「おつかれさま、キョウコ。よろしく、ミサトちゃん。私がゲヒルンの司令、碇ユイよ。シンジとは
もう会ったのよね。」
葛城ミサトは無言でうなずく。二人目の適格者が失語症であることは知らされているはずだ。
「こちらが副司令兼技術部長の赤木ナオコさん」
妙齢の女性が微笑みながら話はじめた。
「何でも聞いてねミサトちゃん。リツコとも仲良くしてあげてね」
赤木ナオコの横には最初の適格者が立っていた。碇ユイ司令は続けた。
「みんなと一緒に住むことになるわ。リツコちゃんと同い年だから小学校もね。
ここにはいないけどシンジはふたつ年上の中学二年生だから。ふたりとは学校が別ね」
うつむいていた葛城ミサトが顔を上げる。サードチルドレンたる碇シンジとは成り行きでは
あったが既に葛城ミサトとの対面を済ませていた。第六使徒との戦いである。
ミサトは新生活に例えようの無い不安を感じていた、実際、使徒はたいへんなものであった。
よく生きて日本に辿り着けたものだと思った。それもともに弐号機で戦ってくれた少年のおかげだと
考えると安心できた。
夜はミサトの新たな住まいとなる碇家での夕食から始まった。すでに顔をあわせた、
碇ユイ、碇シンジ、赤木ナオコ、赤木リツコ、そしてゲヒルン副司令兼作戦部長の惣流キョウコ、
と合計五人がこのマンションに住んでいた。この建物に他に住人はおらず、そして葛城ミサトは
六人目の家族だと見なされていたのであった。
葛城ミサトは深夜に目を醒ました。どうも夕食から宴会へと突入してしまい、そのまま
寝てしまったようだった。自分の周囲には大人たちが思い思いの格好で寝ていた。
思い出す、そう、自分はナオコやキョウコといった面々の勧めるままに酒を飲んでしまい、
また以前からそれなりにいける口であることをけろりと酒瓶を空けることで教えてしまったのだった。
少し頭が痛いが目を醒ました理由はそれだけではなかった。彼女は尿意を催していた。
用を足し終えると彼女は指定された自分の部屋へ戻ろうとした。そして、途中で足が止まった。
小さな声が聞こえてきた。最初は幽霊かと思って震えた。違った。一つの扉から月明りが漏れていた。
葛城ミサトは覗き込み、そして絶句した。寝台でリツコは平たくうつ伏せになっていた。その上に
碇シンジはのしかかり、思いのたけを一定の規則性にそってリツコの体内へと打ち込んでいた。
リツコちゃん、リツコちゃん、と小さい睦言が聞こえる。少女に答える余裕は無さそうだった。
要するにファーストチルドレンとサードチルドレンはファックしていたのであった。
668 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/03/05 10:45 ID:js00xiC3
続きキボン
なんか、おもろげ。期待sage
シンジとリツコがはじめてひとつになったのは第五使徒戦終了後の夜のことであった。
当時、ぎりぎりまで疲弊したふたりのチルドレンにとってそれは当然の選択だったのかもしれない。
ふたりはお互いを助け合い、補完しあったのだった。
それから毎夜かかさずシンジはリツコに挿入していた。彼女は初潮を迎えていなかったので
すべての射精は膣内にて行われた。
隙間より覗き込む葛城ミサトは戸の前から微動だにできなかった。
シンジが体を浮かせると手をリツコの胸の下に運び、彼女の上半身をすくいあげた、
シンジの手がリツコのまだ薄い胸を揉み込む。腰は止まらずにやはり薄い尻を叩き続けていた。
シンジさん、シンジさん、リツコの声が聞こえる。ミサトは衝撃をもって見続けた。
「おはようミサトちゃん。夕べはよく眠れたかしら」
キョウコの質問に、ミサトは顔を赤らめることで答える羽目になってしまった。目を走らせる。
シンジとリツコは何事もないように朝食を食べていた。ミサトはますます顔を赤くした。
ここからは別だから、とシンジが中学校へと分かれると、リツコとミサトは二人で
残りの道を歩くこととなった。小学校まではそう遠い距離ではなかった。
「見ていたわね。ゆうべ」
リツコがはじめてミサトに言葉を投げかけた。ミサトが愕然として足をとめると
反動で赤いランドセルが揺れた。
「いいのよ」
リツコは顔をミサトに近づけた。ふとミサトは激しいキスを重ねていたふたりを思い出して
しまった。リツコは気にせずに続けた。
「ひとつ、シンジさんは見られていたことには気づいてないわ。
そしてもうひとつ、あのことを他の人には言っちゃ駄目よ」
ミサトは顔をこくこくと振った。脳裏には昨夜の痴態が次々と浮かび上がっていた。リツコを
組み伏せるシンジ。シンジに口で奉仕するリツコ。四つん這いになったリツコを責め立てるシンジ。
シンジの背に手を、腰に足を絡み合わせ溶け合うようにぴたりと張り付いたリツコ。小さなうめきを
上げたシンジ。リツコから引き抜かれるシンジ。リツコから流れ出る白い粘液体。唇を重ねるふたり。
