俺は神だから、お前らを楽しませてやる。

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1名無しが氏んでも代わりはいるもの
これから書く。
2ゲトー!!

3:03/10/18 23:39 ID:???
さて、帰るか・・・
4名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/18 23:40 ID:R1pCeaGA
僕はエヴァの物語にむかついて、だから復讐しようと思います。
僕は凄く頭が良くて、危険物の丙種も持っているので、アニメの
世界に干渉することにしました。
ママに怒られたけど、アキバで基盤とか何かを買ってきて、適当
に弄っていたら、イデア表象型世界万能構築設計施工装置を完成
させたので、今からエヴァの世界に行きます。
入学金100万とられたけど、大学には友達が居ないのでレイと
アスカを恋人にしてついでにシンジも友達にしてやります。
エヴァの世界の狂った人間性を回復させたい!”!
>>1
君はまず病院に行きなさいね?
6名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/18 23:47 ID:R1pCeaGA
がちゃがちゃ凄い音を立てて、築30年の僕の家が揺れた瞬間、
僕はあのミサイルがりゅんりゅうに飛び交う、シンジとミサトの待ち
合わせ駅に立っていた。
やばい、やばいよ…。
僕はスパロボとかアーマードコアが好きだけど、本当の戦闘は知らな
くて、急に怖くなっちゃって…過敏性大腸症候群の持病も出た。
早く逃げないとやヴぁいけど、脂汗がだらだら出てきたので、駅のト
イレで踏ん張っていると、車の急ブレーキの音と、人の話し声が漏れ
聞こえてきた。

「…貴方がシンジ君ね」
そんな、僕はまずは駅で待っているシンジに説教をかますつもりだった
のに、当てが外れてしまった。
慌ててトイレットペーパに手を伸ばした時…。

か、紙が…無い!!
僕は神のつもりだったのに、紙に見放されるなんて…。
でも大丈夫。
慌てず騒がず、ノープロブレム。
僕は蓄膿症だからずぼんの、4つのポケットには金融会社
のポケットティッシュが一杯だ!
鼻水でがびがびになった紙でお尻を拭いて、僕は駅を飛び出した!


……拭き足りなくて、お尻がむずむずした。
7名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/18 23:57 ID:R1pCeaGA
駅を飛び出すと、青い車が遠くに走り去って行く。
あ…行っちゃった。
予定ではここにN2爆雷が投下されるはずだから時間の猶予は
全然無い!
しかも駄目人間のシンジとミサトを叱る予定だったのに。
僕は走った。
とにかく走った。
だって、早くしないと此処が消えちゃう事が分かっていた
から。
近くの盗んだバイクというか、日本語で言うと自転車で無人の
街を駆け抜ける。
まるで「青い炎」の主人公みたいだ…君達と違って読書家の僕は
この危機を尻目に、そんなことを考えたね。
相変わらずお尻がむずがゆかった。
僕は自分に酔っていた!
だから居酒屋魚民の看板が歩道に少し突き出しているのにも
気づかなかったんだ。
がしゃーん!!
視界が漂白され、宙を舞っている1秒間、モマエらの事が脳裏
を過ぎったよ、本当。
「…あ…ぁ…痛い…痛いよ、ママ…ぁー!」
上記のように叫んだことは本当だが、22にもなって恥ずかしいの
で、エヴァの世界の人には内緒だ。
と、遥か前方を走っていた青い車(ミサトの奴。車とかの名前は
分からない)が猛スピードでバックしてきた。
涙と泥でずるずるになった俺の前に止まり、ミサトが降りてくる。
「…ったく。アンタ、民間人はシェルターって命令があったでしょ?
んもう。乗りなさい。時間が無いわ」
ぺたんと地面に尻を付き、見上る空は青く、ミサトの顔は逆光で
歪んで見えた。
8名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 00:09 ID:q/7gzs2n
僕は対人恐怖症だから、ミサトが怖くなった。
でも、シンジはアニメと同じような、僕と同じようなタイプの
人間だったので大丈夫!
こいつから人生のなんたるかを調教してやろう、僕は後部座席
でそう思った。
シンジはエヴァ板のお前らみたいな感じだった、実際。
俺は勇気を振り絞って、まずシンジにエヴァに乗れよ、ゲンドウ
をぶん殴れよ、そう言おうと思ったとき。
「へぇ…以外と可愛い顔してるのね」
ミサトは呑気にシンジと会話している!
漏…ぁ、いや僕は腹が立った。
シンジのやつも「僕は男ですよ」なんて抜かしている。
僕は帰りたくなり、イデア(ry を起動させようとしてポケットを
探った…ぁ…ぁ。
人間、認めたく無い事は認めないように出来ている。
これは22年間の僕の人生の中で得られた本当の事だ。
起動装置が無い…!
真っ白になりながらも、狂ったように僕はポケットの中の
鼻をかんだ後のよれよれのちり紙を後部座席にばらまき、
そのごみに鼻先を突っ込むようにしながら、探す探した!
ミサトは器用に脇見運転をしながら「ちょっと! この車
もローンまだ30回は残っているのよ…ちょ、汚いわね!」
と僕をどやす。
シンジも小生意気に、くすくすしのび笑いを漏らしていた。
この糞野郎っttぅ!””!”!
漏れは怒りをこらえ、必死に頭を巡らせる。
………思い出した。トイレに流しちゃった。
僕を呆れ顔で見ていたミサトが真顔に戻り、車に急ブレーキを
かける。
9名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 00:22 ID:q/7gzs2n
ガンッ!
俺は車のボンネットに頭をぶっけて、気が遠くなる。
ママ…あ! 思わず呟いてシマッタ!!
シンジの奴は「ママ…? 母さん?」とまた僕を嘲笑し、
ミサトだけが何も言わず、衝撃で逆さまになった車から俺達を無言で
引きずりだし、元に戻すのを手伝わせる。
遠くに聞こえる爆心地からの航空機の音。
僕は怖くなって、がちがち震えた。
「はや…や…ひゃーッ!」
思わず感情が声になり、流れ出る。
「何、気持ち悪い声だしてるの…シンちゃん?」
「僕は違いますよ」
優等生ぶってシンジは僕を横目に見、地面にへたりこんだ
僕を笑っているかのようだった。
あ、お前らも漏れを笑いましたね。
でも、絶対誰だってあれを見たら泣くね、確実に。
使徒ってキモイんだよ、シンジもミサトも生々しくて、僕は
ミサトの肌の汚さに正直がっかりしたぐらいだ。
だから使徒もエヴァも気持ちが悪い。
「いや…あ、汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン…その敵たる
使徒、驚いちゃって」
と、こんな風に明瞭に言えた訳ではないが、僕が只者では無い
事を知らしめるために、発音の悪い僕の言葉で、不明瞭にそう
ほのめかしてやった。
…でも、後悔先に立たず。
こんなスレを立てたように。
その言葉をミサトが理解した瞬間、」僕は襟首を掴まれ、宙に
数十cm浮いたね、浮いた。
「アンタ、戦時の諜報…?」
静かな口調とは裏腹に、じっと僕の目を覗き込むミサトの目は
真剣かつ静謐ですらあった。
10名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 00:35 ID:q/7gzs2n
と、僕の足元から湯気が上がる。
「ちょ…!? 私の靴…ッッ……最悪」
お前らには開襟を割って話そう。
早い話が僕は失禁したわけだ。
こんな風に襟首を掴まれ、宙で手足をじたばたさせたのは実に
中学の時に、隣のクラスの佐田君にかつあげされたとき以来
だったから。
「ミサトさん…良いんですか? こんなところで、油売ってて」
キーッ!!!!!おいりょえあs
シンジの野郎、自分より劣っている(これは事実では無いのだが)
僕を見出し、精神的な安定を得ているみたいだ。
ミサトは僕を地面に放り出し、必死に僕のほどばしったパトスの
露を払いながら、僕を睨んでいた。
と、「ま、良いわ。本部に言ってからゆっくり話しましょ。今は
まず…って、もうこんな時間ッ!」勝手に慌てだした。
僕達に手伝わせ、再び車は動き出す。
ふふ…ざまぁみろ。
もう西日が沈みかかっている。
ということは、サキエル戦は原作のアニメよりも大幅に
遅れたわけだ。
って、それって怪我をしているレイが無理やり戦わされるって
ことじゃぁないか。
やべ、レイが死んだら……ま、良いか。
変わりがいるもんね、死んでも。
セントラルドグマに行くことだけが、今の僕には楽しみだった。
「何よ、気持ち悪いわね。キチ○イ…こいつ?」
「ぁ、ミサトさん、それ問題発言です」
「シンジもミサトも五月蝿いよ。僕は偉いんだよ、何でも知っている
んだよ…? 馬鹿にしちゃ行けないよ」
11名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 00:46 ID:q/7gzs2n
沈黙のとばりが降りた。
「そう…らしいですよ」
「そう、なの?」
「そうだよ!! 僕は君達の世界より上位の世界、すなわちエヴァの世界
が創造された世界から来た神だよ、神」
これはお前らに向けても言っているから、注目。
僕はこの世界の神だから、お間違い無く。
ミサトは肩を竦め「何よそれ、エヴァの世界って何よ、それ?」
と、僕にうっそりとした視線を向ける。
とたん、俺(僕という一人称はなよなよしているから止めだ! だ
けど現実では僕って言ってます)は俯き加減になる。
だけれども、俺も男だ。
60年代のウルトラマンから始まり、そのサブカルチャァを担った精鋭、
つわものである庵野の馬鹿野郎の事を、王立宇宙軍オネアミスの翼と
ガンバスターは名作だったことを力説しつつ、説明してやった。
シンジもミサトも、まるで狂人を見るかのように、些か哀れみすらこめて
俺を見ている。
ミサトはシンジに向き直り、言った。
「……こりゃ、私達の手には負えないわ。後はリツコに任せましょ…」
シンジの野郎も、まだリツコなんて誰か知らない癖に、このご都合主義者
は「そ、そうですね」なんて言ってやがった。
そうこうするうちに、ジオフロントへと繋がる、エレヴェータへの入り口
が遠くに伺え、その距離は縮まって行った。
12名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 00:46 ID:q/7gzs2n
君達、リクエストはないのかね?
感想と賛辞は大歓迎。
13名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 01:12 ID:q/7gzs2n
結局、俺が居たせいでシンジとミサトは交流を深める事も
出来ず、上滑りな会話に始終した。
そうして、NERV本部に到着する。
俺はこれからの展開が読めたので「ミサト…ぁ、葛城さん、
迷わないように、赤城博士を呼んだほうが良いですよ」そ
う進言してやる俺は良い奴だった。
こんなに良い奴に友達が出来ないのは、世間に見る目が無い
からだろう。
双葉では俺は、絵をフォトショップで加工して神扱いされた
ものだ、よく。
まぁ余談はそのぐらいにして、結局ミサトは俺のいう事を聞
かなかったわけだ。
して、お前らの想像どおり、迷ってやがる。
あ、初めて見た本部の雰囲気を教えるね。
第一に臭い、たまらなく臭い。
化学をやった人だと分かると思うけど、硫黄とうか溶媒と
いうか、とにかくたんぱく質が解けたような、どろりとした
臭さだ。
シンジの奴も、目をぱちぱちさせ、何回かくしゃみをした位
だ。
そんな俺達を奇異の目で見るミサトの部屋も臭いに違いない。
これは後でのお楽しみ。
次に、薄暗い。
まるでゲンドウの心、ハングル板やニュー速のような一種異様
な歪みを持つ人間のダークさが、具現化している。
しかも、汚い。
あれだ、アニメは美化度が高いということだよ、やっぱり。
そんな汚い場所をぐるぐる回っている内に、俺はまたお腹が痛く
なってきた。
「葛城さんトイレ…は何処でしょうか?」
眉間に皺を寄せ、ミサトは俺を睨む。
14名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 01:21 ID:q/7gzs2n
シンジは軽く挙手し、ミサトの顔色を伺いながらいった。
「僕も…その、トイレに行きたいです」
お、シンジも意外に話がわかる奴じゃないか。
その時の俺には、そう考える余裕すらなかった。
キュー、ゴロゴロ。
やばい、来たよ、来た。
もう一度、ミサトにせがもうとしたとき、本部施設は激しい
揺れに襲われる。
やばい、ヤバイヨ。
サキエルの攻撃だぁ。
さっき見たサキエルとエヴァの姿を思い出したら、再び俺の
お腹は痛みだす。
ぁ、ぁ…あぁぁぁぁっぁあぁぁぁっぁぁll!!!!!!!!”!!
……すぅーと、お腹から何かが抜けたように、痛みが収まって
行く。
俺は現実から、いやこのアニメの世界から逃げ出したかった。
なぁ、この後何が起こったか、お前らも小学生じゃないんだし、聞か
なくても良いだろ?
武士の情けだ、後生だ。
ま、結局ミサトは半泣きのままリツコに連絡をつけ、シンジと二人揃っ
て俺から10メートルは離れて、リツコを待ったわけだ。
とリツコは小走りでこちらに歩み寄ったと思ったら、その速度が俺達に
近づくに連れて、目に見えておちていく。
険しい表情を更に険しくし、不快そうに呟いた。
「第一種戦闘配備中よミサト。で、この子がそうね…とにかく時間が無い
わ。ケイジに急いで」
俺は無視かよ、りっちゃん…。
たとえネタだろうと
よもやまさかの真性であろうと

藻前は病院に逝ったほうがいい。
16名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 01:40 ID:q/7gzs2n
「…まったく、作戦本部長の貴女が居なくてどうするの。現在は、司令
が暫定的に指揮を取っているわ…それで……」
俺は仕方が無く、数メートル後ろからシンジ達の後ろについて行く。
どうせ、何を思っているか何を言っているのか、俺には筒抜けだ。
俺はこの世界を知り尽くす、神だからね。
しかし、それにしてもトイレでぐちょぐちょのこのパンツとズボン
を脱がしてくれるくらいの、配慮はあってもしかるべきだ。
シンジもただならぬ雰囲気を察したのか、俯き加減で歩いている。
俺はシンジの肩に手をかけ「…不安かい? …色々、例えば、父親
の事とか」といってやった。
とたんに、みるみる不快そうな表情を浮かべ、無意識のうちにか、
シンジは俺の手を乱暴に払いのけた。
「そ、そんな事! 悪いけど君みたいな変な人に…その、だから、
いや…その」
ああ、エディプスコンプレックスの塊が。(漏れがこんな高尚の言葉
を知っているとは驚いたかね?藁)
俺は下痢ベンが尻と太ももにねっとりと絡みつく不快さに耐え、年長者
として、諭してやった。
「シンジ君、君はこれから色々あって結局…まぁ色々だよ。だから君は
強くならなくちゃならない。特に、女性に現を抜かしてはいけない。そ
うしないと…父親からは捨てられる」
まるで俺の言葉を信じていない癖に、不安そうな色を隠せず、シンジは
俯いている。
「良いかい。俺を此処に置くよう、君からお父さんに談判して。そして
レイとアスカは僕に渡す、OK?」
シンジは何かを言いたそうに口を何度か開閉させ、結局。
「…君が何を言っているのか分からないよ」
「なら予言しよう。君はこれからエヴァンゲリオンというロボットを見る
事になる。父親にも、綺麗なレイという少女にも出会う、これが当たったら
僕のいう事を信じる?」
シンジは何も言わず、俺から顔をそむけ、歩を進めて行った。
17名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 01:47 ID:q/7gzs2n
>>15
明日の情報2種の勉強に忙しいんです!
18名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 01:58 ID:q/7gzs2n
よし、香具師の心の一部を掴んだ!
友達が居ない俺だけど、アニメで知っている人間の対応は大体出来る。
このシンジのセリフは第24話、「最後の渚」で言ったものだ、だから
大丈夫。
そして、ケイジにたどり着いた。
案の定、ミサト達はゲンドウと何やかや、言い合いをしている。
俺は黙って後ろからその光景を眺め、デジャヴュに襲われていた。
しかも、自分でもいい加減気持ちが悪くなって来たので、LCLで
ズボンとパンツ、汚れた辺りを洗い流しながら、時折不安そうに
俺に視線を送るシンジに対し、何度か勇気づけるよううなづいて
やった。
俺がぽちゃぽちゃLCLで遊んでいると、ようやく気がついたのか
ゲンドウは俺に視線を向け、まるで汚いものを見たような顔をする。
ぷっ…レイとロリコンエッチしているような親父にはそんな顔された
くないね、ふん!
「…葛城一尉、赤城博士…その男は何だ? この非常時に分からぬわ
けではあるまい」
「…彼は私が保護しました。民間人のようで…」
リツコはミサトの言葉を遮り「報告します。どうやらエヴァ及び使徒
の交戦に巻き込まれ、精神汚染を受けた可能性が大と思われます。よ
って私の職権により、保護拘束致しました」
ほわぁ!
リツちゃんの香具師、やっぱり口が上手い上手い。
と、俺の脳裏に不安が過ぎる。
…まさか本気じゃないよね、りったん。
シンジも「…その、僕も…彼の事、その…面白いし、必要だと
思ったから…だから」と必死にフォロしている。
イイょイイょ!
19名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 02:19 ID:q/7gzs2n
「突然此処に来いって言われて、これに乗れって言われて…分けが分かな
くて…でも…何となく…」
シンジは軽く上目遣いで、ゲンドウを見上げながら、ぼそぼそとしながら
も、そう言った。
シンジ、グッジョブ!
あ!でも素直にエヴァに乗られると、レイのハァハァが拝めない!
それはバヤイ。
リツコは「エヴァ初号機、全てオールグリーンです。後は、プラグ
に収まるべき人間が納まるだけですわ」そう言い、ゲンドウに余計
な事を炊きつけた。
「ふっ…出撃」
ゲンドウはそれを待っていたかのように(実際待っていたんだろう、
このロリィタは)寧ろそっけなく、そう告げた。
俺はもう出すものも出したし、エヴァに乗っていれば量産機とゼルエル
たん以外は大丈夫な事を知っていたので、わざとようきょうを装い、
勢い良く手を上げ「不肖の身ながら、私がパイロットに立候補致します!」
そう叫ぶ!
沈黙。
その沈黙を破ったのはゲンドウだった。
「赤木博士、パーソナルデータの書き換え急げ。冬月、レイは使えるな?」
よっしゃ!
鬼畜歴40余年のゲンドウも、レイの悶える様をみたいに違いない!
ミサトが慌ててゲンドウに詰め寄る。
「そんな…司令! パイロットはシンジ君であり、こんなくそ…いえ、民
間人では…」
ゲンドウはあのお得意の厭な笑みを浮かべ、一人ごちる。
「…時は満ちた。ダミープラグの準備も平行して行うように…赤城君」
あれ…??
ダミープラグって、まだまだ先立ったよな、なぁ喪前ら??
あれれ…???
そうこうするうちに、レイが運ばれてきた。
20名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 02:40 ID:q/7gzs2n
何よりもまず、白い真っ白。
鈴木その子よりも白い、もうなんというかマダムタッソーの蝋人形も
真っ青って感じの死人の色。
しかも、血…血がぽたぽた床にこぼれ、輸血で必死に補っている感じ
だった。
…でもね、でも!
むせ返るような血の匂いとレイの喘ぎ声を聞きながら、漏れの息子は
いきり立った。
羨ましいだろ、お前ら。
まぁ、人生は理不尽なものだ、諦めろ。
俺は「大丈夫ですか…レイさん!」とシンジにも聞こえるよう、大声
を出しながら、レイの担架にかけよった。
「レイ…レイ」まるで、舌でワインを転がすかのように、シンジは何度
もレイの名をはんぱくしていた。
だが、俺はそれどころじゃない。
「大丈夫ですか…!」といいながら、パイオツなど他には言えない部分
も触りまくり、とうとう医師に怒られた。
と、俺もアニメで展開は知っている。
二回目の揺れを感じた瞬間、ぱっとレイの担架から飛びのいた。
その拍子に、ケージのLCLに落っこちたけど。
危機一髪!
レイと医師、看護婦(看護士なんてこの世にいないよ派)は鉄筋に
潰れてぺっちゃんこ。
流石にケージ内は沈黙の後、ゲンドウすら慌てたようにかけより、
リツコは医務室へと連絡する。
俺は…LCLからはいあがり、そっとレイ達がつぶれた方向に目を
向けると…ブラクラよりも酷いものを見てしまった。
激しい嘔吐を繰り返し、俺は少しだけ後悔したけど…次の瞬間には、
どうせレイは生き返るし、まぁ良いや…そう思った。
…忙しさにかまけて、この時俺は重要な事を見落としていた。
それが後々の後悔を生むことになる。
このエヴァ世界は…俺の見たアニメとは違う展開になっていた。
21名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 02:53 ID:q/7gzs2n
んじゃ、漏れは寝るよ。
お休み、アヂオス、アミーゴ!」
22名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 02:54 ID:q/7gzs2n
太陽の書、これがこの作品の鍵だ。
23名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 02:55 ID:q/7gzs2n
あ、嘘。
僕は神だから、君達の意見なんて聞かないし、君達は僕の高度な
物語についてこれるかなぁ。
ネタだろうが正直つまらないぞ
やるなら自サイトで連載でもしてたら良かったのに

まぁあれだな,「>>1ですが天才なのでエヴァの世界行けますがなにか」だったら面白かったかもな
スレがもったいないので>>30にもエヴァの世界に行ってもらうって事でヨロ(w
251 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 13:26 ID:wTzbUWjk
>>24
情報ニ種に試験は嘘。
僕ワープロ検定3級もっているから、あんなの必要ないの。
分かる…?
リアリィ??
261 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 13:28 ID:wTzbUWjk
ご飯食べたら、神の執筆時間だ!
楽しみにしてろ。
271 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 14:51 ID:wTzbUWjk
結局、俺がエヴァに乗ることになった。
ご都合主義?
ふふん。
愚鈍な君達とは違って神の漏れ様はレイが死んだあと、ケイジに転がっていたがらくたで
イデア(ryの起動装置をマッハのスピードで作った!
そして、現実を改変したんだ。
どうして帰らなかったかって??
俺がアニメのエヴァにむかついた事は、スレの前の>>4で言ったはずだ。
これがあればこのアニメのエヴァの世界は僕…あいや、俺にひれ伏す!
そんな俺に、ゲンドウ以下が冷ややかな視線を向けていた!
俺は腹が立ったから、言ってやりましたよ、あのセリフを。
「エヴァに乗って欲しかったら1億円寄越せ」とね。藁
「……赤木博士、パーソナルデータ再度書き換え。シンジ、それで良いな?」
あの髭親父、俺を激しく無視した!
俺は怒ったね。
イデア(ryを起動させ、秒速845発発射出来る、超絶拳銃yahooをゲンドウに向け、恫喝して
やった。
「碇司令…この僕がエヴァに乗ると言っているんですよ…?」とクールに俺。
ミサトのミサト故か、必死に拳銃を構え俺に向けながら「…な!? アンタ、やっぱり戦時の
諜報ッ?」と慌てている、必死だな。(@r藁)
「かまわん。道化に構っている時間は無い。処理したまえ、葛城一尉」
28【ラミエル】:03/10/19 14:56 ID:???
だがねへ

