シンジハーレムを追い求めるスレ4

このエントリーをはてなブックマークに追加
     旧世紀エヴァンゲリオン(前編)


 狩人は息を潜めて獲物が追われ近づくのを森の中で待っていた。
 見つからないように繁みの後ろで身をかがめてはいたが、いつでも飛び出せる
ように腰は浮かせている。手には投槍機を低く構えていた。かなり窮屈な体勢で
あったが顔面に苦しみの影はない。狩人の耳が獣の足音と狼のほえる声を捉えた。

 狼の声は途切れることなく近づいていた。獲物が姿を見せた。大股で森林を
疾走するそれは巨大な牡鹿だった。狩人は牡鹿の真正面に位置していた。立ち
上がると同時に殆ど感覚で槍を投げる。情報は音の流れに頼っていた。目で追うと
まず間違いなく獲り逃すからであった。

 槍は相対速度の助けもあり鹿の喉元に突き刺さった。だが慣性のついた巨体は
なかなか止まらない。狩人の横を通り過ぎる。繁みを破壊しつつ鹿は進んだが足は
明らかに鈍っていた。そこに狼が飛びついて首筋を噛みあげた。気管のばきりと
潰れる音が狩人にも聞こえる。ムラサキはよくやってくれている、狩人──シンジは
そう思った。仔の時から育てあげた相棒であった。

※注 現在の鹿、つまりケルブスとは大きさを含めてかなり違うもの。狼も同様。
 獲物は余りにも大きく一人では到底運べなかったのでシンジはのろしを上げた。
森の精に祈りを奉げてから獲物を解体していると、それほど待つこともなく革脚袢
特有の静かな足音を立ててリョウジがやってきた。やはり狼を連れている。
ムラサキの咆える声を聴いていたのかもしれない。彼は獲物を一目みて驚愕した。

「シンジくん、大物じゃないか。よく一人で倒せたものだ」
「はい、ムラサキのおかげです」
「謙遜することはない。これは君の実力だよ。随分腕が上がったな」

 続いてマコトとシゲルが現れ、最後にトウジとケンスケが到着した。彼らは皆
一様に驚いた。これほどの獲物は久しぶりのことだった。

「センセ、上手い事やったなあ。これなら誰でも思うがままやで」
 トウジはひひひと下卑た笑みを浮かべた。
「ホント、あやかりたいね」ケンスケが追従した。即座にシンジの拳が飛んだ。
二人は倒れた。

 獲物は六人がかりで運んた。彼らの家路が終わりに近づいたころ、女たちが
迎えに来てくれた。リツコ、ミサト、マヤ、カエデ、アオイ、サツキ、コダマ、
ヒカリ、ノゾミ、トウジの妹であるトウコもいた。
その他の大勢の子供たちまで珍しそうに獲物を見ていた。皆嬉しそうだった。
 山の中腹に彼らの住処は存在した。天然の洞窟だった。入り口には広葉樹の葉が
飾ってあった。それは一族の目印であり領内宣言だった。入るとすぐに道は折れるので
風雨はまったく中に影響を与えない。奥は深く中は迷宮のようだった。そこに人が
棲むようになったのは遥か昔のこと。人の手が幾台にも渡って加えられ、広げられ、
道の所々は人々の暮らす部屋となっていた。ネルフ一族の長であるゲンドウがこの
洞窟を前の持ち主より奪ってからはや十四年が経っていた。

 入り口からすぐ横の部屋は狼たちの住処だった。獣たちは番の役目も果たしていた。
シンジのムラサキの他にも男たちの数だけ狼はいた。ムラサキには二匹の兄弟がいる。
アオはレイだけに懐いており、アカは誰にも懐いていなかった。
 シンジはムラサキを部屋に入れた。後でたらふく食わせるからな、とシンジは
言いながら狼の背中を撫でる。

 そこは一族の全員が集まることのできる広間だった。中は十分な明かりが灯されていた。
洞窟の奥から湧き出る燃える水のおかげだった。天井は高く微妙な隙間風による
通気も十分だった。人の寝る他の部屋と同様に、床には渇いた砂が敷き詰められ、
それに重ねて縦二つに割られた丸太が限りなく平面になるよう並べられていた。
床と言ってよかった。その上には色とりどりの毛皮が敷き詰められており、ごろりと
横になることも可能だった。部屋の中央は火を焚けるようになっていた。
 そう簡単には手に入らない白い毛皮をまとったユイが広間を通り過ぎ、その奥にある
族長の部屋に入っていった。部屋の造りは広間に順じている。
「男たちが戻りました」
「ふん」あぐらをかいたゲンドウは体を動かしながら鼻を鳴らした。彼に抱えられている
娘があぅぅ、と声を上げる。
「獲物は」ゲンドウが訊ねた。
「牡鹿の大物です。女たちが捌いています」ユイが答える。
「肉は干せ。はらわたは今宵の宴だ」ゲンドウが笑いながら娘の胸をつかむ。娘はひぃぃ、と
声を上げた。
 その時、部屋へ大股で入ってくる者があった。シンジであった。彼は鹿の角を抱えていた。