「よかった。お願いよ」
ミサトはひたすら顔を振り続けた。
しょ、生姜区政ですか。
ランドセルリッちゃん・・・ハァハァ
しばらくは平穏に過ぎた。ミサトは碇家と学校とゲヒルンでの三つの新世界になんとか振り落と
されずにすみそうだった。
まずは碇家。シンジとリツコが並んで食事をとる姿はミサトの目にもお似合いに見えた。夕食には
客が来ることもあった。ゲヒルンでも見る顔だった。洞木ヒカリに山岸マユミと霧島マナの三人で
あった。二十台なかばの彼女たちは碇家をまるで第二の故郷としているようだった。
「シンジくん、もうリツコちゃんとキスくらいしちゃった?」
夕食のあとで霧島マナがいきなりシンジに聞いた。
「な、なんですかマナさん」シンジは焦っているようだった。
「あ、その態度はなにかあるな〜。ん?ひょっとしてリツコちゃんのライバル登場ね!」
「もうマナったら、三人とも困っているじゃないの」
助け舟を出してくれた山岸マユミにぺこりと頭を下げることでミサトは礼を示した。
山岸マユミの胸は実に立派なものだった。それを見てミサトは羨ましくなった。
つぎに学校。ミサトの失語症は授業の理解、その妨げにはならなかった。わからないところは
リツコが教えてくれた。ファーストチルドレンの頭脳は相当なものだった。
そしてゲヒルン。赤いプラグスーツを着たミサトは控え室でリツコの白いプラグスーツを見ながら
考えた。シンジとのこと、リツコ自身のこと、聞きたいことはいろいろとあったが彼女の病がそれを
阻んだ。父親が失われたときに彼女の言葉も失われた。いつしかミサトは隅で小さくなることを
覚えた。だが状況はそれを許さなかった。はじめまして葛城ミサトちゃん。私は惣流キョウコよ、
これがエヴァンゲリオン弐号機、あなたが乗るの。第三新東京市よ。ミサトちゃん、実戦よ。
あの日以来、ミサトは自慰行為にふけることを覚えた。以前からたまにはおこなっていたのだが、
シンジとリツコのあられもない姿を見てからというもの、光の無い部屋に一人で蒲団にいると、
ついついそれを思い出してしまうのだった。ミサトはシンジを思い浮かべた。そしてリツコを
思い浮かべた。今もあのふたりは愛し合っているのだろうか。おそらくそうだろう。自慰が続くなか、
いつしかミサトの想像のなかでシンジに抱かれているのは、ミサト自身となっていた。自分でも
これはいけないことなのではないかと思ったが、どうにもとまらなかったのであった。
葛城ミサトの毎日はこうして過ぎていった。そして七番目の使途がやってきた。
○学生…(;´Д`) '`ァ..,'`ァ..,
ふたりは敗北した。使徒再来まであと一週間。猶予期間があるだけましというものだった。
リツコの零号機は改装中のため、シンジとミサトは缶詰で特訓を受けることとなった。
今日で三日目、特訓は依然として進捗しなかった。ふたりの動きを同調させる訓練なのだが
なかなかうまくいかなかった。お互いを意識し過ぎるのであった。
「ねえ、ミサトちゃん」
二人きりで話しがしたい、と誘ったキョウコは切り出した。
「このままでは間に合わないと思うのよ」
ミサトもうなずいた。
「だから解決策が必要なの。二人の息が明日には合うような」
再度ミサトはうなずいた。
「今晩、シンジくんが貴方の部屋に来るわ。あなたと一夜を過ごすためによ」
ミサトの声が出るならえっと叫んでいただろう。
「いまユイとナオコがシンちゃんに話を通しているころ」
「毎晩、リツコとしていることをミサトちゃんともやってほしいのよ」
シンジ、驚愕。
「はい、お母さんも知っていました。いつだったかしら、朝にシンジを起こしに行ったらリツコ
ちゃんを後ろから抱えているところだったわ。リツコちゃんたら可哀想にベッドに顔を押し付けて
お尻は震えていたわね。思わずお母さんの手も震えました」
シンジ、絶句。
「ミサトちゃんには今キョウコが説明しているわ。あの子、シンちゃんのこと好きよ」
「ミサトちゃんが嫌いなわけではないでしょう?」
嫌いではなかった。むしろ好みだった。正直に言えば初めてあったときに勃起していた。
さらには脳裏では既に何度も抱いていた。しかし、だからといって……
「僕にはリツコちゃんがいます」
「あの子には私から言っておくわ。うだうだ言うようなら、構わないからシンジくん犯していいわよ」
シンジは前戯に半時間を費やした。
ミサトの赤いパジャマを脱がして素裸にしたあとたっぷりとキスをする。つぎには後ろからその
小さな体を抱え込み胸をゆっくりと揉み始めた。片手は次第に下がり性器へと到達した。同時に熱く
硬いものがミサトの尻の谷間を刺激。ミサトの内ももをシンジの手がさすると痺れが走った。
ミサトの息も荒れ頃合よしと見たシンジは少女を押し倒した、入り口を開き、先端をぐちゃらと
押し当て、まずは亀頭のみを侵入させた。気持ちよすぎた。途端に射精した。だが萎えない。
