お前らヲタクにとってエヴァとは何か述べよ!!

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お前らヲタクにとってエヴァとは人生においてなんなのかを教えていただこうか
374 名前: 名無しさんにズームイン! 投稿日: 04/11/29 20:36:20 ID:kYH4SGQb
でけええええええええww

375 名前: 名無しさんにズームイン! [sage] 投稿日: 04/11/29 20:36:26 ID:lv91uRhl
何これデカ杉

376 名前: 名無しさんにズームイン! 投稿日: 04/11/29 20:36:29 ID:bF1NZrUu
↓妹が俺のチンコを見て一言

377 名前: 名無しさんにズームイン! 投稿日: 04/11/29 20:36:37 ID:akfrITqD
あー、思ってたよりは小さいかも。

378 名前: 名無しさんにズームイン! 投稿日: 04/11/29 20:36:39 ID:4dtpXum6
デカワロスwwww
ここは妹アスカに対する兄シンジの性欲と愛情と苦悩の体験を書き綴るスレになりますた。
アスカははっきり言って可愛い。
もうそこらのアイドルなんて目じゃない程に。
兄の僕から見てもそう断言できる。
しかし、その外見の可愛さと中身とのギャップがと僕を悩ませる。
中身はそう、わがまま、自己中心的、小悪魔、
数え上げれば切りがない。
ただ、その中身を僕以外の人間に出したことは無い。
つまり外面が良いというわけだ。
学校では友人のケンスケやトウジからもあんな「可愛い妹で羨ましい」と言われる。
それは本当のアスカを知らないからだ。
アスカの正体を二人に教えてあげようとしたけど、僕はやめた。
どうせ信じないと思ったからだ。

「シンジィ〜!!」

アスカが呼んでいる。アスカは僕の事を『兄さん』と呼ばない、
ただ、僕の名前『シンジ』と呼び捨てにする。
もちろん外ではちゃんと呼ぶ。だが、家では別だ。
まるで僕を兄とは思っていないような態度。
僕だって一応アスカの兄だ。
呼び捨ては止めてくれ、と言ったことがある。
しかし、それはアスカに「少しでも兄らしいと思わせたら呼んで上げる」
と言われ僕は肩を落とした。
エロに逝かないことを祈る
はげどう
7>>2=某スレ>>9:05/03/13 02:35:09 ID:???
まさか俺のくだらんネタフリで本当に書いてくださる方が現れようとは・・・。
>>7
×>>2
>>3
あと、俺はエロでも全くもってOK。
自慢では無いが僕にはあまりとりえというものを持ち合わせていない。
得意なスポーツだって無いし、
頭だって飛び抜けて良いというわけではない。
その点アスカは才色兼備といった言葉がぴったりと当て嵌まるような妹だ。
特定の部活には入っていないが、それでも彼女の運動神経はずば抜けている。
中学の時、アスカは部員が足りないということで、急遽駆り出された、
大会で見事好成績を収めたことがある。(ちなみに僕は泳げない)
周りはアスカを天才だと持て囃した。
テストの成績も常に学年の上位には食い込む。
それほど有能な妹から見て、僕なんて兄らしいと思われるのは不可能だ。
だから、僕は肩を落としたのだ。

「シンジ!」

バンッと乱暴に僕の部屋のドアは開け放れた。
アスカは腕を組み、こちらを睨んでいる。
そういえば呼ばれていたのだ。

「な、何? アスカ」

僕は睨むアスカの視線から目を逸らし、言う。
情けない。女の子、それも妹に睨まれて、こんな態度。
僕が家の中で兄と呼ばれる日は恐らく来ないだろう。

「『な、何? アスカ』じゃないでしょ、バカシンジ!」

相当ご立腹だ、僕はアスカがこれ以上怒らないように、
言い返さないようにした。

「ご、ごめん」

とにかく謝る。これが僕の処世術だ。
「すぐ謝るな!」

アスカが言う、それで僕は俯く。
アスカの溜息が聞こえてきた。
はぁ〜、と重々しい。
情けない、アスカがそう言っているように聞こえた。

「今日、パパもママも出掛けてるんだから、
 夕食はシンジの仕事でしょ、早く作りなさいよ!」

そういえば、母さんに「夕食を頼むわね」と頼まれていたことを思い出す。
あった。僕に一つだけ特技が。アスカには無くて僕だけの特技。
それは料理だ。生まれ持っての才能か、神様が何の取り柄のない僕を不憫に思ったのか、
僕にはこの特技があったのだ。

「あ、すぐ作るよ、待ってて」

僕はそう言うと椅子から立ち上がった。

「早くしてよね、もうペコペコ」

アスカはそのくびれたお腹を擦り、憤然とした態度だった。
すぐに作るよ、アスカが美味しいと言ってくれるような物を。
僕はアスカの横をすり抜け、台所へと向かった。
アスカは僕の後ろを歩き、途中にあるリビングで別れた。
イイヨーイイヨー
僕は出来上がった料理を食卓の上に置く。 コトリと陶器が木材に触れる音がした。

「アスカ、出来たよ」

僕はリビングに置いてあるソファーの上でクッションを抱きながら
テレビ画面を眺めているアスカに声をかけた。

「おっそーい!」

アスカは僕の方を見もせずにテレビを見ながら言った。

「ご、ごめん」

また僕は謝った。仕方がない、これはもう癖だ。

「じゃぁ、こっちに持ってきてよ、ゴハン」

アスカはリビングのソファーの前に佇む大きめな座卓を指差す。

「でも、テレビを見ながらじゃぁ、行儀が悪いよ…」

僕がアスカにそう言うと、アスカはテレビがCMになるのを確認した後、 こちらを見遣った。

「いいでしょ、テレビ見るぐらい。
 それにこのドラマはクラスで話題なんだから
 それとも何? シンジはアタシがこの事で
 クラスのみんなから無視されてもいいって思ってるわけ?」

そんなわけない。それにアスカがそんなことで無視されるわけがない。
わかってる。アスカはただ僕に反抗したいだけなんだ。
言い争っても勝てるとは思わない。
「わかったよ…」

僕はアスカの分だけリビングへと運んだ。

「あれ、シンジは食べないの?」

アスカは運ばれた物が一人分しかないのを見ると僕に訊いてきた。
僕はダイニングに置いてある食卓を指差し「僕はあっちで食べるから」と言った。
アスカは「はぁ?」と僕が言ったことが理解できないように首を傾げ、
目をパチクリと数回瞬かせた。 その間にCMが終わり、ドラマが始まった。

「な、何よそれ〜」

アスカはテレビそっちのけで少し怒ったような口調で言い、
僕を強く睨んだ、しかし、その睨む瞳には怒りともいえないように
ぼんやりと光る、そう言うならば暗い洞窟の中で ポツンと一つだけ灯っている松明のような寂しさが宿っていた。
僕にはアスカが何故そんな目で僕を見るのかがわからなかった。

「アスカ、テレビ始まったよ」

僕はなぜだかその視線に耐えられなくなり、 話を逸らすためアスカにそう伝えた。

「そんなのどうだっていいわよ! シンジ、アタシと一緒に食べないってどういうことよ!」
「『そんなの』って…」
「いいから、質問に答えなさい! それともアタシと一緒じゃ不味くて食べられないって事?」
「いや、そういうわけじゃ…」「じゃあ、早く、アンタの分も持ってきなさいよ」
「わ、わかったよ」

僕はアスカの迫力に負け、リビングに僕の分も持って来た、
それを座卓へと置くと、アスカは「よろしい」と言って、
テレビ画面に視線を戻した。わけがわからない。
僕はアスカの対面に座った。
アスカは僕の作った料理に手を付け始める。

「おいしい?」

僕は訊いてみる。アスカはテレビ画面を見ながら、
時折、料理に箸を付け、食べている。
僕の言葉は全く耳に届いてないようだ。
僕は溜息をついた。
何気なしに僕はアスカが見ているテレビ画面を見遣った。
もちろん今まで見ていなかったのでストーリーなんてわからない。
それでも気を紛らわすにはもってこいだった。
画面に映るのは二人の男女、今、人気の俳優と女優だ。
何か言い争っている。
話しの流れはわからないが、凄い喧嘩だ。
正に迫真の演技。僕はその二人の喧嘩をただ見ていた。
次の瞬間、僕は息を呑んだ。
いきなり男女は抱き合いお互いの唇を重ね合った。
僕は呆気にとられて、持っていた箸を落としそうになる。
いや、恋愛ドラマなのだからキスぐらいはするだろう。
それでも、今まで喧嘩していた二人がそんな行動に移すなんて
考えもできなかった。話しの主旨がわかっていなかった僕には尚更だ。
僕はアスカがどんな顔をしているのか気になりチラリと彼女の方を見た
アスカは真剣な目をしていた。その頬は少し赤らめ、瞳はやや潤んでいる。
感動している?
僕はそう思うと同時にそのアスカに対して、胸をドキリとさせた。
僕に対してあんなキツイ態度を取るアスカと今のアスカのギャップに
アスカのことを『かわいい』と思ったのだ。
しかも、妹としてでの『かわいい』じゃない、
男が女に対しての『かわいい』という感情だ。
ドラマは終わった。
エンディングのテロップが流れている。
アスカはドラマを見るのは止め、
料理に箸を付ける頻度を多くした。

「まあまあね…」

アスカは僕を料理を見ながらそう言った。
一瞬、アスカが何を言っているのか僕にはわからなかった。
いや、僕にその言葉を投げかけているのかさえわからない。
僕はアスカの言葉に何も答えず、彼女の顔を見た。
アスカは顔をもたげ、僕を見る。
視線がかち合い、条件反射で慌てて僕は目を逸らす。

「褒めてあげたんだから、何か言ったらどう?」

褒めた?何を?何時?
僕の頭の中に幾つか疑問が浮かんだ。

「シンジが訊いたんでしょ、『おいしい』って」

アスカは箸で料理を指す。行儀が悪い。
確かに僕は訊いた。でも、それはかなり前に訊いたことだ。
聞こえていたのならすぐに答えてくれればいいのに、
それにアスカは『褒めてあげた』と言ったが、
『まあまあ』は褒め言葉だろうか、
アスカにとって情けない兄に対しての最大限の賛辞なのかもしれない。
僕は一応、笑顔を取り繕い、アスカに顔を向けた。
僕がアスカに笑顔を向けると、アスカは一瞬怯んだ顔をした。
顔も少し紅い?さっきのドラマでの感動の余韻だろうか。
しかし、アスカはすぐに元の表情に戻し、僕をまた睨んだ。

「何よ、その顔!?」
「え?」
「アタシに何か文句でもあるの?」

とんでもない。あるわけがない。
僕は「まさか」と首を左右に振った。

「じゃあ、そんなキモチワルイ笑顔でアタシを見ないで!」

アスカの怒声が飛ぶ。
『キモチワルイ』流石にこれは傷つく。
だが、傷ついたからと、これといってできることはない。
僕は何も言わず、俯き、食事を続ける。
味がしない。せっかく作ったのに。
静寂がリビングを支配して、
カチャカチャと食器の音だけが部屋内を響き渡った。
沈黙が苦しい。何か言わなきゃ。
こんな中で食べても美味しいわけがない。
悩んで僕の口から出た言葉は、

「ゴメン、アスカ…」

だった。

                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
     デケデケ      |                         |
        ドコドコ   < つづきまだーーーーーーーー!!? >
   ☆      ドムドム |_ _  _ _ _ _ _ _ _ _|
        ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
  ドシャーン!  ヽ         オラオラッ!!    ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
      ♪   / 〃(・∀・ #)    / シャンシャン
    ♪   〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
         ||  γ ⌒ヽヽコ ノ  ||
         || ΣΣ  .|:::|∪〓  ||   ♪
        ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
         ドチドチ!
個人的にはアスカがシンジを名前で読むより「お兄ちゃん」とか「兄貴」とかの方が
兄妹って感じがしていいと思う。
うお〜、俺にとってエヴァは妻のようなもんだ、みたいなことを書き込もうとしたら
すげぇのが投下されてんじゃん!!
>妹アスカに対する兄シンジの性欲と愛情と苦悩の体験

書くスレ間違ってるんじゃない?
ここじゃ、誰も読んでくれないよ

他の人間との絡みがあるなら
総合LAS投下スレへ
無いなら
LAS投下スレへ
エロなら
きゃぁスレへw
ここだからこそ隠れた名店って感じでイイ。
                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
     デケデケ      |                         |
        ドコドコ   < つづきまだーーーーーーーー!!? >
   ☆      ドムドム |_ _  _ _ _ _ _ _ _ _|
        ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
  ドシャーン!  ヽ         オラオラッ!!    ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
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         ドチドチ!
>>21
それらの場所だと絶対に荒らされる。近親ネタに近いし。
利用価値のないこの糞スレを再利用した方が精神衛生上良い。
その言葉でアスカはひどく悲しい顔をした。
そんな顔を目の当たりにして、
僕は自分がとてつもなく悪いことをしたような感覚に陥った。
僕は何かアスカの琴線に触れる事をしただろうか。
多分していない。あえて言うならば謝ったことだが、
それは以前からアスカに『すぐ謝るな』と怒られはするが、
悲しませるような事ではないはずだ。

「どうしたの、アスカ?」

僕は訊いてみた。恐る恐るという言葉が形容できそうなぐらい慎重に。
怖かったのかもしれない、
アスカではなくて無意識に彼女が悲しむよう仕立て上げた自分自身が。

「なんでもないわよ、バカシンジ!」

アスカはハッとして、いつもの勝気な態度をみせると、
素早くご飯を口に運んだ。
そんな急いで食べたら喉が詰まるよ、
そう言おうとした矢先、アスカは「ん…」と言って喉を押さえた。
詰まらせたらしい。
僕は慌てて立ち上がり、台所に行って冷蔵庫から冷たいお茶を持って来て、
それをアスカに渡した。
アスカはそれと一緒にご飯を飲み込み事無きを得た。
良かった、僕はホッと胸を撫で下ろした。

「大丈夫、アスカ」

僕がアスカの顔を眺めながら言うと、アスカは「ふんっ」と顔を背けた。
わ!
こんな読んでくれてるなんて…
一人二回書き込みとして三人ぐらい?
これはがんばらねば。
こういうコメントはあまり快く思われないと思うので極力控ます。
そして、これは>>3さんのアイディアに基づく全力投球で近親ネタなのでお嫌いな方は回避して下さいませ。
ん?(全員嫌いだったら読んでくれる人いないんじゃ?
投下キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
萌える!!
食事も終わり、僕は後片付けをしている。
アスカはもちろん手伝わない。
別にいい。僕は何かしている方が落ち着くから。
食べ終えた食器を台所に運び、皿洗いを始める。
背後のリビングではテレビの音が聞こえる。
アスカは部屋に戻らず、まだそこでテレビを見ているらしい。
僕は皿を洗いながら考え事を始めた。

最近、妹…、アスカの態度が少しおかしい。
僕に対する態度が日に日に酷くなっているように思える。
昔はアスカに呼び捨てにされるとはいえ、
こんな間柄ではなかったように思える。
幼稚園のとき、アスカはよく僕の後ろを追いかけてきて、
トイレまで付いてきて困った過去がある。
確か、この時からアスカに名前で呼ばれていた記憶がある。
僕も子供だったしそれを許容というか、全然気にしなかった。
その時は僕にべったりと甘える妹だったと覚えている。
小学校の時も一緒に登下校して、仲が良い、いや、良すぎる兄妹として、
クラスのみんなにからかわれたりもした。
中学時代、そういえば、お互いの身体的特徴、特にアスカが女らしく
そして、僕が少し男らしくなった、この時から僕等は肉体が違うと意識し始め、
仲が少しだけギクシャクしだしたような気がする。
他人が聞いたら、そんなの兄妹では関係無い、と思われるかもしれない、
それでも事実、僕らはお互い少しずつ離れていき…、
いや、違う。
ここで僕は一旦その思考を止め、もう一度思い直した。
意識していたのは僕だけだろう。
>>26
これからも頑張ってください。
俺もなんか触発されて少し自分で兄妹モノ書いてみてたり。
アスカの身体が女性へと変貌していくにつれ、
僕は彼女を女として意識しだしたのだ。実の妹なのに。
そして、僕のその態度がアスカに伝わり、
アスカを不安にさせ、わがままや意地悪をしたり、
自己中心的な態度を僕だけに取るようになったと思う。
僕が高校3年生になった今ではアスカの僕に対する態度は理解不能になっていた。
怒っていたと思い、謝ったら悲しそうな顔をして、そしてすぐにまた怒ったり、
つっけんどんな態度をとる。

「ふぅ…」

僕は溜息をついた。
もう僕ら兄妹は僕がこの想いを失くさない限り元には戻らないだろう。
いや、既に関係の修復は不可能なのかもしれない。
僕のこの想いは消えない、決して、永遠に。
だけど、もちろんそんなこと許されるわけがない。
だから僕はアスカに『兄さん』と呼んで欲しかった。
そう呼ばれたのならば自分の心にブレーキをかけることができる。
それがアスカに僕を兄と呼ばせたい理由だと思う。
◆◆◆◆◆◆
食器は全て片付いた。
僕は手を拭き、リビングへと向かった。

「あ…」

僕は思わず声を出した。
寝てる。
アスカはソファーの上に横になり、
寝息を立てていた。
振られて15分で書き始めてるってのが凄い
「可愛い…」

僕はアスカに聞こえぬようボソリと呟いた後、
彼女の肩を軽く揺すり声をかけた。

「アスカ、そんな格好で寝てたら風邪ひくよ」

そんな格好。僕は自ら言った言葉を頭の中で繰り返すと、
改めて、アスカの姿を確認した。
降りて、視覚を閉ざしている彼女の瞼の上にある、長いまつ毛。
微かに聞こえる口から漏れ出す可愛い寝息。
半袖のシャツから伸びる彼女の柔らかそうな腕。
ホットパンツを履いて、無防備にも曝け出されている太股。
どれもこれも僕を狂わせる物ばかりだ。
いつの間にか僕はアスカの寝ている姿を魅入っていた。
アスカに顔を近づけさせる。彼女がより鮮明に見え、寝息がよく聞こえてきた。
ドキドキと僕の心臓は早まる。
ダメだ、そこで僕は首を横に振った。
このままでは精神衛生上悪い。
いや、悪いのは自分自身の心の持ちようだろう。
だけど、僕には彼女の艶姿は耐えられなかった。
アスカが風邪をひかぬよう、僕が暴発してしまわないよう、
アスカを彼女の部屋へと運ぼうと、
膝の裏と背中を持ち、彼女を抱えた。
すると柔らかな弾力のある女性特有の肉の感触が僕の腕に広がった。
僕はアスカを抱えながら彼女の寝顔を見た。
アスカは相変わらず「スゥー、スゥー」と可愛らしく寝息を立てている。
その寝息が発せられる彼女の唇は朝露の付いた華のように、
少し濡れているように見えた。それを僕は凝視する。
柔らかく、温かそうなピンク色の唇。
僕は無意識の内にアスカに顔を近づけ、自らの唇を彼女の唇へと重ねた。
o(^-^)o
おお、キスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
       _   (⌒Y´ ̄ヽ  ∧_/( ̄)) ∧_∧
    γ´  `ヽ_`と.__   )( ・ ∩( 《 ( ・∀・)  ゴロン
     )) ,、 , ) <、_,.ノ  ヽ、.__,ノ  l  つ つ
    ((_/し∪V              .ヽ.__ノ!__)) ゴロン
  ∧__∧       ∧_∧          ∧_∧  
 (    )       ( ;´Д`)        (・∀・ ) <続き速くぅ〜。
 (    つ     (U_U )つ       (つ  と)
 .ヽ___ノj       神様          (⌒Y⌒)
    ∧__∧                . / ̄ヽ ̄
   (・    )           __    ( __  ) (  ゴロン
    と   ヽ ( ̄))∧_∧  /´ `Y⌒) VUVJ_)
    (__ト、__丿 〉 》∩ _) (   .__つ´
          ヽ、.__,ノ   ヽ、__,.>
生殺し〜!!
メチャクチャうまいところで切れてる!!
激しく続きキボン!!
今日はまだぁ?
僕にとって初めての異性との接吻。
想像した以上の柔らかな感触が唇に訪れ、
ふわりと女の子の匂いがした。
女性とも少女ともいえないアンバランスな香りが僕の鼻腔をくすぐる。
それと同時にアスカの甘い味覚が僕の唇を支配していった。
僕は目を瞑り、しばらく唇を重ねたままでいた。
そう、ただ触れ合わせる、それだけで僕の心は満たされていった。

「ん…」

僕は唇を放し、瞼を上げると、再びアスカの寝顔を見る。

「アスカ…」

小さく彼女の名を呼ぶ。アスカに返事は無く、
変わらず静かに寝息を立てるだけだった。
僕はそれらを見聞きいて思わず表情を綻ばせる。
だが、それも束の間、満たされた筈の僕の心は、
穴の空いた風船のようにすぐに萎れていった。

「何やってるんだ…、僕は…」

アスカの幸せそうな息遣いに反比例して、
僕の体の内側から何かがふつふつと沸き起こってきたのがわかる。
黒く靄のような物が僕の心を浸食していく。
それが何なのか僕にはすぐに理解できた。
寝ている女の子の唇を卑怯にも奪ってしまった罪悪感、
妹への不逞行為の背徳感、
そして、そんな事をした自分自身に対する嫌悪感、
それらが全てごちゃ混ぜとなりドス黒い靄を生み出したのだ。
僕は落ち込んだ。自分が心底、嫌になる。
アスカを彼女の部屋へと運び、ベッドへそっと置き、布団をかけると、
僕は黒い感情を抱きながら自室へと向かった。
自分のベッドに腰掛け、頭を抱え、俯く。
何故アスカにキスをしてしまったのだろう、
今まで必死に耐え、心の奥へしまいこんでいた感情を今日、発露してしまったのだろうか。
僕は人差し指の横腹で自分の唇を擦ってみた。
そして、目を瞑り、自分の指をアスカの唇に見立て、一度だけキスをする。
僕はアスカの唇の色、味、そして感触を思い出し、
どうしようもないぐらい興奮してきた。
アスカの柔らかな肉体の残像が目の裏に映し出され、
情欲の炎がぷすぷすと燻ぶる。
怖い。僕は僕自身が怖かった。僕はアスカに何をしたんだ。
自分がわからない。いや、一つだけわかったことがある。
僕は頭を抱えたままベッドへと寝転び、呟く、わかったことを言葉にした。

「最低だ…っ、俺って…」

僕の言葉は身体の中へと染み込んでいった。



広い正方形の部屋に僕は立っていた。
正面の奥にドアが見える。白いドアだ。
部屋内には他には何も無い。
僕は、ここは何処だろうと思い、何気無しに左の壁を見てみる。
壁は一片の染みのない新雪を喚起してしまう程、真白かった。
右も見てみる。白い。
後ろも見る。こちらも白い。
僕は視界を元の位置に戻そうと正面を見た。

『・・・!!』

僕は驚き、目を見開いた。

いつの間にか部屋の中心にベッドが置いてあった。
壁の色と同じで真白いシーツがベッドにはひかれている。
今まで何もなかったのに。
誰が。いや、それより少ししか目を離していないのにどうやって。
見るとベッドの上には男女が二人いる。裸の男女が二人重なり合っていた。
彼らが運んできたのか?
男は僕に背中だけ見せて、顔は確認できない。
女は男の前に寝ていたため、男が邪魔で顔がわからない。
僕はそれを唖然と見ていた。
男は身体を、特に腰を動かし始める。
すると、女は苦悶に満ちた声を響かせた。
二人がセックスをしているということはすぐにわかった。
しかし、女の方は苦痛の声を部屋内に響き渡らせているだけだ。
レイプしている?
『何してるんだ』
そう言ったつもりだが、声は出なかった。
だが、男は出ていない筈の自分の声に気付いたのか、
僕に女の顔を見せるように、身体を横にずらした。
女の顔が見える。赤い髪の可愛らしい───

『!!!』

僕は息を呑み込んだ。
男に犯されているのはアスカだった。
苦痛に顔を歪め、瞳からは涙が零れている。

『やめろ!!』

僕は叫んだ。だが、声は出なかった。
男は腰の動きを早め、抽挿を繰り返す。

そして、結合部からぬめった水音を出し、僕の耳に絡み着く。
アスカの痛々しい声が聞こえてきた。
「もうやめて…許して…」と。
すすり泣く声も聞こえる。
僕は力づくで止めようと男に飛びかかろうとしたが、
身体は一ミリも動かなかった。

『やめろ! やめろ! やめろ!!』

僕は有らん限りの声で叫んだが声は出なかった。
男は最大まで早く下半身を動かしたと思うと、
身体を打ち震わせた。絶頂を迎えたらしい。
アスカと繋がったまま。恐らく彼の陰茎から飛び出す精液がアスカの膣内を汚しただろう。
僕は拳を握り締め、叫ぶ。だが、声は出ない。
アスカの下半身の箇所だけ白いシーツが紅く染まっていた。
アスカは泣いていた。
なんてことを。チクショウ。
僕の中で男に対しての殺意が芽生えた。
しかし、相変わらず身体は動かない。
男はこちらを振り向く。
男の顔を見ても僕は驚かなかった。予想はしていた。
よく知っている顔だ。毎日合わせる顔。
こちらを振り向いた、その人物。それは『僕』だ。
僕の目の前に『僕』がいた。
アスカを犯していたのは『僕』だった。
『僕』は僕の顔を見て笑うと、再びアスカを犯し始めた。
アスカは身体の力が抜け切ったようで抵抗はしない。

「もうやめてくれ! なんでお前はそんなことするんだ!」

やっと声が出た。だが、『僕』は僕の顔を見向きもしない。

「君がしたいことをしてあげてるんだ…、感謝してよ」

『僕』はアスカを犯しながらそう言った。
冗談じゃない。僕はこんなこと望んではいない。

「嘘だ! 僕はそんなこと思ってなんかない!」
「それこそ、嘘さ…、君はアスカを独占したいと思っている、
 自分の物にしたい。誰にも取られたくない、
 そう思ってるんだろ?」
「そんなわけ…」

そこで僕は言葉を切った。『そんなわけない』とは言えなかった。
『僕』がこちらを振り向いて笑った。嫌な笑いだ。

「簡単だよ、アスカを自分の物にするなんて」

『僕』はアスカの首へと手をかけた。
「何するんだ!!」

僕は叫ぶ。もう悲鳴に近い。
「こうすればイイんだ」『僕』の腕の血管が少し浮く。手に力を込めたようだ。
アスカのくぐもった苦しそうな声がする。
そして、その絞まるアスカの白い喉を見ながら僕は涙を流していた。

「やめて、もうやめてくれ…アスカ、逃げて…」

嗚咽を撒き散らす。胃から酸っぱい物が込み上げてくる。吐きそうだ。
アスカは腕を震わせながら『僕』の頬を撫でると、
力無く、ダラリと自分の身体に腕を落としていった。



そこで僕は目を覚ました。
いつの間にか寝ていたらしい。
起き上がると、僕は辺りを見回す、自分の部屋だ。

「夢か…」

最悪の夢だ。でも良かった。
汗を大量に掻き、僕は着ているシャツをびっしょりと濡らしていた。
なんか微妙…
でもイイ
キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
激しくGJ!!どんどん続きが読みたくなる。
age
      ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < 続きまだ〜?
            \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  兄妹ずもう  |/
イイ!こんな隠し良スレがあったとは!!
>>46
ageてもいいけど荒らすなよ
>>48
そんなこと言ったら>>1可哀想だ。
昨日は来なかったのか。
今日は来てくれるかな?
頼む、神様カムヒヤー!!
>>51
すいません、今書いてる最中です。
キリのいいところまで書いたら投下します。
今日中に投下がなかったら笑って許してやってください。
おお、コメントキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
急がなくても良いので、どうぞマイペースに執筆してくださいませ。
質も〜ん!
どの位続きますか?
ベッドに腰掛け、意味も無く手の平を数回、開けたり閉じたりする。
その手を見つめながら大きく溜息をつく。
もうアスカと一緒に暮らすのは無理なのかもしれない。
夢では否定はしたが、あれは間違いなく僕が望んでいることだ。
いつの日か今日見た夢は現実になってしまう確信が僕にはあった。
そう遠くない未来、僕は夢の『僕』のようにアスカを犯してしまうだろう。
妹に恋をする禁忌、それに触れようとする脈動が僕の心に存在している。
アスカとしたい。そしてアスカを僕だけの物にしたい。
誰にも渡したくない。兄妹である運命を僕は呪った。
部屋内でカチリと小さな音が鳴る。目覚まし時計だ。
古くて一時間ごとに僅かに音がしてしまう代物。
静寂に包まれている所為でその音がやけに大きく感じられる。
小学校の時、アスカに誕生日プレゼントとして貰ったヤツだ。
そのお返しにアスカの好きな色の赤い目覚まし時計を渡した。
アスカのあの嬉しそうな表情は今でも覚えている。
彼女が笑えば、僕も幸せだった。
でも、今は違う。アスカは笑っても僕は苦しいだけだ。
僕は机の上に置いてあるペンギン型の目覚まし時計を見た。
午前の5時。こんな時間帯に起きている人間はそうそういないだろう。
父さんと母さんは明日の夜に、つまり今日の夜に帰ってくると言ったから、
しばらくはアスカと二人きりだ。
学校が始まるまで時間はある。
もう一度、眠りに着こうかと思ったけれど、
喉の奥にはぬるぬるとした不快な粘液のような物が溜まり、僕の睡眠を阻害する。
僕はベッドから立ち上がると台所に向かい、冷蔵庫を開け、
中に入っていた500mlペットボトルのミネラルウォーターを取り出した。
ボトルのキャップを回し、飲み口に唇を付け、口内に水を流し込む。
「ふぅ…」

喉が潤い、不快なぬるみが消えていく。
もう一度、口に含む。

「アタシにもくれない?」
「ぐっ!?」

不意に背後から声がかかり僕はむせそうになった。
ペットボトルから口を放し、ゴホッゴホッと咳き込みながら、後ろを振り向く。
アスカだ。アスカは何してるのよ、といった顔で咳き込む僕を見ていた。

「アスカ、こんな時間にどうしたの?」

咳を交えながら僕が訊くと、
アスカは「それはこっちのセリフ」と言って肩を竦めた。

「そんなことよりアタシにも水くれない? なんか喉渇いちゃって…」
「え? あ、うん」

僕は頷いて冷蔵庫を開けようとした。

「シンジの持ってるヤツでいいわよ、少ししか飲まないから…」

僕は驚き、持っていたペットボトルを自分の顔の位置までに上げ、
「コレ?」とアスカに訊いた。
アスカは答える代わりに僕の手からそれを奪い取ると口を付け、水を飲み始めた。
こくこくと彼女は触れたら溶けてしまいそうな雪のように白い喉を動かし、
ペットボトル内の水を減らしていく。
間接キス、僕はそう思いながら、アスカの一連の動きを呆気に取られ見つめていた。
アスカには僕に対しての不快感はないのだろうか、
僕は彼女にそう嫌われてはいないという事実に安心するが、
急に、先程見た夢の映像が脳内に広がる。
夢のアスカの苦しむ姿と裸体が、目の前に立っているアスカと重なった。
背中に冷たい汗をじわりとかく。
アスカは飲み終えると僕の顔を訝しげに見つめる。

「何よ、全部飲んじゃダメだった?」

アスカが訊いてくる。その顔は少し不安そうだ。
僕は何故アスカはそんな顔をするのか疑問に思いながら、
首を左右に振り、「そんなこと無いよ…」と言った。

「あ、そ。じゃあ、そんな怖い顔で睨まないでくれる?」
「え! こ、怖い顔!?」

僕は慌てて自分の顔を触る。
そんなことで表情がわかるわけはないが条件反射的に動いてしまった。

「そーよ、そんな顔して、アタシがビビルとでも思ってんの?」

アスカは左手を腰に当て、
右手に持っていたペットボトルの先端を僕に向かって指した。

「そんなつもりじゃ…」

僕はアスカから目を逸らし俯いた。すると、彼女の足が視界に入ってくる。
「また、目を背ける! こっち見なさいよ! アタシを見なさいよ!」

アスカの足はこちら側に近づいてきた。
夢の映像がまたフラッシュバックする。
怖い。アスカを傷つける僕が怖い。

「近づかないでよ!!」

僕は自分でも驚く程、大きな声を発した。
近所迷惑になるという考えが脳裏を掠めたが
それは一瞬のことで、それよりも視界の中のアスカの足が止まったことに注視した。
いや、止まっただけじゃない、その脚全体を見ると微かに震えている。
慌てて僕は顔を上げて、アスカの顔を見た。

「ァス…カ……」

名前を呼んだつもりがうまく喋れなかった。
アスカの顔、表情は至って普通だ。
でも、僕にはわかった。アスカは悲しんでいると。
アスカが生まれた時からの付き合いだ、わかってしまう。
他人が見ても絶対に気付かない、小さなちいさな顔の翳り。
それが小さい程、アスカの悲しみは痛いぐらいに僕に伝わった。
僕は何をした。アスカの気持ちがこんなにも伝わるのに僕はアスカに何をした。
本当はわかっていた筈だ。アスカの行動が理解不能なんて、嘘だ。
理解はしていた、自分でわからないと思い込んでいただけだ。

「何よ…、何なのよ…」

アスカの声が聞こえる。
ダメだ。嫌だ、こんなの。
さっきはアスカが笑っても苦しいだけだと思ったけど、
アスカが悲しんでも僕は苦しい。胸が締め付けられ、
目の奥がチリチリする、喉の奥がカラカラだ。
どうしようもない、この感情。
気付くと僕はアスカの腕を握っていた。

「触んないでよ、キモチワルイ! アタシのこと嫌いなんでしょ!?
 近づきたくもないんでしょ! 放しなさいっよ!」
「嫌だ!!」

僕は叫ぶとアスカの腕を手繰り寄せ、抱き締めた。
柔らかさが厚くない僕の胸板と腕に感じられた。

「放せ! 放せ!!」

アスカは僕の腕の中で暴れる。
どうしたらいいかわからない、
僕は咄嗟に、本当に咄嗟にアスカの頭を撫でた。
すると、アスカは嘘のように静かになっていく。
思い出した。子供の頃、癇癪を起こしたアスカの止め方。
父さんがしても母さんがしても通用しなかった、
僕だけができたアスカのあやしかた。
僕は撫でた、アスカの紅い髪を。
慈しむように、愛でるように。
アスカは暴れ、叫んだ余韻でふうふうと息を少しだけ切らしていたが、
しばらく、僕の胸に顔を埋めていたら、すぐに息を整えた。
「落ち着いた?」
「・・・・・・」

僕は抱き締めながらアスカに訊いた、
アスカは何も言わない。ただ僕の着ているシャツを掴み、皺を作るだけだった
でも、怒ってはいないようだ。

「ごめんね、アスカ…」
「・・・・・・」

アスカに叱られるかもしれない『ごめんね』という言葉。
だけど、この『ごめんね』は今までとは意味合いが違う。
わかるよね、アスカ。
アスカは察したようにきゅっとシャツを握る力を強めた。

「好きだよ…」

僕は言う。
アスカは何も言わない。

「・・・・・・」

無言。
沈黙が訪れた。






「ほんと?」
アスカは僕の胸から顔を外し、僕の顔を見る。
僕が頷くとアスカは安心したように顔を綻ばせる。
可愛い、不謹慎にも僕はそう思った。

「昔は仲良しだったのに、中学の時からシンジがアタシのこと避けたり、
冷たくするから、嫌いになったと…思ってた…」

そんなわけないじゃないか。僕は首を左右に振り、
何も言わずにアスカをより強く抱き締めた。

「ン…」

アスカは小さく呻く。
僕は少し腕の力を緩めた。

「苦しかった?」
「全然…、でも抱き締めるより頭、触って…欲しい…」
「うん」

僕はアスカの頭を撫でた。
アスカは猫のように目を細め、気持ち良さそうに口から息を漏らす。

「懐かしい…、子供の頃、アタシが泣いたら、
 よくシンジが頭、撫でてくれてたよね?」
「覚えてたの?」
「当たり前でしょ…」
「ごめん、僕は忘れてた…」

そう僕は忘れていた。今の今まで、アスカに対しての劣情が強さを増し、
子供の頃の思い出なんか吹っ飛んでいた。
アスカは覚えていてくれたのに。
「でも、さっき思い出したんでしょ? だから撫でたんでしょ?」
「うん」

僕は頷く。アスカは嬉しそうに笑う。

「それじゃあ、これからは昔みたいに仲がいい兄妹に戻れるわよね?」
「…うん」

少し、ズキリと胸が痛んだ。僕は戻れないかもしれない。
だけど戻る努力はできる。アスカへの気持ちを忘れることによって。

「そろそろ、離れない? いくら仲が良くてもこんな抱き着いてる兄妹はいないわよ…」
「そ、そうだね…」

僕は慌ててアスカを腕から開放する。
アスカは僕のシャツを放すと、一歩後ろへと下がった。

「アスカ、好きだよ」

僕は微笑みアスカの兄妹としての想いを隠れ蓑に自分の気持ちをアスカに伝えた。
アスカは僕の笑顔を『キモチワルイ』とは言わなかった。ただ、笑いながら、

「アタシもよ、お兄ちゃん」

そう言った。『お兄ちゃん』望んでいたはずの言葉なのに、
僕の心にはやるせなさが残った。
哀しい。悲しい。でも、これでいいんだ。
僕がアスカを愛してもアスカは幸せにはなれない。
ごめんね、アスカ、こんな兄で。ごめんね、アスカ、こんな男で。

その日、僕らは久しぶりに二人で学校へ行った。
>>44
微妙さは愛への複線ということで…

>>53
うお!ありがとうございます。
でも、それを言われると本当にマイペースに書いてしまうので自分に枷を作りますw

>>54
3月中には終わらせたいです
もう一つの方が滞ってるので…

徹夜した所為で全レスする気力が、
読んでくれた方々、感謝の気持ちでいっぱいです
ありがとうございましたOTL
うああすっげえ続きが読みたいー
GJですた
仲直りはしたけど・・・ああ気になるうう
GJ!!
スゴク(・∀・)イイ!!
うおおおおお!!朝に投下来てた!!
いつもながら次の展開が非常に気になってしまう作品だ!!
素晴らしい。二重丸をあげよう

つ◎
久しぶりにエヴァFF読んで転がっていいですかあぁぁ〜〜!?
いいですよぉぉぉぉ〜〜〜!!俺も転がりまくってるよぉぉぉぉ〜〜〜!!

       _   (⌒Y´ ̄ヽ  ∧_/( ̄)) ∧_∧
    γ´  `ヽ_`と.__   )( ・ ∩( 《 ( ・∀・)  ゴロン
     )) ,、 , ) <、_,.ノ  ヽ、.__,ノ  l  つ つ
    ((_/し∪V              .ヽ.__ノ!__)) ゴロン
  ∧__∧       ∧_∧          ∧_∧  
 (    )       ( ;´Д`)        (・∀・ ) <続き速くぅ〜。
 (    つ     (U_U )つ       (つ  と)
 .ヽ___ノj       神様          (⌒Y⌒)
    ∧__∧                . / ̄ヽ ̄
   (・    )           __    ( __  ) (  ゴロン
    と   ヽ ( ̄))∧_∧  /´ `Y⌒) VUVJ_)
    (__ト、__丿 〉 》∩ _) (   .__つ´
          ヽ、.__,ノ   ヽ、__,.>
僕は台所で今日、学校で食べる、昼のお弁当を朝食と同時進行で作っていた。
まな板をトントンと小気味良い音で鳴らし、味噌汁に入れるネギを切っている。
切りながら、シャァー、という水音が耳に入ってきていた。
台所と浴室はそう離れていない。
というか、家自体、マンションなのでそう広くはないため、
特に他のものに意識を集中していないと浴室からシャワーの音が
否応なく耳に届いてしまう。
僕は幸か不幸か父母共々、働いているため昔から時々、料理を任されていた。
最初の内は四苦八苦しながら作っていて、周りを気にする余裕はなかったが、
慣れとは不思議なもので、現在では料理を作りながら、
洗濯機の終了音などにも注意を払える。(家の家事もほとんど母から時々任される)
だから、今、浴室から発している音を僕は聞く気はなくても自然と耳に入ってきてしまう。
浴室に入っているのは、当然ながら父でも母でもない。
彼らは今日の夜に帰ってくると聞いている。
つまり、中でシャワーを浴びているのはアスカだ。
鼻歌も聞こえて、実に気持ち良さそうだった。
つい僕は浴室のアスカを想像してしまう。
濡れている紅いなめらかな髪。そこから滴るお湯。
気持ち良さそうなアスカの顔。
湯を弾くきめ細かい肌。
すらりと伸びる彼女の四肢。
そして、形の良い───。
そこで僕は想像するのをやめて、動かしていた包丁を止めると、股間を見る。
少し盛り上がっていた。膨張していたらしい。
顔が熱い。多分、赤らんでいるだろう。
僕は目を瞑り、何度か深呼吸して、その想像を打ち消す努力をした。
想像しちゃいけない。忘れるんだ。
それでも、ドキドキと心臓が強く鳴る。
まるで自分に正直になれよ、と言うように。
僕は不安になる。
もしかしたら、いや、もしかしなくてもアスカへの想いを
永久に忘れることはできないのではないかと考えてしまう。
僕には自分の気持ちがはっきりとわかっている。
断言できる。アスカが好きなんだ、僕は。
妹としてもあるけど、しかし、それよりも一人の女性として『愛している』。
子供の頃から疑問に思っていた。
何故、僕らは兄妹なのか、と。
僕らが他人で普通に出会ったならば、
僕は自分の気持ちを打ち明けられたかもしれないのに。
だけど、兄妹でなければ、僕らは出会わなかったかもしれない。
それでも今の立場よりはましだろうか、
こんなに苦しむことはないのだから。

僕は目を開け、包丁の動きを再開させる。

「あつッ」

指に痛みが走る。
不注意だ。意識の散漫。
僕の人差し指から赤い液体が流れ出す。
結構、深く切ったかもしれない。
あっという間に白いまな板に血が広がった。

「シンジ!」

アスカの声がした。
いつの間にか、浴室から出てきたらしい。
僕は指を押さえながら慌ててアスカの方向を振り向く。
「ぅあ…」

思わず、くらっとした。
アスカの姿。幾ら僕が兄でもそれはないだろうと思った。
アスカはバスタオル一枚だけを肌に巻きつけ、台所の入り口に立っていたのだ。
髪は濡れ、何処か色っぽい。僕の心臓は大きく蠢く。
僕は腰を僅かに引いた。恥ずかしい。
そんな僕の様子にアスカは気にも止めないでつかつかと歩み寄ってきた。

「シンジ、血ぃ、血、出てる!」
「こ、これぐらい平気だよ、それよりアスカ、服を───」

僕が言い終わる前にアスカは僕の指を咥えた。
「あッ!」

僕は思わず声を上げた。目頭が熱くなる。
お風呂上りのいい匂い。
ボディソープとシャンプーの匂いがアスカの肉体から立ち込め、
それと合わせて、ほんのりと体温も伝わってきた。
アスカは僕の指を吸う。正確には僕の指から出てくる血を吸う。
アスカの舌の感触が気持ちイイ。
僕は息を荒くしてしまう。必死にそれを抑える。
しかも、この位置。アスカの乳房の谷間が見事に見えてしまう。
ああ、ダメだ。これ以上、やられたら僕の理性が持たない。

「ア、アスカ、もういいよ! 止まったから、血」

アスカは僕の指から口を放す。
放す際、唇を少しだけ開け、中のピンク色の舌を覗かせた。
あの舌で僕の指を。僕はアスカをまた抱き締めたい衝動に駆られた。
しかし、残った理性がそれを押し留める。
「本当? 大丈夫?」

うんうん、と僕は無言で頷く。今、喋ったら声が裏返りそうな気がしたからだ。

「そう? でも、注意してよね、ホント。シンジが大怪我したら
 看病するのはアタシなんだから」

僕は微笑んだ──つもりだった、だけど、多分ぎこちない笑顔だったと思う。
アスカはくすっと笑ったから。
アスカはそのまま自分の部屋に行くため台所を後にした。
入り口に差し掛かる際、こちらを振り向き、
「ホント、気を付けなさいよ、シンジ…」と言って、心配そうに声をかけてきた。
アスカの部屋のドアが開いた音がして、すぐに閉まる音がした。
部屋に入ったらしい。アスカの部屋に置いてあるドライヤーの音がする。
そういえば、アスカ、僕のこと、シンジって。
つい最近までそう呼んでいたから癖だと思うけど、
それでも僕は嬉しかった。
僕はアスカに今しがた舐められていた指を見た。
さっきまでこの指にアスカの舌が絡み付いていたのだ。
僕は自分の指にキスをする。
アスカの味がした。胸が締め付けられるように痛い。

「どうして、兄妹なんだろう…」

僕は指を放し、小さな声で呟いた。
74妹アスカに対する(ry:05/03/20 09:52:50 ID:???
タイトルのお尻にある「2」は話数でいうと>>62で一話が終わったと考えていただければ、幸いです。
ついでに、>>62の最後の一文、

>その日、僕らは久しぶりに二人で学校へ行った。


その日、僕らは久しぶりに二人一緒に学校へと行くことにした。

に脳内変換して貰えれば幸いっす。
乙でしたぁ!
エロいのはイイと思います!
最高だ!!
俺もこんな文章力があればなぁ・・・。
いいスレだ…。職人さん乙。
そしていいネタを振った>>3にベスト・オブ・ネタフリ賞を送りたい。

兄を持つリアル妹としてはマジでありえない話だけど。
うちの家、兄妹仲よくないし、ふたりとも引っ込み思案だしな。
でも兄とHする夢を見たことがある。

あんとき本気で欝になったことを思い出したよ…。
他のこと考えて必死で忘却した。
それを思い出して今苦い気持ちがよみがえったよ…。
自分語りスマソ。
経験者は語るキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
俺も妹が居るが、時々欲情してしまうときがある。(リビングで無防備な格好で眠ってる時とか)
もちろんその後には鬱にはなるが、さすがに妹の下着とかでオナろうとかって気にはなれない。
>>80
お前それ女だったら何でもいい症候群だぞ
姉は周りに言わせればそこそこの美人らしいが、
一度も変な気分になった事が無い。妹だと萌えるんだろうか。
読んでくれる人が多くなったかな?と思ったらきゃぁスレでリンク貼られててビックリw
あっちの方で書いてるのが滞ってて凄い罪悪感を感じるんですが…(↑トリップ付けたらこうなるんで)
でも、詰まったら他の物を書いて発散させたら良いと聞いたので、
コレを書き始めたのですが、思いのほか、筆が乗ってしまいましてね、
自分でも驚くぐらいのペースで書いてるんですよ
ということで、完成するまで、もう少し、皆さんのお時間を拝借させてもらいます

読んでくれた人ありがとうございますOTL

長文スマソ
84某所の中の人 ◆sweet/13h. :2005/03/21(月) 09:43:08 ID:???
>>83
おぉ、貴方でしたか。。

またもや勝手に転載させてもらってます。
全部終わってからにしようかとも思っていたんですが、すいません。
楽しみに読んでいるので頑張ってくださいですよ。

#作者名を変えておきますね。
>>84
転載板の管理人さんですか。
いつもご苦労様です。

>またもや勝手に転載させてもらってます。

何処かに乗せられてるとだけでも非常に嬉しいので、
むしろ、こっちからお願いしたいです、「転載して」ってw

>楽しみに読んでいるので頑張ってくださいですよ。

がんばりま〜すノシ
86名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 11:50:09 ID:???
なんだ、N3か。ブックマークから削除っと。
87名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 12:11:07 ID:???
>>86
激しく誤解してないか?
トリップにN3KfCzebuQって入ってるのはきゃぁスレの黎明期からいるほうだぞ
88名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 13:42:01 ID:???
しかもそういうのはどうかと思うよ
8986:2005/03/21(月) 13:52:38 ID:???
お母さん、先立つ不幸をお喜び下さい…OSZ
90名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 14:00:04 ID:???
誰だって間違いはあるさ。次からは気をつければいいんでないかい。

>>85
気が向いたときにでも書いてくだされば我々はそれで結構なのですよ。
別に連載が滞ってても罪悪感を感じる必要はないですよ。
貞m(ryに比べればどってことないですにょ
91名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 14:07:07 ID:???
むしろそんな放置プレイは望むところだ!
92名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 15:32:34 ID:???
おお、きゃぁスレの誰かじゃないかなと思っていたら
あなたでしたか。
93名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 15:39:44 ID:???
やはり神様は違うな、オーラが漂ってる
94名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:01:24 ID:???
きゃあスレに帰ってこないの?
95名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:05:32 ID:???
やっぱこれもきゃあ的展開になるんだろうか。
近親相姦はちょっとやだな…。Bまでなら可。
96名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:07:33 ID:???
春樹スレのも待ってますよ〜ととりあえず言っておこう
97名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:10:21 ID:???
俺は近親でもよろし。
俺自身は別に近親でも気にしないし、
気にするなら碇夫婦のsex時のシチュエーションの一つと考えればOK。
98名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:13:17 ID:???
コンドーム付ければセックスとは言えん。
文字通り薄皮一枚の線で結合されていないからだ。だからゴムつければおk
99名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:20:31 ID:???
正直なところ、心中とかにならなきゃいいなあ・・・と心配しておりました
作者があなたなら、何もかも全てお任せします
100名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:22:29 ID:???
結末予想はしちゃ駄目ですよ?
101名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 16:41:04 ID:???
隠れ名店だったはずのこのスレも随分メジャーになってきたなぁ。
良いことではあるが、展開にケチ付けて荒らす輩が出てこないかが心配だ。特に近親相姦は嫌う人も多いし。
みんな、どんな展開になってもおとなしく棒読みさんについていこうな。
102名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 17:09:30 ID:???
近親相姦ものといえば、前に菊丸さんとこにあった「いけないこと」が珠玉
でしたね。あっちは姉弟でしたが、逆バージョンも読みたかった、、、。
103名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/21(月) 20:12:35 ID:???
正直この2人の場合、近親でも何の問題も感じない。
むしろBまでとか曖昧な方が「いずれ2人とも違う恋人が」とか思って痛くなってしまう。

でもそれは個人的な感情なので、棒読み氏には好きなように書いていただきたい。
ガンガレ
104名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 01:09:59 ID:???
実はこのスレって主旨的には重複スレだったんだな。

あなたにとって、エヴァとは何ですか!?
http://comic5.2ch.net/test/read.cgi/eva/1043904515/
105名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 01:29:32 ID:???
今となっては重複とはいわせないwwwwwww
106名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 01:45:30 ID:???

