたから気分が悪くなったんじゃ…」
「それだけじゃ無いわよ!あの子繊細だから、今日の説明だけでも充分刺激が強かったんだと思う」
「そんな、せ…あれの説明を聞いただけで気分が?」
「そうよ!そういうタイプの子が男子からからかわれたら、学校に来なくなっちゃうわよ」
「うー、わかったよ…」
「どうせ鈴原なんかさ、そんな話聞いたら女子のこといやらしい目でジロジロ見てくるに決まってるんだから!」
「…そうだね、うん、わかった!もうしゃべらない!特に鈴原とか、鈴原とか、鈴原とかにはね!」
「(…プチッ)」
(3/5)
【Mari】
廊下の方からしんじの「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」という悲鳴が聞こえてくるが、
とうじ、けんすけをはじめ、誰も気にとめない。なぜなら…
真希波まり「あたしなんかもう1年選手だからさあ、手慣れたもんよ。
(鞄から生理用品を一つ取り出し)ここをこう開けて、こっちが内側になるようにして、このあたりにパーンと…」
男子たち、ドン引き。
(4/5)
【Mana】
放課後
隣のクラスの霧島まなが教室に入ってきた。
まな「おやこれは性教育担当の碇先生!男子相手に女子の生理のレクチャーをしたそうですなあ!」
しんじ「(誰だよ?隣のクラスにまで言いふらすのは)ちょっと霧島さん、そんなでかい声で、やめてよ…」
まな「しっかし碇君もわかりやすいよねえ、クラスが別になったとたん、あたしに冷たくなっちゃってさ。
…あ、いたいた。綾波さ〜ん!ちょっと来て〜!」
れい、戸惑いの表情でおずおずとまなに近づいてくる。
まな「(れいに)前カノのあたしから綾波さんに碇君情報の引き継ぎをするわね!」
しんじ「おい、何話すつもりだよ!」
れい「……」
まな「碇君はねえ、今でこそスケベ大王だけど1年生の頃はほんとにかわいかったのよ〜。
『まなちゃんは僕が守る!』な〜んて言いながらいじめっ子に向かっていったりさあ!」
しんじ「あのーずいぶん脚色が…」
れい「……」
まな「あとね、すっごく大事なことを一つ。碇君を攻略するならまずお姉さんを攻めよ!
碇君はお姉さんのことがだ〜〜〜〜〜い好きだから!名前はあすかさん。」
れい「……」
まな「碇君が性教育の知識が豊富なのはお姉さん直伝なのよね〜」
しんじ「なんだよそれ、意味わかんないよ」
れい「……」
まな「要するに〜、あんなことやこんなことを手取り足取り教わってるんだよね〜?」
しんじ「ちょっ!何言ってるんだよ!」
れい「……」
(5/5)
【Rei−U】
帰り道。しんじとれいが歩いている。
(あ〜、霧島のせいでまたずいぶん評判を落としてしまったような…)
「碇君は性教育の先生。」
「はいはい。(あ〜もう否定するのもめんどくさい…)」
「碇君はスケベ大王。」
「はいはい。(もう勝手に言ってろ!)」
「碇君はお姉さんが大好き。」
「はいはい。(どーせあたしゃシスコンですよ!)」
「碇君はお姉さんと性教育の『実習』をしている。」
「はいはい。」
「(…プチッ)」
「…あ、いやいや、そんなことはしておりません!そんなこ…
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
おしまい
エヴァ板良スレ保守党
何気に可愛いとおもう
134 :
1:2009/12/31(木) 13:14:17 ID:???
私のつたないSS(って言っちゃっていいのかな…)をお読みいただいた全ての方に感謝いたします。
特に、私の背中を押してくださった
>>35様、ありがとうございます。
2010年もポツポツ書き続けていきたいと思います。
皆様、よいお年を!
今からTOHOシネマズ行って、何度目かの「破」を見てきます。
(1/5)
「すばらしい日々 〜 Beautiful dreamer ~ 」
主な登場人物
しんじ(小1)
まな(しんじの同級生)
あすか(しんじの姉。中学生)
保健室の先生
おじいさん
×月×日
しんじ邸玄関
「おはようございます!」
「おはようまなちゃん!いつも悪いわねえ」
「いえ、そんなことないです!」
「しんじまだ布団の中なのよ〜。叩き起こしてくれない?あ、あたしも遅刻しそう!
じゃごめん、あとはお願いね!」
「はいっ!いってらっしゃ〜い!」
しんじの部屋
「しんじ君、おはよう!」
「(布団の中から)う〜ん、おはよう…」
「早くしないと遅刻しちゃうよ!」
「うー…」
「もー…じゃあ着替えを用意するわね。えーとパンツはこの引き出しだったかな…」
「(がばっと布団から飛び出し)あーはいはい起きます起きます自分でやります!」
キッチン
勝手知ったるなんとやらで、まなはしんじの朝食の準備を手際よく進めている。
「も〜、あすかお姉さん、ついでにしんじ君の分も用意しといてくれればいいのに…ってブツブツ言いながらキッチンにいると、なんかドラマの「しゅーとめ」さんみたいね、えへへ!」
通学路
元気よく学校へ走っていく、しんじとまな。
(2/5)
翌日
しんじ邸玄関
「おはようございます!」
「おはようまなちゃん!いつも悪いわねえ」
「いえ、そんなことないです!」
「しんじまだ布団の中なのよ〜。叩き起こしてくれない?あ、あたしも遅刻しそう!
じゃごめん、あとはお願いね!」
「はいっ!いってらっしゃ〜い!」
しんじの部屋
「しんじ君、おはよう!」
「(布団の中から)う〜ん、おはよう…」
「早くしないと遅刻しちゃうよ!」
「うー…」
「もー…じゃあ着替えを用意するわね。えーとパンツはこの引き出しだったかな…」
「(がばっと布団から飛び出し)あーはいはい起きます起きます自分でやります!」
キッチン
勝手知ったるなんとやらで、まなはしんじの朝食の準備を手際よく進めている。
「も〜、あすかお姉さん、ついでにしんじ君の分も用意しといてくれればいいのに…ってブツブツ言いながらキッチンにいると、なんかドラマの「しゅーとめ」さんみたいね、えへへ!」
通学路
元気よく学校へ走っていく、しんじとまな。
翌日
しんじ邸玄関
「おはようございます!」…
(3/5)
「25年ぶりか」
「四半世紀なんていう言い方もありますな。…お互い老けましたなぁ」
「ふん…前の騒動の時にすでに年寄り然としとったくせに。お主どれだけ長生きすれば気が済むのじゃ?」
「ほほほ…あ、前言撤回。相変わらずお美しいですな、さくらさん」
「ふんっ!…お主、今度は何を企んでおる?」
「まあまあ、そう急ぎなさんな。…あの鬼っ娘はお元気でしょうか?」
「さあ、どこで何をしているやら…」
「ほう…じゃああの性欲大明神とどうなったかも、わかりませんか?」
「ああ、2人とも学校卒業と同時に別々にあの街を離れた。それきり何も聞いておらん」
「そうですか……」
「おい、さっさと吐かんか、今度は何を企んでおる!」
「ああ、まずはじめに申し上げておきましょう。あなたが心配しないように」
「ん?」
「私にはもうあの頃のような力はありませんよ。世界を作るなんてとてもとても……。せいぜい時の流れを数日堰き止められるだけです」
「……」
「自分の寿命がね、だいたいわかっちゃうんですよ…あの鬼っ娘の時に『時間』なんて大層なものをいじくったせいでしょうかねえ、その副作用というか…自分の残り時間がね、わかっちゃうんです。」
「……」
「力も徐々に弱ってきてるし…最後に冥土のみやげにね、なんか一つ、ちょっといいことをしたくってね」
「それであの少女の願望を具現化しようと時の流れを…」
「ああ御心配なく。否応無くあと数日で、私の作った時の堤防は決壊します。もう以前みたいに、長いこと同じ日を繰り返すことはできないんですよ」
「ふん、しおらしいことを言っておるが…やはり年はとりたくないもんじゃのう」
「ほほほ…」
「勘違いするな、妖力の低下だけを言っておるのではない」
「…?」
「わからぬか?お主はあの少女の願望を正確に把握できなかったのじゃ」
「ほう…」