エヴァ機能を搭載しました^^
名前欄にevafusianasanといれて書き込むと、
【エヴァンゲリオン初号機】【ゼルエル】などに変換されますです・・・。
291 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 15:03 ID:wTzbUWjk
ミサトの香具師は基本的に軍隊せいかつの長い単純馬鹿だから、俺に向けて容赦なく発砲して
来やがった!
俺は華麗にサッ、サッ…ひらり、と拳銃の弾丸をかわした。
最後の6発目にはマトリクス避けをしてやりましたよ、はははははあっは。
震える手で再度弾丸を装填しながら、ミサトは化け物を見るかのように、俺を睨みつけながら、
がちがちと歯の根が合わないほど震えていた。
シンジの奴はあほぅみたいに立ち尽くし、りったんは保安に連絡を付けている。
俺はかっこよく、ショーンのように言ってやった。
「言ったはずですよ…? 僕は神、この世界における神なんですから…ミサトさん」
そして、俺のyahooが火を噴いた!!
「ファイエル!!」俺は大好きな銀英伝の提督のように、そう叫ぶとミサトの手から拳銃を弾き
飛ばし、更に空中で何百発と玉をその宙に舞ったミサトの拳銃に叩きつけ、粉粉の分子レベル
にまで分解してやった、yalalalaaaa!!俺の勝利だ。
と、呆然と立ち尽くすミサト達に背を向け、俺は言ったね。
「俺は女子供は殺さない、そういう主義でね」
きまった!
自分に痺れながら、俺は先ほどリツコが招集した数十人の保安部員に向け、人差し指を立て、
ちっちっちと、首を振る。
「死にたくない奴は…俺の邪魔をするな。俺のyahooはgogleと違って…甘くは無いぜ」
しかし馬鹿な保安部員は俺に襲い掛かる!
仕方が無く俺はyahooの乱射、また乱射により、奴らをばったばったとなぎ倒した。
当然、奴らの玉は当たらない。
当たっても、俺には…。
「そんな…ATフィールド…!」
ご名答、りっちゃん。
301 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 15:14 ID:wTzbUWjk
何百人かの保安部員を血の泥濘に静め、俺は再びゲンドウに向け直る。
「…エヴァの準備急げよ、この炉利。漏れがやってやるよ」
ゲンドウは真っ青になりながら、がたがたと震えていた。
ふ…俺はもうイデア(ryがある限り、失禁や…その他はしないぜ。
「…仕方があるまい。ダミープラグ搭載の上、エヴァ初号機出撃」
精一杯の虚勢を張りながらゲンドウはりったんに指示する。
というわけで、俺がエヴァに今こうして乗っているわけだ。
エヴァの中は正直本部施設よりは快適な感じだね。
気温も常に21度、湿度は100パーセントだが。(w
俺のエヴァはリフトオフされ、こちらは原作どおりサキエルのまん前に立っていた。
さて…。
「Let`show time…」
漏れは自分の愛読SSからの1節を引用し、うっとりと陶然した。
ああ…神様、どうして漏れはこんなにもカッコ良いのですか…。
と、エヴァが勝手に動き出す。
…俺は甘い陶酔から覚まされ、ちょっとだけ腹を立てた。
1分間だけ、時間を戻す。
丁度、エヴァがリフトオフされた瞬間だ。
「ゲンドウ、ダミープラグを勝手に起動するな…したら……ユイを殺すぞ、こら…」
そして今度こそ、俺とサキエルのタイマンが始まる。
「Let`show timeッぅ!」
311 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 15:15 ID:wTzbUWjk
>>28
君は本当に馬鹿だなぁ。
それはおみくじ機能だよ。
32【イスラエル】:03/10/19 15:20 ID:???
どりゃ
33【ジェット・アローン】:03/10/19 15:27 ID:???
TEST
341 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 15:40 ID:wTzbUWjk
見える!
本当は使徒だって戦いたくないし、実は俺が浄化してやれば可愛い使途っ子に成る可能性もまったく無い
わけでは無い。
でも俺はアスカとレイだけに一途でシャイなイケ面だし、仕方が無いので泣いてバショクを切る事にした。
俺はサキエルにゆっくりと進み、エヴァの手にマゴロクソードを具現化させる!
発令所からの、そんな馬鹿な!という外野の声は五月蝿いので、サウンドを切ってやった。(ニヤリ
そして俺は戦った、勝った!!
詳しくは、俺が現実に帰った際に出版予定の、「新世紀エヴァンゲリオン、その世界と人々」を参照の事。
まぁ、いぎゃ@;ぁあ^−と筆舌に尽くしがたい悲鳴を上げるサキエルをずんばらりんに、細切れに切り刻ん
だわけだが。(ぅぇ
こうなっちゃ、使徒っ子も何もあったものじゃないねぇ。
マヤたん、吐くなよ…強く生きろ!
そして俺は本部に凱旋した。。
プラグから降りた俺を、恐る恐るといった風情で、ミサトやりったん、後ろにはハンカチで口元を抑えたマヤ
ぽんやシンジが立っている。
「いやぁ…どうです、僕は神だからエヴァとのシンクロ率も凄いでしょ? これからはまかせて下さい!!
エヴァの世界の人たちは、その悪い心を何とかする努力をするように。訓示は以上!」
ぽかーんとした表情を浮かべるミサと達を後ろに、俺はこう携帯からカキコしている。
これからミサトの家にシンジと一緒に住む予定だ。
そうすると、アスカと同じ屋根の下で暮らせる予定だからね。(^
「シンジ君、ミサトさん…帰りましょう! 暖かいMy homeが僕を待っています! 帰る家、Homeがあると
言う事実は幸せに繋がっているよ…そう思わないかい、碇シンジ君?」
そして、俺は第九を鼻歌にケージを去った!
351 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 15:41 ID:wTzbUWjk
>>32
羨ましいんだろ、藁。

>>33
テストは初心者板でやれ!!」
36名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/19 15:52 ID:7E3ZVBk5
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\    (  )              
    /             \ ...( ) .:::::::::::: :::::::::::::::        
   /:::::::::::::::         :::::::::: ヽ( ). . .:::::::::::: :::::::::::::::  :::::::::::::           
    l::::::::::::           ::::::::::|( ( . .:::::::::五位::::::::::.  :::::. ::::::四位         三位
    |::::::::: (●)   (●)   ::::::| ).):::::::::::. . ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::::. ..: : :: :: :::
   |:::::::_  \__/ _///===・ . .:::::::: ΛCΛ       ΛGΛ . . . .: : : ::: : :: ::: : :: :::::::::
    ヽ/  ヽ:: \/  (  /:::ノ::::: : : ::: ..../:彡ミ゛ヽ;)ー、   /:彡ミ゛ヽ;)ー、     __ . . .: : : :::::: :
   / ::::人l||>::: :: : :::::  |:: |/ ヽ:::::: :: :::::/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i  / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i    /Drago\. .:: :.: ::: . ::::::
 / ::::/::::~~:: ::::: ::::: ::::  |::: ヽ / :::::::::::::/ :::/コージヽ ヽ ::l__/ :::/タツノリヽ ヽ ::l__/ |   :::::::::|\:. :. :. .:: : ::
.(_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_ノ ̄ ̄ ̄(_,ノ ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ (_,ノ ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ /: ̄ \サブマリン/:::::::::
     ブッチギリ最下位             ↑          ↑     巛:ヽ ↑  彡::::::::::
      ↑続投決定      ヘッドコーチに前監督が就任    辞任   シーズン途中で解任(クビ) 
371 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 15:53 ID:wTzbUWjk
それから数週間は何事も無く過ぎて行った。
まぁ、漏れがイケ面故に起こしてしまった事件を一つだけ述べよう。
その夜、ミサトの家に着いた瞬間、俺は厭な気持ちになった。
…実は俺、まだ童貞だしその、女性の住む部屋っていうのに始めて入ったわけよ。
んで、息子のビックジョンをそそり立たせながら、俺はミサトよりも先に、勝手に玄関に足を踏み入れた、その
瞬間。
なんていうの?
香水と汗というか独特の饐えた体臭と、その…濁った空気が合わさったような濃厚な女の匂いがしたわけ。
玄関先だから、蒸れた靴の匂いもするわけね、当然。
俺のビックジョンはみるみるリトルジョンになって行く。
ま! こうなるとレイもアスカもそれなりの臭いを覚悟しなければならないわけだ。
…ちょっとだけ俺は肩を落とし、ふっとらしくもないため息を付いた!
「さ、二人とも…上がって。今日から此処はみんなの家だから」
なんてミサトは抜かしているけれど、神である俺にはそうじゃない事くらいは分かっている。
ミサトは使徒への、自らのコンプレックスの代替行為としての使徒への復讐に拘り、漏れはともかく、シンジ
やアスカを道具に使う為だ。
都合の悪いことに、本人自体はそれを自覚していない。
「…やれやれだぜ」俺は丈太郎のように、そう呟き部屋に入って行った。
「つかれたのかな…神様…」シンジはぽっりとそう言いながら、続いて部屋に入る。
そうそう。
エヴァの世界の可愛いアミーゴ達には俺の事を「神様」と呼ばせる事にした!
それは事実だし、ミサトはいやがったけど「俺、苗字が神様なんです」そういうと、諦めたのか一度だけ肩を
オオヴァーに竦め、結局そういうことになったわけだ。
ごめん、最初は痛いフリだと思ってたけど、イデアどうこうから本当に痛々しくなってきた。
391 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 16:04 ID:wTzbUWjk
その夜。
ミサトも苛立っていたのか、酒盃が止まらない。
それを呆れ顔でシンジが見ている構図だ。
「ミサトさん、その…何も食べないで飲むと体に良くないですよ…」
俺はシンジとカップメンを啜りながら「そうそう。LMSという分野もある位だし、現実の人がミサトさんの肌の汚さ
を知ったら幻滅しちゃいますよ」そう進言してやる。
俺の傲慢不遜な態度には慣れたのか、ミサトは何も言わず恨めしそうな目で俺たちを睥睨しながら、更に酒盃
を重ねて行った。
あーあ。
ラーゼフォンはミサトとシンジの恋愛劇だってのに、これじゃねぇ。
よし!!
俺はまずはミサトの心を開放することに決めた!
−20度に冷やしたウォッカとアブサンを具現化させ、ばんとテーブルの上に広げる。
「シンジ君、君は明日から学校だし寝な。神様はミサトさんとお話があるから」
シンジは些か頼りなさ下に「う、うん。お休みなさい。ミサトさん…神様」そういい、襖の奥へと消えてゆく。
シンジが消えると、とたんにミサトの視線は険しくなった。
俺のウォッカなどを瓶ごとがぶ飲みしながら、俺に目顔で問う。
何でみっともなく糞便を漏らしたこんな奴が、あんな事を出来たのか。
聞かれなくても、いいたい事は分かった。
「ねぇ、ミサトさん。このエヴァの世界の人たちは歪んでいます。そしてその先に待つもの…知りたいですか?」
胡散臭そうに俺を見上げながら、ミサトは顎をしゃくり「続けて」と一言。
そして、俺はエヴァの世界でこれから起こることを、簡単に説明してやった。
そうして…夜はふけて行く…。
401 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 16:06 ID:wTzbUWjk
>>38
朝起きたら、気分が変わった。
カコイイ漏れがエヴァの世界の人間を救うぜ!
そんなことよりちょっと聞いてくれよオメーラ。
421 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 16:22 ID:wTzbUWjk
「…そう、いえ…そんな、事」
漏れは転がった酒瓶を横目に、今日何度目かのため息を付いた。
俺はそっと立ち上がり、ミサトの肩に手を置く。
「本当です。少しだけ変わってきたけれども、これが大筋です。終わる世界、人々の補完です。これが
ミサトさん、貴女の行為の果て…」
此処で、タバコの紫煙が目に染みてといいたい所だが、俺はタバコが吸えない!
現在の嫌煙ブームの先行者!
ミサトは突然立ち上がり「…私、寝るわ……ね…」そう言いながら、ぐらりと体は横に倒れた。
俺は慌てず騒がず、手を添えてゆっくりとミサトを床に寝かせ(重くて持てない。俺、握力無いから)、そ
の中年の色が微かに浮かぶ彼女の頬に軽く口付けした。
一日の疲れ、その証である油脂が浮かんだ肌は決して綺麗ではなかったけれども、人間、そう人間と
してのミサトに漏れは興味と親愛の情を持ったね!」
やっぱり何かんだいっても、三次元最高!
まぁ、俺の童貞はレイとアスカに捧げる予定なので、そこで我慢したけど、この事件から俺は知った。
三次元も中々いいじゃなぃの!
まさに、イイヨイイヨという心境だったl。

そしてこの事件から数週間後の今は、俺とミサト、シンジはすっかり愉快なヴォンヴォヤージュだぜ!
夜はシンジとの哲学問答、ミサトとは酒の飲みあい。
俺はすっかりこいつらが気に行った!
しかも、シンジもミサトも2ちゃんねらーだと知り、親近感はアップ!
本当、愉快な毎日を送っていたその時。
第四使徒、シャムシェルが現れた。
            ;'.,;!::     i:::::::,'    ヽ.  |   i _,,,,,_
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      プル     ,'/i::::     |:}::::〔  ,   ‐-} }=-'_"  ヽ、   プル
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.   {                ヾ=;;、   ヾ'''‐-、、-‐' ~,‐'~ ,,、=ヽ.         }
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441 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 16:24 ID:wTzbUWjk
ちょっと休憩。
お菓子食べるから。
感想よろ。
            ;'.,;!::     i:::::::,'    ヽ.  |   i _,,,,,_
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48蓮間香苗 ◆Kanaek1jiQ :03/10/19 17:02 ID:???
10月18日(土)晴れ

 今夜も、あなたは私の部屋に来た。
 いきなりの濃厚な口づけは、私の頭の心を痺れ
させる。
 あなたの唾液をすすり、あなたの舌を絡めとり、
私は牝に墜ちていく。
「吸って、もっと強く!」
 私の囁きに、あなたの行動は激しさを増す。
「もっと・・・もっと!」
 乳首が尖っているのがわかる。
 あなたに触ってもらいたがっているのがわかる。
「ああ・・・」
491 ◆quSWNNXDEg :03/10/19 18:43 ID:fV8YXV7g
俺たちは当然本部に急行したわけだ、昼間からすっかり出来上がっているミサトの酔っ払い運転は
中々スリリングだった!
漏れは助手席に座り、軽くミサトの胸をもみもみし、セクハラをする。
「ちょ…ぅん…や、止めなさい!」まんざらでも無いくせに、ミサトの奴は直に対面を気にするから困った
ものだ。
「どうよどうよ。もうすぐ加持さんが来るのに…ミサトさん、駄目だなぁ」とは漏れの言葉攻め。
シンジは興味しんしんながらもむっつりな奴なので、後ろの座席で強張りながらも、口を開いた。
「…急がないと…またリツコさんに怒られますよミサトさん。それに…神様も…ぁぃや…」
俺はシンジの腕を取り、ミサトの胸へと導いた。
むにゅ、確かにそういう音がした、絶対した!
その瞬間、シンジは茹蛸のようになり、俺はミサトに思い切り横っ面を張り飛ばされた!
いちち…暴力反対絶対平和。by社民党って気持ちだわな、これは。
「アンタね、神様だか仏さまだか知らないけど、いい加減にしないと…」
「み、ミサトさん!」
「何よ、シンジ君は黙っていて!」
と、俺は前方を見ると、マツキヨのでかい看板が目の前に迫る!
そして…物凄い衝撃により、俺たちは気を失った……。
気を失っている間、漏れはミサトの脇見運転を延々と呪い続けていた。

、、、で、結局シャムシェルはダミープラグで掃討されたらしい。
ミサトも閑職に回されてしまった。
なんでも、職務怠慢という理由らしいが、事故って現場に急行出来なかった本部長もあったものじゃな
いから、当然だろうね。(w
それ以来、ミサトの酒量は右肩上がり。ワラワラ
5050:03/10/20 02:13 ID:???
おぃおぃ>>1よ,オレのエヴァの世界をメチャクチャにしてんじゃねーよ
レイ,シンジはどうでも良いとしてミサトさんにセクハラしてんじゃねーよ!!

まぁお前が現実に居ない間にお前の部屋を色々調べさせてもらったよ
そのおかげで俺もこっちの世界に居るわけだ(w

残念ながらこっちはアスカ経由でネルフに接触する予定だ
予定どうりに補完計画は実行させてもらうからな

 >>1 な ん か に 人 類 補 完 計 画 は 阻 止 さ せ な い !!
511 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 06:39 ID:o7eJxd0e
>>51
喪前かよ!
漏れの部屋を家捜しした輩は!
泥棒に入られたと思い、ママと一緒に震えてたんだyo!
…アスカたんは、アスカたんは…漏れの物だぁ。
絶対に>>51には渡さない!
補完計画も阻止してみせる!
…残念だが、続きは夕方からだ。
漏れも、出かけなきゃ。。
んじゃ。
>>48
ああっ、香苗さんとこんなとこで出会えるなんて〜〜!
531 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 18:55 ID:wvmLntqd
今日も今日とて、漏れた達はNERV本部へと向かう。
結局、ゲンドウの禿はシンジの煮え切らない態度(漏れの入れ知恵)に激怒し、ダミープラグ中心の
使徒迎撃に要を置いたらしい。
というのは、漏れた達は本部にも呼ばれず、シンジも学校に行かず一日中2chの生活だからだ。
神である俺が行こうとすれば、そこに開かれない門は無いのだが、まぁまんど臭いので、昼間から
ミサトと酒盛りの楽しい毎日!
シンジも引きこもり生活が性にあっているようで、最早立派なヒッキーとして、漏れが保証する。
そして、ミサトも肝臓が爛れたアル中だ!
まぁ、ゲンドウや左様どもに左右され翻弄される人生よりも、本人の適正を生かした良い生活だと
漏れは思う。
「ヒック…っ! ちょっと、アンタももっと飲みなさいよー。っとシンちゃん、アンタもほら、ぐぐっと一杯!」
シンジは食事やトイレ以外引きこもっている部屋から、ちょこんと顔を覗かせ、眉を顰めると何も言わず
再びPCの前に戻ったようだ。藁
「まぁまぁ、ミサトさん…ほぅら、ドンペリニョンもありますよーー」と漏れは次々と高価な酒を具現化させ、
ミサトをアル中に引き込んで行く。
hahaha…楽しいなぁっと……しかし、漏れは少しだけ引っかかる所があった。
レイが再生されたのか否か、そしてそろそろ来襲するはずの第五使徒ラミエルの存在。
…正直、神として油断していたのかもしれない。

ピンポーン。
「ふぅ…シンちゃーん…って出てくれるわけないかぁ。んじゃ、ほらアンタ出てよ」
俺はテーブルに半ば沈み込んだミサトの巨乳をもみしだきながら「良いんじゃない、出なくても」と抜かし
ていたら、ドアが開く音と共に、玄関先から人影が現れた。
そこには綾波レイが何時ものよれよれの学生服を着、瞬きもせず立ちすくんでいる。
541 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 19:07 ID:wvmLntqd
「あらぁ…レイ。…へ? レイ…あれ…?」
そして、まだミサトの胸を揉んでいる漏れに向かい「…って、レイってば何で生きてる訳?」と胡乱に問う。
アルコールが頭に来て、つい最近の記憶も覚束ないらしいが、どうやらレイが潰れてロテンになった事
は微かに覚えていたようだ。
「はぁ、どうしてでしょうねぇ」と漏れは神様らしくも無く、曖昧に誤魔化した。
「通達事項、特例309条。明朝0006より対使徒迎撃戦通称「ヤシマ作戦」を発令する。綾波、及び自称
神、他称イレギュラーに対し、作戦への参加を命ず。以上」
あれ…??
ミサトの香具師が居ないのに、ヤシマ作戦が発令されちゃったyo!
どうやら俺はエヴァ世界における歴史の可変性及び柔軟性というものを甘く見ていたよ!
…それにしても、怪我をしていない綾波を見るのはこれが始めてだが、あのときよりは少しだけ血の気
を感じさせるが、合いも変わらず鈴木その子。
ガン黒女子高生と並べたら、多分オセロに見えるだろう、漏れはそんな事を思いながらつっと、綾波に
歩みより、その薄い胸に手を被せた。
「…なにをするの」
やっぱりだ!
キター!って感じだ!
来ましたよー、この感情の無さ、ポーカーフェイス。
まったく、世界中の女がこうだったら今ごろはこの世に楽園が到来しているYO!
「おーい。シンジ、出てコイヨ!」
漏れは叫ぶ、ミサトはゲロしている。
「何…?今、厨を煽ってたんだけど」
俺はリアル厨坊は喪前だろと思いながら、シンジを手招きする。
シンジの香具師はミサト以上にボケていて、綾波が居ることにすらなんら疑問を持っていなかった。
55名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/20 19:22 ID:Iover8rw
どんな奴でも、
自分にも何かしら魅力があるという錯覚を心の支えに生きていますから・・・
561 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 19:23 ID:wvmLntqd
シンジは知らない人が居ることに気づき、気弱に俯く。
俺はシンジの手を綾波の胸に持っていき、その制服の襟首から手を突っ込ませた!!
あー、こんなことをしたらお前らに怒られるのは分かっていたが、若いシンジに今晩のおかずを上げたかっ
たその気持ちを察しろ!!
綾波は少しだけ眉を顰め頬を桜色に染めながらも何も言わず先ほどの通達を繰り返している。
「…ぁ、ぁ…う…ぼ、僕…ご、ごめ…」
「ほらほら、本物の胸だよ、しんちゃん…へへっ……良いものだろ?」
俺は普段ならこんな事は言わない紳士だが、あえて下品を装い、シンジの興奮を更にエレクトさせてやる。
シンジは真っ赤になりながら、固まってしまっている。
そんな長閑な麗かな午後。
それは突然破られた。

「…止めろ。これはエヴァ板住人、ひいてはエヴァオタの意思である!」
突然、ごつい男の声が響き、その反動でシンジは綾波の襟首から手を引き抜いてしまったよ!!
「誰だ…?」
と、何故かベランダから見知らぬ、それでいて俺と似た雰囲気を醸し出しているむさ苦るしい男が立ち、
俺に対し、怒りの視線を向けている。
「オレか…?くく…っ」
嫌な笑いを浮かべその男は高らかに名乗った。
「オレは>>50だ! >>1よ、お前のママは不細工だな藁藁。お前にエヴァ世界はやらせん、やらせんよ!」
漏れは愕然とする。
あの>>50…口先だけでは無かったのか…。
俺は何も言わず、yahoo改プロビデンスを構え、秒速1億発の銃弾を>>50に打ち込んだ!!
「…ぷぷっ! お前はガノタだな! 何がプロビデンスだ、このキモオタがっ!」
そして、>>50は「我は招く、灼熱の儀。踊れ煉獄の浄化の炎! ファイガ!!」と唱える。
…ぽかーん。
そういう喪前はFF厨かよ。
俺は天を仰いで、エヴァ板の人材の薄さを嘆いた。
「やれやれだぜ」
面白いです。早く続きお願いします
ってかカヲル君をさっさと出しやがれ
591 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 19:45 ID:edhhue3+
「ま、待てyo! エヴァ板の仲間として穏便におながいします」
漏れは下手に出、様子を伺った。
>>50はキモイ笑みをニヤニヤと浮かべ、ベランダから勝手に土足で部屋に踏み込んできやがった。
「アスカも既にオレの元にある。糞スレを立てる>>1になぞ、補完計画は邪魔をさせんよ…」
そう嘯く中、外に深紅の何かが視線を掠めた!
あ、あれは…。
ぬ、とベランダから四つの目が俺たちを睥睨し、外部向けスピーカからあの声が聞こえてきた。
「ヘロー、ミサト! 3年ぶりね。何ぼんやりしてるのよ、私よ、アスカ…リァリィ?」
そういうミサトは酔い潰れ、自らの吐瀉物の中に沈みこんでいた。
シンジは何が何だか分からず、おろおろし…挙動不信者と成り果てていた。
「貴女、誰?」
レイだけが冷静に、そう問う。
「はぁ?アンタこそだれよ…? あぁ、アンタファーストね。アンタ等がちんたらしているから私が急遽
呼ばれたのよ。それに…」
>>50は偉そうに踏ん反り返り、ふふんと藁った。
「そう。アスカを呼んだのはオレだよ…なぁ、アスカ?」
「…え、ぇえ…。まぁ…ね」
語尾を濁すところを見ると、ざまぁみろ>>50の香具師はそのキモイ外見故、アスカの人望は掴んで
いないようだ。
そこが俺とは大きな違い!
俺は既にひきこもりシンジとロテンレイの心をキャッチしている!
601 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 19:57 ID:GLVX4QZJ
「今日の所はこの位で勘弁してやるyo。ラミエルも襲来していることだしな…ww」
そう言い残すと、>>50は汗臭い体臭と共に、弐号機の掌に乗り颯爽と去って行った。
俺は思わず吹き出た汗を拭い、軽くため息をついた。
糞っ!
漏れだけのエヴァ世界が、糞>>50のせいで!!!
最早俺は神では無く、どうやらエヴァ世界における駒の一つに成り果てたようだ。
…こうなったら……。
帰ろっーと♪
漏れは面倒になったのでイデア(ryを起動させた……あら?
き、起動しない!
さては>>50の香具師、或いはエヴァ板の住人が漏れを妨害している!
漏れは泣きたくなり、ふと…周りを見渡す。
レイとシンジがあ然とした表情でこちらを見ている。
ここは毅然と…。
「ぁ、ぁあ。君達。何でもない、なんでも。ところで…レイたん? そのさっきの発令だけど…」
無表情かつ酷評にレイは言い放つ。
「無理。命令は絶対だから。貴方、強いんでしょ。神なんでしょ」
そんな…俺の顔は多分、二目と見られないほど歪んでいたと思う。
「大丈夫だよ、ね、神様」
シンジの香具師も、気軽に言ってくれる。
漏れはこれからのことを考え、目が回った。
明日、どうしよう…。
611 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:01 ID:GLVX4QZJ
>>57
君はいい奴だ!!