【近親】もしもシンジとアスカが兄妹だったら【相姦?】


このスレはシンジとアスカの兄妹だったらを妄想するスレです

兄妹、姉弟、義兄妹、義姉弟、なんでもござれ
本編設定改変、学園、異世界、どれでもok

さあ、みなさんどんどん妄想しましょうw



次スレスレタイ↑をキボン
107名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 02:20:16 ID:???
まだこのスレの神が棒読み氏だけな今は次スレ立てられる見込みは少なくない?
それになんか個人的にはこのスレタイ継承させたい。

【LAS】お前らヲタクにとってエヴァとは何か述べよ!!その弐【近親】

とか。
108106:2005/03/22(火) 02:26:25 ID:???
>>107
>>29の発言に注目してみたんだw
ここも栄えるかなぁ、て思って。

>【LAS】お前らヲタクにとってエヴァとは何か述べよ!!その弐【近親】

これだと変だよ、やっぱ

【LAS】お前らシンジとアスカが兄妹だったらどうする?【近親】

せめてこれぐらいにw
109名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 02:42:20 ID:???
>>108
ごめん、>>29>>107なわけなんだが、
色々忙しいのと、棒読み氏と同じスレに投下できるほど上手くできないってのがあるんで・・・。
でもなんとかがんばってみるわ。
あと、スレタイで「兄妹」と言い切ってしまうと矛盾するので
【お兄ちゃん】シンジとアスカの近親相姦スレッド【姉さん】
とかの方がいいと思う。それに伴ってテンプレも
>このスレはシンジとアスカの兄妹だったらを妄想するスレです
の部分を
このスレはシンジとアスカの近親相姦を妄想するスレです
に変えた方がいいと思う。
110106:2005/03/22(火) 02:55:06 ID:???
>>109
ええええ〜〜〜〜〜〜
衝撃のカミングアウトw

じゃなくて、まぁ、書く書かないは本人の自由だからいいけど、
とりあえず期待だけはさせてwもしかしたら投下するかもしれない、と。

というか、
>このスレはシンジとアスカの近親相姦を妄想するスレです

近親相姦前提かyo
きゃぁスレよりやばいよw

111名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 03:02:31 ID:???
自分でも投下できればな、と思って頑張ってるんで。
ただ、まだ童貞工房なんでエロはできません。
せいぜい15禁くらいまで。
僕ら兄妹が通う、第三東京高等学校は家から少し離れた場所、
徒歩15分、駅まで歩き、そこから電車に乗り、
4駅進んだ後に降りて、10分程歩いた所にそれはある。
学校が始まるのは朝の9時だ。
家からは余裕を持って、8時に出れば、十分間に合う。
しかし、僕もアスカも今日はとびっきりの早起きをしたため、
時間は十二分にありすぎる。
僕はソファーに座り、リビングにある時計を見遣る。7時だ。
寝汗をかいたため、僕もシャワーを浴びたし、
朝食も食べた。昼のお弁当の用意だってした。
もうすることはない。後はアスカの身支度が終了するまで待ち、家を出るだけだ。
でも、それから出たとしても、早く着きすぎるだろう。
アスカの部屋の方からドアの開く音がした。
アスカは薄い青の制服を身に纏いリビングへとやって来る。
彼女も仕度は終わったらしい、いよいよもってすることは無くなった。
アスカが僕の隣に座り、僕を見ると笑顔をこぼす。
その微笑に僕は魅了されるように顔を熱くさせる。
頬を掻くふりをして赤面しそうな顔を隠す。
アスカの態度は昨日までとは本当に何もかもが違う。
僕と仲直りしたのがそんなに嬉しいのだろうか。
そんなに良い兄ではないのに。
僕はアスカの唇を見る。
昨日、アスカが寝ているときにここに口付けをしたことを考える。
彼女の唇の感触を思い出すだけで、僕の胸はどきどきと高鳴った。
この心臓の音がアスカの耳に届くのではないかと不安になり、
アスカの表情を伺ったが、「どうしたの?」といった顔で僕を見ていた。
とりあえず、今の僕の気持ちの昂ぶりはばれてはいない、その点は安心した。
アスカはちらりと時計を見る。僕も釣られて、時計を見た。
時刻は7時8分。まだまだ時間的に余裕はある。ありすぎる程に。
アスカはソファーから立ち上がり、
僕を見下ろす形で見遣り、僕の手を取った。
アスカの体温が直接、手の平に伝わる。とても暖かく心地よい。

「な、何? アスカ」

僕はアスカに訊く。突然のことで、どうしてもどもってしまう。

「ちょっと、早いけど学校行かない?」

確かにいつもより早く家を出て、学校に向かうのもいいかもしれない。
僕は頷いて、手を繋いだまま立ち上がる。
一時期はアスカに抜かされていた背。
でも、いつの間にかアスカよりも大きくなった僕は
今度はアスカをほんの少しだけ見下ろす形となった。

「行こ!」

アスカは一言そう言う。僕は名残惜しいが手を放し、鞄を持つと、
アスカと一緒に玄関へ向かった。
僕はスニーカーを履き、先に玄関のドアを開ける。
アスカは「ちょっと、待ってよ」と言いながら、ローファを履き、
地面につま先をトントンと叩き、履き心地を調整すると僕の方へ来た。
僕はアスカを先に譲り、彼女が玄関のドアから外へ出た後に僕も出た。
カード式の鍵なので僕はカードを取り出し、施錠をする。
僕らはエレベーターに乗り込み、マンションを後にした。

歩道をアスカと並んで歩く。
時間がたっぷりとあることだし、いつもよりもゆっくりと。
道行く人はこの時間帯にいつも出なければいけない人達だろう、
何処か足早に歩いている。サラリーマンが多い。
OLもいる。あまり見ない制服の男子学生もいた。
彼らには僕とアスカをどう見えるのだろうか。
恋人に見えるのかもしれない、友達に見えるのかもしれない、
それともやっぱり兄妹に見えるのかもしれない。
そんなことを考えながら、僕は辺りを見回す。
空気がいつもと違うように感じられる。
朝の僅かに違う時間だけで、違う風景のように思える。
いや、違う。アスカが隣にいるということが、
僕の心理的余韻を別のものにしているのだろう。
僕はアスカを見る。アスカは朝の日光を浴びて、
紅い髪の毛を淡い色あいを醸し出し、一枚絵のように美しい印象を受ける。
額縁を想像してアスカの周りに当て嵌めてみる。
赤の混じる木製の額がいいかもしれない。
想像するとぴったりと似合う。僕は微笑む。
すると、その絵の少女は動き、僕の方を向く。ドキリとした。

「どうしたの? アタシの顔に何か付いてる? シン…、お兄ちゃん」

シンジと言いかけてアスカは直す。
別に構わないのに。アスカは僕のことをシンジと呼んでいたため、
僕らの仲が悪くなったと思ってるのだろうか。アスカは何一つ悪くないのに。
僕は少しだけ陰鬱な気分になる。悲しさが心をよぎる。
それでも、僕はアスカに『名前で呼んでいいよ』とは言わない。
言えなかった。僕の願いはアスカと結ばれることではない。
アスカへの気持ちを忘れ、兄として戻ることだ。
そのためにはこの寂しさも哀しみも安い代償に思える。
アスカを傷つける、それだけは避けなければならない。
アスカを愛しているなら、尚更だ。
僕はそんな矛盾した心を抱きながら、首を振った。

「何も付いてないよ。今日、アスカは何を食べたいかなぁ、って考えてたんだ」

僕は嘘を吐く。まさかアスカの顔に見惚れていたとは言えない。

「え? 今日もシンジが作るの?」

父さんも母さんも今日の夜に帰ってくると言っていた。
僕は母さんに昨日と今日の夕飯を頼まれている。

「そうだけど、嫌かな…? 嫌だったら出前とか取るけど…」

昨日のアスカとの言い争いを思い出し、僕は不安を覚える。

「そんなわけないじゃない!」

アスカは怒ったような口調で言う。

「シンジの料理は、その…、美味しいし…」

『美味しい』。初めてアスカの口から聞く言葉だ。
嬉しい。しかし、何故かアスカはそっぽ向く。
よく見ると、髪の毛に隠されている耳が赤い。
照れてる?どうして?いや、それとも怒ってる?
僕の頭の中には次々と疑問が浮かぶ。

「アスカ、どうしたの?」

僕は訊いたがアスカは何も言わない。
本当にどうしたのだろう。
アスカが何も喋らなくなった原因は全く見当がつかない。
僕は辺りを見回した。ゆっくりと歩きすぎた所為か、
周りの人々はめっきりと減っていた。
後ろを振り向く。誰もいない。
横にもいない。僕は前を歩く人が角を曲がり、
見えなくなるのを確認すると、アスカの頭を撫でた。
アスカはびっくりして僕を見た。やっぱり、顔は赤い。

「ななな何してんのよ!」

アスカは周りを見回す。
学校では優等生で通っているアスカなのだから、
僕に頭を撫でられてる姿を万が一、友人に見られでもしたら
恥ずかしいのだろう。僕はちょっと考慮が足りなかったと反省する。
でも、恥ずかしがるアスカもつい可愛いと思ってしまう。

「あ、その、アスカが無視するから怒ってるのかなぁ、と思って…」
「べ、別に怒ってるわけじゃないわよ!」

まだ、アスカはキョロキョロと見回している。
知り合いがいないことを確かめると、アスカは僕の方を向く。

「ちょっと、恥ずかしいかな、って思っただけよ…」
「恥ずかしい、何が?」

僕は驚く。
「アタシ、お兄ちゃんみたく手先は器用じゃないし、
 料理だってできないし、家事だって、ママはお兄ちゃんに任せるじゃない」
「あ〜〜、え〜と、………、僕は一応、兄だし…」
「それ理由になってない!」
「あの、う〜ん。あ! 最近は男も家事をする時代だし、
母さんはそういうのを僕に教えるためじゃないのかな?」
「だとしてもアタシに任せないわけにはならないわよ!」

そういえば、どういうことだろう。今まで疑問にも思わなかった。
母さんのことだから聞いてみたらあっけらかんとした理由を述べると思う。
それでもアスカにはそのことが気がかりだったらしい、多分、昔からずっと。
僕は腕を組み、歩きながら少し考える。

「そうだ! アスカ、今日、一緒に夕飯を作ろうよ」
「えぇ!?」

僕が言うと、今度はアスカが驚く。

「無理無理、足引っ張るわよ、多分」
「そんなはずないよ、すぐに上手くなるよ、アスカは努力家だから?」
「努力家って何を根拠に言うのよ…」

僕は知っている。アスカは天才とよく持て囃されているが、
しかし、それはしっかりとした努力の賜物だということを。
小学生の時、音楽のテストのために苦手な歌の練習を
母さんと僕、そしてアスカと三人でしたし、
中学時代の水泳大会のときも必死に練習していたのを僕は見ていた。

「ずっと、子供の時から見てたから、アスカのこと…だから、わかるんだ…」

言った後で失言だと思った。
これじゃあ、まるでストーカーみたいじゃないか。
しかも、兄が妹のストーカーって。
すぐにアスカの怒る未来が頭の中で予測された。
だけど、僕の想像した未来とは違い、
アスカは赤い顔を更に赤くして俯き、
目線が地面のコンクリートのあちこちに泳いでいる。
僕は瞼を数回しぱしぱと瞬かせアスカの様子を伺う。

「ど、どうしたの、アスカ?」
「何でもないわよ、バカ…」

アスカは僕から視線を逸らす。
そして、少し考えているようにアスカは口元に手を置くと、
また、辺りを見回す。その姿は何かを警戒する猫のようだ。
髪飾りが耳のように見える。僕は思わず、また頭を撫でたくなる。
アスカは立ち止まった。僕もそれに応じて立ち止まる。
すると、アスカはスッと僕の前に自分の小指を差し出した。
健康そうな小指の爪が見える。
僕は出された小指の意味を理解できず、その小指をジッと見つめる。

「ほら、お兄ちゃんも指出して…」

僕はわけがわからないまま、アスカと同じ小指を出す。
あ、わかった。僕はあることを思い出し、
アスカの小指の先端に自分の小指の先をくっ付ける。

「何、それ?」

今度はアスカが僕の行動の意味がわからないようで、
きょとんとした顔で僕を見る。
「E・Tだよ、E・T。アスカも一度は観たことあるだろ?」

アスカは「はぁ〜」と軽く溜息をつく。
あれ、違ったかな?

「違うでしょ! 小指を出されたら、普通はこう!」

アスカはそう言うと、僕の小指に小指を絡ませた。
あ、これって。
アスカはそのまま僕の小指と一緒に
一定のリズムで指を上下させ、ある唄を歌いだした。

「ゆーびきーりげーんまーん、嘘ついたら針千本───」

周りにはほとんど人はいなくても少し恥ずかしかった。
それでもアスカはとても幸せそうに微笑んでいる。
わかる気がする。恐らくアスカは子供の頃の記憶を思い出して、
不仲だった時の時間を忘れ、
仲が良かった過去を取り戻そうとしているのだろう。
事実、僕も少し楽しい。

「「──呑〜ます、指切った!」」

最後の歌詞は二人で綺麗にハモった。
僕もアスカも昔を思い出しクスクスと笑う。
こんな所、知り合いに見られたら、馬鹿にされるかもしれない。
それでも、構わない。
少ない人通りだが、それでも誰かは通る。
僕らの遣り取りを見て、笑ってる人もいる。
笑いたいなら、笑えばいい。僕らはこの一時がどうしようもなく楽しいのだ。
こんなことなら、もっと早くに仲直りしてれば良かった。

「アスカ、嘘吐いたらって、僕ら何で指切りしたの?」

僕は指切りが終わるとアスカに訊いた。
よく考えればその疑問があった。
「さっき、夕飯、一緒に作るって言ったでしょ、
後で『気が変わった』なんて言ったら、
針千本を呑ませられるように指切りしたのよ」

なんだ、その事か。

「そんなこと言うわけないだろ」
「わかってるけど、一応ね」

アスカは屈託も無く笑う。
懐かしい笑顔だ。僕は耐え切れずアスカの頭を撫でた。
121 ◆N3KfCzebuQ :2005/03/22(火) 04:13:56 ID:???
えと、>>3さんの考えたこの話を喚起させてくれた
素晴らしいタイトルの「妹アスカに対する兄シンジの性欲と愛情と苦悩の体験」
がトリップ入れたら入りきらなかったので省略しました。ご了承を…
そして、>>3さんすいません OTL
でも、その意志は受け継ぎますので!

そして、ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

PS・自分はアスカじゃないっすよw←ネタニマジスレカコワルイ

122名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 11:44:39 ID:???
相変わらず続きが気になって仕方のない作品、乙でした。
そして本人からの否定宣言キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
123名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 12:24:34 ID:???
やべ〜萌え死ぬ!GJ!
続きがきになるなーマジ最高だよ
124名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 12:27:17 ID:???
あれ?完結じゃないよな?
125名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 13:08:06 ID:???
>>2-4
までのコンボが凄い
126名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 15:46:57 ID:???
台本でもあったかのような華麗な流れだな
127名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 16:04:11 ID:???
>>126
ソレダ!>>2-4を含む全てのレスは棒読み氏の自作自演だったんだよ!
128名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 16:10:06 ID:???
それはそれで萌え
129名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 16:10:22 ID:???
>>2>>3はLAS小説投下総合スレ3からきているものだとと思われ
130名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 20:34:51 ID:???
今日も投下あるかなワクワク(;´Д`)ハァハァ
131名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 23:23:52 ID:???
この>>1は、前にあった
>>2おめでとうと書き続けるスレの1を
彷彿とさせますね
132名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 00:38:31 ID:???
>>1は過疎化すると思われたスレが良スレになって喜ぶべきなのか
本来の主旨とは全く違う話題になってしまって悲しむべきなのか。
133名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 01:46:45 ID:???
`∧_∧
(;`・ω・)
( つ旦O ドキドキ ワクワク
と_)_)
134名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 02:23:20 ID:???
兄妹・姉弟モノのLASって、>>12>>102と春の嵐と大自然の部屋に一つとMACABLE PANDAEMONIUMに一つが思い当たるんだが、
他に何かないかね?
135名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 11:14:05 ID:???
>>127
実は>>1も棒読みサン
136名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 11:15:31 ID:???
なん(ry
137名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 12:26:23 ID:???
>>134
漏れは姉弟モノとしてはsacred canopyのfamily circleが1番好きだな。
他にはP-31氏のHPの裏にもあった希ガス
138名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 14:41:22 ID:t0pTCpJN
>>137
sacred canopyにはイタモノ風味のが多くて、全部しっかり見てなかった
family circleは良いモノですたありがd
139名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 16:21:14 ID:???
>>137
あ〜そうか、family circle>>134に入れるの忘れてた。
P-31氏の裏ページって言うのは行き方が分からないから断念。
他にも良いネタが有れば夜露死苦。
140名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/24(木) 02:04:48 ID:???
今日も来ないのかな?
141名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/24(木) 04:36:08 ID:???
>139
p-31氏の裏ページはトップにリンク張ってあるからTabキーで
探せばすぐ解るカモ?
142名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/24(木) 22:49:14 ID:???
早速見てみたが近親モノばかりだな、あそこ。
143名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/24(木) 23:21:34 ID:???
        (ニニニニ(@)               ヾ*;";"i";*;ヾ;"i";*;ヾ;"i"
       /  ∠ヽ         ______         "ヾ*ヾ|i;;ii ;iiメソ"i",*
      /  ./   \     || ア | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     /  ./ヌ⌒⌒ヌ |\   || ス | | 今日こそ棒読み様がご降臨して下さいますように。
   /  ./..| | ミノノ)ハ)). \  .|| カ | \____________
 /_____/_..|l|!.リ゚ ヮ゚ノi |..___r\.|| 地 |  ∧∧        |;;;;::iii|/゙
 §||.§|| ||  |. (っ¢ ) |  ||§|| 蔵 | (,,  ,)ナムナム    |;;;;::iii|
   || || || || ,, |,,/,,, | ii~ |  .||  || 尊 | ⊂  ヾ   wjjrjw!;;;;::iii|jwjjrjww
  _| ̄ ̄ ̄|  ~凸 ( ̄)凸. ̄|.. || ̄ ̄ (   )〜 wjwjjrj从jwwjwjjrj从jr
144 ◆N3KfCzebuQ :2005/03/25(金) 00:36:17 ID:???
兄が妹のことを好きになるということは道徳的におかしく、
また異常な感情ということを理解はしていた。
以前、僕は母さんに「僕とアスカは本当に兄妹なの?」と
それとなく、訊いたことがある。
あるいは、それは切望だったかもしれない。
母さんに『あなた達は実の兄妹ではない』と言って
欲しかっただけなのかもしれない。
しかし、母さんの口から出たのは、当たり前の言葉だった。
コロコロと笑い「何、言ってるの、シンジ? あなた達は兄妹よ、正真正銘の」
母さんの笑顔は嘘を吐いている人間のそれではなかった。
それに「なんなら、戸籍抄本、見る?」とまで言ったのだ。
そこまで言うのなら嘘ではないのだろう。
母さんの言うとおり僕とアスカは正真正銘の兄妹なのだ。
僕は駅のプラットホームの階段を昇り、
三段程、先に進んでいるアスカを視界に入れながら、
そんなことを思い出していた。
電車の発車のベルが鳴る。

「あ! 電車が出ちゃうわよ、お兄ちゃん、急いで!」
「う、うん」

それに急いで乗る必要はなかったが、
僕らはいつもの癖でそれに走って乗り込んだ。
プシュウ―、と音がして、電車の扉が閉まる。
僕らは扉付近から動くことはできなかった。
中はたくさんの人がぎゅうぎゅうにせめぎ合いひどく混雑している。
座れそうな座席はない。
今がラッシュアワーのピークなのだろう。
僕が普段、乗る電車は混んでいるが、これよりはもう少し空いている。
一本、待てば良かったかな?
電車が高校の最寄り駅に着くまでには10分ぐらいかかる。
この混雑をそんなに味わうと思うと少し嫌気が差してくる。

「アスカ、平気?」

僕はすぐ側に立っているアスカに訊いた。

「う、うん…」

アスカはか細く答える。少し苦しそうな声だった。
彼女の周りにもたくさんの人。
否応なくアスカの身体には他人の身体が触れられている。
僕は閉まっている扉に両手をついて、
アスカを乗客の身体から遮断するように腕を伸ばした。
僕の腕の内側にアスカはすっぽりと収まる。
これで、アスカの身体に触れる者は誰もいない。
嫌だった。不可抗力であるにせよ目の前でアスカの身体に他人が触れるのは、特に男が。
アスカの身体に触れる人間を責めたいが、責めることはできない。
まるで、しけた焚き木のように僕の心は不燃焼になる。
燃えようとするが、燃えることはできない。
こんなことで僕はアスカの想いを忘れられるだろうか。
胸の中にいるアスカは僕のシャツを握った。

「あ、ありがと…」
「?…」

何がありがとうなのか僕にはわからなかった。
アスカは照れているような、恥ずかしがっているような微妙な表情をする。
しかし、その顔はすぐに見えなくなった。アスカが顔を伏せたからだ。
僕はアスカの旋毛を見ながらありがとうの意味を少し考える。
そこで、ガタンと電車が大きく揺れた。
急な電車の揺れは、立っている人間のバランスを奪う。
安定した体の均衡を失い、乗客達はよろめいた。
幸い僕の手がついている側に電車は傾いたため、
僕は平気だったが、アスカは扉とは逆方向の僕側に重心を置いていたので、
一気に身体の平衡を崩し、僕に、もたれかかった。
けっこう強い衝撃が僕の胸板に与えられる。
アスカの上半身が僕に密着した。
制服ごしにアスカの柔肌が感じられ、乳房が僕に当たる。
それだけではない。アスカの唇が僕の首筋の近くに移動して、
熱い吐息がかかり、僕の下半身を一瞬にして狂わした。
僕のアレは少しもたげる。硬化し始めたのだ。
アスカにそれがバレはしないかと冷や冷やとした気持ちで僕は腰を引いた。

「だ、大丈夫、お兄ちゃん?」

アスカが僕の首に話しかけるように唇を動かす。
彼女の言葉と共に発せられた吐息が首筋をくすぐる。
そこには味覚も嗅覚も存在していないが、何故か甘く感じられた。
かけられる首筋の部分を中心に蓄積したように熱が籠り、
じわじわと脳へ侵攻していった。

「大丈夫だよ…」

僕は言う。アスカの息が、肉体が、脳髄を蕩けさせたが、
何とか喋ることができた。

『次は○○駅〜、○○駅〜』

駅員が車内放送でもうすぐ止まることを報せてくれる。
一旦、降りようか、という考えが頭を掠めたが、
こんなに人が居ては簡単には降りれそうにない。
それに、確かこの駅で開く扉は僕らがいる方とは逆側の扉だ。
遠い。僕はちらりと後ろを見遣る。
乗客の黒い頭が漆黒の海のように感じられる。
扉が空気音とともに開き、更に乗客が乗ってきた。
降りる人間はほとんど皆無で、車内の人口密度が上がる。
僕は新しく入ってきた乗客の波に背中を押され、
閉じている扉側に倒れ込むよう、アスカに身体を押し当ててしまった。
電車内の混雑している状況でなければ、僕がアスカを襲う一歩手前に見えるだろう。
だが、他の人々はそれは満員電車では当たり前の光景と思っているのか、
それとも、そんなことに気を止める余裕は無いのか、
全員、気にもしていない。
しかし、僕にとってはこの体勢は焦る。
胸板にくっ付けられるアスカの乳房、首筋のそばにある唇は、
僕らの距離が縮んだ弊害で、もっと近づき、
ぎゅう、と弾力のある乳房は押し付けられ、
アスカが首にキスをするように密着されていた。
ふわりとシルクのような髪の毛が僕の顔に触れ、こそばゆい。
朝、嗅いだアスカのシャンプーの匂いが肺に広がる。
時々、聞こえるアスカの苦しそうな「んん…」という言葉が
妙に悩ましげな声に錯覚してしまい、僕を困らせる。

「アスカ、平気…?」

とりあえず、さっき訊いた時よりも深刻な状態になっているため、
僕はもう一度、訊いてみた。
気を紛らわすという思考が僕にはあった。
無言のまま、立っていると変なことばかり考えてしまう。
だが、今度はアスカの耳元に僕の唇があったため、
小さめな声で僕は言う。その耳が朱く見えたのは乗車人数が
増えたため、車内温度が上がったからだろうか。
まだ、夏は遠いいため、冷房など効いていない。
こんなに混んでいたら暑いのは仕方ない。
不快指数はかなり高いと思う。

「次の駅で一度、降りる?」

僕はその提案を投げかけた。
僕の口はアスカの耳元にあるから、
必然的に空気を漏らすように話しかけ、小さな声になる。
しかし、アスカは僕が喋るにつれて、時折、肩をプルッと震えさせる。
もしかしたら、初めて経験するきついラッシュに
具合を悪くしているのではないかと心配になる。

「いい…」

アスカは僕らの間が短い距離のため、小さく首を振る。

「気分、悪くない?」

アスカは小さく頷く。

「ホントに? 大丈夫?」
「……うん」
「そう、良かった」

僕は安心してホッと溜息をつく。
電車内では喋る人はほとんどいない。
みんな一様に黙りこくっている。
ガタンゴトンと電車だけが線路と話している。
とにかく僕はアスカに小声で話しかけながら、
身体の感覚を無にするように努めた。
無論そんなことは無理だ。
妹に興奮する自分にただただ嫌悪感だけが募る。
アスカにバレたら間違いなく嫌われるだろう。
僕はアスカの魅力的な肉体に欲情してしまう、
下半身を恨み、降りる駅までの残り数分間をなんとか過ごした。
150 ◆N3KfCzebuQ :2005/03/25(金) 00:53:33 ID:???
アスシンきょうだいFF教えてくれた方、ありがとうございます。
読んでないのがあったのでこの話が終わったら読んでみようと思います。OTL

>>143
後、シャレだと思いますが、
「様」付けされると本当に臀部が痒くなるんで止めてくださいw
「神」呼ばわりも実はきついっす。毛の人は神だと思いますが、
自分はまだまだですから。

そして、ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。ノシ
151名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 00:54:29 ID:???
爆裂系呪文!
152名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 00:57:34 ID:???
ところで、このFFのシンジとアスカの両親ってやっぱユイとゲンドウなのか?
153名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 03:35:27 ID:???
俺はキョウコとゲンドウだと思って読んでいたが。
154名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 10:34:38 ID:???
アスカの生みの親はまだどうなるか分からんな。
しかし、自分としては「ホントに実の兄妹で背徳の恋に落ち、肉体関係」を期待してる。

とにかく楽しみ、乙でした。>棒読み氏
155名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 11:10:59 ID:???
アスカの反応かわええ(*´д`*)ハァハァ
156こーや:2005/03/25(金) 16:16:55 ID:???
今日はじめてこの小説を読ましてもらいましたが、おもしろい!
エヴァ板を見始めて2ヶ月になるんですが、こんなにおもしろかったのは
初めてです。どうかがんばってください。
157名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 17:19:17 ID:???
こーや君、しっかりsageておくれよ
158名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 17:47:37 ID:???
下げ方はこうや
159こーや:2005/03/25(金) 18:41:33 ID:???
あああああはずかしい!すみませんですた。ご指摘ありがとうございます
160名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 19:09:50 ID:???
よしよし、ええ子ーや
161名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/25(金) 19:34:17 ID:???
おまえら、新人をおちょくるのはやめとこーや
162名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 02:17:39 ID:???
おまいら、ここは総合投下スレじゃないんだから
作者さんのことをもう少し労えよ…

棒読み氏乙っす
自分も>>154と同じく「ホントに実の兄妹で背徳の恋に落ち、肉体関係」に期待しとります
163名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 02:27:48 ID:???
俺はもう棒読みさんが思うように書いてくれればそれで良いっす。
ま、お互いに別の恋人が付くってエンドは勘弁してほしいですが。
164名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 03:05:32 ID:???
1ですけど、なんか全然話題ずれちゃってるけど、皆盛り上がってていいですねww
>>132さん
よくわかってる!!なんだかとても複雑な気分です・・・・。
俺はアヤナミストなんでなかなか盛り上がれないんですが棒読みさんにはがんばってほしいです!!
完全に俺のスレじゃなくなってるのがやっぱり虚しい・・・。
165名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 03:11:57 ID:???
>>164
sage進行が暗黙の了解だから、
出来ることなら下げて欲しいんですが…
166名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 03:16:55 ID:???
「俺のスレ」ってなんだよ、、
167名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 04:20:01 ID:???
スレタイの通りの展開にならなかったって事だろ。
俺が>>1ならこんな展開になるのは願ってもないことだが。
スレタイの通りの展開を望むなら>>104のスレに行ってみたら?
168名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 11:05:29 ID:???
>>164
俺にとってエヴァは神であり悪魔だ。
気休めだが一応言っておこう。
169:2005/03/26(土) 13:15:54 ID:???
>>150先生w
私なんてまだまだですから。と言うより全然ですから。
そういう所で引き合いに出されると、
ビックリして一読者として楽しみにくくなるので勘弁していただきたいですorz
痛痒感が背筋を二列縦隊で行進してる思いです。

すっごい応援してるので、頑張って下さい(・`ω´・)ノシ
170名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 18:45:00 ID:???
>>169
…ええと、もしかして…。
ジー(ry!
171名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 19:59:07 ID:???
これからは大王とでも呼んでもみるか

じー(ry
172名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 21:06:38 ID:???
郵便マークの神タマ
お布施はずみますので、はよ続きを書いてくだされ。
つI
173名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 21:15:54 ID:???
じゃあ、隊長で
174名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 23:12:50 ID:???
ジークシェイブ!エーンドジークシスター!
175名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/26(土) 23:28:31 ID:???
ノシ ジークシスター!
176名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:05:50 ID:???
投下されるまで敬称を決めてみないか?
177名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:09:38 ID:???
なんの?
178名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:11:35 ID:???
毛の人さんとか棒読みさんとかの敬称
神って呼ばれることは好きじゃないみたいだし
179名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:16:26 ID:???
>>178
もう呼んでるじゃんw
180179:2005/03/28(月) 01:20:56 ID:???
179は神ってもう呼んでるって意味じゃなくて、
既に敬称で呼んでるってことね

でも、そのまま「棒読み」でいいんじゃないすか?
181名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:25:57 ID:???
まーなんていうか暇つぶしと新たなニックネーム?みたいな感じで

とりあえず案としては
〒→親分
棒(ry→子分
182名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:30:44 ID:???
>>181

>〒→親分
>棒(ry→子分

何これ?
バカにしてるの?
183名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 01:48:45 ID:???
>>181
とりあえず落ち着いて空気読んでからレスしような
184181:2005/03/28(月) 01:53:38 ID:???
空気読めてなかったみたいです。

富士の樹海へ逝ってきます
森 λ.....
185名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 03:12:19 ID:???
間違えるな! そこは腐海だぞっ
186名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 03:15:11 ID:???
以後、何もなかったようにアスシン兄妹について、存分に語り合う展開になる
187名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 08:27:57 ID:???
いや〜、もう萌えまくりだよな、この兄妹(というか主にアスカ)。
個人的には本当の兄妹だろうが実は兄妹じゃなかろうがくっついて欲しいと思うよ。
188名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 12:52:04 ID:???
>>186
「アスシン兄妹」で、某種運命のキャラで腐女子展開を想像しますた。

腐海へ逝ってきます
森 λ.....
189名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/29(火) 02:07:37 ID:???
ねえシンジ?
ひとりで遊んでるの?
アタシもいっしょにいい?
トンネル作るんだー
じゃあ、アタシはこっちから穴開けるから
シンジはそっちからね。
あ、手があたるねぇ
ほーらつながった
190名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/29(火) 02:19:49 ID:???
↑↑
言葉のひとつひとしつを深読みしてしまう私は穢れた大人ですか?
191名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/29(火) 09:13:25 ID:???
↑あんたほど純粋無垢な大人は見たことがないよ
192名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 01:43:17 ID:???
↓コイツの方が純粋さ。
193名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 01:52:54 ID:???
サンタさんはいるよね?
194名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 07:46:25 ID:???
井上三太でよければ
195名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 20:55:49 ID:???
おにいちゃん、赤ちゃんってどうやって作るの?
196名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:13:12 ID:???
中田氏しまくってればそのうちできるさー
197名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:14:03 ID:???
おにいちゃん、中田氏ってなーに?
198名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:14:43 ID:???
膣内射精さー
199名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:15:34 ID:???
〜以上、俺様の自作自演でした〜
200名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:18:32 ID:???
200取りながら、お前の話はツマラン
201名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:24:16 ID:???
201取りながら、お前の話はツマラン
202名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:24:49 ID:???
〜以上、俺様の自作自演でした〜
203名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 21:47:15 ID:???
面白いなあ(棒読み)
駅に着き、僕とアスカは電車から降りる。
開いた扉は僕が手を付いていた側の方だったので、
すんなりと降りることができた。
朝、抱き締めた時は夢中で気付かなかったが、
電車内で密着していたアスカの肉体は女性であると再認識させるもので、
身体が離れた今でもやんわりとした感触が僕の胸板には残っていた。
降りたすぐ後に僕はプラットホームの真ん中のベンチに行き、
腰を掛けると、上半身を折り曲げ、靴紐を結ぶふりをして、
下半身が鎮まるのを待った。

「凄かったわね、電車」

座っている僕の前に立ち、アスカはそう言った。

「う、うん。そうだね…」

僕は曖昧に返事をする。
アスカに下半身を膨らませていたことが
バレやしないかと気が気ではなかった。
アスカは家のソファーでしたように、僕の隣に座る。
僕は左の靴の紐が結び終わり(ふりだが)、
今度は右の靴紐に取り掛かる。
とにかく落ち着くまで時間稼ぎが必要だ。

「さっきはありがと…」
「え?」

またアスカの『ありがとう』という言葉。
先程、急な電車の揺れで思考を中断したことを思い出す。
僕はアスカに礼を言われることをしただろうか。
さっぱりわからない。
「守ってくれて…」

アスカが続けて言う。
守る? 誰が? 僕が? アスカを?
そういえば、アスカが他の乗客に触れられないように、
僕の腕の中に閉じ込めたことは、取りようによっては
アスカを守っていたように見えるかもしれない。
僕は顔だけを上げて、アスカを見遣った。
アスカはニコニコと笑顔を零している。
その笑い顔が僕にはとても眩しく感じられた。
結果的に守ったかもしれないが、
あれはアスカに対する僕の独占欲がさせたことだ。
褒められる行為でも感謝される行為でもない。
しかし、それよりも僕の頭の中にはある疑問が浮上しだす。
アスカは『守ってくれて…』と言った。
これは、以前アスカが一度以上、
電車内で何かされたことではないだろうか。
つまり、つまりそれは。

「アスカ、今まで電車に乗って変なこと…されたこと、ある?」

さりげなく訊くつもりが、逸る気持ちがそうさせたのか
僕の口から出たのはひどくストレートな質問だった。
『変なこと』。言い換えると、電車内で身体を触られたことがあるか、
ということだ。
僕の言葉でアスカの笑顔は消え、少し俯く。
唇がキュッと音が出るぐらいきつく結ばれた。
それが答えだった。

「あるんだ…」
アスカがそんなことをされていたなんて信じられなかった。
いや、信じられる。何故、今までそれを考えなかったのか。
アスカみたいな可愛い女の子が電車内にいれば、痴漢をされる可能性も十分ある。
アスカは昨日まで一人で電車に乗っていたんだ。
僕はアスカの身体を触った顔もわからない男に対して、
心の底から憎しみが沸いてきた。僕は拳を強く握る。

「でも、アタシは平気。この前なんて触ってきた奴の手を思い切り
 抓ってやったわ、いい気味よ」

アスカは何も無い宙を指で捻る仕草をして、
再び笑い、僕に笑顔を向けた。
あからさまに無理をしているのがわかる。
その悲しそうな微笑は僕の胸を強く打った。

「でね、抓った奴、大きな声出して、相当痛がってたのよ。
 で、その男ったら、あ! サラリーマン風なんだけどさ、
変な声出したから、周りの乗客にじろじろ見られて、
 それで、恥ずかしがってすごすごと次の駅で降りてったのよ。
多分、そいつの降りる駅はそこじゃなかったわね。
 あ〜あ、お兄ちゃんにも見せたかったなぁ、
 すごく面白かったんだから」

アスカはクスクス笑い声を交えながら話を続ける。
僕は黙ってそれを聞いていた。
アスカは痴漢をされて平気なのだろうか。いや、平気な筈がない。
僕は男だし、電車内で身体を意図的に触られたことがないからわからないけど、
それはとても不快であり、恐怖感を感じることだと思う。
現にアスカの瞳の中には影があり何処か暗い。
前を見ているようで見ていない。
楽しそうに話す声も無理をして切り飛ばして、
まるで他人に起こった出来事を喋っているように聞こえる。

「ちょっと、お兄ちゃん、聞いてる? ここ面白いところなんだから」

アスカは笑みを浮かべながら、僕の肩をポンポンと叩く。

「もういいよ、アスカ…」

僕がそう呟くとアスカは俯き、口を閉ざす。
そして、また笑顔が消えた。
これ以上、アスカの独白は聞けなかった。
僕が話し相手になることでアスカが楽になるならそれでもいい。
でも、今のアスカは見てて辛い。
どんなに強がっても、気を張っても、
アスカは女の子なのだ。
僕らの間で重い沈黙が流れる。電車の音。
遠くから人々の話し声。そして、何かの機械音。
それらが耳に届くが全くの違う世界からやって来る物に聞こえる。
僕は前を向く。様々な広告の看板が目にすることができるが、
内容は全く頭の中に入ってこない。
今、隣に座っているアスカはどんな顔をしているのだろうか。
それだけが僕の心の中を支配していた。
僕はアスカを見る。俯いて、靴の踵で地面のひび割れを蹴っていた。
表情は至って普通だ。
でも、先程との笑顔の落差が…、作ったであろう笑いとのギャップが、
余計、僕を苦しめた。アスカのその表情を見ているだけで、
僕の身体は鋭利な刃物で削り取られていく感覚を覚える。
こういう時は何を言えばいいんだろう?
僕は言葉を探す。
気にしない方がいいよ?
災難だったね?
違う。
僕は首を左右に振る。

「明日も僕と一緒に学校に行かない?」

違う違う。僕はまた首を振った。

「僕と一緒に学校に行こう、明日も」

そう言い直す。そしてアスカを見つめる。強く。

「僕がアスカを守るよ」

ひょっとしたら、アスカにとってはコレは迷惑なことかもしれない。
そんな考えが頭を掠める。
それでも、僕は自分の思いを止めることはできなかった。
頼りないけど少し僕を頼ってよ、アスカ。

「うん…」

アスカは静かに頷く。
その時、電車が僕らのいる駅に近づく音がする。
プォン! と短く大きな音を鳴らす。
目の前の線路の上を電車が走って来る。
車両が何台か通り過ぎ、しばらくしてから止まった。
アスカが小さな口を開き、何か言ったが、
それと同時に電車に乗っていた駅員が到着の放送を流したので
アスカの言葉は掻き消え、僕にはよく聞き取れなかった。
僕は聞き直す。すると、アスカは首を横に振り、
「なんでもない、やっぱ今のナシ」と言った。
その瞳は少し潤んでいる。目にゴミでも入ったのかな。
僕はポケットから携帯用のティッシュを取り出そうとすると、
アスカは立ち上がり、僕に向かって「そろそろ、行こ」と言った。
笑顔が戻っていた。無理していない、自然な笑いに見える。
快活なその表情は僕をドキリとさせる。

「頼りにしてるわよ、しっかり守ってよね、明日から。約束よ」

アスカは本当に嬉しそうだった。
思わず僕も顔を綻ばせる。

「指切りする?」

僕が立ち上がりながら言うと、アスカは「バカ!」と言って、
僕の胸を軽く拳で突いた。
電車から降りる人達はちらちらと僕らを見ている。
彼らの瞳には僕達はどう映るのか。
さっきも道では気になったがやはり考えてしまう。
ほとんどの人達は『やれやれ』といった表情で僕らを見ていた。
多分、恋人同士の戯れに見えるのかもしれない。
アスカはそんな視線は全く気にしていない。でも、僕は気にする。
意識しているだけに、余計に。
僕らは兄妹なんです。ただの仲の良い兄妹なんです。
少なくても、目の前にいる妹はそう思っています。
だから、そんな目で見ないで下さい。
僕は心の中でそう呟きながら、アスカに微笑みを向けた。
周りの視線にアスカが気付き、僕らの仲がまたギクシャクしないか、
それが僕にとって不安だった。
学校の通学路。
この辺から僕らの通う高校の制服を着た生徒の姿がちらほらと見えだす。
僕は持っていた携帯の時計を調べる。
時刻は7時50分を示していた。
学校が始めるまで一時間以上ある。
やはりというか、予想していた通りというか、早く来すぎた。
それでも、周りには高校の生徒が歩いている。
朝、早くから用事がある人なのだろう。
例えば、部活動や、日直、他にも委員の仕事などもある生徒達なのかもしれない。
僕はそういう人達に少なからず尊敬する。
僕の場合、早起きして学校に向かう気力はあまり持っていない。
母さんが仕事でいない日に頼まれて朝御飯を作る時も
早く起きるが学校へ行く時間はギリギリになってしまう。
僕は頭を掻く。
例えば、少し前を歩く黒髪のおさげの女生徒。
彼女は毎日、この時間に学校に来ているかもしれないと思うと、
感嘆の念を抱かずにいられない。

「ヒカリー!」

アスカは前を歩いていた女生徒に気づくと、
彼女に向かって手を振って呼んだ。
女生徒は振り向く。
まだ、そばかすが残ってはいるが可愛い顔立ちだった。
確か、彼女は…
女生徒は少し微笑みながら近づいてくる。

「おはよう、アスカ、今日は早いのね」
「あら、アタシだって、たまには早起きするのよ」
「あはは、そうだよね、ごめんごめん」
そうアスカと同じクラスで友人の洞木ヒカリさんだ。
よく二人でいる所を見かける。
アスカの高校に入った時からの友達らしく、
彼女の前だけはそらの自分をアスカは出せるのだろう。
自分を優等生に見せる素振りすら、洞木さんにはみせない。
洞木さんの母親みたいな優しさがアスカをそうさせるのだろうか。
僕は考える。と、その時、洞木さんは僕の方を向き、軽く会釈をする。
僕らは三人横に並んで歩き出した。
歩道は学校近くということで広いから他の人の邪魔にはならない。

「どうも、おはよう。アスカのお兄さんだよね」

そういえば、洞木さんと話したことはなかった。
アスカと洞木さんが仲良さそうにしていたのを
校内で何度か見たことはあったけれど、
最近まで、いや、昨日までアスカと関係をギクシャクとしていたし、
彼女との接点は今まで0だった。

「うん、そうだよ…えと、洞木さん?」

僕は頷くと彼女の名前を言ってみた。間違っているかもしれないので
声が自信なさ気になってしまう。
洞木さんは頷くと僕らを見た後にアスカに話しかける。

「良かった、兄妹で登校ということは、仲直りしたみたいね…
 毎日、アスカの愚痴を聞くのは大変だったんだから」
「え? 愚痴?」

僕は洞木さんの「愚痴」という言葉だけを抽出した。
アスカとは余り縁の無さそうな言葉。
「そう、毎日毎日毎日、アスカったら、お兄さんのことばっかりで───」
「だぁー! な、何、言ってんのよ、ヒカリ!」

アスカが途中で洞木さんの口を塞ぐ。

「なんでも、何でもないわよ、お兄ちゃん」

「えへへ」とアスカは誤魔化すように笑う。

「それより、お兄ちゃん、鈴原って奴と友達よね?」
「え!? うん、まぁ」

急な話題の変化に僕は気の抜けた返事をした。
鈴原トウジ、僕の親友であり、同じ妹を持つ身として、
時々、その話題で話し合ったこともある。

「ちょっ、アスカ!」

洞木さんはそれに驚き、アスカ方向を凄い勢いで見る。
アスカは悪戯っぽく、口の端を上げた。
「じゃさ、今日のお昼、鈴原とお兄ちゃん、アタシとヒカリで一緒に食べない?」
「別に僕は構わないけど…」

僕は構わない。でも、トウジはどうだろか?
トウジのことを考える。
いつも自分のことを『硬派』と公言している事を思い出して、
僕は苦笑する。もしかしたら、女の子と一緒に食べるとか、
そういうことは嫌いかもしれない。

「でも、トウジはどうかなぁ」

僕は腕を組む。また考える。
洞木さんは何故か期待に満ちている瞳を僕に向ける。
アスカもそんな洞木さんの様子を心配しているようだ。
なんとなく『トウジは来ないかもしれない』とは言えない。

「うん、トウジに聞いてみるよ…
多分、喜ぶんじゃないかな? トウジ」

僕は無責任にも何の確証も無しにそう言った。
214名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 03:01:13 ID:???
乙まんこ
215名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 03:12:15 ID:???
棒読み氏おつです。
今日はここまでなのかな?続きも期待してるので頑張ってくださいな
216名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 04:53:32 ID:???
アスカの気持ちも気になるが、今後の展開に大いに期待す。
乙かれさまっす
217 ◆YjsWqh8B4w :2005/03/31(木) 15:38:24 ID:???
>>213@先生
(;´Д`)切なさ乱れ撃ちだなぁ……。
いやー、流石にお上手。
完結まで頑張って下さい。
218名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 19:52:58 ID:???
棒読みさん最高だぜ!・・・・・・・・・ところで>>217は誰だ?
なんかの作家さんか???
219名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 20:11:14 ID:???
無知は罪なことだが
知らない方が幸せな場合もある。
220名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 22:50:39 ID:???
職人様乙です。
電車の音で聞こえなかったアスカのセリフが気になるぅ〜。

>>218
釣れまつか?
221 ◆N3KfCzebuQ :2005/03/31(木) 23:05:45 ID:???
読んでくれて、みなさんどうもありがとうございます
書く意欲が湧いて、そして、書き手冥利に尽きるような感想カキコされてるなぁ(ノ∀`)
と思う今日この頃っす
とりあえず、昨日は中途半端な所で申し訳なかったです
投下の最中、やっぱり書き直そうとして見合わせたんですが、
深夜だったため眠りに誘われてしまって…
ホントにすいませんでしたOTL

後、三月中に完結とか書いたんですが嘘でした
本当にごめんなさい
222名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 23:57:47 ID:???
思う存分書いてくださいな!
223名無しが氏んでも代わりはいるもの:皇紀2665/04/01(金) 00:28:22 ID:???
>>221
そんな創作で思いどうりなることなんてほとんどないから
気にしなくてもいいよ!むしろまだこの小説読めるんだって嬉しがってます。
224名無しが氏んでも代わりはいるもの:時に、西暦2015-10/04/02(土) 12:25:59 ID:???
禿同
職人様の有言不実行ぐらいで腐る奴はこのスレにはいらんっ
225名無しが氏んでも代わりはいるもの:時に、西暦2015-10年,2005/04/02(土) 16:32:16 ID:???
むしろもっと読みたい。
作者さんのやりたいだけやってくれると俺は嬉しいな
226名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 02:51:37 ID:???
うむ、バイトの間中、ずっと「今日は投下されてるかな?」
とそわそわしている今日この頃。
227 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/03(日) 02:55:18 ID:???
えと、序盤イタイかなと思います
異性系でも暴力系でもなく、苦悩系で。
苦手な方はスルーで。



