「今日、あなたは死にますね」
ネルフからの仕事帰り、道ですれ違った占い師がぼそりとそう呟いた。
「ひどく…苦しそうな死に方をするでしょう。…首を絞められ、体は切り裂かれ、無惨な屍と化したあなたの姿が、わたしには見えま…」
別に頼んだ覚えはないっての。ぼそぼそと言っていた占い師の顔面に蹴りをかました後、何事も無かったかのように私は帰路に着いた。
「あれ、どうしたの。不機嫌だねアスカ」
「別になんでもないわよ。それより夕飯は?お腹すいた」
シンジとは未だに一緒に暮らしている。
でも、深い関係なんてものじゃなく。子供の時とさして変わらない、何も進展する事のないダラダラと依存した関係だ。
あぁ、子供の頃の違いがあるとすれば、セックスしたかしてないかくらいか。
もしも、あの占い師の言ってた通り、私が死んだらどうなるんだろうか。シンジは、どう思うんだろうか。別にどうとも思わないんだろうか、それとも。
「あのさ、シンジ」「ん?」
多分、こんな事を口走ろうとする私は頭がどうかしている。なんだかんだで死ぬ事に驚きを隠せないのか、いや、死ぬ事を無意識に受け入れてるからこそなのか。
「実はさ、私、あんたの事結構好きだったの」
「ーー…」
「今まで暇つぶしでセックスだとかしてたけど、ホントは嬉しかったの。
もしも、子供が出来たってアンタの子供だったら何があっても産んであげたいなって思ってたの」
「アス、」
「シンジ…。すき、大好き…」
気付いたら涙がこぼれていた。馬鹿馬鹿しい、まずあんな占いをなんでここまで信じ込んでんのよ。こんなコト言ったってアイツは受け止めてくれる訳ない。こんな私の事なんか愛してくれる訳、ない。
「アスカ…、ごめん」
そっと涙を拭ってくれる手。あぁ、こいつの手、こんなにも大きいんだ。
「なんで…、謝ってんのよばか」
「ごめん…。アスカ聞いて。ずっと黙ってたけど、僕もアスカの事が……」
言い終えた後、私の目尻にキスを落としてくれた。あんまりにも優しいから、また涙がこぼれた。
結局、次の朝になっても私は死んでなんかなくて。あの占いのガセに踊らされていたと思うと無性に腹が立った。
あんまりにもイライラしていたので、私の横で幸せそうに眠るコイツの腹に一発殴ってやった。
そしてその後日。
たまには、掃除を手伝ってやるかとシンジの部屋を掃除していたら、太めのロープと包丁が出てきた。
鼻歌なんか歌いながら昼御飯を作っていたアイツに聞いた所、
「実はさ、あの夜僕はアスカを殺そうとしてたんだ。こんな関係続けても無意味だからって…。ロープで首を絞めてから、包丁でメッタ刺しにしてやろうって。
…そう思ってたのにさ、アスカがあんな事言ってくれるから、殺せなかったんだよ、僕は」
こちらを振り返らずに、簡潔に答えた。
あぁ、そういうこと。ガセじゃなかったのね。たまたま私があんな事言ったから、たまたま私は生きてるだけなんだ。
「そう。でも今は私の事殺さないでね」
私が言うと、シンジはこっちを振り返ってにっこりと笑った。
「大丈夫。もう殺そうなんて、思う気になんてなれないから」
シンジはそう言って、少し膨らんだ私のお腹をそっと撫でた。
「…愛して、あげられるかな?僕なんかが」
「分かんないわよ。そんなの産んでみなきゃ、ね?」
まぁ、確かにね。
シンジは包み込むように私を抱きしめた。シンジと、私の中にある優しい鼓動を感じて、また涙がこぼれそうになった。
ちょっと投下してみますた。長いし、スレとは合ってないかなとも思ったんですが…。スマソ
ちょっと怖かったけどGJ
ただシンジがアスカを殺すとなると
首絞めしか思いつかないな..