>>58
カヲルはもうちょい。
>>61
1000まで絶対に続けて下さいね。毎日の楽しみにしますから
631 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:10 ID:GLVX4QZJ
ガクブルし一睡も出来ぬまま、夜は明けた。
発令時刻、0006の2時間前に、ネルフの黒服がホストのように漏れを迎えに来た。
…ゲンドウの香具師に相対的な漏れの立場の低下を知られたら…殺 さ れ る !
なんとか、常人よりも上のレベルに設定しておいた身体機能は残っていたのが唯一の
救いだが、俺の必殺yahooも秒速2発になってしまった!!
ATフィールドも拳銃を防げるかどうか分からない…試すの怖いしな。
結局俺は「まぁ、神様に全て任せなさい!!」とシンジ達には虚勢を張り、コンフォートを出発した。
「イレギュラー、エヴァ初号機に搭乗、続いてセカンドチルドレン弐号機に搭乗。初号機のシンクロ率、
一桁を切っています」
余計な事を潔癖マヤたんが抜かす。
「まぁ司令。イレギュラーには考えがあるのでしょう…彼に任せましょう」
この嫌味な声は!
何時も間にか、>>50の香具師は発令所に座を占めていた!
「ふん。こんな八面体私だけでちょちょいのちょいよ」
アスカは些か不機嫌そうに、鼻をならした。
俺はそれどころじゃない…エヴァって、親の魂が入ってないと…動かないよな。
俺は必死にイデア(ryを起動させ、>>50の干渉から抜けることが出来た、最後のパワーで、シンクロ
だけは成功させることが出来た。
LCLに俺の汗が浮かぶ。
「ヤシマ作戦、開始します!」
マヤの声が響く中、俺の血圧は上昇の一方だった。
641 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:24 ID:GLVX4QZJ
「良い。ブリーフィングの通り、イレギュラーが強ATフィールドを展開。その隙をついて弐号機アスカが
近接攻撃を仕掛ける。出来るわね?」
どうせ>>50に吹き込まれたのだろう、リツたんの声は冷ややかで、嘲笑が篭められている。
俺は「や、やってみます」というのがやっとだった。
動かすだけで全パワーを使っているのに、そんなの無理だyo!
「ふふん。私の日本での初陣、アンタ邪魔しないでよね」
アスカはどうやらノリノリのアニメ初期状態がデフォルトのようだ。
まぁ、壊れアスカも良いが、このアスカも中々…と、そんな事を考えている場合じゃない!
俺は「リツコさん、陽電子砲はどうなったのですか?」と一応聞いてみた。
「そんなもの無いわ」とすげない一言。
これもあれも全部>>50のせいだ!
漏れは腹が立つやら情けないやらで、視界が暗転する。


ラミエルの加粒砲の圏外に接近しながら、俺はアスカに問う。
「ねぇ…アスカって、シンクロ率俺よりも高いんだよねぇ。まぁ俺の方が腕は上だと思うけど。俺の初陣
の話聞いてない?」
「あんなのまぐれよ、絶対まぐれね! 私が一番なのよ…そうじゃないと行けないの」
意地の悪い>>50がアスカを妄念で縛りつけている!!
今の俺はそれを利用するしかない。
「なら証拠みせてよ。役割、交換してみない? まぁ、君には無理かな藁」
「で、出来るわよ! 馬鹿にしないでッ!」
なら、私が中和及びディフェンスに回るわ。アンタ、あとで覚えていなさいよ!」
アスカは上手く誘導し、これで漏れはラミエルたんを切り裂くのみ!
651 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:32 ID:GLVX4QZJ
「エヴァ弐号機フィールド展開を確認! 目標より高エネルギー反応検地!」
漏れはそのマヤちんのオペレートを聞き、咄嗟に叫ぶ。
「アスカたん! ATフィールドを斜め45度に展開しる!」
「な、何!?」
しかし、流石は天才アスカたん。
漏れの言うとおりフィールドを展開し、エネルギーを斜めへそらす事により、分散させなんとか
ラミエルの攻撃をしのいでいる。
これはあるSSから俺が得た知恵だ!
やっぱり才能ある作家は違うな、そんな事を思いながら必死にラミエルに駆け寄る。
「早くして! も、もう…持たない…ッ!」
「もうちょう!がんがれ!」
俺は真剣にプログナイフを展開し、ラミエルのドリルを切り裂き、その際、バランスを崩した香具師は
加粒砲を四方にばらまく!
あーぁ。
これだけの損害で、漏れの生涯賃金の1億年分は超えていることだろう。
そうしてバランスを崩し、加粒砲を乱反射させるラミエルの攻撃を交わし、俺とアスカのエヴァがラミエル
を蹂躙する!
そしてあの綺麗な鏡面をえぐり、アスカのプログナイフがラミエルのコアを抉った瞬間、閃光と爆発が
襲い来た。

「…ふ、補完計画は邪魔させんよ…>>1
漏れはそんな>>50の声を聞きながら、意識を失った。
多分、ママとうわ言を言っていたと思う。。。
661 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:32 ID:GLVX4QZJ
>>62
ありがd。
来たよ、キタ^−
671 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:53 ID:GLVX4QZJ
意識を取り戻すと、見知らぬ天井が広がっていた。
ふと辺りを見渡すと、ミサトとシンジが心配そうに俺を覗き込んでいた。
「…此処は何処でふか…?」
漏れは寝ぼけて、変なうわ言を言ったのではと不安になりながら、わざとべたなセリフを言った。
ミサトはひっくと一度おくびしながら「此処はね…ぇと、しんちゃん何処だっけ?」彼女自身寝ぼけている。
「…NERV施設内の病院だけど…神様、どうしたの?」と不思議そうに俺を覗き込む。
ああ、コイツは厨房だけあって純真だ。
まだ、漏れが万能の力を持っていると素直に信じている。
…正直に言うのもなんなので、俺は「OKOK。thnks! shinzi」とエセ外人風に呟き、上半身を起こそうとした
時、激しい頭痛が漏れを襲う。
「あちちっ…こりゃ、脳震盪かい?」
シンジは首を振り振り「センセイは大した事無いって言ってたけど…」と心配そうに言う。
ああ、男だけど俺が女だったらコイツに惚れるね、ヒッキーだけど。
「いやいやいや、此処は敵地だから帰りませう」
俺がそう言ったときそれまでうつらうつら居眠りをしていたミサトが「…そうもねぇ。リツコの奴がアンタを
ご指名なのよ。ま、私らは帰るけどねん…♪」そう言い、何が楽しいのか歌を歌いだした。
…はぁ、ま…ミサトたんもシンジもいい感じで肩の力が抜けてる、良い感じ。

コンコン。
ノックの音と共に、こちらが返事をする前にりっちゃんが病室に入ってきた。
「あら、まだ居たのミサト。もう貴女達はお役ごめんだから…帰って良いわよ」
そう寧ろ突き放すように冷淡な口調で、りっちゃんは口を開いた。
ま、羨ましいんだろうね。
ミサトはもうアルコールで頭がやられてるし、ゲンドウに失望されたシンジは今ではエヴァのパイロットで
は無い。
未だNERVとゲンドウに縛られている自分を強く意識するのだろう、彼らを見ると。
681 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 20:53 ID:GLVX4QZJ
今日は此処まで!”!
69名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/20 20:58 ID:LECcKTvq
また糞小説スレ?
70名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/20 21:22 ID:VfXFG3Gf
面白いじゃん
おいおい、最近神の降臨が多いな。
721 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 22:49 ID:???
「シンジ、ミサトさん…出ていてくれませんか」
俺は素っ気無い風を装い、ミサト達を退出させ、リツコに向き直る。
そんな漏れの様子を見、リツコは口の端を歪めた露悪的な笑みを浮かべる。
「正義のヒーローって訳ね。だとしたら私達はさしずめ、悪の秘密結社と言った所かしら」
エヴァを見た香具師の殆どは、そりゃそうだと突っ込む所だが、あえて漏れは何も言わず
相手の出方を見る。
リツコは真顔に戻り、俺に冷ややかな視線を向け「…大体の話は彼から聞いたわ。多世界
理論、近年の量子力学では基本中の基本。そして…この世界が虚構であったとしても、私
達にとってはただ一つの真実…あまり‘物語の中の人間‘を甘く見ないことね」厳しい口調
で、俺を難詰した。
ま、俺も正直エヴァの世界の歪んだ精神を甘くみていた。
それに、>>50というイレギュラーがこの世界にキタ以上、漏れが何処までやれるものか。
いや…俺は思う。
この俺の右手には必殺拳銃yahoo、そして左手にはエヴァ世界への限りない愛がある。
漏れは>>50のように、世界にも人間にも絶望してはいない。
だからこそ、アスカとレイにハァハァだし、補完計画は阻止してみせる!
「ま、そういう事ですね。或いは漏れた達の世界もより上部構造においては、一抹の物語か
もしれませんね…はは」
俺はニヒルに藁う。
きまった…。
と思ったら、そんな俺の思惑を無視し、りったんは淡々と話しを進めた。
「…協議の結果、全てを承知した上で貴方をNERVに迎え入れます。当然、監視等は貴方
の想像どおり」
俺も強くは言えない身だ。
「良いでしょう。ちょっと良いですか…リツコさん?」
「何?」
俺は声を潜めて、そっと言った。
「…此処に初めて来たとき、俺が漏らしちゃったこと、アスカやレイには内緒ってことでおながい
しますです…」
731 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 23:09 ID:???
「さ、愛しのMY Homeへ!」
漏れは病室を出、ミサトとシンジをおとなう。
シンジはもじもじしながら「神様…もう、良いの?」と聞いてくる。
ミサトはもうアルコールが切れてきたのか「ちょ、アンタ、大した怪我じゃないんだから早く帰るわよ!」
と意気盛んだ。
俺も歪んだ思惑、情念が渦巻く本部施設には居たくない。
…それに>>50には会いたくないしな。
ミサトの車が止めてある駐車場までの道筋を行くと、前方の側壁に片足をつけ、両手を結びながら、
誰かが立っていた。
漏れはぴんとキター!
「yo! アスぽん、さっきはども」
アスカは苛立ったようにこちらに向き直り「はぁ、アンタ馬鹿ァ! なれなれしく呼ばないで! まぁ、でも
さっきの戦い、アンタ等凡人にしては良くやったわ、いちおー、誉めといてあげる」とまくし立てる。
FUCK!!
>>50の野郎はアスカを原作準拠で補完計画を遂行するつもりだ!!
欠けた心の自我は、シンジじゃなくても良いわけだからなぁ。
どっちも欠けてるし。
「ふーん。どうでも良いよ、俺は。使徒の迎撃も、それに…他人の評価も気にならないしね」
まぁ、嘘なわけだが。
「何それ? アンタ、この私を馬鹿にしている訳? ほら、そこにぬぼーっと立っている、ぇぇとシンジだっけ?
それとミサト! どうしちゃったの一体!?」
ミサトは少しだけ緊張感に欠いた表情を浮かべ、枯れた老人のように淡々と話す。
「私ね…最初はこれで良い、使徒を倒すことが自分の存在意義に繋がるって思っていたの。でもね、はは
お笑いね…こいつ」そして俺の頭を突付きまわし続ける。
「こいつがね、何となくこいつを見ていると思ったわけよ。…復讐とか下らないなって。…私だって話を聞いて、
それでも信じられなかった、いや信じたくなかった。でも…疲れたのよ、結局ね」
「は! 負け犬が言いそうな事だわ! 私は負けない、絶対に!」
741 ◆quSWNNXDEg :03/10/20 23:12 ID:???
寝る、お休み。
7550:03/10/21 00:56 ID:???
ハァ?(゜д゜)
こっちは残業だってのに勝手に進めてんじゃねーYO!!

まぁ今頃で遅い思うが各自で行動できるように時間感覚はある程度欲しかったなぁ
一晩でこんなに話しが進むとは思わなかったよ(小説進行だから仕方ないか)

次スレと言うか二週目やるのなら「3ndインパクト」スレみたいに参加型にしてくれ
元は面白いのだが、妄想爆発な典型的なssで面白くないがスレ立てたんだから最後まで続けろなー
7650:03/10/21 01:41 ID:???
書き忘れてたが,俺がFF房やらデブオタなんかの設定はどうでもいいので任せるのだが
話しを進めるにあたって俺の今後の行動を書いときまふ


本部は住みにくいと言いレイ宅に住み込む事にし三人目のレイを洗脳しようとする
同日にミサト宅に行きシンジに中学に行くように説得する
ゲンドウにも接近しJA戦にてシンジと俺を初号機に乗せるようとする


まぁこんな感じでヨロシク!!(`・ω・´)
でも>>1のss人気(?)あるみたいだから>>1の好きなようにしていいが
>50は黙ってたほうが面白くなる
781 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 06:35 ID:a2ekBwU/
>>76-77はジャミング。
現在、エヴァ板有志による特別工作員が、ジャミング元を検知及び削除するため
動いている。
これは秘匿任務なので良い子のみんな、内緒だぞ!
じゃ、また夕方。。
「いっぱ」って何のこと?
801 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 19:12 ID:6TxOrrR3
「あはは…そうかもね」
ミサトは曖昧な笑みを口元に浮かべ、その様子にアスカは鼻を鳴らし、シンジの方に目を向けた。
「で、アンタは何なのよ。エヴァにも乗らない、何もしない…全てしない駄目人間なんでしょ」
アスカに指差され、シンジは可哀相に縮こまって声も無いようだった。
まったくステレオタイプなアスカたんで、漏れは正直嬉しくなってしまったよ!
これはLAS或いはLAOのフラグが立ったと言えるだろう!!
漏れは突然、アスカの頬を思い切り引っ叩こうと、大きく手を振りかぶった、その時!!
「……!」
アスカは…漏れの鳩尾に、鋭い一撃を加える…ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!
話に聞いてない!
俺は悶絶しながら、アスカんはこんなにも強かったのかという疑問が走馬灯のように巡り、意識を
が遠のく。
「…もうだめぽ。もうだめぽ」思わず、漏れは弱音を吐いた。
アスカは勝ち誇り「アンタ…か弱い女性を殴ろうなんて10億年早いのよ…!」とありとあらゆる罵声
を投げつけた。

、、、結局、ミサトのとりなしで漏れ達は何とかその場を後にした。
SSでは、アスカと拳を交えることにより、その絆を深める事が出来たはずなのに…??
しょうが無いから、次はレイをぶん殴って修正することに心を定めた。
「なぁシンジ…」
「な、何…?」と少しだけ漏れを突き放した態度のシンジ。
「今度…綾波の家に行こう、そうしよう…な」
そんな俺たちを車に乗せながら、ミサトは覚束ない手取りで運転しながら、なにやらへらへらと藁って
いた。。。
811 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 19:25 ID:6TxOrrR3
そして漏れた達の愉快なダラケタ生活は再開した。
漏れも何だか外に出るのも面倒で、エヴァ世界にくる前と同じように、一日中シンジと隣り合ってネットを
しているか、昼間からミサトと一緒に酒を飲み交わし、人生の落伍者たる喜びに浸ったよ、浸ったさ。。
で、そんなある日。
突然天啓のように、漏れは思い立った。
そうだ、レイたんハァハァを忘れてた!

「ねぇ、ミサトさん…?」
ミサトは漏れのyahooを勝手に弄り、ベランダから鳩を撃って遊んでいた。
当然、右手には銃、左手には缶ビール。
「ちょっと出かけて来るわ。小遣いと…銃返してyo!」
「…んもぉ。もうちょいで…ほら!」と唐突に、外に向かって漏れのyahooを何発も乱射する。
「ほらほら…! やったやったわよぅ!」
とうとう、立派なアル中になり、漏れも感慨無量だ。
…ペット大嫌い板の住人の如く、いたいけな鳩を打ち落として子供のようなはしゃいでいる!
と、ふらふらと室内に入り「あぁ…お金、お金っと…」そう呟きながら、漏れに財布を投げて寄越す。
中を覗くと…何故か皺くちゃな万札が束になって入っていた!
「おい、シンジ! 出かけるよ、好きなもの勝手やるyo! yahooオークションでも良いyo!」そう叫ぶと、
のそのそと、そのな真っ白い姿を襖の奥からのろのろと曝す。
「…僕は良いよ…。欲しいもの無いし…面倒だから」
漏れは何も言わず、シンジの頭にゲンコした!
「痛ッ! やめてよ…ねぇ、ミサトさん…神様が苛めるよ…」そう哀れっぽい声を出し、その場にへたれ
込んだ。
「っく…! まぁ男の子だし…良いんじゃないのぉ…んふっふ」
と完全に逝っていて、相手にしない。
漏れはシンジを無理やり引きずり、綾波の家に向かった。
場所は、ニュータイプ100lブックエヴァンゲリオンで知っているから大丈夫だ!
821 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 19:39 ID:6TxOrrR3
綾波の前では恥じらいも礼儀も無用だ。
それに本来、俺はこのエヴァの世界の神だからな。藁藁
当然鍵も掛かっていないので、俺たちは躊躇なく部屋に土足で入り込む。
ま、シンジは嫌がって半泣きしていたわけだが、何か?
アニメの例の回の如く、シャワーに入っている展開をぎぼんぬしていたわけだが、そうは上手く行かず、
レイたんは昼間からすぅーと寝入っていた。
本当、エヴァの世界は常識人が居ない!
俺はちょっとだけ肩を竦めて嘆いた。
寝ているレイぽんを見下ろす形で、漏れた達はそこで小一時間はいたかもしれない。
リアルで見るレイ助の姿形を漏れは脳裏い刻み、その匂いを胸一杯吸い込み、シンジの香具師は香具師
で、ぼんやりと少しだけ頬を染めながら立ち尽くしている。
と、突然ぱちりとレイレイの瞼が開き、そのウサギさんの目で漏れた達を不思議そうに見上げている。
「やあ」一先ず挨拶してみた。
「……」
原作どおりだ、原作どおり!”¥
不思議そうに小首を傾げながら、そのまま身じろぎ一つしない。
「…あ、あの…始めまして…ご、ごめんなさい。その…あ、ぃや…ごめんなさい!」
「……何故誤るの?」
誤字じゃなくて、そんなニュアンスで確かに逝った、絶対逝ったNE!
俺はふっとニヒルな笑みを口元に浮かべ「…謝りながらも進んでいく、それが人さ」とかっこ良い事を言った!
「…あなた達は、誰?」そんな俺をも無視し、レイdは続けて問う。
あれ…確か一回、ミサトの家にキタ際に、セクハラしてやったはずだが…??
それに…何かがおかしい。
そして、俺はふと気づく。
行ったはずの行為、或いは行わなかった行為、何かが混乱している。
、、、考えうる答えは一つ。
…漏れはその考えに戦き、また粗相をしてしまいそうになった!
831 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 19:54 ID:6TxOrrR3
「ねぇ…綾波さん。>>50と司令は如何しておりますですか?」下手に出、様子を探る。
「……これからシンクロテストがあるから。どけて」
そう言いながら、上半身をベットから起こし、ふぁぁと猫のように静かで大きな欠伸を一回した。
俺は仕方が無いので、レイしぃの頭頂にげんこを一発食らわせた!
クリティカルヒット!
レイは死んだ、、、とはならず、ぽろりと大粒の涙を流し、頭を両手で抑えて蹲る。
「…いたい」
そんな様子を見、漏れは罪悪感に駆られたけど、どうせアニメだしま、良いかと思いながらも、
エヴァマニの反応が怖く、内心はガクブルしていた。
「言わないと…もっと叩く、漏れは悪い神様になった!」と俺は叫ぶ。
シンジは泣きながら「止めてよ…神様…止めてよ…」と悲しそうに俺の腕を弱弱しく抑える。
その手を振り解き「痛いよーもう、泣いちゃうくらい痛いよーー!」と俺は脅した!
こう見えても俺って個性的な服装をする、アメリカの不良のような一面もあるのだ!
「…いや。アナタには…教えない」レイはそう呟いた後、消え入りそうな声で続ける。
「私が死んでも…替りがいるもの」
仕方が無いので、俺はレイの足元に縋り、その場で土下座する。
「お願いします! 本当にちょっと、ちょっとで良いんです! お時間は取らせませんです、はい!」
立ち上がったレイの足に漏れは縋り、レイはほんの少しだけ狼狽し、シンジに視線を向けた。
シンジは目を伏せ「…本当にごめんなさい。突然…これじゃ、強盗かキチガイだよね…。ほら、神様も
謝って…お願い」そう悲しそうに小さく言う。
「…イレギュラーの技術は全て手に入れた。この世界のもはやようは無い…司令が言っていたのは、
それだけ」

…現在の現実世界の混乱は実は漏れの責任だった!
なんか、最近変な事件が多いな、まぁ良いやと思っていたら…この後起こる事件により、このことは
その輪郭を顕にして行く。
841 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 20:05 ID:6TxOrrR3
と、緊急召集の軽やかな音が、レイの懐の端末から流れ、空ろに響く。
レイは端末を手に取り「はい。早急に出頭します。はい…分かりました」そういうと、漏れた達を無視し、
部屋から走りだそうとした。
漏れは最後に一つだけ尋ねる。
「レイたん、>>50の香具師は元気かい?」そう尋ねると、レイは「…死んだわ」それだけを囁くと、足早に
去って行った。
ふふん♪
あの嫌味な>>50が死んだかぁ…はぁ?! 


          死 ん だ ?

