ナナゴさんおめでつお
あけますた
ほ
保守。
今年ものんびりまったり
今年に入ってから未だにナナゴさんの降臨は無し・・・orz
今何処で何してるんだろうな
お前ら下げすぎると落ちるぞw
斥月候日
今日はどうも軍事演習があるらしい。カヲルに頼んで少し調べてきてもらった。
演習といってもシステムのチェックや訓練のおさらいといった比較的小規模なもの
らしい。もちろん宇宙怪獣の襲来に備えてのものだ。
「コロニー防衛部隊に駐留していた中央の第四艦隊、試験航行中のヴァイア艦
―って言ったかな?―が一隻。あとフラタニティって言うのが四人いるらしいよ」
宇宙規格がどれくらいのものなのか知らないのでどうもしっくりこないが、
十分な量ではあるのだろうか?
この眼(?)で実際に確かめてみたいところだが、演習場所はここからずいぶん
離れた衛生軌道上で行われるうえ、見学も禁止されている。
見に行きたい。できることなら参加したい。
有志は募っていたそうだが、地球出身では星籍証明や個人証明ができないため登録が
できないらしい。廃れた辺境だとか言っておきながら細かいことにうるさいものだ。
はぶられた田舎者気分だな、全く。
だがここで引き下がる俺ではない。カヲルの力を借りればこっそり抜け出すことも
できるはずだ。思い立った俺は、立て掛けておいた槍を手にケージを後にした。
ケージから一番近い港は軍用港だ。艦船等はおおかた出払ってるだろうが、ここを
通るのは少しばかり厳しい。隣の港まではやや距離があるが仕方ないだろう。
だが軍用港にも興味がないわけではない。なあに、少し通るだけなら問題ないはずだ。
何か情報を得られないとも限らんしな。
暗い通路を抜けて、新しいようでどうも寂れたように見えるゲートをくぐる。
港は小規模なもので、人の姿も見あたらない。防衛部隊の派出所といったところか。
俺の肩幅くらいの大きさの小型艇がいくつかあるが、ほとんどもぬけの殻だ。
中を眺め回しながら歩いていくと、曲がり角でピンクちゃんと鉢合わせした。
互いに2秒ほど凍りつく。そして同時に笑顔を作る。
「な、ナナゴさん、どうしたんですか、こんなところで?」
ピンクちゃんの口が先に開く。ちなみにピンクちゃんには翻訳システムが
インストール済みだ。本人の希望だったらしいが、やはり変わった娘だ。
「ほらあれだ。社会見学だ。そういうおまえは?」
苦し紛れの言い訳に聞こえたかもしれんが、事実は事実だ。
「ノノは、あの、ほら、お手伝いですよ。人手不足で困ってるみたいなんで」
どうも怪しい。案外俺と同じことを考えてたりするのかもしれん。
「見学でしたら・・・」
言葉が詰まったのではない、轟音が彼女の言葉を遮った。
轟く爆音、震える空間。
「近いですね。デブリでもぶつかったんでしょうか?」
そして静寂を切り裂く警報音。
「どうもそうじゃないらしい」
『総員第一種戦闘配置!第4基部37ブロックに被弾、宇宙怪獣中型一を確認!
残存している防衛部隊は直ちに出動せよ!繰り返す!総員第一種戦闘配置・・』
穏やかではないらしい。さっきまで静かだった港は兵士の声と小型艇のエンジン音で
あふれ、別の世界となった。
そして行き交う兵士の中に以前見た顔が。
「ここで何してる!?白いの!」
先日俺のケージに来た軍人だった。まさかここの留守番だっだとはな。
「え〜と、ノノ達は少し通りがかっただけですよ」
やはりピンクちゃんも立派な部外者だったらしい。
「そうか、まあいい。ここは危険だ!中に避難しとけ!それから白いの、
混乱に紛れて外に出ようなんて絶対に思うな!」
俺のことよく分かってるじゃないか。ここからは出られそうにないかな。
軍人のおっさんはやがて小型艇に乗り込んで港を飛び立った。
他の機体もそれに続いて発進してゆく。
港が少しだけ静かになった。
「どうします、ナナゴさん?」
どうするたって、ここで逃げるようじゃあ俺じゃない。
「なあノノ。戦力は足りてるのか?敵は一匹らしいが」
メイドロボに聞くのもおかしな質問だな。だが彼女はその宇宙怪獣を一度は眼に
してるはずだ。
「そうですね。放送によると被弾したのは一番近い軍用港辺りみたいですし。
中型ともなると残存部隊だけでは重力兵器でも使わない限り撃破は厳しいですね」
期待した以上の返答だった。演習してる艦隊にも連絡がまわってるだろうが、
それもいつになったら帰ってくるのか・・・。
俺は不意に握っていた槍を見た。そして左腕につけてあるお守りを見た。
俺の手は震えてるのか?
