217 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:
全てが終わってから駆け落ちして雪のドイツをコート姿で二人歩く
そんなシーンを時々想像する
ゼーレとの戦いが終わり、僕はミサトさんとドイツを訪れた。アスカの心もすっかり癒え、そんな彼女は委員長たちと一緒にデイズニーランドに泊まりがけで旅行に行っているので、正真正銘2人きりのドイツ訪問だ。
ドイツは一年中夏な日本と正反対にしんしんと雪が降っていた。神秘的な白銀の世界でふと僕は口を開いた。「雪なんてみるの久し振りだなぁ…」ミサトさんもそれに答える「そうねぇ〜、…シンちゃんそのコート似合ってるじゃない♪ちょっちぶかぶかだけど…」
と現地調達のぶかぶかなコートを着た僕を見て微笑む。僕はそんなミサトさんを見て嬉しくなる。平和あってこその微笑みだ。銀世界を楽しみながらゆっくりと歩いていたが、突然辺りに『グ〜』っという音が響いた。僕のお腹の音だ。
ハ、ハズカシイっ!周りにいた人たちにも聞こえたらしく辺りから少し笑い声があがった。「あらららららぁ〜♪シンちゃんお腹すいちゃった?まぁお昼時だもんね〜」とそうだ!とばかりにミサトさんは近くのタクシーをチャーターした。
217さん、こんなかんじですか?想像してたのと違ってらごめんなさい(´・ω・`) 私もそういう感じの想像してたんで書いてみましたけど……文才がなくて駄文になってしまいました…ぁぁぁOTL
駆け落ちになってねーけど乙
ただの旅行じゃねーかよ
でも乙
217ー222を書いたものです。このまま中途半端というのもあれなので、続きを書きます…。あの通り文才がなくて抑揚のない文ですがとりあえず完結させますね(´・ω・`)。
ミサトさんはタクシーの運転手に目的地を伝えて、僕たちは乗りこんだ。ドイツ語を話していたミサトさんはネルフで見せる顔でもなく家で見せる顔でもなく、これまた違った印象を受けた。そんな僕はタクシーが飲食店の集まる繁華街から遠ざかっていくので少し不安になって尋ねた
「ミサトさん…、どこに行くんですか?」
「ん?ぁあ大丈夫よ♪少し街から離れてるけど、郷土料理の美味しいお店があるの。」と笑顔で答えるミサトさん。
「良かった。ミサトさん方向音痴だからちょっと心配しちゃった。」
「シンちゃんったら言ってくれるじゃない★このこのォ〜」
と抱えこまれ頭を拳でグリグリされる。…胸当たってます…ミサトさん‥ そんなこんなしていると目的地に着いた。
着いたお店は小さなお店だけど、白樺の木に囲まれていて、とても綺麗なお店だった。中に入るとハーブとか料理のいい匂いが漂っていた。
奥から元気のいいドイツ語がきこえる。いらっしゃいって言ってるのかな?ミサトさんが返す。「ラルフさ〜ん!ミサトです、葛城ミサト!」今の言葉から察するに知り合いなのかな?
すると奥からブラウン色の瞳をした、60歳ぐらいの男性の方が出てきた。
『おぉミサトちゃん!久し振りだねぇ大人になってぇ〜』凄い日本語ペラペラだ‥。「本当ですね〜、ラルフさんこそ元気そうで何よりです」
『あれそこにいるのは子供さんかぃ?』
「ぁ…ぇえと、この子は碇シンジくん。私と一緒に同居しているの。シンちゃんこの人がここのお店の店長のラルフさん」
「こんにちは」と僕はラルフさんに挨拶をした。ラルフさんは人懐っこそうな笑顔で挨拶を返してくれた。
この人の笑顔はとても安心する。異国の地で日本語が通じるという安心感もあるけれど…
するとまた僕のお腹はグーっと大きな音を立てた。
「あらゴメンね…シンちゃん、とりあえずご飯たべよっか♪」
『わはは、食べ盛りだもんなぁ〜、よしっ2人の為にとっておきの料理をつくっちゃうぞ』とラルフさんは力こぶを作る。
宜しく御願いします、と僕は返し席についた。
するとミサトさんが尋ねてきた。
「シンちゃん、ラルフさんの笑顔ってなんか安心するでしょ?」「はい、とっても…それもあってお腹また鳴っちゃったのかな?」
