取り合えず洗濯しろとか言われた所で
アンタバカァ?がでるな
ルイズが折れる
文句言いつつもちゃんとやるのはシンジっぽい感じするなあ
アスカはたとえ打ち解けても自分のことは自分でやりなさいよくらい言いそう
衣食住ちゃんとしたものを提供してその対価ってことにすればなんとかなりそうだけど
>>487 女の子だとルイズも酷い扱いできんだろうし、アスカなら弁が立つからルイズ丸め込んで対価として仕える形態の主従関係に変えるぐらい楽勝だろ
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r';;;〃;:><'ヅ ヾ ,,__`` ‐-.、,;‐;''ヾ、`ヽ
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l/,;.;.:.;.:.;.:.:.:.:.:,;.:.:.;,\:.:.:.:.‐、! \、:`ヽ、Y::::::;ヽ
ノ:.:ィ/!〃:.:.:.:.l ∨,\\:.:.:.:\マ:.:.:.ヽ、:.\::.l ヾ、
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ノ:.:.:/:.:.:.:.:.:/l:.:,'、.:.:.:.:.lヽ:.:',ヽ:.:.:`i:.:.:.'.:;::..:l;'::::.:';:!
/:.:;イ:.;.:.:.:.:./_,-!:|-ヽ:.:.:.:.l-ゝ;.!‐\:.:lヽ、l\|::::::.:.i| とどのつまりモノってのは温めれば膨らんで大きくなるし
l:./ l|/l:.:.:/ _,, ‐〉ッ、ヽ:.:.:l ''"{スkゞr ヘレ }:::::::::.:.:! 冷やせば縮んで小さくなるってことじゃない
` l:.人ハ_; ` ゞ'゙ \! ` `-'゙ ,'",.イ::::::::::::.:l 私の場合胸だけ温めれば少しはおっぱいが大きくなるのかな〜
!':.:.`;:‐', '/// , //// /";:::l::::::::::::::.:!
/:.:.:.::::::::::'、 ` /:::/:::l:::::::::::::::.:!
/:.:.:.:.:::::::::::::\ ヽーッ ,.:'゙:::/::::::!::::::::::::;i:::!
. /:./:.:_,;::、- - 、、_`>、_,:.y、 ,. i´,'ヾ-― ‐;、:::::/l:::l
/,イ:.:l>、:::::`'、 !/ .l! .|: '´ l;、' /::`:'ヾ、l:::!
,'/i:/_ ヽ:::::::ヽ ,.、 / ./l ,.'-ッ/ /::::::/ ``ヾ!
'゙ ! ヽヽ;:::::::\ゝ、`' <._<、 ,.、‐'゙::::::/ _,,.. '!
l \!::::: ‐,'‐<`' ‐- 、ヾ、:::::::;ィ‐,' , '"´ i
l _, '゙´ /,. - -`.二'_‐゙ `ヾ 、ィ l
/i r' '‐ '´_..-‐ '' ‐ ''゛ `、 /
/ l l .:‐i''゛ッ‐ァ7lTlヾ:ャ- 、.__. ! /
/ / l / ハ \ 、 ヽ ヽ
i /l l /l / / \ ヽ 、 ヽ i i i ヽ l
l i l __l_l_l_|i___| ll. リ i li__A-ナ、 l l lリ
l l i l l ヽ\ ¨ヾー-- レl ナレ l /l / /l/ /
l ハ ヽ ヽ,ヽ- ,==-_ ノ /_,∠、l/ //ノ
l l ヘ ヽ iヾ`(::ヽ-ー)`  ̄ '7ヽつ,ヾィ' '/イ
リ ヘ \ ヽ  ̄ ̄ ̄ `ー-' / / l
/ ∧ ヘ \ヽυ 丶 .i / lヘ
/ / ヘ i ヽヽ __ / / il \
/ ´ 〉 l ヽヽ '、二二ン / / l \
./ / ヘl ヽヽ 、 _ ¨¨ , ・ '/ / ヘ \
, - 、/ l ヽヽニ―=、' l¨¨, `l / ヘ \
/ l i i\ /ヘ l / l i ヘ、_ ヽ
/ l l l \ゝ'-'-- 、l l \ヽ l l
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/ _-‐. ..,,.;;;:i、.;;;;;;;;;'i\ヽ_.;ii、トゞ{/
! ./゙´;;;;;;;:;:;//ハ.l;;i、;トヾ ゞ>v` :./ :i,
!、 .ヽ、.;;;;;.//ナフ,二゙ヾ`ヾ {ソ//.!:,i'´ {
|'i. ..,....、゙゙'i´ . i'゙:r'ノ` i l;;|ノ j チラっ
,.!.゙‐''./ .`、,/!、 "´ .''/{`丶、{
,r'" ゙'.v ,!: .|ヽ, r''ア/;;;;;; l ヽ `:、
| ./ l:::: ゙',ト` −,-´::'゙:::l;;;;;;; ゙、 l! /
,.>、/ / :::::::: `.l..,,,, :::r'" |,;;;;;;;;;/l| 「
「 / / ::::::::: __/.l };;;;N./' !