これ好きだな
乙
445 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/08/03(月) 03:23:26 ID:y6lK4/+W
ああ、良い
私が、エヴァから降ろされて放浪してからどれくらい時が経ったのだろうか…。
繰り返される子供の頃の嫌な思い出。子供の私が私を毛無す日々。
繰り返す沈んでいく心に投げかけられた、エヴァに乗らない未来を想像してごらんという言葉に、
はっと、私は気づいた。
私はいつの間にか、化粧鏡を覗き混んで居た。
そこに写る私は少しやつれてるが、想像していた理想的な私がそこに居た。
私はまだ何故此処に居るのかまだ理解出来ずに周りを見回した。
そこは、日本に来て無理矢理に暮らすことになった家の脱衣所に居ることに私は気が付いた。
私は、またこの家に連れ戻されたのねと呟き、身体を動かした。
この時になって私の身体も大きくなってるのに気づいた。
私は身体を触り、理想的な身長、お尻だったが、胸が理想より小降りだったのにショックを受けた。
私は身体的ショックは受けたもののなぜだか仕方ないよねとポジティブに心を切替えた。
私がなんで此処に居て何をしようとしてたのかを考えたときに脳裏に色々な情報が入り混んできた。
ここは私たちの家で今は風呂掃除をしようとして準備をしてたところと…。
はっ、私たち?。
私は何故私たちと言ったのか苦悩し始めた。
私は誰とも一緒にならない、一人で生きていくと誓ったじゃない。
どうして、私たちなの、どうして…。
混乱する私に更に混乱する出来事が目に入って来た。
支援支援
「ママー、〇〇の馬鹿が勝手に冷蔵庫を開けてジュース飲んでるよ。」
そこには、小さな私が居た。
いや、姿形は同じだけど私じゃない。じゃあ誰?。
私は混乱する頭で目の前に居る子供が誰なのかを考えた。
この子、さっき私の事をママと呼ばなかった。えっ、私に子供が居たの。
じゃあ、姿形が同じなのは理解できるけど、私は子供を作らないと誓ったのにどうしてと新たな疑問が出てきた。
それに、子供が居るからには相手が居るはずよね、一体誰。
悩んでる私に答えらしき者が現れた。
「母さん、違うよ。△△がジュースが飲みたいと言ったから、一緒に飲もうって言ったのに…。」
そう言いながら目の前には、男の子が現れた。
その男の子を見た時に、私は無理矢理に同居させられた男の子の事を思い出した。
私はその男の子の言い訳に反射的に、
「どっちも、どっちでしょ。お母さんが見てないからと悪さしちゃいけません。」と言った。
えっ、私お母さんと言わなかった。
まだ中学生なのになんでと更に私は自分の言葉に混乱した。
「はーい。」
二人の子供は私の言葉に素直に返事をして目の前から居なくなった。
私は今までの出来事を整理した。
ここは、私の理想とする未来。
理想的な身体。理想的な家庭。そして理想的な相手。
その時、走馬灯のように私の意識に情報が入って来た。
色々な出来事があったが幼なじみと結婚し、二卵性の男女の双子を出産し、幸せな人生を歩んでる私が…。
そして、それを認識した時に小さな私が現れた。
小さな私はこれがエヴァに乗らなかった有象無象の可能性の一つだったのよと私に囁きかけた。
私は拒絶した。私はこんな世界を望んでいない、エヴァに乗る世界が私の世界と、そして私はまた意識を失った。
乙
どんどん続けて!
続きカモーン
保守
保守 保守
保守っとくか
エヴァ板良スレ保守党
愛憎ドロドロの夫婦生活が読みたいんだぜ?
保守
保守
捕手
エヴァ板良スレ保守党
保守
星ゅ
保守
465 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/26(土) 04:40:33 ID:wvOdJXw2
ほしゅ
何か書いてよ
つかれたんだろう
そっとしといてやれ
すまんな、今は無理だ
ほ
しゅ
過疎ってるなぁ〜
捕手
472 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/03(火) 23:05:40 ID:Vd4SosAJ
捕手
保守
このスレ落としてもいいんじゃないか?
ぽ
保守
保守
保守
保守
480 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/03/04(木) 18:35:32 ID:KWvfZaKT
捕手
ほしゅ
ほ?
エヴァ板良スレ保守党
もう一つ夫婦スレあるみたいだが、あっちは新劇ネタのスレなのかい?
新劇と旧劇で住み分けがあったとか聞いたのだが・・・
>>484 ここはイタモノスレ
向こうは夫婦ネタならイタモノ以外
新劇旧劇の区別は無いよ
新劇限定ってのは条件きついしな
そもそも完結してないし
保守?