何でよ、どうしてよ…。
嫌いだった、顔を見ると吐き気がした香具師だったが、少なくともエヴァ板の同じ住人だった。
死んだ…何故?
漏れは気が付くとレイの部屋を飛び出しネルフ本部に向かい走り出す!
シンジも「待ってよ! 僕も行くよ」そういいながら、追いかけてくる。

如何にも如何わしい、人目を憚る事を考えていますと誇示するがごとく、NERV本部の頂点に位置する、
司令室。
そこで、陰鬱親父ゲンドウと学者崩れの冬月がぼそぼそと、時代劇の悪代官と桔梗屋のように会話を
している。
「…イレギュラー、案外あっけなかったな」と冬月は、遠くを見つめながら一人ごちる。
「ああ。奴の知識と技術が手に入った今、あのような輩は不要だからな。そして…」
冬月は肩頬を歪め自他を藁うように呟く。
「新しい世界。この多元世界の上位に位置する世界への移行。碇、老人どもが黙ってはいないぞ…」
「構わん。既にこの世界は不要だからな」

そして、エヴァ世界の終わりの始まりの扉が開かれる。
851 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 20:27 ID:6TxOrrR3
「使徒、強羅絶対防衛線突破! 目標甲乙丙、及び本部施設上空、衛星にて目標甲及び乙定点静止中
です! せ、先輩…こ、こんな事が」
発令所が沸き立つ中、青葉がマヤのオペレートを繋げる。
「MAGIよりの回答です! 全会一致で本部施設からの退避を勧告しています!」
そんな中、リツコは両手を白衣に突っ込みながら、何やら思案に耽っていた。
が、不思議とその表情には余裕がほの見える。
「エヴァ弐号機及び初号機は現状のまま待機。強羅絶対防衛線突破からこの街への距離が100kmを切った
場合、おって指示を出します」
アスカは待機を命じられ、不満顔でリツコに食って掛かる。
「どーして出撃させないのよ! 使徒の多数同時展開…これって、最大最後の大ピンチじゃないの…ッ?」
唇を笑みの形にし、リツコは繰り返す。
「現状のまま待機。これが司令からの命令…分かるでしょ」
そして、発令所は複数使徒同時展開により混乱から恐慌へと雪崩れ打って行く。

漏れがネルフ本部に着くと、ミサトに連絡し、すぐに本部施設に来る様話すのだが、事は酔っ払い相手。中々
話が進まない。
「…んん…何で私が逝かなくちゃならないのよぅ…。もう…もうね、私の居場所は無いのよ…ひくっ。どうせね、
どうせ私は用なしで、アル中の逝き送れの30女ですよ…ふん。それがどーしたっ!」
…漏れはミサトをアル中にした事を少しだけ後悔した。
あぁーぁ、今度は泣き出したよ、香具師は。
と、結局何とか騙し騙し、ミサトとの約束を取り付ける。
イザというときには、こんな酔っ払いでもyahooを使わせたら天下一品、盾くらいにはなるからな、藁。
そして物凄いスピードでじぐざくに道路を走る車が、本部施設の駐車場に走る込んだ。
その瞬間、筆舌に尽くしがたい振動が遅い、漏れは見事に転んだ!
「関東大震災だぁ! もう死ぬ、絶対死ぬっ! ママぁぁあぁぁぁぁあぁl!”!!」
漏れは叫び、車の車体の下に潜り込み、失禁したまま気を失った。。
861 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 20:29 ID:6TxOrrR3
ちょいお菓子を食べるから休憩する。
871 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 21:03 ID:Pg3+CfLX
しばらく経っと揺れは収まっていく。
漏れはガクブルした事が少しだけ恥ずかしくなり、わざと虚勢を張って大声でミサト達に声をかける。
何故なら、非常灯だけであたりが良く見えないからだ。
「おーい。ミサトさん、シンジ…生きてるー!」
「んもぉ…ったく、酷い目にあったわ…ひっく」とミサトはヨロヨロしている。
シンジは「地震じゃないし…使徒の攻撃かなぁ」とこれまた当事者意識の欠いた感じで、ぼんやりと
辺りを見渡していた。

漏れた達は事情を掴むため、りっちゃんの執務室に急いだ。
いちおー、漏れはyahooを懐で握り締め、ドアの前に立つ。
すると「来ると思っていたわ、プロテイレギュラー。どうぞ、開いているわ」そして、自動ドアがこの非常時
にかかわらず開かれる。
ドアを進むと、リツコはこちらに背を向けて何か作業を行っている!」
漏れはちょっと強めに「使徒はどうした! ついでに>>55はどうなった!!」と喚き散らす。
「セカンドイレギュラーの事はアナタの知っているとおり。そして…この世界に使徒は存在しないわ」
ミサトは酒焼けした鼻頭を抑えながら「はぁ…? ちょっち分からないわ…。ね、説明しなさいよ」と何故か、
少しだけしゃっきりしていた。
「分かっているはずよ…アナタは、ね…訪問者さん、久しぶりの帰郷はどうかしら」そう意地悪げに、りつった
んは言う。

そう、漏れはこの事態を予想していた。
綾波の部屋で聞いたことから類推し…>>55の技術は奪われ、その情報からこの上位世界、漏れ達の世界
の存在を嗅ぎ付けられた。
そして…。
「お邪魔します…かしら? ふふ…イレギュラー、いえ今度は私達がイレギュラーね」
881 ◆quSWNNXDEg :03/10/21 21:04 ID:Pg3+CfLX
訂正。
>>55じゃなくて、>>50だな。
今日は此処まで!
感想頼むぜ!
なんかエヴァ板とシャア板はやってるの?
こういう弾けた小説スレ?
ただの1のマイブームじゃねーのか?
エヴァ界に現実世界の存在を悟られ、>>50が死んだ今
新たにエヴァ界に接触し、事の真相を解明しようと者が必要だと思う

>>1の家に忍び込み技術を盗んだのは>>50の他にも四人居た、その中の一人が俺だ
他の二人は消息不明だが一人は快楽に溺れ二次元界から現実に戻っと来なくなったらしい

俺は>>1>>50と違いエヴァ界をどうこうしようとは思わない
だが現実界ではとんでもない事がおきていry早くエヴァ界からココにもどつて来い

もう時間が内....>>1よココも現実では無っ、sbてはyte・aおu想にすぎないnだ

あlsツ
なんか電波ってるスレだなー(藁
正直意味不明だがセカンド(>>50)の他に四人イレギュラーがいて一人はひきこもりで
もう一人が今書き込みした奴(=>>91)だったが何か伝えようとして死んだのかぁ?

>>91は某洋画のパロでリアルに映画のキャラが出てきたって展開をさせようとしてるみたいだな
さぁーて,>>1はどうする!?(って>>1以外は黙ってた方が良かったな,逝ってくる)
あっちの糞小説よりは数倍面白い
いいもん見させてもらったぜ…
951 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 19:52 ID:HWUIYV0G
「…もう、たねぽ……」
漏れは両手を床につき、がっくりと膝を付いた。
「ね、ねぇ…その何が起こったのか分からないよ…」シンジはおろおろと、
俺の右肩に手を起き、不安そうに戦いた。
…ふっ、腐女子が喜びそうなシチュだ、こんな事を考える余裕はあった訳
だが。
「…そういう訳。ミサト…貴女には司令から拘束命令が出ているわ。それと
シンジ君…貴方はエヴァに乗るように、とこれも司令からの通達」偉そうに
りったんは紫煙を吹かし、俺は嫌煙派なので、げほげほと咽てしまった!
「…此処で起こすつもりね……司令は」ミサトはそう呟き、そっと懐に手を
忍ばせ、漏れとシンジに横目で立ちあがりこの部屋から出るよう促す。
余裕しゃくしゃくの表情でリツコさんは続ける。
「やれるものなら、どうぞ。でも旧友として一つだけ忠告しておくわ。その
銃を出してみなさい、ミサト」
アル中とは思えない手さばきで、ミサトは俺の拳銃yahooを取り出したっ!
・・・と、そこには中国謹製の100均で売っているような、安っぽい玩具の
拳銃が握られていた。。
そう、何を隠そう俺のyahooはエヴァ世界においては秒速1億発の超凄い拳銃
だが、本当は漏れがアキバの駅前のダイソーで買った玩具!
「な、何よこれ!」と、ミサトは一瞬顔をしかめると、目にも止まらぬ速さ
で、再び懐から何かを取り出した。
「ほ、本物の鉄砲だぁあ! ミ、ミサトさん危ないyo!!」俺は自慢じゃないが、
自衛隊から身体能力不足で落とされた男だ、当然本物の拳銃を見たのは初めて
だったけど、それは直に分かった。
重量感が違う、光を弾く鈍い色が玩具とは一線を画している!
961 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:03 ID:HWUIYV0G
そうして、じりじりと後じさりながら、りったんの執務室から出る、その時。
漏れは見てしまった。。
草加学会SGI会長池田大作と、らいおんはーと小泉が冬月と連れ立って、通路
を行くのを!
ミサトはアル中である身を忘れたように、俊敏に動く。
流石は、元NERV本部長だけの事はある。
「副指令と…誰よ…あの、禿と変な髪形のおっさんは」ミサトは何も知らず、
ぽっりと呟いた。
漏れはそれどころじゃなく、心臓はぱくっくし、もうだめぽ、もうだめぽ、と
念仏のように唱え続けていたよ!!

、、、結局、ミサトの活躍により、漏達はNERV本部から後一歩の第38ゲートに
まで戦略的撤退と決め込んだ。
と、シンジが突然立ち止まる。
「hurry! run! run! shinnzi!!」と漏れ。
「アンタなにやってるの! 立ち止まっている余裕は無いのよっ!」とミサト。
どうやら、元の一般人に戻った俺は、ミサトよりも駄目人間に戻ったようだ。
というか、それがアニメ本編からも当然の結果だろうな、藁。
シンジは少しだけ俺たちを申し訳無さそうに見やり、口を開く。
「…ごめん、僕は…僕はやっぱり……ごめんなさい神様…ミサトさん…!」
そう言い残すと、今来た道を走りぬけて行った。
ミサトは少しだけその後姿を見、振り切るように漏れを急かす!
「ほらアンタ行くわよ。。」
「あぁ、うん。…ちっきーしょ! シンジの香具師め!」
漏れは歯軋りを一つ残し、ミサトと共に、漏れ自身の世界へと久方ぶりに足を
踏み入れた。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
981 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:28 ID:HWUIYV0G
それから一月が経った。
漏れはミサトを外で待たせ、一度家に戻り、ママンの説教を小一時間聞いた後、
久方ぶりに部屋に入る。
、、、相変わらず汚い部屋。
それが俺が現実に戻り、普通の人間に戻った事、本来自分自身は何でもない、
いや、他人よりも数段劣ったオタであることを思い出し、つぅと涙が頬を伝う。
「泣いちゃ駄目だyo!」と、何故か2ちゃん語がすっかり板についてしまった事
以外、あれから何も変わっていないかに見えた。。
あの>>50が言っていたように、部屋は荒らされている。
そして、漏れのPCの前に一枚のメモ書きの紙切れが何気なく置いてあるのを発見
する。
それは>>91からの漏れへ当てた走り書きだった。。
その紙片の端には、何故か血がこびり付いている…怖いよママン。。
ふと、俺はPCの前のラックに腰を掛け、NERVを脱出し、その後起こった事をぼん
やりと思い浮かべていた。

当初、箱根に突然現れたNERV施設を巡り、在日米軍も巻き込んだごたごたが発生し、
はとぽっぽの内閣は倒れ、再び与党へと帰りざいた自民党は、YKKの一角、小泉
たんを担ぎ出し、超法規的措置により、NERV施設は日本が極秘に開発していた、
対北朝鮮への布石という事にされ、在日米軍の即時撤退、中国へのODA廃止、靖国
と法華経による国家的祭儀体制への以降、その他ニュー速+住人が歓呼するよう
な措置が次々に取られ、今ではアメリカすらも脅かす一大軍事国家と日本は相成った。

漏れは左翼で憲法9条を死守する、頑固に護憲の社民党のおタカさんに陶酔していた
ので、社民党と共産党が強制解散に追い込まれた時は、刻の涙を見た。。。(涙
991 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:34 ID:HWUIYV0G
ミサトと漏れは安いビジネスホテルに泊まりながら、只管テレビや新聞でそういった
ニュースを見、情報を収集する。
といっても、ミサトdはまたまたアル中に逆戻りしたかのように、ちびりちびりと
日本酒を煽っていたわけだが。
童貞の漏れは少しだけハァハァしたわけだが、事態が事態だし、おタカさんが自殺
したニュースを見て以来、インポになってしまった訳で…鬱。
時折、以前の神っぷりを思い出し、酔いつぶれたミサトの胸をもみしだきながら、
漠然とこれからの事を考えていた。
そして漏れのエキセントリックスターである筑紫キャスターが治安維持法により
しょっぴかれたニュースを見ながら、あの>>91のメモを考える。
最初、ミサトにそのメモを見せた所「…何これ。ほんと、エヴァおたってキモイ
わね」と素気無く返されたわけだが、良く考えると、漏れが居た世界ともこの世界
は何か違うような気がする。
こんなに右にはよっていなかったし、そもそも小泉内閣が上がったり下がったりの
支持率にあっぷあっぷしていた!

「…それでミサトさんは如何するんですか? もしNERVに復帰するんだったら、漏れ
も縁故入社おながいします」と漏れがビールをミサトのグラスに注ぎながら言う。
「…っひく。あん…? 何ぃー馬鹿な事言ってるのよぅ…っく。私は左遷されたのよ、
首よ、首っ! ったく、誰があんな所に居てやるもんですか!」そして突然真顔に
戻り「…もう使徒は居ないしね」と呟く。
そんなー!
今ではNERVは人をも羨む超絶優良就職先。
人生の落伍者で無職の漏れはNERVに入りたい、入りたいったら入りたい!
、、、と、漏れはあっちの世界に居た時に働いた狼藉の数々を思い出し、しょぼーん
と鬱だ氏のう状態になっちゃったよぅ…。

1001 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:40 ID:HWUIYV0G
テレビからは小鼠の勇ましい国会表明が聞こえ来る。
「…と「いうわけであり、我々の理念である平和、そしてそれを脅かす外敵に対しては、
先制的自衛権を行使する所存であります。そして拉致国家である北朝鮮に対し、最早
座視しておられない状況に陥り……」
と、テレビの向こうで戦争がはじまりそうな勢い!
はぁ、、、何だかすっかり漏れのエヴァ世界の悪い精神を正すよ計画も、この現実世界
もすっかり狂ってしまって、もう少しで新型yahoo(ミサトから拳銃を一丁貰った)で、
自殺しようと思ったその時。
ミサトの端末が鳴る。。。

もそもそとミサトは携帯の通話ボタンを押し「…ふぁい」と間の抜けた返事をする。
「…私よ…ミサト? 聞いてる…? っんもぉ! この非常事態に良く酔っ払っていら
れるわね!」傍らにいる漏れにも聞こえるこの声は、エヴァオタの憧れ、アスカだった。
「多分盗聴されていると思うけど言うわね…」と突然、アスカの声はそのトーンを落とし、
沈んだ口調になる。
「…ねぇ、一体どうなっちゃったの? リツコは量子理論による多世界解釈、コペンハー
ゲン理論の正当性を主張していて、S2機関の搭載実験がその引き金になったって言ってい
るけど…何なのよ、この世界…私達、このままだと…人間相手の戦争に駆り出されそう
なによ…ねぇ、聞いてる?」何時になく、ミサトに縋るような弱弱しい口調だ。
「…聞いてるわよ。それで司令や副指令の動きは」ミサトも突然、しゃっきりした口調で
返す。
「良くわかんない。でもね…私の見る所では、この世界の為政者と手を組む一方で、何か
考えているわよ…あの糞親父どもは」
「そう。分かった…ううん、私達も独自に動くから。貴方達は何とかそこで頑張っていて。
絶対…絶対に迎えに行くから」って…私達って複数形・・・漏れも頭数?
「それで…シンジ君は…そう、分かったわ。それじゃ、私達も場所を移動しないといけない
から、これでね、アスカ」そう言い残し、ミサトは通話ボタンをオフにした。
漏れは恐る恐る、何かをじっと考え込んでいるミサトに尋ねる。
「あのその、いやその…危ない事は…」と、漏れが言いかけた時。
「…シンジ君がエヴァ初号機、ディラックの海に取り込まれたわ。さ、行くわよ」

1011 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:46 ID:HWUIYV0G
その方法は至極簡単だった。
近くの交番に行き、ミサトはNERV旧本部長である事を告げ、その持っていた支給の身分書と
拳銃を差し出す。
まだ高校を卒業したばかりと思われる警官は、ミサトの胸の辺りをしげしげと見つめながら、
本庁に電話し、たらい回しにされたあげく、漏れた達を迎える見るからに威圧的な黒い車
が派出所の前に滑り込む。
漏れは何度か逃げようとしたけれど、そのたびにミサトに襟首を掴まれ、強引にその場に
押さえ込まれる。
そして、その車をみた瞬間、漏れは全てを諦めた…。
NERV保安部の黒服が「…どうぞ、司令がお呼びです」とだけ言い、半ば強引に漏れを車の中
に引きずりこんだ。
すぅと走り出す車の中、ミサトは興味深げに車窓を流れる、東京の街を眺めている。
俺は恐怖でカチカチになり、また失禁しそうになったけど、粗相したらやばいなぁと思い、
肛門と尿道に力を入れた!
そして街を抜け、緑が増えだし、更に暫く行くと見覚えのある三角の馬鹿でかい悪趣味な
気持ちの悪い建物が見えてきた…NERV本部だ。

アニメ本編、そしてフィルムブックで何度も見た、ついでにスパロボでも見た、カバラの
意匠が施されたNERV最上部、ゲンドウの執務室。
そこに漏れた達は、シンジも「男の戦い」の回でかけられていた、変な輪っかの手錠を嵌め
られ、そこで直々の査問を受ける為立っていた。
怖いよ…ゲンドウは本当に悪相だ。
ミノモンタと悪徳商会の人、それにシンジを掛けて7で割った感じだ!
その眼光に怯み、漏れは目に涙を浮かべ、カタカタと震える。
1021 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:48 ID:HWUIYV0G
「…お久しぶりです、司令」ミサトは寧ろ超然とし、淡々と挨拶を交わす。
「これはどういうことだ、葛城元一尉。如何によっては、軍規により処罰させて貰う」
ふと、ミサトは鼻で笑い「その前に一つだけ聞きたい事があります。…司令、貴方は…この
まま現実に埋没し、貴方の計画を諦めるのですか?」そう言った。
ゲンドウは表情を変えず、寧ろ傍らに立つ冬月の馬鹿馬鹿せんせいが眉を顰め「どうしてそ
れを…」と思わず漏らす。
「ふ…君が問うのではない、私が問うのだ…葛城元一尉。だが…君の働きしだいでは復職も
認める、もしそう言ったらどうする」
「シンジ君のサルベージの件ですね。…その為に戻ってきたのですから、喜んで…と言いた
い所だけど、これって…リツコの案?」
ゲンドウは愉快そうに「ああ」とだけ答える。
そして、ミサトの処分は既に定まったかのように話を切り上げ、漏れの方を見遣った。
やべ…ぇ!
ちょっと漏らしちゃったYO!
「…プロトイレギュラー、いやただの民間人が此処で何をしている…?」
冬月は目を細め「碇、少し良いかな」と言い、続ける。
「現在の状況、そして君が過去に巻き起こした事象…天秤にかけるまでも無く、君は罰せら
れるべきだろう。だが…」そこで言葉を切り、漏れの様子を見る。
漏れは鼻水を垂らしながらワンワンと大きな濁声を張り上げ泣き叫びながら、何度も何度も
額を床に擦り付け、嘆願する!!
「ぅわーん…ぐじゅっ…おながいします! 何でもします、助けて、HELP ME!で御座い
ますッッ!」  
「…無様だな。まぁ良い。君が個人的に碇の息子と懇意だったことは存じている。このサル
ベージが成功したらば、一考、それで良いな…碇」
無言で頷き、ゲンドウは厭ぁなひきっるような笑いを浮かべた。
「ああ。最早老人による頚木は失われ、我々の対蹠者たる使徒も存在しない。更に高みへ、
至上の楽園へと到るまで…道化と愚者をも利用する」
そして俺は聞こえたけど、聞こえないフリをした!
「もうすぐだ、もうすぐだよ…ユイ」
ああ、もてない男が美人にひっかかるとこうなる、いい例だ。
漏れも気を付けようと思い、いやいやそんな場合でもなかったなヵと思い起こし、ちょっと
だけニガワラした。。
1031 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 20:50 ID:HWUIYV0G
今日は此処まで!

>>92
電波が聞こえますぅーーー!!!
ウーッ!
デンパっ!

>>93
がんがる読めないよ、助けてよ!

ガンダムじゃなくて加持ゆるさねぇの糞小説のところ
あんたのは結構楽しく読ませてもらってる
ガンガレ
1051 ◆quSWNNXDEg :03/10/22 21:09 ID:HWUIYV0G
>>104
漏れはあのスレ、物凄くワロタんだけどなぁ。
それにしてもサンクスd。
106名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/25 01:27 ID:uXdqI8gY
まーだー?(・∀・)
107Z子:03/10/25 02:57 ID:LLmmbPjE
すがい!!おもしろーい!!!こんなに笑ったのはハジメテデス。。。。
たくさんファンの方がいると思います!!更新待ってます(´ρ`)
それではおやすみなさい(ぺこり)
108Z子:03/10/25 03:15 ID:LLmmbPjE
誤字スミマセン・・すごい!!です
誰も居ないんですね。。ションボリ('+')
>>108
時間帯を考えろw
しかたがない>>1が居なくなったみたいだから>>121お前が続き書けよな
まだぁ〜
何となく記念カキコ
>>50氏、ご愁傷様(つうかサードインパクトスレ方式は短期で決着しないと確実にコケるぞ)
容量的には>>600前後で終わるのかな、このスレ
まあ>>1よ。せっかくだからこの際神話になれ。
1131 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 18:20 ID:KNVNQthq
、、、リツタンの話は三流大学在学中の漏れにはリスペクトされ過ぎてて、
よー、分からんかった。
んで、ミサトの方を向くと。
…すぅすぅと器用に頬杖を付きながら、涎を垂らして気持ちよさそうに寝て
いた!
漏れはりっぱんの怒りの制裁が落ちる前に、そっとミサトのわき腹をつつく。
「ん…んぁー。ふぅ…寝た寝たァ…って終わったのん?」
と、まぁこういう風に何週間は過ぎて行った。。
ま、原作でもあっけなくサルベージされた訳だし、と漏れは楽観ししていた
のだが…。

漏れた達がブリフィングルームを出ると、見慣れた赤髪の少女がこちらに駆
け寄り、これまた何時ものように、漏れに対し、禿しく侮蔑の視線を向けて
寄越した。
というのは、漏れはアスカとレイにハァハァだから、エヴァ板のモマエらを
羨ましがらせる為、篭絡しようとしたんだよ。
で、まずは漏れがこなかったらエヴァの世界はどうなっていたかを教える為、
ツタヤが旧作100円の時に、劇場版も含めて全部エヴァを借りてきてレイとア
スカに見せた!
レイは何も言わず相変わらずの青白い顔色をブラウン管に向けていたけど、ア
スカはやっぱり女の子!
蒼ざめたまま、カタカタと細い肩を自ら抱き、震えていたわけ。
で、漏れはニヤリとしながら「…これが真実なんだよ、こういう世界を望まな
かった僕は、だから不本意ながらエヴァ世界に対して介入を行いそれによ…」
と長広舌を振るった!
「…待って」アスカは漏れの長広舌を遮り、向き直る。
ゲキジョーバンの最後の方に出てくる、実写の場面があるわよね…アンタ等
オタを馬鹿にする為の、実写。
1141 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 18:24 ID:KNVNQthq
漏れは突然の事に正直戸惑った!
まさか…まさかバレタノカ?!
「あれの手を振っていた奴ってもしかして…アンタじゃない?」どこまでも
冷たい絶対零度の口調でアスカは言う。
こうなったら仕方が無い。
モマエらにも話しておくが、劇場版で手を振ったのもニフティのフォーラムで
庵野死ねと書いたのも、ハードぼいるどオタであるこの漏れだ!!