そのまま時間をかけて少しずつ、少しずつ、押し入っていった。処女膜を貫く前に再び射精した。
およそ一時間をかけて奥まで辿り着いてから三度目の射精を行った。まだ萎えない。動き出す。
初めての娘にそこまで、と言われそうなほどに体位を変えていった。四度。五度。と射精したが
一度も抜かなかった。六度目の射精を終えるとはじめて碇シンジはぐぽりと音を立ててミサトから
引き抜いた。洞穴はそのままの形を保っている。粘液がとろりと漏れた。ミサトはあまりの激痛に
半ば気を失いかけていたがようやくのことで起き上がると、リツコがしていたことを思い出し、
シンジを口に咥え、含んだ。回復したシンジは再度ミサトに挑み、ついにミサトは嬌声にならない
嬌声上げた。そして第七の使徒は撃退された。
679 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/03/07 10:25 ID:98b2iDdS
奨学生あげ
ageんなよ。こういうものは、こっそり楽しむもんだ。
○学生、○学生(;´Д`)ハァハァ
○学生のエロがこんなにくるものがあるとは知らなかった。
非現実感か本来知るはずの無い快感に対する禁忌感か配役の妙か…
しかし、このスレはアンチハーレムスレを乗っとり、LARSを初めシンジが女性
複数を獲得するFFを語るって感じだったのに、エロスレよりエロスレと化しとる
なあw
奨学生マンセーヽ(´∀`)ノ
三人のチルドレンたちはそろって夕食を食べていた。今晩の碇家に大人たちは一人もいない。
普段から忙しい彼女らが揃うことはもとよりまれではあったが、今日は使徒を殲滅した当日だった。
ゲヒルン司令官のユイ、副司令兼部長のナオコとキョウコは勿論、よく泊まりにくるオペレーターの
三人娘も当然のことながらいなかった。
黙々と食べ続ける三人の胸中は複雑であった。
リツコは衝撃を受けていた。つい四日前のことを思い出す。シンジとミサトの訓練はとても見られた
ものではなかった。変わりに一度だけ自分がミサトと交代したら自分でも驚くほどに上手くできた。
シンジとの繋がりが確かめられたような気がして嬉しかった。
横でみていた見物人たちも驚いていた。キョウコ以外にもシンジの級友たちが届け物を片手に
訪れていたのだった。リツコは思った。シンジさんの同級生である日向さんと青葉さん、そして
シンジさんよりは年下で私よりは年上の中学一年生の伊吹さん。第四使徒戦時にひょんなことから、
シンジさんとしばらくエントリープラグの中でふたりきりだった。シンジさんに先輩先輩とさかんに
呼びかけていた。私とシンジさんのことが知られたら不潔だと言われるかもしれない。
それからわずか三日で、完璧なユニゾンを二人は見せ、使徒を倒したのであった。
リツコは考えた。やはりシンジさんはあの子を抱いたのだろう。おそらくは三日三晩とも。自分は
これで一週間抱かれていない。リツコは混乱していた。今日の夜、シンジさんが前のように自分を
求めてきたとき、自分はどうすればいいのか。そもそも自分のところにシンジさんは来るのか。
しばらく前まで確かと思われていたものがいかにあやふやだったのかということをリツコは知った。
もはやこれは苦しみだった。
実際には問題の一夜が明けたら堰を切るようにミサトはシンジに抱かれた。蒲団の上だけでは
なく、夜だけでもなかった。入浴も共にした。風呂に入るだけでは済まずに浴槽の中で絡みあった。
一度などは昼間の訓練中にミサトを見ていてたまらずに勃起したシンジが休憩を主張すると、
ミサトは空き部屋に連れ込まれレオタードをずらされ立ったままで後ろから抱かれた。射精されて
戻ってきたらシンジはキョウコから気持ちはわかるけどいいかげんにしなさい、と怒られた。
使徒を倒した本日もそれは変わらなかった。まずは朝に抱かれた。シンジが先に目を覚まし、
ミサトを貫くのであった。初めての朝からそれは続いていた。そして出撃する前にプラグスーツへの
着替え室でも抱かれていた。男女の仕切りはカーテンのみなので通行に問題はなかった。ミサトは
プラグスーツをあっという間に剥かれ、押し倒された。そして使徒を倒したあと、LCLを落とす
べくシャワーを浴びていると裸のシンジがそそり立つものを片手でしごき上げながら入ってきた。
戦闘の興奮が収まらないシンジはミサトを壁に押し付け、その片足をひょいと持ち上げるやずぶりと
挿入した。つまり本日、葛城ミサトは碇シンジからすでに三度にわたって膣内に射精されていた。
ミサトは今日の夜がどうなるのか混乱していた。シンジは自分のところに来るのか。それとも
リツコのところに行くのか。命令とはいえリツコからシンジを奪ってしまったような後ろめたさが
ミサトの脳裏から離れなかった。かと言ってもうシンジがこの三日間のみで自分から離れると思うと
