1 :
先生:
それはある日の休日の出来事だった。
「じゃ、シンちゃん、今日は宿直だから、お留守番お願いね。」
「はい、わかりました・・・。アレ、父さんもどこか行くの?」
ゲンドウも大きな荷物を持って玄関に向かおうとしていた。
「・・・うむ、学会で長野に出張だ。明日の朝には帰る。」
「・・・そ・・・そうなんだ・・・。」
シンジの脳裏に不安がよぎった。
「ふふ・・・ってことは今夜はレイと二人っきりね。シンジ君。」
「ふ、二人っきりってそんな別に・・・。」
するとゲンドウの顔が急に険しくなった。
「シンジ・・・男にはさけては通れない道がだな・・・。」
「な、何を言ってるんだ父さん・・・。」
「シンジ君・・・女の子には優しくしなきゃだめよ。」
「か、母さんまで・・。」
(この二人、僕たちが仲悪いのを知ってて楽しんでるな・・・)
「・・・ところで、レイはどうした?」
「さぁ?多分部屋にいるんじゃないかな?」
「そ・・そうか・・。」
そういうとゲンドウは肩を落とした。
「へ?お父さんどうかした?」
「い・・いや、問題ない。」
「ふふ・・・あなたって女の子に見送られて出かけるのが夢だったものね。」
「へぇー。意外だな・・・。」
「・・・行ってくる。」
「あ、あなた待って。じゃ、シンちゃん、レイをお願いね。」
「あ、はい。いってらっしゃい。」
二人はばたばたと家を後にした。
家はシーンとしている。
シンジは自分の部屋のほうを見て、大きなため息をした。
コンコン
「綾波、入るよ?」
・・・返事はない。
ガチャ
彼女はシンジがまるでいないかのように、机に座って何か本を読んでいた。
「・・・あのさぁ。」
「・・・。」
「今日、お母さん宿直だって。」
「・・・。」
「それでお父さんも出張で今日は家には戻らない・・・・ってなんでそんなに警戒するのかな。」
レイは体を壁に寄せて、身を固めていた。
「・・・あなたなら・・・やりかねない・・・。」
「・・・だから、僕たちは兄妹なんだから・・・。」
それでも彼女は首を横に振って身を解こうとはしない。
「ハイハイ、じゃあ僕はこの部屋から出ますから、どうぞ安心して読書にいそしんでください。」
そういうとシンジはおもむろに立ち上がり、部屋を後にした。
「・・・はぁ・・・いつになったら僕を兄と認めてくれるのかな・・・。」
シンジはちらっと時計を見た。
「・・・もうこんな時間か。」
時計は十二時を回っていた。
「ご飯でも作るか。」
シンジは台所へと向かった。
レイは部屋でじっと机に座り、読書をしているようにみえたが、
同じページを長い間見ていることが多かった。
もう一人の同居人の様子が気になって仕方がない。
レイは、もうこの家で、落ち着けることはないのかと不安になった。
おもむろに本を投げ出して、ベットに横になった。
「・・・おなかすいたな・・・。」
けれど、シンジのいる部屋の外には行きたくない。
レイは布団にもぐりこんだ。
屋上での出来事を思い出した。
「・・・あんなこと言われたの・・・初めて・・・。」
レイはまた顔が赤くなるのを感じた。
コンコン
ドアがたたかれる音に驚いて、レイは布団から飛び出した。
「綾波、入るよ。」
ガチャ
「なんだ、寝てたのか。」
「・・・別に・・・。」
「はい、ここにゴハンおいてくから、食べ終わったらちゃんと食器を台所にもってきてよね。」
「あ・・・うん。」
「じゃ。」
シンジは部屋から出ようとした。
「あ・・・あの!」
レイはベットから起き上がった。
「ん?何?」
「あの・・・その。」
シンジはいつもと違う彼女の様子に不思議がった。
「・・・ありがと。」
ボソっと小さな声で言った。
「どういたしまして。」
そういうとシンジは部屋を出て行ってしまった。
「ふぅ、お礼はちゃんと言えるみたいだな。」
シンジはリビングまで来て、テレビをつけた。
「はぁ、妹ができたら、留守番も少しは楽しくなると思ったのに、これじゃあ前と一緒だよ。」
シンジはチャンネルを変えた。
「休日のテレビってこう面白そうなのがないなぁ。」
シンジはテレビを消した。
そして父の書斎に向かい、自分も読書しようと、その部屋の中に入っていった。
ガチャ
レイはそっと部屋のドアを開けた。
シンジの作った料理は、どれもこれもおいしくて、
いつもは少食な彼女も、残さず全部平らげてしまった。
食器を台所に持っていこうと、台所に向かった。
その途中で、彼女はシンジの姿を探した。
(碇君・・・)
しかし、どこにも彼の姿はなかった。
不意に以前の生活が脳裏によみがえる。
誰もいない家の中で、自分はいつも一人。
自分が今どうなっても、誰も助けてくれる人はいない。
そう思うと胸が締め付けられた。
「・・・碇君・・・。」
彼女は思わず彼の名前をつぶやいた。
「綾波、呼んだ?」
彼の声がすぐ後ろで聞こえた。
「え?あ・・・きゃっ!」
レイはシンジに驚いて、バランスを崩した。
「うわ、危ない!」
ガシャーン
食器の割れる音。
シンジは、レイが地面に倒れそうなのを間一髪で支えた。
「・・・う・・ん。」
レイがゆっくりと目を開けると、そこにはシンジの顔が目前にあった。
「・・・あ・・・。」
体が動かない・・・。
「ったく、後ろから声をかけたぐらいで、そんなに驚くかな・・・。」
「・・・・。」
レイはシンジの顔をじっと見ていた。
「・・・・あの。」
シンジの声は、彼女には届いていない。
「・・・・。」
「・・・・ちょっとそろそろどいてくれないかな。」
「・・・・・。」
「・・・綾波?」
「え?あっ!」
レイははっとするとすぐにシンジのそばから離れた。
胸がドキドキしている・・・。
「あ〜あ。もうお皿が粉々だ。」
「あの・・・ごめんなさい。」
「ん?いいよ別に。」
「シンジは破片を手で拾おうとした。」
「・・・・あ、私がする。」
「いいよ、女の子が手を怪我しちゃ大変だろ?綾波は部屋に戻っていいよ。」
「・・・けど・・・。」
「・・痛っ!」
シンジは破片で手を切ってしまった。
「碇君!」
レイは彼の元へ駆け寄った。
「あぁ、大丈夫だよこれくらい。ちょっと消毒すれば・・・。」
レイはシンジの手をつかむと、
何を思ったのかその指をおもむろに自分の口に含んだ。
「あ・・・。」
シンジは言葉を失った。
目の前で、女の子が自分の指をくわえている・・・。
しばらくして、レイがシンジの指から口から離した。
「・・・これで・・・大丈夫。」
「え・・・あ・・・うん・・・ありがとう。」
シンジは恥ずかしくなって顔をうつむけた。
レイも自分のとっさに出た行為を思い出して、顔を赤らめた。
「その・・・勘違いしないで・・・これは・・・バイキンが入るといけないから・・・。」
「わ、わかってるよ・・・。」
二人は顔を合わせることが出来ないまま黙り込んでしまった。
「あの・・・私・・・ばんそうこう取ってくるから・・・。」
「あ・・・、うん。」
シンジはぱたぱたと走るレイの後姿を目で追っていた。
「・・・そうだ、片付けなきゃ・・・。」
シンジは今度は指を切らないように注意して破片を拾っていった。
夜になった。
二人は自室でともに読書をしていたが、そのスピードは明らかに遅かった。
シンジはレイを意識しすぎて集中できなかった。
ちらっと横に目をやると、彼女と一瞬目が合った。
しかし、すぐに二人ともそらしてしまった。
「・・・あの、綾波。」
「・・・何?」
「今日は父さんたちいないから、僕はリビングで寝ることにするから。」
「・・・そう。」
シンジは読みかけの本を手に取り、ドアを開けて、リビングルームに向かった。
「ふぅ。」
シンジは本をソファに投げて、自分もそこに身を投げた。
「・・・なんか気まずいんだよなぁ・・・。」
シンジはボーっと天井を見た。
「・・・しゃべりがたいというか・・・。」
ふとシンジは指に巻かれたばんそうこうに目をやった。
少し心があったかくなるような気がした。
「さて。」
シンジは本を読もうとページを開いた。
先ほどと違って、本に集中することが出来た。
しばらくして、時計に目をやると、もう十二時を回っていた。
「ちょっと集中しすぎたな・・・。」
シンジは本をテーブルに置き、ソファに横になった。
「・・・あ、布団と枕持ってくるの忘れた。」
シンジはゆっくり立ち上がり、自分の部屋の前まで来た。
ドアをノックしようとした手を、寸前で止めた。
「・・・起こしたらまずいよな。」
シンジはそっとドアを開けた。
部屋は真っ暗だった。
「・・・もう寝てるみたいだな。」
シンジは足音を立てないように注意しながら、
自分のベットの布団と枕をもって部屋をあとにしようとした。
シンジはふとなにか物音がすることに気づいた。
(なんだ?)
「・・・ぐすっ・・・ぐすっ・・・。」
「?」
シンジは誰かの泣き声を聞いた。
「・・・綾波?」
彼女のベットのほうまでいくと、レイは涙を浮かべて、泣いているようだった。
「泣い・・・てるの?」
「・・・うっ・・・ぐすっ・・・。」
シンジの声は届いていないみたいだった。
「・・・やめて・・・。」
「え?」
「・・・うっ・・・もう止めて。」
シンジはレイがなにか悪夢にうなされていると感じた。
しかし自分はどうすればいいか、分からなかった。
「うっ・・・ひっく・・・・。」
しばらくその様子を心配そうに眺めていたが、やがて彼女の寝息は静かになった。
「よかった・・・。」
そういってシンジは立ち上がろうとすると、レイは急にシンジの手首をつかんだ。
「あ、綾波!?」
「・・・お願い、行かないで・・・。」
暗闇で、顔の様子はよく分からなかった。
「いかないでって・・・。」
「・・・私を・・・もう一人にしないで・・・。お願い・・・。」
再び彼女のほほに涙が伝った。
「もう・・・一人はいやなの・・・。」
「綾波・・・。」
シンジは胸が締め付けられる思いがして彼女のそばに寄った。
そして彼女の細い手を握った。
「綾波・・・もう綾波は一人なんかじゃないよ・・・。」
「グスっ・・・ホント?」
「ホントだよ・・・僕がずっとついてるから・・・だから綾波は安心して・・・。」
「・・・そう・・・。」
そういうと、レイはにっこり微笑んで、再び横になった。
「ふぅ・・・寝ちゃったみたいだな。」
シンジはまた立ち上がろうとした。
「あれ?」
シンジの手にしっかりと握られた彼女の手は、離れそうもなかった。
「・・・しょうがないな・・・。」
シンジは手元にある布団と枕を引き寄せて、綾波のベッドの隣の床で横になった。
そしてしっかりと手を握ったまま、シンジも眠りに落ちた。
翌朝、綾波はゆっくりと目を覚ました。
昨夜、久しぶりにあのとても恐ろしい夢を見た気がした。
しかし途中から暖かい気分になって、ぐっすりと眠れたみたいだった。
(あれ・・・。)
彼女は自分がベットから落ちていて、床に寝ていたことに気がついた。
それにしては、なにかとても暖かい。
レイは心地よくなって再び目を閉じた。
スースー
「?」
何故か近くで他の寝息が聞こえる。
それに自分の手もなにかを握っているみたいだ。
レイは恐る恐る顔を上げた。
そこにはシンジの寝顔があった。
(碇君と一緒に寝てる・・・・・!?)
ドカッ!!
「ってー。なんだなんだ?」
シンジはあたりを見回した。
そこにはレイがベットの隅で、布団で身を隠しながらこちらをにらんでいた。
「・・・あ、綾波。おはよう。」
「・・・碇君・・・やっぱり変態だったのね・・・。」
「え?何の話?」
「・・・碇君・・・私の布団で一緒に寝てた・・・。」
「え?・・・あぁ、それは綾波が・・・。」
「私・・・知らない・・・。」
「え・・・・え?」
(もしかして寝ぼけてたのか?)
「・・・信じられない・・・ひとが寝てる間に・・・布団にもぐりこむなんて・・・。」
「だっだからそれは綾波が・・・。」
レイは枕をシンジに投げた。
ボスッ!
見事顔面にヒットした。
「・・・この・・・変態・・・。」
彼女の視線は恐ろしく冷たかった。
「ご、誤解だよ!」
「・・・知らない・・・。」
レイはさっさと部屋を出て行ってしまった。
今日は一日中彼女は口を利くことはなかった。
ただシンジは、レイとの距離が少し縮まっているんじゃないかと感じていた。
おわり(新スレ立てちゃいました。)
乙!この少しずつ感がいいね〜続きキボン!
国王様、生存していた模様。
コンスタントに作品投下してくださって、ありがとうございます
この頃は良い作品投下が多くてホント嬉しいです
若干シンジの口調に違和感があるが(「なんだなんだ?」とか)許容範囲内だ。
よくやったな、作者。
指フェラ… ハァハァ、ウッ!
萌え要素が沢山ありすぎて萌え氏ぬよ
このシンジは特技にチェロ演奏は持ってるんだろうか
意外に色々できるんだよなー
うむ、このいきなり、綾波…ポにならんで
兄として接しようと努力してるところが
なんともいえずにイイ!
作者さん、頑張れ、超頑張れ!
シンジは朝食を食べ終わり、ふと時計を見た。
「もうこんな時間か・・・。」
今日もまたゲンドウは出張で、ユイも先ほど病院へ向かった。
「あれ?」
シンジはテーブルに目をやると、まだ一人分の朝食が、手付かずだった。
(まだねてるのかな?)
シンジはレイを起こすべく、二人の部屋へと向かった。
「綾波ー。早く起きないと学校に遅刻するよ。」
返事はなかった。
ドアを開けてみると、彼女はまだパジャマ姿のままで布団の中にもぐっている。
「・・・綾波?」
シンジはそっと彼女のベッドに近寄る。
するとレイはゆっくりと起き上がった。
「・・・うん・・・わかった。」
彼女はよろよろと立ち上がり、おぼつかない足取りで部屋を後にしようとした。
「あ・・・綾波!そこはドアじゃない!」
「え?」
ドカっ
レイは壁に頭をぶつけた。
頭を抱えて、彼女はその場でうずくまった。
「いっ・・・た・・・。」
どうも様子がおかしい。
「・・・綾波?どうかしたの?」
彼女はまたゆっくりと立ち上がった。
「・・・なんでもない・・・。」
シンジはレイの顔をよく見てみた。
すると、いくぶん顔が赤くなっており、息も少し荒れているみたいだった。
彼女はふらふらとドアノブに手をかけた。
「ちょっと綾波!」
シンジはレイの腕をつかんだ。
「ちょっ・・・やめて・・・触らないで。」
彼女は弱弱しく抵抗した。
「いいから!」
シンジは彼女を引き寄せた。
「何するの・・・話して・・・んっ。」
彼女の額に手を当ててみた。
「・・・やっぱり。・・・綾波、熱があるんだね。」
「・・・関係ないわ。」
そういうとレイはシンジの手を振り切って外に出ようとした。
また歩き出した瞬間、彼女はバランスを崩した。
「危ない!」
がしっ
「・・・ふぅ、危なかった。・・・綾波、無茶するなよ。」
「・・・碇君・・・どこ触ってるの?」
「え?・・・あ。」
彼女の胸に手が触れていた。
「ごっごめん!」
シンジが急に手を離すと、レイは地面に座り込んだ。
「・・・綾波、今日は学校を休むんだ。」
「・・・いい、行く。」
「だめだ!そんなことしたら、もっと悪くなるよ。」
「・・・でも。」
「母さんには、僕が連絡しておくから、すぐに帰ってきてもらうようにって。」
「それはダメ!」
レイの突然の大声にシンジはたじろいだ。
「え・・・でも・・・。」
「・・・お母さんには・・・ぜったいに言わないで・・・。」
彼女は肩で息をしながら言った。
「これ以上・・・迷惑かけたくないから・・・。」
「綾波・・・でも、病気なのに一人じゃ・・・。」
すると彼女は首を横に振った。
「・・・いいの。・・・前はずっと・・・一人だったから・・・。」
「綾波・・・。」
不意にレイが悪夢にうなされている姿を思い出した。
「・・・私は大丈夫だから・・・碇君は学校に行って・・・。」
「・・・いや、僕も学校を休むよ。」
「え?」
綾波は驚いたように目を見開いた。
「・・・どうして?」
「どうしてって、綾波が病気なんだから、だれか家族が面倒を見るのは当然だろ?」
「・・・けど。」
「いいから、綾波は僕の心配なんかしないで、病気を治すことだけを考えればいいから・・・・。」
レイはしばらく黙っていたが、やがてシンジの熱意に負けたのか、こっくりとうなずいた。
そんな彼女をみて、シンジはにっこり微笑んだ。
「・・・さ、早くベッドに戻ろう。」
「・・・うん。」
レイはゆっくりと立ち上がった。
が、シンジが肩を支えようとした瞬間、フラフラとゆれてバタンと倒れてしまった。
「綾波!」
シンジは彼女をゆすったが、意識はなかった。
シンジは彼女をベットに乗せて、額に手を当ててみた。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・。」
レイの呼吸は荒れている。
「・・・やっぱりかなり熱いな・・・。」
シンジは手元にある体温計で、彼女の熱を測ろうとした。
(・・・これって直接脇に挟まないといけないんだよな・・・。)
シンジはレイの布団を少しめくってみた。
彼女は無防備に胸を上に向けていた。
(・・・パジャマを着てるし・・・ちょっと脱がさなきゃいけないよな・・・)
シンジはパジャマの一番上のボタンに手をかけた。
すると自分の体が急に熱くなってきたのを感じた。
一番上のボタンをはずした。
レイの白い肌が少しあらわになった。
二つ目のボタンをはずした。
彼女の胸元が目に入ってきた。
(・・・ドキドキするな・・・。)
シンジは三つ目のボタンを取り外した。
彼女の胸のふくらみがじかに見えた。
下着は着ていなかった。
「うわっ!」
シンジは目をそむけた。
(ど、どうしよう・・・。)
シンジはしばらく動きを止めた。
「・・・。」
シンジは自分の行動を振り返ってみた。
「・・・何をやってるんだ僕は・・・。」
シンジは冷静になろうと努めた。
(何もそういうつもりじゃないんだし・・。)
体温計を再び手に取り、彼女のパジャマに手をそっと差し込んだ。
彼女の苦しそうな顔がすぐ近くまできた。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・。」
シンジはのどをゴクリと鳴らした。
頭に思い浮かぶ、いろいろな考えを振り切り、
シンジは体温計を脇に挟んだ。
「・・・んっ。」
彼女の声に、シンジはびくっとした。
「・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ。」
「・・・気づいてないみたいだな・・・よかった・・・。」
シンジは胸をなでおろした。
「・・・ってなにがよかったんだ?」
シンジは自分がなにかいけないことをしているようで後ろめたかった。
「・・・三十九度六分・・・。」
その数字をみて、シンジは愕然とした。
「・・・これは相当やばいな・・・。」
シンジは彼女の頭に載せてある、ぬれたタオルを取り替えようと手を伸ばした。
「・・・もうぬるくなってる。」
手元にある、水をためた洗面器にそれを浸し、再びレイの額に載せた。
「ハァ・・ハァ・・ハァ・・。」
シンジは苦しそうな彼女の顔をずっと見ていた。
「・・・前はこんなことがあってもずっと一人だったんだよな・・・。」
シンジは胸が苦しくなった。
彼女が今までずっと一人ですべてを耐えてきたことを思うと、急に胸が切なくなった。
シンジは時間を忘れるぐらい、彼女の顔を眺め続けていた。
どれくらい経っただろうか・・・。
「ハァ・・ハァ・・碇君・・。」
「何?綾波。」
「・・・喉が・・・かわいた・・・。」
「うん分かった。すぐに持ってくるから!」
シンジは急いで台所に向かった。
そして飲み物を持ってきて、体を起こしている彼女の口元まで持ってきた。
レイはコップ半分ほどを空にした。
「・・・綾波・・・熱はだいぶ下がったみたいだね・・・。」
シンジは彼女の額をもう一度触った。
すごい汗だった。
「綾波、これで体を拭くから。」
シンジはタオルでレイの額を拭いた。
「・・・パジャマもだいぶ汗でぬれちゃったね・・・。」
「・・・うん。」
「着替えなくっちゃね。」
「・・・うん。」
「着替え・・・どこかな?僕が出してあげるよ。」
「・・・そこのタンスの・・・上から三段目・・・。」
「ここかな?」
シンジがそこに手をかけると、レイはゆっくりうなずいた。
シンジがそのタンスを開けると、そこには色違いのパジャマと、白い下着が姿を現した。
(何で僕はこんなことで緊張するんだろう・・・。)
パジャマと下着を手に取り、シンジはレイに手渡した。
「じゃ、体を拭いてこれに着替えてね・・・。」
「・・・うん・・・わかった。」
彼女はそういうとボタンを次々とはずした。
「うわ、綾波!ちょ、ちょっと待って。」
「・・・どうして?」
彼女は首をかしげた。
「ぼっ僕がいるんだから、僕が外に行ってから着替えてよ・・。」
「そう・・・よくわからないわ・・・。」
「よくわからないって・・・・。」
(まだちょっとボーっとしてるのかな・・・。)
シンジはそういうと部屋の外に出た。
もし自分が何も言わずにいたら・・・。
シンジは顔が赤くなるのを感じた。
シンジはまたレイのそばで彼女の顔を見ていた。
今度は静かな寝息を立てている。
「・・・ひとまずこれで安心かな・・・。」
熱は先ほどよりは高くないみたいだった。
「・・・碇君・・・いる?」
「え?あ、ここにいるよ。」
「・・・おなかすいた・・。」
「あ、そうか。そうだよね。」
時刻はすでに三時を回っている。
考えてみれば彼女は朝から何も食べていなかった。
「綾波、おかゆでいいよね。」
「・・・うん。」
「そっか、じゃあちょっとまっててね。」
シンジは急いで台所に向かった。
「はい、できたよ。」
シンジはお盆の上に載せたおかゆを、レイの布団の上に載せた。
彼女はじーっとそれを見つめていた。
「・・・そうしたの?・・・やっぱり食べたくない?」
彼女は首を横に振った。
「え?じゃあどうして?」
「碇君・・・食べさせて・・・。」
「え・・・え?」
「・・・食べさせて・・・。」
彼女らしくない言葉に、一瞬戸惑ったが、
「うん・・・分かったよ。」
といって、シンジはスプーンでそっとおかゆをすくった。
「はい。」
口元にそっと持ってきたが、彼女はまだ口を開かない。
「・・・ふーってして・・・。」
「え?あ、そうだよね。」
シンジはふーっと息をかけておかゆを冷ました。
「はい。これで大丈夫だよ。」
「・・・うん。」
彼女はうれしそうににっこりして口を開いた。
「・・・おいしい・・・。」
「そう、よかった。」
「碇君・・・もう一口・・・。」
「あ、はいはい。」
シンジはそのたびにそっとおかゆをすくって息をかけて冷ました。
しばらくして・・・
「・・・全部食べちゃったね。」
もうお皿にはおかゆは残ってなかった。
「・・・碇君・・・喉がかわいた・・・。」
「あ、うん。」
シンジはコップを綾波の口元に運んだ。
「・・・碇君・・・甘いものが食べたい・・・。」
「え?わ、わかった、ちょっとまって。」
シンジは冷蔵庫からプリンを取り出した。
そしてスプーンとともにレイに渡した。
「・・・食べさせて。」
「え?また?」
「・・・だめなの?」
レイは澄んだ目でシンジを見つめた。
「うっ、ダメってわけじゃないけど・・・。」
「じゃあ、食べさせて・・・。」
「わ、わかったよ・・・。」
(綾波・・・いつもと違う・・・。)
シンジはレイの態度に戸惑いながらも、スプーンでプリンを食べさせた。
そして夜になった。
「はぁ・・はぁ・・。」
(疲れた・・・。)
レイはずっとあんな調子でシンジを働かせていた。
「・・・眠い・・・。」
ぽつりとレイが言った。
「そ、そっか。じゃ、早めに寝たほうがいいよ。そのほうが直りもよくなるから・・・。」
「うん・・・。」
そういってレイは横になった。
けど、彼女は横になりながらも、じっとシンジを見つめていた。
「碇君・・・。」
「ん、何?」
「私が眠るまで・・・ここにいてくれる?」
彼女は訴えるような目でシンジを見つめた。
「え?・・・うん、もちろんだよ。綾波が眠るまでずっとここにいるから。」
「・・・ほんとに?」
「うん、ほんとだよ。」
「・・・そう・・・よかった。」
そういって彼女は目を閉じた。
その寝顔を、シンジはじっとみつめた。
(けっこうかわいい寝顔だよな・・・。)
「碇君・・・。」
「わ、な何?」
(見てたのがばれたかな・・・)
「眠れない・・・。」
「え・・・そ、そう・・・。どうしようかな・・・。」
「・・・さわって・・・。」
「へ?」
「・・・私の頭を、なでて・・・。」
「え?・・・でも・・・。」
「・・・いや?」
「い、いやじゃないよ!」
「・・・じゃあ、よしよしってして・・・。」
「わ、わかったよ・・・。」
シンジはそっと彼女の頭に手を置いた。
その髪の毛はふわっとしていて、心地よかった。
(サラサラしてるんだな・・・。)
「ふふ・・・。」
レイはうれしそうに笑みを浮かべた。
しばらくすると、彼女は静かな寝息を立てて、寝むってしまった。
シンジはそれでも彼女をなで続けていた。
(妹って・・・こんな感じなのかな・・・。)
シンジもやがて疲れて、その場で眠ってしまった。
次の日・・・
「ごほっ・・・ごほっ・・・。」
シンジは風邪を引いて、ベットに横になっていた。
「・・・移された・・・。」
「碇君・・・大丈夫?」
反対にレイはすっかりよくなっていた。
「え?うん、大丈夫だよ・・・。」
「私、今日学校休む・・・。」
「え?」
「碇君も昨日休んだから・・・。」
「いや・・・でも・・・お母さんもいるし・・・。」
「いい・・・休む・・・。」
「あ・・・そうですか・・・。」
シンジはあきらめて、寝ようと目をつぶった・・・。
「あの・・・綾波・・・。」
「・・・何?」
「その・・・じっと見られてると、眠りにくいんだけど・・・。」
「そう・・・よくわからないわ・・・。」
「よくわからないって・・・。」
(どくつもりはないみたいだな・・・。)
「碇君・・・お腹すかない?」
「え?あ・・・そういえばすいたかなーなんて。」
「そう・・・わかったわ。」
そういうと彼女はおかゆを持ってきた。
「あの・・・綾波・・・一人で食べれるから・・・。」
「・・・だめ・・・碇君はじっとしてて・・・。」
「あ・・・はい・・・。」
彼女はふーっふーっとスプーンのおかゆに息をかけた。
(なんか恥ずかしいんだよな・・・。)
「はい、碇君・・・あーんってして・・・。」
「う、うん・・・。あーん。」
このようにシンジはその日一日中、彼女の世話になった。
シンジは少し迷惑に思ったが、
それ以上に綾波の気持ちがうれしかった。
(僕たちはこれでホントの兄妹に近づけたかな・・・。)
そう思うと、今日の風邪も苦にはならなかった。
おわり
あれ、レイが別人になった、多重人格ネタなのかな
ともあれ次回に期待、乙でした
くそぅ、たまらねぇな…
徹夜の俺を寝かさない気か…
激しく続きキボン!!
>23からの一連の作は別作者の騙りです。
俺のレイはこんなんと違う。いや違わなくも無いけど
まだ早い。端折り杉。
全てを忘れて次↓どうぞー。
ひゃああモエモエ(;´Д`)ハァハァ
続きキボンヌ(;´Д`)ハァハァ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 ツンデレ!ツンデレ!
⊂彡
おつかれ、ぐっじょぶ
作者違いか〜でも良かった!GJ!
中の人って名前あったっけ?
捨てでいいからつけてほしいな。
では本元ドゾー↓
いや騙りならどう考えても失礼というか、荒らしじゃないか?
確かにレイが変わり過ぎだから騙りっぽいが
つまらない投下より面白い荒らしを俺は選ぶ。
いや、本物の作者がつまらないっていうわけじゃないぞ。
まぁ結局のところ、みんな「これはこれで…」って思ってるんだろう?俺もだ(*´д`*)
騙りだったん?
文章の書き方が似てたから本人さんだと思った。
トリップおねがいしやす
名前欄に「#+任意の文字列」
で出来るよ
例えば「#kokokara」
名前(作品名)をのせたいときは「名前(作品名)#kokokara」とか
42は作者さん?違うなら何を根拠に言ってんの?
作者にやる気を無くさせるような発言はするなよ。
俺もトリップつけたほうがいいと思う。疑う奴もいるから。
もし騙りなら俺としては1つの作品は最初から最後まで同じ人に手がけて欲しい。
まぁ俺は本物だと思ってるけど。
でも騙りと思うと納得できるような、、
ちょっとイキナリ変わり過ぎだろ、ご都合主義どころじゃない。
まぁレイがいきなり「碇君・・・ポ」になったところは
疑われても仕方ないと思うけど。作者が違うって事はないんじゃないか?
真相は本人が話してくれるだろ。
ご都合主義といえばそれまでだけど
病気で気弱になる→看病してくれた人にちょっと心を開く なんてお約束なんだから
その辺は読者が各々脳内補正かけて大目に見てもいいのでは?
俺的に
>>42を解釈すると、
「こんなのは前作までの流れから推考して脳内設定していたレイとは違う!
今回のは無かったことにして書きなおせ!ウアアンヽ(`Д´)ノ」ってことだと思う。
俺も騙りではないと思うが、
> 「ぼっ僕がいるんだから、僕が外に行ってから着替えてよ・・。」
> 「そう・・・よくわからないわ・・・。」
これは変わりすぎと言われても仕方ないような
もしくは
>>40が言うように多重人格?
まぁ、荒れるのは勘弁なので本人待ちってことで
まあ、当初の男性恐怖症のレイを見れば疑われても仕方がないとは思うけど…
>55
そうだな。大人しく作者さんを待つか。
作者さん投下待ってますよ〜
同設定で別の時間軸というか別の世界の話を書くのはありなんかね?
おもしろきゃ俺はなんでもカモーンな人間なんだが
なにはともあれ、SS書いてくれるみなさん
いつもおもしろい作品をありがとうございます
60 :
>42:05/03/06 17:16:10 ID:???
>>53 すまそそのとおり。
まぁ作者様におかれましては、添い寝まではすげえ好みでマンセーしてた
ジコチューな読者がチラシのぅらに書いたとでもおもってください。
あなたの作品はすげえ好きなんで、{転んでも泣かない}の
精神で頑張ってください。にちゃんやし
N3騒動でちょっと漏れの中のナニかが麻痺してるのね
LASも読むから漏れ
えーと、今からレスしようと思ってるそこのあなた。
>>56に関して突っ込みたい気持ちはすごくわかる!わかるんだが…。
一度突っ込み出すと途方もなく荒れる悪寒がするので
大人しくハァハァしながら次作を待つことにしましょうや。
N3がどうだろうが関係ないじゃん。てかそんなモンに感化されるなよ。
63 :
61:05/03/06 18:57:48 ID:???
まぁ騙りかと思ってしまう気持ちは分かるが、
>>42みたいにイキナリ断定するのは良くないな。
とりあえずこの話題での荒れはやめよう。静かに作者待ちで。
は〜い。
綾波の男性恐怖症とか「一人にしないで…」とかはやっぱ父親に関係するのかな?
シンジの母親よりも重要なファクターな気がする。
誰だろう?妻も娘も顧みずリアクター内蔵人型ロボットの開発に没頭した父とか…。
元彼かもしれんぞ。凄く好きな男がいてそいつに酷いめにあわされたとか。
でもありえそうだろ?
だとしたらカヲルしかいない。
「レイとアスカは等価値なんだ。僕にとってはね」
>>70 ひどい!あんまりだ…つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
でもレイがシンジとゲンドウ以外に本気で好きになりそうなのは
カヲルしかいないじゃん。
ここはLRSスレなんだぁ…それ以外の影をちらつかせられると痛い…
LRS総合でも作るかw
是非作って下さい。
やめれ。一つで十分。
いいね。そこでならN3もなんてメじゃない三角四角五角関係のイタモノLRSとか見たいかも。
いらん
だったらここは多少のイタモノLRSでもいい事にしようぜ。
エスカレートしてどこぞのスレみたく乱立しても困りモンだしね。
って言うか、もともとそんな縛りなんかなかったよね
だから、イタモノでもいいことにするもなにも、元からいいのでは?
別にLASに歩調合わせなくてもいいでしょ
あっちが分かれすぎなんだから
>>80 イタモノは荒れるからいや。
つーか、雑談はこれくらいにしようや。
つまりLRSならなんでもOKって事か。了解。
面白ければいいじゃん。とりあえず今は作者さんの投下が楽しみ。
レイの過去に何があったのか気になるな。
ネタ潰しにならないと良いんだが
多重人格って虐待が原因になるらしいんだよな
ユイさんが前夫と別れた理由もそのあたりか?
なんかこーゆうの俺好きかも
テレビ放映中2ちゃんあったらやってみたかったな、こんな風に先の展開考えるの
おいおいこの先どーなるんだよとかレイが…とかさ
作者さんがどう思うかはわからんが
俺も好き。楽しみだからこそ自分達で色々予想しちゃうんだよな。
やっぱ楽しいよな。同志がいて嬉しいよ。
落ちLASの惨状もこんな感じのノリから始まったんだけどな。
平気かね
あっちはスレ内の予想を作者が悪ノリして取り込んだと思しき展開が散見されたから
必要以上に荒れ気味になっただけだと思う。
だからこっちはそんなに心配要らないんじゃない?
でも、予想がいきすぎて作者のネタを潰しかねないというのは同意。
ほどほどにいこうや。
LASスレの事は見てないから惨状がどうとかよくわからんが
俺らは俺らで楽しくやりゃいーよ。でもそうだよな。
予想のいきすぎには注意しなくてはな。気をつけるよ。
>>90 このスレに例えると、
>>66で男性恐怖症とか父親が関係してるとか書いてたら、
ホントに父親に性的虐待されてた事になったり、って感じ
予想は楽しいんだけど、それによって展開が変わっちゃうのは嫌だなあ
エヴァに乗って綾波と直通回線を開くことが増えた。
最初はリツコさんの指示の意味が判らなくて聞いたのが始まりだった。
僕だって僕なりに真面目に一生懸命に命令を聞こうと努力してる。
でも今までの普通の生活をしていた中学生に、人生で初めて出てきた難しい用語を
全部一回で覚えて理解して行動しろ、なんて無理に決まってる。
判らないことは何でも聞いてね、とは良く言われる。
でも流石に三度以上同じ質問をすると眉を潜められる。
理不尽な大人の詭弁ってやつだ。
子供の都合なんてまるでお構いなし。
「何。」
「あ、突然でごめん。」
「何か用?」
「あの……」
「用があるなら早くして。訓練中よ。」
「ご、ごめん。プログナイフの格納のスイッチってどこだっけ?」
「……左面上段コンソールパネルの左から三番目。それから右操縦管第二トリガーをパーシャル。」
「あ、思い出した。ありがとう綾波。」
「いえ。」
毎回毎回嫌そうな顔一つしないで丁寧に判りやすく教えてくれた。
でも綾波は嫌そうな顔こそしないけど、ホントはどうなんだろう。
リツコさんみたいに面倒に思ってたりするんだろうか。
「別に。」
そっか。よかった。
面倒くさいとか物覚えの悪い男とか思われてたら嫌だもんね。
「……でも本当は少し面倒。」
正直言ってちょっと泣いた。
その夜は泣きながら夜遅くまでマニュアルを読みまくった。
でも所詮は一夜漬けで、やっぱり抜けてる所があった。
翌日の訓練中に動きを止めてしまったんだ。
でも綾波にはもう二度と聞きたくなかった。
仕方がないから、諦めてリツコさんに嫌な顔されようと心に決めた瞬間、綾波が回線を開いてきた。
「火器制御パネルを開いたまま両操縦管を30度以上外向きに傾けて。」
「あ、うん。」
綾波のお陰で恥をかかないで済んだ。
礼を言おうとしたら回線は既に切れてたけど。
「さっきはありがと。」
「別に。」
搭乗訓練が終わってクローズドミーティングが始まるまでの、ほんの僅かな休憩時間。
綾波は自販機エリアのベンチに腰掛けて休んでた。
「何か飲む?お礼に何かおごるよ。」
「要らない。」
「……おごらせてよ。綾波には迷惑かけっぱなしで」
「気にしないで。」
言いかけた途中で、すっぱりと切り捨てられた。
僕は何をやってるんだろう。
「……駄目だな僕は。」
自然と声が出ていた。
「そんなこと無い。あなたはよくやってるわ。」
「その話じゃなくて……お礼の一つもまともに出来ないのがさ……」
僕は手に持った紅茶の入った紙コップに揺れて映る、情けない顔をした自分を見つめながら呟いた。
しばらくして、不意に綾波が口を開いた。
「……それは何?」
「え?」
「紙コップの中身。」
「あ、これ? 普通の紅茶だけど。」
「私……紅茶が飲みたい。碇君、ご馳走してくれる?」
顔はいつもと同じだったけど
初めて聞いた事務的じゃない彼女の言葉は、手のひらの中の紅茶よりとても温かく感じた。
「綾波ってさ。」
「?」
「最初の頃はものすごく冷たい人なのかと思ってた。」
「そう。」
「でも本当は結構優しい人だったんだね。」
「……」
「なんていうか……ホッとしたよ。」
「……そう。」
「これからも迷惑かけちゃうかも知れないけど……よろしくね綾波。」
無言で頷く綾波の耳と頬っぺは、何故だか赤く染まっていた。
萌え死んだ4時11分
優しくて可愛い綾波超イイ!めちゃくちゃイイ!(*´д`*)
泣きながらマニュアル読むシンジがイイ!!
なんつーか、綾波だよなぁ…と思った。
…ところで、パーシャルって何?
ググるとROMがどーだこーだと出てくるのだが。
あやにゃみ〜横文字じゃなくて日本語で説明してよ。orz
>「……でも本当は少し面倒。」
こんな綾波は大好きだw
例えば、スティックに10入力すると動作するならば、9までの入力で保持するってことさ。
ギヤで言うと、転がされてるんじゃなく転がしてる状態。傍から見れば同じようでも違う。
>92氏
そろそろコテ名乗っても、と漏れは思う
とりあえずGJ!
>>103 dクス。
また微妙な操作+表現だなー。
シンジも大変だ。まだ、中学生なのに。
いや、いまどきの中学生なら当たり前の用語なのかな?
うみ、世代をかんじるねぇ。。
>>105 >103もちと違うようなカンジだが。
バイクとかでも良く使うな。「アクセルをあてる」とかと同義で。
コーナー出口とかで、加速するほどじゃないけど、リアにトラクション
かけてる状態とかを表すんだけど。
これこそ触ったことなけりゃワカランか。すまんね。
ところで両親再婚でシンレイ同居モノのツヅキマダー
俺も早く読みたいがマタ―リ待ってるよ。
作者さん自分のペースでいいから続きヨロ。
>>100 免許持ってるならわかるだろうけど半クラみたいなもんだ
110 :
104:05/03/08 01:21:34 ID:???
>>109 む、そうなのか?
句点とかが特徴的だからてっきり同じかと・・・
って俺の勘違いだYO!! 使い方違うし
吊ってきます
兄妹はもう(゚听)イラネ
本編綾波マンセー
つまんないと思っても、そういうことをここに書くのは止めようぜ
楽しみに読んでいる人もいるんだし、作者がやる気無くして放置したら、ガッカリするじゃん
まあ、俺は読んでいないからスルーしているけどさ
私は楽しみにしてるんで、いちいち言わなくていいこといわないでよ
俺も姉妹モノ楽しみにしてる一人。
職人さん、ガンバレ!
111はなんでここのスレ荒らすようなことわざわざするんだよ。
112もさ言ってる意味説得力無いし。
おめーの最後の一言が作者にやる気を無くさせてるのマジわかれ。
どこの香具師か知らんが荒らしは自分の巣に帰れよ。だいたい予想はできるが。
俺は姉妹モノ楽しみにしてる派の1人だからそーゆーの超うざい。
俺も職人さん応援してる。ガンガレ。
LRS人じゃない漏れも応援してます。ガンガレ
投下(´・ω・`)マダー?
ふぅん、LRS人じゃないやつも居るんだ・・・・・意外だね。
作者さん俺も応援してますんで頑張って下さい!
この作品はLRS人じゃなくても面白いと思うよ。
EVAは普通に頭で考えれば、考えた通りに動いてくれる。
でも万が一に備えて、手動でもある程度までなら動かせるように作られてるらしい。
だから当然、パイロットも万が一に備えた訓練をしなくちゃならない。
「次。ケース0146、地面落ちたプログナイフの回収。」
隣の席に座る綾波が、テキストを淡々と読み上げる。
「目標付近で機体を前屈、もしくは片膝立ての状態に置き、目標を右腕にて回収。後、機体を直立状態に戻します。」
「うん……」
「制限時間45秒。用意。」
彼女の白くて細い腕の内側、小さな腕時計の秒針が文字盤の12を指すと同時に発せられた
小さな声での「始め」の合図と共に、僕はゆっくりと操縦管を前へと倒した。
モニターにだんだんと大きくなるプログナイフが映し出される。
僕は操縦管をから手を放し、タッチモニターの中の数え切れないくらいある文字の中から
「右腕制御」と書かれた所を探し出して押す。
フォン、と軽い電子音がしたのと、文字の色が変わったのを確認してから右側の操縦管だけをゆっくりと押し込んでいく。
それに伴ってモニターにEVAの右手が現れて、だんだんとナイフ近付いていく。
あとちょっとで掴める、というところで世界がぐるりと回転した。
お尻の下や背中からガラガラと何かが崩れる音と衝撃がしてきた。
恐る恐る目を開けてみると、さっきまで隣に生えていたビルが半分くらいの長さになっていた。
「あれ……」
「転倒した理由、分かる?」
「えと……」
「……上半身の姿勢制御バランサー系が殆ど全て手動のままだったから。」
「あう……」
「慣れない内は自動に切り替えた方がいいわ。」
シートベルトでナビシートに逆さ吊りにされた綾波が、これまた淡々と結果と理由、改善すべき箇所を教えてくれる。
その青い髪と制服の赤いリボンがいつもと逆方向からくる重力に引っ張られてる以外はいつもと全く変わらなかった。
「ごめん……」
「平気。それより碇君、ここから通常の体勢に戻せる?」
「分かんない……でもやってみるよ。」
あっちのスイッチを押し、こっちのスイッチを押し、操縦管を引いて、倒して、また引いて……
でも駄目だった。
宙吊りにされて頭に血が上ってる状態ではとても無理な話だった。
「あれ、このっ!くっそー、駄目だ……」
「こちらで戻します。手を放して……」
綾波が手元のコンソールパネルを操作すると、モニターの映像が途絶え
プラグ全体がモーターの小さな駆動音と共に回り始める。
やがて直径三メートル超の球体は、ゆっくりと時間を掛けて平衡を取り戻した。
『はぁ……』
外からシミュレータを見上げる二人の口から同時にため息が出る。
僕は自分の失敗に対して。
綾波は……
「……平気。少し頭に血が上っただけだから。」
リツコさんにマヤさん、ミサトさんまでもが忙しかった為に、急遽綾波に打ち込まれた白羽の矢は
家に帰ろうとした彼女を引き止め、ご丁寧に逆さ吊りによる貧血までプレゼントしてくれた。
>121氏乙
何となくだがガンパレの操縦を連想したな
作中で操縦訓練っていうと
シンクロテストと「目標をセンターに入れてスイッチ目標を…」しか無かったからなかなか面白かった
これすごくいいよ作家さん。
なんつーか今までなかったタイプでない?頼れる綾波。
こんだけちょびっとなのに話に入れるし。
だからもっと続けて〜(・∀・)
できれば投下終わりのときは「つづく」とか書いて欲しい
教官レイちゃんもイイね
あの時はまだ寝るつもりはなかったんだ……
ただ……気がついたら携帯にぎりしめたまま朝になってただけなんだ……
もしあの後投下待ってた人居たらスマソ。
自分のせいで、それとは関係のない知り合いが傷つくのは、時には自分が痛いことよりはるかに痛い。
僕は胸が痛すぎて綾波の方を見られなかった。
「ふう……」
時折つく綾波のため息が深く深く胸に突き刺さる。
今回こそ嫌われただろうな……
くそ、父さんさえ僕を呼ばなきゃ僕はこんな目には……
ミサトさんやリツコさんがちゃんと面倒見てくれれば綾波もこんな目には……
綾波だってそうだ。嫌なら最初から嫌だって断ればいいのに。
僕一人じゃ立てないの知ってるんだから、頭に血が上る前に戻せばよかったのに。
そんなことを考えてたら、なんか胸の辺りがムカムカしてきた。
「碇君、大丈夫?」
「……もう止めない?なんか疲れちゃった。」
あまり心配してる様子は感じさせずに僕の顔を覗きこんできた綾波。
その血色の瞳から逃れるように目を逸らせて、僕は言ってやった。
「疲れた?」
「うん。」
「そ。ならそうすれば。」
「……え?」
呆気に取られる僕の前で綾波がてきぱきと帰りの支度をし始めた。
かばんを握り締めて歩き出す綾波を慌てて追い掛ける。
「あの……」
「何。」
「あ、いや、……止めないんだね。」
「嫌がる人に強制する権利、無いから。」
「綾波はそれでいいの?リツコさんに怒られたりしない?」
「無理強いしたくないから。仕方がないわ。」
「で、でもさ!……ん?」
急に綾波がぴたりと足を止めた。
その視線の先には……いつもみたいに機嫌の悪そうな父さんが居た。
「シンジ。訓練はどうした。」
「あの……。」
「……レイ。訓練は終わったのか。」
「いいえ。碇君が体調不良を申し出たので中止しました。」
「体調不良だと?」
「はい。あ……」
僕は再び父さんが口を開く前に、綾波の手を掴んで逃げた。思いっ切り全速力で逃げた。
闇雲に走り回った結果、僕らはいつの間にかまたシミュレータの前に立っていた。
「はぁ、はぁ、綾波、ひどいよ……」
「何故逃げるの。」
「何故って……綾波こそわざわざ父さんに言うことないじゃないか!」
「聞かれたから答えただけよ。司令だからじゃ無い。」
「でも聞かれたからって……」
そこまで言いかけた時、腕を綾波にくいっ、と引っ張られた。
僕は綾波の手首を掴んだままだった。
綾波が僕の腕を引っ張ったのではなく、張り付いた僕の腕が綾波の腕の動きに合わせて勝手に付いていっただけだった。
固まる僕を見据えたまま、遠慮がちに彼女は再び手首を引いた。
「ご、ごめん!つい……」
「……平気。」
二人して言葉を失って、しばらくそこに立ち尽くしていた。
「……あれだけ走る元気があるなら。」
「?」
「訓練、続けられる?」
不意に沈黙を破ったのは綾波が先だった。
かばんから訓練用テキストを取り出しながら。
言葉の上では僕の意志を尊重する形を取っているが、行動はそうでは無い。
僕はNERVの人達のこういう所って少し嫌いだ。
「もう一度。ケース0146……」
綾波の視線の圧力に負け、再びシミュレータに乗り込んだ僕は、うなだれながら指示を待つ。
「……キャっと空中三回転?」
突然綾波が無茶を言い出す。
「……ごめんなさい。テキストを間違えたわ。」
「……本当にそれ書いてあるの?」
「ええそうよ。ここに。」
バイロット育成プログラム ver.2.11と書かれた表紙を綾波の指が挟まれているところまでめくる。
【キャっと空中三回転】
用途・使徒への強襲時及び緊急回避等
行動概要・高速オート走行モードから強制割り込みで右足をマニュアルに変更、膝部ショックアブソーバを最大に利かせた状態から最大踏力で(以下略)
ホントに書いてあった。
誰だこんなの書いたの。
「……試してみる?」
「いや、止めとく。」
「そ。なら正しいテキストを取ってくる。少し待ってて。」
僕は、柔らかな物腰でシミュレータを出ていく綾波の後ろ姿を見つめながら
本当にこの訓練に終わりは来るのだろうか?と小さな疑問を抱いていた。
おすまい
この訓練って全く無意味な気がするんだが・・・
>>135 「なんかそれっぽい訓練をした」という経緯がシンクロ率に影響を及ぼすかどうか?