「あの少女は、決して今の状態が永らく続くことを願ってはおらん。彼女は今7歳だが、8歳の自分、10歳の自分、20歳の自分に、全く不安・疑いを持っておらん。7歳にとどまることなど、これっぽっちも望んでおらんのじゃ!」
(4/5)
「浮世離れ…」
「なんじゃと!」
「まあお互い幸せですわなぁ、何か嫌なことがあればすぐ別の土地に移り住むこともできる」
「……」
「ねえさくらさん、私がちょいと留守にしていた間に、この国に一体何があったんです?子供の数は減り、若者から生気が失せ、大人たちは仕事に就くことができず、老人たちは大きな不安を抱え込んだまま、ただ漫然と長生きしている…あの頃ととても同じ国とは思えません」
「ふん、もっともらしいことを!お主が心配したところで、何も解決せぬわ!」
「この街に限っていえば、何やら我々の手に負えそうもない、魑魅魍魎の出現が間近のようですが…さくらさんも気づいてるんでしょ?だからこの街に越してきたのではないですか?一矢報いたいとでも?」
「出来ることを、やるまでじゃ……」
「さっきも言ったじゃありませんか、私にはもう長期間時間をコントロールしたり世界を作ったりするほどの力は残ってません。あの子を7歳のままとどめることなど、とてもとても…ただね、こう考えたんです」
「……」
「あのお嬢さんは今後、少なくとも『今』よりは大変な時代を生きていかねばならない。
そのサバイバルの最中に、思い出すべき楽しかった日々が有るのと無いのとじゃあ、ずいぶん違うと思いませんか?」
「……」
「より強く胸に刻み込んでもらうために、少しばかり繰り返してみたってわけです。でもまあ、こうやってさくらさんに見つかっちまったことだし、もうやめときますよ。明日からは時間の流れは普通に戻ります」
「そうか…まあ、あの少女は私の教え子みたいなものじゃからな、さっさと異常な状況から抜け出せるのならそれでよいわ」
「ふーん、じゃあさくらさんは今でも学校の保健室とやらに…」
「ああ、昔と違って大忙しじゃぞ」
「ところで今回は誰が最初に気づいたんです?」
「ほう、私もバカにされたもんじゃの。まあ確かに今回も、あの少年の指摘があるまで気づかなかったわけだが…。で、確かに今日でこの事態は終息するんじゃな?それさえ確認出来ればもう用は無い。失礼する」
「そうですか…せっかくの再会です、もう少し思い出話でもしたかったのですが。例えば前回、初めて異変に気づいたあの男、さくらさんの同僚でしたよね?彼は今…」
「よりによってそれを聞くか。お主、所々で妙に鋭いのう?」
「えっ?」
(5/5)
翌日
しんじ邸玄関前
「おはよう!」
「まなちゃん遅〜い」
「ごめんごめん!でもしんじ君、今日は早起きできたんだね」
「うん。夢の中で注意されたんだ、変なおじいさんに。『いつもいつも女の子の世話にならずに、たまには自分で早起きしろ!』って。で、目がさめたらすごく早い時間で…」
「ふーん」
「でね、そのおじいさんは他にも…」
「あ、急がないと遅刻しちゃう!」
「あ、そうか」
「ちゃんと朝ご飯食べた?」
「うん」
「ちゃんとパンツはきかえた?」
「あ、当たり前だろ!てゆうか、まなちゃん何言ってんのさ?朝っぱらからパンツって…。さ、行こ!」
通学路
元気よく学校へ走っていく、しんじとまな。
エピローグ
「…うん、わかったよ。ねえ、おじいさんはだあれ?」
「名乗るほどのもんじゃないよ。そうか…さくらさんを出し抜いて異変に気づいたこの小僧が、あの娘の、ねえ…。さすが私が目をつけただけあって、あの娘の人を見る目はなかなかのもんだな」
「えっ?」
「なんでもない。おい小僧、あの子といつまでも仲良くな!」
おしまい
>>135-139のおまけ(1)
他スレに投下した「予告編」
シンジのことが大好きなマナは
毎朝シンジを迎えに行ったり、一緒に登校したり
同じ教室で授業を受けられる日常を
こよなく愛していた。
ある日のこと、保健室にて。
シンジ「同じ日を何回も繰り返してるような気がするんだ。僕、頭おかしくなっちゃったのかなあ」
保健室の先生「…25年ぶり、か…」
シンジ「えっ?」
おまけ(2)
没テイク
まな「しんじ君おはよう!」
しんじ「(布団の中から)おはよう…」
まな「早くしないと遅刻しちゃうよ」
しんじ「うー…」
まな「もー…さっさと起きないと…」
まな、しんじの布団に潜り込む。(コチョコチョ)
しんじ「…うひっ、ひひひ!ちょ、ちょっとやめてよお姉ちゃ〜ん!」
まな「えっ…」
>>135-139のおまけ(3)
没テイク(2)
新しい保健室の先生はちょっと変わってるという噂。クラスを代表してしんじが偵察に行くことになりました。
「(ちょうどいいや、あのことを聞いてみよう!)」
「最近、同じ日を何回も何回も繰り返してるみたいな気分になるんだ」
「ほう…」
「ねえ、僕、頭が変になっちゃったのかな?」
「いや、心配せんでもよい。昔、お主と同じことを言うた奴がおったよ。気のせいじゃ。2,3日すれば自然に治る。というか、私が片を付ける」
「…?」
「しかしお主はなかなか勘が鋭いのう」
「あの、先生、今僕のことなんて呼んだの?」
「ん?ああ、『お主』と言うたのだが…」
「(笑)お、お主!僕がお主!時代劇みたい!」
「……」
「先生、噂どおりヘンな人だね!」
「こ、こ、この餓鬼が!さっさと立ち去れい!」
(ぴゅ〜〜〜!)
教室
クラスの子「ねえしんじ君、保健室の先生、どうだった?」
しんじ「ん?よく聞こえなんだのう、もう一度言うてみい、お主。(どうだ面白いだろ!)」
クラスの子たち「おい…」「しんじ君おかしくなっちゃった…」「行こ行こ」など。
しんじ「え、ちょっ、みんな…」
まな(目に涙をいっぱいためて、お祈りをするように胸の前で手を組み)「ど、どんなことがあってもあたしはしんじ君の味方だからねっ!」
しんじ「(まなちゃんまで…)」
(1/3)
「はなまる保育園」
「きゃあ!しんじ君のエッチ!」
おままごとをしている時、ぐうぜんしんじ君の手があすかちゃんのお尻に当たってしまいました。
「あはは、ごめ…いたっ!も〜、ぶたないでよ〜」
「だ、だってお尻はとくべつダメなんだもん!」
「え〜なんで?」
「お母さんがそう言ってたもん。女の子の体の中で、お尻はすごくだいじなところだから、もし男の子にさわられたら、ちゃんと怒らなきゃダメだって…」
「ふーん…」
「あ、あと、男の子がまださわりそうだったら、先生やお母さんに言いなさいって」
「えー先生に言うの?ぼくわざとじゃないよ!」
「もうあたしのお尻さわらない?」
「う、うん、さわらないし、手が当たらないように気をつけるから…」
みさと先生はいつもはやさしいけどおこるとすごくこわいので、しんじ君は必死です。
「う〜ん、どうしよっかな〜」
「あすかちゃん…」
「じゃあ今日はとくべつに、先生やお母さんには言わないであげる」
「あ、ありがと!」
「あ、あのさ、お母さんが言ってたけど…」
あすかちゃんの声が急に小さくなりました。
「え?」
「…男の子って、時々、女の子の体をさわりたくなるって、ほんと?」
よくききとれなかったので、しんじ君があすかちゃんに聞きかえそうとした、その時…
(2/3)
「いかりくーん!」という、男の子の声が聞こえてきました。声の方を見ると、すずはら君とあいだ君が走ってきます。
「あーまたままごとしてるー!」「やーい、ふーふだ、ふーふだ!」二人はしんじ君たちをひやかしました。
「ち、ちがうよ!」しんじ君は大きな声で言いかえしましたが、あすかちゃんは顔を赤くしてうつむいただけでした。
「むこうでサッカーやろ!」すずはら君にさそわれたしんじ君は「うん!」と返事をして、あすかちゃんの方を見もせずに、男の子たちといっしょに走って行ってしまいました。
「……」
あすかちゃんはもっとしんじ君と遊んでいたかったので、しばらくは、だんだん小さくなるしんじ君の後ろ姿をボンヤリ見ていましたが、さっそく向こうの方でサッカーを始めてしまったので、一人でノロノロとおままごとのどうぐをかたづけはじめました。
