とても可愛くないか?
2 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/03/19(月) 18:19:21 ID:yQAdIQQj
面白くなりそうなので2GET
ならないよおバカさん
またかっ!?
甘えん坊シンジきゅん(;´Д`)'`ァ'`ァ
「ミサトさん…今日も一緒に変えれないの?僕…今日はミサトと一緒がいい…」
シンジ「初号機と一緒じゃなきゃ眠れないよう…」
「父さん 今晩一緒にご飯食べようよ」
「アスカぁ、怖いから一緒に寝よおぉ…」
「ふぁ〜、シンジ君、トイレくらい一人で行きなさいよ。私、明日あさ早いのよ。」
ジャー……
「ちょっ!!どうしてドアしめないのよ!!」
ジャー……
「ちょっ!!なんで、手を握るの!?」
「だって僕、甘えん坊なんです。」
トリビアのショタ声思い出した
どうして命令を無視したの?
お、怒らないで、ミサトさん。僕いい子にするから。
え、えぇ!
う、ぅわぁ!お、怒っちゃヤダよう。
13 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/03/20(火) 18:59:10 ID:a/9AFQib
トウジ………一緒に寝てい〜い?
ショタシンジスレでFA?
「シンジ君、私にはこんなことぐらいしかできないけど…」
いきなり抱きついてくるシンジ
「うっ、うっ…ミサ、トさぁん…」
大人のキスをかますミサト
「大丈夫よ、だから今だけは忘れましょう。私が慰めてあげる」
そしてアッサリと深い関係に…
ほとんどのキャラがショタコンで
シンジ掘られ放題
アッー!な展開は勘弁してくれよ。絡みは全部女ね
甘えん坊シンジ君とリツコさんの絡み見たいな。
誰か書いて
これって単にシンジが幼児になった感じする…w
子シンジスレにする?
ゲンドウ「久しぶりだな、シンジ」
ゲンドウに抱き付くシンジ
「父さん…会いたかったよぉ…ぐすん」
ゲンドウ「そ、そうか。しかし懐かしんでる暇は無い。シンジ、エヴァで出撃しろ」
シンジ「えっ!怖いから父さんと一緒じゃなきゃ嫌だよう」
ゲンドウ「何!?」
ゲンドウ、シンジと一緒に初号機で出撃
可愛い
よわシン懐かしいな
阿修羅王氏の考察シリーズが好きだったよ
>>24 ありがとう。
甘えん坊ではないかもしれないですが、これ良いですね。
おもしろかったです
シンジが幼児になっちゃう同人漫画あったな
エスカレーターが恐くて一人で乗れないシンジきゅん
ミサトさんに手をつないでもらって「せーの!」で乗ります
学校での席は、誰かの膝の上
寝るときは膝を折って丸くなるシンジきゅん
幼児シンジを自分の赤ちゃんのように思うペンペン
ょぅι゙シンジに口移しで餌を与えようとするペンペン。慌てて止めるミサト
毎日アスカに鼻をかんでもらうチビシンジ
毎日トウジとケンスケにおぶさって登下校
ネルフではいつもミサトかリツコかマヤに手を引かれているシンジ
シンジがミサトに膝枕で耳かきしてもらってるとこ想像しておっきした
エヴァに乗っても腕が届かなくて操縦できないシンジ
元からシンジは甘えん坊だろ
ただ口に出来ないだけで
エントリープラグをふた乗りにしてもらい、前にシンジ後ろにゲンドウで座ってもらい、シンジを覆うようにゲンドウに操縦してもらう甘えん坊シンジ
はじめてのしゅつげき
必ず転倒
起き上がる時は通りすがりの使徒におねだりして手伝ってもらう
なぜか使途に好かれるシンジ
放心状態のネルフ職員
サキエルに初号機ごと高い高いをしてもらってキャッキャと喜ぶシンジ
シンジが可愛くて可愛くて堪らないので痛覚を取り除いてあげるユイ初号機
AV見るたび、ミサトの右手で抜いてもらうシンジ…。
ミサト「シンちゃんは手を汚したらいけないわよ〜ん♪」
かわいいか?それ
ぬいぐるみが無いと眠れない甘えん坊シンジ
アスカを抱き枕に寝るチビシンジとまんざらでもないアスカ
シンジの感情が爆発すると、SS機関を発動させるユイ初号機
キョウコが抱いているのは、人形じゃなくて、シンジ。
そしてシンジに対して殺意を覚えるアスカ・・・どうなる!?次回!!
↓
うーむ、みんなでシンジを甘やかすのと混同している人多し。
それでいいんですよ
うん
「シンジ、お前がこれに乗るのだ」
「嫌だ!出来るわけ無いよ、そんなの!」
「シンジ君、あなたにしか出来ないのよ」
「嫌だぁ!」
「もういい!臆病者は必要ない、帰れ」
「嫌だ、帰らない!」
「な、なに!?」
「シンジ君……」
「乗るのも帰るのも嫌だ!」
「シンジ君、ここに何しに来たの?」
「嫌な事は一切したくないけど、いい思いはしたいんだよ!!」
世間に対して甘えん坊なシンジ
58 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/04/06(金) 18:52:05 ID:lNry3VDT
嫌いじゃない
シンジ以外が甘えてないってこういうことかな
「司令!パターン青……」
「見れば判る。初号機出撃準備……」
「既に発進準備完了しています。ただしパイロットの」
「も、申し訳ありません!パイロットの着替えがまだ済んでません。ほら!急ぐのよ!」
「み、ミサトさん!ここで全裸になって着替えろっていうんですか?無茶な!」
「なーに言ってんの!使徒の気配を感じたら、その場で変身するぐらいの根性はないの?」
「そんな無茶な……」
『初号機に搭乗しました。出撃します』
「ん?レイね。ではさっそくパーソナルデータの書き換えを」
『自分でやりました。初号機の射出はこのスイッチで良いのね?』 ばしゅぅぅぅぅッ!!
「よし、使徒の現在位置は……射出口の付近ね。相手もやる気満々だわ!」
「待ってください!既に使徒は活動を停止しています!」
「ん?あの子は誰?モニタに映して!」
『使徒がナンボや!NERVがナンボのもんじゃい!ワシがもう倒したったわ!ナッハハハハハハッ!!』
「ト、トウジ……」
甘えん坊シンジきゅんにハァハァするスレ
くつひもが結べないシンジ。
ボタンがとめれないシンジ。
その世話をするミサト。
うん、もえる
62 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/04/29(日) 05:42:42 ID:jTxEEU0K
ほ
63 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/04/29(日) 09:52:07 ID:1Nc3BqLJ
ら抜き言葉の
>>61。
それを指摘する漏れ。
うん、もえない
「ザワザワするんだ。落ち着かないんだ。声を聞かせてよ!僕の相手をしてよ!僕にかまってよ!!」
ミサト「LCLの具合はどお?冷たすぎない?」
シンジ「うん、大丈夫だよ」
ミサト「お砂糖、幾つ?」
シンジ「うーんとね、みっつ!」
ミサト「はいはーい♪いち、にぃ、さん……」
リツコ「ちょ、ちょっと待ちなさいミサト!」
シンジきゅん
(;´Д`)ハァハァ
添い寝してお腹ポンポンしてもらわないと眠れないシンジきゅん
深夜。人の気配で私が目を覚ますと、
それは無遠慮に近付いて来て布団を捲り上げた。
やがてもぞもぞと中に潜り込んだ不埒な侵入者は、
何の躊躇もなく人の胸に顔を埋めた後、静かに眠りの世界に落ちていく。
余りに大胆過ぎる行動と、それを許す自分の甘さに溜め息を吐きながら、
私は小さな寝息を立てはじめた少年の髪をそっと撫でてやった。
「ミサトー、何時まで寝てんのよー!
って、またバカシンジ引っ張り込んでる! 慎みってモンがないのかしらこの二人」
「……失礼ねぇ、誰も引っ張り込まないわよ。何時の間にか潜り込んでるのよねぇ。
ほら、シンちゃん。 そろそろ起きないとアスカに怒られるわよ。ん?」
胸の谷間に顔を埋めたまま首を振るシンジ。
彼女はその背中をポンポンとあやしながらアスカに言った。
「“まだ眠い”って。 もうちょっちしたら一緒に起きるから、待ってて」
「はいはい。アタシがまた悪者な訳ね。まったくシンジには甘々なんだから!」
文句を垂れながらキッチンに引っ込む少女を見送った後、
ミサトは暫しうたた寝をしていたが、いきなり動きはじめたシンジに起こされた。
むくりと身を起こした彼は、目を擦り鼻をヒクつかせながら部屋を後にする。
アスカの用意する朝食の匂いに魅かれたのだろう。現金なものだ。
――枕代わりに一晩使われた末、あっさり食い気に乗り換えられた哀れな我が胸よ。
彼女がふと見るとそこは薄情な少年の垂らした涎に濡れていた。
「コラッ、勝手に食べるなバカシンジ!
起きたらすぐ顔洗いなさいって教えたでしょ、まったく。
ほら、お口もブクブクって。そうそう、あっ、そのまま来るんじゃない!
タオルで拭かないと。あーっ、床がずぶ濡れじゃないのよ、もう最低!」
胸元に地図を作られたタンクトップを脱いでいると、
キッチンからこのところ朝の恒例となった騒ぎが聞こえてくる。
微笑ましい光景ではないか。アスカの苦言も何処吹く風、
ジュースの入ったマグカップを両手で持ち懸命に飲み干そうとしている彼が、
肉体的には十四歳の少年であるという点を度外視すれば。
シンジの行動は自制を知らない幼児そのものだ。
実際、彼の精神は十年程前に巻き戻されてしまったかに思える。
第十二使徒との戦いでディラックの海に飲み込まれた、あの日から……。
きゃわええよシンジ
あ〜して。
携帯からすまん
続きが読みたいのでお願いします
「リツコ、一体どういう事よ?!」
病室に収容されたシンジの見舞いを止められミサトは憤慨した。
彼女がプラグ内に踏み込んだ時には、意識は朦朧としていたものの
深刻なダメージを受けているようには見られなかったからだ。
「確かに肉体的には殆ど問題ないわ。
ただ、とても面会して無事を喜べる状態じゃないのは確かよ。特にあなたには」
「何? はっきり言って頂戴」
「今のシンジ君とは意思の疎通が不可能なの。
原因はまだ特定出来ないけど幼児退行の状態にあるわ。
失語症の体験のあるあなたが、言葉を失った彼を見るのは辛いんじゃなくて?」
ミサトの背筋にぞくりと悪寒が走る。
記憶の底に押し込めた筈の虚ろな日々、そしてその原因となった忌まわしき出来事。
だが、今ここで引く訳にはいかない。
彼女にとってシンジは部下であると同時に大切な家族でもあるのだ。
「確かにね。気にならないって言えば嘘になるわ。
でも私には彼に会う義務がある。 いえ、権利かしら。
何にせよシンジ君の面倒はコッチで見るって大見得切ったんだし、通して貰うわよ」
「相変わらずね。好きになさい」
リツコは溜め息混じりに言うと、身を翻しヒールの音を立てて去って行く。
彼女なりに自分を気遣っての事だと察して、ミサトは心の中で詫びた。
病室に入ると、だだっ広い中にポツンと置かれたベッドの上に彼は居た。
膝を抱えて上目遣いにあらぬ方向を見ている。
しかし、ミサトの侵入には気付いた様で緊張に身を硬くしたのが分かった。
「シンジ君」
彼女が呼び掛けると身体を前後に揺すり始めるシンジ。
出来るだけ刺激しないようにゆっくり近寄ってみたが、距離が縮まる程揺れは増していく。
恐慌状態に陥るのではと怖れつつもミサトがそっと肩に触れると、動きは止まった。
「シンジ君、ミサトよ。判る?」
「ぅー、ぅー」
シンジは小さく唸りながら、今度は親指をしゃぶり始める。
彼女には視線を合わせようともしない。
――何が彼をここまで追い詰めたのだろう?
その一因に自分の非があると思うと、ミサトは湧き上がる涙を抑えることが出来なかった。
「ごめんねシンジ君、ごめんね」
「ぅ……」
ベッドに座ったままの少年を抱き締める彼女。
一旦は怖がってもがいたシンジだったが、やがて動きを止めた。
女性の温もりと胸の鼓動に安らぎを見出したのだろうか。
彼の緊張がふと緩んだのを感じたミサトは、その髪を優しく撫でる。
「一緒に帰ろう、お家に。ね?」
その様子をモニターで見ていたリツコは、
煙草を灰皿に押し付けるとパソコンで文書を作成しに掛かった。
ミサトの事だ。間違いなくすぐ自宅に連れ帰ると言い出すだろう。
何時もの独断専行ではあるが、搭乗不能に陥った貴重なパイロットを
回復させてくれるなら後押しも吝かではない。
先端技術で原因の解明は出来ても、心のケアはそのものは難しいのだ。
実際、治療チームの診察は悪戯に彼を怯えさせただけだった。
(ロジックじゃないのね……つくづく人間って)
こ、これはミサシン(*´Д`)ハァハァ
正しくシンジ補完スレだ
乙!
気長に続きまってます
久しぶりに読むシリアスな話だ
期待
十日街
あれから拉致同然にミサトはシンジを連れ出した。
ひと悶着は覚悟の上だったが以外にあっさりと事は運び、何とか夕飯時に帰宅出来た。
恐らくリツコの根回しがあったのだろう。
「ただいまー」
ドアを開け声を掛けると、リビングからアスカが顔を覗かせる。
普段なら寝そべって雑誌やTVを見ながら返事をする彼女が玄関まで来たのは、
やはりシンジの容態が気懸かりだったに違いない。
彼が病室で目覚めたとき傍にいたのはレイで、
異常に気付くとすぐさま廊下で様子を覗っていたアスカにリツコを呼びに行かせた。
だからシンジが普通の状態でない事は既に承知なのだ。
「おかえりミサト……ってシンジもう大丈夫なの?」
「あ、まだちょっちね。事情は後で説明するから」
ミサトに手を引かれ、人見知りをする幼子の様に背後で縮こまるシンジ。
一瞬表情を曇らせたアスカだったが、視線をミサトに戻すと明るく問い掛けた。
「ねぇ、晩ご飯は何? 今日はミサトが当番でしょ」
「そうだっけ? ゴメン、すっかり忘れてたわ。どうしよ」
「そんな事だろうと思った。今日は大変だったみたいだから、
特・別・に・アタシが用意してあげるわ。感謝してよね!」
「アハハ、悪いわね……」
ダイニングに駆け込んだアスカが冷凍庫からカラフルな箱を取り出している。
それは近頃美味しいと話題になっている有名店のチルド点心だった。
学校で評判を聞いた彼女が先日シンジに買いに行かせたものだ。
「なぁんだレンジでチンの奴じゃなーい」
「あら、嫌なら食べなくていいわよ。ヒカリが褒めてたから味は保証付きなんだけど」
「やーねー、誰も嫌だなんて言ってないでしょ。ね、シンちゃ……」
振り返ると彼は青ざめた顔で下半身をモジモジさせていた。
瞬時に事態を察したミサトが一目散に手を引いて行く。目指す場所はトイレだ。
「はい、終わったらココ押してー。ココ、そうそう」
なんとか無事に事は運び、シャワートイレの操作を教える。
幸い排泄はコントロール可能なようで、不安の一つは払拭された。
ただ、大人しく言う事はきいているが一人で出来るかはまだわからない。
「よし、じゃあ手を洗いましょう」
トイレから出ると、怪訝な顔を此方に向けているアスカに目配せしながら席に着く。
テーブルの上には綺麗に盛り付けられた点心が並んでいた。
「わー、美味しそう! 結構本格的ねぇ」
「こういうのは盛り付けのセンスがモノをいうワケ。ミサトじゃ無理ね」
「言ってくれるじゃない。私だってねえああっ、シンちゃん駄目!!」
空腹だったのだろう。
いきなり小籠包を手掴みにしようとしたのを、懸命に押し留める。
「シンジ……」
「ぅー」
「手で掴んだら火傷しちゃうわよ。まだ頂きますもしてないし。
はい、いただきまーす。アスカ、食べてもいい?」
「……うん」
一人でトイレにも行けず、箸すらまともに使えない。
甲斐甲斐しく家事をこなし行儀にも口煩かった彼が見せた醜態に、アスカは俯いた。
「ほーら、熱いから気を付けて。ふぅーふぅーってするの」
「ふぅー」
「そうよ、ふぅーっ。はい、あ〜ん。美味しい?」
切り分けられ、レンゲに乗せて差し出された小籠包を夢中で食べるシンジ。
肉体的には問題のない彼に病院食は物足りなかったと見えて、見る見る平らげていく。
合間を見て彼女もその一つを口にすると感想を述べた。
「結構イケるわねぇ。ありがとアスカ」
「ううん、それ買って来たのシンジだし」
「そう。でも、作ってくれたのは貴女じゃない。ほら早くしないと冷めちゃうわよ」
「そうね。アタシも食べよっと」
気を取り直して箸を取ったアスカが、やがてクスリと微笑んだ。
視線の先では、一足先にお腹の膨れたシンジが半眼になって船を漕いでいる。
「赤ちゃんみたい」
「ホント、大きな赤ちゃんね。よいしょっと」
彼女はシンジを抱きかかえて自室へと向かい足で襖を開けた。
そこには例の如く万年床が敷かれている。悪習も時には役に立つものだ。
少年をそっと寝かしつけミサトは部屋を後にした。
ダイニングに戻ると、意外な事にアスカが食器の後片付けをしている。
「悪いわね」
「ミサトはすぐ溜め込むし、バカシンジがあの調子じゃアタシがやるしかないじゃない!」
ぼやきながらも洗い物を済ませ、タオルで手を拭った彼女はどっかりと椅子に腰掛けた。
暫しの沈黙の後、ジロリと保護者兼上司を睨むアスカ。
「アイツ、治るの?」
「私は治ると信じてる。だから全力を尽くすわ。
でもアスカに余計な負担を掛けたくないの。済まないけど、第六ブロックの官舎に移」
「嫌よ! 引越しなんてメンドクサイ」
「さっきのシンジ君見たでしょう? 小さな子供と変わらないのよ」
「ハン! 今までだって大概ガキだったじゃない。ミサトが忙しい時ぐらいは面倒みてやるわよ。
ただし、アタシはミサトみたいにベタベタ甘やかしたりしないから」
「……分かった。ご厚意は有り難く受けさせて貰うわ。
ただシンジ君は強いストレスとショックで今の状態になったと考えられるの。
出来る限り優しく接してあげて。それだけはお願い」
「了解。優しく、優しくね……いい子にしてればの話だけど」
ソッポを向いて言い放つ少女の横顔を見て、ミサトは苦笑した。
職人さん一応鳥付けてね
+
+ ∧_∧ +
+(0゚・∀・)
(0゚つと) +
+ と_)_)
88 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/05/18(金) 12:59:34 ID:4wcmdRI3
いい…これはいい…凄くいい
すまんsage忘れ
シンジは治るのかな(´・ω・`)
職人さん乙です
続き期待してもす
良スレ保守
十日町
良スレほす
めちゃめちゃ良スレほす!!!!
続きマダ--(・∀・`)??
これ、シンジきゅんだから絵的に許されるんだよな
てす
聞き分けの悪い少女に釘を刺した後、自室へと帰るミサト。
雑然とした部屋に敷かれた布団にはすやすやと眠るシンジの姿がある。
深刻な状況に反して余りに安らかで邪気のない寝顔だ。
今回の事態に陥る前の彼はどんな顔をして眠っていたのだろう。
偉そうに家族ヅラをしておきながら、そんな事も知らない、
いや知ろうとしなかった自分の迂闊さを思い知って彼女の胸は痛んだ。
暫し寝顔を眺めていたミサトだったが、ふと思い立ってシンジの傍まで行く。
明日は早番なので自分もそろそろ眠らねばならない。
もう一組布団を敷くには、彼を移動させて場所を空ける必要があった。
(あらら。……参ったわね)
彼女が抱き上げようと身を寄せると、シンジがしがみ付いて来たのだ。
病院では思わず抱き寄せてしまったが、その感触が気に入ってしまったのだろうか。
まるでそこが定位置の様にミサトの乳房へと顔を埋めている。
(普通だったらぶっ飛ばすトコなんだけど、今のシンジ君じゃねぇ。
ま、いっか。 サービス、サービス)
流石に添い寝は拙いと思いつつ何故か引き剥がせないうち、自分も目蓋が重くなってきた。
シンジの髪を撫でながら眠りへと落ちていくミサト。
母性本能の赴くまま少年の狼藉を許した彼女は、
以降自分の胸が枕として愛用される破目となる事をまだ知らない。
「んな、な、何やってんのよアンタ達ィ〜!!」
目覚ましはアスカの甲高い叫び声であった。
寝惚け眼のミサトが頭を上げると、真っ赤な顔をした彼女が仁王立ちしている。
「あ、アスカ。 おはよう」
「おはようじゃないわよ! 一体どういう事よこれは!?」
「そんな大きな声出さないでよ。あらやだ、シンジ君何でココに?」
「ぅー」
隣で仰向けに寝ていたシンジが、改めてミサトの懐へ潜り込もうとする。
「こら、エロシンジ! 離れなさい!」
「そっか、うっかりあのまま寝ちゃったんだ……ってヤバッ、もうこんな時間じゃない?!」
「ちょっとミサト」
「話は後! 私今から着替えるから、アスカはシンジ君の着替え持って来て。お願い!」
アスカはバタバタと服を脱ぎだすミサトの慌てぶりに気圧され、渋々と彼の部屋に向かった。
だが肝心のシンジはまだ寝たりないのか布団の上で丸くなっている。
無理に起こしてぐずられては時間を食うし、
これからネルフまで飛ばす必要があるので安全運転も無理だ。
(今日は置いてくしかないか。でもアスカは学校だし……ん?)
この時間では登校時間に間に合わない筈、と気付いた彼女の前に差し出される学生服。
「ほら。持ってきてやったわよ。大体なんでアタシがバカシンジの」
「ちょっと、学校はどうしたの?」
「創立記念日。プリント渡したでしょうにまったく」
「らぁっきー! アスカ、シンジ君頼んだわよ」
「えぇー!?」
「今日遅れるとマズいの。シンちゃん、出来るだけ早く戻るからいい子にしててね」
素早く屈んでシンジに頬擦りすると、ミサトは脱兎の如く飛び出して行った。
ミサシン(*´Д`)ハァハァ
101 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/05/26(土) 18:02:10 ID:QWB0/Tq8
おつ!
続きが気になるう
104 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/05/26(土) 20:38:26 ID:0o28YwvS
GJ!(・∀・)
/\__ _. ィ
_. - .:.{ ヽ.:.:.:.:.:.>' ´ /
/.:.:.:.:.:.:.:.:l '. :.:./ , '`丶、
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、 Y⌒) _.ノ_:.:.:.:.:.:.:.\
/.:.:.:.:.:.:.:.:j.:> ´ .`-−…−- ` く :.:.:.:.:.:ヽ
. / :.:.:.:.:.:.:.:.:|, ィ ´.:.:.:.:.:.:/ト、:.:.:.:.:.:.:.``.:.:.:.:.:.∧
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ヽ||:.:.'.:.:.:.:.:.! 弋_り 弋_り ムィ.:.:.ハ:.:|
|:.:. '.:.|.:.:.|ヽ. r─−‐、 ノ、|:.:/ |:/
∨:|ハ|ヘ.:| > ._| ___ |‐ ´ ヽ/ l.′
ヽハ. ヽ ', | 冂| | , ヘ
| \ | 〒' |、 / |
| \ ,. '´| f,ユ...」 ヽ' |
GJ?GJってなに〜あれ? なんで??ん〜と
このシンジ赤ちゃんまで記憶が無くなったの?
続き町
wktk
十日町
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ワクテカ
ミサトがいない。
夢うつつを彷徨っていたシンジがふと目覚めて気付く。
記憶と正気を失い、怯える彼を優しく抱きとめてくれた存在が消えてしまったのだ。
心細いのかタオルケットに包まって縮こまるばかりのシンジ。
そのとき何処からか甘い香りが流れ込んで来た。
途端に空腹を意識した彼が香りの元を探ろうと顔を上げると、
開け放された襖の脇に誰か立っている。
「バカシンジ。ようやくお目覚めね」
蒼い瞳の少女が腰に片手を当てて此方を見下ろしていた。
もう一方の手には小ぶりの皿があり、その上にフレンチトーストが乗っている。
「だらしなく口開けちゃって。食べたい?
なんてったってこのアタシが作った手料理だもんねー。当然よね。
ちゃぁんと言う事きけたら食べさせてあげてもいいわよ。
まず、起きてこっちまで来なさい」
クルリと身を翻してダイニングへと向かうアスカ。
彼は大人しくトコトコと付いて行くが、それは単に匂いに釣られての事だろう。
テーブルに置かれた皿を目指すシンジをサッと細い腕が阻む。
「はい、ストップ。 起きたらまず顔を洗う事」
洗面所まで引っ張って行き、手洗い・洗顔・うがいと一通りやってみせる。
チラチラとテーブルを見ながらも何とか言う事を聞くシンジ。
厳しい口調だが親身に構ってくれる彼女といると、心細さが薄れるからだろう。
「最後にタオルで拭いて……おしまいっと。じゃあ、席について」
椅子に座るが早いかトーストを掴もうとする彼の手を、
アスカは素早く取ると胸の前で合わせさせた。
「いただきます。でしょ」
「ぅー」
「何よその口は? まぁいいわ。このフォークで、こうやって、食べるのよ。
ほら、やってみる! アタシはミサトみたいに“アーン”なんてしてあげないんだからね」
そう言いながらも、食べ易いようにナイフでカットしてやるのが彼女らしい所だ。
不器用にフォークを使って何とか食べ終えたシンジは、
アスカが注いでやったミルクを飲み干すと、満足げな笑顔を浮かべた。
屈託のない笑みである。
彼女が嫌っていた、人の顔色を覗う卑屈な表情ではない。
(元に戻ってこんな顔したら、もっと優しくしてやるんだけどな……)
少年の頬に付いたパンくずを取りながら、アスカは思った。
GJ
シンジきゅん
(;´Д`)ハァハァ
GJそしてwktk
ふと思ったんだがシンジ「だけ」が甘えん坊と言うことは
他の人は甘えん坊じゃないと言うことだよな?
アスカやミサトさん、ゲンドウあたり結構甘えん坊なところもあると思うんだが
話しによってはシンジが思いっきり報われない話しになりそうだ
他に甘えん坊がいるとシンジが埋もれてしまうんで
ここはシンジだけが甘えん坊の方向で
119 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/01(金) 17:35:46 ID:haARF1SZ
(;´Д`)ハァハァ
十日町
wktk
シンジ「母さん…おっぱいちゅっちゅっしたい…」
アスカ「はぁ?なにバカなこと言ってんのよっ…てやめっ…や…あんっ!
吸っちゃダメっ!」
123 :
ブチ子:2007/06/06(水) 12:32:27 ID:yWdj7zpb
エロイ...
まあアスカちゃんかわいいから分からんこともない!
でもあたしわレイちゃんに甘えられたい...!
「ただいまー」
シンジの意外な懐き様から、帰宅するなり駆け寄って来るのでは?
と少々期待していたミサトだったが、何の応答もない。
代わりにリビングからは勇ましい音楽と効果音が漏れ聞こえて来る。
「あ、ミサトお帰り」
仕事帰りの保護者に対し、TVを注視したまま声を掛けるアスカ。
画面上では二対多数の壮絶なバトルが繰り広げられていた。
旗色はかなり悪く、シンジは唇を尖らせながらコントローラーのボタンを乱打している。
システムを全く理解していない彼のキャラクターは出鱈目に暴れるばかりだ。
一方のアスカはそのフォローをしつつ果敢に戦っていたが、遂に力尽きてしまう。
二人の分身が倒れて物悲しい音楽が流れ始めると彼女は舌打ちしてウインドウを閉じた。
まだボタンを押し捲っていたシンジが、キョトンとした顔でアスカを見る。
「はいおしま〜い。シンジ、終わりよ。das Ende」
「ぅー」
「お疲れ様、大苦戦だったみたいね?」
ゲームに夢中だった彼は声を掛けられてやっとミサトに気付き、目をパチクリした。
保護者に頭を撫でられ目を細めるシンジを横目で見ながら少女は不平を漏らす。
「アタシが親切に教えてるのに、コイツ言う事聞かないんだもん。
村人攻撃するもんだから賞金首になっちゃってさぁ。もうサイテー」
「あらら……。でも仲良くやってたみたいで安心したわ。
ありがとアスカ。そうそう、お土産にプリン買って来たからみんなで食べましょ」
「もしかして、此間言ってた限定品のヤツ?」
「そうよん。簡単には手に入らないんだから、感謝して食べる様に」
「どーせまた職権乱用でもしたんじゃないのぉ」
「シンちゃ〜ん、可愛くない子は放っといて二人で食べちゃいましょうか?」
「ぅー」
「ちょ、ちょっとミサト!」
大騒ぎしながらプリンを平らげた三人であったが、
しばらくすると夕食の当番を巡ってまた論争が持ち上がる。
結局、デリバリーピザの注文によって事態は沈静を見たものの
シンジが正常に戻らないと確実に食生活が荒れるという事が明白となった。
「ふぅー! 風呂上りはやっぱコレね」
牛乳をパックから直接飲み干すと、アスカが言った。
「お行儀悪いわよアスカ」
「アタシ専用のパックなんだから別に良いでしょ」
その側面には『アスカ用飲んだらコロス。特にシンジ』と大書されている。
「困った子ねぇ。シンジ君は真似しちゃ駄目よ。
さてと、アスカの長風呂も終わった事だし、私達も命の洗濯といきますか」
「私達って、ミサト、ま、まさか!?」
「だってシンちゃん一人じゃ危ないでしょう? ずっと入らない訳にもいかないし。
心配しなくても、この格好で身体を洗ってあげるだけよ。私は後で入るから、その時はシンジ君を見てて」
「で、でもシンジのハ、ハダカは見る事になるじゃない!」
「別に初めてじゃないし」
「!!」
「シンジ君がここに来た日にねぇ、お風呂入ろうとしたらペンペンと鉢合わせしちゃってさ、
もうビックリして飛び出して来たワケ。真っ裸で『ミミ、ミサトさん!』なんて言って。
その時ぜ〜んぶ見ちゃったから。それともアスカ、代わりに洗ってくれるの?」
「ンな、何言ってんのよ!」
「じゃあ決まりね。ホラ、シンちゃん行くわよ」
「ぅー」
手を取って脱衣所へと入って行く二人。
後には真っ赤な顔で唇を噛む少女が一人残された。
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
お風呂お風呂
wktk
神
続きwktk
シンジもアスカもミサトもいいな。和む
シンジかわいい
このスレ好きだ
アスカかミサトかリツコに向かって
「おかあさん」
と呼んで欲しい
どうなることやらワクワクテカテカ
ワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフル
ウッフルウッフル
ピノキオ
135 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/10(日) 09:49:52 ID:aChTRFtx
ワッフルワッフル
136 :
シンジ:2007/06/10(日) 20:34:45 ID:???