寂しくなった。ここにきてミサトは自分がシンジのことを好きになっているのだと気づいた。
こんなことならこの街にくるのではなかったと思った。父を、そして母をを失ったように、自分は
シンジをも失うのだろうかと思うとミサトは恐怖に囚われた。
シンジは考え込む少女たちを眺めながら飽きたらずに隆々と勃起していた。あれだけやっておいて、
シンジはなおまだミサトをむさぼり足りないと思っていた。むしろまだまだこれからだと思っていた。
小鹿のように怯える少女の足を抱え進入するのはこたえられなかった。さりとて一週間ものあいだ
空閨を囲わせているリツコも捨て置くわけにはいかなかった。全身がリツコを今すぐにでも組み伏せ
たいと叫んでいた。ここまでが欲望であった。これに対して理性も壮絶な戦いを続けていた。命令で
ミサトを抱いてよかったのか。使徒は倒せた。リツコに悪いとは思わなかったのか。使途を倒すため
だった。母さんも認めた。ナオコさんもキョウコさんも公認だった。ならそれでいいじゃないか、
そう言い切れないのが碇シンジという少年だった。もっとも言い切っていたら只の屑野郎であった。
シンジの自省は続いた。お前はミサトちゃんを命令で抱いたのか。そうじゃない。本当にそう
思っているのか。都合の良い言い訳ができたと思っているのではないか。
そこまで考えて、これははふたりに対して命令だったで説明が済むことではないと気づき、また
ここまできて、ついに少年はようやく自分がふたりの少女を一度に失いかねないということに
思い至って焦燥した。
かくして碇家の食卓に、いつしか箸のとまった三人の少年少女たちが黙りこくるという
異様な光景が訪れたのであった。
どこまでも論理的な女子児童リツコたんに (;´Д`)ハァハァだ!
マヤちょむもシンジがランドセル装備のおにゃのこにしか欲情しないと知ったら・・・
楽しみだね!グッジョブ!(・∀・)b
これってゴジラスレの人と同じ人?
今見たら内容同じだね>ゴジラスレと
あちらはアルファ版でこちらがベータ版だと思ってください。
その割には×小鹿→○子鹿など誤字が残っていたりしますが。。。
一度スレに書き込んだ形で修正したかったのです。
もうほぼ終わりまで書き終わっているので最後はこちらを先に貼る事になるでしょう。
というか、あっちを見てた人っていたんですね。
というわけですいません。
>>687さん。マヤはあれで終わりです。
赤木リツコと葛城ミサトは食器を洗っていた。
「あの人に抱かれたのね」リツコは聞いた。ミサトは首を縦に振った。
「私はこの四十日ほどでシンジさんに二百回近く愛されたわ。あなたは何回抱かれたの」
ミサトが手でしめした二十回という数字はリツコの心胆を寒しからめるに充分だった。
わずか三日で二十回。
「命令だったんでしょ」リツコは聞いた。ミサトは首を一度縦に振ったあとで横に数回振った。
「じゃあ、あの人を愛しているの?」リツコは聞いた。ミサトは少し考えてから小さく首を振った。
「あなたがどうであれ、わたしはあの人を愛しているわ」リツコは宣言した。
そして愛されている。そう続けたかった。まさにこの台所で食器を洗っている最中や食事を作って
いる最中に後ろから抱かれたこともあった。食卓の上に押し倒されて抱かれたり、椅子に座る
シンジの上で抱かれたこともあった。リツコはそれらをも愛の証だと思っていたが、今とはなっては
それもどうだかわからなくなってしまっていた。
リツコが言葉を続けられなかった理由はミサトにもあった。彼女のような口のきけない人物を
相手にした場合、リツコはまるで自分が悪者になってしまったような気がするのだった。
ひょっとしたら気づいていないだけでもう自分は悪者なのではないだろうかと思うとぞっとした。
洗い物が終わるやリツコはミサトをそのまま入浴に誘った、というよりは引っ張ってきたのだった。
一人で入っていて、もしシンジがやってきた場合(大人がいないとき、シンジはしばしばそうして
リツコの膣内に遠慮なく射精するのだった)どうしていいのかわからなかったし、なによりミサトを
一人で入浴させてもしシンジがそこに入るようなことなど考えたくもなかったのだった(実際には
リツコが近くにいるのにシンジがそのような行動に出る可能性は皆無だった)。
リツコは浴槽の中から体を洗っているミサトをじろじろと眺めた。彼女の方でも自分をちらちらと
見ていたが構わなかった。
胸と腰、そして尻を見て、自分は彼女よりほんの少しばかりやせっぽっちであることがわかった。
毛は生えていないようだった。もっともこれは自分も同様であった。腹立たしいこともあった。体の
いたるところにシンジの唇の痕が残っていることだった。
これじゃまるで小娘の嫉妬みたいじゃないの、と赤木リツコは思った。彼女は自分がまさに小娘
そのものであることを忘れていた。周囲にいたのがそれなりにひねくれた大人ばかりであることが