ふと、よこを見ると砂場で一人で遊んでいる女の子がいます。れいちゃんです。砂でピラミッドのようなものを作っています。
「れいちゃん、手伝おうか?」あすかちゃんは声をかけました。
れいちゃんは黙ったまま、体をすこし動かしました。
れいちゃんがあんまりしゃべってくれないのはいつものことですし、自分が入る場所をあけてくれたように見えたので、あすかちゃんはさっそく、れいちゃんのとなりにしゃがみこんで一緒に作り始めました。
(3/3)
あすかちゃんは気づいていませんが、れいちゃんはいつも、しんじ君たちがおままごとをしている時は、必ずその近くで一人で遊ぶようにしていました。
れいちゃんはほんとはしんじ君と遊びたいのです。でもとてもはずかしがり屋なので声をかけられません。あすかちゃんが毎日のようにしんじ君をおままごとにさそうのを、うらやましそうに見ているだけです。
でもれいちゃんは、あすかちゃんと遊んでいるときの、しんじ君の楽しそうな声を聞いているだけでも、とても幸せな気持ちになれるのです。
れいちゃんはその日、あすかちゃんのようすがいつもとちがうことに気づきました。
いつもなら男の子にひやかされると、しんじ君より先におこり出し、時には男の子たちをぶったりけったりします。でも今日はそんなこともせず、だまったままでした。それに、れいちゃんにいっしょに遊ぼうと声をかけることもめったにないことです。
れいちゃんは、せっかくあすかちゃんがそばに来たので、何かしゃべって仲良くなりたいなあ、しんじ君のことをたくさん聞きたいなあ、と思いましたが…やっぱりはずかしくて、できませんでした。
二人はおしゃべりをせず、いっしょうけんめい作ったので、みさと先生がみんなに「おへやにもどりなさーい!」と声をかけた時には、砂のピラミッドはとても大きくなっていました。
二人は顔を見合わせてニッコリ笑いました。そして、手をつないでおへやの方へ走っていきました。
おしまい
(1/3)
「おもひでぽかぽか(パイロット版)」改め「どこまでもいこう」
まな、転校3日目の放課後。
4年2組の教室。
ひかり「まなちゃん、もしかして碇君狙ってる?」
まな「あ、わかる〜?」
ひかり「バレバレよ…でも無理」
まな「え、なんで〜?もうガールフレンドいるとか…」
ひかり「ううん、それはいないけど、もっと強敵が…」
まな「え?」
ひかり「あ、噂をすれば…」
あすか(しんじの姉。6年生)が、我が者顔で入ってくる。
あすか「しんじ、帰るわよ!」
しんじ「うん!」
ひかり「…あの人、碇君のお姉さんよ」
まな「へえ…」
ひかり「あれが、強敵」
まな「え、なんでお姉さんが?」
ひかり「それはね…あ、こ、こんにちは」
あすか「は〜い、委員長さん!(まなを見て)…あなたが、えーと、転校生の霧島まなちゃんかな?」
まな「は、はい」
あすか「そう…。あたし、碇しんじの姉で、あすかって言うの。しんじと仲良くしてあげてね!」
まな「はい…」
あすか「じゃ、ばいばーい!」
しんじ「さよなら」
ひかり・まな「さよなら…」
(2/3)
ひかり「(小声で)なにが『仲良くしてね』よ…」
まな「なんだか元気そうな人ねえ」
ひかり「それだけならいいんだけどさ…すっごく仲がいいの、あのきょうだい」
まな「ふーん…え、それでさっき強敵って?」
ひかり「そうよ」
まな「そのー、つまり弟にガールフレンドができないくらい、お姉さんが弟を大好き、と…」
ひかり「うん」
まな「えー、なんか意味わかんない!」
ひかり「だって仲がいいんだから仕方ないじゃない!」
まな「そ、そんな、あたしに怒られても…」
ひかり「登下校はもちろん、休みの日もしょっちゅう一緒にいるよ。あたし、お店とか図書館でよく見るもん。…ねえ、さっきまなちゃんの名前知ってたでしょ?」
まな「あ、そういえば…初めて会うのに」
ひかり「きっと碇君、学校であったことは全部お姉さんに話してるのよ。『今日、霧島まなさんという転校生が来た』とかね。で、しょっちゅう出入りしてるこの教室に見慣れない顔の子がいたから、ああこの子が転校生のまなちゃんか、と…」
まな「(ニヤニヤ)ひかりちゃん、ずいぶん詳しいねえ」
ひかり「……」
まな「でもそんなに他の男子のこと気にする必要ないじゃん!だってひかりちゃんには…あっ」
(3/3)
とうじがひかりのスカートをめくって廊下に逃げていく。
まな「(やれやれまた始まった…あれっ?)」
いつもならすぐにとうじを追いかけていくはずのひかりが、黙って突っ立っている。
まな「(ニヤニヤ)どうしたのよぉ今日は…あれっ?ちょっと、ほんとにどうしたの?ねえひかりちゃん!」
ひかり、しゃがみこんで泣き出した。
とうじが廊下から教室へ戻ってきた。泣いているひかりを見てびっくり。
とうじ「おい、どないしたんや!いつもならとっくに2,3発俺をどついてんのに…どっか痛いんか?具合悪いんか?」
とうじがひかりの肩に手を置くが、ひかりはその手を振り払う。
ひかり「うるさい!あっち行け!」
とうじ「えー…(まなに)どないしよう…」
まな「(あたしに聞かれても…)」
とうじ「なあ委員長、ごめんな…」
ひかり「先生には言わないからさ、心配しなくていいよ…」
とうじ「そんなことはいいけど…」
ひかり「先に帰ってよ」
とうじ、しばらく突っ立ってたが、ひかりがいつまでもしゃがんだままだったので
「…わかった。じゃ、先行く。…霧島、悪いけど頼むわ」教室を出て行く。
まな「…ひかりちゃん、鈴原君行っちゃったよ?いつもみたいに一緒に帰らなくていいの?」
ひかり、ようやく立ち上がり、涙をぬぐう。
「いいよ別に…ああもう男子なんかバカばっかり!」
おしまい
エヴァ板良スレ保守党
「うううまた余計なこと言って迷惑を…。しんじ君、ごめ〜ん!」
「あはは、いいよ気にしないで!」
「あたし、こんなおしゃべりじゃ、将来秘密を守るような仕事はできないわね。スパイとか…」
「まなちゃん、スパイなんていう仕事は本当には無いからさ…」
「(え、そうなの?)」
危うく宿題の作文に「わたしのゆめはスパイになることです。」と書くところだったまなちゃんでした。
(1/7)
「賢者の贈り物」(前編)
主な登場人物
碇しんじ 小1(今回は出番少ないです)
霧島まな しんじのクラスメイト
りえ しんじのクラスメイト。小柄で内気。
合田 しんじのクラスメイト。男子3人組のリーダー
プロローグ
道端に放り出されたランドセルと、飛び散ったビーズ。
彼女の視界の中でそれらは、次第にボンヤリとにじんでいった。
彼女はしゃがみ込み、涙をぬぐいながらビーズを拾い始めた。
数分前、彼女は全力で走っていた。
(2/7)
「おい宮野りえ!」
合田の声にりえは体をビクッと震わせ、足を止めた。
学校からの帰り道。彼を中心とした男子3人組が、りえをあっという間に取り囲んだ。
「あーあ、今日も追いつかれちゃいましたね〜」
「……」
「逃げんなよ〜。さ、今日も公園行こうぜ!」
合田の太い腕がりえの首に巻き付いてくる。男子のなかでも大柄な合田にこうされると、りえは彼と同じ歩調で歩かざるを得ない。
せっかくりえは家の近くまで来ていたのに、4人はゾロゾロと、学校へ戻る方向に歩いていった。
(3/7)
「あれっ、お前何付けてんだよ」
男子の一人がりえのランドセルの側面に付けられたビーズ細工を見つけた。
「へえ、綺麗でかっこいいじゃん」
合田はりえの首から腕を離し、ビーズ細工をいじり始めた。
「買ってもらったのかよ?」
「お、お母ちゃんに…」
「おい聞いた?女のくせに『お母ちゃん』だってさ!」「ははは!」
「あの、作ってもらった…」
「へえ、これ手作りなの?すげえなあ!」「じゃあ宮野の宝物だなあこれ!」
「う、うん…」
「もっとよく見せろよ」
そう言うと合田は有無を言わさずランドセルをりえの背中から勝手に下ろして地べたに置き、改めてビーズ細工をいじり回した。そしてこう言った。
「なあ、これしばらく貸してくれよ。あんまり綺麗だからさ、俺も付けたくなっちゃった」
「え…」
「な、いいだろ少しくらい!」
「……」
「あれ?なかなか取れないなあ…きつく結んであって…あっ!」
