(コンナコトニ)EVA2 リプレイ・プレイ日記(ナリマスタ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
914名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 01:46:11 ID:???
・第四使徒サキエル襲来1-6
あれが…僕らの敵なのか

敵は第三新東京市郊外に出現。
初号機は郊外の使徒出現区付近に、弐号機は居住区に、零号機は市街地にそれぞれ配置された。
僕が駄目だったら惣流。惣流も駄目だったら綾波が…という作戦だろう。
別に異存はない。「目標、初号機の迎撃ラインを通過しました!」
目標をセンターに入れてスイッチ
目標をセンターに入れてスイッチ…「初号機、射撃開始!」
目標をセンターに入れてスイッチ…よし!とにかく撃ちまくってやれ…!
うおおおおおおおッ!!!おおおおおおおおッ!!!おおおおぉぉぉぉぉ……
……って、あんまり効いてないみたいだね…
一人で片付けようとしたのがそもそも間違いだったかも…!!…やばい…掴まれた…
うがあッ!?がッ!!ぐあッ!!……い、痛い…痛いっ……うわあああああッ!!?
「初号機は退避して!!」
了解!了解です!逃げてもいい!逃げてもいいよね!?
やりません!!僕はやりません!!やってたらここでエヴァ2最終回!
それって最終2話以上に意味わかんないよ!!(恐慌状態による錯乱)
……って、サキエル足はやっ!!ふ、ふり切れない…!?
うおわああああ!?死ぬ?死ぬ!!セーブしてねええええええええ!!!!
電源、パアアアァァァジ!!!でも、間にあわね…うわああああぁっっ!!!

   ぴかーん(光線)     ぎゃあああああっ!!

………か、かろうじてATフィールドで防いだ…
ば、ばかやろぃ…一話目で終わりかと思っただろ!この…サッキーのクセして!!
915名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 01:50:58 ID:???
1-7
初号機の追撃をあきらめたサッキーは侵攻を再開。その背後から逆襲の機会をうかがう初号機。
くそう…そんな端っこじゃなくもっと真ん中を歩きなさいよ…
惣流にATフィールド中和させておいてぼくは後ろから狙撃という作戦が…
…お!?ふんふん、だいぶ君も話が分かるようになってきたねえ…もうちょい右…もうちょい右だ…
…もうちょい右だってのにいいいい!!!
おいおい、もう市街地だよ…一話目でゼロエリア突破か?
あのう、アスカさん?そんな所でつっ立てないで、ケーブル切って接近戦やらない?
今なら大活躍間違いなしよ?ぼく、天才美少女パイロットの実力を見てみたいナー
……ちいぃっ…使えんやつめ……!

あと、たのみの綱は綾波だけか…綾波とはうまく合流できた。
ぼくはライフルでサッキーを足止めしつつ、綾波がポジトロンライフルを撃ちつくして接近戦に移行するのを待つ。だが…場所がまずいな…もう少し防御施設の傍なら…
「零号機アンビリカルケーブル切断しました!」
おお!わりと好戦的?……かっこいいぜ綾波!!どこかの自称天才と違って!!!
…よし、弾切れだな!フィールドの中和を頼むぜ、綾波!
…………………
…………あのう…綾波さん?そのビルの隙間でぶるぶる震えてるのは、いったい何をやっていらっしゃるのでしょうか?
やはりこいつも使えん中坊に過ぎないのか…
916名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 01:55:14 ID:???
1-8
……あああ!!!もう、わかった!俺がサッキーをそこまで誘導してやりゃいいんだろ!!!オラ!!来い、サッキー!!(ひいいいいいっ!!!)うひいいいい!!!!!
きょえええええ!!!!!のわああああああ!!!!!
ぜーはー…ぜーはー…連れてきたぜ…綾波、フィールドの中和をたのむよ!!

「零号機、内臓電源終了!」

…………………
嫌あああああッッッ!!!!!サッキー来ちゃ嫌あああああっっっ!!!
逃げます!!逃げていいよね!?でも、逃げられねーーー!!!!
でで、電源パアアアアアァァジッ!!!!

がくん

………へ?
「初号機、内部電源終了、活動限界です!」そんなああ!!!!…もうデスカ?あ、また川が見える…
「弐号機、アンビリカルケーブル切断!」…………おそいよ、いまさら。そこから間に合うかよ。
917名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 01:56:49 ID:???
ここで終わりなのか。いったいなんだったんだ。この人生。1-9
「どう生きるか」も何もない。初戦でいきなり敗北。
馬鹿馬鹿しい。いったい何のために生まれてきたんだ?
嫌なことばかりあった挙句、こんなところで苦しみながら死ぬためか、ちくしょう。
…ちくしょう。
こんなことなら、生まれてこないほうが、よかった。
…ちくしょう。
…ちくしょう。
…………
でも…嫌だ…死ぬのは嫌だ…死ぬのは嫌だよ!!!
嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ!!!

うあ…ああああああああッッ…ああッ!!!

「初号機、エントリープラグ強制射出!」
「駄目です!信号受け付けません!」
「シンジ君!!」
そのとき…


        ドクン



絶望的な思いの中で、なにかおぞましい…
でも、どこか懐かしい………
………何者かの存在を、感じたんだ。


初号機 大破
碇シンジ 意識不明の重態
918名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 02:32:19 ID:???
GJ!
流石低AT、ボロボロですねw
919名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 12:55:32 ID:???
加持ってすげーしつこく訪問してくるよなw何つーか…お疲れw
920名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 17:34:15 ID:???
しかも何しに来たかと思ったら、
ミサトやアスカの部屋へ行き(不思議とシンジの部屋にはあまり行かない)、その後はおもむろにトイレへ…。
下着パクってトイレで(;´Д`)ハァハァ抜いてるのだろうか?
921名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:32:57 ID:???
第弐話   俺には口がない、それでも俺は叫ぶ。909-2



目ざめると知らない天井だった。無機質な白。

どうして助かったのかはよく覚えていない。初号機が暴走して使徒を倒したとか。パイロットは醜態をさらしただけ。これならパイロットなんて要らないんじゃないのか?
果てしなくヒマな入院ひと月め。寝ていると嫌なことばかり考えてしまう…
ぼくがカウンセリングだかリハビリだかをやってる間に、世のなかの中学生は、わが世の春を謳歌しているのだろうか。…まあどうでもいいけど。知りようもないし。
ここにいると外部からの情報がほとんど入ってこない。見舞いも来ない。ひたすら療養して、身体検査するだけだ。
だが、なぜか戦闘の結果報告だけは入ってきた。

・第伍使徒サンダルフォン

弐号機 小破
惣流・アスカ・ラングレー 軽傷


「熱膨張」なんてよく思いつくもんだ。学校の授業は退屈云々とかのグチは伊達じゃなかったわけか。
しかも一人で倒した?そら、すげーわ。
それに比べて僕はナニ?逃げ回った挙句、機体が暴走・大破?  …僕って要らないんじゃない。

1日後 アスカが退院しました。
12日後 シンジが退院しました。
922名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:33:36 ID:???
第参話  惨酷な方程式   <恋愛モード>909-3-1


「もう!いい加減にしっかりしなさい!」「ご、ごめん…」委員長に叱られてしまった。
そりゃあ、教室に辛気臭い顔を持ち込まれるのは迷惑だよな…もう帰ろう…でもどこに?