僕は電車の椅子に座っていた。
前にある窓からは太陽が見える。
窓から射しかかるオレンジ色の陽光が車内を塗りつくし、
もうすぐ太陽が沈むのを教えてくれる。
辺りを見回す。朝の混雑が嘘のように誰もいない。
対面の椅子に『誰か』座っているが、
その人以外はこの車両に誰も乗っていなかった。
対面の席に座る人物の顔は逆光でよく見えない。
僕と同じ制服を着ていることから、
男で同じ高校に通う人であることがわかる。
それを見て、僕の中には嫌な予感があった。
その不安が血流を早め、心臓を大きく揺らす。
『誰か』は立ち上がり、ゆっくりと僕の横に移動して座る。
僕はその『誰か』の顔を見ないように、目を瞑った。

「おもしろかったよ」

『誰か』は僕にそう言った。
僕は目を僅かに開けて、恐る恐る『誰か』を確認する。
頭を叩かれたような感覚に陥る。
見覚えのある顔。
予想通りだ。『誰か』は『僕』だった。
また夢だ。一瞬で理解する。

「『僕が守る』? …誰を?」

『僕』はニヤニヤと笑いながら僕を見た。
何も言えなかった。顔を伏せて自分の手を意味もなく握る。
何時の間に寝てしまったのだろう。僕は記憶を辿った。
学校に入って、アスカ達と別れて、僕は自分のクラスに入った。
その後、僕は授業を受けて。
そう、社会の授業の時だ。
確か根府川先生が授業中にいつもの話をした頃ぐらいから、
授業の記憶は途切れていた。
今朝、おかしな時間に起きたためか僕の脳は睡眠を欲してたらしい。
僕は『僕』の喋る言葉を聞かぬよう、
必死に夢の世界に何時来たのかということを考えていた。

「僕はアスカを想像して何回、自分でしたことがあるんだっけ?」

僕はその言葉でハッと顔を上げ『僕』を見た。
冷たい汗が背中を流れるのを感じる。
『そんなことした覚えはない!』と言いたかった。
でも、喉に言葉が詰まり、思いを外に出すことができない。

「僕は知ってるよ。だって僕は僕だから…
 最初にアスカを想って、したのは、確か、自分の意志じゃなかったよね」

彼は言う。僕はまた目を瞑る。そして考える。
中学の頃、アスカと身体の違いがはっきりしだした頃、
僕はある夢を観た。アスカと遊ぶ夢を。
普通に、子供のように遊ぶ夢だった。
実際、僕とアスカの身体は五歳ぐらいに戻っていて、
僕らはその姿のまま近所にある公園の砂場で遊んでいた。
無邪気に泥だらけになるまで。楽しかった、とても。
そして、家に帰ると泥まみれのことを母に怒られて、
アスカと二人一緒にお風呂に入ることとなった。
幼稚園ぐらいのときはよく一緒に入っていたし、気にもならなかったので、
僕らは一緒に浴室に入った。
身体を洗い終え、しばらく二人でお風呂に浸かっていた。
会話。そう、その時、とりとめのない会話を僕等はした。
話した内容は思い出せないけれど、笑い合ってたのは覚えている。
しばらく浸かっているとアスカと僕の身体は元の中学生の身体に戻っていた。
なぜ急に身体が戻ったのか。わからない。気付くとそうなっていた。
夢の中で起こる出来事は突拍子もない。
でも、その時はそれを夢と考えることはできなかった。焦っていたのだと思う。
僕は慌てて前を隠し、目も瞑った。
アスカとは既に身体の至る部分が違いすぎた。
僕は恥ずかしくなり、浴室から出ようとした。
それでも、構わずアスカは子供のようにじゃれ合ってきた。
クスクスと楽しそうに。
僕はアスカの肉体に触れ、とてつもなく興奮した。
気付くと自分の性器が勃起していた。
それで僕は動けなくなったのだ。僕はアスカと長い時間お風呂に入る夢を見た。
アスカの肉体に触り、アスカに身体を触られ、
とても気持ち良かった。
だが、その夢の快感とは裏腹に目覚めると僕の下半身には
不快なぬめりがあった。
僕はアスカと触れ合う夢で夢精していたのだ。
それが、初めての射精だった。
夢の余韻に浸る前に大きな虚無感と嫌悪感が募ってきた、
僕はこの夢を今でもはっきりと覚えている。

「僕はその後、自分ですることを覚えた…」

僕は何も言わない。

「他の女性を想像しても、必ず最後はアスカになってしまう」

押し黙る僕に構わず、『僕』は続ける。

「僕は幾度となく、頭の中でアスカを犯したんだ」

そう、『僕』の言う通りだ。
僕は我慢して、何度も我慢するが、
結局は性欲に耐え切れず自慰を行ってしまう。
アスカのことを頭から無くし、違う女性を想像してても、
最後は必ずアスカになってしまう。
『僕』は僕の事を鼻で笑う。
今まで、僕が自分でしていた時も彼は笑っていたのだろうか。

「滑稽な話だと思うよ。出来の悪いコメディだよ。
 一番、危険な人間が『アスカを守る』なんて…」

僕は『僕』の声が聞こえないように耳を塞ぐ。
それでも彼の言葉は心に投げかけてくるのか
体の内側に響くように浸透してきた。

「アスカに痴漢をしていた男達と僕に何の差がある?
 いや、アスカの兄妹という好意を利用して
自分をいい人間に見せようとしている分、
 僕の方が性質が悪いんじゃないかな?」

この言葉で僕の心臓は大きく動く。
ドクン、ドクンと悲鳴を上げる。
手が汗ばむ。心が負の感情に蝕ばれる。
急に駅のホームでのアスカが頭の中で描かれた。
唐突にフラッシュバックする映像。
それと同時に僕はそこに、駅のホームに移動していた。
電車が見える。ベンチがある。足は確かにコンクリートの地面を踏んでいる。
僕は顔を上げる。目の前にはアスカがいる。
彼女は笑わない。怒ってもいない。
記憶とは異なる表情だ。
でもその顔を見ているとそちらが真実に思えてくる。
そして、アスカは軽蔑した視線で僕を見て唇を動かし、言葉を紡いだ。
ゆっくりとゆっくりと動く唇。
今度はそれを邪魔する外音は無い。辺りはシンと静まり返っていた。
「ぎ」「ぜ」「ん」「し」「ゃ」

「偽善者…」

掻き消えた声の正体。アスカはあの時そう言った気が僕にはした。

「君は何がしたいんだよ! もう止めてよ!」

僕は目を瞑り、再び耳を塞いだ。堪らず、叫ぶ。夢の『僕』自身に向かって。
否定はしなかった。出来なかった。
叫びは駅に響いたが、少し木霊するとすぐに何処かに行ってしまった。




「大丈夫かいな、シンジ?」

そこで、僕は目を覚ました。
ぼんやりとする視界に黒い物が動く。
まだ自分は夢の中にいるのかと錯覚したが、
その黒色がジャージだとわかると完全に覚醒した。
トウジの手が僕の肩に伸びている、揺らして、僕を起こしてくれたらしい。
僕は自分の机に着いたままの姿勢で顔だけを上げ、
辺りを見回した。いつもの教室の風景だ。
黒板があり、教卓があり、机があり、椅子があり、
クラスのみんながいる。根府川先生は既にいなかった。
寝ている間に授業は終わっていた。

「随分とうなされてたで」

前の席からトウジは心配そうに声をかけてくれる。
僕は額にうっすらと溢れている汗を腕で拭い、体も起こす。
少し、自分の息が荒いのがわかる。

「保健室、行った方がいいんじゃないか?」

ケンスケが自分の席から移動して僕に言った。

「平気だよ。大丈夫だよ」
「でも、顔色悪いで」
「無理はすんなよ。よし、俺が連れてってやるよ」

ケンスケは僕の肩をポンポンと数回叩く。

「ケンスケ〜、んなこと言って、ただリツコ先生に会いたいだけとちゃうんか〜?」
「バ、何言ってんだよ! 俺は本気でシンジが心配で…」

ケンスケは慌ててトウジを見る。

「そんなに顔色悪いかな?」

僕は自分自身の顔色が心配になり、二人に訊いてみた。

「ああ、酷いわ。お通夜とお盆がいっぺんに来たみたいな顔してるで」

ケンスケは同意するように頷く。
でも、お盆は違うんじゃないかという顔をしていた。

「ふ、二人がそこまで言うなら…」

僕は席から立ち上がり、椅子を戻す。
ガガッと椅子の脚が擦れる音がした。

「じゃあ、行こうぜ」

ケンスケは僕の横に並ぶ。
約束通り、付き添ってくれるらしかった。
そうだ、約束といえば。
僕は振り返り、トウジに向かって話しかけた。

「トウジ、さっきの約束…」
「ああ、覚えてるで。シンジと碇妹と委員長でメシ喰おか、って話やろ?」

トウジは手をプラプラと振る。僕は頷く。
僕はケンスケのことを思い出し、彼を見る。
一人、話の蚊帳の外で怒っているかと思ったが、
そうではなかった。ケンスケの顔は笑みが零れていた。

「ほら、早く行こうぜ、シンジ。次の授業、始まっちまう」
「あ、ああ。ごめん」

僕等は教室を出た。

保健室に向かう最中、ケンスケは廊下で話しかけてきた。

「あの、さ、シンジ。昼飯の時、
トウジと委員長、二人っきりにしてくんないかな?」
「え?」
「トウジ、っていうか、俺も洞木のこと委員長って呼んでるだろ?」

そういえば、そうだ。気付かなかった。

「中学の時、俺ら一緒の学校だったんだ」
 

ケンスケはそこでやや上に視線を移し、
歩きながら、何もない虚空を眺めた。
中学時代を思い出してるかのように。

「多分、委員長はトウジのこと好きだと思うんだよ
でも、トウジは鈍感だし、委員長は、まぁ、素直になれないっていうか、
 ほら、わかるだろ?」
「う、うん。まぁ」

思いがけない接点に僕は僅かに驚いていたが、
ケンスケの言いたい事はわかった。

「うん。わかったよ」

僕は頷く。ケンスケはポケットに手を入れて、
嬉しそうな顔をする。

「良かったよ、シンジが察しのいい奴で」
ケンスケはホッと息を吐いた後、ピタリと歩みを止めた。
少し上に『保健室』のプレートがある。
話してる間に保健室の前に着いていた。

「じゃ、そういうことで。俺、戻るわ」
「もしかして、ケンスケ、それを言うために…」

ケンスケは頭を掻く。そして、僅かに俯き、窓の外を見た。
何か言うと思ったが何も言わなかった。

「ケンスケって、いい人だね」

僕は心底そう思う。
僕が言うとケンスケは照れたように僕に背をみせ、
表情を見せないようにした。

「や、やめろよ。男に言われたって。
 いや、このセリフは女に言われても…
 いやいや、そんなことどうでもいいや。
 とにかく、頼んだぜ!」

ケンスケはそのまま廊下を走っていった。
僕はケンスケの後ろ姿を見送ると、保健室のドアに手をかけた。
237 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/03(日) 03:12:16 ID:???
とりあえず、今回分終わりです。
好きなように書け、と言われたので、
今まで書きたかった、ケンスケ&トウジの学生パートを。
でも、この話はLASなのでそういう場面は描写を薄くしますので。
238名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 03:12:45 ID:???
棒読み氏乙です。
しかしはじめて投稿中に遭遇したなw
続き期待してるんで頑張ってくださいな
239 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/03(日) 03:16:05 ID:???
>>238
読んでくれてありがとうございます
キツイ展開になっても見捨てずにお願いします
(そんなキツイ展開はないですけど)

そして、ここまで読んでくれた方々、のうもです (ノ∀`)
240名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 03:28:20 ID:???
おお、新たな投下だ!!
甘い指やふきふきみたいにひたすら萌え萌えなものもいいですが、
萌えの部分も出しつつ、シリアスな苦悩のパートが入ってるってのもリアルでイイ!!
241名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 09:32:14 ID:???
キテター!GJ!
242名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 15:30:28 ID:???
アスカとシンジって同学年だったのか
年子か二卵性の双子かな
243名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 16:09:03 ID:???
あ、俺アスカは2コ下だと思ってた。
何か別のFF設定が混じってたのかな。
244名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 16:23:55 ID:???
妹だから何となく一つ二つ下だと思ってた
同学年だと実は血が(ryとか萎える展開がありそうだし
偶には苦しみながらも結ばれる二人が見たいんじゃよー
期待してた純も完結しなかったし・・・
245名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 16:31:00 ID:???
実はシンジは高校浪人だったんだよ!
アスカと同じ高校に通うために1年棒に振ったのさ
アスカはシンジにレベルをあわせるから良いと言ったがシンジは納得しなかったのです

・・・当時は距離を置こうとしてたのにありえねーw
246名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 17:50:08 ID:???
棒読みさんの小説いつ読んでもおもろいわ〜最高だよ棒読みさん。
247名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 19:06:05 ID:???
いかにも「苦悩の体験」っぽくていいですねぇ〜。
248名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 22:13:55 ID:???
4月生まれの兄と3月生まれの妹なら現実でも同学年の兄弟はありうる。
ゲンちゃんが産後すぐの細君をまた命中させてしまったということで
249名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 23:27:41 ID:???
ユイとの間でシンジを作ったけど、
妊娠中にキョウコと浮気したらそっちにもヒットしちゃったとか?
250名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/04(月) 13:43:50 ID:???
>>245
難しい事考えずに、委員長が一年休学してた事にすれば良いよ
脇役だけに事情はどうとでもなるし、本筋とは無関係に処理できる
アスシンの設定で頭悩まさずにすむよ
251名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/04(月) 13:51:31 ID:???
飛び級だといってみるテスツ
252名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/05(火) 23:49:57 ID:???
(σ´∀`)σ)´∀`)
253 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/06(水) 03:17:51 ID:???
ああ!!
もう一個姉弟話思いついちゃいました…
どうしましょう?
同時進行で別の話も投下していいですか?
終わらせてから書けって言われるのは重々承知なんですけど。
254名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 04:15:52 ID:???
俺は別にいいと思う。
ってか、書いてほしい。
255名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 10:34:11 ID:???
ワクワク
256名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 11:02:21 ID:???
期待してる
257名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 13:28:46 ID:M3v2o2+6
きゃあスレ来ようよ
258名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 14:21:21 ID:???
>>257
何様だお前は。口開けて餌入れてもらってるような分際で。
259名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 14:48:53 ID:???
きゃぁスレのもいいが、個人的にはこっちの方が好きだ。
んでもって姉弟話とやらも禿しく読んでみたい。
260名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 16:00:58 ID:???
同時進行キター!書いてくださいお願いします
261名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 17:55:38 ID:???
今度はアスカが姉で、シンジが弟ですか。
そちらも楽しみにしております。
262名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 21:32:34 ID:???
姉弟ネタか…。
一歩間違うとアスカがミサトに化けちゃいそうな悪寒
263妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:17:32 ID:???
一瞬、躊躇して、取手から手を放すと、
ノックしてからドアを開ける。

「失礼します」

僕はそう言いながら保健室に入る。
中に足を踏み入れた途端、消毒液の匂いが鼻腔に広がる。
窓の側に机、そしてキャスター付きの椅子が置いてある。
そこに赤木先生が座っていた。手にはボールペンを握っていて、
書類らしき物に何かを書いていた。

「あら…」

赤木先生は筆を止めると、椅子を回転させこちらを振り向く。
金色に染めている髪。紅いルージュを付けた唇。
黒いタイツに短めのスカート。
どれも教師の風貌とはかけ離れている。
もし白衣を着ていなかったら、
保健の先生ということがわからないだろう。
確かに美人で生徒に人気はあるけれども、
僕はこの先生に対して怖い印象を受けていた。

「どうしたの、碇君?」

赤木先生は僕の名を呼んだ。
僕は保健室にはあまり縁が無く、来たことがない。
それでも、名前を呼ばれるのは妹であるアスカの優秀さのおかげであろう。
アスカのおかげで僕の名前を知らない教師はまずいない。
264妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:18:31 ID:???

「ちょっと、具合が悪くて…」

言ってから、自分自身に疑問を投げた。
本当に僕は具合がわるいのだろうか。
ケンスケとトウジに顔色が悪いと言われて、
保健室に来てみたが、それ程悪くはないような気がする。

「あらそう、それじゃあ」

赤木先生は僕の考えているのを気にせずに、
体温計を前に差し出した。電子体温計だ。
僕はそれを一応、受け取る。

「38度以上あったら、帰っていいわよ」

僕は腋に体温計を入れて、熱を測る。
その間、先生はもう一つのキャスター付きの椅子を転がし、
自分の前に置き、僕に座るよう促したので、僕は言う通り座る。
もし、38度以上あったらどうしよう。
昼休みお弁当を一緒に食べようとアスカと約束してるんだった、
トウジと洞木さんも一緒だけど。(多分、途中で二人とは別れるけど)
まさか『帰った方がいいわよ』とは言われないよね。
僕は不安になる。
だけど、すぐに別の不安が頭の中で持ち上がった。
でも、あんな夢を観た後にアスカと顔を合わせたら、
また拒絶してしまうかもしれない。
電子音がピピッと鳴る。
僕は腋から体温計を取り出した。
小さな液晶は36度3分の数値を出していた。
平熱すぎるほどの平熱だ。
265妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:19:22 ID:???

「どうだったかしら?」

僕は体温計を渡す。
赤木先生は渡されたそれを見て「平熱ね…」と言う。

「おかしいわね」

先生は納得のいかない顔をして少し首を傾げる。

「碇君、ちょっといいかしら?」

そう言って、先生は席から腰を浮かすと僕の額に手を置く。
僕は突然の事で驚き、何も言えず先生の一連の行動を伺っていた。

「熱は無いみたいね」

椅子に腰を戻し、先生は言う。
熱は無いのは体温計で証明済みのはずなのに。
今度は僕が首を少し傾げる。

「ごめんなさいね、碇君。貴方の顔色、ちょっと悪かったから
 体温計が壊れてると思ったのよ」

先生は体温計を持ち、前に出す。

「顔色、そんなにひどいですか?」

ケンスケとトウジにも言われた言葉。
僕は少し自分が心配になってくる。
266妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:20:03 ID:???
しかし、先生は首を横に振った。

「いえ、職業柄ね。長年…、と言ってもそんなに働いてはいないけど、
 それでも、顔を見るとね。この子は疲れているんだわ、とか、
 熱があるわね、とか、何か悩んでる、というのが判るのよ、なんとなく」

言うと、僕を安心させるかのように口の両端を僅かに上げて微笑んだ。
外見からは想像できないくらいのギャップに僕はうろたえる。
それを察したのか先生は
「あら、失礼ね。貴方、私のこと常識外れな人間だと思っていたでしょう」
と言って、肩を竦めた。僕はますますうろたえ、
顔が熱くなるのを感じた。

「いえ、そんなことないです!?」

図星を疲れて僕は慌てて首を振った。

「ま、別にいいわ。髪の色をこんなにしてたらそう思われるのは当然だし…」

先生は脚を組み、こめかみを指先でとんとんと叩く。

「で、話の続きなんだけど…、
 貴方、何か悩んでないかしら?」

僕は戸惑う。何て答えたら良いかわからない。
悩んでいる。確かに僕は悩んでいる。
アスカのことを。妹のことを。
でも、ここで相談していいものかと言われると、
少し躊躇してしまう。
だけど、話した方がいいかもしれない。
267妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:21:01 ID:???
誰かに話せば幾分か楽になるかもしれない。
それに赤木先生は生徒の秘密を守りそうな、
そんな雰囲気がある。
僕は自分に言い聞かせるように頷くと、
先生に夢の事を話す決意をした。



僕はできるだけ話が不自然にならないように
アスカの部分だけを省いて、先生に夢のことを話した。
先生は何も言わず、僕の話を時々、頷きながら聞いていた。
話し終えると、先生は僕に微笑んで見せた。

「つまり、貴方には好きな子がいる。
 でも、夢の中ではその子を犯して傷つけてしまう。
 そして、最後には─」

先生はそこで言葉を切る。
多分、『首を絞め、殺そうとする』と言いたかったのだろう。
でも、僕に気を使ってか、そこは言葉に出さなかった。

「夢の中の『貴方』は貴方自身に警告をする。
 貴方が一番危険な人間だと…」

先生は目を瞑り腕を組み、少し考える仕草をする。

「私は大学の時、ちょっとだけ心理学をかじったことがあるだけで
 碇君が望むような答えは出ないと思うけど、いいかしら?」

僕は頷く。先生には失礼だけど、
今は藁にも縋りたい気分だった。
268妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:22:09 ID:???
あの夢を思い出してしまって、
アスカにまともな顔をして会える気がしない。

「そう、良かったわ。とりあえず気軽に聞いてね」
「はい…」
「夢の内容だけど、夢の内容は大きく分けて二種類に考えることができるの。
『顕在内容』と『潜在内容』と言うんだけど。
『顕在内容』は夢の内容そのもの。
『潜在内容』は『顕在内容』の裏に隠れている願望ね。
貴方の心に負担をかけないよう、
『潜在内容』は無意識の内に圧縮、移動、視覚化、二次加工が加えられて、
貴方が観る夢が『顕在内容』に変わるの」
「でも──」
「分かってるわ、貴方は夢で負担がかかる。不安になる。
 不快感を得てしまう。この場合は複雑なんだけど…、
 貴方が観る夢の内容をそのまま認めてしまうと、
更に心に負担がかかってしまう、っていうわけ。
 つまり…、言いにくいんだけど、貴方はもしかして
 自分自身が好きになってはいけないと思う人に強い好意を寄せていない?」

僕はその言葉でドキリと心臓を揺れるのがわかる。
手に汗をかく。僕はそれを握り、俯く。
何も言えない。僕は押し黙る。
269妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:23:06 ID:???

「まぁ、それはいいわ。ごめんなさいね、変なこと訊いて」
「いえ…」
「続きだけど、貴方がその夢に出た女の子への感情を認めると、
 貴方はその女の子を傷つける恐れがある。
 だから、貴方は夢の中で先にその子を傷つけて、
 自らを遠ざけようとする。
 でも、貴方はその子を傷つけたくない。
その矛盾した心が貴方に警告なり、
忠告なりする『貴方』自身が現れる…」

僕は黙って頷く。

「貴方が好きな子がどんな子かわからないから、うまいことは言えないわ。
 でもね、私みたいな年で言うと恥ずかしいけど、
 貴方はその子のことを愛してる、ってことよ、心から。
 その気持ちが夢で歪曲したからって恥じることはないわ。
 そんな夢を観るのは貴方がその女の子を本当に好きな証拠じゃないかしら?」

僕は目を瞑る。そして、アスカを想う。
僕はアスカを愛している。
アスカの顔を愛している。
アスカの身体を愛している。
アスカの心を愛している。
そして、やはりアスカのことを僕は愛している。
僕は道徳的に間違った自分の想いを間違っていないかを、考えた。
確かに先生の言う通りだ。
いつからかは正確にはわからない。
ひょっとしたら物心がついた時から、
いや、それ以前にアスカのことを僕は。
270妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:23:54 ID:???
自分の想像の中のアスカ。
今日、観た夢のように苦しんでいない。泣いてもいない。
笑っている、楽しそうに。
僕は自然と嬉しくなる。心が暖まる。
この今の気持ちが僕の本当の気持ちだと信じられるだろうか。

「でも、僕はその子の事を考えて…、自分で…、その…」

何て言っていいのか。これを言葉に出してしまったら、
アスカへの想いが偽物のような気がして、僕は言葉に詰まる。

「自慰。つまり、その女の子を想ってマスターベーションをするのね?」

僕の顔は信じられないくらい熱くなる。
多分、物凄く真っ赤になっていると思う。
恥ずかしくて先生の顔を見れない。
僕は俯いている首を更に落ち込ませて、
床を凝視するような体勢になる。

「あのね、碇君。貴方、そういう事が汚いことだとか思ってない?」
「え?」
「性の交わりを宗教的にタブーにしている人達もいるわ。
 そういうことを考えることもね。
 でもね、人間は寝ないと眠くなるし、食べないとお腹が減るわ。
 性に対しての行為だって、人として当たり前のことじゃないかしら?
 貴方達ぐらいの年齢だと性に興味が一番盛んな時期だけど、
 そういう子とは逆にそういうことに嫌悪を示す子も中にはいるのよ。
 あ! 別に好きな子とsexしろとは言ってないわよ。
 それはお互いが了承しあうのが大事だと思うし、
その子の事を大事に想っているなら尚更ね」
「…はい」
271妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:24:30 ID:???
「だから、例え、貴方が好きな子を想ってマスターベーションをしたとしても、
 それは健康な男の子なら普通のことで気に病むことはないわ」

僕は先生の言葉を聞いて、俯いたまま何も言えなかった。
妹に対する道徳的に間違った想いはあるが、
それでも、話す前よりは楽になったような気がする。
心のわだかまりが少しだけ軽くなったような気もする。
今まで、悩んでいたことを初めて他人に話して、
視界が晴れるようだ。僕は顔を上げる。
赤木先生は笑っていた。

「ちょっとは力になれたかしら?」
「はい…とても…」

僕はしばらく先生の顔を見つめた後、頭を下げた。

「ありがとうございました」

僕が礼を言うと、先生は「どういたしまして」と言う。
僕等は同時に掛け時計を見る。
時刻はちょうど午後の一時。
既に昼休みが始まっていた。
僕はアスカとの約束のため、立ち上がろうとした瞬間、
ドアがノックされる。僕は音のした方向を見た。

「失礼します」

この声は。
ドアが開かれる。
そこにいたのは僕の妹のアスカだった。
アスカは軽く会釈をする。
272妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:25:38 ID:???
「あら、碇さん…どうしたの?」
「はい、兄がここにいると聞いたので」

赤木先生が聞き、アスカが答える。
アスカはすっかり優等生モードに入り、
はきはきと答える。
しかし、手には僕の作ったお弁当が。
それが二つも。赤い包みと青い包み。僕の分とアスカの分だ。
きっと、アスカは僕の教室に寄ったのだろう。

「あ、今、行こうとしてたんだ」

僕は立ち上がり、もう一度先生に礼を言う。
先生はにこやかに笑って、僕等を見送ってくれた。

僕等は廊下を歩く。
アスカはつかつかと早歩きで僕の前を進む。
まるで、僕を無視しているような。

「アスカ、待ってよ」

僕は先に行くアスカに声をかけた。
もしかして、遅れたことで怒ってるのかもしれない。
アスカは振り返る。そして、僕を見る。じーっと。
そして、辺りを見回す。人が多いことを確認すると、
アスカは僕の腕を掴み、階段の踊り場へと連れて行った。
そこには誰もいなくアスカは僕をまた見つめる。
いや、見つめるなんて物ではない、アスカは僕を睨んでいた。
273妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:33:05 ID:???
「赤木先生と何、話してたの?」

アスカが訊いてくる。
僕は咄嗟のことでアスカの問いの意味がよくわからなかった。

「あの赤木リツコ先生と何してたの?」
「え? 何してたって、僕が相談を受けてもらったんだ」

アスカは腕を組む。手に持ってる弁当箱の包みがプラプラと揺れる。

「どんな?」

アスカが顔を近づけさせる。
ちょっと近すぎると思う。
僕は少し後ずさると、アスカもまた近づく。

「『どんな?』って…」

僕は赤木先生に話したことを思い出す。
アスカの事をオブラートに包んだが、
もちろんあんな夢の相談は言えるわけがなかった。
274妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:36:10 ID:???
先生が恥ずかしいことではないと言ってくれたが、
それとこれとは話は別だ。

「い、言えないよ…」

僕がそう言うとアスカは目を細め、
きらりと瞳を光らせる。

「ふーん、御仲がおよろしいことで
 二人だけの秘密ってわけね?」
「な、何を言って──」

アスカは僕に背を向けて、
階段をずかずかと昇っていく。
一見、普通に昇っているが少なくても僕にはそう見えた。

「ちょっ! アスカ、なんで、怒ってるんだよ」
「うるさいうるさい、別に怒ってなんかないわよ!」

怒ってる、怒ってるよ。
僕は訳がわからず、アスカの後を追いかけた。
275 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/07(木) 02:41:43 ID:???
今回の投下分終わりです。
このリツコ先生は本当に大学で心理学を少しかじった程度です。
いや、リツコさんがねw

ということで、もう一つに姉弟物を文章に起こしてみたら、
(序盤だけでも)かなり癖のある話になったので、
やっぱり、こっちが終わってから投下させてもらいます。
調子乗ってすいませんでしたOTL
風邪ひいて今、何を書いてるやら…
今回の投下分、変な所があったらすいませんOTL

ここまで読んでくれてどうもですノシ
276名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 03:23:28 ID:???
GJ!!
277名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 03:25:19 ID:???
おってゅ
278名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 03:41:50 ID:???
乙。今回も禿しく萌えました。
しかし、棒読み氏といいN3氏といい、風邪が流行ってるなぁ。
お大事に。
279名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 03:57:01 ID:???
なんで棒読みさんの小説ってこんなに読みたくなるんだろ?
最高だよ棒読みさん。
280名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 09:24:17 ID:???
風邪ひいてるなら琢磨汁飲むといいよ
乙でした
281名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 15:09:30 ID:???
>>280
なんなんだ琢磨汁って!? と、最初ビビったよw
あの、スゴイ水のことだよねー(まさかチガウとか言わないよね?)
282名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 18:53:50 ID:???
本当に琢磨汁飲めるなら飲みたい……
283名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/07(木) 19:08:17 ID:???
ここはやっぱレッドブルだろ。■先生みたいにまろやかに活躍できるぜ。
蛸汁じゃあどんなに調子よくてもリタイアしちまうぞ。
284名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/08(金) 01:54:41 ID:???
>>281
お察しの通りあの超水のことですw

>>283
>リタイア
耳が痛い…きっとあれは産みの苦しみです…
たぶん…orz

皆さんも季節の変わり目ですからお体を大切にノシ
285名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/08(金) 02:18:09 ID:???
嫉妬アスカ萌え(*´д`*)
シンジも一歩前へ進めましたな。続きが気になります
そしてリツコもほとんど漏れの理想の通り(*´д`*)
286名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/09(土) 12:33:33 ID:???
`∧_∧
(´д`){ハァハァ
( つ旦O
と_)_)
287名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/10(日) 18:10:32 ID:???
うう、某スレは荒れるわ、春休みの宿題まだ何もやってないわ、棒読みさんは来ないわ、
なんか最近良いことないなぁ・・・。
288名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/10(日) 20:56:53 ID:???
>>287
宿題済ませれば投下も来るさ。
289名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/10(日) 21:40:06 ID:???
>>288
オラッシャー!!根性で数学89ページ終わらせたぜ!!
答え写しただけだけど。
290名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/10(日) 22:13:37 ID:???
>>289
おめでとう。好意に値するよ
291妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:19:55 ID:???
朝から空は変わらずに機嫌を損ねることはなかった。
白い雲をまばらに遊ばせ、綺麗な水色を僕等に見せていた。
僕は首をもたげ、上空を見上げる。
太陽の光が目には入り、目を細めた。時折、吹くそよ風が頬を撫でる。
屋上にいる僕等にかかる風がこの程度なら、
地上は無風に近いかもしれない。
僕はそんなことを考えながら、屋上に流れる空気を大きく吸ってみた。
いい匂いがする。風と一緒に乗ってきた植物の匂いだ。
僕はもう一度、空気を肺に満たす。
何の香りだろうか。おそらく、花の匂いだと思う。
何処か懐かしい感じがする。
この匂いの下でよくアスカと遊んだことを思い出す。
確か、桜。僕等の家の近所の公園では、
小さいけれど何本か桜の木が植えられている。
そこで僕はアスカと遊んだ記憶がある。
桜の匂いを嗅ぐと昔の思い出が蘇ってくる。
鮮明な思い出ではない。ぼんやりとしている。
今までこんなことがなかったのに不思議だ。
アスカとの関係が修復したことに起因しているのだろうか。
大きくなってから、特に高校生になってからは、
その公園に寄ることはなく、ましてやアスカと一緒に
入ることはもちろんなかった。
今年は極端な遅咲きだったため、まだ桜の木は花びらを残している。
しかし、そろそろ花は散り落ち、土に還る運命だ。
桜の花が無くなる前にもう一度、その公園にアスカと行きたい、と僕は思った。

「どないしたんや、シンジ。眠たそーな顔してからに」

隣りで胡坐をかきながら、
購買部で買ってきたパンを頬張っているトウジが声をかけてきた。
292妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:21:10 ID:???

「どーせ、いやらしいことでも、思い出してんでしょ。ふんっ」

アスカが僕が答える前に誰に言うでもなく、ポツリと呟いた。
僕は目を細めるのを止め、前に座っているアスカの様子を伺う。
隣りでは洞木さんがおろおろという表現が
ぴったりの困った顔でアスカと僕を交互に見ていた。
洞木さんもアスカが怒っているのがわかるようだ。
僕と洞木さんの食は進んでいない。
食べているのは事情を知らないトウジと、当の本人のアスカ。
空気が重々しく僕と洞木さんに圧し掛かる。
せっかくトウジと洞木さんが久しぶりに会っているのに
この雰囲気では悪い気がした。
それにケンスケとの約束もある。
僕はアスカが食べ終えるのを確認すると、
僕は食べかけの弁当箱の蓋を閉めて、包みに入れた。

「どないしたんや、やっぱ具合、悪いんか?」
「いや、違うよ」

僕は首を振りトウジの言葉を否定しながら「ちょっと、用事思い出したんだ」
と言い、立ち上がった。
アスカはそんな僕の様子をきょとんとした瞳で見ていた。

「ほら、行こう。アスカ」

僕は微笑み、アスカの手を握る。

「え? え!? う、うん…」
293妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:22:26 ID:???
アスカは僕の急な言動に慌てて、弁当箱を同じく包みに入れて立ち上がる。
機嫌が悪いのは何処かに吹っ飛んでいる。
と、思ったらやっぱり怒っていた。顔が少し赤らんでいる。
でも、顔が紅いのは太陽の光を浴びた軽い日焼けか、
紅い髪からの光の反射かもしれない。
とにかく僕は屋上から移動しようとアスカの手を引き、
屋上の出入り口のドアまで歩く。アスカはやや俯き加減だ。
ドアを開ける前に僕は振り返り、トウジと洞木さんを見た。
二人は面を喰らった表情で僕らを見ていた。

「ごめん、また後でね、トウジ」

僕はそう言ってドアを開けて、屋上から退出した。

バタンとドアが閉まる。
屋上と学校をつなげる階下。これを降りるともう一つドアがあり、
そこから学内の廊下へ出ることはできる。電気はさほど多くはない。
というより、普段、生徒が昼休み以外使わないのか、
天井の蛍光灯自体、着いていない。
窓から射し込む陽光が電気代わりとなっている。
昼間しか立ち寄ることがないからこれで十分だろう。
僕は手を繋いだままアスカの方を見た。
光の線が僕らの身体をくっきりと分け、
お腹から下には陰を作り、上には明を作った。
おかげでアスカの表情がよく見える。
アスカは俯き、長い髪から覗かせる顔の表面は
やっぱり僕の目には少し紅く映る。太陽の加減とかでは断じてない。
もしかして体調が悪いのかもしれない。
それならば、アスカがいきなり不機嫌になった理由も肯ける。
子供の時からアスカは風邪をひくと、重度にわがままになってしまう。
294妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:25:27 ID:???
僕はよく風邪をこじらせたアスカに一緒に寝ることを強制され、
おかげで我が家ではアスカが風邪をひくと
僕も風邪をひいてしまうのが当たり前になってしまった。

「ちょっと、ごめん」

僕は手を放し、アスカのおでこに手の甲を充てた。
しばらく甲を密着させる。熱は…、無いと思う。

「な、何してんのよ…」

アスカが僕を見ないように言う。

「アスカ、さっきから変だよ。何、怒ってるんだよ?」

僕の手はおでこにくっついたままだ。
その手を振り払わないのは、そんなに怒っていないのかもしれない。

「だから、怒ってないわよ! 
なんで、アタシが、シンジと保健医の仲なんかで怒んなくちゃいけないのよ!」
「え? 保健…医? 赤木先生のこと?」

アスカがまた僕のことをシンジと呼んでいる。
いや、今はそれは置いといて。

「もしかして、アスカ…、さっきの僕と赤木先生のことで怒ってるの?」
「あ……」

アスカの顔全体がみるみる紅くなっていく。
一瞬にして、その白い肌が真っ赤に変色した。
295名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/12(火) 20:25:51 ID:???
初めてリアルタイムでキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
296妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:27:25 ID:???
首筋もお弁当の包みを持つ手も一緒に。
僕の手の甲がどんどん熱くなる。
アスカのおでこ、体温が熱くなっていっている。
その様子を見ていると僕の胸はぎゅっと締め付けられる。
そして、また僕は思い出す。
あれは幼稚園の時分。僕とアスカは同じ組だった。
担任の先生はとても綺麗で優しい女の人だった。
幼稚園での出来事はほとんどが記憶の彼方だけど、
それでも先生の顔はある程度思い出すことができる。
黒く長い髪が印象的で理知的な眼鏡をかけ、
口元にほくろがあったような気がする。(確かではないが)
名前は山岸マユミ先生。同じ組の子に人気があった。
いや、幼稚園全員に人気があった。
みんな好きだったし、僕も好きだった。
でも、アスカだけはマユミ先生のことを毛嫌いしてた。
先生が話しかけても、無視するし、
時々、凄まじい癇癪を起こし、先生を困らせたりもした。
もう、先生にも止められないぐらい。
今のこの学校の生徒が見たら、ひどく幻滅するぐらいの。
僕は泣きそうになりながら、アスカの頭を撫でたり、
諭したりして、必死にあやした。
何故、アスカは先生を嫌ったのか、理由はついぞわからなかったが、
今、思えばアスカはマユミ先生に少なからず好意を持っていた僕に
嫉妬していたのかもしれない。それは自惚れだろうか。勘違いだろうか。
297妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:28:37 ID:???
しかし、あの頃はアスカは僕にべったりだった。その可能性は大きい。
僕はその当時のアスカを慰めるながら、
泣きベソをかいている自分を想像して笑った。

「何、笑ってんのよ?」

アスカは俯きながら言う。
前髪で隠れている眉間がやや寄せられている。

「ううん、なんでもないよ…」

僕は首を振る。
もし、少しでも嫉妬してくれてるのなら、素直に嬉しい。
形に表現されると本当に僕らは昔に戻れた様な気がする。
だけど、仮にこれからアスカの僕に対する気持ちが親愛を越える物になったとしても、
僕にはそれを受け入れる覚悟なんか持ち合わせていない。
それでアスカが幸せになれるはずなんてないからだ。
ただ、傷つくだけというのもわかっている。
でも、僕には一歩でも半歩でもアスカへの歩みを離すことなんてできない。
僕は卑怯だ。
298妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:29:14 ID:???
僕はアスカの柔らかな肢体を服ごと抱き締めたいと思う。
アスカの肉体を感じたいと思う。
唇と唇を重ねたいと思う。
想いを混じり合わせたいと思う。
でもそんなことはできない、けっして。
だって僕らは兄妹だから。
アスカにはいずれ、好きな人ができて、
僕のことなんか頭からすっかり忘れ去り、
時々、思いついたように僕のことを考える、
そういうことにきっとなるだろう。
それは僕にとってひどく悲しいことだ。
でも、そうならなくちゃいけない。そうなるべきなんだ。
アスカの前にアスカが好きになる人が現れるのは、
そう遠くないかもしれない。一年後かもしれないし、
一ヶ月後かもしれない。それとも一週間後かも、
ひょっとすると、今日、出会う運命かもしれない。
だから、少しだけ。この幸せが泡のように消え去る前に、
僕はアスカの頭をそっと撫でたいと思う。
いつかは無くなる幸せを噛み締めるように、
僕はひどく空虚な心でアスカの頭の上に手の平を乗せた。
日光が当たり、ポッと温かかった。不意に涙が出そうな気がした。
299 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:33:18 ID:???
>>295
読んでくれてありがとうですOTL

え〜と、今日の投下終わりです。
遅れてスイマセンでした。
3月中に終わると言ったのが夢のようですなw
いや、本当にごめんなさい。
それじゃノシ
300名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/12(火) 20:36:05 ID:???
乙でした!!
俺はもう伸びてくれても、この作品をまだまだ読み続けることが出来るので幸せです!
あ、でもその後に控えてる姉弟モノも気になるな・・・。
ま、棒読みさんが思うような物を書いてくださればいつまでかかろうが気にしませんよ。
301 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/12(火) 20:42:16 ID:???
>>300
本当にそう言ってくれると嬉しいですね
心が暖まるというか…

それだけっス。
今度こそ、それじゃノシ
302名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/12(火) 21:55:08 ID:???
乙です
シンジ君が切ないYO・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン
303名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/12(火) 22:30:23 ID:???
GJ!葛藤だなぁ〜
304妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/04/16(土) 16:00:09 ID:???
僕は撫でた、アスカの頭を。何度も。涙を抑えながら。
アスカはいつの間にか、寄せていた眉間を元に戻していた。
代わりにその目を細め、少しはにかんでいた。
思わず抱き締めたくなるそんな顔だ。
僕はその感情を必死に押さえ込む。
ふと僕とアスカの目が合う。
アスカは可愛い笑顔を真顔にすると僕を見遣る。
睨んでいるつもりなのかな?
その瞳には全く迫力という物は感じられなかった。

「こんなんで誤魔化すつもり、お兄ちゃん?」

アスカは片方の手で僕の頬を抓る。

「ごまかふって…」
「そうよ!」

アスカはズイッと僕に近づけ、顔も僕に寄せる。
弁当箱の包みの紐を腕にかけ、
もう一方の手で僕の抓っていない頬も抓る。

「保健医とどんなことをしてたのか、
はっきり説明してもらいたいわね」
305妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/04/16(土) 16:01:07 ID:???

ひとしきり僕の頬を伸ばした後、
アスカはやっと開放し、そのまま自分の腰へと手をやった。
そして、人差し指の先をこちらに向けて言う。

「どうしてそんなこと聞きたがるんだよ?」

僕は自分の頬を擦りながら訊く。

「どうしてって…、そりゃあー…、
お兄ちゃんが保健医と変な関係になってたら、
アタシの沽券に関わるでしょ?」

人差し指を折り曲げ、アスカは自分の胸へ手を置き、
少し身体を反らす。
嘘だ、本当はアスカは僕と赤木先生のことを妬いてたんだ、と思う。
僕はアスカの本心が聞きたかった。
アスカの口から『他の女に近寄らないで』と言って欲しかった。
嫉妬して欲しかった。
僕はもう一度、アスカの髪を触り、
一瞬、躊躇したけど、彼女の頬も撫でた。
アスカは少し驚いた顔をしたけど、
そのまま頭を僕の胸へと預けた。
トンッと軽い衝撃がアスカの香りと共に胸板に伝わった。

「ごまかし。ぜったいゆるさないんだから…」

僕は首を横に振った。
306妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/04/16(土) 16:01:43 ID:???
ガタン、ガタンと音がする。電車が走る音だ。
乗客は他にも乗っていたが、全員座れる程度に空いていた。
大学生らしき人が斜向かいの椅子に腕を組みながら座っている。
ドアの側に肩に鞄をかけているあまり見ない制服の生徒が立っている。
隣りには拳一個分、離れた場所に
アスカが背中を沈めるように深く座っている。
僕はアスカを見ずに、ジッと外の景色を眺める。
今、アスカの顔を見てしまったら、
きっとどうしようもなく頭を撫でて、
抱き締めたいと思ってしまうから。
窓の外が動く、動く、動く。
ビル、電柱、ダンス教室、何かの柱、看板、コンビニ。
そして、視界の端にアスカの長くさらさらとした紅い髪。
たくさんの物が通り過ぎていく。
夕日が遠くに浮かび、
その照り返しが電車の椅子に座る僕をオレンジ色に染めていた。
夢とほとんど同じ景色だが、僕はこれを夢とは少しも思わない。
僕の手の平はアスカと僕のその隙間にある。
アスカと僕の手は当たり前のように、重ねられ、
彼女の体温が手の甲に伝わってくる。
その温もりが現実だと認識させる。
キュッと手を握られる。僕は握り返す。
窓の外が変わらずに動いている。
ビル、電柱、ダンス教室、何かの柱、看板、コンビニ、
そして、アスカの温もり、アスカのぬくもり。
307名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 17:36:12 ID:???
キテタ…(゚∀゚)乙彼Summer!
308名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 18:34:03 ID:???
乙です!
309名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 20:40:30 ID:???
禿しく萌えた!!
310名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 20:57:48 ID:???
続きマダー?
311名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/17(日) 00:05:47 ID:???
ふきふきのスレが消えていく……
312 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/18(月) 00:19:36 ID:???
>>311
もし「きゃぁスレ」が消滅してしまったら、
迷惑でないのであれば転載板の管理人さんに頼みこんで、
続きを載せてもらうか、評価板をお借りするか、
もしくはどこかに投稿するか、自分でサイトを打ち立てるかしますので、
続きを待ってくれる方々、スイマセンOTL


ttp://eva-2ch.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/dat/eva0317.html
とりあえず、こんなのをとあるスレを参考に作ってみたので、
荒れてる心が癒されるかどうかはわかりませんがドゾー
313名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/18(月) 00:34:08 ID:???
個人的に「きゃぁスレ4」がたつ時に間違えて建てられた「目欄スレ」で
続きを書いてもらいたい。
314名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/18(月) 00:42:10 ID:???
>>312先生
ナイス跳び蹴りです。癒されました。
315名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/18(月) 08:46:37 ID:???
いざとなったら第二に次スレを立てるって手もあると思うんだけどどうだろう
こっちには誘導スレを立ててさ
316某所の中の人 ◆sweet/13h. :2005/04/18(月) 08:55:14 ID:???
>>312
直接書き込むのは何の問題無いので、その時は遠慮無くどうぞですー。
(作者さんとの雑談スレや感想スレも必要なら立てちゃっても問題ありませんので)
他(or自)サイトに載せた際にはこちらからは削除できるのでご安心を。

続きは楽しみにしてますですよ。
317名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/18(月) 11:41:50 ID:???
このスレの皆さんは大人ですね
318名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/18(月) 19:06:46 ID:???
隠れ名店ってのがテーマだから
319名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/19(火) 11:23:54 ID:???
きゃあスレは終わってしまいましたね。
民度が低いことで昨今有名な某国民のようなスレ住人がいっぱいです。
嘆かわしい事です。
320名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/19(火) 11:35:52 ID:???
まああそこは結構有名?になったし荒れることは分かりきってた
問題はこれからどうするかだと思う。
向こうの>>1を守れる奴だけならそんなには荒れないんだが
321名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/19(火) 13:07:17 ID:???
アレ全部自演でしょ? 処々乗せられてるヤツもいるけど。相手にしなけりゃきえるよ。
322名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/19(火) 19:37:17 ID:???
続きマダー?
323名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/23(土) 23:40:57 ID:???
棒読みさん、生きてますかー?
324名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/27(水) 17:51:13 ID:???
期待sage
325名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 15:21:53 ID:???
待つ
326 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:05:07 ID:???
朝、一緒に歩き、指切りをした道。
僕は途中で買った今日の夕食の食材をビニールの袋に入れて、
鞄と一緒に携え、ほんの少しだけ手を触れさせながら
アスカと並んで歩く。
時折、手の甲が当たる、そんな近接した位置関係。
僕は一瞬のアスカの手の感触と温もりに
躰の中心をドキドキしながら歩みを進めていた。
僕は首だけ曲げて、後ろを見てみる。
足元から伸びる僕らの影は手を重ね合わせ、
しっかりと繋いでいるように見える。
それだけではない。僕らは躰を交わらせている。
望んでも恐らくはかなわない屈折した想い。
それを体現してくれる僕の影。
誰の目にも憚ることなく、手を絡ませる彼らを
少々、羨ましく思ってしまう。
「重症…」僕はアスカに聞こえないようにそう呟いた。
家の近くまで来ると、例の公園の前にさしかかる。
僕の歩みは自然と遅くなっていった。
327 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:06:01 ID:???

「どうしたの?」

アスカが不思議そうに僕の顔を覗く。
何て言えばいいんだろう。
鞄を持つ手を強めに握ると少し手が汗ばんでいた。
僕は子供の頃、どんな風に公園へアスカを遊びに誘ったんだろう。
思えば、この公園にはアスカと遊んだ記憶があるが、
そこまでに至った過程が全く思い出せない。
僕は公園を眺める。視界に桜の花が入る。
突然、昔の情景が脳内に浮かぶ。
公園でアスカと僕が楽しそうに遊んでいる光景が。

「アスカ、公園に寄ってみない?」

口から言葉が飛び出した。あっさりというぐらい簡単に。
僕はアスカの方を向く。
驚いた顔をしていると想像してたけれど、
予想は外れ、アスカは口の端を少し上げて、微笑んでいた。
その笑顔に僕はドキリとする。そして、アスカは頷いた。
328 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:07:01 ID:???