合田が強引に引っ張ったのでビーズがばらばらに飛び散ってしまった。
「あ…」
「あー悪い悪い!」「でもさあ、また作ってもらえばいいだろ、お母ちゃんにさ!」
男子たちはそんなことを言いながらりえを置いてさっさと帰ってしまった。
(4/7)
しばらくしてしんじとまなが通りかかった。
「りえちゃん…ビーズ拾ってるの?」
まなが話しかけた。
「うん…あ、あ、あのね、ランドセルに付けてたビーズ細工をどこかに引っかけちゃって…」
「そう…」
「そんな小さいの、全部拾うの大変だよ」しんじが言った。「うちの人に言って謝った方がいいんじゃない?」
「うん……」
りえは、しんじの言葉に一旦手を止めたものの、どうしたらいいか戸惑っているようだ。それを見てまなは
「あの、しんじ君。せっかくりえちゃんが途中まで拾ったんだからさ、あたしたちも手伝ってなるべくたくさん拾おうよ」と提案した。
「え?う、うん、まなちゃんがいいなら…」
「よしっ!じゃありえちゃん、3人で頑張って拾おうよ!」
「あ、ありがと!」
(5/7)
だいたい拾い終わったあと、3人で一緒に帰ることになった。
先にしんじの家に着いたので、その後はまなとりえの2人。
「…でもよく考えたら、ビーズたくさん拾えても、りえちゃんはうちの人に謝らないといけないんだよね?引っかけてバラバラになったんなら」
「あ、そうか」
「ごめんねー。あたしいっつもおっちょこちょいで…」
「そんなことないよ!す、すごく嬉しかった…」
言葉とは裏腹に、うつむいて淋しそうな様子のまま歩くりえ。
自分よりも小柄なクラスメイトのそんな様子を見て、まなは何か声をかけなければ、と思った。
「ね、何か困った事があったらいつでも言ってね」
「ありがと…」
(6/7)
翌日の放課後。
しんじとまなが帰ろうとしていると、りえが声をかけてきた。
「い、一緒に帰ってもいい?」
「うん」「いいよ」
まなとしんじがそう言うと、りえは心底ほっとしたというように微笑んだが、
「おい宮野りえ!」
合田から声をかけられると、りえは体をビクッと震わせ、顔をこわばらせた。
「二人の邪魔すんじゃねえよ!」
合田はりえのおびえる様子が面白くて、わざわざ大声を出しているようだった。取り巻きの2人も合田の近くでニヤニヤ笑っている。
「あんなの気にしないで」
まなは男子達に聞こえない程度の声で言い、体を硬直させてしまったりえの手を握った。
「さ、一緒に帰ろ」
しんじもりえに声をかけ、3人は一緒に教室の出口に向かった。
しんじが合田達を一瞥すると彼らは薄笑いを浮かべたまま目を逸らせた。
(7/7)
しばらく3人で下校する日が続いたが、ある日、しんじがカゼで学校を休んだ。
その日は帰りの会の「さようなら!」が終わったとたんに、りえがまなの席に飛んできた。
「ねえまなちゃん、早く帰ろ!」
「ごめん、あたし図書室で本を借りたいの。今日までに返す本もあるし…。りえちゃん、何か用事あるの?」
「そうじゃないけど…」
「じゃあちょっと待っててくれるかな?」
「……」
つづく
なにげに長く頑張ってるスレだwスレタイが検索に引っかからりづらいのが問題
規制中につき後編はしばらくお待ちください。
(1/8)
「賢者の贈り物」(後編)
靴を履き替えるや否や、まなの手を引っ張るような勢いで歩き出すりえ。
「どうしたの?りえちゃん…」
答えている時間も惜しいとでも言いたげに、りえは黙って歩き続けた。しかし、しばらく歩いたところで
「おい宮野りえ!」
と声をかけられると、りえは体をビクッと震わせ足を止めた。まなも立ち止まる。
合田たち三人組が、りえとまなを取り囲んだ。
「宮野〜、お前最近霧島や碇とばっかつきあってるじゃん」「寂しいなあ」「久しぶりに公園行こうぜ」
合田がりえに手を伸ばした。
りえは一瞬迷うようなそぶりを見せたが、まなに体を寄せてきた。
「へえ、あんたたちりえちゃんとよく遊んでるんだあ」
まなは、りえと男子3人組という組み合わせがなんとなくおかしくて、笑いながら軽い口調で男子達に話しかけた。
「でも今日は振られちゃったみたいねえ!」
(2/8)
「おい、『あんたたち』って何だよ」
「え…」
「だいたいうるせえんだよ、お前は」
「……」
「宮野としゃべってるんだから、お前黙ってろよ」
合田が急に態度を変え、凄むようにまなに言った。3人がまなとの距離を詰めてくる。まなは恐怖で体の中に冷たいものが走るのを感じた。
りえはまなの体にしがみつき、まなもりえを抱き寄せる手に力を込めた。
「なんだよびびっちゃって」「そんなんじゃ宮野のボディーガード失格だな」
「ど、どういうこと…」
「宮野は最近俺たちと遊ぶのに飽きちゃったみたいでさあ、俺たちから逃げてたんだよ」「帰りの会が終わるとすぐに走ってうちに帰ろうとしたりさ」
「……」
「お前や碇と一緒に帰れば、俺たちと遊ばなくて済むと思ったんだろうなあ」「お前ら、宮野に利用されてるだけなんだぜ」
まなはちらりとりえの様子を伺うが、まなの体に顔をぎゅっと押しつけているので表情はわからない。
(3/8)
(とにかく今日はあたしがしっかりしなくちゃ。しんじ君いないんだし…)
「あ、あの…もう帰ってもいいかな…」
まなは精一杯平静を装って合田達に言った。
「へっ、なんだよ泣きそうな声出しちゃって!」「お前、碇がいないと全然ダメだな」
「……」
「おい、もうこん位にしとくか」
合田が言った。
「そうだな」「碇、キレたら怖いしな」
「そうそう。こいつどうせ…」
合田はまなにグイッと顔を近づけ、嫌味な口調でこう続けた。
「すぐ碇に告げ口するしなあ」
「……」
さんざん言われっぱなしだったが、この時のまなには悔しさを感じる余裕もなく、どうやらもうすぐ解放されそうだという安堵感だけで一杯だった。
合田をにらみ返すこともできず、黙ってうつむいていた。
ゾロゾロとまなたちから離れていく男子達。が…
「あ、そうだ、おい霧島」
「えっ」
合田に名前を呼びかけられ、まなは思わず顔を上げた。
「お前はお母さんのことをなんて呼んでる?」
「あの、ママって…痛っ!」
合田がまなのおでこを指で強く弾いたのだ。たった指一本とは思えないほどの痛みで、まなは頭の中が真っ白になったような感覚に襲われた。
りえが体にしがみついていなかったら、しゃがみ込んでいただろう。にじんできた涙を、まなは片手でそっとぬぐった。
「じゃあな」「バイバーイ!」「おい、あんなことして大丈夫かよ?」「デコピン一発だけなら碇にばれてもマジにならねえだろ」
などと言いながら合田達は行ってしまった。
(4/8)
しばらくの間、りえはまなにしがみついたままだったが、まなが
「あいつらもう行っちゃったよ。そろそろ帰ろうか」
と言ったら、恐る恐るという様子で、まなから離れた。しかし手はまなとつないだまま、離そうとしない。二人はそのまま歩き始めた。
「ごめんね、あたしのせいで…」
りえが小さな声で言った。
「ううん、いいよ。それよりりえちゃん、あいつらにいじめられて…」
「違うよ!違うよ!」
りえにしては珍しく大きな声で、まなの言葉を遮った。
「と、時々嫌なことされるけど我慢できるし…あの、あの、お母ちゃんに心配かけたくないから、あの、誰にも言わないで…」
『違う』どころか、これではもう『私はいじめられてますよ』とはっきり言っているようなものだったが、その時のまなには、りえに何か意見するような気力はもう残っていなかった。
先ほど言われた「碇がいないと全然ダメ」という言葉がベッタリとこびりついて、まなの心を萎縮させていたのだ。
(さっきあたしはりえちゃんと一緒に震えてただけだもんね、偉そうなこと言えないか…)
(5/8)
「あたし、体小さいでしょ?だからお母ちゃんはいじめっ子に狙われてるんじゃないかって心配してて、毎日毎日『今日、学校でいじめられなかった?』って聞くの。
あたしはいっつも『いじめられなかったよ』って答えるんだけど、そうするとお母ちゃん、すっごく嬉しそうに笑うんだよ。
そんで『良かったね!良かったね!』って言ってギュッてしてくれるの。