…あてもなく外をぶらつくのが習慣になってしまった。
楽しくも面白くもないが、誰にも会わなければ、これ以上、胸が痛むことがないのが救いだ。
僕は逃げてばっかりだな…でも逃げ出すことの何が悪い? …お腹空いたな…

「もういいの?」
「…今の状況はどうなの?」
「心配?…いい状況を保てているわ」
気遣ってくれるのは綾波だけか…彼女はこうやってあっちこっちで媚を売っているのか

アスカは元気そうだ。彼女がいれば、また使徒がきても大丈夫じゃないだろうか。僕がいなくても…

はっきり言って、僕はここにいる価値があるんだろうか?
夕食の後、ためしに「パイロット辞めます!」とか切り出してみようか思ったが、
なんだか今日はミサトさんも浮かない顔をしていたので、結局言い出せなかった。
…言い出したところで引き止めてもらえただろうか?

翌日、やはり気分は晴れない。
暗い顔で学校に行くのは、委員長やみんなに迷惑だろうと思い、街をぶらついてすごすことにした。
…やがて、あたりに警報が響き渡る。
923名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:34:25 ID:???
・第六使徒ゼルエル襲来 909-3-2

使徒は見る間に国連軍を叩き潰し、その目が輝くと、地面に大穴が開いた。
な、なんだ!?使徒ってこんなに強いのか!!?もう、すぐに本部に到達されるぞ!?
この分じゃ、あと1時間もしないうちにサードインパクトを起こされ、人類は終わりってコトになるかもしれない…とにかく、ケイジを目指して走った。

「…ここで何をしている。」
父さんの声が耳に突き刺さる。…やはり僕は何の期待もされていないのか。
いや、今はそんなことはどうでもいい。「僕は…僕は…エヴァのパイロットだから……だから…」
エヴァがあれば…僕は戦うことができる。戦うことができれば…
少なくとも、ただ死を待っているだけ、ということから逃がれることができる。
……何もせずに死ぬのだけは嫌だ!
「いいだろう、出撃しろ」

敵はもうゼロエリア間近だ。
僕は出撃が遅れ、惣流と綾波が先に交戦状態に入ってしまった。
おお!?………すごい!彼女達ふたりの巧みな連携攻撃が、あの強力な使徒を圧倒している…!
………いや〜〜〜………これは出番ないかも。………つーか、僕はさっき、何を一人で盛り上がっていたんでしょうか? 陳腐・空回り・自意識過剰………
やっぱり僕は要らない人間ですか?…ふふ、次回も鬱展開、確定か…
924名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:35:13 ID:???
… 909-3-3

…え!?………惣流…………
もはや瀕死のはずの使徒の放った光線が、弐号機を一瞬で大破させた
…まずい…!!このままじゃ綾波まで……!!
あの使徒…動きこそ鈍いものの、その攻撃力は一瞬でジオフロントを露呈させるほど強力なもの…
…油断していた…!!

綾波っ!!

咄嗟にポジトロンライフルを破棄し、電源ケーブル切断。
武器庫ビルからパレットライフルを装着し、使徒に肉薄。
フィールドを中和し弾丸を叩き込む。轟沈する使徒ゼルエル。

綾波!!大丈夫っ!?綾波!!!


弐号機 大破
惣流・アスカ・ラングレー 意識不明の重態

零号機 大破
綾波レイ 軽傷


9日後 レイが退院しました。
925名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:36:14 ID:???
第四話 世界の縁に立つ都市をさまようもの <落ち込みモード>909-4-1



・ミサト家
惣流はまだ退院できない。…人が一人いないとこのマンションはずいぶん広いような気がする。
ミサトさんもこの広さをもてあましているようだけど…無理して笑ってくれた。

・ネルフ本部
敵は、こっちの状況にはお構いなしにやってくる。
前回の戦闘で弐号機と零号機は大破し、惣流は入院中…本部の人達も体勢を立て直すため、忙しく立ち回っているようだ。
ふと、父さんの視線を感じた。…状況が状況だけに無傷の機体とパイロットは、気分的に有り難いんだろうか。

・コンビニ
「意識して見せるところは見せる!それが女の秘訣よね。」
「…………」
家にいると惣流のいない空間が重苦しく、とても会話どころじゃなかった。
こういう場所で話すほうが、ミサトさんにとっても気分的に楽なのだろう。
「…ねー、何か冷たくない?」
「あの…ぼくに何か用ですか?」
「チョッチ、お願いがあって…ね。…そろそろ碇司令と仲良くしたら?」
「………それは…無理なんです。すいません…」


僕の父さんて…どんな人ですか


「ああ…孤独な人よね…」
「孤独な人なんだな…」
「そうね…孤独な人よ…」 …孤独、か…
926名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:38:55 ID:???
・第二中学           909-4-2
なんだか、鬱陶しいほどハイテンションな奴がいる。そこにいるだけで周り中をとろかしてしまいそうな笑顔。エンジェルスマイル。天使のほほえみ。
   予備パイロット、渚カヲル。
なんでも、すべてのエヴァとシンクロ可能だとか…今、使徒が来たら、彼が弐号機を動かすのだろうか?…ああいう笑顔に女の人は引っかかるのかな…こっちに気付いた、負けずに微笑み返してやった。
ありゃ…近寄って来たぞ。あのさ…今の気分はどう?
「気分…?別に、普通だけど…」なんだ…以外につまらないんだね。
「えぇ?」いいよな、電波くんは悩みがなさそうで。

・ネルフ本部、食堂。
綾波はわりとすぐに退院できた。…退院したての、すこし痩せた姿
エヴァとのシンクロによる、ダメージの身体へのフィードバック。
機体の破損状況から見れば奇跡的な軽傷だ。…青白く、か細いうなじ
彼女はなぜ戦うのか。どう、生きていこうとしているのか……あの、儚いほほえみ…
彼女も孤独なのだろうか。その孤独を埋め合わせるためのほほえみなのだろうか。
…もう、怪我はいいの?「私は大丈夫…ありがとう…」
ほほえみを交わしあうと、彼女は僕の背中に腕を絡みつけてきた。あ…綾波……?
…人が…来ちゃうよ……でも、彼女はその細い腕に力を込めて……
     頭が真っ白になった。

彼女のほほえみ…さみしい微笑み…空疎な微笑み…無垢のほほえみ…
天使のほほえみ…エンジェルスマイル………渚カヲル?

「だれを見ているの…?」
え?いや…見てたって言うか…

こっちを見て笑ったような…
927名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:39:42 ID:???
・ミサト家、シンジの部屋。    909-4-3

「これが数えられる名詞でこっちが数えられない名詞…うーん。」

「彼女はグループの中で一番年上です…はと、シーイズ、ザ、オールディスト……」

「曇りの…はcloudy…fineは…晴れ、素晴らしい、と。」

「窓を開けてください…はと、えーと、willを使うんやな…」

「ねえ、トウジ」

「んー?」

「渚くんて、どんな人?」


   第 七 使 徒  


「そやなぁ、ワシにはえらく優しいみたいやけどなぁ。」


   タ ブ リ ス


「…わかったよ、ありがとう!」
928名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/07(火) 00:40:14 ID:???
・ターミナルドグマ            909-4-4
「わからないよ…君の意志じゃないのに使徒になったなんて…」
僕は使徒としての価値を与えられた、それが今、僕の存在している理由なんだ。
相容れない存在なんだよ。君達リリンとはね。
「カヲル君…君とは戦いたくないよ」
なぜ、じゃあなぜ僕の邪魔をするの?
「命令なんだ。君をこの先に行かせるなって」
君は何も悪くないのにね…
「行かないって言って!!」
運命なんだ。誰も、その流れには逆らえない…
「君も父さんと同じだ…優しい顔して近づいてきて、僕を捨てるんだ」
それは君の思い描いた、夢、恐れ…
「捨てた、捨てた、捨てたんだ!!!」
…君は仕方なくエヴァに乗っていたんだね。
捨てられることが怖くて…そんなことはないのにね、
「…何で君まで僕を傷つけるの」
それは君が僕という存在を知っただけ。
真実を知るということは、痛みをも伴うということなんだよ。