「ふふっ、やっぱそうでしょ…。あのね、シンちゃん…私セカンドインパクトで父を亡くしたって前に言ったでしょう?」
「はい」
「その後私ショックの余り失語症になっちゃったの…。」
「え…?」僕は少し驚いた。失語症にまでなったというのは初耳だ。そしてミサトさんは続ける
「あの時はただただ自分を責めてたわ…。固い殻に閉じこもってずっと…。そんな時あのラルフさんと出会ったのよ。」【…殻に閉じこもって…】僕と同じだ…。僕も自分の殻に閉じこもってた…。ミサトさんもそうだったんだ
「ラルフさんはね、今はこの通りお料理やさんやってるけど、実は世界でも有数な精神科医だったの。」
「でもラルフさんは別だった…、ラルフさんのあの屈託のない笑顔を見るたびに、私はとても安心した。そしてラルフさんは殻に閉じこもってた私を解き放ってくれた…。」
「私ね…シンちゃんを初めてみた時、私と同じ影をみた気がしたの…。私はラルフさんに殻から解き放ってもらえてとてても嬉しかったし、感謝したわ。それで私もシンちゃんを少しでも殻から解き放ってあげられたら…って思ってシンちゃんを引き取ったわ…。」
「でも私は不器用だったから、結果シンちゃんをかえって傷つけてしまったりしちゃった…。駄目よね私って」とミサトさんはあきらめたように笑った。
僕はそういうこともあったけど、本当に感謝してると言おうとしたそのとき
『はぁ〜い!出来たよ〜!特製ハーブソーセージとジャーマンポテト、そしてうちの畑でとれた無農薬の新鮮な野菜を使ったスープだよ!召し上がれ』とラルフさんが厨房から料理をはこんできた
料理をみるたびミサトさんの眼は輝いていった「うわぁい♪さっ…シンちゃん頂きましょ!ソーセージが、う〜まぃのよコレが♪♪」
『さぁ、シンジくん食べて下さいな。俺の自信作さ♪』
「頂きます♪…ん、美味しいです!こんなに美味しい料理初めてです」
『おっ、ありがとな〜!どんどん食べてくれ』そうして空腹僕はあっというまにたいらげていった。
ミサトさんはネルフの忘年会での話をしてくれて、その話が余りにもおかしくて途中料理を吹き出しそうになってしまったりして大変だったけど楽しかった。暖かかった…。
板違い
食事も終わり、ラルフさんにも別れをつげ僕たちは外にでた。ミサトさんが僕に見せたい所があるというのでそこに向かった。ついてみるとそこは、さっき買い物をしていた街を一望できる所だった。街は雪と明かりでキラキラ光っている。
「ねぇ?キレイでしょ?第三新東京とも違った魅力があるわよね〜」とミサトさんは街を眺めながら言う。僕も街を眺める。
僕はミサトさんがさっき見せた、あのあきらめたような笑顔が忘れられなかった。「ミサトさん…一緒に暮らしてきて確かに僕は傷ついたこともありました。でも後悔とかはしてません…!感謝してます!!」
「そう……」
「…シンジ君、覚えてる?戦自が攻めてきた日にした約束…」【…帰ってきたら続きをしましょう…】
「はい‥。」
「今していいかな…」僕は黙って頷いた。ミサトさんの唇が僕の唇に覆い被さる‥。しばしの静寂…。深い深いキス…。暫くたってミサトさんの唇が僕から離れた「…私シンジ君のことが好き…。愛おしくてたまらない…。」「ミサトさん…。僕もミサトさんのことが好きです…。」
雪に包まれたのドイツでの静かなひととき…。この2日後僕たちは雪のドイツを後にした…。
日本に着いた翌日…「ミサトさぁ〜ん朝ですよ〜起きて下さい〜」
「ん〜…あと30分〜」
「何言ってるんですか〜さぁ起きて下さい!」そう言って僕は布団を引っ剥がす。
「ん〜何よ…、シンちゃんのいじわるぅ〜。」
「いじわるも何も…今日の食事当番だれでしたっけ…?」
「ギクッ…ぁはは、ゴメンっ!」とミサトさんは手を合わせてあやまる。
「まったくもぅ…いいですよ、今日は僕が作ります!」
「ありがと〜さっすがシンちゃん♪」
『ねぇご飯まだぁ〜!?』と居間からアスカの声がする。
こうしてまたいつもの日々が始まる…。それにしてもミサトさんのこの悪い癖なおしてほしいなぁ…トホホ。