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シンクロの相性
次に第二段階のコンビネーションを繰り出す攻撃が必要になってきた場合、この二つ
の動作のあいだには、思考が必要となる。これは、インターフェイスがパイロットの代わりに
考えて動くことになる。そこで問題となるのが、パイロットとインターフェイスの相性である。
戦闘プログラムはミサトだが、インターフェイスはリツコのプログラムしている。
シンジの場合はミサトではなく、リツコとの相性が問われる。格闘する場合にはミサトとの
相性が重要だが、思考するということではリツコとの相性が大切なのだ。レイの場合は、
リツコが育て上げたということから親子関係が考えられ、相性に問題ない。
シンジの場合は、リツコがシンジの父ゲンドウを愛しているから、義理の息子という関係が
成り立つ。シンジは気づいてないかもしれないが、リツコの方から一方的な思い込みが存在する。
物語の前半の第六話ぐらいまでは、リツコは常にシンジのことを心配し、よい母親になろうと
対処している。このことから、シンジとリツコの相性は非常に良好と考えていい。
シンジはリツコにあまりよい印象を持っていないはずだが、リツコの方からシンジに合わせた
プログラムを組めるのだ。リツコ側からの愛情だが、これはストーリー展開にも影響してくる。
このようなキメ細かい視点をめぐらせると、エヴァンゲリオンへの興味は倍加するだろう。
〔注〕
シンクロ率40パーセントの意味は、このあたりにある。