乳首チュウチュウチュウ
シンジきゅんの乳首吸いたい
毛が生えてたらどうする
シンジは生えてねぇ
小説の続きが気になって仕方ない件について
141 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/13(水) 18:33:23 ID:p46Ex5JY
続きwktk
142 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/14(木) 04:42:42 ID:lGxAu4/c
ワッフルワッフル
143 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/14(木) 15:17:52 ID:zdcCc5/y
ウホッ!
145 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/17(日) 19:06:58 ID:pR7If7Y4
まだ〜?
ワッフルワッフル
風呂場に入ったシンジが浴槽を不安げに眺めるのを見て、
ミサトは彼がカナヅチで在る事をアスカにからかわれていたのを思い出した。
ただ泳ぎが苦手なのかと考えていたが、どうやら水自体を怖れているようである。
トラウマを押し込めていた理性が薄れて過敏になっているのだろうか。
そういえば、エヴァに初搭乗した際もLCLに動揺を示していた。
尤もあの状況では水嫌いでなくとも平静は保てないだろうが。
「シンジ君、こっち来てー」
「……」
一通り体を洗った後浴槽へと誘ってみたものの、やはり彼は動かない。
無理強いするのは気が進まないが、液体に浸かるのに慣れさせる必要がある。
そのうち必ず起動試験をやらされる筈だからだ。
リツコが一度も試さずパイロットを易々と退役させるとは思えない。
「あったかくて気持ちいいわよ。ん?」
浴槽のふちに腰掛けて足を浸け、再度シンジを誘う彼女。
楽しげに脚で湯を掻き回すミサトを見て彼は恐々寄ってきた。
そっと手を浸し安全を確認すると、ぎこちなく浴槽を跨いで隣に座るシンジ。
彼女の真似をして足をバタつかせながら笑顔でミサトを見る。
「ね、怖くないでしょ。肩まで浸かるともっと気持ちいいんだけどなぁ」
「?」
今のシンジに言葉は通じない。
着衣のまま浸かるのはどうかと思ったが、見本を示さねば彼は動かないだろう。
意を決して体を湯に沈め、両手を広げて少年に呼び掛けた。
「ほら、いらっしゃいシンジ君。ここ、一緒に入ろ」
「…ぅー」
尻込みしていた彼も、満面の笑みでお気に入りの胸元に誘われては逆らえないらしく、
目を閉じて湯船に身を投げ出しミサトにキャッチされた。盛大にお湯が跳ねる。
「うおっとぉ、大胆な入り方ねぇ。はーい、ちょっち向こうむいてぇ、よし。と」
さすがに対面したままの体勢では入浴し辛いので、
シンジに背中を向けさせ、背後から抱える様な姿勢を取る彼女。
「じゃあ肩まで浸かって、ゆっくり百まで数えるわよ。いーち、にぃーい、さぁーん……」
「ぅー、ぅー」
温かいお湯とミサトの腕に包まれながら、彼は声の調子に合わせて首を揺らしていた。
キター!!乙です
着衣でお風呂
それはそれでエロいな
(・∀・)ワッフルワッフル
ぅーぅー言いながら数を数えるシンジきゅんGJ
まじで萌えた
職人乙!
そして続きwktk
職人さん相変わらず乙です
そして続きに期待
「これこれ、シンちゃん」
タオルで髪を拭ってやっていると、シンジが胸に手を伸ばしてきた。
まるで、公園の砂場で砂山を作るような動作と気安さでペタペタと触れてくる。
濡れた布地の張り付いた豊かな乳房が腕を動かす度に揺れるので、
彼は興味を憶えたらしい。微塵も悪びれた様子はない。
「ぞこは気安く触っていいトコじゃないのよ。ほら、後向いて」
優しく言い聞かせて体を拭った後、服を着せていくミサト。
その行動に卑猥な意図がない事は彼自身の体が物語っている。
年頃の少年、しかもあの初心なシンジがこの状況で平然としているのはやはり異常だ。
以前と同じく短パンと平常心Tシャツで佇むその姿を見ると、
彼女は急に不憫に感じて思わず抱き締めそうになった。
だが、今そうしてしまっては折角着せた服を濡らしてしまう。
「アスカぁ〜、シンジ君お願〜い!」
気分を切り替えようと、彼女は努めて軽い調子で少女を呼んだ。
「んあ〜い」
ドタドタとやって来たアスカは、行儀悪く口にアイスキャンディーを咥えている。
脱衣所でミサトの扇情的な格好を見ると、眉を顰めてシンジの手を引いた。
「なに名残惜しそうに見てんのよエロシンジ、さっさと来なさい」
「ぅー」
ダイニングまで連れて行き、パッと手を離すアスカ。
彼はその場に突っ立って、憤然と椅子に腰掛ける彼女を眺めている。
「ミサトも何考えてんだか。ブラぐらい着けろってぇの」
「……」
「なによ、文句でもあんのバカシンジ」
無言でジッと少女を見詰めるシンジ。
怪訝な顔でアイスを再び口に入れようとしたアスカは、
彼の視線がそれに注がれているのに気付いた。
ニヤリと笑ってアイスキャンディーを指先で左右に振ってみる。
動きに釣られて左右に揺れるシンジの顔。
「はは〜ん。コレが欲しいんだぁ。
どうしよっかなぁ、保護者の体をジロジロ見る悪い子にはお預けかなぁ〜」
鼻先をかすめる様にしたあと、パクッと口に咥え美味しそうに舐める。
口をだらしなく開け、彼は羨望の眼差しでそれを見詰めた。
「ん〜美味しい! シンジ欲しい? 食べたい? クククッ…あー!!」
「ぅ、ぅ!」
「ちょ、ちょっと! ん、やだ」
今のシンジに我慢という概念はない。
気を抜いているアスカに飛びつき、彼女の手を両手で握り締めて固定するや
猛然とアイスキャンディーにかぶり付いた。
つい先程まで彼女の口の中にあったものである。つまり間接キスだ。それも濃厚な。
おまけに獲物を逃すまいとしっかり手を掴んでいる。
意外と奥手なアスカは、激しく動揺して抵抗どころではない。
気が付けばアイスは全て平らげられた後だった。
名残惜しげに残った棒を舐める彼は、力こそ弱めているものの手を握ったままだ。
「食べたんなら放しなさいよ……バカ」
呟く少女の頬はほんのりと上気している。
憎からぬ相手のシンジだけに、普段なら照れからビンタの一つも食わせただろうが
今回ばかりは何時もと勝手が違う。他に誰も居ないのも幸いしていた。
「何時までも咥えてるんじゃないの。ドジなんだから喉突いちゃうわよ」
「ぅー」
そっと手を引き抜きアイスの棒を取り上げるアスカ。
「あ、手がベタベタじゃない! ほら、こっちに来なさい、もう」
洗面所で彼女が手を洗ってやっていると、風呂場から出て来たミサトが
二人の様子を微笑ましそうに見ながら声を掛ける。
「あら、どうしたのアスカ? 何だか顔が赤いけど」
「コ、コイツがアタシのアイス勝手に食べちゃったから頭に血が昇ってるの! もう寝る!」
少女はさらに頬を上気させて部屋へと引っ込んだ。
ミサシン(*´Д`)ハァハァ
アスシン(*´Д`)ハァハァ
シンたん(*´Д`)ハァハァ
157 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/26(火) 23:31:19 ID:WK2Zkqri
(・∀・)イイ!よ
乙です!
最高!(゚∀゚)GJ!!
まじでこのスレ大好きだ
もう!!!もう!!!
かあいいなぁ!!!
しかも所々にスパイスも効いてるよ!
これをGJと言わずに何をGJと言うのか…激しく乙
161 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/29(金) 15:13:59 ID:anq8ODsN
浮上します…
162 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/29(金) 15:50:03 ID:eaD+pf5j
まじヤブァイ!(゚∀゚)GJ!!
これを忠実にマンガで再現してもいいですか?
大歓迎
たまらんたまらんGJ!!
165 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/06/30(土) 18:27:28 ID:yM14JdnZ
いぃ!
続きが気になって何回もここ覗いちまうw
167 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/01(日) 10:52:30 ID:b1VGNypV
続きをーーーはやくーーーー
168 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/01(日) 12:16:15 ID:8rTj2dku
ハァハァハァハァ(;´Д`)
169 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/01(日) 13:51:46 ID:bW6Ssinv
今日ここ覗くの2回目
170 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/03(火) 16:03:15 ID:+NGxFUJw
ハァハァ
神待ち
172 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/05(木) 18:34:51 ID:hATX0NIM
ハァハァ
173 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/06(金) 17:20:01 ID:jqTmVW1a
ウッ!!
174 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/07(土) 14:11:25 ID:ZRJg+oxI
ハァハァ
175 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/07(土) 21:17:07 ID:7hpB+8w9
ハァハァ
保守は数日に1回でいいと思うよ
シンジ「ミサトさんっ お願い・・・・
チェロ、買って・・・」
こういうのは違うのか。。。改めて職人を尊敬する
クオリティひくっw
次回がんばってくれ
>>177 描写がうまければなぁ・・・・悔やまれる
例のスレって何?と興味津々のシンジきゅん
なんでもいいから使徒戦でピンチになる初号機!
響き渡るシンジの声!
そこに現れるアスカ!!
「ウチの子になにすんのよ!」
使徒速攻殲滅
ネ申待ち
続きはマダー?
職人生きてるかー?w
187 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/13(金) 17:35:04 ID:4QKTRB6u
続き街
ネ申よ
どうか戻ってきてください‥
仕事の合い間にリツコの執務室へ顔を出したミサトは、
唐突に何時ものコーヒーなどとは比較にならない要求をした。
「あなた本気なの?」
「ええ。どうせ無理にでもやる気だったんでしょ」
彼女はシンジのシンクロテスト実施を提案すると共に、
プラグの仕様変更を求めたのである。そして、さらにもう一つ。
「それから私用のプラグスーツね。出来るだけ恥ずかしくないヤツ」
「参ったわね……」
ミサトが意図したのは初号機のタンデム操縦であった。
水を怖がるシンジを無理にLCLに浸ければパニックを起こしかねない。
もしくは使徒戦のフラッシュバックに襲われたとしたら?
何度も暴走事故を起こしている機体だけに不安なのだ。
これまでは運良く対象が使徒だったから良かったものの、
その牙がこちらに向けば被害は計り知れない。
それを未然に防ぐ為、彼女が一緒に乗って精神的負担を軽減してやる気なのである。
「もし上手くいったら、以降は同乗して指揮を執る事にするわ。
だから遠距離支援型の兵装の用意も考えといて」
「今の彼にそこまで出来るかしら?」
「一人ではやらせないわよ。インダクションモードなら手を添えてサポート出来るから。
シンジ君ゲームには興味を示してるの。シミュレーター訓練は嫌がらないかも知れない」
相変わらずの楽天主義だ。
以前から年若い適格者だけを危険な目に遭わせる事に
心苦しさを感じていたミサトは、これを前線に出る良い機会だと捉えているのだろう。
だが、同時にリツコは思った。
これは使徒に彼女が直接手を下す為の口実ではないか、と。
シンジへの配慮を謳いながら、その実自ら復讐を果たそうとしているに過ぎない。
それにミサト自身が気付いているのかを確かめたい誘惑にかられたが、
寸でのところで彼女は思い留まった。
大きなダメージを受けたばかりの少年を使うことに
激しく反発するとばかり考えていたミサトが積極的になっている。
これに乗らない手はない。
「本当にいいのね、ミサト」
彼女は無言で頷いた。
「レイ、ちょっといいかしら?」
「……」
廊下で突然声を掛けられた少女は黙って相手を見据えた。
「相変わらず愛想がないわねぇ。そんなんじゃ友達出来ないわよ」
「失礼します」
「ちょ、待って待って。話はこれからなんだから。
あなた明日の午後スケジュール空いてるわよね、それともプライベートで何かある?」
「特にありません」
「ンフフ。じゃあさ、本部内のプールに来て欲しいんだけど」
「……命令ですか?」
「いや、どっちかって言うとお願いかしら。
そうだ、レイ。来てくれるんなら水着買ってあげるわよ! 新作の、カワイイ奴」
「結構です」
踵を返したレイに、ミサトは凛とした口調で告げる。
「作戦局第一課長として命じます! 綾波レイ、直ちに随行しなさい」
「了解しました」
しばらく後、団地の入り口で青いルノーから降ろされた少女の手には、
デパートの手提げ袋に入れられた最新モデルの水着があった。
「明日ぁ? 別に空いてるけど。あっシンジ、Hilfe! Hilfe!」
だらしなく寝そべってシューティングゲームをしながら声を上げるアスカ。
同じく隣に並んでいるシンジが、彼女の持つコントローラーのボタンを押すと
たちまち画面に爆炎が上がり周囲の敵機を焼き払った。所謂ボム攻撃である。
自分で押せば事は足りるのだが、彼が退屈しない様に分担制にしているのだ。
タイミングが合わせ辛いのでゲームの難易度が増すのもアスカには楽しみらしい。
「ん、いい感じ。よしよし。……つまんない事だったらお断りだからね」
「まぁ、シンちゃんの為なんだから一肌脱いでやってよ」
「シンジの為?」
「そ、ちょっとしたリハビリってトコかしら」
「……」
モニターに“PAUSE”の文字が浮かぶと同時に、
アスカが硬い表情で振り返る。
「もうエヴァに乗せる気なの?」
「アスカ、心配するのは分かるけどシンジ君も適格者よ。
完全に可能性が否定されるまでは乗らない訳にいかないの。
先延ばしにしても、いづれ強制的に試験を受けさせられるのは確実だわ。
それなら早いうちに慣れておいた方がいいじゃない?
特に水嫌いは直しておかないと、プラグの中でパニックを起こしかねないし」
「……それで、何をさせるのよ?」
「別に無茶な事はしないわ。プールに行って水に浸かる練習をするだけ。
先に皆でワイワイやってれば、シンジ君の恐怖心も薄れて意外にすんなり入るかもよ」
「皆って、たかが二人じゃない」
「レイも呼んだから三人。ちょっとしたハーレムね」
「よくOKしたわね、アイツ」
「ちょっちねー、そこは私の顔で。人徳ってヤツ?」
「どうだか」
「ぅー」
「ほら、シンジも違うって…コラ! ちょっと」
時既に遅し。
暇を持て余した彼のボタン連打で偶然再起動されていたアスカ機は、
次の瞬間派手な爆発音と共に撃破された。
レスを下さった方ありがとうございます。
先週からアクセスする度、人大杉で書き込めませんでした。
遅くなってすみません。あと、漫画の件は全然OKです。むしろ見たい。
乙!
面白くて好きです
KAMIキタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!
乙です!
ネ申
乙!!
乙!専ブラ使いな!
乙っっ!!!!!!!!
やっぱ最高だわ
200 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/17(火) 17:02:51 ID:J7QmNIbv
200げt
乙
やっぱりアンタ神だわ。
ハァハァ
ハァハァ
(*´Д`)ハァハァ
真っ赤なビーチボールが宙を舞う。
水飛沫と嬌声を上げてそれを追う金髪の少女。
「それっ!」
「ナイスアスカ。よっ!」
彼女が華麗に捉えたボールをミサトが再び宙へとトス。
すると、流れる様な動作で落下地点へと移動した銀髪の少女が
無言でそれを打ち上げる。
「レイ、声出していこう!」
「了解」
「ダメダメ、作戦行動じゃないんだからリラックス!ほいアスカ!」
「OK!」
ゆったりと飛び交うボールを見上げて一人佇むシンジ。
大きな浮き輪を腰に通し、手首にはアームフロートを巻く完全装備だ。
最初は更衣室の入り口から様子を覗っていた彼も、
楽しげにバレーに興じる同居人たちを見て徐々に近付いてきた。
「シンジぃ〜」
「シンちゃ〜ん」
彼女らは合い間に手を振って名を呼ぶ。
それに釣られてついにプール脇まで来たシンジだったが、
やはりそこから先が進まない。排水路の手前でしゃがみこんでしまった。
「あちゃ〜、もうチョイなんだけどなぁ」
「どうすんのよミサト」
「それはねぇ……こうよ!」
「キャー!! ちょっと」
ミサトは掌を合わせた隙間から水を噴き出させて、突如アスカの顔面を狙い打った。
「んもぉ、やったわね!!」
「あ〜んアスカ怖〜い、シンちゃん助けて〜」
プールで追いかけっこを始める二人。
水から上がったかと思えばまた飛び込み、目まぐるしく動き回っている。
だが、実はその様子を見ているのはシンジばかりではなかった。
「おっ、凄ぇ。揺れてる揺れてる」
「こら何ズームしてるんだよシゲル、不謹慎だぞ」
「覗きを始めたのはお前だろ。しっかし葛城さん、絶対ビキニの方が似合うのになぁ」
「こ、これはサードチルドレンのリハビリだからな! 記録をしないと……」
眼鏡の蔓を押さえながら、モニターを食い入る様に見詰めて日向が言う。
二人が何故ミサトの計画を知り得たのか。
彼女に頼まれプールの使用許可を取ったのが日向マコトだったのである。
休憩時間にふと気になって監視カメラにアクセスしているのを青葉に見付かり、
止む終えず二人で覗く破目になったのだ。
残念ながらミサトは古傷を隠す為にラッシュガードを着ていたが、
その豊満な肢体の線はぴっちりと強調されている。
「レイちゃんも意外とお洒落な水着だな。う〜ん、なかな」
「何見てるんですか?」
「!!」
偶然資料を届けに来た伊吹マヤ。
ふとモニターを覗き込んだ時その目に映ったのは、
画面一杯にズームアップされ、たわわに弾むミサトの胸。
彼女は冷たく言い放った。
「……不潔」
一方シンジは争い始めたかに見える同居人達が気懸かりの様だが、
プールサイドの梯子までいったきりそれを降りる事が出来ない。
そんな彼にそっと手を差し伸べるレイ。
目の前の白く細い指先と、微かに柔らかい笑みを含んだ目をシンジは交互に見比べる。
彼女はしばらく姿勢を崩さずに少年の反応を待った。
やがておずおずとその手を取るシンジ。
レイは彼の体を半回転させ背後から抱き止めると、
ゆっくり梯子を降り始めた。
「あっ、アイツ何勝手に」
「待ってアスカ。様子を見ましょう」
追いかけっこを演じながら横目でシンジを覗っていた二人が動きを止める。
辛抱強く動きを合わせ少しずつ段を降りるレイ。
目を瞑り必死の形相で彼も身を沈めていく。
やがて浮き輪が水面につきプカリとシンジの体が浮かんだ。
「やった!」
「むぅ」
歓声を上げるミサト。
むくれたアスカは身を翻してプールから上がろうとする。
「あら、もう帰るの?」
「ファーストが居れば十分でしょ。馬ッ鹿みたい!」
「フフッ、アスカ」
微笑みながら指さすその先に目を向ければ、盛大に水飛沫を上げながらバタつく少年の姿。
一見溺れている様にしか見えないが、どうやら此方を目指して進んでいるらしい。
レイも傍には付いているものの特に誘導はしておらず、あくまで本人の意思だ。
「……シンジ」
しかし、彼女が胸を熱くしたのも束の間シンジの泳ぐコースは徐々に逸れていき、
やがて二人が放置したビーチボールに辿り着いた。
「うっ、うっ」
「……一緒に遊びたかっただけみたいね」
「ほんとガキなんだから!」
結局ミサトの思惑通り事は運び、彼は存分に水と親しんだ。
遊び疲れたシンジとアスカは、
電車の座席で肩を寄せ合って居眠りをしている。
それを反対側のシートから見守るミサト。彼女の隣にはレイが座っていた。
「二人ともすっかりお疲れね。レイも大変だったでしょ今日は。ありがとう」
「……いえ。任務ですから」
「そう。でも、シンジ君を抱っこして水に入れてあげたのはどうして?
私はそこまで“命令”した憶えはないわよ」
「……」
黙り込む少女。
彼女にしては珍しく、衝動的に動いてしまった事に自分でも戸惑っているのだろう。
ミサトはレイから向かいの二人へと視線を戻した。
穏やかで邪気のない寝顔だ。シンジの表情に以前の翳りがない。
何時も必要以上に気を張っていたアスカまでが、幼さの残る素顔を晒している。
だが微笑ましいと思う気持ちとは裏腹に、彼女の中の罪悪感は膨らんでいく。
この子供達を復讐の道具として矢面に立たせているのは誰だ。
シンジのサポートを口実にエヴァを自ら駆ろうとする偽善者。
「……けたい」
「えっ?」
唐突にレイが口走った。
暗い思考に囚われていたミサトが、ハッと我に返る。
「彼を助けたい。そう思いました」
「……いい事だわ、凄く」
程なく列車が駅に止まり、席を立つ少女。
「お疲れ様、レイ」
「失礼します」
疎らにいた他の乗客も何時の間にか姿を消し、
三人だけになった車内で彼女は呟いた。
「助けたい……か」
(*´Д`)乙ハァハァ
職人GJ!
ミサトさんの胸のアップだと!
けしからん!実にけしからん!
プールサイドでしゃがみこむシンちゃんはギリギリアウト!もうね、犯罪ですよ!
そりゃあ、レイも背後から抱きつく訳ですよ!
もうこうなったらアスカも肩にもたれ合って寝るわな!
※
当方は混乱しており何を書いてるのわからなくても気にしないで下さい。
普通に書くと、投下乙です。とても良い仕事です。と書きたいようです。
シンジきゅんカワユス
キタキタキタキタキタ━━━━━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━━━━━━━━━━
この為にっこのスレの為にっ俺は日々頑張ってるんだ…!!!!!
職人GJ!!!!!!!
次はもっとシンジが出てたら嬉しいなw
でもやっぱあんた最高だよ!!!!!!!!!!!!
216 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/07/24(火) 08:08:53 ID:F+LHbp4O
ネ申職人乙!
もうこれは本編として
ガイナに公認してほしいな
ハァハァ
最初から読みました。今日仕事なのに、時間忘れて読んでしまったよ…俺的にはアスカ可愛えぇのぉ
あとはゲンドウ待ちかなw
GJっすよGJ!
職人さん、頑張ってください
ハァハァ
終了
期待age
シンちゃんの自己処理どうすんだろ?
そんなことは覚えてないでしょ。貯めるだけか寝てる間に出るだけ
>>221 しょうがない。こういう奴がいるから敢えて言おう。Gj!
投下街
227 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/01(水) 19:16:25 ID:Hg1to2u3
GJ
228 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/01(水) 22:33:49 ID:+2JVmBxg
旧劇場版だと、特殊部隊にうたれて死ぬんじゃないの。
ハァハァ
(*´Д`)ハァハァ
「あーっ! ダメダメ」
ミサトは彼女が脱ぎ捨てたブラジャーを拾い、
エキスパンダーの様に引っ張ろうとしているシンジを慌てて止めた。
シミュレーター訓練を実施するため彼の着替えを手伝った後、
自身もプラグスーツを着ている最中の出来事である。
「油断も隙もないんだから、もう」
「ぅー」
おもちゃを取り上げられて不満げなシンジを横目に、
手早く着替えを済ませ手首のスイッチを押すミサト。
微かな音を立ててスーツが体に張り付いた。
提示された数種類の色のうちから比較的無難な黒を選んだが、
薄い生地がフィットするこの特殊な衣服は
不摂生からボディラインが気になる彼女には鬼門である。
鏡を見ながら下腹を擦っていると、シンジも手を伸ばして触ってきた。
「気軽に触ってくれちゃって……。
元に戻ったら責任持ってダイエット手伝うのよ、シンジ君。ん?」
今度は肉を摘もうとする彼の手を取り、ミサトは更衣室の出口へと向かった。
準備を終えシミュレーション用のプラグに乗り込む二人。
シートは広く改造されており、シンジがミサトに背中を預ける形で座っている。
不安げに辺りを見回す少年をモニター越しに見ながらリツコが声を掛けた。
「ミサト、用意はいい?」
「ええ。いつでもいいわ」
「了解、LCL注水準備」
マヤがそれを復唱すると、各員がそれぞれ位置に付く。
「注水開始」
プラグ内の機器が小さな唸りを上げて作動し、やがて下方から湧き出すLCL。
それを敏感に察知したシンジが動揺を見せる。
「ぅー、ぅー!」
「大丈夫よシンジ君。怖くない、怖くない」
震える肩を抱き寄せ優しく言い聞かせるミサト。
彼女自身もこの訓練にあたって予行演習はしていたが、
実際プラグ内で全身LCLに浸かるのはこれが初めてであった。
見る間に水位は顔まで達し、シンジは苦悶の表情で泡を吐き出している。
ミサトは一息にその液体で肺を満たすと、暴れる彼の頭を胸に抱いた。
パニック状態の少年に規則的な彼女の鼓動を伝える為だ。
やがて動きを止めて涙目でミサトを見上げるシンジ。
「ほら、平気でしょ。スゥー、ハァー、ねっ?」
「ぅー」
抗議の声を上げて彼は再び胸元に顔を埋める。
何故こんな怖い目に遭わされなければならないのか? 今の彼には理解出来ない。
「ゴメンねー。やっぱ怖かったか。……あっ、シンジ君前見て、前!」
正面のモニターには荒い3DCGで第三使徒が表示されていた。
無論技術的にはもっと精緻な再現が可能であるのだが、
リアル過ぎてはシンジが動揺する恐れがあったので、ゲーム然とした表現をしている。
「悪い使徒が現れたわ。やっつけないと」
インダクションレバーを握って舌舐めずりするミサト。
トリガーを引くと光弾が弾き出され、使徒が火柱を上げて倒れる。
「ぅっ、ぅっ!」
興奮したシンジが手を伸ばすとミサトは一旦手を離し、
レバーを握った彼の手を上から包み込んだ。
滅茶苦茶にトリガーを引くシンジ。当然目標を捉える事は出来ない。
「ほらシンジ君、この三角の真ん中にアイツがくる様にして。こう」
ミサトが的確に標的を捉えて促す。
「今よ!」
シンジがトリガーを引くと、今度は見事に目標が撃破された。
「ぅー!」
「やったぁ、その調子」
次々と現れる使徒を倒すうち彼はコツを飲み込んだらしく、
そのうち補助がなくても照準を上手く合わせられるまでになった。
だが読みが当たって初めは上機嫌だったミサトも、そのうちに違和感を覚えて黙り込んでしまう。
シンジの様子がおかしいのだ。
注意して見ると機械的に射撃を繰り返す彼の口が微かに動いている。
「ボイスレコーダーの感度を上げて!」
硬い表情で指示する彼女に、リツコは冷徹に応えた。
「その必要はないわ。今データベースの記録と一致したから。
彼はこう言ってるの。
『目標をセンターに入れてスイッチ』」
中途半端だ〜
規制に引っ掛かっちまったか?
待ってましたぁ!
237 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/07(火) 14:53:42 ID:kqU3TrKe
続きwktk
待ってましたあっっ!!!!!!
GJGJ!
GJ!
240 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/09(木) 23:21:30 ID:HKowbU+E
やったぁ!!まってましたぁ!
あ、私まんがにしたいな〜ってぼやいてたものです。
落書きでシンジがアイスを夢中で食べてるとことか描きました〜
塾の授業中とかにw
>240
「うpれ さもなくば帰れ」
「240 貴方がうpるのよ」
「240くん 駄目よ逃げちゃ お父さんから何より自分から」
ミサトさんの下腹…プラグスーツ姿
これはゼーレも黙ってませんな
243 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/10(金) 22:26:31 ID:zOHSo5/e
240です。うpりたいけどやり方わかんないお
無意識に口が動いているのか、それても最初から正気なのか。
最初から正気
ありそうで困る
>>245 シンジはそれができるほど器用な子じゃないだろ
(*´Д`)ハァハァ
エヴァ板でここだけ読んでる俺は勝ち組
続きにwktk
251 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/22(水) 08:44:43 ID:qv548NHX
続き街
あぼーん
コピペに反応すな
俺の勃起をどうしてくれる
>>255のおちんちんが大きくなったら首筋の動脈に麻薬を注射するの
十分に薬が255の中に廻ったら耳元でこう囁くの
「お前は要らない子」
「君に母親が居ないのは君がダメな子だからだよ」
「こんな事されて勃起するなんて最低」
>>255が泣き出したら激しいフェラチオで一気に絶頂へ誘う
口の中で発射を確認したらすかさず二回目のフェラチオ開始
今度はお尻も刺激しながらのフェラチオでイカせてあげるの
白目剥いて気絶するまでイカせてあげるの
……ってのはどうよ?
