リアルタイムで233様の小説見たの初めて・・・ww
マジ萌え死ぬwww
953 :
233:2006/01/17(火) 19:32:37 ID:???
「済みません―…。少しよろしいですか?」
赤毛の少女と、その両親らしき男女に、少年は声を掛けた。
にこやかに、それでいて儀礼的に。
一瞬静まり返る三人だったが、瞬間、ぱぁっと空気に華が咲いた。
「君は・・確か渚くんの―…」
「はい。」
父親らしき人物が、笑顔でカヲルに応じる。それに応えながら、カヲルは赤毛の少女・・。
つまり今回の主役であるアスカを盗み見た。
鉢合う目線―に、少女はにっこりと笑む。
「どうだね?お父さんは元気かね?いや、よくお世話になっているよ・・・。」
「はい。父もそう申して居りました。それで―…」
「ん?何だね?どうし「あなた、ちょっと…。」
追求する男に、妻らしき女が制止をかけた。恐らく、何かを察したのだろう。
954 :
233:2006/01/17(火) 19:33:28 ID:???
「私たちは、向こうで挨拶がありますから…。どうぞそのままで…。」
そう微笑みながら、男の腕を強引に引っ張って人ごみの中へと消えていく。
「おい、お前…。なんだ一体…」
「いいから、貴方。二人の邪魔しちゃいけませんもの・・・。」
そう、微かに聞こえる声。
成る程、カヲルの企みに加担してくれたらしい。それが、思い違った様であれ。
「…さて、惣流さん。」
くるり、とアスカに向き直るカヲル。
「ふふっ。何よ?」
待っていた、と言わんばかりの口調。
解りきった質問を、アスカはカヲルにぶつける。顔は誇らしげに笑っていた。
「少し僕と付き合ってもらえるかな?」
あくまで儀礼的な笑み。それもそうか。本心からでは無い行いなのだから。
「……いいわ。しょーがないから付き合ってやるわよ。どうせ、あんた相手居ないんでしょ?」
感謝しなさい、と言いながら、右手を差し出す。
それを、言い知れぬ笑みで迎えた。
955 :
233:2006/01/17(火) 19:42:37 ID:???
勝ち誇った顔で、少女は少年と並んで歩いた。
皆が二人を振り返る。そうさせずにはいられない。
目鼻立ちの整った、鮮やかな髪の二人。
もはや、人間と言い切っていいものかどうか。
――ふふっ、みんなが見てる。
満足げに、アスカは周囲に気配を張り巡らした。
そうして、そうして。
――やっとこの場所を手に入れたんだわ。やっと―…。
にやける口元を抑えもせず、アスカは自分の腕をカヲルへと絡める。
「ねぇ、あたし達って…。すごく似合ってると思うわ。お互いにね。」
そう囁きながら、こつりと額を背広に押し当てる。
「そうだね。君と釣り合いが取れるとは―…。光栄だね。」
心にもない事を吐きながら、アスカの様子を冷ややかに見つめた。
勿論、笑顔のままに。
956 :
233:2006/01/17(火) 20:02:30 ID:???
「あら、渚さま―!」
聞きなれた声に、ナオコは振り返った。
見知った女。確か取引先の――…。
内心煩わしく思いながらも勤めて笑顔で返す。
「あら…、こんばんは。」
「こんばんは……。今夜も冷えますわねぇ」
そうですわね、などと、下らない質問に応答しながら、やはり目線はカヲルを探す。
いくつかの雑談が終わったあと、女は見惚れる様な目でいった。
「それにしても、奥様のそのドレス―…。とても良くお似合いですわ。
思わず見惚れてしまいます。坊ちゃんとお並びになっても、親子とは思えませんわ。」
その言葉に、ナオコは素早く反応を示した。
「本当ですの!?」
「え、ええ…。すごくお綺麗で若々しく見えますわ。」
―親子には見えない。
その言葉を甘くかみ締めながら、ナオコはうっとりと思いを馳せた。
――カヲルは、何て言ってくれるかしら? と。
早く見せたい。綺麗だと言われたい。
そんな思いが、胸に渦を巻く。
そうして。
957 :
233:2006/01/17(火) 20:07:07 ID:???
「あら、奥様?あれ、あの人―…、坊ちゃんじゃありません?」
――カヲル!?
ナオコは待ちわびた視線で、指差された方向に視線を向ける。
希望と期待の瞳。直後、絶望に姿を変えて。
愛しい愛しいカヲルの影に隠れて見える、長い髪。
赤毛の、艶やかな長い髪。
“――女…!!?”
視界に飛び込むのは、仲睦まじく寄り添うカヲルと、女。
「あらぁ、なんて可愛らしいお嬢さん…。すごくお似合いのお二人ですわね?ねぇ?」
「え・えぇ…。」
ヒクつく口角を必死に抑えながら、ナオコは打ちたくも無い相槌を打った。
ムラムラと、かつて経験した様な胸の高鳴りが蘇る。
おん、な―…。
奥の歯を、ギチリと噛み締めた。
958 :
233:2006/01/17(火) 20:53:33 ID:???