というリッちゃんの実験の一環だと思いねェ。
あるいはプラグ内部という特殊な環境に慣れさせ、実戦で落ち着いて行動させるための口実とか。
パイロットの入力の個体差のデータの入手とか。
碇君、深く考えては駄目。
家族モノの職人さん来ないなぁ…
少なくとも、漏れ他数名の為には、とってもなっていたよ。まんせーまんせー
教官綾波イイよ。ってこれでおすまいかよ。ラブが足りないよ。続き書いてよ。
兄妹モノはまだかな。って投下きてないよ。荒らしのせいだ。荒らし氏ねよ。
大丈夫!兄妹モノの人は投下してくれるさ!
兄妹の中の人拗ねちゃったのかな。
作品以外のレスが全く無いから中の人のキャラが読めないな。
とりあえずここにも一人投下を心待ちにしてる読者がいるということは表明しておくノシ
あんな設定の話LRSでなくてもええじゃん?
荒しで結構毛だらけ( ´,_ゝ`)プッ
漏れも何度かラヴに挑戦してみたんだよ。
でも漏れがラヴを書こうとするとな……
「あの、やっぱり痛かった?」
「平気。」
「そっか。血も出なかったみたいだし。」
「……こういう事するの初めてじゃないから。」
「え……?」
という風に必ず泥沼ってしまうのだ('A`)
>>143 やめて、痛いから
私の心が痛いから…いいえ、寂しいのね、泣いてるのは…私?
「あの、やっぱり痛かった?」
「平気。」
「そっか。血も出なかったみたいだし。」
「……こういう事するの初めてじゃないから。」
「え……?
そうなんだ・・・。まあ、僕も初めてじゃないし」
「え……?」
うん、俺も割りと良しな感じ。
それならいいね。
>>143 よし、シンジ・レイに元彼女、元彼を絡めた泥沼話を書くんだ。
あ、くれぐれも最後はLRSで頼むぞ。
レイの元彼→ゲンドウ
シンジの元カノ→アスカ
こうなるのかやっぱり・・・
アスカの元彼→加持も入れてくれ
>>150 それは結構痛いから、ゲンドウはやめてせめてカヲルあたりで…
シンジの初めての人はレイに嫉妬したリツコで
1000 :名無しが氏んでも代わりはいるもの :05/03/09 23:18:48 ID:???
1000だったらレイタンは俺の物
たとえ碇君が何人の女性器に陰茎を挿入した過去があっても私は平気。
碇司令がそうだったもの。もう慣れたわ。
だから平気。
血は争えないって分かったから。
そんなひねくれた綾波は嫌だーーーーー
「あ、綾波!あやなみぃ!…ウッ!ハァハァ…」
「…フィフスより早いのね」
「う、うわああああああああ!!」
誰かもっとシンジにやさしいレイを…
シンジ「笑えばいいと思うよ」
レイ「短小包茎早漏の三重苦ね(ニヤリ」
多分(碇君が)3人目だと思うから…
シンジの元カノはマナ。
綾波の元彼は俺。
シンジを想いつつも今だ俺の事を忘れられない綾波。
シンジはシンジで綾波と恋人でありながら今だ元カノマナへの想いを断ち切れず
アスカも気になってしょうがない優柔不断な14歳。
シンジと綾波はお互いの気持ちに気付いているが別れ話が切り出せない。
そんななか突如綾波の前に颯爽と現れる俺。
一年前より逞しくなった俺にときめく綾波。
もうシンジの事などどうでも良い綾波。
お互いに惹かれ合う俺と綾波。
でも俺には今カノマナがいた。
嫉妬に荒れ狂う綾波。すでにマナとは冷めきった関係だと伝える俺。
碇君と別れるから彼女と別れて私ともう一度付き合ってと言う綾波。
了承する俺。家に帰り同棲してるマナに別れ話をする俺。
いやだ別れたくないわと言うマナ。
だがシンジがマナの事をまだ好きだという事実を綾波から聞いた俺は
マナにその事を伝える。
俺とシンジのことで揺れ動くマナ。俺との楽しい思い出が頭をよぎるマナ。
結局なんだかんだいって俺が好きなマナ。レイと全面対決。
なんてのならちょっといいかもしれない。
>>161 おまいの脳みそにfushianasanと打ち込んでやりたい
つーか、それLAS系列であったな。
オリキャラが、シンジ踏み台にしてヒロイン食いまくるやつ…
やべぇ、また、むかついてきたw
ペルソナのことか?
169 :
161:05/03/12 21:44:17 ID:???
そんならおまいらはどんな泥沼話しを望むんだよー。書いてみれ。
オリキャラの出てこない泥沼。
泥沼がないお話
お望み其の壱 オリキャラの出てこない泥沼。
シンジの元カノはアスカ。綾波の元彼はカヲル。
シンジと綾波は付き合っているがお互いに前の恋人の事を引きずっていた。
ある日些細な事で喧嘩する2人。お互いの気持ちが冷めつつあるその時
シンジの元カノアスカがシンジに急接近。
シンジは再びアスカへの想いが膨らむ。惹かれ合う2人。
なんとか綾波への想いを断ち切りアスカとよりを戻そうとするシンジ。
アスカと再び身体の関係を持ってしまう。そしてその快楽に溺れていくシンジ。
もうすでに綾波の事は頭にないシンジ。
何も知らない綾波はシンジと仲直りしようとシンジの家まで行く。
合鍵でドアをあける綾波。
しかしそこでみたものはシンジとアスカが睦み合う姿であった。
ショックを受け足早にそこから立ち去る綾波。
しかし本当はそんなにショックじゃない綾波。
文句も言わず去ろうとする綾波に対してムカツクシンジ。
綾波をほっといてアスカと第2ラウンド突入。
シンジの家から飛び出した綾波の前に現れたのは元彼カヲルであった。
元気の無い綾波を励ます美少年カヲル。そんなカヲルに抱きつき泣く綾波。
お互いに惹かれ合う2人。またよりを戻さないかとカヲル。
綾波あっさり了承。かくして男女4人の愛憎劇は今幕をあげたのであった。続く。
ってこんな感じならどお?
173 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:05/03/12 23:51:52 ID:9NZ/JhyO
>>171 あまりにも↑のやつがつまらんのでお前に話振る
「…綾波、出かけてるのかな?」
主なき部屋の真ん中でシンジはつぶやいた。
欠席続きのレイのためにプリントを届けにきたのだ。シンジはゆっくりと部屋を見回した。
「散らかってるなぁ、こないだ片付けたばかりなのに。」
インスタント食品の空き箱、ダイレクトメールの束、コンビニの袋、使い古しの包帯…。
それらが薄汚れた床に散乱していた。
「しょうがない、また片付けるか。」
しょうがない、と言いつつもシンジはそれを煩わしく思ったわけではない。
むしろ喜びのような気持ちさえ感じていた。以前にレイの部屋を片付けたとき、
彼女は戸惑いながらもありがとう、と言ってくれた。
シンジはその言葉を聞いて本当に幸せな気分になった。
シンジは意識はしていないが、レイの感謝の言葉をまた望んでいるがゆえに
こうして彼女の部屋を片付けているのかもしれない。
「ふう、こんなものかな。」
散らかっているとはいえ、さして部屋は広くない上に余計な家具も物も少ない。
シンジは手早くゴミを集め、袋にまとめた。
最後にゴミ箱の中のゴミを袋に放り込めばそれで終わりだ。シンジはゴミ箱の中をのぞいた。
「ん?なんだこれ…。あ…これってまさか…」
既に役目を終えゴミに姿を変えた【それ】は、空っぽのゴミ箱の中で所在なげにその身を置いていた。
正確には、【それ】と【それ】が入っていた四角いギザギザの入った袋が。
「コ、コンドー…ム?」
シンジは【それ】が何で、何のために使われるかをいつかケンスケに教えてもらったことがあった。
「なんで綾波が…う、うそだろ?」
シンジはとっさにゴミ箱から目をそらした。だが、目をそらしたところで彼の頭はすでにパニックだった。
慌てて、椅子に乗せていた鞄をつかみ玄関に向かう。
「か、帰らなきゃ…。あ、プリント…。」
鞄を開け預かったプリントを出す。それすらも今のシンジには困難な作業だった。
(どうして…誰と…綾波が…なにを…僕は……逃げちゃ駄目だ!)
10秒ほどかけてようやくプリントを取り出しベッドの上に置いた。
ふと、シンジの目がベッドの上に何かを見つけた。
一つは掛け布団のちょうど中央にこびりついている血のような黒いシミ。
そしてもう一つは、枕に絡みついた数本の銀色の髪の毛。
「?」
シンジはつかの間考え、やがて霧が晴れるように全てを理解した。かつてない絶望とともに…。
レイは、出かける前とはうって変わって整頓された部屋を眺めていた。
部屋の隅には使った覚えのないゴミ袋が一つ口を開けたまま転がっており、
ベッドの上には何かの書類が一束乗っている。
何枚かはベッドからこぼれ、窓から吹き込むそよ風に合わせて床の上を踊っている。
(前にもこんなことがあった…)
レイは床に落ちていたプリントを一枚拾った。「2-A 三者面談のお知らせ」
掃除してくれた誰か。学校のプリントを届けてくれた誰か。私のために何かをしてくれる誰か。
「…碇くん?」
訪問者の去った部屋の真ん中でレイはつぶやいた。
(つづく?つーか誰かつづき書いてつД`))
178 :
続き:05/03/13 00:27:19 ID:???
ゲンドウ「という夢を昨日見た」
ふ、ふざけんにゃーーーー!!
ここまできて最終的にLRSに帰結できるのだろうか?
不安になってきた…
ゲンドウ「嫌な夢だったな…」
レイ「…ん…おはようございます。司令」
ゲンドウ「おはよう、レイ。朝からだがもう一回…」
END
そこをなんとしてでもLRSにするのが腕の見せ所でつよ
嫉妬が原因のアスカの陰謀で無問題
LRSスレにもN3がw
ゲンドウ、レイ、シンジの三角関係が一番萌える
レイが葛城邸を自主的に訪れてる時点でOutな漏れ。
レイと父親との関係を知り、自暴自棄になり○○と関係を持ってしまうシンジ。
翌日、レイの部屋を訪れてベッドに腰掛けながら報告するシンジ。
「昨日○○と寝たんだ。」
「そう。」
「そうって……綾波は悔しくないの?」
「それでも貴方はここに来てくれた。それだけで充分よ。」
「……」
「……何故泣いているの?」
「僕は……綾波を裏切って○○と……」
一糸纏わぬ姿でシンジの頭を胸に抱きすくめるレイ。
「……ごめんなさい。私はこうして貴方に身体を捧げる以外の慰め方を知らない。」
「僕は……慰めてもらう資格なんか無い……」
「ごめんなさい……私には優しい言葉を掛けてあげる事なんて出来ない。私の口は貴方の口を塞ぐ事しか出来ないの。」
ヽゝ゚ ‐゚ν.。ooO(と言えば大抵の男は堕ちるって酔った葛城三佐が言っていたから試してみる。……親子丼、私の夢だから。)
イヤッホーー!!
最高だぜ!
>172
バブル期のトレンディドラマみたいだな。
おまいら書いた以上最後まで投下するのだ!!
>>190 汁の話はLRS人的には全然おいしくないので無理。
あそこのはLAS人でないと楽しめないよ。
>>193 …おまいは汁に池。
あそこは満遍なくそーゆー趣味の連中に対応してるから。
…頼むから、こーゆーとこでそーゆーことをリクするな。
最近この手の連中があっちこっちのスレに増殖してんなぁ
めっちゃ旗迷惑
そんなこと言うんだったらお前の望むssを投下しろよ。
文句ばっか言ってないでさ。
…おいら最近そーゆーのの跋扈により創作意欲激減
意欲増えるやつもいれば減るやつもいるんよ
それぞれスレがあるんだからして他スレの人間に迷惑かけんようにするのも
おとなでせう?勘弁してくれ…
もうあったかいと思ったら春ですね
じゃあ194投下よろしくな。お前の望むLRSを見せてくれよ。
LR○系のスレにいる香具師は大人だなぁ。
そうだね。少なくともここよりは。
文句ばっか垂れて創作意欲激減なんてぬかしてる香具師よりはね。
イヤ、このスレにいる椰子も落ちついてると思うよ、悪いのは荒らしだよ。
…おいら、荒らしかw
んじゃー、もう発言せんよ、すまんかった。
なんか、漏れも(´・ω・`)ショボーンてなっちゃたよ…。 以外といい椰子だな、お前。
仲良くしなよ。
兄妹モノの投下はまだか…
厭きたんじゃないの
「碇ではないか。何をしているのだ、こんなところで」
「綾波……、君こそ使徒が来てるのにこんなところにいちゃあ……」
「私の零号機は前回の戦闘で大破してしまったからな。今の私には戦闘配備中に居る場所がないのだ」
「……それで、スイカに水をまいてるの」
「あぁ。碇、良いぞ。物を育てるというのは」
「……」
「……碇。今の私にはエヴァに乗って使徒を倒すことは出来ぬ。……貴様の初号機と私は相性が悪いようだしな」
「……」
「だが貴様は違うだろう。貴様には貴様にしか出来ないこと、出来ること、やるべきことがあるはずだ」
「僕は……」
「もうエヴァには乗らない、か?」
「……うん」
「そうか……、この……うつけもの!!」
「―――」
「まだ参号機のことを引き摺っているのか!? 軟弱者! あのとき貴様は戦おうと思えば戦えたはずだ!」
「違う! ……違う……僕じゃない、あれは父さんが勝手に……止めてって言ったのに、父さんが! 父さんのせいでトウジは死んだんだ!」
「―――そして貴様はただ見ていただけだった」
「ちが―――」
「ダミーシステムに切り替わる前に……碇、貴様が戦っていればあるいは使徒を倒し鈴原を助けられたかもしれぬ―――だが、貴様はそれをしなかった」
「―――」
「鈴原は死に、貴様は生き残った」
「―――」
「良いか、碇。葛城一尉が父親の命を犠牲にして生き残ったように、鈴原の命は貴様の血や肉となり貴様の命の中に取り込まれたのだ」
「―――っ」
「それでも何もなかったのように貴様は生きていけるのか?」
「僕は……僕は、いったいどうすれば……」
「……この道を真っ直ぐ200メーターほど行ったところに点検作業用のハッチがある―――ケイジに直通のな。そこへ進むか否かは貴様の自由だ」
「……」
「だがな、以前に申したとおり真実から目を逸らしてはならぬ。使徒がネルフの地下に眠るアダムと接触すればサード・インパクトが起こると言われておる。今度は人類の命の全てが失われるであろう。―――そして、それを止められるのは」
「―――使徒と同じ力を持った、エヴァンゲリオンだけ」
「ふ―――。うつけもの、判っているのならさっさと行くがよい」
「……うん。その、綾波……ありがとう」
「礼など無用だ。くだらないことをしている暇があるのなら早く行け―――いや、少し待て」
「何?」
「まだ軟弱な顔をしておる。まっすぐ立て。目を瞑って歯を食いしばれ。私が気合を入れてやろう」
「い、いいよ! ほら時間が―――」
「黙れ! 直ぐに終わる」
「―――むちゃくちゃだ……」
「黙れと言っておる。……良いか? 行くぞ。特別にキツイのを見舞ってやる」
「―――」
「碇―――っ!」
「―――っ!」
※ここで目を瞑るシンジに優しく口付けだとお思いねぇ
「あ、綾波……っ!?」
「何をうろたえておるのだ、無礼者が」
「え―――あ、ごめ、そんなつもりじゃ」
「……まぁ良い。……その、今のは景気づけだ」
「……」
「碇。必ず勝って必ず帰って来い。……その時は、改めて、な」
「ええっ!?」
「う、うつけもの! 何を想像した、貴様! 私は改めて気合を入れてやると言ったのだ、ほら、何をぐずぐずしているのだ、さっさと行くがよいうつけもの!」
芝村レイ好きだ(*´Д`)'`ァ'`ァ
UV! UV! ココノ!ココノ!
「この・・・うつけもの!!」で吹いたw
マブラヴの冥夜タソかと思って(*´Д`)ハァハァしてしまつた
>>208 GJ!
「この馬鹿者!!勝手に私を妄想に登場させるな!検閲させるがよい///」
も、もへ…
芝村レイを生み出したココノ氏に敬礼
ところでエヴァ再放送が決まったわけですが。
また鬱量産体制に入るわけですが。
芝村綾波もいいけど本編綾波ものが読みたい
レスがつかないな…
兄妹レイまだー?
荒らしが来たから来なくなったんだよ。糞ムカツク。
でもホント続き読みたいな…暇が無いだけか嫌になったか。
職人さん来ないかなぁ・・・。(´・ω・`)
222 :
60:05/03/18 20:52:35 ID:???
>218
ひょっとして俺の所為だと言いたいのか。
いや、俺も首を長くして続きを待っているんだよ。
ただもう少し俺好みにしてくれっていってるだけさ。
>>222 わかったからもう黙ってろ。
わざとかもしれんが、お前の発言にはいちいち人の癇に触るものがある。
だから荒らしなんだよ。
お仕事をしている人なら、年度末で一番忙しい時期だよ。
学校に行っている人なら暇を持て余している時期だけど。
>>222 お前の好みなんざどーでもいい
書くのは作者、物語の方向性を決めるのも作者
自分好みの物語読みたいなら自分で作れ
カーテンが閉められた薄暗い部屋で、今日も誰かが殴られている気がする。
こういうことが何日続いただろう。
痛みは日に日に大きくなるばかり。
しかし、ある日、痛みは感じなくなった。
自分の中にもう一人、別の人格を作った。
犠牲のために。
私は彼女が殴られているのをただ眺めているだけだった。
あれは私じゃない。
だから、痛みは感じなかった。
家が明るくなったような気がする。
もう私の体を傷つける人はいない。
ただ目を閉じると、幼かったころの私の姿が見える。
彼女は私ではない。
ずっとこちらを見てくる。
私がこんな目にあったのは、あなたのせいよ。
とでもいっているように感じる。
彼女が近づいてくる。
私は動けない。
彼女が目の前まで来て、私の首を締め上げる。
あなたにも私の苦しみを分けてあげる。
いたい。
いたい。
お願い、もうやめて・・・・。
目の前が急に真っ暗になった。
目を覚ますと、そこはいつもの部屋だった。
(・・・夢?)
あたりを見回すと、向こうにはシンジが静かな寝息をたてながら眠っている。
レイは自分の首を触ってみた。
すごい汗だった。
時計は4時を指したところだった。
レイは、もう一度眠ろうとはせず、そのまま部屋を出て、シャワーを浴びに行った。
ドアが閉まったのを確認して、シンジはゆっくりと起き上がった。
彼女の悪夢の叫びを、自分は何回聞いただろうかと考えていた。
一度、彼女に父親のことをきこうとしたが、
彼女は覚えていないといっていた。
本当にそうだろうか。
彼女は何かを隠している。
そして自分で問題を抱え込んでしまっている。
シンジは何もできない自分にいらだっていた。
部屋に近づく足音がする。
シンジは布団をかぶって横になった。
シンジは学校の帰りも、一人でレイのことを考えていた。
しかし、いい考えは何一つ思い浮かばない。
母さんに聞いてみようかとも思った。
しかしレイは、母さんにだけは迷惑をかけたくないといっていた。
そんな彼女の気持ちを台無しにするのもよくないだろう・・・。
シンジは家のマンションのすぐ近くまでやってきた。
するとマンションの目の前でずっと上を見つめている初老の男の人が目に入った。
(・・・変な人だな・・・。)
シンジは彼を無視して、さっさとマンションに入ろうとした。
「君。」
シンジは後ろから呼びかけられた。
こうなったらもう相手をするしかない。
「はい、なんですか?」
その男はゆっくりとシンジに近づき、シンジの顔をまじまじと見つめた。
「あの・・・なんですか?」
「あ、いやすまない。私の知り合いに良くにていたものだから・・・。」
「はぁ、そうですか・・・。」
「ところで・・・ここに綾波さんという人が住んでいると思うんだが・・・知らないかね?」
(綾波・・・?)
シンジは不審に思ったが、正直に答えた。
「綾波レイなら、僕の義理の妹ですけど。」
するとその男性は驚いたような表情をした。
「ほ、ほんとか。すると君は碇シンジ君だね?」
「はい、そうです・・・。」
「やはり、私の思ったとおりだ・・・。」
そういって男は少し微笑んだ。
「あの・・・。」
「ん?何だね?」
「その・・・綾波のことを・・・何か知っているんですか?」
「ああ、そのことを君に話しておきたかった。まあここで話をするのもなんだ。
すぐ近くにうまい飯を食わせる店があるから、そこで話をしよう。
ついてきなさい。」
シンジたちの入った店は、昼飯時を過ぎたにもかかわらず、多少にぎわっていた。
「どうした?シンジ君。何か好きなものを頼んでもいいんだよ。」
「あの・・・綾波のことを知っているみたいなんですけど・・・あなたはいったい・・・。」
「ああ、自己紹介がまだだったね。私はこういうものだ。」
といって男は名紙を一枚シンジに渡した。
「・・・自動養護施設所長・・・冬月コウゾウ・・・・。」
「ああ、そのとうりだよ。」
冬月は少し微笑んだ。
「でも・・・なんで綾波のことを・・・。」
「彼女はね・・・小さいとき、短い期間だったがそこにいたんだよ。」
「そうなんですか?」
「レイ君から何も聞いていないのかね?」
「彼女は昔のことは覚えていないというんです・・・。」
「そうか、彼女は君に心配をかけまいとして・・・。」
「けど、綾波は普段はそういうそぶりをみせませんけど、時々悪夢にうなされているみたいなんです。」
「何?それは本当か?」
「はい。」
「そうか・・・。それは初耳だな・・・。」
「だから・・・僕はそのことで彼女の力になりたい・・・でも・・・。」
シンジは言葉に詰まってしまった。
そのシンジの表情を見て、冬月はゆっくり口を開いた。
「きみも彼女の兄だ。だから彼女の過去を知る権利がある・・・。」
そういって冬月は話を始めた。
「彼女は小さいころ、実の父親に虐待されたことがあってね・・・。」
シンジは息を呑んだ。
「母親がそのことに気づいたのはずいぶん後でね。
仕事柄しかたがないといえばそれまでなんだが、
彼女はずいぶん自分を責めたみたいだよ・・・。」
(母さんは看護婦だからな・・・。)
とシンジは思った。
「私のところに連れてこられたころには、体中いたるところに傷があった。
そんな彼女の顔は死んだように無表情でね・・・。
それが体の傷よりも彼女の気持ちを表しているようにも感じた・・・。
私が彼女に触れようとすると、彼女は震えだすんだよ。
父の姿と私がかぶるようなんだ・・・。
それは私だけじゃなく、すべての男性職員も同じでね。
彼女の世話はすべて女性職員が行った。」
そこまで言って冬月は目の前のお茶を一口飲んだ。
「そして、半年ぐらいしてからかな。
綾波ユイ君・・・いや、今は碇ユイかな・・・
彼女がレイ君を引き取りたいって言ったんだ。
そして親権を父親の元から離して、彼女に渡ったんだ。
私が知ってるのはここまでだよ。」
「そうですか・・・。」
シンジは自分の過ごしてきた日々と、綾波の過ごしてきた日々との落差を改めて感じた。
「あの・・・それで今、彼女の父親は・・・・。」
「ふむ、そのことなんだが・・・。」
シンジは冬月の目を見た。
「レイ君の父親は自分の行為をひどく反省しているみたいでね、私にちょくちょく相談に来ていたんだよ。
自分は父親失格だ。もう彼女に近づく権利はない。だが、この償いは一生かかってもするつもりだ、
といっていたね。」
「それで・・・いまはどうしてるんです?」
「彼はそれから猛勉強してね、国立大学の医学部に入り、そこを無事卒業して小児科医になったよ。
子供を一人でも多く救うことが、今できる唯一のことだ、といっていたね。
もう彼は立派に更正したよ・・・。」
「そうですか・・・。」
「そこでなんだが・・・。」
冬月は自分のポケットをごそごそとまさぐった。
「これなんだが・・・。」
「これは・・・?」
見ると、だいぶ汚れて痛んでいるが、なにかお守りのようなものだった。
「これはレイ君が幼稚園のときに作った父親のためのお守りだそうだ。
彼は今までこれを支えにして頑張っていたんだが、
もう自分には必要ないから、彼女に返すのが一番いいといって私に預けていたんだ。
私が今日ここにきたのはそのためだよ。
これは君に預けておこう。きみから彼女に渡してくれ。」
店を出た後、冬月はシンジの後姿をじっと見つめていた。
「・・・彼がシンジ君か・・・。やはりユイ君の面影があるな・・・。」
シンジは部屋でレイにその話をした。
「そう・・・。」
彼女はあまり反応を示さなかった。
「それで綾波、このお守りなんだけど。」
「それは・・・。」
「うん、もう必要ないから綾波に返すって。はい。」
レイは手に持ったそのお守りをみて、少し微笑んだ。
その目は心なしか潤んでいるようにも見えた。
「・・・私にもこれは必要ないわ・・・。碇君が持ってて。」
「え?でも・・・。」
「・・・いいの。私もそのほうが・・・。」
「そ、そっか。・・・ありがとう綾波・・・。」
シンジがそういうと、レイはなぜか顔を赤らめてうつむいてしまった。
「・・・その・・・勘違いしないで・・・これは・・・。」
「わ、わかってるよ。」
シンジもなぜか恥ずかしくなった。
それと同時に、初めてレイからもらったものを、シンジはずっと大事にしようと心に決めた。
暗闇の中、今日も幼い自分がこちらを見つめている。
私がこんな目にあったのはあなたのせいよ・・・
レイはそこから逃げ出そうとしたが、思いとどまった。
彼女の姿を見ると、体中いたるところに生々しい傷跡がはっきりと目に見えた。
レイは自分から彼女に近づいた。
目の前まで来ると、レイはかがんで彼女の目をじっとみつめた。
そして両手で抱きしめた。
「・・・ごめんね・・・今まで・・・。」
レイの目から涙があふれていた。
「あなたも今までさびしかったのね・・・。」
レイはさらに力強く彼女を抱きしめた。
「もう心配要らない・・・あなたは一人じゃないわ・・・。」
そこまで言うと、幼いレイは一言、
「ありがとう。」
といって姿を消した。
もう二度と、彼女が夢に現れることはなかった。
おわり
オッチュ
グッジョブ
短編でやるにはちょっと無理があるかな、と。
短過ぎて感情移入し辛いね。
ともあれ乙。
待ってたよ職人さん!おかえり!!それにしても…
「やはりユイ君の面影があるな・・・。」て台詞超気になるんですけど
キテタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!
乙ッス!
もしかしてゲンドウとユイの再婚って元鞘?
それはない
いや、あるだろ。でなきゃ面影があるなんて言わない。
てことはやぱし近親?
とりあえず過去をちょいばらしてシリアスモードにしたところで
次回か次々回あたりに甘々な展開で俺たちをハァハァさせる気だな!
その手に乗るか!その手に…(*´д`*)
246 :
222:05/03/20 00:14:19 ID:???
むむ?
キャスターから放り出された女の子に駆け寄って、上体を抱き起こす。
――なんて細いんだろう。
「く、ぅ……」
驚きながら、大丈夫、と声をかけるけれど、女の子は歯をぎりぎりと噛み締めて、苦痛を耐えている。
苦悶の表情。こんなので、あんなロボットに乗るなんて絶対無理だ。
見れば、僕の掌には女の子のものだろう真っ赤な血が付いていた。
(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ……)
心の中で何度も呪文のように唱える。
……だけどダメだ。どうしても最後の決心がいかない。
ミサトさんやリツコさんが何か言っているみたいだけれど、頭に入ってこない。
僕は情けなかった。自分のあまりの意気地の無さに泣きそうだった。
(ちくしょう……)
僕が乗らなきゃこの子が乗ることになるんだ。逃げちゃダメだ。逃げるな、逃げるな……!
「僕が――」
「こ、な……」
「え――?」
漸く決心がいって、僕が乗ります、そう言おうと瞬間、腕の中の女の子がなにか呟いた。
「だ、だいじょうぶ……?」
「この……」
「この、何?」
僕がゆっくり問いかけると、女の子は噛み締めていた歯をひらく。
すぅと息を吸い込んで、包帯に覆われていない方の眼を見開いた。
――凄く、鋭い目つき。……怒ってる? そう考えた瞬間、女の子が、
「この、軟弱者……っ!」
耳が痛くなるほどの大声で、僕を怒鳴りつけた。
「え、えぇ……!?」
突然のことにどうしていいか判らない。
けれど手を離すわけにもいかないので、そのままの体勢を維持する。
ぽかん、とした顔をしている僕に、女の子は再度怒声を張り上げた。
248 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:05/03/20 05:17:17 ID:h86D7Ad5
「貴様、それでも選ばれしサードチルドレンか……!」
「な、そんなこと言われても……」
「もういい! 貴様のようなたわけに初号機は任せられぬ! わたしが……っ、くぁ……!」
「だ、ダメだよ! じっとしていないと……!」
今のが傷に響いたのか、女の子はまたぎりぎりと歯を噛み締めて苦悶の呻きをもらす。
けれど眼は閉じずに、じっと僕を睨みつけている。
「離せ! これしきの傷、ど、どうということ……ぁっ、ぐ……」
僕の腕をすり抜けて立ち上がろうとする女の子の顔には、びっしりと脂汗が浮かんでいた。
呼吸も荒い。大丈夫なわけがない。
(……逃げちゃ、ダメだ!)
「僕が……! 僕が、乗ります!」
気が付いたときには、僕は大声でそう叫んでいた。
誰に向けて? 父さん? それとも女の子?
わからない。けれど、これ以上この子が苦しむ姿は見たくなかった。それだけは確かだった。
「よく言ってくれたわ、シンジ君」
ミサトさんが嬉しそうな、けれど何だかつらそうな顔をして近寄ってくる。
「アンタたち! 何ぼけっとしてんの! さっさとレイを運びなさい!」
そのミサトさんに女の子を任せて立ち上がる。
……掌には血がついている。生暖かい。ぬるっとしてる。
女の子は白衣を着た人たちの手でキャスターに乗せられようとしてる。
険しい、苦悶の表情。僕のことを睨みつけるその視線がさっきまでと同じだったけれど、
「……」
キャスターの乗せられて顔が見えなくなるその間際。見間違いかもしれないけれど、その口元がふっと笑ったような気がした。
「シンジ君、今から簡単な説明をするから付いてきて頂戴」
リツコさんはいうやいなや、つかつかと歩いていく。
僕は右の掌をぎゅっと握り締めてから、遅れないように小走りで後を追った。
「私はこのまま発令所に行くわ、後宜しく」
ミサトさんの声に、その場に居た人たちがすばやく作業を開始することで答える。
ふと気になって上を見上げると、そこにはもう父さんの姿はなかった。
(……)
頭を振って、僕はその場を後にした。
レイの口調が、もう少しだけ軍隊調「でない」ほうがさらに萌えだと思うのは
漏れだけだろうか。
とりあえずGJGJGJ!
うーむ…見事なまでに【芝村】な発言だな
道端で、蛙を発見しました。
連れて帰って、碇君に見せたら「可愛いね」って笑ってくれました
葉っぱの裏にカタツムリを発見しました
連れて帰ったら、碇君は「可愛いね」って笑ってくれました
水路でオタマジャクシを発見しました
連れて帰ったら、碇君が「親が悲しむから戻そうね」って言ったから
二人で戻しに行きました
碇君が最近「綾波は猫みたいだね」って言うんだけど
碇君、猫は好きですか?
イイね
「綾波・・・・・」
「結婚しよう」
目覚まし時計は蝉の鳴声だった。
耳朶をうつ。ジーワジーワジーワと、何がそんなに嬉しいのかよく啼いている。
視界に広がっているのは真っ白な白亜の見たこともない天井だ。
いや、天井どころかこの部屋自体一度も見たことない。
ただ、なんとなく匂いや雰囲気や調度品……からここが病室だってことはわかった。
「……」
胡乱だ。頭がぼんやりしてる。
こういうところにいるってことは、怪我はしたけれど使徒には―――勝ったということだろうか。
いつのまにか気を失ったみたいで、前後どころかエヴァに乗った地上に出た後の記憶が殆どない。
ミサトさんから歩いてみて、って言われたことや、
あの子―――綾波さんから馬鹿とかレバーはもっと軽く握れとか言われたことは何となく覚えているのだけれど、
「……生きてるってことは、勝ったのかな……」
使徒に頭を掴まれた後の記憶はさっぱりだった。
声にだしてみるけれど、酷く実感が薄い。
それくらい僕が体験したことは現実ばなれしていたってことだ。
ベッドから降りる。―――うすい青色の病人服を着せられてる。
足元にはちょうどスリッパが一足……履こうとしたところで、部屋の扉が開いた。
白衣を着た……医者だ。看護婦さんも一人。
目が覚めたみたいだね、気分はどう? えぇと、普通です。
そんなやり取りをしながら、タイミング良すぎ、なんて不思議に思ってた。
けれど直ぐに監視カメラを見つけて、疑問は解けたけれど、少し嫌な気分になった。
ミサトさんに連れられてケイジに行くまでにも監視カメラはあったけれど、何もこんなところに―――って、
「……」
病人には何が起こるか判らない。か。
納得はしたけれど、気分は悪いままだった。
聴診や触診といった簡単な診察が終わると、血液を取られたり、レントゲンを撮ったり、CTをとったり、
何だか大袈裟というかやけに熱のこもった検査を受けた。受けさせられた。
気分はよくないけど何処も痛いところなんて無いのに。
……これじゃ重病人だよ。
検査が終わり、一番はじめの部屋に戻ってきて、心の中でそうもらして。
重病というワードから綾波さんのことを思い出した。
……僕なんかよりあの子の方がずっと酷い怪我だったんだ。
「大丈夫かな……」
気になる。
今も手には綾波さんの血の温もりとか感触が残ってる。
「……僕のせいで酷くなっちゃったし」
僕のせいで綾波さんはキャスターから落っこちた。傷が開いて血が溢れた。
口調は強い……というか何だか高圧だったけれど、苦痛を我慢する表情はホンモノだった。
気になりだしたら止まらない。
ここはネルフの病院らしい。だから、綾波さんもここに入院してるはずだ。
「―――」
お見舞いに行こう。
怪我のことを謝って、操縦をレクチャーしてくれたことにお礼も言わなくちゃいけない。
そう決心して部屋を出た。
―――どの部屋なのかもワカラナイのに。
でも、だからといってじっとしていられなかったんだ。
陽光が煌くリノリウムの廊下をとぼとぼと歩く。
すれ違うお医者さんや看護婦さんに、お疲れ様、とか、ありがとう、って言われるけれど、何て答えていいか判らなくて曖昧な返事しか出来い。
調子にのっていやあそれほどもでもないですよ、なんて言おうものなら心の中で馬鹿にされるだけだ。
判ってるんだ。そんなことぐらい。……もっとも、そんなこと言える僕じゃないけれど。
ロビーらしきところまでやって来た。
受付の前に椅子が整然と並べられている。けれど、人は誰も居ない。
自然、ついていたテレビに意識が向いた。
『―――まず第三新東京市爆発事故についてですが、政府の見解では―――』
ニュース番組なのだろう。
テレビ画面にはビル街の中心にできた大きなクレーターが映し出されている。
キャスターは一様に険しい顔をしていて、矢継ぎ早にスタジオや首相官邸、クレーター、と画面が切り替わる。
「―――」
違和に不可解な気分になる。
……使徒やエヴァのことは一言も言わない。
「……なんで」
だろう。
昨日の出来ことは本当は全部夢だったのか?
いいや、そんなはずはない。
だって証拠に―――
「あ―――」
ガラガラガラ。
キャスターに乗せられた包帯だらけの綾波さんが、すぐ横を通っていったのだから。
ありがとう。
ごめん。
そんな当たり前の言葉が、けれどまったくノドから出てこなかった。
「―――」
綾波さんとはすれ違う一瞬に目が合った。
……何となく予感していなかった、って言えば嘘になる。
「―――」
唇を噛む。俯いて、手を握り締める。
……彼女の僕を見る目は冷ややかだった。
―――軟弱者!
彼女の中での僕は、怖気づいて戦おうとしたなかった情けないヤツなんだ。
結局戦いはしたけれど、操縦はへたくそで―――当たり前じゃないか―――途中で気を失った。
僕はそのことに一瞬で否応なしに気が付かされて―――さっきの決心が馬鹿みたいだ。
キャスターはそのまま看護婦さんたちの手によって運ばれ、廊下の先―――エレベーターにへと向っていく。
メノウな気分でその光景を眺めていると、キャスターに近づいていく大きな人影が目に入った。
「……あ」
あれは―――父さんだ。
僕を捨てたのに、急に呼び出して、あんなのに乗せた。
僕なんて要らないくせに、要らないくせに、臆病者だとか帰れとか勝ってなことばかり言って―――なのに、
「……」
綾波さんのことは気になるみたいで、父さんは多分怪我は大丈夫か、とか声をかけている。
僕のことに気が付いてちらりと一瞥したけれど、直ぐに目を逸らした。
そのままキャスターに付き添って、一緒にエレベーターへと乗っていく。
ジーワジーワジーワ。
蝉が啼いていた。誰に向けて啼いているのか、判らなかった。
そして誰もいなくなった。
>>254はこれからLRSになるのかな?
ところで兄妹モノマダー?
行き成りラブラブじゃ面白くないかな、と思いやして
「シンジ君」
「え」
暫くぼうっと突っ立っていると、後ろから名前を呼ばれた。
振り向く。すると、そこにはミサトさんの姿があった。
「ひどいわねぇ、傷心の息子に声もかけないなんて」
「……いえ」
言って、顎に手をあてて眉を顰めているミサトさんから視線を外す。
正直、あまり誰かと話したい気分じゃなかった。
返事がそっけなくなてしまったのは、多分それだけが原因じゃないと思うけれど。
「迎えに来たわ。もう退院していいことになったから」
僕のそんな気持ちを知ってか知らずか、ミサトさんは言いながら片手を挙げて笑う。
そうですか、と返事すると「荷物は後から届けさせるから心配しなくていいわよ」と、これまた笑顔で言う。
……何だか温度差を感じるな。
何となくだけどミサトさんと僕は基本的に相性が悪いような気がする。
「―――」
考えてもしょうがない。歩き出す。
ミサトさんも少し離れて付いてくる。
「外傷は大したことなかったんだって? 良かったわね」
「はぁ、まぁ……」
ミサトさんの声音は相変わらず明るい。
だからその代わり気分は凄く悪いですけれど、なんて言えるはずもない。
「それでね、貴方の家なんだけれど―――」
ミサトさんはそこで言葉を区切った。
不思議に思って振り返ると、ミサトさんはなにかを躊躇しているような顔をしている。
「……? 僕の家がどうかしたんですか?」
「んー……実はね、職員用の宿舎に空きが無くて、
だからってパイロットを一般の住宅に住まわせるなんてセキュリティ諸々の関係で言語道断なわけ。
一応司令―――お父さんに窺いはしてみたんだけど、多忙で一緒に住むのは無理って言うし……」
「―――」
父さんと一緒に住む―――絶句した。同時無理という言葉を聞いて安堵した。
というか、もし可能でも絶対に嫌だ。
「―――そういうわけで、その、シンジ君には悪いんだけど、相室ってことに決まったの」
「え―――?」
誰かと相室―――?
「……シンジ君? その、ゴメンナサイね。こっちの都合で勝手に決めちゃって」
「い、いえ……別に」
何が別になんだ。そんなの嫌だ。
そりゃぁ父さんと一緒に住むよりはマシだろうし、何かと筋が通った理由はあるのだろう。
でもだからと言って本人の意思も確かめずに決めるのは、何か違うと思う。
なのに、申し訳なさそうな顔で、両手を合わせて謝罪をするミサトさんを見ると、それが言えない。
口の中に鉛を流し込まれたみたいに、言葉は重く元来た道を沈んでいく。
(……相室か、どんな人が相手なんだろうな……)
って、
「あの、ミサトさん」
「なぁーに? ……って、ふふ、わぁーってるわよ。相室の相手よね? それなら安心して。優秀だし、シンジ君も一応知ってる人だから」
「はぁ」
「誰だと思う〜?」
言って、ミサトさんはにこにこと笑う。
少し子供っぽい。いたずらっ子。そんな言葉が頭に浮かんだ。
「えぇと……」
誰だろう。
僕が知っている人……ミサトさん、リツコさん、綾波さん、冬月さん、それにオペレーターの人……
「……」
冬月さんは副指令だし、ミサトさんとリツコさんと綾波さんとオペレーターの……確かマヤさんは女の人だから違う。
だとすれば、日向さんかあのロンゲの人かな……。でも、二人とも凄く忙しそうだし……
「降参?」
僕が考え込んでいると、ミサトさんが聞いてきた。
別に降参とかそんな話でも無いと思ったけど、ここは素直に「降参です」と言った。
「ふふー。それでは発表します。
碇シンジ君、貴方が一緒に暮らす相手は―――
突然ですが選択肢です。
シンジ君が一緒に暮らす相手を決めてください。
A 金髪に黒眉毛。趣味はパンクロックだ赤木リツコ!
B 同じパイロットの芝村THE綾波レイ!
C かつらぎみさと
D みんなのアイドル伊吹ニ尉
Aだと変則LRSに
Bだとスパルタルートに 私がじきじきに根性を叩きなおしてやる!
Cは本編をなぞりながらマターリ
Dだと困ります
三票入ったヤツで続けたいと思います。
決してネタに詰まっているわけではないのです。
264 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/23(水) 02:29:33 ID:IGg3JNw5
直球B!!
冬月と同居ってのも捨てがたいな〜あんましないシチュだけに
でも、スレタイ道理Bでひとつ
ageちまったorz
ス、スマソ吊って来る
作者さんお疲れ様ですた
今後の事を考えて…C!
>>263 てゆーかネタ有るんなら全部書けやごらあ!!
すんませんでもお願いします。
強いて言えばA
ところで柴村って如何言う意味?
D
困るところがみたいのでD
芝村って『うつけもの!』とか言っちゃう奴?そんなの嫌だ…
マターリLRSにしてほしいからC
ここでB!たわけ!たわけ!
UV! UV! ココノ!ココノ!
というわけでB
全部のパターン書いてほしいなぁ… と作者泣かせのことを言ってみるテス(ry
意外な所(っていうか読んでみたい)でD!
素直にB。
(`・ω・´)
ビービー言いやがってBが優勢じゃないか。
俺もB―-―-出撃―-―-
マテ。三票って書いてあるが、既にオーバーしてねーか?
d
最初に三票入ったのはBみたいやね。
「B……俗語で愛撫のこと。恋人達がすること。」
「く、詳しいんだね。」
「あの時のダーリンの手、少し気持ち悪かった……かな。」
「!」
しかし芝村大人気だな
芝村じゃなくて綾波がいいんだよ。
あ や な み
あやなみって名前なら犬でも良いのかよ!
いや、犬でもいいんだけどさ
よくない!芝村な綾波なんて綾波じゃないよ。
せんせーいふたりがあやなみさんのこといじめてます
「ねーねー、ファースト。シンジ見なかった?」
「碇君?」
「そー、あいつまた家出しちゃってさ。いい加減ミサトが甘やかしすぎるのがいけないのよ」
「そう」
「以外にあっさりしてんのね、あんたも。ところでその本何? 『犬の……サシミ』?」
「躾よ」
「アンタ犬なんて飼ってたっけ?」
「昨日、仔犬を拾ったの」
(;´Д`)ハァハァ既に萌え死にそうなんですが…、
続きマダァ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
サシミワロタ
そのネタで続きを書いてみようと思ったが、
どうしてもLASになってしまうのでやめた
「はい、ご飯よ碇くん」
「あ、あの綾波、僕そろそろ帰らないと…」
「残してはダメ」
「あの、だからね…」
「トイレはそこよ、ちゃんと覚えておいて。そして寝床は…そこ」
「え?そこって綾波のベッ…」
酔ってるから続き考えられん…orz
任せるぜ、同志よ↓
「お手。」
「……」
「おかわり。」
「……」
「いい仔ね。」
綾波さんにかいぐりかいぐりされるシンジ君。
「ち○ち○。」
「無茶苦茶言わないでよっ! ……あ。」
「……犬は喋らないって教えたでしょ。」
「いや今のは……あ。」
「めーでしょ碇君?」
「やめて綾波やめて止めてやめqぁwせdftgyふじこlp;@」
アアアーン(´Д`)
生殺しなんて酷いよ、綾波!!
(;´Д`)ハァハァそんな殺生なぁ
>>289 お前どうやって俺の頭の中のぞいたんだ!クソッ!
>>289 >めーでしょ碇君?
こんなこと言っちゃう綾波に(;´Д`)ハァハァ
犬シンジx犬レイで解決
「わ、わん?」
「…わん」
「わわわ、わぅーん、わんわん?」
「…わん」
「うわああああん!」
「…わん、わんわん」
「くぅーん…」
「…わん…(ポッ)」
誰か訳して
(;´Д`)ハァハァハァ
犬シと犬レがペアで飼われてる想像」うわhdrんfl
>>296 火の鳥太陽編の最後のシーンが思い浮かんだ
そして誰もいなくなった。
僕は待っている。兄妹モノの続きを。
`∧_∧
(´・ω・)
( つ旦O
と_)_)
アシガシビレテキタヨ
300ゲット!?
>297
おれはむしろバイオレンスジャックの人犬を(笑)
兄妹ものまだかなぁ…
俺も兄妹もの待ち。
兄弟ものお願いしますorz
続き書きたい香具師が勝手に書けばいいんじゃない?
かつてのNTRスレみたいに
作者さんがやめちゃったのか、忙しいだけか
それが問題だ。
ゆっくり待ち。だけど他の人も投下ヨロ。
投下コネー…
俺に文才があれば書くんだがな〜
309 :
sage:2005/04/09(土) 14:25:49 ID:WllTYKzc
お久しぶりです。兄妹ものの作者です。
最近、大阪から埼玉に引っ越したため、なかなか投下できませんでした。
もうここの生活も落ち着いてきたので、これからちょくちょく続き書いていきます。
・・・偽者じゃありませんよ。
あ、久しぶりだからあげてしまった・・・。
ヨカッタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
待ってますよ!
ヤッター!!お帰りなさい!待ってました!戻ってきてくれて嬉しいっす!!
続き楽しみにしてます!!
自演?プ
自演じゃないよ。LAS人さん。
やっと兄妹モノが戻ってきてくれた・・・つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
お帰り。もうどこにも行くんじゃないぞ。
職人キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 早く続きを投下するのだ!!