彼女の老成を促進していたのであった。
全員が入浴を済ませたあと、三人で映画を見ていたら、まずリツコが自分はもう寝ると言って
部屋へと下がった。これはリツコにとってはある意味苦汁の選択であった。最悪の場合、リツコが
いなくなった途端にソファーに残された二人は映画そっちのけで乳繰り合いはじめるのかも
しれなかった。だが、それは無いとリツコは判断した。自分が引き返す可能性があるからだった。
事実、すぐにミサトも自分の部屋へ下がり。そして残されたシンジも部屋へと引っ込んだ。
ミサトは赤いパジャマ姿でベッドに寝そべりながらキョウコの言葉を思い出していた。
「私は若いころに結婚していたのよ。旦那は早くに亡くなったから子供はいなかったのだけど
生まれていたらミサトちゃんくらいにはなっていてもおかしくはないわね」
アスカ、という名前をつけるつもりだったという。ミサトは一瞬、シンジと自分との間に女の子が
産まれる光景を想像した。名前はアスカだ。思わず手で顔を覆ってしまった。でも、それもこれから
次第だろう。もうあれっきりでシンジとは終わりなのではないか、その可能性をミサトは余りにも
重大なこととして捉えていた。この世に他に大事なことなどないとすら思えた。ミサトはそのことを
シンジに伝えたかった。
リツコは白いパジャマ姿でベッドにもぐっていた。シンジが来るならいい。それから先もある。
しかし、もし来ないなら、自分はどうするべきなのか。確かめなければならない。
シンジは青いパジャマ姿で自分はどうするべきなのか迷っていた。彼はこのような場合延々と
迷い続ける癖があった。リツコはそのことを忘れていた。
時が経過するほどにリツコの顔は蒼白になっていった。ここに来てリツコはシンジが自分の部屋に
やってくるに違いないと思っていたことの根拠がもはや薄弱と成り果ててしまったことに気づいた。
おそらくシンジさんはもう来ない。ならば自分は見極めなければならない。リツコは部屋を出た。
リツコはミサトの部屋の前に来た。忍び足であった。扉に耳を当てる。音はしなかった。
ここには来ていない。それを意外とすら捉える自分がいたことにリツコは驚いた。そしてシンジの
部屋の前まで歩くと扉をノックした。
「リツコちゃん」リツコはシンジに誘われるままにベッドに、シンジの横に座った。
条件反射でシンジはリツコの腰に手を回そうとした。リツコはその手をピシャリとはねつけた。
なるべく平生を装ったがこれは彼女にとっては勇気のいることだった。
「あの子に聞いた。抱いたんですってね」シンジは顔を下げて、うん、と言った。
「命令だったんでしょ。別に好きなわけじゃないのよね」
リツコはなるべく明るい顔を作ろうと、でも作りきれずに泣きそうな顔で尋ねた。
「命令を受けたのは確かだけど、命令で抱いたわけじゃないよ」シンジは言った。
リツコは衝撃を受けた。シンジはリツコを抱きしめた。
「でも、リツコちゃんも好きだ」シンジは無茶苦茶なことを言い始めた。
抗議しようとしたがシンジは素早くリツコの唇を奪い舌を入れた。途端にリツコの体中から力が
抜けた。崩れそうになる。リツコは私を抱きたいだけなら好きにすればいいんです、と言って身を
投げ出し、目をつむった。シンジが体を触ってもぴくりとも動こうとしなかった。精一杯の抗議
だった。シンジはどう対処するべきなのかわからなかった、いつも通りにするしか彼にはなかった。
まずリツコのパジャマのボタンを上から三つまで外し手を差し込み、胸をゆっくりと揉みはじめた。
顔を運んで小さな乳首とその周辺をまんべんなく舐め上げた。彼女は下着をつけていなかった。
それを知ったシンジはリツコの体を裏返した。うつぶせになった彼女はそれでも動こうとはしない。
それを見たシンジはパジャマの下をひざまで下ろした。やはり下着は着用していない。奇麗なお尻と
ふとももが丸見えとなった。シンジは尻をなでた。ひくひくと尻が震えた。シンジはリツコの足の
上にまたがった。尻たぶに両手を置いて、親指で開いた。美しい入り口が見える。シンジは顔を
近づけて息をふうと吹きかけた。彼女は恥ずかしさに顔を真っ赤に染めて目をつむっていた。
そのままシンジは尻に顔を埋めて、舌を動かし始めた。リツコの体がぶるぶると震えるのがわかる。
しばらく時間が過ぎるとリツコの肉体は準備万端ととのった。声こそ我慢して上げてはいないが
彼女はすでに息も絶え絶えだった。シンジは顔を上げると、パジャマの下を完全に脱がして、また
自分もパジャマを脱いでから、行くよとも言わずに再びうつぶせのリツコにのしかかり挿入した。
一週間ぶりのリツコの肉体は最高だった。比べて見てはじめてわかる違いだった。たまらずシンジは
射精した。あっという間だった。我慢するなどという考え方は碇シンジには存在しなかった。本能の