開きっぱなしのハッチから行き交う光が見える。
そしてその光の一つがこの港に直撃した。
「ノノ!大丈夫か!?」
港は半壊し、黒い煙が無重力の中を漂う。ノノはどこだ?
「はい!なんとか!」
ノノはお守りにしがみついていた。なるほど、タフで運がいいのは間違いない。
もう閉じそうにないハッチから外を見てみる。何機撃墜されたのだろうか?
大きさがまちまちの残骸が漂っている。苦戦しているようだな。
加勢したいところだが・・・。
「ナナゴさん!」
ノノが耳もとで叫んだ。
「ノノ達も行きましょう!」
「しかし宇宙戦闘は・・・」
そうだ、宇宙戦闘などやったことがない。確かに興味はあるが、ぶっつけ本番は
さすがに俺でもややきつい。
「大丈夫です!ナナゴさんならきっと大丈夫です!何故ならば!
ナナゴさんは宇宙を救うスーパーロボットだからです!」
ふん、そうだったな。少し違うような気もするが、俺は決戦兵器なのだ。
俺はそのとき、誰かにそう言ってもらいたかったのかもしれない。
「そうだな・・・。出撃するぞ!ノノ!」
「はい!」
無重力を思うように航行するだけなら問題ない。問題はどれほど器用に泳げるかだ。
だがその辺はノノが直接指示してくれるらしい。プラグの中からだ。
『忠告したはずだぞ!白いの!』
開いておいた軍用回線に怒鳴り声が飛び込んでくる。
おっさんは生きてたようだ。だが被弾はしてるようだな。
「苦戦してんだろ。加勢に来たのさ」
見回してみると、十機以上いた小型艇も後ほんの数機。
しとめるどころじゃなかったようだ。
そして目に映る大きな陰。
平たく長い船のような、その全長はゆうに2qを超えている。
そしてその大きさに似合わずかなり速い。槍は投げても当たりそうにないな。
『死んでも知らんぞ!』
「伊達にあの世は見ちゃいないさ。まあ見てな!」
「来ます!」
真正面からの体当たりを横に避け、すれ違い様に槍を大剣に変化させて斬りつける。
飛び散ったのは地飛沫ではなく激しい火花。傷一つ付かなかったってことも
ないだろうが、この程度の斬激じゃあ埒が明かないな。決定打に欠ける、か。
「そうでもなさそうだよ」
それまで静観していたカヲルが口を開いた。何か案があるらしい。
「槍を直撃させることさえできれば、アンチATフィールドで内部から崩壊させる
ことができる。宇宙怪獣といっても所詮は生き物だからね」
なるほど、当てられればの話だな。それができれば苦難はない。
―いや、手はあるか。
とっさに大剣を槍に戻し、左手に持ち替える。
「ノノ、歯ぁ食い縛ってろ」
「へ?どうするんですか?」
イナーシャルky、じゃなかった、ATフィールド全開。
「うし!やってみる!」
脳内艦長「いかん!」
脳内ライバル「死ぬ気!?」
脳内コーチ「ん!」
脳内お姉様「やめてえええ!!」
そして現実に帰ってプラグの中のノノ、
「な!ナナゴさん!前、前〜!」
再び突撃してきた宇宙怪獣の鼻っ面を右手で押さえる。その衝撃で右手が吹き飛んだ。
なあに、右手は消耗品だ。構わずそのまま鼻先を右脇に抱え込む。
「捕まえたぁ!!」
そのまま至近距離で槍を突き刺し、そして、
「喰らえ!ナナゴコレダアァァ!!」
ネーミングセンス云々は突っ込まないでもらいたい。何せとっさに口から出たんだ。
槍が赤い光を発し、やがて宇宙怪獣は膨張して消滅した。激しい爆炎と共に。
『生きてるか、白いの?』
「当たり前だ。死ぬ気の特攻なんてするわけないだろ」
死ぬわけもないがな。
『全く。兵士じゃないから直接は罰せられんが、だからといって不問にはならんぞ。
しかし・・・よくやったもんだな』
結果往来とでも言うのかな。コロニーを救ったことに変わりはないだろう。
「すごいですよナナゴさん!宇宙怪獣を倒しましたよ!」
プラグの中であまり騒ぐな。舌でも噛んでればよかったものを、
と言いたいところだが、今回ばかりは悪い気はしないな。
「でもナナゴさん、右手が・・・」
「なあに、すぐに治るさ」
むしろ、右手一つで助かったのは奇跡なんじゃないだろうか?
