「第2回全板人気トーナメント?」
「そうだよ、まさか知らないの?アスカ」
「(知ってるに決まってんじゃない……誰が散々サービスして盛り上げてきたと思ってんのよ…)
……よくは知らないわね。で、それがどうかしたの?」
「エヴァ板も残ってるんだよ、今日がその投票日だから……」
「だから?」
「ア、アスカにも投票して欲しくって、、それで……」
「(アタシはラシに合わせて投票したいのよねー)
ア、アタシはいいわよ。そんな低俗そうな事には興味ないもの」
「お願いだよ、そんなに難しくないからさ。僕でも出来たんだし」
「ま、まさかアンタうちのPCから投票したの!?」
「え?そ、そうだけど」
「ふざけないでよ!ちゃんとシステムを理解しなさいよね!
IPからコード取ってきてるんだからアンタと被って無効票になっちゃうじゃない!」
「ご、ごめん!……でもアスカ詳しい…」
「うるっさーい!もうこのバカ!バカシンジ!
これでエヴァ板が通過しなかったら別れるからね!」
「………嘘だよアスカ、ラシの時間に頑張ってね」
「…………………………コロス……」(真っ赤)
「司令、いよいよエヴァ板の投票日ですが本当に実行なさるつもりですか?」
「あぁ、問題無い」
「(このオヤジこればっかなのよね…)
では、MAGIを使っての多重IP獲得と分速500投稿を指示してきます」
「赤木リツコ博士、勝算はどれぐらいかね」
「(…分速500なのよ、勝つに決まってるじゃない…)
おそらく勝ち抜けるかと思いますわ」
「そうか、くれぐれも慎重にな」
「(…まぁ確かに無効票扱いされる危険性は高いわね)
はい、分かっております」
「レイ、聞いていたか?今回こそエヴァ板が優勝できる」
「……………………」
「どうした、嬉しくないのか?」
「……………ルール違反………」
「我々がルールだ、邪魔者は排除すればいい」
「………私は排除される………」
「何を言っている………邪魔をするつもりなのか?」
「ルールを破って勝っても、碇君は喜ばない……」
「…………………では、後に居るたくさんのお前は何なのだ?」
「………1人1票だから………………」
「マヤちゃん、キミも投票するのかい?」
「あ、加持さん。 はい、お祭ですからね。やっぱりエヴァ板に勝ち残って欲しいですし」
「そうか、実は俺が調べたところではカナリの強敵揃いだ。なかなか難しいだろうな」
「そうなんですか………でも……例え勝ち残れなくても投票する事に意味があると思うんです」
「いいね、キミは純粋だ。俺がキミの為にエヴァ板を勝ち残らせてやる」
「え!? どうするんですか?」
「なに、簡単な事さ。部下をちょっとトーナメント運営本部へ走らせていてね、
凶暴な奴だから今頃は話をつけていると思うよ。
それより、無事に通過した暁には俺とのデート、考えてくれるかい?」
「え……あ、あの………………もしかしてその『部下』って………後にいる……」
「かぁ〜じぃ〜!!」
「げっ!葛城!」
「なぁにが『敵対勢力』よ!私を騙して職員をナンパしてるなんて良い度胸じゃない!」
「お、落ち着け葛城、お前だってエヴァ板に勝ち残って欲しいだろ?」
「こんなやり方で勝ち残っても嬉しくないわよ!真剣にやって、それで負けたら諦めるわよ」
「そりゃあそうなんだが………」
「………あ、あの……加持さん、葛城さん……アレは…?」
「うわ!」
「な!なによあの大量のレイは!?
ちょっと!レイ!?」
「………1人1票だから………………」
「だからアタシは言ったのよ、ファーストは独裁者タイプだって」
「い、いやこれはきっと父さんに騙されてるんだよ、綾波がこんな事するはずないよ」
「なによアンタ、まさかアタシよりファーストを信じるの?」
「そういう問題じゃなくてさ、これは余りにも常軌を逸してるから……」
「2人とも、さっきから何を話しているの?」
「う、ううん!何でもないよ綾波」
「……で、アンタは何を考えてそんなに増えてるわけ?」
「………1人1票だから………………」
「あんたバカぁ!?いくら何でもやりすぎなのよ!」
「綾波……そういうのは良くないと思うよ?」
「どうして?何も悪い事はしてないわ」
「…はぁ……いい?普通は増殖する事なんて出来ないのよ、
アンタだけ増殖が可能なら、それは不公平ってもんなのよ!」
「……わからない…………悔しいの?」
「な、なぁんでアタシが悔しがらないといけないのよ!アタシはアタシ1人で十分よ!」
「綾波…………なんでそこまで人気トーナメントにこだわるのさ」
「……私には、これしかないもの」
「「んなこたない」」
「鈴原、今日の全板人気トーナメントの事だけど……」
「わかっとる、エヴァ板に投票すればええんやろ?」
「うん………お願いね」
「心配性だなぁ委員長は、大丈夫さ、トウジも俺も投票するし、惣流や碇も入れるって言ってたじゃないか」
「そうなんだけど、不安なのよ………相田は本当に良いの?『めがね』や『軍事』に入れなくて………」
「あ、あのな……俺だってエヴァが好きなんだぜ?(…くぅ〜、投票日が被ってなければ(泣)」
「ご、ごめん………鈴原は『葉書』や『さくら』が好きだって言ってたし……」