おもむくままに射精したくなったら射精する。リツコも震えていた。シンジは萎えてこそいなかったが
まだ動きを再開させてはいなかった。覆い被さり脇から手を入れて胸を揉む。ふと、シンジは彼女の
胸はミサトよりほんの少しだけ薄いことに気がついた。はっとしてシンジは体を持ち上げてリツコの
背中からパジャマをまくりあげ、そして愕然として思い出した。この子はまだ十二歳の小学校六年生
なのだ。腕や足は細く。肩は狭く。胸と尻に乗る肉はごく薄かった。シンジはリツコから自分を
引き抜いた。白い糸が伸びた。リツコの体を裏返す。彼女は声を上げずに泣いていた。
シンジはリツコを抱き上げ、そして抱きしめた。
「リツコちゃん。ごめん。僕はリツコちゃんが昔から好きだ。そしてこれからも」
リツコが手をシンジの背中に回した。強く、これまでに無いほど強く抱きしめてきた。二人は唇を
重ね、舌を絡ませ合った。リツコの着ているパジャマの上を脱がし、放り投げる。シンジは彼女を
そっと横たえると体を重ねた。リツコの両足がシンジの腰に巻きつく。律動と共にあがるリツコの
声は次第に大きくなっていった。
「あっ、あっ、おっ、お兄ちゃん! お兄ちゃん!! 好き、好き! 好き!!」
幸せなひとときが過ぎた。シンジはリツコを抱えて後ろから胸をゆっくりと揉みさすっていた。
リツコが意を決したように、あの子も一緒に愛して。呼んで来てやって、と言った。
シンジが部屋の扉を開くとミサトはすでにそこにいて、そして座り込んでいた。
シンジは尻を震わせてミサトの足首を両手で保持した姿勢で射精し終えた。消耗するとふたりが
競い合って口で奮い立たせてくれるので心配はいらなかった。うつぶせに少女たちを重ねた。後ろ
から見るとまるでお尻の山脈のようだった。シンジはふたつの山を交互に登坂した。ミサトの上に
重なったリツコを突き上げ、シンジはあまりの心地よさにリツコ! リツコ!と声を出した。それに
答えるかのように、あん、あん、あん、あん、とリツコの甘い啼泣が部屋中に響くのをミサトは耳に
した。シンジは今度は少女たちを向かい合わせに抱きつかせると、やはり交互に貫いた。ミサトに
腰を叩き込みながらシンジはやはり気持ちよすぎたのかミサト! ミサト!と小さく叫ぶ。ミサトの
息はいつにも増して荒かった。少女ミサトの声にならない声であった。
朝、三人は肩を寄せ合ってすやすやと寝ていた。床には三色のパジャマが散らばっていた。それを
覗き込んだ、ゲヒルンから戻ってきたユイ、ナオコ、キョウコの三人は安堵の溜息をついた。収まる
ところに収まってくれて助かったわ、とキョウコは言った。
>助かったわ、とキョウコは言った。
それで良いんかい、保護者!
シンジ滅茶苦茶だなぁ、と思いつつこれはこれでいっかと思う自分がいるw
700 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/03/08 21:32 ID:rHXBQwtB
アタイこそが700げとー
リツコとシンジの関係を見てると、本編のゲンドウとリツコも
こんなんだったのかなとフト思た。
評価版の『なんということもない日常』の続きマダーって行ってみるテスト。
こうして碇家にはいままでとは別の秩序が生まれた。それは無秩序とも言えた。
リツコとミサトはシンジに頼まれると断ることなどできないのだった。
あるときは小学校の運動会に出たリツコとミサト、二人の体操着姿を見て勃起、我慢できなくなり
どこか場所はないかと奔走するうちにお昼ご飯の時間は終了。仕方がないので家に戻ってから
彼女たちに体操着を着せてあれこれいたずらをした。
またあるときには中学校からの帰り道にやはり下校中のふたりとばったり合流、リツコとミサトの
後から歩くシンジは赤いランドセルの下で動く小振りなふたつのお尻を見ているうちに興奮。勃起。
歩きながら二人の尻や胸を愛撫。帰宅直後、玄関の扉を閉めるなり二人のスカートをめくり上げ、
下着を下ろし、桃尻をふたつ横に並べて後ろから交互に犯した。
そのような生活であったので、夜は、特に大人のいない日はたいへんだった。入浴はもはや体中に
石鹸の泡をまとった少女たちに前後から挟まれ、揉まれるのが常態だった。
ある日など、ナオコがリツコの部屋に入ると、ノックをしなかったナオコも悪いのだが、まさに
最中であった。体位は背面座位であった。シンジはズボンだけを下ろし、リツコは下着を片足首から
ぶら下げて両ひざをシンジに持ち上げられていた。ナオコは硬直した。彼女の娘は唇の端からよだれを
たらし、会陰は根元まで侵入したシンジに押し広げられ、それにぴっちりと巻きついていた。下腹部
はシンジの形に合わせて盛り上がっていた。不幸にもナオコとは顔を正面からあわせる形となった。
リツコは驚き、締め付け、影響でシンジは暴発。母親の目の前で膣内射精された赤木リツコ(12)は
顔を覆った。ナオコは扉を閉めた。
