エヴァ板 「もしもシリーズ」 総合スレ

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9名無しが氏んでも代わりはいるもの
にゃも「地べたに子猫は転がってないわよ。足りない頭で考える時間はもうないんだから。」
ゆかり「早く自分がただの妄想癖だって認めちゃいなー。」
榊「も・・・妄想癖・・・。妄想癖なんかじゃない・・・!」
ゆかり「なによその顔は?」
にゃも「まさかあの西表山猫を根拠に自分が何者かだと勘違いしたんじゃないでしょうね。」

木村「いいかい榊ちゃん?確かにあの西表山猫はきみを気に入ってるねえ。
   でも榊ちゃんが、マヤーや忠吉くんを気に入ってる理由なんて、
   自分を攻撃しないおとなしい『ぬいぐるみ』が好きな理由とほとんど変わらないよね。」
ちよ父「『ぬいぐるみ』のあまりのお前への寛容さゆえ、いざ『かみねこ』に出会ってしまうと
     ねこに嫌われる自分を変える前に怖さが先に立ってしまうのだ。
     本当のお前は、自分を直視する勇気もなくただ逃げ回っているだけの小娘だ。」
ゆかり「ぬいぐるみや忠吉さんやマヤーみたいな、大人しいのばっか相手にして、調子に乗ってるわね。」
にゃも「『ねこ好き』と『自己愛』をはき違えないで。」
木村「そもそもきみは、ねこをどうしたいんだい?」
ちよ父「お前はペットを飼うというのがどういうことか、考えたことがあるのか?」

榊「私は・・・私はただ・・・私はただねこの頭をなでなでしたいだけなんです・・・!
  ただそれだけで、ねこをなでちゃいけないんですか!?」

木村「違うだろ、榊ちゃん。
    きみはただ”かわいいもの”に振り向いてもらって
    寂しさを紛らわせたいと思ってるだけの小便臭い小娘だよ。」
ちよ父「お前はな、ねこの頭をなでたいのではなく、自分に頭をなでさせてくれるねこを欲しがっているだけだ。」

榊「・・・・・・・・・・・・・・・!!くぁwせdrftgyふじこlp;@:」

にゃも「しかしこの期に及んで本当の自分を悟ったところで酷なだけかしら。」
ゆかり「残念ね、榊。あんたもう救えないわ。」
10名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/03(日) 14:02:05 ID:0xgR6Api
榊「誰も分かってくれないんだ・・・。」
神楽「何も分かってなかったんだな。」
榊「イヤな事はなんにもない、揺らぎのない動物だと思っていた・・・。」
よみ「ねこもぬいぐるみと同じだと、一人で思い込んでいたんだな。」
榊「裏切ったな・・・!私の気持ちを裏切ったんだ!!」
大阪「始めから自分の勘違いや。勝手な思い込みにすぎないねん。」
榊「ねこはみんな私をいらないんだ・・・。だからねこはみんな死んじゃえ・・・。」
とも「じゃあ、その手は何のためにあるの?」
榊「私がいてもいなくてもねこは同じなんだ。何も変わらない。だからねこはみんな死んじゃえ・・・。」
かおりん「では、その心はなんのためにあるんですか?」
榊「むしろいないほうがいいんだ。だから私も死んじゃえ・・・。」
ちよ「では、何故ここにいるんですか?」
榊「・・・ココにいてもいいの?」



        <(無言)>  



榊「いやあアアアアああああああああああああああああああああああぁぁぁーーーっ!!!!!!」
11名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/03(日) 14:03:31 ID:0xgR6Api
ゆかり「都合のいい『ぬいぐるみ』で、『かみねこ』への復讐をしていたのね。」
にゃも「虚構に逃げて真実をごまかしていたのね。」
榊「・・・いけないの?私一人がぬいぐるみを抱いちゃいけないの・・・?」
ゆかり「それはぬいぐるみじゃないわ。ただの『かみねこ』の埋め合わせよ。」
榊「じゃあ、私のぬいぐるみはどこ?」
にゃも「それは、かみねこの続き。」
榊「私の・・・かみねこはどこ?」
ゆかり「それは、ぬいぐるみの終わりよ。」

榊「ここは・・・?」
ちよ父「ここは、ぬいぐるみの山。ツメとキバを失った、かみねこの形を失った世界だ。
     どこまでがかみねこで、どこからがマヤーなのかわからない、曖昧な世界だ。
     どこまでもかみねこで、どこにもかみねこがいなくなっている、脆弱な世界だ。」
榊「私は死んだの?」
ちよ父「いや、すべてが『ぬいぐるみ』になっているだけだ。これがお前の望んだ世界そのものだ。」
榊「でも・・・これは違う。違うと思う。」
ちよ父「かみねこの存在を今一度望めば、また、ツメとキバの恐怖が始まるぞ?」
木村「再びツメとキバが、きみや他人を傷つけてもいいのかい?」
榊「いいんだ。・・・ありがとう。」

石原「人が、ねこに似せて『ぬいぐるみ』をつくる。これが、真の目的かね。」
木村妻「はい、ねこはこの星でしか生きられません。でもポ●トペットは無限に生きていられます。
     たとえ50億年たって、この地球も、月も、太陽すらなくしても残りますわ。
     たった一匹でも生きていけたら、とても寂しいけど、生きていけるなら。」
石原「ねこの生きた証は、永遠に残るか。」

榊「・・・・・・・・・さようなら、忠吉さん。」
THE END OF AZUMANGA DAIOH ONE MORE FINAL: I hee cho.
12名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/03(日) 14:05:28 ID:0xgR6Api
榊「そうだ。これも一つの世界。いまの私が私そのものじゃない。いろんな私自身がありえるんだ。」
大阪「そう思えばかみねこもぜんぜん悪いもんやないで。」
榊「かみねこは悪くないかも知れない。でもかみねこは私が嫌いだ。」
よみ「かまれることを悪く、嫌だととらえているのはあんたの心だ。」
大阪「現実を真実に置き換えている榊ちゃんの心や。」
ちよ「現実を見る角度、置き換える場所。それらが少し違うだけで真実の形は大きく変わります。」
神楽「真実は人の数だけあるからな。」
かおりん「だけど、榊さんの真実は”かわいいもの”だけです。
      狭量な世界観で作られ、変更された情報。歪められた真実」
とも「まあ人一人が持てる世界観なんてほんのちっぽけなもんだよね」
よみ「でも人はその小さな物差しでしか物事を図ろうとしない」
かおりん「受け取り方一つで別物になってしまう脆弱なものですよね。人の中の真実って」
榊「でもかみねこは私を恨んでないのかな?」
神楽「バカかお前?そんなの叩いてわからせりゃいいじゃん」
とも「榊ちゃんに興味無いねこは、会うたびにいちいち噛み付いたりしないよ」
ちよ「かみねこがわかれば優しくなれますよ」
榊「かみねこは私が嫌いだ。でも、好きになってくれるかも知れない。
  私はマヤーを飼いたい。私は猫を飼ってもいいんだ!!」

    バ リ ー ン !!

パチパチパチパチパチパチ…!!
神楽「おめでとう!」 よみ「おめでとう」 かおりん「おめでとう!」
ゆかり「おめでとう!」 にゃも「おめでとう」 木村「おめでとう!」
大阪「おめでとー」 とも「おめでとう!」 ちよ「おめでとう!」
石原「おめでとう」 木村妻「おめでとう」 ちよ父「おめでとう」

榊「・・・・・・ありがとう!」