_,..-'" ,r''".l、:__;;,゙、rl〃 ,/ヘリ〈 ',
/ ,. ^ヽ, `ラ/, 、,rゝ-'ヽ、 ヽ ',
! ,/,iゝ ! ._〉 ヽ、`ヽ ゙! |..、 .l
! . / /:::ヽ ,..-'''゙r l!i'r, .:/:::.l、 !
l゙ ,..-'´ l:.,,.. ゝ',゙- ,(..、 ! .l,゙' / ::.,,,..ゝ !
: : .―-∧-: 、 : : |\: : : ヽ : : : : : : /\ : : -ヽ:─:| : : : :
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{ハ: : | \:_:`ト、 \}: : : : ://_ \∧:/:| : : : :
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__ //_レ-`ー==‐- .____
ィ⌒/ /! _,. --、一'⌒ヽ.__
/〃/ Lレ -  ̄ ̄ `<⌒ヽ. \ }}
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,小.レ ,ィ/ ヽ `ヽ
l l// V / / / i } ハ 〈
l 乂 V 〃 ,ィ /! j i ヽ V } 〉
ィこ///‐ァ≠ん'._ l ハ ハ.ハ. i V 〈
{ ( r}' '´ ヒヲ¨ヽTト+- l__lj_i} i j j } ルイズには関係ない話だったわね
ト. __ ,,,,  ̄` ソ l ,ムァ‐、} l レレ′
| li l ト. V¨ヾ.,イ| ,小/
l/l l |ハ , j⌒i ノ ''' / jノ l∧
l l l ! ヽ _,ゝ _,ム-─く. / l,小,ハ
/ l l ! >'´ <_`Y l l l l i}
/_,r个ソ / 、__) l l l l ′
ヽ ′ -ュ^ヽ._ l l l lハ
\ ,' _,フ´ > 、l_ l小.
ヽ、 / / __/.:.:.:.:.:.:.:\い
:.:.:ヽ\/ ,' __,rク.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ト、
:.:.:.:.:V7 !_/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.,ィ′
:.:.:.く_/ l个ト-ム:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/ l
:.:.:.:./i l l l /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:./ i
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| '! :| :.:.ハ:.\/{.:/ .:.:ヽ/ヘ.:.:l ヽ :|.:.!
|/ | .:ヽ.:{ ハ.:.:{\{.:.:.:..:.:./}.:.:.八:|.:. .:.:}.:.:.:.jV
/ :l :ァ癶、_ ∨ヽ∧ヽ:.:/:∧/__斗z.:.:ハ.:.:/
/ .:| :.:.|ヾ _戈ミテァ ∨.:./ィrチテ_ ' /ノ.:W{
/ .:.l :.:.:| ´´ ̄ j/  ̄`` { :.: | 八
/ .:.:.:ハ :.:.:| //// ' ////,'.::.:.:|.:.. \
/ .:.:.:/.:.ハ :.:.|\ l^ーー1 .イ :.:.: |.:.:.:.. \
/ ...:.:.:.〃 .:._ム :.:.V :`ト ヽ ノ .<:.:i :.:.:. |ヽ:.:.:. ヽ つ、使い魔の分際で!!