「言っとらんわ!誤解や誤解!(……コイツ、何で知っとんのや…)」
「碇君だって本当は『葉書』に入れたいと思うの……エヴァ板への投票は私が勝手にお願いしたから……」
「あ、アホな事言うなや!確かに魅力的な板が揃っとる、だけどワシらは『エヴァ』に入れるしかないやろ!」
「そうさ、好きな板が幾つかある事はしょうがないぜ、でもやっぱり『エヴァ』に入れないとな」
「ありがとう2人とも!2次予選を通過したら私の手料理をご馳走するから!」
「ほんまか!委員長の手料理はなかなか上手かったし、こりゃ楽しみやで」
「ん?なんで知ってるんだよトウジ」
「あ、あの、、ほ、ほら!帰りのHR始まっちゃうよ!」
「ん〜?怪しいなぁ、どうなんだよトウジ」
「ま、まぁ良いやないか、それより根府川センセも来たし、静かにせんと」
「え〜、皆さん、本日は全板人気トーナメントですね」
「(へー、やっぱり先生も入れるんだ……普段はどんな板を見てるんだろ)」
「『既婚女性』板を宜しくお願いしますよ」
「「「帰れネカマ」」」
「お疲れ様リツコ、エヴァ板はどんな感じ?」
「キツイわね、MAGIも大量のレイも禁止されたわ。まぁ当然だけど」
「楽しめば良いのよ、負けてもエヴァ板が無くなる訳じゃないわ」
「分かってるわ……アナタは好きな板に入れても良いのよ、技術部以外には強制してないし」
「……ううん……………エヴァに入れるわ。作戦部長だもんね、好きなのよ、、エヴァが…」
「ま、アナタも私も『既婚女性』にはまだ入れられない」
「ま、まぁね〜……でも、もしかしたら結婚するかも………」
「あら、相手は加持くん?」
「あ、あはははー……アイツさ、『エヴァ板が本戦まで行ったら結婚しよう』って……ほんとキザな奴よねー」
「そう、おめでとう」
「まだ勝ち抜けるか分からないわよ、キツイんでしょ?」
「えぇ、でも障害は大きい方が燃えるんじゃないの?」
「……そうね!よーし、ちょっと宣伝してくるわね!」
「ミサト、本当に加持くんで良いの?」
「え?……………………うん……私みたいなの貰ってくれる男なんて、アイツぐらいだもんね」
「そう、ごちそうさま」
「リツコも早く相手を見つけなさいよ、勿体無いわよ美人なんだから」
「そうね、、嘘をつかない男が良いわね。加持くんと違って」
「……へ?………」
「加持くんさっき『CCさくら』に入れてたわよ」
繋がってそうで、別々の話っぽくて、みたいな感じです。
負けたら終わり、記念でも構わないので投票しましょー。
↓ここで別の人がまた違うショートショートを投下(期待
乙
「……涙………?わたし、、泣いてるの…?」
「バカねぇファースト、こういう時は笑えば良いのよ!」
「そう………じゃあ、なんでアナタも泣いてるの…?」
「な、な、泣いてなんかないわよっ!」
「アスカ……嬉しかったんだ?」
「うるさいわねバカシンジっ!アンタは嬉しくなかったっていうの!?
ぼけーっとしちゃってさ、感情が無いんじゃないの?」
「そんな事ないわ、碇君は途中で画面を見てられなくなってトイレで泣いてたもの」
「あ、綾波やめてよ!…………………………………でも、、嬉しかったんだ。
僕たちの心が一つになっただけじゃない、他の板の人たちも投票してくれた……
その結果がラシにも結びついた、そう考えたら嬉しくて…………」
「ば、バッカじゃないの!そんな事分かってるわよ!
アタシだって……………他の板が応援してくれて嬉しかったんだから……………」
「アスカ………」
「バカシンジ…………」
「……………ここでキスはしないで」
「「!!!」」
「そ、そんなんじゃないわよ!なに言ってんのよファースト!
シンジも赤くなってないでなんか言いなさいよね!」
「ご、ごめん………
…………あのさ、アスカも綾波も、お疲れ様」
「はぁ?なに言い出すのよ」
「碇君、それ………どういう意味?」
「2人ともすごく楽しみにして頑張ってたから、勝っても負けても言ってあげたかったんだ……」
「そう………ありがとう。 碇君も、お疲れ様。
セカンドは………………もっと頑張って」
「な!アタシは頑張ったわよ!無表情で票を集めるアンタに言われたくないわ!」
「アナタは碇君に『お疲れ様』を言わないの?」
「言うわよっ!…………………………………
……ま、まぁシンジにしては頑張ったわね…………おつかれ……」
「ありがと、アスカ。………おめでとう、良かったね」
「セカンドは簡単に泣くのね」
いいですなぁ
次回もよろ
オッテュ
乙
オツ
「……………………………………………」
「……………………………………………」
「………アスカ…」
「…………………」
「楽しかったよね」
「……………………あったりまえじゃない!」
「僕さ、ホントは怖かったんだ。トーナメントなんて、見ないようにしようって。
……今さら僕たちの事を覚えてる人なんか居ないって思ってた。
その現実を見せつけられるのが怖くて……」
「……………アンタらしいわ……」
「でも今は、、やってみて良かったと思ってる………」
「アンタ馬鹿ぁ!?
誰が忘れようと関係無いのよ!