公園には誰もいない。もうすぐ日没だし、
近所の子供等は家に帰っているみたいだ。
僕は公園内を見渡す。
公園は僕の記憶とはかなりの差異があった。
遊具のほとんどが撤去され、残っている物はシーソー、ブランコ、
滑り台、砂場などの普通の遊具。
いや、何を持ってして普通と割り切るかわからないけど、
とにかく一般的な物がそこには残っているだけだった。
何処かの公園で子供が遊具で大怪我を負った事件から、
それらを撤去する動きがあるというのをニュースで観たのを覚えている。
僕はかつてそこにあった筈の地面に突き刺した軸を中心に
回る球体の遊具(正式名称はわからない)があった場所へ行ってみる。
何も無い。土だけがそこにはある。
僕はそこの鼠色の土を踏みしめてみる。

「無くなっちゃったんだ、そこにあったヤツ」

アスカが僕に声をかける。
僕は頷く。

「うん。そうみたいだね」
「ちょっと、残念ね…」
「うん…」
329 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:08:13 ID:???
他の遊具をよく見ると、色も違うような気がする。
きっと、何回かペンキを塗り替えたのだろう。
公園は僕らが来ない内に全く違う物へと変貌していた。

「なんか、変わっちゃたね…」

僕は言う。
「でも、あそこ」と言いながらアスカは指をさす。
そこには木々、たくさんの木があった。
そして、その中に数本の桜。
花は残り少ないが、子供の頃と変わらないそのままの姿だ。
僕らは桜に近づき、木の下に入ってみた。
僕は桜の花を下から見上げてみる。
桜が橙色の陽光と混じり合い鮮やかな雰囲気を醸し出していた。
そこに穏やかな風が吹いた。ふわりとアスカの長い紅色の髪が舞う。
上から数枚の桜の花びらがひらひらと舞い降り、
アスカの髪に沈んでいった。
一瞬、溶けたのかと思ったけれど、もちろんそんなことはなかった。
紅色の髪とピンク色の花びら、それに沈みかけの夕日の橙。
それぞれが鮮やかに重なり、美しい色合いをみせていた。
僕はアスカの頭の上にのっている、桜を指先で摘み、取り上げると、
アスカも僕の頭の上に手を伸ばし、何かを摘んだ。
僕にそれを見せる。アスカの手の平には何枚かの桜の花びら。
白い肌との関係も相成り、桜はとても映えて見える。
アスカはそのまま花びらを手に包み込む様、手を握ると
桜の幹に背中を合わせ、その場にしゃがみこみ、じっと前を見据えた。
330 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:09:07 ID:???
何を見ているんだろう。
僕は鞄を地面に置き、その上にビニール袋を乗せ、
アスカ同様にしゃがみこみ、視線の先を追う。
そこにはブランコがあった。きこきこと少しだけ揺れている。
アスカはそこに子供の頃の僕らを観ているのだろうか。
僕はそれを思い出しながら想像する。

黒髪の男の子がブランコに座っている。僕だ。
赤色の長い髪の女の子が僕の後ろに立っている。アスカ。
僕を乗せたブランコは激しい振り子の運動をしている。
アスカが僕の背中を押し勢いを付けて遊んでいるからだ。
傍目から見てもかなり危ない。でも、僕は声を出さないし、
文句も言っていない。目にうっすらと膜を張らせ、グッと我慢している。
アスカには泣くとかそういうカッコワルイ所を見せたくないのだろう。
何も言わない僕をアスカは楽しんでいると勘違いしたのか、
ますます勢いをつける。そのままいくと…。
振り子の運動はますます強くなる。
危ない。危ない。
僕はこの結末を知っている。
そのすぐ後、僕はブランコの金具の部分を放してしまい、
一瞬にして前方へと飛ばされていった。
僕は咄嗟に両腕を出し、頭から地面に突っ込むことだけは避けられたが、
腕はすりむき、かなりの出血をした。僕は地面に座り込み、
痛さに耐え切れず、泣いてしまう。
アスカは慌てて駆け寄ってくる。
331 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:10:16 ID:???
『ごめんね』『平気』『大丈夫』
様々な慰めの言葉をかけてくれる。
僕の頭を撫で、時折、傷口を見て息を吹きかけながら、
涙目でおろおろしたりもする。
でも、一向に泣き止まない僕に対して
アスカはどうしたら良いかわからず、
ついにアスカも泣き出してしまう。
そんなアスカを見て僕は立ち上がり、
泣きじゃくる彼女の頭を撫でる。
『泣かないで、泣かないで』何回もしゃっくりを交えて、
必死にアスカを泣き止まそうとしている。
アスカも泣きながら僕の頭を撫でて、僕を慰めている。
もうわけがわからない。最後の方では二人でわんわんと泣いていた。
結局、母さんが僕らを迎えに来たのを覚えている。
母さんを真ん中に三人並んで手を繋ぎ、歩いて帰った。
僕らは手で涙を拭い『ぼくがワルイ』『アタシがワルイ』と
母さんはちっとも怒っている素振りは無いのに何故かお互いを庇いあっている。
服を土で汚したことか、怪我をしたことか。何に対して庇っているのか、
それはわからない。母さんの困った顔が印象的だった。

気付くと辺りは薄暗くなっていた。
公園に所々立っている電灯は明かりを灯している。
隣にいるアスカが僕を見ていた。

「何、考えてたの?」

アスカが訊いてくる。
332 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:11:18 ID:???

「ブランコのこと…」

僕は少し考えて言った。

「ブランコ?」
「うん。ブランコ」

僕は頷いた後、立ち上がり、僅かに背中に着いた木の皮を手で払う。

「アスカは?」

僕はアスカを見下ろす体勢で訊いてみる。
アスカは僕の問いに答えず、自分の髪を耳にかけるように流した。
少しだけ沈黙が場を支配する。

「帰ろうか」

僕はアスカに手を差し伸ばす。
アスカは僕の手を握ると少し反動をつけて立ち上がり、
僕同様に背中を手で払う。

「ところで、どうしてお兄ちゃんはここに寄ろうって言ったの?」

アスカは自分の鞄を手に取ってから言う。

「何でかな?」

僕も鞄とビニール袋を持ち、首を傾げた。
333 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:12:23 ID:???
ただアスカとここに来たかった。理由はそれだ。
でも、『何故、来たかったのか』と訊かれると困ってしまう。

「わかんないや」

僕は頭を掻き、曖昧に返答をした。

「それって、ちょっと変…」

確かに。僕は照れ隠しにまた頭を掻いた。
その時、ひゅう、と冷たい風が吹き、僕らの肌にかかる。
アスカは腕を組み、少し身体を震えさせる。

「さむ〜い」

アスカは僕の肩に寄り添い、くっつけ、腕を回す。

「ア、アスカ!?」

僕は慌ててアスカを見遣る。
急なアスカの行動に一瞬にして体温は上昇し、
心音は一気に高まった。
アスカの長い髪の隙間からは形の良いカーブを描く耳が見える。
ふっくらとした耳たぶはほんのりと赤みを帯びて、
とても艶やかな印象を受ける。
僕は無意識の内に彼女の耳に触れていた。
アスカはそこを触られていても全く動じた様子はみせなかったので、
自分がアスカの耳をいじっていることにしばらく気付かなかった。
334妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:14:35 ID:???
僕がアスカの耳に触れていることを自覚すると、顔面はカァッと熱くなり、
指先が自分の物ではないと思うぐらいに痺れ始めた。

「帰ろ」

アスカは僕の慌てぶりを全く気にしない様子で、
僕の手の平にそっと触れると、一言そう言った。

「う、うん」

僕は邪気の無いアスカの態度に心底、困ってしまう。
こんなことをされたらアスカの頭を撫で、
そして、抱き締めたくなってしまう。
苦しいと言っても放さないぐらい強く、強く。
僕は大きく息を吸う。冷たい空気を肺に満たすと
頭の中が次第にクールダウンしてくる。
とにかく抱き締める以上の衝動は抑えることはできたようだ。
でも、頭を撫でたい気持ちだけは止められなかった。
僕はアスカの頭を髪の流れに沿って撫でる。
アスカは僕の腕に頬をくっつけて気持ち良さそうな顔をした。
僕はそんな彼女の表情をしっかりと目に灼きつける。
そして、どうか来年もアスカと一緒にここに来れるように祈った。
できれば、満開の桜の下で。
僕らはそのまま恋人にように身体をすり合わせ、
暗い夜道を歩き自宅へと向かった。
アスカは僕のこと、どう想っているのだろう?
心の隅でそんなことを考えてながら僕は歩いていた。
335名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 18:19:31 ID:???
今回はこれで終わったのかな?
336名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 18:24:22 ID:???
乙です
アスカの気持ちに
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   
 (0゚∪ ∪ +    ワクワクテカテカ
 と__)__) +
337名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 18:30:30 ID:???
乙でーす。
338 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/29(金) 18:30:56 ID:???
本当に間を空けすぎてしまいますた…OTL
いや、もう前歯を全部へし折ってくれても構いません…w

>>316
とりあえず某所の中の人のご厚意に甘える方向で…
のうもですノシ
雑談スレとかもちょっと魅力的ですねw
読んでくれている人がどういう傾向の話が好きなのか興味があるかもだし…
幸い、NTRや悲恋な話が好きな人はいないと思われるので、
そういった話の方向にはいかないつもりですけど、
でも、兄妹の恋は大体は悲恋だし、う〜ん、難しい。

ということで今回はここまで。読んでくれた方々どうもですOTL
今度は絶対遅れませんように。 (ノ∀`)
339名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 19:27:26 ID:???
NTRじゃなければ俺はいい
おてゅです
340名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 19:50:28 ID:???
NTRて何?
341名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/29(金) 22:56:41 ID:???
キテタ…!!
乙です!ウヒャー('∀')
342名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/30(土) 02:34:39 ID:???
>>340
寝取られ
おれも嫌
343 ◆N3KfCzebuQ :2005/04/30(土) 02:48:20 ID:???
>>339,342
や、NTRは例えですから…
変な例えを出してごめんなさい。
344名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/03(火) 02:19:02 ID:???
がんがって続きをおながいしまつ。
345名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/03(火) 23:47:02 ID:???
もすかすてsacred canopy消滅しちゃった・・・?
346名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/04(水) 17:48:15 ID:???
>345
ググったら一番にでてきた、アドレス変わっただけです。
347名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/05(木) 23:08:45 ID:???
ほっしゅ
348 ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:49:59 ID:???
家に帰ると室内はとても暗かった。
まだ父さんも母さんも帰ってきていないらしい。
リビングの電気を点けて、電話を見てみると、
留守番電話のメッセージが入っているという印の
赤いランプがチカチカと点滅していた。
今まで僕らが学校に行っている間もこのランプが点滅していたと思うと、
少し健気に思えてくる。
僕は労わるように優しくランプを押す。
メッセージは母さんからで内容はこんな感じだ。
『少し遅くなるから御飯を先に済ませて、
 先に寝てて下さい。御飯を作るのが面倒ならば
 お店から取り寄せてもいいです』
晩御飯はアスカと一緒に作る約束なのでこれはいい。
それに出前なんて取ったらアスカに針千本を飲まされ、
拳骨を一万回もされてしまう。
それよりも問題なのは父さんも母さんも遅くなるという事実だ。

「ママとパパ、遅くなるんだ」

隣りで一緒に録音メッセージを聴いていたアスカが言う。
349妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:51:15 ID:???

「そうみたいだね…」
「じゃあ、今夜も二人っきりってわけね」

アスカは軽くウィンクすると、片手を前に出し、
人差し指と中指の二本を突き出し、ピースのサインを作る。

「そ、そうだね…」

昨日の自分の善からぬ行動を思い出し、思わず、僕はどもってしまう。
そう、アスカが寝ている間に彼女に口付けをしたことを。

「それじゃあ、着替えてくるから、覗かないでよ」
「の、覗かないよ!?」

アスカはクスクス笑った後、僕に背中を見せて、自分の部屋へと戻っていった。
からかわないで欲しい。そんな無邪気な笑いを見せないで欲しい。
僕はアスカと二人きりでいるこの家の中では欲望を抑えるのに必死なんだから。
小さな溜息を吐く。誰にも聞こえない自分にしか存在を気付かせない、
か細い溜息。まるで僕のアスカに対しての想いみたいだ。
とりあえず僕も着替えるため、自分の部屋へ向かうことにした。
350妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:52:33 ID:???
その後のアスカとの二人きりの夕食の調理の時間はとても楽しいものだった。
もしかしたら、生まれてこの方、こんな楽しい料理は初めてだったかもしれない。
僕らは作り上げた料理を食べ終えると、今朝と同じようにソファーに座った。
アスカも、そこが自分の指定席、というように僕の隣に座る。
アスカの格好。昨日と同じホットパンツを履いていたが、
シャツは昨日とは違っていた。
薄い赤色の柄でアスカによく似合うシャツだった。
僕は側に置いてあったリモコンでテレビのスイッチを入れた。
パチっと、僅かな電気の音がしたあと、テレビ画面に映像が現れ出す。
ブラウン管の中では昨日と違うドラマがやっていた。
僕はパッパッ、とチャンネルを変える。

「何か観たいのある?」

僕は一通り番組を変え、最後に情報特番で止めた後、アスカに訊いてみた。
アスカは何も言わず、僕によっかかり体重を預ける。
ふわりと女の子特有の造りたての乳製品の様な柔らかで甘い匂いがした。
テレビのスピーカーに混じって、アスカの静かな息遣いが聞こえてきた。
アスカの吐息はとても穏やかだったが、
それとは逆に僕の心はひどくざわめいていた。
僕はテレビに意識を集中して、余計なことを考えないことにした。
僕はアスカの兄でアスカは僕の妹だ。
僕の妹はアスカでアスカの兄は僕だ。
まるで呪文みたいだ。
そこに一つ、アスカに対する僕の想いを足せば、
出口の無い迷路になってしまう。
僕はアスカの兄でアスカは僕の妹。
でも、その兄は妹を想っている。妹は兄に想われている。
番組の中ではニュースキャスターとタレント、
他には大学の講師らしき人物と元検事という人が
行方不明の人間を超能力者が探し出したことについて真剣に議論しあっていた。
351妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:53:20 ID:???
その時、僕はアスカの息遣いがやはり一定で落ち着いた物であることが
少々、気にかかり、彼女を見遣った。
アスカは薄い瞼を下ろして、長いまつげを僕に見せていた。
ほんの少しだけ開いた唇から、可愛らしい呼吸をしながらアスカは寝ていた。
今日は中途半端な時間に起きてしまってアスカは眠かったのだろう。
僕は授業中に寝てしまったが、アスカは恐らく、寝ていない。
学内では優等生で通っているアスカは今まで、
居眠りなんかしたことはないのだ。
普段、優秀で模範的な人間がちょっとしたミスをすることで、
その人間の全てを軽んじられることをアスカは知っている。
それが居眠りだったり、授業の放棄だったり、遅刻だったり、色々だ。
だから、アスカの寝顔はほとんどの人間が見たことがない。
僕はちょっとだけ嬉しく思う。
僕はアスカが起きないように、彼女の髪をひとしきり撫で、
そのまま、長い髪の流れを梳き、小さな耳に触れた。
少しだけアスカに顔を近づけると、
寝息がより深く聞こえてくる。
僕は数秒かけてゆっくりと目を閉じた後、
同じくらいの時間を使って目を開け、アスカの唇を見た。
砂糖菓子のように触れると溶けてしまいそうな唇を意識した途端、
昨日と同じ感情が再び芽生え始めた。
僕はアスカの肩を掴む。
僕の呼吸は荒くなる。心なしか、僕に呼応して、
アスカの寝息の間隔も短くなっていくような気がする。
僕は首を左右に振る。そして、大きな溜息。
頭を冷やすため、僕はアスカの支えをソファーに移動させてから立ち上がった。
リビングにあるベランダへとつながるガラス製の引き戸を開けて、外に出た。
吐く息が少しだけ白くなる。
僕は冷たくなった金属製の柵に手を突き、外の景色を眺めた。
夜。だが、まだ九時にも満たない時間帯。
ここから、見える外の世界は確実に息をしていた。
352妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:54:05 ID:???
遠くの道路から車やバイクの音が響き、所々、建物には明かりが点いていて、
それが、僕の瞳にしっかりと映る。
次に僕は空を見上げる。夜空は晴れており、
一面の漆黒に星々が煌めき、綺麗な月が浮かんでいた。
僕はその月の丸みのカーブを見て、アスカの耳を思い出す。

「ぅう〜ん」

家の中からアスカの声が聞こえてきた。
僕は慌てて、室内に入り、ドアを閉めた。
アスカはさっきと同じ体勢で目を瞑り、静かに息をしていた。
僕はアスカに近づき、同じ位置に座る。
アスカは僕が座った後、すぐに僕の肩に寄りかかった。

「起こしちゃった?」

僕が訊くと、アスカは肩から移動させて、
僕の胸に顔を埋めた。

「テレビ消して…」

僕は言われた通り、テレビを消す。

「今何時?」

僕は掛け時計を見て「九時、十分前」と言った。

「ママとパパ、帰ってきた?」
「まだ…」

353妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:54:55 ID:???
僕がそう言うとアスカはしばらく黙っていた。
静寂の空気が部屋に漂う。でも、心地の良い静寂だった。
アスカは僕の片腕を掴み、胸に耳を当て、目を瞑った。

「昨日、夢、観たの…」

アスカがポツリと呟く。
「どんな?」と僕は訊く。

「お兄ちゃんと仲直りする前に…」
「うん…」
「アタシ、昨日、今日みたいにソファーで寝ちゃったでしょ」
「うん…」
「その時、夢、観てたの…」
「うん…」
「誰かに抱きかかえられてて…」
「うん…」
「それで…」
「・・・・・・」
「その誰かにキスされる夢…」

アスカの言葉と同時に僕の心臓は飛び跳ね───、
るかと思っていた。
だけど、何故か、僕は自分でも驚くぐらい冷静でいられた。
きっと僕の心のどこかでこのことを予測していたのだろう。
僕はアスカの言葉に相槌を打つ。
アスカはその淡いピンク色の唇から言葉を続ける。
354妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:55:45 ID:???

「でも、嫌じゃなかった…かも…」
「うん…」

そこでアスカは首を振る。

「ううん。『嫌じゃなかったかも』じゃない。
…なんか自分でもおかしいと思うんだけど、
なんだかすごく───」

アスカは途中で言葉を切り、再び僕の胸に耳を当てる。
僕はさっきからアスカに鼓動を聞かれている。

「『すごく』…何?」

そう言って、僕はアスカの頭を撫でる。

「すごくあたたかい感じ。今みたいにお兄ちゃんに触れられているみたいに…」

アスカは僕を見て言う。
僕はアスカの頭を撫でながら、背にもう一方の手を回し、
彼女を優しく抱き締めた。
アスカの柔らかな肉体を僕は感じる。
拒絶はなかった。まるで、今夜、こうなることが最初から決まっていたように
僕らはその静かな時間を過ごした。
その時、いつの間にか僕の心臓は早まっていることに気が付いた。
ドキドキと素早く脈打ち、それがアスカに聞かれていると思うと、
落ち着かせることはできなかった。
時間がゆっくりと流れ、僕の心臓の喧騒だけがやけに耳障りだった。
アスカは多分、昨日のことをわかっている。
そして、僕はわかっていた。アスカがわかっていることを。
355妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:56:48 ID:???
僕はアスカの髪を撫でていた手を伝わせ、
彼女の頬にそっと触れる。そこはとても熱かった。
今のアスカの体温はきっと僕よりも高い。
そのためかアスカの瞳は膜を張っているように潤んでいた。


僕とアスカは部屋に入る。
電気を点けない。消したままにする。
当然、僕の部屋は真っ暗だった。
僕らは一緒の布団に入る。
シングルベッドでは二人乗ると少しきつい。
ぎしっとベッドの軋む音がした。
「なんか恥ずかしいね…」と僕が言う。
「そう? アタシはあったかい、すごく…」とアスカ。
「キスみたいに?」
「キスみたいに」
僕はアスカと手を絡ませる。アスカの細いが柔らかな指が
僕の触覚を刺激する。

「ねぇ、お兄ちゃん…」

アスカは僕のシャツを掴む。
目が慣れてきて、暗闇でもアスカの表情がぼんやりとだが見えてきた。
僕はアスカが言わんとしたがすぐにわかった。
僕は頷いて、アスカの顔に自分の顔を近づけた。
アスカは確認したいのだ。僕ももちろん確認したい。
誰かに見られているような気がして、
布団の端を握り、僕らの顔ごと被せた。
篭る空気の中でのアスカの吐息は僕を溶かすように、
身体を包んでくれる。僕はアスカの額に自分の額をくっ付け、
彼女の背中に腕を回し、抱き寄せる。
356妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:58:59 ID:???
そして、もう一方の手でアスカの滑らかな唇に触れる。
僕の手の感触がアスカの唇が濡れていることを捉える。
そんな唇を僕は親指の腹で拭い、綺麗な弧を描く耳に触れ、
アスカの唇に自分の唇を確かめるようにゆっくりと重ねた。
重ねる瞬間、僕らは少しだけ息を呑んだ。

「ん…」

僕らのくぐもった声がこの狭い暗闇の世界で静かに響く。
誰も聞いていない。聞いているのは僕とアスカだけ。
二人ぼっちの世界で僕らはキスをした。
目を瞑る。何も見えなくなる。しかし、目の前にアスカは確固として存在する。
存在? そう、存在。
僕にとってアスカはどういう存在なのか、僕は考える。
アスカは妹だ。そんなことは分かっている。
否定はしないし、否定なんてできっこない。
妹としてのアスカは確かに僕の中に存在する。
それも一つの事実だ。でも、それだけじゃない。
僕の中にはそれ以外のアスカもいるということだ。
多分、僕の中の中心にそのアスカは立っている。
いや、座っているかもしれない。
安らかな顔で寝ている可能性も有りえる。
とにかくアスカはそこに在る。
357妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 01:59:56 ID:???
じゃあ、アスカは? アスカはどうなんだろう?
アスカにとって僕はどういう存在なんだろう?
僕は唇を放すと、アスカの身体は小刻みに震えだした。
僕は驚く。

「どうしたの、アスカ、寒い?」

アスカは首を横に振りながら「ちがう、怖いの…」と言う。
怖い?

「…僕が?」

アスカはまた首を横に振る。

「お兄ちゃんは怖くない!──」

アスカは慌てて一言そういうとそこで一度切り上げ、
続く言葉を考えているように僕のシャツを掴む。

「こうしているアタシ達が怖いの、とても…」

アスカは僕の胸におでこを当てる。
僕はそんなアスカをぎゅっと抱き締める。
358妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 02:02:35 ID:???

「怖い?」

僕はアスカの頭を撫でながら訊くと、
アスカはくすっと笑い、僕の腕の中で首を横に振った。
「ううん、あたたかい…」とアスカは言った。
「良かった」と僕は言った。
アスカは僕の首筋を指で触れる。
まだ少し震えている。
アスカは自分を落ち着かせるためか、
一度小さく息を吸うと、そこに軽くキスをした。
アスカのそれはあたたかく、とても気持ち良かった。
でも、少しくすぐったかった。
僕はお返しに同じ所にキスをした。
アスカもくすぐったいようで笑いを唇から零した。
次にアスカは僕の腕にキスをする。
僕もアスカの腕にキスをする。
アスカは僕の色々な所にキスした。
僕は僕がされた箇所の同じ部位にアスカにキスをした。
時折、アスカの身体が震えたので僕は彼女を強く抱き締めた。
その度にアスカは僕の首筋にキスをして、
最初からやり直した。
そんなことを繰り返している内にこの日の夜は更けていった。
僕らはいつの間にか眠りに誘われていた。
僕は『僕』が出てくる夢を観るかと思ったけれど、
そんな夢は観なかった。
代わりに夢の中でもアスカと抱き合い、キスし合う夢を観た。
359 ◆N3KfCzebuQ :2005/05/06(金) 02:14:25 ID:???
どうでしたか?面白かったですか?
これを読んでくれて、一人でも多く楽しんでくれたのなら幸いです。

とりあえず、0波乱でこういうことをするようになるのは
予想を裏切る展開になったかなぁ?とか思ったりして…
ということで、今日はこれでノシ
ここまで読んでくれた方々、のうもですOTL
360名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 02:15:42 ID:???
361名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 02:39:08 ID:???
面白い!
362名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 02:44:40 ID:???
乙れす。土器が胸胸して続きが楽しみ
これからの二人に
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   
 (0゚∪ ∪ +    ワクワクテカテカ
 と__)__) +
363名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 03:47:12 ID:???
アスカが別キャラにしか思えない
364名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 05:37:29 ID:???
続きはマダカナー
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   
 (0゚∪ ∪ +    ワクワクテカテカ
 と__)__) +
365名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 07:56:40 ID:???
オッテュ
366名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 08:07:24 ID:???
きたああああああ
367名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 13:49:15 ID:394RgTzG
ドキがムネムネ!!
乙です
368名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/06(金) 16:08:51 ID:???
こんな妹持ちたい
369名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/07(土) 03:13:59 ID:???
おお、トナメに熱中してたらいつの間にやら投下が!
370名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/07(土) 15:28:04 ID:???
切なくて萌え死にそうです
371名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/11(水) 01:24:40 ID:???
>初めて読みましたが胸にじんわりきました。
372名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/14(土) 00:51:06 ID:???
マダー?
373名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/16(月) 04:16:06 ID:???
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   
 (0゚∪ ∪ +    ワクワクテカテカ
 と__)__) +
374妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:52:02 ID:???
僕は夢から覚醒する。
でも、目は開けない、閉じたままだ。
僕はその瞼と眼球の間の暗闇の中で、ひっそりと耳を澄ますと、
静かな息遣いが聴こえてくるのがわかった。
僕の呼吸とは他に、もう一人、誰かの寝息。
僕にはそれが誰の物かわかっている。
自分の息をひそめ、僕はその音に神経を集中させた。
すぅ、すぅ、と規則正しく、純粋な物だ。
そう、不純物なんて一切無い、透き通る硝子のような息遣い。
それは聴いているだけで耳がくすぐったくなる可愛らしい寝息だった。
僕は目を瞑りながら微笑む。
寝息の主はもぞもぞと身体を動かした。
僕はそこで自分の手が誰かと触れ合っていたことに気付く。
もちろん、その手か誰の物かも、僕は分かっている。
僕はその手を優しく握る。チェシャ猫の頭を撫でるみたいに、そっと。
端正な指先の柔らかな感触が僕の手の表面に伝わってくる。
ちょっと冷たいけれど全く気にはならない。
むしろ、胸が温かくなり、手を握っているだけで心地良くなってくる気がする。
僕はうっすらと瞼を開けてみる。
開かれた眼前にはアスカの寝顔があった。
布団で覆われている胸の部分を小さく揺らしながら、
とても気持ち良さそうに眠っている。
僕は心の中で『おはよう、アスカ』と囁いた。
いつの間にかヘッドセットを外しているアスカの頭を撫で、
僕は寝ている彼女の顔を眺める。
淡い群青色で覆われた、ぼんやりと薄暗い部屋の中で見るアスカの寝顔は、
夢から飛び出してきたみたいな印象を受ける。
あるいはこれは夢の続きなのかもしれない。
僕は眠るアスカの顔をジッと見て、僅かに首を横に振った。
でも、これは夢じゃない、現実の延長なのだ。
握るアスカの掌の体温がそれを教えてくれる。
375妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:52:52 ID:???
僕はアスカの薄く綺麗な唇を見ながら、昨夜のアスカの唇の感触を思い出す。
それと伴いアスカの身体に唇を当てた感触も一緒に思い出す。
僕は急に恥ずかしくなり、唇から目を逸らし、
代わりと言ったら変だけれども、
僕はアスカの真白いがそれでも健康的な雰囲気を醸し出す、
細く柔らかそうな首を見た。
そこには長いアスカの髪がかかっていた。
僕はそれを指先でのけると、少し捲りあがった布団を
彼女の喉元まで掛け直し、
机の上に置いてあるペンギン型の目覚まし時計に目をやった。
時計の横にはアスカのヘッドセットがあるのを発見する。
時刻は四時五十分を指している。
最近(といっても昨日からだが)僕は早起きだ。
もう一眠りしようかと、瞼を降ろしたが、既に目は冴え、眠れなかった。
それでも僕は瞳を硬く閉じてみた。
だが、眠りに入る兆候は、今の僕には一切感じられなかった。
僕の身体中の細胞という細胞は僕が眠ることを拒否しているような気さえもした。
僕は仕方なく目を開ける。
舞台の緞帳を上げるみたいに重々しく。
瞬間、薄く瞼を開けているアスカの視線とかち合った。
いつの間にかアスカは起きていたらしい。
アスカはぼんやりと焦点は定まっていない目で僕を見ていた。
僕はそんな寝起きの顔にドキリとする。
僕らはしばらくの間、黙って見合っていた。
机の上では時計はかちかちと時間を刻む。
「おはよう」と僕は言った。
普通に言えた。でも僕はその言葉を出すために結構、苦労をした。
頭の中のありとあらゆる引き出しを開けて、
朝の挨拶の言葉の中で至ってシンプルな挨拶を僕は探したのだ。
アスカも「おはよう…」と返す。
376妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:53:38 ID:???
アスカの瞳は次第に明るさを取り戻していった。
きっと脳が働き始めてきたのだと思う。
そして、また、僕らはしばらく見合う。
チッチッチ、時計の背景音楽。
沈黙。アスカの顔と僕らの吐息。
「今、何時?」とアスカが何故か布団で顔を隠した後に訊いてきた。
僕は再び机の上に置いてある時計を見た。
「五時」と僕は言った。

「ママとパパは?」
「わからないけど、多分──」

帰って来ている、そう言おうとすると、
アスカは僕の手の平をきゅっと握る。
そして、布団から顔を出し、また僕の顔を見つめる。
僕もアスカを見る。
僕はなんだか鼻先がむず痒くなり、指先でそこを掻いた。
昨日のことを思い出すと何だか照れ臭い。
アスカも同じようで顔がほんの少しだけ朱かった。
それを隠そうとしたのかアスカは僕に近づき、
僕の肩と首の間に額を当てた。

「どうしたの?」

僕はアスカに訊く。

「アタシ達がこんなことしてたって分かったら、
 ママとパパ、怒るわよね、絶対に」
「・・・・・・」
「それにヒカリが知ったら、アタシのこと軽蔑すると思う、
 クラスのみんなも同じ…」
377妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:54:57 ID:???
アスカの瞳は次第に明るさを取り戻していった。
きっと脳が働き始めてきたのだと思う。
そして、また、僕らはしばらく見合う。
チッチッチ、時計の背景音楽。
沈黙。アスカの顔と僕らの吐息。
「今、何時?」とアスカが何故か布団で顔を隠した後に訊いてきた。
僕は再び机の上に置いてある時計を見た。
「五時」と僕は言った。

「ママとパパは?」
「わからないけど、多分──」

帰って来ている、そう言おうとすると、
アスカは僕の手の平をきゅっと握る。
そして、布団から顔を出し、また僕の顔を見つめる。
僕もアスカを見る。
僕はなんだか鼻先がむず痒くなり、指先でそこを掻いた。
昨日のことを思い出すと何だか照れ臭い。
アスカも同じようで顔がほんの少しだけ朱かった。
それを隠そうとしたのかアスカは僕に近づき、
僕の肩と首の間に額を当てた。

「どうしたの?」

僕はアスカに訊く。

「アタシ達がこんなことしてたって分かったら、
 ママとパパ、怒るわよね、絶対に」
「・・・・・・」
「それにヒカリが知ったら、アタシのこと軽蔑すると思う、
 クラスのみんなも同じ…」
378妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:55:41 ID:???
僕は何故、謝ってしまったのだろう。
アスカは僕に謝罪の言葉を求めていたのか?
そんなわけないじゃないか。
『ごめん』これはこの瞬間、決して、口に出してはならない言葉だった。
特にアスカの前では。

「何で、謝るのよ……」

アスカはもう一度言う。
今度は語尾が、いや全体的にとても弱々しい声だった。
アスカは怒っている、それにとても哀しんでいることがわかる。
当然だ。
僕が謝ったのはアスカではない、もちろん母さんと父さんにでもない。
恐らく僕自身、誰かに許してもらうために、自分のために謝ったのだろう。
『ごめん』
どこまでも自分勝手で、どこまでも卑怯な言葉。
非常に、どうしようもなく、底なしに、僕は最低だった。
僕は首を横に振る。

「もう謝らないよ。このことじゃ、決して」

アスカは何も言わずに、布団から顔を出した。
瞳にはいっぱいの涙を溜めていた。
僕を睨んでいたが、嫌悪の眼差しではない。
怒ればいいのか、悲しめばいいのか、僕を許せばいいのか、
それとも、何も言わず、この部屋から出て行けばいいのか、
なぜこんなことで自分はこんなにも感情を揺らすのか、
そう、自分の感情を持て余しているような表情。
子供の頃、よく見せた表情にそっくりだった。
379妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:56:43 ID:???
「僕のこと嫌になったよね」

アスカは黙って首を横に振る。
そして、今度は僕の胸に額を押し当て、
僕のシャツを握り、しわをつくった

「嫌い…」

アスカの旋毛を眺め、
僕は少しためらいながら、彼女の髪を手の平で流した。
さらさらとした滑らかな感触が僕に与えられる。
アスカは湿った息を僕の胸に吐く。

「きらい…」

たった三文字の言葉。
それがアスカの口から紡がれるだけで、
僕はひどく気持ちが沈んでしまう。

「なんで、なんで、謝るのよ?」

再び、アスカは言う。
自分で自分に質問を投げかけるみたいに。

「約束するよ。絶対、二度と言わない、だから…」

僕を嫌いにならないで。
僕は叫びたかった。アスカに僕の思いを伝えたかった。
世界中の人間から忘れ去られてもいい、
でも、アスカにだけは嫌われたくない。
380妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:57:29 ID:???
目頭が熱くなるのを感じ、僕はぐっと涙ぐんだ。
我慢しなくちゃ…
僕は大きく息を吸い、肺に留め、
少しの間、アスカの言葉を待った。
アスカは僕を見もしないで、無言で目の前に小指を突き出した。
それは触れば崩れてしまいそうなぐらい儚かく僕の瞳に映った。
僕は数回瞬きをした後、その小指に自分の小指を絡ませた。
そして、絡ませた小指を上下に揺らし、
僕は小声で『指切り』の唄を口ずさんだ。











381妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:58:11 ID:???
目頭が熱くなるのを感じ、僕はぐっと涙ぐんだ。
我慢しなくちゃ…
僕は大きく息を吸い、肺に留め、
少しの間、アスカの言葉を待った。
アスカは僕を見もしないで、無言で目の前に小指を突き出した。
それは触れば崩れてしまいそうなぐらい儚かく僕の瞳に映った。
僕は数回瞬きをした後、その小指に自分の小指を絡ませた。
そして、絡ませた小指を上下に揺らし、
僕は小声で『指切り』の唄を口ずさんだ。
382妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 01:59:47 ID:???
唄が終わった後もアスカは僕の指を放さなかった。
もちろん僕も放したくなかったし、アスカからそれを外さない限り、
そのままにしておくつもりだった。
やがて、アスカは小指を外し、僕の胸から額を放した。
その動きは先ほどと比べ、ゆっくりと優しかった。
僕のシャツの胸の部分はアスカの吐息と、
目に溜めていた物が流れ、湿っていた。

「本気にしてた?」

アスカは笑いながら言う。

「うん、本当に怒ってたと思った」

僕は人差し指と親指で大きな空間を作り「これぐらい信じちゃったよ」と笑った。
いや、正確には笑い顔を作った。
そんな作られた笑顔の頬にアスカは触れる。
僕は触れるアスカの手に自分の手を添えた。

「ちょっとからかってみただけだけど、
 お兄ちゃんってば、あっさり信じちゃって、おっかしー」
「ひどいよぉ、アスカ…」

僕はそう言いながら、アスカの目の端の濡れた後を指で拭おうとした。
拭う際にアスカは瞳を閉じ、長いまつげを僕に見せた。
しばらくの間、アスカは目を瞑って、何かを思いを巡らせていた。
アスカは目を開けると、あちこちと視線を逸らし、
また、何かを考えているように、僕の肩をジッと見つめ、
幾分か時間が経過すると、決心したように、数回頷き、
コホン、と一回だけ軽く咳払いをした。
383妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:00:17 ID:???
「あの、さ」
「なに?」
「二人きりの時はシンジって呼んでいい?
 それ以外の時はお兄ちゃんって呼ぶから」

僕は頷いた。以前の呼び方に戻った。
何故、アスカは突然そんなことを言ったのか?
でも、僕はそっちの呼び方のほうがよかった。
アスカは口の結びを緩めてにっこりと笑う。
僕も釣られて同じような表情で笑い、
アスカを片手で抱き寄せ、彼女の肩に顎を乗せる。

「な、なに?」

アスカは僕の行動に驚き、少し慌てる。
僕は添えていた手を強く握り、アスカの耳元で囁いた。

「僕の名前を呼んでみて」

と。しばらく沈黙があった。
人に自分の名前を呼んでみてと頼まれることは、
人生の中でおそらくそんなには無い。
アスカもそれは初めてのようで、
とても困っているみたいだった。
でも、僕は今、ここで、この瞬間にアスカに名前を呼んでもらいたかった。
不思議だ。アスカが『シンジと呼んでいい』と言わなければ、
こんなこと思い浮かばなかっただろうに。

「お願い…」

僕はアスカを抱き締める。
384妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:01:43 ID:???
今度は傷つけないように、優しく。
僕は添えている手とは逆の手でアスカの頭を撫でる。
もう一方の肩に触れる。そして、下にずらし、わきに触れた。

「ん…」

アスカは一言、声を漏らすと僅かに身体をくねらせた。

「不安なんだ。アスカに『お兄ちゃん』って呼ばれると、
 とても不安になるんだ。以前はアスカに名前で呼ばれるのは嫌だった。
 あの時は僕はアスカに対しての感情を誤魔化してたんだと思う。
 アスカは僕の妹なんだ、妹を好きになるわけないっていう具合に」

アスカは黙って聞いている。僕は続ける。

「でも、その誤魔化していた事実に気付いたら、
 今度は『お兄ちゃん』って呼ばれると、
 ああ、やっぱり僕等は兄妹なんだな、って考えちゃって、
 落ち着かないんだ、どうしても。だから、お願いだよ。僕の名前、呼んで…」

アスカは僕の目の周りを指先で触る。

「泣かないでよ、それぐらいで」

触れている指で僕の瞳から流れる熱い滴を拭う。
いつの間にか僕は泣いていたらしい。

「あはは。カッコワルイな、僕。なんで泣いてるんだろ?」
「なきむし〜」

アスカは僕をからかいながら、背中をぽんぽんと優しく叩いてくれる。
385妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:02:32 ID:???
「嫌いにならないで…僕を。
 僕は自分の事しか考えてなくて、
 アスカの事を傷つけてばかりだけど、
 アスカが僕を嫌いになるのを想像したら、
 たまらなく悲しくなるんだ…」
「自分の事しかって。それにいつアタシを傷つけたっていうのよ?」
「ずっとだよ。アスカを避け続けた。アスカを好きになるのが怖くて。
 やっと僕らの線が交じり合ったら、
 今度は通じ合うのが怖くなって、謝ったり…」
「だからさっきのはジョーダンだってば、嫌いって言ったのもジョーダン
 本気にしないでよ!」
「うん、いいんだ。もう謝ったりしない。
 だから…いいんだ」

僕は一度、大きく息を吐く。

「…アスカは優しいね。僕なんかよりも、ずっと」

僕はそう言うと、更にきつくアスカの身体を抱き締める。

「んん。ちょっ、そんなに強くしたら苦しい…」

アスカは軽い呻き声を口から漏らす。
しかし、僕は構わず抱き続ける。
どうしようもなくやってくる自分の感情。
独占欲とアスカに対する切望。
愛情、性欲、様々な想い。
ごちゃ混ぜで理解不能な物体。
僕自身にも止められない、乱暴で粗雑な感情。
386妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:03:14 ID:???
「わかってる。でも、緩めたくないんだ。放したくないんだ。
 さっきもアスカを抱き締める前に、
 アスカに嫌われないように優しく抱き締めようと思ってたのに…
 嫌われたくないくせに。どうしようもなく好きなくせに
 おかしいよね? 変だよね? 僕は」

縺れた糸を解くようにゆっくりとゆっくりと僕は話す。
僕の目からはポロポロと涙が零れ落ちてきた。
さっきまで何でもなかったのに。
急に感情が昂ぶって、涙が止まらない。
アスカの前じゃ泣きたくなかったのに。
情けないな、僕。
アスカは柔らかな手の平で優しく僕の頭を撫でる。
僕は黙って、その心地よい感触に任せて、静かに息をする。

「子供の頃、泣いてばかりのアタシをこうして
 慰めてくれたわよね?」

アスカはくすくす笑いながら言う。

「一度でいいから泣いてるシンジをこうやって慰めたくて、
 シンジよりも強くなろうとしてたのよ、アタシ」

僕の名前が耳元で囁かれる。
アスカの声。透き通る硝子のような声。
吐息が耳にかかる。脳が痺れる感覚に陥る。
387妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:05:14 ID:???
「でも、空回り。いつの間にかシンジがアタシを避けるようになった。
 それで、嫌われたと思って、原因を考えたりもしたわ。
 考えても考えても、全然、分からなくて、シンジに当たって…
 バカみたいよね? そんなことしたらますます避けられるのは
 普通に考えればわかるのに。後は泥沼ってやつ? 感情の泥沼。
 シンジに八つ当たりする自分が嫌で、嫌で…
 それで、またシンジに当たって。
 ヒカリにも話したのよ。兄妹で仲良くなるにはどうしたらいいか?って、
 それとなくね。でも、ヒカリは姉妹だし、うまく答えられないって。
 だけど、不仲の関係なんていつかは戻るわよって励まされたりもしたわ。
『いつか』って、いつよ? とか思ったりもしたわ。
 ずっと来ない『いつか』に腹を立てて…また…アタシはシンジに。
 シンジが悪いんだって思ったりもした。
 ほんとバカ。子供。自分勝手はアタシの方。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 でも、そんなアタシをずっと、ずっと想っていてくれたのは、誰だっけ?」

アスカは僕に訊いてくる。

「ねえ、誰?」

アスカの声は涙声になっていた。
気付くとアスカも涙を流していた。
きっとさっきもアスカは泣く事を我慢してたんだ。
僕は答える代わりに、アスカを抱き締める。
強く。強く。つよく。
388妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:07:16 ID:???
アスカの腕にも応じるように力が込められる。
抱擁を交わしながら、
僕らはお互いの顔を向き合わせた。
目を閉じて、そのまま、昨日よりも熱い口付けをする。
吐息が交じり合う。体温が交じり合う。
そして、また強く抱き締め合う。
僕等はまるで自分達の欠けた何かを補うキスをした。
少なくても僕にはそう思えた。
失った時間とすれ違いだった想いを
潰えなかった僕らの感情で補填するように。
誰からも認められない。
誰からも望まれはしない、僕らの関係。
そしてお互いの肉体に対しての欲望。
この関係を続けることに、心の奥底で
燻ぶるような恐怖は確かにある。
でも、僕らはその恐れを見ない。
見て見ぬふりをして目を背け、
お互いの舌の感触を舌同士で分かち合い、
貪り、味わい尽くす。
生まれてこの方、聴いたことの無い、
体内を駆け巡る唾液の音が、味覚が、
一層僕らを囃したて興奮させる。
舌を絡ませる。アスカの舌の根元を舌先で僕は突く。
歯の裏側も丹念に舐める。
アスカも応えてくれる。
389妹アスカに対する兄シンジの ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:09:19 ID:???
彼女の舌が僕の口の中の地図を描くみたいに
ゆっくりと動き回る。
熱病に犯されたように、僕の身体は熱くなる。
恐怖のせいか? それとも昂ぶった情欲のせいか?
いずれにせよ僕はそれらから目を背ける。
体内から発した熱は、すぐに外に放出していった。
アスカは形の良い乳房を押し付ける。
僕も彼女を抱き寄せる。

「ん…ん…」

篭った声が耳に届く。
身体中が汗ばんでくる。
薄く目を開けて、アスカの表情を覗く。
頬を赤く染め、目を瞑る彼女を愛おしく思う。
僕はアスカの髪を指先で梳いた。
脚も絡ませる。僕の下半身がアスカに当たる。
僕はひどく勃起していた。
アスカは一瞬だけ驚き、身体を強張らせたが、
それ以上は気にせずに唇を交わらせるのを続けた。

「…ふ…ぅ」

随分と長い時間、そうしていたと思う。
それでも、僕等は離れることを惜しむように、
ゆっくりと唇を放していった。
390 ◆N3KfCzebuQ :2005/05/19(木) 02:14:39 ID:???
>>381はペーストミス('A`)<やっちゃった

そして、デンジャーな展開に…
読んでくれた方々 
転載板の管理人さん ありがつうごぜーますOTLですノシ
もうちょっとで終わると思いますんで…
付き合ってやって下さい
391名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 02:50:59 ID:???
GJ!!
392名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 02:52:05 ID:???
ぉっ
393名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 06:17:01 ID:???
続きが狂おしいほど待ち遠しいです
激しくGJ!!
394名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 06:17:35 ID:???
乙でし
395名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 06:26:37 ID:???
ぐっじょぶ!
もうたまらん(;´Д`)ハァハァ
396名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 06:45:44 ID:???
    ∧_∧
   (0゚・∀・)
 + oノ∧つ⊂)
   ( (0゚・∀・)  続き期待ワクワクテカテカ
 + Uノ∧つ⊂)
   ( (0゚・∀・)
 + Uノ∧つ⊂)
  ( (0゚・∀・)
 + Uノ∧つ⊂)
  ( (0゚・∀・) + 
  ∪∧つ⊂)   
  ( (0゚・∀・) +
  ∪(0゚∪ ∪
 +  と__)__)
397名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/19(木) 19:52:41 ID:???
>>390
アブノーマルですな!こうゆう展開を待ってました
あなたの小説読むのが生きがいですわ
この作品が終わっても新しい作品書いてください。
398名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/23(月) 08:09:47 ID:???
へい(σ´∀`)σ)´∀`)へーい
399名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/24(火) 17:37:13 ID:???
期待待ち
400名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/25(水) 04:04:53 ID:???
「萌え」とかじゃ、ねぇっす。

ただ心が「もじもじ」するっす。
401名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/25(水) 18:19:30 ID:???
ドキドキ
402名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/26(木) 10:22:41 ID:???
>>400
おまえがいま感じている感情は精神的疾患の一種だ。しずめる方法は棒読み氏が知っている。棒読み氏に任せろ
403名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/26(木) 22:48:48 ID:???
超先生かw
404名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/27(金) 09:51:40 ID:???
ところで、この話は何人の人間が読んでいるんだろ?
違う言い方をすれば、何人の近親ネタが好きな人がいるんだろうか?
漏れはもちろん大好きなわけだがw
405名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/27(金) 22:11:29 ID:???
普段ならスルーだがこいつぁ見逃せねぇな
406名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/27(金) 23:03:14 ID:???
近親でなく近親LASが好きなのだ
407名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/28(土) 01:02:12 ID:???
漏れも漏れも
408名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/28(土) 19:53:26 ID:???
ノシ
きゃぁスレから誘導されてきました
409名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/28(土) 23:59:10 ID:???
ブラウザ新しくしたらどのスレかわかんなくなって探すのに一ヶ月ぐらい要した。。。
410名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/29(日) 15:24:15 ID:???
>>409
転載板見れば一発だよ
411名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/30(月) 00:21:42 ID:???
>>410
ヒント:転載板もわかんなくなった。
412名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/30(月) 08:51:59 ID:???
413名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/02(木) 09:40:08 ID:???
期待待ち
414名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/03(金) 22:31:13 ID:???
棒読みさんカマン
415名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/05(日) 10:36:47 ID:???
棒読みさんカモーン
416名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/05(日) 14:31:40 ID:???
棒読みサンバ〜〜!
417>>377のペーストミス ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 04:58:23 ID:???
アスカは一つ一つ、予測される現実を噛み締めるように言う。
僕はそのアスカの言葉に頷くことも否定することもできなかった。
それは明らかに一つしか答えが存在していないからだ。
アスカもただ口に出してみただけで、
答えなんて求めてはいなかった。
トウジもケンスケも赤木先生も、
僕達のした行為を知ったら、軽蔑するかもしれない。
いや、きっとする。
父さんが知ったら激怒し、母さんは卒倒するだろう。
僕の恋は、誰にも認められないし、誰も許容してくれないのだ。
誰も喜ばない。祝福なんてものもない。哀しい想い。
考えれば考える程、気分が落ち込んでくる。
まるで世界の人々から僕らの存在を忘れられたような孤独感を感じる。
僕の心は急に落ち着かなくなり、ざわめく。