/ .:.:.:.:.:.:{i.:./::::::ヘ :.:.ヽ┴-=≧‐-‐≦こ/ :.:.:.:.:|.:.:}.:.:.:. ',
{ :.:.:.:.:.:/⌒ヽ::::_ヘ :.:. \ /∨^ヽ {.: .:.:.:.{<:.:.:.:.:.:. |
ヽ :.:.:.:.j/^\:::::ヽ/⌒Y' ヽ\//⌒\∧ r‐、/⌒ヽ.:.:.: |
\ :./::::::::::::\/ /⌒ヽ ).:∨¨¨¨゙マ} ヽ | /⌒\. \ ノ
)/::::::::::::::::::::: l / /^Y :.∨\/V::::::::YV⌒\ ヽ. }:(
/.:l::::::::::::::::::::::八 '⌒ヽ :.:l\ハ/::::::/!:{- 、 ヽ /.:.: ヽ
/.:.:.:.:|:::::::::::::::::::/::::::\ ′-rく :.:.|:::::V:::/:::::| ト、 ヽ /.:.:.:. ヽ
/ .:.:.:.:.:∧::::::::::::/::::::::::::::>、 ).:.:j::::;小ヘ:::::::::Yヾ'- ィく.:.:.:.:.:.: ノ
良いコンビだw
2日で14レス…
とりあえず見てるって人はいるのね
やっぱネタ投下がないと書き込む人は少ないんかね
追い出しにかかる奴がいるから書き手が来ない
どこでも一緒
随分懐かしいアニメだが、スレと何の関係があるんだ?
アニメの絵可愛くないなぁ
みんなこのすれの存在忘れてるのか、俺はわすれてたw
忘れてはないがネタがない
アルビオンの動乱は、シンジの心に色濃い影を落としていた。
自身の無力を嘆き、様々な後悔に苛まれていた少年はそれを振り払うかの如く、より一層、剣の稽古に励むようになったのだ。
その日も、シンジは学園より三キロメイルほど離れた平原で剣を振るっていた。開始してからかれこれ三時間ほど。空を見渡せば、地平線から淡いオレンジ色が立ち上りつつあった。ワイシャツに汗がにじみ、息が深くなる。
疲労感が増すにつれ、風を切る剣の音に鋭さが増していくことに気付き、シンジは静かに瞳を閉じた。
双剣を胸の前で交差させ、ワルドとの決闘を想起する。あの時はカウンターソードの仕込み銃を用いた奇襲で辛くも勝利を得たが、実際の実力はワルドに劣ることをシンジは痛感していた。
魔法を使えない自分にも、科学というサポートはある。しかし、最高水準の科学を駆使して作成されたマゴロクソードにもどうしようも出来ない欠点が潜んでいた。
仕込み銃は弾丸が無くなればただの筒に成り下がるし、マゴロクソードもエネルギーが尽きれば、切れ味はこの世界の剣よりも劣る。
何かしらの事態によってエヴァを失ってしまった場合、結局、最後まで頼りになるのは、自信の実力だけというわけだ。
頭の中に思い浮かべた仮想ワルドに向かって、シンジは剣を振るった。
しばらくの間、夢中になってワルドと剣戟を重ねていると、シンジの耳に拍手の音が響いた。
我に返ったシンジが音のした方に顔を向けると、剣を腰に差した白髪の青年が静かな微笑を浮かべていた。
「たいした腕だね。称号付きの騎士でもきみには敵わないかもしれないな」
そう言って、青年はシンジの元へと歩み寄った。
「あなたは……?」
「ぼくはジュリオ。ジュリオ・チェザーレ。きみが碇シンジくんだね、よろしく」
ジュリオと名乗った青年は微笑を深め、シンジに向かって握手を求めた。
「なぜ、ぼくの名前を……?」
「ぼくは明日付けでトリステイン魔法学院に転入するんだ。今日は朝から学院の案内をしてもらっていてね、その時にきみの話も聞いたよ。何でも人間の使い魔だとか。いつも昼間はここにいると聞いて、きみに会いに来たんだ」
「はあ……。でも、ぼくなんかと会っても何もでないですよ?」
「人間の使い魔をこの目でみたくなっただけさ」
ジュリオは顔をかしげ、シンジの瞳を覗き込んだ。
「握手は苦手かい?」
シンジは空虚に浮かび続けるジュリオの右手に気付き、慌てて剣をしまうと、右手を差し出した。ジュリオはその手を強く握る。
「実はきみのご主人様、ミス・ラヴァリエールと同じクラスになる予定なんだ。これから、よろしく」
無防備なジュリオの笑顔に取り込まれ、シンジも気恥ずかしさの混じった微笑を浮かべた。