…も、もしいじめられてるなんて言ったらお母ちゃん絶対泣いちゃうし、あの…」
りえがクドクドと話しているのを黙って聞いていたら、自分はりえの隠し事・ウソに加担しなくてはならないんだというやりきれない気持ちがふくらんできて、とうとう我慢できなくなったまなは
「じゃあ、りえちゃんにもお願い」
と言って、りえの話を遮った。
「なあに?」
「今日のこと、しんじ君に言わないでね。仕返しとか言ってあいつらとケンカして、怪我したら大変だから」
するとりえは拗ねたような態度で足を止めた。二人の手が自然に離れる。
「いいなあ、まなちゃんは」
「え?」
「仕返ししてくれる子がいて、いいなあ」
(……うわーまたやっちゃった!あたしってなんでいっつも余計なこと言っちゃうのかなあ…)
まなは、自分の不用意な発言がりえを傷つけ、さらに自分に跳ね返ってきたように思えて、激しく後悔した。
「ご、ごめんね、りえちゃん…」
「あたし邪魔だったんだね。まなちゃんたちと一緒に帰ったりして…」
「そ、そんなことないって!(意地悪なこと言わないでよお…)これからも3人で一緒に帰ろうよ、ね?」
「いいの?」
「も、もちろん!」
りえはうつむいたまま、ソロソロとまなの方へ手を伸ばしてきた。まなはその手を握った。
二人は先ほどと同じように手をつないだまま、トボトボと歩いていった。
(6/8)
数日後、放課後の教室。
りえは合田の席へ恐る恐る近づいていった。
「あ、あ、あの…」
「なんだよ?」
「こ、これ、あげる」
あの日バラバラにされたビーズ細工と同じものを差し出した。
「はあ?いらねえよ」
「あの…こないだ綺麗でかっこいいって言ってくれたから…」
「……」
「自分も付けたいって言ってくれたから…」
「……」
「お母ちゃんにそう言ったらすごく喜んで、頑張って、新しく作ってくれたから」
「じゃあ勝手に置いてけよ。…っておい、なんで同じもんが三個もあるんだ?」
「あの、合田君たちがケンカになるといけないから…」
「俺が配るのかよ?あいつらに?」
「……」
「わかったよ。お前けっこう厚かましいんだな…」
(7/8)
りえがパタパタと駆け足でまなのところに戻ってきた。顔が上気している。
「あいつにあげることなんかないのに…」
まなは小さな声で言ったが、りえにはほとんど聞こえていなかったようで、いきなり
「こ、こ、怖かった〜!ほら」
と言いながら、まなの手を取り、自分の胸に押しつけた。
「ね、すっごいドキドキしてるでしょ!」
(ちょっ、どこ触らせてんのよ、いくら女の子同士でも…)
まなは慌てて手を引っ込めた。
「あ、あのさあ、この前のビーズ細工、もしかしてあいつらに壊されたんじゃ…」
「まなちゃんのもあるから!」
りえはランドセルから小さい紙袋を取り出した。
(もー、りえちゃんって時々すっごくマイペースになっちゃうのよねえ。人の話聞かないんだから…)
その紙袋には大きくて立派なリボンが付いていた。
「ランドセルに付けれるようになってるから」
「そ、そう、ありがと。じゃあ早速付けようかな」
袋から出したそれは、鮮やかなピンク色を基調とした、ハート型のビーズ細工だった。
まなは思わず、こう尋ねていた。
「あの、これ、もしかして男子にあげる物じゃないの?しんじ君とか、えっと、まさかこれも合田君に…」
「ううん、まなちゃんにだよ。ほら」
りえが指さしたところには「MANA×RIE」と書かれていた。
「……」
「裏も見て」
大きく「LOVE」と書いてあった。
「……」
「あたしのとお揃いだよ。ほら」
りえのランドセルにはすでに全く同じ物が付けられていた。
「……」
(8/8)
そこへ、日直の用事を済ませたしんじが教室に戻ってきた。
「あ、まなちゃんいいなあ。それ宮野さんからもらったの?」
「碇君ごめんね。これ、まなちゃんとあたしだけのお揃いなの」
「いいよいいよ。でもちょっと見せて。…うわあ、きれいだね!え、宮野さんが自分で作ったの?すごいなあ。この文字のところなんか大変だったでしょ!」
「……」
「……」
「ところでこれ、なんて書いてあるの?」
「……ぅふっ!」
「……」
「……どうしたの?」
おしまい
(1/6)
「パジャマ・じゃまだ!」
思い出せそうで思い出せなくって、なんか気持ちがモヤモヤ、というのはどうやら大人だけではないようで…
「ねえねえしんじ君、お願いがあるんだけど」
まな(小1)がクラスメイトのしんじにおねだり。
「お願い?なあに?」
「二人で一緒に、布団に入ってくれない?」
「……え〜〜〜〜?」
(2/6)
まなの思い出せそうで思い出せない事とは…
早起きが苦手なしんじは、まなが朝、家に迎えに来てもまだ布団に入っていることが多かった。
ある日、まなはまだしんじが出てこない布団にもぐり込み、体をくすぐってしんじを起こしたのだが、
その時まなは、それまで感じた事のない心地よさを味わった。
まなが思い出したいのは、その心地よさが何によるものだったのか?ということだ。
確かに好きな男の子と接近し、体の一部を触れるだけでも嬉しいことだ。でもそれだけなら、
しんじは普段から学校からの帰り道ではしょっちゅうまなの手を握ってくれるから、
その嬉しさと変わらないはずなのに、布団コチョコチョの時のあの気持ちは、明らかに特別だったのだ。
今までにも、もう一度同じ事を、とチャンスをうかがってきたまなだが、
あの日以降、なぜだがしんじの寝起きが良くなり、どんなに遅くてもまながしんじの部屋に入ったとたんに
しんじが布団から出てきてしまうので、少しでも早く原因究明(笑)をしたいまなは、
ついにおねだりをしてしまったのだ。
(3/6)
ある日曜日の昼頃。しんじの部屋。
「ね、この前のお願い…」
「うん…」
「嫌なの?」
「そうじゃないけど、なんか意味わかんないっていうか…は、恥ずかしいしさ」
「なんで〜?布団に一緒に入るだけなんだよ?」
「うー…」
「別に体の触りっこしたりとか、は、裸になるとかじゃないんだから、恥ずかしくないでしょ?」
「う〜ん…ねえまなちゃん、ほんとにこういう事ってしてもいいのかな?」
「別に悪いことじゃないと思うけど…」
「もしそうなら、なんでわざわざお姉ちゃんがいない日を聞いたりしたのさ?」
「そ、そりゃもしおねえさんに見られたら恥ずかし…」
「ほらまなちゃんだって恥ずかしいんじゃないか!」
「あーもう意地悪言わないでよお!」しびれを切らしたまなは大きな声でそう言い、
顔の前で手を合わせてペコペコしながらこう続けた。
「お願いしますしんじ様!1回だけでいいですから!」
(4/6)
不承不承、しんじは押入から布団を引っ張り出して敷いた。
「そ、そんじゃ先に入るから…」
しんじは布団の隅ギリギリに体を横たえた。一度は仰向けの姿勢になったのだが、
恥ずかしさを少しでも軽くするためだろうか、布団の外側を向くような格好で体を横向きにした。
あいているスペースにまなが入ったとしても、まなからはしんじの背中しか見えない。
でもこれはあの日とほぼ同じ体勢なので、まなにはむしろ好都合だった。
(なるべくあの日と同じようにした方が、たぶんいいのよね…)
だから本当はしんじにパジャマに着替えるようお願いしたかったのだが、
あまり色々お願いしすぎて、しんじが怒って計画全体がパーになってはいけないので、それは我慢した。
「失礼しまーす」まなはなるべく明るくおどけたような口調になるよう注意してこう言いながら、
布団に入り込んだ。
(…あれ、こんなものだったかしら?)
まずまなが思ったのはこんなことだった。
(なんか違うわねえ…)
「ねえまなちゃん、もういい?」しんじが背中越しに言った。
「な、なんでよお、まだ入ったばっかじゃない」
「一応、一緒に布団に入ったんだからさ…」
「もうちょっとお願い!」
(5/6)
時間経過。
まなはまだ目的を達成できずにいた。
あの時確かに感じた、特別な嬉しさ。それがなかなか訪れてこないのだ。
(うーん布団は関係なかったのかしらねえ?もしかしてコチョコチョの方だったのかな?)