初号機 小破
碇シンジ 軽傷


「目標、反応消失…使徒、殲滅しました。」

5日後 シンジが退院しました。
13日後 アスカが退院しました。
929名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:30:27 ID:???
第伍話   光あれ   *恋愛*909-5-1



「僕も君と同じ…仕組まれた子供なんだ」沈む夕日を眺めていると、彼の言葉が繰り返し脳裏によぎる。
彼は使徒だった。それもどこからか…「人間に」送り込まれてきたような事を匂わせていた。彼の話していた訳の分からないことは、もしかしたら、すべて真実だったのかもしれない。
使徒っていったい何なのだろう?
「アダムより産まれしものはアダムに還らねばならない…」彼らは本当に人類の「敵」なのだろうか?
…これまでは人類を滅ぼそうとしている「使徒」と呼ばれる怪獣みたいなものと戦っているんだと思っていた。でも、彼が…使徒?ネルフの…父さんの目的は世界を護ることだけじゃないみたいだ。
「…違う…これは、リリス!?」あの、地下の巨人を目指して彼らはやってくる…
僕たちのやっていることは、本当はいったい何なのだろうか…

「真実を…君たちの背後に隠された真実を知りたいかい?」はい…教えてください。
「どうしても?」はい…僕は知っておかなきゃならないんです。
「分かった…君自身で事実を見るんだ」真実…それは一体、どういうものなのだろう…
「きもちいい…」…なるほど、きもちいい…
「…あらン?アスカったら発育いいわねぇン?」ふむふむ、アスカは発育がいい……
「きゃん!!やぁだ、くすぐったぁい…!」……そうか……発育がいいとくすぐったいのか!!!
非常にためになる真実だ…有意義な温泉旅行だった。

…………そして、今こそ問いただしたい…………

…君たちは…体ばッかり発育して……ヒトの死を悼む心は発育しなかったのか……?
仕事にかこつけ経費で温泉三昧………それでいいのか?…………ヒトとして!!!!
…こうなったら僕だけでも、すべての事の裏側に潜む真実を追い求めよう。それが…彼への弔いにもなるだろう……
…………………………………………………………くっ…!!………どいつもこいつも………
………………ナマイキな身体に発育しやがって…………………!!!!
オ、オレに…オレにどうしろというんだ、ああああーーーーーーー!?!!!!
ちっくしょおおおおお…ぅうううぅ!?ァアァアァアァアーーーーーーー!!!!!
(第2次性徴期絶好調)
930名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:31:49 ID:???
・第八使徒イスラフェル襲来909-5-2
この戦闘で、また醜態をさらしてしまった。
エヴァの機体自体にはそれほど被害がなかったが、敗退状況の間抜けさからネルフは大いに面目を失ったらしい。
現在、使徒は国連軍のN2兵器によって足止めをされており、後日、エヴァ2体によるユニゾン作戦により再戦を期すこととなった。
…な、なんだよ!!僕のせいじゃないだろ!!惣流が一人で勝手に突っ込むから…!!

・セントラルドグマ
…まったく、なんでもひとのせいにして…性格もカラダもナマ……

きゃぁん!くすぐったぁいぃ…!

        いやぁ…!あぁん、もう…!   (回想中、誇張アリ)

……イキなんだから、どうしようもないよな!
…ミサトさんの部屋に放り出してあったこのIDでこの扉が…開いた!…おいおい…本物だよ…
作戦部長ならもっとセキュリティ意識をもつべきじゃないの?…まったくなんてズボラな…
この部屋は…射撃場みたい。わあ…本物の銃ってはじめて触った…結構重いな…ケンスケのモデルガンを撃たせてもらったことあるけど…ええと、撃ち方は…弾倉こめて…安全装置はずして…肩幅に足を開いて…左手添えて…手首を固定して…ぅおっ!??
………み、耳が…シヌ……あ、これをつければいいのか……教本みっけ…ふーん…へー…こうかな?
………おお!!僕って、結構いけるかも……いやー、コレ、学校の勉強より面白いわ。
でも、情報収集とは関係ないような…ま、楽しいからいいか。
931名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:32:19 ID:???
・自販機前909-5-3
ううううう…いかん、やりすぎた…体がへろへろだ…うわ!もう朝!?
あちゃー…戦闘が控えてるっていうのに…もう少し、自己管理しっかりしないと。
あっ…綾波…?

…碇君…
  …わたしが抱きしめてあげる…
      …きもちいい…
             …きもちいい…
                    …きもちいい…   (回想中)

ちちちち、ちがうんだ!!僕は別に、そんなことばっかり考えてるわけじゃありませんよ!?
そう!ぼくは世界とネルフの真実を…あ…綾波!?そ、そんな笑顔をされたら僕、また変な気分に…
いや、違うんだ、カヲル君!ぼ、僕は真実を…真実をををををおおおお!!
駄目だ!!!駄目なんだあああああ!!!!(走り去る)

「今回のユニゾンは、レイとアスカ。このふたりにやってもらいます。」

弐号機 小破
惣流・アスカ・ラングレー 軽傷

零号機 小破
綾波レイ 軽傷

…僕ってだめぽ?

3日後 レイが退院しました。
3日後 アスカが退院しました。
932名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:32:54 ID:???
第六話  すべての時間が噴き出た夜   *シリアス*909-6-1


「ちょっとはしっかりしなさい!危なっかしくて見てられないのよ!」「す、すいません」
…また叱られた、そんなに僕って駄目に見えるのか。
深夜、マヤさんと手持ちの機密情報を交換していたら突然キレられた…
危なっかしいのはお互い様のような気もするから、釈然としない。

…アダム、ゼーレ、人類補完計画…、断片的な情報は集まってきたがそれがどう結びつくのか見当もつかない…
でも、大量の情報に触れるにつれ、僕にも情報が改ざんされている箇所の見当が着くようになってきたみたいだ。…おそらく父さんが改ざんしたであろう情報が。
カヲル君の言葉が脳裏をよぎる。「真実を知るということは、痛みをも伴うということなんだよ。」
ぼくたちは「人類を守る立派な仕事」どころか、何か別の目的の…やばい仕事の片棒を担がされているんじゃないだろうか…
「…ちょっと、コレ見てくれる?」は?マグカップですか、これが何か…プレゼント?
………うわ、いらねー…あ、そ、そんな顔しないでください。受け取っておきますから!はい!
……これは何だろう、フォローのつもりか?