「あ、いえ。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
「ロマリオからきました。ジュリオ・チェザーレです。よろしく」
ジュリオは机に腰かける生徒達の顔を見渡した後、浅く礼をした。
女生徒たちはうっすらと微笑を浮かべながら何かを囁き合い、値踏みするような視線をジュリオに送った。ジュリオはギーシュに負けないほどの端正な顔立ちをしている。単純に美青年の転入を喜んでいるようだった。
「キザったらしい奴」
ルイズは肩肘をつきながら呟いた。
「格好いい人じゃないですか」
ルイズの隣に座っていたシンジが囁いた。シンジは椅子に腰かけることを最近になってようやく許可されていた。
「いや、ルイズの言うとおりだ。ぼくもそう思うよ」
二人の後ろに腰かけていたギーシュが不愉快そうに言った。ギーシュの視線を辿ると頬を染めながら潤んだ瞳をジュリオに向けるモンモランシーがいる。
つまらない嫉妬からでた言葉なのだ。
ギーシュの言葉を聞いてキュルケが手を口元に寄せて笑った。
「ギーシュ、自分のことをよくもそこまで棚上げできるわね。それに、ルイズ。安心しなさい。あんな美少年があんたのことを相手にするわけが無いでしょう」
ルイズは肩越しにキュルケを一睨みした。
「こっちから願い下げよ。シンジの方がまだいい男だわ」
キュルケはルイズに悟られぬよう肩をすくめた。
「使い魔バカもそこまでいくと感心ね」
「いやいや、シンジだってなかなか整った顔をしている」
キュルケはシンジの横顔を眺めた。ギーシュの言葉ももっともかもしれない。この少年のようにプレーンな顔立ちをしている子は、男女に関わらず将来化けるケースが多々ある。
「今のうちに唾をつけておこうかしら」
キュルケが軽い冗談を言うと、タバサに左手の甲をつねられた。
「イタタ。冗談よ、冗談」
転入の挨拶を終え、教師に着席を促されたジュリオはルイズの隣に腰かけた。
「はじめまして、きみがゼロだね?」
予期しない質問をされ、ルイズは困惑した。
「はぁ?」
「ゼロ。ゼロのルイズだろ?」
「あんたバカにしてんの?」
「違うよ。ファーストでも、セカンドでも、サードでも、フォースでも、フィフスでもなく、その後に連なる数字でもない、唯一、無を表す数字。それがゼロさ。その名を与えられたきみは賞賛に値するよ」
ギーシュとキュルケは、ジュリオの言葉を皮肉と受け取り、思わず噴出した。
ルイズの肩がふるふると震え始め、普段は白い頬が紅潮していた。
「……あんたは私を侮辱した」
ジュリオは笑顔を崩さずに肩をすくめた。
「そういうつもりではなかったんだけど」
「……決闘よ」
「え?」
「決闘よ……!」
「トリステインでは貴族同士の決闘も許可されているのかい?」
「あんたばかぁ? いつ、どこで私が戦うなんていったのよ。あんたの相手はこのシンジよ!」
シンジは右手に顔をうずめ、ため息をついた。酷いデジャブだ。
ルイズはやる気のなさそうなシンジの胸倉を掴みあげ、鋭い目つきのまま口を開いた。
「いい、シンジ? 主人の恥をそそぐのも使い魔の役目よ。いざとなったらエヴァでもなんでも使ってあいつをぶちのめしちゃいなさい!」
「いや、ですけど……」
「命令は聞くって約束したわよね。それとも、また約束を破る気?」
「いえ、別にそういうわけでは……」
「骨の一本、二本くらい折ってやるのよ、いいわね?」
興奮気味のルイズの両手に一層の力が加わる。
「わ、わかりました。わかりましたから、離して下さい。苦しいです。それに……」
「それに?」
シンジの視線の先に目を向けると、教壇に立ちながら、呆れたように二人を見つめる教師がいた。
「ミス・ヴァリエール……。と、その使い魔。廊下に立ってなさい」
この世界に来てからというもの、椅子との関係が疎遠になりつつあることをシンジは痛いほどに実感し始めた。
授業が終わった後、ジュリオとルイズの話し合いによって、決闘は翌日の午後3時、【ヴェストリの広場】にて行われることが取り決められた。
もちろん、今回もシンジの意思は全く尊重されなかった。
決闘の場である【ヴェストリの広場】は、どこから沸いたのか、今回も沢山の野次馬で溢れかえっていた。
シンジの実力を知るギーシュは、十中八九シンジが勝利を収めるであろうと予想していたので、モンモランシーと隣り合って座りこみ、のんびりと様子を眺めていた。