ギリギリというほどでもないが、今回は勝利を収めることができた。
だがこの宇宙怪獣が群れを成して攻めてくると思うと、手の震えを隠しきれない。
しばらく休んでて申し訳ない
つなぎの話が素直に思いつかなかったんだ
大まかなストーリーは結構先まで練ってあるので今後も書いてきます
今年もよろしく
激しくGJ
今年もよろしくお願いしますね、ななごさん。
乙です。
今年もよろしくナナゴさん!
相変わらずかっこいいなぁ
待った甲斐があったよww
どんどん面白くなるなーw
951 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/01/28(月) 18:05:35 ID:QYfF/P43
我が忌むべき存在のエヴァ七号機、またも受験勉強の妨げとなるか・・・
やはり・・・sageは逆にageで制すべきだな・・・
952 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/01/29(火) 19:42:01 ID:lqeyexem
かゆ
うま
ナナゴさん今年も早速ですね。
やっと追い付いた
久しぶりに覗いたらナナゴさんキテター
やっぱおもしろいわ今年もよろしく
保守。
一気に3時間くらいかけて読んだ。
ナナゴさん、好きだ。
保守&乙
乙
初めてエヴァ板でネ申スレを見た(´;ω;`)
ナナゴさん乙&GJ!
おつ
gj
ほしゅ
乙
ここは自惚れ野郎のオナニースレですか
いいえ、ケフィアです。
一気に読んだが素晴らしい(´Д`)ハァハァ
( 皿){うにゃー
967 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/03/04(火) 00:07:17 ID:OMg0bVi4
乙
969 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/03/04(火) 23:20:26 ID:gy6s6AVR
うにゃあ
970 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/03/04(火) 23:38:25 ID:MXmmGbGe
今のペースならもう一回ななごさんがくるか990くらいになってからでいいんじゃね?>次スレ
うん
980こえたら気をつけないと
973 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/03/10(月) 02:57:24 ID:TQtW89d6
一週間前にこのスレ読み終わってずっとワクテカしてたらナナゴさんの書く遅さに笑った
忙しいんだよきっと
煙月草日
噂が流れた。つい先日の俺のことを始め、軍の機密の一部や宇宙怪獣を仕向けようと
しているのが実は中央の人間だという根も葉もないことがいくつもの尾ヒレを付けて。
来客も増えた。いや来客と言うより、ただ作業員を装って俺の姿を見に来る者が、
2,3日に一人くらいいるというだけだ。相変わらずの常連はあの軍人の男だ。
そして今日も俺のケージの片隅で煙草を吹かしている。
「やはりこの前のは斥候型だったらしい。本隊がここに来るのも時間の問題だな。
近頃は大人しかったんだがなあ、何が楽しいんだか。奴らにしちゃあ俺達は
毒々しい雑草か何かなんだろう」
少なくとも噂という域ではない情報をこのおっさんは毎日のように持ってくる。
しかしその情報はどうでもいいような話のごくわずかな部分だけなのだが。
「まあ実際雑草みたいなもんなんだがな。おまえはデカイから気にしないだろ。
見たことあるか?そういう細々したものが無惨にもプチプチ潰されてく様を」
プチプチねえ、パシャパシャならないこともないが、まあ戦争の記録くらいはある。