突き刺さるような目線を感じる。
おそらく、母さんだろう。
…ようやく見つけて貰えたか……。
ふぅ、と内心ため息をつきながら、そっとアスカの耳に口をつける。
「…渡したい物があるんだ…。二人っきりになりたいんだけど。」
どう?と囁くように言付ける。すると――。
「ふん!しょーが無いから、行ってあげるわ。変な物なら捨てるからね」
案の定、確信したような笑みが帰ってきた。
すい、と姿を晦ませる二人を、ナオコは目で追った。
―何処に行こうっていうのかしら!?
「きゃあ!ちょっと…渚さま!?」
今しがた会話していた相手を押しのけて、二人の跡を追う。
周りの事など、頭に入っていなかった。
ただ、どす黒い感情だけが湧く。
かつて、メイドを死に追いやった時よりも、もっと濃くて、粘り気のある――…。
おそらくそれは、女としての嫉妬。
959 :
若提督:2006/01/17(火) 22:55:07 ID:???
>233様
233様最高です!!!この間は名前間違っててすみませんでした。
とりあえず233様と比べられるのは怖いので、私は遠目に眺めてますね |д゜)カンサツ
頑張ってください。
960 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/20(金) 07:49:27 ID:XTxe1Qry
gj
余程のことがない限りageるのは控えたほうが…
そして233様キテタ━(゚∀゚)━!!
まっ 益々続きが気になる…
あと、そろそろ次スレの季節かな?
次スレは970さんくらいにお願いしますかね?
そして、若提督様、233様、ありがとうござます!
萌えをありがとうございます! 明日の活力にさせていただきます!!
963 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/21(土) 18:11:06 ID:kZYDz8iJ
943の続きが気になる。
964 :
若提督:2006/01/21(土) 22:49:06 ID:???
>962-963 Σ(@ロ@) ががが、頑張る
最高です!思わず今日一日で1から全部みてしまいました…
職人さん、とっても小説素敵です。お体に気を付けてこれからも素敵な小説よろしくお願いします。私も楽しみに待っています!
967 :
若提督:2006/01/23(月) 17:44:03 ID:???
カヲル君に花瓶をぶつける瞬間になって初めて、僕は自分が実に愚かなことをしているのではないかと思い至った。
彼は人外の存在なのだ。普通の人のように意識を手放す保証はないのだ。いや、手放さない可能性の方が高いのではないか……。
しまった、と思ったときには僕の手には鈍い感触が広がっていた。ドサリという音が続いて彼の体が床に崩れ落ちていた。
彼が実際に意識を失っていたのか……僕はそれを確かめる余裕もなしに、反射的に朝食にあったパンをひっつかんで走り出していた。
彼の屋敷は広い。自分が最初入ってきて通された部屋でさえ僕はどこにあるのかわからなかった。僕はすぐに玄関を探すことを諦め、窓を利用して外に出た。
屋敷の外は迷いここにたどりついたときと同じように、木の生い茂った山だったが、彼は初めて僕にあった時に、この山からの下り方を教えてくれていた。
とにかく下へ下へと下っていった。至る所を流れる小さな小川に、木々にたわわに実る木の実のおかげで、手持ちのパンがなくなっても飢えることはなさそうだ。
飛び出した窓のカーテンを引きちぎって持ってきてもいた。一枚を首輪と手足の枷のみの裸体に巻きつけ、毛布の代わりにもう一枚を手に持って走り続けた。
裸で走り回ることへの恥辱と、さらに信じられないところに填められたままのリングを表に出したまま、人前に出ることなど考えたくもない。
どれだけ走ればふもとに辿り着くのか、それは分からなかった。それでも僕は、僅かな希望に縋りながら、少しでも遠くへ行こうと歩を進めていった。
二晩を山の中で過ごした。二日間、僕は走っては歩き、体力が回復してからまた走ることを繰り返した。が、依然としてふもとにつくような気配はなかった。ただ、坂がずっと続き、僕はひたすらにそれを下り続ける。
既に丸一日歩いた時点で気がついていたことだが、いったいこの山の標高はいくらなのだろう……。
いくら行ってもふもとも何も見えてきやしない……
968 :
若提督:2006/01/23(月) 17:46:47 ID:???
このスレ最後の投下 つ●
また次スレで会いましょ ↓
>若提督 様
GJ
新スレで待ってます。
おつ
乙
GJ!
973 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/24(火) 07:33:15 ID:bZxGzq6j
新スレで待っています
乙です。
まち
新スレ期待
GJ
978 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/24(火) 23:15:42 ID:NGJgjzTL
乙
979 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/24(火) 23:17:16 ID:NGJgjzTL
IDがGJ
はいはい。
職人さん乙でした。
981 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/25(水) 06:31:15 ID:mwjhEzMX
otu
982 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/25(水) 22:08:40 ID:U91z9WUs
乙でした。
983 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/25(水) 23:31:39 ID:KcQBMm8N
乙でした。
O2
埋め埋め
産め
埋めや増やせや次も期待
埋めてやるw
膿め
梅
ume
992 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/28(土) 00:54:19 ID:Rt83r7g3
993 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/28(土) 00:55:04 ID:Rt83r7g3
1000までとどけ壱弐参
995 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/28(土) 01:06:26 ID:O/3CUGQx
1000ならカヲル君は俺のもの
1000ならエヴァの
997?
998?
銀河鉄道999
うんこ
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。