・ミサト家
いつ上がりこんだのか、綾波がペンペンと戯れている。
綾波とはあれ以来何もない。というか、ほとんど話をしたこともないし…あの時のあれは一体なんだったんだろう。
トウジやケンスケとはよく話してるくせに…
「もっとちゃんと顔を上げたら?」
…遠くから叱られた。…うるさいな、そんなの綾波には関係ないだろ。別に僕だって……え!?ちょっ…!……あ、綾波……?息がかかるぐらい間近に彼女の顔があった。
「ちょっと、見てほしいものがあるの。」
え、え、え、え、なななななに、………ゆ、指輪?
あ…ありがとう…………………え、それだけ?…そ、そう。
………コレは何、僕に説教をした後プレゼントでフォローするのが流行りなのか。
しかし、さすがは綾波、モノの掴ませ方が堂に入っているというか…
…お返しってのもあれだけど、このマグカップを…え、いらない? は、早いね、そう………
933名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:34:13 ID:???
・ネルフ本部 停電の後909-6-2
まさか本部が停電するなんて…人間のやることつくるものっていうのは結局、完璧なんてないのかもしれない。
加治さんが惣流とミサトさんにもセントラルドグマへの行き方を教えている。停電の後、俄然その「布教活動」に熱が入ったみたい。
「知ってるかどうかわかんないけどさー…エヴァ初号機について詳しく教えてくれない?」
わかったよ…僕の知っていることでよければ。…みんな自分達の正しさを、信じてはいないのだろうか。
自分達は正しいことも、完璧なこともできることはないと知っていながら、
それでもなぜ、みんなは戦い続け、生き続けるのだろう。

・第九使徒 サハクィエル
…でも今は、それを知りたいから戦う。それを知りたいから、生き延びたいとおもう。
正しいことなんてないのかもしれない。完璧なことなんてないのかもしれない。
…でもいつか、人は奇跡を起こすことができるのかもしれない。ミサトさんは、僕たちは奇跡を起こした。今回、僕たちが生き延びれる確率は一万分の一もないはずだった。それでも僕たちは戦って、生き延びたのだ。

「よくやったな、シンジ。」

父さん…?


零号機 小破
綾波レイ 軽傷

弐号機 小破
惣流・アスカ・ラングレー 軽傷

初号機 小破
碇シンジ 軽傷

第3新東京市の被害 中規模


3日後 レイが退院しました アスカが退院しました
1日後 シンジが退院しました
934名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:53:29 ID:???
第七話 眠れ安らかに  *シリアス*909-7-1

・ミサト家
「おはようー…何か考え事?」
「自分が何のために生きているのか、考えたことある?」ふうん…アスカでもそういうこと考えることあるんだ。
「…私だって、たまにはそんなこと考えることあるわよ。」何のために生きているのか、か…
以前の僕は…生きているのが嫌でたまらなかった。

(よくやったな、シンジ)

今は…よく分からない。

・第十使徒 イロウル襲来
使徒がネルフ本部に侵入した。マイクロマシーンの集合体のような使徒は、現在MAGIにハッキングを仕掛け、本部を自爆させようとしているらしい。
リツコさんの「自滅促進プログラム」の完成が早いか、使徒のMAGI制圧が早いか…そういう状況だそうだ。今回、パイロットの僕たちは手をこまねいて見ていることしかできない。
2時間後には死ぬかもしれない。
ほとんど恐怖に近い不安と、とてもじゃないけど座ってることなんてできないような焦り。なのに、できることといったらリツコさんの成功を信じることだけ。自分で戦っているほうがまだましだ。
…大人たちは使徒が来るたびいつも、こんな気分を味わっていたんだろうか。
パイロットである僕たちはエヴァを動かすことができる。大人にはできない…子供にしかできないこと。大人たちはそのサポートをし、あとは見ているしかなかった。
でも、今は、この使徒に対抗することができるのは、リツコさんしかいない。ほかの人間はそのサポート。パイロットである僕たちは…祈ることしかできないんだ。
人は自分だけでは、迫る敵から生き延びることすらできない。

自分にはできないことを誰かに託し、自分にしかできないことを誰かに託され、
そしてさらに、奇跡が起きることによってやっと、どうにか僕たちは生き延びることができる。
生き延びる…か、でも何のために?
死にたくないから。
でも、じゃあどうして、いまは、こんなに死にたくないんだろう?
935名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:54:21 ID:???
909-7-2
父さんは…
「…後は赤木博士のA.T.次第だな。」
父さんもいつもこんな気分で僕たちの戦いを見ていたんだろうか。
父さんにも死にたくない理由があるのだろうか。

父さんの生きる目的…
それは多分、「人類補完計画」と「E計画」という、具体的な名称のついているものだと思う。でも、それが何を意味するのか?まだ僕は知らない。

「お前に聞きたいことがある…体調はどうだ。」
…え?……別に、普通だけど。
「そうか…礼を言う。」
え…別に、お礼を言われるようなことじゃ…

「コレでおしまいよ!」
もう、何度目かの改良プログラム攻撃の試み、これで成功しなければもう…
「………自滅促進プログラム注入完了。使徒、完全に消滅しました!」

……やった!?…助かった…助かったんだ!!
リツコさん…すごいよ!いや…さすがだよ!!
奇跡は…また起きたんだ!!!

…僕たちは本当に肝心なことは、何もできないのかもしれない。
でも、自分にはできない何かを託した相手を、気遣い、思いやって、
そして、信じることなら……
936名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:54:55 ID:???
第八話  羊は見上げる  *親子鷹*親愛補正909-8-1


・ミサト家
 今日は父さんと一緒に母さんの墓参りに行く日だ。
…あの父さんと何を話せばいいんだろう。少し気が重い。
「あのさー、チョッチこれ、見てくれる?」
え、そのサングラスくれるんですか?わあ…ありがとうございます、ミサトさん。
これで僕も今日からネルフ諜報部!?なんて…
え、父さんとおそろい?……やめてください。

・共同墓地
どこまでも続く、膨大な数の墓標。セカンドインパクトで亡くなった人たちが眠っている。
その中に母さんのお墓はあった。
母さんはどんなひとだったんだろう。
「すべては心の中だ、今はそれでいい。」

……心の中?

「父さんの目的って何なんですか?」
「そんなこと、あなたは知らなくていいのよ」…どうして知らなくていいんだろう。

何か、みんなには知られちゃまずいことでもあるんだろうか。
それとも、「僕に」知られちゃまずいことなんだろうか?
結局僕は何も知らされてないんだ。母さんの顔すら…
937名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:58:01 ID:???
909-8-2
アスカがイラついた顔で詰め寄ってきた。
「ったく、何よ、その顔は。もっとちゃんとしなさいよ!」ご、ごめん…
顔を突きつけられ思わず目をそらした。…その先にはアスカのわりと発育のいい胸が…どうして胸だけこんなに…ななななんだよ!ちがうよ!たまたま目をそらした先に胸があっただけだよ!!
勘違いしないでよ!!………ねえ、ひょっとしてなにか、からかってない?
あっ……オイちょっと待て、コラ!!…まったくううううううう!!!!
……しかし、そうだ、くよくよしていても仕方がない。男なら行動あるのみだ。ごめん…アスカ、ありがとう。
そうと決まればまた、ドグマ詣でだ!!
よし早速準備を…って金がねえ!!!!…早くも挫折?
「シンちゃ〜ん、お小遣いよ〜ん。」助かります!!ミサトさん!!タイミングいいですね!
「チョッチ聞きたいことがあるんだけど…今、何をしたい気分なの?」
「自分の中でどうしても知りたいことがあって…そのことで頭がいっぱいなんです。」
「そう…答えてくれてありがとう。」
ミサトさんって普段はいつでも優しいな…作戦中はあんなに厳しいのに。
よく気が付くし、これができる大人のひとなのかな。…まあ、部屋はだらしがないけど。ミサトさんは何をしたい気分なんですか?「どんなことかは詳しくいえないんだけど…ちょっと調べてることがあってね。」…僕、なんだかミサトさんとは特別な絆を感じるよ!