「ごめん、アスカ」

そんな心境の中、僕は反射的にアスカに謝った。
謝った後、すぐに後悔の波がやってきた。
アスカがとても悲しい目で僕を見たからだ。

「何で謝るのよ…」

信じられないといった口調でアスカは言う。
アスカは僕の身体から額を放し、
僕の両肩を強く突き、身体ごと離れた。
そしてアスカは俯き、布団を顔に当て、わなわなと身体を震わせる。
僕の胸はズキリと痛む。
しばらく間があった。アスカは何も言わない。
僕も何も言えない。空気が固まったように、室内は静かになった気がした。
418妹アスカに対する>>389の続き ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:00:09 ID:???
微熱に似た感じ。
頭は霧がかかったようにぼんやりとする。
それでも僕の中のアスカに対する気持ちは、色褪せることなく存在していた。
身体中がドキドキして、血液の廻りが速く感じる。
耳が熱い。頬が熱い。そして、アスカの吐息もとても熱い。
僕はその熱にほだされるように、服の上からアスカの乳房に触れる。
シャツ越しでもアスカのやんわりとした柔らかな肉体の感触がした。

「んンぅ…ふ、ん」

可愛いらしい声が聞こえる。
我慢して、それでもやっぱり外に出した感じの声が。
アスカはブラジャーを着けていないようだった。
寝る前にヘッドセットと同様に外したのか、
それとも最初から着けていなかったのかは、僕にはわからない。
訊こうとも思わない。
ただ、その事実が炎のように僕を焦がし、
情欲を燃やしていくのがわかった。
僕は耐え切れず、アスカの乳房をそのまま揉みしだく。

「ぁぁ…やぁっ…」

アスカは口から漏らすような声と、力が抜けているような腕で、
僕の手の動きを制しようとする。
だが、困ったことに。本当に困ったことに僕の腕は別に生き物のように
アスカの胸を揉み続ける。
意思とは逆の動き、いや、彼女の乳房を触れ続けることが、
僕の本当の意思なのだろう。
春の若葉みたいな柔らかな感触が僕の身体に染み込むように伝わってきた。
419妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:01:21 ID:???
アスカは膜を張り、潤んだ瞳で僕を見た。
僕の根本から揺らす、魅力的な瞳。
おそらくは僕はアスカの全ての部分を見てみたいと思っている。
アスカが僕に胸を触られて嫌がる仕草も、
その恥ずかしがっている表情なんかも、
見てみたい、記憶に留めておきたいほんの一部の部分なのだ。
僕はアスカのさらさらとした紅いロングヘアを手で梳き、
そっと、自分の鼻先に当てる。ふわりとした少女の匂いが鼻腔を満たす。
アスカの髪も、匂いも…。
そのままアスカの髪を戻すと、今度は頭を撫でる。アスカはまた潤んだ瞳で僕を見た。
彼女は羞恥と穏やかさ、そして、快感が混同したような─
うまく表現できないけれど、とても官能的な顔。
僕を心臓の塊のようにドクドクと揺れさせる顔。
こんな表情も…。
僕は見てみたいと思っていた。
僕はシャツの襟から露になり、
アスカのミルクを溶かし込んだような白い肌に
浮き出る綺麗な鎖骨に唇をつける。
アスカは何も言わずに、荒く、熱い吐息を部屋に満たさせていった。

「シンジぃ・・・」

アスカは僕の名を呼び、背中に手を回してくる。
細長いが、決して細すぎないし、長すぎない健康的な色合いの喉を、
顎を仰け反らし、僕に見せる。
420妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:02:36 ID:???
唇から空気を漏らすたびにクピクピと動くその喉は、何処か、か弱く感じる。
僕は触れると折れてしまいそうなアスカの喉を噛み付きたくなってくる。
どうしても想像してしまう。
僕がアスカの喉元に自分の歯を食い込ませる姿を。
アスカの柔肉の感触が広がる。
ゴリッという肉の音。
そして、次に薄い鉄の味。
ベッドの軋み。彼女の匂い。血の匂い。生きている匂い。
アスカは喉からまるで彼女自身の生命を象徴する鮮血を流す。
文字通り、アスカの血は白い喉と合わさり、鮮やかに映える。
僕はその血を舐め取る。だけど、血自体は流れ出たまま、
とめどなく溢れてくる。
そんなことを考えたくなかったけれど、
でも、僕は想像しないわけにはいかなかった。
頭の中にするりとビジョンが入り込み、
それは鮮明に広がっていったのだ。
自分では説明を付けられない破壊的で暴力的なこの衝動。
僕にはアスカを想うことと同じように、
その妄想を抑えることができずにいた。
僕は重い溜息をつく。それが徐々に強い吐息へと変わっていく。
僕のアスカに対する感情が異形な物へと変わるように。

「ん・・・、んぅん・・・、くすぐったい・・・」

溜息が喉元に辺り、アスカはピクリと身体を動かした。
それで、僕はピタリと想像するのを止める。
僕は鎖骨につけた唇をゆっくりと上へ、アスカの口元へとずらしていった。
鎖骨、首筋、顎先、下唇の少し窪んだ部分、そして、唇、到着。
421妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:04:32 ID:???
途中、何度かアスカはくすぐったさからか身体を捩じらせたが、
僕は止めなかった。止まらなかった。
アスカは僕の手を求めるように、その小さな白い手を動かしていた。
僕はその手を握り、指と指を絡める。
すると、アスカは落ち着いたように一つ息を吐いた。
僕は手を強く握り、アスカともう一度キスをした。
熱い吐息と吐息の交換のように、僕らはまたしばらく唇を重ね合い、目を瞑った。
アスカは思い出したように握り合っていない方の手で、
僕のへその部分を服の上から触り、
そのまま慎重に脚へと指先を移動させていった。
一瞬、アスカが何をしたいか僕には理解できなかった。
だが、その指先の行き着く先が僕の下半身であることがわかると、僕は身体を強張らせた。
『アスカ…』
僕が彼女の名を呼ぶ前にアスカは僕のモノを細い指でズボンの上から触る感触がした。
僕は驚いた。アスカが自分からそういうことをするのは想像の外だったのだ。
だけど、落ち着いて考えてみると、それは至極当然の行為なのかもしれない。
僕がアスカの身体を全て余すことなく触りたいのと同様に、
アスカも僕の身体にとても興味を持ち、
なんらかのアクションを期待していると考えることができる。
きっと僕らは確認し確認され合いたいと思っているのだ。
アスカの手の平は少し震えていた。
それは非常に微かな揺れで、僕が下半身に意識を集中していないと、
分からないぐらいの小さな震えだった。
アスカは恥ずかしそうに頬を赤く染めて、
それでも、僕の激しく勃起したモノを指の一本一本を折らして、
軽く握りこんでいった。

「うぅ…」

僕は思わずアスカの口の中に声を溢してしまった。
422妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:08:11 ID:???
初めて自分以外の人に触られるその感触は、とても甘美なもので、
まして、それがアスカの手の平だと思うと、
下半身には微細な電気が流れたように軽い痺れが走った。
一気に身体中の血液は沸騰して、倒れ込んでしまいそうになるぐらいに、
目眩がし、僕は興奮した、とてつもなく。
息が荒くなる。心臓が信じられないぐらいの勢いで強く木霊する。
そして、堪らなく僕はアスカの身体に直接、触れたいと思い始めた。
興奮が冷めやらぬ内に、僕はアスカのシャツの裾から、手を入れ、
アスカのお腹の横に手を遣り、花壇に咲く美しい華を愛でるように、
優しくなぞり上げ、彼女の乳房の方向へと動かしていった。
身体は少し汗ばんでいたが、アスカの滑らかな肌は、
瑞々しい触り心地を損なわせず、滑るように僕の指は進ませていった。
手の平に吸い付く珠肌の上に指をゆっくりと進行させ、
乳房とヘソの中心に到着すると、アスカは僕の唇を放した。
アスカのその動きと同時に僕は閉じていた目を開いた。
アスカは頬を赤らめ、短い僕との距離を更に詰めるように、じっと見ている。

「あったかい、シンジの『て』・・・」

少し間を空けてからアスカは荒い呼吸を交えながら言った。
蜃気楼のように不確かに揺れる吐息が僕の頬に降りかかる。

「アスカの手も凄く気持ちいいよ・・・」
「ほんとうに?」

僕は頷き、そして、手の動きを再開し始める。
アスカの抵抗はない。僕に身を委ねるようにじっと動かずにいる。
僕は繋がっていた指を放し、シャツの上からアスカの丸みのある肩をさすり、
そのまま肩から美しい曲線を描くあたたかな背中に手の平を進め、
くびれた腰に手を遣り、一層自分の側にアスカをグッと抱き寄せる。
423妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:09:22 ID:???
僕らの間は本当に僅かな隙間しか残していない。
アスカは僕の急な行動に対する驚きのためか、
僕の下半身のモノをきゅっと強めに握る。

「あぁ・・・」

微妙な力加減に僕は思わず声を漏らしてしまう。
すると、アスカはバツが悪そうな顔をして恥ずかしそうに目を伏せた。
その表情があまりにも可愛すぎて、僕はゴクリと唾を飲み込む。
そして、ゆっくりとゆっくりとヘソの上にあった、
僕の手の平をアスカの乳房の方向へと昇らせていった。
もうすぐ女性の象徴である、アスカの魅惑の果実に僕は直に触ることになる。
身体中が熱くなる。頭の頂から足の指先までカァッと。
僕の手は動く。ドキドキする。
自分を落ち着かせるため僕は小さく深呼吸した。
頭が少しだけ冷静になると、触って良いのか一瞬僕は躊躇う。
でも、僕の躊躇いは矮小な堤防のようで、
あっさりと情欲の水はその堤防の先へとなだれ込んでいった。
僕の人差し指の横腹が乳房の端に当たると、
口では言い表せないような柔らかさと共に
精神の高揚というべき熱い血潮が全身を駆け巡った。

「はぁ・・・」
424妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:10:21 ID:???
僕は思わず溜息を吐く。
今、僕はアスカの…、ずっと想い続けていた女の子の胸に触れているのだ。
何度と無く想像していた妹の肉体の感触。
しかも、僕等は子供の頃から生まれ育った家の中でこんなことをしている。
母さんも父さんもドアと壁を何枚か挟んで、
おそらくはこの家の中でまだ寝ているのだ。
そのことで昂ぶる情欲を否定しつつも、
僕は凄まじく興奮していった。
更に上に手の平を侵攻させる。

「う・・・、ん。ぅんん・・・」

アスカの唇から耳に絡みつく艶のかかった声。
同時にアスカは僕の視線から隠れるように、肩と胸の部分に顔を埋める。
アスカの長い髪がシャツの襟の中に入り込み、少しくすぐったい。
僕はそれに耐えながら、ついに乳房の中心に辿り着いた。
瞬間、僕は驚いた。
アスカの胸の中心の突起。
凄く硬かった。
アスカが僕と視線を合わせないわけがわかった。
425 ◆N3KfCzebuQ :2005/06/07(火) 05:18:00 ID:???
スレ内で自分の書いた物を読み返してみれば、
シンジくんの謝った部分が抜け落ちてた
で代わりに重複レス。
'`,、'`,、'`,、'`,、'`,、(ノ∀`)'`,、'`,、'`,、'`,、'`,、
転載板を見に行かせて貰ったら、
きっちりと重複分は抜け落とさせれてました。
今度からきっちりとコピーします、許してくださいOTL

そして、今回はここまで。
中途半端で申し訳ないんですけど、
半端ではないほどキツイ状況なので、
こっちの方も許してくださいOTL
426名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 06:03:03 ID:???
GJ!
427名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 08:41:10 ID:???
他の作品もありますし大変でしょうけどまったりやってくらさいな


しかし自分が重度のLAS人だと再認識、こーゆーせつな系LAS好きですわ、ごろごろ
428名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 12:13:55 ID:???
う〜ん。
なんていうか焦らし系エロを書かせたら天下逸品って感じですなw
429名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 16:28:22 ID:???
キテタ…!GJ!
430名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 21:37:56 ID:???
この人マジ神かもしれない・・・・・・・・・・・この小説が終わったら、たまにはきゃぁスレ
でふきふきを書いてほしいな〜あと新作も期待してる。
431名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 19:16:05 ID:???
ちんちんがおっきした
432名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/10(金) 08:55:50 ID:???
他にもどこかで書いているのですか?
できたら投下場所を教えてくださーい!
433名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/11(土) 07:40:41 ID:???
434ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:11:35 ID:???
「はあ・・・」

思わず、溜息が出てしまう。
今までの身体を触っていた極度の緊張のためか、
締めていたもう片方の腋は想像以上に汗を溜めていた。
一瞬、むぅっと湿気の混じった空気がシンジの手を襲ったが、
アスカの顔より低い位置に顔を置いていたシンジは
その匂いをダイレクトに嗅ぐこととなった。
汗と女の子の匂いが混じったそれは、女性慣れしていない
シンジには余りにも刺激的過ぎた。
自然と荒い息が更に荒々しく、激しくなっていき、
脳を溶かすように匂いは纏わりつき、身体の芯が定まらず夢心地になる。
無意識にシンジはぐぐっとアスカの腋に顔を埋める勢いで顔を近づけさせ、
すんすんと鼻を鳴らし、また匂いを嗅いだ。
もう片方の腋と比べて、こちらの腋の匂いは更に濃かった。
溜まった汗、少女の香り、緊張から発する分泌液、
そして、アスカ自身気付いていないが、
感情が昂ぶり出てしまった女の臭い。
様々な匂いがブレンドされ、その濃厚な物がシンジの鼻腔を通し、
肺を満たし、徐々にシンジを狂わせていった。
シンジは先程と同様に拭く行為をそっちのけで
アスカのその匂いに没頭していく。

「!! あぁん・・・ 何やってんのよ?  ふ、拭くんでしょ?
 何でまた同じことするのよ!? い、いい加減にしなさいよ、シンジ! んぅ・・・。 」

アスカはすぐに気付き、懲りないシンジに批難の声を浴びせかける。
しかし、声質は明らかに弱い。
435ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:12:28 ID:???
「ごめん、アスカ。でも、やっぱりアスカは・・・いい匂い、いい匂いすぎるんだ。
 凄いよ。こんなの嗅いだことない。
 言い方が悪いかもしれないけど、何ていうか・・・、すごく、Hな感じがする・・・」

時々、近づきすぎたシンジの鼻先がアスカの腋の肉に直接当たり、
それがアスカの羞恥を更に煽る。

「バカみたいなこと言わないでよ! そんなのアタシ、知らないわよ!
 バカバカ、バカ! 変態!
 もう嗅がないでよ、ホント、すっごく恥ずかしいんだから、これ!?」

アスカは窓の隙間から入る陽射しを浴びて、
金色に煌めく赤毛と共にいやいやとかぶり振り、
上げた腕を下ろし、肘でシンジの顔を押し退けようと試みた。
だが、その抵抗も言葉と同様に弱い。
シンジの鼻先が腋を刺激するたびに、
シンジの鼻がすんすんと鳴らされるたびに、
アスカは身体の芯が熱くなり、羞恥とは別の感情で、頬を朱く染めていった。
その時、アスカの腋に鼻とは別の物がぬるりとした感触が与えられた。

「あぅ!・・・ん?!!」

なに、この感触? 
アスカは正体不明の感触に何かと訝しげな表情を浮かべ、
すぐさま、アスカは自分の腋を見た。
視界の端で捉えたものはシンジが舌先を出し、
腋を舐めている姿だった。
目を瞑り、男子にしては長い睫毛をアスカに見せ、
おずおずという表現がぴったりなぐらいに、
控えめに腋を舐めている。
436ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:13:11 ID:???
「あ、あ、あ・・・。バ、・・・」

喉に栓をされているみたいに、声が詰まり、
アスカは言葉をうまく発することができなかった。
顔がこれでもないぐらいに火照り熱くなる。
シンジが自分の臭い匂いの発生源(とアスカは思っている)を
舐められていることを視認すると、
アスカは身体の奥から意味不明の昂ぶりが込み上げてくるのがわかった。
それは胃を通り、食道を通り、そのまま口腔を過ぎていき、
花唇から外に出て行った。
身体が小刻みに震え、今度は目頭が急に熱くなっていく。
ポロッと涙が一滴、宝石のような瞳から零れ、
それを皮切りに次々に熱い滴が頬を伝う。
本来なら身体を舐められたことに対しての嫌悪感が来るはずだが、
アスカにはそういった感情は全く生まれず、
それよりも今までに感じたことのないぐらいの羞恥心がアスカを襲い、
あまりの恥ずかしさのせいで、涙がポロポロと止まらなくなっていた。

「ううぅ・・・、バカァ、バカァ・・・、嗅ぐだけならまだしも
 そんなところ舐めるなんてぇ・・・信じられない・・・」

泣きながらアスカは言う。今度は正真正銘の本物の涙だ。
『ううぅ。こんなことで泣くなんて。
 シンジに泣かされるなんて〜。悔しい、悔しい』
正直、何故自分が泣くのか皆目見当がつかない。
溢れる羞恥が涙に変わったのか、
それとも悔しいから泣いて、その悔しさが涙を助長させるのか。
さき程も急にシンジに後ろから抱き締められ、
驚かせたことに悔しさを感じたけれども、それとは次元が違っていた。
437ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:14:13 ID:???
「あああ、その・・・、ち、違うんだ」

シンジはすぐにアスカが泣いていることに気付き慌てて顔を上げる。
何が違うのかシンジ自身にもさっぱりわからない。
しかし、女の子の身体を舐めたのは事実だし、
弁解しようにもしようがなかった。

「う、ぐすっ。何が違うって言うのよ、ええ!? 教えて貰おうじゃないの!」

アスカは濡れている頬を指で拭い、シンジに涙声で怒鳴る。

「いや、その・・・違うことが違くて・・・」
「わけわかんないわよ!」 

確かにわけがわからない。シンジは心の底から同意した。
それからシンジにはアスカの沈黙と涙を溜めている瞳の視線、
そして、しばし考える時間が与えられた。
シンジは濡れているタオルを持ちながら考える。
初めて泣くアスカの姿を見たら、シンジはとてつもなく動揺してしまっている。
自分を落ち着かせるために、
温くなったタオルを洗面器に入れ、湯を切り軽く絞り、
洗面器の縁にたたみかけた。
そんなシンジの様子をアスカは前を腕で隠しながら首を回し、
裁判の行く末を見守る傍聴人みたいに、じっと見ている。
そんな時アスカは、くしゅん、と一度くしゃみをした。
シンジは慌ててアスカの肩にシーツをかける。

「寒い?」

シンジがそう言うとアスカは大きく首を縦に振った。
438ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:14:56 ID:???
「当たり前でしょ、アンタが変な事をして、もたもたしてるから、
 風邪引いたら、どうしてくれるのよ!」

アスカがそう言い終えると、シンジは何かを決心するように、
一回だけ頷き、アスカを後ろから抱き締めた。
「…ゃ!!」というアスカのか細い声がシンジの耳に届く。
シンジは構わずアスカの瑞々しい肉体を・・・、汗のにおい、少女のにおい、
そしてアスカのにおいごと包み込むように強く抱く。
今度は無意識の行動ではなく自分の意志で。

「風邪なんか、僕にう、うつしてよ・・・うつせばいいよ」
「何よ、それ。急に・・・」

『急に』──。
でも、急になんかじゃない。
今まで拒絶されるのが怖くてひた隠しにしていた想い。
こんな状況で言うのはいいわけ染みていて本意ではなかったが、
ここで打ち明けなければ、多分、一生言えないかもしれない。
だけど、もし、拒絶されたら──
いや、それよりもアスカに『アタシじゃなくてアタシの身体が好きなんじゃないの?』
と言われたら何も言えない。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
例え、違っていてもシンジは返す言葉を持ち合わせていない。
ネガティブな思考ばかりが頭をよぎる。
シンジがアスカに対する想いを伝えたならば、恐らくは元の関係には戻れないかもしれない。
そうなるよりはこのまま良き同居人の関係を続けるのもいいのかもしれない。
今ならまだ引き返せる。
言うんだ、冗談だって。匂いを嗅いだのも、舐めたのも。今、抱きついているのも。
それならアスカは相当怒ると思うけど、許してくれるかもしれない。
言うんだ、言うんだ、言うんだ。
439ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:15:38 ID:???
シンジはそう考え、封印されていたように重かった唇をゆっくりと開け、
言葉を紡いだ。

「急になんかじゃない」

しかし、口から出たのは今しがた考えていた物とは違う、生の声だった。

「急になんかじゃないよ!」

もう一度シンジは言う。一回目の時よりもはっきりと。
シンジの声にアスカは驚きを隠せず、振り向く、
すると、すぐ側にシンジの顔があった。
シンジはアスカを迷いの無い目で見据え、
静かに息をして、次に出す言葉を探しているようだった。
アスカはその真摯な瞳に射抜かれたように、
動きを止められ、ただ手の平だけが、
彼女の身体に回されたシンジの腕に添えられる。
僅かな時間、沈黙が続いた。

「ど、どうしたっていうのよ?」

先に声を発したのはアスカだった。
彼女の瞳から零れ落ちていた涙は驚きのためかすっかり止まっている。
依然、シンジはアスカを真っ直ぐな目で見ていたが、
しかし、アスカの動く唇を見た途端、
その濡れている口から垣間見えるピンク色の舌を見た途端、
シンジの中で何かが蠢き、
ごつっと心臓が横に移動するような感覚が襲った。

「もう嫌だよ・・・、耐えられないよ・・・、こんなの・・・」
440ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:17:07 ID:???
シンジはアスカの身体に回している腕の力を強める。

「苦しいわよ、放しなさいよ!」
「嫌だ、いやだ!」

シンジはアスカの後頭部のふわりとした赤い髪に顔を埋め、
匂いを嗅ぎ、そのままずるずると顔面を下方に降ろし、
うなじに唇を付ける。

「ぅん・・・」

アスカの声が部屋内に小さく響く。
シンジは手を伸ばし、洗面器にかけてあるタオルを取り、
背後からアスカの喉元に当て、白く浮き出た鎖骨の方へと、
滑らすように拭いていった。

「あ、んんぅ・・・」

唇はうなじに付けたままだ。
鼻息が首筋に当たり、くすぐったいが、
それ以上にシンジの唇が熱く、無意識にアスカは身悶えた。
優しく素肌を這うタオルの動きもアスカを悶えさせる要因となっていた。
現在、鎖骨にそれはあるがシンジはそこで止める気はなさそうだった。
多分、もっと下に降りていくだろう、とアスカは想像した。
必死に抵抗しようと思えば、抵抗できる。
しかし、シンジの呼吸、優しい手遣い、
そして何より、あの弱さを内に含んだ真摯な瞳を思い出すと、
どうしても抵抗する気がアスカには起きなかった。
シンジのタオルを持つ手がアスカの乳丘に触れられた。
包み込むように、布越しとはいえ、優しいそれは初めて異性に触られたというのに、
不快さは感じられなかった。
441ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:18:21 ID:???
シンジは乳房を撫でるように身体を拭く。
決して事務的ではないし、汗を拭くというだけの機能的な動きではない。
アスカの胸の感触を味わうようにシンジの手は動く。
まだ、成長過程のアスカの乳房だったが、
それでも女性の乳房のやわらかさは確かに存在していた。

「あっ、気持ち、いい・・・」

汗が纏わり付いていた不快感が消えることも相乗して、思わずアスカは呟く。

「よかった・・・、アスカにもう一回『いやだ!』って言われたら、
 もう出て行くしかないって思ってた・・・」

シンジはアスカのうなじに熱い息をかけながら言う。
その声にはまだ不安が入り混じり、
時折、鼻をすする音も聞こえる。
『シンジ、もしかして泣いてる?』
アスカはまだ抱き締められているシンジの片腕をぎゅっと掴む。

「いやだ!」

アスカは怒った口調でシンジに告げる。
「アスカ・・・」シンジのとても悲しい声が部屋に響いた。

「こんな中途半端で終わらせたら、いやよ。
 ここまでしたならちゃんと最後まで拭く!
 途中退場は許されないわよ、わかった?」

シンジは小さく頷く。
442ふきふき ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:19:22 ID:???
その顔はとても嬉しそうだ。

「返事は?」

アスカはシンジの腕に軽く爪を立てる。

「うん。わかった。最後までだね・・・」

二の腕でシンジは少しだけ濡れている頬を拭い、
彼女の肩にかかったシーツをゆっくりと剥ぐと、
拭く動きを再開させた。
中心の桜色の突起物を触らないように、
遠慮深く乳房の下方を撫でるように拭う。
そのまま乳蕾には触れず、周りをタオルが這っていった。
まるで焦らすようなその動きは、
もどかしさへと繋がり、無意識にアスカは身体をくねらせた。

「んぅ、ん、ん・・・んん」

アスカは媚声を外に漏らさぬように、唇をきゅっと結ぶが、
それでも声は出てしまう。

「アスカ、声なら好きなだけ出していいよ。
 聴いてるのは僕だけなんだから」

思わず、『あんた、バカァ』といつものように言うところだった。
それが恥ずかしいことになんで気付かないのか?
それともコイツはわざと言っているのか?
アスカの頭の中は疑問で溢れた。
443 ◆N3KfCzebuQ :2005/06/12(日) 14:23:15 ID:???
ふきふきの続きこっちで書いちゃいました
あまりにも居心地が良すぎて・・・OTL
444名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/12(日) 15:10:56 ID:???
再開お待ちしておりました!
GJ!
445名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/12(日) 18:34:50 ID:???
あれ?誤爆ったかな?とオモタけど、意図的にしたならいいや。
隠れ名店とか居心地ヨスww
446名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/16(木) 00:37:49 ID:???
>>445市ね
447名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/19(日) 18:09:49 ID:???
期待待ち
448名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/21(火) 09:07:04 ID:???
マダ?
449名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/23(木) 14:55:50 ID:???
マダー?
450名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/24(金) 09:17:47 ID:???
マーダー?
451名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/26(日) 13:06:57 ID:???
俺は書けないし、誰も書かないと思うけど、アスカが姉でシンジが弟のやつを思いついた……。
オナニー中の弟シンジの部屋に用事のあった姉アスカが偶然だが乱入
ムラムラきて「うわ……ちょっ、姉ちゃん!?」みたいに困惑してるシンジを押し倒す
行為が終わった後
「もう、あれだけ出すなって言ったのに出したわねバカシンジ!責任取りなさいよ!」
「そんな事言ったって、先に始めたのは姉ちゃんじゃないか。
それに……その、出すときに抜いても避妊にはならないんだよ」
「うるさい!とにかく、責任取れったら取れ!」

……吊ってきますorz
452名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/27(月) 12:29:59 ID:???
………吊ってよし?
453名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/02(土) 00:21:13 ID:???
>誰も書かないと思うけど
アスカとシンジが姉弟のFFはいくつかある
454名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/02(土) 15:59:00 ID:???
早く続き書いてくれないとあげちゃうぞぉ
455名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/04(月) 03:21:48 ID:???
まったりのんびり
456名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/10(日) 11:37:15 ID:???
保守
457名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/14(木) 19:04:40 ID:???
待機
458名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 20:49:25 ID:???
連ザのやりすぎで気持悪くなった俺を癒してくれる投下マダー?
459妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:02:29 ID:???
アスカが僕と視線を合わせないわけがわかった。
僕はアスカの表情を伺おうとした。
でも、アスカは俯いたまま顔を隠し、僕を見ようともしない。

「アスカ、どうしたの? 顔、見せてよ・・・」

アスカは髪の毛を揺らし、首を振る。

「いや・・・」
「お願いだよ・・・、どうして顔を隠すの?」
「きっと、シンジは今、アタシのこと、スゴクHな女だと思ってるから、
 だから見せたくない」

僕は首を左右に振り、乳房に触っている逆の手で
彼女のヴァイオリンのようにくびれた腰に手をかけ、抱き締める。

「そんなことない。思ってなんかないよ」
「思ってる」
「思ってないってば」
「ぜ〜ったいに思ってる!」

けんもほろろといった感じでアスカは言う。
僕等はしばしの間、意味の無い会話を繰り返した。

「じゃあ、アスカは?」
「え?」
「アスカは僕のことHな男だと思ってる?」
「なんで?」
「Hで変態でどうしようもないスケベな男だと思ってる?」
「だから、なんで?」
「だって──」
460妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:03:30 ID:???
僕はそう言って、僕はやわらかな乳丘に置いている手の平を移動させ、
僕の股間を触っているアスカの手の甲に添える。

「硬くなってるだろ? 僕の・・・。
 仕方ないんだ。仕方ないっていうのもおかしいけど、
 アスカに触れていると、アスカに触れられていると、
 気持ち良くて、興奮して、こうなっちゃうんだ。どうしようもなく」
「ゃだ・・・」

アスカは僕のモノに触っていることを改めて認識すると、
恥ずかしそうに声を上げて、慌てて手を離そうとする。
でも、僕はその細い指を逃さないように上から強く握り締める。

「放しちゃ、嫌だよ。もっと触っててよ・・・
 まだドキドキしてるんだ。アスカに触れられていると、
 初めてアスカとキスした時以上に、嬉しくなるんだ、僕って変だろ?」

僕はアスカの丸みを帯びた月のような耳に熱い息を注ぎながら言う。
なんだか耳の側で話していると、そこに噛み付きたくなってくる。
そう思うが早いか、僕は妹の耳たぶを軽く歯で挟み、口内に含んだ。

「あんっ」

アスカのよく通る、嬌声が僕の耳に届く。
こんな可愛らしい声、誰にも聞かせたくないと切に思う。
僕は腰にある手の平を下方に降ろし、
アスカのホットパンツから出ている肉付きの良い太ももを撫でる。
「あぁっ」という零れる吐息と共に彼女の身体が僅かだがピクリと跳ね、
耐えるためか僕のシャツを握り締め、小さな皺を作った。
461妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:04:28 ID:???
今、アスカはどんな顔をしているのだろうか?
僕はたまらなく彼女の表情を見たくなってきた。
彼女の耳たぶにつけていた自分の唇を肌に密着させたまま、
頬を通り、アスカのピンク色の唇にくっ付け、
彼女の息を肺に吸い込ませ、甘い唾液と舌を絡める。
それに合わせて脚も絡ませ合うと、
アスカは握っている僕のモノは擦るように動かしたため、
甘美な痺れが下半身に走った。

「くぅっ・・・!」

僕は唇を放す、僕らの間に銀色の梯子が作られる。
それはまるで僕とアスカを繋ぐ絆に見えた。
唾液の糸がプツッと切れると、妹の顔に視線を移す。
やっと僕はアスカの顔を見ることができた。
間近にある彼女の表情。アスカの色っぽく顔を朱く染め、濡れている花唇が僕を惑わせた。
僕はアスカのふわふわと弾力のある乳房に触れる。
麓の部分から持ち上げるように揉み、
一直線に中心まで手の平を持っていった。
揉むほど、乳丘のしこりは消えていき、徐々に柔らかくなってくる。
そう感じながら、僕はアスカの硬くなった乳首を壊れないように、優しく触れる。
手の平の中心でかすめるように、そっと。
本当はもっと乱暴に触れたかった。
でも、そんなことをしたらきっとアスカは嫌がる。
僕は必死に自分の中の獣を押さえつける。

「あ、んぅ・・・、そんなとこ・・・ろ、ん、んん・・・さ、触らないでよ・・・」

アスカは感じている顔を僕に見せながら、あつい吐息が僕の頬に、唇にかける。
僕にはそれが心地よい風にすら思えてしまう。
462妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:05:15 ID:???
「触りたいんだ。アスカの胸を。
 柔らかくて、甘そうで、それにアスカの匂いもして・・・」

軽く乳房の中心の突起を摘み、彼女の首筋に口をつけた。
そこを音を立てて吸うと、アスカは熱い息を吐き出す間隔を短くさせていく。
アスカの両腕が僕のうなじと背中に回される。
僕の心拍数は大きく上昇した。
彼女の両手で髪を少しだけ乱される。
でも、その手の平の動きがあまりにも気持ちいい。
もっと触りたい。もっと触ってほしい。もっと乱れてほしい。
僕の手の動きは欲望に同調するように荒々しくなっていった。

「アスカ」

想いに耐え切れず、僕は最愛の妹の名を呼んだ。
柔らかな線が流れる双乳を両手で揉む。
鎖骨に口付けをする。
肌の匂いを嗅ぐと、僕を狂わす豊潤な匂いが鼻腔を包む。
それだけでは我慢できなくなる。
僕は何の躊躇も無く、彼女のシャツの裾を掴み、
身体を覆っている布団と共に、捲り上げる。
彼女の整われた美乳が露わとなった。
つんっと尖った乳頭を中心に周りは淡いピンク色で囲まれている。
柔和な線を醸し出す乳房は熱に絆され、
薄い汗をまぶし、明るければきっときらめくであろう桜色の素肌が僕の欲情を更に誘う。
迷わず僕は彼女の胸に顔を埋め、きめ細かい肌にキスをした。
唇に妹の肉体のやわらかさを感じ、ますます僕は理性を失う。
まるで青い果実に齧り付くみたいに
彼女の乳房の中心の淡い桃色の部分に唇を押し当てる。
463妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:07:17 ID:???
「んんぅ・・・あ、だめぇ・・・、そんな、したら・・・こ、声・・・出ちゃうぅ、あっ・・・」
「ああ、凄く柔らかい。食べてたいよ、アスカのおっぱいを・・・」
「だめよ、だめぇ・・・。そ、そんなことしたら・・・。んんぅ、絶対にだめぇ・・・」

アスカはいやいやと長い髪をひとしきり振り回す。
僕はそんな拒みに構わず、その小さな蕾を口の中に入れた。

「ああぁ、ん・・・はぁ!」

アスカは上気させた顔を腕で隠し、
身体を捩じらせ、雨に濡れた子猫みたいに小刻みに震えさせる。
恥ずかしさのためか、それとも…?
妹のそんな無意識の仕草を見ていると、激しく心がざわめいた。
僕の手は勝手に彼女のショーツの中に入り込もうとする。
太ももを軽くなぞるように触り、ホットパンツの中に手を入れると、
アスカは咄嗟に感じた下半身の刺激に甘い声と共に身体を仰け反らせる。
手の平はショーツのゴムを越え、
蒸れそうなぐらいしっとりと汗をかく臀部へ辿り着き、
指を沈ませた。

「あんっ・・・ん・・・ぅ」

アスカは驚きの声を発した。僕の手は自然に彼女の小股に触れる。
湿気が高い中でそれでもふんわりとした彼女の恥毛の感触がした。
僕は唾を飲み込む。それがアスカに聞こえていないかヒヤヒヤした。
そして、僕は胸のやわらかな丘の愛撫を続けながら、
口に含んだままのアスカの硬いつぼみを噛んだ。

「ん、あぅ…、だめ! だめ! 噛まないでよっ。
そんなにしたら、んん・・・こ、声、止まらな、く、なる…」
464妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:07:59 ID:???
アスカは身悶え、僕の頭を撫で、吐息をつく。吐息は荒い、そしてとても熱い。
でも、僕は止めない。止めたくない。

「ママとパパに、き、聴こえちゃう!
 あ、ひゃぅ! ばれるよ、ばれちゃうよ、しんじ」

妹は汗にまみれた手の平で小さな唇を押さえる。
必死になって、甘い声を抑えるその行動があまりにも健気で、可愛くて、
最低なことに、僕はますます興奮してくる。
そうアスカに対して僕は嗜虐的な快感を覚えてしまう。
残酷なまでに僕の中で欲望が渦巻いていく。
いうなればもう一人の『僕』がそれを激しくかき回す。
アスカを傷つけたくない僕と、アスカを傷つけたい『僕』。
僕と『僕』は同時的に僕の中に住んでいて、
その存在が、また僕をひどく混乱させる。
どちらが本当の僕と訊かれても答えようがない。
認めたくはないが、おそらくは両方とも『僕』だからだ。

「いいよ。声を出しても。母さんと父さんにばれたって…いいよ。
 だから、もっと声を出してよ・・・、僕に聴かせてよ、その可愛い声を・・・」

僕はアスカの耳元に口を近づけ、吐息をかけながら彼女に言う。
一言ひとこと、ゆっくりと、紡ぐように。
昂ぶる感情もリビドーも抑えきれない。
アスカは僕の息がかかる度に、プルプルと身体を打ち震わせた。
くすぐったさからではなく、もっと別の意味で肉体を捩っているように見える。
僕は本当にこの時、母さんにも父さんにもばれたって構わない、と思っていた。
触れるとたおやかに揺れる夏の果実のような乳房に指を沈めながら、
僕は彼女の手の甲にキスをした。
465妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:10:09 ID:???
そしてアスカの反応を伺うように彼女の陰部に軽く触れた。
予想していなかったのか、アスカの上半身はピクンと跳ねた。

「大丈夫? ここ、僕に触られても平気?」

僕はまた彼女の耳元で語りかけた。
昂ぶる気持ちをなんとか抑えて、できるだけ丁寧に優しく。
それでも僕の荒い呼吸は止めようがなかった。
僕の中ではアスカを傷つけたくはないという気持ちと
アスカを滅茶苦茶にしてやりたいという気持ちが、
せめぎ合っていた。
明らかに僕の中では後者の方が優勢であったが、
それでも何とか自分自身を押さえ込む。
押さえ込まなくてはならない。

「へ、平気じゃないわよ。凄く恥ずかしい」

アスカは小声で言う。

「でも、シンジに凄く触って欲しい、
 でも、やっぱり凄く恥ずかしい・・・、ぁ・・・」

アスカは荒い息を交えながら、とても困ったような口調だ。

「どうしよう? シンジ?」
「わからない──」

僕は途中で言葉を切り、首を横に振る。
本当にわからない。でも─

「でも、僕はアスカのを触りたいよ」
466妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:10:57 ID:???
僕は妹の脚の付け根を撫でながら言う。
やはり、ここも細かな汗が吹き出し、しっとりと濡れていた。
アスカはまた声が出そうになったのか唇を手の平で押さえる。
そして、アスカは頷いた。恥ずかしそうに。
喋らなくても、分かるアスカの気持ち。
僕は首を僅かに傾げ、微笑んだ。
そして僕の手は動き、唇は移動する。
アスカの小ぶりだが、形の良い、やわらかな乳房にキスをしながら、
ホットパンツのチャックを開けて、それと一緒にショーツを脱がそうとした。
先走る気持ちが邪魔をして、中々、うまく脱がすことはできなかったが、
僕の肩を抱きながら、僅かに腰を浮かし、アスカは協力してくれた。
アスカが穿いていたショーツはコットン製の白と赤のストライプの物だった。
お世辞にも、色っぽい代物というわけにはいかなかったが、
それでもアスカの身に付けているショーツだと思うと興奮もひとしおだ。
僕は膝の辺りまでショーツが届いた所で、妹は僕の肩を優しく撫で、
そして、僕はアスカの純白の太ももを撫でながら、するすると細い彼女の足首に布を到達させる
僕はアスカと視線を合わせる。
すると、アスカは、はにかんだと思うと、頬にキスをして、
後頭部に片方の腕を回し、後ろから耳をくすぐるように、軽くつまんだ。
それから、アスカは唇の端を僅かに上げて、少しだけ微笑んだ。
危ういほど、妹は魅力的であった。
彼女の微笑を見つめているとドクン、と心臓が大きく跳ねる。
はぜるように、大きく。
僕は自分では意識せずに、唇を重ね合わせ、
アスカの口内を無理やりに犯してしまう。

「んぅ・・・、んぅぅ・・ふぁ・・・・・・」

遠くでアスカの声が聞こえた。
そこで初めて自分がアスカの口腔に舌を這わしている事実に気付いた。
だが、気付いたとしても、僕のする行為は止まらない。
467妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:11:45 ID:???
僕は強引に舌先でアスカの舌をねぶる。
唾液が高純度な酒に感じられ、頭がのぼせたようになってしまう。
侵入させた僕の舌をアスカは受け入れてくれる。
舌と舌を絡め合いながら、僕は妹の秘所を。
アスカはピアニストのような端正な指先で、
僕の股間へと潜り込ますと、勃起したモノに指を絡め、上下に動かしだす。

「あ、あ・・・ぅくっ!」

思わず僕は口から自然に息が漏れた。
あまりにも気持ち良すぎて、
多分、僕のモノは今までに無いぐらいに硬くなっていた。
言葉なんか出てこない。むしろ必要無い。
ただ僕の口から吐息をアスカの口の中に出すだけだった。
頭の片隅で、鼻息のくすぐったさ、アスカの体温、
手のぬくもりと気持ち良さ、それに彼女のしなやかな肢体の事を考えていた。
そして、僕はアスカの手の動きに応じるように、妹の秘所を弄る。
そこはしっとりと濡れていた。
一瞬、その『濡れ』は汗かと思ったけれど、違っていた。
汗にしては少し、ぬるぬると粘ついていた。
僕は驚く。僕も今までに無いぐらいに興奮しているが、
アスカも同じらしかった。
僕はそのまま彼女のピタリと閉じきった秘裂の周りに指を這わしながら、
口内では舌先を絡め合う。唾液が乾くことなく排出して、
口の粘膜をお互い舐め合うキスとなっていた。
相変わらず唾液音が艶めかしく身体の中に響いていく。
ゾクゾクとした高揚が脊髄を駆け巡る。
僕はアスカの小刻みの震えを身体中で感じながら、
逸る気持ちを抑えて、秘裂の感触を味わうように、
ゆっくりと指を滑らせていった。僕の指がアスカの秘肉の部分を這うたびに、
彼女の肉体は軽く打ち震え、腰を淫靡にもじつかせる。
468妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:12:56 ID:???
その仕草がとても可愛く、とてもいじらしく感じられた。
秘唇から溢れる彼女の蜜が僕の指を濡らす。
周囲を弄っている、自分の身体以外の異物を受け入る準備を整わせている膣口は
あまりにもあっさりと僕の指の侵入を許した。
ぬるりと彼女の中に僕の人差し指が一本、入り込む。
まるで僕自身をアスカが受け入れてくれるように。

「くっ! んんぅ、・・・あん!」

アスカは身体を仰け反らせ、背中を数センチだけ浮かせた。
妹は慌てて唇を放して、片手で僕の胸に触った。

「な、何!? なにこれ??」
「入ちゃったんだ・・・指が・・・」
「ゆ、指? あっ・・・」
「う、うん。指」

僕が答えるとアスカの膣はほんの僅かだが、きゅうっと締まった。

「シンジの指が入って・・・るの、ア、アタシの中に?」

第二間接にも満たないが、確かにそれは挿入されている。
アスカの問いに僕は頷いた。

「んぅぅ、恥ずかしい・・・よぉ・・・」

アスカはまた顔を隠すように僕の胸に顔を埋めた。
それでもアスカは手の動きは止まらなかった。
僕は自分の乳首に二人の唾液でぬるついたアスカの唇が当たる。
口からの排出物でぬめぬめとしたそれは、僕の心臓を刺激するように小さく蠢いた。
469妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:14:25 ID:???
「くぅっ・・・、あ・・・」

僕は下半身との相乗効果も相成り、思わず呻いてしまう。
おそらく妹のどの部分を使われても、僕は快感に満ち溢れてしまうだろう。
それは僕が望むか望まないかは別としての遺伝子レベルにまで組み込まれているほどの事実に思えた。
僕はアスカの手戯で快楽に浸りながら、埋まった指の隣に、もう一本、指を挿入してみる。
こちらも驚くほど簡単に彼女の中に入り込んだ。

「ひゃぁ・・・、うんん・・・、シンジぃ・・・入ってる、入ってきてる・・・」

時折、休みながらも健気にも僕のモノを擦っている。
僕も僕で、妹の手淫に感じてしまい、気を抜くと今にも達してしまいそうだ。
アスカが敏感な先端の部分ではなく、感覚が鈍い、竿を擦っているのが不幸中の幸いか?
いや、それは幸い中の不幸なのかもしれない。
アスカの不器用ながらも一生懸命な手戯を感じながら、僕の下半身は徐々に痺れ始めてきた。
棒の血管が脈動して、もうすぐ自分のモノから熱い液が射出する予兆がしてくる。
最大まで高められた、情欲は大変な量の精液を出すような予感が僕にはあった。
このままいくとアスカの手の平を汚してしまう。
それだけではなくアスカの身体まで僕の精液をかけてしまうかもしれない。
愛しの妹の綺麗な女体に僕の汚い精液をかけるなんて、とてもできなかった。
それでも、僕の中の『僕』が僕に『汚してしまえばいい』と囁きかけてくる。
彼に背中を押されながらも、僕は必死にその欲望を否定する。

「アスカ、ゴメン。で、出そうなんだ。手、放し・・・て」

僕はアスカに語りかけた。
強引に黒い欲望をねじ伏せて、僕はアスカに射精の予兆を伝える。
しかし、アスカは僕の顔を見ると、
彼女は媚欲に浸りながらも微かに笑っているようだった。
470妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:15:40 ID:???
アスカの微笑にまたドキリとする。
目を潤ませ、頬を桜色に染めて、唇が濡れている。
それでも表情には少女のようなあどけなさが残っていた
しかも、その唇の端は僅かに唾液が垂れていた。
僕のだろうか? それともアスカ自身の?
どっちだろうと彼女のその姿は僕が欲情するには十分だった。
僕のその激しく燃え滾るアスカに対しての情欲を察知したのか、
妹の手の動きはますます早くなっていった。
そう遠くない未来を表すが如く、僕のモノの鈴口からは、
ぬるぬるとした先走りの汁がとめどなく溢れてきていた。
そして、それをアスカは潤滑油にして、上下に扱く。
アスカは僕のモノから出ているその汁に不快感はないのか、
時々、くにくにと裏側を親指で優しく押す。

「ん、あっ・・・。さ、さっき、二度と謝らないって・・・あんっ!
シ、シンジは・・・言っ・・・た・・・」

アスカは少し強く押しながら、少し怒ったように僕に言った。
僕も彼女の秘唇を弄り続けていたため、
彼女の声質も辛そうだった。しかし、とても艶がかったように聴こえる。
アスカが喋ると、彼女の熱い膣が僕の指を締め付ける。

「あぁぁ。駄目だよ、アスカ。本当に出ちゃいそうなんだ!
 アスカを、よ、汚しちゃうよ・・・」
「い、いいわよ、出しちゃっても。んんぅ・・・
アタシの手で・・・き、気持ち良くなってよ・・・」

アスカの手の平の動きは更に早くなる。
しかも、僕が亀頭の部分で呻くのを見ていたのか、
そこを重点的に責め立ててきた。
471妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:16:35 ID:???
頭脳明晰で勘の良い妹は簡単に男の弱い箇所を的確に探り当てていく。
快感により、口の中の膜は粘りを増していき、
息が詰まりそうになる。
心臓は今にも破裂しそうなぐらいどよめき、
僕の不安を駆り立てた。

「だ、だめだよ・・・だめだよ、ア、アスカ! あぁ!」

僕は首を振りながら、アスカを叱責して、
彼女の手の平から逃れようと腰を引こうとする。
しかし、僕の身体はもっと快楽に浸っていたいらしく、
固まったように下半身は動かなかった。
アスカは僕の声が弱々しくなっている事に気付いたのか、
今までのお返しとばかりに扱く動きが早くなる。

「お、男も感じると声を出すんだ・・・。ん、ふぁ・・・。
 シンジの声、な、なんか可愛い・・・」

膣内に入っている僕の指が出し入れされているアスカは
跳ねそうな声を抑えながら喋っているように聞こえた。
僕も気持ちいいけどアスカもきっと快楽の水に浸っているのだ。
僕だけが性の悦楽を感じているわけではないということが
少なからず僕を安心させる。

「うん。そう。気持ちいいんだ。アスカの手は・・・
 信じられないくらいに」

だけど、安心と同時に僕の心のたがが外れるきっかけも呼び起こした。
僕はアスカの手戯に感じながら、
彼女の膣に挿れたままの二本の指の抜き差しの動きを激しくする。
472妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:17:23 ID:???
「あんっ! ひゃうぅ! んん、ああぁっ!」

アスカは僕よりも数倍、感じているように、
その白い肉体を大きく揺らしながら喘いだ声を発する。
ビクン、ビクンと二回、震えた後に、薄い瞼を閉じて、
長い睫毛を僕に見せた。睫毛だけは身体と違い、小刻みに震えていた。
それでもアスカの手の平は休むことなく動いていた。
真ん中の部分に軽く触れていたと思うと、
敏感な先端をマッサージするように丹念に弄ったりもしていた。
僕の息、アスカの甘い声、シーツが擦れ合う音。
そして、愛液のいやらしい音がいやに耳に絡みついてくる。
様々な隠微な音が重奏な音色となり、僕の頭の神経を麻痺させていった。
徐々に考えられなくなり、まともな思考ができなくなっていく。
僕はアスカの膣を弄る手とは別の方の手の平で、
彼女の乳房を絞るように強く握った。