程なくして訓練が終了すると、ミサトはシンジを連れてシャワー室へ急いだ。
彼が言葉を発したのは回復の兆しなのか今見る限りでは分からない。
なすがままプラグスーツを脱がされ、体を洗われている様は何時もと変わらなく思えるが、
細密なデータを検証していたリツコなら何か掴んでいるかも知れない。
一刻も早く話を聞きたい彼女は、自らも全裸になって一緒に体を流した。
シンジは不思議そうに眺めるばかりで羞恥も劣情も憶えていない様子である。
だが放っておくと好奇心で(特に自分と違うところに)触れてくるので、
後ろを向かせて手早く済ませ、タオルで拭って下着を着けた。
「はい、こっち向いてー」
「ぅー」
素直に従うシンジの頭をバスタオルで包んでゴシゴシと拭く。
時間を掛けて言い聞かせれば自分で全身拭けなくもないだろうが、
今はそんな悠長な事をする気にはなれない。
些か乱暴に体の水気を取った後、パンツと短パンを履かせ頭からTシャツを被せた。
彼が顔を出そうと四苦八苦している隙に素早く制服を身に着け、
シャツとの格闘を終えてクシャクシャになったシンジの髪を指で梳いてやる。
僅かに首を傾げてこちらを見る仕草があどけない。
「行こっか、シンジ君」
リツコの執務室へ向かう途中、学校から直接出頭してきたアスカに出会う。
これ幸いとシンジを預けるミサト。
「ちょっち待機室で相手しててあげて頂戴」
「えー!? アソコ碌な暇潰しないじゃない!アタシ嫌!」
「我儘言わないの。これでおやつでも買ってさ。…あ」
取り出した紙幣が最高額のものだったと気付いた瞬間、それは少女の手に移っていた。
「らっきー☆ シンジ行くわよ」
「ぅー」
「全部使うんじゃないのよアスカ! 聞いてる?!」
シンジの手を引いた彼女は瞬く間に曲がり角の向こうへと消えて行った。
執務室へ行くと、リツコが煙草を燻らせながら資料に目を通している。
「シンジ君は?」
「アスカに預けてきたわ。データの分析は終わった?」
漸くモニターから目を離し、彼女は此方を見て言った。
「ええ。状況はグレーといったところかしら」
「グレー?」
「そう。彼の発した言葉は以前のシミュレーター訓練時と全く同じものだけど、
かといって意識の状態が戻っていた訳ではないの。でも、脳波のパターンは近い値を示してる。
心理グラフに動揺が現れている事から考えて、シンジ君自身が何かを感じたのは確かでしょうね」
「結構な成果じゃない!」
「極一時的なものに過ぎないわ。降りてからの行動に変化はあった?」
残念そうに首を横に振るミサト。
「やはりね。治療として有効なら挙動にも少しは影響する筈よ」
「……」
「まぁ、結論を出すのはまだ早いわ。時間を置いてから影響が表れる可能性も」
《RRRRR……》
珍しく落ち込んだ様子を見せる旧友をリツコがフォローしている途中、けたたましく内線が鳴る。
「失礼。何かしら? ……分かったわ、ミサトも一緒だからすぐそっちへ。ええ」
受話器を置くと、緊迫した面持ちで彼女は言った。
「アメリカ支部で何かあった様ね。緊急会議よ」
一方臨時収入をせしめたアスカは、売店に足を進めながら思案の最中である。
本来の目的通り菓子類を買うのは当然として、暇潰しの本は何が良いか?
情報誌2冊、ファッション誌3冊、漫画雑誌3冊、それからそれから……
荷物持ちは今のシンジでも出来そうだが、何をしでかすか判らないので店内には入れられない。
かといって外で待たせても大人しくしている筈もない。
(こういう時に限って黒服が見当たらないのよねぇ。……あっ)
彼女が視線の先に捉えたのは、水色の髪の少女。
「ファースト!」
彼女が歩み寄っても挨拶するでなく静かに視線だけを向けるレイ。
イラつきながらもアスカは話しかける。
「ねぇ、ちょっとシンジ見ててよ。すぐ戻るからさぁ」
「どうして?」
「買い物するからよ! 一緒だと集中出来ないじゃん。
アンタの分もお菓子買ってあげるから。いいでしょ?」
「私、いらない」
「ちょっとぉ!」
スタスタ歩き出した彼女に抗議しようとしたアスカを他所に、
すれ違いざまレイはそっとシンジの手を取った。
「ぅ」
二人の少女に手を取られた彼が相手をキョロキョロと見比べている。
「買い物、行かないの?」
「何処連れてくのよ、売店はアッチじゃない!」
「座った方が楽だわ」
彼女は少し先にある自販機コーナーのベンチにシンジを座らせる気らしい。
「アタシに売店からあそこまで一人で荷物待てって言うワケぇ?!」
「ええ」
「店の前で待っててくれればいいじゃない!」
「……」
レイは動かない。むくれるアスカ。
「まるで大岡裁きだな。二人でシンジ君の取り合いか?」
ふらりと現れた不精髭の男が要らぬ茶々を入れると、アスカが慌てて手を離した。
「ち、違うんです加持さん! そうだ、良かったら一緒に売店で買い物を……」
「悪いが、ちょっとジオフロントにヤボ用でね」
「えーっ?!」
「仲良くするんだぞ。じゃあな」
「はぁい…」
肩を落とした彼女がふと見るとレイは既に歩き出している。
余りのマイペース振りに文句を言うのも馬鹿馬鹿しくなったアスカは、
こちらを気にしながら手を引かれていくシンジに声を掛けた。
「大人しくしてんのよ、バカシンジ!」
ベンチの所まで来たレイが、シンジに声を掛けた。
「座ったら?」
「……」
だが彼は此方をジッと見ているだけで動こうとはしない。
強い視線と沈黙で相手を当惑させる事の多いレイが、今は逆の立場に立たされている。
彼女は少し考えてから、繋いでいる手を離し一人でベンチに座った。
それをボンヤリ見ているシンジに、自分の隣を掌で指し示してみる。
すると彼は難なく従いそこに腰を下ろした。
ただレイにとって予想外だったのは、座ると同時にシンジが自分の手を握ってきた事だ。
驚いた彼女が見返しても、彼は悪びれた様子もなく此方を見ながら足をブラブラさせている。
この間プールに入れて貰った事を憶えているのだろうか。
それとも、ただ手の温もりを求めているだけなのだろうか。
(温かい……)
何にせよレイ自身にとってもこの触れ合いは心地良いものであった。
「あぁ、重かった! もー指に痕が付いちゃったじゃないサイテー」
売店から戦利品を抱えて帰ってきたアスカが、
当然の如く二人に手伝いを強要し辿り着いた待機室でぼやいている。
シンジは自分に割り当てられたお菓子を物色するのに忙しい。
彼の隣に腰掛けたレイは、ジュースや菓子には目もくれずに文庫本を取り出し読み始めた。
「アンタ食べないの?」
「ええ」
「ホント優等生は付き合い悪いんだから」
アスカも袋からファッション誌を取り出して読み始めると、
シンジがスナック菓子を頬張る音、そして二人がページを捲る音が部屋を支配した。
「何か辛気臭いわねぇ、皆黙ってると。……そうだファースト。
さっき加持さんが言ってたあの、“オーオカサバキ”ってアンタ知ってる?」
「大岡忠相。江戸町奉行。
自分が母親だと争う二人の女に子供を引っ張らせて、先に離した方が本物だとした逸話」
「何だ、聖書のパクリじゃない。大体バカシンジを取り合ってた訳じゃないし……」
ふと見ると腹の膨れたシンジが眠気を催してレイに寄りかかっている。
彼女は自然な動作で体をずらし、彼の頭を手で支えてそっと太腿の上に乗せた。
ムニャムニャと口を動かしながら幸福そうな顔で眠りに付くシンジ。
(先に手を離したのはアタシだけど、ファーストの方がホントのママっぽいじゃない)
何となく面白くないアスカは、本を投げ出すとゴロリと仰向けになって言った。
「あーあ、ミサト遅〜い! 何やってんだか」
なるほど、アスカとレイで大岡裁きとは・・・深い!
GJですよ!!
すっごくほのぼのするんだけど、何故か興奮もする。
どうしちまったんだ……俺は…
とにかくGJ!
こんな名スレに出会えた俺は勝ち組
職人さんGJ!
此処は良スレ
続きが楽しみだ
加持のちゃちゃ入れもいいな
グッドジョブ !!
まじでこのスレ大好きだ!
職人GJGJ!!!
次も待ってる!
劇場スレが異常なペースで立つから気に入ってたスレが落ちた…
このスレは何人たりとも落とさせねえ!
272 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/03(月) 17:20:42 ID:BFLTuYlB
保守
273 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/03(月) 19:14:40 ID:7MF9edFu
「ミサトさ〜ん!」
使途をたおし、エントリープラグから出てきたシンジは
ミサトの姿を見つけるなり、まよわず彼女に駆け寄っていった。
抱きついて、その大きな胸に顔を埋めると、ようやくひと心地つけたとでもいうように
スリスリと顔を振ってその感触を堪能する。
「あらあら。シンちゃんたら相変わらず甘えん坊さんね。怖かったの?」
ミサトも外見年齢十歳にも満たないシンジのその行為を当然のように受け止めて
飛びついてきた彼を抱きしめ、そう聞いてやる。
聞かれたシンジは胸に顔を埋めたまこくりと頷いた。
「よしよし。よくやったわ。えらいぞう」
そんな彼が可愛くて、可哀想で、
ミサトは頭をなでながら出来るだけ優しい声で褒めてあげた
途端にシンジの顔が泣きべそから笑顔に変わっていく。
「えへへへへ」
その無邪気な微笑みに母性本能直撃されたミサトはさらに彼をギュッと抱きしめた。
鼻血が出そうになった。
「ん〜。可愛すぎるわ」
自分の胸に顔を埋めるシンジを顔の高さまで抱き上げ、
そのほっぺたに自身の頬をスリスリとさすり合わせる。
そのスベスベの感触に嫉妬しないわけでもないが、可愛いので許す。
そして、そんな二人を羨ましそうに見ていたゲンドウが、我慢できずに声をかけてきた。
「あー、葛城二佐。そろそろ良いだろう。シンジをこちらにも」
しかし・・・
「パパ、お髭が痛いからきらーい」
当のシンジに速攻でソッポを向かれ、
「だから似合わないと言ったんだ」
後ろで待機していた冬月にトドメを刺され、がっくり肩を落とすハメになったのだった。
数分後、ネルフ本部職員はヒゲを剃ったゲンドウの顔を初めて見たという。
保守のため一話完結の短編を即興で書いてみた。
274 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/04(火) 13:01:36 ID:D9DD1w9v
踏ん張れ
ワッフルワッフル
いまいらっしゃる職人さんがた、どうか書いておくれ
>>273 プラグスーツ姿のお子様シンジか…
けしからん、まったくもってけしからんぞ。ハァハァ
281 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/09(日) 20:29:25 ID:Dv4hPrnj
保守age
とりあえず
>>273の続きになるのかな? とりあえず一話完結です。
「あっ、リツコさんだ! おーい」
シンクロ率テストを終えて、あとは帰るだけとミサトと手を繋いで
廊下を歩いていたシンジは、前方に白衣姿の金髪頭を見つけて
空いてるほうの手をぶんぶんと振った。
その突き抜けるような笑顔に思わずミサトはシンジを抱きしめるが
そうされながらもシンジはリツコへ向けて振る手を止めようとはしない。
たいしてリツコは後ろのほうから自分の名前を呼ぶ声に振り返って、
その相手がシンジだと知り一瞬「しまった」と顔を歪ませて、慌てて笑顔を取り繕った。
「あ、あらシンジくん。これから帰るところかしら?」
ミサトの抱っこから飛び降りたシンジは嬉しそうに駆け寄ってきて、
「うん! リツコさんは?」
なにがそんなに嬉しいのか大きく首を縦に振る。
「え、ええ。わたしは今日はここに泊まることになりそうね」
逆にリツコはいつもの静かな笑みが今日は若干引きつり気味だ。
なにを緊張しているのかその手をしきりに閉じたり開いたりしている。
べつにシンジが嫌いだというわけではない。むしろその逆だ。
可愛すぎて、油断すると抱きしめて頬ずりして黄色い声をあげそうになるのだ。
しかしそんな姿を誰かに見られたら・・・もうここにはいられない。
リツコはさりげなく周囲を確認した。もちろんミサトがいる。そして頻繁にエルフ職員もすれ違う
やはりここではマズイ。どうすれば・・・
リツコがその天才的頭脳を無駄にフル回転させているとシンジがリツコの白衣をくいくいと掴んできた。
「ど、どうしたの? シンジくん」
「ごめんなさい。ボクのシンクロ率が落ちたからリツコさんたちが忙しくなってるんだよね?」
うるうると涙をためて見あげてくるその姿に鼻血が出そうになった。
「ち、ぢかっ・・・」
だがそのときリツコの脳内に天啓のごとき閃きが!
「そ、そうね。そのことで少し話があるのよ。わたしの研究室に行きましょ」
「えっ・・・でも」
返事に困りながら、シンジに追いついてきたミサトのほうを窺う。話は聞いていたようで彼の頭を撫でながら、
「良いわよ。ついでに私もコーヒをおよばれしよう・・・」
「あなたは来なくて良い」
シンジの保護者として当然ついて行こうとしたミサトは
この腐れ縁の旧友にものすごい目で睨まれた。
幸い、シンジにはリツコの胸が邪魔で見えなかったようだが。
「ひっ! な、なによ。良いじゃない。ちょっち寄るくらい」
思わずシンジの頭に乗せていた手を引っ込めるミサト。
「いくら作戦部長でも公私のケジメくらいつけなさい」
どの口がそんなこと言うのだろう?
「わ、分かったわよう。じゃあラウンジで待ってるから」
しかし、鬼も殺そうと言わんばかりのその目に、作戦本部長はこの場からの撤退を選択した。懸命である。
ミサトの姿が見えなくなると、彼女を見送っていたシンジの背中にリツコが手を添える。
「はあはあ・・・さ、さあ行きましょうか」
もう理性が限界だ。はやくこの子を胸に抱きしめなければ、マギに細工して世界を終わらせてしまうかもしれない。
「はーい」
そんなリツコの頭の中など知りようもないシンジは元気に両手を挙げて返事した。
「さ、さあ入って」
研究室の扉を開けてシンジを促すリツコの胸は極度の興奮にバクンバクンと鼓動を打っていた。
もう少し。もう少し。あと一歩でこの・・・
「お邪魔しまーす」
今だ!
自らのテリトリーに足を踏み入れた獲物(シンジ)にさっそくリツコが後ろから遅いかかろう(抱きしめよう)として、
「あっ、先輩。お帰りなさい。シンジくんも。こんばんわ」
先に研究室にきていた伊吹マヤに完全に思惑を外されてしまった。
しかもマヤは当然とばかりにシンジを抱っこしてしまう。
リツコがあれほど苦悩して策謀をめぐらせてようやく手に入れようとした果実を、あっさり横から奪いとられた。
「えへへへへ。マヤさーん」
シンジもシンジでミサトほどではないが十分に柔らかいその胸に顔を埋めて嬉しそうに甘える。
マヤァァァァァァ!!!
呪詛にも近い怨念が無言のリツコから発せられた。
とことん鈍いシンジはともかく、常人並には敏感なマヤの背中に悪寒が走り抜ける。
「あっ、そ、そうだ。システムチェックの途中だったんです! 先輩あとはお願いしますね! マギの自己診断はそろそろ終わったかなあ?」
そういうと彼女はシンジを降ろして、さっさと研究室をあとにする。
「まったく」
困ったものねと腰に手を当てながら、ライバル二人を退けたリツコは舌なめずりをしてシンジを見下ろした。
「マヤさんも忙しそうだね」
彼女はふり返ったシンジを今度こそ有無を言わせず抱きしめた。
「はあぁぁぁぁ」
自分の腕の中にすっぽりと入ってしまうシンジの感触にリツコの口から満足気な吐息が吐き出される。
「リツコさん?」
「君はいけない子ねシンジくん。お姉さんをこんな気持ちにさせるなんて」
お姉さんの部分を強調して頬にキスする。
キョトンとしていたシンジはリツコが自分を抱きしめてくれていることを理解すると途端に笑顔になった。
「えへへへ。良かった」
「ん? なにが良かったの?」
「だってリツコさん、いつも難しい顔してたからボクのこと嫌いなのかと思って」
そんな可愛いこと言われたらもうダメだ。興奮が怒涛のようにリツコの身体に広がって、居ても立ってもいられなくなる。
リツコは力のかぎりシンジを抱きしめた。
「あう」
「あっ、ごめんなさい。痛かった?」
「だ、大丈夫。でも・・・優しくしてね」
トドメだった。
それからはもう自分が何をしたのかも分かってない。
とりあえず確かなのはシンジがミサトの元に帰れたのは一時間後だったということ。
いちおうズボンは脱がされなかったということも付記しておく
そしてその晩からリツコのベッドには抱き枕という備品が追加された
その枕にはなぜか碇シンジのものでもないのに彼の
名前が書かれているらしいのだが真相は藪の中だ
ちょwww
GJすぎるwwwww
新たなネ申ktkr!!!!!!!!!
続きは無いのかなぁ…?
読みたい
これはいいシンジですね
>>282 はやく続きを書け、いや、書いてください
288 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/13(木) 14:12:23 ID:08+qBl3l
感想ありがとうございます
>>273>>282を書いたものです
二作目も一作目のように本当は1レス分に収めるつもりで書いたんですが、
予想に反して3レス分も使ってしまいました
で、その反省を活かして書いた三作目は・・・なぜかそれ以上のボリュームに・・・OTZ
見切り発車で書くからこうなると反省したんですが、懲りてなかったようです
相変わらず見切り発車で書き始めてしまいました
というわけで、三作目も近々、投下すると思います
289 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/14(金) 18:41:59 ID:6sDWPDTe
クルー!
ダメ男が持ってるひそかな欲望がよく表れてるスレだな
ダメ男が持ってるひそかな欲望=ショタ萌え
292 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/14(金) 20:45:21 ID:6sDWPDTe
甘えとショタは切っても切り離せないものなのか
三作目です
前半と後半にわけることにしまた
なんか本当にショタって感じになってしまいましたが大丈夫でしょうか?
「あがってシンジくん」
「お邪魔しまーす」
初めて来た場所とあって様子を窺うようにキョロキョロしていたシンジは、マヤに促されて慌てて履いていた靴を脱ぎだした。
散らかった靴はきちんと踵をこちらに向けて揃えて置く。
「えらいわねえ」
大好きなマヤに頭を撫でられてシンジは恥ずかしそうに彼女の腰に抱きつき、「先生に教えられたから」とか細い声でつぶやいた。
その頬が薄っすらと桃色になってるのを見ると、彼女は頭がクラクラして思わずビニール袋を落としてしまいそうになる。
危ない危ない。卵が潰れるところだった。
帰宅途中で買い込んだ晩御飯の食材のことを思い出し、慌てて気を引き締める。
自分はともかく、シンジをがっかりさせるわけにはいかない。
今日、シンジはマヤのマンションに泊まりに来ていた。
ミサトとリツコが戦自に出張し、ゲンドウも謎の出張中とあって自動的に彼女のマンションに泊まることになったのだ。
「うわぁ」
シンジはリビングに入ると感心したような声をあげた。
「うん? どうかした?」
「うん。ボクのおウチと違って奇麗だから」
今はミサトが保護者だ。ボクのおウチというのはミサトが使っているマンションのことだろう。
そう予想したマヤがシンジの目線に合うようにしゃがみこんで聞いた。
「ミサトさんのマンションってそんなに汚いの?」
「うん。一週間に一回くらい一緒にお掃除するんだけど、すぐに汚くなっていくんだ。ゴミのカーペットみたい」
リツコからは聞いていたが、シンジからその事実を聞かされて、あらためて絶句する。
「ふ、不憫な子・・・」
あくまでニコニコと嬉しそうにそう言う彼に、よよ・・・と泣いて同情し、半ば本気で自分が引き取るべきだろうかと考えた。
でもそれが無理なのも分かってる。
ネルフのなかでも技研はとくに忙しい部署だ。
マギといいエヴァといい、システム的に不安定で不明瞭なものを多数扱っているからだが、一週間の半分は本部の仮眠室を使うことになる。
そんな環境でシンジを引き取るのは逆にシンジのためにならないだろう。
「シンジくん、ミサトさんと暮らすのは楽しい?」
「うん!」
一片の曇りもない笑顔で頷くこの子に免じて、ここは納得しおくか。
そう自分を誤魔化して立ち上がったマヤだったが・・・
「だってミサトさん、お風呂で手だけで水鉄砲とかできるんだよ!」
その言葉にキッチンに向かおうとしていた姿勢のまま固まってしまう。
ふり返ったマヤはまるで自分の首が錆びついてギチギチ音を立てたような錯覚をおぼえた。
「シ・・・シンジくん? もしかしてミサトさんと一緒にお風呂に入ってるの?」
「う、うん」
ふ、ふ、ふ、不潔!
「だって一人で入れないから・・・」
一瞬怖い顔になったマヤに、八才にもなって一人でお風呂に入れないことを責められていると思ったシンジはもじもじとして告白した。
その言葉に今度は悪巧みを思いついた顔になったマヤだが、それは半瞬で満面の笑顔にとって変わる。
「へ、へえ。じゃ、じゃあ今日はお姉ちゃんと入ろうか?」
あくまでさり気なく、なにもやましいことはないと自らに言い聞かせながら問いかける。正直、怖かった。
そんな彼女の一種異様なオーラに戸惑いながらも、こくりと頷くシンジにマヤは後ろを向いてガッポーズした。不潔なんて言葉はどこかに消えていた。
「じゃあ晩御飯にしようか? 今日はシンジくんのリクエスト通りオムライスだぞ」
「わーい!」
喜ぶシンジを残してリビングに隣接するキッチンへ向かう。途中、間を区切るカウンターテーブルに荷物を置き、椅子にかけてあったエプロンを身に着ける。
後ろでシンジがオムライスの歌らしきものを歌っているのが、なんとも言えず彼女の母性本能を疼かせた。
しばらくして材料を切るトントンという音が聞こえてきた。
その音を耳にしたシンジは大好きなアニメもそっちのけで、急にそわそわとキッチンのほうを気にし始める。
そしてとうとう我慢できずにキッチンへやって来た。
「・・・・・・」
そして、キッチンに立って鼻歌まじりに料理しているマヤの後ろ姿に釣られるように、後ろから彼女の腰に手を回して抱きついた。
「キャッ! シンジくん? ダメでしょ。そんなイタズラしちゃあ」
驚いて後ろを向いたマヤが叱るが、いつもは素直なシンジもこのときだけは言うことを聞かず、駄々っ子のように彼女のことを離さない。
そのシンジの態度に疑問を感じて包丁を手放し、マヤはシンジの肩に手を置いた。
「シンジくん・・・どうしたの?」
「・・・お母さん」
そのつぶやきだけで十分だった。
台所に立つ自分に亡くなった母の面影を重ねてしまったのだろう。
ミサトやリツコは台所に立つタイプではないから、そういう大人の女性は初めてだったのかもしれない。
想いが溢れてマヤはきゅっとシンジを抱きしめた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
どれくらいそうしていたのか、頑なだったシンジの雰囲気がほぐれるのを待って、
「一緒にお料理作ろうか?」
そう提案すると、シンジは嬉しそうに頷いた。
二人で作ったオムライスは卵の殻が入っていたが、シンジにとって何よりのご馳走になった。
ワクテカ
297 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/14(金) 22:27:27 ID:6sDWPDTe
>>293です
いちおう報告しておかないと
今回はここまでです。
後半はまた後日
GJ!
300! 後半にwktk
301 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/15(土) 11:57:34 ID:ULyEAM0h
ムホッ
302 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/15(土) 15:36:18 ID:ybLEadHV
鼻血が出るぜ
なんかティンコがおかしい
304 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/15(土) 23:42:15 ID:ULyEAM0h
(*´Д`)ハァハァ
2人もネ申が降臨しているとは贅沢なスレだ
ありがたや〜ありがたや〜
>>295からの続きです
「ダメよ、シンジくん。そんな洗い方してちゃあ」
約束どおりシンジと一緒にお風呂に入ったマヤは、
しかし、シンジのあまりにおざなりな身体の洗い方に、思わず苦言をていした。
「ミサトさんに注意されなかったの?」
「えーっと・・・ミサトさんに教えもらったから」
シンジの返事に深い溜め息が漏れる。
「まったくあの人は・・・」
今日だけでマヤの中のミサト株は急反落のストップ安だ。
「しょうがない。わたしが洗ってあげるわ」
そういうとマヤは湯船から出て、シンジの後ろに膝立ちになる。
スポンジで丁寧に、しかし肌の肌理を壊すことのないように優しく洗っていく。
「く、くすぐったいよぉ」
「うふふ。じっとしてて」
こそばがるシンジが可愛くて、ついつい笑ってしまう。
しばらく楽しそうにシンジを洗っていたマヤだったが、その小さな背中と手を洗い終えると、口から言葉が消えた。
「・・・・・・」
「どうかした?」
その沈黙に首をかしげるシンジ。
「ごくり・・・」
さ、さすがにマズイわよね? ま、前も洗うなんて・・・・って、なにを考えているの私!?
「えーっと・・・前と足は自分で洗おうか? お姉ちゃんがやったみたいに」
「はーい!」
マヤからスポンジを受け取ったシンジが自分の身体を洗っていく。
その様子をしっかりと観察するマヤ。やましいことなんて何もない。
これはあ・く・ま・で・シンジがちゃんと身体を洗えているか確認しているだけだ。
「じゃあ次はシャンプーね。目を瞑って」
言われて素直に目を瞑るシンジ。ワシャワシャと頭の上で泡が立つのが分かった。
だが、すぐに真っ暗になったお風呂に怖くなったようだ。
「マヤさん、いる?」
「なに言ってるの。ちゃんとここにいるでしょ」
「ううっ・・・でもぉ」
「じゃあシンジくんの頭を洗っているのは誰なのかなぁ」
わざと怖い声で言うと、シンジの身体がブルリと震えた。見知らぬ誰かが自分の頭をワシャワシャ洗っているのを想像したのだろう。
「マ、マヤさぁん」
泣きそうな声で手を後ろに振ってマヤの身体を探し始める。
その姿に悪いと思いながらも、ついつい含み笑いしてしまう。
「じゃあこっち向いて」
「う、うん」
マヤと正面から向かい合って、それでもやっぱり目を瞑っていると怖いので手をわたわたと伸ばす。
「あん。こらっ」
その手が柔らかい何かを掴んだ。
「あっ、マヤさんだ」
胸の感触で判別できるシンジだった。
その笑顔にダメとも言えず、そのまま彼の洗髪を続けるマヤ。
「手を動かさないの。シンジくんのエッチ」
「エ、エッチじゃないよ!」
「はいはい」
慌てるシンジにマヤはわざと受け流すように言って、頭からシャワーをかけた。
シンジの全身についていた泡が奇麗に洗い流されて、排水溝に消えていく。
「もう目を開けてもいいわよ。湯船で百数えようか」
「ボク、エッチじゃないからね!」
マヤに続いて湯船につかりながら、シンジはあくまで主張した。その必死さが逆に微笑ましいのはシンジが可愛すぎるからだ。
湯船の中は狭いため二人で入ると自然と密着する形になり、
マヤは後ろから手を回してシンジを自分の胸にもたれさせ、ホッペとホッペほをくっ付けた。
「分かってるって。シンジくんはただ甘えん坊なだけだよね」
その言葉にシンジは胸の前で指をモジモジさせて上目遣いになる。
「・・・甘えちゃ・・・ダメ?」
破壊力抜群だった。
マヤのATフィールドより強固な理性が崩壊する。
「いくらでも甘えて良いのよ!」
百数えないうちにのぼせたマヤだった。
お風呂からあがると、時計の針は十一時をになていた。
本当なら食事を終えると、すぐにでもお風呂に入ろうと考えていたマヤだったが、
ミサトからシンジの様子を聞く電話が入ったのと、シンジの学校の宿題を見ることになり遅い入浴になったのだ。
シンジの年齢も考えて、あまり夜更かしさせるわけにもいかないため、パジャマに着換えた二人はもう寝ることにしたのだが・・・
「それじゃあ寝ましょうか」
そう言ってふり返ったマヤは慌てて前に向き直り、ツーンとした刺激のする鼻を押さえた。
彼女の後ろには寝間着姿のシンジがいるわけだが・・・彼が家から自分の寝間着を持ってくるのを忘れたため、
コンビニで買っておいたブリーフの下着以外はマヤのものを貸すことになった。
もちろんコンパスの長さが違うためスボンは履かせていない。
つまり上半身に太ももあたりまである上のパジャマと、その下にブリーフパンツだけという格好なのである。
「ダメ・・・我ながら恐ろしいものを生み出してしまったわ・・・」
「マヤさん、寝ないの?」
一人身悶えるマヤの手をシンジがベッドに引っ張る。
「ちょ、ちょっと待ってて!」
その手を離すと、マヤは寝室から出ていき、言葉どおりすぐに戻ってきた。その手にデジカメを持って。
「シンジく〜ん。記念撮影しようか?」
ダメ人間である。
「記念撮影?」
何も知らないお子様が首をかしげる。当然だ。
「そう。シンジくんが初めて私の家にお泊まりした記念に」
「うん。良いよ」
「それじゃあ行くよ。ハイチーズ」
レンズ越しにも伝わってきそうなマヤの邪念さえ知らぬげに、無邪気に笑うシンジは本当に天使のようだった。
シンジが眠りにつけたのは、それから30分たった後だった。
そして・・・
「もう寝た?」
自分の胸の中で可愛い寝息をたてるシンジにマヤが優しく問いかける。
「・・・・・・」
返事はない。どうやら眠ったようだ。
待ってましたとばかりにマヤが背中に隠していたデジカメを取り出し、寝顔のシンジをパシャリと撮影。
ついでに自分の腕を腕枕にしている姿を自分も入るように上から数枚撮って、データを確認。
そのニンマリした顔を見ると納得できるものが撮れたようだ。
「ううん。マヤさぁん?」
さすがにフラッシュの音と光にシンジがむずかりだした。
「ごめんごめん。おやすみシンジくん」
謝りながらオデコにキスして、しかしその二人のメモリーを懲りずに撮影。
それからようやくマヤは眠りについた。その顔に至福の笑みを張りつけて。
後日、出張から帰ってきたリツコが後輩のデジカメに残っていたデータからこの事実を知り、
ミサトのマンションに自分の寝間着二着とデジカメを持参して泊まりに行ったらしい
ふぅ。
無事に書き上げることができてホッとしました
何気にマヤやべぇwww
GJ
312 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/16(日) 16:25:21 ID:qmNrWgbY
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
よきかな
女性陣のショタコン全開っぷりに吹いたw
お子様シンジカワエエ
俺としては
ミサト≧マヤ>リツコ>(ATフィールド)>ユイ>レイ>ヒカリ>>>>ナオコ
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>赤いサル
だからこの話は大好きだ!