キュルケとタバサは空を舞うシルフィードに跨り、のん気に広場を見下ろしていた。この二人もシンジの勝利を確信している。
「いいわね。負けは許されないわよ」
ジュリオと対峙するシンジの耳元で、ルイズはそっと囁く。
しかし、実のところ、シンジは窮地に立たされていた。シンジに刻まれたガンダールヴルーンは武器を握らないと効果が発動されない。
今回の決闘は、主人の気まぐれによって勃発したに過ぎないので、そんな茶番劇にマゴロクソードやデルフリンガー等の真剣を使うわけにもいかなかった。
その為、シンジはギーシュに練成してもらった摸造刀を握っているのだが、どうやら、真剣でないとガンダールヴは発動しないらしい。
「いや、勝つのはちょっと厳しいと思いますよ」
「やばいと思ったらエヴァを使えばいいのよ、そうすればあんな優男、瞬殺でしょ?」
なぜ、こんな茶番劇で人殺しなどという業を背負う羽目にならなければいけないのか。
「主人に恥をかかすんじゃないわよ、いいわね」
そう言い残しルイズはシンジから離れた。同時に、3時を知らせる鐘の音色が学院内に響き渡る。
「時間だ。シンジくん、いくよ」
ジュリオは言うと、木刀を構えシンジに詰め寄った。
ジュリオの息が詰まるような、瞬きすらも憚れるような連続攻撃がシンジを襲う。ガンダールヴでないシンジがその全ていなしきるには実力不足だった。数秒後にはジュリオの握る木刀の切っ先がシンジの鳩尾にめり込んでいた。
「くっ……!」
木刀を手放し、鳩尾に両手を押さえ、シンジは前のめりに倒れこむ。
「ちょ、ちょっと、バカシンジ!手加減は不要だって言ってるでしょ!」
もちろん、シンジは手加減などしていない。全力を出し切った上での結果だ。
――仕方ない、か。
不本意ではあったが、シンジはエヴァの使用を決意した。巨大な右手でジュリオの身体を絡め取れば、彼も降参するだろう。シンジはそう踏んだのだ。
とりあえず、今は主人の名誉を最優先に行動しよう。でなければ、後が怖い。
シンジは右手に意識を集中した。エヴァは学園外に鎮座されていたが、その程度の距離なら十分にシンクロ可能であることを、シンジは日々の鍛錬から知っていた。
しかし、今日に限っていくら意識を集中しても、エヴァとのシンクロが確立されない。
シンジはあることに気付き、空を見上げた。
神々の月は人々の月の後ろにすっぽりとおさまっている。
月食、神々の黄昏。最悪のタイミングでそれが訪れていたのだ。
「……正々堂々やるしかないか」
シンジは鳩尾が訴える激痛を無視して立ち上がり、木刀を握った。
「続けるかい?」
シンジは無言のまま頷き、剣を構え、ジュリオに襲い掛かった。
頭上から木刀の一撃。それをいなされると、腕の振りを殺さずに、シンジは頭を地面に向けて滑らせた。その勢いを使って、身体を前回転させると、右足の踵をジュリオの頭に向けて振り下ろす。しかし、渾身の胴回し蹴りも頭上に構えた木刀によってなんなく防がれてしまった。
地面に落下するだけの無防備なシンジの体に、ジュリオが回し蹴りを放つ。シンジの身体は二メイルほど後ろに吹き飛ばされた。
シンジは右足を強引に引いて慣性によって転がり続ける身体を無理やり留まらせると、中腰のまま剣を構えた。
ジュリオは強い。おそらく、ワルドと同格かそれ以上。シンジはそのことを痛感した。
ガンダールヴを封印された自分に勝算はない。
ならば、どうすれば良いのだろうか。
エヴァも使えない。マゴロクソードもデルフリンガーも使えない。ガンダールヴもない。
この前、訓練時に想定していた事態よりも非常に悪い展開だ。
シンジが逡巡していると、ジュリオが唐突に口を開いた。
「シンジくん、なぜ、きみは剣を握るんだい?」
「……え?」
「剣を握るのはなぜだい?」
なぜ、剣を握るのか。そんなこと考えたことも無かった。いや、ある。守りたいものを守り抜くためだ。そう、それだけだ。だけど、少年にとっては十分すぎる理由だった。
シンジは心配そうに決闘を見守るルイズを見つめた後、言った。
「守りたいものが……、守りたい人がいるからです」
「守りたいものを守るために、他者に剣を向けるのかい? 何かを守るためには他人を傷つけても構わないと……」
