◆◆◆ DARK SIDE OF NEON GENESIS ◆◆◆
【人造人間に対する若干の考察】
チェコスロバキアの作家、カレル・チャッペックが著した戯曲「RUR」
(ロッサム万能ロボット会社)に登場する。未知の物質から合成された
人間に近い存在。
「無賃で働く奴隷」という意味のチェコ語からrobotと呼ばれた。
ほほぅ、期待してます
日本では翻訳として1923年7月10日に「RUR」が出版。訳者は宇賀伊津緒。
この中でrobotの訳語として「人造人間」が使用された。ただし、これが
最初に使われた人造人間かは未だ不明。
また1924年5月には築地で「人造人間」のタイトルで本邦初の上演が
行われた記録がある。
1918年10月28日にチェコスロバキアはオーストリア=ハンガリー帝国から
独立しており、それ以前には国そのものが存在しなかった。
「RUR」は、その2年後に出版されており、知識人からの独立祝賀の意味合いが
強いと言われている。
ただし、戯曲の内容そのものはかなりペシミスティックな結末である。
三省堂「明解英和辞典」は1925年初版だが、1930年9月に70版となった際、
新たに「robot:機械人間」の項目が追加されている。
人造人間から機械人間への変異は当時、実際の機械人間がアトラクションと
して日本各地で巡業されたこと、また海外、特に米国から実際に製作された
ロボットがわが国に紹介されたことが大きいようである。
人造人間という訳語に対してはデカルト哲学の影響が見て取れる。
すなわち「精神と意識は完全に機械へと置き換えることは不可能」である。
これはエヴァンゲリオンにも通じるものがあると思われる。
hosyu
他にSFで類似概念の馴染み深いものとして「アンドロイド」「ヒューマノイド」
等がある。
どちらも「人型をしたもの」「人に似て非なるもの」といった意味である。
エヴァは果たして真の意味で人造人間であるのだろうか?