テスト
夕日はもう沈もうとしていた。
学校の門から続く長い坂道、シンジたちの足取りは重かった。
「期末テスト一週間前」
この言葉を聞いたときは、まだまだ時間があると感じていたが、
月日はあっという間に流れて、明日がテスト当日となった。
「シンジ、どうする?もう明日テストだぜ。」
ケンスケがため息混じりに言った。
「どうするも何も・・・どうにでもなれって感じかな。」
「なんやシンジ。いつものおまえらしくないやないか。」
トウジがシンジの肩をたたいて言った。
「そんな事言われても・・・最近勉強があんまりはかどらなくて・・・。」
「どないしたんや?シンジ。いつものシンジらしくないやないか。何かあったんか?」
シンジはその言葉を聞いて、初めて原因はなんだろうかと考えた。
しかし心当たりは無かった。
「別に何もないけど・・・。」
それしか答えようがなかった。
そのとき、ケンスケのメガネがキラリと光った。
「・・・ひょっとして・・・綾波となにか関係あるんじゃないか?」
シンジはドキリとした。
理由は自分でもよくわからなかった。
「何?ホンマか?どういうことやシンジ!?」
「あ、綾波は関係ないよ!・・・関係ない・・・。」
とっさにそう答えたが、何かが心に引っかかる感じがした。
ケンスケはシンジの前に回り込み、彼の目をじっと見た後、ふぅっとため息をついた。
「まあいいさ。それより、明日をどうするか考えよう。」
いつもはしつこく食い下がるケンスケが、あっさりと話題を変えた。
「そうやな・・・じゃあいつもどおりシンジの家で勉強会を・・・。」
「それはまずいよトウジ。」
「え?なんでや?」
「何でってそりゃあ・・・なあ、シンジ。」
「う、うん。」
(ケンスケって綾波が男性恐怖症なのを知ってたかな?)
「なんやなんや、二人して。理由を説明せんかい!理由を・・・いてっ!何すんねんケンスケ!」
ケンスケはトウジの耳を引っ張った。
「じゃあ、おれ達はこっちだから。じゃあなシンジ。」
「うん。じゃあね。」
シンジは二人に手を振ってから家路に急いだ。
シンジの姿が見えなくなってから、ケンスケはやっとトウジから手を離した。
トウジはかすかなうめき声を発したあと、涙目でケンスケをにらみつけた。
「いってー。いったい何のつもりや!?」
「ったく、おまえはホント鈍感だよなぁ。シンジといい勝負だよ。」
「ん?どういう意味や?」
「文字通りの意味だよ。じゃ、帰ろうぜ。」
トウジはケンスケの言葉に釈然としないまま、しぶしぶと彼の後に続いた。
シンジはドアノブに手をかけた。
鍵はかかっていなかった。
「ただいまー。」
そういいながらドアを開けると、そこには真っ暗な空間が広がっていた。
(あれ?誰もいないのか?)
シンジは不審に思った。
かすかな不安が頭をよぎった。
(そういえば父さんと母さんは今日も泊り込みだっていってたな・・・)
シンジは、怖いぐらい静かな家の中におそろおそる入っていた。
玄関にもリビングにも誰もいなかった。
物音一つしない・・・。
そして自室の部屋のドアをそっと空けた。
すると、青白い女性の顔が目の前に飛び込んできた。
「うわぁ!」
シンジはびっくりして後ろにしりもちをついてしまった。
「・・・何のつもり?」
聞きなれた声に、シンジは我に返った。
「え?・・・あ、綾波か・・・。なんだ、脅かさないでよ。」
「・・・そんなつもりはないわ。・・・あなたが勝手に転んだだけ・・・。」
レイは鋭い視線で彼を見た。
「そ、そうだよね・・・。あはは・・・。」
シンジは居心地が悪くなって、必死に何か違う話題を探した。
「そ、それより、鍵が開けっ放しだったじゃないか。危ないよ、ちゃんと鍵をかけないと・・・。」
シンジはそのままの格好で話した。
「そう・・・。」
レイはそういうと、そのまま玄関の方へ向かった。
「・・・相変わらず・・・冷たいな・・・。」
シンジはゆっくりと立ち上がり、自分の部屋へ向かった。
そこも薄暗く、彼女の机の明かりしかついていなかった。
シンジは部屋の明かりをつけて、カバンを机の上におき、ベッドに腰掛けた。
彼女の机の上には、勉強道具が散らかっている。
シンジはそれをじっと見つめた。
「僕も勉強しよう・・・。」
そういってカバンから勉強道具を取り出した。
シンジはまず数学の問題集に手を出した。
しかし、まったくはかどらず、すぐにそれを閉じて、机に倒れこんだ。
(はぁー、こんなはずじゃないんだけどな・・・。)
そのとき、部屋のドアが開き、レイが入ってきた。
彼女はまっすぐ自分の机に向かった。
シンジは顔を横に向けてレイの方を見つめた。
同じ数学の問題集に取り掛かっているみたいだった。
シンジはしばらく彼女を見ていたが。
その間、レイが手にしているペンは、少しも休まず動き続けていた。
シンジが感心して見ていると、彼女の動きがピタリと止まった。
「・・・何?」
シンジのほうを見ずに言った。
「えっ、その・・・綾波はすごいなーって思ってさ。」
「・・・どうして?」
「どうしてって、ほら、家に帰ってからずっと勉強してるだろ?
よくそんなに集中できるなーって思ってさ。」
「そう・・・。」
「うん・・・。」
しばらく沈黙が続いた。
(なぜか綾波との会話はすぐに終わっちゃうんだよなぁ・・・。)
「・・・私には」
かすかにレイが口を開いた。
「え?」
シンジは彼女のほうを見た。
「・・・私には・・・これぐらいしか取柄がないから・・・。」
彼女の横顔はなぜか悲しそうだった。
シンジは急に胸が締め付けられるような思いがした。
「・・・・そんなことない・・・。」
自然にその言葉が出た。
「何?」
今度はレイが聞きなおした。
「・・・・そんなことない。」
「え?」
レイもシンジの方を見て、二人は顔を見合わせる形になった。
「綾波には・・・綾波にはもっとたくさんいいところがあるよ・・・。」
シンジの確信を含んだ声に、レイは驚いた表情で彼を見た。
シンジも彼女を見つめた。
またしばらく沈黙が続いたが、二人は同時に我に返って、ともに顔を赤くして、目線をそらした。
「・・・何を・・・言うのよ・・・。」
「ご・・・ごめん・・・。」
またしばらく、沈黙が続いた。
重苦しいその雰囲気にシンジは耐え切れなくなった。
「あっ、あの、僕、シャワー浴びてくるから。」
そういってシンジは着替えを取り出し、急いで部屋から抜け出した。
いつのまにかシンジの胸はドキドキしていた。
(少し頭を冷やそう・・・。)
シンジは浴室に向かって歩き出した。
コンコン
シャワーを浴び終わったシンジは部屋のドアをノックした。
「綾波、入るよ。」
いつも通り返事はなかったが、かまわずドアを開けた。
レイはまだ机に向かって勉強しているようだった。
「あの・・・綾波、ココア入れたんだけど・・・飲む?」
返事はない。
「・・・綾波?」
シンジはゆっくりと彼女に近づいた。
後ろから顔を覗き込むと、彼女はノートを開いたまま、机にうつ伏して静かな寝息を立てていた。
「・・・寝ちゃったのか・・・。」
シンジはココアを机の邪魔にならないところに置いた。
目線を横に移すと、すぐそばにレイの横顔があった。
恐ろしく綺麗で、美しい顔だった。
シンジはその顔に吸い寄せられるように自分も顔を近づけた。
彼女の寝息がシンジの唇にかかった。
「・・・んっ。」
彼女のあげた声に驚いてシンジは顔を離した。
そして今、自分のやろうとしていたことを思い返した。
心臓の鼓動が早くなり、体温が上がるのを感じた。
そして何よりも、今まで彼女に対して持ってなかった感情が、自分の中から目覚めたことを感じた。
シンジはレイからゆっくりと離れた。
洗面所に駆け込み、冷たい水で顔を思いっきり何度も洗った。
顔を上げて鏡に映る自分の姿を見た。
「・・・何を考えているんだ僕は・・・。」
シンジは自分自身に言い聞かせた。
部屋に戻り、シンジはもう一度レイの顔を見た。
シンジは胸の高鳴りを抑えるためにゆっくり深呼吸した。
しばらくして、落ち着きを取り戻したシンジは、寝ている彼女にそっと毛布をかぶせて、
自分の机にもどり再び勉強をはじめた。
「・・・んっ。」
その声に、シンジはびくっとした。
隣を見ると、彼女は目をこすりながらゆっくり起き上がっていた。
「あ、綾波。起こしちゃったかな?」
シンジは必死で平静を装いながら話した。
「・・・今何時?」
「今は・・・えっと、夜の11時を回ったところだよ。」
「そう・・・。」
「きっと勉強のし過ぎで疲れてるんだよ。もう寝ちゃったほうがいいと思うよ。」
シンジは彼女のほうを見ないで言った。
「・・・碇君は・・・まだ寝ないの?」
彼女に話し掛けられただけで、体温が上がっていくのを感じた。
「う、うん。ちょっと引っかかる問題が2〜3あるから・・・それが終わってから寝るよ。」
「そう・・・。」
レイがイスから立ち上がる音がした。
そしてベッドには向かわず、シンジのほうへゆっくりと近づいていった。
シンジはいよいよ自分の感情を抑えられそうになかった。
「どの問題?」
ふわりとレイがシンジの肩越しに顔を近づけてきた。
細い、つややかな髪がシンジの肌に触れた。
と同時に心地よい香りが彼を包んだ。
シンジは彼女を抱きしめようとする感情を必死で押さえつけて言った。
「こ、この問題なんだけど・・・。」
「・・・この問題は・・・。」
そういって彼女はさらにシンジに近づいた。
シンジは我を忘れそうになった。
こぶしをギュッと握り締めた。
頭がくらくらする。
「・・・碇君。」
レイの声でシンジは正気を取り戻した。
「え?なに?」
「・・・わかった?」
彼女はその大きくすんだ目でシンジを見つめた。
シンジはゴクリとのどを鳴らした。
「う・・・・うん。わかったよ。ありがとう。」
「そう・・・よかった。」
そう言って彼女はにっこり微笑んだ。
その笑顔は今まで彼が見たどんなものよりも美しかった。
「・・・まだ、わからないの・・・ある?」
「え・・・あ・・・も、もう大丈夫だよ・・・ありがとう。」
「そう・・・。」
そう言うと彼女は自分のベットにもぐりこみ、またすぐ眠ってしまった。
シンジは彼女が寝たのを確かめると、ほっとしたように大きく息をはいた。
ただ、もう勉強できるような集中力は残っていなかった。
しばらくしてから、シンジは彼女のあとを追うように眠りに落ちた。
翌朝、シンジはゆっくりと目を覚ました。
昨日の夜のことはまだはっきりと覚えている。
目を横にやると、まだ彼女は眠っていた。
シンジはベットから起き上がりゆっくりとレイに近づいた。
彼女はまだそのかわいらしい寝顔を見せている。
シンジはゆっくり顔を近づけた。
だが昨日のような感情はもう湧いてこなかった。
シンジはほっとして再び自分のベットに戻り、目を閉じた。
「・・・君。・・・碇君。」
シンジはゆっくりと目を開いた。
そこにはすでに制服を着ているレイの姿があった。
「んっ・・・・。ああ、綾波、おはよう。」
「八時五分・・・。」
「・・・え?」
「今の時刻・・・八時五分・・・。」
「そう・・・・・。」
シンジは頭を整理した。
そして彼女の言葉の意味を理解した。
「え!?八時五分!?」
「・・・碇君、急いで。」
「わ、わかった!」
シンジは急いで制服をとって、その場で着替え始めた。
「・・・碇君・・・。」
レイは少し顔を赤らめてうつむいてしまった。
「え・・・?あ・・・あ!ご、ごめん!」
彼女は赤い顔のまま、部屋を出てってしまった。
そしてそのまま玄関をあけて、学校に向かったようだった。
シンジはすこし恥ずかしかったが、時間は刻一刻と過ぎていく。
急いで着替えて、カバンを取り、最低限の朝食を食べて。
玄関を行きおいよく出て行った。
ドン!
何かにぶつかってしまった。
「いってー。」
シンジは頭を抱えながら前を見た。
レイがしりもちをついて倒れていた。
「あ、綾波・・・?」
(待っててくれたのかな・・・。)
レイも頭を抱えながらシンジのほうを見た。
そして再び顔を赤らめて自分のスカートを押さえつけた。
「・・・見たのね・・・。」
「え?」
シンジが言葉の意味を理解するのに少し時間がかかった。
「え!み、見てない!見てないよ!ぜんぜん見えなかった!」
「・・・ホント・・・?」
顔を赤らめたまま綾波が言った。
「ほ、ホントだってば!」
「そう・・・。」
「うん・・・。」
そういって二人は黙り込んでしまった。
「碇君・・・。」
レイが先に口を開いた。
「な、何?」
「・・・急いで。」
「え?・・・・あ!ご、ごめん!」
シンジは立ち上がってカバンを取った。
「綾波も!早く!」
しかし、レイはまだ立ち上がろうとしていなかった。
「綾波?どうしたの?」
「・・・なんでもない・・・。碇君、先に行って・・・。」
「え?」
「・・・いいの・・・後からすぐに行くから・・・。」
「何言ってんだよ。急がないと、遅刻しちゃうよ!」
「いいから・・・碇君は先に・・・うっ。」
彼女の顔が苦痛にゆがんだ。
「綾波・・・もしかして・・・。」
そういってシンジは彼女の足首に手を伸ばした。
「碇君・・・何を・・・。」
「いいから、じっとしてて。」
そしてシンジの手がレイの足首に触れた。
「いたっ・・・。」
「やっぱり・・・綾波、足をくじいたんだね。」
彼女はこくりとうなずいた。
「だから、碇君が先に・・・。」
シンジは立ち上がって彼女に背中を向けた。
そしてレイのそばで背中を向けたまましゃがんだ。
「綾波、僕の背中に乗って。」
「え?」
「僕の背中に乗って。」
「その・・・でも・・・。」
「いいから!はやく!」
「・・・うん。」
そう言うと彼女はシンジの背中に乗った。
「しっかりつかまっててよ!」
レイは顔を真っ赤にしながらもぎゅうっとシンジの背中をを抱いて、
しっかりうなずいた。
「じゃあ、行くよ!」
シンジは彼女の返事を確認すると、学校に向かって一目散に走り出した。
今日の空は、雲ひとつ無い青空が広がっていた。
初めて二人一緒に登校する日を祝うように・・・。
おわり
どーも、お久しぶりです。
久しぶりなので長めにしました。
後ついでに質問なんですが、
もし新しいFF作品を投下するならどこのサイトがいいですかね?
皆さんのオススメサイトを教えてください。
ちくしょう、たまらねぇじゃねぇか!!
GJだ、この野郎!!
もう素晴らしく最高。俺の鼻血が止まらないくらいだ。
待ってた甲斐があったよ。GJ!!
質問の投稿OKサイトだが、有名な所なら「烏賊した怪作のホウム」とか「みゃあのお家」とか。
最近新設された「Children’s Children」もいいかも。
よっしゃー!投下来たー!!徐々にLRSらしい展開になってきたなw
>338
は?
だが昨日のような感情はもう湧いてこなかった。って・・・
シンちゃん昨日の今日で冷静になるの早すぎだー!
>>338 何から突っ込めばいいの?
とりあえずバットでも突っ込んどく?
キテタ!!GJ!!
>>338 まあ、たしかLAS限定とは明記されてなかったけどね。
346 :
338:2005/04/11(月) 08:41:02 ID:???
スマソ、LRSサイトってことを考慮しなかった。そんな漏れはLRSもLASもオールオッケーの節操なしです。
それじゃあ今は投稿OKの大手のLRSサイトってどこがあるかな?
大手でLRS系で投稿できて活動中となると、
……綾波展、かな?
綾波展、こもれび・・
2つしか思いつかないなぁ。
LRS系なら綾波レイの幸せもあるね。
属性にこだわらないのならCOCHMA Temporary Web-Terminalもいいんでない。
いいかんじでした。お疲れ様です。
投稿サイトですが私はコモレビがいいんじゃないかと思います。
投稿の更新早いようですし、LRS系ですし。
神様、コモレビが良いのではないでしょうか、更新も早いですし。
ココノさんは忙しそうだし、止めといた方がいいんじゃない
つまり自分でサイト作れってこった
綾幸かredmoonでいいじゃん
サイトのレベルも高くないし、よっぽどの物で無ければ恥を掻くことも無さそうだし
redmoonは6月まで休止するらしいから止めといた方がいいんじゃない。
綾波展って別にLRSじゃないぽ。
レベル高いのってどこ?
エヴァに取り憑かれし心その容れ物とか。
投稿作家の中には結構レベル高いのがいるから、張り合うのには良いんで無い?
レイとシンジは昨日と同じように机に向かって勉強していた。
テスト初日は何とか時間内に間に合い、二人とも無事に試験を受けることができた。
明日は期末テスト2日目である。
「ハァ。」
シンジは朝の出来事を思い浮かべながらため息をついた。
(急いでいたとはいえ、彼女を背負って学校まで行くなんて・・・)
テスト開始直前、レイを背負って教室に入ってきたシンジに、
クラス中の目線が突き刺さった。
案の定、テスト後はクラスの人たちに囲まれて、その理由を追求された。
しかしシンジは、そんな自分のことよりも、レイの方を心配をしていた。
彼女もシンジと同じように囲まれてしまっていたのだ。
(・・・綾波、いやじゃなかったかな・・・。
こんなことしたら、クラスのみんなに理由を聞かれることはわかってたのに・・・。
彼女のことも、考えるべきだったのかな・・・。)
シンジはペンを置いて、横目で彼女の姿を見た。
(・・・それに、・・・綾波は男の人が嫌いなのに・・・、
そんな彼女を背中に乗せるなんて・・・。)
シンジはレイの境遇を思い浮かべながら、もう一度ため息をついた。
そしてまた、彼女の方を見ると、不意に彼女もこちらを振り向いた。
シンジはびっくりしてすぐに目線をそらした。
(・・・しまった・・・ずっと見てたこと、気づかれたかな・・・。)
シンジは少し恥ずかしくなったが、このままじゃどうにもならないと思い、勇気を出して口を開いた。
「あ・・・あのさ・・・。」
「・・・何?」
その声に感情は無かった。
「その・・・今日はごめん・・・。」
彼女のほうを見ずに言った。
「・・・何が?」
「何がって・・・その・・・今日の朝・・・綾波に悪いことしちゃったな・・・と思って。」
シンジは恐る恐るレイの方をを見た。
「・・・どうして?」
彼女はシンジに顔を向けながら首をかしげた。
その姿に、シンジは少しドキリとした。
「どうしてって・・・綾波はいやじゃなかったの?」
彼女はまだ、わからない、といった様子だった。
「だから・・・綾波をおんぶしちゃったり・・・とかさ・・・。」
「・・・別に。」
レイは表情を変えずに言った。
「え?あ・・・そう・・・。ならいいんだけど・・・。」
シンジはホッと胸をなでおろした。
「・・・どうして?」
「え?」
「どうして・・・そんなこと聞くの?」
「どうしてって・・・。」
シンジは何を言えばいいかわからなくなってしまった。
少しの沈黙の後、レイが口を開いた。
「私のことは・・・心配要らないから・・・。それに・・・。」
そこまで言って、彼女は顔を赤らめた。
「それに?」
「・・・なんでもない。」
といって再び机に向かった。
シンジは彼女の様子を見てすっかり安心した。
(よかった・・・別に気にしてないみたいだな・・・。)
とそのとき、レイの肩に何か黒いものがついてるのが目に入った。
(何だろう・・・。)
シンジは彼女に気づかれないように後ろから近づいて覗いていてみた見た。
(何だ・・・ただの糸くずか・・・。)
シンジはゆっくりとその場を離れようとしたが、
彼女の華奢で、か弱そうな後姿を見ると、不意に昨日の感情がよみがえって来た。
シンジは彼女を抱きしめようとするもう一人の自分を押さえ込んだ。
(まただ・・・どうして僕は・・・。)
シンジは自分の気持ちを紛らわそうと、彼女を少しからかってみようと思った。
「あ。綾波。」
「・・・何?」
彼女は机に眼を向けたまま答えた。
「綾波の肩に乗ってるそれ・・・ゴキブリじゃない?」
ガターン!
イスが倒れた音と、耳を切り裂くような悲鳴がしたと思うと、
彼女はシンジの胸に抱きついて倒れこんできた。
「うわ!」
シンジは支えることができず、床に倒れてしまった。
「いてて・・・。」
シンジは自分の頭をさすった。
「あ、綾波?」
彼女はシンジの胸に顔をうずめていた。
「取って!碇君、取って!早く取って!」
小刻みに震えながら、レイはいつもと違った様子で言った。
やっぱりこれはいいって感じる作品のあるサイトに投稿するのがいいんじゃないかと思われ。
サイトのレベル高くないんでって言って投稿したらぶん殴られるw
シンジは自分が何かとんでもないことをしたと思い、
「あ、綾波!肩に乗ってたのは、ただの糸くずだよ!ゴキブリなんかじゃない!」
と、慌てて訂正した。
そう言うと、彼女の震えがゆっくりと収まっていった。
落ち着いてきたのか、レイはゆっくりと顔を上げた。
「・・・ホント?」
そう言った彼女の顔は、少し赤みがかかっていて、うっすらと涙目になっていた。
(うっ・・・かわいいな・・・。)
シンジはしばらくその表情に心を奪われていた。
「・・・碇君?」
「・・・あ!う、うん!ホントホント!ごめん・・・見間違え・・・て・・・。」
シンジは再び固まってしまった。
彼女の顔が、すぐ目の前にあった。
シンジは我を忘れそうになった。
「・・・碇君?・・・どうしたの?・・・あっ。」
レイもシンジに馬乗りになっている自分の姿に気づき、顔を真っ赤にした。
ごちゃごちゃ考えないで、評価板でいいじゃん
シンジは必死に自分の奥にある感情を抑えていた。
「あ、綾波・・・。早くどいてよ・・。このままじゃ動けない・・・から・・・。」
「うん・・・わかってる・・・。」
と、レイは言ったが、あまりにも恥ずかしくて、体が動かなかった。
しばらくこの状態が続いた。
そしてシンジがゆっくりと口を開いた。
「綾波・・・。」
シンジの目は、まっすぐにレイの方を向いていた。
「碇君・・・。」
彼女も、シンジの真剣なまなざしに、目を奪われていた。
シンジはゆっくりと顔をレイに近づけた。
彼女もシンジに顔を近づけた。
二人の吐息の暖かさが、互いに感じられた。
ガチャ
「シンジ、私の本が一冊無い・・・・んだ・・・・が・・・・。」
手にしていた本がパタリと床に落ちた。
「「あ。」」
二人は同時にドアの方を見た。
そこにはゲンドウが呆然と立ち尽くしていた。
二人は互いに目を合わせて、すぐにあわてて体を離した。
「・・・。」
ゲンドウは口をあけたまま何も言わなかった。
「と、とと父さん!誤解です!誤解!綾波、そうだよね!?」
彼女はコックリとうなずいた。
しかしシンジとレイの真っ赤になった顔では、当然説得力は無かった。
ゲンドウは黙ったままドアを閉めた。
そしてよろけながら台所へ向かった。
「あら、あなた。どうしたの?」
「ユイ・・・実は・・・。」
「父さん!」
すぐにあとを追いかけてきたシンジが叫んだ。
「あらシンジくん・・・レイちゃんまで・・・どうしたの?」
「ユイ、実は・・・。」
「父さん!母さんには言わないで!母さんが知ったら何を言われるか・・・。」
「あら、そう言われちゃ、ますます知りたくなったわ。あなた、何があったの?」
「ユイ、実は・・・。」
「だめだって父さん。」
シンジはゲンドウの口をふさごうとした。
しかしゲンドウはシンジの攻撃をひらりとかわした。
「ユイ、実は・・・。」
「わーー!」
・・・・
・・・この後、一ヶ月以上シンジとレイはユイにからかわれ続けることになる。
おわり
ちょっとかぶっちゃいましたね・・・。
それはさておき、いろいろな情報ありがとうございます。
皆さんの意見を参考にして、これからゆっくりと考えていきます。
まぁ、とりあえず、いいサイトが決まったら、
自分の最初の作品を手直しして投稿してみようかと思ってます。
371 :
364:2005/04/12(火) 19:39:43 ID:???
乱入スマソ
初LRS
ー 骨折(碇シンジバージョン) ー
シンジは両腕骨折という災難に合い芦ノ湖の畔にある病院の個室に入院していた‥
そこにレイがやって来た‥
「碇くん‥大丈夫‥」
レイは心配そうにシンジを見つめて言った‥
「うん‥大丈夫だよ‥綾波‥これくらいのケガ‥」
「でも両手が使えないんじゃ何かと不便ね‥でも安心して‥碇くんのためならわたしなんでもするから‥」
「綾波‥ありがとう‥」
レイの優しさに涙ぐむシンジであった‥
(あぁ‥どうしよう‥さっきからトイレに行きたくてしかたないんだけど‥
綾波は僕のためなら何でもしてくれるって言ってたけど‥綾波に言ったらトイレで用足すの手伝ってもらえるかな‥
それともそんなこと言ったら嫌われてしまうかな‥でも‥勇気を出して綾波に言おう‥)
「綾波‥さっそくで何だけど‥ちょとトイレに行きたいんだけど‥手伝ってもらえるかな‥」
シンジは申し訳なさそうにドキドキしながらレイに言う‥
「‥うん‥それじゃ一緒に行こう‥」
レイは少し戸惑ったがすんなり一緒に言ってくれると言ってくれた‥
(良かった‥やっぱり綾波は優しいな‥)
トイレに着くとシンジは言った‥
「綾波‥悪いんだけどズボンから僕の初号機を出してもらえるかな‥‥」
「‥うん」
(あぁ‥綾波に僕の初号機を触ってもらえるなんて‥ちょとドキドキする‥)
レイは少し恥ずかしそうに頷いてズボンのチャクを下ろしシンジの初号機を手に取って出した‥
そしてレイは様式トイレの便座のフタを上げた‥
「綾波‥申し訳ないんだけど初号機を便器の方向に向けてくれる‥」
「あっ‥うん‥」
レイは少し恥ずかしそうにシンジの初号機に手を添えて便器の方へ向けた‥
「ありがとう‥」
「それじゃするね‥」
ジョボジョボジョボ‥
「あぁ‥スッキリした‥」
「あっ‥綾波‥たびたび悪いんだけど‥軽く初号機を振って初号機の先に付いた雫を落としてもらえるかな‥」
レイはちょと顔を赤くし戸惑いながらシンジの言う通り初号機を振って初号機の先に付いた雫を落とした‥
「ありがとう‥それじゃ‥初号機をしまってくれる‥」
レイはシンジの初号機をズボンの中にしまうとチャクを上げた‥
「あっ‥痛いっ!‥痛いよ綾波‥初号機がチャクに挟まっちゃてるよ‥」
「あっ‥ゴメン‥ゴメンね‥」
レイは慌ててズボンのチャクを下ろした‥
そこには先っちょに少し血が滲んだシンジの痛々しい初号機があった‥
そしてレイは今度はゆっくりと初号機を挟まないようにチャクを閉めるのであった‥
「ありがとう綾波‥ちょと痛かったけど‥」
「ゴメンね‥」
「でも綾波がいてくれて助かったよ‥ほんとにありがとう‥」
「うぅん‥こんなことくらいなんでもないわ‥」
そんなやり取りがあったあとシンジとレイは病室へ戻った‥
(あれ‥初号機の根本の辺りがすごく痒くなってきた‥困ったな‥あぁ我慢できない‥)
だが病室のベットに座っているシンジが何かモジモジしているのを見たレイはシンジにどうしたのか尋ねた‥
「どうしたの碇くん?‥」
「うん‥ちょとものすごく痒いところがあるんだけど‥」
「何だそんなこと‥だったらわたしが掻いてあげるわ‥」
「でも‥ちょと言いにくいところだから‥」
「気にしないで言って‥」
「じゃ‥言うけど‥実は‥初号機の所なんだけど‥」
「えっ‥‥わかったわ‥掻いてあげる‥」
そう言うとレイはシンジの初号機を恥ずかしそうにズボンから出した‥
「どこら辺が痒いの?‥」
「初号機の根本の辺りなんだけど‥」
「ここ?‥」
「あっ‥もう少し下‥」
「ここ?‥」
「もうちょと右‥」
「ここ?‥」
「あっ‥違う‥反対の方‥」
「じゃぁここ?‥」
「あっ‥そこそこ‥おっ‥(気持ちいい)‥‥」
レイは優しくソフトにシンジの言う所を掻いてあげた‥
「綾波‥ありがとう‥もう大丈夫だから‥」
キモい
「他にして欲しいことある?‥」
「‥‥あるけど」
(いくらなんでも綾波に初号機のLCLが溜まってるから出したいなんて言えないよな‥)
「何?‥」
「‥ちょと言いにくいなぁ」
「何?‥遠慮しないで言って‥」
「何ていうか溜まってるんだ‥」
「何が溜まってるの?」
「あの‥‥初号機の‥LCLが」
レイはそっと視線を初号機に向けた‥
(あぁ‥綾波の手でしごいてもらえたらどんなにいいだろう‥こうなったら思い切って言おう‥)
「綾波‥‥お願いがあるんだけど‥僕の‥初号機を‥手でしごいて欲しんだけど‥ダメだよね‥」
(碇くん‥自分で抜くこと出来なくてそんなに溜まっていたなんて‥ちょとかわいそう‥)
レイは少し戸惑いながら恥ずかしそうにコクンと頷きシンジの初号機を柔らかい手で優しく握り軽く上下にしごき始めた‥
すると溜まっていたこともあってみるみるシンジの初号機はビンビンに血管を浮き立たせてエレクトしはじめた‥
「碇くん‥すごい‥こんなに大きくなって‥」
「あっ‥綾波‥‥もっと激しくしごいてくれるかな‥」
レイはコクンと頷き柔らかい手でシンジの初号機を激しく上下にしごきはじめた‥
「あっ‥綾波‥もう我慢できない‥いきそうだよ‥うっ‥イクよ!‥」
ドピュ‥ドクドクドク‥ドピュ‥‥
シンジの白濁したLCLは激しく迸り‥大量に溜まった白濁したLCLを勢い良くレイの顔面にぶちまけた‥
「綾波‥ありがとう‥これでスッキリしたよ‥」
白濁したLCLまみれになったレイはニコっと笑み放心状態のシンジをきれいな赤い瞳で優しく見つめていた‥
こうしてレイのシンジへの献身的な介護の日々が始まるのであった‥
ー おしまい ー
義孝キターー!! orz
(・_・|
エロパロ板とマルチじゃねえか
何で初号機なんだよw
>>379 今後FFをウップするときはエロパロの方はもっと過激にするつもりだからマルチの件は許してくれ‥
先生の後に義孝のを見ると一気に脱力するな。
兄妹モノキテタ!GJ!!
義孝は…えーっと…まぁ…うん。遠征乙。
先生乙。364も言ってたけどレベルの低い所を目指すのは良くないと思う。
サイトは色々見て自分の好きなところに投稿すればいいと思うよ。
レベル高いほうが色々勉強にもなるだろうし。
俺は先生の作品好きだから頑張って欲しい。ガンガレ。
>義孝
…お前バカすぎw
義考・・・こっちへ出張か・・・巣に戻れ
投下まだかにゃ―
LRSキタ-!!先生、アンタ最高だ。義孝、不覚にもワロタ。ちょっとだけな。
投下が来ないな
一日二日でできるかっつー話
気長にマターリ待とうや
どうも、先生です。
私の最初の作品は、多少手直しをして、コモレビに投稿させていただきました。
よろしければまたご覧になってください。
さて、今から続きでも書こうかな・・・。
ガンガッテ!楽しみにしてるよ。
コモレビ見てきたよー。先生乙!!
コモレビ?
ココノ氏のLRSサイト。
マダー?
エヴァ+と++を読んでみた
最後泣けました(T∀T)
まだ二十歳前だというのに涙腺が緩いな俺…
あの話で泣いたらヤバイと思う。頭が
>>397 良作から地雷まで読んでるから多少逝かれてるかも(´д`)
もしよかったらお勧めの完結作品教えてくれ…
LRSでさ
保養にいくから_| ̄|○
397ではないが、『ReiIV』とかは?
泣きたいのなら『あやなみ』
先生、乙です
age
そういえば
LRSで泣けるほど感動した作品はあるが、LASでは一個も感動して泣いたってのが
ねぇや
>>401 もしかして「アスカを訪ねて三千里」で泣いた俺ってやばいのか?
LASの人は帰ってくんない?うざい。
投下マダー?
ある日曜日の朝、今日は久しぶりに家族全員が家にいた。
みんなどこかに行く様子も無く、ただのんびりとすごしている。
シンジは自室のベットで仰向けになり、天井を見つづけていた。
横に寝返りを打つと、目線の先にレイが机に向かって、いつものように本を読んでいる。
彼女が自分の髪をかきあげた。
細い髪の毛がふわっとゆれる。
凛とした表情に、目線は一点を見つめている。
その眼は、恐ろしく澄んでいた。
シンジはそんな彼女の横顔が好きだった。
コンコン
ドアをノックする音がした。
「はい。」
シンジはベットから起き上がった。
しばらくそのままの状態で待っていたが、ドアが開く様子は無い。
「・・・あれ?」
シンジは不審に思い、立ち上がってドアを開けた。
ガチャ
ゲンドウの顔がすぐ目の前にあった。
「うわぁ!」
シンジは驚いて後ろに飛びのいた。
ゲンドウはじっとその場で立ち尽くしている。
「な・・・なんだ、父さんか・・・。」
シンジは胸をなでおろした。
「・・・何ですぐに開けなかったの?」
するとゲンドウは、珍しくあせった様子で、
「い・・・いや・・・その・・・なんだ・・・シンジ達がお取り込み中だったらまずいとおもってな・・・。」
と言った。
その言葉の意味が一瞬わからなかったが、すぐに気づいて、
「なっなんだよそれ!僕たちは別になんでもないよ!」
とシンジは少し恥ずかしくなって声を荒げた。
少しレイの方をうかがったが、彼女は何も気にしてない様子で本を読みつづけていた。
「そ、そうか。・・・それなら問題ない。」
「で、何のよう?」
「うむ、シンジ、今日は暇か?」
「うん、暇だけど。」
「そうか・・・。」
ゲンドウは少し間を置いて言った。
「シンジ、すまないが本を買いに行ってほしいんだが・・・。」
「本?本屋ならすぐ近くにあるじゃないか。」
「・・・専門的な本だからな・・・規模の大きい書店に行かなければ・・・。」
「そっか・・・。けど、父さん今日休みなんでしょ?自分で行けないの?」
「うむ・・・。私はそうしたいんだが、あいにく大量の論文に眼を通さなければいけないからな・・・。」
「そう・・・じゃ、仕方ないね。僕が行ってくるよ。」
「そ、そうか・・・。」
そう言うとゲンドウはポケットからメモを取り出した。
「ここに書いてある題名の本なんだが・・・。」
「なになに・・・。」
シンジはメモを受け取って目を通した。
「・・・形而上生物学についての考察・・・何か難しそう・・・。」
書店の場所は新宿駅のすぐそばだった。
シンジの自宅からでは電車で2時間ほどかかる距離だ。
(2時間なら昼飯を食べた後でも大丈夫かな・・・。)
シンジはそう思いながらゲンドウの頼みを承諾した。
昼食の時間になったが、ゲンドウは一人書斎に閉じこもっていた。
ユイはそんなゲンドウを何度も呼んだがついに彼が出て来ることは無かった。
ゲンドウを除く3人の食事の中で、シンジが本を買いに行くと言うことをユイに話した。
「あら、シンちゃん新宿まで行くの?」
「うん、そうだけど・・・。」
シンジがそう言うと、ユイは手を合わせて
「ちょうどよかったわ。今、そこの百貨店でセールやってるのよ。ついでに服買ってきてくれないかしら?」
「え?別にいいけど・・・。」
「そう、じゃあとりあえず・・・シンちゃん、自分の服を買ってくるといいわ。」
「え?母さんの服は?」
「私は自分で服を選ぶタイプだから・・・。私のはいいわ。」
すると、ユイは何か思いついたような顔をしてレイの方をみた。
「レイちゃん、あなたも一緒に行ったら?」
「・・・いかない。」
黙々と食べていたレイが箸を置いて言った。
「あら、どうして?あなたも自分の服を買ってもいいのよ?」
「・・・いかない。」
ユイは少し考えるようなしぐさをした後、口を開いた。
「・・・シンちゃんと一緒なのがそんなに恥ずかしい?」
「・・・違う。」
「ホントに?」
ユイは疑うようにして顔をレイに近づけた。
するとレイは顔をうつむけてしまった。
そんな彼女の様子に、ユイは軽く息を吐いた。
「・・・ふぅ、しょうがないわね。シンちゃん、レイの分も買ってきてちょうだい。」
「え?・・・でも。」
「仕方がないわ。セールも今日までだし・・・。」
「・・・わかりました。」
するとレイがまた箸を置いて、
「・・・碇君が選ぶの?」
と口を開いた。
「え・・・うん・・。」
「・・・やっぱり行く。」
「え?」
「そう、よかったわ。」
ユイはホッとしたように胸に手を当てた。
「ちょ、ちょっとまってよ。綾波、それってどういう意味?」
「・・・碇君のセンスは・・・信用できない・・・。」
「なっなんだよそれ!そういう綾波だってどうなのさ!」
「・・・碇君よりはマシ・・・。」
「ハイハイ、二人とも、兄妹ゲンカはそこまでにしなさい。」
「だって綾波が・・・。」
「・・・ごちそうさま。」
レイはそう言うと、さっさと部屋に向かってしまった。
「待ってよ!あ、僕もご馳走様。」
シンジも箸を置いて彼女の後についていった。
そんな二人の後姿を、ユイはじっと見つめていた。
「・・・もうすっかり兄妹らしくなったわね・・・。」
ユイは少し笑った。
シンジは自室のドアの外に立っていた。
(綾波おそいなぁ・・・)
レイは、着替えるからと言ってシンジを追い出してから、もう10分も部屋から出てこない。
シンジはドアノブに手をかけた。
そして開けようとした瞬間、
(ちょっと待てよ・・・もし綾波がまだ着替えてたら・・・。)
と、考えて、動きを止めた。
しかし、シンジの心のどこかであけて見たい気持ちがあった。
そんな自分の気持ちに気づくと、シンジは恥ずかしくなった。
(何を考えてるんだ僕は・・・。)
シンジは頭を振った。
(そういえば、綾波が外出用の服を着たとこ、見たこと無いな・・・。)
ガチャ
ドアが開いた。
「あ・・・。」
彼女の冷たい目線を感じた。
「・・・何をしてるの?」
「いや・・・これは・・・。」
といってシンジは顔を上げてレイの姿を見た。
「・・・また覗こうとしてたのね・・・。」
シンジは彼女を見たまま動かない。
レイは不思議そうに彼を見た。
それでもシンジは動かない。
レイは白いブラウスに、青色のチェックのスカートというシンプルな服装だった。
だがそれは、彼女の清楚な魅力を十二分に引き出していた。
シンジはそんなレイの姿に目を奪われていた。
「・・・碇君?」
彼女に呼びかけられて、シンジは我に返った。
「あっ、ごっごめん。」
「・・・どうしたの?」
「あ、うん。綾波のその格好、すごくかわいいなって・・・。」
シンジは少しあせっていたのか、思わず本音が出た。
「・・・えっ。」
シンジのその言葉に反応して、レイはすぐに顔を真っ赤にした。
そしてうつむきながら、
「・・・何を言うのよ・・・。」
と口を開いた。
「うん、ごめん・・・。」
シンジも自分の行ったことに気づき、恥ずかしくなってしまった。
「その・・・あの・・。」
何とかこの場の空気を変えたいと思っていたが、シンジはなんといって良いかわからなくなってしまった。
するとレイがシンジの腕をつかんだ。
彼女の甘い香りがふっとシンジを包んだ。
「・・・行こ。」
「あ・・・うん。・・・そうだね。」
レイはシンジの脇を通り過ぎて足早に玄関に向かった。
そんな彼女の後姿を、シンジはかわいいと思いながらずっと見つめていた。
二人が出かけた後、ユイはコーヒーを片手に書斎のドアの前に立っていた。
ドアを2、3回軽くたたいた。
「あなた、入るわよ。」
返事は無かった。
ユイは軽くため息をついて、ドアを開けた。
そこにはゲンドウの後姿があった。
机に向かって何かを読み込んでいるようだった。
ユイはゆっくりとゲンドウに近づいた。
「・・・あなた、コーヒーが入りましたよ。」
ゲンドウは動かない。
「・・・あなた?」
ゲンドウは聞こえてないようだった。
「・・・ふぅ。」
ユイはゲンドウの脇にコーヒーを置いた。
すると、ゲンドウは初めて気づいたように、
「あぁ、ユイか。」
と言った。
「あなた、私がいつからここにいたか、わかる?」
「うむ・・・。」
ゲンドウはわからないといった様子でコーヒーを一口飲んだ。
するとユイはクスリと笑った。
「まったく・・・変わってないわね・・・。」
そういうとユイはゲンドウの背中に覆い被さって、腕を彼の首に回した。
「・・・どうした?ユイ。」
「ううん。なんでもない。」
「・・・そうか。」
ユイは自分の顔をゲンドウの顔にすり寄せた。
「ねぇ、あなた・・・。」
「・・・何だ?」
「シンジ君とレイちゃん、うまくやっていけるかしら・・・。」
すると、ゲンドウは少し考えてから、
「・・・さあな。」
と言った。
「あら、意外とそっけない父親ね・・・。」
「・・・あの二人なら、今のところ問題ないだろう・・・。」
「・・・そうね、シンジ君の性格は、あなたに全然似てないから大丈夫ね・・・。」
ゲンドウはそんなユイの言葉に返事をしないで、黙々と目の前の紙に目を通していた。
ユイは再びクスリと笑った。
「怒った?」
「・・・いいや。」
「そう、ならいいんだけど・・・。」
ユイはゲンドウが手にしている紙にちらりと眼をやった。
「・・・何を読んでるの?」
「・・・学生の論文だ。」
「ふーん・・・どうなの?最近の学生は?」
「・・・どれも、どこかの学者の論文を引用した言葉をつなぎ合わせているだけだ・・・。面白くない・・・。」
ゲンドウは手にしていた紙の束を机に置いた。
「・・・ユイ。」
「・・・何?」
「・・・おまえには苦労をかけたな・・・。」
「・・・それはお互い様よ。」
「・・・そうか・・・。」
二人はそのままの格好で、黙ったままだった。
しばらくして、ユイが口を開いた。
「・・・こうやって、二人きりでいるのは久しぶりね・・・。」
「・・・そうだな。」
「・・・あなた。」
彼女の呼びかけに、ゲンドウは少し後ろに振り向いた。
ユイは顔を近づけて、彼の唇に自分の唇を重ねた。
おわり
GJです。
なんかいい感じですなぁ。
乙!
ほのぼのキター!
イヤッホーイ!! やっと投下きたぜ。待ちくたびれてたところだよ先生。乙!!
お疲れ様でした。ほのぼのして良い感じですね。しかし、ゲンドウとユイはなんか
過去に有った様子で興味深いところです。
禿萌
グッジョブ!!
(・∀・)イイネ!!
かゆい
うまい
イキがいいSS、ぐっじょぶです
いわゆる乙
影になった坂道に沿って、シンジはレイから3メートルほど後ろを駅に向かって上っていた。
上からこっちに向かって車が降りてくる気配がしたので、思わず顔を上げた。
車はシンジの脇を通り過ぎて、下に向かって走っていった。
シンジは無意識に車を目で追っていたが、それが見えなくなると、再び前を向いて歩き出した。
レイとの距離は少しばかり広がっていた。
シンジは歩く速度を上げて距離を縮め、ある程度近づくと、また元のペースに戻した。
彼女と肩を並べて歩くことは、シンジにとって恥ずかしかった。
家を出てから、シンジは自然と彼女の後に従っていた。
歩きながら、レイの傍に行こうか、とも考えた。
しかしそうすると、会話が続かなくなって、気まずくなる事は目に見えている。
さらに、近頃シンジは、彼女のそばにいると、胸が締め付けられるように苦しくなる。
理由は自分でもよく分からなかった。
顔を上げて、レイの後姿をみた。
彼女はわき目を振らず、ただまっすぐと目的地に向かって静かに歩いている。
細く華奢な体は、儚い印象を受けるが、どこか人を寄せ付けない雰囲気があるとシンジは感じた。
そんなことを考えながら歩いていると、目の前でレイが突然立ち止まり、辺りを見回しているのが目に入った。
どうしたんだろう、とシンジは不思議に思い、彼女に近づいた。
シンジは後ろから、
「どうしたの?」
と声をかけた。
そういえば家に出てから初めて彼女に話しかけたな、とシンジは思った。
レイはゆっくりとこちらに顔を向けた。
細い髪の毛が風でゆれる。
その澄んだ瞳はまっすぐシンジに向いていた。
シンジは息を飲んで、思わず目線をそらした。
「碇君・・・どっちに行けばいいの?」
ささやきかけるように言った。
シンジは顔を上げて前を見ると、先の道が二つに分かれている。
「あ・・・ああ。こっちだよ。」
と言ってシンジは彼女より先に前に進んだ。
レイは彼のすぐ後に従った。
後ろを振り返らなくても、すぐそばに彼女がいることを、シンジはハッキリと感じていた。
体の右側がじんわりと熱くなってくる。
加えて自分の息も少し荒くなった感じがしてくる。
耐え切れなくなって、シンジは歩く速度を上げた。
少しでも彼女から離れたかった。
レイのそばにいることは、シンジにいいようのない苦しみを与えていた。
しばらくして、シンジは突然誰かに腕をつかまれた。
おどろいて立ち止まり、横に目をやると、レイが息を弾ませてシンジの右腕をしっかり握っていた。
「ど・・・どうしたの?綾波。」
シンジが尋ねると、彼女は上気した顔をゆっくりと上げた。
うっすらと赤くなった顔に、シンジは少しドキリとした。
「ハァ・・・ハァ・・・。碇君・・・歩くの・・・速い。」
レイは息を整えるように途切れ途切れに話した。
「そ、そうだったかな・・・。ゴメン・・・。」
「もう少し・・・ゆっくり・・・歩こ。・・・急がなくても・・・大丈夫・・・だから。」
「そ、そうだね・・・。」
シンジが再び歩き出すのに合わせて、レイも歩き出した。
腕はつかまれたままで、シンジは戸惑った。
すぐ離すと思ってただけに、心の負担は大きかった。
手の平がうっすらと汗ばんできた。
胸の鼓動が大きくなってくる。
シンジは唾を飲み込んだ。
チラッと彼女の方を見ると、レイは気にしてないようにまっすぐ前を見て歩いている。
シンジは手をギュッと握った。
このままの状態が続くことに耐え切れなくなった。
「・・・あのさ。」
歩きながらシンジは言った。
「・・・何?」
レイは少し首を傾けて、その大きく澄んだ目をシンジの方に向けた。
そのしぐさが、なんともいえず、可愛らしく写った。
一瞬、このままでいられたら、どれだけ幸せだろうかとシンジは思った。
だが、この状態に耐えられるほど、シンジの心は強く無かった。
シンジはゆっくり口を開いた。
「・・・腕が・・・。」
「腕?」
レイは不思議そうに言った。
そして自分が自然としていた行動に気づき、
「あっ。」
と小さく声を上げて、手を離した。
彼女の顔はあっという間に真っ赤になった。
「・・・その・・・ごめんなさい。」
うつむきながら、レイは口を開いた。
そして、少し上目使いで、
「・・・嫌じゃなかった?」
とシンジに問い掛けた。
「い、嫌じゃないよ!」
シンジはすぐに否定した。
「・・・嫌なわけないじゃないか・・・。」
とレイに届くかわからないような声でつぶやいた。
「・・・よかった・・・。」
「え?」
シンジは彼女の声が聞き取れなかった。
「何?」
シンジが問い掛けると、彼女はにっこりと笑って、
「・・・何でもない・・・。」
と首を振った。
「碇君・・・行こ。」
「あ、うん・・・。」
シンジとレイは再び歩き出した。
二人は自然と肩を並べて歩いていた。
会話は無かったが、そのことで息苦しさを感じることは無かった。
先ほどまで近づき難く感じていたことがウソのようだった。
相変わらずシンジの胸の鼓動は速かったが、逃げ出したくなるような気持ちは起きなかった。
暖かいような、恥ずかしいような、甘っ苦しいような心持だった。
不意に自分の顔に笑顔が浮かんだ。
「碇君?」
シンジはハッとして彼女を見た。
「・・・どうしたの?」
シンジは急に恥ずかしくなった。
「なっ何でもないよ!」
「ふぅーん・・・。」
そう言ってレイはシンジに顔を近づけた。
「な・・・何?」
すると彼女はクスリと笑って、
「・・・変な碇君・・・。」
とつぶやいた。
「もうすぐそこなんだから、早く行こうよ。」
シンジは恥ずかしさを振り切るように駅に向かって歩き出した。
「・・・うん。」
レイもシンジと肩を並べて歩き出した。
心地よい風がシンジの体を包んだ。
そばに生える緑色の木々が、いつもにもまして心に染みた。
シンジはなんともいえない幸福を感じていた。
そしていつまでも彼女と二人で、この道を歩きつづけていられたら、どんなに幸せだろうかと考えていた。
おわり
こそばゆいこそばゆいこそばゆいーーーーー(*´Д`)'`ァ'`ァ
乙っ乙っGJ!