「ねえまなちゃん、もういいでしょ?暑いよお」
しんじがうんざりした口調で言った。
確かに二人で布団に入っていると、湯たんぽ等を使っているようなものだ。まなも段々汗ばんできた。
「じゃ、じゃあ少し空気を入れ換えるからもう少しだけ…」
まなは掛け布団の端を握って手を上下させ、布団の中の熱気が外へ出るようにした。
暖かい空気がまなの鼻先を通って外へ出て行く。
この時、まなはあの時の気持ちがもの凄い勢いで蘇ってくるのを感じた。
(あ、これだったんだ!)
まなはそれまで掛け布団から出していた顔をスッポリと布団の中にうずめた。
さっき入れ替えたばかりの布団の中の空気は、しかししんじの体温ですぐ元の熱気を取り戻そうとしていた。
(しんじ君の温かさ、しんじ君の匂い…)
まなはしばらくの間、布団の中で深呼吸をしていたが、さすがに暑さに耐えられず顔を布団の外に出した…のと、しんじが
「ねえまなちゃん、何やってんの?」
と言いながら体をまなの方に向けたのはほぼ同時だった。
(うわっ!)
まなは心の中で叫んだ。
しんじの顔が、文字通りまなの鼻先に現れたのだ。しんじの吐息が自分の顔に当たるのさえ感じられる。
さっきまでどちらかというとまなの方が押せ押せだったのに、こうなるともうまなは緊張してしまい、しんじに笑いかけることもできない。ただ驚いたように目を思いっきり見開いたまま固まってしまった。
逆にしんじの方は、そんなまなの様子を見て優しく微笑んだ。そして
「そうか、まなちゃんの本当のお願いはこうだったんだね」
と言いながら更に顔を近づけてきた。
「…え、ダメだよしんじ君、さすがにこれは…」
そう言いかけたまなの口を、しんじの口が塞…
(6/6)
…いだのとまなが目覚めたのは、どっちが先だったろう?
(…え、夢?)
まなが目覚めたのはもちろんまな自身の布団の中である。
(えーと、どこからどこまでが夢だったのかしら?)
考えるまでもない。いくらまなでも現実世界で男の子に「一緒に布団に入りましょう」などと言うはずがないのだ。
(でもちょっと前に、なかなか起きないしんじ君の布団に入っちゃったのは…あれは本当よね?
てことはずっと不思議に思ってたことの答えを…あたし今の夢の中で出しちゃったってこと?
うわうわ、あたしすごーい!将来は何かの博士になれるかも〜!)
…とまずはそっちの方に気をひかれ、夢の中とはいえしんじとキスしそうになったのを思い出したのはその数分後、
つまり朝食の真っ最中。まなはトーストをほおばりながら急に「うへへ…」などと笑い出して、
ママをすっごく心配させちゃったのでした。
おしまい
かわいいw
予告
「新劇場版:破」Blu-ray&DVD発売記念作品
まな×しんじシリーズ最新作「転校生」
♪
「転校生を二人紹介しまーす」
♪
「あなた個人のポリシーはどうでもいいです」
♪
「ね、あたし彼氏いないからさ、教えてよ〜」
♪
「……」
♪
「しんじにはナイショなの?」
♪
「…無理だよ」
♪
「あたししんじ君が好きです。大好きです!」
♪
第1回は5月26日に当スレにて公開予定。
乞うご期待!
(1/3)
「転校生」第1回
新しいクラス編成を知らせる掲示板の前はずいぶん混雑していたので、いつの間にかしんじと離れてしまったまな。と、りえがニコニコしてじゃれついてきた。
「あたしたちまた一緒のクラスになれた?」まなが笑顔で言うとりえはニコニコしたままで
「さあ、知らない!」と言った。
「……」
「ねえねえそんなことよりさ!」
りえはまなの耳に手をあててヒソヒソと小声でしゃべった。
(…あ、そうなんだ…)
りえの上機嫌の理由はわかったが、誰が聞いているかわからないので「わあ、よかったね!」とも言えず、まなは曖昧な笑顔を浮かべて黙っていた。
「おい宮野…」
合田の声が聞こえてきた。と、りえはさっさと教室の方へ走って行ってしまった。
追いかけていってりえにちょっかいを出すかと思いきや、合田は突っ立ったままである。その横顔がずいぶん淋しげなのを見てまなは驚いた。
(さっきりえちゃんが言ってたことを合田君に知らせたらどんな顔するかな…)
そんなことを考えてると、しんじがそばにやって来た。困っているような笑っているような顔だ。
「ま、まあ、学校が別々になったわけじゃないしさ!」
「そっか、クラス別々になっちゃったんだ…」
「え、まなちゃんまだ見てなかったの!ごめん…」
「なんでしんじ君が謝るのよ…ね、これからも朝迎えに行っていい?」
「も、もちろん!てゆうか僕からお願いするよ。これからもよろしく!」
3年1組
4番 霧島まな
3年2組
2番 碇しんじ
3年生に進級したその日、まなとしんじは入学以来初めて、別々のクラスになった。
(2/3)
始業式後。3年1組教室。
教壇に立った担任が「転校生を二人紹介しまーす」と言うと教室中がガヤガヤしだした。教壇には先生と、その後ろに隠れるように女子が1人いるだけだ。
先生は軽く片手をあげてこう言った。「加持りょうじでーす。××小学校から異動してきました。よろしく!」
クスクス笑う子供達。
「そして彼女は…さ、自己紹介しなさい」
「え…」
女子は不意を打たれて驚いたという様子で、先生を見上げた。
「ほら、みんなの方を向いて名前を言いなさい」
女子はうつむき、体だけをみんなの方へ向けた。そして「あの…あの…」ととても小さな声で言ったまま沈黙してしまった。
ざわつく子供達。
教壇の女子は段々呼吸が荒くなってきて、肩が上下するのがみんなからも目視できるほどになってきた。
「無理かい?」担任が小さな声で尋ねると女子はすがるような目で担任を見上げ、何度か小さくうなずいた。
「そうか…」担任は子供達へ向き直った。
「彼女の名前は、綾波れい。ご家族から『生まれつきしゃべるのが苦手』と聞いている」
(3/3)
「加持先生!」
学年主任が加持先生のところにかけてきた。
「あなた、あの転校生をさらしものにしたそうじゃないですか!」
「は、なんのことです?」
「綾波れいですよ。保護者からの要請で、初日は自己紹介を控えることになってたでしょう」
「ああ、そういやそうでしたかねえ」
「何を暢気に!彼女はずいぶん辛そうな様子だった聞きましたが…」
「おやそんなことまでもう御存知ですか!根府川先生の情報網はなかなかのもんですなあ」
「ふ、ふざけないでください。たいへん緊張しやすいから、とりあえず初日は自己紹介を控え、クラスの児童達とは時間をかけて徐々に打ち解けるように指導を…ということになっていたでしょう」
「でもね先生、俺は彼女がほんとのところどうなのか、自分の目で確かめたかったんですよ」
「あなた個人のポリシーはどうでもいいです。もし今日のことで彼女が体調を崩して保護者から抗議がきたら…」
「大丈夫ですよ」
「な、なにを根拠に…」
「もし本当に医学的なサポートが最優先というレベルなら、学校ではなく病院に放り込んでいるでしょう」
「放り込むって、君…」
「病院ではなく学校に委ねたのであれば、医師ではなく、教諭やクラスメイトがごく普通に出来る範囲のサポートでOKだ、ということだと思います」
「……」
「少なくとも私は、ご家族がそう認識なさってるという前提でやらせていただきますよ」
つづく
なにげに続いてたのかこのスレ
しんじくん、
おたんじょうび
おめでとう。
おくれたけどしんじくんオメデトウ
(1/7)
「転校生」第2回
3年1組教室。
「さて君たちはこれからどうするのかな?」
その日のHRで加持先生はいきなりこう切り出した。そして子どもたちからの発言を待つように黙って教室をゆっくり歩いて回った。
結局誰からの発言もないまま先生は教壇に戻り、ため息をついた。
「まあ確かに君たちには、極めて無口でひとりぼっちのクラスメイトをほったらかしにしたまんま、この小学3年生という1年間を過ごす、そんな自由もあるわけだが…」
しんとなる教室。
「あ、あの、先生…」まながおずおずと手を挙げた。
「はい霧島、どうぞ」
「あの、綾波さんのことですよね?あの…どうでもいいって思ってるわけじゃないんですけど…」
「あーすまんすまん!ただ昨日みんなに聞いただろ?『綾波に話しかけた者はいるか?』『綾波の声を聞いた者はいるか?』」
「……」