「あぅっ!」

アスカは喉を仰け反らせ、痛がる素振りをした。
それでも構わず、僕は彼女の手に余りそうになる弾力を持つ乳房を、
掴んだまま、先端の突起物に唇を付けた。
熱い吐息を吹きかけるとアスカは艶めかしく肢体をくねらせる。
そして、何度も何度もキスを繰り返した。
同じ箇所だけにではなく処女雪のような白い肌の部分にも。

「あんっ・・・。気持ちいいよぉ、しんじぃ・・・」

アスカの身体はS字に曲がりながら、震えは大きくさせていく。
その振動が僕にも与えられ、僕のモノも刺激した。
473妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:18:03 ID:???
僕の射精感が高まると同時に、彼女の膣内も蠕動しだす。
僕の下半身の棒は熱くなり、もうすぐ飛び出してくるという予兆のように
ぴくぴくと震えだした。

「あすかの、アスカの手も・・・、気持ちいいよ・・・」

息も絶え絶えに、僕はアスカの言葉に答える。
今の僕には押し寄せる快感の波に耐えれそうにはなかった。
このまま快楽に身を任せていけば、アスカの肉体にかけてしまいそうだったが、
頭が蕩けそうに茹り、まともに考えることはできなくなっていた。

「あぁ! 出る、出ちゃう! アスカの身体に出しちゃうよ!」

そう言いながら、僕は純白の色合いに青白い静脈のラインが通る彼女の乳房を吸う。
ちゅうぅ、と音を出し、赤い模様を作る。
陰茎が熱くなるのを感じ、先端が膨れだす。
痺れるような下半身の快感と共に、
僕のモノは上下に揺れて、鈴口から熱い白濁液が今まで我慢していた欲望を
吐き出すように勢いよく飛び出していった。

「くぅっ、ああぁ・・・」

声と同時に僕は、どぴゅ、どぴゅ、と数回に分けて射精し、
飛び出す精液がアスカの手の平から脚、腕、お腹にかけて汚してしまう。
僕の劣情が詰まっていた精液がアスカの美しく白い肌に飛び散り、
妹にかけてしまった白濁液を乗せる身体を眺めていると倒錯した感覚に陥っていく。
妹の手により導かれた射精と兄である僕を射精へと導いた妹の手。
僕は精の放出による快感にビクンビクンとモノが数回、跳ねるのを感じていた。
僕自身の荒い呼吸はまだ続く。
そして、アスカを自分の排出物で汚してしまった事実に謝罪の気持ちが湧く一方、
恐ろしいまでの劣情が表に現れるのを感じてしまう。
474妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:18:53 ID:???
「これが、シンジの・・・」

手の平にこびりついた粘つく僕の白濁液を、
アスカは熱い吐息を交えながら、じっと見遣る。
それを見つめる瞳には、嫌悪の眼差しは無い。
そんなアスカを見ていると、何故か謝りたくなってくる。

「アスカ、その──」
「あ、謝らないでよ。あっ・・・。シ、シンジに謝られると
凄く悲しくなるから・・・だから謝らないで・・・ん・・・」

アスカは僕が話している途中で、僕の心を読んだみたいに言葉を被せてくる。
いや、それよりもアスカの声がまだ辛そうな事に気付き、
僕はやっとまだ彼女の中に指を挿れたままだったということを思い出した。
アスカが痛がらないように、僕は挿入していた二本の指をゆっくりと引き抜く。

「ふぁ・・・」

それでも抜く瞬間、アスカはピクッと身体を揺らす。

「うん。謝らない・・・」

僕が頷くと、アスカは感じている表情のまま僕の唇に優しくキスをした。
まるで『よくできました』と囁くみたいに。
これじゃあ、アスカの方が姉のように見えてしまう。
それでも、僕は構わなかった、今は彼女の唇の感触が心地良い。
彼女の唇を味わいながら、僕はアスカを優しく仰向けにして、
手をシーツに付き、彼女との間を少し開けるように覆い被さった。
475妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:19:50 ID:???
その間、アスカと僕には会話はなかった。
ギリギリまで煮詰まった時間が言葉を無用にしたのだ。
時間が経ち、硬質さを取り戻した若い僕のモノは妹を狙うように、勃起していた。
僕は唇を放し、机の上に手を伸ばす。彼女の手の平にこびり付いた精液をティッシュで拭いた。
やはりアスカの綺麗な肉体にはこんなものは似合わない、と自分に言い聞かせる。
ついで彼女の身体に付着した、ソレも撫でるように拭き取った。
僕は彼女の股間を見る。彼女の陰毛は美しく長い髪と同じで紅を彩っていた。
アスカの薄い陰毛の中の秘肉は綺麗なピンク色で、少しも黒ずんではいなかった。
僕は操られたように、その部分を魅入っていると
アスカは恥ずかしそうに目を伏せる。
僕は自分を落ち着かせてから、モノを手で握り、ぴたりと彼女の秘唇にあてがう。
そして、彼女の前髪を手で梳き、もう一度、アスカと口付けをした。

「いい?」

確認は取るべきではないと思ったけれど、やはり取らないわけにはいかなかった。
アスカは首を縦に振り、潤んだ瞳を僕に向ける。

「痛くしたら、許さないから・・・」

アスカが言うと、僕は極めて冷静に装って、優しく微笑もうとする。
今ここで、困った顔をしてもアスカを不安がらせるだけだ。
僕は一度だけ大きく息を吸う。
この後の行為をしてしまったのならば、僕たちは二度と兄妹には戻れなくなってしまう。
『それでいいのか?』と誰かが訊く。
『それでいい』と僕は思う。
確かに僕等は兄妹であるが兄妹以上の関係になりたいと思う自分がいる。
そんなことは誰に訊かれるでもなく、以前から心の底にあったのだ。
僕は彼女を見つめながら腰を押し進めた。
476妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:20:38 ID:???
秘唇は既に彼女からの滴る液で準備は整われていたが、
やはりというべきか、当然というべきか、彼女の入り口はきつかった。
アスカは恐怖のためかシーツを固く握って皴を作り、
もう一方の手でベッドに手を付く僕の腕を掴んだ。
先端がアスカの中に入る。

「んんぅ・・・ん、ん」

アスカは声を押し殺すように口を噤み、眉をひそめる。
不安が握られた僕の腕を通して確実に伝わってきた。
僕のモノは閉じたアスカの膣の入り口の肉を強引に押し広げていく。
僕は彼女の不安を極力、解消したくて、
姿勢を落として、アスカの唇にキスをした。

「平気、アスカ?」

僕が訊くと、アスカは何も言わずに、うんうん、と数回、頷いた。
この仕草で僕はアスカが平気ではないことがわかった。
そして、僕は思い出す。アスカの不安の解消法を。
こんなことしても痛みが無くなるとは思えないけれど、
僕はどうしても彼女にそれをしたかった。

「アスカ・・・、大好きだよ・・・」

僕はそう言うと、アスカの頭をそっと撫でた。
優しく、優しく。子猫を撫でるように。
すると、アスカは不安で一杯にしていた顔を緩め、
僕の手の平で、安心したように目を細め、クスッと笑った。
477妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:21:42 ID:???
「アタシも好きよ、シンジの・・・こと。
 ずっと前からこうなってほしいと思ってたと思う・・・」
「多分、僕も」
「『多分』?」
「ううん、間違いなく、僕も」
「だったら、途中で止めたら許さないわよ・・・、
 そんなことしたらシンジの事、嫌いになるから」
「うん。わかってる」

僕は頭を撫で、頬を撫で、もう一度、妹の唇に口づけをした。
そして、僕はぐっと腰を押し進める。
ゆっくりと確実に彼女の花唇は開いていく。
みしみしと媚肉が広がる音がする。
突き進むごとに何かに邪魔をされる感触が僕にはあった。
それでも愛液が僕の竿を濡らす面積が徐々に多くなっていく。
アスカの秘所からは女の子の本能からか、とろとろとした蜜が溢れ出てくる。

「あぁっ! ん、あ、あ、ああ!!」

アスカの声が静かな室内に響く。
一際、大きな声は両親が起きないかひやりとした。
しかも、声と同時にアスカの中が無意識の動きなのか、
きゅっと締め付け、僕の快感を誘う。
一度、放出した後の僕でもそろそろ余裕が無くなってきていた。
アスカも痛みが最高潮なのか両手を僕の背中に回してくる。
彼女の爪が僕の背中の肉を抉る。
鋭い痛みが走ったが、僕は歯を食いしばり、ぐっと耐えた。
この痛みはアスカの痛みだ。
僕は少しでもアスカと痛みが分かち合えたと思うと、全く苦にはならない。
妹が背中を抱きやすいように、
つんっと尖った乳首が感じるところまで、僕は姿勢を落とした。
478妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:22:24 ID:???
アスカの狭い入り口に喘いでいた僕のモノは半分以上まで埋まっていくと、
プツっと破ける音が聞こえた気がした。

「いっ! ん、ぐぅ。んっ!! ──!!・・・」

アスカが引きつったように一瞬だけ身体を伸ばし、白い喉を僕に見せつけた。
一層、僕の背中に爪をたてたと思うと、
力が抜けたように食い込ませていた爪を放していく。
妹は小刻みに震えたと思うと、彼女の瞳に涙が溜まっていた。
あまりの痛さに堪えきれなくなったのだろうか。
そう思っていると、アスカは大きな瞳からぽろぽろと熱い滴をこぼし、頬を伝らせた。

「大丈夫、アスカ?」

僕の問いかけにアスカは涙目でにっこりと笑う。

「ぐすっ、泣くつもりはなかったんだけど・・・、
 嬉しくて、つい・・・」

アスカの声は涙声だ。僕は彼女の秘部から血が流れ出ているのに気付く。
結合部からは、とろりとした蜜の中に赤い液体が混じっていた。
今まで進入を拒んでいた処女膜が破れたのだ。
さっきまでのきつさが嘘みたいにぬるぬるとした感触に手伝わられて、
根元まで入りそうになっていた。
僕はそのまま膣内の中のモノを奥に進めていく。
そして、彼女の最奥まで入ると、僕は息を呑んだ。
膣壁がきゅうっと押し寄せる。
アスカと僕は文字通り完全に繋がった。
479妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:23:05 ID:???
「アスカ、最後まで入ったよ」
「うん・・・」
「動くよ?」
「うん・・・」
「痛かったら、言ってね・・・アスカ」
「嫌だ、痛くても我慢する。痛いって言ったらシンジ、やめるでしょ?」
「やめないよ。多分、止まらなくなると思う・・・」
「それって変」

僕は少し笑ってから頷く。

「じゃあ、言う。痛いって」

僕は彼女の細い腰を抱くと、ゆっくり腰を動かしだす。

「あぅっ! ・・・。んっ、んっ! んんぅ!」

アスカは必死に口を閉ざし、我慢している。
痛かったら痛いと言う、と言ったのに、堪えている。
僕の背中に巻きつかれるアスカの腕と
下半身に細く柔らかい脚の絡みつく強さでそれがわかる。
それでも僕は下半身の動きを止めることはなかった。
妹の膣内は僕のモノをきつく締め上げ、欲情を誘う。
きゅっと閉じているアスカの瞳からは涙が零れ落ちそうになっていた。
僕はその涙を見ると、いてもたってもいられなくなり、
彼女の薄い唇に自分の唇を密着させ、
柔らかい双乳に手を這わせる。

「ん、あぁ・・・、しんじぃ、しんじぃ・・・。はぁぁ・・・」

アスカの声が痛みの中にも快感が織り込まれたような声質に変わる。
480妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:23:43 ID:???
そんな甘い切ない声で自分を呼ばれると、
僕の胸に熱い杭が打ち込まれるような感じがした。
こんな健気にも痛さを堪える妹と僕は公然と愛し合えない。
いじらしく、それでいて可愛い妹と。
この先、アスカに手を出す男がいたとしても、
そいつには絶対に渡したくはない。
そちらの方が、アスカが幸せになるとしても。

「アスカ、アスカ・・・」

僕もアスカの名を呼ぶ。
するとアスカは応えるように、僕を抱く腕の力を強める。

「あぁ、んぐぅ・・・。んん、ん、ん・・・
 しんじ、き、気持ちいい?」

アスカが痛みを耐えているように、僕に訊いてくる。

「ああ、アスカの中は温かくて、僕のを優しく包んでくれてるみたいで・・・」

彼女の頬を伝っている涙を舌で舐め取りながら、僕は答える。
アスカの頬を舐めると、くすぐったいのか白い肉体を妖しく揺らす。

「んん、キスして・・・、頭撫でてよぉ、しんじぃ・・・」

アスカの切なく、涙が入り混じる声。
僕は言われた通り、アスカの唇に口を付け、愛でるように頭を撫でる。
すると、アスカはきつく閉じた眼を緩ませた。
僕に甘えるようなその表情が視界に入ると、
心の中でアスカに対する強い独占欲が溢れ出してきた。
481妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:24:23 ID:???
それは不意に訪れた感情だった。
僕の中にそれが現れると、凄まじいスピードで心を浸食していく。
自然とアスカの子宮に打ち付ける、腰の動きが荒々しく乱暴になる。

「あっ! 痛い! 痛いよ! しんじぃ!」
「アスカ・・・アスカ!」

僕は無意識にアスカの名を呼んだ。
アスカは一瞬、身体を弓なりにした後、首を振り、痛がる素振りを見せつける。
僕のモノがアスカの中でピクピクと脈動しているのを感じる。
それは興奮であり、情欲の象徴でもあった。
アスカが痛がる姿は、僕が興奮するエッセンスになっているのだ。
信じたくはないけれど、それはまごうことない真実だった。

「大丈夫? アスカ? 平気?」

僕は腰を打ちつけながら彼女に訊く。
それは最低の質問だった。
アスカの性格と今までの彼女の言葉を考えれば、
返ってくる質問は容易に想像できる。

「ん・・・。へ、平気・・・。途中でやめたら・・・
 ・・・やめたら、ああぅ!」

最後の方は激痛で言葉にならなかったようだ。
それでもアスカのやめてほしくないという心情は伝わってきた。
僕は絡みつくアスカの膣壁の寄せと、アスカの泣いている顔を眺めながら、
快感の波が身体に打ち寄せるのを感じていた。
僕はアスカの言葉を言い訳にして、
迷うことなくアスカの膣奥に下半身を強く叩きつけていった。
アスカの手で擦られるよりの何倍もの快楽を感じながら、
徐々に腰が勝手に痺れだすのがわかった。
482妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:25:18 ID:???
ドクドクと僕のモノはゆっくりと脈打っていく。

「くぅっ! アスカ・・・」

陰袋から何かがせりあがってくる。
僕はそれを瞬時に理解することができる。
それは射精の快感だった。
もうすぐ、僕自身、アスカの中で達しようとしているのだ。

「アスカ、出そうだよ。まずい、身体を放して!」

僕がそう言ってもアスカは放れようとはしなかった。
逆にアスカは僕に絡みつける手足の力を強めさえした。

「ああ、駄目だよ! さっきとは違うんだ。
 アスカの中に出しそうなんだ・・・」
「いや、いやよ。放したくない。放すとしんじがどっか行きそうで怖い!」

何ということだろうか。僕がアスカの泣き顔に興奮していたことに気付いてもいない。
罪悪感と共に、アスカに対しての愛おしさが更に強くなっていった。
亀頭が膨れていくのを感じる。
我慢しようとしても、それでも僕の身体は射精の快感を待ち望んでいた。

「何処にも行かないよ、僕は。
 だって僕はアスカの物なんだから!」
「うぅん。本当に、本当に、しんじ?」
「本当だよ、それにアスカも、アスカも──」

続く言葉は出てこない。

「うん。アタシもしんじの物。だ、だから絶対に放さない!」
483妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:25:55 ID:???
アスカが代わりに僕の言葉を代弁してくれる。
もう、どうなっても構わない。アスカの中に僕の精液を出しても構わない。
僕はこれから起こる快感に身を委ねることにした。
ぐちゃぐちゃとアスカの破瓜の血が混ざった蜜の音を立てながら、
僕は最後の力を振り絞って、陰茎を激しく抽出させる。

「アスカは僕の物だ! 絶対に誰にも渡さない!」

最大限まで先端が膨れる。
もう黙っていても放出するであろう僕のモノは彼女の中でゆっくりと揺れだす。
僕の腰が震える。

「もう、ああ・・・アスカ! うくっ!」

僕のモノが激しく彼女の中で飛び跳ねる。
ビクンビクンと動き、アスカは無意識の動きなのか、
より僕の精液を搾り出そうとするように、
彼女の膣はうねうねと蠢く。
僕のモノはそれに応じるように白濁液を妹の膣壁に放出する。

「ああ、しんじのが・・・熱い、熱い・・・
 中で・・・、んんぅ・・・」

数回に分けて射精を繰り返す僕。
そして、数回に分けて電気が走ったように身体を痙攣させるアスカ。
僕はそれを感じながら、身体中に駆け巡る、快楽の波と、
アスカの中に僕の精子を射出したという高揚感。
そして妹を犯した背徳感を思いながら、
繋がったまま、彼女の頭を優しく撫でようとした。
484 ◆N3KfCzebuQ :2005/07/16(土) 21:27:55 ID:???
恐ろしいことに、つづきます。
でも、エロ編は終わりです。おそらく。
485名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 21:28:36 ID:???
            .  + .  *      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\                 ■ ■
 ■      ■■■     .      /  _ノ    ,_ノ \   .+  ☆  .       ■ ■
■■■■  ■  ■           /    / iニ)ヽ,   /rj:ヽ ヽ               ■ ■
  ■    ■ ■■ ■■■■■■ l::::::::: ;〈 !:::::::c!  ' {.::::::;、! 〉 . |■■■■■■■■   ■ ■
.■■■■ ■  ■           |::::::::::  (つ`''"   `'ー''(つ   |              ■ ■
   ■     ■  +.  ☆  。. .|:::::::::::::::::   \___/    | ☆ . *  +.
   ■     ■           ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ  .  . .   +☆

乙です
486名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 21:31:56 ID:???
>>484
エロエロですねw
禁断の一線を越えたシンジとアスカはどうなってしまうのか?
続きが楽しみです。

暑い夏になりそうですがお体を大切になさってください。
マターリ待ちながら応援してます。
487名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 21:39:42 ID:???
くぃぃぃぃとゎぁぁぁぁ!
488名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 21:42:52 ID:???
癒された。もう一回ゲーセン行ってくる(`*´)
489名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 22:26:44 ID:???
シンジの目的(?)は達成されたんだし、そろそろ終わりでつか?
490名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 22:35:48 ID:???
実は血が繋がってなかったEND
だけはやめてくれ。
491名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 22:40:38 ID:???
じゃあ実は親子だった。で
492名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/17(日) 07:40:02 ID:???
(((;゚Д゚)))ザクグフゲルググ
493名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/17(日) 17:03:40 ID:???
実は夢だったEND、これ最強。
494名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/17(日) 17:34:35 ID:???
クォーターと純正日本人が兄妹って設定がおかしい
495名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/17(日) 17:49:54 ID:???
「…そうだ、これも一つの世界、僕の中の可能性」END。
496名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/17(日) 19:28:40 ID:???
最後をどうするか言うのは(・A・)イクナイ!!
作者が困っちゃうよ
497名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/17(日) 21:45:37 ID:???
>>490
なんで?別にここ妹スレでないデソ
どっちでも良いじゃん
498名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/20(水) 16:57:29 ID:???
スレ違いかどうかではなく、個人的な趣味、いわば魂の叫びであろ
499名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/20(水) 22:08:58 ID:???
では、俺も魂の叫びを。
血のつながりは無い線でヨロ!
500名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/21(木) 08:35:32 ID:???
スレの中心で愛を叫んだ俺
501名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/21(木) 08:49:32 ID:???
いいや、スレの中心でぬるぽを叫んだケモノだ。
502名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/21(木) 19:57:42 ID:???
スレの中心でガッと叫んだケモノ
503妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:40:04 ID:???
僕等は制服に着替え、朝の食卓に着いた。
対面に父さんが朝刊を大きく広げて読んでいた。
母さんはキッチンで卵を焼き、朝食の用意をしている。
恐らくはスクランブルエッグか目玉焼きだろう。
トーストの焼けるこうばしい香りとコーヒーメーカーからコーヒーが落ちる音がする。
今朝は洋風らしい。

「おはよう、父さん」

僕は前に座っている父さんに声をかけた。

「ああ・・・」

父さんはぶっきらぼうな挨拶を返す。
別に怒っているわけではない。
彼は昔からこうなのだ。
隣に座っているアスカはいつもの調子の父さんに呆れて肩を竦めていた。

「パパ、そんな挨拶は無いんじゃないの?
 昼の挨拶は『こんにちは』夜は『こんばんは』そして、朝は『おはよう』でしょ?」

アスカは少しだけ怒った口調でたしなめるように言う。
でも、父さんは「ああ」とだけ答えて半ば上の空で新聞を読み耽っていた。
そんな様子の父さんにアスカはやれやれといった感じで首を横に振った。

「あなた、アスカちゃんもこう言ってるんだし、
 たまには親子の交流でもしてみたら?
 そんなのばかりだったら、今に嫌われるわよ、子供達に」

母さんが朝食を載せた皿を食卓に置きながら、割って入る。
504妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:41:02 ID:???
「ああ・・・、わかってるよ─」

しかし、父さんは母さんの方をちらりとも見ずに答える。
ただ最後に母の名前を付けるあたり僕らとは違う。
でも、父さんは相変わらず、新聞に目を落として、全く聞いていないように見えた。
母さんもアスカと同じように首を左右に振って肩を竦める。

「さ、食べちゃいましょ・・・」

母さんは椅子に腰掛け、気を取り直して、僕らにそう言った。
僕とアスカは頷く。
皿の上にはこんがりと焼けたトーストが二枚と、
予想したとおり、微妙な火加減で通したであろう半熟のスクランブルエッグが美味しそうだ。
その横に表面が少しだけ焦げた、ぷりぷりのウィンナーが並べられていた。
僕はバターが入っている容器からバターナイフでバターを掬い、
トーストの片面にバターを塗る。熱いトーストの上でバターは一瞬で染み込み、
美味しそうな色合いになる。
僕は自分の分を終えると、アスカにナイフを手渡した。
アスカは手渡した際に「ありがと」と言う。
「どういたしまして」と僕は少し笑いながら返す。
彼女の一挙一動が可愛いと思えるのは僕が彼女に恋をしているからだろう。

「二人ともコーヒーは、いる?」

母さんは僕らに訊いてくる。

「うん。一杯だけ」
「あたしも」

母さんは席から立ち上がり、コーヒーポットを手に取る。
505妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:42:30 ID:???
「砂糖とミルクは?」
「あ、僕はいらないや」
「それじゃあ、あたしも」

母さんはコーヒーポットを持ち、カップに注ぐ。
いち、に、さん、よん。ちょうど四人分だ。
母さんは器用にカップを四つ持つと、僕らの前にそれらを並べた。

「昨日、何かあったの?」

母さんは椅子に座りながら僕らに訊く。
その表情はとても嬉しそうに微笑んでいた。

「何かって?」

僕は聞き返す。極めて冷静に。
この場合は落ち着かなくてはならない。
母さんにばれてはいないと思うけれど、それでも注意しすぎることはない。
母さんはこう見えて実に勘がいいのだ。

「シンジとアスカちゃん、いつもと雰囲気が違ってたから・・・、
 仲がいいって言うか、空気がね・・・、違うのよ」
「空気が?」

僕が聞き返すと母さんは頷く。

「あったかいって言うの、二人の間がね」
「そ、そうかな?」
「そうよ。ね、あなたもそう思うでしょ?」

母さんは父さんの方を向き、話しかける。
506妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:43:28 ID:???
だけど、父さんはやはりというべきか「ああ・・・」とだけ返した。
母さんは半ば呆れたように溜息をつくが、すぐに取り直し、こちらを向き直る。
にっこりと笑った笑顔がやけに僕の心を刺す。

「兄妹が仲良くするのは当たり前でしょ?」

そこでやっとアスカが答えた。
母さんは僕らのあたたかい空気(?)が嬉しいのか、
「そうねぇ」と小首を傾げ、にこにこと笑ったままだ。

「そうよね? お兄ちゃん」

アスカも可愛い笑顔を見せ、僕に向かって同意を求める。
僕は黙って頷く。
そして、テーブルの下で母さんに見えないようにアスカの端正な手の平を握った。
アスカは一瞬、ちらりと母さんを見て、そして、少しだけ俯き、
僕に唇の動きで文句を言った。
『ばれちゃうでしょ?』アスカは確かにそう僕に伝えた。
何故、僕は今ここでアスカと手を繋いだのかわからなかった。
敢えて言葉にするのならば、この瞬間、片時もアスカとは離れていたくなかった。
アスカの笑顔は僕を癒すと同時にヒドク乱すのだ。
僕は目の前でころころと笑う母に罪悪感を覚えてしまう。
でも、僕はアスカの手を放すことなんかできやしなかった。
僕はもっと強く妹の手の平を握る。
母さんも父さんもつい一時間程前まで僕らが情事に耽っていたことに気付いていない。
507妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:45:52 ID:???
暗がりもなくなり、室内は明るくなってきていた。
幻想的に見えた淡い群青色の視界も、今ではすっかり消え失せていた。
それでも僕の瞳に映るアスカはとても美しく、それでいて可愛かった。
行為が終わった後も僕らはお互いを慈しむように裸で抱き合っていた。
僕は妹の体温を肌で感じ、妹に僕の体温を感じられながら、時折、軽い口付けを交わした。
とくとくと細波のような静かな鼓動が身体に染み込んでいく。
アスカの音だ、と僕は思う。
僕がアスカの頭を撫でたりすると、相変わらず彼女は気持ち良さそうに目を細め、
長い睫毛を僕に見せた。
そんな彼女の表情を眺めながら僕は少し考える。
僕は幾度となく自分がしたことが本当に正しいことなのか問いかけてみた。
もちろん、倫理的にも道徳的にも間違っていることは重々承知している。
頭の片隅で『僕』も僕に向かって語りかけてくる。
『本当に君達はそれでいいのか?』と。
『それで君達──いや、アスカは幸せになれるのか?』と。
わからない。僕は『僕』にそう言う。
『君達の関係は、君達を不幸にするものでしかない。そんなことわかっているはずだろう?』
わかってるさ、と僕は返す。
『いや、わかってないね。いずれ君はアスカを不幸にする』
そんなことない、決め付けるな。
すると『僕』は何も言わず、あの嫌な笑いもせずに、唐突にふっと頭の中から消えた。
まるで白い煙が空に昇り切る瞬間みたいに。何の予告もなく。
残ったのは嫌な気分と、『僕』の予言だけだった。
僕がアスカを不幸にする?
無論、性交にまで及んだことに、僕自身後悔なんかしていない。
少なくとも、僕は後悔を感じなかった。
僕らの関係はなるべくしてなったのだ。
そういった行為が不潔だ不純だと、がなりたてる人達もいるかもしれない。
恋しい彼女と愛し合うことをどうして不純であり、不潔なのだろうか。
例え、愛しい君が血の繋がった妹だとしても、僕の心は決して揺るぎないものだった。
でも、それは僕の気持ちであり、アスカの考えじゃない。
508妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:46:59 ID:???
でも、それは僕の気持ちであり、アスカの考えじゃない。
だとしたら、アスカは後悔しているのかもしれない。
そう考えた途端、僕は突然、自分の強い動悸を感じた。
『僕』の予言が空から舞い落ちる雨のように僕を不安で濡らした。

「痛かったよね?」

僕はアスカの頭を撫でながら言う。
シーツには赤い血の跡がまるで僕らの行為の証のようにそこにあった。

「痛くなかった、って言っても信じないわよね?」
「うん」

僕はまだ残るアスカの涙の跡を指で拭う。

「あんなに泣いちゃったもんね・・・。そりゃそうよね。
 まあね、ホント言うと、すご〜く痛かった。
 もう信じられないぐらいに。今もジンジンしてるわよ?」
「そうなんだ・・・」
「でもね──」

アスカはそう言うと言葉を切り、
自分の頬に置かれていた僕の手の平に触れ、軽く握った。
アスカの優しい感触が僕の指に与えられる。
僕らはごく自然に指を絡め合う。

「シンジとできて嬉しかった。初めてがシンジで良かった。
 シンジとならもう一回、この痛さを耐えられるかな?
もちろん二度と味わいたくない痛さだけどさ。
でも、シンジと手を握り合ってるだけで、頭を撫でられるだけで、
 痛さなんて感じなくなってくる。なんでかな?」
509妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:48:27 ID:???
アスカの言葉で僕の胸は言い様のない感情で満たされ、何も言えなかった。
ただ、黙って彼女の温もりを確かめるために指を絡み続け、
もう一度、彼女の乳房にキスをした。
訊けなかった。訊く必要なんてなかった。
アスカは後悔なんかしていない。僕はアスカの笑顔でそれを感じた。
510妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:50:01 ID:???
その後、しばらくして、僕の部屋のドアはノックをされた。
トントンと乾いた音が室内に響く。

「シンジ、そろそろ起きなさい、遅刻しちゃうわよ・・・」

ドア越しに母さんは僕らに、いや、僕に声をかけた。
母さんのその声で、僕らは相変わらず抱き合った体勢のまま、空間が固まったように身体を強張らせた。
心臓が大きく動いた音が聞こえた。それがアスカの心臓なのか、僕のなのかは判断できなかったが、
おそらくは僕ら二人分の音だろう。
少しの間、僕等は息を殺した。
突然の母さんの訪問で情けないことに僕の思考は停止していた。
数秒経ち、頭が回り始めても、僕は黙って、アスカの顔を眺めていた。
今の事態がうまく飲み込めなかった。
彼女は不安で顔一杯に満ち溢れさせて、僕に視線を送っていた。
僕はそれで、やっと我に返り、唇を動かすことができた。
しかし、僕の唇は動くだけで、口腔からは何も出てこなかった。
答えなくちゃならないのに、僕の喉には声が詰まってしまって喋れなくなっていた。
気付くと、昂ぶっていた気持ちも一気に露散して、
嫌な汗が背中を伝っていく。
母さんは言う。

「シンジ、寝てるの?」

僕はアスカを抱き締めながら時計を見た。
時刻は七時三十分を指していた。
どれくらい僕達は身体を寄せ合っていたのか、計算してみる気は起こらなかった。
僕は大きく息を吸う。そしてなんとか唇を開く。
511妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:52:32 ID:???
「うん。ありがとう母さん。今、起きるよ」

僕がそう答えると母さんは次に僕が思いもしなかったことを言った。
いや、それは冷静に考えれば十二分に考えられることなのかもしれない。

「起きてるのね? でも、今日はアスカちゃんも寝坊しているみたいね。
 まだ起きてこないのよ・・・」

その母さんの言葉で僕は慌て、動揺した。
心臓が大きく鳴る。触れ合っているアスカの胸も高鳴ってくる。
僕は想像をする。
今、母さんは僕の部屋の前にいる。
そして、今度はアスカの部屋の前に行って、アスカを起こそうとする。
でも、アスカは返事をしない。当然だ、アスカは僕の腕の中にいるのだ。
だけど、母さんはその事実を知らない。
母さんは、アスカがまだ寝ているのではないかと考えるだろう。
もう一度、呼びかけてみる。アスカの返事はない。
母さんはアスカの部屋のドアを開けるだろう。
ベッドの上にアスカはいないのを発見する。
恐らくはシーツも乱れてはいない。
そこにアスカが寝ていたという痕跡は残されていない。
母さんは驚く。もしかして、アスカは昨日、帰ってきていないのではないかと考える。
僕は首を横に振った。
母さんはこの部屋に入ってくるかもしれない。アスカの事が心配で。
そうしたらアスカが僕の部屋で寝ていた事実を知る。
きっとそれ以上のことは想像しないと思う。
でも、それはあまりよろしくはない未来だ。
なぜなら僕らが一緒に寝るというには幾許か大きくなりすぎている。
じゃあ、どうすればいいか?
その未来を回避するにはどうするか?
答えは簡単。
512妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:53:49 ID:???
「アスカなら僕が起こすよ」

こう言えばいいんだ。

「でも・・・」

しかし、母さんはここで食い下がり、躊躇いがちな声を出す。
それもそのはずだ。つい最近まで僕たちは仲の悪い兄妹だったから。

「大丈夫、僕に任せて、母さんはリビングに戻ってていいよ」

しばしの間、沈黙があった。母さんは考えているのだろう。
また僕らが喧嘩をしないか危ぶんでいるのだ。

「わかったわ。お願いするわね、シンジ」

でも、母さんは結局、そう言って、その場を離れた。
ととと、と床を歩く音がする。
母さんの気配がドアの向こう側から消えた。
ふっと僕の肩の力が緩んだ。

「危なかったわね?」

僕の腕の中でアスカは言う。

「アスカ、服着て」

アスカは体を重そうにして、起き上がると、時計の横にあったブラジャーを着け、
ヘッドセットを手に取った。
「大丈夫?」と僕は訊く。「平気」とアスカは返す。
513妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/21(木) 21:54:58 ID:???
「アタシ、先にシャワー、浴びていい?」
「もちろん」

アスカはゆっくりと立ち上がるとドアの前に行き、
慎重に外の様子を伺いながら、部屋を出た。
出る際に「またね」と僕をからかう口調で言う。
痛さを堪え、気丈に喋っている感じがした。
僕は笑顔を作り、手を挙げ返事をした。
アスカが部屋を出て行った後、室内はとても寂しくなったような気がした。
僕は今さっきまで妹がいた場所を手で擦り、彼女の残した温度を感じた。

「ごめん、アスカ」

僕は謝った。アスカが訊いたら絶対に怒っていた言葉。
なぜそんな言葉が出たのかわからなかった。
理由を頭の中を引っ掻き回して探しても見つかりはしなかった。
僕は考えるのを止めて、ベッドから立ち上がることにした。
わからないことを考えても仕方がない。
でも、『僕』の予言が成就するであろう予感が僕の中で確実に存在していたのだ。
僕は無意識にそれを感じていた。
この時の謝罪の言葉をよく考えてみれば、もう少し違う未来があったのかもしれない。
アスカを傷つけずに済んだのかもしれない。
もう少し後になってから、それがわかった。僕は本当の意味でこのことを後悔することになる。
それは『僕』の言う通りだった。ひどく残念なことに。
514名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/21(木) 22:44:10 ID:???
うっひょう!
515名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/22(金) 00:59:16 ID:???
ま、まさかに・・・・・いや、なんでもない。
516名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/22(金) 03:36:27 ID:???
もう土器が胸胸
517名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/22(金) 07:50:59 ID:???
そうくるかぁ。うまいなぁ。
518名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/23(土) 00:29:17 ID:???
20時にここのスレにきて気づいたら0時になってた(;・∀・)
もう作者さん神です( ´∀`)b
次も頑張ってください〜期待〜ッス!
519名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/23(土) 13:38:21 ID:???
ラストに向かって突っ走ってますね。次の投下早くきぼん(・∀・)ワクワク
520名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/24(日) 06:50:29 ID:???
最近になって転載板で妹アスカに対するを見ました。
もう、最高ですN3KfCzebuQさん
シンジとアスカ双方が愛を確立できた時
涙が抑えきれんでした(´д` )
そろそろ佳境なんでしょうか?もっと見たい・・・
N3KfCzebuQさん、涙が止まらない切ない物語をこれからも期待してます!
521名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/24(日) 19:59:28 ID:???
ぬぁー待ちきれないと思ってるのは俺だけかーw
( ´Д`)ぬぁー投下まちきれねー(ノ∀`)
522名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/24(日) 23:59:04 ID:???
面白いけど泣けないでしょこれじゃ
523名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/25(月) 01:24:47 ID:???
>>521
少なくともここに一人仲間がいますよ。
524名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/25(月) 23:29:07 ID:???
      
       /::^'´::::::::::::i、::::::::::::::::::::::::::::\
     ‐'7::::::::::::::::::::::::ハ:ハ::|ヽ:::;、::::::::::::丶
     /::::::::::::::/!i::/|/  ! ヾ リハ:|;!、:::::::l
    /´7::::::::::〃|!/_,,、   ''"゛_^`''`‐ly:::ト
      /|;ィ:::::N,、‐'゛_,,.\   ´''""'ヽ  !;K >>523
        ! |ハト〈  ,r''"゛  ,       リイ)| 仲間がいたーせめていつ投下されるか
          `y't     ヽ'        //  教えてほしいなぁw 週間少年ジャンプ
         ! ぃ、     、;:==ヲ  〃     より気になるなぁ
         `'' へ、   ` ‐ '゜   .イ
              `i;、     / l
                〉 ` ‐ ´   l`ヽ
            / !       レ' ヽ_
         _,、‐7   i|      i´   l `' ‐ 、_
     ,、-‐''"´  ノ,、-、 / 、,_ ,.、- {,ヘ  '、_    `ヽ、_
   / i    ,、イ ∨ l.j__,,、..-‐::-:;」,ハ、 '、` ‐、_   ,`ヽ
  /  l ,、‐'´ // ',/!:::::::::;、--ァ' /  `` ‐   `'7゛   ',
 /   l  i  ´  く   ';::::::l  / /         /     ',
/     ! l      \ ';:::l , '  /        i/     ',
525名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/25(月) 23:34:05 ID:???
>>524
いや、ジャンプはぜんぜん気になんねーよwwwwwwww
526名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/27(水) 16:13:07 ID:???
母親がユイじゃないってことは……?
527名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/27(水) 22:43:55 ID:???
>>526
あるあるwwwwwww
528名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/27(水) 23:20:33 ID:???
そうかゲンドウが母か
529名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/28(木) 09:09:42 ID:???
母親違っても、兄妹は兄妹だよな?
530名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/28(木) 15:35:09 ID:???
DNA違えばセックスしてもいいです!!!
531名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/30(土) 02:08:27 ID:???
hoshu
532名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/30(土) 11:12:45 ID:???
まだかな〜〜、むちゃ楽しみに待ってます〜( ゚д゚)

てかエヴァパチで、瞬間心重ねてのタイトルでて(・∀・)イイネ!!
と思ってたらシンクロ…( ゚Д゚)マジイラネー
533妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:28:41 ID:???
この日から僕らの生活は劇的に変わったのは事実だった。
母さんの言葉を借りるならば、僕とアスカの間には
甘い調和ともいうべきあたたかな空気が流れ始めていた。
僕とアスカは両親にばれないように、
ベッドで一緒に寝るようになった。
それが僕の部屋のベッドの上であったり、
アスカの部屋のベッドの上であったり、その日によって異なったが、
でも、僕にしてみてもアスカにしてみても、
どちらの部屋であるかなんてことはあまり関係はなかった。
ただ、寝る前にお互いの体温を感じあい、
目覚めた時に相手の顔を確認できるというだけで、僕らは幸せだったのだ。
起きると、相手の寝顔を瞳で見遣り、寝息を耳で聴き入れ、
身体でぬくもりを感じ取ろうとした。
そうやって先に起きたほうが、相手が起きるまでじっと待っているのだ。
時には目を瞑り、相手の心臓の鼓動を感じようともした。
穏やかな湖畔の波紋のように静かに響くその音は、なぜか僕たちを安心させた。
それは僕らが肉体以上にお互いを心から求め合っていたからなのかもしれない。
そして、後の方が起きると、僕らは挨拶を交わす。
「おはよう」と。
何回繰り返しても、それは少しだけ恥ずかしく、鼻先がむずむずと痒くなった。
一度だけ、同時に自分たちの鼻を指先で掻いたことがあった。
それを寸分違わない程、同時に行ったため僕らはおかしくなり笑ったこともある。
それから、ひっそりと息を潜め、しばらく何気ない会話をして、
母さんが心配して起こしに来る前に、僕らは部屋を出た。
朝の支度をし終え、朝食を食べた後、
僕はアスカと一緒に家を出て、学校に行く。
駅に着くまでの朝の道のりを僕らは肩を並べて、歩いていき、
混み合う電車内では、僕は約束どおりアスカを守るために妹をそっと包み込むように腕の中に抱いた。
534妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:29:48 ID:???
すると、アスカははにかみながら僕の腕に触れ、
安心したように身体を寄り添い、委ねた。
学校に着き、アスカが靴箱を開けると、そこからは多量の手紙が
雪崩のように零れ落ちてくることがほぼ毎日だった。
アスカはうんざりといった表情で、それを見遣っていた。
彼女は相変わらずもてていた。僕はそのアスカ宛のラブレターを書いた人を激しく憎んだ。
それは嫉妬だった。アスカとは他人である彼らが羨ましかったのだ。
学内に入ると、クラスが違うため、別れたが、
休み時間のたびに、僕らはさりげなく顔を合わせるようになった。
もちろんアスカは周囲に気取られないように、
感情をできるだけセーブして、僕に接していた。
それはどうしようもなく切なかったが、
仕方ないといえば仕方なかった。
僕らの関係がばれるよりは、ばれない方がずっといい。
なぜなら、僕らはお互い想い人であると同時に兄妹なのだから。
昼休みになれば、当然のように、お弁当を一緒に食べた。
トウジと洞木さんと四人で食べたり、
ケンスケも入れて、五人で食べたりもすることがあった。
でも、二人きりで食べることが圧倒的に多かった。
授業が終わり、家に帰ると、アスカは学校での反動のためか、僕に甘えた。
僕はそれが非常に嬉しかった。僕はアスカを抱きすくめたり、頭を撫でたり、
頬を撫でたり、やわらかな長い髪を指で掬ったり、形の良い耳を触ったりした。
時には夕食をアスカと一緒に作り、母さんを驚かせることもあった。
休日には二人で遠くまで、足を延ばした。
535妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:30:34 ID:???
それは自分達が兄妹だと知られないための考慮だが、
交通費だけで、痛い出費だった。
それでも僕らはデートを楽しんだ。心の底から。
アスカの笑顔は僕の幸せで、僕の笑顔はアスカの幸せのようだった。
そして、凪のような穏やかな日常を僕らは楽しく過ごし、
僕は『僕』の言った予言なんて忘れかけていたころにそれは起こった。
僕とアスカが肉体的な交わりを行った日から、
一ヶ月ばかり経った日のことだった。
朝、父と母は学会の仕事のため京都に滞在するので、
二日間、家を空ける、と僕とアスカに伝えていた。
そして、その後、僕らが学校から帰ってくると、アスカは用事があると言って、外出した。
外は小雨ながらぱらぱらと細かな雨が降っていたので、
僕は「気をつけて」と言った。
アスカは微笑み頷くと「いってきます」と、どこか力ない感じで言った。
「いってらっしゃい」
思えば、その時からアスカの様子は何処かおかしかった。
いや、もっと言えば、数日前からアスカは何処か変だった。
だけど、そのおかしさは微風のように僕の心を軽く撫でるだけで、
僕はその僅かな変化に気付くことはなかった。
僕は常に細心の注意を払うべきだったのだ。
僕たちの穏やかな日々は禁忌という薄い氷の上を歩いているということを、
自覚しなくてはならなかった。
僕は愚鈍なまでに幸せな日常に浸かりすぎて、
妹の変化をちっとも感じ取ることはできなかったのだ。
僕がアスカを守ると約束したにも関わらず。
536妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:32:51 ID:???
いつの間にか、外の雨は大降りになっていた。
室内にいても激しい雨音が聴こえ、僕はそれに気付く。
僕は夕食の準備をすでに整え終わっていた。アスカが雨で濡れて帰ってきても、
すぐに身体を温められるように、お風呂も沸かした。
でも、時計の針が午後九時を回っても、アスカは帰ってはこなかった。
外は変わらずにつんざくような雨が降りしきっている。
アスカの携帯電話に電話をかけても、
コール音が鳴り響くだけで、アスカが出ることはなかった。
アスカに何かあったのかもしれない。
僕は心配になって、傘を二本持ち、外へ出て、近所を探しまわった。
入れ違いになっても大丈夫なように事前にテーブルの上に手紙を置いて。
路上では雨粒がアスファルトを強く叩きつけ、
そのまま穿つのではないかというほどの激しい雨になってきている。
随分長い時間探し回ったけれど、アスカは見つからなかった。
家に戻っても、アスカは帰ってきていなかった。
僕はソファーに座り、背もたれに寄りかかり、溜息をつく。
強い風のせいで雨は横殴りに近くなっており、
傘をさしてても、ほとんど意味はなく、
シャツの大部分の面積が水で濡れていたため、
寄りかかる際、濡れている背中が不快に感じた。
でも、僕はアスカが心配で着替える気にはならない。
交通事故かなんかに巻き込まれてのではないかと思い、
テレビをつけてニュースを見たが、そんなニュースはやっていなかった。
僕はその点を安心する反面、じゃあアスカは何処に行ったのか、
という疑問が頭の中に浮かんだ。
こんなことならアスカに何処に行くか訊いておけばよかった、と思ったが、
仮にそれを訊いたとしてもアスカは僕に教えなかっただろう。
何故かそんな気がした。
537妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:33:56 ID:???
何処か遠くの方でテレビの音に混じって電話のコール音が聴こえてきた。
僕はぼんやりとした頭でそれを聴いている。
降ろしていた瞼を上げて、僕は視界を開く。
テーブルの上に置いていた携帯電話が鳴っていることに気付くまで、
ほんの少しだけ時間がかかった。
その時、僕の思考と聴覚は直結していなかったのだ。
テレビもつけっぱなしで、僕はいつの間にかまどろんでいたらしい。
僕は軽く頭を振った後、携帯電話を手に取り、呆けた頭で相手を確認する。
液晶には公衆電話と表示されていた。
僕は、この電話はアスカからだ、と直感的に思い、一気に目を冴えさせた。
僕は通話ボタンを押す。

「もしもし!?」

僕は逸る気持ちを抑えながら言う。
だけど、電話口からは何も聴こえてこなかった。
ただ激しい雨の音だけが、僕の耳に届いてくる。
電話の相手は何も言ってこない。
電話は実に長い時間、沈黙を守り続けていた。
「もしもし」と僕はもう一度言った。そして「アスカだろ?」と訊く。

『シンジ・・・』

電話口からアスカの声がした。
僕はとりあえずホッと安堵の息を吐く。
でも、アスカの力なく僕を呼ぶ声が、僕の不安を再び掻き立てた。
僕はリビングの壁にかけてある時計を見遣る。
時刻はすでに夜の十一時を回っていた。

「アスカ、今何処にいるんだよ? 心配したんだよ」
538妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:34:47 ID:???
『・・・・・・・・・』

再び沈黙が電話を支配した。
一瞬、僕の耳がおかしくなったのではと危ぶんだけれど、
もちろんそんなことはなかった。
アスカが何故か押し黙っているのだ。
しばらく時間が経つ。一分か二分ばかりの僅かな時間が。

『アタシが急にいなくなって心配した?』

アスカは僕の問いに答えず訊いてくる。

「もちろん。当たり前だろ?」
『そう、ありがと。嬉しい』

いまいちアスカの心境がわからなかった。
僕はここで初めてアスカの様子がいつもと違うことに気付く。

「とりあえずさ、アスカ。家で話そうよ…。今、外だろ? 迎えに行くよ」

彼女を刺激してはいけない気がして、僕は極めて落ち着いた口調で言う。
一言、一言、言葉を切りながら慎重に。

『いい、いらない…』

でも、アスカは拒絶の意思を示す。
弱い声質だったが、はっきりと僕の胸にその言葉は刻み込まれた。
[いい、いらない]
539妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:35:38 ID:???
「『いい』って。アスカ、どうしたんだよ?」
『シンジの顔を見て、今、アタシ、何も話せない…と思う』
「なんで…!?」

僕は声を荒げそうになるのを必死に抑えてそう言う。

『わからない。アタシ、頭の中がぐちゃぐちゃしてて、混乱して
 上手く考えられないの。だからシンジ、今からアタシの質問に答えてくれる?
 そうすれば落ち着いてくると思うから』
「わかったよ、でも、僕が答えたらアスカが今いる場所を教えてよ、いい?」
『うん。なんとか努力してみる、でも、できるだけ質問をし返さないでね、
 さっきも言ったけど、アタシ、すご〜く混乱してるから』
「わかった。いいよ。質問しても」

僕がアスカの言ったことを頭に入れ、そう告げる。
電話からはまた沈黙が流れこみ、雨の音だけが響いてきていた。
アスカの呼吸すらも聴こえてこない。雨音を抜けば、それは純粋な静寂だった。
僕はそのしじまに対して、どうしようもなく精神が掻き立てられた。
ひょっとしたら、この瞬間、
アスカは煙のようにフッと消えてしまったのではないかというぐらいの
存在の危うさをその無言に感じていた。
二度とこの電話口からアスカの声が流れないという気さえもする。
そう考えると心がざわめき、落ち着かなくなってくる。
このまま黙っていて良いものかと思い始める。
でも、しばらくしてアスカの静かな息遣いが聴こえてきて、
僕はとても安心する。

『アタシのこと…好き?』
540妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:36:25 ID:???
唐突な質問に言葉を詰まりそうになりながら、僕は答える。

