ある動物園の猿山に自分の糞を周りに投げ付ける馬鹿猿が一匹、お山の大将を気取っていました。
けれども馬鹿猿は他の仲間から爪弾きにされ、ついには動物園を追い出されてしまいました。
「うおおおおおおおおおおおおおおっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!」
馬鹿猿は自分の行いが原因とは考えず、雄たけびを上げながら園内に糞を投げ続けました。
ある日それを目撃した園内の猿は彼を諌めようと声を上げます。
それを不満に思ってか、馬鹿猿の糞はその声を上げた猿に豪雨のように降り注ぎました。
二年もの長きにわたって耐え忍んでいた猿でしたが、ある日のこと、ついその糞を拾って投げ返してしまいました。
自分の糞を投げ返された馬鹿猿はその動物園の日和見園長に告げ口をしました。
「あいつが俺に糞を投げ付けてきやがったんだ」
これを聞いた日和見園長は園内に放送をしました。
「あの猿は園の公序良俗に反する事をした。私は無視しろと言ったはずだ。だから出て行ってもらう」
園内の猿は素直に謝り、動物園を出て行きました。
しかし、観客は何も対策を講じなかった園長をこそ責めました。
「園を閉鎖しようかと思ったけどがんばる。でも、アレはスルーでお願い」
そして、馬鹿猿は今日も元気に糞を投げ続けているのです。
こういう話じゃね?