「そ、そうだけど、それとこれとは関係が無くて、だから…その、君たちの命
の恩人はこの僕であってだから…」
アスカは立ち上がり、漏れに対しドイツ語で禿しく何かを捲くし立てた。
多分罵詈雑言だろう、どうせ…ふん。
「冗談じゃない! なんでこの私がアンタ等みたいなオタに馴れ馴れしく、命
の恩人扱いされなきゃならないわけ!? 冗談、死んだ方がましだったわ!」
あーあ。
シンジも居ないせいか、或いはこの間の平壌攻略作戦の時のストレスからか、
アスカの神経は硝子のように過敏になってたみたい。。
何も言わず、スナイパーライフルでテポドン二号を打ち落とし、ついで北の飢
えた兵隊を無慈悲に蹂躙したレイのほうが、まだ落ち着きを保っているよ…。

「ね、ねぇレイ。僕がオタだからって、エヴァ板がオタのスクツだからって、
君は嫌わないよね…? 君たちの命の恩人な訳だし」
漏れは縋るように、レイを見遣る。
レイはゆっくりと立ち上がり、漏れを見下ろす形で一言だけ。
「…私、オタク嫌いだから」
、、そう言い残し、出て行ったあぁぁぁぁl!!
アスカもふふんと藁いながら「というわけ。あのファーストの言うと通り、ア
ンタ等、いえアンタは気持ち悪い。最低ね…ふん、あー厭だ厭だ」そうして、
アスカも戸口へと消えていった。。
115名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/27 18:27 ID:D/D76wM8
キター
1161 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 18:27 ID:KNVNQthq
ああぁぁあぁlllっぁぁぁあぁぁぁl!!!!!
漏れがイデア(ryを持っていたら、もうこの話は陵辱鬼畜エロエロSSになって
いたぜ…ファック!!
怒りの後、弛緩しながらFLY TO THE MOONを暗い部屋で何時までもリフレイン
させ、紅い海の先を呆然と見詰め続けていた・・・。

「ねぇ…ミサトさん…本当、女の子ってどーしてこう、なんっうんですか?
その、漏れ達のようなオタを嫌うんでしょうね…ひクッ!」
漏れは最近、毎晩のように飲めない酒を飲み、ミサトと安いツマミを齧り齧り、
ぐちを言っていた。
本当は、エヴァの世界の狂った心を強制、もとい矯正し、レイとアスカを恋人
にして、シンジとグットフレンドになる予定だったのに、なのに。
今では、現実世界の方がエヴァの世界に侵食され、漏れはアスカやレイに嫌わ
れている。
それに、小鼠内閣の香具師等、漏れと>>91文章に書かれた、残りのイレギュラー
を公安を使って探しているようだ。
一人は二次元世界に溺れたデブオタは捕まり…その後の行方はようとしてしれな
かった。。
というわけで、漏れと>>91に書かれた残り二人はゲンドウからも小鼠からも追わ
れている身。。
すっかり薄汚れたしまった、ミサトの士官部屋でこうして二人肩を並べて飲んで
いると、ついつい忘れてしまうが、結局漏れは…ミサトのお陰で何とか生きている
ようなものだ。
1171 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 18:48 ID:KNVNQthq
ミサトは裂きイカを一本加えながら、焼酎をぐいっとやる。
口をもごもごさせながら「…んな事、アンタねぇ。男とね、女は…ん、その考え方
が違うわけよ、そう…なのよねぇ…」と自分の言葉に感慨深げに何度も頷いている。
「…加持さんの事ですか?」
漏れはそう言った瞬間、視界が炸裂した!
思い切り背中をびしっと叩かれ、漏れは咽て咽て涙が出てくる。
「んな、アンナ奴の事なんて…こちとら、ちぃーっとも気にしてませんよーだ!」
…こうして、二人寂しい夜を送りながら、サルベージの日が訪れる。

「最終神経接続完了。フェーズ最終段階…クリアです」
りったんはマヤぽんに一つ頷き「…ATフィールド開放。第15次サルベージ開始」と
宣言する。
流石のミサトも表情が硬い。
漏れは事前に下剤を飲んで、前の日から食事を取らないようにして、腹痛が来ない
ように仕込んでおいた!
緊張すると、どうしてもお腹が痛くなる漏れは正直逝ってヨシだなぁ…そんな事を
考えているうちに、どんどん作業は進んでいく。
「…量子転換、位相段階の励起はどう?」ミサトは書類に目を落としながら、りっ
たんに問う。
「…駄目ね。過去14回と同じ…還りたくないのかしら、彼」
ミサトは腕組みをし、漏れに視線を向ける。
「で、元神様のアンタの意見は?」そう言い、にやにやと藁た。
そりゃー、夢の中の自分自身で充足している世界の方が良いに決まっている。
漏れだって、現実よりも夢を選ぶだろうしなぁ。
そういうとミサトはニガワラする。
「おーい。シンジ。また2chで厨房を一緒に煽ろうぜ! ついでに、ハン板の連中
今調子乗ってるから、チョンのフリして絞めようぜ!」
1181 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 19:00 ID:KNVNQthq
漏れはシンジが好きそうなキーワードを散りばめながら、アニメのように話かける。
これが成功の鍵だからなぁ。
「…まだアンタだけが、アンタしか存在しない場所で甘い夢を貪ってるの!? シン
チャン、アンタそれでも男?!」
ありゃ…ミサトタンは何故か、アニメとは違い優しい言葉をかけない!
こりゃ…やばいなぁ、漏れは緊張のあまり頭をがりがりと掻き毟った…と。
「せ、先輩! シンジ君のATフィールドが反転して行きます! 量子転換、ベクトル
指向性オールクリア! 具現化しますっ!」
りったんはモニタを覗き込み、顔色がさっと青くなる。
「…アンチATフィールド…ッ! …この世界を新たな世界の卵にするつもり…」
「固体生命の形が維持出来ませんッ! これ以上の初号機への干渉は…危険です!
先輩、サルベージの中止を!!」マヤは吐きそうな顔をし、りったんに向かい訴える。
はぁ…おいおい、今度はサードインパクトかよ、漏れ知らねー。。
その時、りったんは屹然と叫ぶ。
「サルベージは続行します! これは…司令からの命令です!」
そして、エヴァ初号機から美しい白光が漏れ出し、漏れ達は思わず、目を覆った。。
そうして、世界は再び二度の変容を果たす。

その光が消えると、アニメのようにジャバーッとプラグから裸のシンジが出て来た。
それは良いのだが、漏れはふと…厭な悪寒に襲われる。
と、マヤは「碇司令からです」とゲンドウからの通信を受け、リツたんに回した。
りったんは端末を受け取り、その端末を手にする手が震えている。
「…はい。こちらは成功しました。…が、本当にこれで良かったのでしょうか? こ
れではサードイレギュラーの思う壺では…はい、いえ…分かりました」
そうして、ミサトの方に向き直り言う。
「やっと貴女の仕事よ。現在、現日本政府は正体不明の第三勢力と同盟を結び、こち
らへの武力による干渉の意図を顕にしたわ。貴女の仕事は使徒と同じように、この
NERVへと侵攻する如何なる勢力をも防ぐこと、分かっているわね?」
ミサトは救助されるシンジを見下ろしながら一言「分かっているわ、リツコ」と返す。
漏れには、段々この世界がエヴァ本編の煮詰まった最終話と劇場版に繋がってきたよう
で、怖くなってきた。。
1191 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 19:07 ID:KNVNQthq
この後の話は後で、ミサトの寝ゲロを始末しながら、何とか聞き取った話だから、漏れ
自身が体験したわけではない。

そして発令所にミサト達は赴き、ゲンドウが現日本政府首班の小鼠から最終通告を受け
ていた。
モニタにオペラ好きで知られた鷹派の首相の勝ち誇ったような顔が浮かぶ。
「…碇司令。昨今の情勢は真に遺憾ながら、日本政府としてもこれ以上貴下のような
怪しげな組織を存続させては置けない状況になりましてね。貴方達の行った先の北への
攻撃には感動しましたが、しかし…」
「ふっ…ポピュリストが…。小泉首相…貴方では拉致が空かない。彼を…池田先生を
出して貰おうか」
そうゲンドウが通告すると、小鼠は蒼ざめる。
「い、池田先生は…今は私が国政を担う…」とシドロモドロに言う。
「…所詮、人の敵は人か。エヴァ零号機、弐号機出撃。目標、日本国首都東京」
それを聞き、小鼠は「ば、馬鹿な。国際社会の通例というものが…」と言葉が続かない。
少し脅せば、NERVは屈服すると、本気で考えていたらしい。
「敵は排除する。それだけですよ…。サードイレギュラーが貴方に吹き込みましたか、
そうすれば良い、と」
小鼠は追い詰められた鼠のような表情を浮かべ「し、諸国民との友諠の上になりたつ我が
国としては…誠に遺憾ながら…通称NERVに対し、破壊活動防止法を適用するっ!」最後は
絶叫で幕を閉じた。
冬月は途切れたモニタを見遣りながら「…小物だな」と呟く。
ゲンドウも「ああ」と返しながら「だが…諜報2課の報告では、通称MSという人型機動
兵器を多数擁する…団体と通じたらしい。この世界が新しい世界の孵化を果すべき卵であ
ることは、これで明白だが…」そう誰にいうでもなく、言う。
「そう、生き残らなくては…意味は無いな。全ては…サードイレギュラーの思惑次第か」

1201 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 19:14 ID:KNVNQthq
漏れはする事が無いんで、トボトボ地面を見つめながら、唯一漏れを慕ってくれるかも
しれない、シンジの病室へと向かう。
何があったから分からないけど、さっきから警報が鳴っているんで、劇場版の戦自を思い
出し、ぶるっと寒気がキター!
嫌な考えを追い払い、漏れはノックの後、シンジの病室へと入る。
「hello! シンジ、早くネットしようぜ!」
「……」
ちょいとわざとらしかったか。。
シンジは窓の方を向き、じっと身じろぎ一つしない。
漏れも何となく黙って窓の外を見た。
綺麗な雲一つ無い青空が広がっている。
こんな時でも、人は戦うんだなぁと、漏れらしからぬノスタルジアに浸り、涙が出そうに
なった。
「…ね、神様。僕…夢を見たんだ」
「…もう、漏れは神様じゃないから、、な。シンジ、漏れの事はかっこ良いお兄さんで良いぜ」
ふっ、きまったな。
そして続ける。
「それにそんな銀英伝のラインハルソみたいな事言うなyo! で、何の夢を見たんだい?」
シンジはぎゅっとシーツの端を握り、その手は細かく震えている。
…シンジ、君はきゃわぃぃなぁ。
漏れはモーホーではないが、そう思う。
「…世界の可能性は無限にあったんだ。でも…今は未来は一つに収束している…母さんが、そう
言って、僕に見せてくれた」
こういうときは、黙っているのが男というものだ。
「様々な世界の未来の可能性が摘み取られ、最後に残されたこの世界にありとあらゆる世界が流
入する。そして…それすらも父さんは…父さんはッ!」
「…まぁ、漏れが言う事でもないが餅付けシンジ。エヴァ初号機にユイタンが居るのは、漏れも
知っている。だからといって、ユイタンは神じゃないから…」とそう言いながら、漏れは閃く。
S2機関による無限のエネルギーを用いれば、漏れがしたように他の世界を覗く事が可能であり、
それは…。
1211 ◆quSWNNXDEg :03/10/27 19:21 ID:KNVNQthq
大学に最後に言ったときの授業での言葉「深遠を覗き込むものは、その深遠もまた覗き込む」そう、
漏れがエヴァの世界を覗き込み介入したように、逆もまた可なりだぁ!
…結局、俺のこの天才さが世界を狂わせてしまったのか、ふっ…俺は罪な奴だぜ。
と俺は何も言っていないのに「違うよ。違うよ…神様。いろんな世界の未来が失われたのは…全て
の世界が、来るべき時を迎えたから。イレギュラーもその事象の一つに過ぎない、って母さんが
言っていたから…」と続ける。
漏れは「…だから神様ってのは…ま、いいか。それはそうとして、何だか良く分からないyo!」と、
漏れは叫んで、結局戦闘が収まるまで、シンジと取り留めない話を続けた。

「…入るわよ」
そう言い、病室に入ってきたミサトの顔は戦闘指揮の疲れゆえか、目の辺りが落ち窪んでいる。
ま、武士の情けであえて漏れは余計な事は言わなかったわけだが。w
そして、何も言わずシンジをぎゅっと抱きしめ「…馬鹿。心配させないでよね…」と。
シンジも照れくさそうに「ミサトさん、その…ごめんなさい」そして漏れの方をちらりと一瞥し、
恥ずかしそうに頬を赤く染める。
漏れはにやにやしながら「それで…自衛隊は撃退したんですか?」と漏れは問う。
ミサトは疲れたように首を振り、シンジのベットの端に腰をかけた。
「…自衛隊っての? 資料で見たあれとは違う…変なロボットよ。一体一体は弱いんだけど、数
が多くて参っちゃうわ…ったく」
漏れは何だか、ぴんとキタ。
正直、スパロボマニアでもある漏れはこの状況から鑑みるに…。
「それって…モビルスーツとか言ってませんでしたか?」
ミサトはメンドクサソウニ「えぇ…確かそんなの。っもう! どうなってるのよ、一体! 司令
も司令よ! 戦略的戦術的、どう考えても私達孤立無援じゃない…次はどうなるか…」とらしく
もない、悲観的な言葉を口にした。
漏れは一つの案が頭に浮かび、それをミサトに言った。
結局その案は採用され、漏れは何と! ミサト付きの二等兵扱いの辞令を受けたわけだ。
ま、自衛隊に蹴られて正解だったわけだな、ざまみろ防衛庁!!
ワラタ!
毎回楽しみにしてます(84歳 主婦)。
123名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/30 01:47 ID:Y5onFF4a
なぁにぃ!?てめぇが手降ってた奴かよ!!(w

ここは多人数じゃなくて一部の人の内容を取り込んでるから良い感じで話が進むね
スパロボ路線なSSになりそうだけど>>1のMAD的な書き込みが面白いので次回作もやってくれ!!
124名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/30 01:50 ID:XdznpUS6
面白いです、続きはまだですかー☆
それにしてもここって人少なすぎじゃん(>_<)
神降臨
 ↓
呼ばれて飛び出て蛇邪者じゃーん♪
…お呼びでない?
こりゃまッた失礼致しましたーーーッ!と。
128名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/10/30 23:30 ID:FN2/5uVJ
まぁだー?(¬m¬)
面白いス。ネ申降臨きぼんぬ
131131◇Jam4KDDI:03/11/01 20:09 ID:???
S O U N D O N L Y

「イレジュラーである>>1が襲来してから状況は変わった」

「差様、世界の壁そのものが崩壊されてしまったのだよ」

>>1に引き続いて>>50の襲来は時間の問題だったな」

>>91の発見が遅れていれば被害はこれだけですまなかった」

「残りの三人中の一人は向こう側で処分されたそうだが、あとの二人が行方不明である以上は事を急がねばならん」

「この危機的状況はこちらのシナリオには書かれてなかった」
「だがしかし、碇とネルフによる他領域へ接触を阻止せねばならん」

「このままでは領域そのものが歪んでしまい世界は再び無に戻ってしまう」

「手は討ってある、あとはこちら側のシナリオを遂行されなければならん」
「碇、そしては>>1は何を考えておる...」
1321 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:29 ID:Wxy83lxs
何度も繰り返すようだが、漏れはオタだ。
しかも、かなりでぃーーーぷなオタでもあるわけで。。
そう、漏れは一年間ガンダムシード(通称種)を見続けていた!
んで、NJ(核融合駄目駄目装置)及びそれへの対処策であるNJC(核融合駄目
駄目装置解除機構)の元案を出した訳。
そこはNERVが誇る頭脳であるりったんとレズっ娘マヤぽん。
さっさとそれらの装置を完成させ、NERV周辺約1千km内ではMSが使えなく
なった!
その功績で漏れは、こうして発令所にミサトと一緒にだべってられる訳だ
が、ふと疑問に思う。
あれ…? あんな高度な技術、幾らエヴァ世界の超おつむが良い方々とて、
そうそう簡単に行かないだろうなぁと、漏れは思った。
「ま、いっか」そう呟き、再び船を漕ぎ出す。
発令所と行っても使徒も来ず、MSも稼動不能になった昨今、さっぱり暇で、
ミサトは根を詰めてMAGIの中に潜り込んだり、例のごとく日向眼鏡を篭絡
し情報収集に勤しんでいる。
で、それを横目に漏れは昼寝。
時々、シンジとぐるになって2chを荒らしたりしているから、喪前らは注意
しる!
アスカやレイとも何とかお近づきになりたいのだが、漏れをオタと見なし、
外見もぱっとしないものだから、中々上手く行かない訳で。。
しかも……。
1331 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:32 ID:Wxy83lxs
「あ、居た居たっ! ミサト、今大丈夫?」と漏れの方を一瞥し、無視する
がごとく、ミサトの方に向かっていくアスカ。
その傍らには当然の如く、レイが寄り添っている。。
「ん…ぁあ、アスカ。で、今日はこんな所までどうしたの?」
ミサトは眠そうな表情で答える。
当然だ。
漏れも付き合わされているから昼寝しているわけだが、もう人気が無い発令所
に篭って3日近くになる。
その間、ミサトが休むのは漏れとティーブレークならぬ、アルコールブレーク
の時間だけだったし。
「って聞いてよ! また私達戦争に駆出される見たいなのよ! シンジの奴、
また躁になっていたから問い詰めたら…司令から辞令が下るみたいなのよ、私
達に…。本当は私達って人類を使徒から守る正義の味方! だった訳よねぇ…」
その言葉にレイも一々コクコクと頷いている。
少しだけしょんぼりしたアスカは突然「だからッ! 何なのよ今の状況は! 
どーして、この私が日本と戦わなきゃならない訳??」と絶叫する。
レイも「そう。どうして?」とぽっりと。
ミサトは右手で髪の毛を掻き毟りながら渋面を造っている。
そう言われたって、正直どうしようもないのが現実なんだろうねぇ。。
1341 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:36 ID:Wxy83lxs
と漏れは人事だから、適当に考えていた。
シンジの香具師は最初は嫌がっていたけど、嫌よ嫌よも好きの内というか、戦争
のアブナイ快楽に目覚めたらしく、アスカ達のような悩みは無い。
まぁ、レイもシンジと同様なんだろうけど、姉御であるアスカが嫌だと言えば、
当然それはレイに取っても嫌な事なんだろう。。
結局、ミサトはもごもごと誤魔化し宥めすかし、その場は抑えた。
発令所から仲良く並んで出て行く二人の背中を見ながら、漏れはそっとミサト
に言う。
「良いんですかぁ? 漏れも女の子が戦争するのは…いや、寧ろそれは萌えなん
ですが…本人が嫌な以上ねぇ」
漏れのにやにや笑いに軽蔑したような視線を向けながら「なぁに甘ったれた事、
言ってるんだか。私達はこの世界で生きていく為には…綺麗汚いは言ってられな
い、と言うのが正論でぇ」そこで表情をころっと変え、にぃと口元に笑みを浮か
べながら言う「エヴァ3体あれば世界だって征服しちゃ得るわよん…♪」と満更
でも無いように放言した。。。

