ミサト×シンジの可能性を語るスレ 2回目

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969姉弟08
「姉さん……。」
僕は、ここには居ない人に助けを求める。
「姉さん、大変です………………。」
『アスカ……その髪………』
『ん?ああ、どう似合ってる?ちょっと長くて、鬱陶しかったのよ。』
『そんな訳無いだろ!!アスカ、綺麗な髪だって気に入ってたじゃないか。それを、僕のせいで……』
『問題無いわよ。アタシ位美人だと、どんな髪型でも似合うんだから。どう?似合ってるでしょ?マヤとかぶってるのは、アレだけどね。それに……』
『それに?』
『シンジの事大好きだから、髪を切るなんて何でも無いのよ。』
アスカに告白されてしまいました。幼なじみとの色恋だなんて、あまりにベタでは無いでしょうか?
もしかしたら………
『え〜ん、親がいないって、みんながいじめるよ〜。』
『この、バカシンジ!!あんたは頼り無いから、アタシが婿にもらって一生守ってあげるわ!!感謝しなさい!!』
とか、
『シンジ、アタシこれが欲しいわ。』
祭の縁日で売っているおもちゃの指輪。
『え?こんなのが欲しいの。』
『うっさいわね!!いいから、アタシにプレゼントしなさいよ!!』
『わ、わかったから、怒らないでよ。』
『ふんっ!!わかればいいのよ!!』
『はい、アスカ。』
『アンタがはめなさいよ。』
左手の薬指を僕に向けるアスカ。
『え?うん、わかったよ。』
おずおずと、そこに指輪を通す僕。
『へへ〜ん、アンタ責任とりなさいよ。』
こんなアニメみたいなベタなやりとりが幼い頃にあったのかもしれません。
970姉弟08:2006/11/07(火) 14:07:23 ID:???
「姉さん大変です…………………。」
『は?アスカが僕の事を好き?………ごめん、僕は………。』
『んっ………。』
『あ、あふか……。』
『タバコの味がする……。』
唇を犯されてしまいました。
「姉さん、大変です………………。」
『姉弟でキスするなんて、普通じゃないわよ。幼なじみとしては、見過ごせないわね。』
アスカにバレてしまいました。
近い内、家の窓ガラスが割られる様な生活になってしまうかもしれません。
そうなったら姉さん、僕と一緒に逃げましょう。
僕等が愛する事が許される地へ。
971姉弟08:2006/11/07(火) 14:09:04 ID:???
「………………はー……。」
馬鹿な事ばかり考えてる。
「それにしても、姉さん遅いな。」
六分儀先生の所に行ったきり、まだ戻って来ていない。
姉さんとあんな事があって顔を会わしづらいけど、ここにいても仕方ないし。
「しょうが無い、迎えにいこう。」
未だふらつく足取りで保健室を出た僕は、信じられない光景を目のあたりにした。
「姉さん………、大変です。」
「シンちゃん!?」
姉さんが僕に気付いて振り向くけど、今は姉さんの顔を見たく無かった。
裏切られた様な気がした。
「うわぁ―――!!!!!!」
気がついたら、僕は逃げる様に走ってた。
「なんで!!」
なんで!!
なんで!!
なんで!!
なんで!!
なんで!!
なんで!!
「姉さんと加持先生がキスなんて、してんだよ…………。」
逃げ出した外は雨だった。
972名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/07(火) 14:13:11 ID:???
とりあえず、中途半端ですけど、投下してみました。
続きは、今週中に書きますんで。
973姉弟08:2006/11/07(火) 19:40:13 ID:???
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。」
どれ位走ったのだろうか。
少しだろうか?それとも大分走ったのだろうか?
わからない。
ただ、わかる事は………
「はぁはぁ、もうギブ………。」
ガクガクと膝が笑ってる。
そして……
「ははははは……。」
僕も笑ってる。
だって……
「馬鹿みたい……。」
そもそも、僕と姉さんは姉弟。
特別な感情を持つのが間違いだったんだ。
それなのに、姉さんも僕と同じ想いだなんて思って。暴走して、キスなんかしてしまったりして。
今朝のキスだって、姉さんはきっと僕をからかっただけなんだ。
それなのに、姉さんが僕以外の男とキスしてるのを見て、嫉妬して、逃げ出して……
「ほんと、情けない……。」
そんな呟きと共に、僕の腰は崩れ落ちた。
「それにしても……。」
日本に季節が戻りつつあるというのは本当らしい。
セカンドインパクト以降、夏しか無かった日本。
それが、僕が交通事故に合って、眠ってる間に起きたサードインパクトの影響で季節を取り戻しつつある、とテレビのニュースで言っていたが本当らしい。
だって………
974姉弟08:2006/11/07(火) 19:41:41 ID:???
「さむっ……。」
せめて、雨をしのげる場所に移動すれば良いんだけど、僕の足がそれを許さない。
「僕は、ここで死ぬのかな……。」
そんな訳無いとは思うけど、それでも良いかなとも思う。
「ん?」
急に雨に濡れなくなった。
けど、可笑しい。
僕の周り以外は、雨が降っている。
何故?と上を見てみると……
「綾波………。」
綾波が傘をさしてくれていた。
「……葛城君。」
綾波が紅い目で僕の目を見つめる。
嫌悪感は起きなかった。
ただ、その目が僕を捉えて放さない。
「あなたは何を望むの?」
綾波の言葉がダイレクトに頭に流れ込んできた。
あなたは何を望むの?
あなたはなにをのぞむの?
アナタハナニヲノゾムノ?
アナタハナニヲノゾムノ?
アナタハナニヲノゾムノ?
アナタハナニヲノゾムノ?
ボクハナニヲノゾム?
ぼくはなにをのぞむ?
僕は何を望む?
「僕は………。」
綾波は僕を見つめたままだ。
「とりあえず、あったか〜いおしるこを。」
綾波の左手を指差し、僕はそう言った。