「だーれも返事しなかったよな?あれから一日たって、何かみんな思うところがあるんじゃないかと思ってさ。でも今、残念ながら君たちからの自主的な発言は無かった…」
「あの…でもどうしたらいいかわからないっていうのが、あたしや、みんなの正直な気持ちだと…」
「ふーん、霧島は優しいねえ」
「え?」
「クラス中で話し合ったわけじゃないだろ?みんなの代弁まですることはないよ」
「……」
ザワザワする教室。ちょっとイヤな雰囲気だ。
「もしみんなが何とかしなければ、と思ったら、その決意にしたがってぜひ行動を始めてほしい。ただし普段の授業などに支障を出さず、無理なく続けられる範囲でね。先生も何かできることがあれば協力するよ」
「ちょっと先生、それっておかしくないですか?」
「ん、どうしたんだい?霧島」
この時加持先生が小さくニヤッと笑ったのに気付いたのはクラスの中で数人だった。頭に血が上っていたまなは、気付かなかったようだ。
「だ、だって先生として無責任というか…」
(2/7)
HR後、ある女子グループ3人の会話。
「なに?この流れ…」
「あの子ほんっとバカねえ。調子に乗っちゃってさ」
「いいかっこしたいのよ、彼氏にさ」
「でもクラス別じゃん」
「毎日一緒に帰ってるんだから、その時報告会よ」
「『ねえねえ碇く〜ん、あたしHRでこんなに頑張ったよ〜』って?」
ヘラヘラ笑う3人。
「あれ、ほんとにもう帰っちゃったのかしら?」
「まだ鞄あるからトイレとかじゃない?」
「…ねえ、ちょっと懲らしめとこうよ」
教室を出る3人。少し遅れて大柄な女子が一人、それについて行く。
(3/7)
廊下。
トイレから出てきたまなに、女子3人組が徐々に近づいていく。
…と、割って入るように真希波まりが現れ、「よっ、ジャンヌダルク!」と言いながらまなの後ろに回り込んで抱きついた。
「うわぁ!」まなは驚いて叫んだ。「…え、ジャンヌ…?」
「ふふふ、昔のフランスの英雄だよん!女の子だけどね」
「…?」キョトンとするまな。ニヤニヤしながらまなにじゃれついているまり。
3人組は突然目の前で始まった二人のやりとりを突っ立って見ている。
(4/7)
「英雄て…、あ、もしかしてさっきのHR…」
「うんうん、まなちゃんなかなかかっこ良かったよ〜?」
「あの、もしかして余計なこと言っちゃったのかな、あたし…」
「う〜ん、正直言ってちょっとめんどくさいにゃ〜」
「あ、ご、ごめんね」
「ううんいいよいいよ!日直の仕事が一つ増えただけだもんね。でもさ、まなちゃんはまんまと先生の挑発にのっちゃいましたね〜」
「へ?ちょうはつ?」
「まなちゃんは自分の意志で意見を言ったと思ってるだろうけど…」
「…?」
「半分は先生がまなちゃんに言わせたようなもんだと思うにゃ〜」
「え〜!」
「先生、HR始まっていきなり色々言い出したでしょ?先生はきっと『こう言えば生徒たちも黙っていられないだろう』とか作戦を練りながらしゃべってたんだと思うよ」
「え〜〜!じゃああたし先生の思い通りになっちゃったってこと?」
ヒヒヒヒヒ、とおかしな声でまりは笑い出した。
「まあまあいいじゃないですか!加持先生、いい男だし〜」
「先生にそんな言い方…」
「あ、そっか!まなちゃんは男には不自由してないもんねえ」
「お、男だなんて…」顔を赤くするまな。
(5/7)
またもやまりはヒヒヒヒヒ、と笑って「ね、あたしは彼氏いないからさ、教えてよ…」と言った。
「え?」
「碇君にもさあ、こうやって触らせてんのかにゃ〜?」
まりはまなの耳元で囁くようにこう言いながら、肩と腰に絡めていた腕を、胸のあたりに這わせてきた。
「ひゃあ!」まなは思わず大きな声をあげた。
その時廊下には先ほどの3人組の他にもクラスメイトが何人も出てきていた。二人の姿を見て「きゃ〜!」とか「まりちゃん変態〜!」とかからかう者もいた。
「やめてよ!」まなは渾身の力でまりの腕から逃れた。
「し、しんじ君はそんな変なことしないもん!」
まなの剣幕にさすがのまりも一瞬真顔になったが、すぐに先ほどのニヤニヤ顔に戻り
「むふふ、今の叫びには碇君への深〜い愛を感じたわ〜!」と大声で言った。
クラスメイトたちが「ヒューヒュー!」と冷やかす。まなは走って教室へ戻り、ランドセルをつかんですぐ出てきた。クラスメイトの数人が追いかけて来たようで、すぐ後ろから「今日も碇君と一緒に帰るのかな」「よし見に行こうぜ!」などという恐ろしい言葉が聞こえてくる。
(さっさとしんじ君を引っ張って帰らなくちゃ!)
(6/7)
3年2組の教室の、後ろの入り口から飛び込むまな。しんじの席はそのすぐそばだ。
「しんじ君帰ろ!」
「うわびっくりした!どうしたの?」
「みみみみんながついてくるかもしれないから急いで!」
「何言ってるか全然わかんないよ…」
「後で説明するから!ねえ早く帰ろうよお!」
「…無理だよ」
「なんでっ!」
「だって…まだHR中…」
「……えっ!」
まなはゆっくり教室の中心の方へ顔を向けた。
しんじのクラスメイトたちが全員ポカンと見ている。
顔をひきつらせている2組の担任は、1年生の時二人の担任だった先生だ。
「ききき霧島さんはほんっとうに碇君のことが…」
担任が怒りを必死に押し殺してここまで言うと、教室中が耳を聾するばかりの「ヒューヒュー!」の大合唱。
「や、やっぱ今日は一人で帰るね!バイバイ!」と、まなはさっさと教室から出て行ってしまった。
「えー、まなちゃんそりゃないよ…」
残されたしんじはその後数分間クラスメイトの冷やかしにさらされ、その間HRの進行を止められて怒り出した担任に「仲のおよろしいことで…」とネチネチ嫌みを言われ、さんざんでありました。
(7/7)
廊下。
2組の教室に飛び込んだと思ったらすぐ飛び出していったまなを、さっきの3人組が見ている。
「何やってんの?あの子」「2組はすごい大騒ぎになってるし…」
まりが3人組のうちリーダーと思しき子の肩をポンと叩き、こう言った。
「ま、こんなところでかんべんしてやってよ!意地悪な子じゃないんだからさ」
「…はいはい」リーダーは苦笑しながら応えた。
つづく
wktk
支援
「(あれ?リビングの電気が…)ちょっとしんじ!こんな遅くまでテレビ見てたのっ!?」
「あ、ご、ごめんなさい、お姉ちゃん」慌ててテレビを消すしんじ。
しかしその後すぐに寝室へ行くでもなく、突っ立っている。
様子がおかしいと思ったあすかがしんじに近寄り顔をのぞき込むと、目に涙をためている。
「サッカーでね…」しんじは問わず語りに話し始めた。
「僕の応援してたチームが、負けちゃった…」
「そう…」
しんじの肩に手を置くあすか。
「でもみんなすっごく頑張って、最後まで、ほんとに…」
ここまで言ったところで、必死にこらえていた涙がポロポロとこぼれ出した。
腕で涙をぬぐいながら嗚咽するしんじの肩を抱くあすか。
しばらくそのままじっとしていたが、しんじが落ち着いてきたのを見計らってこう言った。
「ごめんねしんじ、もう遅いからさ、サッカーの話はまた明日聞かせてね」
「うん…」
あすかはしんじの手を引いて彼の寝室へ連れて行く。
「しんじが泣いちゃうほど、みんな頑張ったんだね…特に頑張ったのはなんていう選手?」
「うん、あのね…」
おしまい
追伸
岡田ジャパンお疲れさま。
規制中
規制中につき、しばらくお待ちください。
テスト
>>167-172のつづきです。
だからまなもしんじも小1のはずなのですが…
「Shangri-La」
(うわー、これは夢だわー!今度のは最初から夢ってわかっちゃったわね…)
なにしろ今、まなのすぐ目の前にいるしんじは、どう見ても20歳前後の青年なのだ。
しかもパパが仕事に着ていくような(でもパパのよりよっぽどオシャレな)スーツを着ている。
そんなしんじが優しく微笑みながらまなの肩に手を置いて、こう言った。
「まなちゃん、キスしようよ」
「え、だ、だめだよ!」
「どうして?」
「だってキスすると赤ちゃんができちゃうから…」
「まなちゃんと僕の赤ちゃんだよ、欲しくないの?」
「だってママから聞いたもん、赤ちゃん生む時ってすごく痛いって…。あ、あたしまだ子供だからそんなの無理だもん…」
ふふっ、としんじは笑った。
「まなちゃんは子供じゃないよ。もう立派な大人、レディじゃないか」
(え、あたし今そうなの?)
