【語れ】『逆襲のエヴァンゲリオン』スレ【笑え】

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150名無しが氏んでも代わりはいるもの
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適格者とは

 初期段階において適格者とは、エヴァのプログラミングをしたり、ハードとかソフトを
創った人間との適正のことをいう。わかりやすくいえば、作った人間と親子だったりとか、
プログラムした人間と恋人同士だったりとか、恋愛や信頼関係があるといった
人間しかうまく動かすことができない。

 シンジの場合でいうと、ミサトとのプログラムが一番重要視されるかということだ。
つまり戦闘用のプログラムは、ミサトが打ち込んでいる可能性が高いわけだ。基本的な
「殴る」「走る」「投げる」「蹴る」といった攻撃動作では、恐らくミサトが作戦を
立てる場合に、ミサトが考えられるような動きしか打ち込んでいないはずだ。

 そうすると技術的に見ると、ミサトが殴れとか走れとか蹴とばせといった命令に
対して、シンクロしなければ、事実上その動きしかできない。これは感情的な問題に
なるが、ミサトの命令に率直に従う人間でなければシンクロできないことになる。
そしてインターフェイス側としては、つまりパイロットがコンピュータに打ち込んだ
人間、ミサトであると勘違いする部分がないと、うまく働かないということである。

 気持ちを同じにすることによて、コンピュータ側の方がプログラムを打ち込んだ人間
と同じ者なんだと勘違いしてはじめて動くことになる。これは第7世代コンピュータが
人格や性格を移植されていて、それに対応して動くという性格を持っているからだ。
換言すれば、まったく人間的だということだ。
 だから相性がよくない人間とはうまく働かない側面があって、その反対に相性が
よければ、非常に早く適応が生まれる。ただし、エヴァの基本プログラムを打ち込んだ
リツコとのシンクロも無視できない。エヴァ起動に関しては、リツコとの相性が重要なのである。

 〔注〕
 リツコが「座っていればいいわ」と言ったのは、それだけで動くことを確信している。
つまり、リツコはシンジを愛しているということがうかがえる。
151名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/09/04(木) 00:45:37 ID:???
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 この場合、シンジは使徒サキエルに襲われたところをミサトに助けられる。その後、
本部まで同行するというようなプロセスをへて、ミサトとまず仲よくなる。
で、今度襲われたときには、さっき助けられミサトを救わなければならない。
そういう関係にあるからシンクロできたわけだ。このような関係を知って、
はじめてストーリーの解釈が可能となる。単にユイの息子だから乗って動いた、
というものよりはずっと面白いと思う。そうすると、ゲンドウは実はそのことが
わかっていて、わざわざミサトを遣いに出しているとの戦略自体も読み取れるわけだ。

 そうでなければ、ミサトがあんな所まで呼びに行かなくてもいいはずだ。待ち合わせの
場所は山の上、それ自体が非常に不自然なわけで、これは明らかにミサトとシンジを
仲よくさせなければならないという戦略があったのではないか。それらを総体的に
考察すると、これは最初からゲンドウの策略であり、それを読んでいけば、ミサトと
シンクロが初号機を作動させるには、非常に重要なプロレスも読み取ることができる。

 素体は脳も体もあるのだが、完全には固まっていない。でき上がっていないから、
まず首がもげないようにカブトの後ろ側とアゴの部分が出っ張っている。逆にいうと、
生体にならないと首は非常に危険な状態ということになる(実際に初号機は初戦ですぐにもげてしまった)。
 まだ首が坐っていない状態だから、デザインもそのようにできている。素体そのものを
コントロールすることがむずかしいのだ。歩かせるためには、歩行器のようなものが
必要になってくる。実はそれが拘束具だ。初期段階においては素体を動かすのではなくて、
拘束具を動かして素体自体には麻酔をかけて感覚を完全に麻痺させて、無理矢理に動かして
いるように思われる。
 だから歩くというよりは、拘束具に歩かされている状態だと考えられる。
これを動かすために、ミサトがMAGIの端末に打ち込んだということもこれで証明される。
 素体が動いているのではなく、MAGIが拘束具を動かしていて素体がそれに
操られるのだ。これは明らかにMAGI側のプログラムによって動いているという
ことがいえると思う。このプログラムはまだベーシックの域だといってよい。
152名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/09/04(木) 00:54:47 ID:???
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エヴァの学習と成長

 この段階ではエヴァの素体は「歩く」とか、せいぜいそんなベーシックな動きしか
できない。ただし初号機は、戦闘が必要なものを獲得するということ、進化・発達・学習・成長
してゆく。戦うために目が必要となり、噛みつくためには口と歯が必要だ。その他に
筋肉も発達して、取りあえず戦える体にでき上がった。それによって、当初はやられっぱなし
だったのだが、体が急激に発達して、サキエルを完全にぶちのめせるだけの戦闘能力を
持つに至った。

 冬月が戦いの途中で、「勝ったな」とセリフを吐くのは、エヴァンゲリオン素体が進化したことを
示している。これは製作者がエヴァンゲリオンの性格をよく知っていることの証である。
フィールドで戦ったあとに、目ができたり口が開いたりということは、同時に内臓が
できたことを意味する。まだ幼児ではあるが一応、ひと通りついているものはついている状態
になったわけだ。いうまでもないがこれは当然、パイロットの能力とは無関係である。