続きはまだか!はやく書いてくれ!
316 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/17(月) 19:04:02 ID:stAIHqBW
みなさん感想ありがとうごいました
実は次に書こうと思っていたレイ編につまって
別設定でSSを書いてしまいました(
>>315の人ごめんなさい)
姉弟ものです。
で、これが見事なスレ違いになりそうです・・・
(こんなはずじゃなかった・・・って、こんなのばっかだな自分)
よってここに投下するのは遅れるかもしれません
スレ違いで良いのなら、こちらを投下しますが
ネ申スレ!ネ申スレ!GJ!GJ!
マヤが最高
320 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/18(火) 17:31:46 ID:XmBroxID
「そろそろ時間ね。シンくん、みんなを起こしに行ってくれる?」
台所で朝ごはんの用意をしていた五人姉妹の三女のマヤは、
いつも目安にしているニュース番組が始まったのをうけて
弟のシンジにそうお願いした。
「わかりました。行ってきます」
何やら悲壮な決意を滲ませて、シンジはエプロンを身体から取り外した。
さながら戦場におもむく戦士のように。
あながちその表現は間違っていない。少なくともこれからのシンジにとっては、四人の姉が待つあれらは死地だ。
まずは比較的簡単に起きてくれる一つ上の姉、五女のレイの部屋の前で立ち止まる。
まずは礼儀正しくノックして中のレイに呼びかける。
「姉さん! 朝だよ! 起きて!」
すると中から何かごぞごそと人の動く気配が聞こえてきた。
だがその音はすぐに止んで、それからシーンと静まり返ったまま時が過ぎる。
「入るよ? 良い?」
シンジは溜め息を吐きながらドアをあけた。
中は質素で素っ気無く年頃の女の子の部屋といった印象は受けないがスッキリと整理されていて、どことなくシンジの部屋に似ていた。
そして部屋のベッドにはレイがスヤスヤとわざとらしい寝言を言いながら眠っている。いや、目を瞑っていると言うべきか。
「姉さん、起きて! 朝だよ!」
いちおう身体を揺さぶって起こしてみる。
しかし案の定、レイの瞼はいっこうに開く気配がない。代わりに何かをねだるように両腕が天井に向けて差し出された。
リツコ、ミサト、マヤ、アスカ、レイがシンジの義理の姉だったらという設定です
続き希望
◆SrFAXaIUUc氏の続きも当然待ってます
リツコ、ミサトにwktk
はやく続きを・・・ハァハァ
シンジがすやすやと安らかな寝息を立てている。
コンフォート17マンション葛城ミサト居室、彼女の豊かな胸の谷間で。
下心を持ち得ない精神状態とはいえ、思春期の少年と同衾するのはどうかと思い
布団は別にしてあるものの、相手はお構いなしに潜り込んで来る。
別室に寝る事も、その行為を叱り付ける事ももちろん可能だが、
ミサトはついつい許してしまう。
スポーツブラ越しに伝わってくる彼の体温が心地良いとさえ思うのだ。
当初はタンクトップのみで寝ていたのだが、朝起きると派手にまくれ上がって
まるで授乳でもしているかの様になっていたので、慌てて着ける事にした。
普段のワイヤー入りは窮屈だし、シンジの顔に当たっては痛かろうとの選択である。
実際それ位の勢いで潜り込んでくるのだ。ただ温もりを求めて。
全身から構って欲しいオーラを放ちながらも、人と触れ合うのを怖がっていたシンジ。
それがここまで素直に甘える事が出来るというのは、ある意味進歩ではないか。
彼の身に降りかかった不幸からすれば余りにささやか過ぎる光明だが。
その柔らかな黒髪をそっと撫でながら、彼女は昼間の出来事を思い出していた。
「松代での参号機の起動実験、テストパイロットは四人目を使うわよ」
「四人目? フォースチルドレンが見付かったの?」
「昨日ね」
先日の緊急会議はアメリカ第二支部消滅によるものだった。
S2機関搭載実験中に起きた大惨事で弱気になった米支部は、
あろう事か参号機を本部に押し付けて事態を収拾しようというのだ。
「マルドゥク機関からの報告は受けてないわよ」
「正式な書類は明日届くわ」
「赤木博士、また私に隠し事してない?」
突然の事故、そして理不尽なアメリカ支部の対応。
にも関わらずこれまで沈黙を守ってきたマルドゥク機関が、
申し合わせた様に適格者を認定したというのだ。勘ぐらない方がおかしい。
「別に」
「まぁいいわ、で、その選ばれた子って誰?」
相手の顔を見て生半可な事では口を割るまいと、
切り替えた現実的な質問の答えがモニターに映る。思わず絶句するミサト。
「え!? よりにもよってこの子なの」
「仕方ないわよ。候補者を集めて保護しているのだから」
初耳だった。だが憤りを感じる一方で胸を撫で下ろす自分が居る。
シンジがもし正常な精神状態であったなら、友人が新たな生贄として選ばれた事に苦悩しただろう。
それを見透かしたかの様にリツコが言った。
「シンジ君があの状態なのは不幸中の幸いでなくて?」
「……ムカつくけどね」
「参号機の件は私が受け持つわ。あなたは本部でシンクロテストに同伴して。
手順はマヤが把握してるから」
ミサトは考えている。
心情的には日程をずらして両方に参加したいが、どちらも急を要する事案だ。使徒は何時現れるか判らない。
「それから、フォースの管理はこちらに任せて頂戴。
これ以上パイロットを抱えたら、あなたパンクするわよ」
「でも」
「第一、家族と暮らしてるんだからプライベートの管理は過干渉よ。それに彼、
妹さんに最先端の治療を施すのを交換条件に提示してたわ。しっかりした子よ」
「……そう、わかったわ」
踵を返し、彼女は重い足取りでリツコの部屋を後にした。
「LCL、注水」
「ぅー」
シミュレーション訓練の後にも、この赤い液体に慣れる練習はしたのだが
シンジはまだ不安らしく身を硬くしてしがみ付いてくる。
「だーいじょうぶよ、んー?」
軽く抱きとめて背中をあやしているうち水位は上がり、彼はむせながら空気を吐き出した。
ミサトもそれをゆっくり肺に取り込み泡を吐き出していく。
幾分慣れたが、確かに気分の良い行為ではない。
「双方向回線開きます。シンクロ率41,3パーセント」
赤木博士の代理で作業を担当しているマヤが状況をアナウンスした。
奇しくもその数値はシンジが初搭乗した時と同じものである。
第十二使徒と戦う直前からするとかなり低下してしまった。振り出しに戻ったという所か。
だが起動には問題ない数値であり、この分なら後方支援は十分に務まるだろう。
ミサトが胸を撫で下ろしたその時、発令所に警報が鳴り響いた。
「松代にて、爆発事故発生」
「被害不明」
「救助及び第三部隊を直ちに派遣、戦自が介入する前に全て処理しろ」
直後にセンサーは事故現場に未確認移動物体を感知。
エヴァンゲリオン参号機は第十三使徒として迎撃される事態となった。
キタ━(゚∀゚)━!!!
続きwktk待ち〜!
330 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/19(水) 12:31:09 ID:6yWnbt3j
>>320 「またなの?」
そう呆れながら、それをしないと起きないことも分かっているので
仕方なくシンジはレイの背中に腕を回し、抱擁するように彼女をベッドから抱き上げた。
待ってましたとばかりにレイはその首の後ろに腕を回してギュッと彼に抱きつき、
そのあとも離れようとするシンジとは裏腹に頑として彼を解放することを拒絶した。
「ねえ、もう良いでしょ。他のお姉ちゃんたちも起こしにいかないと」
「ダメ。まだ充電中」
シンジの懇願はわけの分からない言葉で却下された。
困った。何が困ったって、姉は女で、寝るときにブラジャーなんてつけてなくて、寝間着ごしにあれの柔らかな感触が伝わってくるのだ。
だから下半身が大変なことに・・・でも姉さんは姉で、しかし血の繋がらない義理なのだから良いのか?
もう自分が何を考えているのかさえ分からなくなってきた。
そしてこれ以上このままでいると男として暴走するぞというころに、ようやく解放された。
「充電完了。弟くんも充電完了?」
レイの目がシンジの下半身を見ていた。
「うわぁぁぁ! じゃあ起こしたからね!」
彼は股間を手で押さえ、慌ててレイの部屋から逃亡した。
「はあはあはあ!」
廊下に出て荒くなった息を整える。心臓がバクバクいっているのが分かった。
疲れた。まだ一人目なのに異常に疲れた。
そしてあのレイがマヤを除いた四人の姉たちの中で起こすのが一番簡単な姉なのだ。シンジの本当の戦いはこれからだった。
いい!でも甘えん坊はレイの方だ
332 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/19(水) 12:57:55 ID:6yWnbt3j
>>331 そうなんです。
書いてるとなぜかスレ違いの方向に話が進んでいってしまい・・・
いちおう
>>316で確認をとって、反対意見もなかったので投下しました
ありがとう
こういうの大好き
神職人が多数いるスレはここですか?
◆SrFAXaIUUc氏も、
>>332もイイヨー
続きをおねがいします
337 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/19(水) 23:49:37 ID:ImolwY0j
シンジになりたいと思ったのは俺だけではないはず
いや、他の女キャラになりたいと思うのが普通
>>330 次にシンジがやって来たのは長女のリツコの部屋である。
まずは礼儀正しくノックして中に呼びかけるが、やはり返事はない。
「リツコ姉さん、入るよ」
仕方なく断りを入れて中に入った。
リツコの部屋は大きな書棚に難しそうな本がギッシリと詰まっていて、いかにも科学者といった感じだった。
床にもなにやら色々と資料らしきものが散らばっている。
しかし、それを覗けば全体的に整頓されており、シックで大人らしい彼女のイメージどおりの部屋だった。
その部屋のベットにリツコが寝ている。
寝るときは彼女の身体を隠していたらしいシーツは隅においやられ、今はもうその役目を果たしていない。
そして・・・
「ぶっ!」
シンジは慌ててその姿から目を逸らした。
上半身は白色がまぶしいワイシャツ。まあこれは問題ない。前を留めるボタンが上から三つほど外されて、胸の谷間が見えているが、まだ許容範囲。
問題なのは、まくれた上のパジャマ以外に身に着けているのが紫のレースのパンティー一枚ということだ。
いつもは寝相の良いリツコだから油断していた。彼女は寝るときはズボンを穿かない派なのだ。
青少年にはこの白くてまぶしい太ももは目の毒でしかない。
レイのときとは比べ物にならない衝動が少年の下半身に突き抜けた。ものすごい色気である。
「リ、リツコ姉さーん・・・」
思わず小声で呼びかけてしまうほどに。
もちろんそんなことでリツコは起きたりしない。
ごくり・・・
仕方なく近くまで寄って、そっとその胸に手を置・・・
って、ボクは何をしようとしてるんだ!
あと数ミリでそこに到達しようとしていた手を寸でのところで引っ込めた。危ないところだった。
「リ、リツコ姉さん! 起きて!」
今度は正しくその肩に手を置いて、寝ている姉の身体を揺さぶる。
「ん・・・」
シンジの呼びかけに反応して、リツコの瞼が薄っすらと開かれた。
リツコエロい
最高。早く続きほしい
>>338 ついレイのおっぱいの感触を脳内で再生してしまった
でもレイになってシンジに抱きつきもしたい
リツコ姉さん・・・ハァハァ・・・
はやく続きをおねがいします
>>340 「・・・シンジくん?」
「うん。起こしにきたよ」
「そう」
それだけ確認して再びまぶたが閉じられていく。
「って、寝ないでよ! 起きて!」
「シンジくん・・・うるさい」
研究室ではピッチリとスキがないリツコであったが、実は低血圧で朝が弱いという弱点があった。
起こしにくると大抵の場合、不機嫌な声で脅される。
「うっ・・・で、でも・・・起きないと。お仕事あるんでしょ?」
「じゃあ休むわ。青葉くんにそう言っておいて」
「ダ、ダメだよ! そんな理由で休んじゃ!」
「・・・・・・」
反応なし。
「ぼく、いつものカッコ良いリツコ姉さんの姿を見たいなあ」
甘えた声で言ってみる。
「はぁ・・・仕方ないわね」
それでようやくリツコは目を覚ました。
いかにも気だるそうに上半身を起こす。
それを確認してシンジはいち早くこの部屋を離脱しようとした・・・
「じゃあボクはミサト姉を起こしに行くから」
「待ちなさい」
逃げ遅れた。
イヤな予感がする。いや、予感ではなく確信か。なぜって、それは朝のいつもの出来事だから。
「わたしの着替えを手伝ってから行きなさい」
ああ、やっぱり。
「いや・・・でも・・・」
「わたしは着替えを手伝いなさいと言ったのよ?」
「はい! 喜んでやらせていただきます!」
シンジは気をつけの姿勢で姉ゅ命(主命)を受諾した。
ここで断ると実験と称して文章では書けないようなことをされるのだ。男の身体の構造を弟で確かめないでほしい。
おおお!寸止め!
GJです
もっとシンジが甘えてもよろしいかと
348 :
◆EtcmJTqYfU :2007/09/22(土) 12:22:11 ID:y6jgOKXN
>>345 そしてシンジはようやく次女のミサトの部屋までやってきた。未だに道半ば。はたして彼は無事にダイニングへと生還できるのだろうか?
「ミサト姉! 朝だよ!」
心なしか声がやさぐれている。
そして当たり前のように静まり返っている室内。
「入るからね」
扉をあけると廊下にまでお酒の匂いが漂ってくる。
どうやら部屋に酒を持ち込んで寝酒してたらしい。敷布団の上で大の字に寝る彼女の横に昨日まではなかった焼酎の瓶が転がっている。
それにしても汚い部屋だ。三日に一度はシンジかマヤが掃除しているはずなのに。どうやったらここまでこの短期間で汚くできるのだろう?
これで学校の先生というのだから恐れ入る。
「くかー」
ミサトは涎をたらして寝ていた。その姿を見れば百年の声も覚めようというものだ。
事実、シンジの初恋の人で、純な少年の女性にたいする幻想をことごとく破壊しつくしてくれた人でもある。
「ミサト姉! 起きてよ!」
シンジは実力行使とばかりミサトに掛けてある布団を引っぺがした。そして言葉にならない悲鳴をあげた。
「!!!!!」
視界の大半を占める肌色肌色肌色肌色。
文字通り全裸で肌の色を露出するミサトの姿がそこにあったりする。
たまにミサトは下着だけで寝るときがあり、さらに低い確率で全裸で寝るときがあるが、今日はその全裸の日だったらしい。
シンジは慌てて掛け布団でミサトの身体を隠した。
性格ががさつなためリツコほどの扇情さは感じないが、それでも彼女に負けず劣らずのグラマーなその身体にシンジの頭はクラクラする。
「ん〜・・・」
寝相の悪いミサトがせっかく掛けた布団を抱き込むように寝返りをうった。
それを考えれば、シンジが来たときにきちんとミサトの身体を覆っていたのは奇跡だったのかもしれない。
ただ、そのおかげでシンジの衝撃はいつもの倍以上だったのだから、奇跡というより悪夢か。
とにかく、ミサトが寝返りをうったおかげで彼女の背中とお尻が丸見えになってしまった。
これでは起こすどころじゃない。
みさとは色っぽくならんのう…w
>>349 シンジは仕方なくそちらを見ないようにしながら、もう一度布団を掛け直そうとして、
「んふふふっ。シ〜ンちゃん!」
ミサトに捕まってしまった。両腕と両足を使って抱きつかれる。
姉の身体の感触がシンジの服一枚越しにダイレクトで伝わってきた。単純計算でいつもの倍の破壊力だ。
「ちょ、ちょ、ミサト姉!」
彼女の顔を見ると、まだ瞼は閉じていて、どうやらまだ夢と現の中を行ったり来たりしてるらしいのが分かった。
「うーん。やっぱ抱き枕はシンちゃんに限るわ〜」
「起きて! 起きてったら!」
もがくシンジ。
「バイブレーターつき? 最近の抱き枕は侮れないわね」
「ミサト姉! 離してー!」
「・・・うん? シンちゃん?」
ようやくミサトが夢の世界から帰還してきた。
彼女は目を擦って、シンジの姿を認め、今の状況を確認し、
「夜這い?」
思いっきり勘違いした。
「ちがーう!」
「それならそうと言ってくれたら良いのに」
「どうでも良いから離して!」
「どうにでもしてなんて、シンちゃんたら。意外とダ・イ・タ・ン」
「そんなこと一言もいってないんですけど!」
「そういうことならお姉さんが面倒みてあげましょう」
ミサトイヤーは都合の良い解釈しかしないのだ。
>>348 シンジはミサトによって、ずるずると布団の中に引きずり込まれていった。
「いやぁ! 助けてー!」
ちょっとしたパニックホラーである。
これだけ叫んでも誰もやって来ないのは、それだけ防音がしっかりしてるからなのか、いつものことだからか。
「ふっふっふ。よいではないか、よいではないか」
「どこの悪代官ですか!」
「ええい! ノリの悪い! こうなったら姉権力の行使よ!」
姉権力の行使とは、いわば実力行使のことである。
「そんな! おうぼ・・・ンー! ンー!」
そして弟には決して逆らえない未知の力でもあった。
ミサトの部屋から出てきたときには、シンジは妙にボロボロになっていた。
アンカー打ち間違えた・・・orz
おみそれしましたorz
アスカを最後に持っていったのはやはり何か意図が?
もう、GJとしか言いようがないです
続きにwktkです
ラストのアスカがどうなるんだろう
GJといいざるおえない
シンジが甘えん坊じゃないならハーレムスレにでも投下した方がいいんじゃねえの
俺もこのSSの始まった頃から「これシンジ甘えん坊じゃないしハーレムものじゃね?」と思ってたw
SSもそろそろ終盤なら、このままこのスレで終わらせてもいいのでは?
まだ続くようならキリの良いところでハーレムスレに移動した方がいい
あっちもあっちで職人待ち望んでいるからな
計算だとあと6レスほどで区切りの良いところまでいけると思いますが
どうしましょうかね?
>>359 いけるところまで俺達を補完してください
おながいします
>>359 区切りが良いっていうのは、完結するってこと?
個人的には、区切りが良いからって別のスレに移動するより、ここで完結させてもらいたいかなと・・・
文体は変えてますが、いちおう次の展開もちょっとだけストックしちゃってます
レイの一人称なのでハーレムものかと言われたら微妙です
かと言って他の姉とイチャつかないというこもないので
見る人が見ればハーレムものなのかもしれません
(というか自分、これがハーレムものだと指摘されるまで気づきませんでしたw
姉弟ものだなとしか思ってませんでしたから)
が、まあ、とりあえずは区切りの良いところまで行ってみます
>>351 「よ、ようやくここまできた」
先の戦いの壮絶さを物語るように、シンジがよろよろと廊下の壁に手をつきながら歩いてくる。
彼はどうにか四女のアスカの部屋の前で来て、その足を止めた。
ここを一番最後に回したのは、もちろんこの部屋の主が彼にとって一番の難敵だからだ。
彼は気を引き締めなおして、扉をノックした。
「アスカー! 起きて! 朝だよ!」
やはり反応なし。普通ならここで部屋に踏み込むのだが、今回はなぜかシンジは躊躇した。
アスカを起こさないと怒られるのは確かだ。しかし、勝手に部屋に入っても怒るのがアスカという姉だった。
理不尽きわまりない。
一度そのことで抗議すると「わたしはアンタの姉だから良いのよ」と言い切られた。
あまりにもあまりなので長女のリツコに言いつけると、「姉だから仕方ない」と言われてしまった。
姉だから仕方ない。なんと恐ろしい言葉だろう。そこに妙な説得力を感じてしまうのはシンジが弟だからなのか?
とはいえ、いつまでもこんな所で悩んでいても仕方ない。
行くも地獄、引くも地獄ならせめて姉のために建設的な方向で善処するのが弟というものだろう・・・あれ? 調教されてる?
とにかくシンジは意を決して扉を開けた。
アスカの部屋は壁紙がパステル調でサルのヌイグミもあり、マヤの部屋と並んで女の子らしい。
シンジはそんな女の子らしい室内を横切ってアスカが眠るベッドに近づき、枕もとに置いてある目覚まし時計を確認した。
目覚ましが鳴る予定の時刻を過ぎている。
アスカは他の姉と違って目覚ましをセットして自分で起きようという努力はしてるのだが、やはり他の姉たち同様に自分で起きたためしがない。
どうも、寝ぼけながら目覚ましのアラームを止めてしまうようなのだ。
一縷の望みを託し、シンジはアラームが鳴るようにセットしなおして急いで部屋から退避してみた。
そっとドアの隙間から中を窺う。
「うう〜ん・・・」
ピピピピとうるさく起床の時刻を告げる目覚まし時計の音に、アスカが身じろぎ始める。
頑張れ目覚まし時計! キミが頑張ればボクの命が助かる!
「うるひゃい」
アスカの一撃で目覚まし時計は沈黙してしまった。そしてアスカはふたたび夢の世界へ。
364 :
◆EtcmJTqYfU :2007/09/24(月) 11:48:43 ID:IJ6989zd
やはりこうなったか
シンジは諦めてアスカの肩を揺さぶった。
「アスカ! 朝だよ!」
気分はさながらその場に居合わせたという理由だけで爆弾処理を頼まれた映画の主人公。
「シンジ〜・・・」
ところが身体を揺さぶられるアスカの口から思いのほか甘えた声で寝言がつぶやかれ、彼はドキリとさせられた。
「ほんとは私・・・」
ドキドキドキドキ。
「あなたのこと・・・」
ドキドキドキドキドキドキ!
ピピピピピピピ!!!!
そして目覚まし時計のスヌーズ機能が炸裂した。
スヌーズ機能とは一度アラームを止めても、何分かおきに再度アラームが鳴る機能のことだ。
どうやらさきのアスカはそれを解除してなかったらしい。
後から考えると、シンジはさっさとこの場から退避するべきだった。
なのに、何を思ったかこのときの彼は反射的にその目覚まし時計を掴んでアラームを止めようとしてしまった。
しかし、あまりに慌てていたためか、思わずそれをアスカの向こう側に落としてしまう。
咄嗟にそれを拾いなおそうとして・・・
「うん・・・シンジ?」
拾いなおそうとして・・・
なぜか今回に限ってアスカが目覚ましの音でバッチリと目を覚ました。この世に神も仏もありゃしない。そう確信したシンジだった。
「!!!」
自分に覆いかぶさろうとしているシンジを見て、アスカはバッと身を起こし、彼を睨みつける。
「ア、ア、ア、アンタねえ・・・」
その真っ赤な顔と震える声は羞恥のためか怒りのためか。
「ご、誤解なんだ、アスカ! ボクはただ目覚ましを!」
「問答無用! そこになおれ!」
アスカの蹴りがシンジの顔面にクリーンヒットした。
書きながら落としてるのか?
こう寸止め寸止めじゃあ僕のアナルが悲鳴をあげりゅぅぅぅ!!!
このスレが気になって他のことが手につかないんですが
>>364 「おかわり!」
ぷりぷりと怒っているアスカの差し出した茶碗をマヤは苦笑しながら受け取った。
「まったく! 誤解なら誤解って最初からそう言いなさいよね!」
「だから何度もそう言ったじゃないか! 話を聞かなかったのはアスカのほうだろ!」
「うるさい! あんたは黙ってわたしに謝り続けてれば良いのよ!
良い? 姉が白と言えばカラスも白く見えるのが弟なんだから! 憶えとけ!」
マヤから茶碗を受け取って、逆の手にもっていたお箸をシンジに突きつける。
「行儀が悪いわよ、アスカ」
しかしリツコが嗜めると、慌ててその手を引っ込めた。
「あんたのせいで怒られたじゃない!」
ポカリとシンジの頭を殴る。
「アスカが今日も弟くんをイジメた。そろそろポイントが溜まるころ。今度一度シメようと思う」
そんなアスカの横でレイがボソリとつぶやく。
その声にふり返ったアスカの目に映ったのはノートになにやら書き込んでいるレイの姿。
「あんたはノートに一体何書いてんのよ!」
ノートを取り上げ、中を確認すると、
そこには『今日、アスカが弟くんのオヤツを取り上げた。−1』とか『今日、アスカが弟くんの頬を抓った。−1』とか書いてある。
ノートの表題はジャポニカ復讐帳。「漢字が違うわよ!」
「だ、だいたい、シンジにはわたしにたいする敬意ってものがないのよ!」
アスカはもうレイのことは無視してシンジを責めることにした。
「わたしだけ呼び捨てにして! わたしより年下のレイは姉さんって呼ぶくせに!」
「あら? それだけアスカの呼び方が特別ってことじゃない」
朝食を終えてコーヒーを飲んでいたリツコが口を挟む。その顔が笑ってるのはこの後のアスカの反応がよめるからだろう。
「べ、べ、別にそんなところで特別扱いしてもらっても、嬉しくなんてないんだから!」
真っ赤になったアスカにリツコは唇の片方だけあげて笑った。横でミサトも爆笑してる。
「アスカという呼び方が弟くんにとって特別だという。姉は少し悲しい」
「だからそんなことを一々ノートに書き留めるな! 怖いのよ!」
GJとしか言いようがない
GJ
>>367 「シンくん、おかわりは?」
シンジのお茶碗が空になったのを見てマヤが訊ねると、
「いいよ。そろそろ学校に行かないといけないし」
シンジの言葉を聞いてミサトとアスカが慌てだした。
「うわっ、もうそんな時間!? 急がないと!」
「シット! レイにかまってる暇なんてないわ!」
ミサトは残りの牛乳を一気飲みし、
アスカは残りの味噌汁を御飯の上にぶっかけて、それを一気に口の中に掻き込んだ。
「ミサト。あなた教師なんだから、生徒のアスカたちと一緒の時間に家を出てちゃいけないんじゃないかしら?」
ミサトはアスカ、レイ、シンジが通う学校の教師だった。ちなみにシンジの担任でもある。
「いいの、いいの。車飛ばせば間に合うから。三人とも送ってあげるから準備してきなさい」
得意になって指示を飛ばすミサト。
「姉さんはもっと安全運転を心がけるべき。弟くんに何かあったら・・・」
「よねえ。ミサトの運転ってジェットコースーターよりスリリングだわ」
「どうして警察に捕まらないんだろ?」
指名された三人はレイ、アスカ、シンジの順でミサトを非難しながらダイニングを出ていった。
「まったくあの三人は」
「でもあの子たちのいうことはもっともよ」
「そうですよ。ミサト姉さんは少し落ち着きとういうものを持ってください」
長女と三女にまでそう言われたら、形勢の不利を悟るしかない。
「うっ・・・分かったわよ。明日から気をつけます」
「今日からにしなさい、今日からに」
ミサトは「あー! 聞こえなーい!」と耳を塞いで突っ伏した。
「それでリツコ姉さんはいつ出ます?」
「そうね。これを飲み終わったら出るわ」
ゲンドウは?ゲンドウはまだですか?
事を急いではならん、今は待つんじゃ
>>370 そんな会話を頭上で聞きながら、テーブルの上でうつ伏せになっていたミサトは
横を向いた視線の先にある広告の束に結婚相談所の文字を見つけてガバッと跳ね起きた。
「ねえねえマヤ? そういえばわたし、このあいだ駅前で男が運転する車から降りてきたあんたを見たんだけど?」
目が思いっきり楽しんでる。
「ちょ・・・」
「あら? それは興味深い話ね」
「リツコ姉さんまで!」
「で、どうなのよ? 今夜あたり外泊でもしちゃうわけ?」
「どうなの?」
身を乗り出してくる姉二人にマヤは顔を赤くして俯いた。
「送ってもらっただけです! こ、告白はされたけど・・・きちんとお断りしました」
「ちぇ。つまんないのぉ」
「やれやれね」
「人の恋路で楽しまないでください!」
「ミサト姉! 準備できたよ!」
「はいはーい! 今いくわ!」
廊下から聞こえてきたシンジの声にミサトは自動車のキーを指で引っ掛けて立ち上がった。
「んじゃあねー」
彼女はその手を振ってダイニングを出ていき、
それと入れ違うように玄関のほうから『いってきまーす!』という下の妹たちと弟の三人の声がダイニングに送り届けられる。
「はい。いってらっしゃい」
「いってらっしゃーい」
それに座ったまま返事をすると、リツコは残ったコーヒーを飲み干して、マヤはミサトの食器を片付けはじめた。
「それじゃあ、わたしもそろそろ行くわ。マヤはどうするの?」
「うん。私は今日の講義、午後からだから」
「そっ。それじゃあ行ってくるわね」
「はい。いってらしゃい」
リツコを玄関まで送り出し、マヤは手を振ってその姉の背中を見送る。
それから、ふと思いついてベランダに足を向けた。ここからならマンションの駐車場が良く見える。
彼女が身を乗り出すと、ちょうどミサト、アスカ、レイ、シンジがマンションのエントランスから出てきたところだった。
四人が慌てて車に乗り込んでいく姿についつい口元がほころんでしまう。
そのまま見ているとシンジがこちらに気づいて手を振ってきた。
マヤもそれに手を振り返すが、彼の身体が車中に引っ張り込まれたので、見てくれたかどうかは分からない。
きっとアスカの仕業だろう。あの二人はなんだかんだ言って仲が良い。
車は急発進でマンションの敷地から飛び出していった。
ここから街を見下ろすと、人の営みというものが良く見える。
学校に行く学生。会社に向かうサラリーマンにOL。道端で話し込んでる奥様がた。その横で笑いあってる子供たち。
一日の始まりがそこにある。
「うーん」
今日も一日頑張るぞという思いを込めて、彼女は組んだ手をあげて背筋を伸ばす。
空を見るとこれ以上ないくらい青と白の色が鮮やかだった。
「うん。とりあえず洗濯しよっかな」
腕まくりしてマンションの中に入っていく。
なにか下のほうからタイヤの擦れるキキーという音と通行人の悲鳴が聞こえてくる気がするが、それはあえて無視することにした。
これでいちおう一区切りです
グウゥゥゥッゥゥジョ!!!