「それで、サードイレギュラーの要求は?」
「言うまでも無い。恫喝、その一言だ」
冬月は溜息を付き「という事は、MSが無力化された以上、新たな対抗策は…」そ
の言葉をゲンドウが続ける。
「新たな世界からの召還。…ふ、存外奴は小物だな」
「その程度の恫喝が所詮限界だろうな。それで…フォースからの連絡はどうだ」
ゲンドウはカバラ図絵を見上げ、溜息とも付かない葛藤と共に言葉を吐き出す。
「…概ね我々に賛成のようだ。だから…先の技術協力にも応じたのだろうな。
世界を新たに創造する、その為の…この世界」
「敵対勢力は…潰す、か。致し方が無い…これも人の業か」
1351 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:42 ID:Wxy83lxs
「全て万全です。ええ、首相、お任せ下さい。貴方は今は…そう、総選挙に全力
投球で願います。ああ、学会の組織票と石原さんの協力があれば…えぇ、それで
は」
電話を置いた後、サード…はソファに深々と身を沈め、ひとりごちる。
「ったく、僕はYKKと族議員の自民党は嫌いだったんですがねぇ。惜しむべきは
オタカさん、惜しい人を亡くしました…」
カタカタと膝を揺らす。
「それにしても忌々しい種と福田の豚が」そう吐き捨てる。
「御大のファースト以外はガンダムじゃないんだよ、ばーか。何がニュートロ
ンジャマーだ! ッ僕の愛するファーストガンダムが動かなくなったじゃないか!」
段々自身の言葉に激昂し始め、膝の揺れは激しくなる。
どうやら独り言の癖があるようだった。。
「御大が創ったガンダム以外、いや平成以降のガンダムは糞だッ! どうして、
それが分からん愚劣なる地球市民ばかりなのか! ぁ、Gは絶対、あれだけは絶対
この僕の力を持ってして黒歴史にしてやるyo!!」
、、、と、ガノタのサードが絶叫していたその頃。
1361 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:45 ID:Wxy83lxs
「ふぁーぁ。最近新聞読んでると飽きませんなぁ。そうだよな、シンジ!」
早くネットに繋ぎたいものだから、シンジの香具師は夕飯を掻きこむようにして
食べ、漏れの言葉に答えようとして盛大に咽た。
「あぁぁ。シンちゃん、汚いわねぇ。ビールのグラスにご飯粒dで来たわよん」
とミサトは何はともあれビールだけを避難させ、そう嘆く。
「ごほ…ッ。ご…。う、うん。最近ニュー速+の香具師等が偉そうだし、ハン板
やコバ板も活気づいているから…」
「だから釣り時、まさに入れ食いだよなぁ。最近の釣果ったらna!」
ミサトはそんな会話を交わす漏れ達に飽きれた様な視線を向け、ぎゅっと缶を煽っ
た。
「ほんと、アンタ等…アスカじゃないけど、もう少し、その生活態度改めないと女
の子に持てないわよ…」との事。
まぁ、分かっているけど止められない。
ケミカルウオッシュとユニクロの服装が止められないのと同じ理由だ。
正直、風呂に入るのもマンドクサー、、これが漏れとシンジの今の心境だった!
清清しいオタライフを漏れ達は満喫していた!
だけれども、そんな日々は続く訳も無く。。。
1371 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:49 ID:Wxy83lxs
何時ものように、漏れとミサトが発令所でだべっていた、その時。
突然、発令所全域に警報と共にナレーションが響き渡る。
「繰り返します。これは訓練ではありません。想定されていた日本国軍による進行
がMAGIにより確認されました。全職員、第一種戦闘配置に付き…」
「…始まったわね」ミサトの呟き共に、発令所には職員が集まりだし、ざわざわと
した喧騒に満ちる。
キター!
しかし、劇場版のようになったらと思うと、漏れは怖くなりミサトに尋ねる。
「NERVの対人防衛設備って…やヴぁいんじゃぁ…?」早くも、漏れの下腹はきゅっ
と鳴る。
顎に手をやり、何かを考えながら「…アンタの言うとおり…良くない状況ね」と。
やヴぁい、ヤヴァイじゃないのよ…。
「自衛隊やばい、超やばい…以下(ry」と漏れは誠心誠意を持って、ミサトに劇場版で
の出来事を身振り手振りを加えながら話した!
少しだけ眉を顰めながら「…そう…ね。みんな人を殺すことに、慣れてないから」そう
言い、立ち尽くす漏れを尻目に、早速オペレーター陣に指揮を出しだす。
ぼんやりとその辺りの喧騒を眺めながら、漏れは思った。。
あー、でもエヴァ三体あれば自衛隊の61式戦車やF-16なんて紙屑同然じゃないのよぅと。
1381 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:52 ID:Wxy83lxs
ゲンドウと冬月が発令所に付くと、辺りは一瞬静まり返り、再び喧騒に戻った。
漏れは出来るだけ目立たないように、隅の方で小さくなる。。
どーせ、出来ることなんて何もないしなぁ。
ま、こんな漏れでもタッチタイピング位は出来るから、適当にオペレートの真似事をした
りもしていた訳だが。w
「エヴァ全機出撃。水際にて防衛線を築き、場合によっては東京へと侵攻。概要はこれで
宜しいですね?」
ミサトは格好良く、ゲンドウから決済を取り付けていた。
一つ頷き「ああ。想定されていた事項だ。MAGIによる電子戦の状況は…赤木博士」とミサト
の傍らに立つりっdに問う。
「順調です。現在、日本の都市における電力供給量は平時の1l以下。インフラは完全に
沈黙しています。この状況が3日続くと…数百万の死者が出る、これがMAGIによる算出結果
ですわ」
冬月が「…向こうも賭けに出たな。とすると、短期戦か。碇…BC兵器も考慮に入れねばなら
んな」そう進言する。
「ああ。赤木博士、それで例の新型兵器はどうだ?」
「全領域兵器マステマ、大型破砕兵器デュアルソー共に装備完了。エヴァ初号機はF型への換
装を終了しました」
、、、漏れは衝撃を受けた!
まだエヴァンゲリオン2は発売されていないのに、どうして?!
りつたんは漏れの方をちらりと一瞥し、意地の悪そうに一つ藁ふ。
「うちの諜報部を甘く見て貰っては困るわ。当然、全てにおける対処は完了済み…世界に順応
する力こそが生物の根本。分かるでしょ、ファーストイレギュラーである貴方には」
もうだめぽ。。
エヴァの世界の香具師等のほうが数段上だったと言うことを、漏れは再確認させられた。。
1391 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:55 ID:Wxy83lxs
そして戦いは始まった。
と言っても、一方的な虐殺、その一言だったのかもしれない。
特殊部隊の進入に備え、そうそうに発令所などの中枢まで退却。後にベークライトの注入。
そして外では、エヴァ3体による…陵辱。
「…っくく。ふはははあははぁぁあ…っ! 僕はね、僕はねェ…!」
「……N2長距離ミサイル発射します」
「ったく。人非人ばっかね。…ふぅ、弐号機、敵戦時司令部の壊滅に成功せりっと」
シンジの香具師は昨日、調子に乗った2ch右翼から論理的に叩かれたのが効いたのか、少し欝
になっていたわけだが、その鬱憤晴らしとばかりに戦車を踏みつけ、航空部隊を狙撃し、あひ
ゃっている…欝。
レイはまぁ、相変わらずで。。
一番まともなのは…アスカたんとは皮肉な事で。。
ちらりと横目でミサトを見ると、まだ表情は険しい。
漏れもふと、そういえば、漏れ以外にイレギュラー居たなと考え、溜息をシュールについた!

「自衛隊より入電です! 回線、サブモニタに回します」そうマヤぽんがオペレートし、画面
が現れる。
「…お久ぶりです、碇司令。それにしてもやってくれますねぇ」
何となく、漏れはこいつとは仲良くなれない、いや不倶戴天の敵…そんな気がした。
神経質そうに眼鏡に何度も手を遣りながら話す30代のおっさん。
だが、漏れには分かる、こいつも限りなく純粋なオタだ。。
しかも、わざわざエヴァ板にファーストガンダム>>>>>>>>>エヴァとかのスレを立てるやから。
1401 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 03:58 ID:Wxy83lxs
「サードか。降伏ならば日本国政府当事者によって為して貰おうか」
そいつは掌をひらひらさせながら「冗談を! こちらが…降伏を勧告させて貰いましょうか」と
尊大にしかも嫌味に言う。
誰かに似ている…漏れは考えて考えて、ようやく誰に似ているかが分かった!
あの髪型、あの喋り方、あの趣味の悪いスーツ。
種ぽのアズラエルにそっくり!
ファースト狂の香具師が、福田の種ぽのキャラに似ているとは何たる皮肉!
そいつは言う。
MSによる宇宙空間における運用。
即ちソーラシステムをラグランジュ宙域に用意している事。
狙いはNERV本部への直撃コースと言う事。
聞かれてもいないのに、ぺらぺらと良くしゃべるしゃべる。
「…と、そういう訳です。これが私にとっての最後の手段。さぁ、どうしますか?」
「最後に一つ聞こう。招聘は行わなかったのか? それとも…」ゲンドウはあのやくざもびびる
視線をサードに向ける。
「う、煩いですねぇ! 門は閉じ、この世界は再び閉ざされました…残念ながらね。僕に取って
御大のファーストを招聘出来た以上、余計な屑はいりません。 さ、それよりも答えを聞かせて
下さいっ!」激昂し、体をがたがた揺すっている。
、、、その後の事は漏れは見ていられなかった。
漏れも一歩間違うと、ああなっていたかと考えると…寒気がする。
「秘匿回線回せ、オレンジ計画了承…そうだ、それだけで良い」
マヤぽんが政府にそう通信すると、サードに付き従っていた自衛隊が慌てたように端末からの
新たな指令を聞き、表情を消して頷く。
そして拳銃をサードの頭に突き付け…銃声が轟く。
「…うぐぅ」とこれはマヤぽん。
そうして、サブモニタは灰色となった。
1411 ◆quSWNNXDEg :03/11/02 04:02 ID:Wxy83lxs
「しゅ、主回線回します」
そこにはあの男…池田の大ちゃんが取り繕った表情を浮かべ、こちら側を見ている。
「…新たなる首相、いや偉大なる指導者の誕生歓迎します。NERVとしても貴国にしてもお互い、
共存共栄という事で…」
冬月がゲンドウに変り、謝辞を述べる。
鷹揚に手を振りながらそれに答える、だいちゃん。。。
漏れは猛烈に欝になり、オタカさん、そして子鼠の為にぽろりと涙を零した。

結局は、ゲンドウの謀略、SGIと通ずる事により、クーデターを惹起させ、それによりお互いに
手を打つ。
手を覆いながら、その隙間から見た映像で…サードは脳漿をぶちまけ、ぐったりと椅子に崩れ落
ちて居た訳で。。
マヤぽんはやっぱり吐いたわけで…。
そうして自衛隊も退却し、ラグランジュ宙域のソーラシステムも護衛のMs郡により廃棄された
とのMAGIによる観測結果も出た。

発令所が沸き立つ中、ミサトはそっと視線で漏れを誘い、静かな廊下に出る。
そして「…貴方がこれを聞いて、どうするかは問わない。ただ…聞く義務と権利がある気がした
から。シンちゃん達には…まだ話さないからそのつもりで」と何だか、ミサトらしくも無く、鬼気
迫る感じで一つ耳打ちした。
ゲンドウやりつたん達は気づいているが、漏れ達下っぱには隠している、一つの事実。
発端はMAGIに対するハッキング、偽装が為されていたがそれを手繰り、幾人の諜報員に死者を出し
ながら得た事実。
ゼーレの存在。
この世界にも、いや彼等もまた独自に…この世界にシフトし、既に国連や主要国はその傘下にある
事、フォースの不気味な沈黙。
漏れはミサトが探り出した音声のメモ>>131を読み、軽く眩暈を覚えた。。
しかし>>1さんは本をよく読んでますね。
それにどういうモノが面白いかよくわかってらっしゃる。
頭イイよ、読ませるね。
143だがね ◆Oamxnad08k :03/11/03 14:21 ID:???
負け犬
       /   _/             /
    _  _/ _/  / _ / _  /
   _  _/    /  _ /     /
    _/    _/   __/   _/



まだー?
145名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/11/05 01:26 ID:hmo+GO0M
はやくしる!

なかなか来ないから、>>150お前がかわりに書け!
146名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/11/11 03:52 ID:UaT77kkb
あげ
1がホントのネ申になりつつある(w
ageてみるか。
降臨期待アゲ
>>150
書くなら早くしろ
まだかよ!
まだなの〜?
はやくしる!
飽きたんだろ。
さもなきゃ、風呂敷畳み切れなくなったか。 > tomoタソ
打ち切りかよ
>>1先生の作品はこれで終わりです、次回作にご期待ください


  [緊急]  ワ ン テ ッ ド  [速報]
>>160先生が続編を制作中です!そちらにもご期待ください
byエヴァ直理人
『俺神』プロジェクト
週末再起動!
俺野は神だから、お前らを楽しませてやる。
ダメだ!指が勝手に動く…ッ!
今、レスしちゃあダメなんだ!
遅筆なヤツがそんなに書ける訳、ないじゃないか。
とまれ止まれトマレ!

この指と〜まれ♪

あ〜あ、書き込んじゃった。
161名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/11/24 17:07 ID:MTCVb+cM
ま〜だぁ〜
粘るスレだな
163160:03/11/24 19:47 ID:SJ++7DQo
すみませんねぇ…。
只でさえ地持つなのに、ちと資料を探しております。
早くて一ヶ月はかかります。
しかもシリアスな短編なんです。
>>1の様なハイテンポ&ギャグ路線はなかなかに難しゅうございます。
ギャグを書こうとしても、いつの間にかシリアスに…などという事もありましたし。
有志が居れば、お先にどうぞ。
うーむ、すまん。
>>1面白いぞ
ガ ン ガ レ
165 165 ◇gEDXNNWSup:03/11/27 21:28 ID:UejeqvEs
僕はエヴァが大好きです!だから僕もエヴァの世界へ行きたいと思います。
僕は凄く頭が悪いけど、今朝の粗大ごみ回収日にでゴミをあさっていると、
IDEA(試作機)という四角い箱が捨てられていました。
今日もアネキに怒られたけど、IDEAとやらを持ち帰り適当にボタンを押すと
DVDトレイがでてきますた。

さっそくTUTAYAでレンタルしたエヴァ5巻のDVDを入れて、今からエヴァの世界に
行ってみます。でもさっきから変な音が(´A `;)

なんか周りがひかtt
とりあえず保守
167160:03/12/18 00:46 ID:OHrMWMmC
寒さ厳しい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
なかなか資料が少なくて苦労しています。
『俺神プロジェクト』wは来年一月中には公開できると思います。
…ところで。
「こんなスレ、さっさとdat落ちさせろやゴルァ!!」という方がいらっしゃいましたらお教えください。
別の機会を待ちます。

「きちんとhosyuしとけやフォルァ!!」
>>160
コソーリ待ってまつ
170160:03/12/30 22:57 ID:k7hVMkFq
>>167から二週間近くが経過しました。
「こんなスレ、さっさとdat落ちさせろや」という方は居られないようですね。
ではもうしばらく時間を戴いて完成させます。

>>168
>>169
海のモノとも山のモノとも知れぬ人間に対して紀文のおせち…いやいや、過分のお言葉。
正月休みは書きまくるですよ。
…内容とか、本当に保障できませんよ?
マダー?
172名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/01/03 23:50 ID:b4s8Ufpv
まだぁ
173160:04/01/04 00:08 ID:GWn7RN1r
ご迷惑をおかけしております(AA略
まだです。
一月下旬が目標です。
age
       (\
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          (\\
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  ̄ ̄( ̄ ̄//// ̄\  ∧ ∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ̄(//// ̄\\( ゜Д゜) < 俺が神だゴルァ!
   ".;":  (/(/// ̄(つ つ   \_____________
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   ゴ オ ォ ォ …… ! !      \\   ;": ..;.;".;":
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从へ从へへ从  ; ζ  | Γ从 | |;:.. |从Γ | |    \\ ∠___/|
    ( ⌒( ⌒ ) ζ | 从Γ | |.:;. |从Γζ.;"._ \\|ΓΓΓ| |
(   ⌒ ⌒  ⌒ );  | ΓΓ | |.;;::|ΓΓ | |  ( 从へ;: |从ΓΓ| |
 Σ( ⌒( ⌒ ) ζ  ( ( ) )⌒ ) ( 从へ从)_.;;:.;|Γ从Γ| |
 ( (( ( ⌒ )) )  从 Σ( ⌒(  从へ从) ∠___/|
Σ (( ( ⌒ )) ) )(( ⌒ ( 从へ从) .;".;:;|ΓΓΓ| |
 (( ⌒ ( ( ) )⌒ );:;   .;".;": ..;.;".;":|从ΓΓ| |
保守
保守
178名無しが氏んでもかわりはいるもの:04/01/26 07:12 ID:rz4bqOmp
あげ
179160:04/02/01 06:39 ID:xYON//3h
長らくお待たせいたしました。
『俺神プロジェクト・第2弾』wようやく投下です。

この物語はフィクションであり、実在する(した)人物・団体などとは何の関係もありません。
また、俺設定・俺解釈全開の妄想状態です。
さすがに今回は呆れられるかもしれません…。
エヴァやシンジやレイにアスカなどは出てきません、あしからず。
このFFは将来私のHPに収録される予定でありますが予定は未定であり決定ではないです。
…では、どうぞ。
180160:04/02/01 06:40 ID:xYON//3h
「奈々志村けんさん、本番・スタンバイよろしくお願いしまーす」
「ねぇねぇマキちゃん。これってシリアスな話だよね?」
「そう…ですねー」
「ホントにカミサマで演っていいの?」
「原作書いた人が、是非奈々志村けんさんで、って言ったそうですよ」
「…変わってんねぇ」
「プロジェクト名と内容のギャップをダジャレで誤魔化したいらしいんです」
「なーんだ、訳アリなんだ。ははは、気が楽になった。ははは」
「じゃあ、よろしくお願いしまーす」
「ハイハイ…っと。うーし、やるかー」

「あーうー、久しぶりだなぁよ。元気かねぇ?んとよぉ、これからする話はよぉ。なーん
か真面目な話らしいんだわ。んでよぉ…あぁ?お前は誰か?…あ〜ヤダヤダ。ちよっと姿
を見せないとすーぐ忘れられるんだから、この世界も厳しいナァよぉ?え?名前?…だー
からぁ俺は神様だよぉ…何?とんでもねぇ、俺ゃ神様だよぉ。…まーだ判んねぇのかよぉ?
あのよぉ、俺ゃ神様。カミサマじゃなくて『じんさま』だっつってんだろ。解んねぇかな。
おりゃじんさま。おりゃじん、おりじん、オ・リ・ジ・ン、ORIJIN…」

『O・R・I・G・I・N』
181160:04/02/01 06:46 ID:xYON//3h
白とグレーで塗装された室内に低い唸りを上げてエンジン音が響いている。
その狭い空間で二人の男女が相対している。
「そもそも日本の南極観測は政府主導のものではなかったんだ。民間人が声をあげ、マス
コミがキャンペーンを張り、国民の募金で予算を集めようとしていた。結果として政府が
本腰を入れたのだが、民間企業による技術・物資提供が無ければ不可能だったろう。…日
本と南極の関係はなかなかに疎遠らしく、この南極観測隊に先立つ事約50年前にも同じ様
な事があった。帝国陸軍・白瀬中尉が南極点を目指した時だね。最初は北極点を目指して
いた彼は、アメリカのベアリーが北極点に到達した事を知ると、目標を南極に変更したん
だ。イギリスのスコット、ノルウェーのアムンゼンが南極点一番乗りを目指していた正にその時だね」
眼鏡をかけた中年の男の喋り方は、歴史の講義をしている教師のそれに似ている。
聴いているのはたった一人、中学生位の少女で両手で持った紙コップを膝の上に乗せて、それをじっと見ている。
表情には退屈と困惑が微妙に入り混じっている。
「白瀬中尉は僅か204トンの中古漁船を買い取り、全国から隊員を募って探検隊を組織し
た。後援会も作られて、たしか大隈重信が会長になったんだったかな?まぁいい。そして
1910年11月、隊員27人・カラフト犬30頭と物資を積んだ『開南丸』は東京を出港して
1年7ヶ月の冒険に旅立った」
中年の男は少女の表情に気付く事なく熱のこもった講義を続けている、
テーブルに置かれた紙コップにはコーヒーが入っているが手をつけられる気配はない。
「国民の期待を背負い未知なる大陸の探検に望む高揚感と、それと同程度の不安が一行に
はあったんじゃあないかな。まぁとにかく一行は太平洋に出て一路南を目指していく。民
間人とは言え海山で鍛えられた男ばかりだったろうが、急拵えの元漁船には苦労させられ
たらしい。隊員の日記には『船倉の魚の匂いがキツくてたまらない』と書かれていたらし
いからね。冷房だって無かったのだから、赤道の暑さは大変だったと思うよ。体験する事が全て未知の世界
だと言っても過言じゃあなかっただろうね」
少女はふと、この他人行儀な話し方はどうしてなのだろうかと疑問に思った。
職業柄、講義のクセが抜けないのか、それとも緊張のせいなのか?
182160:04/02/01 06:47 ID:xYON//3h
「貴様は本日を持って当師団を除隊となる」
男はあっさりと、とんでもない事を口にした。
只の男ではない。
制服の胸には勲章が飾られており、階級章を見れば少将である。
軍隊組織においてはかなり「偉い人」なのだ。
「自分はクビになる原因に心当たりがないであります」
男の前に直立不動の姿勢で立つ青年が口を開く。
せっかく入隊した部隊をクビにされては堪らないので必死に食い下がる。
男は当然のような顔をして言い放つ。
「無論だ。貴様に落ち度があるのではないからな。貴様にはこれから秘密作戦に参加して貰う。だがその為には軍人である事が邪魔なのだ」
だから軍隊をクビになった事にする、と言うのだ。
「命がけの任務である。更に任務遂行の後も部隊復帰は認められない」
青年は呆然とした。
部隊をクビにされ命がけの任務に放り込まれ、成功しても軍人としての栄光は無いのだ。
「自分は承服致しかねます。たといどんな過酷な任務をご下命戴こうとも、帝国軍人とし
て逃げる事は致しません。ですが此度の命令は、その軍人としての誉れさえ無いと思われ
ます。一体どなたがこの様な命令を発令なさったのでありますか」
青年は開き直って一気にまくし立てる。
少将の階級章をつけた男は青年の主張をおとなしく聞いている。
自分の命令が理不尽である事を承知しており、若い青年の憤りが理解できるのである。
「厳密に言えばこれは命令ではなく『お願い』なのだ」
少将と青年の様子を眺めていた初老の男が言葉を発する。
そして携えていたカバンから一本の筒を取り出して恭しく一礼すると蓋を開ける。
丸められた紙を両手で捧げ持ち、慎重に広げると青年に向かって提示する。
引き込まれる様にその紙を読み進む青年の顔色が見る見る紅潮する。
末尾には御名御璽が見てとれる。
「この手紙の内容についてはすぐに忘れてくれたまえ」
初老の男が書状を丁寧に納めながら注意する。
その日、青年は部隊を去った。
183160:04/02/01 06:47 ID:xYON//3h
白瀬中尉は日本全国を巡って講演活動を行い、国民の理解と寄付金集めに帆走していた。
後援会は設立されたが予算は未だ十分では無く、探検隊が必要とする装備も揃っていない。
そして、隊員である。
国民の関心を惹き付けるためにも講演は欠かせないパフォーマンスであった。
現在200名程が応募してきてくれているが、より優秀な人材が必要なのた。
大阪での講演には聴衆が300人ほど集まってくれて、寄付金もそれなりの金額となった。
そして講演終了後の隊員募集にも何人かが応募してくれた。
元軍人の冒険好きな青年もいて寒地での訓練経験もあると言う。
白瀬中尉は大阪での成果に満足して広島へと向かった。

広島では、ヨーロッパに留学経験のある裕福な家庭の青年が寄付金を携え応募して来た。
物腰が穏やかで、英・仏・独・露語を流暢に操って見せた。
ヨーロッパにおける風習や世事にも詳しく、通訳として期待できる人材だった。
その場で内定を決め、スケジュールを伝えて別れた。

一旦東京に引き返して後援会会長の大隈重信に会いに行くと、渋面の大隈がこう言った。
「南極探検隊に応募せし宗像ワカヒコ、菊池タカヒコ両名について申し渡したき事あり、
だとさ。なにやらキナ臭い連中の様だね。どうする、受けるかね?」
「どこからなんですか?」
「内務省からだが…私の勘じゃあ、もっと別の場所だと思うね」
大隈が人差し指で天井を2〜3度指す。
白瀬はその動きにつられて上を見上げる。
「誰か来られているのですか?」
「違う違う…まぁ君が良いなら私がとやかく言う事じゃあないんだが」
椅子に深く座り直して大隈が白瀬の返事を待つ。
「菊池タカヒコ君に関しては、是非とも参加して貰いたい。彼の語学と教養は貴重だ。
宗像君は…誰ですか?」
記憶の中にその名前が無い白瀬は大隈に尋ねる。
「大阪で応募した青年らしい。元軍人だとか」
ああ、と白瀬は膝を叩き答える。
「彼なら代わりはいくらでも居るだろうから、断ってもかまいませんよ」
184160:04/02/01 06:48 ID:xYON//3h
「…逆なんだよ。宗像君を参加させねば菊池君の参加は認めないそうだ」
天井を仰ぎ、投げやりな調子で大隈が白瀬に答える。
「民間からの寄付と人員募集で行う南極探検を、どういう理由で内務省が止めるんです?」
白瀬は少し苛立たしげに聞き返す。
「理由なんぞはどうとでもなるんじゃあないかなぁ?」
しばし沈黙する白瀬だが、内部での葛藤の後、妥協点を探してみる。
「…それで、『申し渡したき事』とは何ですか?」
「南極に着いた後の彼等の行動はこれを制限するなかれ」
白瀬は驚いた。
南極探検隊の隊長である自分が、隊員の行動に対して権限が無くなるというのだ。
「それは…いくら何でも…」
「快く了解してくれたなら内々に予算を組んでも良いそうだ。…で、どうするね?」
白瀬は迷った。
そして決断した。
「こちらからも要求があります。まず、帝国陸軍の使用している防寒装備と野営装備品。
そして宗像君と菊池君の行動が軍事目的ではないという証明を戴きたい」
白瀬の選んだ条件はすぐさま相手に伝えられた。
装備品については、軍需品を公に民間人に供与する訳には行かないので特別に製作する旨
の返事があった。
そしてもう一方の答えは…。
『昨今の世界情勢を鑑み、南極における領土権を主張するにおいては帝国陸・海軍による
踏破ではなく、民間人による平和的・紳士的競争が好ましいと考える。よって宗像・菊池
両名には軍事的目的は無い。更に言えば、一国家などと言う極小な見地からの行動に非ず』
正式な書類も無い返答であったが、白瀬はひとまず安心した。
南極上陸後、彼等がどういう行動を取るのか疑問は残ったが、今は諦める事にした。
海の上に出れば機会はいくらでもある、とも考える白瀬であった。