シンジ可愛いよシンジ
moe
ああ、なんかこういう話読むと安心するな
GJ!
もう俺のLRSは他のLRSサイトとここしかない。
貞本なんか信じるものか。
ばか?
貞本レイ(三人目)はシンジのこと覚えてるのか?
先生、乙
続きマダー?
階段を上り、駅のプラットフォームに出ると、休日だというのに、意外に人は少なかった。
乗車する予定の電車がまだきていないので、シンジ達はそばのベンチに腰掛けた。
ただ、二人の間には1メートルほどの間隔があった。
上を見上げると、そこには大きな雲がひとつあるだけで、心地よい青空が広がっていた。
シンジはチラッと時計を見た。
(12時半・・・)
向こうにつくのは2時半ぐらいだな、とシンジは思った。
「碇君・・・。」
「な、何?」
「碇君は、新宿に行ったことある?」
首を少し傾けながら語りかけてくる彼女のしぐさに心を奪われながら、シンジはやっとの思いで答えた。
「う・・・うん。2回ぐらいかな・・・。」
「そう・・・。」
彼女はそう言うと、顔を前に向けた。
「うん・・・。」
「・・・。」
そこで会話は終わってしまった。
シンジは少し悲しかった。
もう少し彼女と話をしたかった、とシンジは思った。
「私も。」
「え!?」
「・・・私もそれくらいしか行ったこと無い・・・。」
「あ・・・そっか、そうなんだ。・・・そうだよね。」
その時、電車がホームにやってきた。
「あ、来た。綾波、行こう。」
彼女はコックリとうなずいて、立ち上がった。
シンジはレイのはす向かいに座った。
先ほどのベンチでもシンジは胸が高鳴っていた。
だからこう座ることで、少しでも落ち着こうとシンジは考えた。
だがその考えは失敗に終わった。
向かいに座ってしまったことで、彼女の顔が正面に見える。
シンジはうつむいたままで、前を見ることができなかった。
少しだけ顔を上げてみた。
レイは家から持って来た文庫本に目を通していた。
彼女の目がチラッとシンジの方に向いた。
シンジはすぐに目をそらした。
見てたのがバレたかな、とシンジは思った。
おそるおそるもう一度顔を上げると、彼女は先ほどと変わらず、本を読んでいた。
シンジはホッとしたが、心のどこかでガッカリしていた。
理由はよくわからなかった。
目的地に近づくにつれて、人が多くなってきた。
そしてとうとうレイの姿がまったく見えなくなるほど満員になった。
ふと、前に目をやると、おばあさんが苦しそうにつり革につかまりながら立っていた。
シンジは立ち上がって
「あ、おばあさん。こちらに座ってください。」
と声をかけた。
「え、いいんですか?」
「はい、どうぞ。」
「すいません、ありがとう。」
そう言うと、おばあさんは笑顔でイスに座った。
その時、電車が急カーブでゆれた。
シンジはそのせいで、後ろの人に当たってしまった。
「あ、すいません。」
「いえ・・・。」
シンジはその声を聞いて驚いた。
「あ、綾波?」
「・・・碇君?」
二人は背中合わせで立っていた。
「ど、どうして・・・。」
「別に・・・。」
彼女の答えはそっけなかったが、おそらく自分と同じで席を譲ったんだな、とシンジは思った。
だがすぐに冷静ではいられなくなった。
彼女の背中と自分の背中が、ぴったりと密着していた。
離れようにも、人が多くて身動きが取れなかった。
シンジは背中がだんだん熱くなってきているのを感じた。
(ど、どうしよう・・・。)
電車が止まり、多くの人が入ってき、。シンジとレイはさらに密着した。
自分の背中が汗ばんでいることをシンジは感じた。
シンジは早く着いてくれることだけを願った。
この状況に、長い時間耐えられそうも無かった。
そのとき、自分の手が誰かに握られたのを感じた。
シンジはビックリして、ゆっくりと自分の手に目線を移した。
(ウソ!?)
シンジは眼を疑った。
レイが、自分の手をしっかりと握っているのが目に入った。
(え!?えええ!?)
シンジは混乱した。
(な、ななな何で?)
目の前がグルグルと回った。
シンジが落ち着こうと、息を大きく吸ったとき、あることに気づいた。
自分の手を握っている彼女の手が、かすかに震えている。
そのとき、シンジは理解した。
レイは良くなっているとはいえ、男性恐怖症だった。
満員電車で、数多くの男性と、仕方なく接してしまう。
そのことが彼女にどれだけの恐怖を与えているか、シンジは今になってやっと気づいた。
そして、いままで彼女のことを考えず、自分のことだけを考えていたことに後悔した。
冷静になったシンジは、震える彼女の手をギュッと握り返した。
大丈夫、僕がついているから心配ない、という思いをこめながら強くてを握った。
その思いが伝わったのか、彼女の震えがゆっくりとおさまっていった。
そしてレイもシンジの手をそっと握り返した。
電車はゆっくりと減速した。
「まもなく、新宿です。」
と言うアナウンスの後、電車のドアが開いた。
二人は手を握りながら、人の波に押される形で外に出た。
「ふぅ、疲れた。」
「・・・。」
「綾波、大丈夫だった?」
彼女は顔をうつむけたままうなずいた。
そして小さな声で
「・・・碇君がいたから・・・。」
とつぶやいた。
「え?何?」
「・・・何でもない。」
「ふーん・・・。まあいいや、じゃ行こう。」
「碇君・・・。」
「何?」
「・・・手。」
「手?・・・あ!ゴ、ゴメン!」
といってシンジは手を離した。
レイは顔を横に振って
「いいの・・・。嬉しかった。」
と言った。
「あ・・・うん。・・・そっか・・・。」
シンジは予想してなかった彼女の言葉に恥ずかしくなった。
「碇君・・・早く。」
「え?・・・うん、そうだね。」
そう言って、シンジは再び歩き出した。
時刻は2時半を過ぎたばかりだった。
おわり
先生乙
今回も(・∀・)イイ
投下来てたし!!先生GJ!!
GJ!GJ!
最近このスレの更新が楽しみでしょうがない。
キテタ♪キテタ♪(b^-^)GJ!
ネ申
いいなあ
いやされる
今日はパチのエヴァでけちょんけちょんにされたんで、 んだよ使えねえな綾波さんは!とか思ってたのにw
とても同じ人とは思えない(同じじゃないか
はやくぶちゅーっとやっちゃえよシンジ!
いいわー。マジ癒される感じする。ゆっくりと深く仲良くなって欲しいね。
>>460 おまえのようなすぐに、直球投げる奴は女に嫌われるな
それは突然の出来事で当人達も、まさかこのような非常識なことが
起こりうるとは思ってもみなかった。だが、事実起こってしまいそして
元の通りに戻るための手段などわからないが故に、ある意味では、
幸せな日常が送れることになろうとは誰もが予想だにしていなかった。
「仲良くしましょ」
「命令があればそうするわ」
二人の出会いは実に最悪の関係で始まった。しかしその放課後、シンジ
を挟んで両端にアスカとレイが並んで帰っていた。
「あ、あのさ・・・・」 シンジは実に居心地の悪さを感じていた
---- どうして、二人けんかしているんだろう。なんかすごく険悪な雰囲気だな
「なによ、いいたいことあるならはっきりいいなさいよ」
「いや、あのね、なんか二人ともさ」
そのときだった、横断歩道を渡っている二人に軽トラックがつっこんできた。
「!!惣流、危ない」
「え?」
シンジは咄嗟にアスカの体を抱え、レイの腕をつかみそれをさけようとした。
ブブーーーーン 車が通りすぎる
3人は反対側に倒れ混みアスカとレイのおでこは赤く腫れていた。
「惣流、綾波 大丈夫?」
「大丈夫なわけないでしょうが」
「・・・痛い」
しかし、碇シンジには一体なにが起こったのかは理解できなかったようだ。
第一声は、綾波レイから発せられ、第弐声は惣流アスカから発せられたよう
にしか見えなかった。
「助けるのはよしとしても、このおでこどうしてくれるのよ。腫れちゃったじゃない」
どうやら、助ける時にアスカとレイが頭突きしあう形になり、両者ともおでこが赤く
腫れている。しかも胸ぐら捕まれて、すごまれてシンジはたじたじだった。
だが、問題はそんなことじゃない。
「え、あ、ご、、、、ごめん。綾波」
「あんた、どっちに声掛けてんのよ。あたしの目を見なさいよ」
「!?え、あ 綾波がそういうから綾波見ていっているんだけれど」
「ファーストはこっちでしょうが」
そう言い放ってからもう一方を見ると、何故か自分がいる。
------あれ、なんか変ねぇ。どうしてアタシがそっちにいるの?っていうかなにこれ・・・・
「・・・何?」
「あ、あ、あんた」
「・・・何?」
「どうして、あたしが目の前にって、、、、まさか」
そういって、手鏡を取り出し自分の顔を見てみる
そこには赤い目と青いショートカットの驚きと怒りに満ちた顔が映っていた
「いやーーーーーーーーーーーあぁぁぁぁぁぁ」
数分後・・・・
「え、じゃぁ、綾波と惣流入れ替わっちゃったってわけ?」
「そうよ。みりゃわかるでしょうが」
「なんか、綾波に怒られているみたいで、変な気分だな」
「私はこっちよ」
そこには、無表情のアスカの顔
「っていうか、これからどうしたらいいのよ。まったく」
「そんなこといったって、。っってあれ、いない!!」
「あぁ、ファースト勝手に帰ったわね。あいつ・・・・・」
「しょうがない。このまま家に帰ろうよ。」
しかたないので、二人はコンフォート17に帰ることになった。
「ただいま」「たっだいまー」
「お帰り、シンジ君 ・・・・・ レイ、何か用でもあったの?」
「うるさいわね。自宅に帰ってきてなにがわるいのよ。全く」
「!?!?!?!?」
「あ、あのミサトさん あとで説明するから」
「ねぇ、今あがってきたのレイよね?なんかえらく人格変わってない?」
「あははは・・・・・」
それから数時間、ミサトの頭の中は混乱状態であった。あのレイがガツガツ
と夕食を食べてる上に、タオル一枚でお風呂から上がってそこらじゅうを歩き
まわったり、牛乳をパックのままラッパ飲みするわ、ラフな格好であぐらをか
いてテレビを見始めるわ、飲んでいたビールの味がまるで記憶に残らなかった。
「し、しんちゃん ちょっと」
「え、あ そうか。説明するの忘れてました。ちょっと家事が忙しかったんで」
「レイ、どうしちゃったの?」
「簡単にいうとですね、綾波に見えますけれど中身、惣流なんです。」
「ふぇ?」
「ですから、外見は綾波なんですけれど、中身が入れ替わっちゃって。綾波
はちゃんと家に帰ってますよ。外見が惣流ですけれど」
「ふぇ?」
1時間ほど経過してようやく事態を飲み込めたミサトはそれでも外見が綾波
レイである以上、ものすごく違和感を覚えていた。当然声も綾波レイなわけで
明日からどうやって生活しようか本気で悩んでいた。
とうのシンジも
------綾波の姿でタオル一枚で出てきた時には、ドキドキしちゃったよ全く
------中身が惣流だってわかっちゃいるんだけれど、綾波にシンジってよば
れているみたいで、なんだかなぁ。綾波のほうは、大丈夫なのかな
次の朝、やはり登校しないわけにもいかず、そしてまた当然のように学校
は騒然となった
「な、なんで綾波とシンジが一緒に登校してきてんだ?」 とか
「なんか、今日の惣流、ずいぶんしおらしいやないか」 とか
「綾波、随分とまぁ、明るい性格になったもんだ」 とか
「惣流さん、おしとやかになっちゃって、もう完璧」 とか
しかし、その日の昼休み いつものメンツが集まって事情を知ると
「なんや、そういうことかいな。随分と綾波の性格かわりよったと思った
が。じゃぁ、こっちの惣流の顔しとんのが綾波かい」
「えぇ、そうよ」
「なんか、新鮮だ・・・カメラに納めておこう」
「けれど、二人とも大変ね。これから」
「全くよ。ひかり 男子どものいやらしい目にさらされていると思うと虫酸
が走るわよ」
-------綾波は体がかわっちゃってもいつものマイペースか。外見がアスカ
なんだけれど雰囲気が変わってないなぁ。
「たとえば、このバカシンジみたいな目ね。あんた、アタシの体見つめないで
よ。全く変態が」
「ち、違うよ。綾波が・・・・」
「綾波がぁ じゃないでしょうが」
しかし、ことはそんなに単純ではなくなるのが、この後起きた使徒の襲来で、
はっきりすることになる。
乙
はっきり言っていい?なんつーか今の時点ではっきり言って微妙。
こう言っちゃアレだが、使い古されたネタだからな〜
なんか文章も微妙
おまえら、はっきり言えよ。つまんねって
投下お疲れ様です。私は応援してるので続き頑張ってください。
使い古されたネタだと言う意見は翻って言えば王道ということなんで、
初めての投下なら全然良いと思いますよ。
あ、文末の表現は「…た」の形ばかりではなく、色々変えてみると良いと思いますよ。
あと、会話の羅列だけというイメージをもたれないように会話の間に
もっと地の文を挟むんだほうが良いとも思います。
では、続き期待して待たせて頂きます。
マダー?
君には期待しているよ
駅構内から外に続く階段を上がると、多くの人々が道を行き交っていた。
やはり、休日だからこんなにも人が多いんだと、シンジは改めて思った。
「えっと・・・。」
シンジはゲンドウから預かったメモを取り出した。
そこに記された場所は、ここからすぐ目の前だった。
「じゃ綾波、行こう。」
そう言って隣を見ると、レイが前をじっと見ているのが目に入った。
「綾波、どうしたの?」
その声にレイはハッとして、
「うん・・・こんなに人が多いなんて、思わなかったから・・・。」
と答えた。
「あ・・・そっか・・・。」
シンジは、電車での彼女の様子を思い出した。
「綾波・・・大丈夫?」
「うん、大丈夫・・・。心配しないで。」
そう言ってレイは少し微笑んだ。
彼女の笑顔を見ると、シンジも安心した。
(大丈夫みたいだな。)
そしてシンジは目線を移して、ちらりと本屋の方をうかがった。
「じゃ僕は向こうの本屋に行くけど、綾波はどうする?」
すると彼女は不思議そうに首をかしげた。
「あの・・・僕が本屋に行ってる間に、綾波は先に服を買いに行ったらどうかな・・・って思ったんだけど。」
シンジがそう言うと、レイは少し眉をひそめた。
「・・・綾波?」
「・・・私と一緒にいるのが嫌なの?」
「えっ?」
彼女の言葉は、シンジがまったく予期していなかったものだった。
自分の本心はむしろ逆だった。
シンジは彼女と一緒にいるのがとても恥ずかしかった。
はたから見ると、自分たちはどういう風に見えるかと考えると冷静でいられなくなる。
だから少し距離をおきたいとシンジは思っていた。
「・・・そうなの?」
「そっそんなわけないじゃないか!・・・何言ってんだよ。」
「そっか・・・よかった。」
レイはまた笑顔を見せた。
シンジは背筋がゾクッとするのを感じた。
彼女の表情の落差に思わず惹きつけられてた。
「私も行く。」
「・・・。」
「・・・碇君?」
「・・・え?ゴメン、何?」
「私も一緒に本屋に行く。」
「あ・・・うん。」
「・・・はぐれると困るから・・・。」
「そっか・・・じゃ行こう。すぐそこだから。」
といってシンジは歩きだした。
レイもすぐ後に従った。
本屋のすぐそばまで、二人は無言で歩きつづけた。
シンジはレイに何度も話し掛けようと思ったが、話題が見つからなかった。
彼女も居心地が悪いのではないかと心配になった。
「碇君。」
レイが先に口を開いた。
こういうとき、いつも自分は話し掛けられるほうだなとシンジは思った。
「何?」
歩きながらシンジは答えた。
「・・・どうしてさっきあんな事言ったの?」
「あんな事?」
「・・・私に先に服を買いに行ったらって。」
「あぁ・・・それは・・・。」
シンジは思わず本音を言いそうになった。
「それは?」
「その・・・ほら・・・。」
シンジは何か別の理由を探そうとしたが、なかなか見つからない。
レイは大きな瞳をシンジに向けていた。
「・・・別に理由はないよ。」
シンジはやっとの思いで言った。
「ホントに?」
彼女は顔を近づけた。
シンジの胸は高鳴った。
「ホ、ホントだよ。」
「そう・・・。」
彼女は残念そうに息を吐いた。
いったい僕がどう答えると思っていたんだろう、とシンジは思った。
そして書店にたどり着いた。
二人は中に入り、そしてシンジはまず壁にかけられている案内板を見た。
新刊コーナーや、文庫・新書コーナーが1フロアずつあり、目的の本は5階にあるらしいことがわかった。
「じゃ僕は5階まで行くから、綾波はこの辺りで待っててよ。」
「えっ・・・?」
「すぐ戻ってくるから。」
そういってシンジはレイの返事を待たずにそばの階段を上っていった。
「あっ・・・碇君・・・。」
彼女の声はシンジには届かなかった。
3階まで一気に駆け上がったシンジは、そこで一息ついた。
ふーっと息を吐いてから、シンジは再び階段を上り始めた。
彼女が「一緒に行く」といったとき、シンジは心のどこかで嬉しいと感じていた。
しかし、そうなるといつも逃げ出したくなるのも確かだった。
(どうしてだろう・・・。)
と、シンジは考えた。
つい最近までは、こんな感情を抱いたこと無かった。
レイをいとおしい、かわいいとは感じていたが、そばにいて胸が高鳴ることは無かった。
それは妹を持つ兄の感情だとシンジは感じていた。
だが最近はまったく違う。
もし彼女が妹でなく、ただの女性だったら、シンジはこの感情に素直になれたのかもしれない。
(ひょっとして僕は・・・。)
そこまで考えて、シンジはハッとし、頭を振った。
すでに5階にたどり着いていた。
もう一度メモを取り出し、本の題名を確認した。
生物のコーナーにたどり着いて、シンジは本を探した。
「あ・・・あった。」
その本は思っていたよりは厚くなく、持ってみると意外に軽かった。
シンジは本を手にしたままレジに向かった。
「いらっしゃいませ。」
店員がにこやかに答えた。
「コレ、お願いします。」
「はい・・・・1980円になります。」
(薄い割に高いんだな・・・。)
シンジは父から預かっていたお金を出した。
「ありがとうございました。」
シンジはレジを後にし、階段に向かった。
そこで一瞬立ち止まり、大きく息を吸った。
1階にたどり着いたシンジは、辺りを見回してレイの姿を探した。
しかしどこにも彼女の姿は無かった。
(綾波・・・?)
1階のすべての場所を探したが、見つけることができない。
シンジは突然大きな不安に襲われた。
心の中で何度も彼女の名前を唱えた。
もし、彼女が自分の手が届かない遠くに行ってしまったら、と考えるとシンジは冷静でいられなくなった。
ふと、シンジは顔を上げた。
外に通じる自動ドアの向こうに、彼女の青い髪が見えた。
シンジはほっと息を吐いた。
(何をあせってたんだ・・・僕は・・・。)
シンジは外に出ようと、歩き出した。
書店を出たとき、レイの様子がおかしいことに気づいた。
よく見ると、彼女のそばで見知らぬ男性がしつこくレイに歩み寄っていた。
シンジの胸の奥で、ふつふつと煮えたぎるような感情が湧いた。
そしてすぐさまレイのもとまで駆け寄った。
「綾波。」
「あ、碇君・・・。」
「行こう。」
そう言ってシンジは彼女の腕を引いた。
「あっ。」
レイはシンジの力が思ったより強かったので、一瞬よろけてしまった。
シンジはそばの男性に一瞥して歩き出した。
「あの・・・。」
その男性は呆然と立ち尽くしたままだった。
「碇君。」
とレイは呼びかけたが、シンジは彼女の腕を引いたままずっと前を見て歩いていた。
「碇君・・・。」
シンジはまだ答えない。
「碇く・・・」
もう一度呼びかけようとしたとき、シンジは急に立ち止まり、手を離した。
その拍子で、レイはシンジの背中にぶつかってしまった。
「痛っ。」
レイは顔を手で抑えた。
シンジはまだ前を向いたままだった。
「碇君?」
「ゴメン、綾波。」
「え?」
「ゴメン、綾波を一人にして・・・さっき、大丈夫だった?」
「あ・・・うん。」
「そう・・・良かった。」
シンジはニッコリと笑った。
それを見たレイは思わず顔を赤くしてうつむいてしまった。
「さっき綾波が1階にいないから、心配したよ。」
「・・・そう。」
レイはうつむいたまま答えた。
「綾波・・・それ何?」
シンジは彼女が握っている一切れの紙が気になって尋ねた。
「これは・・・さっきの人がくれたの。」
それを聞いてシンジはレイの手から紙を奪った。
どうやら名刺のようだった。
「・・・・芸能プロダクション。・・・何コレ。」
「うん、気が向いたら電話してって・・・。」
「ふ、ふぅーん。」
シンジは言いようの無い居心地の悪さを感じていた。
「僕はてっきり・・・ナンパかと思った。」
「・・・ナンパ?」
「うん・・・それで綾波が話し掛けられてるのが目に入って・・・。」
「・・・。」
「なんかよくわからなくなって・・・思わず綾波の手を引っ張って・・・悪いことしちゃったかな・・・。」
シンジはそこまで言ってレイの方を見た。
彼女は顔を真っ赤にしている。
シンジと目が合ったとき、彼女はすぐにうつむいてしまった。
「綾波?」
なぜ彼女がこのような状態なのか、シンジにはわからなかった。
「どうしたの?」
シンジが歩み寄ると、レイはポツリとつぶやいた。
「・・・バカ。」
「えっ・・・。」
シンジが言葉を失っている間、レイはの腕を引いて口を開いた。
「もう、平気だから・・・。」
「あ・・・うん。」
そしてレイは前に歩き出した。
シンジもあとに続いた。
ただ、彼女のつぶやいた「・・・バカ。」という言葉が、ずっとシンジの頭に引っかかっていた。
おわり
ふぅーやっと終わった。
というかまだ二人のお出かけが続いてるんですよね。
長すぎと思っていながら、あと2〜3回は続きます。
さて、このパートが終わったら、アスカとかカヲルとか二人に絡めようかな・・・。
長々と独り言すいません。
ではまた次の機会に。
投下ご苦労様。と言うか、ありがとう、いつも面白い作品提供してくれて
仕事帰りに癒されました。続き期待してます。
ああ、レイがかわいいなァ
禿おってゅ。続き期待!
491 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/12(木) 06:05:05 ID:gscbLrKm
age
(・∀・)イイ
グッジョブ(*´Д`)ハァハァ
ながちゃん とかいうクソッタレの小説と、とりもちとかいうクソッタレ以外で
マイナーながら素敵なLRS長編ありますか?
確かにいいね。
まだー?
投下まだーーーーーーーーーーーーーーーーーー??
「碇君。」
シンジが考え込んでいるとき、不意にレイの声がしたので顔を上げると、
彼女の顔がすぐ近くだったことにシンジは驚いた。
レイはそれを気にもかけず続けた。
「・・・今セールをやってるデパートって、どこ?」
「え?知らないの?」
彼女はこっくりうなづいた。
じゃあ何でさっさと歩いていったのかシンジは不思議に思ったが、口にはしなかった。
「ちょっと待って、母さんから地図もらったから・・・。」
シンジはポケットを探った。
「たしかここに・・・あった。」
シンジは取り出した紙を見て、場所を確認してみた。
「・・・ここじゃないみたいだな。」
「・・・そう。」
「うん・・・ここからだいぶ離れてる。・・・歩いて10分ぐらい・・・。」
するとレイがふわりと顔を寄せて覗き込んできた。
彼女の髪がシンジの腕に触れた。
シンジは思わずドキリとした。
「・・・ホント。・・・結構遠い。」
彼女の吐息がシンジの手に感じられた。
シンジは反射的にそこから離れた。
「碇君、どうしたの?」
「いっいや、なんでもないよ。」
「・・・なんだか、変。」
「べっ別に変じゃないよ。」
「そう・・・。」
「じゃ、早く行こう。」
「うん・・・。」
シンジ達は目的地に向けて歩き出したが、シンジの胸は高鳴ったままだった。
あまり会話も無いまま、二人は目的地に到着した。
シンジは中に入り、案内板を見た。
洋服売り場は3階だった。
「綾波、3階で売ってるみたいだよ。」
そう言ってシンジは振り向いた。
レイはうつむいたままだった。
「綾波?」
すると彼女はゆっくり顔を上げた。
レイはまったくの無表情だった。
シンジは寒気がするのを覚えた。
「どっどうしたの?」
シンジは声が震えそうなのを抑えていった。
「・・・別に。」
「あ・・・そっか。」
「碇君こそ・・・何?」
「あ・・・あのさ、3階で服を売ってるらしいよ。」
「そう・・・じゃ、行きましょ。」
と言って彼女はスッとシンジの横を通り過ぎた。
シンジは彼女の様子がいつもと違うなことを不思議に思いながらも後に続いた。
そばにエスカレーターがあったので、レイはそれに乗った。
シンジも少し遅れて乗った。
(綾波・・・どうしたんだろう・・・)
シンジは彼女が先ほど見せた表情を思い返していた。
(最近はあんな表情を見せていなかったのに・・・)
もしかして自分がさっき見せた態度が原因ではないかとシンジは思った。
シンジは顔を上げて彼女の方を見た。
(・・・また避けていると思われちゃったのかな・・・)
本当は違うのにとシンジは心の中で叫んだ。
説明したくてもできないことにシンジはもどかしさを感じていた。
彼女の後姿をじっと眺めながら、シンジはゆっくりと息を吐いた。
レイは青いスカートから細く、白い足をのぞかせている。
シンジの位置からだと、それが良く見えた。
すらりとした足には、どんなスカートも似合うんだろうなとシンジは思った。
それにもう少しで・・・
その時シンジはハッとして顔をそむけた。
(な、何をやってるんだ僕は。)
シンジは心拍数が上がっていくのを感じた。
(でも気づいてない見たいだし・・・)
シンジはもう一度顔を上げようと・・・
(だめだ、だめだ!何を考えてるんだ僕は・・・。)
シンジは頭を振ってその考えを振り払った。
(・・・大体、綾波のスカートが短すぎるんだよ・・・)
「碇君・・・。」
「うわっ!なっなっ何!?」
「・・・もう3階についたけど・・・。」
「え?あ・・・うん・・・そう。」
「・・・どうしたの?碇君。・・・顔が真っ赤。」
「あっこれは何でもないよ!」
「ホント?」
「ホント!ホントだよ!」
「そう・・・。」
レイはニッコリと笑った。
(ふぅ・・・よかった。気づかれなくて・・・。)
シンジはゆっくりと深呼吸した。
そして気持ちを落ち着けて前を見た。
シンジは我が目を疑った。
そこには黒山の人だかりがいたるところに広がっていた。
シンジはその場に立ち尽くしてしまった。
「ちょっと!そこどいてよ!」
後ろから誰かにつつかれた。
「あっすいません。」
シンジがそう言って道をあけると、すごい勢いでおばさんたちが通り過ぎていった。
「すごい人だね・・・。」
シンジはあきれた様子で言った。
「そうね。」
「・・・綾波・・・大丈夫?」
「・・・何が?」
「え?何がって・・・。」
するとレイが人ごみに突入しようと前に進んだ。
「ちょ、ちょっと待って!」
シンジが彼女の腕をつかんだ。
「何?」
「何って・・・綾波は、その・・・人ごみとか苦手じゃなかったっけ?」
「・・・関係ないわ。」
「関係ないって・・・。」
レイはそのまま前に進んで人ごみの中に消えていった。
「うわ!待ってよ!」
シンジはそこに飛び込むのに一瞬躊躇したが、かまわず進んでいった。
「フゥー・・・。」
シンジはそばのベンチに座り込んだ。
「碇君、大丈夫?」
隣に座っているレイが声をかけた。
「あ・・・うん。全然大丈夫。」
「そう。」
シンジは彼女が平気そうなのが不思議でたまらなかった。
(あれだけ動き回ったのに・・・息ひとつ切れてないなんて・・・。)
それに自分の方が先にへばってしまうなんて情けないと思っていた。
「それにしても・・・綾波、一着も服買ってないよね。」
「うん・・・全然いいの無かったから・・・。」
「あ、そうなんだ・・・。けど僕が着る分にはちょうどいいんじゃ・・・。」
「・・・そんな風だから碇君は成長しないの。」
「なっそれは・・・」
その言葉をさえぎるように、レイが彼の唇を手でふさいだ。
「いいから、私の言う通りにして・・・。」
微笑みながら彼女はシンジにささやいた。
シンジは顔を赤くしながらうなづいた。
「このデパート内に、他の洋服店があるかどうか探して見ましょう。」
レイはシンジの口から手を離してゆっくり立ち上がった。
「でっでも、ここの店以外はセールやってないんじゃ・・・。」
「ただ安い服よりも・・・高くていい服を買ったほうがいいから・・・。長く着られるし・・・。」
「あ・・・そっか。」
「じゃ、行きましょう。」
シンジも立ち上がって、彼女の後に従った。
(・・・ひょっとしたら僕は一生綾波に逆らえないのかも・・・)
そんな考えがシンジの頭をよぎった。
おわり(つかれたー、もうやめようかな・・・。)
お疲れさん。相変わらずの好作品。
それにしても、やめないデー。楽しみにしてるんだよー。
でも、つかれたのなら無理しないで暫らく休むというのもいいと思う。
作者さんが楽しんで書けなかったら意味ないと思うし。
そうなったら私はゆっくり待ちますよ。
乙であります!
乙です!やめないでぇ…数少ない楽しみなんだ…
乙!やめないで下さいね(´・ω・`)
貞本のように長期休載しても全然かまいませんからお願いします。
やめたきゃやめれば
無理して書き続けることもないんじゃない
512
は皮かむり
あぁ…乙です。作者様には妹はいらっしゃるのか?こんな妹が欲しい(´・ω・)
妹萌え
嫌々書いてるんならもう投下しなくてもいいよ先生。
そんな作品あんまり見たいとも思わないし。俺はあなたの作品好きだったから
続きが見れないのは残念っちゃー残念だけど。疲れたんなら周りを気にしながら
無理して書く必要もないと思う。
たぶん、みんなが引き留めると思っていたんだろうなあ
俺もそう思う。残念だが作者が嫌々書いてる作品見たって面白くもなんともないし。
投下したくないんならもうしなくてもいいよ。今まで乙でした。
>>519 君もよけいな事言わなくていいと思うよ。
<電車の中にて>
「碇君、どうして私の料理を食べないの?(怒)」
「許せなかったんだ。綾波が、いつも僕が作った料理に
ニンニク(6個分)をすりおろしてかけるのが・・・・・」
「あなたはニンニク料理を食べようとしたの?」
「食べようとした。」
「どうして食べようとしないの?(怒怒)」
「食べようとしたんだよっ!!」
「どうして食べようとしないの?(怒怒怒)」
「食べようとしたんだってば!!でも、綾波はニンニクの量の
加減を覚えてくれようとしないんだ」
「そうやって、嫌な食べ物から逃げ出すのね・・」
「いいじゃないかっ!?綾波は「特製よ・・・・(ポッ)」って
いってるけど、ただのニンニクかけすぎの料理じゃないか!?
臭い料理から逃げ出して、何が悪いんだっ!!」
ガタンッ・・・・・
ゴトン・・・・・
ガタン・・・・・
ゴトンッ・・・・・
<終>
スレ違いスマソ(´・ω・)
晒しage
乙ー
綾波は今日も学校を休んだ。僕やアスカは毎日ネルフで顔を合わせているけど、ケンスケなんかは被写体がいなくなっているから文句を言っている。
そんなこんなでようやく綾波の住んでいるマンションに着いた。
「綾波…いるかな?」僕は鳴らないと知りつつも一応インターホンを押してみた。返事はない。
「綾波ー!入るよ!今日学校で渡されたプリント持って来たから!」
やっぱり綾波の部屋には包帯や血まみれのティッシュが散乱していた。しかし、肝心の綾波がいない。
「ひょっとしてまたお風呂とかかな…」 そんな音は聞こえない。ちょっと残念かな…。
「な、なにを考えているんだ僕は…」
ちょっと顔が赤くなってしまったようだ。
「何を考えていたの?碇君。」
そこにはまたバスタオル一枚の綾波がいた…
綾波は今日も学校を休んだ。僕やアスカは毎日ネルフで顔を合わせているけど、ケンスケなんかは被写体がいなくなっているから文句を言っている。
そんなこんなでようやく綾波の住んでいるマンションに着いた。
「綾波…いるかな?」僕は鳴らないと知りつつも一応インターホンを押してみた。返事はない。
「綾波ー!入るよ!今日学校で渡されたプリント持って来たから!」
やっぱり綾波の部屋には包帯や血まみれのティッシュが散乱していた。しかし、肝心の綾波がいない。
「ひょっとしてまたお風呂とかかな…」 そんな音は聞こえない。ちょっと残念かな…。
「な、なにを考えているんだ僕は…」
ちょっと顔が赤くなってしまったようだ。
「何を考えていたの?碇君。」
そこにはまたバスタオル一枚の綾波がいた…
連投スマソorz
ケンスケが綾波の写真を売ってたという描写はないよね。
またひとり、ネ申が去ってしまったのか……。
取りあえず乙です先生。
そのうち違う作品でもいいから会える事を…。
「へぇー、結構服売ってるとこ多いんだね。」
シンジは辺りを見回しながら言った。
紳士服や、婦人服の専門店から、若者向けの服を売っているところまでいろいろな店がデパート内にあった。
さきほどの階に比べて人も少なく、ここならゆっくりと服を選べそうだとシンジは思った。
レイはふっとそばの店に入った。
シンジはそこを通り過ぎそうになったが、慌てて中に入っていった。
店内はそう派手な服はなく、落ち着いた様子だった。
彼女の雰囲気にぴったりだな、とシンジは思った。
「いらっしゃい。」
すぐ後ろから声がしたので、シンジは思わず声を出しそうになった。
高鳴る胸を抑えながらゆっくり振り返ると、そこにはやさしそうなおばあさんがニッコリ微笑んでいた。
シンジはほっと胸をなでおろした。
「おや、驚かせちゃったかね?」
「あ、いえ。そんなことないです・・・。」
するとおばあさんが顔を近づけてきた。
「な・・・なんですか?」
「・・・キミは彼女とどういう関係?」
「は?」
「だからレイちゃんとどういう関係なんだい?」
おばあちゃんはさらに顔を近づけた。
「あのっ・・・かっ彼女は妹です。」
「いもうと?」
そう言うとおばあさんは首にぶら下げていたメガネをかけ直した。
「・・・言われてみると似てなくもないねぇ・・・。」
「え?そ、そうですか?・・・一応義理の兄弟なんですけど・・・。」
「義理?」
「あ、はい。両親は再婚で、僕は父の、彼女は母の連れ子なんです。」
「ほーそうなのかい。・・・それにしてもよく似てるねぇ。」
「あ、ハハハ。」
(僕の話聞こえてるよな・・・。)
シンジはふとおばあさんの言葉を思い返した。
するとあることがシンジの頭に引っかかった。
「・・・ところでおばあさん。」
「ん、なんだい?」
「あの、綾波の・・・いや、妹の名前を知ってたみたいですけど・・・いったいどうして・・・。」
「あぁ、それはね・・・。レイちゃんのお母さん・・・ユイさんといったかね・・・。
親子二人でよくこの店に服を買いにきてくれたからね・・・。もう顔を覚えちゃったんだよ。」
「ああ、そうなんですか。」
「おばあさん。」
「おや、レイちゃん。どうしたんだい?」
「これ、試着してもいい?」
「もちろん。」
おばあさんは笑顔で答えた。
「ところで、お母さん再婚したんだって?」
「あ、ハイ。」
「で、こちらが新しいご兄弟なんだね?」
レイはコクリとうなづいた。
「レイちゃん、気をつけたほうがいいよ。レイちゃんは可愛いから、いくら兄妹でも油断したら駄目だよ。」
「えっ・・・。」
レイはそれを聞いて顔を赤くしてうつむいてしまった。
「おや、もう心当たりがあるのかい?」
「ちょ、ちょっとおばあさん。」
シンジが口をはさんだ。
「なんだい?」
「かっ彼女をからかうのはよしてください。」
「おや、そうかい?レイちゃんはまんざらでもなさそうだったけど?」
そういっておばあさんはレイの方をうかがった。
「・・・試着室借ります。」
「はい、どーぞ。」
レイは顔を赤らめたまま店の奥に向かった。
「ふふふ・・・。」
おばあさんはとても嬉しそうに笑っていた。
シンジはそれを見てると怒る気も失せてしまった。
自分も服を選ぼうとシンジも店の奥に向かった。
「・・・コレがいいかな・・・。」
シンジは一組の上着とズボンを手にした。
「あのーおばあさん。」
シンジは店のカウンターに座っているおばあさんに呼びかけた。
「なんだい?」
「僕も試着室借りていいですか?」
「ああ、かまわないよ。」
「ありがとうございます。」
「あ、ちょっとまって。」
「何ですか?」
「右側の方、確かレイちゃんが入ってるから、左側つかってね。」
「あ、はい。わかりました。」
シンジは服を手にしたまま試着室に向かった。
(え〜と、たしか右側が駄目なんだよな・・・。)
シンジは念入りに確かめて、左側のカーテンを開けた。
シャッ
「あ・・・。」
シンジは思わず声を上げた。
レイは白いシャツを上に羽織っただけの姿で立っていた。
「・・・・。」
「・・・・。」
二人の目が合った。
彼女の顔がみるみる真っ赤になった。
シンジは呆然としていたが、すぐに我に返った。
「ごっごごごゴメン!」
シャッ
カーテンを再び閉めた後、シンジはそこから逃げるように去った。
店内の紳士服コーナーで、しばらくシンジは隠れるように身を潜めていた。
(どどどどどうしよう!)
シンジは以前にも似たような経験があったことを思い出した。
(こっこれじゃあ僕がわざとやってるみたいじゃないか!)
シンジは少し辺りを見回した。
彼女の姿は見当たらない。
シンジはほっと胸をなでおろし・・・
「碇君。」
ビクッ!
シンジは背筋が寒くなるのを感じた。
「あ・・・・綾波・・・。」
怖くて後ろを見ることが出来なかった。
「・・・ワザとなの?」
彼女の声が恐ろしいほど冷たかった。
「いや、それは違う!全然違うよ!」
「ならどうして?」
「それはおばあさんが・・・。」
シンジは店のカウンターをうかがったが、彼女は知らん振りだった。
(あ〜ずるいな〜。)
「碇君。」
「ハイ!」
「おばあちゃんが何?」
「いや・・・別に何でもないです。」
シンジはどうせ本当のことを言っても信じてくれないだろうと思った。
「・・・信じられない。・・・コレで2回目・・・。」
反論の余地は無かった。
「ハイ、すいませんでした。・・・もうしません。」
「ホント?」
「・・・うん。」
「じゃあこっち向いて謝って。」
「ハイ・・・。」
シンジはうつむいたままくるりと振り返った。
そしておそるおそる顔を上げた。
シンジには彼女の表情など気にならなかった。
それよりも、彼女が着ているオレンジ色の服、
それに髪を後ろで軽く結んでいる彼女の格好がシンジの心を奪った。
「・・・碇君。聞いてるの?」
「え?あ・・・うん。・・・ゴメン。」
シンジはジーッとレイを見つめていた。
「・・・碇君、何?」
「・・・その服・・・買うの?」
するとレイは自分の服を見た。
「・・・この服は・・・一応着てみたけど、似合わないから・・・。」
「そうかな・・・ものすごく可愛いと思うけど。」
「えっ・・・。」
レイは顔を赤らめた。
「けど・・・綾波が言うんだから仕方ないよね。」
「あ・・・うん・・・。」
そのまま彼女はうつむいてしまった。
「・・・綾波?」
「・・・碇君も・・・服・・・選んだら?」
「あ、そうか。そうだよね。」
と言ってシンジは再び服を選びはじめた。
おわり
おってゅ。本編レイの髪で後ろ髪結べるかな?
はわわわ…
乙であります!
二人?も神がいらっしゃっていたとは!乙であります!
お疲れさんです。ゆっくり自分のペースで投下してくださいね。
あんまり急ぎすぎての未完よりも、のんびりでも完結の方が良いと思いますんで
ドウーイ
マイペースが一番でつよ!
「おばあさん。」
「おや、もう服は決まったのかい?」
「うん・・・コレを・・・。」
レイが差し出したのは、オレンジ色のシャツと白いスカートだった。
「おや、珍しいねぇ。こんな派手な色、めったに着ないだろうに・・・。何か心境の変化でもあったのかね?」
レイは顔を赤くしたが、おばあさんはこれ以上聞かなかった。
「はい、3000円ね。」
「え・・・あの、でも値札には4000円って。」
「ふふ・・・いつもきてくれるからサービスだよ。」
「でも・・・。」
「いいんだよ。気にしないでおくれ。こうしないと私の気がすまないもんでね。」
「あの・・・ありがとうございます。」
レイはぺこりと頭を下げた。
「いえいえ・・・それより、ほら、彼氏が向こうで困ってるみたいだから行ってやって。」
またレイは顔を赤くした。
普段が白いだけにそれが余計に感じられた。
レイは上気した顔のまま、もう一度頭を下げてシンジのもとへ向かった。
「ふふ・・・あの子もすっかり変わったね・・・。」
おばあさんがポツリとつぶやいた。
シンジは服の売り場で立ち尽くしていた。
(いったいどれにしたらいいんだろう・・・)
今まで服をこんな風に選んだことは無かった。
考えれば考えるほどわからなくなる。
(・・・もう何でもいいや。)
シンジは適当にそばの服を手に取った。
(一応試着した方がいいかな・・・。)
おばあさんに許可をもらおうと振り返ると、そこにはレイが立っていた。
「あ、綾波。・・・もう服買ったんだね。」
「・・・うん。」
「どんなの買ったの?」
「それは・・・。」
レイは顔を赤くした。
「えっどうしたの?」
彼女の態度がおかしいことをシンジは不思議に思った。
「私のことはいいの・・・それより碇君はもう決まった?」
「あ・・・うん。コレなんかどうかなって。」
レイはじっとその服をを見た。
「・・・そんなのダメ。」
「え、そうかな・・・。」
「うん・・・碇君には全然似合わない。」
「え・・・。」
(ひどい・・・。)
「ちょっときて。」
そう言ってレイはシンジの腕を引っ張った。
シンジは彼女の言葉に軽くショックを受けながら彼女の後を歩いていた。
するとレイは立ち止まった。
「碇君、コレ持ってて。」
彼女はそばにあったジャケットをシンジに渡した。
「あ、うん。・・・わかった。」
(さっき僕が選んだのと、どこが違うんだろう。)
シンジは釈然としなかったが、大人しく彼女に従った。
次にレイはジーンズがたくさん並んであるところに向かった。
(こんなのに違いなんてあるのかな・・・)
シンジの目にはどれも同じに写った。
彼女があれこれ思案していることが不思議でたまらなかった。
(どれも同じだよ・・・)
「碇君、コレ。」
「え?」
レイは掛けてあったジーンズをシンジに渡した。
「じ、じゃあコレを着ればいいんだね?」
彼女はゆっくりうなずいた。
「うん、わかった。」
シンジがそう言って試着室に入ろうとしたとき、不意にレイが口を開いた。
「・・・安心して。」
「え?綾波、何?」
「私は碇君と違ってのぞいたりしないから。」
「なっ何だよそれ!僕は・・・」
「いいから早くして。」
「あ、ハイ・・・。」
(やっぱり逆らえないな・・・)
シンジはため息をつきながらカーテンを閉めた。
しばらくして、シンジはゆっくりカーテンを開けた。
「あ、綾波。・・・どうかな?」
シンジはなんとなく照れくさかった。
「あ、碇君。襟が・・・。」
「え?」
レイはシンジに近づこうと、試着室に入ってきた。
シンジは思わず後ろに下がったが、すぐ壁にあたった。
「え・・・あ、自分でやるから。」
「・・・じっとして。」
彼女はシンジの言葉にかまわず近づき、ジャケットの襟を正した。
二人の距離はほとんど無かった。
シンジは胸が高鳴った。
「・・・これで大丈夫。」
「あ・・・ありがと。」
シンジは彼女を抱きしめたいと思ったが、それを必死で抑えた。
レイはもう一度後ろに下がってシンジの格好をじっと見た。
「・・・うん。・・・いい。」
彼女が誉めてくれたことで、シンジは嬉しくなった。
「そ、そう?じゃ、コレにしようかな。」
シンジはこの服を買うためにそれを脱ごうと再びカーテンを閉めた。
「碇君待って。」
そう言ってレイがカーテンを開けた。
「え?何?」
「このままの格好で大丈夫だから。」
「え・・・でも。」
「そのまま着ていったほうがいいわ・・・その方が・・・。」
レイは何か言おうとしてそれを飲み込んだ。
「あ、綾波が言うんなら・・・そうするよ。」
シンジは自分が家からきていた服を持ってレジに向かった。
支払いを終えて、店を出ようとした時、シンジはおばあさんに呼び止められた。
「はい、なんですか?」
「そういえばあんたの名前聞いてなかったからね。なんて言うんだい?」
「あ、シンジです。碇シンジ。」
「ほーシンジ君かい。いい名前だね。」
「そ、そうですかね・・・ハハハ。」
「それより、レイちゃんを大事にしなさいよ。」
「えっ・・・。」
「しっかり支えてあげないと、女の子の心は傷つきやすいんだからね。」
「あの・・・それはどういう・・・。」
「ふふ・・・私の言いたいことはそれだけさ。・・・ほら、早くしないと彼女においてかれちゃうよ。」
「・・・あ、ホントだ。おばあさん、ありがとうございました。」
「またいつでもおいで。」
シンジはレイを追っていった。
おばあさんはその二人の後姿を見ながらずっと微笑んでいた。
おわり
gj!!!!