「う、うん。もちろん」

短い沈黙。

『「もちろん」ってことはアタシのことを好きってことでいいの?』

アスカは困惑したような口調で僕に言う。

「うん、好きだよ。ちゃんと言うべきだよね。アスカ、大好きだよ、って」
『そう、ありがと。嬉しい』

アスカは壊れたテープレコーダーのように先程と同じ返答をする。
僕は少々、いや、かなり戸惑う。

『今日の晩御飯、何だったの?』
「え?」
『今日、シンジが作った料理は何かな、って訊いたのよ』

その質問が前の物と何の繋がりがあるか僕には理解できなかったが、
それでも僕は答えることにした。彼女の言う通り、
アスカは今、ひどく混乱しているのだ。
僕は作った料理を頭に描いて、アスカに教える。
541妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:37:58 ID:???
「え〜と、アスパラをベーコンで包んだヤツと、
 焼き魚。それにスープかな、卵の」
『魚は何?』
「鮭だよ。今日、安かったんだ、アスカも一緒に買い物しただろ?」
『そうだっけ?』
「そうだよ」
『わかったわ…、今日の晩御飯はベーコンアスパラと鮭と卵のスープね?
 美味しそう、アタシも食べたかったな…』
「あ、鮭はアルミホイルの中に入れてバター焼きにしたんだ。
まだ僕も食べてないから、一緒に食べようよ。自信あるんだ」
『ホント? 待っててくれたの?』
「うん」
『そう、シンジ、優しいね』
「そんなことないよ…」

そして、また沈黙。アスカは電話から顔を離しているようだった。
でなければ、呼吸まで聴こえてこないはずがない。
僕はこの沈黙の間、僅かに聞こえる電話先の音から、
アスカがいるその場所の手がかりがないかと思い、耳を潜めて聴いていた。
でも、当然ながらそんなものは無いし、
例えあっても激しい雨音に掻き消されて、何も聴こえてこなかった。
でも、僕はあきらめずに聴き続けた。

『ねぇ…』とアスカは言う。
「何?」と僕。
『アタシのどういうところが好きなの?』

それは最初の質問の続きだった。
542妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:39:02 ID:???
「困るよ…」
『何が困るのよ?』
「なんか、そういう質問はのろけみたいで…、なんか…答えにくいよ…」
『でも、重要なことなのよ。答えて、お願い…』

僕は「うんッ」と一度、咳払いをする。
そして、アスカのどういう所が好きなのか、僕はよく考えてみる。
僕は言葉に出す。アスカのどういうところが好きなのか。
アスカは僕の言葉を一度も茶化すことなく、
相槌を打ちながら真剣に聞いてくれていた。
僕はこの後、次々に訊かれる質問にできるだけ正直に答えた。
時には悩み、考えながら。

『アタシたちって本当に兄妹だと思う?』

でも、この質問には僕は返答を困ることになる。
僕自身、何度となく仮定してみた事柄の質問に虚を突かれたのだ。
今度は僕が完全に沈黙する番だった。
僕はしばらく口を塞ぎ、天井にある白く光る蛍光灯を見上げた。

『どう思う? シンジ』
「…わからないよ」

再び、アスカが訊いてきたので僕は首を振りながら答えた。
全く答えになっていないが、それ以上答えようがなかった。
わからない。でも僕たちが兄妹じゃなかったらどんなにいいだろう。
それなら僕はアスカと公然と付き合える。
彼女に送られるラブレターに嫉妬することもない。
543妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:40:27 ID:???
『じゃあ、アタシたちが兄妹で良かったと思う?』

それこそ僕にはわからなかった。

「わからない…」

僕がそう言うと、アスカは何か深く考えるような気配があった。
僕は目を瞑り、手を閉じるのと開くのを繰り返しながら、
電話の向こう側の音を耳を澄まして聞いていた。

『アタシは、あたしとシンジが兄妹じゃなかったらいいのに、って何度も考えた。
 でもこの数日、それを考えることが多くなったの』
「どうして?」
『もし、兄妹じゃなかったら、こんなに苦しまなかった、とか思って。
 今もすごく苦しいのよ。多分、気を抜いたらバラバラになる気がする』
「アスカ…、気分悪いの? 大丈夫? 
辛いなら、今アスカのいる場所、教えてよ。すぐに迎えに行くからさ」
『平気よ。気分が悪いとか、そんなんじゃないの。
 ただ不安なの。考えようとすると何も考えられなくなるのよ、怖くて』

アスカの激しい動悸が聴こえてきそうなほど彼女の声は震えている。
側にいれば、頭を撫で、抱き締めてあげなければ、
壊れてしまいそうな脆さを今のアスカに感じた。
アスカは溜息をつく。その後、息を大きく吸う音が聞こえた。

『もしもね…』
「うん?」
『仮定の話だから本気にしないでよ、いい?』
「うん」
『もしもアタシが、その─』
544妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:44:19 ID:???
アスカは言葉を切る。電話からは骨に受話器に当たる音が不規則に響く。
彼女の何かに対しての怯えが痛いほど僕に伝わってきた。
でも、その怯えがなんなのかわからない自分自身に僕は歯がゆさを感じる。

「平気? 無理しないで。明日聞くから。
だから今日は無理しないで、帰っておいでよ」

僕は尋常じゃない彼女の態度が怖くなる。

『いい。ここで言わなくちゃ駄目なのよ。今言わなくちゃ、耐え切れなくなるから。
 仮定の話じゃないわ。現実に今アタシが直面していること…、これから話すことは。いい?』
「アスカ…」

アスカはまた大きく息を吸う。大きく。大きく。
そして、間を空ける。今度のは今までにないぐらい長かった。
僕はアスカの言葉をじっと息を殺して待っていた。

『こないの…』

アスカはやっと搾り出すような声で言葉を紡いだ。

「こない?」
『生理がこないのよ。もうずっと遅れてる…』
「それって…」

僕はアスカの言いたいことを理解しようと努めた。
でも、残念なことに僕の頭の中は限りなく真白になり、
何かを理解するというのには時間が恐ろしいほどかかってしまった。
アスカはその間、静かに息をして僕の動向を伺っていた。
545妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:48:03 ID:???
「なんで──」

僕がやっと理解しても、今度は言葉がうまく出てこない。
口の粘膜が喉にひっかかり詰まる。
それでもなんとか僕は言葉を発する努力をした。

「なんで、気付いた時、分かった時、すぐに、僕に言ってくれなかったんだよ!?
 それに電話でなんて…、僕を、僕を信用してないのかよ!?」

僕は思わず、声を荒げてしまった。
アスカが僕を信用していない? どうしてそういう結論になるんだ?
そんなわけない。でも、僕は最低にも、一瞬だけ、そう考えてしまった。
電話越しにアスカが僕のその声で萎縮したような雰囲気が伝わってくる。
僕はすぐに反省する。困惑しているのはアスカも同じなのに。馬鹿みたいだ。

「あ、違うんだよ、アスカ。別に、その、僕は怒ってるわけじゃなくて─」

いきなりで僕も混乱してるんだ、そう続けようとした時、
電話口から嗚咽が聞こえてきた。アスカが泣いているのだ。
僕はアスカに何て言った?
僕は携帯電話を強く握り締め、言葉を呑み込む。
その泣き声を聞き、僕は今度こそ完全に声が出せなくなってしまう。

『だって──』

アスカは涙声でそう言うと言葉を切り、
何かを考えるように、押し黙った。
電話からは相変わらず激しい雨音が聴こえてくる。
それは、まるでアスカの悲鳴のような印象を受ける。
546妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:49:11 ID:???
『仕方ないじゃない。シンジの顔を見ながら言って…、シンジに伝えて…、
 もしシンジの顔が凍りついたら、アタシ、どうすればいいのよ?
 そんな顔されたら、アタシ、どうしたらいいのよ!? 
 泣けばいいの? 怒ればいいの?
教えてよ!? ねぇ!! お願いだから!』

アスカの悲しみ、戸惑い、怒り、
様々な感情の波が電話を通して伝わってきた。
今まで彼女の中でぐるぐるぐるぐると爆発寸前の感情が渦巻いていたのだ。
自分はどうするべきなのか? 誰かにこの事を言うべきなのか?
僕に言えばいいのか? それとも別の人に言うべきなのか?
それならば誰の子供と言えばいいのか? 正直に言うべきなのか?
きっとアスカはそれらをギリギリまで一人ぼっちで悩んでいて、
爆発するまで彼女は笑顔の奥でそれを必死にひた隠していたのだろう。
僕はこのアスカの嘆きに、アスカの感情に対して何か言うべきだった、
でも何も言えなかった。アスカに妊娠の疑いがあるとわかっただけで、
彼女の言う通り僕の顔は石像のように強張ったからだ。
僕が黙っていると、電話はぷつりと切れた。
唐突な切れ方で、僕はそれが電波の混線かと思ったが、そうではなかった。
それは本当にいきなりで何の前触れも無い切れ方だった。
もしも、電話と電話が見えない線で繋がっているならば、
その線を誰かが手斧で断ったような突然な終わりだった。
そして、それはアスカと僕の繋がる糸も線と一緒に断たれたような感じがした。
僕はプー、と音を出す自分の携帯電話を奇怪な生き物を見るように見つめた。
『だから言っただろ。上手くいくはずがないんだ、こんな事は。当たり前さ』
携帯電話に視線を下ろす僕に向かって『僕』が言った。
しんと静まりかえったリビングで彼の声はよく響いた。
547 ◆N3KfCzebuQ :2005/07/31(日) 05:57:29 ID:???
続きます。
コメントは避けます。何も言いません。
読んでくれてどうもです。
548名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/31(日) 07:36:54 ID:???
うおおおおおおおおおナニコレ!?
549名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/31(日) 07:47:44 ID:???
職人様GJ
550名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/31(日) 12:53:18 ID:???
キタ━(゚∀゚)━┥東│東│東│ │ │ │発│発│発│中│中│中│北┝┥北┝━(゚∀゚)━!!!!!





の方向に居ると思うよ
551名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/31(日) 23:06:31 ID:???
この終わり方反則ですよ!早く続きを!(;´Д`)
552名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/01(月) 00:00:17 ID:???
FFをお書きになっている人にこんな事言うのはなんすが、

アスカは遅れてるだけとか、
やっぱ血が繋がってなくて全然おっけで両親も祝福とか、
夢落ちとか、

もー、そういうオチでいいっす。どーーーーかアスカさんを
不幸にしないでください。お願い、ほんとにお願い。
553名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/01(月) 00:21:57 ID:???
>552 これこれ。駄々をこねて作者を困らせるな。
    まず庵野にゴネてこい。
554名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/01(月) 02:16:37 ID:???
>>552
あんたの気持ちわかるが(俺もイタモノみたいなのは苦手系だし)
棒読みさんってただでさえ人に気を使う2チャンネルには珍しい紳士の人だから
あんまプレシャーかけないようにしてほしいな。
俺は棒読みさんが小説(アスカ×シンジ)が読めるだけで幸せですよ!
願わくばこの連載が終わってもまた時間かかかってもいいから構想?中の小説を書いてほしい。
555名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/01(月) 20:49:18 ID:???
描写が丁寧で良いなぁ。
続き楽しみにしてます。
556名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/02(火) 11:06:23 ID:???
凄く良い、というか、俺好みのストーリーだ。。
「実の兄妹で妊娠も事実」ならホントさいこー(゚∀゚)
557556:2005/08/02(火) 11:08:51 ID:???
あ、下の行は「個人的には」さいこー という意味なので、
棒読みさんは何も気にしないで書いてくだされ。
558名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/02(火) 17:25:00 ID:???
ここは紳士が集まるインターネットですねw
559名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/02(火) 22:20:26 ID:???
こんなSSを取り扱うこと自体既に紳士とはいえな(ry
560名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/03(水) 21:13:22 ID:???
>>559
君の紳士の定義はゆがんでいると思うよ
561妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/05(金) 00:12:14 ID:???
そうだね、と僕は『僕』に返す。上手くいくはずがない。僕はその点は同意する。
彼の言葉に心の中で頷き、僕はソファーの上に膝を抱え、うずくまった。
うずくまりながら、僕はアスカの今日までの言動を思い出そうとする。
よくよく振り返ってみれば、アスカの最近の様子は少しだけ変だった。
必要以上に甘えるし、必要以上に僕と交わろうとしていた。
時々、僕に語りかける彼女の瞳は捨てられそうな子猫みたいに怯えていたのも思い出す。
でも、それはほんの一瞬の事だったので僕は見間違いだと思い、気にも留めなかった。
アスカの太陽のような眩しい笑顔の奥で、彼女が悩み、
困惑していたんだと思うと、僕は途端にいたたまれない気持ちになる。
心臓を鷲掴みにされるような感覚に陥ってしまう。
注意深く思い出してみれば他にもまだまだあるけれど、
何のことはない、アスカが僕に対して必死にSOSを送っていたことに
気付かなかった過去の自分が、そこにはいるだけだった。
彼女は救いを求めていたのだ。それも、そんな大袈裟な救いじゃない。
僕がアスカの異変に気付き、アスカと一緒に話し合い、悩み合い、
考え合うという簡単な救いだった。
そうすれば彼女もあんなにも悩み、混乱することはなかっただろう。
だけど、アスカが僕にその事実を告げた時には、
既に彼女は不安に押し潰されそうになっていたのだ。
そして、最後の後押しをしたのは、他の誰でも無い、この僕だった。
泣いていたアスカの顔を思うと、僕は呼吸することもままならなくなってくる。
徐々に、徐々に、灼けるように僕の瞳は熱を帯び始める。
『最高に最低だね』と『僕』が言う。
そうだね、と僕は返す。僕は最低だ、最高に。その点も同意する。
僕は気付かないことで、かつて観た夢のようにアスカの首に手をかけ、
何もしないことで、そのまま深く絞め上げることになったのだ。
アスカが僕の頬に掌で触れ、助けを求めたのにも関わらずに、だ。
アスカは電話で泣いていた、とても混乱しながら。
未だに僕の耳には彼女の泣き声の残響が影を落とし、離れることはない。
562妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/05(金) 00:14:20 ID:???
僕は彼女の微笑みを思い出す。
それはとても心地の良い感情を僕に投げかけてくれた。
僕は彼女の美しい髪を撫でたことを思い出す。
つるつると滑らかで、シルクのような手触り。
何度も僕は指先で梳き、髪に口付けをしたのを覚えている。
僕はアスカの手の平の感触を思い出す。
彼女の手はあたたかくやわらかで優しかった。
自分の手を握り、拳を作る。そして、手を広げ、僕は僕の手の平をジッと見遣る。
僕は確かにこの手でアスカの手を掴んでいたはずだった。
でも、自分でも気付かない内に、僕は彼女の手の平を放してしまっていたのだ。いつの間にか。
何故、僕はアスカの手を放してしまったのだろう。
あれ程、離れたくはないと思っていたはずなのに。決して放すまいと思っていたのに。
僕はその場から立ち上がろうとした。
しかし、僅かによろめいて、その場に座り込んでしまった。
僕は自分の両手の指を交差させ、額に当てた。
僕が立ち上がったとしても何か変わるのだろうか?
立って、アスカを探しに出たとしても、事態は好転するのか?
わからない。

「アスカ…」

僕はポツリと妹の名を呟く。もちろん返事はやってこなかった。
僕がアスカを傷つけてしまったのだ。それも深く。
彼女は妊娠しているのかもしれない。僕の子を。兄の子を。
僕がアスカに会ったとしても救いになるのだろうか?
もう既に手遅れなのかもしれない。そんなことを、ふと思う。
しかし、思い始めると一瞬にして負の感情が僕を覆い尽くしていく。
形容できないもやもやとした黒い霧が僕を取り囲む。
それは純粋な黒ではなかった。
様々な僕の感情の色を混ぜ合わせた混沌とした黒だ。
563妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/05(金) 00:15:26 ID:???
霧は僕に纏わり付き、思い出したくもないことを否応なく思い出させる。
いつか見たアスカの首を絞める『僕』の夢を記憶から掘り起こされ、気分が悪くなってくる。
それで僕はこれ以上考えることが怖くなり、目を瞑り、頭を抱える。

「うっ!」

僕は慌てて、口を噤む。
急に原因不明の吐き気が込み上げてきた。
誰かが僕の胃をぬるぬるとした手で掴んだような気持ちの悪さが、
僕の身体の中を走り回る。食道から何かがせり上がってくる感覚がある。
僕は胸を手で押さえ、重い腰を上げ、台所へと向かう。
キッチンの電気を点ける余裕はなく暗い中、僕は洗い場の前に立つ。
リビングから射し込む明かりがぼんやりと辺りを照らし、薄暗いが困ることはない。
僕の胃の中は空っぽだった。
それにも拘らず、胃の中の物が逆流してくる。

「ぐっ! おぇっ、ぐ、ぅぇぇ」

口からは黄色い胃液が吐き出される。
胃液は洗い場へと落ちていき、ステンレスに当たる際、びちゃびちゃと嫌な音を立てた。
ある程度、吐いても気分はすっきりすることはなかった。
逆に口の周りにすっぱい物が付着して不快感が募る。
僕は深呼吸をした後、水道から水を出し、胃液を排水溝に流した。
腕で口の周りを拭う。僕は手を洗い、口を漱いでから水道を止めた。
僕は台所のステンレスに手をつき、横に視界を移す。
そこにはラップがかけられている青い皿が置いてある。
皿の上にはいくつかのベーコンアスパラがのせられていた。僕がやったのだ。
今日、二人で食べるはずだった夕食がポツンと寂しそうにそこに存在していた。
それを見ていると僕は無性に苛立ってきた。
これが何に対する怒りなのか僕にはわからない。
564妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/05(金) 00:18:11 ID:???
ひょっとしたら、僕の感情の発露が上手く見つからないことに対しての怒りかもしれない。
僕にはこの大きな感情の揺れを止めることはできなかった。
皿を掴むと、僕は台所の洗い場へと叩きつけた。
ガシャンと大きな音がキッチンに木霊する。
皿が割れ、ベーコンアスパラが無残にも飛び散り、一本だけ排水溝の中へ落ちていった。
『八つ当たり?』と『僕』が訊く。

「黙れよ…」

僕は言う。それは自分が言ったとは思えないぐらい低く、
僕の心を細かな砂が混ざり合うようにざらつかせる。
そして、それが何故か僕自身の神経をさらに苛立たせた。

「黙れよ、黙れよ!」

僕は掌を握ると、さっきまで皿が置いてあった場所に拳を叩きつけた。

「黙れよ! 黙れよ! 黙れよ!!」

何度も何度も僕は拳を叩きつけた。何度も何度も。
次第に手の皮は破け、そこから血が出てきた。
鈍い打撃音と共に、鋭い痛みが手に走り続ける、にも関わらず、僕は拳を叩きつけ、
狂ったぜんまい仕掛けの人形のようにそれを繰り返す。
何度も何度も何度も何度も。
銀色に光るステンレスの一部が赤い血の色に染まっていく。

「わかってたさ、僕がアスカを好きになっちゃいけないってことぐらい!」

最後に大きく腕を振りかぶり、拳を叩きつけると僕はそう言った。
[アタシたちって本当に兄妹だと思う?]とアスカは言った。
悲しげな彼女の顔が脳裏をよぎる。
565妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/05(金) 00:20:39 ID:???
「僕だって同じだよ、アスカと同じだよ!
兄妹じゃなかったらどんなに良かったかって、…数え切れないぐらい考えたよ、本当は!」

届くはずもないアスカに向かって僕は叫ぶ。
[じゃあ、アタシたちが兄妹で良かったと思う?]
僕は肩で息をしながら、血で赤く変色した自分の拳を見遣る。
アスカを傷つける手を見て、僕は思う。
こんなに辛いなら、アスカを傷つけるなら、兄妹じゃない方が良かったんだ、
出会わないほうが良かったんだ、きっと、と。
僕は両目を手の平で覆う。涙は出てこなかった。
出るはずがなかった。今も何処かでアスカは僕よりも悲しんでいるのだ。

「アスカ…」

僕はもう一度、アスカの名を呼ぶ。
洗い場に散乱しているベーコンアスパラを見遣る。
そして、アスカのことを考え、アスカのことを想った。

「ははは…」

何処からか笑い声が聴こえてきた。乾いた笑いで生が全く感じられない。
『僕』が僕を嘲笑っているかと思ったけれど、違っていた。
この笑い声は僕自身の物だった。僕の口から自然と笑いが零れ出してくる。
それは自嘲だった。
『僕』の言う通り、僕はアスカを傷つける存在でしかなかったのだ。
そう思うと、おかしくて、おかしくて堪らなくなってくる。
何がアスカを守るだ。何がアスカを幸せにするだ。
何がアスカは僕のモノだ、誰にも渡さないだ。
笑い声が次々と口から飛び出てくる。
自分自身、滑稽で仕方なかった。
566 ◆N3KfCzebuQ :2005/08/05(金) 00:23:26 ID:???
前回と合わせてうpするべきでした。
話進んでないしOTL
567名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/05(金) 00:32:01 ID:???
乙彼です
続きを期待してます
+    *
     ∧_∧    *
     (0゚・∀・) +  ワクワクテカテカ
   oノ∧∪ ∪
   (0゚(0゚・∀・)+   ワクワクテカテカ
   ∪(0゚∪ ∪
  /ヽ_と__)__)/ヽ   +
 (0゚   ・   ∀ ・ ) ワクワクテカテカ
 (0゚     ∪   ∪     +
 と______)______)  +

+   +
568名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/05(金) 03:39:11 ID:???
評価板の見ましたよ〜

グッジョブです
569名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 15:18:19 ID:???
シンちゃんがつわりですね
570妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/06(土) 18:43:45 ID:???
雨、あめ、アメ。
スコールのように雨が降る。僕はそんな中、走り続ける。
空には漆黒で塗り潰された雨雲が一面に覆っていて、星は隠れ、一つも見ることができない。
雨脚は緩むことなく、むしろ時間が経つごとに、激しくなってくる。
多分、今が最高潮かもしれない。
それでも僕は探す。アスカを。放してしまった手をもう一度掴むために。
アスカは僕に探して欲しいのだ。
そうでなければ、公衆電話から僕の携帯電話にかけてくるはずがない。
彼女は公衆電話の側にいるはずだ。きっと。
それをアスカが僕に教えるために、意識的にしたのか無意識にしたのかはわからない。
でも、そんなことは今は関係ない。
ただ僕は公衆電話を重点的に、アスカを探せばいいのだ。
雨の中、走り回っている僕の全身は既にずぶ濡れだった。
アスファルトのへこみに溜まる水たまりを何度も踏んでしまい、
靴の中もぐちゃぐちゃになり不快感がある。傘を差していても全く意味がなくなってきている。
肩で息をしながら走ると、雨で冷えた外温が激しい呼吸をする僕の肺に入り込み、
息をする度に熱い空気がそれと取り替えるように吐き出され、ずきずきと胸が痛んでくる。
アスカを見つけた後、僕は何をすればいいのだろうか、
僕は彼女を傷つけるだけなのに、走りながらそんなことを考える。
何かを言うべきなのだろうが、何を言えばいいのか僕にはわからない。
だけど、今ここでアスカを見つけなければ彼女の手を永久に握ることはできない気がする、そんな確信が僕にはあった。
アスカを見つけたのは、探し始めてから1時間ぐらい経った頃だった。
あまりにもあっけなく見つかった。
彼女は電話ボックスの中にしゃがみ、膝を抱えながら顔を伏せていた。
空から降りしきる雨がボックスのガラスを濡らして、
波状に滑り落ちる水が中をぼかし、遠くからは彼女をうまく視認できなかった。
気付いたきっかけは僕と違う彼女の紅い髪の色だ。
鮮やかな紅色が雨で濡れ、ボックスの内灯がその濡れた髪を目立たせるように反射させていた。
571妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/06(土) 18:44:59 ID:???
僕は荒い呼吸を抑えることもせず、電話ボックスへと近づいていく。
僕は歩きながら拳を握る。傷の痛みが疼き、僅かに顔をしかめた。
僕はボックスのドアを静かに開ける。アスカは僕の気配に気付き、顔を上げるが目の焦点が合っていなかった。
目の周りは少し腫れ、長く泣いていたようだ。涙の跡がくっきりと残っている。
顔色も死人のように青白く、薄い唇は寒さのためか紫がかっていた。
彼女の自慢の美しい髪の毛も雨で濡れ、水滴がゆっくりと地面に滴り落ちていく。
雨に濡れた子猫のように彼女は小刻みに身体を震わせていた。
魂が抜けたような表情でアスカは僕を見る。
だけど、僕を視界に入れると、アスカは再び顔を膝の中に埋め、俯いた。
まるで僕のことを僕だと認識していないように。
それが僕をとてつもなく不安にさせた。

「シンジ、来たの…」

でも、アスカのこの言葉で僕はホッと胸を撫で下ろした。

「ひどい格好…」

アスカは俯いたまま、僕に向かってポツリと呟いた。
彼女の言う通り、僕もアスカ同様、全身濡れ鼠のようにずぶ濡れで、ひどくみずぼらしかった。
僕は何も言わず傘を閉じ、電話ボックスの中に入り、彼女と同じ高さにまでしゃがみ込んだ。
穿いていたデニムのパンツがぐちゃりと肌に纏わりつき、少しだけ気持ち悪かった。
僕はボックスのドアを閉めると、直方体の狭い空間に閉じ込められるようになった。
激しい雨の中でそうしているとなんだか湖の底にいるような気分になる。
雨で濡れた匂いがすんとした。それに混じってアスカの身体の匂いも僅かにする。

「どうしてここがわかったの?」とアスカは訊いてくる。
「なんとなく…」と僕は返す。
572妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/06(土) 18:46:20 ID:???

アスカは時々、寒さで歯の根が合わないらしくカチカチと白い歯を鳴らし、口を震わせているようだった。
それが彼女をより一層脆い印象を受けさせる。
僕はどうしようもなく彼女を撫でたくなり、手を近づけた。
だけど、寸でのところで僕の手は押し留められる。
僕にアスカを撫でる権利なんてあるのか?
皮が破け、赤黒くなっている手の甲を見て、僕はそう思った。
撫でるべきという考えと、撫でられないという矛盾した考えがマーブル状に混ざり合い、
僕をひどく混乱させた。
僕は手の平を戻し、両手を暖めるために擦り付ける。
雨に濡れて体温が奪われた僕の手の平にはあまり感覚がなかったのだ。
結局、僕にはアスカを撫でることはできなかった。僕は首を振る。
アスカは俯いていたので、僕のこの情けない葛藤は気付いていないようだった。
僕は言う。

「帰ろう、アスカ?」

と。アスカは黙って首を横に振った。
そして、しばらくした後に「いや…」と一言だけ呟く。

「どうして?」と僕は訊く。

アスカは俯いたまま何も言わなかった。僕は自分の手を擦り続ける。
雨がガラスを打つ音と僕らの吐息だけがボックス内に響いていた。

「風邪、ひいちゃうよ?」

僕がそう言うとアスカはただ首を小さく振るだけだった。
そして、僕らの間に電話で感じたような沈黙が流れ出した。
573妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/06(土) 18:48:27 ID:???
僕の目は何故か潤みだして、陽炎のようにアスカはゆらゆらと揺れた。
僕は慌てて、目元を拭い、彼女を確認した。
大丈夫、彼女は目の前にいる。消えるなんてことはない。
僕は深く息を吸った。雨に混じりアスカの匂いが鼻腔を包んだ。
どれくらい経っただろうか。
恐らくは十分かそれくらいだと思う。
アスカは変わらず膝を抱えた体勢で俯き、僕も変わらずにそんな彼女を見つめている。

「あの家は好きじゃない…」

アスカは口を開き、言葉を紡いだ。僕は手を擦る。

「ママとパパは好きよ、もちろん。でもあの家は好きじゃない…。
 だってあそこはアタシとシンジが兄妹ってことしか教えてくれないから」

アスカは続ける。

「シンジが兄でアタシが妹。確かにアタシ達が兄妹じゃなかったら、って考えたけど、
 別にアタシはアタシ達が兄妹ということを不幸に感じたことはないわ、一度も。これは本当よ。
 シンジがお兄ちゃんでよかったと思う。シンジもアタシが妹で良かったって、思ってくれてるなら凄く嬉しい。
 でもアタシは、ただ兄妹だってことが辛いの…、血が繋がってることが辛いの…、それだけなの…」

アスカの一言一言が胸に深く突き刺さる。
どうしたらこんなマヌケでいられるんだ、僕は?
なんで僕は黙っているんだ?
ほら何か言えよ、言ってアスカを慰めろよ、優しくしろよ。
今、僕が妹を助けないで、一体、誰が助けるんだよ?
口を開けよ、言葉を出せよ、その手でアスカを安心させろよ。
574妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/06(土) 18:49:28 ID:???
何のためにその手はあるんだよ?
僕の手がアスカを傷つける?
どうして僕にそんなことが言えるんだよ?
アスカは僕の手がアタシを傷つけるって言ったのか、言ってないだろ?
僕はアスカじゃないんだ。傷つくか傷つかないかを決めるのは僕じゃない、彼女だ。
逃げるなよな…。
僕は自分にそう言い聞かせ、アスカの手の甲にそっと触れる。
アスカは僕の手が触れたことに全く動じなかった。
アスカの手はひやりと冷たかった。でも、とてもあたたかかった。
彼女は顔を上げ、僕を見る。先程とは違い、深く覗き込むように僕を見つめていた。
アスカは見つめながら「やっと触ってくれた」と言って首を傾げ少しだけ笑った。
僕の手の平は彼女の手に吸い付くようにピタリと染み込んでいくようだった。
アスカの手を握り、僕は手に力を込める。最初は弱く、そして徐々に強めていく。
僕は彼女の手を僕の頬に持っていき、そこに密着させた。
寒さで白さが増した彼女の手の甲にある青い静脈が目立つ。
そこからアスカが生きている証拠であるトクトクという脈動が伝わってきた。
良かった、と僕は思う。
放した手をもう一度握ることができて、と。
次に僕はアスカのお腹を撫でた。
そこは雨で濡れていて、シャツがピタリとくっついていた。
僕はシャツの裾を捲り、直接、彼女のお腹に触れることにした。
アスカは目を閉じて、僕の手の動きに身を委ねていた。
しばらく、触れていると、アスカは閉じていた瞳から、涙を流す。
アスカの頬を伝い、髪の毛から滴る水滴と一緒に涙は地面へと落ちていく。
僕はそれを眺めていた。そうただ眺めていた。
僕の中にはまだ漠然とした不安と恐怖が混沌していた。
でも、今はそれを考えるべきではなかった。

「帰ろう…?」と僕はもう一度アスカに言った。

アスカは黙って頷いた。僕はそんな彼女の頭をそっと撫で、涙を拭った。
575 ◆N3KfCzebuQ :2005/08/06(土) 18:51:59 ID:???
続きます(´∀`)
576名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 18:53:17 ID:???
アスカ(´・ω・`)ショボーン
577名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 20:07:24 ID:???
明日にでも書いてください(・∀・)ワクワク
578名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 20:20:37 ID:???
おつです……、あうう。せつない、つかシンちゃんぐっじょぶ

劇場シンちゃんも傷つけるだけじゃなくて
その手で人を助けることができたってことを思い出せればよかったのにな
579名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 21:30:12 ID:???
お腹を撫でるシーンがいいっすね。
>>569
台無しw
580名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/09(火) 21:37:36 ID:???
581名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/10(水) 21:20:32 ID:???
エロLAS路線から遠ざかってきたことに嬉しさを感じる今日この頃
582名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/11(木) 01:31:19 ID:???
>>574
涙を拭った。まで読んだ
583名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/11(木) 15:46:50 ID:???
>>582
全部嫁
584名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/11(木) 19:03:38 ID:???
読んでる希ガス
585カヲル:2005/08/11(木) 23:26:19 ID:73yADcT0
カヲルくんが好き―っ!!!!テカ,世の中そのものだょね...エヴァってさ………
586名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/11(木) 23:29:41 ID:???
臭い
587名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/11(木) 23:57:55 ID:uBYIM72C
200
気持ち悪い…
588名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 00:05:06 ID:j7ZYS21Q
思い出
589名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 01:30:49 ID:???
もう誰も続きまだーって言わないの?
俺は毎日エヴァ板見るとき気にしてるのに。
590名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 01:32:54 ID:???
                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
     デケデケ      |                         |
        ドコドコ   < つづきまだーーーーーーーー!!? >
   ☆      ドムドム |_ _  _ _ _ _ _ _ _ _|
        ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
  ドシャーン!  ヽ         オラオラッ!!    ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
      ♪   / 〃(・∀・ #)    / シャンシャン
    ♪   〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
         ||  γ ⌒ヽヽコ ノ  ||
         || ΣΣ  .|:::|∪〓  ||   ♪
        ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
         ドチドチ!

591名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 01:51:22 ID:???
          __
          ``''‐、 ``ヽ、.   ,.. -─;:-
            _\ ll ヽ.r' ll /-─- 、.
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     , ‐''´ lll    ll     lll    ll    lll ヽ
    / ll _,.  ll  lll  ll   ll    lll    ll i     
  , '.,. ‐',´'´ lll   ll  ll  ,.イ   lll    ll   ll |      
 / , ' ll ,ィ . ll ,.イll.,.イll./::::ヽ.ll ト、 ll 、   lll   |       続きまだ……?
.   /ll./! ,イ ./_:l /:::!./::::::::::ヽ. |_ヽ |ヽ lll  ll |  
  /., ' . !ll /l ll/:::::l/ヽl/::::::::,.‐''::ヽ!:::ヽ!::ヽ ll   |   
  /   ! / .l /.l===。=、::::::;;;:==。====! r‐:、lll|     
     l/  |/ .l :`::ー-:/::::::::::: ー-‐ '::´:::|l|r‐、!│
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592名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 02:04:41 ID:???
     ☆     _-‐-、 l:::::l┐      l::::l ,.‐-__  ☆
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          \、ヽl | l レ ' ̄\  /`ヽl | l |
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     _.└─-〈    l  ニl` T l //l l lニ   l  \
      l  ̄ニ,-`ー一l   -!ヽヽl_//┴'‐ !-   l  <    続きマダーーーー? 
.    └‐ ̄ l  ,‐  `ー,‐'l ̄`ロ'´ ̄l `ー‐'   < 
         〉'   /  / └─´ `┬┘      <
         ヽ./     ̄ー一 ̄ー''ヽ、_         ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨ ∨∨
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     ☆    \, ヘ _, へ ,ヘ_, ヘ_/    ☆
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            ト,-‐─‐|ト,-‐─‐|


593名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 10:29:14 ID:???
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   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{
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594名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 10:35:14 ID:???
                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧
               |                           ̄|
    マチクタビレタ〜   < 続きまだーーー!?          >
   ☆           |_ _  _ _ _ _ _ _ _ _   |
     ヽ   ☆        ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨  ∨ ̄
       =≡= ∧_∧          ☆。:.+:  ∧_∧     マチクタビレタ〜
        / 〃(・∀・ #)  シャンシャン        ( ・∀・)  ♪.:。゚*
      〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ      / ̄ヽ/,― 、\ o。。。    マチクタビレタ〜
       ||  γ ⌒ヽヽコ ノ ||           | ||三∪●)三mΕ∃.
   ドコドコ || ΣΣ  .|:::|∪〓 ||           \_.へ--イ\  ゚ ゚ ゚
.     /|\人 _.ノノ _||_. /|\  ∧_∧     (_)(_)   ☆:.°+
                          ( ・∀・ )っτ        。::.☆ο
 マチクタビレタ〜            ♪〜 ( つ‡ /  |   マチクタビレタ〜
                         |  (⌒) |  ☆1
     ♪     ∬∬      マチクタビレタ〜 彡  し'⌒^ミ A 〃
     ∧_∧  ( ‘)        / ̄ ̄     ̄ /.|      ∧_∧ ____
    ( ・∀・)_//       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|     ( ・∀・)) _/
  _( (   / Cミ         |           | .|  .   (\ ∧//     〜♪
  \((○ ̄ /_          |          .|/      >、\ξ)   〜♪
 Σソ\_/(_)ミ                         /∠(,,,)>\
    (_)                            (_) \| (_)
595名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 10:39:57 ID:P4q9j+mb
頑張って下さい!まぢ泣きました。。。リツコさんのシーンとかすごぃリアルに頭に浮かびました…シンジが本編でもこんな風に人を愛せてたら良かったのになぁと切なくなりました…長文スマソ
596名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 10:46:58 ID:???
          || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
          || AA      。    ∧_∧  いいですね。
          ||  貼らない! \ (゚Д゚,,)
          ||________⊂⊂ |
  ∧ ∧    ∧ ∧    ∧ ∧    | ̄ ̄ ̄ ̄|
  (  ∧ ∧ (   ∧ ∧ (  ∧ ∧ |      |
〜(_(  ∧ ∧ __(  ∧ ∧__(   ∧ ∧ ̄ ̄ ̄ は〜い、先生。
  〜(_(  ∧ ∧_(  ∧ ∧_(   ∧ ∧  
    〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)〜(_(   ,,)
      〜(___ノ  〜(___ノ   〜(___ノ オマエモナー
597名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/12(金) 18:15:38 ID:???
それじゃ俺たちの続きを催促する気持ちが伝わらないじゃないか!
598名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/13(土) 03:23:37 ID:yHH1lUFU
すっごく読みたいけど…投下ないんだもん。。。(´・ω・`)ショボーヌ 忙しいのかな。。。
599名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/14(日) 20:12:33 ID:???
「昨日、夢、観たの…」

彼女がポツリと呟く。
「どんな?」と僕は訊く。

「お兄ちゃんと仲直りする前に…」
「うん…」
「アタシ、昨日、今日みたいにソファーで寝ちゃったでしょ」
「うん…」
「その時、夢、観てたの…」
「うん…」
「誰かに抱きかかえられてて…」
「うん…」
「それで…」
「・・・・・・」
「その誰かにキスされる夢…」

彼女の言葉と同時に僕の心臓は飛び跳ね───、
るかと思っていた。
だけど、何故か、僕は自分でも驚くぐらい冷静でいられた。
きっと僕の心のどこかでこのことを予測していたのだろう。
僕はジャイ子の言葉に相槌を打つ。
600名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/14(日) 20:15:54 ID:???
このスレも終わったな・・・
601名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/14(日) 21:42:51 ID:ekr3gCrt
棒読みさん、、、心の準備が整いました。
602名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/14(日) 21:47:43 ID:???
sage忘れたのごめんポ(´・ω・`) 
603名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/15(月) 03:44:49 ID:bKlDtN7t
オタクの扉
604名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/15(月) 03:48:37 ID:???
キタ━━(゚∀゚)━━!!
605名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/15(月) 15:33:19 ID:???
キテナイ.━━┓┏━┓┏━━━┓┏┓┏━━━━━┓┏━┓
    ┏━┛┃┏┛┃┏━┓┗┛┃┃┏━┓┏━┛┃┏┛
    ┃┏┓┃┗━┛┃┏┛┏┓┗┛┗┓┃┗━━┛┗┓
    ┃┃┗┛┏┓┏┛┗━┛┗━━┓┃┗━━━━━┛
    ┃┃┏━┛┃┗━┓┏ (゚∀゚).━┛┗━┓┏━━━┓
    ┃┃┗━┓┗━━┛┃┏━┓┏━━━┛┃┏━━┛
    ┃┃┏━┛┏━━┓┗┛┏┛┃┏━━━┛┗━━┓
    ┃┗┛┏━┛┏━┛┏━┛┏┛┗┓┏┓┏━━┓┃
    ┃┏┓┃┏━┛┏┓┃┏━┛┏┓┃┃┗┛┏┓┗┛
    ┗┛┗┛┗━━┛┗┛┗━━┛┗┛┗━━┛┗━━!!



606名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/15(月) 19:11:00 ID:???
>>605
0、2秒でゴールできないと気づいたぞ呆け!
607名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/15(月) 20:24:34 ID:???
出来るよ
608名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/16(火) 12:46:07 ID:???
出来ん出来ん
黒い線は壁、道ちゃうて
609名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/16(火) 14:53:03 ID:???
黒線の隙間を通り抜ければよいのじゃ!
610名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/17(水) 13:12:21 ID:???
むしろ外からw
611名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/18(木) 06:25:46 ID:9gAvXjon
もぅ投下なぃのかな。。。(´・ω・`)カナシィ…
612名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/18(木) 13:41:58 ID:???
         /|
        / |
   ∧ ∧,/   / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (,゚Д゚/   /< ageるな!
 _/ つ/ テ /  \______
 ~て ) / ポ /
  /∪ ド /
  \/ ン./|
   \__/, |
  /// \_|
 ωω
613妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:37:33 ID:???
あれはいつだっただろうか。
つい最近な気もするし、遥か過去の出来事だったような気もする。
ひょっとしたら、これから起こる未来の記憶なのかもしれない。
でも、きっとあの思い出は過去の物だろう。
僕の耳奥に水が上から下へと落ちる衝突音が響いている。
そんな音の中、僕は思い出そうとする。
そう、あれは五日前の日曜日だった。



僕とアスカは近場の芦ノ湖へと足を延ばした。
その日はとても暑かった。空にある太陽は夏の物のようにギラギラと照り、
きつい陽射しを僕らに降りかけていた。
照りつける直射日光の中、湖の周りを一緒に歩いていたアスカは、
気分が悪い、とその場にうずくまってしまった。
僕はすぐ側の木陰の中にあったベンチにアスカを連れて行き、そこに座らせた。
「冷たい物を飲んだら気分が良くなるよ」と僕は言って、自動販売機を探した。
ベンチから、数十メートル程、離れている所にそれはあった。
僕はオレンジジュースを買って、アスカの元へ戻った。
戻ると、アスカの前に5,6歳ぐらいの小さな女の子が立っていた。
614妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:38:48 ID:???
アスカはその女の子と軽く手を繋ぎながら、なにやら話をしていた。
僕は少しだけ離れた位置で、まるで映画の一場面を観るようにそれを眺めていた。
少女に語りかけているアスカに僕はとても悲しげな印象を受けた。
アスカは口端を上げ、笑っていたのだが、何処か淋しそうな感じだった。
僕に気付くとアスカは女の子に何か言った後、バイバイ、と手を振った。
女の子も同じように、バイバイ、と手を振り、僕のいる方向とは逆側に駆けていった。
僕はアスカに近づき、缶ジュースの蓋を開け、アスカに手渡し、「知ってる子?」と訊いた。
アスカは首を左右に振った。「ぜんぜん」
缶を受け取ると一口だけ飲んで、小さく息を吐いた。

「落ち着いた?」
「うん。ありがと、シンジ」

アスカは笑顔を溢した。ざわっと葉が風に揺れる音がした。
熱い外温の中、湖から冷たい空気を乗せた風が僕らに吹いた。
とても気持ちのいい風だった。撫でるような風。
僕らはその心地良い風を肌で感じ取った。
ふわりと彼女の髪は踊り子のように軽やかに舞う。
僕がそれに魅入っていると、木陰の中の淡い陽射しが移動して、アスカの笑顔に優しくかかった。
アスカはその木漏れ陽で、眩しそうに目を細めた後、
既に何処かにいなくなった先程の女の子が向かった先を見遣った。
615妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:40:41 ID:???

「『お姉ちゃん、お腹痛いの?』って、さっきの子」

僕はアスカの隣に腰を下ろしながら、「ふうん」と相槌を打った。

「髪の色が変わってたけど、あれ、生まれつきなのかな?」
「そうじゃない? 肌も白かったし。瞳もね、紅かったから。アルビノってやつ?」
「へぇ」

僕はあまり聞きなれない言葉に、思わず感嘆の声をあげた。

「可愛い子だったわね」
「そうだね…」
「でも、いくら可愛いからって好きになっちゃダメよ」

アスカはくすくす笑いながら言った。
「ならないよ」僕もアスカの笑顔に釣られ、少しだけ笑った。
それから僕はベンチの上に置いてあったアスカの手を握った。
僕は左手、アスカは右手。
冷たい風がまた吹いた。アスカは僕の手の平を握り返した。



その後…。その後、どうしたんだっけ?
つい最近のことなのにそれから先が全く思い出せない。
記憶のテグスはそこで絡まり、僕の前進を妨げる。
まるでビデオテープが途中で終わってしまったように、それはプツリと途切れてしまっていた。
僕は舞い落ちる水の音の中で、それを思い出そうとする。
でも僕の記憶はそこで止まってしまい、それ以上、記憶を掘り出すことができなかった。
どうやら、まだ僕はひどく混乱しているらしい。
616妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:42:33 ID:???
細かな液体が高い位置から床へと落ちる音がする。雨の音なんかじゃない。
アスカは浴室でシャワーを浴びている音だ。
僕はアスカとは曇りガラスを一枚隔てた浴室の前の脱衣場で、
濡れたシャツを脱ぎながら、その音を聴いていた。
デニムも脱ぎ、違うものに履き替える。足元には、濡れたアスカの衣服があった。
それを脱衣籠の中に入れる。彼女の下着もあったので、それは下着専用の籠に入れた。
僕は上半身裸のまま、濡れた自分の身体と髪の毛をタオルで拭き、乾かす。
僕がそうしている最中も、アスカは一分おきぐらいに僕に声をかけてくる。
別に時間を計ったわけではないので正確なことは言えないが、
それでもそれぐらいの間隔で、ほとんど間を空けずに彼女は喋る。
それはきれぎれであまり中身の無い話だったが、
寂しさと不安を打ち消すためにか、僕らは会話をし続けていた。
多分、お互いそこから消えてしまうのではないかという懸念があったのだと思う。
もちろん物理的にありえないけれど、僕らはそんなことを考えてしまう。
気付くとふっと消えてしまう。音もなく。全く跡形もなく。そんな想像を。
シャワーの音が止む。チャポンとアスカが浴槽に入る音がする。

「どう、湯加減?」と僕は浴室の彼女に届くくらいの声で訊く。
「ちょうどいい」とアスカは浴室に声を響かせる。

僕らがしていたのはこんな具合の会話だった。これといって中身は無い。
他にも「シンジ、寒くない?」とか「明日も雨、降るかな?」とか「シンジも一緒に入る?」とか、
僕はそれに対して「うん。寒くないよ」、「降らないんじゃないかな?」、「からかわないでよ」と返したりした。
もっと話すべきことがあるはずなのに、僕らはあえてその話題には触れようとはしなかった。
目の前にそれがあるのに見ない、見えない物として認識していた。
それは雨の中、傘を差し、二人で寄り添いながら帰ってきた時から、一貫してそうだった。
僕らの問題はまだ何一つとして解決してはいないのだ。
僕とアスカの間には薄い膜のような物が張られ、
それが邪魔をして、以前みたいに自然に喋れることができなくなっていた。
僕らはそれを突き破ることが怖かったのだ。もっといえば触れることすら怖かった。
まるで膜は僕らの間を隔てる壁のように立ちふさがっている。
617妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:43:29 ID:???
ATフィールド。奇妙な言葉が頭の中に浮かんだ。
僕はその言葉の意味を思い出しそうとしたけれど、見当もつかなかった。
記憶にとっかかりすらない謎の言葉。
次の瞬間、浮かんだ言葉自体なんだったのか忘れてしまっていた。

「お腹、減ったな」

アスカは呟く。

「ご飯、食べるよね?」
「うん。なんだっけ、おかず?」
「鮭のバター焼きと卵スープ」

そう僕が教えるとアスカは僅かの間、考えるように黙った後、
「もうひとつ、なかった?」と訊いてくる。

「ああ、ベーコンアスパラね、あれは無くなっちゃたんだ」
「シンジが食べたの?」
「いや、僕じゃないよ。排水溝が食べちゃったんだ、一人で、一本も残さずに…」

僕は自分の拳の傷痕を見た後、ハンガーにかけてあった薄い青色のシャツを、手に取りながら答える。

「何それ?」

アスカは僕のくだらない冗談に少しだけ笑う。

「排水溝は限度を知らないから困まるよ。何でも食べちゃうんだ。底無しなんだよ」
「そうなんだ、困った奴ね」
「本当に」

パシャリとアスカが湯の中で動いた音がした。僕はシャツの袖に腕を通しながらそれを聴いていた。
618妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:45:02 ID:???
浴室のドアが開く。湯気と共にアスカの腕が見えた。
雨の中での、あの危うい白っぽさが嘘のように彼女の肌は健康的な色合い帯びていた。
白さの中にうっすらと映えるその桃色はとても美しかった。
僕はアスカの裸体を見ないように、彼女に背中を向ける。

「じゃあ、僕、食事の用意をしてくるね」

僕はそう言って、脱衣場から出て行こうとすると、背後からアスカに腕を掴まれた。
一瞬、振り向きそうになる自分を抑えて、僕はその場に留まる。
お風呂上りの彼女の手はとても熱く、火照る手の平の感触がが腕に染み込む気がした。

「いい、アタシが着替えるまで、ここにいて」

僕が頷くとアスカは腕を放す。
アスカの身体を拭く音が聞こえてきた。
妙に急いでいるように感じたので、僕は「ゆっくりでいいよ」と言った。「待ってるから」
それでもアスカは素早く身体を拭いていた。
しばらくしてから、動きが止まるのがわかった。
拭き終ったんだと思っていると、突然、背中に柔らかな弾力が感じられた。
同時に、乾ききっていない彼女の髪が、首筋にかかる。
アスカが抱きついてきたのだ、裸で。僕は息を呑み込む。
体温に混じって彼女のボディーソープの匂いが漂ってくる。
そして、背中で感触を味わう内に、彼女の肉体が僕の頭の中ではっきりと描かれていく。
身体の曲線、輪郭、やわらかさ、そして、それぞれの部位が脳裏に浮かぶ。

「アスカ…」

彼女の名を呼んでも何も返ってこない。
619妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:46:38 ID:???
アスカは抱きついたまま姿勢を崩し、座ろうとしたため、
僕はそれに応じるように、その場に一緒に座り込んだ。
シャツが濡れていくのがわかる。アスカの髪に付いている水滴の所為ではない。
彼女の熱い吐息が背中にかかっているのだと僕はすぐに気付いた。
背後から回される腕を僕は握り締める。その腕は折れそうなぐらい細い印象を受ける。
アスカはしばらく僕の背中に額をくっ付け、柔らかな乳房を密着させていた。
無論というか当たり前というか、僕のモノは勃起してしまっていた。
場の状況にそぐわなくても、本能で形を変えてしまうソレを、今はとても恨めしく思った。

「どうしたんだよ、アスカ。何か着ないと、風邪ひいちゃうよ?」

僕はリビドーを誤魔化すような言葉を紡ぐと、
アスカはそれに反応して、僕の身体を更にきつく締めた。
込められる彼女の腕の力は確かに強くなったが、
逆に彼女の身体から崩れてしまいそうな弱々しさが伝わってくる。
そして、アスカの真剣さも痛いほど僕の心を握った。
ふざけているわけではない。彼女は真剣だった。
それで僕はそれ以上何も言わず、彼女に任せることにした。

「何もしない優しさなら、そんなのアタシいらない…」

アスカは僕に額を擦りつける。

「慰めるだけの優しさも…、触れない優しさもいらない」

アスカは息を吸い込む。深く。
それは底の見えない井戸に石を放り込むような溜息だった。
少なくても僕にはそう感じられた。
620妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:47:56 ID:???
しばらくしてから「お腹…、触って…」とアスカは僕に言う。
僕は言われた通り、背後にいるアスカの身体を手探りに触れる。
脇腹に当たったので、比較的簡単に彼女のお腹に手は辿り着いた。
つるりとした滑らかな感触が僕の指を包む。

「僕の手、冷たくない?」

僕が訊くと、アスカは首を横に振る。

「もうちょっと、真ん中…」

僕は手の平をお腹の中心に触れさせる。
ヘソの窪みがあった。僕はそこを軽く撫でる。
するとアスカの身体はピクッと小さく震えた。

「下…」

アスカの言葉に促されるように僕は指を動かし、下腹部に触れる。
そこも変わらず、すべすべとした滑らかな肌だった。
陰毛が小指に当たり、僕は小指だけ引っ込める。
そして、少しだけ指先を動かすと、アスカはくすぐったさからか僅かに身を捩らせる。
しかし、それは一瞬の事で、次の瞬間、アスカは腕の力を込めて、肉体の揺らぎを止めた。
彼女の小さな呼吸がボイラーの音で掻き消えそうになる。
僕は目を閉じ、アスカの呼吸を聴くために耳を澄ました。
集中してみると、彼女の鼓動がよく聞こえだした。
トックントックン。
静かに、それでもはっきりと僕の身体に響いていく。
トックントックン。
トックントックン。
621妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:49:03 ID:???