その後、白瀬は南極探検隊の隊員選抜や装備品及び物資の調達の仕事に忙殺される。
中古の木造帆機船を買い取り、改修工事を急がせながら隊員たちの訓練も行わねばならな
かった。
そして1910年11月29日、開南丸は『29人』の隊員達を乗せて南極探検の航海に出た。
185160:04/02/01 06:49 ID:xYON//3h
拝啓 スミレ様。
今、兄は帝都・東京を遠く離れて南へと旅をしています。
南と言っても、房総や伊豆などではなく、ましてや九州でもありません。
なんと地球の裏側の南極まで行こうとしているのです。
兄は、巷で噂になっている白瀬中尉殿の指揮する南極探検隊に参加しているのです。
父上様・母上様はもとより、君にまで黙っていた事を大変申し訳なく思っています。
ですが、反対されるであろうこの冒険を是非ともやってみたくて秘密にしていました。
船は今赤道にあり、体験した事も無い暑さにくらくらしながらこの手紙を書いています。
先日は南方独特の「スコール」という通り雨の親方みたいなものに遭遇しました。
晴天の空が俄かにかき曇り、真っ黒い雨雲が空一面に広がったかと思うと、雨が滝の様に
降ってくるのです。
船乗りとして外国航路を幾度も旅している鈴木さんなどは、これ幸いとタライを持ち出し
行水と洗濯を一度に済ませていました。
今朝はマグロの魚群に遭遇し、一同にわか漁師となって一本釣りに興じてみたりしました。
夜に星空を見上げれば、日本では見た事も無い星々が瞬いています。
見る物・聞く事全てが新鮮な毎日で、日本に帰ったら真っ先に君に話して聞かせようと思
っています。

日本に何時帰る事ができるのかは、今の所はっきりと約束は出来ません。
何しろ未知の大陸への冒険なのです。
この手紙もいつ君の元に届くのか、解りません。
今、兄はとある事情により、別人としてここに居ます。
父上様・母上様によろしくお伝えください。
奈良の冬はいかがでしょうか?
体に気をつけて女学校の勉強に励んでください。
そして姉上様達の言いつけを守り立派な大和撫子になってください。
                                            敬具
        妹 スミレ様へ
                               兄より
186160:04/02/01 06:50 ID:xYON//3h
「やぁ、宗像君。ずいぶん綺麗な字を書くんだね」
後ろから聴き慣れた声がする。
慌てて手紙を手で覆い隠して振り向くと笑顔の菊池タカヒコが居た。
「人の文を覗き見るとは、礼にもとるヤツだなぁ」
気心の知れた相手なので言葉に遠慮が無くなる。
「や、失敬失敬。朴念仁の君が文なんかしたためているから、てっきり恋文だと思ったん
だよ。ところがお相手は妹君ときた。君もいよいよ妹離れの儀式が必要かもな」
容赦の無さなら相手の方が一枚上手だ。
「僕の事はさておいて、君の方こそどうなんだい?郷里に残した許婚者はいないのかい?」
ワカヒコは以前から疑問に思っている事を聴いてみた。
先に無礼な振る舞いをしたのはあちらなのだ。
やり返した所で、彼ならけろりとしているはずだ…。
他の隊員達よりも知り合って長い。
お互いの性格などは熟知しているつもりである。
南極探検隊の顔見世や訓練より一足先に、さる華族が所有する別荘で二人は秘密裏に引き
合わされ、それからしばらくの間共同生活をして親睦を深めているのだ。
最初に出会った時は容姿があまりにも似ている事から、お互い奇妙な感覚があったがそれにも慣れて、今ではわざわざ髪型などを変えて区別し易い様にしている。。
「あぁ、うん。…そうだね、この探検が終わったら、だねぇ」
タカヒコは違和感を覚えた。
いつもは歯切れ良くポンポンと喋っているワカヒコが口篭っているのだ。
「おいおいどうしたんだ?君らしくないじゃあないか」
「そうかい?」
「そうだとも。いつもの君なら軽口の一つや二つは当たり前じゃないか」
「それァ君、心外だね。まったき心外だ。僕と言えども物思う時はあるし、年中馬鹿を
やっている訳じゃあないよ」
わざとらしく口をへの字に曲げてまるで歌舞伎役者の様に見栄をきる。
「それそれ。それこそが君じゃないか。まったく心配して損をしたよ」
そう応じながらタカヒコは自分の見る目の無さを悔やんだ。
普段の振る舞いがどうであれ、人は内面に様々な感情を持っているのだ。
親睦を深めたと思いながら、ワカヒコは自分がタカヒコの外面だけを見ていた事を恥じた。
187160:04/02/01 06:51 ID:xYON//3h
拝啓 スミレ様
兄は今オーストラリアと言う所にいます。
あれから苦労して南極大陸の近くまで航海して行ったのですが、三月だというのにすっか
り氷に囲まれて近付く事ができませんでした。
どうやら南極と言う所は長い長い冬とごく短い夏がある様です。
日本が師走に入って忙しくなる十二月から一月にかけてが南極の夏に当たるのだそうです。
この珍妙な現象の原因は地球の傾き具合に関係しているのだそうです。
地面が実は手毬の様に丸いのにも驚きますが、太陽がずっと沈まない事もあるという話に
は唯々驚くばかりです。
また「オーロラ」という現象には驚かされました。
夜空に「天女の羽衣もかくあらん」と言わんばかりの美しい光景が見られるのです。
漆黒の夜空に瞬く星々を瑠璃波璃の如く散りばめたその羽衣がゆらゆらと揺らめき、姿の
見えぬ天女が頭上で舞い踊っているかの様な錯覚に陥りました。
周りは氷山、下は極寒の海と言う恐ろしい現実も束の間忘れてしまう、そんな浪漫チック
な現象でした。
とにかく探検隊は厚い氷の壁に阻まれてしまい、このオーストラリアにおいて時期を待ち、
再度南極に進むべく鋭気を養っています。
これにより、兄が日本に帰るのは当分先の事となりますが、元気でいてください。
兄の分まで親孝行をして勉強に励んでください。
赤い砂の大地より。
                                                 敬具
      妹 スミレ様へ
                      兄より
188160:04/02/01 06:51 ID:xYON//3h
実の処、オーストラリアにおける南極探検隊の立場はすこぶる悪かった。
日英同盟が締結されてはいるものの、日清・日露戦争において勝利を重ね、東アジアの一
角にメキメキと頭角を現した日本は西欧列強から警戒されるに十分な存在であった。
ここオーストラリアはイギリスを宗主国として1901年自治領となった。
白人主導の国家運営は、やがて白豪主義と酷評されるのだがそれはまたの機会に述べよう。
とにかく、有色人種に対する偏見と差別が多数派を占めていた時代なのである。
有色人種が南極大陸を冒険するなどと身の程知らずである。
いやあれは探検に名を借りた諜報活動である。
アジア・オセアニアにおける我が大英帝国の海軍力を調べているのに違いない。
日本南極探検隊、許すまじ。
南極探検隊隊長、シラセ許すまじ。

オーストラリアの知識人・文化人の間では南極探検隊はすこぶる評判が良かった。
鎖国を解き西欧脱亜を図って40年余り、日本は破竹の勢いで世界へと躍り出てきたのだ。
しかも独自の文化を切り捨てる事無く。
まさに「日出ずる国」と言う呼び名にふさわしい発展なのだ。
その勤勉さと向上心は素直に賞賛された。
もっとも、それをこそ警戒すべきであると言う者達もいるのだが。

シドニー郊外にあるキャンプ地に駐留している日本の南極探検隊に対して、激励会を催し
たいとの申し入れがあったのは8月の半ばの雪の降りしきる日だった。
シドニー大学学長の邸宅に集まった学者・芸能人・新聞記者等約百人を前にスピーチを終え
た白瀬中尉は滝のように流れる汗を拭きながら菊池ワカヒコに視線を向ける。
「君の同時通訳のお陰で助かったよ。しかし君の英語力はたいしたものだね」
「お褒め戴いて恐縮です」
「しかしなんだね。イギリスの紳士淑女も良い人ばかりだね。お国のスコット隊も南極点
を目指しているのに、好敵手たる我々日本隊を激励してくれるのだから」
ワインに酔ったのか、心持頬を上気させた白瀬中尉が喋り捲る。
「騎士道精神というものなのでしょうね」
無難な答えを口にする菊池タカヒコは、実は異なった考えを持っていた。
そしてそれは、ある出席者の指に変わったデザインの指輪を見つけた時から確信に変わっていた。
189160:04/02/01 06:52 ID:xYON//3h
宗像君、呑んでるかい?」
銀製の酒盃を携えた菊池ワカヒコが歩み寄る。
「ふん、これしきの酒で酔うほど僕ァ弱くはないぜ」
「ではもう少し酔っ払った振りをして隊長殿の近くに居てくれないか」
「どうしてだい?」
菊池タカヒコはさりげなく宗像ワカヒコに近付くとその耳元で小さく囁く。
「隊長殿が狙われている」
天井を仰いでグラスの酒を飲み干す動作で表情を隠す神津タケル。
その姿勢のままやはり小声で聞き返す。
「誰に?」
「解らないが、狙っている人物はおそらく彼だ」
唇を尖らせて恰幅の良い中年紳士を指し示す。
そちらを一瞥して宗像タカヒコは話の続きを促す。
「彼の指に換わったデザインの指輪がはめられているだろう。あれは中世ヨーロッパで毒
殺用に作られたものなんだ。メスネジみたいに角張っているだろう?あそこが隠し扉にな
っていて毒を隠し持てるのさ。そして酒でも注ぐ振りをして隠し扉を開いて一服盛る…」
「何故?」
「我々が日本人だからだろうね」
「解った」
「この酒盃を持っていてくれ。隊長殿のグラスに毒が盛られたら酔った振りをして隊長殿
のグラスをはたき落とすんだ。そして代わりにこれを持って貰う」
菊池タカヒコが銀製の酒盃を渡す。
「何かのまじないかい?」
「古式ゆかしい方法さ銀製品は用意された毒が青酸カリならこの銀の酒盃が変色して報せてくれる。相手もそれが解っているはずだから予防にはなる、はずだ」
「…もし、調理の段階で毒を盛られていたら?」
「誰がどの皿から料理を取るか解らない立食パーティだぜ?狙いは正確にしなくちゃ」
ふむ、と唸ってから宗像タカヒコは息を止める。
見る間に顔が赤くなる。
「コレくらいでいいかな」
立ち上がった宗像ワカヒコが千鳥足で白瀬中尉に近付いて行く。
190160:04/02/01 06:56 ID:xYON//3h
何度目かの乾杯の後、中年の紳士がワインを注いでくれたのだが、それは白瀬の胃袋には
入らなかった。
顔を真っ赤にした宗像ワカヒコが後ろからぶつかった拍子にグラスを落としてしまったのだ。
「あぁあ〜隊長殿、申し訳ありましぇん。代わりにこれをどうぞぉおぉ」
少し呂律の回らなくなった宗像ワカヒコが酒盃を差し出す。
「宗像君、この様な席で醜態を晒しては日本男児の名折れになるぞ」
そう嗜めてから、白瀬中尉は中年紳士に謝罪してもう一度乾杯をした。

菊池タカヒコはこのパーティの主催者である老人と話をしていた。
「単刀直入に申し上げます。現在このパーティで、白瀬隊長殿の暗殺計画が実行に移され
ています」
「本当かね?」
「私の友人が道化役となって防ぎましたが何度もお守りする事は不可能ですし、万が一
その様な事態になれば貴方の名誉もそこなわれるでしょう。我々としても事を荒立てる
つもりはありません。なにとぞご協力戴きたいのです」
「…証拠はあるのかな?」
「彼の指輪をご検分くださればお分かりになると思います」
菊池タカヒコが中年紳士を指し示す。
「確かに彼は有色人種に対する侮蔑的発言が目立つが…。解った、ご配慮感謝する」
老人はすぐに中年紳士を呼びに行かせた。

呼びつけられた中年紳士は悪びれる素振りさえ見せず自分の正当性を主張した。
菊池タカヒコの推察通り、その指輪には毒物が仕込まれていた。
中年紳士の身柄は司直に預けられたが表面化する事は無く、南極探検隊がその事実を知った
のはオーストラリアを離れる三日前であった。
無論この事件に関する背後関係などの捜査は難航を極めたと言う。
191160:04/02/01 06:57 ID:xYON//3h
パーティの最中、宗像ワカヒコは主催者の老人に呼ばれた。
「君が道化役となってシラセを救った青年だね。君は同時に私の名誉も守ってくれた事に
なる。何かお礼をさせて貰いたいのだが、何か希望はあるかね?」
「私は菊池君の言う通りにしたまでです。褒美なら菊池君にこそふさわしいと思います」
「うるわしい友情だな。だが君はシラセに公衆の面前で窘められると言う恥までかいたの
だ。名誉を回復せねばなるまい?」
「菊池君と貴方がご存知であれば、既に私の名誉は守られております。お気遣い無く」
「ふむ、困ったな…」
「宗像君には愛らしい妹君がいるらしいので、彼女に贈り物をしてはどうでしょうか?」
通訳係の菊池ワカヒコが提案する。
「そりゃあいい。ちょうど良い品物があるぞ」
そう言うと老人は書斎の金庫から小さな木箱を取り出した。
「これはロシアの亡命貴族から買った品らしいのだが…」
そう言って取り出したのは銀白に輝く十字型のペンダントだ。
「プラチナで出来たものだ。かのルイ・カルティエが金属の王と賞賛したものでね、この
控えめな輝きは実に美しい。ヤマトナデシコへの贈り物にはぴったりだろう」
差し出された木箱をそろそろと覗き込む菊池ワカヒコと宗像タカヒコ。
その輝きに朴念仁の宗像ワカヒコも見惚れている。
「こんな高価そうな物を戴いてもよろしいのですか?」
「おぉ!受け取ってくれるかね?」
嬉しそうな老人。
破顔一笑。
「謹んで頂戴いたします」
宗像ワカヒコが元気良く答える。
「ありがたい。では君の妹君に乾杯しよう」
三人はグラスを掲げた…。
192160:04/02/01 07:15 ID:xYON//3h
拝啓 スミレ様
いろいろありましたが、兄はいよいよ南極に向かいます。
準備万端、隊員の意気益々軒昂。
兄はその務めを果たし、必ず還ります。
素敵なお土産もありますので楽しみにしていてください。
父上様・母上様によろしくお伝えください。
ではまた逢う日まで お元気で。
                                   敬具
           スミレ様へ
                           兄より
193160:04/02/01 07:16 ID:xYON//3h
シドニーを出港した開南丸は早速南氷洋の手荒い歓迎を受ける。
南緯50度を越えた辺りから風は強まり、波のうねりが開南丸を木の葉の様に弄ぶ。
時には10mにも及ぶ高波が海南丸を天高く持ち上げ、そして引きずり落とす。
強風は甲板での作業を困難にし、命綱をつけての作業も命がけとなった。
元船乗りでさえ、この嵐により食欲を無くす者が続出していた。
宗像ワカヒコは…揺れる船室で吐しゃ物にまみれていた。
船が上下に揺れる度にタカヒコの胃は強く収縮し、横隔膜が痙攣して胃液を吐き出す。
船室が左右に揺れる度に転げ落ちるのを防ごうと四肢を踏ん張るのだが、腹に力を入れる
とどうしても嘔吐してしまう。
この三日間、水さえもろくに飲んでおらず吐き出すものは苦い胃液だけだ。
嘔吐し、むせ込み、その胃液が肺に逆流してくる。
胃酸が気管枝や肺胞を傷付け、雑菌が繁殖し炎症を引き起こす。
宗像タカヒコの体内に蓄えられた力は身体を固定し、咳き込み、嘔吐すると言う非生産的
活動により見る間に低下していった。
食事も取れない状態では体力の低下は更に著しく、病状は悪化していく。

そんな宗像ワカヒコを菊池タカヒコが見舞う。
「遺言はあるかい?」
「スミレに逢うまでは、死ぬ…ものか」
なんとも乱暴な見舞いの言葉に宗像ワカヒコは必死で返事をする。
「その意気だ。…これをもっているといい。我が一族に伝わる御守りだ」
紫の布地に金糸で文字を刺繍された御守りを差し出す。
「…良いのかい?」
「ああ。ゆっくり養生したまえ」
菊池タカヒコは小さく手を振ると船室を出て行く。
その御守りには不可思議な力があるようだった。
手に持って胸において置くだけで暖かい何かが身体中に広がっていく感じがした。
指先で触れてみると、お守り袋の中には小さな珠の様な物が入っているようだ。
その珠から滾々と何かが湧き出している。
消耗し切って干上がった宗像ワカヒコの生命力が、その珠の力によって満たされていく。
194160:04/02/01 07:18 ID:xYON//3h
4日後、何とか食事が摂れる様になった宗像ワカヒコが菊池タカヒコの元を訪れると、御
守りの持ち主はげっそりと痩せ細っていた。
「どうしたんだ?」
「なに、4日前に病人を見舞ったらタチの悪い風邪を貰ったんだ。心配はいらない」
不精ひげをたくわえた菊池タカヒコがニヤリと笑う。
宗像ワカヒコはその時手に持っていた御守りの力を確信した。
「これを返しに来たんだ…ありがとう、助かったよ」
「ふふん。君がいないとこの旅の仕事が困難になるからね」
御守りを両手で受け取ると、右掌を上に向けて御守りを乗せ、左掌を交差させて重ねる。
トオカミエミタメハライタマエキヨメタマエ
小さく呟きながら組み合わせた掌をゆっくりと上下させる。
一分程その動作を繰り返し、大きく深呼吸をしてお守りを胸に仕舞う菊池タカヒコ。
「なんだ、神社のご子息かい?」
「そう言う訳でもないんだが、我が一族はこういう作法にうるさくて困るんだ」
「まぁ不思議な体験をさせて貰ったよ。君の一族は只者ではないね」
一族、と言う表現を使うことに何の抵抗も無くなっている宗像ワカヒコである。
平民の間でも「一族郎党」などと言う単語が使われる事はある。
だがそれは講談などの話題の時の事である。
日常会話の中で「一族」などと言う言葉を使い、あのような不可思議な御守りを所有して
いる菊池家とは、一体どのような素性なのであろうか?
…いや、本当の名前はなんと言うのだろう?
宗像ワカヒコにしても「特別任務」のために偽りの名前を与えられているのだ。
宗像ワカヒコは、この不思議な青年について改めて考え始めていた。
195160:04/02/01 07:20 ID:xYON//3h
1912年1月16日、開南丸はロス海に入り停泊した湾を鯨湾と名付けて上陸作業を始める。
近くにはアムンゼン隊のフラム号が停泊しており、開南丸のあまりの小ささに驚愕し、隊
員達の勇気に経緯を表した。
アムンゼン隊は既に南極点踏破の探検に出発しており、白瀬中尉は早速準備を開始する。
南極点を目指す「突進隊」と観測研究を行う「観測隊」に班分けしてから、宗像ワカヒコ
と菊池タカヒコを呼ぶ。
「これから我々はアムンゼン隊、スコット隊と共に南極点一番乗りを競う」
そこで言葉を切ってしばらく沈黙する白瀬中尉。
そして決断する。
「君達は、君達に与えられた任務を遂行してくれ。…実の所、君達を送り込んで来た者の
態度に腹を立てた事もあるしここに着くまでに君達の任務とやらを問いただす事も考えて
いた。だが君達とて命がけの任務に向かう仲間だと気付いた。…何より、オーストラリア
では命まで助けられている。つまらん意地なぞ張っている場合ではない事が解った。どう
か無事に勤めを果たして生還してくれ給え。ありがとう…」
白瀬中尉は二人の手を固く握って深々と頭を下げる。
「ありがとうございます。隊長殿のご厚意に感謝致します」
「隊長殿のご命令、必ずやり遂げてみせます」
白瀬中尉が敬礼する。
返礼する宗像ワカヒコと深々とお辞儀をする菊池タカヒコ。
「君達の南極での行動は一切口外されない。隊員達も承知してくれた。存分にやりたまえ」
二人ぼっちの探検が始まった。
196160:04/02/01 07:22 ID:xYON//3h
10頭のカラフト犬が引く犬ゾリが南極大陸を疾走している。
どこまても続く白い氷の大地をひたすら突き進む。
何の目印も無い台地を恐れる事も無くひたすら突き進む。
宗像ワカヒコに与えられた任務は、菊池タカヒコが指し示す地点に彼を連れて行き無事に
還す事、というものであった。
道中の身辺警護はもとより鍛えられた肉体をもって菊池タカヒコの探索を支援するのが彼
の任務なのだ。
菊池タカヒコの任務を宗像ワカヒコは知らない。
誰も踏み込んだ事の無いこの大地について、タカヒコは何かを知っているらしい。
そしてその「何か」を調べるために派遣されたのだと考えた。
タカヒコは何も語らない。
ワカヒコは何も聴かない。
今はまだそれで良いとワカヒコは思っている。
タカヒコは必ず説明してくれると確信しているのだ。
今、タカヒコは寡黙だ。
話しかけて返ってくるのは「ぅん」とか「あぁ」などといったナマ返事ばかりである。
「体調でも悪いのかい?それとも、君ともあろう者が怖いのかい?」
「…あぁ、怖ろしいよ」
ワカヒコは驚いた。
「何だって?何がそんなに怖ろしいんだい?確かにこのだだっ広さはちまちました東京で
暮らしていた僕でも空怖ろしいものがあるが…」
「そんな事じゃあ、ないんだ…」
毛皮で出来た鎧の様な防寒服に身を包んだタカヒコが身体を丸めて震えている。
「…熱でもあるのか?」
「違う、怖ろしいんだ…」
タカヒコはそれっきり黙り込んでしまった。
197160:04/02/01 07:24 ID:xYON//3h
どうやらタカヒコが目指す場所は、南極大陸にある山脈であるらしい。
そしてその山脈が近付くにしたがってタカヒコの恐怖は増していくようだった。
目指す山脈に後一歩、という所で二人はブリザードに行く手を阻まれた。
テントの中で寝袋に潜り込みぴったりと身体を密着させる。
ごうごうと言う風の音。
その風に吹き飛ばされそうになるテントが上げる悲鳴。
八甲田山の雪中行軍もこんな感じだったのか、などとワカヒコが考えている時にタカヒコ
が話しかけて来た。
「…軍人が死を覚悟して任務に当たる時ってのは、どんな心持ちなんだい?」
「僕も戦闘経験が無いからよく解らないんだけれど…」
そう前置きしてワカヒコは命がけの訓練時を思い出しながら話をする。
「軍人ってのはまず、上官の命令を絶対とするように骨の髄まで叩き込まれる。そして恐
怖に耐えられる様に肉体と精神を鍛えて自信をつけるんだ。イザと言う時に身体が動かな
いと本当に死んでしまうからね。それでも怖い時ゃ怖いよ」
「いや、そうじゃなくて、死ねと言われたら?」
しばらく考えるワカヒコ。
「死ぬしかないね。『武士道とは死ぬ事と見つけたり』だよ」
「…それで、良いのかい?」
「良かぁないさ。だが軍人がやらねばならん事なら、軍人がやらねばならないだろう?」
「…」
「命がけで魚を獲る漁師、命がけで石炭を掘る炭鉱夫、命がけで戦う軍人…役割が違うだ
けで、皆命がけで必死になって生きていくんじゃあないかい?」
「誰に知られる事もなく、ひっそりと死ぬとしても、かい?」
「それァ哀しいね。だけど軍人には靖国神社があるから、さ」
そう言いながら、今回の任務は軍人として死ねない事を思い出す。
おまけに家族の誰もが真相を知らないのだ。
「しまった、気が滅入ってきたぞ」
「…すまない」
「何、良いさ。それにこの任務で君が生き延びたなら、君が生き続ける限り僕は報われる」
「君は、強いな…」
風はなおも吹き荒れている。
198160:04/02/01 07:25 ID:xYON//3h
天候が回復すると同時に二人はその山脈に踏み入った。
出来るだけ風を遮れる岩陰に犬達を繋いで食料を置く。
この10頭の犬達が居なくなれば帰還はほぼ絶望となる。
別れ際、二人は思わず両手を合わせた。

