画面に映されているのは12.3歳あたりと思える美しい裸の少女の姿だった。
「対象は第三使徒の爆心地にて発見された」口火を切ったのはナオコだった。
「検査の結果、これ以上ないくらい完璧な人間だということがわかった」
「それが二週間前のこと」キョウコが後を継いだ。
画面が切り替わる。やはり裸の、そして別の少女だった。やはり美しかった。
「昨日、貴方が倒した第四使徒のコアの中から、見つかったのがこの子」
「そうなのではないかと薄々感じてはいたのだけどね」ユイがまとめた。
「というわけで我々ゲヒルン首脳部はこの少女たちを、もと使徒と判断しました」
「そして出てきた疑問。なんのために?」ナオコが言った。
「降伏の証明。自らインパクトを起こすことには失敗した」キョウコが続けた。
「使徒は、それぞれが人類の総数と同格のもうひとつの人類なのよ」
「だから使途たる彼女たちは種としての生き残りに賭けた、と推測されるわ」
「これが疑問に対する解答」キョウコは言った。
「そして結論」ユイが再びまとめた。
「シンジ、あなた。この子たちを妊娠させなさい」
ちょっとまってよ、とシンジは言った。
「必要なのよ。ゼーレに対抗するためにも」
ゼーレってなんなのさ。
「おいおい話すわ。ともかく嫌だとは言わせないわよ」
なんでさ、そんなの無茶だよ! 出来るわけないよ!!
「ミサトちゃんやリツコちゃんたちとは出来ているじゃない」
シンジは驚愕した。
「私はシンジ君にはむしろ感謝しているわ。あの娘ったら三十になっても処女で
一体どうなることかと思っていたし。私もそろそろ孫の顔がみたいしね」
いや、でもだからと言って……
「やっぱりシンジくんはミサトちゃんやリツコちゃんみたいなおっぱいやお尻の大きな
大人の女性じゃないと駄目なの?」
「でもそんなことないわよね。レイとも出来ているわけだから」
シンジはひたいからあぶら汗を垂らしていた。
「シンジ、この第三新東京市で私の知らないことは一つとしてないのよ」
「私は無理もないと思うのよ。楽しいことを覚えたて、でも二人の相手は
使徒襲来で急に忙しくなって、なかなか一緒になれない」
「そんなとき、ふと横を見ると、一つ屋根の下に頼めばなんでもやらせてくれそうな
同い年のかわいい娘がいるのだもの。そりゃ夜這いのひとつやふたつ」
「でもね。だからと言って、まんこが真っ赤にはれあがるほどやっちゃ駄目よ。
可哀想に、レイったら歩くのもつらそうだったわよ」
ご、ごめんなさい。
「じゃあ決まりね」
そんな!
「引き受けてくれたら私の娘もシンジくんにあげちゃうわよ」
会ったこともありませんよ!
「私は絶対気に入ると思うわ」
「私も」
こうして碇家には住人が増えることとなった。碇シンジはまだ気付いてないことがあった。
そう、ユイとナオコとキョウコは教えていなかったが。使徒はまだまだこれからやってくるのだった。
おわり