アタシ達が覚えてるって事、投票してくれた人数に関係無く、『その人』が覚えてくれてたって事。
それが大事なのよ!それだけで良いの!」
「……………そうだね、その通りだよ」
「ま、そりゃあさ、アタシだってこんな多くの票が入るとは思ってなかったわよ。
……ここまで勝ち上がってこれたのも、信じられなかったし……」
「でもそれは現実」
「綾波は……楽しかった?」
「楽しい……………よく分からないわ」
「じゃ、なんで参加してたのよ」
「絆………だったから」
「悔しいとか思わなかったわけ?」
「悔しい?何故?さっきセカンドは自分で言ってた……『人数は関係無い』って」
「そうだけど!そうだけどさ………」
「セカンドは悔しそう………………でもそれで良いと思う。
私には……そういうの無いもの」
「………アンタだって頑張ってたじゃない」
「碇君が…………」
「僕が、なに?」
「……『一番嫌いなアニメキャラクター』で1位……」
「………………………………………………………ゴメン…………」
「なに言ってんのよファースト!アンタやっぱり悔しいんじゃない!
シンジ!そこで謝ってるから1位になんのよ!」
「ご、ごめん……」
「あー もう!」
「……………楽しい………楽しい?これが?」
「知らないわよ!自分の感情を他人に聞いてどうすんのよ」
「よく分からない………碇君、気にしないで」
「う、うん………(絶対気にしてるんだろうな、綾波)」
「さーて、投票してくれた板に挨拶したらご飯でも食べに行こ!」
「そうだね、ミサトさん達は?」
「三佐は、赤木博士と飲みに行くって………」
「きっとミサトも悔しかったのよ、あんなにハシャいでたんだから」
「うん………奇跡は起こらなかったけど、今回は遺書なんて必要無い作戦だったからミサトさんも楽しんでた」
「………なみ…だ………?」
「ちょっとファースト!泣いてんの!?」
「分からない…………何故泣いてるの?私」
「…………人形じゃない証拠でしょ」
「アスカ…………」
「なによ!シンジまで泣きそうになってんじゃないわよ!
とにかく、泣いてばっかりじゃしょうがないから、こういう時は笑えば良いのよ!分かった?」
「そうだね………」
「………そうなの?」
「そうなの!!
ほら、なに食べに行こうか決めましょ!」
「綾波は、何か食べたいものある?」
「…………………肉はイヤ……」
「「知ってる」」
トナメに関わった皆さん、お疲れ様でした。
お疲れ様でした!お疲れSSも乙です。
オチュ
おつ。
色々思い出したよ。
なんかほろりときた。
みんなお疲れ。
# 1 Interpersonal encounter ,ASUKA
「ふわぁ〜ぁ」
空は青い。
雲は白い。
つまり良い天気ってわけ、欠伸も出るわよ。
アタシは窓際最後尾の席から外を眺める。
入学初日は晴天で、校庭には多分上級生であろう男子達が所狭しと身体を動かしていた。
バカみたいに広い校庭、そりゃ土地は余ってるからねぇ。
入学式後の簡単なHRも終わり、クラスでは各々が帰り支度をし、
何人かは友達作りを行っているようだった。
第三新東京市立泉桜(いずみさくら)高校(略すと「ミサクラ」らしい)の1年C組がアタシのクラス。
去年設立されたこの高校には、遷都されてから大量の生徒が入学してきている。
生徒人数が多いのも、ここを志望校にした理由の1つだ。
マンモス高であればアタシの存在なんてちっぽけになり、目立つ事から逃げられるだろう、と。
(ちなみにアタシの学年はK組まで、400人以上になる)
サードインパクトの後は世界各地で様々な小規模事件が頻発し、
ネルフやチルドレンなんて表舞台から見えなくなった。
まぁネルフは裏舞台で随分活躍したみたいだけど。
少しずつ忘れられていく『チルドレン』という存在。
それで良かったし、それが良かった。
もう、大勢からの注目はいらない。
中学校の同級生達もアタシ達のそんな空気を察してくれたのか、
『チルドレン』という言葉を口に出す人は減った。
それでも少しは身構えてた。
きっとアタシは目立ってしまう、赤い髪に青い目で、盗撮されるぐらいには可愛いみたいだから、と。
でも拍子抜け、なんだか知らないけどこのクラスには目立つ子が多い。
入学式から数時間経った今も、視線が集まってるのはアタシだけじゃない。
特に金髪でブラウンの瞳をした女の子は、アタシから見ても相当美人。
昔なら嫉妬してるトコね。…………今もちょっとはしてるけど…
でも、それも好都合。
『チルドレン』なんていらないし、『目立つ惣流=アスカ=ラングレー』とか必要無い。
高校進学はシンジとヒカリ、この2人と一緒に普通の学生をやりたかったから。
別々のクラスになっちゃったけど、シンジは『それも普通の高校生活だよ』とアッサリ言った。