個人的にはここで続けてほしいが、
違うスレに行くなら、誘導御願いします。
乙でした!
新作or続き待ってます
377 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/27(木) 01:01:54 ID:NqrUymi0
おまえらスゲーな
378 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/27(木) 01:03:07 ID:NqrUymi0
誤爆した・・・
379 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/28(金) 12:03:30 ID:/6eLq1sy
ほ
お子様シンジの続きです
「ここ?」
「あっ、レイお姉ちゃん、そこじゃないよ。もっとこっち・・・」
ここはシンジとミサトが暮らす3LDKマンション。
残業して遅くなる現保護者にシンジの面倒を見るよう頼まれて、レイはここにやって来ていた。
二人は夕食を出前ですませ、
「ここ?」
「うん。そこ。そこで本に書いてあったみたいに」
一緒に食器を洗い、
「こうね」
「レイお姉ちゃんすごい! 次はボクの番だね。レイお姉ちゃんみたいに上手くできるか分からないけど頑張るから」
「ええ。碇くんなら大丈夫よ」
時間が空いたところでシンジがテレビゲームを引っ張り出してきて、一緒にやろうとレイを誘った。
今、二人は2P同時ブレイのテレビゲームをしているところだ。
レイにしてみればテレビゲームなんてやったことはおろか、触ったことも見たことすらなかったので、遠慮したかったが、シンジのお願いには弱い。
シンジは最初、レイにだけプレイさせ、自分は後ろから負ぶさるようにまとわり付いて彼女にやり方を教えていたが、
レイの腕が上達してくると、次は正座してプレイする彼女の膝の上にシンジが座って、二人でやることになった。
「レイお姉ちゃん、上手だね!」
シンジがヒーローを見るようなキラキラした尊敬の眼差しでふり返ると、すぐ上にあったレイの無表情な顔が少しだけ赤くなる。
そして、それ以上に赤い瞳がチラリと彼を見下ろして、
「敵」
あくまで必要最低限の単語だったが、それだけで理解したシンジが慌てて正面を向いてゲームに熱中しだす。
画面の中ではシンジが動かしているキャラが右往左往し、それにあわせて現実のシンジの身体も右に左にと揺れた。
「わっわっわっ! レイお姉ちゃん! 助けて!」
誰も見ていないところで、レイの口許が少しだけ微笑んだ。
「あっ、やられた」
「・・・ごめんなさい」
目の前でガックリ項垂れるシンジの後頭部に向けて、レイは謝罪するしかなかった。
ゲームが終わると次は読書の時間になった。
レイは学生カバンに入っていた小説を折り目正しく黙読し、シンジもそれに倣うように静かに漫画を読んでいる。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
それからしばらくはリビングにページを捲る音と壁掛け時計のカチカチという音だけしかしなかった。
もしここにミサトがいれば同じタイミングでポテチに手を伸ばす二人に苦笑したかもしれない。
クッションを並べて座るその姿はまるで本当の姉弟のようだった。
そこへ一本の電話がかかってくる。
シンジは読んでいた漫画を置いてリビングを出ていった。
「はい。葛城です」
『あっ、シンちゃん? わたしよん」
「ミサトさん? どうしたの?」
『もう少し遅くなりそうだから、そうレイに言っておいて」
「はーい」
『それでそっちは変わったことなあい?』
「とくになにも・・・あっ、そうだ」
『うん? どうかしたの?』
何かあったのかとミサトが心配して訊ねた。
「ペンペンがいないんだけど・・・」
ミサトが戦時へ出張して帰ってきたのが一昨日の深夜。
その間、シンジはマヤのマンションに預けられいて、今日ようやく帰ってきたばかりなのだが、
日向マコトに預けられていたペンペンの姿がどこにもない。
『・・・・・・あっ』
続きwktk
続き街
384 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/03(水) 18:16:29 ID:QqKz5U8J
職人乙
ここは良スレ
>>381 「もしかして忘れてたの?」
シンジの口調に非難の色が混じったのを感じ取って電話の向こうのミサトは慌てた。
『あは・・・あははは・・・・・いや、あの、そう! 日向くんが一人暮らしで寂しいそうだから
もう少し貸してくれって言われてたのよ! いやあお姉さん、それ言うのすっかり忘れてた!』
「・・・・・・」
沈黙が痛い。
『今日中に引き取りに行きます・・・』
「ちゃんと謝らなきゃダメだよ」
『はーい。それじゃあ仕事まだ残ってるから。ゴメンね。出張から帰ってきたばかりなのに、いきなり帰るの遅くなっちゃって』
「ううん。大丈夫だよ。レイお姉ちゃんもいるし。だから身体に気をつけてね」
『うっうっ・・・シンちゃん。キミって良い子ね〜。お姉さん、ますます好きになっちゃったわ』
電話の向こうでは、いきなり泣き出したミサトにリツコの慌てた声が重なった。
『ちょ、ミサト! わたしの白衣で鼻を拭かないでよ!』
シンジはそっと受話器を置いた。
シンジがリビングに戻ってくると、レイは相変わらずの姿勢で小説を読んでいた。まるで彫像のようだ。
たまにページを捲るために腕を動かすので人間だと判断できるが、それがないと本当に人形だっと勘違いしたかもしれない。
その様子を指を咥えて眺めているうち、彼の生来の甘えん坊気質が頭をもたげてきた。
無性にこの人形のように綺麗なお姉さんにかまってもらいたくなり、ウズウズする。
だから、その太ももの上に飛びこんだ。
「お姉ちゃ〜ん」
そう甘えた声を出しながら足をバタバタさせる。
そんなシンジを見て、何がそんなに楽しいのかは分からないけれど、
彼が楽しんでいるらしいことだけは分かったので、それなら問題ないとレイの目はすぐに小説のほうへと戻っていった。パラリ。
「レイお姉ちゃん、それ面白い?」
その問いかけに読むのを中断してふり向くレイ。一度、小説に視線を戻し、その細い首を小さくかしげる。
「どうかしら?」
「分からないのに読んでるの?」
「・・・ええ。そうね。きっと分からないから読んでいるのよ」
「???」
まだ小学生のシンジにはレイの言葉の意味が分からない。
それで小説には興味がなくなったのか、シンジはレイの太ももに顔をくっ付けてすりすりとスカートの上から頬を擦りつけた。
小さな子でなければ変態と思われても仕方ない行為である。
レイは小説を閉じて、海のように赤い瞳でその様子を不思議そうに見ていた。
ひとしきり甘えたシンジが仰向けに引っくり返ると、ちょうどその彼女の視線とぶつかる。
彼は無邪気に笑って言った
「レイお姉ちゃんて良い匂いがするね」
「そう? 自分では分からないわ」
「なんだか懐かしくて安心するんだ」
レイのあまり肉のついていない太ももに頭を乗せたまま、その言葉を証明するように大きな欠伸をするシンジ。
彼の目がトロンとしてきた。今にも眠ってしまいそうだ。
「寝るの?」
「ううん・・・ミサトさんが帰ってくる・・・まで・・・・・・」
そこですーっとシンジは眠りの世界に落ちていく。
レイはそんなシンジの前髪を愛しむように触り、
「八才の碇くん。これも一つの可能性」
ポツリとそうつぶやいた。
マンションの自動ドアが開く音とともにミサトの声が聞こえてきた。
「いやあ。ゴメンゴメン。別にペンペンのことを忘れてたわけじゃないのよ」
「クワワッ!」
彼女は前を行く温泉ペンギンに手を合わせながら玄関をあがって、ダイニングキッチンまでくると、
リビングでシンジに膝枕をしているレイの後ろ姿を見つけた。
「あっ、レイ。ありが・・・」
そこまで言って、その様子がおかしいことに気づいて、ミサトはそっと彼女の前に回ってみた。
「あらら。二人とも仲良く眠っちゃて。もう少しこのまま寝かせておいてあげましょうか」
「クッ・・・」
ペンペンも同意して頷く。
二人の寝姿を肴に飲んだビールはいつも以上に美味しく感じられた。
後日談
「うわっ! すごいお酒の匂い!」
翌日、ミサトが寝ている寝室に彼女を起こしにきたシンジが、扉をあけて開口一番に放った言葉がこれだった。
彼は慌てて窓をあけて部屋の換気をする。
「ミサトさん、起きて!」
「ううっ・・・シンちゃん。お願いだから寝かせて」
「ダメだよ。お仕事遅れちゃう」
「うう・・・頭がガンガンする。気持ち悪い」
「ほら起きて」
「ほんと、ダメ」
ミサトはかつてないほどの二日酔いに襲われていた。
「そりゃあビール三十本も飲んだらそうなっちゃうよ」
ダイニングに転がっていた缶ビールの数を思い出して、腰に手を当てるシンジ。
自業自得だった。
「どうして、あんなに飲んだの?」
「ついつい嬉しくなって・・・あっ、でもペンペンも・・・」
言葉の途中で激しい頭痛がして悶絶するミサト。
その言葉に不吉なものを感じて、シンジは急いでダイニングに走った。
恐る恐るペンペン専用の冷蔵庫を開けてみると、そこにはグテーっとなって今にも死にそうなペンペンの姿があった。
「うわー! ペンペン! ペンペン!」
それから一週間、葛城家では一切の飲酒が禁じられたという。
「無様ね」
親友の惨状を白衣の科学者は一言で切り捨てた。
389 :
◆EtcmJTqYfU :2007/10/04(木) 18:03:59 ID:bVXl4HeA
規制に巻き込まれて遅れました
この事態は予想してなかったわ
投下乙です
やっぱりかわいいなあ
凄く可愛くていいね。GJ
GJ!GJ!
この話の流れ的に、次はアスカ?加地?
トウジのお兄さん振りもみてみたい
いずれにせよwktkして待ってます
393 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/05(金) 18:24:07 ID:M4wQF9qK
甘えシチュってけっこう限定的だよな
被らないようにしようと思うと難しい気がする
394 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/06(土) 10:57:18 ID:MMmB4vfV
マジな話、
トウジとかゲンドウとかケンスケとかは、
どれだけ需要あるんだろう?
弟ができた!ってトウジは見てみたいかも
ゲンパパに甘えるシンジきゅんもいい
>>396はすごくいい。見てみたい。
胡坐かいて新聞紙読んでるところに下からもぞもぞと潜り込んで
膝の上に陣取るといいよ。
「キミがシンジくんね?」
「・・・・・・」
ミサトとシンジが住んでいたマンションに新しい同居人のアスカがやってきてから一週間。
ペンペンを抱っこしてテレビを見ていたシンジは、そのアスカが学校から帰ってきみたいなので玄関まで迎えにいったら
見知らぬ女の子がいたため慌ててアスカの後ろに隠れた。
「あんたねえ。挨拶くらいしなさいよ」
しかしアスカはそんなシンジにも厳しく、首根っこを掴まえて少女の前に突き出してしまう。
「い、碇・・・です」
「ったく。ウジウジしないの」
「ふふふ。良いのよアスカ」
少し強く言われて首を竦めたシンジを安心させるように、少女はシンジの前でしゃがみ込み、
「わたしは洞木ヒカリ。アスカのクラスメートよ」
彼の頭を優しく撫でながら自己紹介した。
「碇・・・シンジです」
「よろしくね、シンジくん」
「よろしく・・・ヒカリお姉ちゃん」
ニッコリと笑うヒカリが怖くない人だと分かったのか、シンジは差し出された手をハニカミながら握り返した。
「それでね・・・あっちがペンペン」
そしてもう一人の同居鳥の紹介もする。
シンジが指差した方向にはこれまたこっちの様子を窺うように温泉ペンギンのペンペンが柱の影から顔を出している。
「うわぁ。本当にペンギンがいるのね」
「ペンペンはとっても賢いんだよ。自分で冷蔵庫の扉をあけるんだ」
「へえ。すごいわねえ」
「うん。すごいんだ」
早くも打ち解け始めるシンジとヒカリ。
アスカとシンジが打ち解けるのに3日かかったことを考えると、異例の早さだ。マヤでさえ八時間かかったというのに。
それがなんとなくアスカには面白くない。
「もう良いでしょ。ヒカリも上がって」
この家では一番新参者なのに一番の我が物顔でヒカリを迎え入れるアスカ。
そんなアスカの後をヒカリとシンジが付いていく。
「って。なんであんたが付いて来るのよ?」
キッと睨まれて、シンジは慌てて自分の部屋に逃げていった。
「もう、アスカったら。あまりイジメたら可哀想よ」
「ふ、ふん! いいのよ。あいつが一緒にいても邪魔なだけなんだから」
「わたしは弟や妹もいるから、シンジくんがいても困らないけどな」
そうつぶやいたヒカリだったが、
「ったく、あのバカは! 誰にでも懐くんだから!」
肩を怒らせながら前を歩くアスカには聞こえなかったようだ。
ヒカリは「しかたないなあ」と苦笑しつつ彼女のあとについていった。
今回は三回か四回に分かれそうです
職人さんキタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!
それから一時間。
リビングでテレビゲームをしていたアスカとヒカリのもとにシンジが駆け込んできた。
「アスカお姉ちゃん! 雨降ってきたよ!」
「大変! 洗濯物!」
アスカとヒカリはゲームを中断して洗濯物が干してあるベランダへと急いだ。
三人がベランダに出るとそれを待っていたように雨脚が強くなってきた。
「ああ、もう! さっきまであんなに晴れてたのに!」
「きっと夕立ね。すぐに止むと思うけど、洗濯物は取り込まないと」
少女二人は片っ端からそこに干してあるものを部屋に放り込んでいく。
ちなみにシンジは、ベランダに三人は狭いので部屋の中でそれを見守っていることしかできなかった。
「ふう。終わった」
「うわー。すごい雨よ」
ヒカリに言われて見ると、外は土砂降りでベランダのコンクリートにも水溜りができ始めていた。
「シンジくんのおかげね。ここ、防音がきいてるからゲームに夢中になってたら気づかなかったかも」
ヒカリがシンジの頭を撫でると、彼は恥ずかしそうに微笑んだ。そして上目遣いでアスカを見る。
その目が褒めて褒めてと言っている。
「ま、まあ・・・シンジにしては良くやったわ」
アスカに褒められてシンジの顔が輝いた。そしていつも他の女性にやっているように抱きつく。
「まったく・・・」
アスカが優しい目になってその頭に手を置き・・・寸前でヒカリがいることを思い出して、その手を握りこぶしに変えた。
「調子にのるな」
それでシンジの頭を軽く小突く。
「うにゃん!」
思わず彼の口から出た言葉に、少女二人はプルプル震える。
あーもう! 可愛いな、こいつ!
そう思ってるのは一目瞭然だった。
「と、とりあえず洗濯物を畳もうか」
「そ、そうね」
気を取り直して山と積まれた洗濯物の側に膝をつく。
一枚一枚丁寧に畳んでいくヒカリ。たいしてアスカは大雑把に四つ折りにしているだけ。
シンジは両者を見比べて、結局ヒカリに師事した。彼女の隣でそのマネをしながら衣服を畳んでいく。
「そうそう。シンジくん上手ねえ」
もうすっかりヒカリに打ち解けたシンジがニパっと笑う。
それが面白くないアスカは殴りつけるように洗濯物の山に手を突っ込んだ。
しかし取り出した手に握られていた豪華な黒のパンティーを見て、アスカは大きく目を見開いた。
「・・・うわ」
アスカがここへ来てから、初めて洗濯が行われたのが今日の朝だった。
全自動洗濯機に籠の中の衣類を放り込んでスイッチを押したのがシンジで、
彼とアスカが学校にいっている間にそれを干しておいたのがミサト。
そのためアスカがミサトの下着を見るのはこれが初めてだった。
アスカの驚く声にヒカリも顔をあげて、そのセクシーぶりにソバカスの目立つ頬を赤くする。
「す、すごい・・・」
「勝負下着ってヤツね」
アスカの明晰な頭脳がフル回転する。
こんなものを穿いていたということは加治さんと会っていたのだろうか?
しかし彼女が知る限りミサトが仕事以外で外に出かけたことはなかったはずだ。
となると、先日あった緊急呼集のときだろうか? あのときは戦自からの誤情報だったが。
女が勝負下着を穿く理由には十分だ。
自分だってエヴァに乗って使徒と戦うときは新しい下着を穿こうと思ってる。もちろん負けるつもりなんてないけれど。
シンジも勝負下着とか持ってるんだろうか? いや、べつにどうでも良いけど。
もしかして、あいつもこういうのが好きってことはないわよね? だから、べつにどうでも良いって。
それともヒカリみたいな大人しめの子が良いのかな? マヤにも良く懐いているし。ああもう! どうでも良いって言ってるでしょうが!
考えないようにしようと思えば思うほど考えてしまうのが人間というものだった。
別のこと考えよう。
そうだ!
ハイスペックな脳味噌は答えを導くのも速かった。ただ、ぜったい間違った使われ方をしているが。
「ねえねえヒカリ?」
「な、なに?」
その邪悪な笑みに若干、引き気味に訊ねるヒカリ。
「ミサトの部屋を物色してみない?」
「えっ!? ダ、ダメよそんなの!」
常識人のヒカリは一応反対した。
「でも気にならない? ミサトみたいな大人の女がどんなモノを持ってるか?」
「うっ・・・ううっ・・・」
だが常識人である前に思春期を迎えた一人の女の子でもあった。
「大丈夫大丈夫。絶対にバレっこないから。シンジも一緒に来るでしょ?」
「うん!」
シンジはワケも分からず、でも二人と一緒にいたかったので嬉しそうに頷く。
いざとなったらシンジが勝手に入って自分は連れ戻しにいったことにするつもりの赤毛の悪魔だった。
そして少女はその悪魔の誘惑に屈した。
405 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/08(月) 23:26:36 ID:30/l5gpK
ツンデレラブ!
「うっわ〜」
ミサトの部屋のドアを開けたアスカは自分の顔が引きつるのが分かった。
横を見るとヒカリも驚いて口をパクパクさせている。
ミサトの部屋は想像以上に散らかっていた。いや、散らかってるなんて生易しいものじゃなかった。
それはもう汚いとか臭いとか言うレベルだ。
シンジだけが平気な顔で、ミサトの部屋に入っていく。
アスカも言いだしっぺなだけに後にはひけない。恐る恐ると足を踏み出す。ムニュリと何かイヤな感触がした。
足をあげるとイチゴ大福が潰れていた。
「もうサイッテー!」
人の部屋に断りもなく入っておいて、ずいぶんな言い草だが、ヒカリも同じ思いなので何も言わない。
とりあえず踏み出す前に足場を確認しようと思う二人であった。
「それにしてもこれが年頃の女の部屋とはねえ。マコトあたりが見たら泣くんじゃないかしら?」
ミサトに憧れる本部のオーペレーターの顔を思い浮かべて形だけ同情しておく。
「へえ。化粧品の数が多いのね。さすが大人って感じ」
「どうせお肌の曲がり角を気にしてるんでしょ」
「ミサトさんあんなに奇麗なのにね。あっ、これCMで見たことある」
年上の美女がどんな化粧品を使ってるのか、少女らしい興味を持つヒカリを無視してアスカはシンジに目を向けた。
そのシンジは扇風機のスイッチを入れて「あ゛〜あ゛〜」と声を出して喜んでる。
違う!
わたしが求めてるのはこんなんじゃない!
もっとあるでしょ!? さすが大人の女性と思えるようなセクシーグッズが! ミサトくらいエロい女ならぜったい何か持ってるはずなのよ!
そんなアスカの心の叫びが天に届いたのか、彼女の視界にシンジの横に転がってるそれが入ってきた。
「こ・・・これは・・・」
それはべつにアスカが求めていたセクシーグッズとは毛色の違うものであったが、それと同じくらい彼女の興味を引くものだった。
「二人とも戻りましょ。面白いもの見つけたから」
戦利品としてそれを没収したアスカは二人を連れてリビングへと撤退した。
「ねえアスカ? 面白いものってなに?」
「良いから良いから。きっとヒカリも気に入ると思うわ」
ヒカリはもったいぶる親友に聞いたが、その親友は後ろ手に何かを隠して彼女をクッションに座らせた。
その前に向かい合うようにシンジを座らせ、自分はヒカリの隣に腰を下ろす。
そして・・・
「じゃーん!」
そういってそれを頭上にかざし、
「そ、それって・・・」
「そう。そしてこれを装チャーク」
シンジの頭に装着した。
きょとんとした目で見あげてくるシンジ。
「ア、アスカ・・・これって・・・」
「・・・・・・」
震えるヒカリの声にアスカは反応すらできない。予想以上の効果だった。
無言のアスカに気づいているのかいないのか、ヒカリは夢遊病のように無意識にシンジの頭に手を乗せる。
ヒカリは自分の中で何かが崩れていくのを感じた。
「可愛いー!」
シンジを抱きしめ、なぜか「よーしよしよしよし」と某王国の王様のモノマネをしながら、彼の背中をさすりまくった。
わけの分からないシンジが頭に手をもっていくと、そこにはなにかフサフサしたものが二つ。
彼は気になって映像の消えたテレビに目を向けて、
「あっ、ネコさんだ」
そこに映る自分の姿にそう感想を述べた。
アスカがミサトの部屋で発見したのはネコミミがついたカチューシャだったのである。
「アスカお姉ちゃん。見てみて。ネコさんネコさん。にゃーん」
「やめんか!」
ハッと我に帰ったアスカは自分の中の何かが折れそうになる恐怖に思わず怒鳴った。
自分でやらせておいて理不尽きわまりないが、それほどシンジのこの姿には破壊力があった。
まさかここまで似合うとは!
「ダメよ! これは人を堕落させるものだわ! だからヒカリ! 早くシンジのネコミミとって〜!」
しかし、そういうアスカはシンジの身体をギュッと抱きしめていた。もう手遅れだった。
ネコミミってのは狙いすぎかも・・・今さらながら、ちょっと反省
GJ!
410 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/10(水) 11:39:05 ID:KlPdIgaV
ぬこー!
ニヤニヤが止まりません
レイ「わたしも碇くんとにゃんにゃんしたい」
>>407 「えーっと・・・なにしてるの?」
夜になってマンションに帰ってきたミサトはリビングの「惨状」に、その場で数秒ほど固まってしまった。
アスカがいる。そしてシンジもいる。ヒカリは晩御飯を作るため家に帰ったが、
彼女が来ていたことを知らないミサトには関係ない。
まあ二人がいるのは別に良い。仲が良さそうなのも自分にとってはありがたいことだ。
最初アスカが来たときはどうなるかと思ったけど。
でも、さすがの作戦本部長もこればかりは予想外だった。
「ミ、ミサト・・・」
アスカも呆然としていた。夢中になっていて保護者の帰宅に気づかなかったのは彼女らしくない失策だ。
そのアスカの膝の上でネコミミをつけたシンジが指で喉元を転がされ、寝そべりながら甘えている。
彼にとってこの状況は慌てるようなものではないらしい。
だから、さっきまでやっていたように鳴いた。
「にゃーん。ごろごろ」
アスカの顔がぼんっと音が鳴りそうな勢いで真っ赤になった。
「へー、ほー、ふーん」
「な、な、な、なによ!」
自分が不利なのを分かっているくせに撤退ではなく突撃という選択肢を選ぶ直情的なアスカに
ネルフの作戦本部長はニヤリと笑う。
「日頃あれだけシンちゃんにキツいアスカがねえ」
「クッ!」
「あっ、べつに良いのよ。仲が良いのは悪いことじゃないしぃ」
包囲戦が展開されていた。
「勘違いしないでよ! わたしはかまってあげてるだけなんだからね!」
「そうよねえ。お優しいアスカはただ甘えさせてあげてるだけよねえ」
「ぐぬぬぬぬぬ・・・」
「でも、さすがにそれはマズイんじゃないかしら? ネコって」
そして殲滅。
「・・・・・・」
アスカががっくりと項垂れた。そしてなにやらブツブツとつぶやいている。
「うん? なにかな〜」
戦況は追撃戦へと移っていた。
「・・・シンジが可愛いからいけなのよ」
頬を染めて小さくつぶやくアスカも十分に可愛い。
まっ、こんなところかな。勝ちすぎては相手の恨みを買うと言うし。
「まっ、可愛いのは認めるけどねぇ。よしよし」
シンジの頭を撫でてやると、本物のネコのようにすり寄ってくる。
「アスカが日頃シンシちゃんに厳しいのも、周りが甘やかしてばかりいるとシンちゃんのためにならないからだし」
「なっ・・・」
「誰もシンちゃんの可愛さには適わないのよ。違う?」
「ち、違うわよ! バッカじゃないの!」
アスカは肩を怒らせて立ち上がると、ドスドスと足を踏み鳴らしながら自分の部屋に戻ってしまった。
「ほんと、捻くれてるんだから」
苦笑するしかないミサトだった。
「アスカお姉ちゃん、怒ったの?」
心配顔のシンジが訊ねる。
「大丈夫よ。明日になったらシンちゃんに、もう少し優しくしてくれるかもね」
「本当? はやく明日にならないかなあ」
後日、ネコミミを気に入ったシンジがそれを着けたままネルフを訪れたとき、ネルフ本部は一日中機能不全に陥ったという。
後に副司令は語る。
「あのとき使徒が来なかったのは幸運というものだよ」
こちらのほうが読みやすいんじゃないかと思い、行間あげてみました
GJ!!
ネコミミシンジ・・・'`ァ,、ァ(*´Д`*)'`ァ,、ァ
GJ!!!
419 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/12(金) 00:22:49 ID:QpvTBvCQ
ローリング!ローリング!
420 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/14(日) 00:51:12 ID:N+3bGsoH
「シンジくん。そろそろ」
「えー。ヤダー。ボク、パパの膝の上が良い」
「碇。みなが見てるぞ。仕事にならん。せめてシンジくんのその耳を・・・」
「お耳とっちゃだめー」
「ふ・・・問題ない」
「碇・・・使徒が現れたらどうする?」
「む・・・」
「ありがとう。パパだーい好き」
「問題ないったらない。全て予定どおりだ」
「ユイくん・・・人類はダメかもしれん」
>>420でトリ入れるの忘れてました
まあ、ネタで書いただけですから入れなくても良いですかね
GJ
ゲンドウとシンジきゅんの触れ合いは和むな
>>414 「シンジくん!」
使徒の攻撃を受けて宙を舞った初号機の姿をモニター越しに見たミサトの悲鳴が指令室に響きわたった。
装甲にヒビを入れるほどの衝撃だ。中のパイロットも無事ではすまないかもしれない。
彼女は一瞬、作戦本部長という自分の肩書きを忘れて、パイロットの状況をモニタリングしている日向マコトに目を向けた。
「パイロットの生存確認! 右腕および左足を骨折したもよう! どうやら気絶したみたいです」
彼の報告に命の別状はないと見て、とりあえずホッと息をつく。
それからキッとモニターを睨みつけると、立て続けに残り二人のチルドレンに指示を飛ばした。
「アスカ! 使徒を迎撃! 急いで!」
「わーってるわよ! こんなの私一人で十分だっての!」
「レイは初号機を4番ケイジに収納後、アスカのフォロー!」
「了解」
「ここは任せたわ! ケイジに行ってくる!」
ミサトはエレベーターに乗って指令室からケイジへと降りていった。
どうすべきかはすでに教えてあるし、これ以上の想定外のことが起きれば撤退させるしかないので
自分がいなくても大丈夫だろうという判断だった。
名前を呼ばれた気がしてシンジは瞼を開けようとした。
途端、右腕と左足に激痛が走った。
「あうッ!」
ジンジンと痛みと熱が彼を襲う。
痛くて痛くて涙が出そうだ。
その痛みを和らげるように動く左手で何度も地面を叩こうとするが、
そのたびに返ってくる感触は空を切る。
このままじゃ体がバラバラになりそうで、それを繋ぎとめるようにシンジは手足を丸めた。
「痛い。痛いよう」
誰でも良いから助けてほしい。
そこで初めて彼は誰かいないかと、薄く開いていた瞼から外の世界を意識したが、
その目に飛びこんできたのは見渡す限りの白色で、形あるものが彼以外なにもなかった。
シンジは痛くて、寂しくして、怖くて泣いた。
「誰か助けて・・・ミサトさん・・・リツコさん・・・マヤさん・・・レイお姉ちゃん・・・
オスカお姉ちゃん・・・お父さん・・・・・・・・・・・・お母さん・・・」
「シンジ・・・」
そこにまた彼を呼ぶ声が聞こえて来た。今度は前のときよりもハッキリと。
ハッとしてシンジが顔をあげると、目の前に一人の女性がしゃがみこんでいた。
さっきまでそこには人の影もなかったのに。
優しい眼差しでシンジを見下ろし、シンジの髪を壊れ物を扱うようにそっと梳いた。
「・・・・・・」
その瞬間だけシンジは痛みを忘れて泣きやんだ。
もう写真のなかでしか微笑まないはずの女性がそこにいる。
その事実をどう受け止めて良いのか分からない。
「久しぶり・・・と言うべきなのかしら? わたしはいつもあなたのことを見ていたんだけど」
女性・・・碇ユイはそう言って微笑むと、愛しい息子の頭を自分の胸の中に抱き入れた。
今回スペシャルゲストとしてユイさんに登場願ったところ、
少しシリアスな展開になってしまいました
ユイさん…ハァハァ GJ
>>425 すまん、オスカって誰やねんwwwwwwwww
ムスカじゃなくてか?