乙。
タマンネーナ!チキショイ!
乙ぱい!乙ぱい!
グジョブ!!
GJだぜブラザー!!
何か暇つぶしに投下する?
投下してください
投下して
移転記念AGE
はよ投下汁。
はやく投下しろ
今日の晩飯
(´・ω・`)カニチャーハンだよ
今日もまたチャーハンだよ
(´・ω・`)
マダー?
572 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 22:03:16 ID:vTncxxd9
あげ
ふふん
全てが一つとなり終わったと思っていた。もう、絶望しかなく帰る家もないのだと
思っていた。綾波の影を追ってこのまま海に入って僕は死んでもいい・・・けれど
死なず
目覚めた時に僕は、あの空母の上でミサトさん達を見下ろしていた。そして元気
なミサトさんを見つけて思わず涙を流していた。今いる状況を把握できていなか
った。
「ア、アスカなに泣いてんのよ。感動の再会ってわけじゃあるまいし・・・・」
「ミサトさん・・・」
「!??ミサトさんってアスカも大人になったわねぇ。ちゃんと敬語使えるなんて」
「え!?」
自分で自分を見てみると、レモン色のワンピースにショール、なんか足下がスカスカ
とする初めての感じ。
「なんだ、これーーー」
ふと顔を見上げると、腕組みをしてにらみつけている僕がいた
「セカンドチルドレン。ちょっとつきあって」
僕は僕自身にそう言われてのこのこついてゆくことしかできなかった。
場所は変わって空母の食堂の裏
「アンタ、シンジでしょ?」
「え、ってどうしてわかったの?」
「馬鹿じゃないの?アンタのあの様子みてりゃわかるでしょうが。なんで
アンタがアタシでアタシがアンタなのよ」
「そんなこと僕に聞かれたって困るよ」
「アタシはこの数ヶ月間、そりゃもう恥ずかしいやらなんやらで死ぬほど
苦労したんだからね。お、男なんて未経験なんだから」
「(ちょっと危ない表現だなぁ)僕だって、どうしたらいいんだよ。女の人の
生活するの?これからずっと? はぁぁぁ・・・・・」
あー……。
いくつかつっこみます。
一回の投稿で一レスは短すぎ。
これはこんな〜読みたいスレに昔あったネタですか?
LRSになるんだよね?
誤爆に3000点。
放課後、授業を終えて学校から出ようとしたシンジは外の様子を見て固まってしまった。
先ほどまで晴れていたのがウソのように雨が降りしきっていた。
(しまったー。カサ持ってこればよかった・・・。)
辺りを見回すと、ほとんどの人がシンジと同じような状況だった。
ある生徒は携帯で誰かを迎えにこさせようとしていた。
また他の生徒はカバンを頭に掲げて雨の中を走り抜けていった。
その様子を見てシンジも雨の中を走ろうとしたとき、不意に後ろから自分を呼ぶ声がした。
振り返ると、そこには綾波レイが立っていた。
「碇君・・・。カサ、忘れたの?」
「あ・・・うん。そうなんだ。」
いつもは無口な彼女が話し掛けてきたことにシンジは戸惑った。
少しの沈黙のあと、レイが口を開いた。
「碇君・・・駅までなら私のカサに入れてあげてもいいけど・・・。」
「えっ?」
思いがけない彼女の提案にシンジは言葉を失った。
けどここで断って彼女の善意を無駄にはしたくないとシンジは思った。
「・・・そ、それじゃあお願いしようかな。」
「あ、いたいた。綾波さーん。」
後ろから彼女の友達らしき人が現れてレイのそばに寄った。
「よかったー。もう行っちゃったかと思った。」
「・・・どうしたの?」
「私、今日カサ忘れちゃって。悪いんだけど駅まで一緒にカサに入れてくれない?」
「え・・・あの・・・。」
レイはチラッとシンジの方を見た。
シンジはどうぞおかまいなく、と言った様子で微笑んだ。
「あの・・・このカサ使って。」
レイはカバンの中から一本の折りたたみ傘を取り出して友人に手渡した。
「え・・・でもそれじゃあ綾波さんは・・・。」
「私は大丈夫だから・・・。」
「ホント?・・・じゃあこのカサ借りていくね。明日返すから。じゃ、バイバイ。」
そういって彼女の友人は雨の中を駆け抜けていった。
シンジは彼女が行ったのを確認してレイに話し掛けた。
「綾波、カサを彼女に貸しちゃって、自分はどうするの?」
するとレイは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
そしてカバンの中からゆっくりともう一本のカサを取り出した。
「・・・もうひとつあるから・・・。」
そして二人は仲良く下校していったとさ。
おしまいおしまい。
投下する前に、読み返した方がいいと思う
そうすれば
いや、俺はケッコウ好きですよこーいうの
俺も
作品を投下させていただきます。サイズは57kbなんですが、なんレスくらいになるかも
全く予想もつかないし、投下のやり方自体も良くわからない新人なので不手際が
あるかと思いますが、どうかお目こぼし下さい。
『もうそろそろ、レイの誕生日の用意を本格的にしなくちゃ』
シンジは高校からの下校途中、ボンヤリと夕日を眺めながら、一週間後に迫る恋人の誕生
日をどうするかを考えていた。
今回の誕生日は、彼の恋人である綾波レイと付き合い始めて一周年記念日でもあるらし
い。「らしい」と言うのはシンジにはいつから付き合い始めたのかがよくわからないから
だ。なんだかどんどん二人で居る時間が長くなっていつのまにか付き合っていた、という
のがシンジの認識だった。しかし、レイによると去年の誕生日からシンジとレイは付き合
い始めたらしい。確かに、あの日を境にレイと自分との距離は精神的にも物理的にも急激
に近づいた、とシンジも感じている。
その記念すべき去年の誕生日はお世辞にもレイにとってよい一日であるとはいえなかっ
たとシンジは思う。誰も彼女の誕生日をキチンと知らなかったため、彼女にプレゼントも、
祝いの言葉すらも送らなかったのだ…シンジ以外。そのシンジすら、ちょうどレイの家に
遊びに行っていたからレイの誕生日を知ったといった有り様であった。シンジはあの日、
クールビューティーで通るレイが泣くのを初めて見た。
レイの新しいマンションに遊びに来たシンジは、いつも感じる緊張と違和感をその日も
また感じていた。一年も続いたあの戦争とも呼べない馬鹿げた騒ぎの後すぐ、レイはあの
ボロマンションからすぐに引っ越していった。レイ自身が積極的に引越ししようとしたと
聞いたときはシンジも少し驚いたが、納得もしていた。
『やっぱり、綾波も本当はあのマンション嫌だったんだろうなぁ。ウチに来るたびに何
となくうらやましそうな顔してたもんな』
あの狂騒が終結した後、レイは何処か変わったようにシンジには思えた。顔は相変わら
ず無表情を崩そうとしないのだが、以前の超然とした雰囲気が薄まり、なんとなく人間臭
さが感じられるようになったのだ。
彼女の変化を考えていたシンジはふと、マヤにレイの誕生日がもうそろそろだと言われ
ていたことを思い出す。
「レイちゃんって最近なんか雰囲気変わったわよね。そういえば、もうそろそろレイちゃ
んの誕生日だったと思うわ。シンジ君チャンスじゃない。今のレイちゃんなら、ここでア
ピールできればきっとポイント高いわよー」
ニヤニヤしながら言うマヤに、女性は歳を取ると皆、ミサトのようになるではと軽い恐怖
を抱いたことも思い出してしまいへこむシンジ。しかし、目の前で優雅に紅茶を飲むレイ
を見る限り、女性への希望は棄てなくても良さそうだ。
「そういえば、綾波の誕生日っていつなの?そろそろって聞いたけど」
ありがたくマヤのアドバイスに従い、レイとの距離を縮めるための一手を出す。誕生日プ
レゼントに何が良いかなーなどと想像しながら…しかし…
「……………今日」
あえなくその一言で固まるシンジ。
「へっ?」
喉からは間の抜けた空気しか出てきはしなかった。シンジはボケッとレイを見つめていた
が、やがてレイの硬質の相貌の中に普段と違うなにかを見つけた。
『とりあえずなにか言わなくちゃ』
「お、おめでとう」 『うわー、なに捻りのない事言ってんだよ、僕は!』
シンジはいつものクールな返答しか帰っては来ないだろうと落胆する。最悪、レイの事だ
からなにも言わないかもしれない。俯きながらレイの返答をしばらく待つ。
返ってきたのはテーブルを押しのけての突然の抱擁。
「ううぅ、い、いかりぐーん、あ、ありがどう。ううっ、ありがどううう」
ただただ驚くシンジ。
涙を流し、顔をみっともなく歪めながらレイはシンジに抱きついていた。飲みかけの紅
茶はテーブルの上に零れて小さな紅い水溜りを作っている。後から聞くとあの時レイは感
激していたらしい。誕生日の意義を理解した後での初めての誕生日であったので内心とて
も楽しみにしていたそうだ。しかし、うきうきしながら学校に行ってみても誰も彼女に祝
いの言葉を掛けてはくれず、プレゼントなど望むべくもない…レイは悲しかった、とても
とても悲しかったのだ。顔は無表情だったが…
「そうだったんだ。それじゃ、今から誕生日会はじめようか」
「して、くれるの?」
そろそろ泣き止んで来たレイは無表情のように見えるが、その声にはわずかながら喜色
が混じっているのがわかる。良く顔を見ると僅かに口元がほころんでいる。
そうして、レイの家にあった食材やお菓子でささやかな二人きりのお祝いをしたのであっ
た。
レイはシンジが料理を作っている間ずっとリビングでドロップを舐めながら嬉しそうにし
ていた。シンジはそんな子供っぽいレイをあの時まで見た事がなかった。普段のスマート
なレイとのギャップが血液をさらに急激に心臓に送りこむ。鼻歌が聞こえてきそうな様子
のかわいらしいレイを見て、来年こそはちゃんと用意してあげなければと、胸をどきどき
させながら決意したのであった。
シンジとしても、そんなことがあったから今年のレイの誕生日はちゃんと時間を掛けて
用意をしてあげたい。そして、これをきっかけに自分とレイの仲をもう一歩進めたいとも
思っていた。
シンジとレイとの仲は公認のものである。『綾波と碇が近くにいないと、なーんかしっ
くり来ないんだよなー』との発言がクラスメート皆から納得されるくらいに。両方が一人
暮しであるのもあって、周囲からは既に肉体関係を結んでいるのでは、と思われている、
が、しかし、実はキスもまだなのだ。付き合い初めが曖昧なら、付き合い方も曖昧で、な
かなか一歩を進めなかったのだ。
しかし、シンジも16歳。シャイな彼はお年頃な男の子でもあるのだ。当然、好きな女
の子と手も繋ぎたいし、キスもしたい。だから、今回の誕生日で…と計画していた。
何を用意するか考えながら自転車をこいでいる内に、夕日はビルの中に完全に隠れてしま
った。もうこんなに帰って来たのか、と意識を浮上させたシンジは、周囲を見回して、自
分が何処ら辺りまで帰ってきているのかを確認しようとした。そこでシンジの目にふと一
軒の店が目に止まった。いつもなら、まず気に留めない店。その店は以前の同居人、葛城
ミサトの語ったのろけ話を思い出させた。今は夫である加持リョウジとよりを戻した時、
その加持と初めてキスをした時、はじめて抱かれた時、いつも彼に軽く酔わされていた、
と言う内容だった。あの話を聞いていた時の、同じく同居人だったアスカの不機嫌な様子
はいつもとまるで違った質を持っていたので、今でもはっきりとあの会話は覚えていた。
シンジもまた、そんな話を恋に破れたばかりのアスカにするようなミサトの無神経さに耐
えられなくなってあの家を出たのだったのだが、これは今はどうでもいい。
『そうだ、雰囲気を出すためにもワインなんか良いかもしれない。うん、なんか大人って
感じするもんね。レイの雰囲気にも良く合ってるし。』
『でも、お酒の力を借りるのはちょっと卑怯かな』なんて風にも思うが、
『ドラマや漫画でよくやってるし正攻法だ、うん』
と自己弁護して終わる。だって酔ったレイはさぞかしかわいいだろうから。
そうと決まれば料理は洋風にしなくては。一時期同居していたドイツ系クオーターから
の無茶苦茶な要求を、暴力によって飲まされていた苦い経験が今役に立つ。でも、西洋の
料理は肉が入るものが多い。そして、レイは臭みの薄い肉しか食べたがらないので、今か
らメニューの研究をしなくてはならない。最低一回は試食しなくてはいけないし、大忙し
だ。
プレゼントは事前に決めておいてよかったとシンジは心の底から思った。2週間前のデ
ートの時に寄ったCDショップで、レイが財布を開けながらルービンシュタインのショパ
ン全集を見ていたのをちゃんとチェックしておいたのだ。彼女はピアノ曲が大好きなので、
きっと気に入ってもらえるだろう。それに、クラシックの音はきっとムードを高めてくれ
るだろうし、一石二鳥だ。シンジは楽しいパーティを想像しながら、早速料理書を求め本
屋に向かっていった。
そして、ついに誕生日当日。シンジはレイの部屋の前まで来ていた。ドアの前でシンジ
は手鏡を取り出して服と髪をチェックし整える。
『よし、大丈夫だ』
シンジは大まじめだが、しかし、どんなに決めようとしても、大手スーパーのビニール袋
なんかを両手一杯に抱えたその姿にあまり凛々しさはなく、むしろ微笑ましささえ感じる。
ここら辺があのレイをして「…シンジは見た目は確かに二枚目だけど…やることは二枚目
半…」と女友達にのろけさせる点なのだろう。
さぁ、とインターホンを押そうと指をのばし…
「…いらっしゃい」
その寸前にドアから女の子がお出迎え。肩まで伸びた青い髪、夕日のように赤い瞳、日本
人形のような大人びた顔立ちを併せ持つこの女の子が碇シンジの恋人の綾波レイだ。いつ
ものドライアイスのような表情でこちらを見つめてから無言で家の中に入っていく。しか
し、シンジは彼女のドライアイスが一瞬にして昇華する様をよーく知っているので、別に
今更たじろぎはしない。それよりも、自分がドアの前にいた事がわかったことに驚いてい
た。
「よく僕が来てるってわかったね。ドアの前に監視カメラでも付けたの?」
「…違う、あなたの心のイメージが伝わってきたから…この頃、付き合いの深い人間なら
心のイメージがはっきりと区別できるようになって…その人がどこにいるのかがわかるよ
うになったの…」
「ふーん、相変わらず色々できるよね。そういえば、この前、キャベツの芯LCLにしてト
マトの肥料にしようとしてたけど、あのトマトちゃんと大きくなった?」
「…ええっ、肥料化作戦は無事成功したわ。LCL無しの対称区に比べて危険値0.01で統計
的有意が確認されたわ…後で一緒に食べましょう…」
「…また今度統計教えてよ…なに言ってんのかよくわかんないから…」
こういう時にシンジは改めて目の前にいる彼女が人間ではないことを思い出すのだった。
このことを知った当初は彼女に恐れを懐いていた彼だが、あらゆる生物、つまり人間を始
めとする動物、植物、細菌、果てはウィルスとまで意識を一体化するという、古今東西の
あらゆる預言者を凌ぐような体験をはっきり覚えているせいで、その辺りはどうでも良く
なっていた。ある意味で彼は悟りを開いていると言えるのかもしれない。いつでも人類を
絶滅できるような圧倒的な力を持つ異生物相手に本気で恋愛ができるのだから。サードイ
ンパクトと呼ばれるあの現象を起こしたゼーレという組織の目的がこの悟りにあったとい
うのなら、彼はその唯一の成功例だと言えるだろう。もっとも、煩悩は健在だが…
話に上ったトマトのポットを見たり、軽く会話をした後、早速シンジは料理にとりかか
る。事前に長時間かかる下ごしらえが必要なものはタッパーに入れて持参してあるが、そ
れでもやはり本格的な料理は時間がかかるものだ。そんなシンジの背中を眺めつつレイは
シンジに教えるための統計学の初心者用の教科書選びを大真面目にやっていた。
ちなみに、今日の料理のために買ってきたトマト「桃太郎」は冷蔵庫に入り、替わりに
ベランダで収穫された「弐号機パイロット」が使われることとなった。
一時間ちょっとかかってようやく料理が完成した。件のトマトをはじめとする野菜がふ
んだんに使われているが、香辛料を一杯使った子羊の肉料理もメインをちゃんと張ってい
る。これなら肉の臭みは殆ど感じられないだろう。やはりシンジも肉は食べたいし、テー
ブルに肉料理がないとなんとなく侘しくなってしまう。
レイもここに来て手伝えることが出来たのがうれしいのか、心持ち嬉しそうな顔をして
配膳を手伝い始める。今日の料理は見た事も無いものばかりだったので、シンジの足を引
っ張ってしまいかねない為なにも手伝えなかったのだ。
「あ、そうだ。今日は誕生日だから、こんなの用意したんだ。どんなのが好きかわから
ないから…」
テーブルにワインを4本だす。
「とりあえず、赤、白、それと、ロゼって奴、あとシャンパンの四つ用意してみたんだよ」
「…重かったでしょう。わざわざこんなに用意してくれて…ありがとう…」
レイはすこし顔を緩めこちらを見つめる。顔を赤らめるシンジ。
この顔を見る事が出来ただけでもワインを揃えた甲斐は十分にあったというものだ。シン
ジは、こういう時に一瞬見せるレイのやわらかな表情を堪らなく魅力的に感じるのだ。
「あ、あのね、ラム肉には赤ワインが合うらしいからね、とりあえず、これから飲もうか」
ちょっと舞い上がりつつ、早速ワインと一緒に買ってきたコルク抜きで栓を抜こうと頑張
る。
『あ、あれ、なかなか抜けない』
慣れないと結構てこずるものなのに、さらに照れと焦りも手伝ってなかなか上手く行かな
い。しまった、これも練習しておけばよかった、シンジは後悔していた。
しかし、シンジを見つめるレイの表情はむしろ温かい。こういう少し抜けているところ
もシンジを好ましいと感じる所の一つだ。なんというか、ゆったりした暖かい空気を味わ
えるからだ。
「うわっ!」
コルクの抜けるポンッという良い音と共にシンジの慌てた声が聞こえた。あまりに強く引
っ張りすぎた所為で勢い余ってワインが零れそうになったようだ。服にかからなくて良か
った、レイはそう思った。彼が今着ている服は、彼の服の中で一番上等な物であることを
レイは知っていた。暫らくは他に出番のないであろうその服を今日わざわざ着てくれてい
ることにレイはちょっとした喜びも感じていた。シンジがワイングラスにきれいな赤色の
液体を注ぐのを眺める自分の顔は緩んでいるに違いない、彼女は思った。
「かんぱーい」
「乾杯」
ようやくワインの用意も終わった二人は杯を合わせていた。ガラスの硬い音色が耳に心地
良い。
「…そういえば、私お酒って初めて…」
「あっ、そうなんだ。僕はミサトさんにちょくちょく飲まされてたなぁ。もっとも、ワイ
ンなんて上品な物じゃなくて、ずっとビールだけだったけどね。」
「…そう、三尉らしいわね。前の忘年会のときは、気の抜けたビールもごくごくと美味し
そうにラッパ飲みしていたものね…きっとあの人には肝臓が4つはあるわね…」
二人で少し笑いながら語る。やはり今日は特別な日だからか、レイの表情がいつもより
ずっと豊かだ。シンジはグラスを傾けた。ワインに詳しい冬月から初心者向けのものを聞
いたから、味は大丈夫なはずだが…
「…あ、美味しい…このワインとっても美味しいよ。レイも飲んでみなよ」
「…ええ」
少し戸惑いながらもレイはグラスを口元に運んでいく。それをシンジはじっと見つめてい
た。なにせ、もしもレイがワインを気に入らなかったら彼の計画は根本から瓦解するのだ
から。レイはチョコレートボンボンが好きなのでアルコールは大丈夫だとは思うが…レイ
の感想をどきどきしながら待つ。
「………あ…本当…思ったより美味しいわ、これ。ありがとう、シンジ」
そう言いながら、シンジに微笑みかけつつ、レイはすぐに二口目を飲み始める。その様子
を見てシンジは計画の第一段階がとりあえずは成功したようだと安堵した。
そうして、二人は近々迫る修学旅行や、最近のお気に入りの本についてなど、会話を楽
しみながら料理を食べ進めていった。
「…そういえば、この間からヒカリさんに漫画を貸してもらっているの。思っていたより
もずっと面白い物ね」
「へー、そうなんだ。洞木さん、前に結構持ってるって言ってたもんね。そういえばあっ
ちの本棚に漫画が置いてあるね。今気付いたよ」
シンジはリビングに置いてある本棚を見ながら言う。数冊の赤っぽい背表紙の漫画が岩波
文庫の間に挟まっている。
「…自分でも買い始めたの。あんまり借り続けるのも彼女に悪いもの」
「結構レイって気を使うよね。っと、あれ、もうワインがないや。レイはまだ飲むよね?
新しいの開けようか?」
全く酔った気配の感じられないレイは、勿論、といった様子で頷く。その顔はあくまで涼
しい。
「それじゃ、新しいのを開けようか。次はどれ飲みたい?」
「…んー…お酒はよくわからないから、シンジが適当に選んで…」
ちょっと眉を寄せ悩んだあと、そう答えた。レイはシンジに判断を任せるようにしたらし
い。
「それじゃ、今度は白を飲もうか」
首を傾けながら答えるレイに微笑みかけながらシンジは二本目となる白ワインを開けた。
今度はとちらないようにと気を付けながら慎重に。
料理もあらかた片付いたときには、もう3本目を殆ど飲んでいた。シンジはそのことに
気付き、少し驚いた。どうやら、自分とレイはかなり酒が好きな方らしい。自分はもうか
なり酔っているが、涼しい顔のレイを見る限り、彼女の方は耐性もかなり強そうだ。
シンジはふわふわした頭を楽しんでいたが、ふと計画を思い出した。
『って、僕が先に酔っ払ってどうするんだよ。軽く酔ったレイにプレゼントを渡して、そ
の勢いで…ってはずだったのになぁ』
そんなことをボウっと考えていたシンジ。
「…シンジ、聞いているの?どうかした?」
少し心配そうにレイが尋ねる。どうやら話を聞き逃したらしい。
「ああ、ごめん。なに?」
「…赤木博士の今度の受賞祝いに何贈りましょうか?って言ったの…」
「なにがいいかなぁ、リツコさんって何が好きなのか良くわからないんだよねー。コーヒ
ーが好きなのは良く知っているんだけど。レイはリツコさんと付き合い長いけど、何がい
いと思う?」
「………実は私もよくわからないの。博士とはネルフでは小さい頃から会っているけど、
あの人プライベートな話は殆どしないから…」
「そっか、確かにリツコさんの趣味とかってあんまり話題になったことないかも。ミサト
さんならよく知ってるだろうから、ミサトさんに相談して決めようか」
親友の表彰を嬉しそうに話していたミサトを思い出した。
「そういえば、リツコさんって恋人とかっていないのかな?」
シンジは続けて思い出した。一足早くウェディングドレスを着た親友の為に、嫉妬と喜び
が混ざった複雑な顔と声で友人代表スピーチを努めていた姿を。
「…さあ?でもあの人の性格を考えるとまだ当分出来ないんじゃないかしら…」
レイはくいっとロゼを呷り静かに呟く。そして、ゆっくりとグラスに更なる酒を注ぐ。
「確かに…何か、今でも父さんのこと引きずってるっぽいもんね。たまに旧司令室に行っ
てる時があるって話まであるし。いい加減あんな男のこと忘れれば良いのにねー」
「…そうね。でもそれが出来ないのがあの人なのかもしれない…」
「リツコさん、前にレイのこと『生きるのが不器用』って言ってたけど、そういう本人も
そうだよね。かわいそうな人だよ。」
「…ええ、そうね。」
すこし、しんみりした空気が流れる。シンジは慌てて湿った空気を換えようと、別の話題
を振った。
「まぁ、プレゼントはまた今度考えようよ。ところで、今読んでる漫画ってどんなの?」
「…主人公の幼馴染の男の子が転校生と恋仲になるの。主人公は最初凄く傲慢な性格で、
自分が最高の女だと信じていたから、絶対自分以外の女の子には、男の子は見向きもしな
いと思っていたのね。だから余計に落ちこんで、塞ぎ込むの。その幼馴染の男の子の励ま
しにも余計に傷つくだけだし、親友とも売り言葉買い言葉で喧嘩をしてしまうの。でも憧
れていた体育教師や、ある日出会った一つ年上の男の子に優しく諭されて、ようやく自分
が何ら特別でもない、ただちょっと回りより目立つだけの、周りと同じ一人の人間である
ことに気付くの。そして、ちょっとあって、その年上の男の子と付き合い出すの。今読ん
でるのはここまで。このあと、その年上の男の子の男女を問わない恋人遍歴で悩むって展
開になるらしいわ。でも、主人公の女の子も、なんだかんだとかなり気の多い子だからお
あいこね」
いつもに比べて異常なまでに多弁なレイに圧倒されるシンジ。
「な、なんか熱心に語ってるね。そんなにその漫画が気に入ったの?」
「別に。まぁ、普通の漫画よ。別にそんなに熱心になるほどではないわ」
「そ、そう?その割には熱篭ってるみたいだったけど」
首をかしげながら答えるシンジ。
「そう?私はいつもと変わらないわ」
いつもの涼しい顔でレイは答える。
しかし、そう答えるレイの口調は熱い。
『絶対いつもと違うよ』
訝しく思いながら曖昧に微笑みお茶を濁すことにする。
暫し無言の時が過ぎる。シンジはレイを観察していた。レイの顔は確かにいつもと変わら
ないかに見えるが…そういえば、微笑がいつのまにか無表情に戻っている。っと思ってい
るうちにレイは4本目のシャンパンを開けようとしていた。しかし、ビンの首を自分に向
けながら蓋を抜こうとしている。
「あ、危ないよ、レイっ」
慌ててシンジはレイからビンを離す。
「…なぜ?」
不思議そうな顔で尋ねるレイ。どうやら彼女はシャンパンというものを知らないようだ。
「あのね、このお酒は炭酸が入っているから、蓋が飛ぶんだよ。さっきみたいにしてたら
レイの顔に当たっちゃうよ?」
見ててごらん、そう言いながらシンジはビンの口の向きを慎重に選んでから、蓋を開ける。
「わっ」
「きゃっ」
ボンッという音と共に蓋が勢い良く飛び、天井で跳ね返る。
開けた本人のシンジも驚いているようだ。レイも珍しく目を丸くしている。
「…あ…ありがとうシンジ。あれは…かなり痛そうだわ…」
まだ少しぼうっとした顔でレイがいう。シンジは首でそれに答えてから、ハッとした顔で
レイと自分のグラスにスパークリングワインを注ぐ。
「そうだ、レイにプレゼントがあるんだ」
一番ムーディなシャンパンの時に、と前々から思っていたシンジはプレゼントをシナリオ
通りに出す。
「初めての誕生日プレゼント…本当にありがとう。シンジ。」
頬を染め、顔を綻ばせながら感謝の言葉を言うレイ。本当に嬉しそうだ。ここまで顔を緩
めるレイを見るのはシンジも初めてだった。
「…早速開けてみていい?」
少し上目遣いでシンジにそう尋ねる。が、そう言うレイの指はもう既に包みを解こうと紙
の間に入っている。
それに苦笑しながらシンジは、もちろん、と答える。目を輝かせながら早速プレゼントを
いそいそと取り出すレイ。その様子はいつもと違いとても無邪気だ。
「…わぁあ、これ、前から欲しかったの。うれしいわ」
にこにことした顔をこちらに向けてくるレイに、シンジもまた満面の笑顔を返した。
「早速かけてみるわ」
子犬のような足取りでオーディオにCDをセットする。なんだか今日はレイが良く笑って
くれるな、と嬉しく思いながらシンジはその姿を眺めていた。リビングにショパンのワル
ツが響く。意外にレイは軽やかな曲が好きだ。
軽くワルツのリズムに体を揺らせながらレイとシンジは杯を傾けた。
CDはノクターンに移り、もう2曲目。その間も飲んでいたのでもうシンジは完全に出
来あがっている。レイの方も若干頬を赤く染めていた。そんな二人は穏やかな沈黙をとき
どき挟みながらも会話を続けていた。
「そういえば、結婚はいつするの?」
レイがいきなりシンジに尋ねる。
またレイが変なことを聞き出したな、シンジは酒で鈍った頭でそう考えた。レイは以前の
教育の所為で一般常識の類が絶望的に足りていない。この前タクシーの乗り方を教えた時
大変だった。あの、手を上げる動作を見ていたレイは、ヒッチハイクのそれと混同してい
たものだから、あやうく金を払わずに降りようとするところだった。あの場に自分がいな
ければちょっと面倒くさい事になっていたかもしれない。そんなことを思い出しながら、
シンジは答えた。
「大体27歳位じゃないかな?」
それを聞いたレイは少し目を細め、言った。
「…なぜ、そんなに待たなくては行けないの?」
「なんのこと?」
「…そう、誤魔化すのね。男の人は結婚せずに遊びたがると聞いていたけど、シンジもそ
うなのね。」
レイは凍える視線でシンジを見ながら言う。
「だから、なんのことさ?…ってもしかして、それって僕とレイの結婚のこと?」
「あなたと私以外の誰の事だと思ったの?もしかして、元弐号機パイロットとの結婚予定
を答えたの!?」
もはや訳のわからない事を言い始めるレイ。眉間に皺を寄せ、いつのまにか真っ赤になっ
ていた頬はこわばっている。ここまで怒りの表情を作るレイを見るのは初めてのシンジは
戸惑い、声も出ない。
それを見たレイは涙を浮かべて叫ぶ。
「や、やっぱり、やっぱり、あ、あの人とも付き合っているのね、私をす、棄ててあの人
と結婚する気なんでしょう!?」
さすがにそれを聞いた途端に酔いの冷めるシンジ。レイはたいして酔っていないと思って
いたが、顔になかなか出ないだけだったらしいとようやく気付いた。
レイと一緒に居だした頃、自分とアスカとの関係をレイが心配していたと洞木ヒカリか
ら聞いていたが、まだ心の底で警戒していたとは。
シンジは、昔のように圧されたまま何も言わないで変な間を作ると本当にまずいことに
なる、とすぐに否定の言葉を出す。
「ち、違うって。誤解だよ。アスカとは本当になんでも無いよ。最近は連絡もしてないし、
浮気なんてしてないってば、考えたこともないよ!信じてよ!」
アスカから告白された時にはきっぱり断り、その後もレイに勘違いされるような状況を作
らないように、と意識しながら友達として付き合ったことはレイも知っているはずだ。そ
れに今年からアスカは大学院に通い出したため忙しいらしく、連絡も殆どなくなっている。
そんなこともレイには話した記憶がある。
もう一度改めてそのことをレイに伝えるも、まだ沸騰は収まらない。
「じゃあ何故すぐに結婚しないの?」
またもや訳のわからないことを言い出すレイ。シンジは久し振りに頭を抱えて穴蔵に篭り
たいと思った。
「なんでいきなり結婚なのさ!?」
「愛し合う二人は結婚するものでしょう!」
いかにも当然といった感じでレイは断定する。どうやら彼女の読む本に偏りが出来ていた
らしい。
「いや、レイ。それはね、ちゃんとしたステップを踏んだ大人の恋人がするものなんだよ
…それに僕じゃまだ君を養えないしさ」
少し疲れた声でシンジは答える。低年齢の結婚を量産する少女漫画家や小説家に恨みを抱
きながら。
「…お金ならたくさんあるじゃない。ネルフからの今までの給与や研究所の株券をあわせ
れば3億は行く筈よ。私も10億は持っているもの」
たしかに、最近給料の一部として与えられる、民営化されたネルフ研究部門の株や、あの
戦いで得た給与をあわせれば二人の財産はとんでもない額になる。特に幼い頃から様々な
実験に参加していたレイの方は凄まじい。しかし、シンジにとってあの金は水物だ。結婚
するならきちんと稼いだ金で妻を養いたいと思っていた。
「…あとは恋人のステップを昇っていけば良いのね?」
しかし、どんどん話を進めていくレイ。一応疑問形だが、シンジの了解を必要としていな
いのは目が物語っている。
「…さっそく一段昇りましょう!」
そう言ってシンジの首に被りつくレイ。シンジはいきなりのことに驚き、あたふたしなが
ら必死にバランスを取る。レイも振り落とされないようにと余計に必死にしがみつくので
大変だ。
「…ずっと…こうしたかった…」
シンジの体勢が落ちついた後、鮮やかに上気した顔でシンジを見上げながら呟くレイ。い
つもはきれいだと思う顔だが、今はただただ愛くるしい。
「…僕も…その為に今日は頑張ったんだよ」
シンジも瞳を見つめ、うっとりしながら愛しい女に囁く。心の奥底で、あまりの計画との
齟齬にちょっとした自己嫌悪をかみ締めながらも。
「…うれしい!」
それを聞いたレイはいきなりシンジの頭に手を回し引きつけ、頬、額、鼻など、顔中にキ
スのシャワーを浴びせる。
「ん、をん、うん、んっ、むっ」
「わー、わ、わっ」
いきなりのレイの行動にシンジはなす術も無い。しかし、その間にもしっかりとレイの体
の柔らかさは堪能しているようだ。
「…シンジ…愛してる…」
いったんシャワーをストップし、シンジの瞳をもう一度熱く潤んだ瞳で見つめた後、レイ
はついに唇にキスをした。合間合間に顔の角度を激しく変え唇をこすり付けている。
「むーっ、む、ぬー、ううぅぅ」
レイの目は切なそうに細められ、苦しそうでもある。
『な、なんか違う…もっと、もっとムードが…ムードが…ああ、一瞬シナリオの修正が効
くかと思ったのに…』
「ぷはっ」
「さ、さぁ、こ、これでステップのほ、方もクリアー、した、わ?」
一旦抱え込んでいたシンジの頭を解放し喘ぎ喘ぎ話すレイ。
やはりレイの方も相当苦しかったらしい。顔はさらに赤くなっており、かなり呼吸が荒い。
『と、とりあえず、今だけでも話を合わせとか無いと。ここまでやるレイ相手に駄目だな
んていったらどうなることか…』
酸欠で碌に働かない頭で考え、歪な笑い顔でうなずくシンジ。やはりこちらも息絶え絶え
といった感じだ。
「そ、そう…だね、でも、こ、この話しは、ま、また今度…く、詳しく…話しあ、合おう
か」
ちゃんと問題の先延ばしを加えている。その目はレイをまっすぐに見詰めることはなく、
ちらちらと様子を伺うかのようだった。純粋だったシンジの心は周りの汚い大人のおかげ
でいまやすっかり汚れてしまっていた。しかし、レイは敏感にシンジの瞳に気付いた。レ
イの体が震え出し…
「………いやぁ…いやぁ…けっこん、してぇ。い、いま、いま、ちゃんとや、やくそくし
てぇ」
突然レイは幼子のように首をいやいやっと振りながら泣き出した。
シンジは内心、しまった!っと思いつつ、レイを慰めようと近づくがオレンジ色の壁に阻
まれてそれ以上進めない。むしろ、どんどん壁側に押されているような気がする。いや、
実際にだんだん壁との間がなくなっている。
「わ、判ったよレイ!しよう!今すぐしよう!」
焦りの混じった声でシンジが叫ぶ。
それを聞いたレイは一言
「…ちゃんと…ぷろぽーず……」
涙を流しながらそう呟く。まだ赤い壁は展開され続けており、シンジと壁との空間は完全
に無くなった。背後に流れるノクターンがどうしてか皮肉げに聞こえてくるのが不思議だ。
シンジは押さえつけられたままの肺の空気をすべて搾り出そうかという勢いで必死に叫ぶ。
その間にも壁との親密さは高まっていく一方だ。
「僕の為に味噌汁を作ってください!い、一緒のお墓に入って下さい!僕の、あ、赤ちゃ
ん産んでください!一生傍にいてください!碇レイにな、なって下さい!………結婚して
ください!」
壁にちょっとめり込みながら、将来のレイの姿を密かに妄想しながら考えていた言葉をす
べて吐き出す。叫んだシンジの顔は酸欠以外のなにかによって限界まで赤くなっている。
「…はい…」
恥ずかしすぎるシンジの叫びを聞いたレイはオレンジの壁を解き放ち、静かにそう答える。
開放されたシンジはしりもちをついていたが、その返事には体をビクゥっと反応させてい
た。上目遣いにレイの様子をうかがう。もう駄目だ、レイの満面の笑顔を見つけ、シンジ
は確信した。しかし、気分は暗澹とした物とは程遠くむしろ、晴れ晴れとしている。シン
ジは涙を拭いつつこちらへと近づくレイに爽やかに笑顔を返した。
レイはシンジの前にしゃがみ込み、目線を彼に合わせて言った。
「…今の言葉で肝心の最後のステップを忘れていたことに気付いたわ。でも、今からでも
問題無いわね。…さぁ、ひとつになりましょう?二人で一生懸命赤ちゃん作りましょう?」
「…えっ??レ、レイ??」
レイはネズミに飛び掛る猫のようにシンジに抱きついた。ゴンッ!大きな鈍い音がノクタ
ーンを一瞬さえぎる。シンジは後頭部で壁と強くキスをした。
「…うぅ−…んー…シンジぃー……シンジ?もう寝たの?」
シンジの頬と自分の頬とを擦り合せるのに忙しかったレイは、暫らくしてようやくシンジ
の意識が無いことに気付いた。
「…しょうがないわ。夫婦の夜には…こんな日も…ある……とあの漫画にもあったもの…
……」
一人納得したレイは自分もまた静かに眠りに落ちていった。
朝の太陽と後頭部からの刺激に促され、ようやく意識を取り戻したシンジはぼうっとした
頭で周りを見回した。
「痛てて、あれっ?なんでこんなとこで寝てるんだ?」
もう一度辺りを見回した彼は、隣りに恋人である綾波レイがスカート姿で寝ているのを見
つけた。
「そ、そうだ、昨日レイが…」
昨日のことを思い出し顔を真っ赤にしたシンジは一人身悶える。暫らくして落ちついたシ
ンジは昨日の惨状の片づけをしなくちゃ、と立ち上がり、まずは顔を洗うことにした。
「う、うーん…おはようシンジ」
シンジの片付ける音によって目を覚ましたレイは少しボウッととしながらも、何事も無か
ったかのようないつもの無表情で朝の挨拶をする。
「お、おはよう、レイ」
再び頭の中でパニックになりながらも一応、挨拶の言葉を返せたシンジ。
「…どうして???顔が筋肉痛。それにどうしてこんなところで寝ているの??」
『そりゃ普段殆ど無表情なのに、昨日みたいに泣いたり笑ったりしたらそうなるよ』
しかし、レイのその言葉で少し落ち着きを取り戻す。どうやら昨日のことはあまり覚えて
いないようだ。
「僕のほうはたんこぶができちゃってるよ。あ、すぐご飯作るから、ちょっと待ってね」
苦笑いしながら朝食の準備にとりかかる。まず食事をしてから再び片付けをすることにし
たようだ。
レイはその言葉に従いリビングのイスに座って待つことにした。どうにも昨日のことが
思い出せない。とりあえず周りを眺め、片付けの段取りを考えることにしよう、レイはそ
う決めた。
今日の朝食はパンとゆで卵とサラダにしよう。シンジは冷蔵庫の残りを見てそう決めた。
まずは鍋に水を張り、湯を沸かす。そして野菜を洗い、サラダを作る。てきぱきを働くシ
ンジの後ろでは、料理の途中からずっとレイが「痛い、顔が痛いわ、止まらない」と何度
も繰り返していた。
「ずっと顔が痛いって言ってるけど大丈夫?」
さすがに心配になったシンジは様子を見ようと振りかえる。
そこでシンジはレイがにまーっとしか形容できない緩みきった顔で笑っているのを見つけ
た。そしてレイは本当に嬉しそうに弾む声でこう言った。
「今日は土曜日よ。早速指輪を買いに行きましょう」
終わりです。
なにぶん初めてちゃんと短編を書き上げたものですから、いたらない部分も多く
あるかと思います。ですから、皆さんから建設的な批評なぞ頂戴できれば幸いです。
乙。創作意欲を分けてもらった。
おつ!
途中からあやしい展開になったけど、個人的にはエロが無くてよかったと思い松。
ただレイのセリフの一部に違和感が。
>「さ、さぁ、こ、これでステップのほ、方もクリアー、した、わ?」
なんでこんなにどもってるん?
>>613,614
感想ありがとうございます。
>>614 615さんの言う通り、息切れを表現しようとしたものです。
ちょっと判りにくかったですかね。次ぎ書く時があったらもっと精進したいと思います。
しかし、こんなに感想少ないと正直ちょっと凹みますね。
ここがツマンネ−よ!ってのも無いってのは、私の作品の魅力のなさが良く現れている……
また投下することもあるかもしれませんが、そのときにもっと感想を頂けるように
あくの強い奴目指します。
いや、2チャンのスレではなく、LRSサイトに投稿して様子を見たほうがいい
悲しいかな、エヴァ板の現状考えると・・・。
評価板とか行ったらどうだろう?。
評価板なんて、ここより感想の書き込みは少ないし
残念ながら今は良作を書いても感想なんて多くて数件、ほとんどは一つ二つあるかないかくらいだろう
>>620 そういうときはあちこちのスレで宣伝すると良いよ
少数派スレから移動してきました。
>>少数派の72
>客観的に書くほうがコメディとしては面白く感じるとのお教え
お教えってゆーか、一般論としてはどうか知らんよ。後半の、作者丸出しでなくて、それでいて
第三者的な描写はわりと面白かったんで、前半の、シンジは考えたとかシンジは思ったとか
そういうシンジの内面描写をもう少し減らして後半の客観的な感じで押せるともっと面白い
のかなと思ったのよ。実際書いてみるとどうなのかはわからんけど。ただ、前半は基本的に
シンジの回想というか状況説明なんで、全面的に客観視点で書くのは無理があると思うから、
あとちょっとだけ客観的になればいいのかなと思った。「あとほんのちょっとだけ」ってのは
そういう意味ね。分かりにくくてスマソ。
>お言葉通り、使い分けを良く考えてみます。
いいと思いますが、お言葉ってのはやめれw
あと、
>略すなり「少年」「彼」等で代替するなりすべきかも。
これは確かにそうかもしんない。うまいなって感じる文章って、たいてい人称代名詞の使い方
とか主語の省略の仕方が巧みなんで、そこは研究の余地ありかもね。文章がうまいからいい
話だってわけじゃないのが難しいところだけど。
長くなって申し訳ないです。
読んだよ。まあまあ楽しめた。乙。
気になったのは 〜だが〜 という表現が多いところ。
別の書き方にできそうなところもいくつもあったので注意してみては?
トマトの話しは面白かった。そのネーミングもね。
ただ、名前っぽくするなら「明日香」「弐号機」か。
リツコのことを話しているところは個人的に好きではなかった。
こう、人を見下したような印象があったからだ。
シンジの「あんな男」とか「かわいそうな人」発言がそう思わせた。
それにレイもそれに頷いているし。
そうは思っていても口に出しちゃいけないでしょ、レイの誕生日なんだし。
シンジのデリカシーの無さを出したかったのなら認める。
乙です。
俺は前半後半っていうより全体的にシェイプアップしてほしいと思いました。
たくさんの細かいエピソードや描写があったけど、要らないシーンもあったんじゃないかな。
「絶対必要!絶対面白いはず!」というシーンだけを抽出してみると、
きっと今よりずっと短くなって密度も上がると思う。
密度が高ければテンションと勢いが出る。それが足りないと感じたので。
俺は書き上げた後に、シーン単位で「これ消してもいいかな?」と自問してます。
つらいけど、消しても平気なところはたいていつまらないんだよねorz
あと、つまらんけど必要な部分=回想と説明は、便利だけど物語の勢いを殺すので最小限に。
全く使わないで現在のエピソードで状況を説明できると最高です。
長レススマソ
少数派の10氏、GJでした。面白かった
本編系のレイですよね。どういうレイか迷いながら読み進めてて、
>>586 の「いかりぐーん」が来たから、ヘボレイかと思ったよ。
なんか、感想は多いじゃん
普通にサイトで公開しても、こんなに感想はもらえないよ
すごいね
評価板はそんなに反応悪くないよ。
よっぽどストライクゾーンをはずれなきゃサイトでメール待つよりは数が来る。
LAS人にも読んではもらえる。これは良し悪しだが。
評価板なんて庵氏以外に読む価値あるものなんてあんの?
へぼレイたんと聞いて飛んできました
>>628 あそこはほとんどLASだからねぇ。
このスレ的に価値のあるやつは……。
LRS人の読者はスレで宣伝しないとこないぽ。
632 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/26(日) 23:53:54 ID:XSlvTTWS
保守
突然の出来事に声も出なかった。
いや、出そうとしたけど出せなかったと言った方がいいのかもしれない。
部屋でSDATを聞きながら勉強をしてたんだ、
別に真面目君になろうって訳じゃないけど、成績は良い方が有利だし。
宿題の方もあらかた終わったから、
リビングに行ってTVでも見ようと思ってたのに・・・・
[その子]は突然に現れた。
いや、別に初対面って訳でもないんだけど、ホント突然に。
窓ガラスを丁寧にガムテープを貼って音が出ないように、
わざわざ家の中のドアには全部板が打ち付けられてるし。
「こんばんわ」
嬉しそうに笑顔を見せるその女の子の表情とは裏腹に、
僕のテンションは完全に下がりきっていた。
だって、家の中にいた赤い髪の破壊神と、
紫の髪のアル中が何処にもいないし、
その上所々に争った形跡があったから・・・・・
進入してきたのは窓からだろう。
鍵のある付近にガムテープ付きのガラス片が落ちてたし。
どこでこんな事覚えてくるんだろう・・・って、
わかる僕も少し異常なのかな?
「・・・・どうしたの?こんな遅くに・・・・」
そういうと、彼女は嬉しそうに答えた。
「貴方に会いに来たの。」
いや、そんな事はわかってるんだけど。
いつも学校で皆に見せる表情とは打って変わって、
今の彼女の顔はまさに「生きていた」
「いや、そうじゃなくてさ・・・・・」
何だかもうどうでもいい気がしていたが、
このままだと僕の命に関わる猟奇的事件に発展しそうだから、
とりあえず逃げる準備は万全にして話を続ける事にした。
「私、前々からずっと思ってた。
貴方がどうして私のモノにならないのかって。
だから、あの弐号機パイロットも消してあげたの。
だから、あの鬱陶しい作戦部長も消してあげたの。
・・・・これで、私を邪魔する人はいないわ・・・・」
前々からちょっと吹き飛んだ思考回路持ってるなぁとは思ってたけど、
ここまでやるとはさすがに思いもしなかったな。
・・・って、人が死んだのに冷静にしてる自分も自分か。
「・・・どうして邪魔だって思ったの?」
決まってる。
いつもの事だから。
その手に持った包丁が、彼女の心境を物語っていた。
服には返り血がべっとり付いていて、
鼻を刺す匂いは、少しLCLに似ている気がした。
「・・・・?
貴方は邪魔と思ってなかったの?
そう・・・・あの人達には悪い事をしたわね・・・」
そう言って嬉しそうに笑い出す彼女を見て、
さすがに少し恐怖感と危機感を持ってしまった。
「で、君は僕に何をしたいのかな?