シンジはしまったと思った。予定外での大人帰宅による発覚は先日にもあった。ミサトを騎上位で
突き上げているところをキョウコに目撃されたのだった。ミサトも回数を重ねるごとに感覚が鋭敏に
なり、最初は嫌がっていた騎上位も、今では恥ずかしがりながらもこなすようになった。
またミサトは随分と明るくなった。声が出ないのでわかりにくいが、いざというとき、意外と
ミサトはバイオレンスな性格にもなった。これが如実にわかるのはエヴァ実戦時だった。ある日、
キョウコ秘蔵の酒を持ち出したミサトがシンジとリツコにもすすめ、そのあげく三人共に酔っ払い、
大変なことになった。朝、ユイたちが帰宅すると、居間に裸の三人が恥ずかしい格好で転がって
いたのだった。誰か一人に目撃されるならともかく、大人たち三人共に同時に見つかってしまっては
流石に逃げられず、シンジに対してもう少し人目を気にしたほうがいいとこっぴどく忠告があった。
シンジは肝に銘じた。同時に、人目を気にしなくてもよいところではシンジの活動は乱脈を極めた。
しばらく使徒の襲撃が途絶えた影響かはわからないが、その日チルドレンたちはプールにいた。
三人だけではなかった。碇家の大人たちこそいなかったがオペレーターの三人娘が一緒であった。
パーカーを羽織ったシンジは少し困っていた。水着姿の女性たちを見ているとつい勃起しそうに
なってしまうのだった。それぞれ白と赤のワンピースを着た小学生女子二名はともかくとして、残る
三人の水着はなかなかに大胆だった。恥ずかしそうなシンジを見て、霧島マナが胸を寄せシンジを
挑発した。
「ほーら、シンジくん。うっふ〜ん。ねえ、興奮した?」シンジが下を向くとマナは追撃に出た。
「それっ、なまちち攻撃!」マナはシンジの頭をつかんで自分の胸にギュッと押し付けた。
ミサトが泳いでいてプールの反対側にいたのは不幸中の幸いだった。やめなさい、と言い急いで
ヒカリは二人を引き剥がした。するとやはり急ぎすぎたのがまずかったのか、ビキニの上がシンジと
一緒に外れてしまった。マナは慌てて手で胸を覆った。
「シンジくん、見てないわよね」それを聞いて、自業自得です、とマユミが指摘した。
「いいわ、それじゃそのかわりに水球をしましょ。シンジくんは私の組よ。
勝ったらマユミのやわこいおっぱいをいくらでも揉んでいいわ」マナは更に続けた。
「なんてことを言うんですか!」マユミは恥ずかしそうに言った。
楽しい休息の時間は終了し、オペレーターの三人娘はあなたたちはまだいていいわよ、と告げて
仕事にもどるためにプールから去って行った。
シャワーを浴びながら、三人は話した。シンジくん、ずっとプールから上がって来なかったわね。
ヒカリもそう思った? 小生が考えるにあれは、その。ゴホン、エヘン。私たちの魅力も捨てたもの
じゃないわね。でもそんなことってあるかしら? 見に行きましょ。
そして三人は驚愕した。彼女たちが見たものはとてものことだが中学生と小学生の振る舞いと
思えるものではなかった。シンジはプールから上がっていた。そしてパーカーを再び身につけては
いたが下につけるべき水着は脱ぎ捨てていた。バキバキに張り詰めたそりかえりの根元に手を添え、
方向を定めて丁度ミサトに進入するところがはっきりと三人にも見えた。ミサトは水着をずらして
いるようだった。シンジの唇はリツコに塞がれており、シンジの空いた方の手がリツコの体の様々な
部分を担当していた。
「あの三人が」マユミは驚いていた。
「ミサトちゃんはシンジくんを見て顔を赤くしていたけど。リツコちゃんはそんな素振りも
見せなかった。クールに見えても実はホットだったのね」ヒカリは言った。
「しょ、小学生に負けた……」マナはつぶやいた。
「でも大丈夫かしら。ミサトちゃんもそうだけど、リツコちゃんも最近、初潮が来たし」
「小学生に負けた……」マナは聞いてはいなかった。
ただいま、と言って学校から帰宅したシンジは玄関の扉を閉めた。家の奥からお帰りなさい、と
リツコの声が聞こえてくる。居間を通っても誰もいなかった。あれ、さっきはいたのにな。シンジは
緑色の鞄を机の上に置くと、お茶でも淹れようかと居間に戻った。ふたりがいた。さきほどは隠れて
いたのだろう。なんと少女たちは第一中学校の制服を着用していたのであった。
シンジは圧倒され声が出ない。ランドセルを下ろした少女たちは小学六年生には見えなかった。
どこから見ても女子中学生そのものであった。リツコが赤い紐ネクタイを揺らしシンジを見た。
ミサトは青いスカートを両手で広げ、くるくるとコマのように回っていた。長い髪が流れる。
ふたりは可愛く、かつ美しかった。シンジは改めてそのことに気付いた。
「ふたりともよく似合っているよ」シンジはようやくのことで口をきいた。
ミサトはぴたりと回転を止めて、左足を後ろに回し右足を曲げ、スカートの端は両手でつまみ