・ネルフ本部  夜半
…駄目だ…今持ってるIDじゃほとんどのセキュリティは開かない。
地下迷宮を4時間も歩き回ってもうくたくただ。コンビニ弁当をかき込みながら今後の方策を考える。
偽造…いや、そんな技術はないし…黙って拝借…本部のセキュリティは甘くないし…
あ、日向さんだ。こんな夜中に…むっ!このひとからは同類のにおいがするよ!?
「わかったよ、君には教えておこう。」
さすが話が早い、ありがとうございます!でも、父さんの後ろ暗いところの情報で、僕のテンションは2も下がった。…もう帰って寝よか。あ…ミサトさんだ。
「うふっ」あ……えへへっ
ミサトさんと少し会話するとぐんぐんテンションが上がっていくのを感じる。
体調ですか?いま回復させたばっかりです!いやーまだまだイケますよ!!はっはっは!!
っしゃあーー!!やるぞーーー!!
938名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 00:58:40 ID:???
・第十壱使徒マトリエル襲来909-8-3
使徒は先行したアスカの守備範囲をあっさり潜り抜けた。アスカ、何やってんの!?
まったくもう…威勢のいいのは口だけっぽいんだから…来る、僕の出番だ!!
っしゃあーー!!やるぞーーー!!…って使徒、足はやっ!!うわあ!!もう抜けられたよ!!
…ごめんアスカ、人の事言えなかった…でも、あのデカさであの速さはないよな…
うっ、市街地に突入される…!!
と、ライフルの着弾が使徒を足止めした!綾波…ナイス!!さすがぁ!!よし、いくぞお…それっ!!
生身の僕じゃあ絶対できないような見事な回し蹴りをきめる。
うおおおお!!!チョップチョップ!キック!!
零号機の援護を受けながら市街地から使徒を押し出す。
だが……くっ!、使徒の射界に捕らえられた、やばい…!
そのとき一陣の風のような影が初号機の脇をすり抜け…
「こんのおおおおお!!!!」アスカ!?
プログナイフ一閃!使徒の体勢が大きく傾いだ。
アスカは電源をぶった切り、なおも果敢に使徒に組み付いていく。
すげえ!!やっぱりアスカは天才だよ!!これぞ好機!
「いっけええええええ!!!」
初号機のパレットライフルが火を噴き、使徒の巨体は沈み込んだ…僕たちの勝利だ!!
アスカ、助かったよ!!ありがとう!
綾波…綾波がいなかったらもう、どうなってたことやら…!


初号機 損害なし
弐号機 損害なし
零号機 損害なし

第三新東京市の被害 中規模


こんなに華麗に決まるなら戦うのも悪くないなあ。
939名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 01:01:20 ID:???
乙ですぜ
940名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 03:19:45 ID:???
>>929とか上手いなあと思った。GJ
941名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:14:15 ID:???
第九話  溢れよ我が涙、と警官は言った  *シリアス*友情補正909-9-1


・朝、ミサト家 ダイニングルーム
むう…… ミサトさんの胸って何でこんな反則的に…
「なにかしら?」なんでもありません。じゃあ行ってきまーす!

・第二支部消滅
S2機関搭載実験の失敗によりネルフ第二支部が消滅した。
…僕はつい先日までここに見学しに行ってたんだ…帰るのがもう少し遅かったら…

・ネルフ本部
副指令から日向さんに伝言を預かった。「しばらくは目立った行動は慎むように。」
確かに日向さんには機密を追う者の香りが漂いすぎている。
もっとコッソリとやらなくちゃ…でも安全優先の情報収集に限界があるのも確かだ。
よし…ここは思い切って…冬月さん、真実を知るための鍵を僕にください!
「君もわたしと同じか…」…その不気味な意匠の施されたカードを受け取ると、僕のA.T.は4も上がった!?僕ってそこまで謎探しに入れ込んでたのか…

・コンビニ
ドグマに下りてMAGIに直接接触できる端末を見つけた。
問題は僕程度のハッキング能力ではどうにもならない、ということだ。…こりゃ〜勉強からやり直しだな…
あれ?綾波…綾波でも買い物なんてするんだ…って当たり前か。僕?僕はちょっと調べ物をしていて…綾波は?買い物したい?そりゃ、そうか。
……………買い物をしている綾波、か…想像出来ない感じだったけど、実際見てみると…なんか主婦みたいで似合ってるというか…僕はあんまり大きな胸より、綾波ぐらいのがちょうどいいというか…なな、なに!?ぼくはそんなこと考えてない、考えてないよ!?
………どうしたの?そんな真剣な顔で…「碇司令と仲良くできないの?」………わ…わかったよ…僕から、話しかけるようにしてみるよ。
942名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:14:54 ID:???
・昼、ネルフ本部 食堂909-9-2
…約束しちゃったからな…しかしあの父さんと、何を話せばいんだ?…そもそもいきなり話しかけるのは不自然だし…う〜〜ん………
「ねえ、聞きたいことがあるんだけど、今の気分はどお?」なに、アスカ。気分は別に普通だけど。
「はあ〜〜〜?そうは見えないんだけど」…ムッ! ……なんなのさ、もう。
………うわっ!?  な、なんだよ、………父さん。
向こうから話しかけてきた…これできっかけはつかめたけど…
「お前に頼みがある。」…ふ…ふーん。で、なにさ。
「レイに伝えてほしい。わたしがレイのことは好きだ、と。」
 ( ゚д゚)  …………
   ………………
   ………………
ベツニ………………イイケド………………
「では、よろしく頼む。」
…ここにも綾波の魔性に落ちた男が一人………すごいよ、綾波………
「……しょ、食事なの?」
「調子はどうだ」べつに…普通だけど。「そうか」
…か、会話が続かん……
ここはアレだ、親子が仲良くなるための布石としてだ。形式的なものから入るのも悪くないんじゃないか…というわけで、父さん…小遣いくれ。
「その頼みは聞き入れられない。」スパッ。
…………お前はアレか、息子には……この上なくこっぱずかしい頼み事を引き受けさせておいて
自分は千円ぽっちの金も渡せねえってか。……笑ってンじゃねえ!!!
ぐあああああッ!!!肉親ながらなんてヤなヤローなんだ、コイツわぁあぁあぁ!?

綾波…ナニ嬉しそうにこっち見てるの…?
微笑ましくない!!断じて、今の一連の流れは微笑ましくなんかないよ!!!!
しかも、ナニ!?今度は副指令くどいてんの!?つーかプレゼントとかしてるし!!
見境いなしかよ!!!!
943名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:15:56 ID:???
・放課後、第2中学909-9-3
………はあぁぁぁ〜〜〜っ……
………はあぁぁぁ〜〜〜っ……
………はあぁぁぁ〜〜〜………ってごめん、トウジ…うん…ありがとう…
……僕はここぞとばかりに、パイロットとしての不満(?)をぶちまけた。
トウジは黙って相槌を打ちながら僕の愚痴を聞いてくれた。ううっ……トウジってイイ奴だなあ……

・人の造りしもの
暴走したジェットアローンの内部リアクターに侵入し、強制的に停止させた。
ミサトさんは胸だけでなく度胸まで大きかった。スゴすぎ。完璧超人?奇跡起こしまくり。神?