「見ていないわけではない、だが知っているつもりもない」
おっさんは小さく鼻で笑って、こっちに目をやった。そしてゆっくりとため息をつく。
それと同時に煙が吐き出されていった。
「俺も潰されそうになった・・・。知ってるか?宇宙にだって風が吹くんだぜ」
それまで流すように聞いていたが、宇宙の風という言葉に俺は少し興味を抱いた。
「エーテル流だとか偏向重力だとかそんな息の詰まるもんじゃない。吹かれると
心地いいんだ」
吐き出された煙が低重力のケージの中を漂ってゆく、やがて換気口へと吸われてゆく
空気の流れに引き裂かれて少しずつ薄くなり、煙は俺の目でも見えなくなった。
「まだ自分が可愛かった頃だ。人の流れに呑まれて、気がついたら俺は戦場にいた。
大戦の真っ直中だ。覚悟なんてできちゃいない。俺の周りの連中はゴロゴロと
死んでいく。そして俺の戦闘艇もついに残弾ゼロ、操舵不能。
もう死んだと思った。だが死んでなかった。今となっちゃ本当に余計なお世話な
ことなんだが、誰かが俺に生きろとでも言ったのかもしれない。ただ悪運が
強かっただけかもしれない。だがその光景はよく覚えてる。白にも黒にも
染まらない色のゲドゥルト(強力なコロナフレア、高圧高温高重力だとか)が
もの凄い勢いで吹き荒れてた。混乱していた戦場は余計に混乱し、俺は誰もいない
暗闇に吹き飛ばされ、命だけは助かった。命だけは・・・。
国へ帰ったとき、もうそこには何もなかった。さんざん守れと言われたものも、
守るはずだったものも。俺は何かに助けられたのかもしれない。だが救われては
いなかった。ずっとあのままの方が良かったのかもしれないな・・・」
煙は見えない。だがかすかにそのほろ苦い香りが俺の鼻先をかすめた。
その香りは一瞬のうちに消えてしまい、俺の嗅いでいたのは既に元のケージの湿った
匂いに戻っていた。
「今はどうなんだ?守るものだとか、背負うものだとか」
おっさんは一瞬目線を上に上げてから答えた。
「さあな。凝った肩もまだ軽い。それが前より良いのかどうかなんて考えるだけ
無駄なだけさ・・・。フン、何だか湿っぽくなっちまったな。いやすまん」
「誰にだって何か言いたいときだってあるだろ。泣き言も聞こうか?」
おっさんは笑った。含みも屈託もない笑い声で。
「それはまたにするよ。そうだ祭りが終わったら一杯おごろう」
「俺の入れる店があるのかよ?」
「フン、探しとくよ」
おっさんはそう言って、ケージを去っていった。
今日のおっさんはどこか自分を見ているような気がした。いや、もちろん俺には
個人的な重い過去や背負わなければならないものなどはない。
どんなちっぽけな人間でもプライドは持っている。そして何もかもを捨て去ることなど
できはしない。だが何かを捨てることによって多くのものを得られることがある。
要はどこで決断するか、決断できるかだ。
俺にとってのそれがどれに当てはまるかなんて、今は分からない。今は考えるだけ
無駄なことなんだ。ただ俺もいずれはああなるような気がしたのだ。
かなり遅くなったな・・・
スマソ、ここ一ヶ月規制で何故かエヴァ板にだけ書き込めなかったw
これからは2週に1回ペースを目指したい
と言いたいところだが引っ越しの準備で少し遅くなるかもだ
そして今自分はちょっとした死活問題にぶち当たっているw
まあ努力はするんで・・・
ナナゴさん乙!!
のんびり待ってるんで、落ち着いたら又投下して下さい^^
980 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/03/12(水) 16:50:06 ID:/uWUCjQF
やっぱこのスレ最高だわ
981 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:
やばい
もう980超えてしまった