上げたまま広げて、ぺこりと頭をさげた。
「ありがとう。お母さんたちにお願いしたの」リツコは言った。ミサトがこくこくとうなずいた。
「中学校に上がるのは来年だけど。待てなくて」リツコが続けた。やはりミサトはうなずいた。
「そうなんだ」シンジはふたりを眺めた。
確かによく似合っていた。なんだかもやもやしたものが地の底より浮かび上がりそうだったので、
あわててシンジは二人にお茶を飲みたくはないかな、とたずねた。
「それなら外でどうかしら」リツコが提案した。ミサトは後ろでぶんぶんとうなずいた。
「制服がしわになるからあまり遠くまでは行けないけど」リツコは申し訳無さそうに付け加えた。
三人は外を散歩した。真ん中にシンジ。右隣にリツコ、左隣にミサトがいた。腕こそ組みは
しなかったが、ミサトは嬉しそうだった。リツコは、表ではそういうことは顔には出さない。
「私たち中学生に見えるかしら」
「見えるよ。来年が楽しみだな」ミサトが横で首を振る。
「来年は一緒に通える」ミサトが横で首を振る。
「そうだね。早くそうなるといいな」
三人は喫茶店に入った。制服のままで喫茶店に入ることは第一中学校の校則では禁止されていた。
わたし、学校に入る前に校則をやぶっちゃいました、とリツコが言うと、横でミサトがむせた。
帰り道、そろそろ日は暮れようとしていた。三人の足は誰からともなくゆっくりしたものとなって
いった。この時間が終わるのはもうちょっとだけ後でもいいと思われたのだった。
ミサトが急に立ち止まり、右手でシンジのそでをつかんだ。ふたりはミサトを見た。左手が伸びて
その指先が空の一角を指していた。あ、一番星だ。とシンジがつぶやいた。
その後は激戦が続いた。第七使徒以降、しばらく使徒襲来は途絶えていたが、浅間山から飛来した
八番目の使徒が大口をあけてかぶりつき弐号機を大破させた。またようやくのことで戦列に復帰した
零号機も九番目の使徒の溶解液を受け中破した。ゆえに、十番目の使徒が天から落ちてこようという
ときに、迎え撃てるのは初号機のみとなっていた。
作戦は強引極まりなかった。マギの誘導に従い使徒の落下地点に移動。そしてそれを受け止める
のではなく、落ちて来たところに手にしたプログナイフでいきなりコアを砕け、というのが作戦
だった。無茶というものだった。成功率に至っては計算するのもいやになるほどだった。だが仕方
なかった。三体エヴァがいれば複数に受け止めさせて、その後でコアに狙いをつけて外すことなく
殲滅できるが、一体だけなので他に手がないのだった。
「一応聞いておくけど遺書は」
キョウコはシンジに尋ねた。シンジはいりません、と返答した。既に退避はほぼ完了していた。
修復中の零号機と弐号機は松代へと移送中であった。発令所にはユイとキョウコ、それにナオコ。
そしてわずかなオペレーターや初号機の整備士の他にはチルドレンがいるだけであった。
リツコとミサトが最後になるかもしれない別れをシンジと交わそうとしていた。ふたりと、そして
ナオコはこれからすぐに垂直離着陸機で松代へと移動するのだった。シンジが敗北か相討ちだった
時のために。
リツコにとって言葉はいらなかった。シンジと初めて出合ってから長い時間をともに歩んできた。
リツコはシンジくんのこと好き? うん、わたしおにいちゃんだいすき。
リツコちゃんはシンジのお嫁さんになりたい? うん、わたしおにいちゃんのおよめさんになるの。
シンジはリツコの唇を奪い、それは長く続き、糸を引いて終わった。
次にシンジはミサトの手をとった。心配はさせない、とかなんとかシンジは言っていた。先ほどから
ミサトの耳はまるで外界を拒絶しているかのようだった。ミサトは何故か昔のことを思い出した。
幸せだった少女時代。父との別れ。エヴァンゲリオン。訓練。シンジとの邂逅。実戦。第三新東京市。
ゲヒルン。シンジ。リツコ。シンジ。一番星。シンジ。のどがうごめいた。
「いかない、で」
誰もが声の主を見た。
「ミサトちゃん、あなた声が」
キョウコが思わず尋ねるが、ミサトには届かない。
「おねがい、です、いかないで、ください、シンジ、さん」
ぎこちない発音だった。それは彼女の喉が久しぶりに生み出した声だった。彼女の肉体は今ここで
そうすることが必要なのだと判断し、その長すぎる休息に終止符を打ったのであった。
「シンジさんが、すき、です、あいして、います」
他の全員が無言だった。ミサトの頬を涙が伝っていた。ミサトは自分ではわからなかったが父親を
なくして以来、それははじめての涙だった。シンジはミサトをそっと抱きしめ、そして唇を重ねた。
長くはなかったが唇を離すとシンジは言った。
「必ず戻ってくるよ。帰ってきたら続きをしよう」
そう告げると、碇シンジはふたりの女に背を向けて、初号機へと乗り込むために、そして
戦うために発令所を後にしたのであった。
おわり