この状況から結婚してくださいは考えにくいけど。」
さっき感じた恐怖感を消すために、
冗談じみた事を言ってみる。
だけど、彼女はまた、嬉しそうに笑っていた。
「私は貴方が欲しい。
身も、心も、貴方を感じるものならなんだって欲しいわ。
貴方だけが、私の絆だから・・・・」
冗談じゃない・・・・と、言いそうになったけど、
別に僕だって彼女に好意を持ってなかった訳じゃない。
いや、むしろ好きの感情を持っていたといって良いだろう。
けど、こんな形じゃない。
他人を消してまで、得る愛なんて・・・・・
「今の僕には、君の考えを理解できそうにないよ。
人殺しと結婚するほど、僕は狂っちゃいない。
・・・君は、僕の事をどう思ってるの?
好き?愛している?
それとも・・・・・・」
愛しさ余って憎さ百倍?
そんな冗談で彼女を突き放そうとしたけれど、その空気が僕の口を遮らせた。
彼女の表情が少し変わる。
嬉しそうにしていたその顔は、悲しそうに微笑んでいた。
「・・・どうしてそんな事を言うの?
私が貴方の事を想ってこうしているのに・・・・・
やっぱりあの弐号機パイロット達が貴方をおかしくしたのね。
もっと早く消しておくべきだったわ・・・・・」
そういって、すぐに表情はまた戻った。
仮面のような笑顔に。
「・・・・アスカは関係ないよ、
別に僕は君の事は嫌いじゃないし、
むしろ好きだったんだ。
・・・でも、今の君は神秘的でも何でもない。
ただの狂ったヒトだよ。」
突然、彼女の表情が変わった。
一気に顔が赤くなって、手に持った包丁が震えている。
「・・・あの人の名前を出さないで・・!!
思い出すだけで吐き気がするわ・・・・」
そんなに仲悪かったんだ。
別にそんなに意外って訳でもなかったけどさ。
「・・・心が凍り付いてると、人の死なんて小さいもんだね。
涙なんて流れもしない・・・・」
「あの人達の為に貴方が涙を流す必要はないわ。
あれはただの障害、壁、敵、阻むモノ・・・・」
そうですか、とか言ったら間違いなく殺されちゃうよなぁ・・・・
別にこのままアッチの展開になっても良いけど、
さすがに死擁なんてのは困るし。
「殺す必要はないと思うけどね、
まぁ、今となってはもう遅いけど・・・・・」
このまま僕か彼女が死んだら、
使徒との戦いを勝ち抜くのは難しいだろうなぁ・・・・
現に一人もう減ってるんだし。
「そう、過ぎたものは気にしないで。
私は貴方を愛している、それだけで十分なのよ・・・」
そういって、またウットリとした表情を彼女は浮かべた。
このまま話してても平行線を辿るばかりだし、どうしよ・・・・
とか言ってる内に、包丁を持った彼女は目の前に来ていた。
ズブッ
手に持った包丁が深くまで僕の腹部に刺さる。
彼女の表情はさらに歓喜していた。
「・・さぁ・・・私と一つになりましょう・・・
それは、とてもとても気持ちが良い事なのよ・・・」
痛い。
でも、彼女に殺されるなら別にいいかな、そんな気もした。
どんどん刺された箇所からは血が流れてくる。
感覚は曖昧になっていって、目も霞んできた。
こんな状況でもまだ冷静に物事を考えられるなんて、
僕もまた、狂っていたヒトの一人だったんだろう。
彼女の顔が近づいてきて、キスをされた。
濃厚で、とても長いキスだった。
この後僕自身の体はどうなるんだろう?
彼女にバラバラにされて、仏壇にでも飾られるのかな?
だんだん意識が無くなってきた。
考える事も少なくなってくる。
考えが纏まらない。
目の前はもう真っ暗に近づいている。。
狂った愛の形があるのなら、またこれも一つの愛なのかな?
自分の息子を犠牲にしてまで妻を救おうとする親父がいるんだから、
別にそんなに変な事じゃなかったんだろう。
もう、完全に痛みは感じなくなった。
僕は何を言ってルンだろうか・・・
せめて、サヨナラだけでも・・・・
「おやすみ、綾波・・・・・」
「おやすみなさい、碇君・・・・・・」
狂った人間同士が愛しあう。
可笑しいものだね。
そんな気がした。
あまりにこのごろエヴァ小説サイトが少なくなってきたから、
変なもん書いてしまった・・・・
スレ違い、再びスマソ(´・ω・)
ホントに変なもんだw レイは生き残るのな。
645 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/08(金) 19:35:31 ID:0jvYJA2K
G(ジャイアント)J(ジョン)
一つになるってことは刻んで食べ(r
怖いよ。
ほわいとがーでんでそんな話あったな、そっちはアスカだったけど
レイがまるで赤木親子かアスカじゃん。シンジ変に冷静だし。
原文はギャグ路線だったのに、何故かダーク路線に切り替えorz
暇だったらマシなの落とすかな。
私はこんなの好き。狂愛って感じがいい。
凶暴なる純愛
移転したの知らなくて一ヶ月以上
>>564を見続けた・・・_| ̄|○
さっきふと思って「掲示板に戻る」って見たらこの様さ・・・
ウラシマ太郎さん、おかえり。
h
657 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/03(水) 23:40:19 ID:1PcFbNno
age
ネルフのとある部屋。
部屋というよりは、ホールといった方が正しいのか。
いまからこの部屋で、怪しい?催しが行われようとしていた。
「ええぇ〜・・あ、あ、あ、マイクテスト、マイクテスト・・・・」
エヴァで目立たないコンビ、ロン毛&眼鏡こと、
青葉シゲルと日向マコトはせっせと会場準備のような事をしていた。
「なぁシゲル、今日は司令、何をやらかすつもりなんだ?
いつもに増して黒い眼鏡かけてる割には、
普段の3倍のニヤリ笑いになってるが・・・・」
マコトは主催者席のゲンドウを見て怯えてしまったようだった。
シゲルはゲンドウを見ないようにしながらマイクのセッティングを続ける。
「さあな・・・
どうせ本編とのイメージの違いを見せ付けるために、
何かおもしろい企画でも考えてるんだろうよ。
ネルフに関する事だってのは確かだしな。」
そういってシゲルは上を見上げる。
そこには、
『本編とのキャラの違いによる違和感について述べる会』
と書かれた横断幕がはられてあった。
「・・・まぁ、本編にさえあまり出る機会のない俺達にとっては、
何の意味もない出来事だけどな・・・・」
「・・あんまりそういうこというなって」
そして、会場にはエヴァに出演したキャラが勢ぞろいする。
つかつかとステージ上に歩いてきたのは碇ゲンドウ、その人であった。
「・・ここに、キャラの違いによる違和感について述べる会を
開く事を宣言する・・・・(ニヤリ)」
シ〜〜〜〜ン・・・・・・・
最後の笑いのせいで、なかなかアクションに移れないでいる客。
そんな人たちをほっといて、会は進行してゆく。
司会席にスポットライトが当たる。
「えぇ〜、今回の司会は、
巷の最強君バカこと、碇シンジと」
「SSによって七色の変化を遂げる、
綾波レイでお送りします。」
パチパチパチ・・・・
「でわ、次のレスより、お題のリレー形式でお送りしていきます。
どうぞみなさん、作者の歪んだ意見の固まりをお楽しみください。」
〜〜お題 その一〜〜
[作者版碇シンジが綾波レイの事を呼び捨てにする件について]
「これは・・・早速難題が来ましたね、
個人個人によって意見が分かれそうです。」
「・・これについては、全く問題はないわ・・・・ むしろ、良いと思う・・・・(ポッ)」
「・・・綾波には聞いてないんだけどな・・・・(ボソ)」
「・・・碇君?(ムカッ)」「何でもない」
「では、皆さんから意見を集めたいと思います。
意見のある方は・・・・ はい、アスカさん、どうぞ。」
「・・悔しいけれど、今回はあくまで客観的に見た意見で
行かせてもらうわよ」
そういってマイクを持ち替えるアスカ。
「本編ではファーストの事をシンジは一度も呼び捨てにしなかったわ。
もちろん、アタシもね。
一般的にエヴァの世界での綾波レイのイメージは
綾波
で固まってるから、いきなりシンジがファーストの事を
呼び捨てにするのにはちょっと抵抗感があるかもね。
でも、パラレル物や、異世界もの、
挙句にはシンジ最強系なんかになってくると、 最早ファーストの呼び方はレイで固まってくるわね。
最強に至っては、強くなったシンジが 本編のストーリーをめちゃくちゃにするか、
オリキャラによってストーリーそのものが変わってしまう事もあるわ」
まず例を出せ
つANGEL FRUITS
一息つくアスカ。
「ちょっと議題とは離れるけど、
大体逆行&シンジ最強物のストーリーっていうのは、 どうしてもシンジが強すぎるために、
ファーストの出番がなくなって、シンジにメロメロ〜専用のキャラになってしまったり、
アタシがシンジの実力に嫉妬して、
何故か酷い扱いを受けるっていうのもあるわね。
この辺りは、どうしてもストーリーが一本になりがちだけど、 作者の腕の見せ所ってやつね。
上手く作る事ができれば、かなり良い作品ができると思うわ。」
また一息をつく。
「でも、やっぱり純愛モノや、
LRSのラブラブ物を書くときには、どうしても
ファーストの呼称がレイに変わってしまうと思うわ。
この辺りはストーリーがしっかりしていれば、 全く違和感なく読めるっていうのもあるし、
夫婦モノなんかだと、レイって呼ぶ事が必要になるしね。
まっ、結局は書く奴のスキルによって
良し悪しは決まるっていう結論に行き着く訳だけど」
マイクの電源を切り、着席するアスカ。
「アスカさん、ありがとうございました。
では、他に意見がある方は・・・・」
「・・・(ツンツン)」
「・・いないようですね。では、次のお題に・・・」
「・・碇君。」「・・何?」
「私にも意見を言わせて。」
「・・・そう来ると思ってたけど、僕達は司会者だよ?
そういう意見はお客さんが・・・」
「問題ないぞ、シンジ。」
何時の間に司会者席に移動しているゲンドウ。
「え・・・う、うわぁぁぁぁっっっっっーー!!?? と、父さん・・・・いつから居たんだよ・・・・」
「問題はそこではない。 レイが意見をいうのには全く問題はないぞ。
・・・何故なら、ここはLRS板だからな(ニヤリ)」
「・・・分かったよ、もう・・・・綾波、はい、マイク。」
そういってふてくされ気味にマイクを渡すシンジ、
だがその顔はどこか恥ずかしさを隠しているようでもあった。
「・・・ありがとう、碇君・・・」
〜作者版碇シンジが綾波レイの事を呼び捨てにする件について:綾波視点〜
「・・私は、この議題についてはむしろ良いと思うわ・・
・・・だって、LRSには必要不可欠な要素だもの・・・(ポッ)」
アスカと同じようにマイクを持ち替えるレイ。
「LRSといっても一口に何種類もあるわ。
私の性格が違うっていうのもあるし、 碇君だけが変わっちゃうっていうのも・・・・
一番この議題で難しいのは、 私の性格がリナレイになっている時だと思うの。
あの性格で名字呼びっていうのも微妙だと思うわ。
・・・・逆もまたしかりだけれど・・・
碇君との関係にもよるわ・・・
もし私が碇君の妹設定のSSだと、 性が同じだから、必然的にレイで呼ぶことになるし、
結婚してても、レイの名前以外で呼ぶのは不自然になるの。」
いつもはあまり開かない口をたくさん動かしたせいか、
息切れを起こしている気がしない訳でもないレイ。
「結論的には、時と場合によりに尽きるわ。
この辺りはどう議論してもバラバラだから・・・・・」
(じゃあ別に言わなくても良いじゃないか・・・・)
シンジは心の中でボソボソと文句を言うが、決して表には出さない。
後で何されたものか分かったもんじゃないから。
レイも同じようにマイクの電源を切り、席に座る。
「・・・綾波、今日はよく喋るね・・・・・」
「ツンデレ。」「はっ?」
「ツンデレ。
通称ツンツンデレデレの略称。もしくはツン→デレとも言う。
初めは棘みたいにツンツンした性格なのに、 二人きりになったり信頼し合えるパートナーみたいになると、
途端にデレデレし始める性格を指す。」
「・・・あの〜、綾波さ〜ん・・・?」
「碇君、私の言いたい事、分かるわよね・・・?」
「全くもって理解でき、いえ、理解したくありません。」
「そうだわ。
ツンデレと言ったらアスカだけれど、私にだってツンデレになる
資格はあるはずだわ。
初めは冷たい冷血女と思ってた少女が、共に戦っていくうちに
自分、つまり碇君を頼っていくようになり、二人の仲は急進展・・・」
「お〜い、・・・司会進めなくていいのかな・・・・」
「そしてサードインパクトが起こった時でも、
二人の魂だけは再び戻ってきて、私と碇君は赤い海の前で寄り添うように
肩を抱き合ってキスをするの。
バックのBGMにはスピッツの「ロビンソン」がかかって、
『だ〜れもさわ〜れない〜ふ〜たりだけ〜の国〜』の部分で
二人は深く抱き合って、物語はクライマックスへ・・・あぁ、碇君、凄い・・・・・」
「シナリオ飛ばしすぎだと思うんだけど・・・・・」
「あぁ、碇君、そんな所ばかり責められたら私、あぁ・・・ぅん・・・」
「・・司会者の一人の思考回路が跳んでしまったので、
中途半端ですが、この議題は終了になります。
それでは皆さん、また会う日まで・・・・・」
駄文になったから終わらせとく。
ほんと駄文だな
最後だけおもしろかったよ
一応突っ込んでおくと、"呼び捨て"とは敬称(くん、さん、様、殿等)を付けずに
呼ぶことであって、(苗字に対する)名前で呼ぶことではない。
"名前"の呼び捨てって事だな
ゲームではレイはアスカを「アスカ」って呼んでたりしたけどなー
>>671 本人か別人か知らんが、半端なフォローは、それをした本人の頭が悪そうに見えるから
止めとけ。
>>660,
>>663-665 を見る限り、"名前で呼ぶこと"を"呼び捨て"だと思っていることは
明白だしな。
おまえらさ、例えつまんなくても、LASスレみたいに取り敢えずGJとか乙とかネ申 とか言っておけよ
んじゃ、作者乙
なんだか二発連続で鬱レベルの小説投下されてもなぁ・・・・
もうLRS作者もネタ切れか?
とりあえず乙。
捕手
補習
マターリ
ほーしゅの白い馬
さらに保守。
宣伝おつ
おsage
>682
GJ!
兄妹モノの続編はどうなったんだ?
保守スト
●'''" * ""'';;,
\.从 从 ;;;ミ age!!
ゝ´∀`ν ;;;ミ
こ つ ;;;ミ
O_,,,O_,,,,,.ノ'〜
もぐレイage
赤い世界が、終わる。
それは誰かの望んだ筈の世界…でも、そこに救われたヒトは居なかったの。
願いと可能性を託されて、記憶持つままに私の戦いが始まる。
━━━━━━━━━━目の覚めた場所、知って居る部屋。
身体に異常は見られない…
身の回りを探し携帯を見れば、時間は零号機起動実験の数時間前。
私は再度身体を確認してジオフロント庭園区域へ…人気は無い。
意識を空へ飛ばし、そこから壁を思い描く…ATフィールドが生じ、ギリギリにそれを崩し、流動させて螺旋を描く。
思いの他、今の私にもEOE時点での名残がある…
螺旋をかき消し、閉鎖された空を見上げる。
「…私に、何をさせたいの?あなたは誰?」
頭の隅には、何かが残っている…でもそれが何か、だけは思い出せなかった。
トゥルルルル…
「はい。」
〈レイ、時間だ。ネルフで準備をしろ。〉
「了解しました、碇司令。」
前回同様なら私はこの後負傷、零号機破損。後に碇君の到着、出撃…初号機暴走。
…目的も判らず放り出された私は、ここで何をすれば良いの?
ふと、声が響く…柔らかい声。
『…あなたは、悲しみを断つ為にそこに居る…』周りには誰も居ない。
でも、その声には覚えのある気がした…
「それが理由なら、私は最善を尽くすわ。」
使徒はまもなく、ここへやって来る。
新作家さんですか。おおっ!うれしいな、期待できる感じです。
逆行物のようですが、「声」が絡んでくるようで一風変わった感じになるみたいですね
零号機起動実験…起動カテゴリの4割程度で、少し違和感を感じる。
注意していたせいか今回は早い段階で気付いたけれど、無理に実験を中断させるのは要らない疑い諸々をかけられる可能性がある。
…だけど、このまま進めば間違いなく二の舞いになるわ。
それならば…
〈シンクログラフ、パルス系統に異常発生!!〉
「実験は中止だ、プラグの…」
司令の言葉と平行に屈みエヴァの両手を壁に打ち付け、固定。
セルフで神経カット、プラグイジェクト、零号機の背を滑り降りた…
急いで逃げたので足首を捻挫、降下時の摩擦による表皮一部の軽度炎症、腹部打撲のみで済んだ。
零号機に大きな損傷は無いけれど、残念ながら凍結。
案の定しばらくすると政府の使徒迎撃が報じられ、私は初号機に乗り込む…
こちらは前回よりも重い感じ…シンクロ率こそ変わらないけど、後の事を知っている分機動性は期待できない。
〈エヴァンゲリオン初号機、リフトオン!!〉
加速、上昇する初号機。
(やれるだけをやらなきゃいけない、せめて碇君が楽な様にダメージを…)
日差しの中、紫のそれは少年の瞳に勇ましく伸びた。
「…出撃よ。」
初号機が、壁になぎ払われる…
兵装ビルの影から影へと移り後ろから飛び掛かったが、結果上手く動けないせいで容易に攻撃を加えられない。
ATフィールドを張るなり使うなりしたいのに、初号機を介するとそれも微弱なものにしかならない…
(手が、出せないっ!?)
〈プログレッシブナイフ、装備!〉
響くオペレーターの声は、焦りを交えていた。
「フィールド、最大…っ!!」
…シンジ君でなきゃ、ダメなのかしら。
火花を散らすナイフが使徒のATフィールドを突き抜ける事は無い…でも。
間合いをとり、もう一つだけ試してみたい事があった。
エヴァの正面に、さっきの要領で螺旋をイメージする…
私にだけ見える、うっすらとした線が見えた。
振りかぶって、ナイフをその線に乗せる様思いきり…投げる!!
━━━━━━━━━━作戦司令部、各所で声が上がる。
「何だ、あれは…!?」
冬月が目を見開く、シナリオに無い展開…ましてや予想外。
「碇、15年振りで早々に…これは、一体!?」
「取り乱すな、指揮に関わる…問題ない、誤差の範囲内だ。」
…平静を装うが、ゲンドウも内心この事態に驚いていたのだった。
初号機…いや、レイがだ。
まさか初戦にして暴走もせずに、使徒のATフィールドを突破する攻撃を繰り出したのだから…
ナイフはコアをそれているものの、使徒の胴体へ深く突き刺さっていた。
使徒の反撃により再三吹き飛ばされた初号機を回収、レイに代わり次はシンジの番だが…
今思えば、この時から計画は狂い始めていたのだろうか?
うんこビチビチちんこマンマン
キトウを舐めたら汁が出た
勿体無いから食べちゃった
うんこチンチンボッキッキ
694 :
689:2005/10/10(月) 20:40:33 ID:???
>>691で、
何故か使徒襲来当日に起動実験してる…けど、仕様です。orz
普通に駄作だな
まだ続ける気なの?
理想郷にでも投稿すればぁ?
取り敢えず、登場人物に"EOE時点"とか言わせるのは良くない。
ギャグじゃないのなら。
過疎スレだから、ちゃんとLRSになるなら、無理に余所へ行けとは言わない。
貶す椰子もいるだろうが、気にせずガンガレ。
シンジ君って言うのもチョイ違和感有るかも。でも、慣れてないのなら今から頑張れば良いかと
良い感じになりそうな気配はかんじるんで頑張ってください。
「この為に僕を呼んだの?嫌だよ!!こんな見た事も聞いた事も無い…」
碇君は、案の定司令を睨んで乗る事を拒否した。
「そうか、お前には失望した…レイ、もう一度だ。」
そしてまた、私への命令。
…困った事に、今の私は重傷だったり使徒に全く歯が立たないワケじゃない。
むしろ碇君よりも期待を掛けられている…でも、私では負ける事が分かっている。
…どうにかして碇君の有用性を証明しつつ、暴走を食い止めなければならない。
…これしか無いわ。
碇君を暴走から救う方法、
「碇君、一緒に来なさい。」
「えっ!?ぼ、僕は乗らないって今…」
「来なさい!!」
それは私が抑制とサポートに入ること。
「だ、ダメよレイ!?間違いなく神経系統に異常が」
「黙って!!必ず勝つから…」
強引に碇君を押し込み、私が側へ腰掛ける。
「嫌だッ、降ろしてよ!!」
「あなたに選択の余地は無いの、少なくとも今は!」
〈そんな、誤差0.2%!?ありえない…!?〉
〈司令…〉
〈…やってみせろ、発進だ。〉
「死にたくないよ…死にたくない、しにたくないっ…しにたくないのにぃッ!!」
「…あなたを決して死なせない、私が全てをかけるから。」
夜街の闇を貫いて初号機が今、再び姿を表す。
中学生か?
マジでつまらんから、もう止めとけ
文章も下手過ぎで悲惨な出来だ
700 :
689:2005/10/12(水) 01:28:24 ID:???
雨上りの様な澄んだ夜風の感覚に、私は手足の先まで神経を研ぎ澄ませる…身体の表面は冷たく、内側は碇君の鼓動で熱い。
〈目標を撃破しろ。〉
〈シンジ君、落ち着いてレイの指示にしたがってちょうだい!〉
〈目標は静止状態から移行せず、距離270!!〉
「僕は…僕は…」
「深く息を吸って、イメージして…エヴァはあなたの体の一部よ、戦い方は私に任せて。」
…初号機が使徒に向かってゆっくりと足を進める。
〈目標に微弱な反応、距離200!!〉
「使徒も私達も壁を持ってるわ、それを越えてようやく近付けるの…扉を開く鍵をイメージして。」
〈距離180で初号機、防壁状エネルギー反応に阻まれています!!〉
ATフィールドに爪を立てて、初号機と私が低く唸りを上げる…
〈初号機からもフィールド発生、浸食してゆきます!!…目標右腕高エネルギー反応ッ!!〉
フィールドを引き裂いた所で使徒の手が迫り、それを何とか避けてバランスを崩した初号機。
「くうぅっ…」
「…立てない!?シンジ君集中して、あなたの力がなきゃ」ガシュッ
〈初号機左肩に使徒のエネルギー体攻撃、貫通しました!!〉
「あ゙ぁッ!!」
〈シンジ君!やられたのはあなたの体じゃないわ落ち着いて!!〉
私の左肩にも鈍く痛みが突き刺さる…そこから初号機が蹴り飛ばされ、ビルへと激しく叩き付けられる。
「くぅ…碇君が集中しなきゃ、何も出来ないわ!碇君しっかりして!!」
「っぁ…ぐぅ…」
「碇君!!」
私は彼の手を引っ掴みレバーへ押さえ付けた、手には更に力を込める…
「…しっかりして!!あなたが変わらなきゃ何も変われないのにっ!!」
…視界に伸びた使徒が初号機の頭を掴み、その掌から光があふれ出す。
ウンコしたい。
晒しage
良い感じなんじゃないかな。続きに期待します。でも、できればもうちょっと纏めて
推敲をしてから投下した方が書きやすいかと思いますよ
〈頭部破損、制御神経断線、シンクロ率低下ッ!!アンビリカルケーブル断線、内部電源に切り替わります!!〉
〈レイッ、シンジ君ッ!?返事をしてっ!!〉
「…まだッ、やれま」ガシュッ
〈右腕左腕損傷ッ!回路断線、音声回線…不良…〉
〈エヴァ活動停止、パイロット両名パルス確認出来ませんッ…〉
(…絶望的ね、前より余計酷い気がするわ。)
痛みに失神した碇君の隣りで、私は身体を走る鈍く重い痛みに耐える事しか出来なかった。
私が聞いた声は何だったか、変わる筈だった世界はどんな場所だったか、それを知る事ももう無いの…?
モニターは機能を止めて司令部からの声も、無い…暗闇、好きじゃない。
『立ちなさい』
嫌よ。
『立ちなさい』
このまま終わりたくない、だから。
『立ちなさい』
「…立ちなさい」
『「立ちなさい!!」』
エヴァが咆哮して、目の前の空へ腕を上げる…
〈えっ!?エヴァ再起動!!内部から高エネルギー反応ですッ!?〉
〈…そんなまさか、暴走!?〉
ザッ「…違います。」
〈音声回路回復しましたッ!!〉
〈レイ、それはどういうことなの!?〉
〈エヴァ、両椀復元!!両椀にエネルギーの緩やかな収束を確認ッ!!〉
エヴァの体勢を起こして走り、使徒へ飛び掛かる…拳を思い切り振り下ろす!
使徒の手から再び光が漏れ出すけど、私にはもう当たらないわ。
〈目標より攻撃、回避!!エヴァは目標ATフィールドを突破!!すごい…〉
使徒に刺さったプログレッシブナイフをそのまま胴体深く突き刺し、ビルに固定…勝ったわ。
最後に渾身の打撃をコアに向け、放つ…
〈…目標消滅、付近にエネルギー反応無し、エヴァ活動停止。〉
〈…ッ!!パイロットは!?〉
〈現在救護班が回収に…こちらでは詳細が分かりません。〉
「…碇君、起きて?」
「ぅ…ッ!?わ゙ぁッ!!…あれ?」
「終わったわ、私達は使徒に勝ったのよ。」
「…」
放心状態の碇君を眺めていると救護班が到着、私達は別々に収容される。
運ばれる中で私は、目の裏に焼き付く光を眺めて…しばらく眠る事にした。
断罪マダ−
セ○ンイレ○ンのアメリカンドックは衣ばっかり!
第一の峠を越えて、病室から出て一息つく。
次の私の出番まで若干余裕がある。
碇君はこの3週間後に第4使徒を迎撃、失踪、そしてここに戻って来る…というのが前回での流れ。
私の介入によって幾分か狂う事が考えられるから、慎重に事を進めて行かなければならない。
校舎で殴られる碇君を目撃、前回同様に鈴原君と相田君が…いや、数が多い?
その二人とさらに3人、前回より負のバランスが強く出ているみたい。
鈴原君に続き二人が蹴りを入れて碇君がうずくまる…私が止めに入るのもおかしいから、五人が居なくなった所で様子を見に行った。
「立てるかしら、怪我は?」
「あ、綾波。僕はだっ、痛っ…」
「この程度なら平気ね、よく休みなさい…それじゃ」
「ぁ、待って!聞きたい事があるんだ…」
「何を聞きたいの?」
「どうして…どうして僕なんかがエヴァに乗らなきゃなんないのかな、こないだのは君が頑張ったから倒したんじゃないか?」
「報告書にもある通り、あなたの力よ。」
「嘘だ、僕は途中で気を失って…どうして君もネルフの人達も、父さんも、僕をエヴァに乗せようとするんだよ!?」
「『あなたを必要としている』それがあなたでなきゃいけない理由、こればかりは変えられないみたい。」
「そんな…そんなの説明になってないよ、分かんないよ全然ッ!?」
「もし、これから先も生きていたら…別の答えを教えてあげる、さよなら。」
「待って、待ってよ!?」
「レイ、調子はどうだ。」
司令がケースの向こうから話しかける。
「問題ありません、エヴァとのシンクロは数値通りです。」
「あぁ、わかっている。」
眼鏡の下の眼は確かに私を捉えてはいる…でも、そこに見ているものはきっと私ではない。
一連の悲劇は、ここから始まっているのだろうか。
「私がここを離れる間におそらく使徒が来るだろう…老人達も口煩い、被害は最小に押さえて撃破だ。」
「了解しました、司令。」
私は自室で物思いにふける…
もし前回よりも負の力が働きやすくなっているのなら、下手すれば碇君はエヴァを降りてしまう。
「少なくともそのきっかけは2回、いずれも鈴原君が関与してる…」
一回目はあの二人をプラグ内に入れた事と命令違反、二回目はダミープラグによる鈴原君の死亡。
「…しまった、むしろ初めの接触から断ち切ってしまえば良かったわ。」
今更悔やんでもどうにもできない、でもそれなら現状での最善を尽くすだけよ。
晒しアゲ!
>>711 ただ一言
「考え込みすぎだよ、綾波さん」と言ってみる。
気楽にいこうよ、気楽にさ。
設定 シンジはオタの魂を持つ漢。
「レイ、心のむこうに」
プレハブをつなぎ合わせた仮設建造物。
鉄骨が縦横に走り、横たわる巨体を囲む。
作業員は忙しく走り回り、時に檄を飛ばす。
シンジは巨体の腕部分を見上げる。
「これが僕たちの敵なのか、なんかゴーストバスターズ?」
「んなユニークじゃないでしょー」
一緒に見上げるミサトが突っ込む。
シンジの視界に下降してくる足場。
そこには白衣を着た男たちの中で異彩を放つ、金髪の美女。
「なるほどね。
核以外はほとんど原形をとどめているわね。
ホント、理想的なサンプル」
振り返り。
「ありがたいわ」
かすかに嬉しそうな赤木リツコ博士。
「で、何か分かったわけ?」
と、ミサト。
シンジにはいまいちよくわからない難しい話が続く。
だが、使徒の事は結局何も分かっていないらしい事だけは分かった。
と、そこに何人かの男が通り過ぎる。
はっ、としてシンジは注視する。
碇ゲンドウ、そして冬月が作業員の説明を受けている。
ゲンドウは手袋を取り核を触ったりしている。
シンジは別段気の無いそぶりで、父でもあり上司でもあるその男を見ていたが、手袋を取ったその手の甲に火傷の痕を見る。
「シンちゃん、どした?」
気付いたようにミサト。
「あ、いえ・・・別に・・・」
微妙な表情のシンジ。
「あ〜のねぇ、そういう顔されて別にって言われてもね。
気にかけてください、心配してくださいって言われてるようなモンなんですけどねぇ」
「いや、なんか父さん、手に人面瘡が出来てるみたいなんだけど・・・」
「・・・・マジ?」
驚くミサト。
眉をひそめるリツコ。
女二人ゲンドウを見る。
「・・・ああ、あの火傷の事」
「シンジ君、あんたね」
「いや、だってそう見えたんですよ。
ふざけてたわけじゃないです。
言われてみれば、火傷ですよね。
なんか被爆したみたいな感じになってるし。
け、血便じゃぁぁぁぁあああああ!!
みたいな」
「ゲンはいいべ」
なまるミサト。
「あなたがまだここに来る前・・・
起動実験中に零号機が暴走したの・・・・
聞いてるでしょ」
構わず語るリツコ。
「はい・・・」
あらたまるシンジ。
「その時、パイロットが中に閉じ込められてね・・・・・・・・・」
「パイロットって・・・綾波ですよね」
「碇司令が、彼女を助け出したの。
加熱したハッチを、無理やりこじ開けてね・・・」
「父さんが・・・」
「手のひらの火傷はそのときのものよ」
「へぇええええええ。
父さん、熱血ですね!
うわ!おいしいなぁ、そのシチュエーション。
フラグが立つわ、CG回収だわでフィーバーフィーバー!!
・・・ですか?」
「?」
「?」
ミサトもリツコもシンジの言葉の意味が分からない。
リツコがぼやく。
「・・・世代の差かしら」
違う。
学校。
プール。
ホイッスル。
女子は黄色い声でプールサイド。
男子は運動場で怒号を上げながらサッカーの授業を受ける。
女子が楽しそうにしている中、綾波レイは一人制服のままプールサイドの隅で体育座りし、どこか遠くの光景を見るかのように見学している。
そんなレイを見る碇シンジ少年。
「センセ」
トウジ。
「何熱心な目ぇで見てんねん?」
「綾波を見てたんだ」
「・・・碇、素直だなー」
感心するのはケンスケ。
「僕さ」
シンジは落ち着いた、そして真剣な声で言った。
トウジもケンスケも突然のシンジの声色に驚き、佇まいを正す。
「綾波が水着を着てないのが許せないんだ。
僕、すごい楽しみにしてたんだ。
それが制服で見学って・・・・。
いや、わかってる。
綾波はまだ完治してない、見学するしかないんだ。
でもさ、ほとんど治ってもいるんだよ。
そこに一縷の望みを賭けたっていいじゃない!
もしかしたら・・・なんて、そんな希望、願いをさ、夢見たっていいじゃない!
・・・・でも、ほら、ごらん。
綾波は制服を着ているね。
水着じゃない。
水着じゃないんだよ!
・・・・・僕の負けだ。
確かに賭けは僕の負けだ。
でも・・・・・許せないんだ、そんな負け犬みたいな・・・自分で自分が許せないんだよ!!」
晴れまくりの空だった。
そんで、シンジは漢だった。
起動実験。
プラグの中。
シンジは落ち着いていた。
巨大ロボットの揺れは凄まじい。
LCLはそれを緩和しシンクロ率を高める。
実に理にかなっている。
ロボットアニメをこよなく愛するシンジは、LCLを受け入れるのが早かった。
モニターに写るプラグスーツ姿のレイ。
「プラグスーツって扇情的でいいよなぁ」
開発者が聞いたら怒りそうな独白。
>>717 名前んとこ書き忘れた。
まぁ、よし。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「体にフィットするって言うのがまたエロイ。
まさにエロの美学を突き詰めたデザインだ。
最高じゃないか、このチルドレンとかいう奴は」
モニターに写るレイの小ぶりなヒップ。
ほんで小ぶりな胸。
美しい背中のライン。
足は細く健康的だ。
「うほ!」
シンジは癒しを得ていた。
しかし、そこに邪魔者が現われる。
「ぐは!男なんか見たくないよ!
勘弁してよ!
ホント使えないな父さんは!!」
ゲンドウだった。
ゲンドウはレイに用があるようだった。
レイは声をかけられ一瞬驚いたようだが、それがゲンドウだと分かると表情を緩め整備の手を休めた。
ゲンドウに跳ねるように駆け寄るレイ。
シンジは驚いた。
「・・・・・・」
笑顔の綾波。
微笑む父。
父の優しい顔にも驚いたが、何よりレイに笑顔に衝撃を受けた。
「ツンデレだったのか!!!」
シンジはアホだった。
@⌒⌒@、?
'⌒⌒丶 (从 从) ヾヽ ・・・さっきからナニやってんの?アンタ。
′从 从) ノ(゚、゚ v6) ヾ ヽ
ヽゝ゚_ ゚ν ヘl//l⌒iヽ ゝ
へヽ//ヽ ( |Å .| |_|
ノ | .Å / ̄ ̄ ̄ ̄/==| |
__(二ニつ/ MAGI /__| |\____
\/____/ ⊆uuu
(ビクッ)・・・・・ナンデモナイ。
>>577 だれも突っ込んでないからいまさらだが
あ の C M か w
圧縮回避記念ほす
hosyu
保守
糞スレage
保守
保守
気が向いたらまたなんか書こうかな。結婚スレの意気に煽られたかもしれない。
読む前からつまんねーって分かっちゃった♪
期待age
期待age
二人とも可愛い過ぎ。
733 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/01/17(火) 19:37:41 ID:YD5WqT8p
hos
綾波いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
保全さげ
736 :
初恋 序章 :2006/02/06(月) 09:44:09 ID:???
碇シンジはよく笑う。
誰にも向けられる笑顔。
それを見るたびに微かに痛む胸に、綾波レイは困惑した。
教室の端にあるシンジの席。
レイの席よりも5つほど後ろにある。
レイはドアをくぐると自分の机に鞄を置き、椅子に座ることなくシンジを眺める。
席についてしまえば、背中を向けることになるために見えないからだ。
シンジの周囲には彼の友人達が立っている。
登校してきた生徒たちの幾人かにも声をかけられている。
楽しい話になったのか交わす声は大きくなり、笑い声さえもこぼれ始める。
頷いて笑うしぐさ。
それは少しだけ、…あれに似ている。
コンビニで見かける店員の笑顔?
シンジを観察しながらレイはそんなことを思う。
737 :
初恋 序章 :2006/02/06(月) 09:46:25 ID:???
客の顔色を伺う、あるいはマニュアルどおりに作られた笑顔と重ねる意味も知らず、
不自然さに違和感を覚えるでもなくただ首をかしげる。
碇君は楽しいのだろうか?
不意に浮かんだ疑問を、辞書に書かれた「笑顔」の項目について思い出し打ち消す。
「笑顔」とは「嬉しい」や「楽しい」に付随する肯定的な表情だったはずだ。
しかしレイにとってのシンジは、そんな辞書的分類では簡単に分けられない不思議な存在にも思える。
見つめるたびに疑問が湧き、書物では手に入れられない不思議があるような気にさせられる。
思考の波に揺れながら、そうして机の脇に立ったままのレイがいつまでも動かずにいると、
シンジは漸く彼女に気がついたらしく挨拶をくれる。
「おはよう、綾波」
毎度のことながら笑顔のオプションつきだ。
そんなふうに微笑まれば、レイもぎこちないながら返事をかえすことが出来る。
「…おはよう、碇君」
それ以上の会話はないけれど、シンジはその後もしばらくレイを見ながらニコニコと笑ってくれる。
レイの胸を暖かな喜びで満たしてくれる笑みだ。
それが先ほどレイの首を傾げさせた笑みとは違うものだということに、彼女はまだ気づかない。
738 :
初恋 序章 :2006/02/06(月) 09:48:14 ID:???
席に着いたレイは本を取り出し、机の上でそれを開く。
文字の上を辿る視線とは別に、背後から聞こえる彼の声に意識を傾ける。
肯定
肯定
謙遜
肯定
肯定を示すシンジの言葉には、彼の笑顔が付随することをレイは知っている。
レイの胸を騒がせるシンジの笑顔は、誰にでも与えられるものなのだ。
そして、みなが誤解する。
誤解?
…シンジが好意的であると思うことは誤解なのだろうか?
疑問は浮かぶが、誤解が「笑顔」にあるのか、それとも「好意」に係っているのか、
実はレイにはわかっていない。
「笑顔」が「好意」を意味しているのかどうか? が疑問なのか。
それとも、
「笑顔」=「好意」は事実で、シンジがそれをレイに向けているのかどうか? が疑問なのか。
けれどわからないながらも、彼が周囲に友好的に溶け込む姿を見るたびに、
レイが微かなため息をこぼしてしまうのもまた事実なのだった。
fin
なんか、難しい話だね。でも、面白くて良い感じでした。GJです。
短編ならではのあっさりした感じとレイの初恋の切なさがあいまってすっきりとした読後感がありました。
平日の朝からご苦労さんでした。
「序章」と言うからには、続きもあるのかな?
期待してみる。
乙!
面白かったよ。レイの内面描写GJ!
職人待ち
744 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/19(日) 00:23:18 ID:QyHN4dK/
age
注意
これは、LRSを前提にしたアスカとレイの話です。
シンジは(レイのセリフの中にしか)登場しません。
好みに合わないと考えられられる方は、NGワード「男のロマン」
746 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:53:12 ID:???
私は、惣流・アスカ・ラングレー。
エヴァ二号機のパイロットである。
今日は太陽も鮮やかな日曜日。
私は珍しい相手と買い物に来ていた。
家族連れや女性客で賑わう、デパートの衣料品売り場。
私の目の前で、吊るされた色とりどりの商品を一枚ずつめくっているのは…。
あの、ファーストだ。
あれは、そう5月も半ばを過ぎた頃。
めったに話しかけてこない彼女が、控え室で私に声をかけてきた。
私はテスト結果もまずまずで機嫌が良かった。
ちょっと滅多になく、他人のお願いを聞いてやってもいいかな?と、思うくらいには。
その結果が、今日のお買い物となったわけである。
「………これ」
悩んでいたのか、そうでないのかいまいち区別のつきにくい表情で品物を見ていたファーストが、一枚の布を手に振り返って私に差し出した。
747 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:54:18 ID:???
「これ」ってなによ、「これ」って。
「これ」がどうだって言うのよ?
「これ」にしたいわけ? 買うって決めたわけ?
それとも、「これ」が似合うかどうか聞きたいの?
って言うか、それなら【誰に】似合うかどうかってのをまず言うべきなんじゃない?
あんた、コミュニケイション能力が低すぎ。省略のしすぎ。
少しは意思疎通の努力をしなさい、ああ、少しじゃなくてもっとたくさん。
とりあえず、心の中で百万言を呟きながら渡された布を広げてみる。
シンプルなエプロン。
色はブルー。
「あー、いいんじゃないの。
…でも、聞いていい?
何で、急に買いものなのよ?」
ヒッキー一歩手前のファーストである。
買い物に行こうって言われたのだけでもちょっと驚きだった。
だいたい答えの想像はつくけれど、ここは聞いておくべきだろう。
買い物に行きたいと言うおねだりにOKしてしまった以上、「毒を食らえば皿まで」と言うことだ。
「郷に入らば、郷に従え」
日本なのだから、日本の諺には従わなくてはならない。
748 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:55:10 ID:???
「…碇君、誕生日だから」
あー、はいはい、ごちそうさまです。
赤くなられたわけでもないのに、聞いてるほうが微妙に恥ずかしい。
もちろんそれは私が慎ましやかな乙女であるからして当然のことなんだけど…。
それプラス、予想通りの答えに拳を握り締めたくなるのは何故だろう。
まぁしょうがないと言えば、しょうがなくないこともない。
誕生日にプレゼントを贈るのは常識の範囲内だ。
何となくファーストを置いて帰りたくなったが、そこはぐっと堪える。
たまにはパイロット同士友好を深めるようにと、ミサトにもきつく言い渡されている。
軍資金と言う袖の下も預かってきてしまったことだし。
「……これ。
どう?」
ファーストは詳しい感想が聞きたいのか、意外としつこい。
「だから、いいと思うって。
あいつになら似合うんじゃない?」
「そう。
…………。
これは?」
色違いの同じもの。
白地にポケットのラインどりの薄紫が唯一の飾りだ。
「うーん?
ちょっと地味じゃない?
あんたには似合いそうだけど」
749 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:56:03 ID:???
ファーストは人に感想を聞いておきながら反応を示さない。
手にしていた二枚をさっさとハンガーに戻すと、再び布の群れを眺め始める。
その無愛想さをどーにかした方がいいんじゃないだろうか?
いつまでもまわりに甘えていてはダメだ。
思春期前の危うい可憐さなんて、ほんの一瞬の「時期もの」なんだから。
女は常に磨きをかけてバージョンアップしていかないと。
すぐに飽きられて、捨てられるのがオチだ。
ただでさえ暑苦しい人間関係に、修羅場なんて持ち込まれた日にはやってられない。
私の華麗なる栄光に満ち溢れた輝かしい未来のためにも、
元同僚の痴話げんかによる刃傷沙汰などという三面記事的事態は避けなければ。
………。
………………。
………………………。
いったい何時まで迷ってるつもりなんだろう?
つまらない妄想で時間を潰すのにも、限度と言うものがある。
ここが最新のブランドショップだと言うなら私だって楽しめるが、
置いてあるのは家庭用品、台所用品、浴室雑貨、しかも実用品ばかり。
どないせいっちゅーねん。
ウウ、思わずあの乱暴男の口癖がうつってしまった。
3バカトリオから何か感染しかけてるのかも。
気をつけなければ…。
そのうち「ちゃうちゃう」などというギャグを口にするようになってしまうにちがいない。
750 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:57:03 ID:???
一人漫才の可能性についてしばらく思考を遊ばせていた私だが、
いい加減本当に待たされることに飽きてしまった末に、
ある一点に置かれた品物に目をとめた。
それはまさしく天啓と言ってもいい。
びびっときたのだ。
私はそれを手に取った。
「ファースト!
これよ!
これがいいって。
ぜったい、いい」
私が手に取ったもの。
それは、白いエプロン。
ただし、 ………新婚仕立て。
薄いレースのフリルで飾られた胸当ては、当然のようにハート型。
汚れ仕事になんてぜったいに向かない繊細すぎる軽やかなチュール。
柔らかなシルクは体の線に沿ってしなやかに流れ、
小さな動きにも反応してひらひらと舞うに違いない。
これをつけさせたら、ウケル。笑える。爆笑間違いないし!
噴出す口元を押さえつつ、ファーストに見えるように広げてやる。
ファーストも少しぐらいはユーモアと言うものを学べばいいんだ。
751 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:58:00 ID:???
「…そうね」
「そう、そう、ぜったいウケルって………ええっ!?
い、っ今、そうねって言った?」
「ええ」
「…いいと思うってこと?」
「いいと思うわ」
「いいって、なっ、何が?」
しつこいと思いながらも、私は何度も尋ねてしまう。
だって、あのファーストなんだから。
「つけているところを想像したの。
いいと思う」
自分で薦めておきながらしばし唖然としてしまった私の手から品物を奪うと、
ファーストはさっさと会計に持っていく。
「ね、ねぇ」
「なに?」
「今アンタが選んでるのって、シンジの誕生日プレゼントなんでしょう?」
752 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:58:57 ID:???
「そうよ」
「初めて贈るのよね?」
「ええ」
私にも良心というものはある。
ユーモアも確かに時には大切だが、恋人同士の記念すべき初プレゼントというものは、
ロマンチックさこそ重要視される必要があるのではないだろうか。
思い出として心に残るべきは暖かな恋人の気遣いであって、「心の傷」ではまずい。
私は戦友としてなけなしの情けを込めてシンジのために再度尋ねた。
「ねぇ。ほんと、それでいいの?」
けれど。
「ええ。
理想的だと思うわ」
「理想的?」
ここで、もう一度最初の質問に戻る。
「誕生日のプレゼントなのよね?」
「そうよ」
「それ、が、理想的?」
753 :
男のロマン:2006/02/19(日) 02:59:48 ID:???
「ええ。
碇君が、碇君の友達と話していたから。
はだかえぷろん………は、『男の夢』だって」
…はだか、えぷろん?
……はだか、エプロン。
………………、裸エプロンっ!
ギャャャャャァーーーーー!
なんてことをレイに教えるんじゃばか者が!!!
バカ、エッチ、スケベ、ヘンタイ!
許すまじ、碇シンジのハレンチオトコめ!
人形のようだった同僚が恋を知って、人間くさくなったのは悪くない。
ちょっと複雑だけど、全然…悪くないと思っていた。
だから、微笑ましくも思い、少ししかちょっかいをかけず、
日々、生ぬるい目で見守ってやっていたと言うのに。
私の脳裏で、薄いレースのエプロン一枚で台所に立つファーストが無表情に振り返る。
いやぁぁぁぁぁ、そんな場末のAVみたいな初恋物語、絶対許せない。
私はファーストの手からエプロンをひったくると棚に放り投げ、彼女の腕を掴んで強引に連れ帰った。
その後。
私がミサトとリツコに加勢を頼んでバカップルに説教したのは、当然の結末と言えよう。
終わってるんだよね?えっと、一応支援しとこうかな
可愛くてGJ!
どっかで見たようなネタだけど乙。
綾波もアスカも可愛いな。GJ!
「いい演技だったわ」
「クールビューティって言われてたんだって」
「笑顔も素敵ね」
「なんだか綾波のことみたいだ」
「……なにを、言うのよ」
あまーい!GJ!
ひょんな事から葛城家で酒に酔った綾波。
そこでどういう訳か二人っきりになってしまう。
そこで綾波を介抱しようとするシンジに綾波が抱きついて二人とも倒れ込む。
そして抱きついたままシンジの方を向いて独白なりなんなりを続ける綾波。
シンジの方は照れて綾波の方を見れないので真上を見ていたが、そうすると
耳に息を微妙に吹きかけられる状態となるのだが動けない。そして悶える。
しばらく耐えていたが綾波に
「碇くん…聞いてる?」とか言われて
「いや…ごめん…その……耳に息が…」みたいに答えたら
「耳に息が…何?」
で、そこで酒の勢いで「こうなるんだよ…」みたいな感じでシンジが耳に息をフッってやると
「ひゃあうっ!」って具合に綾波が派手に喘いでしまい、そのまま真っ赤になって硬直する綾波とそんな様子に見とれるシンジ。
そのまま少し気まずい空気が流れた後、シンジが「ごめん…」って言って終わり。
という小説誰か頼む。
とりあえず久々の職人待ちage
投下が少ないのぅ…
じゃあ俺の逆行スパシンものを投下してもいいのか?