まぁいい、それも一理あるし、シンジがこのクラスだったらアタシは心配したかもしれない。
浮気はダメ。
「ねぇ、惣流さん…でいいのかな?」
気が付くと男女合わせて6人ぐらいがアタシの机を取り囲んでる。
噂には聞いてた、これがイジメ?財布には余り入っていない。出すつもりも無いけど。
「これからさ、何人かでカラオケ行こうって話してたんだ、みんな初対面だし、“親睦会”って感じ?」
……どうやらイジメではないみたい。
誘われてる……ちょっと嬉しい、、けど、今日はシンジ達と帰る約束なのよね。
「ゴメンね、約束があるの」
「そうなんだ、残念。 私『城戸(きど)マドカ』、これからよろしくね」
「うん、よろしく。『アスカ』でいいわよ」
「分かった。私は『マドカ』ね。じゃあまた明日ね、アスカ」
これまた可愛い子だった。
他の子たちも名前を言ってたけど、まぁこの辺は覚えてない。
シンジに会ったら誘われた事を自慢してやろう。
「アスカ!」
マドカ達が教室から出て行こうというまさにその時、聞き覚えのある声がする。
教室内のほぼ全員がアタシとシンジを交互に見やり、マドカに至っては驚いた表情の後に
ちょっと茶化した感じで片目を瞑ってきた。声が大きいのよバカシンジ。
「アスカ、一番後ろの窓際?ムリヤリ奪い取ったわけじゃないよね?」
近づいてきて第一声がそれか、アタシの印象を悪くして何がしたいんだアンタは。
シンジは物怖じしなくなった。エヴァでの経験もあったし、アタシやミサトと行動してれば
周りの目なんか気にならなくなる、らしい。
何よりアタシの彼氏になったのが大きいとヒカリは言う。
自信が付いたんだとか、アタシを守る為に強くなってるとか。。
そうは感じないんだけどなぁ、ただ単に『麻痺』してきたんじゃないだろうか。
「ようシンジ、このC組に何の用だい?なーんてな」
そうそう、何故か3馬鹿の1人とは同じクラスになった。
さっきからずーっと(怪しく)話し込んでた新しい友達らしき男子を連れている。
まぁ、同じメガネだし良いんじゃないの。
「コイツ、『冬木タケイチ』。写真の話で盛り上がってさー、映像部を作ろうかって言ってたんだよ」
「よろしく、惣流さんに、、えーっと……」
「あ、碇シンジ。僕はD組で、ケンスケとアスカとは中学が一緒なんだ。『シンジ』でいいよ」
「じゃあ俺は『タケ』で。よろしく、シンジ」
驚いた。
『シンジでいいよ』なんてドコで覚えたんだろう。
ホント、変わったかもね。
「俺たちさ、これから各クラスを見てから帰るからトウジと委員長にはそう言っておいてくれよ」
「分かった、また明日ねケンスケ」
2人でカメラを抱えてクラス廻り?怪しさ満載だけど気にしないでおく。
とりあえずアタシはもう撮られてるだろうし、あの金髪の可愛い子も済んでるだろう。
「ねぇ、あの金髪の子、ハーフかな?」
早速そうきたか。
「知らないわよ、聞いてみれば?」
「え?なんかイキナリ怒ってる?アスカ」
「そりゃ迎えに来て最初の会話が違う女の話じゃねぇ」
「ゴメン、、でもアスカの方が可愛いから大丈夫だよ」
………色んな場所から視線が刺さった気がする。
そういう意味じゃないでしょ、いや、そういう意味なのか。
でも『大丈夫』って何よ、アタシより可愛い子だったら大丈夫じゃないのかアンタは。
「バカな事言ってないで帰るわよ、ヒカリは?」
「あ、さっき会ったけどトウジと帰るって言ってたよ」
気を利かせてるのか、単に彼氏と帰りたかっただけなのか、
その辺は詮索しないであげるわよ、ヒカリ。
「そ、んじゃ帰りましょ」
「うん。晩御飯どうする?僕が作るなら材料買うから付き合ってよ。それとも外食にする?」
間違いなく視線が刺さってる。
コイツは強くなったんじゃない、『鈍く』なったんだ。
入学初日から同棲してるなんて噂が飛んだらどうしてくれるのよ。
まぁ真実だから別に構わないけど、、、でも言い寄ってくる男が減って楽かな?
「………外食で」
「そう、分かった」
流石にこの後スーパーで一緒に買い物してる姿を見られるのもどうかと思ったので、
小声で応えながら教室を出る。 何やら出て行った後の教室内が騒がしいが、キニシナイ。
「だからー、どの子が可愛かったか聞いてんじゃない」
「ホントに全然見てないって、あの金髪の子は目立ってただけで。。
それに僕がしっかり見てたらアスカが怒るじゃないか」
「なぁんでアタシが怒らないといけないのよ!
…そんな事で怒ったりしないわよ、丸くなったんでしょ?アタシ」
「自分で言う事じゃないと思うけど……
それにアスカが『丸くなった』のは女の子が絡まないときでしょ。
僕が誰かを可愛いだなんて言おうものなら口を聞いてくれなくなるじゃないか」
「う……今回は許すから!