「奇跡は用意されていたのよ…誰かにね。」
944名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:16:33 ID:???
第拾話  かくて光あり  *シリアス*友情補正909-10-1


「ペンペン…サードインパクトって知ってる?」
「クワ?」
知らなきゃ別にいいんだけどさ。

トウジがエヴァのパイロットになった!
最近なんだか元気ないから心配してたんだけど…そうかー…これでネルフも賑やかになるね!
これでますます僕の出番も減りそうだ、はっはっは!…はあぁぁ〜〜〜

・ネルフ本部 食堂
クソまずい定食をもそもそ食べていると綾波が隣に来てなんとなく一緒に食事となった。途端にそれほど不味くもなくなっていくA定食。なにか腹立たしい。結局きれいに食べ終わってしまった。
綾波が切り出した。「そうやって下向いて歩くの、やめたら?」
「……………」「…怒ってるんじゃないの。いつものあなたに戻ってほしいだけ…」
ふ〜ん…で、綾波は、僕がこうなってるのは誰のせいだと思っているわけ?ねえ?
僕のせい?全部僕だけのせいなの?綾波に詰め寄る。後ずさりする彼女。……いいんだ。どうせ全部、僕のせいなんだ。

・ミサトの執務室
ミサトさんのいない合間を縫って、ちょこちょこ情報技能の訓練をする。
…といっても今、ここは社交場と化していて訓練どころじゃない。
最近は使徒による被害はほとんどないからみんな暇みたい。
でもさすがに遊んでばかりもいられないんだろう、三々五々散っていってあとには僕と綾波だけが残った。…………早く出て行ってくれないと、訓練できないんだけど。
しかしむしろ、綾波は傍に寄り添ってきた。そして、何を思ったか胸元を隠して、
「見ないでくれる。あなたには見られたくない」とかほざいた。
なに言ってるんだよ……そんなとこ見るわけないだろ…あ、ちょっとカチンときた?やーい。
ミサトさんと加持さんが戻ってきたので、学校に行くことにした。
945名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:18:03 ID:???
・夕刻、ミサト家909-10-2
「たっだいま〜」「ただいま…」
「あの〜洞木です。」「ああ、あがってよ。」
「オレ、相田だよ。」「あがってよ。」
「綾波です…」    …なに?今忙しいんだけど。すぐ帰る? …ならあがりなよ。
たちまち人で埋まるキッチン。
アスカと委員長はすごく仲がいい。というか、でかい声で延々しゃべっててウルサイ。
ケンスケはミサトさん目当てで来たようだが、ミサトさんはおらず、当てが外れたようだ。綾波としゃべり始めた。
この騒ぎで起きてきたペンペンも交え、騒乱の巷となったキッチンをあとにして僕は一人しめやかに夕食を摂ることにした…が綾波に捕まえられた。…なに?綾波。手なんか握って。離してよ。ケンスケも来たことだし。
手を振り解くと、彼女は傷ついたような表情をして帰って行った。…ちょっと冷たくしすぎちゃったかな…
946名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:19:14 ID:???
・夜半、ミサト家909-10-3
来客はみんな帰り、アスカとミサトさんも部屋に入った。
…しかし、僕の諜報活動はこれからだ。
インスタントラーメンとドリンク類、そして冷却バンド数枚……準備は万端だ。
居間の電気を消し…いざ、夜のネルフ本部へ!
…呼び鈴が鳴る。「綾波です…」…今忙しいんだけど。「すぐ帰るわ…」じゃあ、あがりなよ。
綾波はペンペンを捕まえようとしたが、ペンギンとしてはもう眠いらしく彼女を放って冷蔵庫に入ってしまった。
彼女は居間の暗がりのほうに入っていく。……ついていく僕。

…彼女はこちらの様子を気にしながら体をすり寄せ手を握ってきた。
ぼくが指をからめると、彼女ははっと身を震わせる。
唇を重ね、暫くお互いの身体を確かめあう。
………ねえ綾波、僕は…………
「…なにがしたかったの?したいことがあるなら、ちゃんと、言って。」

その夜は結局、本部に行くことは無かった。






「綾波…人類補完計画って知ってる?」
「私、知らないわ。」
知らないんなら、ま、別にどうでもいいけど…今、微妙に間が無かった?
947名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:20:16 ID:???
・第拾弐使徒 レリエル909-10-4
真っ白だ…何にも見えない。レーダーにも反応が無い。僕の命もあと4,5時間か…
アスカ、今回の作戦を降ろされてすごくショックだったみたい…
平然としようとしてたみたいだけど…大丈夫かな…
綾波…綾波は父さんやみんなとも、あんなことするの…?
綾波にとって、僕も、みんなもどうでもいいものなの…?
…………………
父さん…僕はいらない子供なの?
…………………
!!生臭い…浄化能力が落ちてきてるんだ…!血…!血のにおい……!!
出してっっっ!!!!ここを開けてっっっ!!!!誰か助けてよ!!!!
ミサトさん!?リツコさん!!綾波!!アスカ!!…父さん………!…………母さん………………!
ひとりは……いやだ……もう………ひとりは………いやなんだよ………

(もういいの?)誰だろう……綾波?
(そう、よかったわね…)……母さん?

初号機 小破
碇シンジ 軽傷

零号機 中破
綾波レイ 軽傷

参号機 小破
鈴原トウジ 軽傷

第三新東京市の被害 中規模


4日後 シンジが退院しました。
    トウジが退院しました。
3日後 レイが退院しました。
948名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:21:00 ID:???
第拾壱話  最後から二番目の真実  *心理*親愛補正909-11-1


あの戦闘の前…僕はちょっとハッスルしてて、ミサトさんの命令を無視して
一人で突っ込んだんだ。馬鹿だった。それで絶体絶命の窮地に陥って…
初号機の暴走に救われたんだ…ふたたび。

最初の暴走の時にも、感じた…あれは一体、なんなのだろう?
なにか、とてもなつかしくて暖かい…母さんの胸に抱かれていたときのような…
「……やらしー、見てるわね?」ちがう、これはミサトさんの胸…?すすす、すみません…!!
「どうしてあやまるのよ、都合がよすぎるわよ!」…僕、いったい何やってんだろう…

「シンジ、ちょっと調子に乗りすぎなのよ。だからあんな目に会うのよ。」
「…………」
「…なによ…もういいわよ…」え?ご、ごめん!アスカ聞いてなかった、なに?
「ほら!またそうやってすぐにあやまる!」
………なんだよ、みんなして…もっと僕に優しくしてよ!!!
……誰も優しくしてくれないんだ
嫌な事ばかりなんだ!
結局、僕はひとりなんだ!!

「いいえ、みんながひとりなのよ」

・深夜、ミサトの執務室

エヴァンゲリオンのコア・システム。…やっぱりあの時感じたのは母さんだったんだ…
アスカのお母さんもやはり以前にエヴァとの接触実験を行っていたらしい。すると、トウジや綾波も…?!!誰か来た!!
あ、リツコさんこんな遅くまでご苦労様です…え?冷却バンドですか…?僕にプレゼント?ありがとうございます。………でも、どういう意味だろう。ひょっとして僕の行動ってバレバレなのか?
…なんだか怖くなったので今日はもう帰ることにした。
949名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:21:37 ID:???
・深夜、ミサト家909-11-2
あ、ミサトさん、お帰りなさい。今日は遅かったんですね…って、目をそらされた…
朝のことでまだ怒ってるんだろうか…?どうしよう…
深夜番組を見はじめたミサトさんの後ろで、話しかけるのを逡巡する僕。
「まあね〜、わかるわ〜」
…ほっ、別に怒ってるわけじゃなさそうだ…安心して距離を詰める僕。
動じないミサトさん。「あ、あの…」
何を血迷ったか、ミサトさんにキスをする僕。………何やってんだ!?オレ!!
どどど、ど、どうしよう!!!自分自身の行動に狼狽する僕。
それに比べてミサトさんは落ち着いたものだった。……さすがだ……