>>428 ほんとだよ・・・orz
何度も推敲してたんですが、
その部分は直前に付け加えたところなんで、見落としてたみたいです
しかし、よりにもよって・・・シリアス話でやっちゃうとは・・・
>>425 「ツッ!」
体を動かしたことで、シンジにさっきまでの痛みがぶり返した。
それに気づいたユイが心配そうにシンジの顔を覗きこむ。
その顔は蒼白で油汗がビッチリと浮かび、いかにも苦しそうだ。
「どうしたの? どこか痛いの?」
「う、うん。手と足がすごく痛いんだ。ボク、死んじゃうかも・・・」
「大丈夫よ」
そう言ってユイがシンジの手と足の患部を優しくさすると、
あれほど彼を悩ませていた痛みがウソのようにひいていった。
「まだ痛い?」
聞かれて首をぶんぶんと横にふる。
「他に痛いところはなぁい?」
「うん・・・」
優しく聞かれて恐る恐る頷いた。
そんなシンジの緊張した様子にユイが首をかしげる。
「どうかした?」
聞かれたシンジは答えを聞くのが怖いのか、ずいぶんと経ってからようやく口を開いた。
「その・・・お母さんなの?」
「あら? もうお母さんの顔を忘れちゃった?」
シンジは肯定も否定もできなかった。彼はもうユイの顔を写真でしか見ることができない。
実際に見るその顔はたしかに写真の中の女性とソックリな気がするが、だからといって確信ももてなかった。
「そうね。わたしが居なくなったとき、シンジはまだまだ赤ん坊だったものね」
寂しげなユイの顔に、シンジは罪悪感が募る。この女性の悲しむ顔は見たくない。
「お母さん・・だよね?」
「ええ。そうよ」
「・・・お母さん!」
シンジは今後こそ誰に遠慮することなく母の胸へと飛びこんだ。
その重みを受け止め微笑むユイ。
「ふふふ。大きくなったのね。知っていたけれど、こうやって触れ合ってみると、また違う感慨が湧いてくるわ。
たとえここが肉体という境界線のない世界だとしてもね」
シンジにはユイの言っている言葉の意味が一つも分からなかったが、そんなことはどうでも良かった。
ただ、今はこの母に甘えていたい。
「ねえ、ぎゅってして」
「あらあら。シンジは甘えん坊ね。ううん。そうじゃない。そうしてしまったのはきっと私なのよね」
ユイはシンジのリクエストどおり彼をギュっと抱きしめた。
「ごめんね、シンジ」
その言葉にはたくさんの想いが幾つも、幾つも詰まっていた。
それは一つの言葉に収まりきることができずに、ユイの目から零れ落ちていく。
えー、逃げ出したい気分ですが、
主人公によると逃げちゃダメらしいので頑張ってみます
あと、このシリーズではシンジはゲンドウをパパと呼んでいましたが、
今回はそれだと雰囲気に合わないと判断し、お父さんと呼ばせていますので、あしからず
シンジきゅんかわいいな…
436 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/10/20(土) 18:45:10 ID:GHN/TCcD
ユイきてたー!!!
可愛げは無いがもともとシンジだけが甘えん坊だよね
>>433 「泣かないで、お母さん」
息子の手がユイの涙を拭きとった。
「シンジ?」
「ボク、今幸せなんだ。ネルフのみんながボクと仲良くしてくれるから」
ミサトさんでしょ、リツコさんでしょ・・・と、知り合いの名前を指折り数えていくシンジ。
「とにかく、たくさんの人と友達になれたんだよ」
そして彼は最高の笑顔を母に見せた。
「だからボク、寂しくないよ」
「シンジ・・・」
息子の成長を見て、ユイの目が驚きに見開かれた。
そして急いで涙を拭いて、その顔に穏やかな微笑みを浮かべる。
「強くなったのね」
「うん。ボク、エヴァのパイロットなんだから」
「クス。そうね。でも・・・」
そこで何故か拗ねたように唇を尖らせるユイ。
「それはそれで納得いかないな」
「えっ?」
突然の母の不満にシンジが戸惑う。
「だってシンジったら、わたしがいなくても良いみたいに言うんだもん」
「えっ? えっ?」
「シンジ・・・お母さんのこと好き?」
「うん」
とりあえず即答しておく。が・・・。
「世界で一番好き?」
「・・・うん」
今度は少し間が空いた。
「むっ。ちょっと間があった」
それをユイが耳ざとく聞きとがめる。
「そ、そんなことないよ」
否定するシンジではあったが、その心情を表すように目がキョロキョロと動いてしまっている。
「むー」
「・・・・・・」
視線の絡み合わない睨めっこが暫く続いた。
「うふふふ。冗談よ」
そしてユイは表情を一転させて笑う。
「大切な人がいっぱいできたのね」
そして、コツンと額を突き合わせて。
「お母さん?」
「お母さん、今とっても幸せよ」
「ボクもだよ」
親子は笑いあい、そして抱き合った。
「・・・・・・」
どれくらいそうしていただろう? シンジはまた自分の名前を呼ぶ誰かの声を聞いた気がした。
それは目の前のユイからではなく、もっと遠くから聞こえてきた気がする。
そしてユイはそっとシンジを抱きしめていた腕をほどいた。
それだけでシンジはユイの考えていることが分かった。
どういう原理かは分からないが、
ここは想いを隠すことのできない世界らしいのだ。
母の記憶によると、シンジがここにいられるのは
エヴァの中で気絶した彼がエントリープラグから救出されるまでらしい。
「お母さんも一緒に行こ?」
その提案にユイは首をふる。
それが無理な話なのだということは今のシンジにも分かっていた。
でも、だからと言って割り切れるものでもない。
まだ小学生でしかないシンジはもっともっと母と一緒にいたかった。
「大丈夫よ。わたしはいつでもあなたを見守っているから」
なのにユイの姿は白い風景に溶けこむように、だんだんとぼやけていく。
シンジは慌てて手を伸ばしたが、今度は彼の手は母の体を素通りして触れることすらできなくなっていた。
「お母さん!」
「あなたは一人じゃない」
微笑んだユイの顔を最後に、シンジの意識は急速に遠のいていった。
「だから泣かないでね」
ユイ編は次で終わりです
とは言ってもシンジくんが目を覚ましたので
ユイは出てこないんですけどね
職人さん
_、_
( ,_ノ` ) n
 ̄ \ ( E) グッジョブ!!
フ /ヽ ヽ_//
職人に敬意を表して…GJ
神とだけ言っておきます
続きにわっふるわっふる!
>>441 「シンちゃん!」
目を覚ましたシンジをミサトはギュッと抱きしめた。
「わわっ! ミサトさん? あれ? ボクなにしてたんだっけ?」
そう言いながら動く左手でミサトの背中を無意識のうちに抱きしめ返す、根っからの甘えん坊のシンジ。
そんなシンジの顔を心配そうにマヤの顔が覗きこむ。
「大丈夫? ちゃんと自分の名前は言える?」
「あっ、うん。碇シンジ。それで、ここどこ?」
シンシはマヤの問いかけに律儀に答えながら、キョロキョロと辺りを見回した。
「病院のベッドの上よ。一時はどうなるかと思ったけれど、大丈夫そうね」
シンジの質問に答えたのは、みんなから一歩離れたところに立って、ファイルに何やら書き込んでいるリツコだ。
見れば彼女の手前にはアスカとレイの姿もある。
そのアスカがリツコにふり返った。
「で、どうなったの? まさか精神汚染?」
「いえ。二日で目を覚ましたし、データを見るかぎり気絶していただけね」
「な〜んだ。心配して損した」
「あら? 心配してたの?」
「だ、誰が! わたしはただシンジが精神汚染を受けてたら
二号機に乗ってる私もそうなる可能性がでてくることを心配しただけよ!」
「病院では静かに」
レイに注意されて、アスカは「分かってるわよ!」と声をひそめながらキッとそちらを睨みつける。
しかし、当のレイはどこ吹く風とそれを無視して、みんなとはシンジが横たわるベッドを挟んで反対側へと回りこみ、
石膏で固められている彼の右腕を持ち上げた。
「痛くない?」
シンジはそれを見るまで自分の右腕がそうなっていることに気づいていなかった。
そういえば右腕が動かしにくいと今さらながらに意識する。
良く見れば左足も同じように固められていた。
「あ、うん。なんだか変な感じ。自分の腕じゃないみたい」
「麻酔が効いてるのね。痛くなったら看護婦さんを呼ぶのよ」
マヤがナースコールを見せながら教えてくれる。
「しばらくは入院ね」
「えっ? そうなの?」
リツコの言葉にシンシの目が不安そうに揺れた。
「ふふん。シンジは怖がりだもんねえ。大丈夫? 病院の夜は怖いわよ〜」
「ええっ!?」
自分の脅しに泣きそうになるシンジを見てクックックッと笑うアスカ。
「そのへんにしときなさい、アスカ」
それをミサトが嗜める。
「ちぇっ。みんなシンジに甘いんだから」
「あなたが一人でイジメてるだけ」
「うっさい、ファースト! 分かったわよ。イジメっこは帰ります。帰れば良いんでしょ」
「アスカお姉ちゃん」
言葉どおり病室を出て行こうとするアスカに声をかけるシンジ。
「あによ?」
「その・・・ありがとう」
礼を言われるのは予想外だったのか、アスカの頬が赤くなった。
「ふ、ふん! 感謝してるなら、そんな寝たまま言ってんじゃないわよ!」
そう言い捨てて彼女は病室のドアを閉める。
それがアスカなりの労わりの言葉だったのはここにいるみんなが理解していた。
「さて。それじゃあ、わたしたちもそろそろ帰りましょうか。レイも。明日は朝から検査だから早く帰りなさい」
「分かりました」
「みんな帰っちゃうの?」
寂しいと死んじゃうと言わんばかりにシンジの声が震える。
「大丈夫よ。今日はわたしがここに泊まってあげるから」
ミサトはそんなシンジの頭を撫でて、もう一度「大丈夫」と繰り返した。
その言葉にシンジは心の底から安堵する。
つい最近、身近な誰かにもそう言われた気がする。あれは誰だったか・・・。
「じゃあ明後日はわたしが非番だから、明日仕事が終わればここに来るからね」
「ありがとう、マヤさん」
「それじゃあお大事にね」
病室を出ていく三人に、ミサトも「見送くるわ」と立ち上がる。
「いちおうシンちゃんの親がわりだからね」
そう言いつつ鼻の頭を掻いているのは、言ってて自分で照れたかららしい。
「つ、ついでにお医者さんも呼んでくるから」
「ミサトさん」
足早に病室を出て行こうとするミサトをシンジが呼び止めた。
「うん?」
「ボク、寂しくないからね」
どうして自分がそう口にしたのか、シンジには分からなかった。
ただ、このときは自然とこの言葉が出てきたのだ。
それに対しミサトは本当に嬉しそうに笑い、そして言った。
「当然でしょ。わたしたちがいるんだから」
リアルタイムGJ
「3日振りだな…」
「ああ、間違いない…神だ」
どうです?何だか胸の辺りがほんわかしてきませんか?
朝からいいものを読ませてもらった。とてもよい仕事
神…
GJとしか言い様がない
あんた神〜?
ウィ〜
458 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/11/06(火) 22:14:55 ID:zZtn0GxM
続き街
僕のお父さんとお母さんは研究員で海外出張することが多いです。
でも、僕には五人のお姉ちゃんがいるので、ぜんぜん寂しくないです。
この前、お父さんとお母さんが久しぶりに帰ってきました。
お父さんは、五女のレイちゃんがお気に入りみたいです。
帰ってきたそうそう、レイちゃんばっかりかわいがるお父さんに四女であるアスカが怒りました。
どうやら、レイちゃんはお母さんに一番似ているらしくて、成長するたびにお母さんみたいになっていくからだと言ってました。
それを聞いたアスカはロリコンだとか変態とか言ってるし、三女のマヤお姉ちゃんは不潔って言って、部屋に入ってしまいました。
レイちゃんも流石に気持ち悪くなったのか、お母さんに「父さんはキモイ」なんて言ってました。
そうなると次は僕の番です。「シンジ、お前もお母さんに似てる」とか言われて、お髭でジョリジョリされます。痛いです。
その様子を見ていた、リツコお姉ちゃんとミサト姉が止めようとすると、必ずお父さんはこう言います。
「いい人は居ないのかね・・・まったく、早く嫁に出て行け」と。
いつもはカッコよくて賢いリツコお姉ちゃんとだらしないミサト姉も、子供みたいに暴れながらお父さんに向かっていきます。
でも、お母さんはその様子を見て笑うだけです。
「そんな事言っても、いざお嫁に行ったら泣くのにね」なんて僕の頭を撫でてきます。
460 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/11/10(土) 20:49:19 ID:+tU24LkF
GJ
職人たちに2ch勲章を授与だ
462 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/11/15(木) 21:44:16 ID:GlqWlSZj
保守りますね
そろそろ禁断症状が…
464 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/11/17(土) 20:13:39 ID:YpMWSLN0
つ「ヒロポン」
465 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/11/20(火) 04:53:13 ID:JfZNiiqu
wktk
職人たちが可愛らしい…いい意味で
つか、面白くねえよ。
設定まで変えられちゃ、冷めるっつの
最初のネ申おいで
自分の好みに合わないだけで文句言う奴は黙ってろ
最初の神に戻ってきて欲しいのは同意
記憶喪失の職人さんは何処へ…
職人様期待保守
最初の神の話の続きをみたい。
設定変わってるとなんか萎える。別に元ネタがエヴァじゃなくてもいけるようなもんじゃね?
お前うざいよ
474 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/12/01(土) 11:04:59 ID:9Sh2SfFG
期待上げ
475 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/12/01(土) 17:01:06 ID:IN5tmpYU
期待上げ
476 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/12/06(木) 01:35:09 ID:TVoLGhB5
俺も記憶喪失のやつ気になる…
戻ってきてくれないのかなあ(´・ω・`)
シンジとミサトは無事任務を完遂した。
無論零号機及び弐号機とのコンビネーションがあっての事だが。
目標を二機がかりで責めつつ、初号機のスナイパーライフルで牽制、撹乱。
それでも野獣の様に獰猛かつ予測不能な動きをみせる相手から、
エントリープラグを無傷で抜き取るのは並大抵の作業ではなかった。
結果参号機は大破したが、幸いパイロットは深刻なダメージを受けてはいない。
ただ、それは表層的な所見に限ったもので、
フォースチルドレンは神経と精神の診断とケアを図る為に即時病院に収容された。
「ちょっと、シンジ!」
松代へ事後処理に向かったミサトに代わって、シンジの定期検診に付き添うアスカ。
その帰り道、彼は興味を惹かれる何かを発見したらしく、唐突に駆け出したのだ。
辿り着いた先は一台のストレッチャーで、そこには見知った人物が身を横たえていた。
「鈴原……」
声に気付いたトウジが視線を向ける。
外傷こそないものの神経に多大な負担を受けた為緩慢な動作だったが、
アスカと、何よりシンジが元気な姿でそこにいたのに驚いて声を上げた。
第十二使徒との戦いで負傷し、入院した事になっていたからだ。
「センセ、もう具合は良うなったんか?」
一方シンジの方は微かに首を傾げ、ただ彼の顔を見詰めるばかりである。
時間の経過や、初号機とのシンクロの影響か。それともトウジを見た事そのものが原因だろうか。
何かを感じて近付いたのは確かなのだが、それ以上どうして良いか分からないらしい。
シンジを見返す顔に怪訝な表情が浮かぶのを見て、アスカが口を開く。
「話は無理よ。前の戦いでコイツ精神的に参ったまんまだから」
「……せやったんか。そら、難儀やな」
ショックを受け、呟く様に言う彼の手にシンジがそっと触れた。
「何や? ワシの事、心配してくれとんのか」
「まさか」
「いや、きっとそうや。そういう奴なんやシンジは。なぁ?」
シンジの手を握り穏やかに微笑みかける顔を見て、
アスカはヒカリが頬を染めて言った『優しいところ』という言葉を思い出した。
お久し振りです。
続きがあまり“甘えん坊”な展開にならない感じだったので止めてたのですが、
このスレ的にはどうなんでしょう? 駄目そうだったらまた潜伏します。
キタ━━(゜∀゜)━━!!
wktkしながらマッテタヨ
マッテタヨー
おかえり!
>>479 問題無い
存分に投下したまえ
お願いしますよ旦那(*´Д`)
うおっ!自分も待ってましたよ!
しっかりちゃっかり付き添ったりトウジの反応でヒカリの言葉を思い出すアスカもいい感じですねぇ
こんな所で投下やめられたら気になって眠れない!!!
楽しみにしてます!
GJ!!
投下おつです
週末の楽しみが増えたよ
ダメじゃない!
ダメじゃないよ!
俺必死。。。
キタキタキタキタキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━
ありがとう
待ってたよ
これからもどんどん書いちゃって下さい!
昼下がり。
ジオフロントの一角に設置されたベンチに腰掛けまどろむ少女。
地上は昼寝などしていられない猛暑だが、ここはそれ程の暑さではない。
訓練、学校、家事、シンジの世話と最近多忙なアスカは、
本部でのスケジュールを消化したのち気分転換に訪れたこの場所で、
ついうとうとと眠り込んでしまったのである。
その光景は微笑ましくもあったが、同時に一つの問題をはらんでいた。
彼女に連れ立っている少年は、年相応の判断力を失っているのだ。
車の往来こそないものの、放っておいて良い状態でもない。
案の定、少女の寝顔を眺めるのに飽きたシンジは、ふらふらとベンチを立って何処かへ歩いて行く。
午睡をむさぼるアスカがそれに気付く事はなかった。
(……ん?)
男は自分の領域に何者かが入り込んだのを察知して、思索を中断した。
隠し持った小型拳銃の弾数を思い起こしつつ相手の気配を探る。
やがてガサリと音を立てて繁みから這い出して来たのは、見覚えのある少年の顔だ。
散々草むらで遊びまわったのか、顔中泥や草の汁で汚れている。
民家に迷い込んだタヌキか何かの様にキョトンとした表情でこちらを覗う仕草に、
緊張感は薄れ笑いが込み上げて来た。
「よぉ、シンジ君じゃないか」
事情は知っている。
話しかけても理解するのか知れぬが、以前と同じに接するべきだと感じていた。
何も変わりはしない。どんな状態でも人の心の中など読み切れないものだ。
「はは、こりゃ随分汚したなぁ。今日は一人かい?」
答える素振りもなく加持の方へ歩み寄って来るシンジ。
だが、向かい合う数歩手前で彼は突然足を止めしゃがみ込んだ。
男の足許にある縞模様の球を見付けて興味を引かれたらしく、じっと見入っている。
「おっ、目が高いな。そいつは丁度食べ頃だ」
「ぅー」
ぺたぺたとスイカに触りながら加持を見上げる顔は、満面の笑みだった。
ポケットナイフで蔓茎を切り手渡してやると目を見開いて声を上げる。
ずっしりとした重みに驚いたのだろう。
市場に並ぶ物ほどの甘みはないかも知れないが、土に気を使ったので大きく実っている。
胸元に抱え上げこちらに笑いかける顔を見て、男の頭に過去が去来した。
十数年前、セカンドインパクト後の地獄。
食うものすら碌に手に入らず、しかし彼にまだ血縁というものがいたあの頃。
絶望的な状況下で垣間見た、あの笑顔。
ふと我に還ると少年が加持を見詰めている。
彼は想い人以外には長らく見せていない芯からの微笑みを浮かべ言った。
「ごめんよ。ちょっと昔を思い出してね。こりゃ年かな?
……さて、葛城やアスカが心配するといけない。行こうかシンジ君」
その細い肩に手を置き歩き出した男の耳に、少女の声が響いて来る。
「シンジぃー! シーンジぃー!! 何処に居んのよぉー」
不届きな脱走者を捕獲し、先程のベンチまで取って返すアスカ。
連れ添って来た加持は彼女のむくれ具合から、少年が罰を受けるだろうと踏んで
それが行き過ぎないように見守る積もりであった。
しかし、アスカは小言をいいながらも近くの水道で濡らしたハンカチを手に、
シンジの汚れた顔をせっせと拭い始める。少しばかり乱暴に。
「ぅー」
「こっち向いて! ほんっとバカなんだから。
大体そのスイカは何なのよ? 何処からそんなモノ持ち出したんだか」
「そんなモノはご挨拶だな。俺が丹精込めて育てたんだぜ」
彼が言葉尻を捉えて言うと少女は目を白黒させた。
「えーっ、加持さんが?! ウソ」
「嘘じゃないさ。そんなに意外かな? 何かを育てるってのはいいモンだぞ」
「……なんかオヤジ臭い」
「おいおい、それはないだろ。ま、アスカもその分じゃ“子育て”は嫌いじゃなさそうだな」
「こ、これは任務の一環で、仕方なくよ! 大体ミサトが」
顔面を紅潮させ慌てて否定するアスカ。
だがその時、彼女の大声に呼応するかの様に不吉なサイレンの音がジオフロントを包み込んだ。
(*´Д`)ハァハァGJ
となりのト〇ロに甘えん坊シンジきゅんを出演させたい
さて・・・
ここらで ネ申 の軌跡を追うとするか・・・
SrFAXaIUUc氏の幼児退行シンジ(もしくは記憶喪失シンジ)
>68 >69 >75 >76 >77 >83 >84 >85 >86 >98
>99 >112 >113 >124 >125 >126 >146 >147 >152 >153
>154 >189 >190 >191 >192 >193 >205 >206 >207 >208
>209 >210 >231 >232 >233 >234 >257 >258 >259 >260
>261 >262 >263 >325 >326 >327 >328 >477 >478 >488
>489 >490
EtcmJTqYfU氏のお子様シンちゃん
>273 >282 >283 >284 >293 >294 >295 >306 >307 >308
>309 >380 >381 >385 >386 >387 >388 >398 >399 >402
>403 >404 >406 >407 >413 >414 >415 >420 >423 >424
>425 >431 >432 >433 >438 >439 >440 >441 >447 >448
>449 >450 >451
同EtcmJTqYfU氏の末っ子シンちゃん
>320 >330 >340 >345 >348 >350 >351 >363 >364 >367
>370 >373 >374
漏れがあったらすまぬ
まあ・・・
専ぶら使用者にしか役立たんがな・・・
続き来てた!
西瓜をぽんぽんするシンちゃんかわええ(*´Д`)
投下町
「目標は?」
「現在侵攻中です。駒ケ岳防衛線、突破されました」
今回も使徒の襲来は唐突であったが、
幸い二人のチルドレンがジオフロントに居た為、初号機と弐号機は発信準備が完了している。
レイも現在ケージに向かっているところだという。
「第一から十八番装甲まで損壊」
「十八もある特殊装甲を、一瞬に?!」
状況は予断を許さない。
目標の侵攻に対し迎撃システムは全て無効。
さらにその攻撃力はこれまでに類を見ないものだ。
「エヴァの地上迎撃は間に合わないわ。弐号機は直ちに発進の後、ジオフロント内で本部施設の直援。
アスカは目標がジオフロント内に侵入した瞬間を狙い撃って」
「分かった。任せといて!」
轟音と共に射出される真紅の機体を、初号機の操縦席から見送るミサト。
「零号機は?」
「現在、発進準備を進めています」
前回の戦闘に比べ武装も充実しており、電源にも不安はない。
数の上でも優位に立っている。ただ、敵の侵攻は既に深く、こちらにはもう後がなかった。
「初号機は目標の背後よりATフィールドの中和、及びライフルによる狙撃を敢行します。
レイは機体の準備が出来次第出撃、弐号機を支援して頂戴」
「了解」
「エヴァンゲリオン初号機、発進!」
ジオフロントに出た彼女は悪夢の様な光景を目にする。
足許に並べた有りったけの武器を、手に取っては矢継ぎ早に撃ち込む弐号機の猛攻。
しかし、怒涛の如き砲撃とその爆煙を抜けて姿を現したのは、無傷の使徒。
着弾はしているのだ。 つまり、ATフィールドは中和されているというのに……。
「ぅー」
絶句するミサトを他所に、シンジはインダクションレバーに手を伸ばし始めた。
そうだ。今は余計な事を考えるべき時ではない。
「いいわよシンジ君。そのまま目標をセンターに」
彼の手に重ねてレバーを握りモニターを注視していると、
突如使徒の動きが止まり、肩と思しき所からパタパタと布の様なものが降ろされた。
「?」
次の瞬間、無残に斬り飛ばされる弐号機の両腕。
傷口から迸る蒼い血潮。
それでもアスカは苦痛に耐えながら前へ出ようとする。
「アスカッ! 全神経接続をカット、早く!!」
彼女は叫びながらシンジの指ごとトリガーを引き絞った。
マヤの操作が間に合ったのか、或いはライフルの直撃で軌道が逸れたのか。
前のめりに倒れ込む弐号機の頭部スレスレに使徒の第二撃は空を切った。
少年はその背中に向けて幾度もトリガーを引き続ける。
だが全弾命中にも関わらず、何の反応も引き出す事は出来ない。
足許に倒れ伏す弐号機など全く眼中にない様子で、目標は再び歩を進めた。
「使徒、移動を開始」
その時、射出坑から青い機体が姿を現す。
リフトオフと同時に猛然と使徒を追走する零号機。
その手に抱えられたものを見て、ミサトは思わず声をあげた。
「レイ!!」
N2爆弾。
桁外れの爆発力を誇るそれは、手に持って使用するべき武器ではない。
ATフィールドを以ってしても無傷で済まないことはレイも承知している筈だ。
しかしシンクロ率の低い彼女が、格闘戦に秀でたアスカを一撃で屠った使徒に勝つ術はなく、
初号機のスナイパーライフルも無力であることが証明された今、他に手段はない。
あと一歩までに近付いたとき、使徒も只ならぬ気配に気付いたのか初めて反応を見せ振り返った。
光の壁が展開し、突き出された零号機の手を阻む。
「ATフィールド全開」
その絶対領域を力ずくで押し開き、円筒形の爆弾を突きつける。
爆発の瞬間、眩い光の中で使徒のコアが殻に覆われたのを彼女は目にした。
キテター!
∧_∧
( ・∀・) ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・) ドキドキ
∪( ∪ ∪
と_)_)
週末投下街
使徒の侵攻は止まらない。
弐号機の両腕を奪い、零号機の顔面を砕いたそれは、
何事もなかったかの様に着々と本部を目指して進んでいる。
ミサトとシンジの乗る初号機は無傷だが、成す術がないのは先程思い知らされたばかりだ。
残された手段はN2兵器による大規模な爆撃か、あるいは本部の自爆か。
発令所に戻って未だ沈黙を守っているゲンドウの真意を確かめねばなるまい。
それに先程の爆発で変電設備が破損したらしく、既に内部電源のカウントが開始されていた。
このまま戦闘を継続するのは危険だ。
「シンジ君、後退するのよ。……シンジ君?」
少年は動かずに何事か呟いている。
シミュレーター訓練のときと同じ状態だ。いや、少し違う。
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃ」
言葉とほほ同時にウェポンラックが開き、プログナイフが突き出る。
ハッと息を呑むミサト。
これは第四使徒戦の再現ではないのか。
彼女が気付くと同時に、初号機はナイフを手に走り出していた。
再度背後から襲い来る驚異を感知した使徒は、振り向き様に怪光を放って応戦する。
ジオフロントを鎧う特殊装甲を容易く破壊した力が、初号機の腕ごとナイフを吹き飛ばした。
「がっ!!」
「シンジ君撤退して、電源が持たないわ!」
苦痛に顔を歪めるシンジ。
だが突進は止まらず、そのまま肩を浴びせる姿勢で突っ込んでいく。
意外なことにあれだけの火器を平然と受け止めた巨体が、一撃のタックルで倒れた。
勢いに乗じた彼は残された片腕で、拳も砕けよと幾度も打ち据えた挙句、
その目と思しき部分に指をこじ入れて力任せに引っ張った。
「っぅうう!」
危機に晒された弱者は時に凶暴な牙を剥く。
あの幼く愛らしかった少年の表情が、恐怖と怒りに醜く引き攣って見る影もない。
打ちのめされた使徒の頭部がズルリと引き出され、
勝負が決するかと思われたその時、初号機は突如沈黙した。
「初号機、活動限界です! 予備も動きません!!」
途端、布状の腕がその顔を捉えて吊し上げる。
追い詰められていたかに見えた使徒は、軽々と持ち上げた機体を山肌に叩きつけ、
その胸部に鋭い一撃を加えた上で怪光を放った。
爆発と共に剥き出しにされる初号機のコア。
晒された急所へと向けて、間髪を入れず鋭い腕の切っ先が打ち下ろされる。
「わあああぁぁぁぁ!!」
余りの衝撃に亀裂が生じ始めたエントリープラグの中で、
恐慌状態のシンジがレバーを滅茶苦茶に動かしながら叫び声を上げた時、
それは起こった。
「何?」
業を煮やして脱出装置の操作を試みていたミサトが、思わず声を上げる。
今、確かに聞こえたのだ。何かの鼓動が。
そして感じていた。
此処にはもう一人、誰かが、……居る。
そこからは一方的な戦いだった。
いや、むしろ虐殺と言うべき展開ではなかったか。
先の第十三使徒を彷彿とさせる野獣の獰猛さで敵を屠ったエヴァ初号機は、
天に向かって高く咆哮すると、その凶行の始まりと同じ唐突さで動きを止めた。
「リツコ、説明してくれる?」
初号機のプラグ内から憔悴ぎみのミサトが詰問する。
ケージに収容された機体は即座に拘束され最低限の応急処置を受けたのみだ。
本来はまずエントリープラグを排出し、速やかに修理点検作業に入っていなければならない。
「いいわ。こちらも事態を完全に把握している訳ではないから、
仮定を含めてだけど。まず、何から話しましょうか?」
赤木博士は既に気持ちを入れ替えたらしく、何時もの冷静さを取り戻していた。
戦闘中にはかなり動揺もしていたのだが、それを知る由もないミサトには鼻につく。
「シンジ君は一体どうしちゃったのよ!」
モニターにはぐったりとした少年を背中から抱き抱える彼女の姿が映されている。
シンジの目はぼんやりと開かれはいるが光はなく、口許はだらしなく緩んでいた。
「恐らく過剰シンクロの影響よ。
戦闘中彼のシンクロ率は200%を超えていた。
100%で完全な同調、それを超える事はエヴァからの侵食を意味するわ。
重度の精神汚染、今の状態は意識がエヴァに取り込まれたと見るべきでしょうね。
でも、まだ幸運だったとも言えるわ。
あなたという異物が混入した為に、シンクロ率の上昇が抑えられていたの。
400%を超えた場合は肉体すら取り込まれてしまう。
碇シンジという存在がこの世から消え去るところだったのよ」
「そんな、そんな事が!」
「実例があるの。詳しくは話せないけど、
肉体が取り込まれたケースと、今回と同じく精神汚染されたケースがね。
後者の場合、迂闊にシンクロ解除すると精神的なダメージを受ける可能性が高いから、
まだプラグを排出出来ないの。あなたにもしばらくそこに居て貰う必要がある」
ミサトは強くシンジを抱き締めながら、搾り出すように言った。
「構わないわ。シンジ君が元通りになるなら幾らでも」
_、_
( _ノ`)<ぬふぅ
早起きは何とやら
今日まで来れなかったが続きは来てた!