過疎ってんのか
767 :
760:2006/03/10(金) 16:48:59 ID:???
>>760だ。
>>761に言われて自分で書いてみたが
「ひょんな事から葛城家で酒に酔った綾波」の部分を書いただけで既に五百字を
突破してしまった。どうも俺には無理な様だ。しかも自分で読み直すと既に駄文だ。
誰か短くするコツ頼む。
とりあえず投下しる。添削するから。
初めてなら仕様がないよ。とりあえず投下してみなよ。きっと皆が優しく評価してくれるから。
五百字って1kbでしょ?
全然たいした量じゃないと思うんだが。
もし1レス2kb以内にしたいってんなら話は別だけど。
772 :
760:2006/03/11(土) 00:51:16 ID:???
了解。
まだまだ書けていないのであまり期待なさらずに、且つ気長にお待ちください。
たぶん来週末までには何とかします。
じゃあ僕も書きます。いやだって言われても書きます。
同じお題で書きます……これがパクリって奴なのかな、グヘへ。
競作はスレを活性化させる
776 :
773:2006/03/12(日) 19:34:56 ID:???
今晩は。勢いで書くと言ってしまった773です。
んんーとりあえず7KBほど書いたんですがまだ初めの
ひょんな事から葛城家で酒に酔った綾波まで行ってません…。
平日は多分書けないので、出来るのは来週とか再来週とかになりそうです。
途中経過はいらないから
むぎさんは子育て真っ最中だけど感想送ってあげたら?
日記も公開してるぞ。
htp://homepage3.nifty.com/~dollasea/
シンジはその惨劇を見て言った。
「いつからここはサバトになったんだよ…。」
年も暮れ、サードインパクトを回避しチルドレンがやっとゼーレなどの不安も無しに平和に青春を送れる様に
なったのは高校に入った年からだった。やっと真に何事もない平和が訪れた。
そうなると黙っていないのが今や同じフロア内ながらシンジは一人暮らしでレイはアスカと同居、結局「チルド
レンとお隣さんの元保護者」に格下げされたが「お隣さん」というのがどこか未練たらしく嫌だったのか、引っ
越ししてしまった葛城ミサトNERV新復興本部長その人である。
というわけで引っ越しと昇進祝い+忘年会+鈴原の誕生日として、盛大などんちゃん騒ぎが開かれていた。
―しかもかれこれ七時間。
何せ空気が違う。初めの方こそ、シンジの声変わりがオペレータ達にからからかわれる等、微笑ましい物だったが
レイは初っぱなに酔いつぶされた後、全体の空気がよどみ始めた。まずレイが突然復活してシンジの隣に座り込み
俯いたまま独り言を途切れることなく延々二時間。鈴原は会場の飾り付けが「ミサト引越+云々」と書かれている
右隅に小さく殴り書きで「ジャージが生まれちゃった日らしい」となっていたことに対し担当したアスカにいちゃ
もんを付けに行ったところ、途中参加の加持に対し急に素直になったミサトに対しキレていた彼女は日向と連合を
組んで鈴原を返り討ち+伊吹マヤと委員長を襲撃。シンジはレイを介抱しつつおつまみを延々と作り続け、ケンス
ケは固定カメラ計六台を設置した後、データを青葉に持ちかけ、商談が成立したところで連合軍によって撃沈。リ
ツコはただのピザを薬一滴でロシアンルーレット本来の弾丸よりも強大な恐怖を生み出し、知らずにそれを食べて
自我を持ったネコとなったカヲル。何とか意志を伝えようとパソコンで文字を打ったところ、それを見たリツコと
マヤが恍惚とした表情で意味不明な言葉を呟きながら気絶(レイも真っ赤な顔をしていた)。その後真っ白の子猫
に親の敵といわんまでに追われているところを目を覚ました二人に猫ごとお持ち帰られた。そして残りのピザをレ
イがシンジの口に押し込んだが何も起こらずがっかりしたのはまた別の話。
比較的軽傷で済んだといえるシンジは隣で円周率らしき数字をぶつぶつ言い始めたレイに対し水を差しだした。
既に暗唱自己最高記録を塗り替えていたレイは少し残念そうだったがその水を飲んでいた。既に皆酔いつぶれるか
帰るかしていて、起きているのは二人だけだった。
「…凄かったね。」
「………………そうね……」
口調こそ冷静だが体全体で「頭いたい…」と言っているようでなんだかおかしい。
「はいこれ、薬」
「…ありがとう…」
それでもまだ「んうぅ」とうなっているレイ。久々に堪えたようだ。
「碇くん…」
「どうしたの?」
「……毛とかしっぽ、生えてきてない?」
「………………………ごめんね」
まだ諦めていないようだ。ピザに二滴目の投薬があったらシンジも今頃レイの膝の上で丸くなってからだを
なでられていたのかも知れない。…知れない、じゃなかったりして。
(―――それもいいかな……って何思ってるんだ僕は…………流石に酔ったかな?)
「……少し風に当たろうか」
「…かまわないわ…」
と言いつつふらふらといかにも危なっかしい足取りでサバトを抜け、そのままベランダ手前の日当たりの良い位置
にあるソファに倒れ込む。
あまりに予想通りの展開にため息をつきつつレイを起こそうとする。
「あ〜あ…もうほら、綾波……ってわあ!!」
レイを起こそうとしたシンジにレイの腕がからみつき、引き寄せられた。
戸惑う間もなくレイにマウントをとられ、気づいたときにはシンジの両肩にレイの両手がついていた。
「(何で目が据わってらっしゃる、の…?)」
そのままたっぷり3秒は見つめ合った後、レイの眼力がすうっと消え、そのまま筋トレの結果人並み程度に厚く
なったシンジの胸板に自然落下。慌てて抱き留める。
レイはそのまま安心しきった様子で深呼吸をしている。
(このままじゃ間違いなく寝られるな……
そういえば前に自分の家でソファに寝ころんでウトウトしていたらいつの間にか綾波が僕の上に乗っかって
寝てたんだよな…そしたらそこにはビデオを構えたケンスケがいて……トウジがいなかったから冷やかしは
あまり無かったけど…代償は大きかったかな…でもケンスケが言うに「芸術家としての一品」は今でも宝物
だし…そういえばあれは高校始まったときだから、綾波がまだあんまりうまく気持ちを表せない時期…もう
今は、アスカが「人間っぽくなった」って言う通り、まだたまにだけど友達と笑ったり、捨て猫の話をテレ
ビで見て泣いたり…告白したときはそれはもう真っ赤になったり…でも拗ねたときの綾波は…怖い…し、厄
介だし……どこで覚えたんだろう、人のデータにハッキングして全部鏡文字にするなんて……それにあの変
なヘッドロックは……何だったんだろう…サービス?)
以前、「アスカのフルーツの方が多かった」という理由で怒ったレイはシンジのノートや教科書を全部鏡文字に
設定するなどそれなりに必死の抵抗を見せていたのだが笑顔や料理などで見事に陥落しかかっていた。
それでも必殺技「シンジ殺し(命名 レイの怒った表情を撮影に来ていた相田ケンスケ)」を繰り出して最後の
抵抗を試みるも、格闘訓練で関節技までやっていなかったのか、実際ははただ単に胸を後頭部に押しつけるだけ
の技となってしまい鼻血以外の効果はなく結局和解。
(…で、もう少しだけこうして…って思ってるとすぐ僕も眠っちゃいそうだから何とかしないといけないんだけど
…って分かってんのにどうしてもう右手は頭なでたりしてるんだ、左手はトントンと背中をしてあげてるんだ…
そりゃ綾波のことはスキだから仕方ないのかな…でも落ち着くな…暖かいし…柔らかいし…。
綾波が安心してくれてるなら…良いことに決まってる…………ん?)
とても心地よさそうにリズムをうっていた水色の頭がもぞもぞとシンジの上で動き出した。
そのままじわりじわりと上へ動き出しちょうどシンジと同じ高さ間でせり上がったところでうつ伏せになってまた
深呼吸を始めた。結果深呼吸と位置のおかげでレイの胸部をより感じることに…。
(……まぁいいよね…しかたないよね…)
中三の終わり頃から急激に背が伸びたシンジと通常の女子生徒と何ら変わりない成長曲線を描くレイとではもう
既にかなりの差がある。したがってレイの足の先はシンジの脛辺りでちょこちょこ動いている。
(何かくすぐったいかな…)
と思っていた矢先に、耳に足を何十倍も超えるくすぐったさが。
(お…あぅああうぁああぁうぁううぁああぁぁう……)
どうやらレイがこっちを向いて深呼吸を始めたらしく、息がダイレクトに耳の中へ…。
結果、体の各部位が反応。どうしてもレイを強く抱きしめてしまう。
「………んぅぅ……」
レイが少しうめいたが呻きたいのはシンジの方である。しかもその後また深呼吸を始めたので、結果シンジは大した
抵抗も出来ずに妙にくねくねしてる他無かった。
しばらくして何とかシンジが首を傾けるとそこにあるのは深い紅。
(ってことは…………?)
「ぁ、あやゃ、あな、あや、綾波!起きてたの?」
休憩……3、2、1…
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜…」
「あ、綾波?」
レイが何か呟き始めた様だが、うまく聞き取れない。しかしレイの息は耳へどんどん進入する。
それでも深呼吸の時よりはマシだったのだが、代わりにとぎれとぎれではあるが聞き取れる内容は
シンジに精神汚染に似たり寄ったりの混乱を及ぼすに十分だった。
曰く、「昨日食堂に行った」「職員割引のせいで席に座れなかった」とか、普段は「いつ精神汚染が始まっても
おかしくない」状態である事が理想だったとか、シンジが気に入ってる一品は今日日はやらない上、下手をすれ
ば小一時間問いつめられるらしい。食堂通のレイの最近の流行は「お野菜丸ごとカレー」であり、これこそこそ
通の一品であるが、素人はおかかチャーハンで我慢しなければいけないようだった。
「(……綾波、君が何を言ってるのか分からないよ…………)」
「……ふぅー……」
本人にしてみれば先の演説は大いに満足のいく内容だったらしく、特大の深呼吸をまたシンジの耳に吹きかけた。
多少精神汚染っぽい跡としての混乱が見受けられるシンジにこの攻撃に耐える術はなかった。
結果、ド派手に「びくんっ!」となってしまい、それにレイもびっくりしたのか、シンジの胸あたりまで
またずりずりと後退し、しばし見つめ合う二人。
「……(じいぃぃ〜〜っ)……」
「…………?…………」
「…………碇くん…顔真っ赤…どうして…」
正気に戻ったのか、数泊凝視した後やけに自然な質問をしてくるレイ。シンジ自身そんなに意識していなかったの
だが、顔が熱い。至極当然の結果でありそうさせた人物も明瞭だ。
「…綾波ぃ………………」
「どうして……?」
酒のせいか、少女の美貌のせいか、はたまたその意識されていない上目使いのせいか。シンジの回路はさっきから
「このまま抱きしめたい」「その先」「そのもっと先」の三つを右往左往しているだけで「ごまかす」という策に
達していない。そんな中、急に現れた「正直に話す」という選択支に彼は脇目も振らずに飛びついた。
「あなやみの耳が息を吹きかけ「落ち着いて、碇くん。」………はい。」
「「…………………」」
「その綾波の息が、耳に、あのずっと…かかっててて…」
「……それが……?」
上目づかいのまま首をかしげる。シンジはこの無意識的な技に何度引っかけられたことか。
(「パフェって何?」「テレビゲームって何?」「アンクレットって何?」「ネックレスって何?」…
…und so weiter…。初めの方は別として後半は…今思えばそれを見て困ってる僕を見て綾波は楽しん
でたんだよな…絶対。……だって抵抗できないじゃないか…)
「…………………?」
相変わらずの仕草が連発され遂に理性が折れる、代わりにそれで尚、可愛らしい程度の悪戯心が芽生える。
(まぁあれだけ耐えたんだから少しぐらいは…いいよね?)
「…?」
「ちょっと耳かして、綾波」
シンジの心拍数は限界までふくれあがっている。…まぁ当然か。
「……………(フッ)」
「ひゃあうっ!!!」
どがっ
恐らく予期していなかったであろう耳への衝動に「ウトウトしているときに体全体でびくってなる運動」の数倍の
動作で応えるレイ。その結果、シンジは見事な空色のヘッドバットを喰らうことになってしまったわけで…。
いつもは綺麗な白の肌を首まで真っ赤にしてシンジの胸に抱きつき、震えながらもあの上目づかいで謝りたいのか
怒っているのか分からない複雑な表情でシンジを見つめていた。
「「……………………」」
シンジも疲労+眠気+とどめの頭突きでいい加減もうろうとしてきた意識でレイを見つめる。
レイはしばらくたっても赤みの引かない顔で
「……碇君のばか……」
と呟くと、そのままシンジの胸に顔を埋めてしまったので、仕方なくしばらく頭をなでて背中を優しく叩いて
いたら、レイはあっけなく眠りについてしまった。それを確認したシンジもそのまま眠ってしまった。
朝
宴会の翌日にしては早い時間に目を覚ましたが誰も起きた様子はなく静かだ。目線をずらせば深い空色のあたま。
少し体を起こしてみれば、已然変わらぬサバトに死屍累々。
「………片づけなきゃ…………にしても昨日は…」
「どうかしたの?」
「っぉぅ!……あ、起きてたの?綾波…」
「ええ」
そういうとレイはシンジから降りて立ったのは良いがそのままふら、と倒れそうになるのでシンジは
慌てて抱き留めた。シンジの肩にあごを乗せ「んぅ」と唸ってまた「頭いたい」を全身で表現している。
(…ここまで酔いつぶれた綾波見たのは初めてかな?…………ひ・ょ・っ・と・し・て…)
「綾波、昨日のこと「(フッ)」―!!」
耳に吹き込まれる息。シンジちらと見たその小悪魔を具現化したかのような表情に必死の抵抗を見せるが
レイにがっちりホールドされ動けない。
(む、胸が――――)
と、思考が少し逸れて幸せな感覚に浸ったのもつかの間―――。
「――な・ん・に・も・お・ぼ・え・て・な・い・わ・(フッ)」
一字一字を吐息に乗せてシンジの耳元で囁き続けとどめの一発。そのたびにシンジは震えているのがレイに
いちいち伝わってきてたまらなく面白い。今度はシンジが「あうぅ」と呻いてレイに支えられる形となって
しまった。
一連の攻撃ですっかりふにゃふにゃになってしまったシンジの腕をするりと抜け、レイは微笑んだ。
「碇くんのばか」
〜Ende〜
激長、何かゴテゴテ、シンジ視点なのか客観なのか微妙、レイが何か子供、ネタも微妙総じてなんだかなぁって感じなのですが。
「改行が多すぎます」のことを忘れていたので何か細切れになってしまったのが悔しいです。
でもって改良したら「本文が長すぎます」…。
ちなみに題名Seurzerは独語で「吐息」の意。und so weiter は「〜など」の意。
Endeはそのままendです。
かつて高校入学時に国語偏差値65超を誇った頭も小説に関しては赤子ですね。行動の描写とかをもっとスマートに出来たらなぁ。
所々のミス、「…」「―」の使いどころが変?なのはご愛敬。書き慣れてないんだよヽ(`Д´)ノウワァァァン!!
そういえばこの一年で国語の偏差値もずるずる下がってきました。またいつか夏にでも偏差値をちゃんと上げてから書けたら
嬉しかったりして?
――望む人がいれば、の話ですが。……さて、勉強せねば。
>>760=
>>767 おわり
楽しく読めた。
他もあればよろしく
ただのピザを薬一滴で弾丸以上の恐怖を持ったピザに変えるリツコにテラワロスwww
乙
シンジにピザ突っ込むレイにツボった。
久しぶりになんかいいのを読ませてもらった。GJ。
投下待ち
>>773氏がもうそろそろ光臨なさる頃か?
ワクテカ
hoshu
やっぱり数ある小説投下系スレでここが一番クォリティ高いな。
>>789乙。
稲荷町
待ち保守
802 :
ギフト:2006/04/05(水) 17:25:29 ID:???
放課後。
生徒の数もまばらになったころで、やっと先生から解放してもらえた。
緊急召集やトレーニングなどによる欠席・早退が多く、
授業の内容をきちんと把握し切れなかったぶんの、
個人補習をされてしまったのだ。
そこらへんは見逃してもらいたい、とは思ったが、
先生の厚意であるので補習はきっちり受けた。
同じく欠席の多いパイロットの面々、アスカと綾波は欠席。
「まったく……。何で僕だけなんだよ」
そうぼやきながらも、帰路を急ぐため乱暴にかばんを手にした。
しかし、かばんを肩にかけた瞬間、あることに気付く。
803 :
ギフト:2006/04/05(水) 17:27:27 ID:???
「う、重い……!?」
急いでかばんを開けると、ハードカバーの本が三冊も入っている。
まじまじと手にとって見ると、
どれも近頃刊行され、話題となった恋愛小説ばかりだった。
「そうだ、アスカに図書館に返してきて、って言われたんだっけ」
どうやら、アスカは日本語の勉強法を変えたらしく、
今度は『楽しみながら勉強!恋のレッスンも受けられて一石二鳥(はぁと)』
というわけらしい。
本当に勉強になっているのだろうか、とは思っているけれど、
何とか漢字を覚えようとしている彼女の姿を目にしていたので、
本の返却くらいはやってやろうと、しぶしぶ図書館に向かった。
学校から図書館までの道は、それほど遠くない。
日も暮れ始めていたので、僕は歩調を速める。
そこで、前方に見慣れた後姿を発見した。
いつもは薄く、透明感をもった蒼い髪が、
夕日によってオレンジに染め上げられている。
「綾波!」
「気安く声かけんなチンカス野郎」
綾波の振り向きざまの高速裏拳は、一瞬にして僕の意識を刈り取った。
( ´Д`;)?
すまん、書きかけで放置しちまった。
804、なんかありがとう…(笑)
困らしてごめん、続き書きます。
807 :
ギフト:2006/04/06(木) 00:52:25 ID:???
駆け寄ると、綾波はなにやら熱心に読書にいそしんでいて、
僕の声などまったく届いていないようだった。
「綾波……?」
「……あ。ごめんなさい……」
綾波は柔らかな手つきで、かばんに文庫本をしまった。
気のせいか、少しばかり動揺しているようだ。
「どこに行くの?アパートとか、ネルフとかの方向じゃないけど……」
「……ちょっと、図書館に」
「そうだったんだ……。僕もなんだ。僕は返却なんだけど……綾波は?」
「私は、……貸し出してもらいたくて」
808 :
ギフト:2006/04/06(木) 01:01:16 ID:???
読み終わってしまったの、と見せてくれたのは、
一昔、新書ブームのさきがけと言われていた著者のものだった。
「へえ、綾波はそういうのを読むの?」
「何を読んだらいいかって、聞いたら、勧められたの」
いつもは歩調が速い綾波だけれど、
ここまで追いかけてきた僕に気を使ってくれたのか、
先程よりほんの少し歩調がゆっくりになる。
本のことを話し終えてからは、沈黙しかなかったけれど、
それが逆に心地よかった。
昼間の暑さは徐々に収まり、涼やかな夜がやってくる気配が漂う。
ほんのわずかな人工的な並木道を抜けると、図書館につく。
図書館の中では、電子の世の中になったのにも関わらず、
未だにきちんとした紙の本の存在が重宝されており、
ちょっとだけかびのような、湿っぽいにおいがした。
でも嫌なにおいじゃない。
809 :
ギフト:2006/04/06(木) 01:10:16 ID:???
窓口は、閉館間際のせいか、閑散としていた。
綾波が、先に僕から返却処理をしてもらうよう順番を譲ってくれたので、
手早く返却を済ます。
その間に貸し出してもらう本を探しに行くのかと思いきや、
綾波は僕の背後から動かない。
「……あれ、借りるんじゃなかったっけ?」
恐る恐る尋ねると、無言のまま、『返却済み』という棚を指さす。
その棚には、どうやら返却されたばかりの本が一時的に置かれているらしい。
もちろん、その中に僕が(と言っても読んだのはアスカだけど)
返却した本も混じっている。
「碇くんが、読んだ本」
「え?」
「その……閉館、間際だし……。時間、ないから」
810 :
ギフト:2006/04/06(木) 01:17:08 ID:???
どうやら、選ぶ手間を省く、という事らしい。
僕の返事も聞かずに綾波はそれを貸し出ししてもらう処理をしてしまった。
僕は苦笑いするしかなくて、
それを少しだけ重そうに抱える綾波と、僕は図書館を出る。
僕が三冊もの恋愛小説を読んだと誤解しているであろう彼女の反応を見たくて、
言葉を待った。
「……碇くん、こういうのを読むのね」
心底意外そうに言うので、僕は困ってしまう。
「意外かな?」
「ええ。……でも、私も……読んでみるわ」
表紙を食い入るように見て、小さく題名を読み上げる様子がおかしくて、
噴出してしまった。
811 :
ギフト:2006/04/06(木) 01:25:09 ID:???
「何が、おかしいの?」
「ごめ、ごめん、それ僕が読んだんじゃないんだ」
必死に笑いをこらえながら言うと、綾波はきょとんとしたまま、
何も言わなくなってしまった。
「アスカが読んだんだ。僕はパシられちゃったんだよ」
「そう……だったの」
それっきり、図書館に来た時とは違う沈黙が漂う。
それでも僕らの脚はお互いの家への道への分岐点へと向かっていて、
内心焦った。
(怒らせちゃったのかな)
(元はといえば、僕が綾波が借りてしまう前に言えばよかったんだし)
「あの……ごめん」
「気にしてないわ。言葉を覚えられればいいの」
「え?」
ごく自然に言い放たれて、僕は混乱した。
812 :
ギフト:2006/04/06(木) 01:38:03 ID:???
(やっぱり……ちょっと怒ってる)
以前は綾波は無表情なんだと思っていたけど、
最近、実は小さく感情は出ていることに気付けた。
ただ、その感情が他の人に比べると、とても小さいだけ。
「言葉、を覚える?」
「ええ……。私、言葉が少ないの……。だから。」
まさかそのために読書をしているとは思わなかった。
勤勉なのかと思っていたけれど、本当は――。
「こうして碇くんと歩いていると……柔らかくなるわ、身体が」
「いや、なってないよ」
「そうじゃないのよ、……、」
もどかしそうに唇をかんでいる姿が、何だか可愛らしい。
僕は手を差し伸べる。
「本、持つよ」
「え……?」
「三冊も重いでしょ?」
戸惑っている綾波から、本をはんば無理やり受け取る。
「あ……ありがとう」
途中出てきてごめん。
今日はちょっと具合悪いんで寝ます。
また明日書くんで、宜しくです。
816 :
ギフト:2006/04/06(木) 23:41:54 ID:???
その言葉を聞いて、僕はIDカードを届けたときのことを思い出す。
あのときはただ、僕も動揺していたから覚えていないけど、『ありがとう』はなかった気がする。
「本を読んでる成果、出てるみたいだよ」
「そう……なの?」
「だって今度はきちんと『ありがとう』って言えてたし」
「……それ、は……」
いよいよ方向が分かれる十字路まできてしまった。
言葉が喉につかえてしまったらしい綾波は、何かを言いかけては口をつぐみ、そして唇を動かす……という作業を繰り返している。
「それ、は、碇くんのおかげだわ」
彼女はやっと自分の考えを言葉にできたらしく、興奮のせいで心なしか頬に朱がさしている。
(暗闇でもわかるくらい。明るいところでみたら、相当赤いのかもしれない。)
817 :
ギフト:2006/04/07(金) 00:00:07 ID:???
「……知らなかったの。『ありがとう』を」
街灯に照らされて、綾波の肌は青白く光る。
「でも、碇くん……が教えてくれたんだと思う。
……どんなとき、『ありがとう』が言いたいのか」
僕は恥ずかしくなってうつむいた。
(綾波、こんな恥ずかしいことを素でいうんだから天然だよなぁ。)
「ごめんなさい、しゃべりすぎたわ」
「う、ううん」
再び、沈黙。
また明日、が切り出せなくて(綾波は欠席かもしれないけど)うつむく。
綾波の本を預かっていたことを思い出して、慌てて手渡す。
「忘れてた」
「あ、ありが、と……」
……碇くんが教えた、か……。
僕は何もしていないのに、そう言ってくれるのは嬉しいことだった。
「じゃ、じゃあ、この本も勉強になるといいね」
「……ええ」
また、と僕が手を振ると、綾波も小さく振りかえしてくれた。
――また、明日。
818 :
ギフト:2006/04/07(金) 00:17:12 ID:???
帰宅後。
玄関を開けるなり、アスカの罵声を浴びせられる。
「ちょっとぉ、どこほっつき歩いてたのよ」
「本の返却だよ」
「あ、それはサンキュー。」
まったく感謝がこもっていない声。
呆れながらも居間に向かう。
アスカは冷蔵庫に向かって牛乳パックを取り出す。
「ねぇアスカ、あの本ってどんな本?」
「あれ、シンジったら題名も見なかったの?
一冊は恋愛のハウツー本で、あとの二冊はこゆ〜い恋愛小説」
アスカはすでに妄想の世界にも手が届くらしく、
小説の感想を言いながらも『いつかアタシだって……』とか、『ああん、加持さんたらぁ』とかたまに混じるコメントは、僕の妄想じゃない。
「綾波……勉強になるのかなぁ」
ベランダから見える、下弦の月に向かって呟く。
そのころ、レイが『ここぞというときの上目遣い』
という特集ページをみて、上目遣いを知らずに困惑していることなど
シンジには知る由もなかった。
END
乙
ギフトお前は良くやったなうん。
まじで良い感じでした。レイがかわいいし、シンジ,アスカもらしさが出てた。
乙です。体大事にしてね。
個人的には続きかけそうなんで、続き読んでみたくもある。
でも,これで綺麗に纏まっているようでもあるので続きを書かない方が良いと作者さんは
思うかもしれないね。
何はともあれ,また投下してくださる事を期待していますね
GJB(グッジョブ)
824 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/08(土) 13:32:44 ID:07SkglCA
「アヤナミ」とシンジはつぶやいた。
「綾波さんがどうしたの?」
「アヤナミが一人で、東京を使徒による壊滅から救ったんだ」
「それはよかったわ」と看護婦は言った。そして点滴液を新しいものに取り替えた。「それはよかった。東京には、ひどいものはとくにこれ以上必要ないものね。今あるだけでじゅうぶん」
「でもそのかわり、アヤナミは損われ、失われてしまった。あるいはもともとの混濁の中に戻っていった。もう帰ってはこない」
看護婦は微笑みを浮かべたまま、タオルでシンジの額の汗を拭った。「シンジくんはきっと、アヤナミさんのことが好きだったのね?」
「独りぼっち」とシンジはもつれる舌で言った、「誰よりも」。それから目を閉じて、夢のない静かな眠りに落ちた。
春樹スレへの誤爆かい?
>>824 途中までその看護婦が実はあ(ryなのかとオモタ
これって今ぐらいが投下時?
うん
単刀直入に聞く
どんなレイが見たい?
ほかに人もいないようなので・・・
ゲンドウとシンジの間で揺れ動くレイが見てみたいな、と
司令が自分を通して誰かを見ていることに気づきながらも、それだけではないとも思っているレイ
父と綾波の関係をおぼろげに知りながら、綾波に何かと構うシンジ
レイとシンジが年相応の付き合いをしているのを見て、自分の態度を考え直すゲンドウ
みたいな感じで
面倒そうな設定なのでスルーしていただいても結構です
ゲンドウがレイに優しくしているのを見て荒立つシンジ
VS
ゲンドウをシンジに取られると思って睨み付けてくるレイ
そんな闘いから始まるLRS。
それって第伍話じゃん
834 :
830:2006/04/09(日) 23:11:51 ID:???
835 :
829:2006/04/10(月) 00:09:59 ID:???
一応普通に書いてたんだけど読み返してあまりにも駄作だったから封印します
なんか設定って難しい・・・だけど個人的に
>>831の設定が面白い。。。
少し考えてから明日書きます。恐らく明日の夜あたりに少し載せてみます
いつでも来なさい。お兄さんは待ってるから。
837 :
829:2006/04/10(月) 22:27:04 ID:???
カーテンから差し込む一筋の光をそっと手に取り
カーテンを開けるシンジに多量の太陽の光がぶつかる
光の差す窓を明けるとどこまでも続く空が見え
泣けるほど蒼い
ぐっと背伸びをして
「今日もあったかいなぁ・・・」
とそんな事を呟いているといつもの声がリビングから響く
「シンジー!起きなさーい!」
なぜだろう毎回起きている事を知ってこんな事を言うのは
と思う自分も
「はーい・・・」
寝起きのためか力のない声で言ってしまう
(昨日もじゃないかな。いやもっと前も。というよりも前から)
そんな変わらない日常を感じながら ふぁっとあくびをする
歯磨き、洗顔、着替え、用意を一通り済ませると
いつものリビングに行き、いつもの指定席に座りあくびを一つ
シンジの目前にはいつもの光景で2人が座っていて片方は
新聞を食い入るように見つめている
もう片方はご飯をよそっている
838 :
829:2006/04/10(月) 22:28:48 ID:???
「あなたご飯の用意ができましたよ・・・」
「ああ・・・・・・」
あ、やっぱり変わらないなぁと感じながら
シンジの元にもご飯が届いた
そして一連の朝のストロークを終え、席を立ち一言
「行って来ます・・・」
と学校に向かおうとした時
「シンジ、今日は学校に迎えにいくから」
「うん・・・わかった・・・」
朝なのか迎えに行く訳などを深く聞かなかった
シンジが出て行くのを見た後
「シンジ・・・元気ないわね・・・」
一言もらすと
「ああ・・・・・・」
とシンジに負けないぐらいのマイナスオーラで喋った
話を本当に理解しているか怪しいと感じながら片付けに入った
ドアを出て階段を下りていると
「あ、シンジー!」
といつまでも響き消えそうにない声が聞こえてきた
839 :
829:2006/04/10(月) 22:31:09 ID:???
力ないのない声で
「アスカ、おはよう・・・」
変わらないなぁ、頭の中でつぶやく傍らまたあくびを一つ
「寝不足?」
階段を急ぎ足で下りながら声をかけられた
「多分・・・そうだと思う・・・ふぁ・・・」
あくび一つの顔にアスカは呆れ顔でシンジと並び急ぎ足で階段を下りる
アスカはいつしかシンジの下の階に引っ越して来て
何気なく毎日一緒に学校に行っている
アスファルトに照り返す日差しを受け2人は歩いていた
学校に行くまでにある交差点を抜けようとした時
「碇く〜ん!」
と透き通るような声が聞こえてきた
「綾波、おはよう」
また力のない声
「おはよう、アスカもおはよう」
「なによそのとって付けたような言い方は」
「まあいいじゃないの。元気である事は変わりないんだし。
碇君寝不足?」
840 :
829:2006/04/10(月) 22:32:17 ID:???
あ、さっきも聞いたような気がする・・・・・・そんな心をよそに
「そうらしいわよ」
無愛想に答える
「私は碇君に聞いたの!」
またいつもの口ゲンカが始まると思いシンジは足早に学校に向かった
アスファルトと口ゲンカが暑くなる中
スローモーションで
時間通りに
「さっき言ったことなのよそれは!」
「以上、ワークの68ページを終わらせておいてください」
「起立、礼、着席」
と同時に長い昼休みに入った
いっせいに教室が騒がしくなりまっさきに昼食の事が話題になる
「碇ーお前今日どないするんや?」
ジャージがよく似合う男とビデオカメラがよく似合う男が話しかけてきた
「ああ、外で食べようか・・・って・・・ああ!!!」
相当焦ってる顔を見て一言
「碇、お前弁当忘れた?」
シンジがゆっくりとうなずく
841 :
829:2006/04/10(月) 22:33:32 ID:???
「どないする?クラスの奴らから分けてもらうとか」
「いや、いいよなんか悪いし」
「じゃあ、どうするんだよ?」
シンジは痛いところを付かれ黙り込んだ
見かねたアスカが声をかける
「シンジあたしのあげ・・・」
割り込むような声が入った
「碇君・・・よかったら・・・食べる・・・?」
少し震えているような声
「え・・・?そうしたら綾波はどうするの・・・?」
アスカは見ていることしかできなかった
どこか恥ずかしいように
「私は・・・いいの・・・」
と答える
「シンジ、よかったなぁ飯が食えるじゃないか」
「そうね、よかったじゃなぃの・・・・・・」
アスカはどこか寂しそうな声をしていた
「本当にいいの?」
レイはうなずくとシンジにピンクの花柄の布で包まれた弁当箱を渡して一目散に消えてしまった
シンジはどこか恥ずかしそうだった
842 :
829:2006/04/10(月) 22:36:15 ID:???
その後アスカはレイの後を付けた
そして、レイが自分の弁当を嬉しそうにに食べていたところを見たということは
誰にも言わなかった
なんか微妙なところで今日の分は終了です・・・
これからも納得していただく作品書きたいなぁなんて思ってます・・・
日本語が下手だな。
がんばれ
845 :
829:2006/04/11(火) 15:44:32 ID:???
ちょっと日本語勉強してきます
「…渚君が哀れだわ…」
「ハン!あれもコミュニケーションの一環よ」
惣流・綾波邸にて。
時は昼間に遡る―アスカは数枚の「カヲルのみ全てカメラ目線のアスカとの水着姿ツーショット写真」という
動かぬ証拠と血塗られた眼鏡を裾に引っかけて教室に突入した。
次の瞬間談笑していたカヲルは吹き飛び、その位置に代わって立つは茶髪の般若。
「アンタ!レイとおなじで100%人間になったからって許されると思ったぁ!?」
さらりと重要機密を言ってのけた後、真空飛び膝蹴り→CTB→キャメルクラッチというコンボを決めたところで
同じく般若となった委員長に取り押さえられた。通常の運動能力では太刀打ちできないはずなのだが―責任は何よりも重し?
その後、高校になって一学年一クラスしかないもんだからきっちり教員にバレて罰を喰らったアスカだった。
カヲルは入院寸前だったらしい。
「コミュニケーション……?」
「そう、アンタもシンジが何かやらかしたら腕の一本ぐらいひねってやれば?あいつも筋肉ついてきて、なよなよしなくなって、
パイロットの経験か何か知らないけど落ち着きも出てきて、結構人気でてるらしいのよねぇ…」
「アスカ、明日の朝ご飯抜くわよ…」
誇張気味であるが、あながち嘘でもないその一言が気にならないわけではなかった。
その後シンジが料理をレイへの指導を兼ね作りに行った時、二人が髪を乱し、薄着且つややはしたない格好で
「(艶やかに)絡み合って(る様に見えた)」ので真っ赤になってお得意の挙動不審になったのは想像に難くないだろう。
「…ここに来てプロレスはないと思うな」
すっかり主婦の域に達したその腕で魚を卸しつつ、シンジが呟く。
レイはその手つきを「(じいぃぃ〜っ)」と睨んで何とか技を盗もうとしている。
「アンタバカぁ?どうみても護身術よ。ご・し・ん・じゅ・つ!」
二人の世界を邪魔しない様に本を片手にテレビを見、向かいの葛城家から避難してきたペンペンと一緒にスナック菓子を食べていたアスカが応える。
「…それはいいとして、何で綾波がそれを習ってたの?格闘訓練だってならってたじゃない。」
「銃とナイフの使い方だけ。じゃれる前に死んじゃうわ。」
(…「じゃれる」?………)
「……綾波、今朝のアスカは『じゃれる』じゃなくて『暴行』っていうん「(べしっ)」
アスカの投げた雑誌がシンジの後頭部にヒットした。
「アスカ、ご飯抜き…」
後日―おやつの時間
「…どうして…」
「え」
「…アスカの方が大きい…」
テーブルにあるのは先がちょっとだけ焦げている見事なシュークリーム(フルーツ入り)。
問題はその大きさの様で、アスカの目の前にあるそれの方がレイのそれよりもよく見たら大きい。
だがどう考えてもそれは生地の量の問題ではなく、ただの偶然の範囲内である。
それに、シンジの分はそのわずかな差よりも明らかに小さい。
――それに納得するレイちゃんではないわけで。
すごーく怖い目でシンジを睨んで、おまけに手を組んで肘をついて今は世界を飛び回っているゲンドウのあのポーズ…。
オマケにアスカが
「バカシンジが私に媚びを売るなんて珍しいわね」
なんて妖しい目をして言ってしまったから彼女の怒りは確定してしまった。
弁解する間も与えずに、「知らない…」というと凍り付くシンジをよそに自分の部屋にすたすたと歩いてバタン!と扉を閉めた。
続けざまに響く「ガチャリ」という音。
シンジの頭の中に「パターン青!『拗ね』です!」「扉のロックを確認!笑顔さえも遮断されています!」「まさに結界か」とかいう
警報が真っ赤に鳴り響いていた。
「火に油」どころか「油田のまっただ中のオクタニトロキュバンを遠隔爆破」した張本人は自分の分をさっさと食べ終え、
シンジのシュークリームを先にかっぱらっていたペンペンから奪いにかかっている。――雑菌大丈夫?
「……やっちゃったよ……アスカのせいで…」
しばらく呆然とドアの方を見つめていたシンジは呟いた。
「知らないわよー、それに最近なんか暇だったしぃ…」
「焼き鳥三日前!」とかの怒号がアスカの方から響く。対するペンペンからは「クエー!」としか聞こえない。
「暇だからって僕らの関係を「そう簡単に壊れやしないでしょー。」…自分がカヲル君とうまくいかないからって…」
「……殺すわよ。」
これ以上の言い争いは馬鹿を見る。と判断したシンジはため息をつきながら食器を片づけ始めた。
シュークリームはすべて消えていた。
…夕食…
流石に家に入れてもらえないという事はなかったが、レイの目は増して厳しかった。
何より「来たのね」の一言が突き刺さってシンジから抜けなかった。
しかし彼とて丸腰でここに挑んだわけではない。シンジには秘策があった。
ここに料理を作りにきて長いシンジは「レイの好きなもの」というのがほぼ完璧に分かっている。
そしてそれも普段は使わない様なちょっと豪華な食材で。
案の定レイはシンジを手伝いもしなかったものの結構満足している様で、たまに目線が揺らいだり、明らかに「おいしそう」という態度をとりそうになったところで
はっとして無表情に戻る。と言う動作を繰り返していた。
シンジはレイのそんな一挙一動に完全に振り回されていた。
アスカはそんなレイとシンジを見比べてはニヤニヤしている。手にはそれはそれは高性能な(でもジャラジャラのストラップに
埋もれている)カメラ付きケータイがあったりして。
(……おいしい………けど……………)
食後、これまた気に入っている特製ジュースを出されそれをグラスで回しているレイの姿があった。
シンジは後かたづけをしつつ、様子をうかがっている。
(このままでは、ダメ…簡単すぎる…)
しばらく悩んでそういう結論に達したレイは、次にどうしようか、と言う事で悩んでいた。
「…次も期待しているわ」
レイはそう言うとテレビの方を向いてそのままかじり付いてしまった。シンジは青くなり、レイは微笑を浮かべていた。
(…やりすぎたかも知れないけど…解除の仕方、教えて貰ってないもの…)
「……なんだよこれ……」
夜、高校に入りやっとこさ「上の下」ぐらいまで成績を上げてきたシンジ。お偉い事にいざ復習とパソコンを開いた。
教科書のデータを開くと、唐突な違和感。よく見ると「Ed WAS...」が「...5AW bヨ」になっている。所々にある写真もみんな左利き。
「少年よ、大志を…」といったどこかの博士はあろうことか右を向いていた。ナトリウムが希ガスに分類されている。
「まさか、これは…」
どういう訳か…全てが全て鏡のように逆転していた。
それもご丁寧に全教科。
数分後、混乱を乗り越え原因を探っているシンジの姿がそこにはあった。
仕方がないのでケンスケに助けを求め、解決とは行かないまでもヒントを得た。
「(素人なら痕跡があるはずさ)」
マークだけで探し当てたログを見ると予想通り「Iヨ~IMA~AYA」の文字が。
(ケンスケの言う通りハッキング…だよな、これ…ってなんで綾波が知ってるんだ?)
その後、「シンジの思考がリツコにたどり着く」→「助けを求めたところで嫌味を言われる」→「即座にフォローされる」
→「三回の失敗を乗り越え解除成功」→「『私がハッキングのやり方を教えた』という衝撃の告白を聞く(ログは
キチンと消しなさいとあれほど言ったのに)」→「ついでに電話の向こうに居合わせたマヤにお説教を喰らう」
というプロセスをクリアする頃には自習に残された体力と時間は残っていなかった。
その後3日、料理や精一杯のサービスなどを仕掛けるも、レイは未だ納得していなかった。――顔が緩んでいくのを直すのに苦労はしていたが。
曰く「…それはいつもやっている事の延長だけだから…」だそうだが、レイも内心どうすればいいのか良く分かってない。
散々悩んだ結果、「罰を与える」というかなり端的な結論にたどり着いていた。
碇家
「…なんで?」
「……アスカ…」
「…………に、閉め出された?」
「(こくり)」
妹と一緒にリハビリに行ってるトウジがいないのでケンスケだけを連れ、家に帰るとそこにいたのは綾波嬢。
カメラのスタンバイはとっくに完了している。
「…じゃあ何で私服?」
レイが来ているのは薄い緑のシャツにジーパン。いかにも気まずそうに、しかしそれで尚且つ無表情に彼女は応えた。
「……あったから…」
数瞬の沈黙。「綾波レイの私服が碇シンジの家にありましたとさ」
ケンスケがゆっくりとカメラをしまい、ため息をつきつつシンジの方を向いた。眼鏡から光を放っている。
「おい碇、 何 を し た 」
「いや違うって!綾波が着てるのは僕のやつだから」
「違うわ」
固まる空気。
…イヤどう見てもそれ僕のだから。昨日洗濯したの覚えてるし、ほらベランダに空のハンガーが二つあるし、
言ってる綾波もジーンズの裾折ってるし、首回りおっきいし。なんかだぼだぼだし。
となりにある眼鏡の光が数倍にふくれあがった。
「もう一度問う。 お い 碇 、 何 を し た ! 」
「だから何もしてないぃ!」
混乱する少年を傍目で見つつ、小悪魔は思ったそうな。
(…すこし、満足…)
レイは居間でテレビを見ていた。内容は「超!ぐるぐる使いU」の再放送。しかしテレビ画面は目に入ってきていない。
向こうの部屋ではシンジが誤解を解く事に成功して今度は同情されているのだがそんな事も気にしない。
さっきしっかり写真を撮られてカメラマンはレアだ!と言っていたがシンジから見ればなんて事ない表情だったという事も気にしない。
「どんな罰を与えるか…」それだけが頭の中でそれこそぐるぐる回っていた。
実際のところ散々罰を与えているのだろうが…お嬢はそんな事気にしたりしない。ただ「さっきの爽快感をもう一度。」そう思っていた。
(…罰の内容…私が満足する内容…私だけが満足する内容…)
(デートは彼も満足するので×。料理は罰にならないから×。勉強させるのは私が満足しないから×。
背中を流させるのも彼が満足するから×。彼を猫にする…のはまだとっておきたいから×)
だんだんあらぬ方向へ妄想が傾いてきたレイ。先日の「プロレス」という案にやっとたどり着いた時にはテレビの物語が
エンディングを迎えていた。
(あれなら…私は…満足できるし、彼にとって罰になる…から○………でも………何故私は満足できるの……
…彼の苦しんだ顔を見られるから…わからない………彼に触れるから……わからない…)
獲物が麦茶を取りにやってきたのはまさにそんな時。
(まだ怒ってるのかな…)
(鴨葱、とはこういう事を言うのね…)
最近覚えた言葉を使えて喜ぶレイ。そんな彼女の様子をうかがうシンジだったが、次の瞬間
彼に向けられた彼女のある種異様な微笑みに動きが固まる。
(…なんで、なんでだよ…)
(…蛇に睨まれたカエル……綾波の微笑み…小悪魔…最高値の更新!)
「碇くん」
「はいぃっ!」
「…後ろ向いて。」
「はいっ!」
相変わらずの笑顔のまま音も立てずににじり寄るレイ。
次の瞬間ケンスケのカメラが捕らえたものは、シンジにまとわりつく、レイの姿だった。
何を思ったか、レイはジャンプしてシンジの頭に思いっきり抱きついたのだった。
ご丁寧に気を付け!してるシンジの腕を封じるかのように足もまわして。
―ご本人としては左腕を首に回し、右手で補佐して思いっきり締め上げているつもりだったのだが。
「?!!」
予期できるはずもない衝撃によろけるシンジだが、机の角を目の前に何とか踏みとどまる事に成功。
本当に訳が分からない彼はただただ混乱するしかなかった。
「……あああ、ややややややなななみ?」
(…苦しんでない…どうして…)
これは力不足が原因と一気に力を込めるレイ。ついでに体全体で思いっきり反ったからさぁ大変。
痛いわ後ろに倒されるわでもう訳が分からず情けない声を上げるシンジ。
とりあえずやってみたらシンジに両足まで使って抱きついてるから彼が倒れたら自分も倒れる
って事を忘れていたレイ。
驚いてより一層力を入れて目をつぶったが何の衝撃も来なかった。
(……………?)
おそるおそる目を開けると、自分だけうまい具合にソファーに着地。
抱きつかれた上倒された青年はレイの腕の中で相変わらず混乱していた。
腕は足で封じられ頭は抱きつかれ、倒れてしまったので足も精々ばたばたさせるのが関の山。
早い話が身動きが取れなかった。混乱しない方がどうかしている。
それでも、先に口を開いたのはシンジだった。
「………大丈夫?綾波…」
「……碇くんは…」
「…大丈夫…」
「なら」
刑続行
ぎゅっ
「……………何がしたいの?」
赤くなったシンジが訪ねる。
(……苦しく、ないの?)
自分がアスカにされた時は間違いなく苦しかった。なのに、何故?………そうだ、まだあった。「「左右に揺さぶる」」
「ぁああぁああぁああぁ」
それはぬいぐるみか何かに抱きついたまま「いやいや」する5才ぐらいの子供かなにかにそっくりだった。
自分は寝っ転がっているも同じなのでされるがまま悲鳴を上げるシンジ。
その後、頭が動くたび後頭部に当てられるものに対し鼻血を垂らして意識が少しとぶシンジ。
鼻血を見て慌てて首筋に手刀を入れ、遂にシンジにとどめを刺した事に全く気付かず焦るレイ。
良い表情が撮れたのでさっさと退散するケンスケ。
数分後、ティッシュを鼻に押し込まれ口呼吸で寝息を立てるシンジの姿があった。
相変わらずホールドされているが、今度の彼女の腕も今は脇の下を通っている。
レイも床にぺたんと座りソファーにもたれ掛かっていた。
日当たりの良いその場所、秋に近い気候、シンジの体温、風…何もかもが心地よかった。
(……満足……)
少し強くシンジを抱きしめそのまま目をつぶる。
髪の長い赤鬼の怒号と跳び蹴りが飛んできたのはその二時間後の事だった。
〜Ende〜
オクタニトロキュバン…理論上最強の爆薬。「爆発の主成分」とも言えるニトロ基を8個持っている。
ちなみに、かの有名なTNT=トリニトロトルエンでニトロ基は3個である。
気になったら後はご自由にお調べくだせい。
次があるならばもっと軽くやりたいかな。レイをもっとさらっと。
俺も日本語勉強しないと。
乙です。ほのぼの系のお話は大好きなので次ぎを是非やっていただきたい。
難を言えば、少し描写に不足が見られると思われるところです。
誰が何をやって、その結果このようになったというのが若干分かりにくいかと。
人物の性格等はかなり良かったと思います。
まあ乙。
これからもガンガレ
861 :
829:2006/04/16(日) 02:10:56 ID:???