 シンジは角を転がすと立ったままゲンドウを見つめる。ゲンドウが無言で礼をうながした。
「戻りました」
「ご苦労。休んでいい」
 シンジは動かなかった。
「どうした。部屋で横になっていろ。後で宴だ」そう言い終えるとゲンドウは
にやりと笑った。
「そうか。レイとつがいたいのか。それは駄目だ。他ので我慢しろ」
 あなた、とユイがとがめるが気にせずにゲンドウは腰をゆすった。レイがあぅー
あぅーと声を出し、手で顔を覆った。
「ん。恥ずかしいのか、レイ」ゲンドウはレイの手をとると顔から引き剥がした。
「そらシンジに見てもらえ」
 狩人は背を向けると族長の部屋を出て行った。ゲンドウは笑いながらレイを押し
倒した。犬のような姿勢をとったゲンドウの動きが早まる。すぐに腰を震わせて
レイの胎内へ射精した。
 宴は広間で行われた。シンジが狩った鹿の内臓と女たちが採集した野の菜を土鍋で
煮たものが中心となった。
 鹿の内臓は部位によって煮るばかりではなく焼いたものもあれば蒸したものもあった。
それぞれもっとも旨味を引き立てる調理法は既に確立されていた。

 皆、満腹するまで食べた。子供たちは母親に連れられ眠りについた。その後は女たちが
戻ってくると、なまめかしい声の響く時間が始まった。
 男たちは皆、お気に入りの女を肩に担いで、または小脇に抱えて、手近な部屋へと
引きずり込み、存分に犯し始めた。

 ゲンドウはユイとリツコとレイの三人を伴い下がった。リョウジはミサトとマヤを両腕に
抱きかかえて姿を消した。ケンスケがカエデに飛びついたがマコトに殴られた。マコトは
そのままカエデを。シゲルはサツキを背負っていなくなった。出産間近のアオイといまだ
初潮のきていないトウコは既に就寝している。ケンスケがコダマに飛びつき挿入して腰を
数度動かしたところで後ろからトウジに蹴られて転がった。トウジはケンスケをもう一度
蹴り上げてからコダマを犯し始めた。

※注 ネルフ一族だけではなく彼らの種族はハーレム、つまり首雄集中婚をとっていたが
    それは群れの長がすべての雌を独占するアザラシ型ではなく、上位の雄がより多くの
    交接機会を持つチンパンジー型だった。
 残されたシンジはヒカリを貫いた。シンジはあっけなく射精する。まだ硬い。そのまま続ける。
「センセ、ワシにもイインチョとやらせてくれや」コダマに射精し終えたトウジが手をすり
合わせて頼んだ。シンジはヒカリからぐぽりと音を立てて引き抜いた。シンジの拳が飛んだ。
トウジは気絶した。シンジはもう一度ヒカリに挿入した。

 ヒカリを後ろから犯すシンジの耳に族長の部屋からレイのあえぎ声が聞こえた。シンジは
数ヶ月前にレイを一度だけ犯したときのことを思い出した。
 レイはその日に初潮を迎えた。その夜にはゲンドウに召し上げられる決まりだった。

※注 彼らの発情期は一年中ではあったが更に雌は排卵期に重ねて発情した。その時期には
   彼女たちの胸は張り、頬は紅潮し、目じりはとろんと下がり、口は半開きとなった。

 レイの太ももに流れる血を見たシンジは後先を考えずにレイを犯した。そしてゲンドウに
あばらの骨を折られた。起き上がれないシンジの目の前でゲンドウはレイに挿入した。レイは
シンジの妹でありゲンドウとユイの娘だった。

 ヒカリは自分がおそらくレイの替わりだということに気付いていた。問題はなかった。
今のネルフ一族でシンジほど狩りの上手い者はいないだろう。以前は違ったが最早そうだ。
彼についていけば死ぬことはないとヒカリには思われた。自分の体内で射精するシンジを
感じながらヒカリは喜びの声を上げた。シンジはヒカリから離れると、コダマにのしかかって
丁度射精していたケンスケを殴りつけてからコダマに挿入した。
 数日後、レイの懐胎が一族の全員に知らされた。
前編おわり。
中篇につづく。