「そういうわけじゃ、ありません。人を傷つけたいなんてこれっぽっちも思いません。だけど……」
ジュリオは静かな微笑を浮かべる。
「きみならそう言うと思っていたよ。やっぱり、ぼくはきみに会うために生まれてきたのかもしれない」
「え?」
「シンジくん、きみには力がある。誰も傷つけずとも、守りたいものを守り抜くための力がある」
「こんなに一方的にやられているのにですか?」
「今からそれを証明してみせるよ」
ジュリオは低く身構えると、疾風の如くシンジとの間合いをつめ、木刀を下から一閃した。
シンジの木刀がはじかれ、宙を舞う。
刹那。
ジュリオは木刀を手放すと、代わりに腰にさしていた真剣を引き抜き、シンジの首元に向けて突き刺した。
「そこまでじゃ!!!」
空気を震わすほどの怒鳴り声に、辺りの時間が止まり、ジュリオの握る真剣の切っ先は、シンジの首元から三サンチ程のところで制止していた。
声の主はオスマンだった。その場にいた生徒達の視線が突如現れた学院最高責任者に集まり、緊張した空気が漂った。
「ミス・ヴァリエール。きみは反省という言葉を知らんのかね? 一度ならず、二度もやらかすとは……」
「あ、いえ、これは、その……」
適当な言い訳が思い浮かばず、ルイズは俯くしかなかった。
「まあよい。ほれ、皆のもの、解散じゃ。今すぐ解散しなさい」
バツの悪い生徒達は素直に従い、ぞろぞろと広場から離れていった。
「それと、ジュリオ・チェザーレ。きみは後で学院長室に来るように」
ジュリオは剣を腰の鞘に収め、オスマンに向かって一礼した。
「かしこまりました」
「あの、私も伺ったほうがよろしいでしょうか……?」
オスマンの機嫌を伺うように、ルイズは恐る恐る尋ねた。
「ミス・ヴァリエール。三度目はないぞ?」
「はい、杖に誓って……」
時と場合によっては十分に三度目もあり得る。この人はそういう人だ。
シンジはぼんやりとそんなことを考えていた。
投下終了です。
投下乙
エヴァ板良スレ保守党
しっかし本当このスレ過疎だなwwwwww
516 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/13(月) 15:09:13 ID:oe46Mvn0
gj
異世界人にアンチATフィールドって効くのかな?
518 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/20(月) 14:54:17 ID:DcmONzAB
効くんじゃね
エヴァの世界の人間は使徒であって他の世界の人間とは違うと思っているんだけど、どうだろう?
520 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/28(火) 23:03:25 ID:cxEasxCE
なかなかおもしろいと思うが
過疎ってるね
521 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/29(水) 13:21:35 ID:Dzp0zt9c
良スレ発見。面白い。
保守
保守捕手
524 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/11/30(日) 15:02:45 ID:venhET7j
無価値
525 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/12/13(土) 00:12:35 ID:mRRt4fRR
保守
ぼくのかんがえたちょうつよいしんじがしょうかんされました
にしようぜ
シンジは心が病んだ人間
このバカ犬!
う〜〜〜わんわんわん
きゃうんきゃんきゃん
530 :
sage:2009/04/03(金) 19:37:35 ID:1tNsKzzL
にゃんにゃん
ウー ワンワンワン
ウー ジンジンジン
532 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/04/09(木) 14:00:27 ID:y1OONRCj
あ
>>526 SSなんて程度の差こそあれ、9割近くがそんなもん
>>533 しかしながら、残りの1弱が良作であるとはいえないし、
9割が全て最低作というわけではないのが悩みの種