エヴァ小説について語らんか? No.21

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447名無しが氏んでも代わりはいるもの
長文の人がさかんに論じていたkaz氏のオールドファッションド・ラブソングを
今ごろ読んだのだが、
夕凪はいまいち好きじゃないんだが、これは結構気に入ったな。

ポール・ウィリアムスの表題曲(だよね?)を俺は聴いたことが無いんだが、
これはトラックに乗る二人、というモチーフからしてロードムービーであって
懐メロなんだと思った。タイトル通りの。ロードムービー的な開放感
と、懐メロの、「あらかじめ」懐かしいセンチメンタリズム、かな。
一種ポピュラーソングのような小説。そういうものとして書かれている
ように思う。

シンジとアスカ、ではなく少年と少女。その表記が示しているのは
引き気味のカメラの位置、なんだけど、Just an old fashioned love song
であるためにはそれが必要なんだろうね。
無論これは一応AEOEの話であって、単なる匿名の少年少女ではない、
具体的な彼らを示すエピソードは示されるんだけれども。
ま、「Just an〜」と言ってみせるのは、要するにありふれた恋の小説を
書くことへの照れと韜晦なのかもな、という気はする。とは言え、
何がしかの重力から解き離れた心地よい軽さ、が確かにそこにはある。

ちなみに長文の彼が気にしていた終わりあたりの読者への呼びかけだが、
あれを見て俺は何がしかの文学的装置というよりは、銀河鉄道999のナレーション
みたいだなあ、とか思っちゃうわけねw
メーテルは少年の夢の中に存在する永遠の幻影だったけれど、
ま、永遠の少年少女、でも同じことでしょう。結局それは誰の心にもある
アルバム、のようでもあり、同時代的に共有される懐かしのメロディでもある、と。
エヴァ自体が「永遠の夏休み」だったしね。

まあ俺は長文の彼ほどはフカヨミはせんが、ちょっと彼とレスのやりとりは
したが今までこれを読めていなかったので、とりあえずこんなところで。