・早朝、ネルフ本部。
「加持さんから伝言があるの。…今後しばらく行動に気を付けるようにって。」
…いや、マヤさん?加持さんはすぐ隣にいますよ?
加持さんには何か、直接警告できない事情があるんだろうか。
…それにしても、やっぱり僕の行動はバレてたみたい。でも、行動に気をつけるって言ったって、どうすりゃいいんだ?とりあえず射撃の訓練でもしておくかな…

・第拾参使徒アルミサエル襲来
目標は形態を変化させ侵攻を開始した。
僕たちは市街に分散配置され、使徒の侵攻に対して網を張った形だ。
アスカは今回も控えだった。…知らないよミサトさん?アスカ、すねちゃっても。
しかし、これ戦争だからな…遊びでも、スポーツの試合でもない…余裕はないんだ。
エヴァは同時に3機しか稼動できず、その3機が倒されれば、あとはない。使徒は地下のアダムに接触し、サードインパクトが起こり、人類は滅びる。
ならばその3機にはその時点、コンディション最高のパイロットを乗せるしかない。
…その、コンディション最高の男を乗せた参号機がまず使徒に撃破された。
トウジ!?しっかりしてよ、ねえ、トウジっ!!!
……綾波!?ひとりでは無茶だ!!僕が行くまで待って!!…あやなみいぃっ!!!
……そんな…うそだろ!?
参号機に続いて零号機を屠った使徒は猛然と市街地に突入し、次々にビルを破壊しまくる。ケーブルを切断し必死に追いかけるが…だめだ!!は、速すぎる!
僕が市街地に戻りついたころには、使徒は市街中心部を瓦礫の山に変え、ゼロエリアを突破したあとだった。…なんだよこれ!?こんなのおかしいよ!!
950名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 00:24:16 ID:???
・ジオフロント909-11-3

もうあとがない。
ここで…ここで僕がやらなきゃ、すべては終わりだ!!
うおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!
使徒の猛攻を盾で防ぎながら必死で応戦するが…くそっ、盾がもう、破られそうだ!!ちくしょうっ!!!!
まだか…死ねっ!!こいつ…!くそっ、死ね、早く……死ねええええっ!!!!
「初号機、アンビリカルケーブル切断!」な………なんだよそれ!!!!僕はやってないよ!!!!!
「初号機、内臓電源終了、活動停止しました!」
知らないよ!!!なんだよ、これ!!!!!!こんなのプレイヤーの恣意的な判断だよ!!!!!
くそっ…!!動け!!動け!!動け!!
動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け
動け動け動け動け動け、動いてよ!!!!!!!!
いまやらなきゃ、いま動かなきゃみんな死んじゃうんだ!!!
もう、そんなのいやなんだよ!!!!!だから、動いてよっっっ!!!!!!!

…wWwoOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO
OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO…

「始まったな…」
「ああ、全てはこれからだ」

参号機 大破
鈴原トウジ 意識不明の重態

零号機 大破
綾波レイ 重傷

初号機 損害なし
碇シンジ 負傷なし

第3新東京市の被害 壊滅的
951名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 12:57:14 ID:???
>>941-950
すげーな、最後のトウジが意識不明ってのがきつそうだが…綾波は多分クローンで復活するぞ。
ガンガレ
952名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 14:21:07 ID:???
>>951
重傷だからまだ交代しないだろ。
953951:2005/06/09(木) 15:31:28 ID:???
>>952
(´・ω・`)
954名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:26:38 ID:???
第拾弐話   第二の夜明け   *心理*親愛補正909-12-1


第3新東京市は壊滅した。
ネルフ職員以外の住民は皆この街を去っていった。
都市としての機能は失われてしまったが、しかし、要塞としての機能はまだ残っている。
来るべき敵を退け、世界を再建するための要としての機能が…
でも、ネルフが、ゼーレが再建しようとしている世界のその姿には、何か仄昏い…破滅の香りが漂っているような気がしてならない。

・朝、ミサトの執務室
机の上にうず高く積まれた被害報告書の束。
ミサトさんはこの書類処理はもう投げてるようで、アスカと日向さんと一緒になかばやけっぱちに楽しそうにおしゃべりをしている。
都市部は壊滅だけどネルフ本部は無傷。零号機と参号機は全損だけど、初号機と弐号機は無傷。
…絶望半分、希望半分って感じかな。実際、事態は悪くなってるだけなんだけど。
「チョッチ聞きたいんだけど、今の気分ってどんな感じ?」
ああ、そうだ、カレー食べるときってどうします?…って、すみません…ちょっと今、その質問されるのは…
「…今の気分ってどんな感じ?」
そそ、そういわれても、なんて言ったらいいか…あ、あの、すみませんでした………どうして謝るのって言ったって………じゃあ、謝らない方がよかったの?

・昼、食堂
さっきは明るく振舞って馬鹿話をしてたけど、やっぱりそれは空元気だったらしい。アスカから今後に対する不安を打ち明けられた。どうしようったって…わからない…でも覚悟だけはしておいたほうがいいと思う。

・夕刻、ミサトの執務室
朝には山のようにあった書類はきれいさっぱり消えうせていた。
うおお!?たった半日で処理完了!?スゲー、なんという事務能力…ていうか、ひょっとして捨てたんじゃないの?でも、できる大人と見込んで…ミサトさん、僕たちこれからどうしたらいいんでしょう?
「はあ?それを私に聞くわけ?」
なんだか小馬鹿にされてしまった。…もういいよ、ミサトさんがそんな人だとは思わなかったよ…
955名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:27:40 ID:???
・シンジの日常生活909-12-2
ここまでは触れなかったけど、僕は普段、ほとんどセントラルドグマに潜っている。
夜更けになって本部から人がなくなるのを見計らってミサトさんの執務室で情報技能訓練。夕方と明け方に白兵訓練をしてから体調回復…というお日様の光が恋しい生活。

でも最近、配線むき出しの地下通路を歩いていると、どういうわけかATがあがるときがあるんだ。どうも僕、ダンジョン攻略のよろこびに目覚めたみたい…なんだろうこの部屋は…水槽があるみたいだけど…暗くてよくわからない。一旦、引き返そう。

・ヤシマ作戦
駄目だ!!ポジトロンスナイパーライフル2発を当てても敵は沈まない!!
このままじゃ、アスカが…!!「弐号機のシールドが破壊されました!」
アスカああああっ!!!!「使徒、殲滅を確認!」
あれ?………国連軍がとどめ刺しちゃったよ。なんともしまらない終わり方だなあ…

初号機 損害なし
弐号機 損害なし

第3新東京市の被害 壊滅的
956名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:28:28 ID:???
第壱拾参話  そして私は失われた道を辿り、この丘を見出した*シリアス*909-13-1


前回の戦闘ではほとんど被害がでなかったが、依然、タイトロープの状況には変わりがない。
零号機と参号機の修復は急ピッチで進められているが、それに乗るパイロットの怪我はそういうわけには行かない…トウジ…綾波…
僕も機密を追ってばかりいられず、アスカと一緒に戦闘訓練にいそしむ。

アスカのお母さんもエヴァとの接触実験を行ったのだそうだ。
そしておそらく、その魂は弐号機の中に…
「ん〜?」僕の視線に気付いたのか、アスカは笑顔をよこした。
えらいな、アスカは…心の傷を隠して、明るく振舞おうとして…
僕らは似たような痛みを抱えているのかもしれない。トウジも、綾波も…
でも、綾波のお母さんがいないって言うのはどういうことだろう?そのせいで零号機の性能が劣っていると…綾波のお母さんは接触実験というのをやらなかった、ということだろうか。