シンちゃんはアスカママンの状態になってるのかな?
面白い・・・GJ
初号機が収容されてから8時間余り。
データ収集や様々な検査が繰り返される一方、
彼女は離脱が許可された後も呼び掛けを繰り返していた。
食事すらままならずストレスの多いプラグ内に自らの意思で留まるミサト。
タンデムの状態ではLCLもそう長くは持たないとリツコにも釘を刺されたが、
シンジの安全が保証されるまで一人だけ降りるつもりはない。
「何だか息苦しいわね。それに生臭いし……。
ねぇ、シンジ君。シンジ君は苦しくないの? お腹は空かない?
いい加減起きないと、またアスカに叱られるわよ。バカシンジ!って」
全く反応をしない少年の肩を、ポンポンと軽くあやしながら語り掛ける。
プラグスーツとその胸部を覆う部品のせいで、シンジの体温や鼓動を感じる事が出来ない。
それがもどかしくてならなかった。
さらに数時間が経過し彼女自身も限界を意識しはじめた頃、リツコから通信が入る。
「ミサト、そろそろ降りないと危険よ」
「そう。確かに大分息苦しいわね。でも準備の方は整ったの?」
「さっきも言ったけど確約は出来ないわ。
でもこれ以上はシンジ君とあなたの体が持たないし、
いつまた暴走するか知れないエヴァを起動させたままにもしておけない。
データを移植した模擬体にプラグを移せば大丈夫よ」
「“理論的には”でしょ?」
「あなただけの問題ではないのよ葛城三佐。これ以上個人的感情を持ち込まないで」
「……分かった。でも、もう少しだけ待って頂戴リツコ。最後に試したい事があるの」
憔悴しきった顔で彼女は映像回線をしばらく切って欲しいとだけ頼んだ。
戸惑いながらも10分以内に済ませるように、と聞き入れるリツコ。
モニターがブラックアウトするとミサトはプラグスーツを脱ぎ始めた。
前を開き袖から腕を抜いて素肌を晒す。
スーツ着用時はアンダーウェアを着けないので上半身裸の状態である。
そしてシンジの頭を引き寄せると、その豊かな胸にかき抱いた。
彼の耳に心音が届くように隙間なく肌を合わせる。
心なしか少し冷たい。
(シンジ君……)
彼女は思い出していた。
シンジとの出会いから、幾多の戦い、緩やかな日常を。
幼子に戻ってしまってから共にした穏やかな眠りの時間を。
そして少年に心の中で呼び掛ける。その魂がエヴァに囚われぬように。
はじめに思い付いたときはミサト自身、何を馬鹿なと一笑に付した考えだが、
今は藁にも縋る思いでそれを実行に移していた。
彼女が傍を離れることで万一シンクロ率が跳ね上がれば、シンジは消えてしまう。
それを回避したとしても意識がこのまま戻らなかったら?
とても耐えられそうにない。
ミサトは目を閉じて一心に彼を呼び続けた。
(何だこれ? 何処だ、ココ……?)
少年は停滞した意識の中で彷徨っていた。
思い返される辛い過去。
エヴァに乗り戦う事への葛藤。
優しくして欲しいと願う彼に、一つになろうと誘う女達。
(わからない……僕は)
それらに押しつぶされ動けなくなった彼の中に、突如あるイメージが浮かぶ。
限りなく優しく、温かく包み込んでくれる光。
懐かしい匂い。そして鼓動。
(……お母さん)
シンジはそれを目指し進みはじめた。
「先輩、見てください!」
緊迫したマヤの呼び声にリツコが振り返る。
示されたグラフを見て彼女の目が大きく見開かれた。
今まで最低ラインを動かなかったシンジの意識レベルが上昇傾向を示している。
「これは?!」
慌てて映像を除くプラグ内のデータに目を通したが目立った変化はない。
ただ、サーモグラフィーの様子からミサトがスーツの上半身をはだけ、
シンジを抱き締めているのが認められただけだ。
その間にも彼の意識レベルはぐんぐんと上がり続けている。覚醒は近い。
リツコは指示を飛ばした。
「エントリープラグ排出、LCL緊急排水!」
僅かな振動を感じて目を開けるミサト。
赤い液体が激しい音を立てて流れ出していく。
(時間切れ、か)
業を煮やしたリツコが強制排除に踏み切ったのだろう。
溜め息ながらに胸に抱いた少年を見遣ると、弱々しく鼻と口からLCLを吐き出している。
背中を優しくさすってやるうちに、ふと彼と目が合った。
「シンジ君!!」
顔を上げてこちらを見ている! 意識を取り戻したのだ。
彼女はありったけの力で少年を抱き締めた。
ミサトの頬を伝う熱い涙。
「シンジ君、シンジ君……良かった」
すると、いつもなら彼女が許す限り甘え放題のシンジが、
抱擁から身を引いて逃れようとするではないか。
精神汚染の悪影響を案じながら腕を緩めて容態を覗うミサト。
しばし呆然としていた少年は、突然口を開いた。
「ミ、ミ、ミサトさん、どうしてその、ハ、ハダ、裸……」
耳まで真っ赤に染めて動揺する様を見れば、その意味は火を見るより明らかだ。
理由は分からない。だが今目の前に居るのは間違いなくあの“彼”である。
ミサトはもう一度シンジを強く抱き締めて言った。
「お帰りなさい!」
年明け間際に何というGJ
516 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/01/01(火) 01:18:40 ID:oHH5uwjI
しんじくんお帰りー
おお!新年前に投下乙です
は・だ・か…'`ァ'`ァ
⊂⌒~⊃*。Д。)⊃ムッハー
カヲル「やはり僕が下で寝るよ」
シンジ「やっぱり二人で一緒にベッド半分使うのは駄目かな?」
二人乗り初号機の精神コマンドを想像
碇シンジ(幼児退行)
脱力 信頼 必中 覚醒 気迫 魂
葛城ミサト
ド根性 熱血 幸運 不屈 激励 愛
カヲル「好意に値するよ。好きってことさ」
シンジ「カヲルくぅ〜ん(抱きつきw)」
カヲル「ちょっwおまw僕はそんなつもりじゃwww」
ふしゅ
レイ「あなたは死なないわ、私が守るもの」
シンジ「ありがとう、綾波!」
レイ「それはギャグで言ってるのか?」
連休中投下期待age
良スレ
これもしかしてシンジが元に戻ったから糸冬 了 だなんてことはないよね????
(/--)/age
―おめでとう―
>>520 よく考えたら浴槽内での出来事なんだね
確かにちょっwおまw
上げ
下げ
さげ
週末投下期待age
保守
スレ始めから読んだ
◆SrFAXaIUUc
には感動した!ありがとう!
萌えだけじゃなく、ストーリーがしっかりしてて読みごたえあって良かった
まとめサイト欲しいな
ネ申よ…また気が向いたら来て下さい
ちゅー訳で、次は◆EtcmJTqYfU読んでくる(・∀・)イテキマース
イテラッシャーイ
職人さん来ないかな…
期待保守
シンジきゅん・・・
良スレage
540 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/04/23(水) 04:23:38 ID:qK69UtWK
期待保守
541 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/04/24(木) 00:31:30 ID:ETx6WeLm
ネ申 はまだれすか?
何故かスレタイだけで萌えた
そしてスレを開いて
>>1に全力で同意できそうな気がした
これから全部読みます
543 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/04/30(水) 19:01:28 ID:0eZ+9FG0
ほしゅ
保守
545 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/05/19(月) 21:30:21 ID:FhUK8yWq
ほしゅ
546 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/05/26(月) 10:06:50 ID:w+Lif50l
期待ほうしゅ
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `Д´) < エヴァに乗るのヤダヤダ!
`ヽ_つ ⊂ノ
ジタバタ
_, ,_
〃〃(`Д´ ∩ < 痛くて怖いのヤダヤダヤダ
⊂ (
ヽ∩ つ ジタバタ
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( つД´) < 引き換えに美少女との好感度アップフラグたたないとヤダー
`ヽ_ ノ ⊂ノ
ジタバタ
548 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/04(水) 11:45:59 ID:aAfhEnJk
EtcmJTqYfUさんのサイト発見
549 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/04(水) 18:05:33 ID:h8iNBM6G
続きが気になります!
550 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/05(木) 22:24:46 ID:uvbwPhar
551 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/05(木) 23:22:16 ID:V+42UdS/
552 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/06(金) 09:29:57 ID:Rfcf1ud5
553 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/06(金) 19:37:24 ID:+bE5HR0i
シンジくん、おめでとう
今日はいつもよりいっぱい甘えて良いんだからね!
555 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/06/09(月) 14:26:23 ID:QZr3grmu
保守
期待age
新たな投下町
保守しますよ
559 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/07/16(水) 06:16:57 ID:56szmyPr
朝あげ
560 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/07/20(日) 23:31:28 ID:bD1HJ88P
あげ
561 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/07/25(金) 14:19:12 ID:2wHeGILb
保守
待っております
hosyu
564 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/08/23(土) 02:55:32 ID:LwoO8CzD
第1話、逃げちゃだめだシーンで分岐。
「嫌だ!絶対のらないぞ!そーだ、こいつが乗ればいいんだ!僕は帰る!」
へへっ、言ってやったざまーみろ父さんとか思いながら先生のもとに帰るシンジ。
仕方なくレイが初号機でなんとか使徒倒す。
以降、代わりにトウジがさんざん苦労しながら何とか使徒全部倒す。
その間シンジ、ずっと先生宅でチェロ三昧。
補完計画発動。
何も知らないシンジがチェロで遊んでいるところにレイ出現。
「あれ、いつかのパイロット?いきなり何か用かうわなにをするやめdrfyふじこ」
オレンジ色にべしょり。
十字架一本。
完
スレ荒らす労力を夏休みの宿題や家のお手伝いにでもまわしたほうが人生のためになるよ
____
f´ ヽ..
_」_ 毛 __ 」
(_f ̄ ̄ ̄ ヽ ヽ.
l f ̄`V ̄ ̄`Lrヽl
j.ヽゑハ_ゑ__ノ h l
( ノ( 、)ヽ ) y' 星野の政治力にこのノムラの頭脳が加われば
l ;_ ヽ !il まさに鬼に金棒
し = j j/./ヽ
職人帰って来て保守
まだだ!まだおわr
aんよ!
エヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
保守
職人まだ〜?
このスレは絶対に落とさぬ
☆
シンジ「ミサトさんアスカ・・・お姉さんって言ってもいいですか?」
ミサト「え?いいわよ。」
アスカ「え?いきなり何?」
弾丸の補給はまだなのか!?消耗戦になると厄介だぞ!
578 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/02/20(金) 16:29:40 ID:YeEH4g2K
え?◆SrFAXaIUUc続きないの・・・?
頼む、サイト晒すか続き書くかどっちかお願いしますうううう!!!
◆SrFAXaIUUcです。
一年放置でも待っていて下さる方が居るんですね。
一応あれで完結なので後日譚ぐらいしか書けないですが、
それだと甘えん坊にならないですよね。何かご希望のシチュとかあります?
職人さん来てた〜!
まず後日談下さいな
そして次は…
後日談きぼんぬ
582 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/02/25(水) 16:30:13 ID:HpcBNvtm
ゲンドウとめっちゃ仲良くなっちゃうだろうな
初戦でシンクロ率400%
その後勝手にシンクロ下がってプラグの中にはシンジきゅん5歳(記憶無し)
そこから始まるハートフルコメディ
ペンペンをぬいぐるみだと思って寝るときも離さなかったりするシンジきゅん5歳ですね。
しかしあんな不衛生な葛城家に幼児を置いとくのは非常に不安である
「シンジぃ、まーだぁー?」
リビングで腹這いに寝そべったアスカが、足をバタつかせながら尋ねる。
少年はキッチンで料理の盛り付けをしながら答えた。
「ゴメンもうちょっと」
シンジの意識が正常に戻ってから2週間。
度重なる検査からも開放され、やっと我が家に帰された彼を待っていたのは、
すっかり様子の変わってしまった葛城邸であった。
入院中はさぞや家事が溜まっているだろうと心配していたが、
戻ってみれば、掃除は行き届いているし洗濯物も片付いている。
しかも、キッチンはアスカ仕様になり調理器具や調味料の位置もガラリと変わっていた。
「ビックリしたでしょ? 憶えてないかも知れないけど、シンジ君も片付け手伝ってたのよ」
「えー、邪魔ばっかりしてたじゃない! ミサト甘い、甘過ぎる!」
そう言って騒いでいた同居人達であったが、残念ながらシンジにはその記憶がない。
縞模様の使徒によって地面に取り込まれ、気が付くと半裸のミサトに抱き締められていたのだ。
思い出してしまった少年の頬が赤く染まる。
「どしたのシンちゃん? 顔赤いわよ」
「え、いや、何でもない、です」
リツコからは記憶障害の一種だと説明を受けたが、ミサトは細かい話を避けた。
彼女やアスカにとっては、重労働ながら母性を自覚し満たす有意義な経験であっても、
思春期の少年であるシンジにしてみれば、耐え難い恥の連続だろうからである。
「アスカ、出来たよ」
声を聞いてキッチンにやって来た彼女は、早速から揚げをつまみ食いした。
「んー、まぁまぁね」
「行儀悪いよ、アスカ」
「どの口が言うのかしらねぇー、ビデオに撮っとくんだった」
「アスカ!」
既にテーブルについて食前酒とばかりビールを仰いでいたミサトが睨んでいる。
今日はささやかなシンジの快気祝いといった所だろうか。
デリバリーのメニューが主力だが面倒を掛けたお詫びにと、彼が何品か用意することにしたのだ。
「久しぶりねぇ、シンジ君のゴハン」
「ま、サボってた分これから挽回して貰わないとねー、シンジぃ」
アスカが意地の悪い笑みを浮かべて、シンジの顔を仰ぎ見る。
以前の彼なら何か言い返しているところなのに、不思議と反抗心が沸いてこない。
事実世話を掛けていたというのもあったが、彼女の物言いに以前ほどの棘が感じられないのだ。
「そうだね。……ミサトさん、アスカ、本当にありがとうございました」
深々と頭を下げるシンジに、今度は同居人達が動揺を見せる。
「ちょ、やぁねーシンちゃん改まっちゃって。何か出てっちゃうみたいな挨拶しないでよ」
「堅ッ苦しいのよ、アンタは! Danke schön って、ひとこと言やあいいだけじゃない」
「え、あの、……だんけ しぇーん?」
小首を傾げながら言いにくそうに応える様を見て、少女は胸を反らせ大仰に頷いた。
「よろしい、これでこの件はお仕舞い! いただきまーす」
「そーね、じゃ私も。 シンジ君回復おめでとう! カンパーイ」
ミサトが続いて二本目の缶ビールを開け、なし崩しに祝宴が始まった。
今はもう見慣れてしまった自室の天井を眺めながらシンジは考えていた。
先程までの騒がしい夕食で交わされた会話に感じたしこりは、一体何であろうか。
検査攻めから開放され、久々に同居人一同での食事。
いつも団欒の場では勤めて明るいお姉さんをアピールするミサトが見せた、自然な優しさ。
あの横暴なアスカまでもが、時折自分を慈しむような視線で見守っていた。
もちろん、病み上がりだということはあるだろう。
だが、以前にも戦闘中の負傷はあった。
その際には感じられなかった性質の労わりが感じられてならないのだ。
ほんの些細な違和感ではある。
他人のなかで暮らし、その顔色ばかり伺ってきた少年だからわかる微妙な空気の差。
ただ、それは決して不快ではなかった。
むしろ好ましい求めて止まぬ類のものだったからこそ、
今までそれを与えてくれなかった保護者と同僚が、突然慈愛に目覚めた事が不思議でならないのだ。
ふと、交わされた会話の一部が頭をよぎる。
「ふーん。やっぱりミサトママのおっぱいが恋しいんだぁ」
「へ?」
「ちょっとアスカったら、もう! シンジ君相手にしちゃダメよ」
……。
事件の影響か、まだ良く眠れないと告白したシンジをアスカがからかう。
今までもよくあったやり取りだ。
――だがちょっと待ってほしい。
今までのミサトなら、尻馬に乗ってさらに騒ぎ立てはしなかっただろうか?
悪ノリして胸を強調するようなポーズを取る様が容易に思い浮かぶ。
これまでは少年をからかうのもツマミのうちだったのである。
しかし、今日の彼女は違った。
頬が赤かったのは酔いの所為かも知れないが、明らかに動揺して話を打ち切ったのだ。
つまり、今夜のアスカによる発言は事実に基づくもの……。
シンジの心臓が早鐘を打ち始めた。
おお!
期待期待
◆SrFAXaIUUc氏キタ━(゚∀゚)━!!!
鳥忘れてる(`・ω・´)
「シンジ君、起きてる?」
控え目なノックの音と共に聞こえてきた保護者の声に驚き、跳ね起きる少年。
今まさにその女性を思い浮かべていた彼は、上ずった声をようやく搾り出し応答した。
「は、はぃ」
引き戸が開いてミサトが姿を見せる。
逆光で表情は良く見えないが、酔っている様子はない。
「ちょっと話したい事があるんだけど、今いい?」
「……はい」
戸を閉めた彼女は静かに歩み寄ると、シンジが半身を起こしたベッドの端に腰掛けた。
微かに軋むスプリングの音が、緊張した彼の耳に大きく響く。
「まだ良く眠れないみたいね……。 まぁ、かしこまった話でもないから、楽に聞いて」
「はい」
それでも堅い返事をする少年に苦笑しながら、ミサトは続けた。
「さっきのアスカの話、ほら、私の胸がどうとか。
他にも意味ありげなこと言ってたから、シンジ君気にしてるんじゃないかなって」
「……」
「リツコに聞いたでしょ。記憶障害の一種だって。
その後すぐに話そうかなとも思ったけど、正直不安だったのよ。デリケートな問題だしね」
彼女は髪をかき上げてシンジの顔を見つめる。
それまで俯いて聞いていた彼が身体をずらして、ミサトの隣に座り直した。
話が長引く気配がしたし、自身が気になる話題でもあったからだ。
「幼児退行って言うんだけど、世間でもたまにある事なのね。
責任が重くてストレスの強い立場にいる人なんかが、小さい子供みたいになって
奥さんとかに甘えたりするの。そうやって一種のガス抜きをするんだと考えられてるわ。
シンジ君の場合は、エヴァと関わってるし記憶喪失も伴っていたから
一般的な症例と比べる事はできないけど、要するに赤ちゃんに戻っちゃってたの。精神的にね」
「赤ちゃん……ですか?」
「そう。ある程度意思は通じたから、3才位ってとこかしら」
そのときの記憶がないので漠然とした理解しか出来ないが、
自分がかなり異常な状態だったことに少年はショックを隠せない。
「気にすることないわ。トイレや食事だってほとんど一人で出来たし、
暴力を振るう様な事もなかったんだから。ただ、すっごく甘えん坊さんだったかな。
ほら、シンジ君って他人に頼るの嫌いなとこあるじゃない?
一人で出来ます! みたいな。そういうのの反動が出ちゃったんじゃないかしら」
母親と死別した件や、父親に突き放された事も当然深く影響していた筈だが、
彼女はあえて言及を避けた。
「どんな風に……」
そこまで言ってシンジは後悔した。わざわざ恥を聞き出す必要はないというのに。
「んー、そうねぇ」
「あの、やっぱりいいです! ホントに、わっ!?」
赤面して慌てる彼を黙って抱き寄せるミサト。
予想外の展開に驚き、少年は動くことすら出来ない。
「しーっ! 騒いだらアスカに聞こえちゃうわよ。
今更恥ずかしがらないでいいの。ほとんど毎晩こんな感じだったんだから。
それより、そのままじっとしてよーく耳を澄ましてみて」
いきなり彼女の豊かな胸に横っ面を押し付けられて動揺したシンジだったが、
年頃の男子にそれが不快な筈もなく、騒ぎを聞きつけた少女に踏み込まれても
決して碌なことにはならないので彼は大人しく従った。
意識を耳に集中してみるとミサトの胸の鼓動が伝わってくる。
次第に性的な興奮とは別の、何か心地よい気分に包まれるのがわかった。
「聞こえるでしょ? 私の心臓の音。
これを聞くとね、泣いてた赤ちゃんも大人しくなって良く眠るそうよ。
……ねぇ、シンジ君。確かにあなたが退行を起こして困った面もあった。
でもね、そのお陰で私自身気付かされた点も多かったの。
アスカも、レイも、歩み寄ってお互い助け合うって事を学んだわ。
それを上手く活かせるかはこれからだけど。シンジ君も含めてね」
彼女は語りかけながら無意識にシンジの背中を軽く叩いてあやしていた。
「だから、恥だなんて思うことは一つもないわ。
ただ、アスカやレイが困ってるなって思ったときは自分から進んで手を貸してあげて。
それって勇気がいることだけど、あの娘たちはシンジ君にそうしてくれてたから。ね?」
やはり不安に起因する睡眠不足と検査攻めに疲れていたのだろう。
彼は頷きながらそのままゆっくりと眠りに落ちていった。
「おやすみなさい、シンジ君」
翌朝シンジが目を覚ますと傍らには誰も居なかった
しかし、シーツと彼自身に残された移り香が保護者の存在を物語っている。
「ミサトさん……」
呟いて感傷に浸ろうとする少年を、荒々しいノックの音が現実に引き戻した。
「いい加減起きなさいよ、バカシンジーっ!」
もう一人の同居人だ。
そういえばシンジが検査入院から帰ってきてから、彼女を起こした記憶がない。
以前はアスカを起こす事も朝の仕事の一つだったというのに。
渋々起き上がり着替えを済ませた彼が洗面所に行こうとすると、
キッチンから甘い香りが漂ってくる。
覗いて見るとテーブルの上でフレンチトーストが湯気を立てていた。
作成者は既に食事を終えたらしく、ゆったりとコーヒーを飲んでいる。
「アンタまさか、また赤ちゃんに戻っちゃったんじゃないでしょうねぇ?」
「違うよ!」
呆けた顔で予想外の朝食を見つめていたシンジをからかうアスカ。
「そう? 早く顔洗って食べないと遅刻するわよ!」
「うん」
洗面をすませた彼が、文句のない出来のフレンチトーストを前にして尋ねる。
「ミサトさんは?」
「さぁ? アタシが起きたときにはもう居なかったけど。ホラ、冷めちゃうわよ」
「あ、いただきます。 ……美味しいや」
「当然よね、フフン。ところで、昨日はよく眠れたみたいね。ママに添い寝して貰っちゃって」
盛大にむせながら反論を試みるシンジ。
「そ、そ、そんなワケないだろ!」
「ミサトのシャンプーの匂いプンプンさせて何言ってんだか。バーカ!
鈴原や相田が聞いたらどんな顔するか今から楽しみねぇー」
「やめてよアスカ! 酷いよ!」
「ま、アンタの心がけ次第ね。っと、もうこんな時間じゃない」
アスカはサッと立ち上がると、傍らに置いてあったカバンを取って言った。
「じゃあ、学校着くまでにアタシに追いついたら黙っててあげる」
「そんな、アスカ待ってよ!」
無情に走り出す少女を目で追いながら、彼は慌てて食器をシンクに浸ける。
さらに今から部屋にカバンを取りに行かねばならない。
しかもアスカはクラスで1,2を争う俊足だ。
涙目になりながらカバンに端末を詰め込むと、シンジは朝日の下へ飛び出していった。
◆SrFAXaIUUcです。すいませんトリップ忘れてしまいました。
まぁこれで本当に完結ですので。また書くとしたら新しく付けます。
読んでくださった方、感想下さった方、どうもありがとうございました。
(*´Д(`・ω・´)゚∀゚)乙GJ!!!
心から乙
過疎板の職人さんほどありがたいもんはないわ
乙です!
602 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/03/08(日) 15:59:43 ID:IX0CnuIG
乙です!
603 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/03/08(日) 20:50:51 ID:DJhMkE7V
乙でしたヾ(=^▽^=)ノ
またいつか…
sageで行こうぜ
いつか…って言うか直ぐにでも欲しいです
遅くなったけど神乙!
保守
遅ればせながら退行シンジ見た。
初めは萌え死んだけど、親戚に似たような介護対象の人がいて、その人の話しを聞いてから読んだら、シンジ不憫で不憫でムチャ泣けてきた。
介護するミサトさんやアスカにも泣けてきた。
改めて実はエヴァの本当のテーマって家族じゃないかと思えて来た。
社会が平和でも戦争してても家族の絆ひとつで幸不幸も違うんじゃないかって。
まあ、ここにいる御仁達には今更なことかもしれんが、作者さんいい話しありがとな!
ぬふぅ
ていうか上司と同居なんて絶対に嫌だ
中身餓鬼のミサトさんとの同居ならなおさらだ
あんな生活させられて使徒殲滅という結果はしっかり残したシンジ君は本物の戦士だったな
ぷりてぃシンジきゅん待ち
ぷりてぃシンジきゅん…良い響きだ
612 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/05/29(金) 00:04:05 ID:MNANQwG+
保守
>>609 シンジ君は家事の腕をミサトさんに上げてもらえたよw
感謝しないとw
シンジ「ミサトさん…朝だよ、起きてよ」
ミサト「う〜ん…」
シンジ「起きて一緒に朝ご飯作ろうよ。一人じゃヤダよう」
…これが限界。自分には無理だった。保守
甘えん坊シンジきゅん誕生日記念age
616 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/06/06(土) 13:56:05 ID:CRXnAd7L
遅れながらも乙乙!!!
あなたが神か
そして甘えん坊シンジきゅん誕生日キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
甘えん坊のシンジきゅんも誕生日か
いつにも増して甘えたいが、ちょっと遠慮してソワソワするに違いない
おめ
618 :
プロテイン:2009/06/07(日) 18:35:28 ID:yaIuYRBn
近々、シンジ君がうっかりお酒を飲んでしまう話を投下予定。2ちゃんねるに初めて書くので、どうかみなさんお手柔らかにお願いします!
がんばれー
でも、ageないほうがいいぞ
620 :
プロテインX:2009/06/08(月) 01:51:50 ID:k1vlSPid
すみません! あちこち見てみたんですがsageがわからないんです。どなたか教えてくれますか? よろしくお願いします!
>>620 書き込む時、名前の横にmail欄があるでしょ
そこに「sage」と入れとけばOK
>>620 書き込むとき、メール欄にsageと書き込むとよいですぞ
頑張れ
みなさんありがとうございます! 四百字詰め原稿用紙九ページ目に突入しました。頑張ります!
キレちゃ駄目だ
キレちゃ駄目だ
キレちゃ駄目だ!