そういえば確かにさっきから青年しんじと同じ目線の高さでしゃべっている。
(うわー大人のあたし見たいよ〜!鏡ないかしら鏡…)
しんじから目をそらしてあたりをキョロキョロするが鏡がみあたらない。
(もー、自分の夢の中なのに思い通りにならないのねえ…)
「それにね、まなちゃん」
「は、はい!」
急に話しかけられ、慌ててしんじに目線を戻すまな。
「実は、キスだけじゃ赤ちゃんはできないんだよ」
「えーほんとに?でもしんじ君はなんでそんなこと知ってるの?」
「あすか姉さんから聞いたのさ」
「あ、そう…。しんじ君は大人になってもお姉さんと仲良しなんだね。そういうことを聞けるなんてさ…」
「うん、確かに僕は姉さんが好きだよ。でも…」
顔を近づけてくるしんじ。そして囁くように…
「まなちゃんはもっともっと大好きだよ…」
(あーん!今日もここでおしまいか〜!)
目をさましてしまったまな。
(あたしまだ小1なのにこんなエッチな夢を見ちゃうなんて…大丈夫なのかしら?
昨日ドラマなんか見たのがいけなかったのかな…)
まなは普段、大人向けのテレビドラマを観ることは親から禁止されているのだが、
昨夜はパパが出張で家にいなかったので、ママがお風呂に入っているスキにコッソリ見ちゃったのだ。
今にして思えば、ドラマの主人公の年格好が、夢の中のしんじにそのまんま反映されたようだ。
(…あ、さっき夢の中でしんじ君が言ってたことってほんとかなあ?聞いてみようっと!)
「おはよう」
「おはよう、まなちゃん」
「あのねママ、教えてほしいことがあるんだけど…」
霧島家の朝の食卓は、この後ちょっとしたパニックになったそうです。
おしまい
もうしばらくお待ちください。
エヴァ板良スレ保守党
かわいいスレだw
SSGJ
まなちゃんへの年賀状をポストに入れ忘れたことに気づき、
慌てて郵便局へ走るしんじ君。
(今からでも間に合うかなあ…でもやっぱり年賀状は
1月1日にもらえるのが一番うれしいもんね!)
しんじ君への年賀状をまだ書いてないことに気づいたまなちゃん。
慌ててとりかかりましたが…
(どうせ明日、いっしょに初もうでに行くのよねえ…
じゃあ今からポストに入れるより明日わたした方が早いじゃん!)
翌日の初もうではとても朝早かったので
確かに年賀状を受け取ったのはしんじ君の方が先でしたが
帰宅後、気合の入りまくったしんじからの年賀状を見てまなは
自分のやっつけ仕事を思い出して、一人赤面するのでした。
しんじくん、あけましておめでとう。
バレンタインデーを目前にして
まなちゃんとあすか姉さんが
ナイショ話をしています
霧島家の休日
子供が小1なら、まだまだ「家族よりも友達づきあい」なんてことも
言い出さないわけで…
その日、まなちゃんは両親に連れられていった遊園地でめいっぱい遊び、
案の定、帰りの車の中でぐっすり眠ってしまいました。
「まなちゃん、うちについたわよ」
「いいよいいよ、こんなによく寝てるんだから、起こすのかわいそうだよ。
俺が部屋まで運んで…むむっ!まなもずいぶん重…大きくなったなぁ」
「そりゃそうよ、もう小学生なのよ?いつまでも赤ちゃんじゃないわ。
…腰、大丈夫?」
「あ、ああ、なんとか…」
とか言いつつ、まずはリビングのソファにまなちゃんをおろしてしまうパパ。
部屋はもっと奥なのですが…。
「こうやって寝顔見てる分には、赤ん坊の頃と変わらないんだけどなあ」
「そんな暢気なこと言ってると、あっという間にお年頃よ?」
「……」
「どっかの男の子がやってきて『まなちゃんを僕にください!』とか…」
「おいおい気が早いよ。言ってもまだ7歳だよ?」
「あ、そういえばあなたはまだ知らないんだっけ?しんじ君のこと」
「え?誰だよそれ」
「まなちゃんのボーイフレンドよ」
「えー聞いてないよ!」
パパが大声を出したからか、まなちゃんが「うーん…」とかうなります。
…が、まだ目をさましません。
「まなちゃんのクラスメイトでね。なんだかずいぶんいい子なんだそうよ」
「なんだ、君はその子のこと知ってるのかい?」
「こないだまなちゃんと二人で買い物に行った時、さんざん聞かされたのよ、のろけ話を。
勉強も体育もよくできて、作文はコンクールで賞をとって、あいさつもきちんとできて、
給食も残さなくて…」
「ははは、のろけ話があいさつとか給食ってのは傑作だな!」
「一度あちらのおうちにお呼ばれされたこともあるのよ」
「…おいおい、なんでそういうことを全然教えてくれないんだい?」
「じゃあ言いますけどね…あなたも、まあ残業は仕方ないとしても、
休日の接待ゴルフはもうちょっとお控えになってはどうかしら?
たまにしかまともに顔を合わせないから、今日もあなた、妙に照れちゃって
あんまりまなちゃんと会話できなかったでしょう?」
「うー、わ、わかったよ…あ、そうだ、今度、今日みたく確実に休める日曜日が確定したら
今度はこちらにお呼びしたらどうかな?その子を…」
「あらー、あなたにしては積極的じゃない!いいアイデアだわ!」
「あ、ああ、年頃になっていきなり会うより今のうちから少しづつ慣らしておいた方が…」
「え、なんです?」
「い、いや、なんでも…」
「うーん、ふふっ!」まなちゃんの笑い声が聞こえてきました。
「あら、まなちゃんたら夢を見て笑ってるみたいね」
「(うう、か、かわいい!)ああ、いったいどんな夢を…」
「んふ〜、そんなとこさわっちゃダメ〜、しんじ君のエッチ〜…」
「……」
「……」
ご招待は無期延期になったそうです。
(おしまい)
「…つなみ…こわい…」
テレビの前で硬直してしまったしんじ君。
あすか姉さんはしんじ君の隣に座ってそっと抱き寄せた後、
テレビを消しました。
209 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2011/04/29(金) 23:17:36.45 ID:HeaB4kT2
しんじ君の本棚にある貯金箱には
「ぎえんきん」と書いた紙が貼ってあります。
「あ、あの、しんじ君…」
「なあに?まなちゃん」
「えっと…お誕生日、おめでとう!」
「うん、ありがとう!」
プレゼントも何もなかったけれど、
5日も遅れてのお祝いだったけど、
しんじ君は100%の笑顔で
まなちゃんに応じてくれたそうです。
しんじ君、10歳の誕生日おめでとう。
(とうとうこのスレタイが使えない年齢になってしまった…)
211 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2011/07/02(土) 04:15:39.14 ID:4EcREQ27
まだこのスレあったのかw
すごい頑張りだ
213 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2011/08/27(土) 02:35:45.19 ID:9E/nBb0V
しんじ「ねえお姉ちゃん、来年のカレンダーない?」
あすか「えー、まだもらってないわよ。なんでそんなに慌ててんの?」
しんじ「うん、『秋』ってところに赤丸を付けようかと…」
あすか「あははっ!ふつう、カレンダーに四季の表示なんか無いわよ。
何月なのよ?しんじが楽しみにしてる事があるのは。
9月?10月?」
しんじ「うー…」
ここはクレヨンしんちゃんの世界。
かすかべに「ザ・カスカベインパクト」が始まった。使徒が来襲して、
かすかべ防衛隊に危機が迫った!だが、そこに勇敢な仲間が立ち上がった!
青いカンタムロボがズシーンと。いや、エヴァンゲリオン初号機だ。
鉛筆世紀 カンタムゲリオン 只今参上。
パイロットは野原しんのすけ。五歳児だが、エヴァを円滑にシンクロ可能。かすかべを守るためなら、命をかけてでも戦う!
必殺技は、アクションビーム、アクションバリアである。バリアはA.T.フィールドの一種。「A」の文字の形をしたバリアを張れる。
アクションビームは、アクションストーンをコアに入れてあるから撃てる設定。
ワッハッハッハッハッハ!!エヴァンゲリオン初号機に乗って、アクション仮面の真似を知たかったんだ。
これ観て「レイダースかよ!」なんてつっこんだら
年齢がばれるな
216 :
215:
すみません誤爆です…