 サキエル自体が学習能力と自己修復能力を持っていることを考え合わせると、
同じ使徒から作られたエヴァ初号機にもこれと同様の機能がついていたとしても
おかしくない。あるいはサキエルと接触したことにより、その能力を獲得したという
見方もできる。いずれにせよ、初号機はサキエルと同等の機能を実戦で獲得して
いったのだ。つまり、自己増殖能力と学習機能の二つを獲得したということだ。
153名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/09/04(木) 01:19:23 ID:???
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エントリープラグと素体

 この時点で、エントリープラグ自体は実は素体の成長を止めている側面があるかも
しれない。麻酔をかけて眠らせている役目を果たしている可能性もある。それによって
素体が勝手に動きだしたりするのを防いでいるのだ。ただしあくまでも麻酔だから、
これが途中で切れたりすることがあって、その時に暴走したり、急激にわけのわからない
力が出たりするようなことも起きるのではないか。

 エントリープラグの中の人間が、素体にとって気持ちのよい人かどうかも問題だ。
これは適正にも関係してくる重要なテーマだ。これは明らかに素体と同族であることが
望まれる。具体的には使徒だった人、使徒から作られた人、エヴァを作った人の肉親とか……。
 これはアスカとシンジがそれに当たる。レイは使徒の遺伝子を持っている人だ。
この三人はこの意味では、使徒を眠らせておくには必要だ。

 暴走というのは、MAGI側のコントロールと素体の動きがバラバラになってしまう状態。
ただし素体側がMAGI側のコントロールを完全に支配している状態というのは、
暴走とは状態が違うのではないか。
 呼び方は両方とも「暴走」だが、内容的にはちょっと違うのではないか、と個人的な
意見もある。暴走はあくまでも零号機の実験のように、動きがバラバラの状態だ。明らかに
素体側とMAGI側がバラバラな状態をいうのではないか。ところが素体側の脳が覚醒して、
エントリープラグとパイロットを支配するような事態が発生するのではないか。
154名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/09/04(木) 01:20:43 ID:???
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 成長した素体はやがて、自分の体内に異物があることに気がつくようになる。その異物を
自分の体内に取り込もうとする動きが起こる。遺物だから、排出するか取り込むかの、
どちらかの動きをするようになる。トゲが入ったのを溶かして体内に入れるか
体外に出すかするようにだ。

 また、異物を感じたときに、エントリープラグからの命令を受け入れなくなるのでは
ないかと思う。アスカが動かなくなったのは、それに起因するかもしれない。シンジが
取り込まれたのもそれに関係していると思う。不明な点も少なくないが、
システムから考えてそうなる可能性が強い。

 取り込まれた感覚で考えた場合、一度取り込まれたシンジが外に出てきたのは、
生まれたということには当てはまらない。体内の異物とみなされ追い出された、
排出されたとみるべきではないか。
155名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/09/04(木) 01:38:50 ID:???
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インターフェイスについて

 パイロットは、エヴァと直接シンクロしているわけではない。パイロットが「殴れ」
と命令する場合、その基本的動作をあらかじめプログラムしていなければならない。
そうすれば、「殴れ」と命令した時に、途中の思考をすべて省略することができる。

 「殴れ」と命令を受けたインターフェイスがあらかじめ用意されたプログラムを
引き出してきて、それを伝達するのである。「殴る」動作には何種類もある。
腰を入れたもの、フックなどなどだが、そのうちのどれが有効なのかをインターフェイス側
が選択するのだ。
 それによって、単純にプログラムされた「殴る」という動作を、相手の状況に合わせて
いろいろと繰り出していく。パイロットが単純に「殴る」という命令を下すと、
どんなパンチを出すかはコンピュータが瞬時に判断するのだ。
 MAGIの概念では「殴る」動作を各種パターンでプログラムしてあるバンクがある。
それはデータベースのようなものであり、他の「思考」「素体のコントロール」を連動し、
一つの動作になる。この時、パイロットはパンチの角度やタイミングを考える必要はない。
「殴る」と考えただけでコンピュータが判断し、もっとも有効なパンチが出てくるのだ。

 パイロットには動作がフィードバックした形で、どんなふうに動いているのか感覚的に
伝わる。つまり、パイロットが何もしていないにも関わらず、自分自身で有効なパンチを
繰り出したような錯覚に陥るのだ。と同時に、この動作はコンピュータのバンクに貯められる。
すると二回目のパンチを打った時に、これがパイロットのクセということになる。そして
状況に応じて、パンチや蹴りを出すというように、次に行うべき動作を判断できるようになっていく。

 これは戦いにおいて重要になってくる。エヴァンゲリオンは巨大なため、作動を命令されて
動くまでに非常に時間がかかる。そのために、実戦では役に立たなくなってくる。この時、
状況に応じてあらかじめ次の動作を予想し準備しておけば、早く動作できる。思考能力が
予想に変わるという成長をしたのである。