だって見たでしょ?ホントに可愛い子が多いのよ。
アタシをカラオケに誘ってくれたマドカだって相当可愛いのに、一番じゃないわ。
女のアタシでも自慢したくなるようなクラスね」
「………ケンスケは喜びそうだね」
「まぁ変な事したらアイツの趣味をクラスにブチ撒けて晒し者にしてやるわよ」
「はは……大丈夫だと思うよ。ああ見えてケンスケは人の心を本気で傷つける事はしないよ」
「盗撮は心を傷つけないっての?」
「あれはアスカだからでしょ、『本気で』は傷つかないだろうし、内心嬉しかったんじゃないの?」
「へぇー、随分と生意気な口を聞くようになったわね、シンジ。
流石はアタシの盗撮された写真をオカズに使用してただけはあるわ」
「や、やめてよアスカ!人が居るんだから!」
ふむ、一応羞恥心は残っているらしい。
そうか、こういう事の繰り返しがコイツを鈍くさせるのかもしれない。
「ところで…どうする?そろそろ9時だけど、出る?」
「ミサトは……居ないんだっけ?」
「うん、今日は加持さんのトコだって」
「2人っきりってわけね………」
「そんな意味深に言わなくても、、いつもの事でしょ」
「する?今日」
「アスカ……そんな事ここで」
「しない?」
「…………………したい」
「うわ、変態がいる」
「(はぁ……)はいはい」
「そんじゃ、帰ろっか」
「うん、美味しかったね」
ちょっと前に出来たという品の良い中華料理店を出るとき、
店内に見覚えのあるサングラスにヒゲの制服姿が酔っ払ってるのを見た。
連れの女の人がムチャクチャ綺麗。その女の人と目が合って、意味ありげに微笑まれた。
………あのグラサン、誰だっけな。
「……はぁっ……はぁっ……アスカ…………アスカ………………」
「んっ んっ んっ シンジ…………もぅ………」
────── シンジが2回目の絶頂を迎えて、本日は終了。
やっぱりシンジとのエッチは最高にキモチイイ。といっても他の男を知らないけど。
時間は……そろそろ0時、か。明日は6時半に起床、お風呂入らなきゃ……
「シンジ、明日の朝絶対に起こしてよ?」
「………うん、アスカは今からお風呂?」
「そうだけど、『アスカは』って、アンタまた入らないの?」
「僕は朝シャワーするから」
「ダメよ!汗かいたままのアンタの横で寝るアタシの身になってみなさいよ!」
「……疲れてるんだよ」
「なぁ〜に倦怠期の夫婦みたいな事言ってんのよ!洗ったげるから来なさい!」
「……どこで覚えるのさ、そんな言葉………」
結局シンジは洗ってあげてる最中に盛り上がってバスルームで3回目。
時間は2時過ぎてたかも、入学2日目で遅刻はしたくないなぁ。
でも、ちょっと楽しみな高校生活になりそう。
誘ってくれたマドカ、金髪の……確か沢近さん?背の高いグラマーな……周防さん、だっけな?
ヒカリ以外にも新しい友達が出来るだろうか。
アタシ達の複雑な過去を知っても、素のままで接してくれるような友達が……
あ、そういえばあのグラサン、隣の席でずーっと寝てたヤツだったような。
----------------------------------------------------------------
と、第一回はこれで終わりです。
このFFは、とあるLASFFの続きといえば続きです(物語の時間は1年ほど進んでますが)。
なのでアスカとシンジは既にエッチ経験済みですし、付き合ってます。
でもこのFFだけでも読める感じにしようかな、と(正式な続き物ではないし)。
ゴールがあるわけではなく、今のところただ淡々と不定期に続いていく予定です。
彼ら(彼女ら)とエヴァキャラを絡ませたいという、それだけの作品です。
アスカもシンジもちょっとだけ大人になっていますが、
1年も付き合ってれば色々あったみたいです。
どのスレに落としていこうか迷ったので、この場を拝借。
スクランを知らない人はゴメンナサイ。
スクランとエヴァのクロスオーバーFFを知っている人がいれば教えて欲しいです。
(まだ一度も出会った事が無いので読んでみたい)
iiyo-
沢近だったのか。
で、前作はどこにあるんスか?
スクラン好きの俺は
>「そうなんだ、残念。 私『城戸(きど)マドカ』、これからよろしくね」
ここで「もしかして」と思い
>「コイツ、『冬木タケイチ』。写真の話で盛り上がってさー
これでキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!になった
GJ
オッテュ
某転載板の意味がわかりましたww
スレ違いでスマンが、全板人気トナメって、各キャラ投票もやったん?
>>900読んでちょい疑問だったので。
単に、米でのことを持ち出しただけ?
>>920 今回の2ch全板人気トナメではやってないよ
例の海外でのやつでしょ
乙です
続きまってます。
オッチュ
続きまだかなぁ
|┃三 ,ィ, (fー--─‐- 、、
|┃. ,イ/〃 ヾ= 、
|┃ N { \
|┃ ト.l ヽ l
ガラッ.|┃ 、ゝ丶 ,..ィ从 |
|┃ \`.、_ _,. _彡'ノリ__,.ゝ、 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃三 `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ < 話は聞かせてもらったぞ!
|┃. |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ | エヴァFF界は滅亡する!
|┃三 ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐' ,ン \____________
|┃ l r─‐-、 /:|
|┃三 ト、 `二¨´ ,.イ |
|┃ _亅::ヽ、 ./ i :ト、
|┃ -‐''「 F′:: `:ー '´ ,.' フ >ー、
|┃ ト、ヾ;、..__ , '_,./ /l
|┃三 ,ィ, (fー--─‐- 、、
|┃. ,イ/〃 ヾ= 、
|┃ N { \
|┃ ト.l ヽ l
ガラッ.|┃ 、ゝ丶 ,..ィ从 |
|┃ \`.、_ _,. _彡'ノリ__,.ゝ、 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃三 `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ < 話は聞かせてもらったぞ!
|┃. |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ | ageたらどうだろう!