荒立つ風は八百万の紅の瞳の少女の髪を乱す
「ちゃんと食べてくれてるかな・・・?」
偶然が重なった事はレイも薄々気付いていた
元々はシンジが弁当を持ってきても渡すつもりだった
拒否されたらどうしよう、口に合わなかったらどうしよう
言いようのない不安を乗り切り隠し切れない表情が顔にはでていた
そして自家製の卵焼きをほおばる
そんなことはゆずしらずシンジはクラスの男子・女子数名から問い詰められていた
「あらシンジ君、それはなにかな〜?」
一部始終を見ていた女子が意地悪な声で問いかける
(もう・・・みんな分かってるくせに・・・)
心では思っても中々口に出せずに黙り込んでいる
「どや?シンジ屋上で食べへんか?」
見かねたトウジが良心で一言かけた
「うん、行こうか」
トウジにしてはやさしいなと思いながら足早に屋上に向かう
屋上に先客はいなく、吹き抜ける風だけが寂しそうにしていた
「どや?屋上も悪くないやろ?」
日差しが強くシンジは軽く目に手をかざした
「ありがとう・・・」
一言つぶやく
「ワシもお前の気持ちわかるんじゃ」
そういえばいつかトウジをからかったっけと内心思いながら
この後弁当を食べ終わるまで両者は口を開く事はなかった
862 :
829:2006/04/16(日) 02:12:28 ID:???
シンジが教室に戻るとさっきのほとぼりが冷めていた
シンジはレイに近づき
「綾波、さっきはありがと」
と一言
「いいのよ別に・・・」
照れた様子で素っ気ない返事が返ってくる
「弁当箱洗って返すね」
「そうしてくれるとうれしい」
「それと、あれ綾波が作ったの?」
「そうだけど・・・口にあったかしら・・・?」
まだ不安な事が残っていた事に気付きながらも質問
「うん、物凄く美味しかったよ!」
シンジが心からの感想を率直に言った
「そう、よかったわ」
そう交わすと2人は笑顔になった
次の瞬間チャイムが鳴った
「それじゃぁ、また〜」
「またね・・・」
小さな別れを告げると先生が教室に入ってきた
「ほらー席着けー」
の一言で座りだす生徒達
暖かな日差しが教室に差し込む中授業が始まる
863 :
829:2006/04/16(日) 02:14:48 ID:???
すると四半秒くらいでだろうかアスカがシンジに話しかけてきた
「明日開いてる?」
小さな声で聞こえてきた声を小さい声で返す
「どうして?」
「明日買い物付き合って〜、ね?お願い〜」
と手を合わせて約束を投げる
「そんなの友達と行けばいいじゃん・・・」
冷たいかなと思いながらも口にする
「それがさ、みぃんな部活とかで忙しいんだってさ・・・」
「1人じゃだめなの?」
「だって1人で行ってもつまんないだけじゃん、ね?お願い〜」
シンジは呆れ顔で首を立てに振り、周りを見ると生徒、先生全員が2人の方を見ていた
「どうした?デートの約束か?そういう事は休み時間にやって欲しいもんだ」
と男性教師が呆れ顔で放った
「そんなんじゃないです!」
と2人は打ち合わせをしているわけでもないのに声が重なった
次の瞬間教室は笑いに包まれた
先生の呆れ顔は度が増すばかり
いつしか放課後になり
授業中の事の熱は下がりつつありシンジとアスカはみなの誤解を解けてほっとしていた
「今度は休み時間中に予定とか言ってよ・・・」
「はーい、以後気をつけます」
反省の色無しの声が返ってくる
864 :
829:2006/04/16(日) 02:15:33 ID:???
「母さんに呼ばれてるんだった、先帰る」
席を立ち廊下へ走ろうとしたとき
「あれ?シンジも?私もなの」
「それって迎えに来てもらったりしてる?」
「校門で待っててって言われた」
「じゃあ僕も校門で待ってようかな・・・」
「そんじゃ行こっか」
と校門へ向かった
「あれ?レイ?まさかあんたも?」
「昨日電話が来て校門で待ってなさいって言われたから」
「今日なんかあるのかな?」
と喋っていると1台の車が排気ガスを吐いて向かってきた
「まあなんかありそうね、それじゃあまた〜」
アスカは得意そうに車に乗り込むとどこかへ行ってしまった
「綾波はお母さんがくるの?」
「いっつも外国にいるの・・・」
ちょっとまずい質問したかなと思いつつも話を続ける
「そっかじゃあ1人暮らし?」
「とりあえず家政婦が時々くるぐらいかな」
「そうなんだ・・・」
と気まずくなりながらも不器用な会話は続く
865 :
829:2006/04/16(日) 02:22:43 ID:???
「でも、その・・・・寂しくないわよ・・・」
なんでそんな事言うのかなと一瞬引っかかったがどうでもよくなった
そんなこんなしていると車が2台続けて来た
「寂しくない・・・碇君がいるから・・・」
「え・・・?」
シンジは聞きそびれた振りをした
「ううん、なんでもないの」
と言い残して車に乗り込んだ
(なんだろうこの気持ち・・・初めてだ・・・)
そう思いながらシンジも車に乗り込んだ
「シンジ、今日はお弁当忘れて大丈夫だったの?」
「まぁ、大丈夫だったかな・・・」
少しあの時の事を思い出しながら答えた
「それが弁当貰っちゃって・・・」
「それは彼女さんからなのかしら?」
と少し意地悪目に言った
「そ、そんなんじゃないよ僕と綾波は・・・」
「あら、綾波さんって言うんだ覚えておこうかしら」
意地悪はまだ続いていた
「もう!いいよ・・・」
と窓の外をみた
レイの気持ちを少し感じつつ感じない振りをして
日本語勉強予告して、1時間後病院のベットにいました
そんで昨日の昼過ぎまで入院してました
というのうは諸事情です 痛かったです
それとまた微妙なところで終わってしまいました・・・・・
また書きます でゎ
866 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/04/16(日) 03:04:16 ID:QUi5NSDH
なんかいい感じ。続き待ってます
この綾波は普通の綾波?
綾波は普通に弁当なんて作らないと思う
ならこの綾波はあの明るい綾波か
>荒立つ風は八百万の紅の瞳の少女の髪を乱す
この段階でウンコ確定。
「碇君、私、人の暖かさを知らないの」
「えっ?」
「だから、碇君から教わりたいの」
「それって、どういう・・・」
「こういう事よ」
「えっ?ちょっ!綾波!?」
「私と、一つに、なりましょう」
「あっ!ちょっ・・・あーん!!」
暇潰しになればと思って書いてみた
反省はしている
872 :
829:2006/04/16(日) 19:42:31 ID:???
S:こんにちは、碇シンジです
R:綾波レイです
S:綾波はこういうの苦手そうだけど大丈夫?
R:私がだめでも碇君がいるもの
S:え?
R:今から碇君が面白いこと言うので聞いてください
S:ちょ、綾波・・
R:はい碇君、面白いこと言って
S:え・・あ、あの・・こないだ零号機乗ったんですけど、なんか綾波の匂いがするなって思ったら
後ろに綾波がいて・・・当たり前か、て・・
R:・・・・・
S:・・・・・あ、あの・・・
R:ごめんなさい、こういう時どういう顔したらいいか分からないの
S:ひどいよ、綾波。こういうのは一人じゃなくて二人でやるものなんだよ
R:そうなの?
S:じゃあ僕がボケやるから、綾波は突っ込みをやってね
R:分かった。面白かったら突っ込むわ
S:すごい上から目線なんだね。じゃあいくよ、こないだネルフに行ったんだけど
R:・・・・・
S:そしたらさ、僕の父さんが歩いてきて何かモゾモゾしてるんだ
R:・・・・・
S:で、どうしたの?って勇気出して聞いてみたんだ、そしたらどうしたと思う?
R:・・・・・
S:あの・・・綾波?
R:何?
S:何してるの?
R:だってまだボケてないでしょ
S:いや、相槌とか打ってもらえないとキツいんだけど
R:そうなの、知らなかった
S:本当に何も知らずに来たんだね。とりあえず普通の会話してくれる?
R:分かった
S:最近僕味噌汁にはまってるんだ
R:そうね
S:でさ、何のダシが一番おいしいか知ってる?
R:知らないわ、興味ないもの
S:ごめん、僕が悪かった気がするよ。なんか綾波が話したい事とかある?
R:ええ
S:そっか、最初から言ってくれればいいのに。じゃあ綾波がボケで僕がツッコミね
R:私、今三人目なんだけど
S:うんうん
R:一人目の時は、赤木ナオコっていうばあさんに殺されたの
S:・・ん?
R:二人目の時は自爆したの
S:・・綾波?
R:そしたらその爆発で私の体・・
S:綾波!何の話してるの?
R:ここからが本番なんだけど
S:できれば他の話にしてもらっていい?
R:分かったわ
S:うん、ごめんね
R:で、三人目になったんだけど今度は巨大化しちゃって、おまけに首が
S:綾波!!それ続きだよね?
R:そうだけど
S:罪悪感ゼロなんだね。分かった、じゃあ面白いところから話してくれる?
R:別にこれ面白い話じゃないんだけど
S:あ、そこから説明必要なんだ。
なにか皆が笑える話とかあるかな?
R:ないけど
S:そう・・・
R:終わる?
S:・・・うん <終劇>
…ローテンションな南キャン?
まぁ乙。
庵?
面白かったけど、LRSじゃあないかな? って気がする。
まぁ、過疎ってるから、投下があるだけ有難くもあるけど、
出
来
れ
ば
も
っ
と、LRSらしく。
「碇君って、奥手なのね。」
「綾波、いきなりどうしたの?」
「私、もっと強引でも良いの。むしろ強引の方が良いわ。(ポッ」
「あ、綾波?熱でもあるの?」
「これだけ言っても、何もしてこないのね。私がリードしてあげる。(ポッ」
「綾波、なんだか目の色がおかしいよ・・・」
「さぁ、私と一つに、なりましょう」
「えっ!?ちょっと!あやな・・・あーん!!」
「うぅ・・・綾波ひどいよ・・・ぐすん。」
「ごめんなさい。でも、碇君が奥手だから・・・」
「でも、あんな事しなくてもいいだろぉ・・・」
「ごめんなさい・・・私の事、嫌いにならないで・・・ぐすん。」
「あ、綾波泣いてるの!?な、なんでもするから泣きやんで!ねっ?」
「ほんと・・・?ぐすん。」
「本当だよ!なんでもするからさ。」
「じゃあ、もう一度一つになりましょう。」
「えっ?てゆうか嘘泣き?」
「女の涙は最大の武器って、本に書いてあったの。さぁ、早く一つになりましょう。」
「ちょっ、まだ準備が・・・あ、あーん!!」
コメディタッチで書いてみたんだけどこんなもんで良いかね?
ワロタww
グッジョブ
その調子だ!
ガンガレ
>>873-874 シンジの反応をもっと大げさにしたらドクロちゃんぽくなるかもしれないな。
俺はサバトちゃん派
887 :
829:2006/04/21(金) 01:28:12 ID:???
「それでそのお弁当は美味しかったの?」
ユイの尋問はまだ続く
「うん、まぁね・・・・」
「ふーん・・・・」
しばらく車内には沈黙が流れた
「また・・・食べたいな・・・」
「・・・」
ユイはレイに意味のない嫉妬感を覚えた
シンジはまだ外を見ている
しばらくすると大きな病院が見えてきた
ユイは手馴れた手つきで車を駐車場に止める
無気力でドアを閉めたシンジは言われるがまま行動する
「今日は軽い身体検査を受けてもらいます。いいわね?」
「別にいいけど、そんなにかしこまらなくてもいいんじゃないの?」
そうしてまだ見ぬ病院へ入っていった
メインホールを抜け奥へゆっくり歩いていく
しばらく歩くと第一検査室、第二検査室という2つの部屋が見えてきた
「ここの第二検査室に入って」
ドアを開けると保健室のような風景が目に飛び込んできた
「まずは身長、次に体重、次に聴力を測り、最後に血液検査をしてもらいます」
「は、はい・・・」
調子をくるわされる声で母親から言い渡される
888 :
829:2006/04/21(金) 01:31:44 ID:??? BE:188697672-
(やっぱり血を見るのは気持ちがいいもんじゃないなぁ・・・)
紅でそまる試験管を見つめる
「それじゃ終わったからメインホールで待っててちょうだい」
「どのくらいかかるの?」
「そうねぇ・・・」
首をかしげるユイは返答に悩んだ
「15分くらいかしら・・・」
「わかった、それじゃあメインホールで待ってるよ」
身長があまり伸びてなかった事を悩みながら第二検査室を後にした
うつむきかげんで検査室を後にしたシンジに声がかかる
「あれシンジじゃない!」
廊下に響く声
「ああアスカ、アスカもだったの?」
「身体検査の事?」
「そっか、やっぱり何かあったんだ・・・」
「あんたもホールで待ってろって言われた?」
「まぁそんなところかな」
「こんなところでもあれだし、ホール行かない?」
「そうだね、喉も渇いたし」
2人はホールを目指しゆっくり歩いて行った
889 :
829:2006/04/21(金) 01:33:14 ID:??? BE:404352465-
ユイは個人情報を見て少々驚いた
(この子が・・・)
「あなたが綾波さんね?」
「はい、そうですが・・・」
ユイの顔が少しほころんだ
「今日はシンジがお世話様でした」
レイは少し悩んだあげく状況が把握できなかった
「碇君のお母さん・・・・かしら?」
「はい、そうです」
の一言でやっと解釈できた
(碇君のお母さんキレイ・・・)
ユイが書類を書きながら口を開く
「シンジがあなたの作ったお弁当また食べたいって言ってたわよ」
「え・・・碇君が・・・・」
レイは知らない間に驚きと喜びに満ちた顔になっていた
「そこでなんだけど・・・これからシンジのお弁当作ってもらえないかしら?」
今度は笑顔だけになった
「はい、是非!」
「それじゃあ明日から毎日お願いします。それと身体検査を始めます」
「わかりました!」
笑顔のままで元気よく答える
890 :
829:2006/04/21(金) 01:34:13 ID:??? BE:431309748-
「あら?身体検査がそんなに楽しみ?」
なぜ笑顔か知っているのに意地悪半分で問いかけた
「そういうわけじゃ・・・なくって・・・」
ユイはどこか楽しそうだった
「てか、明日どーする?」
お茶を飲んでいるシンジに問いかける
「明日?ああ買い物ね・・・」
シンジたちは受付などがある大きなホールにいた
その周辺では人が忙しく行き来している
「じゃあ学校の近くのコンビニに10時でいい?」
「は、早いね・・・そんな早く行ってどうするの?」
「いいじゃないの、あの周辺いろんなお店とかあるし」
ゆっくり眠っていたいという想いは見事に砕かれた
「とりあえず起きれたら行くよ・・・」
天井を見ながら言った
「絶対に来なさいよ!」
シンジは苦笑いでため息をついた
「全て終わったわ、ホールで待ってて欲しいの。後シンジもいるわよ」
「え?来てたんですか?」
上の空だった顔があふれんばかりの笑顔に変わった
「シンジも身体検査受けて行ったわ、ホールの行き方は分かるわよね?」
「あ、はい大丈夫です。それではホールで待ってます!」
と足早に去っていった
(人を想うって・・・素晴らしいことね・・・昔を思い出すわ・・・)
891 :
829:2006/04/21(金) 01:41:45 ID:??? BE:1091750999-
「それじゃあまた明日ね〜シンジ〜」
「また明日〜」
アスカは迎えが来て先に行った
アスカを見送り振り替えると辺りを見渡しているレイがいた
(綾波もだったんだ・・・なにがあるんだろう本当に・・・)
と疑問を抱きながら声をかける
「やぁ、綾波もだったの?」
「今終わって碇君を探してたところだったの」
「え?僕を?」
あれ?とレイが気付いた瞬間レイは顔を伏せた
「あの・・・その・・・」
「とりあえず座らない?」
「うん・・・」
しかし状況は変わらずレイとシンジは黙り込んだままだった
「シンジ終わったから帰るわよ」
と突然後ろから声をかけられた
「あ・・・・うん・・・」
少々驚きながらも答える
「後綾波さんも送っていくわ」
「え?どうしてですか?」
「さっき電話があって送ってくれっていわれたのよ」
892 :
829:2006/04/21(金) 01:43:59 ID:??? BE:161740962-
「それじゃあよろしくお願いします」
少し落ち着いた声で挨拶を1つ
「それじゃ車に行こうかしら」
病院の自動ドアの向こうは真っ暗の空の下だった
空には幾千の星が輝いている
「星がキレイだなぁ・・・・・」
レイは歩く事を忘れ星を見つめていた
「綾波どうしたのー?行くよー?」
少し遠くからシンジの声が聞こえた
「今行く〜」
と一声かけてからもう一度空を見る
(あ!!流れ星!!)
夜空を切り裂くかのように一筋の光が流れる
(願い事・・・すればよかったなぁ・・・)
「どうしたのー?」
と車の窓から聞こえてきた
「ゴメ〜ン今いくからー!」
そう言ってレイは車に向かって走り出した
車の中に入るとシンジが話しかけてきた
「なにかあったの?」
「えっとね、流れ星が見えたの・・・一瞬だったけどすごくキレイだったわ・・・」
「願い事は願った?」
「それが本当に一瞬だったから・・・なにも・・・でもキレイだった・・・」
「僕も見たことあるけど本当にキレイだったなぁ・・・」
893 :
829:2006/04/21(金) 01:46:20 ID:??? BE:431308984-
「そっか・・・あ・・・!晩ご飯・・・」
この声にシンジもユイも少々驚いた
「晩ご飯がどうかしたの?」
運転席から問いかけられる
「それが材料とか全然買ってなくって・・・
もしよかったらどこか近くのスーパーで下ろしてもらえませんか?」
「もしかして一人暮らし?もしよかったら晩ご飯食べていく?」
ハンドルを右に切りながら言った
「一応一人暮らしですが・・・なんか悪いです・・・」
「いいから、いいから子供は遠慮するもんじゃないの!」
シンジは中々話に溶け込めず見ていた
「それじゃあ、お願いします・・・」
(碇君のお母さん・・・キレイなうえにやさしい・・・)
「じゃあ近くのスーパーによってから家に帰るから」
「え?それじゃあ・・・」
「いいからいいから気にしないの・・・」
やさしい口調で喋り、静かに車を走らせる
スーパーの駐車場に車を止めると
「ちょっと行ってくるわ」
と言ってスーパーの中に行ってしまった
(どうしよう・・・)
車内は驚くほど静かでそのうえ誰も通らない
「あのさ」 「あのさ碇君・・・」
驚くほどその声は合っていた
894 :
829:2006/04/21(金) 01:49:21 ID:??? BE:431309748-
ゴメン・・・改行忘れたので・・・
話合ってなかったらシーン移行したものだと思ってください・・・
それでゎまた・・・・
>>894 乙
なんか久しぶりにまともなLRS見たよ
「碇君、今日は料理を習いに来たの」
「あ、綾波・・・?どうやって入ったの?」
「葛城一佐から、合鍵を貰ったの。これで、碇君といつでも一緒。(ポッ」
「と、とりあえずさ、料理の勉強しない?」
「そうね。今日は、碇君をどう料理しようかしら?(フフッ」
「綾波・・・料理の意味、間違えてない?」
「間違えてないわ。さぁ、私と一つになりましょう。」
「そう、何回も・・・あっ、いやっ・・・あん・・・あーん!!」
調子に乗ってまた書いてみたんだけど
なんか書く事に文がおかしくなってる
898 :
829:2006/04/22(土) 00:29:51 ID:??? BE:161741726-
少しほどの沈黙が流れる
「なに?綾波・・・」
「碇君こそ・・・」
2人はしばらく考え込んだ
そしてまた発言する事を頭に浮かべる
「えっと・・・その・・・」 「えっと・・・その・・・」
重なり合った声が車内に響き笑いを誘う
「プフッ・・・ハハハハハハハ!」
シンジは耐え切れず大きい口を開けて笑い始める
レイは顔を手で押さえクスクス笑っている
「なんか面白いね」
笑いをこらえながら切り出す
「本当に・・・なんなのかしらね・・・」
シンジは何気なく窓から夜空を見た
「ねぇ!まだ星がキレイだから外出てみない?」
「いいわよ、流れ星見れるかなぁ・・・」
車のドアをバタンの閉め、2人は改めて夜空を見上げる
2人は車を挟んで立っていたが、やがてレイからシンジの方へ近づいていった
「綾波はもし流れ星がなが・・・綾波!?」
899 :
829:2006/04/22(土) 00:32:40 ID:??? BE:161741726-
レイとシンジは1cmも離れる事なく密着していた
レイがシンジの右腕を掴んでいる形だった
「もし流れ星が流れたら・・・一生こうしていられるように願うわ・・・」
(綾・・・波・・・・?)
シンジはどうしていいか分からなく、きらめく夜空をしばらく見上げたままだった
そうこうしているうちにだんだん星が消えかかってくる
「あ!流れ星!!綾波!流れ・・・・・」
シンジはレイの寝顔を見て呼びかけるのを止めた
そして、まだ右腕を掴むレイを抱えて車に戻る
(綾波は僕をどうしたいんだろう・・・僕は綾波にどうしたらいいんだろう・・・)
シンジはレイを起こさないようにそっと車に乗せた
(そして、あの時どうして流れ星を期待していたんだろう・・・・)
腕はまだ掴んだままでレイはシンジにもたれかかっている
(綾波・・・今僕はどうしたらいいか分からないんだ・・・)
シンジはレイのほうを一度見る
そして一瞬寝顔が笑ったように見えた
(でも・・・一緒にいたい・・・)
シンジの確かな気持ちだった
その貫いた気持ちを心にしまった
(きっと・・・きっといつか・・・いつの日か・・・)
ないす職人!
ウホッw
902 :
829:2006/04/23(日) 01:51:44 ID:??? BE:431309748-
そのうちビニール袋を手に提げたユイが戻ってきた
ユイは車後部のハッチバックを開けて買ったものを詰め込む
(どうしてかしら・・・静かね・・・)
ユイはハッチバックを空けた瞬間あまりにも静か過ぎたことに異変を感じた
荷物を積み終わると後ろのドアの窓から寄り添う2人を見る
(あらあら・・・起こしたらかわいそうね・・・)
フロントドアを閉め、エンジンをかける
ユイはエンジンの音が憎く感じた
そしてユイはできるだけ遠回りをして車を走らせる
[あれ?ここはどこかな?]
[碇君・・・]
[綾波・・・ここは?]
[わからないけど・・・ここにいると気持ちが晴れるような気がするの・・・]
[そっか・・・そういえば・・・えっと・・・その・・・シンジでいいよ]
[・・・・・・シンジ・・・君?]
[はい、なんでしょうか?]
[・・・私も名前でいいわよ]
[そっか・・・レイ?]
[はい、なんでしょうか?]
[なんか本当に気持ちが晴れるね]
[そうね・・・]
2人は最後まで幸せそうだった
903 :
829:2006/04/23(日) 01:57:30 ID:??? BE:471744375-
「・・・・・・」
シンジは無言で目を開けた
レイの方を見ると、レイは手で目をこすっていた
シンジは自然と言葉がでた
「レイ・・・」
「シンジ・・・」
レイも自然と言葉が出た
(あれ・・・さっきと違う・・・でも・・・)
2人は気付かないうちに互いを見つめ合っていた
「あ・・・」「・・・・・・」
2人は赤面して少し離れた
そして2人は車が動いてない事に気付いた
「あれ?ここは・・・マンションの駐車場だ・・・」
「碇く・・・シンジのお母さん・・・車の外にいるわよ・・・」
(同じの夢を見てたんだ・・・よね・・・)
静かにドアを開けてユイに話しかける
「着いてたの・・・?」
「あまりにも起こしにくい状況だから待ってたのよ」
シンジとレイはまた赤面した
「しかも寝言付きよ・・・」
最後には顔を伏せてしまった
「なんだか互いの名前言ってたかしらね・・・・」
「も、もう・・・やめてよ・・・」
「・・・・・・」
レイもシンジも顔が上がらなかった
904 :
829:2006/04/23(日) 01:58:57 ID:??? BE:471744375-
「そんなことよりほら、星がキレイよ・・・」
シンジが顔をやっと上げ、空を見わたす
「星なんて何処にもないけど」
「ほらよく見て」
1つの星が小さくも力強く光を放っていた
「1つでもキレイだわ・・・」
レイもようやく1つの星を見つけ、見とれている
「でもなんか寂しいじゃないか・・・」
「星は数じゃないのよ・・・でも他の星を否定するわけじゃないわ」
とユイがシンジに向けて言う
「それじゃ先に部屋に戻ってるわ」
ビニール袋を持ち上げる
「え?僕ももう上がるけど・・・」
「後もう一つ、誰と見るかっていうのも大切よ」
と言うとユイは足早に去って行った
ユイがエレベーターで上って行ったのを見送るとレイは突然シンジに横から抱きついた
今度はシンジは驚く様子も素振りも見せなかった
「どうしたの?」
と冷静に訊いた
「こういう気持ちになったのは初めてなの・・・だからどうすればいいかわからなくって・・・」
レイがもごもごしながら言った
「そっか・・・でも半分あってるから大丈夫だよ・・・」
シンジは一度レイを引き離し、今度はシンジが正面から抱いた
「そう・・・これが正しいのね・・・」
レイもシンジの背中に手をまわした
そして互いの暖かさを十分感じ合い自然と離れる
「そろそろ戻ろうか?」
「うん!」
レイは満面の笑みのままシンジの右腕を掴んだ
905 :
829:2006/04/23(日) 10:25:55 ID:??? BE:539136285-
投稿ミスです・・・・
>>899と
>>902の間にこれが入ります
そう想っている中、流れ星が夜空を切り裂く
「ふぁ〜ぁ・・・・」
そんな事は知らずあくびを一つ
(僕も眠くなってきた・・・)
シンジは時計をちらっと見る
針は8時を指していた
(綾波・・・ちょっとゴメン・・・)
シンジは心の中で唱え、レイの方に寄りかった
寄り添う2人は安心しきった顔で瞳を閉じている
いつのまにかシンジとレイは指を、手を握り締めあっていた
パシャりそうだ
肝心なとこを・・・
僕は、誰に何をしたいんだろう?
僕は、誰に何をされたいんだろう?
ふと、こんな事を考えたんだ。
変わりの無い、日常の中。
そりゃあ、ちょっとは変化はあるけど、あまり変わりの無い、日常。
その中で僕は、何を思い考えて生きてるんだろう?
「シンジ〜、起きなさいよシンジぃ〜」
今日も、部屋の扉の向こうから、アスカが僕を起こしに来た。
「もう、起きてるよ・・・」
僕は、いつもどうりに眠い目をこすりながら、アスカに返事をする。
今日も、いつもと変わらない日が、始まるんだろうな。
別に、変化が欲しいってわけじゃないけど。
「おはよう・・・」
まだ、眠い目をこすりながら、アスカに挨拶をする。
「おはよう。ねぇ、早くご飯作ってよぉ。時間無いんだから。」
「分かってるよ。ミサトさんは、もう仕事行ったの?」
キッチンに向かいながら、この家の主が居ない事に気付いた。
この家の主、葛城ミサト。
僕とは、とても遠い親戚で、僕の父さんの部下。
僕が、前まで居た施設を出る時に、僕を引き取ってくれた。
アスカとは、以前から知り合いらしい。
ドイツに住んでたアスカが、こっちの暮らしもしてみたい
と言うので、前からの知り合いだったミサトさんが、引き取った。
明日もどうせやることないし。
僕は登校拒否の引篭もりだし。
親からも邪魔者扱いされてるし。
現実逃避のためにFFを書いてし。
「ピンポーン」
丁度、僕たちがご飯を食べ終えた時に、呼び鈴が鳴った。
「あっ、碇君。アスカ、もう起きてる?」
「うん。ちょっと待ってて。」
「アスカ〜、委員長来たよ〜。」
僕が、椅子に座ってくつろいでいるであろう、アスカに知らせた。
「分かったぁ〜、今行く〜」
そう言うとアスカが、カバンを持って、すぐに玄関に来た。
「じゃ、行って来るわ。」
「行ってらっしゃい。」
僕は、二人を見送った後、静かにドアを閉めた。
「ピンポーン」
お茶を飲みながらくつろいでいると、また呼び鈴が鳴った。
「来たか・・・」
「よっ、シンジ。」
僕が、ドアを開けるとケンスケが挨拶をした。
「おはよう。じゃ行こうか。」
「せやな、ミサトさ〜ん、行ってきまぁ〜す。」
とトウジとケンスケが声を合わせて、居ないミサトさんに挨拶をした。
「あっ、もう仕事と行って、ミサトさん居ないよ。」
「もっと、はよぅ知らせやぁ・・・」
トウジが目に見える程ガッカリした。
「あはは、ごめんね。」
そのトウジの姿を見て、僕は笑いながら、謝った。
また覚えてたら続き書く
wktkしながら待ってるよ。
「でさ、お前らどこまで行ったの?」
唐突にケンスケが何かを聞いてきた。
「どこまで行ったって、なんの事?」
「おいおいセンセ、とぼけても無駄やで。惣流とどこまでやったんか聞いとんねん。」
トウジも参加してきた。
アスカがどうしたんだろ?
「で、もうキスは済ませたのか?」
「そ、そんな事してるわけ無いだろ!!」
僕は、慌てて否定をする。
「なんやねんシンジぃ〜。お前、度胸無いやっちゃなぁ〜。」
「そんな、度胸とか関係無いよ!僕とアスカは、ただの同居人なだけだよ。」
僕は、どうにかこの状況から出たかった。
ふと、時計を見ると、時刻は8時20分を越していた。
「あっ!早く行かないと、遅刻しちゃうよ!」
なんとか、話を変える事には、成功したみたい。
なんで、あんな事聞いてきたんだろ?
また覚えてたら続き書いてみるよ
覚えてるうちに全部書けよwww
きっと記憶が30分しか保てないとかそんな人なんだよ。
毎日やることがなくて
学校行かずに引篭って
親からも邪魔者扱いされて
2chでFF書くことで現実逃避して
さらに記憶が30分しか続かないという難病におかされている
そんな
>>915はキングカワイソス(´・ω・`)
919 :
829:2006/04/26(水) 01:00:17 ID:??? BE:862618188-
コンクリートでできた殺風景な階段に響く雑踏
互いの体温をひしひしと感じながら上へと行く
「ここエレベーターないんだよね・・・」
不満をもらしながらも階段を上がる
「いいわ・・・少しここに長くいられるから」
「そっか・・・・・・」
特にシンジは考えなかった
徐々に部屋へと近づく足取りは重かった
それでもドアの前に着く
「離れた方がいいかしら・・・?」
シンジの右腕をしっかり掴むレイがうつむきかげんで言った
「あ・・・えっと・・・その・・・」
次の瞬間右腕に暖かさを感じなくなった
シンジは自分の口がどもった事に後悔した
「えっと、あや・・・・レイがいやじゃなきゃさっきみたいにしてていいよ」
レイは首を横に振った
「うん、でもいいの・・・人前では恥ずかしいし」
「わかった」
と言ってドアを開けた
入るとすぐにいつもの光景が見られた
ユイは料理中でゲンドウはまだ仕事で帰ってきていない
「ご飯ってできてる?」
「そうね・・・まだかかりそう」
シンジは少しうつむいた
「手伝いましょうか?」
920 :
829:2006/04/26(水) 01:02:16 ID:??? BE:188697672-
「そうしてくれるとうれしいわ」
早速レイは腕まくりをし、ユイからエプロンを借りる
「部屋行ってるからできたら言って」
と言い残すと部屋に行った
シンジが部屋に行ったのを見送って、ユイが話しかける
「実はまだ作り始めたばっかりなのよね・・・綾波さんは料理とかできる?」
「一応得意です・・・あとレイでいいです」
レイはどこか緊張したおももちで言葉を発した
シンジはベットの上に寝そべって考えていた
あんな事して大丈夫だったのかな・・・?
イヤじゃなかったかな・・・?
キライにならなかったかな・・・?
いろんなことが頭の中によぎる
ただあの時は・・・
触れたかった・・・
手に・・・
体に・・・
心に・・・
全てに・・・
レイに・・・
シンジはこんな事を考える事に恥ずかしさを覚えた
でもこの気持ちは止まなそう・・・
921 :
829:2006/04/26(水) 01:08:25 ID:??? BE:242611463-
「料理上手ねー!」
声に関心と驚きが入り混じる
「いえ、なんだかいつの間にかできてました」
「ところでレイはシンジの彼女さんかな?」
レイは料理を一度止めた
「いえ、そんな関係じゃなくって・・・」
「私が見る限りそうだったんだけど違ったかしら・・・」
「えっと・・・あの・・・その・・・シンジは・・・」
(シンジは私のなんなんだろう・・・)
レイは少し気にかけた
「大丈夫無理に言わなくていいわ。それと相談があったらなんでも言ってちょうだい。相談に乗るわ」
すると緊張した顔が少し安心した顔になった
「質問か分からないけど・・・人を好きになるって言う事はどういうことなの?」
俺も忘れないように次から早めに書く
つーかもう投稿ミスはしねえ・・・orz
ここは今から
>>829を実社会に戻してやるスレになりました
いやっほう
>>923 社会に戻ってきても周りが迷惑するだけ。
一生引篭もっていればいいと思うけど。
どうせ困るのは本人とその家族だし。
「え〜っと、今日は転校生が居る。入ってこい。」
遅刻ギリギリで、教室に着いた、僕とトウジとケンスケは
肩で、大きく息をしながら、今の唐突な知らせを聞いた。
ガラッと無機質な音を立てて、開かれた教室の扉から、一人の男の子が入って来た。
それと同時に、男子からは、落胆の声。
女子からは、歓喜の声があがった。
「皆さん、初めまして。渚カヲルです。」
カツカツと、黒板に綺麗な文字を書いた後、彼は短い自己紹介をした。
「なんや、いけ好かんやっちゃな〜。」
「ああ、俺もそう思う。」
トウジとケンスケは、彼を一目見るやすぐに文句を言った。
「ちょっと、二人とも。人聞きが悪いよ。」
僕は、いつものように二人をなだめる。
「あら、珍しいわね。アンタ達と私の意見が、合うなんて。」
アスカは腕組みをしながら、そう言いはなった。
「ちょっと、アスカまで・・・」
本当に珍しい。
いつもなら、僕達の言う事なんて、真っ先に否定するのに。
「なんやシンジ、お前あの転校生の、肩持つんか?」
トウジが少しイラっとしたような口調で、聞いてきた。
「シンジお前、そっちのケがあるんじゃないか?」
ケンスケが眼鏡を光らせ、うすら笑いで有り得ない事を聞いてきた。
「えっ?そうなの?」
アスカが身を乗り出し、「嘘っ!?」と言いたそうな顔で、尋ねた。
「そっ、そんな訳無いだろ!」
僕がそう言うと、周りからクスクスと笑い声がした。
どうやら、結構大声で言ってしまったみたい。
恥ずかしい・・・
三人の方を見ると、ニヤニヤしていた。
「どっちが三バカトリオだよぉ・・・」
僕は、うつ向きながら、そう呟いた。
「じゃあ、さっき叫んだ、碇の隣に座ってくれ。」
「はい、分かりました。」
先生は、渚君にそう言った。
「初めまして。碇シンジ君。」
「ど、どうして僕の名を?」
もう既に、僕の名前を知っていた事に、驚いた。
「僕は、耳が良いんでね。」
渚君は、そう言った後少し微笑んだ。
「渚君・・・だったよね?」
「カヲルで良いよ。碇君。」
「シンジで良いよ。」
なんだか、恥ずかしい。
なんでだろう?
「シンジ君は、歌は好きかい?」
いつもみたいに、先生がセカンドインパクトの話をし始めたら、唐突に聞いてきた。
「歌?好きだよ歌は。」
「歌は良いねぇ。歌は心を潤してくれる。人間が産んだ、文化の極みだよ。」
カヲル君は、そう前を見ながら言った。
「そう・・・なんだ・・・」
なんだか、カヲル君って、不思議な人だなぁ・・・
なんか文おかしいな
まぁ良いや
次で多分綾波と会うと思う
覚えてたらまた書くよ
あと
>>829は普通の人だろ
>>919 投下も良いが、もう少し日本語の勉強するなり、辞書を引く癖を付けるなりしろ。
"雑踏"は人混み等を指す言葉だ。響いたりなどせん。
>>930 ふむ。そう言う用例があることはあるのか。それが、だからといって正しいのかは
別問題だが。
だが、それとは別に、件の場面は人混みなのか? 話の前後関係からすると人気は
なさそうだが?
むしろ、そっちが問題だろう?
ゴメン、後半はまちがい。納得してないよね。
「やっと終わったよ」
僕は、やっと終番の仕事を終えた。
窓の方を見ると、夕焼けのおかげで、辺りは赤く染まっていた。
「早く帰って晩ご飯の支度しないと、アスカに怒られちゃうよ。」
僕は、カバンを取るとそのまま一階へ向かった。
一階へ着くと、前から誰かが来た。
「碇君?」
前から来た、誰かが唐突に僕の名前を読んだ。
「綾波?」
よく見ると、その誰かは同じクラスの、綾波レイだった。
あんまり、話した事ないんだよなぁ。
いっつも、外ばっかり見て、何考えてるか分かんないし。
「碇君、どうかしたの?」
「あっ!いやっ!!なんでもないよ。うん。」
綾波の事を考えてると、その本人から声をかけられ、僕は、必死でごまかした。
「あっ、綾波は、なんでこんな時間まで学校に居るの?」
とりあえず、話を変えようと思い、当たり障りの無い事を聞いた。
「保険室に居たの。」
「保険室に居たって、大丈夫なの?」
「問題無いわ。」
綾波は、相変わらず淡々と、答える。
「そう、なら良いんだけど・・・」
「・・・・・」
気まずい・・・
どうしよう・・・
「綾波のお母さんって、どんな人なの?」
僕は、知らぬ間に言っていた。
「私の両親、事故で死んだの。」
綾波は、淡々とそう言った。
「あっ!その・・・ごめんね・・・」
「どうして謝るの?」
綾波は、いかにも「何故?」って顔で聞いてきた。
「あの・・・そのね!その・・・」
どうして、こんな事聞いてくるんだよぉ・・・
「あの・・・綾波は、施設で暮らしてるの?」
なんだか、気まずくなったので、僕はまた、話を変えた。
なんか、かっこ悪いな・・・
「違うわ。一人暮らしなの。」
「そうなんだ・・・」
綾波は強いな。
僕には、そんな事無理かも知れない。
「それじゃあ、私帰るわ。さよなら。」
綾波は、そう言うと自分の靴が置いてある方へ、歩いて行った。
「ちょっと、待って!」
僕はまた知らぬ間に、綾波を呼び止めていた。
「何?」
いつもと変わらぬ様子で、綾波はそうたずねた。
「いや・・・その・・・一人暮らしだったら、僕の家に来ない?ご飯くらいならご馳走するよ。」
「どうして?」
「どうしてって・・・その・・・」
なんだか、自分でもよく分からない。
けどなんか・・・
「放っておけないんだよなぁ・・・」
消え入るような、小さな声で、そう呟いた。
「どうしたの?」
そんな僕の様子を見てか、綾波はたずねてきた。
「と、とにかくさ!ご飯なら、ご馳走するからさ。」
「でも・・・」
綾波がそう言った後で、「グルルルル」と言う音が鳴った。
その後、綾波が顔を、顔を赤くして、うつ向いた。
「綾波もお腹減ってるんだし、それに三人分作るのも、四人分作るのも同じだしさ。ねっ?」
僕がそう言うと、綾波は、うつ向いたまま、うなずいた。
「それじゃあ、行こっか。」
僕はそう言い、自分の靴が置いてある方へ、歩いた。
ついに綾波と会ったなシンジ
まぁまた覚えてたら書くと思うよ
GJ!綾波かわいい
ちょっと誤字が多いよー
ま、続きまってるよ
>その後、綾波が顔を、顔を赤くして、うつ向いた。
普通に書け。
>僕がそう言うと、綾波は、うつ向いたまま、うなずいた。
読点多過ぎ。
>>940 やっぱ句読点多いか
句読点ってどうゆい所につければ良い?
基本は意味とか文のまとまりとかの切れ目
音読してリズムが悪かったら直すと吉
誤字も見つけられるから、文を書いたら声に出して読め
あと、文末に過去形ばっかはやめたほうが
>>942 丁寧にありがとう
音に出して読んでるつもりだったんだが所詮はつもりだったんだな
誤字の方は多分そう記憶して使っちゃってるから治しようが無いかも知れん
なるべくひらがなを使うよ
文末のは思い浮かばないんだ全然
変えようとは思うんだけど出てこない
俺の語彙が少ないせいなんだろうけど
944 :
829:2006/04/30(日) 00:49:17 ID:??? BE:80870832-
ユイは困った顔一つせず、むしろ笑顔で口を開く
「簡単な事よ、その人とずっと一緒にいたいと感じたときだと思うわ」
そうしてユイは料理に目をかける
「それとね・・・」
今度は隣に目をかけるとレイの姿は無かった
(・・・なにかまずい事したかしら・・・・・・あ・・・・!)
レイは1つの事を考え歩いていた
うろ覚えだったかして挙動不審になりながらも部屋を探す
そしてある部屋のドアを突然開ける
「シンジ・・・・・・」
本を読んでいたシンジは驚きを隠せない
「え!?」
「あのね・・・シンジのことが・・・」
ちょっと待って
伝えたらどうなるんだろう
一緒にいられるようになるのかな
想いを伝える事って
怖い
945 :
829:2006/04/30(日) 00:50:49 ID:??? BE:242612036-
レイの放った言葉の後、沈黙が刻まれる
「どうしたの?」
考え込むレイに言葉を投げかける
「え・・・・あ・・・・えっと」
焦る姿を見て異変を感じる
「ほら、ここ座って。それと焦んなくても大丈夫だから」
小さな優しさがレイとその場を包む
ドア閉めるのにも力が入る
そうして1つの座布団に崩した正座で座り込む
「なにかあったの?」
レイはまだ少し焦りの色を残していた
怖い
「ね?なんでも話してみて」
こんなに優しいのに
「ねえ、大丈夫?」
何が足りないんだろう
946 :
829:2006/04/30(日) 00:51:34 ID:??? BE:431309748-
「ごめん、なんでもないの・・・」
シンジの言葉を受け、答えるまで数秒かかった
「わかった、相談ならいつでも受けるよ、何でも話してね」
(似てる・・・シンジは母親似かな・・・)
「うん、ありがと。まだ料理の途中だったから、それじゃ」
今度は静かにドア閉め出て行った
「本当になんだったんだろう・・・・・・」
疑問だけが心の片隅に残る
台所に戻ろうとしているレイは寂しさを感じていた
しかし、どうしていいか分からなかった
それを逃がす事もできず、消す事もできず
台所に着くまで彷徨うばかり
「あら?どこ行ってたの?」
料理を進めながら質問が飛ぶ
「ちょっと、シンジの部屋に・・・」
「そう・・・」
うつむいてるレイを見てユイは半分悟った
そうして適確な言葉をかける
「気持ちを伝える事は大切よ」
重い口を開く
「でもわたしはそれができないの・・・」
今度は全てを悟って、やや安心した
947 :
829:2006/04/30(日) 00:58:57 ID:??? BE:80871023-
「そうね・・・伝える事はどうしようもなくなったらの方がいいわ」
「はい・・・」
声には元気がなく、今にも折れそうな声だった
「だけど、今は一度しかないわ・・・」
ユイは静かに淡々と語る
「悩む事はいつでもできるし、料理だっていつだってできるでしょ?」
「・・・・・・」
レイは話を読めたのか、台所から出て行こうとするが
「まだ話は終わってないわ」
とユイが呼び止める感じで話しかける
「ごめんなさい・・・・・・」
静かに戻り、また話が始まる
「つまり、無理に想いを伝えなくてもいい。一緒にいたり、話したりする事だけでもいいってこと。
本当に今は一度しかないから」
レイは少し安心して、シンジの部屋に向かう
見送るユイが一言
「恋は楽しくね・・・・」
前のレスとか見るといろいろ勘違いされてたのかなっと思ってたり・・・
"雑踏"についてはすみません、辞書引く癖付けます・・・
でゎまた近いうちに
>>941 基本的に日本語の句読点は、英語のピリオドと違って何処につけると間違いってのは無い
が、一つの文に多くても二個くらいがベスト
それ以上多いと書き手にはわかりやすくても、読み手には意味が伝わりづらい
後、書き終わったあと読み返す癖つけるのが言いと思う
誤字、脱字、句点、読点のミスをなくせるし
意外と書き手には気づき難い、説明不足や蛇足も見つかったりする
話自体はいい感じですな。
続きにwktk
優しいシンジに萌えた。
自己投影シンジに萎えた。
がんがれ。続きを待ってるノシ
そろそろ次スレたてたほうがよくね?
だな
ずっとロムってたけどこのスレでは初出没だ。
次スレ立てておいた。
956 :
829:2006/05/01(月) 19:25:32 ID:??? BE:539136858-
とりあえず次スレに投稿しませう
今日あたり書けたら良いな
ダメだ俺
今日中に書けそうに無い
ごめんなさい
「ただいま」
いつもどうりに買い物を終えて家に帰る。
今日は綾波か居るから、いつもとはちょっと違うけど。
「あらおかえりシン・・・その娘だれ?」
ビール片手に挨拶をしたミサトさんが、綾波を見て固まる。
「初めまして。綾波レイです。」
「あら〜レイちゃんて言うの。まぁ入りんしゃい入りんしゃい。」
「失礼します。」
そう言うと綾波は家に上がった。
僕はその様子を見た後、ご飯の支度を始めた。
「私も手伝うわ。」
僕が支度を始めるとすぐに綾波がそう言った。
「ありがとう。でも良いよ。綾波はお客さんだしね。どこか好きな所に座って待ってて。」
料理も男の仕事だしね。
「そう・・・」
そう言うと綾波はテーブルの一番端の椅子に座った。
「それにしてもシンジ君が女の子を連れて来るとはねぇ。すみにおいとけないわぁ。」
料理を作ってる僕に、ミサトさんが話かけてきた。
きっと顔はニヤけてるはず。
「べっ、別にそんなんじゃないですよ!」
「あらぁ〜?ホントかしら?」
「もう・・・ミサトさんご飯抜きにしますよ。」
「そんな事言っていいの?アスカに知らせるわよ〜。」
「アスカ今居ないんですか?」
僕はミサトさんの言葉に驚き、振り返る。
「えぇ。シンジ君の帰りが遅いからって探しに行ったのよ。」
「そうだったんですか。」
僕は何故か少し安心した。
アスカどこ居るんだろうな
また覚えてたら続きを書けたら良い
GJ
まあガンガレ
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猫。 ◆/75iL116.. :2006/05/04(木) 15:24:30 ID:???
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猫。 ◆/75iL116.. :2006/05/04(木) 15:24:30 ID:???
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うめ
梅
埋め
倦め
績め
産め
熟め
生め
膿め
宇目
ウメ
ume
楳
埋め
うめぇ
旨ぇ
上手ぇ
美味ぇ
甘ぇ
巧ぇ
巧ぇ
ウメェ
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