タカヒコは何かに導かれる様にルートを指し示す。
無言のままに岩肌をよじ登っていく二人。
岩肌に深い亀裂を見つけた時、タカヒコが立ち止まる。
「ここだ…ここが『クロキツキ』に続く路に違いない…」
「山登りの次は洞窟探検か…まさか根の国まで行くんじゃあないだろうな?」
「解らん」
最近のタカヒコの怯え様を思い出してワカヒコが軽口を叩くが、タカヒコには冗談を返す
余裕もない。
「行くか」
タカヒコの肩を叩きながらワカヒコが声をかける

ランプの灯りを頼りに穴を進む二人。
日本にある洞窟とは異なり、湿気がないので苔も生えておらず足元が滑る心配はない。
ごつごつとした岩や石が転がっているだけだ。
分岐は少なからず存在したが、タカヒコは躊躇せず下っている方を選んだ。
ワカヒコは帰還時の為に目印を打ち込んでいく。
タカヒコが左の袖をまくって腕時計を見る。
「3時間歩いてまだ着かないのか…」
「なんだいそれぁ?」
「時計さ。ヨーロッパじゃあ最近の時計は腕にするのが流行りらしい」
珍しくタカヒコが反応した。
ワカヒコはここぞとばかりに話を続ける。
「良く見せてくれないか?…懐中時計でさえ正確じゃあないのに、何だいこの小ささは?」
「サントスという飛行家の助言を取り入れて作られた時計なんだ。飛行機を操縦する時に
懐中時計では手が塞がって困るらしい…」
199160:04/02/01 07:27 ID:xYON//3h
堰を切った様に喋り出すタカヒコを見てワカヒコは腹拵えにする事を慰安した。
干して乾燥させた米と肉に缶詰。
そして砕いた氷を熱して茶を入れる。
タカヒコの話は止まらない。
彼が見聞して来たヨーロッパの事を喋り続ける。
未だタカヒコの恐怖は無くなっていないのだ。
ワカヒコは、ただタカヒコの話を聞いてやるしか方法が無かった。
喋っている間、ほんの一時ではあるがタカヒコの恐怖はなりを潜めているのだ。

「僕に役目はこの地底にある『あるもの』の力を推察することだ…」
懐中懐炉に新しい炭を入れながら、タカヒコがワカヒコに告げる。
「それァ何だい?」
「解らない。物かも知れないし生き物かも知れない。ひょっとすると神様かも知れない」
「なんだってぇ?」
「我が一族は古代から託宣みたいな事をやっているんだが、十年程前から凶兆がしきりに
出るようになったんだ。本家筋に報告したらあちこちで似た様な事が起こっていたらしい。
総領主家が対策を練るほどの大騒ぎになってね。何でも総領主家も『ここ』と同じ様なモ
ノを御守りしているらしい。そして南極探検のドサクサに紛れて僕が調査に遣わされたの
さ。生贄としてね」

ワカヒコはあまりの話の展開に戸惑っていた。
この文明開化の明治の世になって「生贄」とはなんとまぁ。
江戸時代以前には、城やら橋やら堤防などの工事に人柱が供される事があったと聞くが
俄かには信じられない話である。
おまけに生贄というものは、清らかな乙女と相場が決まっているではないか!
その気配を感じたのか、タカヒコは更に驚くべき話をする。
「君もその生贄なんだぜ」
200160:04/02/01 07:30 ID:xYON//3h
「…何だって?」
「君も、僕も、得体の知れない『何か』への生贄なのさ」
タカヒコは、人差し指で自分とワカヒコと地面を指し示しながらゆっくりと繰り返す。
その表情は真剣であり冗談の類では無い事が解る。
「…君は良くそんな事を承知したなぁ」
「僕も南極に来るまでは信じちゃいなかったのさ。だが、今じゃあここにいるだけで地の
底に居る『何か』の力を感じる…」
タカヒコの言葉を聞いても何も感じないワカヒコには今ひとつ現実味に欠ける。
「厳密に言えば、どちらかが生贄になる、はずだ。二人共死んでしまっちゃあ報告する人
間がいなくなるからね」
二人の間に沈黙が生まれる。
「その、どちらか、って言うのは解らないのか?」
ワカヒコの問いにかぶりを振るタカヒコ。
「確信は無い。だけど、希望的推測はある。僕にとってのね」
「それは?」
「僕達に与えられた偽名さ」
「名前?」
「菊池も宗像も九州を代表する豪族さ。探検隊の隊員に、僕たちが九州の人間だと思わせ
る事が目的だろう。問題は名前なんだ」
「タカヒコとワカヒコかい?」
「これは神様の名前なんだ。正確には『アジスキタカヒコネノカミ』と『アメノワカヒコ
ノカミ』という」
「それが君にどう希望を与えるんだ?」
「この二人の神様は僕達同様にそっくりな外見をしているらしくてね。アメノワカヒコノ
カミの葬儀に弔問に訪れたアジスキタカヒコネノカミを見て死者が生き返ったと騒がれる
んだ…」
「…それがどうしたんだい?」
「…ワカヒコが死んでタカヒコが生きているんだぜ。つまり」
「死ぬのは…僕、か」
「だから希望的推測なのさ…」
201160:04/02/01 07:32 ID:xYON//3h
押し黙ったまま、二人は地下深くへと降りていく。
それにしても不思議な洞窟である。
ここに至るまでワカヒコ達が迂回しなければならなかった道はないのだ。
自然に出来た洞窟では考えられない事である。
やはり生贄を呼び寄せる通路なのだろうか?
風の吹き抜ける音も、生き物の気配さえ無い地底に二人の足音が響く。
ランプの灯りは4〜5m先までしか届かない。
緊張が続き、精神が疲れてくる。
休みを取ろうと考えた時、タカヒコが声をかけてきた。
「どちらが死ぬにしろ、生き残った方が相手の家族に遺品を届けようじゃないか」
「いっその事、身代わりになって生活する、ってのはどうだ?」
「外見は似ていても中身が違うよ。それは無理だ」
ここ2年近くの付き合いでお互いの性格の違いは理解している。
「ここに遺品と住所を書いた紙を置いて行こう。…僕はこの時計にする」
タカヒコはカルティエの腕時計をはずして袋に押し込む。
「僕はこのペンダントを妹に贈ろう」
肌身離さず持っていた、あのプラチナのペンダントと手紙をまとめて袋に入れ、目印にな
る石を傍らに置く。
「…さっきの話だけど帰還する事を考えたら、君が生き残った方が確実に情報を持ち帰る
には都合が良いんだ」
「そうかな?」
「僕の体力じゃあ、鯨湾まで持たないかも知れない」
「その時まで、結果は誰にも解らないんだろう?天命を待とう」
「あぁ、うん」
「じゃあ行こうか」
二人はまた歩き出した。
202160:04/02/01 07:34 ID:xYON//3h
その時は突然訪れた。
タカヒコの身体から力が抜けてその場に倒れてしまった。
「この先にいる!」
タカヒコが叫ぶ。
「大丈夫か?僕が見て来よう」
「ダメだ。検分は僕の仕事だ。連れて行ってくれ」
ワカヒコの申し出を拒むタカヒコ。
タカヒコに肩を貸して進むワカヒコ。
「実は君に黙っていた事がもうひとつあるんだ。この御守りがあれば、ひょっとして僕は
助かるんじゃあないかとずっと考えていたんだが…ここはフェアに行こう。君もこれに触
れていてくれ」
タカヒコが右手に握った御守りを見せる。
ワカヒコが船内で苦しんでいた時に貸して貰った、あの不思議な御守りである。
「解った」
そう言ってタカヒコの右手を握る。
不気味な地鳴りが響いている。
洞窟の先に光が見える。
ゆっくりと光の量が変化している。
まるで呼吸をしているかの様に、ゆっくりと明るくなり 暗くなり…。
「ホタルでもいるのかな?」
「…君の肝はたいしたものだね。こんな時に冗談が言えるとは」
タカヒコがワカヒコを褒める。
やがて洞窟は行き止まりになった。
足元が無くなり巨大な空間が眼前に広がる。
その空間の真ん中には巨大な巌があった。
「御神体は巌か…」
「唯の巌じゃあ無いみたいだぞ。あれを見ろ」
タカヒコの指差す方を見たワカヒコは驚いた。
巌には幾つかの亀裂があり、そこから紅い液体がにじみ出ているのだ。
203160:04/02/01 07:36 ID:xYON//3h
不意に巌が発光した。
先程までのゆっくりと呼吸する様なものではなく、雷にも似た閃光である。
「う」
「わぁ」
思わず目を閉じるタカヒコとワカヒコ。
だが閃光は網膜に焼き付き、ゆらゆらと揺らめきながらある映像をワカヒコに見せる。
長い髪を梳りながら微笑む少女。
「スミレ!?」
次の瞬間、ワカヒコの身体を何かがすり抜けていく。
ぞくりとする冷気がワカヒコの身体の隅々にまで伝わった時、ワカヒコの身体から力が抜
け落ちていく。
ワカヒコは地面に崩れ落ちた。
文字通り、その肉体が形を留める事なく赤い液体となって地面に広がっていく。
一瞬、防寒服がまるで立てかけられた人形のように固まっていたが、すぐに崩れ落ちる。
「うわあぁぁああぁあああ!」
自分を支えてくれていたワカヒコの感触が無くなったので、恐る恐る目を開けて回りを
見たタカヒコがこの光景を見て悲鳴をあげる。
生贄の儀式は終わった。
204160:04/02/01 07:38 ID:xYON//3h
その空間には「意識」が存在していた
巌でも紅い液体でもないその実体
そして巌であり紅い液体である実体
その場所に来客が訪れるのは久しぶりの事である
「それ」は早速来客の素性を調べ始めた
混じり合った紅い液体から、来客の情報を引き出し、今までのモノと対比する
しばらくぶりの来客は前回の来客とは異なり、なかなかにユニークであった
知性がある
文明がある
お互いが遠慮なく殺しあう
お互いが遠慮なく愛し合う
感情をコントロールし 感情に押し流され 感情で物事を決める
法律を定め 法律を破り 法律で全てを決める
隣人を愛し 隣人を警戒し 隣人がいないと寂しがる
敵を憎み 敵を尊重し 敵がいないと味方が敵に思える
束縛する事を望み 束縛される事を嫌い 結局何かに束縛されて生きる
自由を望み 不自由を嫌い 結局完全な自由を手に入れずに生きる
なんという矛盾だろう
なんという明快さだろう
この生き物はまったく多様性に富んでいる

精神構造の探求に飽きると今度は細胞をいじくって見る。
発生の仕組み 成長の仕組み 老化の仕組み 
進化の仕組み 退化の仕組み
滅亡のしくみ
原初の生物まで遡って見る
そこから進化の過程を進む 様々なな撹乱を与えて多様性を引き出す
同じものを作ってみる 似たものを作ってみる 違うものをつくってみる
そして時間が過ぎていく…
205160:04/02/01 07:40 ID:xYON//3h
その後どのようにして地上に戻り、鯨湾まで辿り着いたのかタカヒコは覚えていない。
無我夢中だった。
幸い、約束していた遺品の回収は無意識のうちに行っていたようだ。
もしこれさえも忘れていたならば、タカヒコは自分を許す事ができなかっただろう。

南極点にはまずアムンゼン隊が、次いでスコット隊が辿り着いた。
南極点を目指した突進隊は悪天候に阻まれ1月28日に南緯80度5分まで辿り着いたものの、
そこを『やまとゆきはら』と名付けて撤退した。
白瀬中尉の指揮した南極探検隊は犠牲者を出す事無く、一定の成果を持って帰路に着いた。
隊員『27名と通訳1名』は無事に日本の土を踏んだのだ。
206160:04/02/01 07:41 ID:xYON//3h
1912年8月 奈良県。
蝉時雨の中、一人の青年が手紙の住所を尋ねながら歩いている。
盆地の夏は暑い。
したたる汗をハンカチで拭きながら、小高い山の上にある「その家」を訪ねる。
歴史を感じさせる佇まい。
青年は、周囲の山々と邸宅のかもし出す雰囲気に驚くと同時に納得もした。
「彼」はこんな環境で育ったのか…。
「ごめんください」
開け広げられた門をくぐり表玄関の前で声をかける。
「はーい」
涼やかな声がして長い髪の少女が現れる。
「私はこういう者です。お父上にお会いしたいのですが、ご在宅でしょうか?」
青年は紹介状を差し出す。
手紙と青年の顔を交互に見比べる少女の表情がめまぐるしく変わる。
「彼」に似ているので驚いているのだろう。
「すぐに呼んで参ります。お上がりになってお待ちください」
大広間に案内される青年。
正座して静かに瞑目する。
ざわめく枝葉。
哀しいほどに透き通った風鈴の音。
そして、蝉時雨。
青年は胸が痛んだ。
彼はこれからこの一家に凶事を伝えねばならないのだ。
「彼」が慈しんだあの少女は、兄の死を受け止める事ができるであろうか?
青年は胸の御守りをまさぐる。
だがその神通力を持ってしてもこれからのひと時を考えると気分は晴れない。
やがて廊下に足音が聞こえ、主が入ってくる。
207160:04/02/01 07:44 ID:xYON//3h
「綾波君と言ったね、ご苦労様でした」
主が深々と頭を垂れる。
横には「彼」の母親が控えて座る。
まずい事に「彼」の妹君も同席した。
「詳細は紹介状に書かれていたから良いとして、確かめたい事がひとつだけあります」
身構える青年。
「息子はこの任務について後悔していたのかね?」
予想していた問いとは異なっていたので青年は面食らった。
青年はもっと自分が問い質されるような質問を考えていたのだ。
「は、はい。『二人のうちどちらかがやらねばならない事であるならば、僕はそれを為すの
みさ』と言っていました…」
主は黙って頭を垂れる。
母親は右手のハンカチをきつく握り締めている。
少女は…少女は、ただ呆然と青年の顔を見つめている。
「こちらがスミレさんに宛てた手紙と、託された贈り物です」
「形見」という言葉は敢えて使わなかった。
「プラチナ製の首飾りです。オーストラリアでの活躍のお礼にと戴いたものです」
白瀬中尉暗殺未遂事件を簡単に説明する。
主がネックレスを少女に手渡す。
渡されたネックレスを哀しげな瞳で見つめる少女。
少女が手紙を開こうとするのを主が止める。
「その手紙を読めばお前は泣いてしまうだろう。綾波君の前で泣き崩れる様な真似をして
はならん。私達が悲しむのを見て一番辛いのは綾波君なんだからね」
この言葉を聞いて、青年は不覚にも泣いてしまった。
一番悲しむべき人達が他人を気遣っている。
あの時は、自分だけ死ぬ事が辛かった。
今は、生き残る事もまた辛いのだと解った。
ならば、自分の為すべき事を成し終えて悔いなく生を終えよう。
青年は自分の為すべき事を悟った。
208160:04/02/01 07:45 ID:xYON//3h
青年が「彼」の実家を出て山道を降りていると、少女が追いかけてきた。
歩き慣れているらしく、青年よりも早い。
「ひとつだけ教えてください。貴方は、兄様の亡骸を見ましたか?」
「いいえ、見ておりません」
そう言ってあの時の様子を話してみせる。
やがて少女の瞳に光が宿る。
「なら兄様は死んではいません。いつか、必ず戻ってきてくれると私は信じます」
そう言うと少女はお辞儀をして走り去っていく。
少女の破天荒な発想に苦笑いをすると、青年はまた山道を降りていく。
209160:04/02/01 07:47 ID:xYON//3h
「こうして我が葛城家のご先祖様の南極探検は終わったんだよ。お前のしているペンダン
ト、あれがその時の形見…あぁ、この言葉は使っちゃだめなんだ。奈良の大ババさまが怒
るからね。まぁ我が家ほど南極に縁のある家も少ないだろうね。何しろ百年近くのお付き
合いだ。私が今度行う実験も南極以外では出来ないものだからね。これが成功すれば人類は
無限のエネルギーを手にいれられる。お前にも少し分けてあげようと考えているんだ…」
中年男性の話に何の反応も示さず、少女は胸の前にある十字型のペンダントを弄んでいる。
これから少女を襲う出来事を、彼女はまだ知らない…。
210160:04/02/01 07:50 ID:xYON//3h
西暦2000年9月13日午後7時過ぎ 奈良県 県立中央病院 集中治療室。
定時のバイタルチェックのために看護師の久瀬ナオミが巡回している。
その時ナオミは少しだけ驚いた。
厳しい残暑により脱水症状を起こして入院していた105歳の老女が何か話しかけている。
素早くベッドに近寄ると口元に耳を寄せて声を聞き取る。
それと同時にナースコールを押してナースステーションと連絡を取る。
「葛城スミレさんの意識レベル戻りました。至急当直ドクターとご家族に連絡を」
そう言いながらも、耳はしっかりと老女の声を聞き取ろうとしている。
「さっき…誰か…お見舞いに、来ましたの?」
「いいえ、今日はどなたも来られていないそうですよ」
「あ…ら、そう…ですか…兄様の、声が…聞こえた、ような…気が、しまして…」
当直ドクターが駆け込んでくる。
「スミレさん、意識が戻ったって?」
「はい、今さっき。少しお話もされました」
「どれ…スミレさん、具合どうですか?」
「あまり…よろしくは…ない、みたいです…でも、死ぬ前…に、兄様の、声が…聞けて…」
「大丈夫ですよ、ちょっと診察しますね…」
211160:04/02/01 07:52 ID:xYON//3h
セカンド・インパクトを評して「パンドラの箱の蓋が開いた」と言う者がある。
様々な厄災を地球上に撒き散らしたからである。
事実、天災や戦争、伝染病に未知の病原菌など、ありとあらゆる不幸が地球上の生物に
降りかかってきた。
だがその中に、88年前に南極で失踪した葛城スミレの兄の「心」もあったのではないかと
私は考えたりもするのである…。

                         ー終劇ー
212160:04/02/01 08:05 ID:xYON//3h
皆様、保守ありがとうございます。
何とか形にする事ができました。
本当は「南極の日」に投下したかったのですが、ちょっと遅れてしまいました。

訂正をひとつ。
>>191の「通訳の菊池ワカヒコ」はタカヒコの誤りです、ごめんなさい。

連続投稿エラーにはひっかかる、本文長すぎと怒られて急遽書き直すなど
どうも上手くありません。
ほとぼりが醒めたら手直しします。

『俺神プロジェクト』第3弾 「O・R・I・G・A・M・I」構想進行中!w
2131:04/02/01 17:53 ID:8szedt9x
>>160
ご苦労さん。
保守アゲ。
>160
おもしろかった。
おつかれさま。
うわ……なにこれ
>>141まだー?
217名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/02/19 16:46 ID:4i7oKuAj
保守
ホッシュ(AAry
保守
みんなはどっちを待っているの?
>>141>>160
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧η∧   <   ダマレコゾウ!
  (,,・Д・)     \__________
 ミ__ノ
222名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/04/17 15:26 ID:O3Yg147L
神様だったら、いまの世界情勢なんとかしろボケ!
223名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/04/18 19:59 ID:SxUhOZSY
アッラーのほかに神は無し!
224名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/04/18 21:08 ID:zJIb38b8
禿ドウ
天空の城ラピュタにきまっている!
    /    めざせ        /      ゙i,  ヽ  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    j       世界一     ,ィ/       |  | < 私はムスカ大佐だ。テレビ朝日により新企画が予定されている。
    lィ'             ,ィ/j/          | iリ  | 緊急事態につき、私が指揮を執る。
   |         /l /          '"` | j   | ラピュタ王の素晴らしい名を世間に轟かせてやるときが来た。
   リ!      /,ノ           _,、-''''` /リ   |  まずはこのサイトにアクセスしたまえ。
     |   _.._ l/   ,.--;==ミ 、 ___,.ノ /{.○-゙‐rV   |   http://www.tv-asahi.co.jp/best/top.html
    ヽ,/`ヽヽト、 ´  {,.○-`‐‐ 、,.-ト|    ,ノ   | 諸君もこの「もう一度見たいアニメ名場面」に
     ∧  ゙i,   `ヽ,r'´      ノ.  ゙、--‐''´|   | 私の名、ロムスカ=パロ=ウル=ラピュタを投票してくれたまえ。
   ,,.く  ヽ   ゙i     ヽ、 __,,、-'"     〉   /   | 有名なあの名場面を世間の子供達に見せてあげようではないか。
ハ'´  |  ゙i   |           ' '     iヽ'" ̄ |  
゙、゙i,_r'シニZ`ー┬ト'i       _____ ,  |  \ | ムスカ復活祭が今、まさに始まろうとしているのだ。
   _゙V  ヽ,.レ''ヽヽ     `ー─''''"´   /    |  
 /./ ヽ/     ,」ヽ     __,,、-─‐-、j     |  そこで、このスレッドを見ている君達にお願いがある。
  / r'´  --‐‐'''"´ ヽ \   (.r‐'''""゙゙`ヽ,`)    |  この書込を見た諸君は、ぜひ他のスレッドに転載してほしい。
  l .|     __,,、--`ヽ \ ___ヽ     /´|     |  ラピュタ王の名声をぜひ広めてくれたまえ。以上だ。 
 j |           ,⊥`ー 、 ゙!    レ' |     |  2chの団結力を日本に見せ付けようではないか。
@庵野と同じで理屈は好きだが論理的思考はできない。
A理数系科目全般に弱い。
Bうわべの情報量は多いが深い知識を持たない。
C知ったかぶりの知識を指摘されると逆切れする。
D本を読まずネットの検索だけで知った気になる。
E自分で科学的話題を振って無知を晒す。
F都合が悪くなるとアニメだからと言って逃げる。
Gたかだアニメに必死になるなよと開き直る。
Hトンデモ科学との区別がつかない。
I現在の科学は万能ではないと言い訳してオカルトに逃げる。

神は死んだ!
ニーチェかよ。
229名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/18 00:45 ID:31nhEET7
事実よ
受け止めなさい
神はいないのか
231160:04/06/22 02:25 ID:???
神様と認定されてはいませんが160です。

『俺神プロジェクト』第3弾 「O・R・I・G・A・M・I」構想は進んでおりますが
それよりも先に済書かなければならない話がテンコ盛りです。
かなりお待ちくださいw

スペースを有効利用したい方、何か書いてみませんか?


>>160
(゚听)イラネ
キモ過ぎ
>>1神以外の存在はありえない
160はマダー!?
まだ、つーかいない。
235160:04/08/07 00:19 ID:???
>>234

ちゃんといますw
でもまだ書けません。
そぉかぁ、待ってくれる人もいるかぁ。
がんばろ。

まーってるぞー!!
237名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/14 14:25 ID:kFnx3eAw
密告!
ある情報筋によりますと、某コミックブレイドとか言ふ雑誌にて北歐の神を
我等の神だと言い張っている漫画作家がいるそふですよ。
神よ!この冒涜者に今直ぐ何らかの措置を!
>>1さ〜ん、がんがってますか〜?
お前らは神だから、俺を楽しませてやれ。