|┃三 ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐' ,ン \____________
|┃ l r─‐-、 /:|
|┃三 ト、 `二¨´ ,.イ |
|┃ _亅::ヽ、 ./ i :ト、
|┃ -‐''「 F′:: `:ー '´ ,.' フ >ー、
|┃ ト、ヾ;、..__ , '_,./ /l
作品こないね。
高校生3年生になったアスカさん。
その可愛らしさは更に磨きがかかり、もう世界一と言ってもいいくらい。
でも、そんな彼女にも悩みがありました。
体育の授業のため、更衣室で着替えるアスカはじっとみんなを見つめていた。
相変わらず、ヒカリやレイとは同じクラス。二人はいそいそと着替えているが、
アスカは依然として制服に手を掛けたまま。
そんなに彼女の様子に気付いたヒカリが、体操着を着てやって来た。
「ねえ、アスカ。早くしないと遅れちゃうよ」
しかし、アスカは黙ったまま動かない。
いや、目線だけが下の方に移っていた。
そして、溜め息が一つ。
「ふーっ、」
「どうしたの? 溜め息なんかついて?」
「……ヒカリはいいわよね」
「??? 何が?」
ヒカリは顔に疑問符を浮かべたまま訊くが、アスカはもう一つ溜息をつくだけだった。
「ねえ、アスカ。本当にどうしたのよ?」
「……昨日、シンジがテレビを見ていたのよ」
「それで?」
「……」
「キャッ」
突然、ヒカリが悲鳴を上げた。
あまりの声に更衣室の中の視線が二人に集まる。
「な、何するのよ!? アスカ」
と、ヒカリは叫ぶように言う。
だが、アスカはヒカリの胸を体操着の上から鷲掴みにしたまま手を離さなかった。
そして、モミモミ。
「や、やめてぇ。イヤぁん」
ヒカリの声に甘いものが混ざり始める。
しかし、アスカは更に揉み続ける。
「ふーっ、」
再びアスカは溜め息を吐くと、ヒカリの胸からようやく手を離した。
顔を真っ赤にしたヒカリは、
「アスカ! ふざけるのもいい加減にして!」
「ヒカリはいいわよ」
アスカは憂鬱な表情で小さく呟いた。
「胸が大きくてさ」
「えっ。って、また、その話?」
「そうよ。アタシはどうせ胸が小さいわよ」
と、アスカは叫んだ。
そう彼女の胸は小さかった。Bカップだったのだ。
中学時代は妙に胸だけ発育がよかったアスカだったが、それもそこでストップ。
その後は身長が伸び続け今や170後半の長身となったが、胸の成長は皆無。
一見、スパーモデルのようにだが、胸が小さくては女子の陸上選手のようでしかなかった。
それに対して、ヒカリは女性らしい体型で胸もそれなりにある。
レイに至ってはもう何か淫靡なものを感じさせるほどになっていた。
「アタシもいろいろ試したのよ。でも、どれも無駄に終わったわ」
「はいはい。その話は後でね。今は早く着替えなさい」
「だけど、さあ。シンジが〜」
泣きつくようにアスカはヒカリへ抱きついた。
これはいつもの漫才なのか、二人を無視するようにクラスメイト達は次々と
グランドへ出て行った。
ヒカリは顔をアスカから逸らして小さく溜め息を吐くと、
「碇くんがどうしたの?」
と諦め声で言った。
もう遅刻は覚悟したのだろう。
一方、アスカはそんなことに気付くはずもなく、
「シンジが牛のようにでかい乳の女を鼻の下のばしながら見ていたのよー」
「いいじゃない。それくらい」
「だって、だって、それって、アタシへの当てつけじゃない」
「碇くんはそんなこと思ってないよ」
「だけどー」
「あー、うるさい」
遂に堪忍袋の緒が切れたのか、ヒカリはアスカヲ身体から突き放して、
「じゃあ、どうしたいのよ!?」
「だから、どうすれば胸が大きくなるのかなって」
「それは今までたくさん試したでしょ。私も無理矢理付き合わされたおかげで
ほら、こんなになっちゃったし」
と言って、ヒカリは胸を突き出す。
それを見て、アスカは指をくわえながらウーっと唸った。
「あと、試してないのは碇くんに胸を揉んでもらうことくらいじゃないの」
「えーっ! そんなこと出来るわけ無いじゃない」
アスカは頬を真っ赤にして勢いよく左右に首を振った。
「アスカは碇くんと付き合っているんでしょ? そのくらいしてもらえばいいじゃない」
「……」
その途端、アスカは俯いて黙り込んでしまった。
ヒカリは少し心配そうに、
「まだ、なの?」
「……うん」
「もう、あれから3年よね。そろそろはっきりさせた方がいいよ」
「だけど、」
不安そうな女の子の顔をしているアスカを見て、ヒカリは、
── 碇くんの前でも今の顔を見せればいいのに。素直じゃないんだから
と胸の中で呟いた。
ヒカリはアスカを元気づけるように肩を抱くと、
「ねえ、アスカ。他に何か試してみようか?」
「えっ! 何かいい方法があるの?」
目を嬉々と輝かせながらアスカはそう訊いた。
ヒカリは少し考え込むように目を瞑ってから、
「うーん、ここは方向を変えて、パッドを入れるとか、寄せて上げるブラを使うとか」
「いや、絶対にイヤ。アタシは作り物じゃなく本物を目指すのよ」
「でも、いい方法なんて無いよ」
「そんなこと言わないで、何か教えてよ。ヒカリー」
「じゃあ、そうね」
と言ってから、ヒカリはアスカに見えないようにニヤリと笑った。そして、
「一つだけ胸を大きくする方法があるわよ」
「なに!? 教えて、今すぐ教えて」
アスカは顔をくっつけるかのように寄せる。
「んーとね。碇くんとの子供を作ればいいのよ」
「えっ!?」
「そうすれば、自然と胸が大きくなるわよ。それに、アスカの嫌いな生理痛も無くなるし、
全て解決じゃない」
ヒカリはちょっと身構える。
アスカの照れによる攻撃を見通してのことだ。
しかし、アスカは口を閉ざしたまま考え込んでいた。
「えーと、アスカ? 聞いてる? 今のは冗談だから」
「……」
「ア、アスカ?」
「シンジとアタシの子供かぁ……。ふふっ。今すぐ作らないと」
と呟くと、アスカは走って更衣室を出て行った。
残されたヒカリは顔を真っ青にして、これから起こる出来事を思い描いていた。
LAS!
solanさん?