その日、ぼくはどこへも行く所がなかった。
土曜日だったから授業は午前中だけだったし、ネルフでのシンクロテストもなかった。
みんなが下校していくなか、ぼくはミサトさんのマンションにすぐに帰る気にもなれず、校内をうろついていた。
図書室へ行ったが閉まっていたので、あまり気は進まなかったが屋上へ向かった。
屋上のドアを開けると、むわっとした熱気に包まれ、やはり暑かった。
さくの方へ行き、運動場を見下ろしたがだれも居なかった。
その日はあまりに暑かったので運動部も練習していなかった。
少しでも涼しい所にと思い、校舎の陰に座り込んだ。
どうしよう。こんなに暑いんじゃ、ここだって長くは居られない。
でもどこも行く所が思い付かない。
……なんでぼくはいつもこうなんだ。
突然、ドアの開く音がしてぼくはびっくりした。
先生だったらどうしよう。早く帰れとしかられるんじゃないかと不安になった。
「あれっ、先客かあ」
女の生徒だった。
「あっ、あの、邪魔ですか?」
と言って、立ち上がろうとしたら、
「あー、いいよ、いいよ。あたしが後から来たんだしさ。
……それよりきみって先生にチクる人?」
「いえ、チクらないですけど……」
何をするんだろうと思って黙って見てると、
彼女はかばんの中から大きなタオルと、銀色の小さな箱を取り出して、
「きみ、ちょっとそこどいてくれるかな」
と言った。
「あ、はい」
と答えて立ち上がり、日陰からどくと、彼女は二つ折りにしたタオルを日陰に敷いて、
「ほらっ、これでおしり痛くないでしょ」
と言って、タオルの上に座った。
熱気でぼんやりとしていたぼくは、
「座んないの? 座りなよ」
と勧められ、彼女の隣りに座った。
彼女は手に持った銀色の箱からたばことライターを取り出し、たばこに火を付けて、
「大丈夫? 煙くない?」
「大丈夫です。でも、たばこ吸っちゃ駄目なんじゃ――」
彼女は少し笑顔で、
「いいのよ、ばれなきゃ。……それにたまにしか吸わないしね。きみって、あのロボットのパイロットなんだっけ」
「ええ、そうですけど……」
「あたし、三年の島アキコ。きみは?」
「ぼくは二年の碇シンジです」
「碇くんもたばこ吸う?」
ぼくは少し慌てて、
「いや、ぼくはいいです」
島さんは、
「吸わないんなら飲んでみる? 暑いしね」
と言って、かばんから魔法瓶を取り出し、なぜかふたに半分だけ中身を注いで、
「はいどうぞ」
と差し出した。
ぼくは、
「ありがとうございます」
と言って、ふたを受け取り、その液体を炭酸ジュースだと思って一気に飲み干し、びっくりした。
「これ、お酒じゃないですか!」
「そうよ。でも大丈夫、そんなに強いやつじゃないから」
「でも、これお酒ですよ」
「未成年だってたまには飲んだほうがいいのよ」
島さんの見た目はごく普通で、こんなことをするような人には見えなかった。
「島さんはいつもこんなことしてるんですか?」
と、熱気のせいなのか、お酒のせいなのか、わけのわからない人に突然出会ったせいなのかわからないけど、少し頭がくらくらしてきたのを感じながら訊いてみた。
「だからたまにだってば。しょっちゅうしてたらとっくに見つかって退学になってるわよ」
島さんはたばこを吸って紫煙を吐き、
「今日はこれでおしまい。もう吸わないわ。碇くん、もう少し飲む? やめとく?」
「えっと、もう少しだけ……」
「はい、少しだけ」
とまた半分注いでくれた。
ぼくはお酒をちびちびと飲みながら、島さんがぽつりぽつりと話すのをただ聞いていた。
「親が仲悪くてさ。転校するかもしれないんだ。あたしはみんな好きなんだけどなあ。今はこの街もこんな感じだけどさ。今ここから居なくなるのは逃げるみたいで、なんか嫌だな。碇くんは偉いよね、みんなのためにあのロボットで戦っててさ」
「ぼくは偉くなんかありません」
自分で自分の語調の強さに驚いたけど、止まらなかった。
「ぼくは偉くなんかないんです」
それっきり二人共黙ってしまった。ぼくは何も言わなければよかったと思った。気まずい沈黙が続き、島さんが不意に立ち上がった。
「ふた、貸してくれる?」
言われるままに、まだ少しお酒の残っているふたを返すと、島さんはそのまま魔法瓶からお酒を注ぎ込み、ぐいっと飲んでしまった。間接キスなのに全く気にしてないのかなとぼくは思った。
「さ、行こっか」
と島さんが言った。
「どこへですか?」
「図書室。あそこならここより涼しいし。あれ、顔が赤いわよ。間接キスにどきどきしてるのかな?」
ぼくはむっとして、
「からかわないでくださいよ。暑いんです」
と言い返して、立ち上がろうとしたら少しよろけた。
「大丈夫?」
「あんまり大丈夫じゃないかもしれません……」 島さんは、
「ごめんね、お酒なんか飲ませちゃって。碇くん」
と言って、ぼくの手を握り、
「階段あるから手をつないで行こう」
と言った。
ぼくは反対しなかった。猛暑の中にずっと居て、初めてお酒を飲み、急に立ち上がったせいで、吐くかもしれないと思う程気持ち悪かったのだ。
島さんはぼくと手をつないで階段を降りながら、
「ほんと、ごめんね」
と言いつつ、
「これでロボット乗ったら酒酔い運転だね」
とまたふざけるから、
「ふざけないでください」
と言ったら、
「ごめん。もうふざけない」
と謝った。
がんばれー
甘えん坊シンジきゅんマダー??(・∀・)
途中、何度かふらついたが無事に階段を降り、手はつないだままだれもいない廊下を歩き、なんとか図書室の前まで来た。島さんはポケットからかぎを取り出して閉まっていた扉を開けて中に入った。
なんで図書室のかぎなんか持っているんだろうと思いながら、ぼくは冷たいフローリングの床の上に横になった。
「あたし、置いてきた物を取りに行くから待っててね。……本当にごめんね」
と言って島さんは図書室から出ていってしまった。
頭がくらくらする。……一人きりだ。確かにつないでいた手、よくわからないまま離してしまった手。
また一人きりだ。いつも、いつだってそうじゃないか。エヴァに乗ったって何も変わらないんだ。ミサトさんだって、父さんだってエヴァに乗らないぼくなんかいらないんだ。
扉を開けて、かばんを持った島さんが戻ってきた。
「これ、今度は水だから飲んで。でも無理して飲まないでね」
ぼくは起き上がり、魔法瓶のふたを受け取って水を飲んだ。
島さんが、
「自販機のジュースの方がいいよね。買ってくる」
と言って、またどこかへ行こうとしたので、
「どこへも行かないでください! ……水でいいです。……ここに居てください」
「わかったわ。ここに居る」
島さんはぼくの隣りに座った。
「碇くんも何かつらい事があったの?」
ぼくはすぐには答えられなかった。
「……エヴァに乗るのが怖いんです」
「エヴァってあのロボットのこと?」
「はい……」
ぼくは島さんの肩にもたれかかった。
「乗るのやめられないの?」
島さんはもたれかかるままにさせてくれた。
「やめられないんです。ミサトさんと約束したし。それに戦わなきゃ、エヴァに乗らなきゃどこにも居られないんです。だってエヴァに乗らないぼくはだれにも必要とされないから」
少しの沈黙の後、島さんは、
「よくわからないけど、あたしはエヴァなんか関係なしに碇くんが必要だったかな。碇くんに出会ってなければ、やけになって騒いで、先生に見つかってたかも」
と言って、ぼくの肩を抱き寄せ、
「碇くんはここに居るけど、ここにも居られない? 居たくない?」
ぼくは涙がこぼれて止まらなくなり、島さんに抱きついて、声に出して泣きだした。ようやく泣きやんだぼくは、
「ひざまくら、してもらってもいいですか?」
と訊いた。
「ええ、いいわよ」
と島さんは言ってくれた。
島さんのももの上に頭を乗せ、涙でにじんだ、本棚の本の背表紙を見ているうちに、ぼくはいつの間にか眠っていた。
「――くん、碇くん。あっ、起きたね。そろそろ帰ろっか」
ぼくはのろのろと起き上がり、自分のした事をだんだんと思い出して恥ずかしくなってきて、
「あっ、あのっ、島さん、すみませんでした」
「いいわよ、謝らなくたって」
いたずらっぽく笑って、
「今度まただれかにひざまくらさせてもらったら。えーっとミサトさんだっけ」
島さんは体を伸ばして、
「あー、いたたた。さ、帰ろ。守衛さんが来たら大変よ」
外へ出たらもう夕方で、少し涼しくなっていた。
島さんが、
「あたしは馬鹿だからさ、よくわかんないけど大丈夫だっていつも信じてる。気の利いたことなんか言えないわ。だって馬鹿なんだもん。……碇くん、手を出して」
ぼくが手を前に出したら、島さんは手を握って、
「握手。じゃ、また会おうね。あたしはむこうだから」
と言って、こっちを向いたまま別の方へ歩きだした。
「あのっ、今日は色々すみませんでした」
「だーから謝らなくていいってば。じゃあねー!」
ぼくも大きな声で、
「さようならー!」
と言った。
終わり。
感想があったらいってくれると嬉しいです。やっと、少しだけシンジくんを甘えさせてやれました。
足りない('A`)何かが足りない
こういう雰囲気とか話は好きだぜ
たまにはシンジを甘えさせてやろうってのも同感だ
ただスレの趣旨的には、シンジが甘えん坊だったら・・・だからちょい違うかと
そうなんですよね。
書いてる途中で、これってスレチじゃんて思ったのですが、期待してくださっているかたもおられたようなので結局投下しました。
シンジとシンクロしてしまって、「働きたくないなあ」とか、「なんで生きてんだろう。ここに居るのはおれじゃなくてもいいのに」とか思ってしまいました。二十七歳なのに。
>>57ですね?わかります><
でも面白かったよ。また頑張ってね(*´艸`)
ヱヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
昨日、LAS小説を書き終えました。今度は「甘えん坊シンジ」に再挑戦します。今度こそ甘えん坊でいきます!
落とされるのは勘弁保守
まだ〜?
わくわく
652 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/07/09(木) 22:41:49 ID:WnNZQbiz
エヴァ板良スレ保守党
だいたい書き終わりました! ですが、またスレチのような、またしくじったような気がしています。改めて庵野監督ってすごいなと思います。
シンジが甘えだすまでページ数が結構ありますが、甘えます。前作とは違い、はっきりと甘えます。
ただ甘えるのがシンジだけじゃなくなっちゃったんです。もう一人甘えちゃいます。もしスレッド違いも甚だしいというのであれば投下を控えます。
みなさんの意見をお待ちしております。
住人の顔色伺う職人ってウザい
スレチって自分で分かってるなら聞くなよなーって感じだよ。何て言って欲しいわけ?
じゃあやめとくー。
せっかく書いたのに勿体無い…読みたいから投下してほしいなー
投稿するのも批判するのも自由だぜ。
:SrFAXaIUUc氏
全く違和感なく映像が頭の中で
創られたよ。
キャラが喋ったみたい
スゴイね、うまいよ。
まだ〜?
『終わるかもしれない世界の中で』
「ふうっ。ただいま。アスカぁ、アスカ居るー?」
と買い物袋を持って帰宅したシンジが言った。
リビングの方からアスカが、
「おかえりー、シンジ。居るけど何?」
冷蔵庫に買ってきた食材を入れながらシンジは、
「ハンバーグ作るの手つだってくれないかな。ミサトさん、そろそろ帰ってくると思うし」
アスカは面倒臭そうに、
「えー、なんであたしが」
「一緒に作ろうよ、アスカ。食べるのも楽しいけど作るのも楽しいよ。ね、おねがい」
アスカは読んでいた雑誌を閉じて、
「もう、しょうがないわね。で、あたしは何をすればいいわけ?」
と言った。
「えーっと、タネを作ってほしいかな。はいエプロン」
とシンジは言って、アスカにエプロンを手渡した。
手を洗ってエプロンを着たアスカは合いびき肉を練りだした。
「シンジ、これでいい?」
「まだだよ。もっと練らないと」
とみじん切りにしたたまねぎをフライパンでいためながらシンジが言った。
「こんなもんでいい?」
「ちょっと見せて。うん、いいかな」
「けっこう大変なのね」
「でもまだまだやることあるよ。あれこれ入れたらまた練ってもらうし」
アスカは、こいついつもこんなことしてたんだと思った。
二人でハンバーグを焼いていたらミサトが帰宅した。
「ふいー、ただいまあ」とミサト。
シンジはキッチンから玄関に来て、
「おかえり、ミサトさん」
「シンちゃん、なんかいいにおいするわね。今日の晩ごはんは何?」
「ハンバーグだよ。ね、ミサトさん、キッチン見て」
いつの間にかペンペンも玄関に来て、
「クアッ」
と鳴いた。
「ちょっと待ってシンちゃん。ペンペンただいま」
二人と一匹がキッチンをのぞいた。
「アッ、アスカがキッチンに立って料理してる!」
と驚くミサト。
「クアーッ、クアッ」
と鳴くペンペン。
アスカは、
「そんなに驚かなくたっていいじゃない。おかえり、ミサト」
「ただいま。そっかぁ、シンちゃんと一緒に仲良く料理してたんだ」
「シンジがどうしてもって言うからよ! ちょっとバカシンジ、まだひっくり返さなくても大丈夫なの?」
シンジは、
「アスカ、ちょっと見せて。うん、もういいね」
と言って、フライ返しでハンバーグを裏返して火力を少し弱め、タイマーを四分にセットして、
「もうすこしおねがい。ミサトさん、ビール飲む?」
「もっちろん!」
「じゃあ、すぐにつまみ作るからちょっと待ってて」
「おあずけだってさ。ペンペン、向こうで待ってようか」
と言ってミサトはダイニングキッチンへ行ったが、ペンペンはキッチンの入り口から動かなかった。
シンジは冷蔵庫から食材を出して手早くつまみを作った。
つまみを乗せた皿と、ビールを持ってダイニングキッチンへ行くシンジ。シンジの後にくっついていくペンペン。
「はい、ビールと、つまみのまぐろのカルパッチョ」
「ありがとお。つまみも乾き物ばっかだと飽きんのよね。うれしいわ、シンちゃん」
「えへへ」
と言って、照れるシンジ。
タイマーが鳴ったのでシンジはキッチンに戻って、アスカに、
「ありがとう。後はぼくがやるよ」
と言った。
アスカは、
「やれやれ、やっと解放されたわ。麦茶飲も」
と言って、コップに麦茶を注いで一口飲み、シンジを見た。真剣な表情でハンバーグを焼くシンジを見てアスカは、こいつってこんな顔もするんだと思った。いつもは情けないくせに……。
ダイニングキッチンの方が騒がしい。
「あー、ペンペン、あんたもう食べちゃ駄目! あたしが食べるの! アスカー、食べる?」
「あたし生魚嫌いだからいい。シンジ、あんたも麦茶飲む?」
シンジは、
「うん」
と答えて、ハンバーグをフライパンから皿に移した。
アスカは麦茶を注いだコップを、
「ほら、ここ置いとくわよ」
と言って、シンジのそばに置き、ダイニングキッチンへ行った。
シンジはハンバーグソースを作り終えて、
「よし、これで終わりだ。ミサトさん、アスカ、料理運ぶの手つだって」
と二人に言った。
三人で料理をテーブルに運び、ミサトが、
「じゃあ食べよっか」
と言って、三人それぞれが、
「いただきます」
と言って、食べ始めた。
ミサトはハンバーグを一口食べてから、ビールを飲み、
「プッハァーッ、さっぱりの次はこってりなんてたまんないわ。さっすがシンちゃん」
「いやあ、ミサトさんとアスカが好きな物を作ろうって思っただけなんだ」
「あんたの料理、いつもより気合入ってない?」
とアスカ。
ミサトも、
「たしかにそうねえ。まぐろもすごくおいしいやつだったし」
シンジは、
「うん。この三人で暮らすようになって一か月ぐらいたつなって思って。なんの記念日でもないんだけど、今日やらないといつできるかわからないから……」
ミサトは、
「なーに暗い顔してんのよ。大丈夫よ、大丈夫。いつだってまたできるわよ。今度はあたし達がシンちゃんの誕生日祝ったげるから。ね、アスカ」
アスカも、
「そうよ。エヴァが三体もあるんだから、来る使徒全部やっつけてけばいいだけよ。それに、なんたってこのあたしが居るんだし」
「うん、そっか、そうだよね」
とシンジ。
ミサトが、
「それより今後の事よ。シンちゃん、シンちゃんの料理の腕とあたしの財力をいかして、料理屋さんでもやらない?」
「あ、あたしそれ賛成。あたしはマネージメントしてあげるわ。ミサトとシンジだけじゃお店つぶすに決まってるもの」
とアスカ。
「将来の事なんか全然考えていなかったなあ。うーん、料理屋さん。いいかもしれない」
と笑顔になったシンジ。
食事が終わって、アスカが、
「あたし映画見るけど二人も見る?」
と訊いた。
シンジは、
「ぼくは洗い物があるから」
「そんなの明日でいいじゃない」
とアスカ。
「じゃあ、油物だけ洗っちゃう」
「もー、仕方無いわね。ミサトは?」
「せっかくだからあたしも見ようかな」
とミサト。
シンジがフライパンなどを洗っている間に、ミサトとアスカは食器をキッチンに運んだり、リビングを片付けたりした。ペンペンは目当ての食べ物がなくなったのでふろに入った。
「洗い物おわったよー」
とシンジ。
「じゃあ見よっか」
とアスカ。
ソファに、シンジと、真ん中にミサト、そしてアスカが座った。
アスカが、
「始まるわよ」
と言って、リモコンのスタートボタンを押して、映画は始まった。
映画を見だしてしばらくするとシンジはうとうとしてきた。
「シンちゃん、眠いの?」
とミサト。
「うん。……ミサトさん、ひざまくらして」
「しょうがないわね。シンちゃん、今日頑張ってくれたものね」
とミサトは言って、床に腰を下ろして、
「はい、いいわよ」
と言った。
「ありがとう、ミサトさん」
とシンジは言って、床に横になり、ミサトのももの上に頭を乗せた。
ミサトはシンジの頭をなでながら、
「ね、アスカ」
「何? ミサト」
「シンちゃんの髪の毛ってすんごいさらさらよ。さわってみる?」
「さわらない。ていうか映画見る気あるの?」
ミサトはかすかにほほえんで、
「今日は三人一緒で居る日なのよ。映画も大事かもしれないけど、三人そろっているのが大事な日なのよ」
「……シンジ、もうすっかり眠っているみたいね」
「ええ、そうね」
映画が終わって、ミサトは、
「さあて明日もあるし、おふろに入って寝ようかな。シンちゃん、起きて」
と言って、シンジの肩をかるくゆすった。
シンジは、
「うーん」
と言って、起き上がり、
「映画終わってる」
と言った。
「あんたが寝てる間にね」
とアスカ。
ミサトは立ち上がり、バスルームへ行った。
おお、なんかキテた
シンジは眠そうな声で、
「アスカ、今度はアスカがひざまくらして」
と言った。
「なんであたしまで」
「まだ眠いんだもん」
「……仕方無いわね。今日だけよ」
とアスカはため息をついて言った。
アスカは床に腰を下ろし、シンジはアスカのももに頭を乗せた。
「アスカ、ありがとう」
「なんか今日のあんた変よ」
「ねえアスカ、……アスカはときどき妙に心細くなったりしない?」
アスカは、手足を曲げて、体を丸めて、ひざまくらしてもらっているシンジの横顔をのぞいた。シンジはアスカのつま先の方を見ていた。
「あたしだってたまにはそういう時はあるわよ」
「ぼくは最近、しょっちゅう心細くなるんだ。夜、布団で寝ている時なんかに。何かを失うんじゃないかって不安になる」
アスカは何も言えず、黙っていた。心細くなるのはアスカも同じで、解決方法もわからなかったからだ。
アスカは、
「あんたは考え過ぎなのよ」
と言うのが精一杯だった。
シンジは、
「うん、そうだね」
と言った。
しばらくたってバスルームのドアが開く音がして、シンジは、
「ぼく、おふろ入ってくるね」
と言って、立ち上がった。
シンジと入れ代わりにミサトがリビングに入ってきて、
「いやー、いいお湯だったわあ。次入るのシンちゃん?」
「そうみたい」
とアスカ。
「さーて、麦茶、麦茶」
と言って、キッチンへ行こうとしたミサトの背中を、アスカは抱き締めた。
ミサトはすこしびっくりして、
「どうしたの? アスカ」
と訊いたが返事はなかった。
「なんだか今日はみんな甘えん坊ね」
とミサト。
「だって、バカシンジが人に甘えるだけ甘えて行っちゃうから……」
とアスカ。
「今日はあたしの部屋で一緒に寝る?」
「いい。ミサトの部屋ってゴキブリ出そうなんだもん」
「かわいくないわよ、アスカ。もっと素直にならないと」
アスカは、ミサトを抱き締めていた手を放し、
「ありがとう、ミサト。あたしもう寝るわ」
ミサトはアスカの方へ向き直り、
「そう。アスカ、おやすみ」
「おやすみ、ミサト」
アスカは自分の部屋に入ると、ベッドに倒れ込み、
「シンジの馬鹿」
とつぶやいた。
終わり。
今回で三作目。LAS小説投下総合スレの39ー47に二作目の『おだやかな午後』あり。一作目はこのスレのどこかにあり。
前半しっかり者だったけど、後半甘えん坊になったねw
シンジも可愛かったけど何よりほのぼのしたよ。
672 :
プロテインX:2009/07/21(火) 15:47:37 ID:KtqhcQmX
>>659さん、SrFAXalUUcさんの感想はおれが書いた一作目の小説(
>>628ー639)の感想なのでしょうか? うれしくて結局投下してしまいました。
>>671さん、感想ありがとうございます。
保守
エヴァ板良スレ保守党
ぬふぅ
676 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/08/02(日) 08:36:49 ID:/E5+m7Cx
ぬはぁ
アスカ
シンジ「ばーぶー(逃げちゃだめだ)」
ゲンドウ「ちゃあ〜(乗らないのなら帰れ!)」
戦闘のフラッシュバックでうなされてるシンジに添い寝するミサトですね?
ぬふぅ
ミサトさんの帰りが遅いときは常にペンペン抱っこのシンジきゅん
職人待ち
このスレ、書かぬならageるぞ
マリに甘ったれるシンちゃんが見たいのれす
おっぱいもあるし…新ちゃん匂いにメロメロしてるマリとか様になると思うのれす…
マリ「ふふふ…さあて子ワンコくん。そろそろおしめの取り替えの時間でちゅよぉ〜」
逆にシンジにミサト、アスカ、レイが甘ったれるのが見たい
リツコならみたい
スレ違いだ
ちぇー
まだ〜〜〜〜〜〜〜〜?
◆SrFAXaIUUcの新作に密かに期待age
期待あげ
保守
保守保守
昼下がり。
リビングのテレビからは主婦達の感嘆の声が響いている。
人気司会者がフリップのシールをめくると、それは一際大きくなった。
「ぉー」
訳も判らず彼女らの顔真似をする少年。
床にペタンと座り込んで視線はテレビに向けたまま、白い羽毛に頬擦りをしている。
彼が大事そうに抱えているのはミサトのペットであるペンペンだ。
シンジは時折体を前後に揺すったり、彼のお腹を撫でたりしながら画面に見入っていた。
ペンペンにとっては迷惑な話である。
高い知能を有し風呂とビールを愛する孤高の人、いや温泉ペンギンにとって
執拗に温もりとスキンシップを求める少年の相手はいささか手に余る。
しかし、彼は縫いぐるみさながらされるがままになっていた。
飼い主が特に頼んだ訳ではない。
数日前台所でうっかりシンジに捕まってから、特に用事のないときは相手になってやっているのだ。
それは彼なりの思いやりというか恩義の返し方であった。
葛城ミサトという人物に拾われてからそれなりに大事にされてきたペンペンだったが、
彼女の愛情にはかなりのムラっ気があり、特に食事に関しては常識を疑う扱いを受けた。
頻繁に忘れる。酒のつまみで誤魔化そうとする。
そして一番酷いのが手料理をご馳走してくれる余計な心遣いであった。
彼には冷凍された魚を自分で解凍して食べる知恵と器用さがあったので、
それさえ定期的に供給してくれれば何の問題もなかったというのに。
原則放任主義で風呂もビールも好きなだけ楽しめる快適生活。
あとは食事さえ……と頭を痛めていたそこに、少年は現れた。
最初こそ意外すぎる同居人に呆然としていたものの、
その窮状を察すると自分が食事当番のときには必ず魚を買ってきてくれたのだ。
つまりほとんど毎日である。当番制が正しく運用されないのは彼にとって幸いだった。
「ぅー」
テレビがCMに入ると、少年はペンペンの嘴を弄りはじめる。
「クェ」
鼻孔を塞がれては不快なので、シンジの指を軽く咥えて注意を促すペンペン。
彼が指を引けば直ちに嘴を開いてやる。
幾度か繰り返して理解したのか、それとも飽きたのか、
少年はまた最初の姿勢に戻り柔らかな胸の羽毛に頬を摺り寄せた。
優しく翼で背中をあやされるうち、シンジの瞼はゆっくりと閉じていく。
彼がこうなってしまった理由は聞かされていない。ただ恐らく今は休息の時なのだろう。
ペンペン自身、アニマルセラピーに関しての知識は持たなかったが、
シンジが自分に安らぎを求めるなら出来る限り胸を貸してやろうと思っていた。
そして願わくば再びキッチンと食生活に平和が取り戻されん事を、と。
「ただいまー」
力ない声と共にミサトは玄関で靴を脱ぐと、廊下にへたり込んだ。
三日間に及ぶ本部での缶詰状態から開放されてやっとの帰宅である。
ネルフそのものが何時もより多忙だった訳ではない。
シンジが現在の状態になってから可能な限りの仕事を在宅で済ませていた皺寄せが来たのだ。
前々からせっつかれていたのだが、この連休アスカがずっと面倒を見ても良いと言ったので
その言葉に甘える事にしたのである。当然かなりの謝礼をはずむ約束はさせられたが。
契約を終えて彼女はニヤリとして言った。
「ヒカリが家族旅行に行っちゃうから暇なのよねー。 時間は有効に使わないと♪」
「チッ!」
ミサトはそのとき渋面でビールをあおりつつ内心では感謝していた。
いくら多少の好意は持っているにしても、シンジの世話をするのは大仕事だ。
指示を理解させるのも時間を食う上にやたらに甘えたがりなのである。
それは確かに可愛らしくもあるのだが、なにしろ体は中学生なので色々と扱い辛い。
いい歳をした自分ならともかく同い年の彼女では戸惑う事も多いだろうに。
(まさかそれも含めてご褒美ですって展開じゃないわよねアスカ?)
疲れた頭では碌な事を考えない。
兎も角、今日で全ては終わったのである。
寝よう。
いや、その前に風呂だ。そして湯上りに欠かせないモノは……
黄金色の液体の喉越しを思い浮かべながら、フラフラと立ち上がりダイニングへと歩き出す。
そこで彼女は家中の照明が落ちている事に気付いた。
随分早く寝たものだと怪訝に思っている所へ、突如チェーンソーのエンジン音が響き渡った。
何事かとリビングを見やると暗い部屋の中でテレビの画面だけが煌々と光を放っている。
そこに立つのは血塗れのエプロンを身に着けた大男だ。
どうやらホラー映画の鑑賞会らしい。
アスカはクッションを、シンジはペンペンを抱き締めて画面に食い入っており保護者の帰宅には気付く様子もない。
そしてテレビの前に居並んだ二人の手が固く繋がれているのを見て、
ミサトはクスリと微笑みながらそっと脱衣所へ消えた。
彼女が長めの風呂から上がると、もう部屋には明かりが灯っていた。
キッチンではアスカと並んだシンジが足をブラブラしながらご機嫌でアイスクリームを食べている。
棒アイスはあちこちベタベタにするからと、アスカがカップに入ったタイプを買って来たのだ。
そして『あら気が利くわね』と言ったミサトに無言で手を差し出す彼女。
何の事はない。TVで紹介された高級アイスを保護者持ちで食べる口実だったのである。
「ミサトおかえり」
「ただいまアスカ、シンちゃん。アイスおいしい?」
ようやく帰宅に気付いたアスカが声を掛け、それに応えるミサト。
少年は無言ながらも、スプーンを咥たまま満面の笑顔でこちらを見返した。
彼女も笑みを返しつつ冷蔵庫のドアを開け、念願のビールを手に取ると愛しげに頬擦りをする。
「ああ、帰ってきたんだわ我が家に。ただいまえびちゅ! んー、ちめたい!」
そして一気にプルトップを引くが早いか、グビグビと黄金色の液体を飲み下した。
「ぷはぁー、くぅー!」
久方ぶりのアルコール摂取は生きている事の素晴らしさを実感させてくれる。
しかし、妙齢の女性がバスタオル一枚で感激の声を上げる様はあまり上品とは言えない。
「だらしないわねぇ、もう。いい大人が!」
「あら、三日も働きづめだった人に随分な言い草じゃない? ねー、シンちゃん」
「ぅー」
「シンジもジロジロ見ないの。ズボラが伝染るわよ!」
アスカは少年の頬を両手で挟んでそっぽを向かせる。
それを横目に見ながら、唇を尖らせた保護者は持てる限りのビールと共に自室へと引っ込んだ。
持ち込んだビールもすっかり飲み干し、
お代わりとツマミを求めて部屋を出ようとしたミサト。そこに偶然、アスカの囁きが耳に入る。
「ほら、シンジそろそろ寝る時間よ」
「ぅー」
「何、寂しいの? 今夜からはミサトと一緒でいいでしょ、ホント甘えん坊なんだから」
お姉さん風を吹かせる少女の様子に思わず微笑が漏れたが、ふとある点に気付いた。
(今夜からは? じゃあ昨日までは……)
考えを巡らせながら、そっとリビングを覗いた彼女の目に飛び込んできたのは
何と、アスカがシンジを愛しげに抱擁している姿だったのである。
「ミサトもあれで疲れてるんだから、いい子にしてなさいよ」
頬を寄せ、耳元で優しく諭している。
“あれで”という言い様が少し気に障ったものの、ミサトは胸が暖かくなるのを感じた。
大声を上げて脅かした挙句、散々からかってやろうと算段していた彼女だったが、
それは棚上げにして素早く近づくと背後から二人をギュッと抱き締める。
「うわっ! ちょっと何ミサト?!」
悲鳴に近い声で驚く少女と、目をパチクリしている少年を尻目にミサトは言った。
「よしっ、今日は皆でここにお布団敷いて寝ましょう!」
ふー!!
御馳走様でした!!
続きも頂きたいのですが予約受付中ですか?
705 :
695:2009/10/01(木) 00:01:47 ID:???
>>704 保守がてら思いつくまま書いただけなので特に続きはないです
予約とはリクの事でしょうか? 運良く思いつけば出来るかも知れません。
クオリティはご覧の通りですが。
エヴァなんて叩かれてナンボだろ
こんなの親や教育者が静観してる方がキモイわ
てかおまいらは子供ができたら子供にエヴァを薦めたりするんだろうなw
てかおまいらモラトリアムそのものでガキ丸出し、叩かれ耐性なさすぎ
ミサトの寝ている布団に潜り込む碇シンジ5歳
正直言って「死にたい」とか「みんな死んじゃえって言ってる」シンジが好きだった
っていうか、自分を見てるようで安心した(最低だ・・・俺ってw
自分はなんも変われてないのに、そんなシンちゃんが成長したことに追いてけぼり食ったみたいで・・
まあつまるところ嫉妬してるんだな俺は
若いっていいなあ
>>706 どっかの投票で子】子供に見せたいアニメ映画にエヴァが9位になってたなw
>>706 親や教育者はジブリの後継者たるサマーウォーズを応援します
サマウォファンがエヴァを叩くのはそういうことなんです
711 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/20(火) 03:41:31 ID:/OTsoEZ6
まあ我が子に薦めたいものでないのは確か
712 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/20(火) 04:58:37 ID:3/ENiGiH
近親相姦の話だろ。クローンだけど。
はぁ…
クローンなら近親じゃないじゃん
クローンはいわば人工的な双子、三つ子・・・のことだから
レイはユイの双子、三つ子・・・の妹、シンジから見れば叔母ってとこだろう
レイの体はリリス成分も半分混ざってるから完全なユイクローンじゃないよ
保守