アスカもこっちを見ているのに気付いて、僕もほほえみを返した。
え?今の気分?あ、あはははははははは……はぐらかしたら、せっかくなんかイイ雰囲気だったのが一気に気まずい雰囲気に…

地下へ潜っているヒマがない替わりに、加持さんやミサトさんから機密を引き出す。
特に加持さんはすごい。元祖機密ヲタだけのことはある。秘密の情報が出てくる出てくる…
大人としては尊敬できないけど、スパイとしては優秀な人だと思う。
でも、気をつけてください…最近なんだか、変な気配を感じるんです…

・迫り来る暗殺者
「危ないっ!!こっちへ!!」
とっさにその手を掴み、
敵の射角をさえぎる物陰へ逃げ込み、ためらわず走り続ける!!
ウオオ!オレ、なにげにカッコイイ!?
白兵訓練しててよかったーーーー!!!!
「ちょっと、いきなりナニ!?」
殺し屋に狙われてますよ…リツコさん。機密を知りすぎたみたいですね…
…っていうか、リツコさん!?
957名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:29:24 ID:???
・第拾伍使徒 アラエル909-13-2
「いやああああああああッッッ!!!私の心に入ってこないで!!!!!」
アスカ!!クッ…ポジトロンスナイパーライフルでもあんな遠くじゃどうにもならないっ……!!!!
「レイ、ドグマを降りて槍を使え」
え、零号機…綾波!?まさか、まだ起きれる身体じゃあ…何を考えてるんだ!!父さん!!
綾波っ!!!

零号機 大破
綾波レイ 重傷

初号機 小破
碇シンジ 軽傷

弐号機 中破
惣流・アスカ・ラングレー 軽傷

第3新東京市の被害 壊滅的
958名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:30:12 ID:???
第拾四話  コウスルト感ジマスカ?909-14


・第拾六使徒シャムシェル

二条の灼熱が腹腔を貫く。
ぐぅああああああああああッッッ
綾波…君はどうしてそんなになってまで戦えるんだ…どうして…
「初号機は退避して!!」
逃げちゃ駄目だ…逃げちゃ駄目だ…逃げちゃ駄目だッ!!
僕は……もう、綾波を……みんなを……傷つけさせは、しない!!
ああああああああああああッッッ!!!!!!!!!


初号機 大破
碇シンジ 意識不明の重態

零号機 損害なし
参号機 損害なし

第3新東京市の被害 壊滅的
959名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:42:41 ID:???
>>954-958
シンジがリツコさんを助けた所が微妙に凄いと思った今日この頃w
960名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/09(木) 23:45:50 ID:???
乙ですぜ
961909:2005/06/10(金) 00:26:42 ID:???
長々とスマンorz>>918 >>919 >>939 >>940 >>951 >>952 >>959 >>960 THX。
読んでくれた方ありがとうございました    では。
962909:2005/06/10(金) 00:27:33 ID:???
第拾伍話  堕ちてゆく僕たち  *シリアス*909-final-1


・われら人の声に目覚めるまで
初号機、弐号機、零号機がパワーアップされることになった。
でも、参号機はどうしたんだろう。予算が足りなかったんだろうか。
エヴァ一機が大破すると修復にウン十兆円とかかるらしいし…
改装ともなれば桁外れの金額なんだろう。

それより何よりうれしいのはみんながそろって退院できたことだ!
街はなくなっちゃったけど…
みんなが元気でさえいれば、どこでだってきっと、やっていけるよ!
…でも、できるならもう戦いなんてなければいいのに…

・第七ケイジ
綾波…?綾波っ!よかった…!綾波が無事で…もう身体はいいの?
状況なんて、今は気にしないでもいいよ…綾波、戦闘に関してはまじめなんだよな…
戦いになると敵に特攻するんだもの、どうしてそんな自分を捨ててまで、まるでわざと死にに向かっているみたいに…………………
………そ、そんな、そーんなことないよね!ハハ、ハハハハハ…ハ………
なぜだろう……彼女の傷ついた身体を見ていると、僕は胸が締め付けられるんだ………

・ミサトの執務室
僕や綾波のATが35とか36とかなのに、この男、その倍以上ある。元気すぎるのもどうかと思う。ちょっと憎たらしい…鈴原トウジ。確かに彼の機体にパワーアップは不要かもしれない。
パイロットが強すぎる…もう、なんと言うか、ポジティヴ・オーラを発散しているというか、ここまでくると別世界の住人というか…熱血ロボットもの?食べてる物同じなのに、何でそんなに元気なの?
「気合の入ってへん顔して…もっとしっかりせえや!」…なんでそんな事いわれなきゃなんないのさ。
僕が気合入ってない分、トウジが頑張ればいいだろ。
「あなた…いろいろ嗅ぎ回っているようだけど、何やってるの?…これをあげるわ、自分の目で真実を見なさい。」ミサトさん…話は替わりますけど、僕、パイロット辞めます。
「シンジ君…そうすればもう、私たちとは一緒に暮らせなくなるのよ。…それでもいいの?」
今のは嘘です。「冗談だったの?……甘ったれたこと言ってんじゃないわよ!!」
怒られた。そりゃそうだな…
963909
・自販機コーナー909-final-2
ATが低いとハッキングもうまく行かない…
たまに情報を引き出せても未検閲の報告書どまりで、目新しい情報はまったくない。
いつしか僕のA.T.は20を切っていた。
自分自身に腹が立つ。ちくしょう…なんだってこんなに元気が出ないんだ。
うるさいっ!僕だって好きでこうなってるんじゃないんだ!
綾波にあたってしまった。…最低だ、俺って…
どうしよう…もうやめようかな…真実を追いかけることなんて。
どうしたらカヲル君や父さん…人間同士で傷つけあわずに済む事ができるのかを知るために始めたことなのに……そのせいで大事な人を傷つけたんじゃ何にもならない。
「どう、調べ物は進んでるかしら?」…リツコさん?
「ふふふ、とぼけたって駄目よ、火遊びはほどほどにしないとね…じゃ、忠告はしたわよ。…これをあげるわ。でも、ここで止めておくか、続けるか、この後のことは自分で決めなさい。」

右手の感触を確かめる。カヲル君を、人の命を絶ったその感触は今も生々しく残る。おそらく死ぬまで消えることはないのだろう。
綾波…僕はどうしたらいい?生きていくのに真実なんていらない…ただ、流されるままでも人は生きていける。……人を傷つけながら。
「いつまでぼんやりしてるの、もっとしっかりして!」
…ゴメン
「ううん…いいの。」
久しぶりの抱擁。痛々しく細い肢体の、そのあたたかさを心に刻み込む。さっきまで鉛みたい重かった心と身体が羽毛のように軽くなっていく…
僕は…もう、彼女が傷つくのは嫌だ。
ゼーレが企図するサードインパクト…人類補完計画。
それは人が人の形を失い、ひとつのものへと戻ること。
他人に傷つけられることも、傷つけることもない…それが幸せ?
でも、それならどうして生命は生まれてきたのだろうか。
…生命がA.T.フィールドに隔てられて生まれて来たからこそ、僕は綾波に出会うことができた。
それには訳があるはずだ。
ゼーレがヒトを勝手にひとつにまとめようなんてのは、大きなお世話もいいところだ。
どうやったらそれに対抗できるのか…
僕は、綾波を、みんなを守りたい。その手がかりを求めるために…僕はセントラルドグマへ向かった。