5 :
ゼルエル:
彼らはガラも悪く、いかにも不良といった感じだった。
三つ子の魂百までというのはまさにこのことだろう。
あまり関わらないようにしていたが、放課後に体育館裏につれていかれた。
やはり金を出すよう脅された。恐喝だ。
だが、もうあのときのような苛められっこの僕ではない。
イスラフェル先生のおかげで強くなったんだ!
このトイレッペーパーを自在に操れるようになり、カッターのような切れ味まである。
さらに目からビームをだすことさえ出来るようになった。
そんな僕が負けるはずがない。
と思いつつも、震えが止まらなかった。
心はまだあのときの僕のままのようだった。
僕は「金が欲しかったらかかって来い」と初めて相手を挑発した。
するとラミエルが加硫子砲を撃ってきた。
しかし、鍛え抜かれたぼくのATフィールドの前では無力だった。
そして僕が軽くビームを出すと、かなりダメージを与えたようで、2人は逃げていった。
初めて喧嘩に勝った瞬間だった。