「ここにいるんだよね?」と僕は訊いた。

アスカは答えず、自分の手の平を握り締め、拳を作った。
そんな拳に、僕は手をそっと添える。
するとアスカの拳は解きほぐされる糸の如く、ゆっくりと開かれていく。
僕らは指を絡め合わせる。指の一本一本を堪能し合う。
手の平にアスカのぬくもりが感じられる。
先程、破けた手の皮にアスカは軽く触れる。
傷痕が疼き、ドクドクと鼓動したように感じられる。
アスカが僕の首に唇を付ける。
僕はアスカの指にキスをする。甲にキスをする、手首にキスをする。
首筋にかかるアスカの吐息はとても熱く蕩けるようだった。
しばらくそうしていると、ころころと彼女のお腹が鳴った。

「お腹減ったな…」

僕が頷くと、アスカはゆっくりと僕の身体に回している腕と
密着させていた身体を放していった。
僕は立ち上がり「用意してくるね」と言う。
僅かに背後を見遣ると、彼女の綺麗な裸体が垣間見える。
アスカは俯き、ひどく落ち込んでいるようだった。
だけど、すぐに取り直したように、顔を上げて、静かに笑って頷いた。

「あまりスープ熱くしないでね」
「猫舌なんだよね、アスカは」

アスカは笑みを崩さずにまた頷いた。
622 ◆N3KfCzebuQ :2005/08/19(金) 16:51:11 ID:???
続きます(*´∀`*)
掲示板で書いてる癖に時事系列が混同してます。反省…
623名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/19(金) 17:29:39 ID:???
GJ!!待ってましたよ〜。
624名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/19(金) 21:04:05 ID:???
お待ちしておりました。
次回もマイペースでお願いします。
625名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/22(月) 08:51:51 ID:???
626名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/24(水) 00:02:48 ID:???
レイ?の登場とATフィールドの単語の登場が気になるぜ
627名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/24(水) 12:23:16 ID:???
だいたい予想ついた、たぶんモロ俺の好みのジャンルなんだろうな
このジャンルだと劇的な展開ばかり好まれるからこーゆー展開、あまり見かけない気がするワクテカ
628名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/27(土) 04:31:15 ID:???
なんか今回の投下は文章のまずさが目立つ希ガス
調子悪いのかな?
629名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/27(土) 05:27:13 ID:???
>>628
確かに、性交→アスカ家出→電話→シンジ葛藤→シンジ、アスカを迎えに行く
の神描写and神展開に比べたら、ちょっと文章が甘いかな?と感じられるかな。
630名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/27(土) 21:09:23 ID:???
そう?
631名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/30(火) 09:58:24 ID:???
マダー
632名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/02(金) 04:49:17 ID:???
まち
633名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/04(日) 19:06:46 ID:???
まだかのう。
634名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/05(月) 17:06:04 ID:???
まさか活動限界か…?(´ω`)
635名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/08(木) 22:39:50 ID:???
私待つわ
636名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/09(金) 00:30:28 ID:???
いつまでも松葉
637名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/09(金) 05:09:53 ID:???
638名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 17:43:07 ID:???
よしよし
639名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/13(火) 06:57:46 ID:???
ワクワク
640名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/16(金) 06:03:29 ID:???
hosyu
641名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/18(日) 01:10:09 ID:o43Y2JOf
かくのゃめたのかもなぁ。。。(p_q)
642妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:21:16 ID:???
深い緑色の草むらにアスカは身体を投げ出し、寝転んだ。
「冷たくて、気持ちいいわよ」と僕に言いながら。
さわさわと木々が揺れる音がした。
僕は寝そべるアスカに「見えちゃうよ?」とたしなめるように言った。
今日がとても暑いこともあり、
アスカはお気に入りのノースリーブのワンピースを着ていた。
クリーム色のその服は彼女にとても似合っていたのだが、
しかし、すらりと伸びる長い足を露にしてしまっていたため、
アスカの足の方向に誰かがいたのならば、下着が見えてしまう。
そんな際どい体勢になっていた。
僕は思わず彼女の四肢に思わず見惚れてしまった。細く白い足首は若鮎のようだった。

「誰も見てないわよ」

アスカは惚けている僕をよそに呆れるような口調で言った。
確かに、彼女の脚は湖方面に向けていて、下着は誰も見ることはできなかった。
そう僕を除いては。

「僕に見えるんだよ」

僕はアスカの隣に腰を下ろしながら言う。
するとアスカは、だから? という表情を僕に見せた後、視線を上に戻し、瞳を閉じた。
僕もそんなアスカの動きに促され、草の上に寝て、
葉と葉の間から覗かせる何処までも続く蒼空を見上げてみた。
そこに撫でるような風が再び吹いた。
樹木に張りめぐる細い枝々の揺れる波のような音が辺りに響く。
643妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:22:06 ID:???
それはさわさわと心をくすぐる音だった。
音と共にまばらに散っていた葉から漏れ出す淡い陽射しが、
アスカの身体の上を移動した。
僕がその陽射しを目で追っていくと、
木漏れ日はアスカの胸から彼女の顔へと動いていった。
アスカは薄い瞼を下ろし、静かに息をしていた。
顔にかかる光に彼女は僅かに眉をしかめ眩しそうにした。
だけど、すぐに取り直したように表情を元に戻した。
すぅ、すぅ、と唇から微かな呼吸を繰り返し、胸を上下させていた。
明るい太陽の下で見る彼女の目を瞑る顔は、
薄暗い部屋での寝顔とは一風変わった印象を受けた。
僕はその可憐な顔を短い時間、眺めていた。

「アスカ、寝てる?」

しばらく経った後に、僕はアスカに聴こえるか聴こえないかぐらいの声で彼女に言った。
アスカは目を瞑りながら少しだけ顔を横に振り、起きている仕草を僕に送った。
彼女のその顔は昼寝している小猫のように気持ち良さそうに見えた。
僕はアスカの真似をして、寝転び、目を瞑り、体の力を抜いてみた。
印象通り、それはとても気持ち良いものだった。なんというか不思議な感覚だった。
視覚を閉ざすと、木々の触れ合う音、湖の揺れる音、風の音、鳥の声、
アスカの呼吸が重なり合い、それに合わせて、草の冷たい感触が僕を包んでくれるようだった。
指先が何かに触れた。それがアスカの指だと思う前に、僕は感覚でそれを鋭敏に感じ取った。
僕は手の平を握り合った。草の匂いがしてきた。朗らかな青さが僕の肺を満たしていく。
顔に何かがかかった。最初は草か何かと思ったけれど、違っていた。
草にしては細すぎるし、繊細でいて、また暖かく、とてもいい匂いだった。
644妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:23:06 ID:???
このほのかなシャンプーの匂いはアスカの髪からよく放たれる物だと、
僕は記憶していた。アスカが僕の顔を覗き込んでいるのだ。
彼女はそのまま熟した果実のように柔らかな唇で、僕の頬にキスをした。
一連の動きのあまりの自然さに僕は抵抗もなくそれを受け入れることが出来た。
アスカはもう一度、頬にキスをすると、僕の隣に寄り添った。
胸に手を置き、僕の鼓動を計っているようだった。
瞬間、脳裏に僕らの関係が他人にばれるのではという予感が走った。
それは危険なシグナルであった。
今いる芦ノ湖周辺は僕らの知り合いがいないとも限らないのだ。
僕は咄嗟に目を開けて、寄り添うアスカの肩を掴むと、彼女を体から離した。
アスカはとても驚き、何か言いたげな寂しそうな表情と大きな瞳で僕を見た。
いたたまれない気持ちになりながら、それでも僕は言葉を紡いだ。

「ダメだよ、アスカ。知り合いに見られたらまずいよ」

僕がそう訴えかけると、アスカは一瞬、悲しそうに目を伏せた。
僅かな静寂が場を支配した。しかし、彼女はすぐさま顔を上げ、僕に微笑を向けた。
いつもと変わらぬ、可愛らしい笑顔がそこにあった。

「そう。そうよね、ごめんね、シンジ」

アスカははにかみながら小首を傾げ、立ち上がると、お尻に付いた草を手で払った。
僕も立ち上がり、アスカの背中に付いた草を取るのを手伝った。
この時の僕にはそんな意思はなかったけれど、
結果的にアスカを拒んでしまったのだ。
拒絶、拒絶、拒絶。そう拒絶。
645妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:24:41 ID:???
遅すぎる晩餐を済ませた。
どちらも会話はなかった。食器のかん高い音だけが食卓に響いていた。
奇妙な晩餐だった。まるでお互いの仲が決定的に壊れてしまったような。
僕らを繋ぐ糸が燃え落ちていくような。そんな退廃的な印象を僕に受けさせた。
僕もアスカに何か声をかけるべきなのだろうが、
アスカに対して行った記憶の拒絶がそれを許さなかった。
思い出せば思い出すほど、僕は彼女に声をかけるタイミングを失っていく。
結局、僕らはもくもくと無言で食事を続け、ゆっくり時間と食事を咀嚼するしかなかった。
食事が終わると、どちらが言うでもなく、寝る準備をし始めた。
そして、食事から僅かな時間で僕らはベッドに入ることになった。
もちろん別々の部屋で寝ることはしなかった。
僕らは毎日の生活のリズムを踏襲する夫婦のように、
同じ部屋で、同じベッドの上で、同じ布団の中に入り、同じ空間を、同じ時間を共有した。
明かりを消して、僕は目を瞑る。
「おやすみ」と僕は言う。
「おやすみ」とアスカは返す。弱々しい声だった。
狂おしいほど妹を抱き締めたくなってしまう。
彼女を好きならば、愛しているならば、肉体を抱き締め、
頭を撫で、身体を寄せ合わせればいい。
だけど事はそんなに簡単ではなかった。
これじゃあ繰り返しだ、と思いつつも、
僕はアスカのシーツに包まれたぬくもりを感じるだけで、何をすることもできず、
弱い自分を再確認するだけだった。
僕の心はまるで壊れかけた飛行機のようにベッドの上を滑走し続けた。
646妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:28:29 ID:???
次の日、アスカは風邪をひいていた。
長い間、雨と冷たい風で体温を奪われた所為だろう。
僕は彼女を看病した。今日が土曜日で学校が休みなのが幸いだった。
苦しそうな彼女の顔を見ると、僕も苦しくなってしまった。
僕は熱いアスカの手を握りながら、風邪で不安になっている彼女を励まし続けた。

「シンジいる?」「いるよ」「学校行かないの?」「今日は休みだよ」
「そっか…」「アスカ、平気? 何か食べたい物ある? 買ってくるよ」
「いい。何処にも行かないで。ずっと側に居て、お願い…」
「わかったよ」「約束よ」「うん」

アスカは寝たり起きたりを繰り返し、その度に僕の名を呼んだ。
うなされて僕の名を呼び、起きても僕の名を呼ぶ。
僕はそれに一回一回丁寧に応えながら、彼女の手の平を握った。
当初アスカは驚くほどの高熱であったが、夕暮れごろになると、
幾分か発熱は落ち着いてきて、僕は安心した。
辛そうな彼女の寝顔も安らかなものとなったため、
僕は彼女が寝ている間に、栄養のある物でも買ってこようと
近所のスーパーに出かけようと家を出た。
果物なんかがいいかもしれない。桃、グレープフルーツ、りんご。
何を買うかは歩きながら考えればいい。僕が留守中にアスカが目を覚まし、
不安にさせないためにも、すぐに戻ります、という旨の書置きを残した。
647妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:30:06 ID:???
外は昨日のどしゃ降りが嘘のように晴れわたり、
気持ち良いぐらい、からりとした天気だった。
雲ひとつなく、暮れる寸前の太陽は橙色の絵の具を溢し、
美しく空を染めていた。
アスファルトにはまだ水溜りが残っていたが、それも明日にはなくなるだろう。
僕は歩道に並ぶ、水溜りを踏まないように足を進め、スーパーマーケットへと向かった。

「あら、碇君じゃないの」

青果コーナーを歩いていると、背後から急に声をかけられ僕は驚いた。
聞き覚えのある声で、僕は振り向く前にその声の人物が誰か認識することができた。
振り向くと、予想通りの人物がそこに立っていた。
彼女は金髪で濃いルージュをして、目元に黒子があり、
学校での白衣とは違って、薄い青色のブラウスに、身を包み、
ぴったりとした白いパンツを穿いていた。赤木リツコ先生だ。
大人の雰囲気を漂わせる先生にスーパーの買い物かごは破滅的に似合っていなかった。
それは子供に化粧を施すような不釣合いな組み合わせだった。
しかし、彼女はそんなことを全く気にせずにかごを腕にかけて、
僕に向かって微笑んでくれた。

「あ、どうも…」

自分の思いのほか沈んだ声に驚いた。
驚きながらも僕が会釈をすると、先生は少し訝しげに僕を見つめてきた。
何となく恥ずかしくて、僕は目を伏せた。
妹の事で何か注意されるのではないかと、僕は気が気ではなかった。
もちろん、先生が妹と僕の関係を知っているはずもないけれど、
それでも、僕の胸は大きくざわめいてしまう。
『貴方、妹のアスカさんを孕ませてしまったのね?』
仮にそんなことを言われたら、おそらく僕の心臓はこの場で永久に止まってしまうかもしれない。
648妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:31:14 ID:???
次第に僕の手は汗ばんでくる。唇が乾いてきたので、僕は軽く舌で唇を舐めた。
実際は数秒だったが、僕にはその沈黙がかなり長く感じられた。

「具合悪いの? 顔色悪いわよ?」

僕の不安を察したみたいに先生は表情を変えて、心配そうに僕の体調を訊いてくる。

「そ、そうですか?」

僕は慌てて、自分の顔を擦った。そんな具合が悪いわけではない。
しかし、アスカと僕との問題が、不安が、わだかまりが、
いつのまにか顔に出てしまったのかもしれない。

「大丈夫? それとも悩み事でもあるの? 貴方さえよければ、相談に乗るわよ?」

先生はその外見から想像できないほど、優しく笑うと、首を僅かに傾げる。
鋭かった。先生はかつて僕に言った、生徒の悩みが何となくわかってしまうという言葉を
再び、僕の前で実践した。
僕は先生のその言葉と優しい笑みに迷った。
汗ばむ手を僕はズボンの裾で拭った。
649妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:32:29 ID:???
僕は先生に案内されて一軒の喫茶店に入ることになった。
外見は薔薇色のレンガに覆われて、とても古そうに見える。
中に入ってみると、外観通りの雰囲気が漂っていた。
スピーカーからはジャズが流れ出て、気の匂いが何処からかしてくる。
シックな感じがしたが、そのシックさが僕から逆に落ち着きを奪っていった。
しかし、先生は常連のようで、黒いエプロンをかけた女性に軽く手を上げて
挨拶をすると、奥の席へと歩いていった。僕はその後を追う。
店内には客が二組いた。一組は僕と同じ高校生ぐらいで、恋人同士のように思えた。
こういうところに来る高校生もいるのだと、僕は少なからず驚く。
もう一組は背広を着たサラリーマン風だった。彼は一人でアイスコーヒーを
テーブルに置いて、何かを見るように前をじっと向いていた。
少し奇妙な感じがしたが、他人を観察するのは悪いと思い、僕は彼を見ることを止め、
先生が座ったテーブルの対面の椅子に腰を下ろすことにした。

「こういう所、苦手?」

先生は指を組みながら僕に訊く。
僕は「そんなことないです」と首を振って否定した。

「ここのコーヒー、とても美味しいのよ。
 碇君もコーヒーでいい?」
「はい。すみません」

黒いエプロンの女性がメニューを取りに来た。
よく見ると女性は端正な顔立ちだった。でも、不思議なことに年齢が全くわからない風貌でもあった。
650妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:34:07 ID:???
三十代と言われれば納得するし、五十代だ、と言われれば、そうなのかな、と思ってしまうし、
二十台です、と言っても、恐らくは僕は納得してしまうだろう。
そう思わせる、独特の雰囲気がその女性にはあった。
女性は僕に軽く会釈すると、口端を少し持ち上げて、親交の笑顔を先生に見せた。

「いつものでよろしいですか?」

先生はその言葉に苦笑して、「ええ、いつもので。二つ」と応えた。
すぐにコーヒーは持ってこられた。女性は色調の深いソーサーにのせているそれを
テーブルに置く。コトっと良い音がする。
「ごゆっくりどうぞ」と女性は朗らかな笑顔をした後、頭を下げて、奥に戻っていった。
先生はカップを持ち、赤い口紅へと持っていこうとするが途中でそれを止めて、僕を見る。
先生と僕の視線は一瞬、交差した。
僕は視線が合ったことで頬を赤らめ、慌てて、カップを持って、コーヒーを飲んだ。

「んっ…」

一口飲むと、僕は眉をひそめた。確かに先生の言う通り、コーヒーは美味しかった。

「美味しいでしょ?」

先生は僕の表情を読み取り、感想を訊いてくる。
しかし、先生の表情は答えを必要としていなかった。
感想を言うまでもなく、それはとても美味しいのだ、と確信していた。
香りもいい。味わい深く、落ち着いてくる。

「はい、とても…」

僕が答えると先生は満足そうに目を細め、
自分もコーヒーを啜った。
651妹アスカに対する ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:34:58 ID:???
先生はかちゃりと音を立ててカップをソーサーの上に置く。
脇に置いたハンドバックから、煙草の箱を取り出して、
花を摘むように一本、指先でつまみ、咥えようとしたが、
思い直してか、煙草を元に戻した。

「どうぞ、吸ってください」
「いいのよ、生徒の前で吸うのは駄目よね」

先生は箱をテーブルに置いて、また僕を見る。

「それに私、未成年だし煙草を吸ったら補導されるわ」

先生は肩を竦める。先生の冗談はあまり面白くなかった。
それに似合わなかったので、僕は聴こえなかったふりをした。
そんな僕の態度に先生は一度だけ咳払いをすると、気恥ずかしそうに小指で眉を掻く。
何だか少しだけ先生を可愛いと思ってしまった。
もしかしたら、僕が話しをしやすくするために場を柔らかくしようと、
慣れない冗談を言ったのかもしれない。
そう思うと聴こえないふりは悪かったかな、と僕は思った。
でも、僕は何を先生に話せばよいかわからなかった。
どう話せばよいのか。そもそもこんなことを相談してよいのか。
僕は途方に暮れる。僕はもう一度、コーヒーを啜る。
変わらず、それは美味しかった。
652 ◆N3KfCzebuQ :2005/09/18(日) 09:37:14 ID:???
続く(´∀`)

自分で書いときながら冗談を言うお茶目なリツコ先生萌え(*´∀`*)
653名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/18(日) 12:06:14 ID:???
キタ━━━━━━━━(・∀・)━━━━━━━━━━━ッ

待ってました、乙
654名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/18(日) 14:09:30 ID:???
o2
655名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/18(日) 15:20:50 ID:???
この先どうなるか…
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)
 (0゚∪ ∪ +    ワクワク ワクワク
 と__)__) +
656名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/19(月) 00:27:53 ID:???
「こんな事もあろうかと(ry」
キタ――――?
657名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/20(火) 01:59:53 ID:RbYT/Nc1
本当にすごぃ。。。切なぃっす(p_q)ェーン
658闇のコナン君:2005/09/20(火) 15:29:41 ID:aPb5toVC
アスカたん
659名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/21(水) 23:48:13 ID:???
すげー(棒読み)
660名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/24(土) 16:19:34 ID:???
>>656
「こんなこともあろうかと『血縁関係消し機』を発明していたのよ」
……続きマダ―――?
661名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/26(月) 07:47:04 ID:???
待ち
662名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/29(木) 07:50:15 ID:???
巨大な棒の如きもの
663名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/09/29(木) 07:52:25 ID:???
超期待
664名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/02(日) 06:45:39 ID:???
マダー
665名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/03(月) 22:14:16 ID:???
まだ?
666名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/11(火) 07:22:04 ID:???
待機
667名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/12(水) 11:44:33 ID:???
まち
668名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/15(土) 05:01:08 ID:???
そろそろかな?
669名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/17(月) 06:49:13 ID:???
お待ちしてます
670名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/19(水) 22:56:48 ID:???
一月ですよ!
671名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/21(金) 17:43:21 ID:???
ずっと正座しっぱなしで待っててそろそろ足がしびれてきました
672名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/24(月) 09:02:41 ID:???
>>671
つ ツンツクツン
673名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/26(水) 21:31:54 ID:???
マチクタビレター
674U-名無しさん :2005/10/27(木) 21:20:47 ID:8c8eSiu2
もうだめかもしれんね
675名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/27(木) 21:22:50 ID:???
アンビリカルケーブル
676名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/27(木) 21:34:13 ID:jPIhykcx
金のなる木ですテレホンカード売ってこよ
677名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/29(土) 01:31:25 ID:6f9os7vM
もはやこれまでか!?(´言`)
678名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/29(土) 04:02:37 ID:???
まだまだー!!!
679名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/29(土) 05:52:54 ID:???
堪忍袋の緒がki(ry
680名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/10/30(日) 00:15:39 ID:???
>>651から40日以上…サルベージは不可能か?
681名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/01(火) 14:45:54 ID:???
さて、11月になりました。
ぜひとも年内に続きが見たいものですねorz
682名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/03(木) 10:41:49 ID:???
まちまち
683名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/04(金) 00:07:42 ID:mLbQQtGV
夢の終わり・・・、だな。
684名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/04(金) 00:27:57 ID:???
マジレスさせて戴くと、TV版エヴァ最終話があるから今の自分がある。本当に感動したな、あれは
685名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/04(金) 16:44:50 ID:???
人間の精神的なものを表すのに一番近いもの
自分の精神的なものを表すのに一番近いもの
686名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/04(金) 21:58:14 ID:???
生きるということ
687名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/05(土) 02:25:57 ID:???
俺はオタはオタでもアニオタじゃないからなあ・・・。
688名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/06(日) 04:19:12 ID:???
やばい面白い。
続き期待sage
689名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/09(水) 11:28:47 ID:???
続き待ち
690名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/12(土) 11:33:32 ID:???
まだ?
691名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/13(日) 04:25:32 ID:???
はぁ…、
神はどこへ行ってしまわれたのだろう…?
692名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/15(火) 21:34:14 ID:???
続きマダー
693名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/18(金) 18:56:08 ID:???
とにかく待つ
694名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/24(木) 06:55:30 ID:???
干し
695名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/11/27(日) 13:19:06 ID:???
まだ?
696名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/02(金) 07:40:54 ID:???
マダー
697名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/05(月) 20:45:40 ID:0w5zaOxC



                 (無言)



698名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/07(水) 02:54:33 ID:???
699名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/10(土) 21:24:34 ID:???
マダデスカー
700名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/16(金) 06:00:54 ID:???
ななひゃくまち
701名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/19(月) 13:19:55 ID:???
文章能力のある誰か、続き書いてくれ
702名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/23(金) 07:03:48 ID:???
保守
703名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/26(月) 23:11:04 ID:???
ぼーよみー
704名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/28(水) 03:21:43 ID:ESAsYfWr
ここでage
705名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/28(水) 07:39:09 ID:???
致し方あるまい。

帰還を待つか代理さんを待て。
706名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/28(水) 16:00:09 ID:SmmE8fNV
>>697

ギェャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!
707名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/28(水) 18:28:08 ID:1dc4q1bp
人とは
708名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/12/31(土) 20:39:03 ID:s2UTxl04
あげ
709名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/02(月) 08:11:28 ID:???
続き待ち
710名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/05(木) 00:43:55 ID:???
エヴァとは生甲斐
711名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/05(木) 00:46:02 ID:???
心の支え
712名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/05(木) 00:48:01 ID:???
正月早々冬房が湧いてますね^^
713名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/07(土) 03:39:52 ID:???
コード601
714名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/09(月) 16:08:09 ID:???
続き読みてぇ…
715名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/11(水) 06:39:56 ID:???
寒さにもめげずただただ町
716名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/14(土) 04:36:15 ID:???
生存確認だけでもいいから降臨してくれぇー
717世界の頂点に立つ男:2006/01/14(土) 17:01:17 ID:3yeQ1a3R
えっ!ネギまのキャラちがうの?
718名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/14(土) 17:12:31 ID:???
>>1
一時期見てたアニメ
71948:2006/01/14(土) 17:13:54 ID:???
あんまり深く考えないでいこうや、というノリをひっくり返したアヌメ
720名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/14(土) 17:22:56 ID:???
自分を成長させた重要なもの
良い方向に成長させたか悪い方向に成長させたのかは
わからない
721名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/14(土) 17:55:28 ID:2XFqI97i
エヴァを観て知的でそれでいて美しい女ってかっこいいと思った。ミサトやリツコみたいな。だから向学心がわいた。
722名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/14(土) 18:25:46 ID:wV/6DG1y
そして少年は大人になった‥‥‥
723ゆた:2006/01/15(日) 02:06:20 ID:tmNsx1im
EVA=神
724名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/15(日) 13:06:06 ID:???
神の如く崇めてるくせに、昔見てたアニメとかほざく奴がいて困る
725名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/15(日) 13:35:59 ID:lH8XdiAG
172 :名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/01/13(金) 01:59:38 ID:???
昨日帰りにPRESIDENTっていうビジネス誌買ったんだが、
その中に
「わが子がアキバ系。いつまで静観してもよいか」
ってとみのよしゆき(有名なのか?)のコラムがあった。

:それが美しいか無様でないか、が問題
>>アキバ系をメディアが取り上げるから自分たちの趣味性を露出させていいと勘違いしていたとしたらその無神経さに人としての問題がある。
>>本当の趣味人はよほどのことがない限り公表しないもの。
>>趣味は自分のなかで規制するという身だしなみの良さを持たなければならないし、
>>それが大人になるってことでもある

>>アキバ系が「気 持 ち 悪 い」からどうしたらいいかという各論は本来想像力を働かせれば答えがみえてくるはず。

                    by富野由悠季
興味のある人は是非お買い求めをw
726名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/15(日) 13:37:46 ID:SVpby2h5
おまいはコピペしかできんのか?
727名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/16(月) 17:01:59 ID:???
禿はまともになってつまらないな
728名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/16(月) 18:12:00 ID:nwqyI9zk
本物のヲタになったのと、鬱になった
729名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/18(水) 23:26:49 ID:???
棒読みー続きまだー
730名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/21(土) 21:18:31 ID:ksl/qBML
めざわり
731名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/21(土) 22:13:19 ID:???
自覚のあるオタクと無いオタクの違いについて考えさせられた・・・
732名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/23(月) 10:05:55 ID:oCvV1/D5
初めてと言っていいほど、ヲタクとインテリとオサレの各層を融合させた作品
733名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/24(火) 20:47:49 ID:???


「残酷な天使のテーゼ」


……なんちゃって
734名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/29(日) 09:45:07 ID:???
ぼーよーみーーー
735名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/31(火) 07:49:32 ID:???
マダー
736名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/01(水) 16:49:24 ID:???
さて、二月になりました
737名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/05(日) 00:27:09 ID:???
むー
738名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/05(日) 04:17:42 ID:zuXTADuB
テレビチャンピオンですか?
739名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/05(日) 19:29:18 ID:???
20 : ◆N3KfCzebuQ[sage (他の話を書いてて)] :06/02/03 21:25:20 ID:yM80m1gx
妹を書く気力が(´;ω;`)ウッ
740名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/06(月) 01:31:24 ID:???
>>739
大丈夫だ!
無理はするな!
741名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/08(水) 17:45:39 ID:???
>>739
マッテイルゾ
742名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/08(水) 19:44:03 ID:???
気が向いたときでいいさ
743名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/10(金) 13:15:37 ID:???
>>739
これどこのスレ?
744名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/10(金) 16:43:05 ID:???
evaFF避難所の、俺しかいない予感スレ
745名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/10(金) 16:44:18 ID:???
evaFF転載板だった
746名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/14(火) 09:00:10 ID:???
d
747名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/16(木) 06:59:04 ID:???
まち
748名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/19(日) 19:56:41 ID:???
ほす
749名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/22(水) 21:27:25 ID:???
ほし
750名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/23(木) 03:02:20 ID:kdqH0iRY
あげ
751名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/26(日) 18:32:35 ID:???
まつ
752名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/27(月) 01:45:37 ID:???
だが、待つ。
753名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/03(金) 00:34:38 ID:???
まち
754名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/04(土) 22:44:08 ID:???
755名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/07(火) 14:21:41 ID:???
妹まち
756名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/12(日) 00:57:06 ID:???
まちまち
757名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/13(月) 02:05:03 ID:???
何を待ってるの?
758名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/13(月) 17:44:51 ID:???
ぼーよみ
759名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/15(水) 14:31:29 ID:???
760名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/17(金) 02:05:50 ID:???
妹アスカ
761名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/19(日) 01:06:12 ID:???
まち
762名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/20(月) 11:09:19 ID:???
棒読み
763名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/21(火) 19:01:20 ID:???
まつ
764名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/22(水) 16:51:51 ID:???
765名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/23(木) 15:45:54 ID:???
     芋
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
766名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/25(土) 08:24:23 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
767名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/26(日) 09:15:31 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
768名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/27(月) 22:57:03 ID:???
まち
769名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/29(水) 01:04:11 ID:???
dkdk
770名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/30(木) 20:43:40 ID:???
wktk
771名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/03/32(土) 09:17:14 ID:???
せめてプロットだけでも
772Air:2006/04/02(日) 18:57:10 ID:???
やれやれだぜ…
773名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/04(火) 07:52:05 ID:???
まち
774名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/05(水) 09:39:42 ID:???
まちまち
775名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/06(木) 11:07:21 ID:???
まちまちまち
776名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/08(土) 07:00:07 ID:???
まちまちまちまち
777名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/09(日) 08:54:45 ID:???
matu
778名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/09(日) 11:54:19 ID:???
ま〜つ〜わ、いつまでもま〜つ〜わ♪
779名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/10(月) 22:31:56 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
780名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/12(水) 09:50:09 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
781名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/13(木) 14:12:07 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
782名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/14(金) 11:12:23 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
783名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/15(土) 18:29:08 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
784名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/16(日) 21:19:39 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
785名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/17(月) 23:04:40 ID:???
                       /
                 ,. 、       /   /
               ,.〃´ヾ.、  /  /
             / |l     ',  / /
        ,、     ,r'´  ||--‐r、 ',      ジークイモウト!!
       l.l. ,..ィ'´    l',  '.j '.
       'r '´          ',.r '´ !|  \
       l!     ....:.:.:.:.:.:ヽ、   ,l    \
        ゝ、.,_ ---‐‐‐----ゝ、ノ
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786名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/18(火) 16:32:36 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
787名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/19(水) 15:32:00 ID:???

    |┃
    |┃三    ,ィ, (fー--─‐- 、、
    |┃.    ,イ/〃        ヾ= 、
    |┃   N {                \
    |┃  ト.l ヽ               l
 ガラッ.|┃ 、ゝ丶         ,..ィ从    |
    |┃  \`.、_    _,. _彡'ノリ__,.ゝ、  |     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |┃三 `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ    <  話は聞かせてもらったぞ!
    |┃.    |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ     |      ジークイモウト!!
    |┃三  ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐'  ,ン       \____________
    |┃      l     r─‐-、   /:|
    |┃三     ト、  `二¨´  ,.イ |
    |┃     _亅::ヽ、    ./ i :ト、
    |┃  -‐''「 F′::  `:ー '´  ,.'  フ >ー、
    |┃    ト、ヾ;、..__     , '_,./ /l
788名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/20(木) 23:10:22 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
789名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/21(金) 17:31:40 ID:???
_..                ,,.-'ヽ
ヽ "゙ー-、、         / : :!
 i 、 :. ヽヽ_,,.....、,,,....._;/ ,;'   ;,.!
  i.,  ..;;;ヽ       ヾ ,,;_ , /
  ヾ_:::,:'           -,ノ
  ヾ;.   ,         , 、;,     ジークイモウト・・・
    ;;   (:::) , ... 、, (:::);:
    `;.       C)   ,; '
    ,;'     '.、 -‐-ノ ,;'、
   ;'            ;:
    ;:            ';;
790名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/23(日) 07:34:07 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
791名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/24(月) 20:57:37 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
792名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/25(火) 00:05:33 ID:???
鳴くよ ウグイス 平安京
793名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/25(火) 14:57:20 ID:???
白紙に戻そう遣唐使
794名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/26(水) 16:14:59 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
795名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/26(水) 22:24:34 ID:GNd2286v
フィギアが神
796名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/27(木) 09:16:18 ID:???
なんか言えよ!!
797名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/29(土) 09:03:32 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
798名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/30(日) 09:12:26 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
799名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/01(月) 07:49:41 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
800名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/01(月) 14:14:19 ID:???
800
801名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/02(火) 18:32:49 ID:???
801
802名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/04(木) 00:24:23 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
803名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/05(金) 05:09:02 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
804名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/06(土) 10:28:42 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
805名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/07(日) 00:08:55 ID:???
続きのあらすじだけでも
806名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/08(月) 00:09:46 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
807名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/08(月) 06:53:59 ID:???
ぼーよみまち
808名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/09(火) 01:36:47 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
809名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/10(水) 00:16:12 ID:???
ぼーよみさんどこー
810名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/10(水) 22:18:16 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
811名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/11(木) 22:27:08 ID:???
棒読みタンマダー?
812名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/13(土) 01:39:45 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
813名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/14(日) 08:56:36 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
814名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/14(日) 23:50:24 ID:???
続き期待させておいてあんまり。。
815名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/15(月) 20:03:01 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
816名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/16(火) 16:23:55 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
817名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/17(水) 10:55:59 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
818名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/18(木) 00:53:07 ID:???
まち
819名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/18(木) 22:03:21 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
820名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/19(金) 20:58:45 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
821名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/20(土) 09:36:11 ID:???
結末は?
822名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/21(日) 08:10:46 ID:???
大貴
823名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/21(日) 20:55:10 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
824名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/22(月) 20:50:14 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
825名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/23(火) 19:18:39 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
826名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/23(火) 22:14:48 ID:???

827名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/24(水) 19:16:44 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
828名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/25(木) 05:16:26 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
829名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/26(金) 04:23:16 ID:???
弁当
830名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/26(金) 05:25:46 ID:???
食うのかよ。ww
831名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/28(日) 23:45:18 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
832名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/29(月) 15:01:17 ID:???
粗筋を
833名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/30(火) 05:15:15 ID:???
シンジとアスカはあっちっち〜
834名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/31(水) 00:31:01 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
835名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/05/31(水) 14:06:24 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
836名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/01(木) 22:45:55 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
837名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/02(金) 23:23:03 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
838名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/04(日) 00:36:26 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
839名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/04(日) 19:17:34 ID:???
ぼーよみたんOTL
840名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/05(月) 23:17:44 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
841名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/07(水) 00:47:34 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
842名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/08(木) 19:09:27 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
843名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/10(土) 01:18:22 ID:???
まち
844名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/10(土) 22:48:24 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
845ウンコ:2006/06/11(日) 17:34:01 ID:???
ココニメールシテクレ
846ウンコ:2006/06/11(日) 17:35:27 ID:???
ココニメールシテクレ

847ウンコ:2006/06/11(日) 21:10:09 ID:???
ココニメールクレ
848名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/13(火) 07:55:56 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
849名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/13(火) 09:43:58 ID:???
日向マコト
850名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/16(金) 01:55:47 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
851名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/17(土) 04:39:23 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
852名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/18(日) 03:52:57 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
853名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/20(火) 01:15:09 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
854名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/20(火) 23:56:48 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
855名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/22(木) 23:10:19 ID:???
棒読みさん?
856名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/23(金) 18:04:04 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
857名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/25(日) 16:37:54 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
858名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/27(火) 01:22:58 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
859名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/06/29(木) 21:04:17 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
860名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/02(日) 00:48:26 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
861名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/02(日) 02:52:54 ID:???
保守を続けるお前らに


     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
862名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/03(月) 07:30:39 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
863名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/04(火) 16:17:44 ID:DePez86k
ここらで干すage
864せわし:2006/07/04(火) 18:42:05 ID:???
せわし
865名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/07(金) 05:33:45 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
866名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/08(土) 05:00:41 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
867名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/09(日) 10:44:55 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
868名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/10(月) 22:33:43 ID:WoO5n3ME
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
869名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/12(水) 06:51:42 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
870名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/13(木) 08:08:51 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
871名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/16(日) 12:45:35 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
872名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/16(日) 17:21:42 ID:???
JSSDF 戦略自衛隊の創設を考える。
873名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/19(水) 01:33:43 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
874名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/22(土) 20:56:34 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!

875名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/22(土) 21:16:01 ID:???
>>1
それ以前に俺はそんなにのめり込んでないから。
オタクじゃないから

876名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/22(土) 21:17:00 ID:???
>>875
バロスw
877名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/22(土) 21:31:23 ID:???
>>875
嘘つくなエヴァオタ
878名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/22(土) 21:45:02 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!




もうかえってこないのか
879名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/23(日) 00:29:40 ID:???
(・A・)ノ
880名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/23(日) 01:15:02 ID:3Q/qRdpl
俺の楽しみ
881名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/26(水) 02:08:05 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
882名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/27(木) 06:52:04 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
883名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/28(金) 18:44:14 ID:iFuClaja
  妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
884名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/04(金) 18:49:31 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
885名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/08(火) 05:48:11 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
886名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/11(金) 11:51:30 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
887名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/11(金) 22:33:20 ID:OJi3RSxE
EVA is life
エヴァは人生…
888名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/14(月) 10:08:26 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
889名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/17(木) 20:08:15 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
890名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/19(土) 15:43:12 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
891名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/08/19(土) 16:27:37 ID:???
エヴァは神!!
892名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/19(土) 16:33:12 ID:3zgelby0
暇つぶし+嫌がらせのネタ
893名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/19(土) 16:35:07 ID:???
ちんぽっぽ
894名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/21(月) 08:16:09 ID:???
AGELION
895名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/21(月) 16:28:19 ID:???
昔観たアニメ
896名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/22(火) 04:11:29 ID:???
青春時代だったな
良くも悪くも
後悔はしてない、素晴らしい作品だった。
897名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/23(水) 02:41:03 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
898名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/26(土) 16:19:54 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
899名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/27(日) 08:40:38 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
900名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/27(日) 22:03:17 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
901名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/30(水) 00:21:39 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
902名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/08/31(木) 02:57:31 ID:???
初めて熱中した物事。
『ハマるってのはこういうことかー』と、実感できた。
903名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/01(金) 07:35:43 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
904名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/02(土) 02:25:04 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
905名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/04(月) 02:29:09 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
906名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/05(火) 18:09:31 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
907名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/08(金) 06:20:19 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
908名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/10(日) 01:51:47 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
909名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/10(日) 13:37:01 ID:???
小3で初めてエヴァをみてから
10年近くファンだ。
910名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/12(火) 10:22:06 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
911名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/13(水) 19:28:53 ID:???
こないのかな
912名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/15(金) 10:23:49 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
913名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/17(日) 11:04:52 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
914黒詐欺:2006/09/18(月) 17:17:10 ID:t/zXiuv0
俺にとってのエヴァは、自分が何かを考えさせるものでと思う。
だから、かけがえのないものだと思う。
915名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/20(水) 00:23:20 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
916名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/22(金) 11:44:59 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
917名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/24(日) 07:14:10 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
918名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/25(月) 14:40:05 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
919名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/25(月) 15:17:57 ID:hU42CEPk
コア
920名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/25(月) 16:35:54 ID:???
921名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/25(月) 18:02:27 ID:???
パチンコ
922名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/26(火) 21:52:29 ID:W2yQZJGf

そこに生まれて
そこに帰る
エヴァ好きだよ。
923名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/26(火) 22:19:55 ID:M79aaCAC

わかり和えないもの
傷つけあうもの
孤独
924名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/26(火) 22:31:29 ID:g683D8zf
俺をのたうちまわらせながらも前進させるもの
925名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/28(木) 09:54:29 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
926名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/09/30(土) 07:08:07 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
927名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/01(日) 02:52:41 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
928名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/01(日) 06:23:53 ID:???
―庵野さんってブームの時だったらオタの教祖になれたんじゃないんですか?(笑)

庵野「あ〜だからTVが終わった後に劇場で一斉排除にかかったんですよ、まとわりついてくるようなものを。
   あれぐらい言わないと嫌われないっていうか・・・・やっぱりアニメファンってある面ピュアなんですよ
   一つの事を純粋に信用しちゃってるんですよね。いい意味ではいいんですけど広い目で見たらどうみても弱点じゃないですか」

―で、お前らが見てるのはこんな下らないものだって言いたかったんですか?

庵野「下らないことだって事を認識してほしいっていうか・・・」

―成功しました?

庵野「ん〜ある程度は。まぁそれはどうでもいいんですよ、劇場の後俺のそばに来るヤツラがガクっと減りましたから(笑)
929名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/03(火) 08:48:42 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
930名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/03(火) 12:02:45 ID:f4PGiDax
931名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/03(火) 13:57:30 ID:???
現実逃避
932名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/03(火) 16:56:57 ID:???
オタクを知るためのバイブル
933名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/04(水) 08:05:20 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
934名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/04(水) 15:20:05 ID:???
ガンダムに引導渡したナンバー1オタアニメ
935名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/06(金) 00:34:31 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
936名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/07(土) 04:48:06 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
937名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 00:10:07 ID:???
↑この顔が普段から何も考えてないガンダムオタクの顔に見えて笑えるwww
938名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 02:28:36 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
939名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 15:31:04 ID:ZqevRoR5
GABAN
940名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/10/08(日) 15:42:48 ID:q1fVe+/5
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
941名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 16:13:06 ID:???
タートルズの後についでに見たやつ
タイトルなんだっけ エヴァンなんとかっていうやつったきがする
942名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 16:39:31 ID:???
やめろ嘘だ!これは罠だ!
俺のことお兄ちゃんとか呼ぶな!
語尾に変なモノつけるな「ニャン」じゃねえ!
アニメじゃないんだパンを咥えて学校行くな
萎えるぜ
943名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 20:51:56 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
944名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/08(日) 21:06:04 ID:???
>>1
綾波レイは初恋の人です
945名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/09(月) 23:49:37 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
946名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/10(火) 09:45:21 ID:ItC/gkZ8
  〃⌒⌒丶
 ´ 从 从)
 ヽゝ゚-゚ν
  (||∀||)
  /___ゝ
  (_)_)
947名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/11(水) 08:50:52 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
948名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/12(木) 07:40:35 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
949名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/13(金) 00:13:55 ID:???
     ガンダム
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!

あはは文化庁ランクでやっぱりガンダムにエヴァが圧勝wwwwwww
950名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/13(金) 11:17:00 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
951名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/13(金) 18:46:30 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
952名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/14(土) 00:26:56 ID:???
     ガンダム
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
953名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/14(土) 17:28:12 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
954名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/14(土) 19:06:36 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
955名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/15(日) 13:17:12 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
956名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/15(日) 14:18:03 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
957名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/15(日) 17:05:54 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
958名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/17(火) 00:56:47 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
959名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/17(火) 17:28:16 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
960名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/18(水) 00:45:28 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
961名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/18(水) 02:06:04 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
962名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/18(水) 14:04:16 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
963名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/18(水) 16:27:12 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ・プラモ!!SWパクリ・SWパクリ!!
964名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/18(水) 16:31:01 ID:???
もう続きは読めないのか・・・
965名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/19(木) 06:35:09 ID:???
zannen
966名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/20(金) 08:16:42 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
967名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/20(金) 23:17:15 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
968名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/22(日) 16:35:19 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
969名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/22(日) 22:30:05 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ>>アニメ!!SWのパロディ!!SWのパロディ!
970名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/22(日) 22:31:54 ID:???
俺は続きが読めると信じてるぜ!!
作家さんはきっと休養中なんだよ・・・
971名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/24(火) 12:28:45 ID:???
一年以上投下ないしなぁ
972名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/24(火) 21:48:02 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
973名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/25(水) 06:53:14 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
974名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/25(水) 23:38:16 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ>>アニメ!!SWのパロディ!!SWのパロディ!
975名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/26(木) 08:07:29 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
976名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/27(金) 00:25:25 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
977名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/28(土) 02:28:15 ID:???
続き楽しみだった
978名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/30(月) 07:22:20 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
979名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/30(月) 23:34:32 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
980名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/31(火) 01:19:36 ID:???
     トミノ
(・∀・)ノ プラモ>>アニメ!!SWのパロディ!!SWのパロディ!
981エヴァスレ1000まで埋め埋め委員会:2006/11/01(水) 00:01:52 ID:???
埋め埋め
982名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/01(水) 03:57:55 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
983名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/01(水) 11:33:34 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
984名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/01(水) 15:39:51 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
985名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/02(木) 01:22:51 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
986名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/02(木) 23:24:58 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
987名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/03(金) 02:14:46 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
988名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/03(金) 12:10:55 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
989名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/03(金) 19:17:48 ID:???
次すれマダー
990名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 07:34:57 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
991名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 14:14:18 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
992名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 17:50:25 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
993名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 18:45:26 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
994名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 18:46:14 ID:???
棒読み乙
995名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 22:57:04 ID:???
続き頼む
996名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 22:58:45 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
997名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 22:59:33 ID:???
良作でした
998名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 23:52:52 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
999名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 23:54:06 ID:???
     妹
(・∀・)ノ ジークイモウト!!
1000名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/11/04(土) 23:55:04 ID:???
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       しし'
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