あえてこのスレを選んだってことは、普通にLASってわけじゃーないのではと予想。
いや別にLASでもOKだが。
このスレはLASやLRSとかのカプ物は駄目なの?
非推奨
ここはえろあり? ありならどのあたりまで?
禁止というLRがないからいいんじゃね
どのあなあたりまで?
そろそろ埋めるか
>>944 >禁止というLRがないからいいんじゃね
ちょwwwwwwwwおまwwwwwwwwwww
>六.エロネタは基本的に禁止。原則として「えっちねた」「エロパロ」でやるコト!
既に授業が始まり静まりかえった校内の廊下を、アスカは全速力で駆け抜けていった。
目指すはシンジのいる3-Bの教室。
アスカとは理系と文系で分かれ、別々のクラスになったのだが、その時の騒動は
もう大変なものであった。今でもアスカはこのことでシンジを責めるくらいに。
3階への階段を上がりきり、アスカはコーナーをノンブレーキで曲がる。
そして、少し行ったところで急停止した。
中で授業をしていようがお構いなし。アスカはバタンッ!と大きな音を立ててドアを開けた。
一斉に彼女を見る視線。
しかし、アスカは全く気にすることもなく、スタスタとシンジの前へ歩いていった。
あれだけ走ったというのにアスカの息は上がっていない。
「アスカ、どうしたの? 今、授業中なんだけど」
と、机に座ったままのシンジは驚きで目を丸くさせながら言った。
アスカの奇行は今に始まったことではないが、やはり今回のことはかなりのものであった。
対して、アスカは黙ったまま。
さっきまでの勢いは全く感じられない。
「アスカ?」
今度は、少し心配そうな声色でシンジは言った。
だが、やはりアスカは口を閉ざしたままである。
と、その時、彼女の背後から、
「君、今は授業中なんだがね」
白髪で初老を感じさせる男性教師がゆっくりと訊ねた。
彼女は授業妨害の行為をしていると言ってもいいのだが、全くおっとりとしたものだった。
しかし、アスカはキッとなって振り向くと、
「授業なんてどうでもいいでしょ! 今はそれどころじゃないのよっ!!」
「……だがね、私も教師なんだよ」
「アタシは女よ。今は、アタシにとって重大な局面なのよ。全てに優先するくらいなの」
「……ふむ、そういうことなら仕方がない。ならべく早く終わらせなさい」
「わかってるわよ。で、シンジ!」
「はい」
思わずシンジはそう返事をした。
おまけに背筋も真っ直ぐに伸びている。
「アンタ、今すぐアタシについて来なさい」
「ええっ、今は授業中だよ」
「そんなこと、どうでもいいって言ってるでしょ」
「だけどさぁ、……じゃあ、どこに行くのか教えてよ」
「どこって…」
その瞬間、アスカの顔全体がトマトのように赤く茹で上がった。
「あ、そ、それは……、その、あの、……」
「どこ?」
「って、そんなこと、どうでもいいでしょ!」
そう叫ぶと、アスカは彼の机をバシッと右手で叩いた。
シンジはビクンと肩をすくめ、クラス中の生徒はもう囁き合うことも止めて見入っている。
「シンジは黙ってついてくればいいの。わかった? あんだーすたん?」
「でもさ、……ホント、どういう用件なの?」
「だから、そ、それは……」
アスカは口籠もってしまう。
そして、もう爆発するのではないかというくらい顔を真っ赤に染めて俯いてしまった。
彼女の肩がプルプルと震えている。
「アタシ、その、シンジと……」
「えっ!? 僕となに?」
「……あーっ、もうダメッ!」
そう叫ぶや否や、アスカはくるっと背中を翻して、再び駆け出す。
数秒とかからずに来た道をそのまま通り、教室を出て行ってしまった。
後に残ったシンジとクラスメイト達は呆然とそれを見送っていたが、
「えー、それでは授業を再開しましょうか」
と落ち着いた老教師の声が教室中に響き渡ったのだった。
「で、アスカ。そのバックは何?
と、ヒカリは少し睨みをきかせながら聞いた。
自分の部屋のベッドに腰掛けている彼女は腕組みして、カーペットに正座しているアスカを見る。
アスカは恥ずかしそうに頬を指先で掻きながら、
「今夜、泊めてくれない?」
「どうしてよ? 碇くんとア、アレをするんじゃなかったの?」
訊く方も恥ずかしいのか、ヒカリは頬を僅かに染めた。
しかし、アスカはもっと顔を赤くして、
「アレは無し」
「無し?」
「……うん」
ここって露骨なカップリングものいいのか?LAS小説なら別の場所の方が作者にとっても
いいと思うんだけど。あっちの方が感想多いだろうしさ。
埋めるか
>>980
次スレよろしく。
>>953
>>951の言う通り、LASのスレの方が受けはいいと思う。そんなにカッカせず
のんびーりいこうぜ
955 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/30(木) 18:34:30 ID:ngP5ORK5
埋め
956 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/30(木) 22:05:33 ID:wt7wUamc
aeg
>954
でも、953の言うとおり、スレ違いでないのだから作者の勝手。
規定がないのが特徴のスレなんだから。
>>939や
>>951は、何か勘違いしてるのでは。
ただのカプFFでも「終わるまではどうなるか分からない」状態で読めるので、ここならではの利点もあるしね。
次スレは?
sss
まだできてないんだけど、LASでもLRSでもないのは>959じゃなきゃ駄目?
別にそこでも良いけど。
続きマダカナー
渚カヲルは暗闇の中にいた。しかし、それは与えられる闇ではなく、
自ら望んで、浸る闇だった。
カヲルは暗闇の中で誰かに自分の頭を優しく撫でられているのを感じていた。
彼は目を閉じながら、自分の銀色の髪を指で梳くような指遣いに身を委ねる。
頬には柔らかな感触。きっと誰かの膝枕だ。
一体、誰が自分の頭を撫でているのか?
カヲルは想像をめぐらせた。
匂いがする。包むような甘い匂いが。
その匂いが彼の鼻腔を通り、肺を満たした。
それは懐かしい香りだった。
ずっと前に、彼が子供の頃に嗅いだことのある。
自分の心臓がドキドキと大きく鼓動し始めるのがわかった。
その手の平の動きには母性を感じた。
匂いには懐かしさを感じた。
母さん?
カヲルは幼少時に他界した母親の姿を想像した。
今、自分の頭を撫でてくれているのは母さんなのだろうか?
でも、既に母さんはこの世にはいない。
だとしたら、これは。
カヲルはゆっくりと瞳を開けようとした。
うっすらと開かれた後、カヲルはやはり止めるべきだと思い、
目を閉じ直す。きっと目を開けてしまったならば、
この感触は消えてしまう。彼にはその予感があった。
自分が存在を確認し、触ってしまうと、
溶けてしまいそうな儚さが彼女にはあった。
いないはずの母親の存在が側にある。
だとしたら、これは夢なのだ。
夢ならば、もう少し、この感触を味わっていたい、とカヲルは思った。
普段は中学校でクラスメイトと一線をかすように大人ぶっていても、
やはりというべきか、彼はまだ子供なのだ。
母親がいない現実を夢の中であっても埋め合わせたいという気持ちが彼にはあった。
カヲルの頭を撫でる手は変わらずに優しい。
彼は気持ち良さそうに口端を緩め、身体をくの字に折り曲げ、
もっと撫でて欲しそうに体を僅かにくねらせる。
「ふふ、甘えん坊さんね?」
頭を撫でていた誰かがカヲルに向かって言う。
カヲルの想像通り、声は女性の物だった。
しかし、カヲルはその声に身を強張らせた。
その女性の声にカヲルは聞き覚えがあったのだ。
それも、幼少時にではなく、ごく最近に。
カヲルの心臓は早鐘する。
喉が渇いていくのを感じる。
まさかと思いつつも、その人物の名を口にしてみる。
「ユイさん・・・?」
カヲルは渇き始めた自分の唇を舐める。
女性は何も言わずにカヲルの頭を優しく撫で続けた。
カヲルは彼女の姿を確認するため、瞳を開けようとした。
・
・
・
カヲルの夢はそこで終わってしまった。
ガヤガヤという周りの喧騒の中、彼は目を覚ました。
周りの人間は全員、制服を着ていた。
彼はここが自分の教室であることと、
クラスのうるささから昼休みである事をすぐに理解した。
カヲルは落ち着いて様子で、頬に与えられた太ももの感触を確かめるように撫でてみた。
しかし、そこには何も残ってはいなかった。
ただ、自分の肌があるだけだった。
カヲルは溜息を付く。
彼の心の中には、夢の中で登場したユイを憂う気持ちが存在していた。
それは認めたくはない、いや、認めてはならない感情であった。
彼は眉間に指を置き、もう一度溜息をついた。
「大丈夫? カヲル君」
そんな様子のカヲルに心配そうに声をかける一人の少年がいた。
「大丈夫だよ、シンジ君。今、変な夢を観てたんだ。
だから、ちょっとだけ気分が優れなかっただけさ」
「あ、やっぱり、寝てたんだ。カヲル君、こう腕を交差させて
少しだけ俯いてたから、寝てるように見えなかったよ」
シンジはカヲルが寝ていた体勢を真似し、少し笑う。
「はは、そうなんだ。いつの間にか寝てたから、判らないな・・・」
カヲルもシンジに合わせるように笑う。
しかし、彼の心中は笑っていなかった。
今、目の前にいる碇シンジは渚カヲルの友人である。
中学に入学時、弦楽器を弾くという共通した話題からたちまち仲良くなり、
今では碇シンジはカヲルの一番の親友となっていた。
でも最近ではカヲルには彼に対して後ろめたさが募ってきていた。
理由は先ほどの夢に出てきた、女性にある。
カヲルが『ユイさん』と呼んだ、その人物。
彼はやれやれとシンジに気付かれないぐらいの大きさで首を左右に振った。
なんだって初めて恋した女性が親友の母親なのだろう、
屈託もなく笑う親友の前でカヲルは自分自身に毒づいた。